JP2011226337A - 高圧燃料ポンプ駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】目標燃料圧力への収束状態によらずに高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることにより内燃機関に対するフリクションを抑制できる高圧燃料ポンプ駆動制御装置の実現。
【解決手段】高圧燃料ポンプ駆動タイミングの設計上の高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangと実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を、VVT最遅角設計値VTGとVVT最遅角学習値Avtgとの差(dVTG)として検出する(S156)。直接的に位相乖離が判明するので、このVVT最遅角偏差dVTGで高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを補正して(S158,S160)、位相乖離を解消できる。こうして早期に適切な値に補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangに基づき、高精度な駆動タイミングにて高圧燃料ポンプを駆動できる。ポンプ駆動タイミングを強制変更して位相乖離を学習しても良い。
【選択図】図3
【解決手段】高圧燃料ポンプ駆動タイミングの設計上の高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangと実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を、VVT最遅角設計値VTGとVVT最遅角学習値Avtgとの差(dVTG)として検出する(S156)。直接的に位相乖離が判明するので、このVVT最遅角偏差dVTGで高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを補正して(S158,S160)、位相乖離を解消できる。こうして早期に適切な値に補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangに基づき、高精度な駆動タイミングにて高圧燃料ポンプを駆動できる。ポンプ駆動タイミングを強制変更して位相乖離を学習しても良い。
【選択図】図3
Description
本発明は、伝達機構を介して伝達される内燃機関出力により加圧機構を駆動することで低圧燃料から高圧燃料を生成し、この高圧燃料を燃料噴射弁側へ圧送する高圧燃料ポンプにおける駆動制御装置に関する。
内燃機関の燃焼室内で燃料を噴射する燃料噴射弁に高圧燃料を供給するための高圧燃料ポンプの駆動制御装置が知られている(例えば特許文献1〜3参照)。
特許文献1では、バルブタイミングが変化する可変バルブタイミング装置(可変動弁機構)を有している内燃機関において、コモンレールを採用して燃焼室内に燃料を噴射させている。ここではバルブカムのカムシャフトに、高圧燃料ポンプ用の駆動力伝達機構としてポンプカムが設けられているため、バルブタイミングが変更されると適切な制御タイミングで高圧燃料ポンプが駆動できずに、コモンレール圧力を高精度に制御できなくなるおそれがある。このためバルブタイミングの変化に対応させて、高圧燃料ポンプに対する制御タイミングを補正している。
特許文献1では、バルブタイミングが変化する可変バルブタイミング装置(可変動弁機構)を有している内燃機関において、コモンレールを採用して燃焼室内に燃料を噴射させている。ここではバルブカムのカムシャフトに、高圧燃料ポンプ用の駆動力伝達機構としてポンプカムが設けられているため、バルブタイミングが変更されると適切な制御タイミングで高圧燃料ポンプが駆動できずに、コモンレール圧力を高精度に制御できなくなるおそれがある。このためバルブタイミングの変化に対応させて、高圧燃料ポンプに対する制御タイミングを補正している。
特許文献2,3では、コモンレールにおける目標燃料圧力への収束性が悪化した場合に、高圧燃料圧送のための通電開始タイミングあるいは通電時期可変範囲を補正している。このような制御タイミングの補正により、取り付け誤差や、タイミングチェーンの伸びなどによる経時誤差を吸収して適切な制御タイミングを実現しようとしている。
特許文献1では誤差を補償するための通電開始タイミングの補正は不可能である。特許文献2,3では高圧燃料圧送のための通電開始タイミングの補正により誤差を解消しようとしているが、いずれも燃料圧力制御において目標圧力への収束性の悪化を待ってから、通電開始タイミングの補正が行われている。
したがって通電開始タイミングにおける比較的小さい誤差に対しては、燃料圧力制御により通電期間の長さの増減にて対応してしまうことになり、通電開始タイミングの誤差自体を解消する対策を迅速に実行することができない。
このように通電開始タイミングの誤差が解消されないまま、燃料圧力制御が継続してしまうことから、不適切な制御タイミングにて高圧燃料ポンプ駆動が継続することにより、内燃機関に対するフリクションを高めてしまい、燃費の悪化を招くおそれがあった。
本発明は、燃料圧力制御による目標燃料圧力への収束状態によらずに、高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることにより内燃機関に対するフリクションを抑制できる高圧燃料ポンプ駆動制御装置の実現を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用・効果について記載する。
請求項1に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置は、伝達機構を介して伝達される内燃機関出力により加圧機構を駆動することで低圧燃料から高圧燃料を生成し、この高圧燃料を燃料噴射弁側へ圧送する高圧燃料ポンプに対する駆動制御装置であって、内燃機関出力の伝達による前記加圧機構の駆動期間を、内燃機関回転位相に基づいて調節することにより前記高圧燃料の圧力を目標燃料圧力に制御する燃料圧力制御手段と、前記伝達機構による前記加圧機構に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を検出する伝達位相乖離検出手段と、前記伝達位相乖離検出手段により検出された位相乖離に応じて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行する基準内燃機関回転位相補正手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置は、伝達機構を介して伝達される内燃機関出力により加圧機構を駆動することで低圧燃料から高圧燃料を生成し、この高圧燃料を燃料噴射弁側へ圧送する高圧燃料ポンプに対する駆動制御装置であって、内燃機関出力の伝達による前記加圧機構の駆動期間を、内燃機関回転位相に基づいて調節することにより前記高圧燃料の圧力を目標燃料圧力に制御する燃料圧力制御手段と、前記伝達機構による前記加圧機構に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を検出する伝達位相乖離検出手段と、前記伝達位相乖離検出手段により検出された位相乖離に応じて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行する基準内燃機関回転位相補正手段とを備えたことを特徴とする。
伝達位相乖離検出手段は、伝達機構による加圧機構に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を検出している。したがって直接的に基準内燃機関回転位相における位相乖離が判明する。
そしてこの位相乖離に応じて基準内燃機関回転位相補正手段が、基準内燃機関回転位相を補正して前記位相乖離を解消するので、直ちに適切な基準内燃機関回転位相にて伝達機構による加圧機構の駆動開始がなされるようになる。
このことにより、燃料圧力制御による目標燃料圧力への収束状態によらずに、高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができ、このことにより内燃機関に対するフリクションを抑制できるようになる。
請求項2に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項1に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記燃料噴射弁は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するものであることを特徴とする。
燃料噴射弁としては内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するものを挙げることができ、内燃機関に対するフリクションを抑制しつつ、このような燃料噴射弁での燃料噴射において高圧燃料にて良好な霧化状態の噴射が可能となる。
請求項3に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項1又は2に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記伝達機構は、内燃機関の吸気弁又は排気弁を駆動するためのカムが配置されているカムシャフトに設けられたポンプカムであることを特徴とする。
ポンプカムが吸気弁又は排気弁を駆動するためのカムが配置されているカムシャフトに設けられたものであることによって前述したごとくの位相乖離が生じる場合においても、燃料圧力制御による目標燃料圧力への収束状態によらずに、高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができる。このことにより内燃機関に対するフリクションを抑制できるようになる。
請求項4に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項3に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、内燃機関は、前記吸気弁又は前記排気弁のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構によるバルブタイミング調節の基準回転位相を学習する基準回転位相学習手段とを備え、前記伝達位相乖離検出手段は、前記基準回転位相学習手段にて学習されている前記基準回転位相に基づいて、前記位相乖離を検出するものであることを特徴とする。
基準回転位相学習手段が基準回転位相を学習している場合、例えば可変動弁機構がバルブタイミングを特定のバルブタイミングに向けて調節することにより実際に到達するバルブタイミングを基準回転位相として学習している場合には、この学習された基準回転位相は、前記位相乖離を反映した値となっている。
したがって伝達位相乖離検出手段は、可変動弁機構において学習された基準回転位相に基づいて位相乖離を検出することができ、このことによって基準内燃機関回転位相補正手段により、位相乖離に応じて基準内燃機関回転位相を補正することができる。
請求項5に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項3に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記ポンプカムと一体に回転位相センサを設け、前記伝達位相乖離検出手段は、前記回転位相センサにより検出される前記ポンプカムの回転位相と内燃機関回転位相とに基づいて、前記位相乖離を検出するものであることを特徴とする。
ポンプカムと一体に回転位相センサを設けることにより、伝達位相乖離検出手段は、ポンプカムの回転位相と内燃機関回転位相とに基づいて位相乖離を検出できる。このように内燃機関に対するポンプカムの位相乖離を求めることにより、より直接的、より早期に位相乖離を解消させることができる。
請求項6に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置は、伝達機構を介して伝達される内燃機関出力により加圧機構を駆動することで低圧燃料から高圧燃料を生成し、この高圧燃料を燃料噴射弁側へ圧送する高圧燃料ポンプに対する駆動制御装置であって、内燃機関出力の伝達による前記加圧機構の駆動期間を、内燃機関回転位相に基づいて調節することにより前記高圧燃料の圧力を目標燃料圧力に制御する燃料圧力制御手段と、内燃機関が安定運転状態である期間に、前記加圧機構の駆動期間を強制的に変位させる伝達位相変位手段と、前記伝達位相変位手段による強制的変位時に、前記伝達機構による前記加圧機構に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離に影響される内燃機関の運転制御量の変化に基づいて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行する基準内燃機関回転位相補正手段とを備えたことを特徴とする。
伝達位相変位手段は、内燃機関が安定運転状態にある期間に、加圧機構の駆動期間を強制的に変位させる。この強制的変位時に、基準内燃機関回転位相補正手段は、位相乖離に影響される内燃機関の運転制御量の変化を求める。
したがって内燃機関の運転制御量の変化には位相乖離の程度が反映されていることになるので、基準内燃機関回転位相補正手段は、この変化に基づいて位相乖離を解消する補正を、基準内燃機関回転位相に対して実行することができる。
このように強制的な変位処理実行により迅速に位相乖離が解消し、高精度な基準内燃機関回転位相に基づいて加圧機構の適切な駆動期間を早期に設定できるようになる。
このことにより、燃料圧力制御による目標燃料圧力への収束状態によらずに、高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができ、このことにより内燃機関に対するフリクションを抑制できるようになる。
このことにより、燃料圧力制御による目標燃料圧力への収束状態によらずに、高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができ、このことにより内燃機関に対するフリクションを抑制できるようになる。
請求項7に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項6に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記燃料噴射弁は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するものであることを特徴とする。
燃料噴射弁としては内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するものを挙げることができ、内燃機関に対するフリクションを抑制しつつ、このような燃料噴射弁での燃料噴射において高圧燃料にて良好な霧化状態の噴射が可能となる。
請求項8に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項6又は7に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記伝達機構は、内燃機関の吸気弁又は排気弁を駆動するためのカムが配置されているカムシャフトに設けられたポンプカムであることを特徴とする。
ポンプカムが吸気弁又は排気弁を駆動するためのカムが配置されているカムシャフトに設けられたものであることによって前述したごとくの位相乖離が生じる場合においても、燃料圧力制御による目標燃料圧力への収束状態によらずに、高圧燃料ポンプにおける制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができる。このことにより内燃機関に対するフリクションを抑制できるようになる。
請求項9に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記内燃機関の運転制御量として前記高圧燃料ポンプの圧送期間制御量を用い、前記伝達位相変位手段による強制的変位時に、前記高圧燃料ポンプの圧送期間制御量の変化に基づいて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行することを特徴とする。
基準内燃機関回転位相に乖離が生じている場合には、高圧燃料ポンプを効率的な位相にて駆動できないので、自ずと圧送期間制御量が長くなる。したがってこのような高圧燃料ポンプの圧送期間制御量の変化に基づいて、基準内燃機関回転位相を補正することで位相乖離を解消させることができる。
請求項10に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項9に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記伝達位相変位手段による強制的変位において前記高圧燃料ポンプの圧送期間制御量によって前記圧送期間が短くなる方向に変化する場合のみ、前記基準内燃機関回転位相を補正することを特徴とする。
高圧燃料ポンプの圧送期間制御量による圧送期間は、これが短くなるほど、内燃機関に対するフリクションが小さくなる。すなわち圧送期間制御量による圧送期間が短いほど、基準内燃機関回転位相が適切な状態にある。
したがって、強制的変位による圧送期間制御量が、圧送期間を短くする方向に変化する場合のみ、基準内燃機関回転位相を補正することで、基準内燃機関回転位相を適切な状態に近づけさせることができ、位相乖離を解消させることができる。
請求項11に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項6〜8のいずれか一項に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記内燃機関の運転制御量として内燃機関のアイドル回転数フィードバック制御により調節されている前記燃料噴射弁からの燃料噴射量を用い、前記伝達位相変位手段による強制的変位時に、前記燃料噴射量の変化に基づいて、前記基準内燃機関回転位相を補正することを特徴とする。
基準内燃機関回転位相に乖離が生じている場合には、高圧燃料ポンプを効率的な位相にて駆動できないので、自ずと高圧燃料ポンプ駆動時のフリクションが増大しアイドル回転における機関負荷が増加する。このことにより燃料噴射量が増加する。このように基準内燃機関回転位相の乖離はアイドルフィードバック制御時の燃料噴射量に影響する。したがってこのような燃料噴射量の変化に基づいて基準内燃機関回転位相を補正することで、基準内燃機関回転位相を適切な状態に近づけさせることができ、位相乖離を解消させることができる。
請求項12に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置では、請求項11に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記伝達位相変位手段による強制的変位において前記燃料噴射量が小さくなる方向のみで前記基準内燃機関回転位相を補正することを特徴とする。
アイドル回転数フィードバック制御時の燃料噴射量は、これが小さくなるほど、内燃機関に対するフリクションが小さいことになる。すなわちアイドル時の燃料噴射量が小さいほど、基準内燃機関回転位相が適切な状態にあることになる。
したがって、強制的変位により、燃料噴射量を小さくする方向に変化する場合のみ、基準内燃機関回転位相を補正することで、基準内燃機関回転位相を適切な状態に近づけさせることができ、位相乖離を解消させることができる。
[実施の形態1]
図1は、上述した高圧燃料ポンプ駆動制御装置が適用された車両用内燃機関及び内燃機関制御装置の概略構成を表すブロック図である。ここで内燃機関は4気筒のガソリンエンジン2である。図1では4気筒の内の1気筒のみを示しているが、全体の気筒数は6気筒でも8気筒でも良い。このエンジン2は各気筒に吸気バルブ4と排気バルブ6とがそれぞれ2つ設けられた4バルブエンジンである。これ以外の構成として2バルブエンジンでも5バルブエンジンでも良い。
図1は、上述した高圧燃料ポンプ駆動制御装置が適用された車両用内燃機関及び内燃機関制御装置の概略構成を表すブロック図である。ここで内燃機関は4気筒のガソリンエンジン2である。図1では4気筒の内の1気筒のみを示しているが、全体の気筒数は6気筒でも8気筒でも良い。このエンジン2は各気筒に吸気バルブ4と排気バルブ6とがそれぞれ2つ設けられた4バルブエンジンである。これ以外の構成として2バルブエンジンでも5バルブエンジンでも良い。
エンジン2の出力は変速機を介して最終的に車輪に走行駆動力として伝達される。エンジン2の各気筒には、燃焼室8内に燃料を噴射する燃料噴射弁10と、吸気と共に燃焼室8内に吸入された燃料に点火する点火プラグ12とがそれぞれ設けられている。吸気バルブ4にて開閉される吸気ポート14に接続された吸気通路16の途中にはサージタンク18が設けられ、サージタンク18の上流側にはモータ20によって開度が調節される電子制御式の電動スロットルバルブ(以下、スロットルバルブと略す)22が設けられている。このスロットルバルブ22の開度(スロットル開度TA)により燃焼に必要な吸入空気量が調節される。
スロットル開度TA(deg)はスロットル開度センサ24により検出され、エンジン2の吸入空気量GA(g/s)は吸気通路16に設けられた吸入空気量センサ26により検出される。これらの検出値は、それぞれ、内燃機関制御装置(高圧燃料ポンプ駆動制御装置を兼ねる)としての電子制御ユニット(以下、ECUと称する)30に読み込まれる。
排気ポート32に接続された排気通路34には空燃比センサ36が配置され、この空燃比センサ36により排気成分に基づいて混合気の空燃比A/Fが検出される。この排気通路34には更に三元触媒やNOx吸蔵還元触媒等の排気浄化触媒が配置されている。
燃料噴射弁10はコモンレール38を介して高圧燃料ポンプ40側から高圧燃料を供給されている。燃料噴射弁10からはECU30により計算された噴射タイミング及び噴射量にて、燃料が燃焼室8内に直接噴射される。
高圧燃料ポンプ40は、エンジン2により駆動されるポンプである。ここではエンジン2のクランクシャフト42に連動して吸気カムシャフト44が回転することにより、吸気カムシャフト44に取り付けられているポンプカム40aが回転する。このポンプカム40aの回転により、シリンダ40b内に配置されたプランジャ40cが、下端部に当接しているポンプカム40aの先端移動に応じて、シリンダ40b内にて往復動する。
シリンダ40bとプランジャ40cとにより区画形成された加圧室40dには燃料導入口40eが開口し、この燃料導入口40eには常開型の電磁開閉弁40fが備えられている。この電磁開閉弁40fの開閉制御により、フィードポンプから供給される低圧燃料を調量すると共に加圧室40d内でプランジャ40cの加圧により高圧化する。そして加圧室40dに開口する吐出口40gから高圧弁40hを介して高圧燃料としてコモンレール38側へ吐出している。
本実施の形態では、燃料圧力センサ46にて検出されるコモンレール38における燃料圧力Pfがエンジン運転状態に応じた圧力となるように、電磁開閉弁40fの閉弁期間を設定することにより吐出量を調節している。具体的には、負荷率KL及びエンジン回転数NEに基づいてマップから燃料圧力Pfを算出して吐出量を調節している。ここで負荷率KLは、エンジン負荷を表す指標の1つであり、エンジン2の1回転当たりの基準最大吸入空気量に対する実際の1回転当たりの吸入空気量GA/NEの割合(%)である。このような負荷としては、負荷率KL以外に、サージタンク18内の吸気圧を測定して、この吸気圧を用いても良い。
ECU30はCPU、ROM、RAMなどを備えたデジタルコンピュータを中心として構成されている制御回路であり、上述したスロットル開度センサ24、吸入空気量センサ26、空燃比センサ36以外にも各種センサ類より信号を入力している。すなわちアクセルペダル48の踏み込み量(アクセル開度ACCP:%)を検出するアクセル開度センサ50やクランクシャフト回転からエンジン回転数NE(rpm)を検出するエンジン回転数センサ52より信号を入力している。更に吸気カムシャフト44の回転から吸気カム44aのカム角GIを決定するカム角センサ54、排気カムシャフト45の回転から排気カム45aのカム角GEを決定するカム角センサ56、及びエンジン冷却水温THW(℃)を検出する冷却水温センサ58より信号を入力している。
尚、本実施の形態のエンジン2ではバルブタイミング可変機構60,62により吸気バルブ4及び排気バルブ6のバルブタイミングVVTが調節可能であり、これらのバルブタイミングVVTはエンジン2の運転状態に応じて調節されている。
ECU30は、上述した各センサ類からの検出内容に基づいて、スロットル開度TA、燃料噴射弁10からの燃料噴射量、燃料噴射時期、点火プラグ12による点火時期等を制御する。更に前述したバルブタイミングVVT制御処理、燃料圧力制御処理が行われると共に、この燃料圧力制御処理の一部として、高圧燃料ポンプ駆動制御用の基準エンジン回転位相位置の補正処理が実行される。
ECU30により実行される、コモンレール38に対する燃料圧力制御処理(図2)について説明する。本処理は予め定めたタイミング、例えば所定のクランク角毎に実行されるものであり、目標燃料圧力Pftと実際の燃料圧力Pfとの偏差を小さくするように高圧燃料ポンプ40の電磁開閉弁40fの通電時期を制御する。すなわち電磁開閉弁40fの通電時期制御により高圧燃料ポンプ40からコモンレール38への燃料吐出量が調整され、このことにより燃料圧力Pfが目標燃料圧力Pftとなるようにフィードバック制御される。
本処理が開始されると、まずエンジン運転状態(ここでは前述したごとく負荷率KL及びエンジン回転数NE)から、予め定めたマップを用いて目標燃料圧力Pftを算出する(S100)。
次に目標燃料圧力Pftと、現在の実際の燃料圧力Pfとを比較し、この比較(実際には目標燃料圧力Pftと実際の燃料圧力Pfとの間の偏差)に基づき、高圧燃料ポンプ40に要求される吐出量に対応する電磁開閉弁40fの要求閉弁期間Tfpを算出する(S102)。
次に図4のタイミングチャートに示すごとく、この要求閉弁期間Tfp、及び予め定められている高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangに基づいて、電磁開閉弁40fの閉弁タイミングCangを、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangからの進角値dDangとして算出する。この進角値dDangは閉弁制御時に参照されるRAMにおける所定のメモリアドレスに設定する(S104)。
高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangは、高圧燃料ポンプ40の電磁開閉弁40fを駆動するために基準とするクランク角である。この高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangは、予め設定した開弁タイミングEang(ここではプランジャ40cの上死点TDC:ポンプTDC)に基づき、この開弁タイミングEangから所定角度ekdang(高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅)分の進角位置に設定されている。
尚、上述した要求閉弁期間Tfp、開弁タイミングEang、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dang、進角値dDang、及び高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangは、全てエンジン回転数センサ52とカム角センサ54にて検出されるクランク角(°CA)により設定されているものとする。
このように電磁開閉弁40fの閉弁タイミングCangが進角値dDangの状態で設定されることで、図4に示したごとく、高圧燃料ポンプ40において、閉弁タイミングCangにて通電開始されることにより電磁開閉弁40fが閉弁する。
その後、プランジャ40cの上死点TDC(Eang)にて通電が停止され、このことで電磁開閉弁40fの開弁はプランジャ40cの上死点TDCにてなされることになる。このようにして要求閉弁期間Tfpが実際の電磁開閉弁40fの閉弁期間として実現され、この閉弁期間(Tfp)に高圧燃料ポンプ40からコモンレール38に高圧燃料が吐出されて、コモンレール38における燃料圧力Pfが目標燃料圧力Pftとなるように制御される。
次に高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理を図3のフローチャートに示す。本処理は一定時間周期で、あるいは一定クランク角回転毎に実行されている処理である。
本処理が開始されると、まずVVT最遅角学習が完了したか否かが判定される(S150)。エンジン2が始動した直後や始動直前のイグニッション・オン時においてバルブタイミング可変機構60により吸気バルブ4のバルブタイミングVangを最遅角に制御した場合にその最遅角位置(クランク角)が学習される処理がECU30により行われる。
本処理が開始されると、まずVVT最遅角学習が完了したか否かが判定される(S150)。エンジン2が始動した直後や始動直前のイグニッション・オン時においてバルブタイミング可変機構60により吸気バルブ4のバルブタイミングVangを最遅角に制御した場合にその最遅角位置(クランク角)が学習される処理がECU30により行われる。
吸気カムシャフト44に対するカム角センサ54の取り付け時の誤差や経時によるタイミングチェーン42aの緩みなどからなるバルブタイミングの誤差は、最遅角位置の変動として現れる。このことから、ECU30では、最遅角位置をVVT最遅角学習値Avtgとして学習することで、以後のエンジン制御において正確なバルブタイミング制御を実行している。
今回のエンジン始動時あるいは始動直前にVVT最遅角学習が完了していなければ(S150でNO)、このまま本処理を出る。
VVT最遅角学習が完了していれば(S150でYES)、次に現在、アイドル状態か否かが判定される(S152)。アイドル状態でなければ(S152でNO)、このまま本処理を出る。
VVT最遅角学習が完了していれば(S150でYES)、次に現在、アイドル状態か否かが判定される(S152)。アイドル状態でなければ(S152でNO)、このまま本処理を出る。
アイドル状態であれば(S152でYES)、次に、現在のエンジン回転が安定しているか否かが判定される(S154)。これはエンジン回転数NEの時間変動を測定して判定する。
すなわち単位時間当たりのエンジン回転数NE変動幅が基準値よりも大きいか否かを判定して、小さければ安定であり、それ以外では安定していないと判定する。更にエンジン回転加速度も考慮して、エンジン回転数NEの変動幅が基準値内で、かつエンジン回転加速度の絶対値が基準加速度内である場合に安定であり、それ以外では安定していないと判定しても良い。
ここでエンジン回転が安定していなければ(S154でNO)、このまま本処理を出る。
エンジン回転が安定(S154でYES)であると判定された場合、すなわち前記ステップS150,S152,S154のいずれの条件も満足している場合には、式1に示すごとく、VVT最遅角偏差dVTGが、VVT最遅角設計値VTGと、前述したVVT最遅角学習値Avtgとの差として算出される(S156)。
エンジン回転が安定(S154でYES)であると判定された場合、すなわち前記ステップS150,S152,S154のいずれの条件も満足している場合には、式1に示すごとく、VVT最遅角偏差dVTGが、VVT最遅角設計値VTGと、前述したVVT最遅角学習値Avtgとの差として算出される(S156)。
[式1] dVTG ← VTG − Avtg
ここでVVT最遅角設計値VTGは、エンジン2の設計上で予め設定されたVVT最遅角値である。したがってVVT最遅角偏差dVTGは、現在の実際のVVT最遅角値とVVT最遅角設計値VTGとのずれを表していることになる。
ここでVVT最遅角設計値VTGは、エンジン2の設計上で予め設定されたVVT最遅角値である。したがってVVT最遅角偏差dVTGは、現在の実際のVVT最遅角値とVVT最遅角設計値VTGとのずれを表していることになる。
このずれ(VVT最遅角偏差dVTG)は、同じ吸気カムシャフト44に設けられているポンプカム40aにおいても同様に生じている。したがって予め設定した開弁タイミングEang(ここではプランジャ40cの上死点TDC)についてもVVT最遅角偏差dVTG分の誤差が生じている。
このため、開弁タイミングEang(プランジャ40cの上死点TDC)をVVT最遅角偏差dVTGにて補正することと同等の処理を、式2に示すごとくの計算にて行う。すなわち、式2では、開弁タイミングEang(プランジャ40cの上死点TDC)と高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangとの間の高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを設定する(S158)。
[式2] ekdang ← EKDANG − dVTG
すなわち式2では、初期設定値(設計値)である高圧燃料ポンプ基準位相位置設計進角幅EKDANGを、VVT最遅角偏差dVTGにて補正することにより、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを設定している。
すなわち式2では、初期設定値(設計値)である高圧燃料ポンプ基準位相位置設計進角幅EKDANGを、VVT最遅角偏差dVTGにて補正することにより、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを設定している。
そして式3に示すごとく、開弁タイミングEangから高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang分、進角したクランク角として、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが補正される(S160)。
[式3] Dang ← Eang − ekdang
このことにより、以後の燃料圧力制御処理(図2)のステップS104では、要求閉弁期間Tfpと共に、前記式3に示したごとく補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを用いて、前記ステップS104にて述べたごとく進角値dDangが算出されて、閉弁タイミングCangが設定されることになる。
このことにより、以後の燃料圧力制御処理(図2)のステップS104では、要求閉弁期間Tfpと共に、前記式3に示したごとく補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを用いて、前記ステップS104にて述べたごとく進角値dDangが算出されて、閉弁タイミングCangが設定されることになる。
図5の(a)のタイミングチャート(実施例)に、プランジャ40cのリフト量が破線から実線へ変化しているごとく、タイミングチェーン42aの伸びにより、プランジャ40cの上死点TDCの位相位置変化が生じた場合を考える。
このような場合に、本実施の形態では、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)によりプランジャ40cの上死点TDCの位相位置変化を考慮した補正を実行しているので、エンジン2の運転初期において適切な電磁開閉弁40fの閉弁タイミングCangが設定される。このため始動後の早期に高圧燃料ポンプ40における制御タイミング誤差を迅速に解消でき、適切な開閉弁タイミングとすることができる。
しかし図5の(b)のタイミングチャート(比較例1)に示すごとく、上死点TDCの位相位置変化を考慮しないで、高圧燃料ポンプ40の開閉弁制御を継続した場合は、電磁開閉弁40fの閉弁タイミングCang及び開弁タイミングEangは上死点TDCに対して適切な位相位置よりも進角側にずれることになる。
このことにより、上死点TDC前に燃料導入口40eが開弁するため、加圧室40d内の高圧燃料が一部、コモンレール38側に吐出されないことになる。このことから、加圧エネルギーの無駄を生じ、結果として、エンジン2は無駄なエネルギー消費を生じる。
尚、電磁開閉弁40fの閉弁期間が進角側にずれたことによる吐出量の誤差については、フィードバックにより燃料圧力Pfは目標燃料圧力Pftに収束するので、一時的なものであるが、前述した加圧エネルギーの無駄は解消されない。
図5の(c)のタイミングチャート(比較例2)に示すごとく、カム角センサ54の取り付け位置の誤差などにより、閉弁タイミングCangが遅すぎる状態となる場合がある。このような状態で、上死点TDCの位置変化を考慮しないで高圧燃料ポンプ40の開閉弁制御を継続した場合には、電磁開閉弁40fの閉弁タイミングCang及び開弁タイミングEangがプランジャ40cの上死点TDCに対して適切な位相位置よりも遅角側にずれることになる。
このため上死点TDCから開弁タイミングEangまでは高圧燃料ポンプ40は燃料の吸引行程にもかかわらず、制御上は吐出行程であるとしていることから、電磁開閉弁40fは閉弁状態であり低圧燃料が供給されず、加圧室40d内には低圧燃料の圧力も作用せず通常よりも減圧状態となる。このため上死点TDC以降は、プランジャ40cは、ポンプカム40aに対して低圧燃料の圧力による回転力を全く与えなくなるので、結果としてエンジン2は無駄なエネルギー消費を生じることになる。
尚、電磁開閉弁40fの閉弁期間が遅角側にずれたことによる吐出量の誤差については、フィードバックにより燃料圧力Pfは目標燃料圧力Pftに収束するので、一時的なものであるが、前述した加圧エネルギーの無駄は解消されない。しかも電磁開閉弁40fの閉弁期間を長くする方向に燃料圧力制御が行われることから、通電エネルギーの消費過剰も生じる。
本実施の形態では、上述した図5の(c)の場合においても、前記図5の(a)の場合と同様に上死点TDCの位相位置変化を考慮した補正を実行しているので、エンジン2の運転初期において適切な電磁開閉弁40fの閉弁タイミングCangが設定される。このため始動後の早期に高圧燃料ポンプ40における制御タイミング誤差を迅速に解消でき、適切な開閉弁制御タイミングとすることができる。
上述した構成において、請求項との関係は、ECU30が燃料圧力制御手段、伝達位相乖離検出手段、基準内燃機関回転位相補正手段及び基準回転位相学習手段に相当する。燃料圧力制御処理(図2)が燃料圧力制御手段としての処理に、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)が伝達位相乖離検出手段及び基準内燃機関回転位相補正手段としての処理に、VVT最遅角学習値Avtgを学習する処理が基準回転位相学習手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(1)高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)は、別途学習されているVVT最遅角学習値Avtgにより、伝達機構(ポンプカム40a)による加圧機構(高圧燃料ポンプ40)に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を検出している。
(1)高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)は、別途学習されているVVT最遅角学習値Avtgにより、伝達機構(ポンプカム40a)による加圧機構(高圧燃料ポンプ40)に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を検出している。
本実施の形態では、位相乖離は前記式1にて求められるVVT最遅角偏差dVTGである。基準内燃機関回転位相は高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangである。
このようにVVT最遅角学習値Avtgを用いることにより、直接的に前記位相乖離(VVT最遅角偏差dVTG)が判明する。
このようにVVT最遅角学習値Avtgを用いることにより、直接的に前記位相乖離(VVT最遅角偏差dVTG)が判明する。
そしてこのVVT最遅角偏差dVTGに応じて前記式2,3の処理により、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを補正して位相乖離を解消している。
したがって、早期に適切な値に補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangに基づいて得られる高精度な閉弁タイミングCangにて電磁開閉弁40fを閉弁して、ポンプカム40aによる駆動力を加圧機構(高圧燃料ポンプ40)に伝達できるようになる。
したがって、早期に適切な値に補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangに基づいて得られる高精度な閉弁タイミングCangにて電磁開閉弁40fを閉弁して、ポンプカム40aによる駆動力を加圧機構(高圧燃料ポンプ40)に伝達できるようになる。
このことにより、燃料圧力制御による目標燃料圧力Pftへの収束状態によらずに、高圧燃料ポンプ40における制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができ、エンジン2に対するフリクションを抑制できる。
[実施の形態2]
本実施の形態では、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)の代わりに、図6のフローチャートに示す高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理が一定時間周期で、あるいは一定クランク角回転毎に実行される。これ以外の処理を含む構成については前記実施の形態1と同じである。したがって図1及び図2も参照して説明する。
本実施の形態では、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)の代わりに、図6のフローチャートに示す高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理が一定時間周期で、あるいは一定クランク角回転毎に実行される。これ以外の処理を含む構成については前記実施の形態1と同じである。したがって図1及び図2も参照して説明する。
高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)が開始されると、まず、現在、アイドル状態か否かが判定される(S200)。アイドル状態でなければ(S200でNO)、このまま本処理を出る。
アイドル状態であれば(S200でYES)、次に、現在のエンジン回転が安定しているか否かが判定される(S202)。この判定は前記ステップS154にて説明したごとくである。エンジン回転が安定していない場合には(S202でNO)、このまま本処理を出る。
このようにステップS200あるいはステップS202にてNOと判定された場合には、燃料圧力制御処理(図2)では、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangは既に設定されている値が用いられることになる。
エンジン回転が安定していれば(S202でYES)、すなわち前記ステップS200,S202のいずれの条件も満足している場合には、次に高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの学習が未完了か否かが判定される(S204)。
ここで高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの学習が未だ実行されていなかったり、実行されていても完了していない場合には(S204でYES)、燃料噴射量を極小とする高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの値Gekdangを学習する処理実行指示が行われる(S206)。
この学習値Gekdangを求める処理は、例えば後述する図7のフローチャートに示すごとく実行される。
ステップS200,S202が共にYESと判定されている状態では、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの学習が完了するまでは(S204でYES)、ステップS206の指示により、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)が継続実行されることになる。
ステップS200,S202が共にYESと判定されている状態では、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの学習が完了するまでは(S204でYES)、ステップS206の指示により、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)が継続実行されることになる。
そして高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)による学習処理が完了して学習値Gekdangが新たに設定されると、ステップS204ではNOと判定される。このことで高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangに学習値Gekdangが設定され(S208)、このようにして更新された高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangに基づいて前記式3に示したごとくの計算により高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが更新される(S210)。
したがってアイドル時にエンジン回転数NEが安定した状態で、最も燃料噴射量が少ない運転状態、すなわち内燃機関のフリクションの最小の状態となる高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが設定されることになる。
高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)について説明する。本処理は、前記ステップS206により実行指示がなされている状態において、一定時間周期で、あるいは一定クランク角回転毎に実行される処理である。
本処理が開始されると、まず目標燃料圧力Pftが安定しているか否かが判定される(S250)。ここでは、アイドル回転数フィードバック制御処理中に算出される目標燃料圧力Pftの変動幅が基準値よりも大きいか否かを判定して、基準値以下であれば安定であり、それ以外では安定していないと判定する。
ここで目標燃料圧力Pftの変動幅が基準値よりも大きい場合には目標燃料圧力Pftは安定していないとして(S250でNO)、このまま本処理を出る。
目標燃料圧力Pftが安定した場合には(S250でYES)、この安定状態で燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が完了したか否かが判定される(S252)。ここで燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が完了していなければ(S252でNO)、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理がなされる(S254)。
目標燃料圧力Pftが安定した場合には(S250でYES)、この安定状態で燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が完了したか否かが判定される(S252)。ここで燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が完了していなければ(S252でNO)、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理がなされる(S254)。
この燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理は、現在の高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangによる電磁開閉弁40fの開閉制御下での燃料噴射量指示値fqの平均値favを、一定期間あるいは一定サンプル数で算出する処理である。この一定期間あるいは一定サンプル数は高精度に現在の内燃機関フリクションレベルが得られる期間あるいは数に設定されている。
燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)の後には、本処理を出る。
したがってこの一定期間の経過、あるいは一定サンプル数の取得が完了するまで、ステップS252ではNOと判定されて燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)を継続する。
したがってこの一定期間の経過、あるいは一定サンプル数の取得が完了するまで、ステップS252ではNOと判定されて燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)を継続する。
そして一定期間の経過あるいは一定サンプル数の取得により、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)が完了したと判定されると(S252でYES)、次に今回の学習処理実行指示において、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出が2回目以降か否かが判定される(S256)。
ここで最初、すなわち1回目であるとすると(S256でNO)、次に高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを小幅変化させる(S258)。この変化方向は、最初は、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの減少方向でも増加方向でも、いずれの方向でも良いが、ここでは減少させるものとする。
次に、このように小幅更新した高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangに基づいて、前記式3に示したごとくの計算により高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが更新される(S260)。
そして新たに燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理を開始する設定が行われて(S262)、本処理を出る。
したがって、次の制御周期では、目標燃料圧力Pftが安定化した後に(S250でYES)、ステップS252ではNOと判定され、2回目の燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が開始されることになる(S254)。
したがって、次の制御周期では、目標燃料圧力Pftが安定化した後に(S250でYES)、ステップS252ではNOと判定され、2回目の燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が開始されることになる(S254)。
この燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)は、ステップS260にて新たに設定された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangによる電磁開閉弁40fの開閉制御下での燃料噴射量指示値fqの平均値favを前述したごとくに算出する処理となる。そして燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)の後に、本処理を出る。
したがって一定期間の経過、あるいは一定サンプル数の取得が完了するまで、ステップS252ではNOと判定されて燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)を継続する。
そして燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)が完了したと判定されると(S252でYES)、次に今回の学習処理実行指示において、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出が2回目以降か否かが判定される(S256)。
ここでは2回目であるので(S256でYES)、次に3回目以降であり、かつ前回の平均値favは極小値か否かが判定される(S264)。
今回は2回目であるので(S264でNO)、平均値favが小さくなる方向に、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを小幅変化させる処理が行われる(S266)。
今回は2回目であるので(S264でNO)、平均値favが小さくなる方向に、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを小幅変化させる処理が行われる(S266)。
すなわち今回得られている平均値favと前回得られている平均値favとの比較から、今回の方が平均値favが小さければ、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangをステップS258と同じ方向で変化させる。前述したステップS258では高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを減少させたので、更に高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを減少させる処理を行う。
逆に今回の方が平均値favが大きければ、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangをステップS258と反対方向に変化させる。前述したステップS258では高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを減少させたので、今度は高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを増加させる処理を行う。
次にこのように小幅更新した高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangに基づいて、前記式3に示したごとくの計算により高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが更新される(S260)。そして新たに燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理を開始する設定が行われて(S262)、本処理を出る。
したがって次の制御周期では、目標燃料圧力Pftが安定化した後に(S250でYES)、ステップS252ではNOと判定され、新たに燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理が開始される(S254)。
この燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)は、ステップS260にて再度、新たに設定された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangによる電磁開閉弁40fの開閉制御下での燃料噴射量指示値fqの平均値favを前述したごとくに算出する処理となる。そして燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)の後に、本処理を出る。以後、前述したごとく燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)を継続する。
そして燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理(S254)が完了したと判定されると(S252でYES)、次に今回の学習処理実行指示において、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出が2回目以降か否かが判定される(S256)。
ここでは3回目であるので(S256でYES)、次に3回目以降であり、かつ前回の平均値favは極小値か否かが判定される(S264)。
今回は3回目であるのでステップS264では前回の平均値favは極小値かを判定することになる。すなわち極小値としては継続して3回以上、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangが同方向(減少方向又は増加方向)に変化された状態で、前々回の平均値fav及び今回の平均値favの両方に対して、前回の平均値favが低ければ、ステップS264ではYESと判定される。
今回は3回目であるのでステップS264では前回の平均値favは極小値かを判定することになる。すなわち極小値としては継続して3回以上、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangが同方向(減少方向又は増加方向)に変化された状態で、前々回の平均値fav及び今回の平均値favの両方に対して、前回の平均値favが低ければ、ステップS264ではYESと判定される。
前回の平均値favが極小値でなければ(S264でNO)、前述したごとく高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの変化(S266)、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangの算出(S260)、そして新たに燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理を開始する設定(S262)が行われて本処理を出る。このことにより前述した処理がなされて、新たな平均値favの算出が完了すると、2回目以降であるので(S256でYES)、ステップS264の判定がなされる。このような処理が継続して最終的に前回の平均値favが極小となればステップS264にてYESと判定される。
このようにステップS264にてYESと判定されると、この前回の平均値favに対応する高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangが学習値Gekdangとして設定される(S268)。このように学習値Gekdangが得られたことにより、学習完了となる。したがって今回の高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)は終了することになる。
学習完了となったことから、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)では高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習完了と判定される(S204でNO)。そして高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangに、今回の高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)で得られた学習値Gekdangが設定され(S208)、この値に基づいて、前記式3により高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが算出される(S210)。
このため、以後の燃料圧力制御処理(図2)では、上述したごとく学習値Gekdangに基づいて更新された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangにより電磁開閉弁40fの開閉制御がなされることになる。
上述した構成において、請求項との関係は、ECU30が燃料圧力制御手段、伝達位相変位手段、及び基準内燃機関回転位相補正手段に相当する。燃料圧力制御処理(図2)が燃料圧力制御手段としての処理に、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)及び高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)が伝達位相変位手段、及び基準内燃機関回転位相補正手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(1)高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)においては、エンジン2が安定運転状態にある期間に、ポンプカム40aにより内燃機関出力を高圧燃料ポンプ40に伝達させる内燃機関回転位相を強制的に変位させる(S258,S266)。この強制的変位時に、位相乖離に影響されるエンジン2の運転制御量の変化を求めている。ここでは位相乖離に影響されるエンジン2の運動制御量として、燃料噴射量指示値fqの平均値favを用いている。したがって燃料噴射量指示値fqの平均値favの変化には、位相乖離の程度が反映されていることになる。
(1)高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)においては、エンジン2が安定運転状態にある期間に、ポンプカム40aにより内燃機関出力を高圧燃料ポンプ40に伝達させる内燃機関回転位相を強制的に変位させる(S258,S266)。この強制的変位時に、位相乖離に影響されるエンジン2の運転制御量の変化を求めている。ここでは位相乖離に影響されるエンジン2の運動制御量として、燃料噴射量指示値fqの平均値favを用いている。したがって燃料噴射量指示値fqの平均値favの変化には、位相乖離の程度が反映されていることになる。
このため燃料噴射量指示値fqの平均値favの変化に基づいて位相乖離を解消する補正を、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangに対して行い(S208)、このことにより位相乖離を解消する補正を高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangに対して実行している(S210)。
すなわち、基準内燃機関回転位相である高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangにずれが生じている場合には、前記図5の(b),(c)に示したごとく、高圧燃料ポンプ40を効率的な位相にて駆動できないので、自ずと高圧燃料ポンプ40駆動時のフリクションが増大しアイドル回転における機関負荷が増加する。このことにより燃料噴射量が増加する。このように高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangの位相ずれはアイドル回転数フィードバック制御時の燃料噴射量(ここでは燃料噴射量指示値fq)に影響する。したがってこのような燃料噴射量指示値fqの変化に基づいて、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを補正する。
実際には、アイドル回転数フィードバック制御時の燃料噴射量指示値fqは、これが小さくなるほど、エンジン2に対するフリクションが小さくなり、高圧燃料ポンプ40を効率的な位相にて駆動していることになる。このことから燃料噴射量指示値fqを小さくする方向に変化する場合のみ、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを補正することで、その極小値を求める(S264,S266)。このことで高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを適切な駆動位相状態に近づけさせることができ、位相乖離を解消させることができる。
このようにして燃料圧力制御による目標燃料圧力Pftへの収束状態によらずに、高圧燃料ポンプ40における制御タイミング誤差を迅速に解消して適切な制御タイミングとすることができ、エンジン2に対するフリクションを抑制できる。
しかもこのような効果は、バルブタイミング可変機構60が存在しなくても、あるいはバルブタイミング可変機構60によるバルブタイミングVVT制御やそのVVT最遅角学習処理がなされていなくても、生じる。
[実施の形態3]
本実施の形態ではポンプカム40aに一体化した回転位置センサを設けている。この回転位置センサは、ポンプカム40aの特定回転位相をポンプカム角Mpcaとして検出するものであり、ECU30はこのポンプカム角Mpcaをその検出時のクランク角として記憶する処理をしている。
本実施の形態ではポンプカム40aに一体化した回転位置センサを設けている。この回転位置センサは、ポンプカム40aの特定回転位相をポンプカム角Mpcaとして検出するものであり、ECU30はこのポンプカム角Mpcaをその検出時のクランク角として記憶する処理をしている。
そして前記高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図3)の代わりに図8のタイミングチャートに示す高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理が一定時間周期で、あるいは一定クランク角回転毎に実行される。これ以外の処理を含む構成については前記実施の形態1と同じである。したがって図1及び図2も参照して説明する。
高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図8)について説明する。本処理が開始されると、まず現在、アイドル状態か否かが判定される(S300)。アイドル状態でなければ(S300でNO)、このまま本処理を出る。
アイドル状態であれば(S300でYES)、次に、現在のエンジン回転が安定しているか否かが判定される(S302)。この判定は前記ステップS154にて説明したごとくである。エンジン回転が安定していない場合には(S302でNO)、このまま本処理を出る。
このようにステップS300あるいはステップS302にてNOと判定された場合には、燃料圧力制御処理(図2)では、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangは既に設定されている値が用いられる。
エンジン回転が安定していれば(S302でYES)、すなわち前記ステップS300,S302のいずれの条件も満足している場合には、この内燃機関安定運転状態にてポンプカム角Mpcaが検出完了しているか否かが判定される(S304)。ポンプカム角Mpcaが未検出であれば、このまま本処理を出る。
ポンプカム角Mpcaが検出されれば(S304でYES)、次に式4に示すごとく、ポンプカム角偏差dPCAが、予め設計上で決定されているポンプカム角設計値PCAとポンプカム角Mpcaとにより算出される(S306)。
[式4] dPCA ← PCA − Mpca
したがってポンプカム角偏差dPCAは、現在の実際のポンプカム角Mpcaとポンプカム角設計値PCAとのずれを表していることになる。
したがってポンプカム角偏差dPCAは、現在の実際のポンプカム角Mpcaとポンプカム角設計値PCAとのずれを表していることになる。
このずれ(ポンプカム角偏差dPCA)は、前記実施の形態1にて述べたごとくの誤差により生じる。したがって予め設定した開弁タイミングEang(プランジャ40cの上死点TDC)についてもポンプカム角偏差dPCA分の誤差が生じている。
このため、開弁タイミングEang(プランジャ40cの上死点TDC)をポンプカム角偏差dPCAにて補正した結果として、式5に示すごとくの計算にて、開弁タイミングEang(プランジャ40cの上死点TDC)と高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangとの間の高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを設定する(S308)。
[式5] ekdang ← EKDANG − dPCA
すなわち式5では、初期設定値である高圧燃料ポンプ基準位相位置設計進角幅EKDANGを、ポンプカム角偏差dPCAにて補正することにより、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを設定している。
すなわち式5では、初期設定値である高圧燃料ポンプ基準位相位置設計進角幅EKDANGを、ポンプカム角偏差dPCAにて補正することにより、高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangを設定している。
そして前記式3に示すごとく、開弁タイミングEangから高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang分、進角した位置として、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが補正される(S310)。
このことにより、以後の燃料圧力制御処理(図2)のステップS104では、要求閉弁期間Tfpと共に、前記ステップS310にて補正された高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangを用いて、閉弁タイミングCangが設定されることになる。
上述した構成において、請求項との関係は、ECU30が燃料圧力制御手段、伝達位相乖離検出手段、及び基準内燃機関回転位相補正手段に相当する。燃料圧力制御処理(図2)が燃料圧力制御手段としての処理に、高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図8)が伝達位相乖離検出手段及び基準内燃機関回転位相補正手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態3によれば、バルブタイミング可変機構60が存在しなくても、あるいはバルブタイミング可変機構60によるバルブタイミングVVT制御やそのVVT最遅角学習処理がなされていなくても、前記実施の形態1と同様な効果が得られる。
[実施の形態4]
本実施の形態では、前記実施の形態2にて説明した高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)及び高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)において、燃料噴射量指示値fqの代わりに、高圧燃料ポンプ40の吐出量に対応する電磁開閉弁40fの要求閉弁期間Tfpを用いる。すなわち高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)のステップS206では高圧燃料ポンプ40の吐出量(要求閉弁期間Tfp)を極小とする高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの値Gekdangを学習する処理実行指示が行われる。
本実施の形態では、前記実施の形態2にて説明した高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)及び高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)において、燃料噴射量指示値fqの代わりに、高圧燃料ポンプ40の吐出量に対応する電磁開閉弁40fの要求閉弁期間Tfpを用いる。すなわち高圧燃料ポンプ基準位相位置補正処理(図6)のステップS206では高圧燃料ポンプ40の吐出量(要求閉弁期間Tfp)を極小とする高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdangの値Gekdangを学習する処理実行指示が行われる。
そして高圧燃料ポンプ基準位相位置進角幅ekdang学習処理(図7)では、燃料噴射量指示値fqの平均値fav算出処理及び平均値favの代わりに、高圧燃料ポンプ40の吐出量(要求閉弁期間Tfp)の平均値算出処理及びその平均値が用いられる。
高圧燃料ポンプ40の吐出量(要求閉弁期間Tfp)についても燃料噴射量指示値fqと同様な変化を示すことから、エンジン2の運転制御量として高圧燃料ポンプ40の吐出量(要求閉弁期間Tfp)を利用しても、前記実施の形態1と同様な効果を生じさせることができる。
[その他の実施の形態]
・前記実施の形態1においては、図1に示したごとくポンプカム40aは吸気カムシャフト44に配置した例を示したが、ポンプカム40aを排気カムシャフト45に配置しても良い。この場合には、排気バルブ6側のバルブタイミング可変機構62に対するバルブタイミング制御処理において学習されている値を用いる。例えば排気バルブ6のバルブタイミング制御ではVVT最進角学習値が得られているとすれば、そのVVT最進角学習値を用いて、同様にしてVVT最進角偏差を算出して、前記式2,3に示したごとくの処理にて、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが補正されることになる。
・前記実施の形態1においては、図1に示したごとくポンプカム40aは吸気カムシャフト44に配置した例を示したが、ポンプカム40aを排気カムシャフト45に配置しても良い。この場合には、排気バルブ6側のバルブタイミング可変機構62に対するバルブタイミング制御処理において学習されている値を用いる。例えば排気バルブ6のバルブタイミング制御ではVVT最進角学習値が得られているとすれば、そのVVT最進角学習値を用いて、同様にしてVVT最進角偏差を算出して、前記式2,3に示したごとくの処理にて、高圧燃料ポンプ基準位相位置Dangが補正されることになる。
2…エンジン、4…吸気バルブ、6…排気バルブ、8…燃焼室、10…燃料噴射弁、12…点火プラグ、14…吸気ポート、16…吸気通路、18…サージタンク、20…モータ、22…スロットルバルブ、24…スロットル開度センサ、26…吸入空気量センサ、30…ECU、32…排気ポート、34…排気通路、36…空燃比センサ、38…コモンレール、40…高圧燃料ポンプ、40a…ポンプカム、40b…シリンダ、40c…プランジャ、40d…加圧室、40e…燃料導入口、40f…電磁開閉弁、40g…吐出口、40h…高圧弁、42…クランクシャフト、42a…タイミングチェーン、44…吸気カムシャフト、44a…吸気カム、45…排気カムシャフト、45a…排気カム、46…燃料圧力センサ、48…アクセルペダル、50…アクセル開度センサ、52…エンジン回転数センサ、54,56…カム角センサ、58…冷却水温センサ、60,62…バルブタイミング可変機構。
Claims (12)
- 伝達機構を介して伝達される内燃機関出力により加圧機構を駆動することで低圧燃料から高圧燃料を生成し、この高圧燃料を燃料噴射弁側へ圧送する高圧燃料ポンプに対する駆動制御装置であって、
内燃機関出力の伝達による前記加圧機構の駆動期間を、内燃機関回転位相に基づいて調節することにより前記高圧燃料の圧力を目標燃料圧力に制御する燃料圧力制御手段と、
前記伝達機構による前記加圧機構に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離を検出する伝達位相乖離検出手段と、
前記伝達位相乖離検出手段により検出された位相乖離に応じて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行する基準内燃機関回転位相補正手段と、
を備えたことを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。 - 請求項1に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記燃料噴射弁は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するものであることを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項1又は2に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記伝達機構は、内燃機関の吸気弁又は排気弁を駆動するためのカムが配置されているカムシャフトに設けられたポンプカムであることを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項3に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、内燃機関は、前記吸気弁又は前記排気弁のバルブタイミングを変更する可変動弁機構と、この可変動弁機構によるバルブタイミング調節の基準回転位相を学習する基準回転位相学習手段とを備え、
前記伝達位相乖離検出手段は、前記基準回転位相学習手段にて学習されている前記基準回転位相に基づいて、前記位相乖離を検出するものであることを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。 - 請求項3に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記ポンプカムと一体に回転位相センサを設け、
前記伝達位相乖離検出手段は、前記回転位相センサにより検出される前記ポンプカムの回転位相と内燃機関回転位相とに基づいて、前記位相乖離を検出するものであることを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。 - 伝達機構を介して伝達される内燃機関出力により加圧機構を駆動することで低圧燃料から高圧燃料を生成し、この高圧燃料を燃料噴射弁側へ圧送する高圧燃料ポンプに対する駆動制御装置であって、
内燃機関出力の伝達による前記加圧機構の駆動期間を、内燃機関回転位相に基づいて調節することにより前記高圧燃料の圧力を目標燃料圧力に制御する燃料圧力制御手段と、
内燃機関が安定運転状態である期間に、前記加圧機構の駆動期間を強制的に変位させる伝達位相変位手段と、
前記伝達位相変位手段による強制的変位時に、前記伝達機構による前記加圧機構に対する駆動タイミングの設計上の基準位置である基準内燃機関回転位相と、実際の基準位置となる内燃機関回転位相との間の位相乖離に影響される内燃機関の運転制御量の変化に基づいて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行する基準内燃機関回転位相補正手段と、
を備えたことを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。 - 請求項6に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記燃料噴射弁は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射するものであることを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項6又は7に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記伝達機構は、内燃機関の吸気弁又は排気弁を駆動するためのカムが配置されているカムシャフトに設けられたポンプカムであることを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項6〜8のいずれか一項に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記内燃機関の運転制御量として前記高圧燃料ポンプの圧送期間制御量を用い、前記伝達位相変位手段による強制的変位時に、前記高圧燃料ポンプの圧送期間制御量の変化に基づいて、前記基準内燃機関回転位相に対して、前記位相乖離を解消する補正を実行することを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項9に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記伝達位相変位手段による強制的変位において前記高圧燃料ポンプの圧送期間制御量によって前記圧送期間が短くなる方向に変化する場合のみ、前記基準内燃機関回転位相を補正することを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項6〜8のいずれか一項に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記内燃機関の運転制御量として内燃機関のアイドル回転数フィードバック制御により調節されている前記燃料噴射弁からの燃料噴射量を用い、前記伝達位相変位手段による強制的変位時に、前記燃料噴射量の変化に基づいて、前記基準内燃機関回転位相を補正することを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
- 請求項11に記載の高圧燃料ポンプ駆動制御装置において、前記基準内燃機関回転位相補正手段は、前記伝達位相変位手段による強制的変位において前記燃料噴射量が小さくなる方向のみで前記基準内燃機関回転位相を補正することを特徴とする高圧燃料ポンプ駆動制御装置。
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JP2020172891A (ja) * | 2019-04-10 | 2020-10-22 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
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