JP4722507B2 - 繰り返し屈曲用途向け両面フレキシブル回路基板 - Google Patents
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Description
Y(%)=(tCu + 1/2 tLI)/(r + tCL. + tCu + 1/2 tLI )×100 (1)
(但し、tLIは絶縁層フィルム厚み(μm)、tCL. はカバー材の液晶ポリマーフィルム厚み(μm)、tCu は銅箔厚み(μm)、r は周回部の屈曲半径(μm、但し、屈曲半径rは2.0〜5.0mm)を示す)
1)絶縁層が、液晶ポリマーフィルムからなり、その熱変形温度が270〜330℃の範囲にあり、カバー材としての液晶ポリマーフィルム熱変形温度が、それより低いこと、2)導体回路が銅箔から形成されたものであり、その厚みが5〜30μmの範囲にあること、3)カバー材厚みが、10〜100μmの範囲にあること、4)屈曲部と非屈曲部を有する両面フレキシブル回路基板の屈曲部が、周回されて使用されていること、5)周回部の屈曲半径rが、2.0〜5.0mmの範囲にあること。
本発明の両面フレキシブル回路基板は、携帯電話のヒンジ部等の屈曲箇所に使用するために好適であり、例えば携帯電話のヒンジ部に使用された場合、その繰り返し屈曲寿命が30万回以上となることが可能である。
液晶ポリマーフィルムからなる両面銅張積層板にドライフィルムをラミネートし、レジスト幅100μm、回路幅100μmのパターンフィルムを使用してUV露光により回路パターンを形成した。次に、塩化銅エッチング液を用いて、銅箔エッチングした。得られた両面導体回路基板を、光学顕微鏡を用いて回路の剥れや回路間の残銅の有無を確認した。
*厚み測定
JISC5016に準じ、膜厚測定器(ミツトヨ社製 ダイヤルゲージ215-153)を使用して、絶縁層、カバー材及び銅箔厚みを測定した。
*初期抵抗値測定
JISC5016に準じ、抵抗測定器(カスタム社製 CX-180N)を使用して、カバー材をプレス前の両面導体回路基板の抵抗値を測定した。
*銅箔歪み値の計算
両面フレキシブル回路基板に使用する銅箔厚み、絶縁層厚み、カバー材厚み及び屈曲半径から銅箔歪み値から、式(1)により計算した。
*携帯電話繰り返し屈曲試験
耐ヒンジ屈曲試験機(プロス社製 PIS-FPJ310)を使用して、両面フレキシブル回路基板の携帯電話繰り返し屈曲試験を行った。両面フレキシブル回路基板の破断条件は、初期抵抗値から5%の抵抗値上昇とした。
厚さ25μmの液晶ポリマーフィルム280(クラレ社製ベクスター、熱変形温度280℃)を絶縁層とし、その両面に厚さ18μmの圧延銅箔(日鉱マテリアルズ社製BHY-22B-T)を有する両面銅張積層板にドライフィルムをラミネートし、レジスト幅100μm、回路幅100μmのパターンフィルムを使用してUV露光により回路パターンを形成した。次に、塩化銅エッチング液を用いて、銅箔エッチングし、両面導体回路基板Wを作成した。次に、厚さ25μmの液晶ポリマーフィルム260(クラレ社製ベクスター、熱変形温度260℃)を両面導体回路基板Wのカバー材とするため、その片面に厚さ18μmの上記圧延銅箔を有する片面銅張積層板Sを準備した。
ここで、両面導体回路基板Wと片面銅張積層板Sの液晶ポリマーフィルム面に対してアルカリ水溶液による薬液処理を用い、純水で水洗後、90℃の熱風オーブンで乾燥させた。また、銅箔とカバー材としての液晶ポリマーフィルムを接着させるため、両面導体回路基板の銅表面に黒化処理をした。その後、両面導体回路基板Wを挟み込む形で、フロー温度の異なる液晶ポリマーフィルムを樹脂層とする片面銅張積層板Sを積層し、精密プレスにて、260℃、9MPaの圧力でプレスを行い、回路基板とした。プレス後、得た回路基板の最外層銅箔をエッチングして除去し、絶縁層及びカバー材が液晶ポリマーからなる両面フレキシブル回路基板(図1)とした。
上記により得られた両面フレキシブル回路基板を図6(A)に示す形状にカットし、試験片とした。この試験片の屈曲部を周回させてα巻とし、ライン/スペース=100/100(μm)の回路面を内側になるようにして耐ヒンジ屈曲試験を行った(図6(B)参照)。また、耐ヒンジ屈曲試験終了後の各試験片の銅箔歪み値を算出した。
カバー材として、50μm厚みの液晶ポリマーフィルム260を使用した以外は、実施例1(参考例)と同様にして両面フレキシブル回路基板を製作し、評価した。
厚さ25μmのポリイミドの両面に厚さ18μmの圧延銅箔を有する両面銅張積層板M(新日鐵化学社製、エスパネックスMグレード)にドライフィルムをラミネートし、レジスト幅100μm、回路幅100μmのパターンフィルムを使用してUV露光により回路パターンを形成した。次に、塩化銅エッチング液を用いて、銅箔エッチングし、両面導体回路基板を作成した。次に、厚さ25μmの液晶ポリマーフィルム260を前記両面導体回路基板のカバー材とするため、その片面に厚さ18μmの圧延銅箔を有する片面銅張積層板を準備した。両面導体回路基板を挟み込む形で、液晶ポリマーフィルムを樹脂層とする片面銅張積層板を積層し、精密プレスにて、260℃、9MPaの圧力でプレスを行い、回路基板とした。プレス後、得た回路基板の最外層銅箔をエッチングして除去し、絶縁層にポリイミドフィルム、カバー材を液晶ポリマーフィルムのみとし、異種の樹脂層が積層された両面フレキシブル回路基板(図2)とした。
絶縁層を厚さ25μmの液晶ポリマーフィルム280とし、その両面に厚さ18μmの圧延銅箔を有する両面銅張積層板にドライフィルムをラミネートし、レジスト幅100μm、回路幅100μmのパターンフィルムを使用してUV露光により回路パターンを形成した。次に、塩化銅エッチング液を用いて、銅箔エッチングし、両面導体回路基板を作成した。次に、ポリイミドフィルムK(カプトン:登録商標)にエポキシ系接着層を設けたポリイミドフィルムカバー材を使用して、両面導体回路基板を挟み込む形で、精密プレスにて、160〜170℃、2〜7MPaの圧力でプレスを行い、両面フレキシブル回路基板(図3)とした。
カバー材として、ポリイミドフィルムKにエポキシ系接着層を設けた表1に示した厚み構成のポリイミドフィルムカバー材(3種)を使用した以外は、比較例1と同様に行い、評価した。
比較例3
カバー材として、ポリイミドフィルムKにエポキシ系接着層を設けた表1に示した厚み構成のポリイミドフィルムカバー材(3種)を使用した以外は、比較例1と同様に行い、評価した。
厚さ25μmのポリイミドの両面に厚さ18μmの圧延銅箔を有する両面銅張積層板Mにドライフィルムをラミネートし、レジスト幅100μm、回路幅100μmのパターンフィルムを使用してUV露光により回路パターンを形成した。次に、塩化銅エッチング液を用いて、銅箔エッチングし、両面導体回路基板を作成した。次に、厚さ25μmの液晶ポリマーフィルム260の片面に厚さ18μmの圧延銅箔を有する片面銅張積層板を準備した。次に、両面導体回路基板をポリイミド系接着フィルム(新日鐵化学社製 ボンディングシートSPB)を介して、液晶ポリマーフィルムを樹脂層とする片面銅張積層板を積層し、精密プレスにて、260℃、9MPaの圧力でプレスを行い、回路基板とした。プレス後、得た回路基板の最外層銅箔をエッチングして除去し、両面フレキシブル回路基板(図5)とした。
2:導体回路層
3:液晶ポリマーフィルム絶縁層
4:ポリイミドフィルム絶縁層
5:ポリイミドフィルムカバー材
6:接着層
7:試験片
8:屈曲部
9:非屈曲部
10:屈曲部の周回軸
11:ヒンジ部
12:本体
13:フタ部
Claims (6)
- 絶縁層の両側に、銅箔から形成された導体回路とカバー材とが設けられた両面フレキシブル回路基板において、絶縁層は厚み10〜100μmのポリイミドフィルムからなり、カバー材は絶縁層とは熱変形温度の異なる液晶ポリマーフィルムのみからなるものであって、下記計算式(1)によって算出される銅箔歪み値Yが0.5〜3%の範囲で使用され、該両面フレキシブル回路基板が、屈曲部と非屈曲部を有し、屈曲部が、周回されて使用されていることを特徴とする周回部を有する両面フレキシブル回路基板。
Y(%)=(tCu + 1/2 tLI)/(r + tCL. + tCu + 1/2 tLI )×100 (1)
(但し、tLIは絶縁層フィルム厚み(μm)、tCL. はカバー材の液晶ポリマーフィルム厚み(μm)、tCu は銅箔厚み(μm)、r は周回部の屈曲半径(μm、但し、屈曲半径rは2.0〜5.0mm)を示す) - 導体回路の厚みが5〜30μmの範囲にある請求項1記載の両面フレキシブル回路基板。
- カバー材厚みが、10〜100μmの範囲にある請求項1又は2に記載の両面フレキシブル回路基板。
- 折り畳み式携帯電話の折り畳み部に使用される請求項1〜3のいずれかに記載の両面フレキシブル回路基板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の両面フレキシブル回路基板を、折り畳み式携帯電話の折り畳み部に使用したことを特徴とする折り畳み式携帯電話。
- 折り畳み式携帯電話の閉じた状態を0°とした場合、開いた状態の角度が10〜180°の範囲にある請求項5記載の折り畳み式携帯電話。
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JPH0645714A (ja) | 回路基板および多層回路基板 |
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