JP2013151874A - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】点火タイミングを徒に遅角化せずにノッキングの発生を抑制する。
【解決手段】幾何的圧縮比が14以下のガソリンエンジンにおいて、排気上死点近傍の時期に排気バルブ及び吸気バルブがともに閉じている負のオーバラップ期間を設定することのできる可変バルブ機構を設け、要求負荷(または、気筒に充填される吸気量)の多寡に応じて、前記負のオーバラップ期間の有無またはその長さを調節することとした。負のオーバラップ期間の存在により、点火前に混合気中に低温酸化反応を生じ、HCHOが発生してノッキングの原因となるOHが消費される。
【選択図】図3

Description

本発明は、気筒の燃焼室に充填された混合気中に低温酸化反応(LTO;Low Temperature Oxidation)を生じさせる火花点火式内燃機関に関する。
内燃機関の気筒におけるノッキングの発生をノックセンサを介して感知し、ノッキングが起こらなくなるまで点火タイミングを遅角させ、ノッキングが起こらない限りは点火タイミングを進角させる、いわゆるノックコントロールシステムが公知である(例えば、下記特許文献1を参照)。
近時、燃費性能の一層の向上を目論み、内燃機関の気筒の圧縮比をより高める方向に研究開発が進んでいる。圧縮比の上昇により、ノッキングが発生するリスクは増大する。ノッキングが頻発するのであれば、点火タイミングを遅角化してこれを回避せざるを得ず、結局のところ燃費の向上が阻害されてしまう。
これに対し、圧縮比を著しく高めることで、圧縮行程において気筒の燃焼室内の混合気に低温酸化反応、換言すれば冷炎反応を生じさせ、ノッキングを抑制することも試みられている(例えば、下記特許文献2を参照)。しかしながら、幾何的圧縮比が14を超えるような全く新しいガソリンエンジンを一から設計し作製することとなるので、その分コストが嵩むきらいがある。
特開2011−208589号公報 特開2007−292050号公報
本発明は、点火タイミングを徒に遅角化せずにノッキングの発生を抑制することを所期の目的としている。
本発明では、気筒の燃焼室内で混合気中に低温酸化反応を生じさせるものであって、排気行程の終期に排気バルブ及び吸気バルブがともに閉じている負のオーバラップ期間を設定することのできる可変バルブ機構を設け、要求負荷または気筒に充填される吸気量の多寡に応じて前記負のオーバラップ期間の有無またはその長さを調節することを特徴とする火花点火式内燃機関を構成した。
前記負のオーバラップ期間は、圧縮行程の終期までに燃焼室内の温度が所定以上に高まるような長さに設定することが好ましい。
本発明によれば、点火タイミングを徒に遅角化せずにノッキングの発生を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関の燃焼室内圧力の推移を示すタイミング図。 同実施形態の内燃機関の燃焼室内温度の推移を示すタイミング図。 圧縮行程の終期の燃焼室内圧力及び温度と、低温酸化反応の発生の有無の推測との関係を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式のガソリンエンジンである。図示例の内燃機関は、筒内直接噴射式のもので、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)と、各気筒1内に燃料を噴射するインジェクタ10と、各気筒1に吸気を供給するための吸気通路3と、各気筒1から排気を排出するための排気通路4と、吸気通路3を流通する吸気を過給する排気ターボ過給機5と、排気通路4から吸気通路3に向けてEGRガスを還流させる外部EGR装置2とを具備している。
本実施形態の内燃機関の各気筒1の圧縮比は、幾何学的圧縮比(機械的圧縮比、公称圧縮比)で14以下である。幾何学的圧縮比とは、隙間容積(ピストンが圧縮上死点にあるときの燃焼室の容積)とピストン行程容積との和を隙間容積で割った値である。また、実圧縮比では13以下である。実圧縮比とは、吸気に対する実効的な圧縮比であり、例えば吸気の圧縮開始時の燃焼室容積を圧縮終了時の燃焼室容積で割った値である。幾何学的圧縮比とは異なり、実圧縮比は吸気バルブ11の開閉のタイミングに応じて変化する。
気筒1の燃焼室の天井部には、点火プラグ13を取り付けてある。点火プラグ13は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
内燃機関の運転制御を司るECU(Electronic Control Unit)0からの点火信号iをイグナイタが受けると、まずイグナイタが点弧して点火コイルの一次側に電流が流れ、その直後の点火タイミングでイグナイタが消弧してこの電流が遮断される。すると、自己誘導作用が起こり、一次側に高電圧が発生する。そして、一次側と二次側とは磁気回路及び磁束を共有するので、二次側にさらに高い誘導電圧が発生する。この高い誘導電圧が点火プラグ13の中心電極に印加され、中心電極と接地電極との間で火花放電する。
また、本実施形態では、吸気バルブ11、排気バルブ12のそれぞれについて、当該バルブ11、12の開閉タイミングを変化させることのできる可変バルブ機構111、121を付随させている。可変バルブ機構111、121は、例えば、吸気カムシャフト及び/または排気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させることを通じて、吸気バルブ11及び/または排気バルブ12の開閉タイミングを進角させたり遅角させたりするものである。可変バルブ機構111、121は、気筒1における排気行程の終期に、排気バルブ12及び吸気バルブ11がともに閉じている負のオーバラップ期間を設定するために働く。
尤も、可変バルブ機構111、121の具体的態様は任意であり、一意に限定されない。例えば、吸気バルブ11及び/または排気バルブ12を電磁ソレノイドバルブとしたものや、吸気バルブ11を開弁駆動する吸気カム及び/または排気バルブ12を開弁駆動する排気カムをそれぞれ複数用意しておきそれらカムを適宜使い分けるもの、ロッカーアームのレバー比を電動モータで変化させるもの等、既知の種々の機構の中から選択して採用することが許される。
吸気通路3は、外部から空気を取り入れて気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、過給機5のコンプレッサ51、インタクーラ32、電子スロットルバルブ33、サージタンク34、吸気マニホルド35を、上流からこの順序に配置している。
排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させることで発生した排気を気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42、過給機5の駆動タービン52及び三元触媒41を配置している。加えて、タービン52を迂回する排気バイパス通路43、及びこのバイパス通路43の入口を開閉するバイパスバルブであるウェイストゲートバルブ44を設けてある。ウェイストゲートバルブ44は、アクチュエータに制御信号lを入力することで開閉操作することが可能な電動ウェイストゲートバルブであり、そのアクチュエータとしてDCサーボモータを用いている。
排気ターボ過給機5は、駆動タービン52とコンプレッサ51とを同軸で連結し連動するように構成したものである。そして、駆動タービン52を排気のエネルギを利用して回転駆動し、その回転力を以てコンプレッサ51にポンプ作用を営ませることにより、吸入空気を加圧圧縮(過給)して気筒1に送り込む。
外部EGR装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。外部EGR通路の入口は、排気通路4におけるタービン52の上流の所定箇所に接続している。外部EGR通路の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ33の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク34に接続している。外部EGR通路上にも、EGRクーラ21及びEGRバルブ22を設けてある。
ECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるエンジン回転信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ33の開度をアクセル開度として検出するアクセル開度センサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク34)内の吸気温を検出する温度センサから出力される吸気温信号d、吸気通路3(特に、サージタンク34)内の吸気圧(または、過給圧)を検出する圧力センサから出力される吸気圧信号e、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム信号g、燃焼室内で発生する振動、騒音または燃焼圧の変化を検出するノックセンサから出力されるノッキング信号h等が入力される。アクセル開度は、いわば要求負荷である。エンジン回転センサは、10°CA(クランク角度)毎にパルス信号bを発する。カム角センサは、720°CAを気筒数で割った角度、三気筒エンジンであれば240°CA毎にパルス信号gを発する。
出力インタフェースからは、イグナイタに対して点火信号i、吸気バルブ11及び/または排気バルブ12の開閉タイミングを制御する可変バルブ機構111、121に対して開閉タイミング制御(位相角)信号j、o、スロットルバルブ33に対して開度操作信号k、ウェイストゲートバルブ44に対して開度操作信号l、EGRバルブ22に対して開度操作信号m、インジェクタ10に対して燃料噴射信号n等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、吸気圧及びエンジン回転数を知得するとともに、気筒1に充填される吸気量を推算し、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、吸気バルブ11及び/または排気バルブ12の開閉タイミング、EGR量(または、EGR率)及びEGRバルブ22の開度といった各種運転パラメータを決定する。また、ECU0は、気筒1におけるノッキングの発生をノックセンサを介して感知し、ノッキングが起こらなくなるまで当該気筒1の点火タイミングを遅角させ、ノッキングが起こらない限りは当該気筒1の点火タイミングを進角させる。このいわゆるノックコントロールシステムにより、ノッキングを抑制しながら可及的に点火タイミングを進角化する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、n、oを出力インタフェースを介して印加する。
しかして、本実施形態では、各気筒1で実行されるサイクル(4ストローク機関における吸気−圧縮−膨張−排気の一周期)毎に、要求負荷または気筒1に充填される吸気量(若しくは、燃料噴射量。吸気量は、EGRガスを含めた量であることがある)の多寡に応じて、気筒1の排気行程の終期における負のオーバラップ期間の有無、そして負のオーバラップ期間を設ける場合における当該期間の長さを調節することとしている。
負のオーバラップ期間を設ける理由は、排気行程にて気筒1から排気通路4に向けて排出するべき高温の燃焼ガスを一部気筒1内に残留させ、当該気筒1の次の圧縮行程における燃焼室内の温度及び圧力を高めることで、当該気筒1の点火前に混合気に含まれる燃料成分に低温酸化反応を生じさせるためである。
低温酸化反応では、OHラジカルその他の中間生成物の生成が促進され、明確な発熱を伴う熱炎を生じさせる前段階として低温度炎(冷炎または青炎)が発生し、点火以前に発熱による仕事がなされる。このとき、混合気中に生成されるHCHOが、ノッキングの原因となるOHを消費するものと推測されている。
低温酸化反応は、気筒1に充填された混合気をある温度及び圧力帯におくことにより生起する。内燃機関がガソリンエンジンである場合、圧縮行程の終期までに気筒1の燃焼室内の温度を約800Kに高めると、低温酸化反応が発生すると考えられる。とは言え、厳密には、圧縮行程中の燃焼室内の温度及び圧力の推移(または、履歴)によって低温酸化反応が発生するか否かが決まるので、800Kという温度値は絶対不変のものではない。
気筒1の燃焼室内の混合気に低温酸化反応を生じさせるのは、主として、機関の出力及び燃費をともに高めながらノッキングを回避する必要がある中負荷の運転領域である。中負荷運転領域では、低温酸化反応によりノッキングを抑制しつつ、点火タイミングを進角して燃費の向上を目指す。
アイドリング中やその他の低負荷運転領域では、ノッキングを引き起こすおそれが小さく、低温酸化反応を生じさせる必要がない。負のオーバラップ期間を設けることは機関のポンピングロスを増すことと同義であるから、低負荷の運転領域では負のオーバラップ期間を設けないようにする。
また、高負荷の運転領域では、機関の出力を増大させることが第一に求められており、多量の新気を気筒1に充填して多量の燃料を燃焼させる。このため、ノッキングを引き起こすおそれが大きい。低温酸化反応は常に発生するとは保証されておらず、ノッキングの抑止を低温酸化反応のみに頼ることは危険である。そこで、ノックコントロールシステムによる点火タイミングの遅角補正を基本として、ノッキングの回避を図る。
負のオーバラップ期間を設ける場合、排気行程にて開弁している排気バルブ12を排気上死点よりも前に閉じるとともに、吸気行程にて開弁するべき吸気バルブ11を排気上死点よりも後に開く。負のオーバラップ期間、即ち排気バルブ12の閉止タイミングから吸気バルブ11の開弁タイミングまでの間における、クランクシャフトの回転角度である負のオーバラップ量は、内燃機関の負荷が低いほど、または吸気量(若しくは、燃料噴射量)が少ないほど大きくする。
但し、既に述べた通り、要求負荷がある低位閾値以下の低負荷運転領域においては、低温酸化反応は不要であり、負のオーバラップ期間を設けない。また、要求負荷がある高位閾値以上の高負荷運転領域においても、負のオーバラップ期間を設けない。負のオーバラップ期間を設けない場合には、排気バルブ12を排気上死点よりも後に閉じ、また吸気バルブ11を排気上死点よりも前に開く。これにより、排気バルブ12及び吸気バルブ11の両方が開いている正のオーバラップ期間が存在することとなる。
加えて、負のオーバラップ量は、実圧縮比が低いほど大きくする。実圧縮比は、吸気バルブ11の開弁タイミングが遅いほど低くなり、また吸気バルブ11の閉弁タイミングが遅いほど低くなる。
ECU0のメモリには予め、運転領域(エンジン回転数、要求負荷または吸気量(若しくは、燃料噴射量)、実圧縮比または吸気弁の開閉タイミング)と、そのときの負のオーバラップ期間の有無及びその長さとを規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の運転領域を示すパラメータをキーとして当該マップを検索し、負のオーバラップ期間を設けるか否かを判断し、負のオーバラップ期間を設ける場合にはその長さを知得する。そして、マップから知得した負のオーバラップ期間を実現するように、排気バルブ12に付帯する可変バルブ機構121及び/または吸気バルブ11に付帯する可変バルブ機構111を操作する。
図2及び図3に、負のオーバラップ期間を設けるノッキング抑制制御の例を示す。図2中、実線は負のオーバラップ期間を設けた場合の燃焼室内圧力の推移を示し、破線は負のオーバラップ期間を設けなかった場合の燃焼室内圧力の推移を示している。また、図3中、実線は負のオーバラップ期間を設けた場合の燃焼室内温度の推移を示し、破線は負のオーバラップ期間を設けなかった場合の燃焼室内温度の推移を示している。エンジン回転数、幾何的圧縮比等の条件は実線、破線ともに同等としているが、点火タイミングは実線の方が早く、破線の方が遅い。
図3に示しているように、負のオーバラップ期間を設けなかった場合である破線のグラフでは、点火前には燃焼室内温度が800Kを超えない一方で、点火後には燃焼室内温度が1000Kを超えて急上昇している。このとき、当該気筒1ではノッキングが起こっている。
これに対し、負のオーバラップ期間を設けた場合である実線のグラフでは、圧縮行程中に燃焼室内温度が800K以上に高められている。そして、点火前の時点t0にて、低温酸化反応が発生して燃焼室内温度が跳ね上がっている。点火後にも燃焼室内温度は1000Kを超えることはなく、当該気筒1ではノッキングが起こっていない。
本実施形態では、圧縮比が所定以下(ガソリンエンジンであれば、幾何的圧縮比が14以下)であり、気筒1の燃焼室内で混合気中に低温酸化反応を生じさせるものであって、排気上死点近傍の時期に排気バルブ12及び吸気バルブ11がともに閉じている負のオーバラップ期間を設定することのできる可変バルブ機構111、121を設け、要求負荷または気筒1に充填される吸気量の多寡に応じて前記負のオーバラップ期間の有無またはその長さを調節することを特徴とする火花点火式内燃機関を構成した。
本実施形態によれば、負のオーバラップ期間の長さを適宜に設定することで、圧縮行程の終期までに燃焼室内の温度を所定以上(ガソリンエンジンであれば、800K以上)に高めることができ、点火前に燃焼室内の混合気に低温酸化反応を発生させることができる。そして、点火後の燃焼室内の温度の急激な上昇を回避して、ノッキングの発生を防止することが可能となる。ノックコントロールシステムにより点火タイミングを徒に遅角化させずに済むことから、燃費の向上に資する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、圧縮行程中に気筒1の燃焼室内の温度を所定以上に高めるために、燃焼室内温度を検出(筒内温度センサを介して実測する、筒内圧力センサを介して実測した筒内圧力から推算する、気筒1に充填された吸気の量及び温度から推算する等)し、検出した温度が所定の目標温度に到達するように負のオーバラップ量を増減させるフィードバック制御を実施してもよい。
圧縮行程終期ないし圧縮上死点近傍の燃焼室内の温度及び圧力を実測または推算、または圧縮行程における燃焼室内の温度及び圧力の推移を実測または推算して、当該気筒1のサイクルにおいて低温酸化反応が発生するか否かを推断し、その結果に応じて点火タイミングを変更するようにしてもよい。図4に、圧縮行程ないし圧縮上死点近傍での混合気の圧力及び温度と、低温酸化反応の発生の有無の推定との関係を例示する。低温酸化反応が起こらないと推測される場合には、低温酸化反応が起こったと推測される場合と比較して点火タイミングを遅角することが好ましい。
可変バルブ機構121、111は、排気バルブ12側にのみ付設してもよいし、吸気バルブ11側にのみ付設してもよい。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される火花点火式内燃機関に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…吸気バルブ
111…可変バルブ機構
12…排気バルブ
121…可変バルブ機構

Claims (2)

  1. 気筒の燃焼室内で混合気中に低温酸化反応を生じさせるものであって、
    排気行程の終期に排気バルブ及び吸気バルブがともに閉じている負のオーバラップ期間を設定することのできる可変バルブ機構を設け、
    要求負荷または気筒に充填される吸気量の多寡に応じて前記負のオーバラップ期間の有無またはその長さを調節することを特徴とする火花点火式内燃機関。
  2. 前記負のオーバラップ期間は、圧縮行程の終期までに燃焼室内の温度が所定以上に高まるような長さに設定する請求項1記載の火花点火式内燃機関。
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