以下、添付図面を参照して本発明に係る遊技機及び遊技機用物品を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
第1実施形態
(ゲームシステムの全体構成)
図1は本発明に係るゲームマシンを複数備えたゲームシステムのシステム構成図、図2は複数のゲームマシンとカード販売機を示す斜視図である。ゲームシステム1は、2つの遊技店舗A,Bにそれぞれ1台および2台設置された合計3台の店舗サーバ2と、専用回線C1を介して通信可能に接続された複数(本実施の形態では8台)のゲームマシン10およびカード販売機3と、遊技店舗A,Bに設置された店舗内ルータ4と、店舗内ルータ4、通信回線C2およびインターネットNTを介して接続されたセンターサーバ群5とを有している。
各遊技店舗A,Bでは、店舗サーバ2と、ゲームマシン10およびカード販売機3が専用回線C1により接続されて店舗内LAN(Local Area Network)を形成し、この店舗内LANが店舗内ルータ4を介してインターネットNTに接続されている。
ゲームシステム1を構成している各ゲームマシン10は、本発明の第1実施形態に係る遊技機であって、各ゲームマシン10には、自機固有のマシンIDが付与されている。このマシンIDは、各店舗サーバ2に固有のサーバIDと、各ゲームマシン10に固有のIDとを有し、例えば、店舗Aに設置されている各ゲームマシン10の場合、A01,A02,A03・・・のようになっている。
(ゲームマシンの構成)
ゲームマシン10は、遊技に用いられる遊技画像として、遊技に用いられる遊技画像として、遊技者の操作に応じて行動するキャラクタを示すキャラクタ画像を表示する画像表示手段を有し、遊技者の操作に応じた動作をキャラクタに行わせる画像遊技を行えるように構成されている。本実施の形態におけるゲームマシン10では、遊技者の選択したルートに沿ってキャラクタが迷宮内を移動しながら、自分以外の別キャラクタ(他の遊技者の選択にしたがい動作を行うプレイヤーキャラクタや、ゲームマシンが動作を行わせるノンプレイヤーキャラクタ)と対戦して、キャラクタが持つアイテムを奪い合い、そのアイテムをすべて集めた上で最終目標のキャラクタを倒すゲーム(以下、「迷宮対戦ゲーム」という)を行えるようになっている。この迷宮対戦ゲームでは、対戦結果やゲームの進行状況に合わせて各キャラクタの持点(本実施の形態では「ライフ」という)が昇降し、その持点が無くなったキャラクタが敗者となるようになっている。
ゲームマシン10は、図3に示すように、筐体の正面に、液晶表示装置を備えたメインディスプレイ11を有している。また、メインディスプレイ11の上側部分に同じく液晶表示装置を備えたサブディスプレイ12を有し、その左右両側に遊技の演出に用いられる音声を出力するスピーカ13L,13Rが配置されている。
メインディスプレイ11は、遊技の各段階に応じた遊技画像(例えば、迷宮画像など)が表示されるようになっている。サブディスプレイ12は、遊技の特定の段階における画像(例えば、対戦画像)が表示されるようになっている。なお、本実施形態の画像表示手段は、メインディスプレイ11とサブディスプレイ12とによって構成されている。
また、ゲームマシン10はメインディスプレイ11の下側に操作パネル14を有しており、この操作パネル14の左側にフィギア設置ユニット15が配置されている。また、操作パネル14の右側には、ゲームを実行するときに必要なコイン(硬貨、遊技用メダルなどの遊技媒体)を投入するコイン投入口16と、IDカード17を挿入するためのカードスロット18とが設けられており、操作パネル14の中央付近には操作ボタンなどを備えた操作ユニット19が設けられている。
ここで、フィギア設置ユニット15について、図4を参照しつつ説明する。図4は、フィギア設置ユニット15の分解斜視図である。フィギア設置ユニット15は、後述するフィギア30からフィギア記憶情報をICチップリーダライタ20によって読み取れるようにフィギア30を保持するものであり、保持したフィギア30に対して投光するフルカラーLED(発光体)21と、フィギア30を保持する保持孔22が形成され、保持孔22の周壁面23aとLED21との間に光透過領域が形成されたホルダー部24とを有し、ホルダー部24の下方にはICチップリーダライタ20が配置されている。
ホルダー部24は、内側に保持孔22を有し、透明ウレタン等の無色透明な光透過性部材からなる保持部材23と、保持部材23を側方および下方から保持する保持フレーム26と、ゲームマシン10の操作パネル14に保持フレーム26を固定する基台27とを有している。
保持部材23は、保持孔22を内側に有する概ね円環状に形成されており、手前側(遊技者側)に設けられた突出部23bと、背面側に幅が広くなるように設けられた幅広部23c,23cと、上部表面(保持孔22が形成された周壁面23aを除く)に貼着された遮光シール23fを有する。保持部材23は突出部23bの下面が保持フレーム26に組み付けられ、且つ、幅広部23c,23cが保持フレーム26に挟まれて保持されている。
また、保持部材23は、保持孔22に臨む基台27側(保持フレーム26の装着部26aによって閉塞される側)の円形の開口部23dと開放されている側の円形の開放端部23eとを備え、開放端部23eの直径が開口部23dの直径よりも大きく、開放端部23eと開口部23dとの間の周壁面23aが、開放端部23eから開口部23dに向かって漸次縮径しながらつながるすり鉢状の傾斜面となっている。開口部23dの形状が、後述するフィギア30の底部の形状に対応しており、底部が挿通可能になっている。周壁面23aをこのように傾斜させることで、フィギア30をフィギア設置ユニット15にセットする際、フィギア30の底部が周壁面23aに沿って案内されつつ装着部26aまで到達するため、遊技者はフィギア30をフィギア設置ユニット15の正しい読取位置に容易にセットでき、フィギア30を用いたゲームを開始するにあたっての面倒が軽減される。
保持フレーム26は、保持部材23を囲む環状の枠体26bと、この枠体26bの内側で窪み、保持部材23を保持する保持受け部26cと、保持受け部26cの背面に形成された光透過窓26dと、保持受け部26cの内側略中央にて段差をもって円柱状に窪んだ装着部26aとを備える。装着部26aの開口が、保持部材23の開口部23dの形状に対応して同心で同径の円形になっている。
ICチップリーダライタ20は、本発明の読取手段に相当する回路基板であり、その上面20aにはアンテナ28a及び制御用回路28bを含む読取回路28が形成されている。このICチップリーダライタ20は、制御用回路28b等が形成されている正方形部分20Aと、この正方形部分20Aの一辺から突出し、主にアンテナ28aが形成されている突出部分20Bとで構成されている。そして、ICチップリーダライタ20上に形成された読取回路28により、ICチップリーダライタ20は、フィギア30に記録されている情報(本発明における遊技情報、以下、フィギア記憶情報と称す)を読み取ってメインCPU42に入力し、メインCPU42からの指示に従って所定の情報をICチップ34に書き込む。なお、このICチップリーダライタ20は、約5cm離れた位置にあるICチップ34からでもフィギア記憶情報を読み取ることができる。
そして、保持フレーム26とICチップリーダライタ20とは、ICチップリーダライタ20の突出部分20Bと保持フレーム26の装着部26aとが重なるように位置合わせされた状態で、基台55にネジ固定される。そのため、ICチップリーダライタ20は、装着部26aに搭載されたフィギア30のICチップ34に記憶されているフィギア記憶情報を、突出部分20Bに形成されたアンテナ28aを用いて読み書きすることができる。
なお、保持フレーム26の背面側に位置する基台27には、保持フレーム26から所定の間隔だけ離してLED21が配設されている。このLED21は、赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子を備えているため、各素子から発光される色の組合せにより様々な色の発光をおこなうことができる。また、LED16は、保持フレーム26の光透過窓26dに対応する位置に、この光透過窓26dから露出する保持部材23に対して一定の隙間(5mm程度)だけスペーサ29で保った状態で配設されている。
このLED21に後述の発光制御回路50から電力が供給された場合には、その発光の一部が、保持フレーム26の光透過窓26dを通って、透光性を有する保持部材23内に入射される。そして、保持部材23内に入射された光は、保持部材23内を透過して、保持部材23の周壁面23aから出射される。ここで、周壁面23aはセットされるフィギア30を囲む位置にあるため、保持部材23の周壁面23aから出射された光がフィギア設置ユニット15にセットされたフィギア30をその下側から照らすこととなる。
(フィギアの構成)
図5はフィギア30の構成を示す正面分解図である。このフィギア30は、台座部31と、迷宮対戦ゲームに登場する各キャラクタの立体形状を表したフィギア本体部32とで構成されている。
台座部31は、保持フレーム26の装着部26aに対応する断面形状を有する厚肉中空円板である。この台座部31は、本発明の記憶部に相当し、天頂部33aを有する有底円筒状の台座本体部33とICチップ34とで構成されている。そして、台座本体部33の天頂部33aの略中央には突起部33bが設けられており、台座本体部33の開口部には、開口部を塞がないようにICチップ34が嵌め込み固定されている。
このICチップ34には、上述したフィギア記憶情報が記憶されており、このフィギア記憶情報には、フィギア本体部32に対応するキャラクタ固有のフィギアID(フィギア識別情報)が含まれている。フィギアIDは、英字と4桁の数字からなり、英字はフィギア本体部32の立体的形状に対応したフィギアの種別(例えば、“A”は魔法使い、“B”は戦士、“C”は村人等)を表し、4桁の数字は、各フィギアを区別(自他を識別)する固有の識別情報を表す。つまり、フィギア30はフィギア本体部32の立体的形状によってキャラクタの種別を遊技者が区別可能であり、フィギアIDによってゲームマシン10が、個々のフィギアを区別可能になっている。なお、図5に示したフィギア30の場合、フィギアIDは“B1001”であり、“B”が種別、“1001”が識別情報となる。
また、フィギア本体部32は、本発明の本体部に相当し、光透過性(透光性)を有する材料(例えば、クリスタルガラスや透明プラスチックのような透明材)で構成されており、台座部31の突起部33bに対応した凹部36aを有する脚座部36と、脚座部36から2本足で直立する立体形状の人形部37とで構成されている。なお、フィギア本体部32の構成材料は、透光性を有していれば、無色透明であっても有色であってもよい。
そして、フィギア30は、フィギア本体部32の凹部36aに、台座部31の突起部33bが嵌め込まれることによって組み立てられる。フィギア30のサイズは、直径約7cmのカプセル(図示せず)に納められる程度であり、そのようなカプセルに収容された状態で、カード販売機3と同様の販売機で販売される。各カプセルにはごく一部にモンスターフィギアが納められているため、フィギア30を使用する場合では、モンスターフィギアを使用できる場合があるようになっている。また、同じキャラクタでも、微妙に色を変えたりしてキャラクタの固有性を表現し、遊技者の収集意欲を促進するようにしている。
このように、フィギア30は、そのフィギア本体部32の外観で遊技者によって区別され、そのフィギアIDでゲームマシン10によって区別される。このフィギアIDは、異なるフィギア30に対してユニーク(固有)とし、ゲームシステム1における同一フィギアの多重登録を禁止するようにしている。
(ゲームマシンの構成)
次に、図を参照しつつ、ゲームマシン10の内部構成について説明する。図6は内部の構成を中心に示すゲームマシン10のブロック図である。ゲームマシン10は、マイクロコンピュータ41を中心に複数の構成要素を有している。
マイクロコンピュータ41は、メインCPU(Central Processing Unit)42と、RAM(Random Access Memory)43と、ROM(Read Only Memory)44とを有している。メインCPU42は、ROM44に記憶されているプログラムにしたがって作動し、I/Oポート49を介して、操作パネル14に設けられた各構成要素から信号を入力する一方、他の構成要素との信号の入出力を行い、ゲームマシン10全体の動作制御を行う。RAM43はメインCPU42が作動する際に用いるデータやプログラム(本実施の形態では、後述するアプリケーションデータ)が記憶される。ROM44には、メインCPU42が実行する制御プログラム及び図7に示すような発光態様データベース44aが記憶されており、その他にも恒久的な各種データが記憶されている。
この発光態様データベース44aは、より具体的には、上述したフィギア30のICチップ34それぞれに記憶されているフィギア記憶情報のフィギアIDと、迷宮対戦ゲームにおける各遊技状態(図7では、通常状態、対戦状態、対戦勝利状態と対戦敗北状態の2種類の状態を示している。)における発光態様とが、互いに関連づけられて格納されている。この発光態様データベース44aに格納されている各発光態様は、上述したフィギア設置ユニット15のLED21の発光態様を決定するための情報であり、発光させる発光素子の種類、点灯タイミング、発光強度等の要素によって規定されている。例えば、フィギアID「B1001」の「通常状態」に対応する「発光態様1−A」ではLED21の青色発光素子が点灯する発光態様を示す情報、「対戦状態」に対応する「発光態様1−B」ではLED21の赤色発光素子が点灯する発光態様を示す情報、「対戦勝利状態」に対応する「発光態様1−C」では、LED21の赤色発光素子と青色発光素子とが0.5秒周期で交互に点灯する発光態様を示す情報となっており、「対戦敗北状態」に対応する「発光態様1−D」では、LED21の全ての発光素子が1秒間隔で10秒間点滅する発光態様を示す情報となっている。
また、ゲームマシン10は、乱数発生器45と、サンプリング回路46と、クロックパルス発生回路47と、分周器48とを有している。乱数発生器45は、メインCPU42の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路46は、メインCPU42の指示にしたがい、乱数発生器45が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU42に入力する。クロックパルス発生回路47は、メインCPU42を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器48はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU42に入力する。
さらに、ゲームマシン10のI/Oポート49には、タッチパネル11a、コインセンサ16a、カードリーダ18a、発光制御回路50、フィギア設置ユニット15、通信制御部51及び通信処理部(通信手段)52が接続されており、さらに、画像制御回路53及び音制御回路54が接続されている。
タッチパネル11aは、メインディスプレイ11の表示画面を覆うように設けられていて、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出し、その検出した位置に対応した位置信号をメインCPU42に入力する。遊技者はこのタッチパネル11aを用いてキャラクタの動作を決めるための操作入力を行う。例えば、タッチパネル11aは、長方形の透明板表面に導電物質を塗布しており、その透明板の四角に配置された電極から電圧をかけ、遊技者の指が触れることによる微弱な電流変化を電極で検知して、遊技者の指が触れた箇所の位置を検出する。なお、本実施形態における操作手段は、このタッチパネル11aと操作ユニット19とで構成されている。
コインセンサ16aは、コイン投入口16から投入されたコインを検出し、その検出に対応する検出信号をメインCPU42に出力する。カードリーダ18aは、カードスロット18に挿入されたIDカード17に記録されている遊技者ID等のカード情報を読み取り、その読み取ったカード情報をメインCPU42に入力する。
発光制御回路50は、メインCPU42からの指示に従い、フィギア設置ユニット15のLED21の各発光素子(赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子)に対して発光信号を出力する。すなわち、発光制御回路50によって、LED21は様々の発光態様での発光演出を実現することができるようになっている。
フィギア設置ユニット15は、ICチップリーダライタ20とLED21とを備えている。そして、ICチップリーダライタ20は、必要に応じて、フィギア30のICチップ34からフィギア記憶情報を読み取ってメインCPU42に入力し、メインCPU42からの情報をICチップ34に書き込んでフィギア記憶情報を更新する。また、LED21は、上述した発光制御回路50によってその発光が制御される。
通信制御部51は、メインCPU42の指示にしたがい作動して、店舗サーバ2と通信を行うための回線の接続および切断を制御する。通信処理部52は通信制御部51の指示にしたがい作動して、専用回線C1を介して行われるデータの送受信を実行する。
画像制御回路71は、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12のそれぞれにおける画像表示を制御して、キャラクタを示す画像等の各種の画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示させる。
この画像制御回路53は、図8に示すように、画像制御CPU53a、ワークRAM53b、プログラムROM53c、画像ROM53d、ビデオRAM53eおよびVDP(Video Display Processor)53fを有している。画像制御CPU53aは、マイクロコンピュータ41で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM53cに予め記憶されている(メインディスプレイ11、サブディスプレイ12での表示に関する)画像制御プログラムに従い、メインディスプレイ11、サブディスプレイ12に表示される画像を決定する。ワークRAM53bは、画像制御CPU53aが画像制御プログラムを実行するときの一時記憶手段として構成されている。
プログラムROM53cは、画像制御プログラムや各種選択テーブルなどを記憶している。画像ROM53dは、画像を形成するためのドットデータを記憶している。ビデオRAM53eは、VDP53fにより画像を形成するときの一時記憶手段として構成されている。VDP53fは制御RAM53gを有し、画像制御CPU53aで決定されたメインディスプレイ11、サブディスプレイ12の表示内容に応じた画像を形成し、その形成された各画像をメインディスプレイ11、サブディスプレイ12に出力する。
音制御回路54はスピーカ13L、13Rから音声を出力するための音声信号をスピーカ13L、13Rに入力する。スピーカ13L、13Rからは、例えば、ゲーム開始後、適当な時期にゲームを盛り上げるための音声が出力される。
(店舗サーバ、カード販売機、店舗内ルータの構成)
店舗サーバ2は、図9に示すように、CPU61、ROM62、RAM63、通信処理部64、通信制御部65およびアプリケーションデータを記憶しているデータ記憶部66を有している。そして、CPU61がROM62に記憶されているプログラムにしたがいRAM63にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部65がCPU61の指示にしたがい通信処理部64を作動させる。そして、店舗サーバ2は、各遊技店舗A,Bに設置されている各ゲームマシン10と専用回線C1を介してデータの送受信を行い、各ゲームマシン10へのアプリケーションデータの送信(ダウンロード)や、各ゲームマシン10同士およびセンターサーバ群5とにおけるデータ送受信の中継を行う。アプリケーションデータは、ゲームマシン10で行われる迷宮対戦ゲームの実行に用いられる各種データ(ゲーム用の画像データ)と、ボード用データ(操作ユニット19に備えられている操作ボタンを迷宮対戦ゲームに対応させる設定用のプログラム)が含まれている。
カード販売機3は、遊技者が個人情報の入力操作を行う操作部と、カード発行手段とを有し、その操作部を用いた所定の入力操作によって、カード発行手段が各遊技者固有の遊技者IDを含むカード情報を記憶させてIDカード17を発行する。
店舗内ルータ4は、各遊技店舗A,Bに形成されている店舗内LANと、通信回線C2およびインターネットNTを介してセンターサーバ群5に形成されているLANとを接続している。
(センターサーバ群の構成)
センターサーバ群5は、ゲームごとに対応して設置された複数のゲームサーバ(図1では、2台のゲームサーバ6A、6B)と、データベースサーバ7とを有し、各ゲームサーバが専用回線C3を介して接続されてLANを形成し、そのLANが図示しないルータを介してインターネットNTに接続されている。
ゲームサーバ6Aは、迷宮対戦ゲームを実行するために設置されていて、図10に示すように、CPU71、ROM72、RAM73、通信処理部74、通信制御部75およびデータ記憶部76を有している。そして、ゲームサーバ6Aでは、CPU71がROM72に記憶されているプログラムにしたがいRAM73にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部75がCPU71の指示にしたがい通信処理部74を作動させる。
ゲームサーバ6Aは、各店舗サーバ2とインターネットNTを介してデータの送受信を行う。そして、各ゲームマシン10から送信される後述するエントリーデータを受信して遊技者の迷宮対戦ゲームへの参加(エントリー)受付および遊技者の参加情報の更新を行い、対戦相手となる遊技者を決定し、その結果をデータベースサーバ7に送信する。
ゲームサーバ6Bは、ゲームサーバ6Aが提供するゲームとは異なるゲームを実行するために設置されたもので、ゲームサーバ6Aとは記憶しているデータやプログラムが違っている点で異なるが、そのシステム構成自体は同様又は同等のものである。
データベースサーバ7は、CPU81、ROM82、RAM83、通信処理部84、通信制御部85およびデータ記憶部86を有している。そして、データベースサーバ7では、CPU81がROM82に記憶されているプログラムにしたがいRAM83にデータを読み書きしながら作動し、一方、通信制御部85がCPU81の指示にしたがい通信処理部84を作動させ、各店舗サーバ2とインターネットNTを介してデータの送受信を行う。データ記憶部86には遊技者ID、遊技者の認証に用いられるパスワード、ゲームの種別およびゲームデータが記憶されている。遊技者IDは、ゲームマシン10により、IDカード17から読み取って送信されたものである。
また、前述したとおり、各遊技者がゲームマシン10において、自己の使用するフィギア30をフィギア設置ユニット15にセットし、フィギア記憶情報のフィギアIDを読み取らせたことによって、データベースサーバ7にはその読み取らせたフィギア30に対応するフィギアIDがゲームマシン10から送信されるようになっている。データベースサーバ7は、ゲームマシン10から送信される1つの遊技者IDに対して、対応する複数のフィギアIDを関連付けて記憶可能なID管理ファイルがデータ記憶部86に形成されている。このID管理ファイルによって、遊技者およびその遊技者が使用するフィギアを管理するようにしている。このID管理ファイルは後述する遊技者の認証およびフィギアの認証で用いられる。
ゲームデータは、迷宮対戦ゲームに登場する複数のキャラクタについて、各キャラクタを特徴づけるキャラクタ固有のデータ(各キャラクタのコスチューム、コスチュームカラーや、防御パラメータ、攻撃パラメータおよび攻撃範囲を含むキャラクタ能力値、特殊能力などを示す情報、以下「フィギア情報」という)と、各遊技者による迷宮対戦ゲームの履歴を示すデータが含まれている。このゲームデータは、データベースサーバ7からゲームマシン10に送信され、迷宮対戦ゲームで用いられる。
(ゲームマシンの動作内容)
次に、以上の構成を有するゲームマシン10の動作内容について、図11〜図14に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下の説明では、遊技店舗Aに設置されている8台のゲームマシン10のうちの4台のゲームマシン10を、それぞれの遊技者が操作して同じ迷宮対戦ゲームを行う場合を例にとって説明する。
図11は各ゲームマシン10におけるゲームの開始から終了までのゲーム処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図11および後述する図12〜図14ではステップをSと略記している。以下の説明では、4人の遊技者が操作するうちの1台のゲームマシン10を例にとって説明している。
ゲームマシン10は電源投入時に店舗サーバ2に対してアプリケーションデータのダウンロード要求を送信し(後述するステップ100)、一方、店舗サーバ2がダウンロード要求を受信すると、ダウンロード要求を送信してきたゲームマシン10にアプリケーションデータを送信する(図14参照)。
ゲームマシン10は、アプリケーションデータを受信すると、そのアプリケーションデータをRAM43に記憶させる。そして、ゲームマシン10では、メインCPU42がアプリケーションデータを読み込むと、遊技者の操作入力に応じて迷宮対戦ゲームを進行させる。このとき、各ゲームマシン10のメインCPU42は、店舗サーバ2およびセンターサーバ群5を介して互いに同期をとりながら、メインディスプレイ11に遊技画像を表示するようになっている。
このとき、各ゲームマシン10は、ゲーム処理を開始すると、ステップ10に進んでコイン投入、IDカードの挿入、キャラクタ生成処理を含む後述のゲーム開始処理を行う。ステップ11では、ゲーム開始処理の結果から、フィギア有りフラグに所定のデータがセットされている(セット有り)か否かを判定し、その判定結果に応じてステップ12,13に処理を分岐させて(フィギア有りフラグのセット有りのときはステップ12、そうでないときはステップ13)、いずれかの処理を行いステップ12に続くステップ14でフィギア有りフラグをクリアした上でステップ15に進み、対戦成績などのゲーム結果の表示を行う一方、データベースサーバ7において、ゲームデータを更新させるため、対戦成績を示すデータを店舗サーバ2を経由してデータベースサーバ7に送信する後処理を行い、処理を終了する。
このように、ゲームマシン10では、フィギア有り、フィギア無しいずれのモードでも迷宮対戦ゲームを行えるようになっている。ただし、フィギア有りモードでは、フィギア無しモードよりもゲーム内容が遊技者にとって有益になるようになっている
(ゲーム開始処理)
ステップ1のゲーム開始処理は図12に示すフローチャートに沿って行われる。図12はゲーム開始処理の動作手順を示すフローチャート、図13はキャラクタ生成処理の動作手順を示すフローチャートである。
メインCPU42はゲーム開始処理を開始するとステップ20に進み、メッセージ出力処理を行い、画像制御回路53に指示してメインディスプレイ11に所定のメッセージ(コイン投入要求、IDカードの挿入要求およびパスワードの入力要求)を表示させる。続いて、ステップ21,22と処理を実行する。
遊技者は、ゲームを開始するためには、コインをコイン投入口16から投入するとともに、IDカード17をカードスロット18に挿入し、操作ユニット19を用いてパスワードを入力する。すると、投入されたコインの検出信号がコインセンサ16aからメインCPU42に入力され、カードリーダ18aからはIDカード17に記憶されているカード情報が入力される。さらに、操作ユニット19からパスワードが入力され、これらすべての入力があるとステップ22に進み、メインCPU42が通信制御部51に指示して通信処理部52を作動させ、読み取ったカード情報および入力されたパスワードを店舗サーバ2に送信する。
そして、続くステップ23で店舗サーバ2からの応答信号を受信するまで待機し、応答信号を受信すると、フィギアの有り、無しと、応答信号から認証(登録)済みか否かを区別して、選択可能な各種キャラクタのいずれかを選択させる選択画面の表示をメインディスプレイ11で行うための指示を次のステップ24で行い、続くステップ25では、タッチパネル11aのタッチがあるまで待機して、タッチがあるとステップ26に進み、ステップ24でフィギア有りを選択したか否かを判定する。ここで、フィギア有りを選択した場合はステップ27に進み、そうでなければステップ28に進む。ステップ27に進むと、後述するキャラクタ生成処理を行い、ステップ28ではフィギア不使用によるキャラクタ生成指示(ノンフィギアのキャラクタ生成指示)データを後述するエントリーデータにセットし、いずれも後続のステップ29に進む。詳しくは、ステップ26では、初めてフィギアを用いるときおよび既に認証済みのフィギアがあり、その認証済みのフィギアとは別のフィギアを用いるときのいずれにおいても、遊技者によってフィギア有りが選択されると、ステップ27に進み、キャラクタ生成処理が行われる。また、初めからフィギアを用いないときおよび既に認証済みのフィギアがあるのにそのフィギアを用いないときは、遊技者によってフィギア無しが選択されると、ステップ28に進む。
そして、ステップ27に進むと、メインCPU42は図13に示すフローチャートに沿ってキャラクタ生成処理を行う。この処理を開始すると、ステップ30に進み、フィギアのセット要求メッセージ出力処理を行う。ここでは、メインCPU42が画像制御回路53に指示してメインディスプレイ11に、フィギア30をフィギア設置ユニット15に装着し、フィギアIDを読取るセッティングを要求するメッセージ(例えば、“フィギアの台座を操作パネル上のフィギア設置ユニットにセットしてください。フィギアの認証が始まると、フィギア設置ユニットが明るく点灯しますので、明かりが消えるまでフィギアをはずさないで下さい”)を表示させ、続くステップ31では、フィギアIDの読み取りが終わるまで待機する。遊技者が表示されるメッセージにしたがいフィギア30をフィギア設置ユニット15にセットすると、フィギア設置ユニット15がフィギア30のICチップ34に記憶されているフィギアIDを読み取り、メインCPU42に入力する。すると、ステップ32に進み、メインCPU42が読み取ったフィギアIDを含むキャラクタ生成指示データをエントリーデータにセットし、続くステップ33では、フィギア30のフィギアIDの読取(フィギアのセッティング)が行われたことを示すフィギア有りフラグに所定のデータ(本実施の形態では“1”)をセットし、このステップ33を実行すると、キャラクタ生成処理が終了する。
このように、ゲームマシン10は、フィギアのセッティングが行われたときにフィギア有りフラグに所定のデータをセットするようにしている。一旦、フィギアのセッティングを行うと、キャラクタ生成指示データを含むエントリーデータが店舗サーバ2を介してデータベースサーバ7に送信され、データベースサーバ7においてそのフィギアIDがそのセッティングを行った遊技者固有の遊技者IDに関連付けてID管理ファイルに記憶され、そのフィギアを認証済か否かの判断に用いられる。また、ID管理ファイルによるフィギアの認証済か否かの判定結果が応答信号として、データベースサーバ7から送信されるので、遊技者は認証済みのフィギアに対応するキャラクタを選択して迷宮対戦ゲームを行える。ただし、フィギアのセッティングを行わないと、フィギア有りフラグのセットが行われないので、たとえフィギアの認証済みでも、迷宮対戦ゲームをフィギア有りモードで行うには、フィギア30をフィギア設置ユニット15にセットしてフィギアIDの読取を行う必要がある。そして、セッティングを行うと、読み取ったフィギアIDに対応するフィギア情報がデータベースサーバ7で生成され、フィギア30のセッティングを繰返し行わなくても迷宮対戦ゲームを行えるようになっている。
なお、ゲーム開始処理のステップ27に進むと、メインCPU42が通信制御部51に指示して通信処理部52を作動させ、エントリーデータを店舗サーバ2に送信する。このステップ27が終了すると、ゲーム開始処理が終了する。
一方、ゲームマシン10、店舗サーバ2およびセンターサーバ群5では、上述の処理に対応して、図14に示す順序で処理が実行されている。図14は、ゲームマシン10、店舗サーバ2およびセンターサーバ群5の間で行われる動作シーケンスを示すシーケンスチャートである。
ゲームマシン10では、ステップ100において、店舗サーバ2にダウンロード要求を送信してアプリケーションデータをダウンロードし、上述のとおりステップ22でカード情報等を送信する。すると、センターサーバ群5では、ステップ300に進んで、データベースサーバ7におけるCPU81がゲームマシン10から送信されたカード情報およびパスワードを用いて、ID管理ファイルを参照するなどして遊技者およびフィギアが登録されているか否かを判断する認証処理を行い、登録済の場合は認証済としてステップ301に進み、その認証結果を示す応答信号をゲームマシン10に送信する。この場合、データベースサーバ7では、各店舗A,Bに8台ずつ設置されているゲームマシン10に対して、同様の認証処理を行う。
また、ゲームマシン10では、上述のステップ29に示したエントリーデータの送信を行う。すると、センターサーバ群5では、ステップ302に進んでゲームサーバ6Aにより、各ゲームマシン10からのエントリーデータを用いて、遊技者のエントリー受付を行う。さらに、後続のステップ303では遊技者の参加情報の更新およびキャラクタ生成指示データに対応するフィギアID(このフィギアIDには、認証されていない新規登録のフィギアと、認証済みで再度認証するフィギアの双方のフィギアIDが含まれる)を用いてID管理ファイルへのフィギアの登録または更新と、フィギア情報の生成または更新を行い、続くステップ304で対戦相手となる遊技者(本実施の形態では4名)を決定する。また、ステップ305では、データベースサーバ7が対戦相手になる各遊技者のゲームデータを抽出してステップ306に進み、抽出したゲームデータを店舗サーバ2に送信する。店舗サーバ2では、ゲームデータを受信すると、それを各ゲームマシン10に送信する。
(LEDの発光態様)
以上で説明したフィギア有りゲーム処理(ステップ12)がおこなわれている間は、ステップ31で読み取ったフィギアIDに基づき、迷宮対戦ゲームの遊技状態に応じたLED発光が行われる。
すなわち、フィギア有りゲーム処理の際には、メインCPU42は、迷宮対戦ゲーム(画像遊技)を進行させる遊技進行制御手段として作動し、随時、自機の遊技状態(通常状態、対戦状態等)と、センターサーバ群5や店舗サーバ2から通信処理部52を介して受信する遊技関連情報(対戦結果、対戦相手の情報等)と、ROM44に格納されている発光態様データベース44aとに基づいてLED21の発光態様を決定する発光態様決定手段として作動する。
図7を参照しつつより具体的に説明すると、発光態様決定手段として作動するメインCPU42は、フィギアID「B1001」のフィギア30がフィギア設置ユニット15にセットされているときには、対戦状態ではないときにはLED21の発光態様を「発光態様1−A」に決定し、対戦状態のときには「発光態様1−B」に決定する。そして、その対戦結果に関する情報が店舗サーバ2から送られてくると、その情報に基づいて、メインCPU42は、対戦勝利状態である「発光態様1−C」若しくは対戦敗北状態である「発光態様1−D」に発光態様を決定する。
このようにしてメインCPU42によって発光態様が決定されると、発光制御回路(発光制御手段)50が決定された発光態様に従ったLED21の発光制御をおこなう。
そして、LED21から発光態様に従った光が出射されると、出射された光はフィギア設置ユニット15の保持部材23の内部を透過し、図15に示すように、周壁面23aからフィギア30を下側から照らす。そのため、保持部材23の周壁面23aから照射された光の一部は、フィギア30のフィギア本体部32の入射部(例えば、フィギア本体部32の脚部分32a)にあたる。ここで、フィギア30のフィギア本体部32は、上述したように透光性を有する材料で構成されているため、フィギア30のフィギア本体部32の入射部32aにあたった光の一部は、その部分からフィギア本体部32の内部に入射され、適宜反射や屈折を繰り返しながらフィギア本体部32内を透過して、出射部(例えば、フィギア本体部32の胴部分32b)から出射される。
すると、フィギア本体部32表面における反射光に加えて、フィギア本体部32の出射部32bからの出射光により、遊技者に対して視認可能に配置されたフィギア30自体の色があたかも変化したかのような視覚的効果を遊技者に与えることができる。
以上で詳細に説明したように、ゲームマシン10においては、フィギア設置ユニット15のICチップリーダライタ20によってフィギア30の台座部31に含まれるICチップ34からフィギア記憶情報が読み取られると、メインCPU42が、そのフィギア記憶情報に含まれるフィギアIDと自機の遊技状態と通信処理部52を介して外部から受信した情報とに基づいてLED21の発光態様を発光態様データベース44aを基に決定すると共に、発光制御回路50が、メインCPU42によって決定された発光態様に従ってLED21の発光制御を行う。そして、このLED21からフィギア30のフィギア本体部32の入射部32aまで届いた光は、フィギア30のフィギア本体部32内を透過して出射部32bから外部に出射される。従って、このゲームマシン10においては、フィギア30のICチップ34に記憶されたフィギアIDに基づきLED21の発光態様を変化させると、フィギア30の出射部32bから出射される光が変化し、フィギア30の外観が変わって見える。すなわち、ゲームマシン10は、フィギア30の交換をすることなく、フィギア30の外観をを変えることができるため、遊技者の興趣が十分に保たれる。特に、発光体として複数色の光を投光可能なフルカラーLED21を採用したことで、より多様性に富んだ発光態様が実現されている。
また、発光態様決定手段として作動するメインCPU42は、フィギア記憶情報に含まれるフィギアIDだけでなく通信処理部52によって受信された店舗サーバ2からの情報にも基づいてLED21の発光態様を決定するため、多様性に富んだ発光態様を実現することができ、それにより遊技者の興趣が保たれる。
また、上述したフィギア30は遊技者各々が所有することを想定したものであるため、ゲームマシン10の数よりもフィギア30の数の方が格段に多くなるが、ゲームマシン10にLED21を取り付けることで、各フィギア30にLED21を設ける場合に比べて用意するLED21の数を減らすことができる。また、ゲームマシン10がフィギア30に入射する光の色を決定するため、フィギアID等のフィギア記憶情報に依存することなく、同一の遊技状態において同一の発光制御を容易に実現することができる。さらに、フィギア30は、LED21を内蔵する必要がないため、安価に作製することができる。
なお、発光態様は、必ずしも上述した4種類の遊技状態の変化によってのみ変更させる必要はなく、例えば、レベルアップ時や特定アイテムの入手時、特定キャラクターの出現時など、種々の遊技状態において変更させることができる。また、上述した第1実施形態では、遊技情報としてフィギア記憶情報のフィギアIDを用いた態様を示したが、例えば、フィギア記憶情報として、ゲーム対戦履歴、能力値、成長度等をICチップ34に直接記憶させておき、これらの情報を遊技情報として利用してもよい。
また、以上で説明した第1実施形態においては、フィギア設置ユニット15の下部に設けられた1個のフルカラーLED21からの出射光が、保持部材23を介してフィギア30の入射部32aに入射される態様を示したが、LED等の発光体の設置数や設置位置は、適宜変更可能である。
例えば、上述したフィギア設置ユニット15を、図16〜18に示すようなフィギア設置ユニット15Aに適宜変更することも可能である。
このフィギア設置ユニット15Aは、主に、背面透過パネル90を有する点、背面プレート91を有する点、背面透過パネル90と背面プレート91との間にLED支持板92が配置されている点で、上述したフィギア設置ユニット15と異なる。
背面透過パネル90は、保持フレーム26の枠体26bにおける保持部材23の背面側部分に平板状で起立するように設置された透過性を有するパネルである。また、背面プレート91は、基台27の一部分であり、背面透過パネル90よりも奥側で起立している。さらに、LED支持板92には、上述したLED21に対応する高さ位置に横1列に並んだLED21からなる下方発光体21Aと、下方発光体21Aの上側に配置された横3列×縦8列の合計24個のLED21からなる側方発光体21Bとが取り付けられている。すなわち、図16に示すように、側方発光体21Bは、向かって左側から順にLED1〜LED8のLED21群が縦3つに並んで配置されている。
このようなフィギア設置ユニット15Aを備えるゲームマシンにおいては、下方発光体21A及び側方発光体21Bの各LED21が、本発明における発光体に相当し、各LED21は上述した発光制御回路50によって制御される。ここで、発光制御回路50と、側方発光体21Bを構成する各LED1〜LED8が並列に接続されたLED回路93とを示す回路図を図17に示す。発光制御回路50は、図17に示すように、側方発光体21Bを構成する各LED1〜LED8に共通する信号を出力するLEDコモンラインと、各LED1〜LED8を独立して点灯させるための信号を出力するLED信号ライン1〜LED信号ライン8とを有している。LED回路93は、LEDコモンラインに接続されるコモンラインに各LED1〜LED8が並列に接続され、各LED1〜LED8は、LED信号ライン1〜LED信号ライン8に対して、抵抗体を介してLEDが3個ずつ直列に接続されている。さらに、下方発光体21Aを点灯させるための信号を出力するLED信号ラインLも有している。
また、メインCPU42は、発光態様決定手段として作動する際、図7に示す発光態様データベース44aと同等のデータベースを利用することが好適であるが、各遊技状態において、各LED1〜LED8毎に発光態様を規定したり、個々のLED21毎に発光態様を規定したりしてもよい。この場合には、一つの発光体を用いた場合に比べて、多様な発光態様を実現することができるため、遊技の興趣がさらに向上する。
以上で説明したフィギア設置ユニット15AにおけるLED21の発光状態は、図18に示すように、フィギア30には下方からの照射光αと後方からの照射光βとが照射される。すなわち、下方発光体21Aから出射された光が保持部材23を透過して、保持部材23の周壁面23aから光αを放出し、フィギア30を下方から照らす。また、側方発光体21Bから出射された光βが背面透過パネル90を透過して、フィギア30を後方から照らす。そのため、照射光α及び照射光βの一部は、フィギア30のフィギア本体部32の入射部(例えば、フィギア本体部32の脚部分32a及び背面部32c)にあたり、上述した実施形態と同様にフィギア本体部32内を透過して、出射部(例えば、フィギア本体部32の胴部分32b)から出射される。
すなわち、このフィギア設置ユニット15Aが採用されたゲームマシンにおいても、上述したフィギア設置ユニット15が採用されたゲームマシン10同様、遊技者に対して視認可能に配置されたフィギア30自体の色があたかも変化したかのような視覚的効果を遊技者に与えることができる。特にこのようなフィギア設置ユニット15Aの場合、フィギア30に対して複数方向から照射光α,βが照射されるため、より複雑な視覚的効果を奏することができる。
また、上述した効果と同等の視覚的効果を奏するために、図19に示すようなLED21が内蔵されたフィギア30Aを用いることも可能である。すなわち、このフィギア30Aは、台座部31の天頂部33aに6つのLED21が設けられている点、このLED21に対する電気信号が入力される端子94が台座部31に設けられている点、突起部33bが台座部31の天頂部33aの端部に設けられている点で異なる。このようなフィギア30Aを採用する場合には、ゲームマシン10のように遊技機自体がLED21を有する必要はなく、発光制御回路50からの電気信号が直接フィギア30Aに送られる。すなわち、このフィギア30Aが適用されるゲームマシンでは、メインCPU42が発光態様決定手段として決定した発光態様に従って、発光制御回路50からフィギア30AのLED21に対する電気信号が端子94を介してフィギア30Aに送られ、フィギア30AのLED21が発光する。つまり、フィギア30AのLED21は、発光制御回路50によって制御されている。
そして、このフィギア30Aに内蔵されたLED21からの発光は、フィギア本体部32の脚座部(入射部)36からフィギア本体部32内に入射される。そして、フィギア本体部32内を透過して、出射部(例えば、フィギア本体部32の人形部37)から出射される。この出射部37からの出射光により、遊技者に対して視認可能に配置されたフィギア30A自体の色があたかも変化したかのような視覚的効果を遊技者に与えることができ、上述した実施形態と同様、遊技者の興趣が十分に保たれる。特にこのようなフィギア30Aの場合、フィギア30A毎に、LED21の数を変えたりLED21の内蔵発光素子の種類を変えたりすることができるため、発光制御回路50からの電気信号が画一的なものであっても、フィギア30A毎に様々な発光態様を実現することができる。また、LED21がゲームマシン10に設けられている場合に比べ、フィギア30Aの種別(グループ)や強さ等に応じた発光態様を容易に実現することができる。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係る遊技機であるパチスロ機について説明する。図20は、第2実施形態に係るパチスロ機101の全体構成を示す斜視図である。パチスロ機101は、複数の図柄を複数列で可変表示する可変表示手段を有し、その可変表示手段により、複数のリールの可変表示を行い、遊技(以下「ゲーム」ともいう)を行えるように構成されている。
(パチスロ機の全体構成)
パチスロ機101は、筐体102の正面に画像表示部120を有し、筐体102の内部における画像表示部120の背面側に、機械式の3つのリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列で配置されている。各リール3L,3C,3Rは外部から視認可能になっている。各リール3L,3C,3Rは、各々の外周面にそれぞれ21個ずつの複数種類の図柄を有する図柄列が描かれ、各図柄が可変表示される回転自在の可変表示手段を構成している。
また、パチスロ機101は、画像表示部120の下側にほぼ水平の台座部104を有し、その台座部104の左側に押しボタン操作でクレジットされているコインを賭ける設定を行うためのBETスイッチ105を有し、右側に遊技者がコインを投入するためのコイン投入口106を有している。なお、コイン投入口106は、コイン投入を示す信号を出力する投入コインセンサ106a(図21参照)を有している。
さらに、パチスロ機101は、台座部104の前面に、左側から順に、遊技者がゲームで獲得したコインのクレジット/払出しを切替えるためのC/Pスイッチ108と、スタートスイッチ109とを有し、台座部104の前面中央に3個の停止ボタン7L,7C,7Rを有している。スタートスイッチ109は、各リール3L,3C,3Rの回転による図柄の可変表示の開始操作(ゲームの開始操作)を遊技者が行うためのスイッチである。停止ボタン7L,7C,7Rは遊技者が各リール3L,3C,3Rの回転(スクロール表示)をそれぞれ停止するための停止操作手段として設けられている。
そして、パチスロ機101は、筐体102の底部に、第1実施形態と同様のフィギア設置ユニット15と、コイン払出口110と、払い出されたコインを収めるコイン受け部111とを有し、筐体102の画像表示部120よりも上側の左側、右側にそれぞれスピーカ112L,112Rを有し、スピーカ112L,112Rの間に配当表示パネル113を有している。
図21は、内部の構成を中心に示すパチスロ機101のブロック図である。パチスロ機101は、マイクロコンピュータ131を含む主制御基板171を中心に複数の構成要素を有している。その主制御基板171は、マイクロコンピュータ131と、乱数発生器135、サンプリング回路136、クロックパルス発生回路137および分周器138を有し、ランプ駆動回路159、ホッパー駆動回路163、払出完了信号回路165、表示部駆動回路167および発光制御回路50を有している。
マイクロコンピュータ131は、メインCPU(Central Processing Unit)132と、RAM(Random Access Memory)133と、ROM(Read Only Memory)134とを有している。メインCPU132は、ROM134に記憶されているプログラムにしたがい作動して、I/Oポート39を介して他の構成要素との信号の入出力を行い、パチスロ機101全体の動作制御を行う。このメインCPU132は本発明における遊技態様制御手段を構成している。すなわち、メインCPU132は停止図柄の配列結果などの所定条件の成立により、遊技態様を通常ゲーム(通常遊技態様)から遊技者にとって多くの払出しメダルが期待できるボーナスゲーム(特別遊技態様)へ遊技態様を移行させる。
RAM133はメインCPU132が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶され、例えば、後述するサンプリング回路136によりサンプリングされる乱数値がゲーム開始後、一時的に保持されるとともに、リール3L、3C、3Rのコードナンバ、図柄ナンバが記憶されている。ROM134にはメインCPU132が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。パチスロ機101の場合、ROM134には図22に示す発光態様データベース134aが記憶されている。すなわち、発光態様データベース134aは、フィギアID毎に、通常ゲーム中における発光態様とボーナスゲーム中における発光態様とが格納されている。
乱数発生器135は、メインCPU132の指示にしたがい作動して、一定範囲の乱数を発生させる。サンプリング回路136は、メインCPU132の指示にしたがい、乱数発生器135が発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出し、その抽出した乱数をメインCPU132に入力する。クロックパルス発生回路137は、メインCPU132を作動させるための基準クロックを発生させ、分周器138はその基準クロックを一定周期で分周した信号をメインCPU132に入力する。
さらに、主制御基板171には、リール駆動ユニット150と、リール停止信号回路153とが接続されている。リール駆動ユニット150は、リール3L,3C,3Rのそれぞれの位置を検出するリール位置検出回路151と、各リール3L,3C,3Rを回転させるためのモータM1,M2,M3に駆動信号を入力するモータ駆動回路152を有している。このモータ駆動回路152から駆動信号が入力されることによって、モータM1,M2,M3が作動し、そのそれぞれがリール3L,3C,3Rを回転させる。リール停止信号回路153は、各停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作に応じた停止信号を出力し、I/Oポート139を介してマイクロコンピュータ131に入力する。その他、主制御基板171は、スタートスイッチ109、BETスイッチ105、C/Pスイッチ108および投入コインセンサ106aが接続され、それぞれから信号が入力されるようになっている。
ランプ駆動回路159は各種ランプ(BETランプ117a,117b,117c)を点灯させるための信号を出力する。ホッパー駆動回路163はメインCPU132の制御にしたがいホッパー164を駆動させ、ホッパー164はコインの払出を行うための動作を行い、コイン払出口110からコインを払出させる。払出完了信号回路165は、接続されているコイン検出部166からコインの枚数値データを入力し、その枚数値が設定された枚数の値に達したときにコインの払出完了を通知する信号をメインCPU132に入力する。コイン検出部166は、ホッパー164により払出されたコインの枚数を計測し、その計測した枚数値のデータを払出完了信号回路165に入力する。表示部駆動回路167は、各表示部(払出表示部118、クレジット表示部119およびボーナス遊技情報表示部116)の表示動作を制御する。
発光制御回路50は、メインCPU132からの指示に従い、フィギア設置ユニット15のLED21の各発光素子(赤色発光素子、青色発光素子、緑色発光素子)に対して発光信号を出力する。また、I/Oポート139に接続されたICチップリーダライタ20は、必要に応じて、フィギア30のICチップ34からフィギア記憶情報を読み取ってメインCPU132に入力し、メインCPU132からの情報をICチップ34に書き込んでフィギア記憶情報を更新する。
さらに、主制御基板171には副制御基板172が接続されている。副制御基板172は、主制御基板171から制御命令(コマンド)を入力して、液晶表示装置141(液晶表示装置141は画像表示部120を構成し、リール3L,3C,3Rの前面に配置され、その一部において透過表示が行われる)の表示制御及びスピーカ112L,112Rによる音声の出力制御を行う。この副制御基板172は主制御基板171を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、図示しないマイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)を主たる構成要素とし、スピーカ112L,112Rから出力される音声を制御する音源IC、増幅器としてのパワーアンプ、液晶表示装置141の表示制御手段として作動する画像制御回路を有している。
以上の構成を有するパチスロ機101では、遊技者のスタートレバー109の操作に応じて、各リール3L,3C,3Rが回転して図柄の可変表示が行われ、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて各リール3L,3C,3Rが停止する。このとき、画像表示部120における図柄表示領域121L,121C,121R内において、所定の有効ライン上に停止表示される図柄が特定の図柄になるときに、メダルや硬貨等のゲームで使用する媒体(以下「コイン」という)の払出を行い、さらにメインCPU132が遊技態様制御手段として作動して、通常遊技状態から通常遊技状態よりも遊技者にとって有利なBB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)といった特定遊技状態に遊技状態を移行させるようになっている。
(パチスロ機の動作内容)
次に、パチスロ機101の動作内容のうち、主制御基板171による制御処理の手順について、図23及び図24のフローチャートを参照して説明する。図23はパチスロ機101において、主制御基板171より実行される演出制御処理の動作手順を示すフローチャートである。なお、図23及び図24では、ステップをSと略記している。
(演出制御処理の動作手順)
メインCPU132が演出制御処理を開始すると、ステップ401〜405までの各ステップを順次実行して、初期化処理、表示制御処理、音制御処理、発光制御処理および遊技媒体払出し処理を順次実行する。以後、このステップ402〜405を順次実行する繰返ルーチンに進む。
ステップ402の表示制御処理では、メインCPU132が副制御基板172に指示して、液晶表示装置141に画像を表示させる。続くステップ403の音声制御処理では、メインCPU132が副制御基板172に指示して、スピーカ112L,112Rから音声を出力させる。
さらに、ステップ404に進むと発光制御処理が行われる。この発光制御処理は、図24に示すフローチャートに沿って行われる。すなわち、発光制御処理を開始すると、ステップ411に進み、ICチップリーダライタ20からのフィギアIDの読み取り処理を行う。続いてステップ412に進み、メインCPU132が発光態様決定手段として作動し、現在のゲーム状態が通常ゲーム状態かボーナスゲーム状態かを判断し、ICチップリーダライタ20によって読み取ったフィギアIDに基づいて、発光態様データベース134aからLED21の発光態様を決定する。そして、メインCPU132によって発光態様が決定されると、ステップ413において、発光制御回路50が決定された発光態様に従ったLED21の発光制御をおこなう。
従って、このパチスロ機101においても、フィギア設置ユニット15に図5に示したフィギア30がセットされると、LED21からフィギア30のフィギア本体部32の入射部32aに対して照射された光が、フィギア30のフィギア本体部32内を透過して出射部32bから外部に出射される。従って、このパチスロ機101においても、フィギア30のICチップ34に記憶されたフィギアIDに基づきLED21の発光態様を変化させることで、フィギア30の外観を変えることが可能である。従って、第1実施形態に示したゲームマシン10同様、このパチスロ機101においても遊技者の興趣が十分に保たれる。また、遊技者はボーナスゲームへの移行を期待しつつ遊技を繰り返すが、随時、発光態様を変化させることで遊技者の期待感が膨らむため、遊技者の興趣の維持及びさらなる向上を図ることもできる。
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態に係る遊技機であるパチンコ遊技機について説明する。図25は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機201の全体構成を示す斜視図である。本実施形態では、パチンコ遊技機201がデジタルパチンコ遊技機(デジパチ、第1種パチンコ遊技機と称される)となっている。
(パチンコ遊技機の全体構成)
図25に示すパチンコ遊技機201は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠202を備えている。外枠202の正面側には、外枠202に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)203が配設され、ベースドア203内には、図示しない遊技盤が組み込まれている。また、外枠202の正面には、フロント扉205が設けられている。フロント扉205は、遊技盤の正面を覆うとともに、ベースドア203の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機201には、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニットが隣接して併設されている。
フロント扉205は、その中央の略全域にガラス板205aを備え、その内側の遊技盤が視認可能な構成とされている。フロント扉205の下部には、カードユニットのカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行う玉貸し操作関連ボタンを有する玉貸し操作パネル228が設けられている。また、この玉貸し操作パネル228には、所定の操作を行う決定ボタン220aおよび選択ボタン220b,220cが設けられている。
また、フロント扉205の下側には、外枠202に対して開閉可能な皿パネル206が設置されている。この皿パネル206の正面側には、カードユニットにより貸し出された遊技球および後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿206aと、この上皿206aの満杯時に球出口206dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿206bと、この下皿206bの右側に設けられた発射ハンドル206cとが配置されている。
発射ハンドル206cは、上皿206aに受け止められている遊技球を発射するためのもので、皿パネル206に対して回動自在に設けられ、遊技者は発射ハンドル206cを操作することによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル206cが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて、発射ハンドル206cの背面側に設けられた発射モータに電力が供給され、遊技球が遊技盤に順次発射される。
また、下皿206bの左側の設置部206eには、上述したフィギア設置ユニット15が設けられている。
図26は、パチンコ遊技機201の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。パチンコ遊技機201は、主制御回路230、払出・発射制御回路280、電源供給ユニット224を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット224は、主制御回路230および払出・発射制御回路280にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。主制御回路230は、1チップマイコンより構成されているメインCPU(Central Processing Unit)231、メインROM(Read Only Memory)232およびメインRAM(Random Access Memory)233を有し、他に初期リセット回路234と、画像制御回路250と、音声制御回路260、ランプ制御回路270および発光制御回路50を有している。
メインCPU231は、後述するVカウントスイッチ211Sなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM232に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機201における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機201全体の動作制御を司る。メインCPU231は本発明における遊技態様制御手段を構成している。すなわち、メインCPU231は大当り抽選の結果や遊技状態の消化などの所定条件の成立により、遊技態様を通常遊技態様から遊技者にとって多くの出玉が期待できる特別遊技態様(大当り)へ遊技態様を移行させる。なお、パチンコ遊技機201では、遊技態様(遊技状態)として、通常遊技状態、確変遊技状態および大当り(大当り遊技状態)がある。
メインROM232には、メインCPU231が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。パチンコ遊技機201の場合、メインROM232には図27に示す発光態様データベース232aが記憶されている。すなわち、発光態様データベース232aは、フィギアID毎に、通常遊技状態における発光態様、確変遊技状態における発光態様、大当り遊技状態における発光態様とが格納されている。
メインRAM33はメインCPU231が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。初期リセット回路234は、リセット信号をメインCPU231に定期的に出力する。このリセット信号により、メインCPU231は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路230には、Vカウントスイッチ211Sをはじめとする各スイッチ等が接続されている。Vカウントスイッチ211Sは大入賞口211内に設けられたVゾーンを通過した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路230に出力する。カウントスイッチ211CSは大入賞口211に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路230に出力する。
一般入賞口スイッチ212Sは各一般入賞口212a〜212dに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路230に出力する。作動ゲートスイッチ210Sは普通図柄作動ゲート210を通過する遊技球の検出信号を主制御回路230に出力する。始動入賞口スイッチ209Sは始動入賞口209に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路230に出力する。
始動口ソレノイド209Lは始動入賞口209に設けられた一対の羽根209a,209aを開閉させ、大入賞口ソレノイド211Lは大入賞口211のシャッタを開閉させる。シーソーソレノイド211Mは大入賞口211の図示しないシーソーを駆動する。バックアップクリアスイッチ226は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
パチンコ遊技機201では、始動入賞口スイッチ209Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を出力したときに乱数抽出および抽出した乱数を用いた抽選処理を行わせ、その抽選結果に基づき、液晶表示装置215における装飾図柄を決定している。
メインCPU231は、大当りとなったときに大入賞口ソレノイド211Lに駆動信号を出力することによって、大入賞口211を開放させる。また、大入賞口211を開放させると、所定数(例えば10個)の遊技球の入賞または所定時間(例えば30秒)の経過を条件として閉鎖させる。また、メインCPU231は、選択ボタン220b,220c、決定ボタン220aからの信号にしたがい電源供給ユニット224を制御する。
そして、メインCPU231は、液晶表示装置215を用いた装飾図柄の可変表示、リーチ演出、予告演出といった演出に必要な制御を行う一方、画像制御回路250を作動させて所定の画像を液晶表示装置215に表示させる。また、メインCPU231は、音声制御回路260およびランプ制御回路270を作動させて、スピーカ217L、217Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ218L、218Rの点滅表示による演出に必要な制御も行う。
画像制御回路250は、VDP(Video Display Processor)251と、D/Aコンバータ252と、初期リセット回路253と、画像データROM(画像記憶手段)254a,254bとを有している。VDP251は、メインCPU231で決定された液晶表示装置215に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ252に出力する。D/Aコンバータ252はVDP251から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置215に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路253はメインCPU231からのリセット命令を受けて、VDP251を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM254aには装飾図柄、特別図柄、キャラクタ、背景などを示す画像のデータ(画像データ)が記憶され、画像データROM254bには、各種画像データを液晶表示装置215に表示させるための画像データが記憶されている。
音声制御回路260は、音声信号を生成する音源IC261と、生成された音声信号を増幅するAMP262と、各種の演出に用いられる音声データを記憶している音声データROM263とを有している。
ランプ制御回路270は、装飾ランプ218L、218Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM271と、メインCPU231からの指示にしたがい、装飾データROM271に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ218L、218Rを点滅させるドライブ回路272とを有している。
払出・発射制御回路280は、主制御回路230の制御にしたがい払出装置281を作動させて所定数の遊技球を賞球として払出させて、大入賞口211に遊技球が入賞した際に賞球を払い出す。また、払出・発射制御回路280は、発射ハンドル206cと、発射モータを有する発射装置282とを作動させ、発射装置282によって遊技球を遊技盤上の遊技領域に向けて発射させる。
電源供給ユニット224は、主制御回路230の制御にしたがい、主制御回路230および払出・発射制御回路280への電力供給を行うとともに、払出・発射制御回路280、主制御回路230への電力供給を制限する。
(パチンコ遊技機の動作内容)
パチンコ遊技機201の動作内容のうち、主制御回路230による制御処理の手順については、上述したパチスロ機101の主制御基板171による制御処理(図23及び図24参照)と同様にして行われる。すなわち、メインCPU231が演出制御処理を開始すると、パチスロ機101同様、初期化処理、表示制御処理、音制御処理、発光制御処理および遊技媒体払出し処理が順次実行され、表示制御処理から遊技媒体払出し処理が順次実行される繰返ルーチンとなる。
そして、表示制御処理では、メインCPU231が画像制御回路250に指示して、液晶表示装置215に画像を表示させる。続く音声制御処理では、メインCPU231が音声制御回路260に指示して、スピーカ217L,217Rから音声を出力させる。
さらに、発光制御処理が図24に示したフローチャートと同様にして行われる。すなわち、発光制御処理を開始すると、ICチップリーダライタ20からのフィギアIDの読み取り処理を行う。続いて、メインCPU231が発光態様決定手段として作動し、現在の遊技態様を判断し、ICチップリーダライタ20によって読み取ったフィギアIDに基づいて、発光態様データベース232aからLED21の発光態様を決定する。そして、メインCPU231によって発光態様が決定されると、発光制御回路50が決定された発光態様に従ったLED21の発光制御をおこなう。
従って、このパチンコ遊技機201においても、フィギア設置ユニット15に図5に示したフィギア30がセットされると、LED21からフィギア30のフィギア本体部32の入射部32aに対して照射された光が、フィギア30のフィギア本体部32内を透過して出射部32bから外部に出射される。従って、このパチンコ遊技機201においても、フィギア30のICチップ34に記憶されたフィギアIDに基づきLED21の発光態様を変化させることで、フィギア30の外観を変えることが可能である。従って、第1実施形態に示したゲームマシン10や第2実施形態に示したパチスロ機101同様、このパチンコ遊技機201においても遊技者の興趣が十分に保たれる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、遊技用物品としてフィギアを例にとって説明しているが、例えば、フィギアのような立体的な物品の代わりに、カセットやカートリッジといった立体的な物品を用いてもよい。
また、遊技機として、迷宮対戦ゲームを行えるゲームマシンを例にとって説明しているが、他の画像遊技を行えるゲーム機についても適用がある。例えば、野球、サッカーなど複数の選手を登場させるゲームで、各選手に対応するフィギアやカセットを用いてチームプレーをシミュレーションできるゲーム機などである。
さらに、読取手段は非接触型のICチップリーダに限定されず、接触型のものであってもよい。更に読取手段はフィギアID(識別情報)を読み取る場合のみに限定されず、リード・ライタ型、つまり、ICチップ等の記録装置に情報の書き込み可能な構成とすることもできる。また、上記実施形態におけるパチスロ機及びパチンコ遊技機では、主制御基板に発光態様決定手段や発光制御手段、発光態様データベース等の要素が設けられた態様を示したが、副制御基板を別途設けて、この副制御基板に上記要素の一部若しくは全部を設けるように変更することも可能である。
10…ゲームマシン、11…メインディスプレイ、12…サブディスプレイ、11a…タッチパネル、19…操作ユニット、20…ICチップリーダライタ、21,21A,21B…LED、30,30A…フィギア、31…台座部、32…フィギア本体部、34…ICチップ、42,132,231…メインCPU、50…発光制御回路、101…パチスロ機、201…パチンコ遊技機。