JP4720668B2 - 内燃機関のピストン冷却システム - Google Patents

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本発明は、ドライサンプ式の潤滑装置を備えた内燃機関のピストン冷却システムに関する。
ドライサンプ式の潤滑装置を備えた内燃機関では、フィードポンプによって機関本体とは別体に設けられたオイルタンクから機関本体の各部にオイルを供給し、スカベンジポンプによって機関本体の各部で使用されたオイルを機関本体からオイルタンクに戻す。このようなドライサンプ式の潤滑装置において、スカベンジポンプにて回収されたオイルの一部をスカベンジポンプから内燃機関のヘッド部にオイルを直接供給する供給通路を設け、内燃機関の回転数が高いほどヘッド部に直接供給するオイル量が減少するように内燃機関の回転数に応じてヘッド部に直接供給するオイル量を調整する潤滑装置が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜5が存在する。
特開2005−120827号公報 特開2003−269163号公報 特開2004−84526号公報 特開2004−285974号公報 特開2004−156451号公報
ピストンにオイルを噴射するオイルジェット機構には機関本体の他の供給対象に供給するオイルと比較して気泡の多いオイルを供給してもそのオイルにて適切にピストンの潤滑及び冷却を行うことができる。そのため、オイルジェット機構にもスカベンジポンプから直接オイルを供給することができる。ピストンへのオイル噴射は内燃機関が高回転で運転されている場合、又はノッキングが発生している場合などに必要となるが、特許文献1に記載されている制御方法によってオイルの供給量を制御すると内燃機関が高回転で運転されているときにオイルの供給量が減らされるため、この制御方法はピストンへのオイル噴射に適していない。
そこで、本発明は、内燃機関の運転状態に応じてピストンへのオイル噴射を適切に制御することが可能な内燃機関のピストン冷却システムを提供することを目的とする。
本発明の内燃機関のピストン冷却システムは、第1オイル供給対象及び第2オイル供給対象が設けられた機関本体とは別体に設けられるオイルタンクと前記機関本体に設けられたオイル回収部とを接続するオイル排出通路と、前記オイル排出通路に設けられて前記オイル回収部からオイルを汲み出す排出ポンプと、前記オイルタンクと前記第1オイル供給対象とを接続するオイル供給通路と、前記オイル供給通路に設けられて前記オイルタンク内のオイルを前記第1オイル供給対象に供給する供給ポンプと、を有するドライサンプ式の潤滑装置を備えた内燃機関に適用され、前記第2オイル供給対象である前記内燃機関のピストンにオイルを噴射するオイルジェット機構を備えた内燃機関のピストン冷却システムにおいて、前記排出ポンプより下流側のオイル排出通路と前記オイルジェット機構とを接続するオイル導入通路と、前記オイル導入通路を介して前記オイルジェット機構に導かれるオイル量を調整するオイル量調整手段と、ノッキングの回避の要否を判定する判定手段と、前記判定手段によりノッキングの回避が必要と判定された場合は前記判定手段によりノッキングの回避が不要と判定された場合と比較して前記オイルジェット機構に導かれるオイル量が増加するように前記オイル量調整手段を制御する動作制御手段と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
ピストンの温度が高くなるほどノッキングが発生し易くなるため、ノッキングの回避が必要な場合は多くのオイルをピストンに噴射してピストンを冷却する必要がある。本発明のピストン冷却システムによれば、ノッキングの回避が必要と判定された場合にオイルジェット機構に導かれるオイル量を増加させるので、ノッキングを適切に抑制することができる。一方、ノッキングの回避が不要と判定された場合にはオイルジェット機構に導かれるオイル量が少なくなるため、ピストンの無駄な冷却を抑制して内燃機関の熱効率を改善することができる。そのため、このようにオイルジェット機構に導くオイル量を調整することにより、内燃機関の運転状態に応じてピストンへのオイル噴射を適切に制御することができる。
なお、本発明において「ノッキングの回避」とは、ノッキングが発生してからノッキングを解消すること、ノッキングの遷移状態を検知してからノッキングの発生を抑制すること、及びノッキング又はノッキングの遷移状態の発生を内燃機関の運転条件から事前に予測してノッキングの発生を抑制することのいずれも含む概念である。
本発明のピストン冷却システムの一形態においては、前記オイルタンクに貯留されているオイル貯留量を取得するオイル貯留量取得手段をさらに備え、前記動作制御手段は、前記オイル貯留量取得手段により取得されたオイル貯留量が予め設定した所定量以下の場合、前記オイルジェット機構に導かれるオイル量が制限されるように前記オイル量調整手段を制御してもよい(請求項2)。このようにオイルジェット機構に導かれるオイル量を調整することにより、オイルタンクが空になることを防止できる。そのため、第1オイル供給対象に供給するオイルをオイルタンクに確保しつつオイルジェット機構にオイルを導くことができる。
この形態において、前記動作制御手段は、前記オイル貯留量取得手段により取得されたオイル貯留量が前記所定量以下の場合、前記オイルジェット機構へのオイルの導入が禁止されるように前記オイル量調整手段を制御してもよい(請求項3)。このようにオイル量を調整することにより、オイルタンクが空になることをさらに確実に防止できる。
また、これらの形態において、前記内燃機関は、燃焼室内の燃料混合気に点火する点火プラグを備え、前記動作制御手段は、前記オイル貯留量取得手段により取得されたオイル貯留量が前記所定量以下の場合、前記オイルジェット機構に導かれるオイル量が制限されるように前記オイル量調整手段を制御するとともに、ノッキングを回避する効果を増大すべく前記点火プラグの点火時期を遅角させてもよい(請求項4)。この場合、オイル噴射及び点火時期遅角制御の両方を併用してノッキングを抑制するので、オイルタンクが空になることを防止しつつノッキングを抑制することができる。また、オイルタンク内に所定量より多くのオイルが貯留されるとオイル噴射が行われるので、点火時期を過度に遅角させることなくノッキングを抑制することができる。
以上に説明したように、本発明のピストン冷却システムによれば、ノッキングの回避の要否を判定する判定手段の判定結果に基づいてオイルジェット機構に導かれるオイル量を調整するので、ピストンへのオイル噴射を適切に制御してノッキングを適切に抑制するとともにピストンの無駄な冷却を抑制できる。
(第1の形態)
図1は、本発明の第1の形態に係るピストン冷却システムが組み込まれた内燃機関の一例を示している。図1の内燃機関(以下、エンジンと呼ぶこともある。)1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、複数(図1では1つのみを示す。)の気筒2が設けられる機関本体3と、吸気通路4及び排気通路5と、潤滑装置20とを備えている。各気筒2には、ピストン6が往復動可能なようにそれぞれ挿入されるとともに燃焼室7がそれぞれ形成される。ピストン6は、コンロッド8によって機関本体3に回転自在に支持されるクランク軸9と連結されている。各燃焼室7には、吸気通路4を開閉する吸気弁10、排気通路5を開閉する排気弁11、及び燃焼室7内に燃料混合気に点火するための点火プラグ12が設けられている。吸気弁10及び排気弁11は、クランク軸9の回転が伝達されることによって回転駆動されるカム13、14にて開閉駆動される。吸気通路4には、吸気量を調整するためのスロットルバルブ15が設けられている。機関本体3には、ピストン6の裏側(燃焼室7の反対側)に向けてオイルを噴射するためのオイル噴射ノズル16を備えたオイルジェット機構17が設けられている。機関本体3には、オイルジェット機構17の他にもクランク軸9を支持する不図示のクランクジャーナル、コンロッド8及びカムジャーナル(不図示)などオイルを供給すべき複数の複数のオイル供給対象が設けられている。オイルジェット機構17以外のオイル供給対象は図1に示したメインオイルホール18と連通しており、このメインオイルホール18を介してこれら複数のオイル供給対象にオイルが供給される。
潤滑装置20は、ドライサンプ式の潤滑装置であり、機関本体3と別体に設けられるオイルタンク21と、機関本体3の底部に設けられたオイル回収部22とオイルタンク21とを接続するオイル排出通路23と、オイルタンク21とメインオイルホール18とを接続するオイル供給通路24とを備えている。オイル排出通路23には排出ポンプとしてのスカベンジポンプ25が設けられ、オイル供給通路24には供給ポンプとしてのフィードポンプ26が設けられている。また、図1に示したように潤滑装置20は、スカベンジポンプ25より下流側のオイル排出通路23とオイルジェット機構17とを連通するオイル導入通路27及び切替弁28を備えている。切替弁28は、スカベンジポンプ25から吐出されたオイルを図1の矢印Aのようにオイルタンク21に導く第1状態と、スカベンジポンプ25から吐出されたオイルを図1の矢印Bのようにオイルジェット機構17に導く第2状態とに切り替えることができる。このようにオイルの流れを切り替えてオイルジェット機構17に導くオイルの量を調整するので、切替弁28が本発明のオイル量調整手段に相当する。オイル導入通路27には、油圧を高めるための絞り29が設けられている。このようにオイル供給通路24及びオイル導入通路27が接続されることにより、オイルジェット機構17が本発明の第2オイル供給対象に相当し、オイルジェット機構17以外のクランクジャーナルなどのオイル供給対象が本発明の第1オイル供給対象に相当する。
切替弁28の動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)40によって制御される。ECU40は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、点火プラグ12などの各種の装置を操作してエンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU40は、例えば燃焼室7内にて燃料混合気が正常に燃焼するように点火プラグ12の点火時期を制御する。また、ECU40には、エンジン1のクランク角度に対応した信号を出力するクランク角センサ41、エンジン1のオイルの温度に対応した信号を出力する油温センサ42、エンジン1の冷却水の温度(以下、冷却水温と略称することもある。)に対応した信号を出力する冷却水温センサ43、スロットルバルブ15の開度に対応した信号を出力するスロットルバルブ開度センサ44、エンジン1のノッキング状態を検出するノックセンサ45など各種のセンサが接続されており、ECU40はこれらのセンサの出力信号を参照して点火プラグ12などの各種の装置を制御する。なお、上述した各センサは、一般に車両用エンジンに設けられるセンサと同様のものでよいため、詳細な説明は省略する。
図2は、ECU40が切替弁28の動作を制御するためにエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行する切替弁制御ルーチンを示している。図2の制御ルーチンにおいてECU40は、まずステップS11でエンジン1の運転状態を取得する。エンジン1の運転状態としては、上述したセンサ41〜45の出力信号に基づいて例えばエンジン1の回転数、冷却水温、オイルの温度(以下、油温と略称することもある。)、スロットルバルブ15の開度、及びノッキングが発生しているか否かなどが取得される。次のステップS12においてECU40は、ノッキングが発生しているか否か判断する。ノッキングが発生していると判断した場合はステップS13に進み、ECU40は切替弁28を第2状態に切り替える。すなわち、スカベンジポンプ25から吐出されたオイルがオイルジェット機構17に導かれてピストン6へのオイル噴射が実施される。その後、今回に制御ルーチンを終了する。
一方、ノッキングが発生していないと判断した場合はステップS14に進み、ECU40は切替弁28を第1状態に切り替える。すなわち、スカベンジポンプ25から吐出されたオイルをオイルタンク21に導き、ピストン6へのオイル噴射を停止させる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図2の制御ルーチンによれば、ノッキングの発生時は切替弁28が第2状態に切り替えられるので、オイル噴射が実施される。そのため、ピストン6を冷却してノッキングを解消することができる。また、オイルジェット機構17にはスカベンジポンプ25から直接オイルを供給するので、フィードポンプ26の仕事を低減できる。一方、ノッキングが発生していない場合は切替弁28が第1状態に切り替えられるので、オイル噴射を停止させてピストン6の無駄な冷却を防止できる。そのため、エンジン1の熱効率を改善できる。
なお、切替弁28の代わりにスカベンジポンプ25から吐出されたオイルの一部をオイルタンク21に導くとともに、残りのオイルをオイルジェット機構17に導くことが可能な流量調整バルブを設けてもよい。この場合は、ノッキングの発生時にノッキングが発生していないときと比較してオイルジェット機構17に導かれるオイルの量が増加するように流量調整バルブの動作を制御する。このようにオイルジェット機構17に導かれるオイル量を調整してもノッキングを適切に抑制しつつピストン6の無駄な冷却を防止できる。
図2の制御ルーチンを実行して切替弁28の動作を制御することにより、ECU40が本発明の動作制御手段として機能する。また、ステップS12の処理を実行してノッキングが発生しているか否か判断することにより、ECU40が本発明の判定手段として機能する。
切替弁28の第2状態への切り替えはノッキング発生時以外の時期に行ってもよい。例えば、エンジン1が高負荷かつ高回転で運転されている場合はピストン6の温度が上昇するため、このような時期にピストン6を冷却するべく切替弁28を第2状態に切り替えてもよい。このような切替弁28の制御は、例えば図3に示した制御ルーチンをECU40に実行させることにより行うことができる。図3は、切替弁制御ルーチンの変形例を示している。なお、図3において図2と同一の処理には同一の参照符号を付して説明を省略する。
図3の制御ルーチンにおいてECU40はステップS12まで図2の制御ルーチンと同様に処理を進める。ステップS12でノッキングが発生していると判断した場合はステップS13に進み、ECU40は切替弁28を第2状態に切り替える。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、ノッキングが発生していないと判断した場合はステップS21に進み、ECU40はスロットルバルブ15の開度(以下、スロットル開度と略称する。)が所定の閾値より大きいか否か判断する。エンジン1の負荷が高くなるほどスロットル開度が大きくなる。そこで、所定の閾値としてはエンジン1が高負荷で運転されていると判断できるスロットル開度が設定される。このようなスロットル開度としては、例えばスロットル開度の全開を100%、同じく全閉を0%とした場合の80%程度が設定される。
スロットル開度が所定の閾値より大きいと判断した場合はステップS22に進み、ECU40はエンジン1の回転数が所定の判定回転数より大きいか否か判断する。判定回転数は、エンジン1が高回転で運転されているか否か判断する基準値として設定され、例えば6000r.p.m.が設定される。なお、この基準値はエンジン1に応じて異なるため、判定回転数はエンジン1に応じて適宜変更してよい。
エンジン1の回転数が判定回転数より大きいと判断した場合はステップS23に進み、ECU40は冷却水温が所定の判定水温より大きいか否か判断する。冷却水温が高くなるほどピストン6から機関本体3に熱が逃げ難くなるため、ピストン6の温度が上昇し易い。そこで、このような場合にはオイルジェット機構17からピストン6にオイルを噴射してピストン6を冷却する。一方、冷却水温が低く、ピストン6から機関本体3に熱を十分に逃がすことができてピストン6が適切に冷却されているときにオイルジェット機構17からピストン6にオイルを供給すると、ピストン6を無駄に冷却してエンジン1の熱効率を低下させるおそれがある。所定の判定水温は、このようなピストン6の無駄な冷却を防止でき、かつピストン6の過熱を防止できるように設定される。そこで、所定の判定水温には、例えばピストン6から機関本体3への熱の移動のみではピストン6の冷却が不十分となる冷却水温の下限値を設定する。
冷却水温が所定の判定水温より大きいと判断した場合はステップS24に進み、ECU40は油温が所定の判定油温より大きいか否か判断する。この処理もステップS23と同様にピストン6の無駄な冷却を防止するとともにピストン6の過熱を防止するための処理である。油温とピストン6の温度との関係は冷却水温とピストン6の温度との関係とほぼ同様であるため、所定の判定油温には例えばピストン6から機関本体3への熱の移動のみではピストン6の冷却が不十分となる油温の下限値が設定される。油温が所定の判定油温より大きいと判断した場合はステップS13に進み、ECU40は切替弁28を第2状態に切り替えた後、今回の制御ルーチンを終了する。
ステップS21、ステップS22、ステップS23又はステップS24が否定判定された場合はステップS14に進み、ECU40は切替弁28を第1状態に切り替える。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
図3の制御ルーチンによれば、エンジン1が高負荷かつ高回転で運転されているときにもピストン6へのオイル噴射が行われるので、ピストン6の過熱を防止できる。これにより、ピストン6の焼き付き及び亀裂の発生を防止できる。
(第2の形態)
図4及び図5を参照して本発明の第2の形態について説明する。図4は、第2の形態に係るピストン冷却システムが組み込まれたエンジン1の一例を示している。なお、図4において図1と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。図4に示したようにこの形態では、オイルタンク21内に貯留されているオイル量(以下、オイル貯留量と略称することもある。)に対応した信号を出力するオイル貯留量取得手段としてのレベルセンサ50が設けられており、ECU40がレベルセンサ50の出力信号も参照して切替弁28を制御する点が第1の形態と異なる。
図5は、本形態においてECU40が切替弁28の動作を制御すべくエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行する切替弁制御ルーチンである。なお、図5において図2と同一の処理には同一の参照符号を付して説明を省略する。図5の制御ルーチンにおいてECU40はステップS12まで図2と同様に処理を進める。ステップS12においてノッキングが発生していないと判断した場合はステップS14にて切替弁28を第1状態に切り替え、その後今回の制御ルーチンを終了する。
一方、ノッキングが発生していると判断した場合はステップS31に進み、ECU40はレベルセンサ50の出力信号を参照してオイル貯留量が予め設定した所定量以下か否か判断する。所定量には、例えばメインオイルホール18と連通している各オイル供給対象にそれぞれオイルを十分に供給可能なオイル量が設定される。オイル貯留量が所定量より多いと判断した場合はステップS13に進み、ECU40は切替弁28を第2状態に切り替えてピストン6へのオイル噴射を実施する。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、オイル貯留量が所定量以下と判断した場合はステップS32に進み、ECU40は点火プラグ12の点火時期を予め設定した所定クランク角度ずつ遅角させる点火時期遅角制御を行う。この点火時期遅角制御はノッキングを解消するべく行うものであり、その制御方法は一般のエンジンでノッキングを解消するために行われる点火時期遅角制御と同様でよい。続くステップS14でECU40は切替弁28を第1状態に切り替え、その後今回の制御ルーチンを終了する。
この形態では、オイル貯留量が所定量以下の場合、切替弁28が第1状態に切り替えられてスカベンジポンプ25から吐出されたオイルがオイルタンク21に導かれるので、オイルタンク21が空になることを防止できる。また、オイル貯留量が所定量以下の場合は点火プラグ12の点火時期遅角制御が行われるので、この遅角制御によってノッキングを解消できる。
点火時期遅角制御によって遅角させるクランク角度は一定でなくてもよい。例えば、ノックセンサ45から出力される信号の大きさに応じて遅角させるクランク角度を設定してもよい。例えば、ノックセンサ45の出力信号が大きいほど点火時期を大きく遅角させてもよい。
本発明は、上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、上述した各形態ではノックセンサによってノッキングが検出された場合にピストンにオイルが噴射されるように切替弁を動作させたが、エンジンの運転状態に基づいてノッキングが発生するか否か予測し、ノッキングが発生すると予測された場合にオイル噴射が実施されるように切替弁を動作させてもよい。この場合、ノッキングが発生する前にピストンを冷却できるので、ノッキングを回避することができる。
本発明の第1の形態に係るピストン冷却システムが組み込まれた内燃機関の一例を示す図。 図1のECUが実行する切替弁制御ルーチンを示すフローチャート。 図1のECUが実行する切替弁制御ルーチンの変形例を示すフローチャート。 本発明の第2の形態に係るピストン冷却システムが組み込まれた内燃機関の一例を示す図。 図4のECUが実行する切替弁制御ルーチンを示すフローチャート
符号の説明
1 内燃機関
3 機関本体
6 ピストン
7 燃焼室
12 点火プラグ
17 オイルジェット機構
20 潤滑装置
21 オイルタンク
22 オイル回収部
23 オイル排出通路
24 オイル供給通路
25 スカベンジポンプ(排出ポンプ)
26 フィードポンプ(供給ポンプ)
27 オイル導入通路
28 切替弁(オイル量調整手段)
40 エンジンコントロールユニット(動作制御手段、判定手段)
50 レベルセンサ(オイル貯留量取得手段)

Claims (4)

  1. 第1オイル供給対象及び第2オイル供給対象が設けられた機関本体とは別体に設けられるオイルタンクと前記機関本体に設けられたオイル回収部とを接続するオイル排出通路と、前記オイル排出通路に設けられて前記オイル回収部からオイルを汲み出す排出ポンプと、前記オイルタンクと前記第1オイル供給対象とを接続するオイル供給通路と、前記オイル供給通路に設けられて前記オイルタンク内のオイルを前記第1オイル供給対象に供給する供給ポンプと、を有するドライサンプ式の潤滑装置を備えた内燃機関に適用され、前記第2オイル供給対象であり、前記内燃機関のピストンにオイルを噴射するオイルジェット機構を備えた内燃機関のピストン冷却システムにおいて、
    前記排出ポンプより下流側のオイル排出通路と前記オイルジェット機構とを接続するオイル導入通路と、前記オイル導入通路を介して前記オイルジェット機構に導かれるオイル量を調整するオイル量調整手段と、ノッキングの回避の要否を判定する判定手段と、前記判定手段によりノッキングの回避が必要と判定された場合は前記判定手段によりノッキングの回避が不要と判定された場合と比較して前記オイルジェット機構に導かれるオイル量が増加するように前記オイル量調整手段を制御する動作制御手段と、を備えることを特徴とする内燃機関のピストン冷却システム。
  2. 前記オイルタンクに貯留されているオイル貯留量を取得するオイル貯留量取得手段をさらに備え、
    前記動作制御手段は、前記オイル貯留量取得手段により取得されたオイル貯留量が予め設定した所定量以下の場合、前記オイルジェット機構に導かれるオイル量が制限されるように前記オイル量調整手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストン冷却システム。
  3. 前記動作制御手段は、前記オイル貯留量取得手段により取得されたオイル貯留量が前記所定量以下の場合、前記オイルジェット機構へのオイルの導入が禁止されるように前記オイル量調整手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のピストン冷却システム。
  4. 前記内燃機関は、燃焼室内の燃料混合気に点火する点火プラグを備え、
    前記動作制御手段は、前記オイル貯留量取得手段により取得されたオイル貯留量が前記所定量以下の場合、前記オイルジェット機構に導かれるオイル量が制限されるように前記オイル量調整手段を制御するとともに、ノッキングを回避する効果を増大すべく前記点火プラグの点火時期を遅角させることを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関のピストン冷却システム。
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