JP4719908B2 - 扁平化したホタテ貝柱の生産方法 - Google Patents

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本発明は、通常のものよりも扁平化したホタテ貝柱を生産する方法に関するものである。さらに詳細には、凍結工程を経ることなく、扁平度2.0以上のホタテ貝柱を生産する方法に関するものである。
ホタテの貝柱は、生食用或いは乾燥品(白干し)、冷凍貝柱(玉冷)、ボイル貝柱、ボイル冷凍貝柱として広く食用に供せられている。従来のホタテ貝柱は、殻付きの原貝(以下、原貝ということがある)を開殻し、貝柱を手作業等で摘出した後、種々の加工が施される。摘出した貝柱の乾燥後の直径/厚さ(高さ)の比(扁平度)は高々1.6程度であり、特に扁平化した貝柱を必要とするときは、これをプレスして所望の直径/厚さ(高さ)の比にすることが行われる。
例えば、下記特許文献1には、原貝から摘出したホタテ貝柱を冷凍し、該冷凍ホタテ貝柱をプレスして板状に加工し、それを冷凍状態のまま、油で揚げたり、オーブン等で焼きあげたりすることによって、パリッとした口当たりの加工食品を製造する方法が記載されている。
しかしながら、ホタテ貝柱をプレスすることは、貝柱に損傷を与え、品質を損なうおそれがあるばかりでなく、プレスのための設備や労力を要するという問題があるため、本発明者らは、先に冷凍技術を有効に利用してホタテ貝柱を扁平化する方法を提案した(下記非特許文献1参照)。
特開平10−276728号公報 山▲崎▼雅夫ほか「ホタテガイ閉殻筋(貝柱)の扁平化と加工利用」 日本食品保蔵科学会第55回大会 講演要旨集p49(2006年6月24日、日本食品保蔵科学会発行)
この冷凍を利用した方法によれば、有意に扁平化したホタテ貝柱を得ることができるが、冷凍による凍結工程を必須とするため、生産コストが高くなるという問題がある。従って、本発明は凍結・冷凍工程なしで同様に扁平化した貝柱を生産できる方法を提供することにある。
本発明者らは、貝柱を扁平化させることによる利点は主として白干し等の蒸煮加工品の見栄え向上にある点に着目し、二番煮後の段階で扁平化した貝柱が得られる方法について検討した。そして、ホタテの原貝の段階で機械的刺激、電気的刺激あるいは冷気による刺激を与えると、凍結させなくても二番煮後に扁平化した貝柱として取得できることを見出し、この知見に基づいてさらに研究を重ね、本発明に到達した。
かくして、本発明によれば、ホタテの原貝に電気的刺激、機械的刺激又は冷気による刺激を与えつつ又は与えた後、水煮又は水蒸気などによる加熱処理により開殻させて貝柱を摘出し、その後、45℃以上の温熱水中で蒸煮処理(二番煮)を行うことによって扁平度2.0以上の貝柱を得ることを特徴とする、扁平化したホタテ貝柱の生産方法が提供される。
ここで、原貝に電気的刺激を与える方法としては、殻付きの原貝を、例えば食塩水、海水等の導電性水溶液の浴中に浸漬し、該浴に通電する方法が好適に採用される。
また、冷気による刺激を与える方法としては、原貝を−80℃〜+10℃の冷気を通気する容器又は処理室に入れて、冷気と接触させるか、または、原貝に冷気を吹き付ける方法が好適に採用される。
機械的方法により刺激を与えるには、例えば、殻付きの原貝を複数個容器に入れ、この容器を振動または遥透させることで、原貝同士をガチャガチャとぶつかり合わせて機械的刺激を与えるようにしてもよい。
また、本発明によれば、ホタテの原貝から、非加熱状態で手作業又は機械的手段などで開殻し摘出した貝柱に、そのまま又は電気的刺激もしくは冷気による刺激を与えた後、冷凍することなく、45℃以上の温熱水中で蒸煮処理(二番煮)を行うことによっても、扁平度2.0以上の貝柱を得ることが出来る。
本発明では、いずれの場合も、原貝から貝柱を摘出した段階では、殆ど扁平化しておらず、これを45℃〜100℃の熱水中で1〜60分間蒸煮処理(二番煮)を行うことによって扁平化が生じ、扁平度2.0以上の貝柱となる。
なお、ここで言う扁平度とは、ほぼ円柱状の貝柱の直径と厚さ(高さ)を実測し、その値から下記の数式で求められる。この扁平度が大きいほど平べったく、見栄えが良いことを意味する。
Figure 0004719908
本発明方法により得られるホタテ貝柱は、通常のものよりも大幅に扁平化し、平たくなっているため、外見上ひと回りもふた回りも大きく見えることで、消費者等に好印象を与え、商品価値が向上する。そして、このような外見上の大きさの違いは、白干しのような乾燥工程中でも維持され、原貝が同じでも乾燥品が大きく見え、商品価値の高い白干しが得られる。
しかも、扁平化した貝柱は、硬さも柔らかくなるため、白干し等の乾燥品の場合、口に入れた段階で崩れやすくなるので食べやすくなる。この硬さの変化は、身割れや褐変等、白干しの品質には影響しない。また、貝柱中の筋繊維が変化しているので、保水性が増すことが予想され、味の染みこみ易いものとなる。
さらに、本発明方法では貝柱にプレス等の機械的な加工を施す工程が無いので、製品の損傷が少なくまた生産コスト上も有利である。
本発明で使用するホタテ原貝は、水揚げして間もない殻付きの原貝または一晩放置された原貝を使用するのが好ましいが、必ずしも生きている貝でなくてもよい。その産地や大きさ等は問わない。原貝は、必要に応じて、水洗し、表面に付着した汚れ等を除去した後、原貝のままで、次の刺激付与工程に供する。本発明では、ホタテ原貝が生きているかそれに近い状態で上記の処理をすることが好ましい。
また、水揚げ後の経日により鮮度が低下した貝の場合は電気刺激を適用すると効果的である。
本発明の第1の実施形態では、水揚げしたホタテの殻付きの原貝に対し、なるべく新鮮なうちに、電気的刺激、機械的刺激又は冷気による刺激を与える。
電気的刺激を与える手段としては、例えば食塩水や海水のような導電性の水溶液からなる浴中にホタテの原貝を浸漬し、この浴に通電することによって容易に電気的刺激を与えることができる。具体的には、たとえば濃度0.1〜12重量%の食塩水中で、1分〜3時間、1〜200Vの電気を流し続けることによって電気的刺激を与え、二番煮での扁平化を促進させることができる。この通電は微弱な電流でも効果。があり、例えば20V程度の人体に感じないほどの電流でも差し支えない。また、直接電極を貝柱にあてる方法でもよい。
機械的刺激を与える場合は、振とう又は振動付与装置を配置し、該装置により原貝を振とう又は振動することで刺激を与えることも出来る。原貝を上記装置に備える容器内に固定して振とう又は振動することも可能であるが、原貝を複数個容器に容れ、容器を激しく揺すって振とう又は振動させることにより、該原貝同士がぶつかり合って互いに機械的刺激を与えるようにするのがより効果的である。
この際の振とう又は振動の条件は、該原貝の大きさにもよるが、通常、振幅10〜40mm、振動数50〜230回/min、振動付与時間5分〜1時間が適当である。
電気的あるいは機械的振動に代えて、あるいはこれらに加えてホタテの原貝を冷気に接触させても良い。冷気の温度は、−80℃〜+10℃、特に−30℃〜5℃が好適である。本発明では、冷気処理によって貝柱を凍結させるものではないため、処理時間は1〜30分程度でよい。
冷気による刺激を与える方法としては、例えば、上記温度の冷気を容器、処理室に供給し、その中に原貝を置く方法、原貝を冷気が通気している室中にベルトコンベヤ等で搬送して冷気と接触させる方法、原貝に冷気を吹き付ける方法等が採用できる。
このような処理を施したホタテ原貝は、煮沸(一番煮)又は水蒸気処理あるいはその他の加熱処理を行うことにより開殻することができ、開殻後、貝柱を摘出する。この工程では、一番煮又はこれに代る水蒸気処理により開殻させて貝の身(軟体部分)を取り出し、かくして得られた軟体部分からウロ(腸腺や外套膜等)を除去し貝柱を得る。
原貝の開殻操作は、水煮(一番煮)、水蒸気処理などの加熱処理でも可能であり、また、器具を使用した手作業あるいは機械的手段で非加熱下に開殻することもできる。本発明によれば、いずれの開殻操作を採用した場合も、二番煮後に扁平化した貝柱が得られる。水煮(一番煮)で開殻する場合は、原貝が開殻すれば直ちに一番煮を終了するのがよく、一般に、一番煮の時間は短時間が望ましく、長くするときでも20分以内がよい。すなわち、一番煮を貝柱に完全に火が通るまで実施した場合は、二番煮で扁平化が生じ難いので、この一番煮は開殻に必要な範囲内でできるだけ“あっさり”行うのが良い。
開殻のための水蒸気処理に使用する水蒸気の種類としては、常圧又は加圧の飽和水蒸気、常圧又は加圧の過熱水蒸気(SHS)等が使用される。この際、本発明者らが特願2005−130341号で提案したように、加圧飽和水蒸気又は加圧過熱水蒸気を使用すると30秒〜3分以内で開殻と脱殻を同時に行うことが出来る。特に、温度120℃〜250℃で圧力1.5気圧以上、特に2〜5気圧、の加圧過熱水蒸気を使用すると、開殻と同時に貝殻からホタテの身(軟体部分)がきれいに分離するので特に好適である。このような加圧過熱水蒸気による処理では、小柱まで100%きっちり外れ、開殻・脱殻までが一挙に行われるため、脱殻のための人手や大がかりな装置となる振動式脱殻機が不要となる。また、加圧過熱水蒸気を使用して開殻すると、二番煮によってより扁平度の大きなものが出来易い。
なお、一番煮を行う際、機械的又は電気的刺激を与えた後、開殻に必要最小限の時間だけあっさり一番煮を行い、開殻・放置・放冷した後、再度しっかり一番煮を行って脱殻し、その後ウロ取りして扁平化した貝柱を得ることも可能である。
上記のように原貝に対して積極的に刺激を付与する方法に代えて、原貝(好ましくは生きている貝)を直接、手作業あるいはこれを自動化した機械的手段により開殻・脱殻する方法を採用することもできる。この場合は、開殻・脱殻によって原貝に対して何らかの刺激(ストレス)が与えられるものと考えられる。手作業により脱殻したものは、脱殻の前後に、電気的刺激や冷気による刺激を与えても良い。
本発明の方法により刺激を付与して摘出した貝柱は、殆ど扁平化しておらず、貝柱の直径/厚さ(高さ)の比で表される扁平度はそれほど大きくない。ところが、驚くべきことに、これに二番煮等の蒸煮を施すと、顕著に扁平化した貝柱となる。すなわち、貝柱の直径/厚さ(高さ)の比で表わされる扁平度が二番煮後で2.0以上の範囲内になり、好ましい態様では、2.5〜3.0の範囲あるいはそれを超える扁平度となる。そして、それを乾燥して白干しとしても、扁平状態を維持し、乾燥状態で測定した扁平度も2.0〜3.5の範囲内となる。このような現象は原貝の段階で刺激を与えずに常法により一番煮(煮沸処理)で開殻させた後、貝柱を摘出して二番煮を行なった貝柱には認められない特異な現象である。この原因は未だ解明されていないが、上記の刺激によって原貝の生の貝柱に何らかのストレスが加わり、それが二番煮等の蒸煮を行うことで扁平化となって発現するものと推定される。
本発明方法では、二番煮は、通常、食塩濃度7〜12重量%の塩水を使用するが、塩水を使用するのは味付けの意味があるので、扁平化を発現させる目的では、食塩分を含まない水(真水)を使用してもよい。二番煮の好適な条件は、温度60〜100℃で、時間は6〜30分程度である。
本発明方法によれば、二番煮によって、扁平度2.0以上の扁平化したホタテ貝柱が得られる。このように二番煮で発現した扁平度はその後に乾燥させても殆ど変化しない。このことは従来の方法により生産された乾燥貝柱(白干し)に比べて有意に扁平化していることも意味する。なお、ここで言う乾燥状態の扁平度とは、貝柱の水分率を25(重量)%以下、好ましくは16(重量)%以下に低下させて測定した値を言う。
以下に、本発明方法の実施例及び従来法による参考例を詳述する。ただし、本発明はこれらの実施例によってその範囲が限定されるものではない。なお、各例の扁平度の測定はそれぞれ5個のサンプルについて測定した値の平均値である。
[参考例]
本参考例は、従来法に従って、ホタテ原貝を、一番煮により開殻し、貝柱を摘出した後、それを二番煮した例である。ここで、一番煮は沸騰水中で開殻を目安に実施し、貝柱を摘出した。引き続き、その貝柱を二番煮に供給し、7重量%食塩水中で温度約80℃、時間20分間の条件で二番煮を行った。
その結果は、以下の表1に示すとおり、二番煮によって扁平度が増大する現象は見られず、むしろ扁平度が減少する結果となった。
Figure 0004719908
〔実施例1〕
本実施例では、殻付きの原貝を、まず、海水を満たした室温の浴中に入れ、この浴に以下の条件で通電した。
通電処理条件: 電圧 70V、 通電時間:20分
その後、一番煮を沸騰水中で開殻を目安に実施し、開殻後、手作業(手剥き)で摘出した貝柱を、引き続き7重量%食塩水中で約80℃にて20分間二番煮を行った。その結果は、以下の表2に示すとおり、二番煮によって扁平度が2.3に増大した。
Figure 0004719908
〔実施例2〕
本実施例では、原貝を以下の条件で−30℃の冷気で処理した。その具体的操作は、以下のとおりであった。
冷気処理条件:−30℃の冷凍庫に、殻付き原貝を10分間放置
その後、一番煮は沸騰水中で、開殻するまでの時間実施し、開殻後、摘出した貝柱を、引き続き7重量%食塩水中で約80℃前後にて20分間二番煮を行った。その結果は、以下の表3に示すとおり、二番煮によって扁平度が2.7に増大した。
Figure 0004719908
〔実施例3〕
殻付きの原貝に対し、以下の表4に示す各処理を施した後、手作業で開殻(手開き)して摘出した貝柱を、二番煮に供給し、7%食塩水、約80℃、20分間二番煮を行った。その結果を以下の表5に示す。
Figure 0004719908
Figure 0004719908
〔実施例4〕
殻付きの原貝に対し、手作業で開殻(手開き)して摘出した貝柱を、以下の表6に示す各処理を施した後、二番煮に供給し、7%食塩水、約80℃で二番煮を行った。その結果を以下の表7に示す。
Figure 0004719908
Figure 0004719908
〔実施例5〕
実際の白干し加工に適用するには、殻付きの原貝を手作業で開殻する手開きよりも、加熱による開殻・脱殻操作が現実的である。このため、本実施例では、一番煮(水蒸気処理を含む)による開殻方法と扁平度について検討を行った。
各試験区の概要を表8に、各試験区の結果を表9に示す。
なお、表8で、一番煮の欄にSHSとあるのは過熱水蒸気(150℃、163℃、170℃)を噴射して脱殻したことを意味する。また、7%NaClは塩化ナトリウム濃度7重量%の食塩水の沸騰水、水は水道水の沸騰水を意味し、「あっさり一番煮」は開殻と同時に貝柱を沸騰水から引き上げた。また、二番煮は、D−7以外は7%食塩水を用い、70℃で15分間実施した。
Figure 0004719908
Figure 0004719908
本実施例において、一番煮において開殻と同時に貝を取り出し、貝柱に火が通る前に引き上げた“あっさり一番煮”(試験区D−1,D−7,D−10,D−12,D−13)では、高い扁平化が見られた。一番煮をあっさり行ったものとしっかり行ったものとの丁度中間程度の加熱状況となるSHS(過熱水蒸気)脱殻でも高い扁平度となった。従って、ナマに近い状態で、玉取りをする(ウロを外す)ほうが、扁平化に寄与すると考えられる。
上述の実施例3、試験区1の手作業により脱殻した剥き身(処理なし)でも、二番煮によって扁平度が1.8から2.4と増大することから、ナマの状態でウロを取るだけでも二番煮によって直径は拡大すると考えられる。
以上の実験結果から、次のようなことが判明した。
1)冷気刺激については、冷蔵(0〜5℃)でも10分程度でかなり扁平化する(試験区D−13参照)。ただし、氷冷(0℃)では扁平化の程度はそれほど大きくないことから(試験区D−2,D−10参照)、ある程度の通風状態が好ましい。また、−30℃の冷気でも10分程度で効果がある(試験区D−8参照)。
2)電気刺激については、20v,10minでも効果が見られることから、微弱電流でも扁平化が可能である(試験区D−12参照)。
〔実施例6〕
本実施例では、振動処理したホタテ原貝について、二番煮後の貝柱扁平化の状態を測定した。
すなわち、生鮮ホタテの原貝に対し機械的な振動(振動数230回/分)を室温で20分間付与した後、これをそのまま10分間静置し、その後、手作業で開殻して手剥き脱殻を行い、貝柱を摘出した。次いで、この貝柱を7%食塩水中で70℃で15分間二番煮を行い、貝柱の扁平化の状態を測定した。その結果を表10に示す。
Figure 0004719908
〔実施例7〕
本実施例では、振動処理したホタテ原貝について、一番煮により開殻し、二番煮前後の貝柱扁平化の状態を測定した。
すなわち、生鮮ホタテの原貝に対し機械的な振動(振動数230回/分)を室温で30分間付与した後、これを沸騰水加熱2分前後(1.5〜2.5分)にて一番煮を行うことで開殻し、開殻直後に貝柱を取り出した。その状態で約30分間放置した後、7%食塩水中にて80℃で20分間二番煮を実施し、貝柱の扁平化の状態を測定した。その結果を表11に示す。
Figure 0004719908
本発明によれば、扁平度の大きなホタテ貝柱が得られるので、ホタテ貝柱の加工分野においてきわめて有用な技術である。この扁平化技術は特にホタテ白干し製品の製造において活用すると商品価値の高い製品とすることができる。

Claims (2)

  1. 冷凍工程を経ることなく貝柱を扁平化させるホタテ貝柱の生産方法であって、
    ホタテ貝柱にストレスを付与するストレス付与工程と、
    該貝柱を蒸煮処理することによって扁平度2.0以上の貝柱を得る扁平化工程を有し、
    該ストレス条件が、1〜200Vの電圧を食塩水中で1分〜3時間印加する電気的刺激、50〜230回/分の往復振とうを5分〜1時間行う機械的刺激、−30〜+5℃の冷気又は氷冷による刺激条件を1〜30分間与える冷刺激又は室温で3時間以上の放置のいずれかであり、
    該蒸煮処理条件が、60〜100℃の温熱水中で6〜30分間である、
    扁平化したホタテ貝柱の生産方法。
  2. 前記扁平化工程の貝柱が、原貝から摘出された貝柱である、
    請求項1に記載の扁平化したホタテ貝柱の生産方法。
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