JP4721173B2 - 手洗装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭やパブリックのトイレ又は洗面所などに設置される手洗装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の手洗装置として、例えば、特開平1−230623号公報に記載のものが知られているが、洗浄液を補給する際の補給作業が面倒で、カウンターや機能ケースを汚すと言う不具合があった。このため、本出願人は、図8に示すようなものを先に提案し、これ以前の課題についての解決を、既に行っている。
【0003】
図8は、従来の洗浄液補給口の詳細断面図である。
【0004】
図8に示すように、洗面器210に固定された洗浄液補給口60には、蓋220が設けて有り、補給口60は補給路150でタンクと連通されている。補給経路途中にタンクへ供給する洗浄液を濾すための平坦に形成されたフィルター230を設けた構成になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、水石鹸をタンクへ供給する際に、水石鹸の持つ粘性により、フィルタの目が塞がってしまい、タンクと補給口(大気)とでエアー交換が上手く行かず洗浄液が、洗浄液補給口より溢れ出て洗面器本体のボール部にこぼれることが有った。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、洗浄液を補給する際、洗浄液が洗浄液補給口より溢れ出て洗面器本体のボール面にこぼれるのを防止し、補給作業を容易に行うことができ、洗浄液の節約及び洗面器本体のボール面を汚すことがなく、清潔で衛生的な手洗装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、水又は湯を吐水する吐水口と、手に付着した汚れや細菌等を除去するための洗浄液等を吐出する洗浄液吐出口と、該洗浄液吐出口に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記吐水口からの吐水及び前記洗浄液吐出口からの洗浄液を受ける水受部とを備えた手洗装置において、前記洗浄液供給手段は、洗浄液を入れるタンクと、該タンクへ洗浄液を補給する洗浄液補給口と、前記タンクと前記洗浄液補給口を連通させる補給路と、前記タンク内の洗浄液を洗浄液供給路を介して前記洗浄液吐出口に供給するための供給部と、前記補給口にタンクへ供給される洗浄液を濾すフィルターと、一端が大気へ開放する通気口を有し前記補給口の外壁に設けられた通気管とから構成され、前記通気管は、その通気口が前記フィルターの表面より上流に位置するように一体に形成されたことを特徴としている。従って、この構成によれば、洗浄液が通気管内に流れこまず前記通気管により補給口内のエアーがぬけエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。また、前記通気管により補給口内のエアーがぬけエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0013】
また、前記一端が大気へ開放する通気管を、上方天側へ向ければ、前記通気管内に洗浄液が入ってきても前記一端が上方天側を向いているためエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0014】
また前記補給口にタンクへ供給される洗浄液を濾すフィルターを設け、前記通気管の他端は、前記フィルターの供給方向下流側にあるとともに、その鉛直上方部分の前記フィルターを塞さげば、前記閉塞部により前記通気管内部に洗浄液が直接流れ込むのを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る手洗装置の全体構成を示す外観斜視図であり、図2は、カウンター下部の内部空間を示す正面図である。
図1及び図2に示すように、手洗装置Aは、カウンター9と、カウンター9に嵌め込まれて、水受部2の後部を上方に延出させて形成した延出部に設けた洗浄液吐出口3及び吐水口4と、水受部2の側面に配設した洗浄液補給口6と、水受部2の前部に配設した気体吹出口5と、水受部2の下方部に設けられた排水口7とを有する手洗い器本体8とから構成されている。
【0017】
手洗い器本体8は、カウンター9の略中央部に、例えば、セルフリミング式、フレーム式等の方式により取り付けられている。
【0018】
カウンター9の下方には、キャビネット部1が設けられており、キャビネット部1内には、洗浄液吐出口3に洗浄液を供給する洗浄液供給手段13と、吐水口4に水を供給する水供給部16と、気体吹出口5に高圧気体を供給する気体供給手段17が配設されている。
【0019】
洗浄液供給手段13は、洗浄液を入れるタンク14と、タンク14へ洗浄液を補給する洗浄液補給口6と、タンク14と洗浄液補給口6を連通させる補給路15と、タンク14内の洗浄液を洗浄液供給路18を介して洗浄液吐出口3に供給するためのポンプPとから構成されている。
【0020】
また、洗浄液補給口6の内部には、フィルター(図示無し)が設けられ、水供給部16は、水供給管19を介して吐水口4に連通接続されており、気体供給手段17は、気体供給管20を介して気体吹出口5に連通継続されている。
【0021】
洗浄液吐出口3と吐水口4の近傍には、差し出された手を検出する手検出手段10、11が夫々設けられており、手検出手段10、11からの検出信号に基づいて、洗浄液吐出口3からの吐出動作及び吐水口4からの吐水動作を制御する制御部(図示せず)が設けられている。
【0022】
また、気体吹出口5の近傍には、差し出された手を検出する手検出手段(図示せず)が設けられており、手検出手段からの検出信号に基づいて、気体吹出口5からの気体吹き出し動作を制御する制御部(図示せず)が設けられている。
【0023】
以上のように構成された手洗装置の作動について、以下に説明する。
【0024】
手洗動作を行うときは、使用者が洗浄液吐出口3付近に手を差出すと、その手を手検出手段10により検出し、その検出信号が制御部に入力されて、ポンプPが動作してタンク14から洗浄液供給路18を介して洗浄液吐出口3から洗浄液が吐出され、使用者は手に付着している汚れや細菌等を除去する動作を行うことができる。
【0025】
次に、使用者が吐水口4付近に手を差し出すと、その手を手検出手段11により検出し、その検出信号が制御部に入力されて、水供給部16が動作して水供給管19を介して吐水口4から水が吐水され、使用者は手に付いている洗浄液を洗い流す動作を行うことができる。
【0026】
手洗い動作の後、濡れた手を気体吹出口5付近に差し出すと、その手を手検出手段(図示せず)により検出し、その検出信号が制御部に入力されて、気体供給手段17が動作して気体供給管20を介して気体吹出口5から高速の気体が吹き出され、手に付着した水等が吹き飛ばされて手の乾燥が行われる。
【0027】
そして、吐出した洗浄液や吐水された水及び吹き飛ばされた水等は、排水口7から排出される。
【0028】
洗浄液を補給する場合は、洗浄液補給口6から洗浄液補給用容器12等を使用して洗浄液を補給し、洗浄液補給口6内部のフィルター(図示無し)を通し、補給路15を介してタンク14へ溜めるようになっている。
【0029】
図3は、本発明に係る手洗装置の参考例を示す部分断面図である。
【0030】
図3に示すように、フィルター23aを凸状に形成した構成としている。
【0031】
このように構成すると、フィルター23aの表面積が大きくなりエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0032】
図4は、フィルターの参考例を示す断面図である。
【0033】
図4に示すように、フィルター23bを凹状に成形した構成としている。
【0034】
このように構成しても、フィルター23bの表面積が大きくなると共に、凹状部に洗浄液を一時的に溜めることができ、洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0035】
図5は、フィルターの実施例を示す断面図である。
【0036】
図5に示すように、フィルター23cの中央部に、通気口がフィルターの表面より上流に位置するように通気管24を一体に形成している。
【0037】
このように構成しても、洗浄液が通気管24内に流れこまず通気管24により補給口内のエアーがぬけエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0038】
図6は、本発明に係る手洗装置の実施例を示す部分断面図である。
【0039】
図6に示すように、洗浄液補給口6の外壁に前記一端が大気へ開放する通気口を有する通気管25を設けている。
【0040】
このように構成しても、通気管25により補給口内のエアーがぬけエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0041】
また、洗浄液補給口の下流側または補給路の外壁への前記一端が大気へ開放する通気口を有する通気管25は大気開放端部を上方天側へ向けている。
【0042】
このように構成しても、通気管25内に洗浄液が入ってきても大気開放端部が上方天側を向いているためエアー交換が十分でき洗浄液をこぼすことなく楽に補給作業を行うことができる。
【0043】
図7は、フィルターの実施例を示す上方から見た図である。
【0044】
図7に示すように、外壁へ設けた前記一端が大気へ開放する通気口を有する通気管25より上流にあるフィルター部23dの、通気管と外壁の接続部分側の、フィルター開口部の一部26を外壁に接続した通気管の開口面と平行に塞いでいる。
【0045】
このように構成すると、前記閉塞部26により前記通気管内部に洗浄液が直接流れ込むのを防止できる。
【0046】
【発明の効果】
以上述べてきた通り、本発明の構成により、洗浄液を補給する際、洗浄液が洗浄液補給口より溢れ出て洗面器本体のボール面にこぼれるのを防止し、補給作業を容易に行うことができ、洗浄液の節約及び洗面器本体のボール面を汚すことがなく、清潔で衛生的な手洗装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手洗装置の全体構成を示す外観斜視図である。
【図2】カウンター下部の内部空間を示す正面図である。
【図3】本発明に係る手洗装置の参考例を示す部分断面図である。
【図4】フィルターの参考例を示す断面図である。
【図5】フィルターの実施例を示す断面図である。
【図6】本発明に係る手洗装置の実施例を示す部分断面図である。
【図7】フィルターの実施例を示す断面図である。
【図8】洗浄液補給口の詳細断面図である。
【符号の説明】
A…手洗装置
2…水受部
3…洗浄液吐出口
4…吐水口
5…気体吹出口
6…洗浄液補給口
7…排水口
8…手洗い器本体
9…カウンター
10、11…手検出手段
12…洗浄液補給用容器
13…洗浄液供給手段
14…タンク
15…補給路
16…水供給部
17…気体供給手段
18…洗浄液供給路
19…水供給管
20…気体供給管
21…洗面器
22…蓋
23、23a、23b、23c、23d…フィルター
24、25…通気管
26…閉塞
Claims (3)
- 水又は湯を吐水する吐水口と、手に付着した汚れや細菌等を除去するための洗浄液等を吐出する洗浄液吐出口と、該洗浄液吐出口に洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記吐水口からの吐水及び前記洗浄液吐出口からの洗浄液を受ける水受部とを備えた手洗装置において、
前記洗浄液供給手段は、洗浄液を入れるタンクと、該タンクへ洗浄液を補給する洗浄液補給口と、前記タンクと前記洗浄液補給口を連通させる補給路と、前記タンク内の洗浄液を洗浄液供給路を介して前記洗浄液吐出口に供給するための供給部と、前記補給口にタンクへ供給される洗浄液を濾すフィルターと、一端が大気へ開放する通気口を有し前記補給口の外壁に設けられた通気管とから構成され、前記通気管は、その通気口が前記フィルターの表面より上流に位置するように一体に形成されたことを特徴とする手洗装置。 - 前記一端が大気へ開放する通気口を有する通気管は、上方天側へ向けられたことを特徴とする請求項1記載の手洗装置。
- 前記補給口にタンクへ供給される洗浄液を濾すフィルターを設け、前記通気管の他端は、前記フィルターの供給方向下流側にあるとともに、その鉛直上方部分の前記フィルターを塞いだことを特徴とする請求項2記載の手洗装置。
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