JP2009057901A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期バルブタイミングとして排気バルブの閉弁時期が吸気バルブの開弁時期となる上死点よりも進角側の時期に設定される可変バルブタイミング機構を備える内燃機関にあってもその要求される点火時期を適正に設定する。
【解決手段】制御対象となる内燃機関は、機関始動時の初期バルブタイミング(イニシャル)として排気バルブの閉弁時期が吸気バルブの開弁時となる上死点よりも進角側に設定される可変バルブタイミング機構を備える。この制御装置では、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するときの点火時期を基準として、この基準よりも排気バルブが進角側で閉弁するときと吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するときとで各別の点火時期補正量が負のオーバーラップ領域及び正のオーバーラップ領域をそれぞれ参照して設定された点火時期補正マップを用いて点火時期を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、機関バルブである吸気バルブや排気バルブのバルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を備える内燃機関にあって、バルブオーバーラップ量の変更に応じた機関運転状態の制御を行う内燃機関の制御装置に関する。
可変バルブタイミング機構を備え、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁状態となる期間、いわゆるバルブオーバーラップ量を機関運転状態に応じて変更するようにしたものとしては、例えば特許文献1に記載の制御装置が知られている。こうした制御装置では、例えば中負荷運転時には、バルブオーバーラップ量を増大させて吸気通路への既燃ガスの吹き返し、いわゆる内部EGR(排気環流)量を増大させることにより、燃焼温度を低下させてNOx(窒素酸化物)の排出量の低減を図るようにしている。また、アイドル運転時等の低負荷運転時には、バルブオーバーラップ量を減少させて上記EGR量を減少させることにより、燃焼状態を安定させて燃費効率の向上を図るようにしている。
一方、内燃機関の制御装置としては、例えば特許文献2に見られるように、内燃機関の点火時期を制御する装置も広く用いられている。このような制御装置では通常、機関負荷が高いときほど点火時期を遅角させるとともに、機関回転速度が高いときほど点火時期を進角させる制御を行うことによって、ノッキングや混合気の不完全燃焼といった異常燃焼を抑制して機関出力の向上やエミッションの改善を図るようにしている。
そして、上記可変バルブタイミング機構を備える内燃機関にあってそのバルブタイミングを可変制御する装置とこの点火時期を制御する装置とが併用される場合、これも通常は、次のような態様にて、その都度のバルブオーバーラップ量において要求される点火時期補正量を算出するようにしている。すなわち、等しい機関回転速度、等しい吸入負荷率における要求点火時期は上記EGR量と相関があり、通常の内燃機関では、バルブオーバーラップ量がほぼ「0」である可変バルブタイミング機構の機関始動時におけるバルブタイミング(初期バルブタイミング)と可変バルブタイミング機構の作動時における点火時期とは線形の関係にある。そこで、バルブオーバーラップ量毎に要求される点火時期補正量を上記初期バルブタイミングでの点火時期を基準として持ち、可変バルブタイミング機構の作動過渡時には、この初期バルブタイミングでの点火時期とその都度の目標バルブタイミングでの点火時期とを線形補間することで、上記要求される点火時期の補正量を求めるようにしている。
特開2005−83281号公報 特開2006−90198号公報
ところで近年は、機関の冷間始動時等に排気バルブの閉弁時期を吸気バルブの開弁時期よりも進角側の時期に設定することにより、所定の期間内だけ双方のバルブを閉弁状態に制御可能な可変バルブタイミング機構を備える内燃機関の開発が進められている。このように、排気バルブの閉弁時期が吸気バルブの開弁時期よりも進角側の時期となる、いわば「負のオーバーラップ」が設定可能な内燃機関では、ピストン上死点よりも進角側で排気バルブが閉弁することによって排気行程中に圧縮された既燃ガスがその後の吸気バルブの開弁に伴って急激に吸気通路に吹き返されるようになる。すなわちその結果として、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁状態となる本来のバルブオーバーラップ状態である、いわば「正のオーバーラップ」を待たずして内部EGR量を調整することができるようになる。また、上記圧縮された既燃ガスが急激に吸気通路に吹き返されることにより、吸気通路の内壁に付着している未燃燃料の微粒化が促進されることともなり、ひいては内燃機関としての始動性の改善も併せて図られるようになる。
ただし、このような「負のオーバーラップ」が設定可能な内燃機関、すなわち上記初期バルブタイミングがこの「負のオーバーラップ」を持つように制御される内燃機関では、可変バルブタイミング機構の作動に伴い、初期バルブタイミングから上記「正のオーバーラップ」を持つ状態に移行する過程でEGR量等の増減傾向が変化する。このため、上記可変バルブタイミング機構の作動過渡時に、その都度のバルブオーバーラップ量において要求される点火時期との線形性が崩れ、こうしたバルブオーバーラップ量に対して適正な点火時期を設定することが困難となっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、初期バルブタイミングとして排気バルブの閉弁時期が吸気バルブの開弁時期となる上死点よりも進角側の時期に設定される可変バルブタイミング機構を備える内燃機関にあってもその要求される点火時期を適正に設定することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。 請求項1に記載の発明は、排気バルブの閉弁時期が上死点よりも進角側に設定可能な可変バルブタイミング機構を備え、該可変バルブタイミング機構を通じて排気バルブの開弁期間と吸気バルブの開弁期間とがオーバーラップする期間を含むようにバルブタイミングが可変とされることに対応して当該機関のその時々の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であって、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するときの点火時期を基準として、この基準よりも排気バルブが進角側で閉弁するときと吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するときとで各別の点火時期補正量が設定された点火時期補正マップを用いて前記点火時期を制御することをその要旨とする。
排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する、いわば「負のオーバーラップ」が設定された場合には、同排気バルブの閉弁時期が進角側となるほど「負のオーバーラップ」の量が大きくなり、排気行程中に圧縮されてその後の吸気バルブの開弁に伴って吸気通路に吹き返される既燃ガスの量、すなわち内部EGR量が増加する。一方、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁時期にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する、いわば「正のオーバーラップ」が設定された場合には、「正のオーバーラップ」の量が大きくなるほど、排気行程中に吸気通路に流入する既燃ガスの量、すなわち内部EGR量が増加する。したがって、機関始動後、可変バルブタイミング機構を通じて初期バルブタイミングから上記正のオーバーラップを持つ状態に移行する過程で一旦EGR量が減少する。そしてその後、この正のオーバーラップ量の増加とともにEGR量が増加する。このため、従来のように初期バルブタイミングでの点火時期を点火時期補正の基準とした場合には、可変バルブタイミング機構の作動過渡時、その都度のオーバーラップ量において要求される点火時期との線形性が崩れてしまう。
この点、上記構成では、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するときの点火時期を基準として、この基準よりも排気バルブが進角側で閉弁するとき、すなわち「負のオーバーラップ」が生じるときと吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するとき、すなわち「正のオーバーラップ」が生じるときとで各別の点火時期補正量が設定された点火時期補正マップを用いて点火時期を補正するようにしている。このため、上記負のオーバーラップが生じるときと上記正のオーバーラップが生じるときとで、それぞれ上記基準とする点火時期から見た要求点火時期はその線形性が維持されるようになり、たとえ可変バルブタイミング機構の作動過渡時であれ、この基準とする点火時期から目標バルブタイミングでの点火時期までの間で、その時々のバルブタイミングにおいて要求される点火時期を線形補間することが可能となる。すなわち、排気バルブの閉弁時期が上死点よりも進角側の時期に設定可能な可変バルブタイミング機構を備える内燃機関にあってもその要求される点火時期を適正に設定することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記吸気バルブの開弁時期は、前記可変バルブタイミング機構を通じて上死点に設定されることをその要旨とする。
同構成によれば、吸気バルブの開弁時期が上死点に設定されることにより、上記基準とする点火時期から見て要求される点火時期の線形性がより正確に維持されるようになり、要求される点火時期も容易に設定することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置において、前記点火時期補正マップは、機関回転速度に対応して求められるベース点火時期をもとに前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁するときと吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するときとで異なる排気環流(EGR)量に対してノック限界を超えない範囲で各々見込まれる最小進角点火時期(MBT)に最も近い点火時期が補正目標とすべき要求点火時期として吸入負荷率の別に設定されたものであることをその要旨とする。
上記点火時期補正マップは、ある特定の機関回転速度、並びにある特定の吸入負荷率に注目した場合、上記各別の点火時期補正量が設定された各々の領域でそれぞれ内部EGR量の推移態様が異なるようになることは上述の通りであるが、同構成によるように、それら領域で異なるEGR量に対してノック限界を超えない範囲で各々見込まれる最小進角点火時期(MBT)に最も近い点火時期を上記補正目標とすべき要求点火時期として設定することとすれば、エミッションの改善はもとより、機関出力そのものの向上を図ることができるようになる。そしてこの場合、上記点火時期の基準となる排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する領域、すなわち「負のオーバーラップ」が生じる領域と、吸気バルブの開弁時期にオーバーラップする側で閉弁する領域、すなわち「正のオーバーラップ」が生じる領域とで、それらオーバーラップ量に対する上記点火時期補正量の直線性も高く維持されるようになる。このため、例えば上述した可変バルブタイミング機構の作動過渡時、その時々のバルブタイミングにおいて要求される点火時期に対する線形補間もより容易に、しかもより適正になされるようになる。
そして請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の内燃機関の制御装置において、前記点火時期補正マップは、当該機関のとり得る吸入負荷率の全域に対応して設定されたものであり、前記吸入負荷率が低いほど、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間については同排気バルブの閉弁時期が進角側となるほど前記点火時期が進角側に補正されるとともに、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間については該オーバーラップ量が大きくなるほど前記点火時期が進角側に補正される態様にて前記点火時期補正量が設定され、前記吸入負荷率が高いほど、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間については同排気バルブの閉弁時期が進角側となるほど前記点火時期が遅角側に補正されるとともに、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間については該オーバーラップ量が大きくなるほど前記点火時期が遅角側に補正される態様にて前記点火時期補正量が設定されることをその要旨とする。
通常、EGRを導入すれば、混合気の酸素濃度が低下するとともに、同混合気の温度は上昇するようになる。一方、こうした環境では、吸入負荷率が低いほど、混合気の酸素濃度の低下によって燃焼速度が緩慢となり、また燃焼温度が低くなることから、そのとき要求される点火時期は進角側に変化する。また逆に、吸入負荷率が高いほど、混合気の温度上昇によって燃料が霧化しやすくなり、また燃焼温度が高くなることから、そのとき要求される点火時期はこの場合、遅角側に変化する。
このため、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間、すなわち「負のオーバーラップ」が生じる期間に着目した場合、吸入負荷率が低いほど、排気バルブの閉弁時期が進角側となって排気行程中に圧縮され、その後の吸気バルブの開弁に伴い吸気通路に吹き返される既燃ガスの量、すなわちEGR量は増大され、そのとき要求される点火時期が進角側に変化する。また逆に、吸入負荷率が高いほど、排気バルブの閉弁時期が進角側となって排気行程中に圧縮され、その後の吸気バルブの開弁に伴い吸気通路に吹き返される既燃ガスの量であるEGR量が同様に増大されるものの、そのとき要求される点火時期は遅角側に変化する。他方、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間、すなわち「正のオーバーラップ」が生じる期間に着目した場合も、吸入負荷率が低いほど、そのオーバーラップ量が大きくなるにつれてEGR量は増大され、そのとき要求される点火時期が進角側に変化する。そして逆に、吸入負荷率が高いほど、そのオーバーラップ量が大きくなるにつれてEGR量が同様に増大されるものの、そのとき要求される点火時期は遅角側に変化する。
したがって上記構成によるように、点火時期補正マップが当該機関のとり得る吸入負荷率の全域に対応して設定されているとするときに、同点火時期補正マップにおける上記各別の点火時期補正量が設定された領域の各々をこのように要求される点火時期の推移に対応して設定することとすれば、当該機関の全ての運転領域において上述したエミッションの改善や機関出力の向上を図ることができるようになる。
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項3又は4に記載の内燃機関の制御装置において、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間での一定量のバルブタイミング推移幅あたりの点火時期補正量をα、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間での一定量のバルブタイミング推移幅あたりの点火時期補正量をβとするとき、これら点火時期補正量α及びβが「α>β」なる関係に設定されることをその要旨とする。
一般に、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する場合、すなわち「正のオーバーラップ」が設定される場合には、そのオーバーラップの開始時に燃焼室における既燃ガスが吸気通路と排気通路とに流入するため、同既燃ガスの一部のみが内部EGRとして燃焼室に残留する。一方、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する場合、すなわち「負のオーバーラップ」が設定される場合には、排気バルブが閉弁したときに燃焼室に閉じ込められた既燃ガスが排気通路を通じて排出されることがなく、全て内部EGRとして燃焼室に残留する。そのため、一定量の「正のオーバーラップ」量が設定された場合に比べ、同じ量の「負のオーバーラップ」量が設定された場合には、内部EGR量が相対的に多く、オーバーラップ量の設定に対して要求される点火時期の変化量も顕著になる。さらに、「負のオーバーラップ」が設定される場合には、「正のオーバーラップ」が設定される場合と比較して、オーバーラップ量の変化に伴う空燃混合気の温度の変化が相対的に大きいため、オーバーラップ量の設定に対して要求される点火時期の変化量が更に顕著になる。
この点、上記構成によれば、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間(「負のオーバーラップ」が生じる期間)での一定量のバルブタイミング推移幅あたりの点火時期補正量をα、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間(「正のオーバーラップ」が生じる期間)での一定量のバルブタイミング推移幅あたりの点火時期補正量をβとするとき、これら点火時期補正量α及びβが「α>β」なる関係に設定されるため、より正確にその都度要求される点火時期に追従するかたちで点火時期を補正することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記可変バルブタイミング機構は、前記排気バルブ及び前記吸気バルブの双方のバルブタイミングを可変とするものであり、それら可変とされる双方のバルブタイミングの協働のもとに、前記点火時期の制御対象となる期間である
a.排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致する期間、及び
b.排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間、及び
c.排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間、がそれぞれ設定されることをその要旨とする。
同構成によれば、可変バルブタイミング機構による排気バルブ及び吸気バルブの双方のバルブタイミングの変更を通じて、排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致する期間、及び排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間(「負のオーバーラップ」が生じる期間)、及び排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間(「正のオーバーラップ」が生じる期間)をそれぞれ容易に設定することができるようになる。
以下、本発明にかかる内燃機関の制御装置の一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
まず図1に、車輌に搭載される内燃機関及びその制御装置についてその概要を模式的に示す。同図1に示されるように、内燃機関1のシリンダブロック10の内部にはシリンダ11が形成されるとともに、このシリンダ11の内部には同シリンダ11の延伸方向に沿って往復動可能にピストン12が設けられている。このピストン12は、コネクティングロッド13を介して内燃機関1の出力軸として機能するクランクシャフト14に接続されている。すなわち、コネクティングロッド13によってピストン12の直線運動がクランクシャフト14の回転運動に変換される。
一方、上記シリンダ11には、内燃機関の冷却水温を検出するための水温センサ111が設けられるとともに、上記クランクシャフト14の近傍には、同クランクシャフト14の回転角度を検出するためのクランクセンサ112が設けられている。これら水温センサ111及びクランクセンサ112の検出信号は、マイクロコンピュータを備えて内燃機関1の制御を統括的に実行する電子制御装置101に取り込まれる。電子制御装置101、特にその中枢となるマイクロコンピュータは、各種制御にかかる制御プログラムやその実行に必要となる各種関数マップ、及びそれに基づく制御結果等を記憶するメモリ101aを備えている。なお、電子制御装置101では、上記クランクセンサ112による検出信号に基づいてその時々の機関回転速度NEを算出することとなる。
また、上記シリンダブロック10の上方にはシリンダヘッド20が組み付けられており、これらシリンダブロック10、シリンダヘッド20及びピストン12によって燃焼室15が区画されている。シリンダヘッド20には、この燃焼室15に接続される吸気ポート21及び排気ポート22が形成されるとともに、これらポート21,22と燃焼室15との連通・遮断を切り替える吸気バルブ30、排気バルブ40が往復動可能にそれぞれ設けられている。
ここで、吸気バルブ30の基端部の近傍には、ラッシュアジャスタ31が設けられるとともに、ラッシュアジャスタ31と吸気バルブ30との間にはロッカーアーム32が架設されている。ロッカーアーム32は、その一端がラッシュアジャスタ31に支持されるとともに他端が吸気バルブ30の基端部に当接されている。また、シリンダヘッド20に対して回転可能に支持されている吸気カムシャフト33にはカム34が形成されている。そして、このカム34の外周面が上記ロッカーアーム32の中間部分に設けられたローラ32aに当接されている。なお、同吸気バルブ30にはリテーナ35が設けられるとともに、このリテーナ35とシリンダヘッド20との間にはバルブスプリング36が設けられており、これによってロッカーアーム32のローラ32aが上記カム34の外周面に押圧されている。
そしてこの実施形態において、上記吸気カムシャフト33は、吸気側可変バルブタイミング機構60を介して上記クランクシャフト14に連結されており、同クランクシャフト14の回転に連動して且つ、相対回転位相が変更可能に回転される。機関運転時に、このように吸気カムシャフト33がクランクシャフト14の回転に連動して回転されると、上記ロッカーアーム32はカム34の回転に基づきラッシュアジャスタ31により支持される部分を支点として揺動し、これに伴って上記吸気バルブ30はロッカーアーム32によって開閉駆動されるようになる。
また、排気バルブ40側にも、上述した吸気バルブ30側と同様に、ラッシュアジャスタ41をはじめ、ロッカーアーム42、リテーナ45及びバルブスプリング46が設けられている。とともに、排気側可変バルブタイミング機構70を介してクランクシャフト14の回転に連動して且つ、相対回転位相が変更可能に回転される排気カムシャフト43にはカム44が形成されている。そして、機関運転時には、上記吸気バルブ30側同同様に、排気バルブ40がカム44の回転に基づいて開閉駆動される。
一方、吸気ポート21に接続された吸気通路50には、スロットルバルブ51が設けられている。このスロットルバルブ51の開度は車両のアクセルペダルの踏込量に基づいて変化する。そして、このようにスロットルバルブ51の開度が変化すると、内燃機関1の吸入空気量、ひいては吸入負荷率KLが変化する。なお、吸入負荷率KLは、最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値である。
また、吸気通路50においてスロットルバルブ51の上流側には、吸入空気量を検出するための空気量センサ114が設けられている。この空気量センサ114の検出信号も、上記電子制御装置101に取り込まれる。
また、シリンダヘッド20には、燃料供給装置によって供給される燃料を上記吸気ポート21に噴出するインジェクタ23が設けられている。このインジェクタ23によって噴出される燃料は、吸気通路50を通じて吸入される空気と混合されて燃焼室15に吸入される。このインジェクタ23の燃料噴射量及び噴射時期は、電子制御装置101により、上記空気量センサ114によって検出された吸入空気量等に基づいて制御される。
さらに、シリンダヘッド20には、燃焼室15に吸入される空燃混合気に着火する点火プラグ24が設けられている。この点火プラグ24の点火時期も電子制御装置101により制御される。この点火時期は、通常、その時々の機関回転速度NE及び吸入負荷率KLにおいてノック限界を超えない範囲で最小進角点火時期(MBT)に最も近い点火時期に追従して設定される。なお、この点火時期は、吸入負荷率KLが高いときほど遅角側に変化し、機関回転速度NEが高いときほど進角側に変化する。
また、本実施形態では上述のように、吸気バルブ30及び排気バルブ40に対してそれらのバルブタイミングを変更可能な可変バルブタイミング機構を採用するようにしている。以下、この可変バルブタイミング機構についてその構造並びに機能を説明する。
図1に併せて示されるように、可変バルブタイミング機構80は、吸気バルブ30のバルブタイミングを変更するための吸気側可変バルブタイミング機構60及び排気バルブ40のバルブタイミングを変更するための排気側可変バルブタイミング機構70によって構成されている。
このうち、吸気側可変バルブタイミング機構60は、吸気カムシャフト33の基端部に設けられており、同吸気カムシャフト33の軸線を中心として所定範囲内で相対的に回転可能なベーン61とハウジング62とを備えている。ベーン61は吸気カムシャフト33に固定される一方、ハウジング62はタイミングベルト、又はタイミングチェーンを介してクランクシャフト14に駆動連結される。ベーン61とハウジング62との間には、進角油室63と遅角油室64とがそれぞれ複数区画形成されており、これら進角油室63及び遅角油室64には、同油室63,64に作動油を供給するための作動油供給回路81が接続されている。
そして、内燃機関1の運転時に、タイミングベルト又はタイミングチェーンによってハウジング62に伝達されたクランクシャフト14の回転力は、油室63,64の作動油により位相調整されたベーン61を介して吸気カムシャフト33に伝達され、これによって吸気カムシャフト33が、クランクシャフト14に連動して回転する。
ここで、上記作動油供給回路81には、進角油室63及び遅角油室64への作動油の供給・排出を切替可能な切替機構が設けられている。そして電子制御装置101では、内燃機関1の運転状態に基づきこの切替機構を通じてそれら進角油室63と遅角油室64とへの作動油の供給・排出を切替えることにより、ベーン61とハウジング62との相対位相差を変更して吸気バルブ30のバルブタイミングを変更する。例えば、進角油室63に作動油が供給されるとともに、遅角油室64の作動油が排出されると、ベーン61がハウジング62に対して進角側に相対回転し、吸気バルブ30のバルブタイミングが進角側に変化する。一方、進角油室63の作動油が排出されるとともに、遅角油室64に作動油が供給されると、ベーン61がハウジング62に対して遅角側に相対回転し、吸気バルブ30のバルブタイミングが遅角側に変化する。
また、上記ハウジング62にはスプリングによりベーン61側に付勢されるロックピン65が設けられるとともに、ベーン61にはこのロックピン65を収容可能な収容孔66が形成されている。なお、ロックピン65は吸気バルブ30のバルブタイミングが最遅角になったときに収容孔66に係合される。また、吸気バルブ30のバルブタイミングが最遅角になったときに、吸気バルブ30の開弁時期INは上死点となる。ちなみに、収容孔66には上記作動油供給回路81が接続されており、この作動油供給回路81によって収容孔66に供給される作動油の油圧が所定値以上になったときに、ロックピン65が作動油によって収容孔66から圧出され、それらロックピン65と収容孔66との係合が解除される。そして、本実施形態では、電子制御装置101を通じて内燃機関1が停止する直前に吸気バルブ30のバルブタイミングが最遅角となるように作動油供給回路81を制御することにより、ロックピン65と収容孔66とが係合されるようにしている。これにより、内燃機関1の次回の始動時、作動油供給回路81によって供給される作動油の油圧が所定値以上になるまでは吸気バルブ30のバルブタイミングが最遅角に固定されるようになる。
一方、排気側可変バルブタイミング機構70は、吸気側と同様にベーン71及びハウジング72を有しており、これらベーン71とハウジング72との間にも、進角油室73と遅角油室74とがそれぞれ複数区画形成されている。そして、電子制御装置101が、作動油供給回路81を通じて排気バルブ40のバルブタイミングを制御することも吸気側と同様である。ただし、この排気側可変バルブタイミング機構70は、吸気側とは異なり、ベーン71に設けられたロックピン75とハウジング72に形成された収容孔76とは、排気バルブ40のバルブタイミングが最進角になったときに係合される。すなわち本実施形態では、電子制御装置101を通じて内燃機関1が停止する直前に排気バルブ40のバルブタイミングが最進角となるように作動油供給回路81を制御することにより、ロックピン75と収容孔76とが係合されるようにしている。これにより、内燃機関1の次回の始動時、作動油供給回路81によって供給される作動油の油圧が所定値以上になるまでは排気バルブ40のバルブタイミングが最進角に固定されるようになる。なお、排気バルブ40のバルブタイミングがこうして最進角に設定される場合、排気バルブ40の閉弁時期は上死点よりも進角側となる。
なお、上記吸気カムシャフト33及び排気カムシャフト43のそれぞれ近傍には、吸気バルブ30及び排気バルブ40の各バルブタイミングを検出するためのカム角センサ67,77が設けられている。そして、これらカム角センサ67,77の検出信号が電子制御装置101に取り込まれることにより、上記吸気バルブ30、排気バルブ40のバルブタイミングが電子制御装置101によって認識される。電子制御装置101では、こうして認識される各バルブタイミングとその都度の機関運転状態とに基づきそれら吸気バルブ30及び排気バルブ40の目標バルブタイミングVTaを設定することになる。以下、図2を併せ参照して、この電子制御装置101による目標バルブタイミングVTaの設定態様を詳細に説明する。
図2(a)〜(c)は、機関運転状態に応じて異なるバルブタイミングが設定された場合について、クランク角の変化に対応する吸気バルブ30及び排気バルブ40のバルブリフト量の推移を示している。
例えば中高負荷運転時には、図2(a)に示されるように、電子制御装置101は、可変バルブタイミング機構80を通じて吸気バルブ30及び排気バルブ40の双方が開弁状態となる期間、いわゆるバルブオーバーラップの量を増大させるように目標バルブタイミングVTaを設定する。これにより、吸気ポート21への既燃ガスの吹き返し、いわゆる内部EGR(排気環流)量が増大するため、燃焼温度が低下してNOx(窒素酸化物)の排出量の低減を図ることができるようになる。
一方、アイドル運転等、低負荷運転時には、図2(b)に示されるように、電子制御装置101は、バルブオーバーラップ量を減少させるように目標バルブタイミングVTaを設定する。これにより、燃焼状態を安定させて燃料効率の向上を図ることができるようになる。
また、例えば水温センサ111の検出信号等に基づいて機関運転状態が冷間始動状態である旨が判断された場合、電子制御装置101は、図2(c)に示される態様にて目標バルブタイミングVTaを設定する。すなわち、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点になるとともに排気バルブ40の閉弁時期が上死点よりも進角側になる、いわば「負のオーバーラップ」が生じるように目標バルブタイミングVTaを設定する。このようにピストン12が上死点よりも進角側で排気バルブ40が閉弁することにより、排気行程中に圧縮された既燃ガスがその後の吸気バルブ30の開弁に伴って急激に吸気ポート21に吹き返されるようになる。そしてその結果として、吸気バルブ30及び排気バルブ40の双方が開弁状態となる本来のバルブオーバーラップ状態である、いわば「正のオーバーラップ」を待たずして内部EGR量を調整することができるようになる。また、上記圧縮された既燃ガスが急激に吸気通路に吹き返されることにより、吸気ポート21の内壁に付着している未燃燃料の微粒化が促進されることともなり、ひいては内燃機関1としての始動性の改善も併せて図られるようになる。
このように「正のオーバーラップ」又は「負のオーバーラップ」を設定しての内部EGRの導入を図ることにより、燃焼室15内の混合気の酸素濃度が低下するとともに、同混合気の温度は上昇するようになる。一方、こうした環境では、吸入負荷率KLが低いほど、混合気の酸素濃度の低下によって燃焼速度が緩慢となり、また燃焼温度が低くなることから、そのとき要求される点火時期は進角側に変化する。また逆に、吸入負荷率KLが高いほど、混合気の温度上昇によって燃料が霧化しやすくなり、また燃焼温度が高くなることから、そのとき要求される点火時期はこの場合、遅角側に変化する。なお、通常の内燃機関では、バルブオーバーラップ量がほぼ「0」であるバルブタイミングと可変バルブタイミング機構80の作動過渡時において要求される点火時期とは線形の関係にある。
図3は、異なる吸入負荷率KL及び機関回転速度NEの機関運転状態について、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点に設定されたときに、オーバーラップ量、換言すれば排気バルブ40のバルブタイミングの変化に対応して要求される点火時期の変化をグラフとして示したものである。
図3に示されるように、吸入負荷率KLが低いほど、排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブ40が進角側で閉弁するとき、いわば「負のオーバーラップ」期間については、同排気バルブ40の閉弁時期が進角側となるほど内部EGR量は増大され、そのとき要求される点火時期が進角側に変化する。また、排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブ30の開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブ40が閉弁するとき、いわば「正のオーバーラップ」期間についても、該オーバーラップ量が大きくなるほどEGR量は増大され、そのとき要求される点火時期が進角側に変化する。
一方、吸気負荷率が高いほど、上記「負のオーバーラップ期間」については、排気バルブ40の閉弁時期が進角側となるほど排気行程中での圧縮が促進され、その後の吸気バルブ30の開弁に伴い吸気通路に吹き返される既燃ガスの量、すなわちEGR量が増大されるものの、そのとき要求される点火時期は遅角側に変化する。また、上記「正のオーバーラップ期間」についても、該オーバーラップ量が大きくなるほどEGR量は増大されるものの、そのとき要求される点火時期は遅角側に変化する。
また一般に、「正のオーバーラップ」が設定された場合には、そのオーバーラップの開始時に燃焼室15における既燃ガスが吸気ポート21と排気ポート22とに流入するため、同既燃ガスの一部のみが内部EGRとして燃焼室15に残留する。一方、「負のオーバーラップ」が設定された場合には、排気バルブ40が閉弁したときに燃焼室15に閉じ込められた既燃ガスが排気ポート22を通じて排出されることがなく、全て内部EGRとして燃焼室15に残留する。そのため、一定量の「正のオーバーラップ」量が設定された場合に比べ、同じ量の「負のオーバーラップ」量が設定された場合には、内部EGR量が相対的に多く、オーバーラップ量の設定に対して要求される点火時期の変化量も顕著になる。このため、機関出力の向上及びエミッションの改善を図るうえでは、可変バルブタイミング機構80の作動過渡時においてこのように変化する点火時期を補正目標とすべき要求点火時期として設定することが望ましい。
一方、上述したように、ここでは内燃機関1が停止する直前に吸気バルブ30のタイミングがその最遅角に制御されるとともに、排気バルブ40のタイミングがその最進角側に制御されるため、機関始動時の初期バルブタイミング、いわゆるイニシャルは、「負のオーバーラップ」の量がその制御最大値であるときのバルブタイミングとなる。したがって、このような「正のオーバーラップ」及び「負のオーバーラップ」の双方を持つように制御される内燃機関1では、機関始動後、可変バルブタイミング機構80を通じてイニシャルから「正のオーバーラップ」を持つ状態に移行する過程で一旦EGR量が減少する。そしてその後、この正のオーバーラップ量の増加とともにEGR量が増加する。このため、従来のようにイニシャルでの点火時期を点火時期補正の基準とした場合には、可変バルブタイミング機構80の作動過渡時、その都度のオーバーラップ量において要求される点火時期との線形性が崩れ、こうしたバルブオーバーラップ量に対して適正な点火時期を設定することが困難となっている。
そこで、本実施形態では、例えば図4に示すように、等しい機関回転速度NE、吸入負荷率KL及び吸気バルブ30の開弁時期に対応するバルブタイミングと点火時期補正量との関係を示す点火時期補正マップを上記メモリ101aに予め記憶し、可変バルブタイミング機構80の作動過渡時には、その時々のオーバーラップ量に対応する補正量を読み出して点火時期を線形補間する。同図4に示されるように、このマップにおいて、バルブオーバーラップ量がほぼ「0」であるバルブタイミングと可変バルブタイミング機構80の作動過渡時における点火時期補正量とは線形の関係にある。そこでここでは、このような関係に着目して、吸気バルブの開弁時期INが上死点であることを前提に、排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致するときの点火時期を点火時期補正の基準とする。そして、この基準よりも排気バルブが進角側で閉弁するとき(上記「負のオーバーラップ期間」)と吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するとき(上記「正のオーバーラップ期間」)とで、図5に示すような各別の点火時期補正量が設定された点火時期補正マップを用いる。なお、この点火時期補正マップは、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点であることを前提に内燃機関1のとり得る吸入負荷率KLの全域に対応して設定されたものであり、内部EGRの導入により変化する点火時期を補正目標とすべき要求点火時期として設定している。
すなわち、こうした点火時期補正マップの一部を例示した図5に示されるように、この補正マップでは、等しい機関回転速度NE、吸入負荷率KL及び吸気バルブの開弁時期INに対応して、排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致するときの点火時期を境界とする「負のオーバーラップ」領域と「正のオーバーラップ」領域とに区画される。ここで、この負のオーバーラップ領域とは、上述した「負のオーバーラップ」期間に対応する領域であり、また正のオーバーラップ領域は、これも上述した「正のオーバーラップ」期間に対応する領域である。
こうした点火時期補正マップでは上述のように正のオーバーラップ領域と負のオーバーラップ領域とにおいて、それぞれ上記基準から見た要求点火時期は、その線形性が維持されるようになる。このため、たとえ可変バルブタイミング機構80の作動過渡時であれ、この基準とする点火時期から目標バルブタイミングVTaでの点火時期までの間で、その時々のバルブタイミングにおいて要求される点火時期を線形補間することが可能となる。
また、この点火時期補正マップにおいて、負のオーバーラップ期間でのバルブタイミング推移幅δあたりの点火時期補正量をα、正のオーバーラップ期間での一定量のバルブタイミング推移幅δあたりの点火時期補正量をβとするとき、これら点火時期補正量α及びβが「α>β」なる関係に設定されている。
以下、図6のフローチャートを参照して、電子制御装置101による可変バルブタイミング機構80の作動過渡時の点火時期補正手順を説明する。なお、同図6に示される一連の処理は、電子制御装置101に内蔵されるマイクロコンピュータにより所定の制御周期をもって繰り返し実行される。
この処理ではまず、空気量センサ114及びクランクセンサ112の検出信号に基づいて吸入負荷率KL及び機関回転速度NEを算出し、それらの少なくとも一方が変化したか否かを判断する(ステップS10)。ここで、吸入負荷率KL及び機関回転速度NEがいずれも変化していない旨が判断された場合には(ステップS10:NO)、機関運転状態が定常走行状態である旨判断し、その時点で設定されている点火時期を維持する。
一方、吸入負荷率KL及び機関回転速度NEの少なくとも一方が変化した旨判断された場合には(ステップS10:YES)、吸入負荷率KL及び機関回転速度NEに基づき目標バルブタイミングVTaをマップ算出する(ステップS20)。ここで、この目標バルブタイミングVTaの演算マップは、予めメモリ101aの他の領域に記憶されており、吸入負荷率KLと機関回転速度NEとが与えられることにより、それら吸入負荷率KL並びに機関回転速度NEに対応して予め適合された目標バルブタイミングVTaが読み出されるようになっている。
その後、可変バルブタイミング機構80を通じて吸気バルブ30及び排気バルブ40のバルブタイミングをその算出された目標バルブタイミングVTaになるようにそれぞれ変更する(ステップS30)。
そして、空気量センサ114及びクランクセンサ112の検出信号に基づいて吸入負荷率KL及び機関回転速度NEを算出して、これら吸入負荷率KL及び機関回転速度NEに基づいて点火時期のベース値Tbaseをマップ算出する(ステップS40)。ここで、この点火時期のベース値Tbaseの演算マップは、これも予めメモリ101aの他の領域に記憶されたものであり、吸入負荷率KLと機関回転速度NEとが与えられることにより、それら吸入負荷率KL並びに機関回転速度NEに対応して予め適合された点火時期のベース値Tbaseが読み出されるようになっている。
次に、カム角センサ67,77の検出信号に基づいてバルブタイミングの変化を検出し、そのバルブタイミングが上記「正のオーバーラップ」期間にあるか否かを判断する(ステップS50)。ここで、バルブタイミングが「正のオーバーラップ」期間にある旨判断された場合には(ステップS50:YES)、上述した点火時期補正マップの正のオーバーラップ領域を参照するとともに、そのときのオーバーラップ量に基づいて点火時期補正量を算出する。そして、この算出した補正量に基づき、当該時点で要求される点火時期を線形補間する(ステップS51)。一方、バルブタイミングが「負のオーバーラップ」期間にある旨判断された場合には(ステップS50:NO)、点火時期補正マップの負のオーバーラップ領域を参照するとともに、そのときのオーバーラップ量に基づいて点火時期補正量を算出する。そして、この算出した補正量に基づき、当該時点で要求される点火時期を線形補間する(ステップS52)。
なお、こうした点火時期補正は、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点であるときにオーバーラップ量の変化に対応して行われるものである。本実施形態では、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点よりも進角側にある場合には、上記「負のオーバーラップ」が設定されないため、可変バルブタイミング機構80の作動過渡時、その都度のオーバーラップ量において要求される点火時期との線形性が崩れることがない。したがって、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点よりも進角側にあるときには、従来と同様の点火時期補正マップに基づいて点火時期補正が行われることとなる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致するときの点火時期を基準として、この基準よりも排気バルブ40が進角側で閉弁するときと吸気バルブ30の開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するときとで各別の点火時期補正量が設定された点火時期補正マップを用いて点火時期を補正するようにした。このため、「負のオーバーラップ」が生じるときと「正のオーバーラップ」が生じるときとで、それぞれその基準とする点火時期から見た要求点火時期はその線形性が維持されるようになり、たとえ可変バルブタイミング機構80の作動過渡時であれ、この基準とする点火時期から目標バルブタイミングVTaでの点火時期までの間で、その時々のバルブタイミングにおいて要求される点火時期を線形補間することが可能となる。すなわち、初期バルブタイミングとして排気バルブ40の閉弁時期が吸気バルブ30の開弁時期となる上死点よりも進角側の時期に設定される可変バルブタイミング機構80を備える内燃機関1にあってもその要求される点火時期を適正に設定することができるようになる。
(2)負のオーバーラップ領域及び正のオーバーラップ領域で異なるEGR量に対して各々見込まれる点火時期の変化に基づいて機関点火時期を補正するようにした。これにより、エミッションの改善はもとより、機関出力そのものの向上を図ることができるようになる。そしてこの場合、上記点火時期の基準となる排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブ40が進角側で閉弁する領域、すなわち「負のオーバーラップ領域」と、吸気バルブ30の開弁時期にオーバーラップする側で閉弁する領域、すなわち「正のオーバーラップ領域」とで、それらオーバーラップ量に対する上記点火時期補正量の直線性も高く維持されるようになる。このため、例えば上述した可変バルブタイミング機構80の作動過渡時、その時々のバルブタイミングにおいて要求される点火時期に対する線形補間もより容易に、しかもより適正になされるようになる。
(3)内燃機関1のとり得る吸入負荷率KLの全域に対応して設定される点火時期補正マップを採用するようにした。これにより、同点火時期補正マップにおける負のオーバーラップ領域及び正のオーバーラップ領域の各々をその都度要求される点火時期の推移に対応して設定することとすれば、内燃機関1の全ての運転領域において上述したエミッションの改善や機関出力の向上を図ることができるようになる。
(4)点火時期補正マップにおいて、負のオーバーラップ期間でのバルブタイミング推移幅δあたりの点火時期補正量をα、正のオーバーラップ期間での一定量のバルブタイミング推移幅δあたりの点火時期補正量をβとするとき、これら点火時期補正量α及びβが「α>β」なる関係に設定されることとした。そのため、より正確にその都度要求される点火時期に追従するかたちで点火時期を補正することができるようになる。
(5)可変バルブタイミング機構80による排気バルブ40及び吸気バルブ30の双方のバルブタイミングの変更を通じて、排気バルブ40の閉弁時期と吸気バルブ30の開弁時期とが一致する期間、及び負のオーバーラップ期間、及び正のオーバーラップ期間をそれぞれ設定するようにした。これにより、それら期間をそれぞれ容易に設定することができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ノック限界を超えない範囲で各々見込まれるMBTに最も近い点火時期が補正目標とすべき要求点火時期として設定された点火時期補正マップに基づいて可変バルブタイミング機構80の作動過渡時の点火時期を補正するようにした。しかし、こうした点火時期に限らず、負のオーバーラップ領域及び正のオーバーラップ領域においてバルブオーバーラップ量がほぼ「0」であるバルブタイミングと線形の関係を持ち、かつ機関出力の向上及びエミッションの改善を図ることのできる他の点火時期補正量が補正目標とすべき点火時期として設定された点火時期補正マップを採用することもできる。
・上記実施形態では、内燃機関1のとり得る吸入負荷率KLの全域に対応して設定されたこの点火時期補正マップを採用するようにしているが、例えばある特定の吸入負荷率領域において、内部EGRの変化による要求点火時期の変化が無視できる場合には、その特定の吸入負荷率に対応する部分を除いた点火時期補正マップを採用するようにしてもよい。
・上記実施形態では、吸気バルブ30及び排気バルブ40の双方のバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング機構80を採用するようにした。しかし、例えば吸気バルブ30の開弁時期INを上死点よりも進角側に設定することがない内燃機関においては、吸気バルブ30のバルブタイミングを可変とする吸気側可変バルブタイミング機構60を割愛する構成とすることもできる。 ・上記実施形態では、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点となる内燃機関に本発明の制御装置を適用する場合について例示したが、吸気バルブ30の開弁時期INが上死点よりも例えば進角側となる内燃機関についても本発明にかかる制御装置は同様に適用することはできる。
・上記実施形態では、機関始動時の初期バルブタイミングとして排気バルブ40の閉弁時期が上死点よりも進角側に設定可能な可変バルブタイミング機構80を備え、該可変バルブタイミング機構80を通じて排気バルブ40の開弁期間と吸気バルブ30の開弁期間とがオーバーラップする期間を含むようにバルブタイミングが可変とされることに対応して当該機関のその時々の点火時期を制御する制御装置に本実施形態を適用する場合について例示した。これに限らず、排気バルブ40の閉弁時期が上死点よりも進角側に設定可能な可変バルブタイミング機構を備え、該可変バルブタイミング機構を通じて排気バルブ40の開弁期間と吸気バルブ30の開弁期間とがオーバーラップする期間を含むようにバルブタイミングが可変とされることに対応して当該機関のその時々の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であれば、本発明を適用することができる。
この発明にかかる内燃機関の制御装置の一実施形態についてその概要を示す断面及びブロック図。 (a)〜(c)は、機関運転状態に応じて異なるバルブタイミングが設定された場合について、それぞれクランク角の変化に対応する吸気バルブ及び排気バルブのバルブリフト量の推移を示すグラフ。 同実施形態において制御対象となる内燃機関の異なる吸入負荷率及び機関回転速度の運転状態について、吸気バルブの開弁時期が上死点に設定されることを条件にオーバーラップ量の変化に対応して要求される点火時期の変化を示すグラフ。 同実施形態の制御装置による可変バルブタイミング機構の作動過渡時における点火時期補正方法を示すブロック図。 同実施形態にかかる制御装置が用いる点火時期補正マップの一部を示すグラフ図。 同実施形態にかかる制御装置による点火時期補正処理についてその処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…内燃機関、10…シリンダブロック、11…シリンダ、12…ピストン、13…コネクティングロッド、14…クランクシャフト、15…燃焼室、20…シリンダヘッド、21…吸気ポート、22…排気ポート、23…インジェクタ、24…点火プラグ、30…吸気バルブ、31…ラッシュアジャスタ、32…ロッカーアーム、32a…ローラ、33…吸気カムシャフト、34…カム、35…リテーナ、36…バルブスプリング、40…排気バルブ、41…ラッシュアジャスタ、42…ロッカーアーム、43…排気カムシャフト、44…カム、45…リテーナ、46…バルブスプリング、50…吸気通路、51…スロットルバルブ、60…吸気側可変バルブタイミング機構、61…ベーン、62…ハウジング、63…進角油室、64…遅角油室、65…ロックピン、66…収容孔、67…カム角センサ、70…排気側可変バルブタイミング機構、71…ベーン、72…ハウジング、73…進角油室、74…遅角油室、75…ロックピン、76…収容孔、77…カム角センサ、80…可変バルブタイミング機構、81…作動油供給回路、101…電子制御装置、101a…メモリ、111…水温センサ、112…クランクセンサ、114…空気量センサ。

Claims (6)

  1. 排気バルブの閉弁時期が上死点よりも進角側に設定可能な可変バルブタイミング機構を備え、該可変バルブタイミング機構を通じて排気バルブの開弁期間と吸気バルブの開弁期間とがオーバーラップする期間を含むようにバルブタイミングが可変とされることに対応して当該機関のその時々の点火時期を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するときの点火時期を基準として、この基準よりも排気バルブが進角側で閉弁するときと吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するときとで各別の点火時期補正量が設定された点火時期補正マップを用いて前記点火時期を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記吸気バルブの開弁時期は、前記可変バルブタイミング機構を通じて上死点に設定される
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 前記点火時期補正マップは、機関回転速度に対応して求められるベース点火時期をもとに前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁するときと吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で閉弁するときとで異なる排気環流(EGR)量に対してノック限界を超えない範囲で各々見込まれる最小進角点火時期(MBT)に最も近い点火時期が補正目標とすべき要求点火時期として吸入負荷率の別に設定されたものである
    請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記点火時期補正マップは、当該機関のとり得る吸入負荷率の全域に対応して設定されたものであり、
    前記吸入負荷率が低いほど、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間については同排気バルブの閉弁時期が進角側となるほど前記点火時期が進角側に補正されるとともに、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間については該オーバーラップ量が大きくなるほど前記点火時期が進角側に補正される態様にて前記点火時期補正量が設定され、
    前記吸入負荷率が高いほど、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間については同排気バルブの閉弁時期が進角側となるほど前記点火時期が遅角側に補正されるとともに、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間については該オーバーラップ量が大きくなるほど前記点火時期が遅角側に補正される態様にて前記点火時期補正量が設定される
    請求項3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間での一定量のバルブタイミング推移幅あたりの点火時期補正量をα、前記排気バルブの閉弁時期と前記吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間での一定量のバルブタイミング推移幅あたりの点火時期補正量をβとするとき、これら点火時期補正量α及びβが
    α>β
    なる関係に設定される
    請求項3又は4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記可変バルブタイミング機構は、前記排気バルブ及び前記吸気バルブの双方のバルブタイミングを可変とするものであり、それら可変とされる双方のバルブタイミングの協働のもとに、前記点火時期の制御対象となる期間である
    a.排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致する期間、及び
    b.排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも排気バルブが進角側で閉弁する期間、及び
    c.排気バルブの閉弁時期と吸気バルブの開弁時期とが一致するバルブタイミングよりも吸気バルブの開弁期間にオーバーラップする側で排気バルブが閉弁する期間、
    がそれぞれ設定される
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
JP2007226224A 2007-08-31 2007-08-31 内燃機関の制御装置 Pending JP2009057901A (ja)

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