JP4720369B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係る画像形成装置が備える色信号処理回路304の基本構成を示したブロック図である。この色信号処理回路304は、入力される色信号(入力色信号)を、その入力色信号によって表されるカラー画像を現像するために用いる各トナーの量を指示する色信号(出力色信号)に変換する。より具体的には、色信号処理回路304は、色信号C(シアン)トナー,M(マゼンダ)トナー,Y(イエロー)トナー,T(透明)トナーの各々に対応する色信号処理ブロック11−1〜11−4を備えている。これらの色信号処理ブロック11−1〜11−4にそれぞれ8ビットの入力色信号R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)が並列に入力される。色信号処理ブロック11−1〜11−4は、それぞれ3次元のルックアップテーブル(以下、単にLUTという)を記憶しており、このLUTを参照して、入力色信号R,G,Bの信号値に対応するそれぞれ8ビットの信号値を順次読み出し、これを出力色信号C,M,Y,Tとして順次出力する。
図2において、イメージスキャナ部201は、原稿画像を読み取り、読み取った画像を表すデジタル信号を出力する。プリンタ部202は、イメージスキャナ部201によって出力されるデジタル信号が表す画像を用紙に形成する。プリンタ部202においては、鏡面圧板200とプラテンガラス203とに挟まれた原稿204にランプ205から光が照射され、その反射光がミラー206、207、208に導かれてレンズ209により結像される。3ライン構成の個体撮像素子センサ(以下CCD)210は、結像された像を表す入力色信号R,G,Bを生成し、色信号処理部211に供給する。
図3に示すように、ベルト定着装置225は、熱源を有する加熱定着ロール40と、剥離ロール44と、ステアリングロール45と、これらのロール40,44,45に巻き回された定着ベルト47と、冷却装置46と、加温装置49と、定着ベルト47を介して加熱定着ロール40の側に押圧されてニップを形成する加圧ロール42と、搬送ロール48とを備えている。加圧ロール42は、定着ベルト47を介して加熱定着ロール40に圧力を加える。用紙が加圧ロール42と加熱定着ロール40との間を定着ベルト47に接した状態で通過することで、トナー像が加熱定着ロールからの熱で溶解し、用紙の表面に定着させられる。この加熱定着ロール40は熱伝導性の高い金属製のコア40aを有しており、その外周はPFAチューブ等のフッ素樹脂層からなる離型層40bによって被覆されている。コア40aの内部にハロゲンランプなどの加熱源41が備えられている。加熱定着ロール40の表面温度が加熱源41で所定の温度になるように加熱され、これにより、定着ベルト47と、トナー像が形成された用紙とが加熱されることになる。さらに、その用紙を定着ベルトに押し当てられた状態のまま、冷却装置46によって冷却する。定着ベルト47の表面は極めて平滑になっており、用紙がこの平滑な表面に接した状態で冷却されることで、用紙上のトナー像の表面も平滑に仕上げられることになる。この後、用紙は定着ベルト47から剥離させられ、搬送ロール48によって装置外部へ排出される。
図4(a)に示すように、基材18bの片面(または表面)が、ポリエステル等からなる熱可塑性樹脂を主成分とした透明な受像層18aによって被覆されている。受像層18aの厚さは5〜20μm(例えば10μm)が望ましい。このような構造のコート紙を用いることにより、用紙全面が平滑に仕上げられ、その全面で均一な光沢感が得られることになる。これに対し、普通紙を用いた場合には、トナー像以外の領域の光沢感はそのトナー像の部分よりも低下することになる。
このような樹脂コート紙とともに、前述した冷却剥離定着方式の定着装置を併用することによって、透明トナーをそれほど多く消費することなく、用紙上のトナー像表面の段差感を無くしたり、トナー像の転写効率を向上させることができる。
入力色信号R,G,Bは、C,M,Y,Tに対応する色信号処理ブロック11−1〜11−4の各々に並列に入力される。例えば透明トナー(T)に対応する色信号処理ブロック11−4においては、入力色信号R,G,Bは、ビット分割回路52−4により、上位ビット信号Ru4,Gu4,Bu4と、下位ビット信号RL4,GL4,BL4に分割される。ここで上位ビット信号のビット数をN1ビットとし、入力色信号R,G,Bのビット数を各色8ビットとすると、下位ビットのビット数は(8−N1)ビットとなる。LUT55−4には、入力色信号R,G,Bの信号値(以下、入力信号値という)と出力色信号Tの信号値(以下、出力信号値という)とが対応付けられて記述されており、ビット分割回路52−4によって上位ビット信号Ru4,Gu4,Bu4がLUT55−4に入力されると、その入力信号値に対応する出力信号値がLUT55−4から読み出されて積和演算回路59−4に出力される。一方、ビット分割回路52−4により、下位ビット信号RL4,GL4,BL4が重み係数発生回路56−4に入力されると、この重み計数発生回路56−4により、補間演算のための重み係数が生成され、積和演算回路59−4に出力される。積和演算回路159−4は、上記の出力信号値と重み係数とを用いて周知の積和演算を行うことで出力色信号Tを生成し、出力する。このような処理により、入力色信号R,G,Bが出力色信号Tに変換され、プリンタ部202に出力されることになる。色信号処理ブロック12−1,12−2,12−3も、上記の色信号処理ブロック12−4と同様にして、入力色信号R,G,Bを出力色信号C,M,Yに変換し、プリンタ部202に出力する。
ここでは、説明を簡単にするため、入力色信号がR,Gの2つであるとする。この場合、入力色信号R,Gの信号値と出力色信号Tの信号値との関係は、図7に示した2次元平面上の格子に基づいて考えると分かりやすい。入力色信号R,Gの信号値は、それぞれ8ビットの0〜255のうちの任意の値を採り得るが、LUTには、0〜255のうちの予め決められた幾つかの入力色信号R,Gの信号値と、その信号値に対応する出力色信号Tの信号値とが対応付けられて記述されている。
Q=(2N1)2
d=2(8-N1)
図7では、上位ビット信号のビット数N1=2の場合を示してあるので、Q=16、Δd=32となる。なお、Qは、LUTのデータ容量を決定付けるものであり、Δdは、出力色信号の精度(色再現精度)に影響する。入力色信号R,Gの信号値から出力色信号Tの信号値を求めるための具体的な手順は以下の通りである。
まずビット分割回路52−4は、入力色信号R,Gの信号値(図中×印)に基づき、上位ビット信号Ru,Guの信号値を算出する。積和演算回路59−4は、これらの上位ビット信号Ru,Guの信号値に基づいて、入力色信号R,Gの信号値を取り囲む4つの格子点(図中黒丸)を特定する。そして、積和演算回路59−4は、特定した4つの格子点に相当する信号値C00,C10,C01,C11をLUT55−4から読み出す。
A00=(Δd−RL)×(Δd−GL)
A10=RL×(Δd−GL)
A01=(Δd−RL)×GL
A11=RL×GL
そして、積和演算回路59−4は次式に従って、出力色信号Tの信号値を生成する。
T=(A00×C00+A10×C10+A01×C01+A11×C11)/(Δd2)
色信号処理ブロック11−1,11−2,11−3も、上記のような色信号処理ブロック11−4と同様の手順で、出力色信号C,M,Yを生成する。なお、各色信号処理ブロックの上位ビット信号のビット数N1の値を大きくすればするほど、Δdが小さくなり、図7の格子点の間隔が密になるので、出力色信号の精度(色再現精度)が向上するという効果がある。しかし、その分だけ、LUTのデータ容量が増加するというデメリットがある。
Q=(2N1)3
d=2(8-N1)
また、入力色信号R,G,Bを出力色信号C,M,Yに変換する処理とは完全に別個の処理により、入力色信号R,G,Bを透明トナーの出力色信号Tを求めるようにしてしまうと、その処理に相当の時間がかかってしまう虞がある。上記の実施形態では、トナーの種類に関わらず全て同様の処理によって、入力色信号R,G,Bから出力色信号C,M,Y,Tを求めることができる。よって、色信号変換処理の高速化に寄与する。同時に、透明トナー用の色信号処理回路を有色トナーの色信号処理回路とほぼ共通の構成としているので、回路の製造コストを抑えることも可能となる。また、樹脂コート紙と、冷却剥離定着方式の定着装置とを併用することによって、透明トナーをあまり多く消費することなく、トナー表面の段差感や転写効率を改善することも可能となる。
色信号処理回路304の構成は、図1に示したものに限らず、例えば図8のような構成であってもよい。図8では、Y,M,Cに対応する色信号処理ブロック11−1〜11−3から出力される出力色信号Y,M,Cが、透明トナーに対応する色信号処理ブロック11−4に入力されるようになっている。この場合、色信号処理ブロック11−4は、出力色信号Y,M,Tを、自身に対する入力色信号として取り扱う。つまり、出力色信号(入力色信号)Y,M,Tの信号値に対応する信号値をLUTから読み出し、これを出力色信号Tとして出力する。なお、実施形態では、有色トナーをY,M,Cの3色としたが、Y,M,C,Kの4色であってもよいことはもちろんである。
Claims (3)
- 入力色信号の信号値と、その入力色信号によって表されるカラー画像を現像するために用いる有色トナー及び透明トナーの量を表す出力色信号の信号値とが対応付けて記述されたルックアップテーブルを記憶する記憶手段と、
入力された入力色信号の信号値と、前記記憶手段によって記憶されているルックアップテーブルの記述内容とに基づいて、前記出力色信号を生成する信号生成手段と、
生成された出力色信号に基づいて、有色トナー及び透明トナーのそれぞれに対応する潜像を像担持体に形成する潜像形成手段と、
形成された各潜像を有色トナー及び透明トナーを用いて現像する現像手段と、
現像されたトナー像を記録材に転写する転写手段と、
転写されたトナー像を記録材に定着させる定着手段と
を備え、
前記ルックアップテーブルには、前記入力色信号の信号値を表すビット信号のうちの上位ビット信号と、その上位ビット信号に対応する出力色信号の信号値とが対応付けて記述されており、さらに、透明トナーに対応する出力色信号を求めるための前記上位ビット信号のビット数が、有色トナーに対応する出力色信号を求めるための前記上位ビット信号のビット数よりも小さく、
前記信号生成手段は、前記入力色信号の上位ビット信号と、前記ルックアップテーブルの記述内容とに基づいて出力色信号の信号値を求め、求めた信号値に対して、前記入力色信号の信号値を表すビット信号のうちの下位ビット信号に基づき線形補間処理を施して前記出力色信号を生成することを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着手段は、加熱することで記録材上で溶解させたトナーを表面が平滑な部材に押し当てたまま冷却し、その後に、その部材からその記録材を剥離させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記記録材は、基材が樹脂層によって被覆されたコート紙であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
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