JP6331284B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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この発明は、運転状況等に応じて燃焼室内の圧縮圧を補正することができるエンジンの制御装置に関する。
従来から、気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁(以下、筒内噴射を「直噴」、筒内噴射弁を「直噴弁」と称する。)と、吸気ポート内に燃料を噴射するポート噴射弁とを備えた内燃機関が知られている。
この種の内燃機関では、ポート噴射弁のみによる燃料噴射、直噴弁のみによる燃料噴射、あるいは、両方を用いた燃料噴射というように、運転状態に応じて、直噴弁とポート噴射弁とを選択的に又は組み合わせて用いる制御装置を採用している。
ポート噴射弁のみによる燃料噴射を採用したエンジンでは、ノッキングを生じさせないという観点から、設定する圧縮比は比較的低い数値となる。
しかし、直噴弁による燃料噴射によれば、燃料の気化熱により筒内温度を低減できるので、ノッキングの回避に有利である。このため、気筒内への燃料供給量全体に対する直噴の比率を高めることにより、回転領域に関わらずより高いトルクを得ることができる。
直噴弁は燃焼室に噴射口が直接臨んでいるため、常に、高温の燃焼ガスに晒された状態となる。このため、直噴弁の弁孔周囲には、デポジットと呼ばれる異物が蓄積し易いという問題がある。デポジットは、主として、燃料の燃えかす、酸化物等である。
特に、燃焼室内において空燃比が高いと、デポジットの発生量も多くなるという傾向がある。このため、デポジットの堆積により燃焼室内の実質的な容積が小さくなり、ノッキング発生の要因になるという問題がある。また、燃焼室内において空燃比が濃いと、粒子状物質の発生量が多くなるという問題もある。このような状態では、期待するトルクを得ることができない。
そこで、例えば、特許文献1では、デポジット等の異物の堆積による筒内容積の変化を、筒内圧センサが検出した筒内圧の変化に基づいて検出している。すなわち、或るサイクルにおいて筒内圧センサが検出した筒内圧と、次のサイクルで筒内圧センサが検出した筒内圧をパラメータとし、それらのパラメータに基づき、気筒内の異物の堆積による筒内容積の変化を演算により取得にしている。
特開2012−36788号公報
上記特許文献1に記載のようなエンジンの制御装置では、気筒内の圧力を検出する筒内圧センサが必要である。各気筒に筒内圧センサを設けるためには、エンジンのシリンダブロック等に専用の設備が必要である。また、筒内圧センサやそれを制御する機構を設けることは、制御装置の複雑化につながる。
そこで、この発明の課題は、筒内圧センサ等を用いることなく、簡単な機構で気筒内のデポジット等の異物の堆積による筒内容積の変化を検出し、さらに、その筒内容積の変化に対応して、エンジンのトルクを適正な状態に維持することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、エンジンの気筒内の圧縮圧を調整することができる圧縮圧調整機構と、クランキング時におけるエンジンの回転数を検出するクランキング回転数検知手段と、前記クランキング回転数検知手段によって検出された、クランキング開始時からエンジン始動時に至るまでの間のクランキング回転数のピーク値と、そのクランキング回転数のピーク値の発生前又は後に発生する回転数の一時的な落ち込み時における最低クランキング回転数との回転数差と、予め取得した前記回転数差と気筒内の圧縮圧との対応関係に基づいて気筒内の圧縮圧を推定圧縮圧として推定する圧縮圧推定手段と、前記圧縮圧推定手段により推定された前記推定圧縮圧と、デポジット等の異物の堆積がない状態のエンジンの気筒内の圧縮圧である基準圧縮圧との差に基づいて、前記圧縮圧調整機構に対して気筒内の圧縮圧を前記基準圧縮圧に近づける補正を指令する圧縮圧補正指令手段と、を備えるエンジンの制御装置を採用した。
ここで前記圧縮圧調整機構、前記気筒内の圧縮比を変更する可変圧縮比機構であり、前記圧縮圧補正指令手段は、前記可変圧縮比機構に対してピストンの上死点位置及び下死点位置を変更する補正を指令することにより、前記気筒内の圧縮圧を前記基準圧縮圧に近づけるように調整するものとすることができる。
あるいは前記圧縮圧調整機構、前記エンジンが気筒毎に備える吸気バルブ及び排気バルブの開閉時期を変更する可変バルブタイミング機構であり、前記圧縮圧補正指令手段は、前記可変バルブタイミング機構に対して気筒内への吸入空気量を増減する補正を指令することにより、前記気筒内の圧縮圧を前記基準圧縮圧に近づけるように調整するものとすることができる。
また、前記圧縮圧推定手段は、前記クランキング時におけるバッテリ電圧に基づいて、前記クランキング回転数検知手段が検出した前記クランキング回転数のピーク値及び前記最低クランキング回転数を予め取得したバッテリ電圧の増加に対するクランキング回転数の増加比率の対応関係に基づいて補正を行い、その補正後の前記クランキング回転数のピーク値と前記最低クランキング回転数との回転数差と予め取得した前記回転数差と気筒内の圧縮圧との対応関係に基づいて、前記気筒内の圧縮圧を推定するものとすることができる。
この発明によれば、エンジンのクランキング時におけるモータの回転数やエンジンの回転数に基づいて、気筒内の圧縮圧を推定することができる。このため、筒内圧センサ等を用いることなく、簡単な機構で気筒内のデポジット等の異物の堆積による圧縮圧の変化、すなわち、筒内容積の変化を検出することができる。
この発明の一実施形態を示すエンジンの制御装置の構成を示す正面模式図である。 燃料噴射と点火のタイミングを示す説明図である。 圧縮圧が異なる時のクランキング挙動を示すグラフ図である。 圧縮圧に対する最低・最高回転差を示すグラフ図である。 バッテリ電圧に対するエンジンクランキング時の平均回転数を示すグラフ図である。 この実施形態の可変圧縮比エンジンの制御プロセスを示すフローチャートである。
この発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。ここでは、自動車用の4サイクルガソリンエンジンを例に、エンジンの制御装置及びその制御方法を説明する。なお、図面では、理解がしやすいように、ピストンの細部やエンジンの構成など、その一部を簡略化して示している。
エンジンは、図1に示すように、シリンダ1内に収容されるピストン2と、シリンダ1内の燃焼室3に臨む点火プラグ4とを備えている。ピストン2は、図示しないコネクティングロッドを介してクランクシャフトに連結されている。
また、エンジンは、燃焼室3内に混合気を導入するための吸気ポート5を備えている。吸気ポート5の燃焼室3への開口には、その開口を開閉するための吸気弁6を備えている。また、エンジンは、燃焼室3内の燃焼ガスを外部に排出するための排気ポート7と、その排気ポート7を開閉するための排気弁8を備えている。
さらに、エンジンは、気筒内に直接燃料を噴射する直噴弁10と、吸気ポート5内に燃料を噴射するポート噴射弁9とを備えている。ポート噴射弁9には、燃料タンク14からフィードポンプ13によって、燃料パイプ9aと、並列する気筒間を結ぶデリバリーパイプ9bを通じて燃料が供給される。直噴弁10には、燃料タンク14からフィードポンプ13及び高圧ポンプ12によって、燃料パイプ10aと、並列する気筒間を結ぶデリバリーパイプ10bを通じて燃料が供給される。
このエンジンによれば、例えば、図2に示すように、ポート噴射弁9のみによる燃料噴射、あるいは、ポート噴射弁9と直噴弁10の両方を用いた燃料噴射というような種々の制御が可能である。なお、直噴弁10のみによる燃料噴射も可能である。
また、エンジンは、そのエンジンをクランキングして始動させるスターターモータ11と、エンジンの気筒内の圧縮圧を調整することができる圧縮圧調整機構30を備えている。
この実施形態では、圧縮圧調整機構30として、エンジンが気筒毎に備える吸気バルブ6及び排気バルブ8の開閉時期を適宜変更できる可変バルブタイミング機構32を採用している。
吸気バルブ6及び排気バルブ8は、シリンダヘッド側に設けたカムシャフトにバルブリフタを介して接続されているので、カムシャフトの回転によって、所定のタイミングで吸気ポート5、排気ポート7が開閉される。カムシャフトへの動力の伝達は、カムシャフト側に設けたスプロケットとクランクシャフト側に設けたスプロケットとの間をタイミングチェーン等で連結することにより行われる。
可変バルブタイミング機構32は、カムの回転角に位相を与えるもの、すなわち、クランクシャフトに対してカムシャフトを進角又は遅角させることにより、バルブタイミングを変化させる。ここで、形状の異なるカムを複数用意して、運転状況に応じてカムを切り替える機構を採用してもよい。これらの機構により、吸気バルブ6及び排気バルブ8の開閉時期を制御することができる。
吸気ポート5の吸気弁6や排気ポート7の排気弁8、点火プラグ4、インジェクタ等、エンジンの動作に必要な機器は、それぞれケーブルを通じて、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)20に備えられた制御手段によって制御される。この実施形態では、電子制御ユニットのコンピュータの一部を、エンジンの制御手段として用いている。
なお、この実施形態では、圧縮圧調整機構30として可変バルブタイミング機構32を採用しているが、圧縮圧調整機構30としては、これに加えて又はこれに代えて、ピストン2の上死点位置と下死点位置を変更することができる可変圧縮比機構31を採用してもよい。図1では、可変圧縮比機構31と可変バルブタイミング機構32の両方を図示しているが、以下、圧縮圧調整機構30の作用は、可変バルブタイミング機構32を例に説明する。
電子制御ユニット20は、エンジンの始動時、すなわち、クランキング時におけるスターターモータ11の回転数を検出するクランキング回転数検知手段21を備えている。クランキング回転数検知手段21は、スターターモータ11に流れる電流値等によりその回転数を検知することができる。ここで、クランキング回転数検知手段21がエンジンの回転数を検出するようにしてもよい。エンジンの回転数の情報は、電子制御ユニット20が随時取得しているので、クランキング回転数検知手段21は、その情報を取得することができる。以下、クランキング回転数検知手段21が取得する回転数の情報を、クランキング回転数と称する。
クランキング開始時からエンジン始動時に至るまでの間のクランキング回転数の変化の状況を図3に示す。この図3中の符号2に示すように、クランキング回転数は、クランキングスタートから徐々に増加し、一旦ピーク値(最初のピーク値)に達した後、一時的に落ち込む。そして、再び回転数は増加し、再度ピーク値(最後のピーク値)に達した後、エンジンの始動とともに回転数が低下する。このように、回転数が、2つのピーク値の間で一時的に落ち込むのは、エンジン始動前における気筒内でのピストンによる圧縮仕事に起因していると考えられる。
電子制御ユニット20は、クランキング回転数検知手段21によって検出された、クランキング開始時からエンジン始動時に至るまでの間の最高クランキング回転数と、その最高クランキング回転数時の前又は後に発生する回転数の一時的な落ち込み時における最低クランキング回転数との回転数差に基づいて、気筒内の圧縮圧を推定する圧縮圧推定手段22を備える。
図3の符号2で示すグラフでは、最高クランキング回転数は、2つのピーク値のうち最初のピーク値を採用する。最初のピーク値よりも最後のピーク値の方が高い場合は、最高クランキング回転数として最後のピーク値を採用する。最低クランキング回転数は、2つのピーク値の間の回転数の一時的な落ち込みが生じている部分の中で最も小さい回転数の数値を採用する。
図3の符号1で示すグラフでは、最高クランキング回転数は、2つのピーク値のうち最後のピーク値を採用する。最低クランキング回転数は、2つのピーク値の間の回転数の一時的な落ち込みが生じている部分の中で最も小さい回転数の数値を採用する。
図3の符号1で示すグラフは、デポジット等の異物の堆積により、エンジンの圧縮圧が基準圧縮圧よりも低くなっている場合のものである。また、図3の符号2で示すグラフは、エンジンの圧縮圧が基準圧縮圧である場合のものである。圧縮圧が低くなっている場合の最高クランキング回転数と最低クランキング回転数との回転数差ΔP1は、圧縮圧が正常な場合の同回転数差ΔP2よりも小さい値になる傾向がある。
圧縮圧推定手段22は、その最高クランキング回転数と、回転数の一時的な落ち込み時における最低クランキング回転数との回転数差に基づいて、気筒内の圧縮圧、すなわち、気筒内の最も高い圧力を推定する。この推定された圧縮圧を、以下「推定圧縮圧」と称する。
この推定は、例えば、図4に示すグラフ図を活用することができる。すなわち、気筒の圧縮圧の数値は、回転数差に基づいて一義的に決定される。回転数差が大きくなれば、気筒の圧縮圧はそれとともに増加し、回転数差が小さくなれば、気筒の圧縮圧はそれとともに減少する傾向がある。このようなデータは、予め実験等により取得したものを電子制御ユニット20に記憶させておくことができる。図4の例では、一定の回転数差の増加量(または減少量)に対する気筒の圧縮圧の増加量(減少量)の比率が、いずれの領域においても一定であり、直線状のグラフとなっている。
ただし、圧縮圧推定手段22は、クランキング時におけるバッテリ電圧に基づいて、クランキング回転数検知手段21が検出した最高クランキング回転数及び最低クランキング回転数の補正を行い、その補正後の各回転数に基づいて、気筒内の推定圧縮圧を決定する。例えば、バッテリの定格電圧が12Vである場合に、バッテリの劣化等により、実際には電圧が12Vに満たない場合がある。このような場合、検出されたクランキング回転数は、バッテリの電圧が正規の12Vである場合よりも相対的に低い数値となるので、図5に従って、その回転数の数値を補正する。
バッテリの実電圧が、図5の破線の矢印で示すように、12Vよりも低い場合(例えば、11.5Vである場合)を想定する。この場合、バッテリ電圧を、図中の実線の矢印で示すように12Vに補正した場合のクランキング回転数を採用する。このようなデータは、予め実験等により取得したものを電子制御ユニット20に記憶させておくことができる。図5の例では、一定のバッテリ電圧の増加に対するクランキング回転数の増加の比率が、いずれの領域においても一定であり、直線状のグラフとなっている。
さらに、電子制御ユニット20は、圧縮圧推定手段22により推定された推定圧縮圧、(補正後の推定圧縮圧)と、予め設定されたエンジンの基準圧縮圧との差に基づいて、圧縮圧調整機構30に対して気筒内の圧縮圧の補正を指令する圧縮圧補正指令手段23を備える。
いま、燃焼室3内における経年によるデポジット等の異物の堆積により、気筒内の圧縮圧が、予め設定されたエンジンの基準圧縮圧よりも高くなっている場合を想定する。このような状態では、エンジンは所定のトルクを発揮することができない。
圧縮圧推定手段22は、クランキング回転数検知手段21が検出した最高クランキング回転数と、最低クランキング回転数との回転数差に基づいて、推定圧縮圧を決定する。このとき、圧縮圧推定手段22は、バッテリ電圧に基づく、最高クランキング回転数及び最低クランキング回転数の補正を行い、気筒内の推定圧縮圧を決定する。
さらに、圧縮圧補正指令手段23は、圧縮圧推定手段22により推定された推定圧縮圧と、予め設定されたエンジンの基準圧縮圧との差に基づいて、圧縮圧調整機構30に対して気筒内の圧縮圧の補正を指令する。
具体的には、圧縮圧調整機構30は可変バルブタイミング機構32であるので、圧縮圧補正指令手段23は、可変バルブタイミング機構32に対して気筒内への吸入空気量を減少させ、圧縮圧を小さくするように指令する。吸入空気量を減少させるには、例えば、吸気弁6の開弁時期を遅らせるか、あるいは、閉弁時期を早めることにより、燃焼室3内に導入される吸入空気量の総量を規制する手法がある。これにより、気筒内の圧縮圧を正規の数値に近づけることができる。
すなわち、圧縮圧補正指令手段23は、エンジンの運転状態から定まる基準吸入空気量と、前記基準圧縮圧、推定圧縮圧等を元に、吸気弁6や排気弁8の開弁時期、閉弁時期を決定する機能を備える。
ここで、圧縮圧調整機構30として、例えば、気筒内の圧縮比を変更する可変圧縮比機構31を採用した場合について述べる。
この場合、圧縮圧補正指令手段23は、可変圧縮比機構31に対して気筒内の圧縮比の補正を指令する。
可変圧縮比機構31としては、ピストン2の上死点位置及び下死点位置を変更できる種々の機構を採用してよいが、ここでは、特開平6−212993に示すものを例に説明する。この可変圧縮比機構31は、ピストンとコネクティングロッドとの位置を、そのコンロッドの小端部とピストンピンとの間に設けられた偏心スリーブによって調整可能としたものである。
偏心スリーブには、その偏心スリーブと一体回転するピニオンが設けられている。また、ピストンには、そのピニオンに噛み合うラック、そのラックを油圧の動作により進退運動させて、ラックを所定の位置に固定するラック駆動及び固定機構が設けられている。ラックの進退動作により偏心スリーブが軸周り回転すると、その偏心スリーブの偏心位置に応じて、ピストンのストローク方向に対するコンロッドとピストンとの相対位置が変化する。これにより、コンロッドの有効長が変化するので、燃焼室内の圧縮比を適宜変更することができる。
この圧縮圧補正指令手段23は、可変圧縮比機構31に対して気筒の圧縮比を減少させるように指令する。圧縮比を減少させるには、ピストン2の上死点位置と下死点位置を、リンダヘッドから遠ざけるようにする。これにより、気筒内の圧縮圧を正規の数値に近づけることができる。
この発明によれば、エンジンのクランキング時におけエンジンの回転数に基づいて、気筒内の圧縮圧を推定することができる。このため、筒内圧センサ等を用いることなく、簡単な機構で気筒内のデポジット等の異物の堆積による圧縮圧の変化、すなわち、筒内容積の変化を検出することができる。
また、その筒内容積の変化に対応して、圧縮圧調整機構が気筒内の圧縮圧を補正するので、エンジンのトルクを適切な状態に維持することができる。
上記の各実施形態では、自動車用の4サイクルガソリンエンジンを例に説明したが、この実施形態には限定されず、この発明は、例えば、2サイクルガソリンエンジンにも適用できる。また、自動車以外の各種輸送機器、産業機械に用いられるレシプロエンジンにも、この発明を適用することができる。
1 シリンダ
2 ピストン
3 燃焼室
4 点火プラグ
5 吸気ポート
6 吸気弁
7 排気ポート
8 排気弁
9 ポート噴射弁
10 直噴弁
11 スターターモータ
12 高圧ポンプ
13 フィードポンプ
14 燃料タンク
20 電子制御ユニット(Electronic Control Unit)
21 クランキング回転数検知手段
22 圧縮圧推定手段
23 圧縮圧補正指令手段
30 圧縮圧調整機構
31 可変圧縮比機構
32 可変バルブタイミング機構

Claims (4)

  1. エンジンの気筒内の圧縮圧を調整することができる圧縮圧調整機構と、
    クランキング時におけるエンジンの回転数を検出するクランキング回転数検知手段と、
    前記クランキング回転数検知手段によって検出された、クランキング開始時からエンジン始動時に至るまでの間のクランキング回転数のピーク値と、そのクランキング回転数のピーク値の発生前又は後に発生する回転数の一時的な落ち込み時における最低クランキング回転数との回転数差と、予め取得した前記回転数差と気筒内の圧縮圧との対応関係に基づいて気筒内の圧縮圧を推定圧縮圧として推定する圧縮圧推定手段と、
    前記圧縮圧推定手段により推定された前記推定圧縮圧と、デポジット等の異物の堆積がない状態のエンジンの気筒内の圧縮圧である基準圧縮圧との差に基づいて、前記圧縮圧調整機構に対して気筒内の圧縮圧を前記基準圧縮圧に近づける補正を指令する圧縮圧補正指令手段と、
    を備えるエンジンの制御装置。
  2. 前記圧縮圧調整機構は、前記気筒内の圧縮比を変更する可変圧縮比機構であり、
    前記圧縮圧補正指令手段は、前記可変圧縮比機構に対してピストンの上死点位置及び下死点位置を変更する補正を指令することにより、前記気筒内の圧縮圧を前記基準圧縮圧に近づけるように調整する
    請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記圧縮圧調整機構は、前記エンジンが気筒毎に備える吸気バルブ及び排気バルブの開閉時期を変更する可変バルブタイミング機構であり、
    前記圧縮圧補正指令手段は、前記可変バルブタイミング機構に対して気筒内への吸入空気量を増減する補正を指令することにより、前記気筒内の圧縮圧を前記基準圧縮圧に近づけるように調整する
    請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記圧縮圧推定手段は、前記クランキング時におけるバッテリ電圧に基づいて、前記クランキング回転数検知手段が検出した前記クランキング回転数のピーク値及び前記最低クランキング回転数を予め取得したバッテリ電圧の増加に対するクランキング回転数の増加比率の対応関係に基づいて補正を行い、その補正後の前記クランキング回転数のピーク値と前記最低クランキング回転数との回転数差と予め取得した前記回転数差と気筒内の圧縮圧との対応関係に基づいて、前記気筒内の圧縮圧を推定する
    請求項1から3の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
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