JP4718237B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明はスイッチング電源装置に関し、特にオーディオ用デジタルアンプとして用いて好適なD級スイッチング電源装置に関する。
近年のオーディオ電子機器は、小型化と高出力電力化が進み、消費電力は増加する傾向にある。特に、スピーカを駆動するパワー部は、従来のAB級アンプから効率がよいデジタルアンプ(D級)を用いて消費電力を低減し、発生する熱量を低減する方式が採用されている。
同様に、電源においても効率がよいスイッチング電源を使用して低消費電力化を図っている。また、更なる小型化のため、スピーカや駆動部用アンプをフルブリッジ型デジタルアンプから部品点数がほぼ半分ですむハーフブリッジ型デジタルアンプも使用され始めている。
しかしながら、このハーフブリッジ型のディジタルアンプは、負荷(出力フィルタ側)と供給電源の間で電力が往来する双方向性の特性を持っている。このことが、電源へのパンピング現象(電源電圧が上昇したり下降したりする現象)の発生となり、電源電圧の変動となり次のような問題を引き起こす。ここでは、従来の一方向性のスイッチング電源装置を例に問題となる現象を説明する。
図3は従来回路の構成例を示す図であり、スイッチング電源で安定化された正,負の2出力電源部、ハーフブリッジ型デジタルアンプ、ローパスフィルタと負荷のスピーカとで構成されている。図において、10はスイッチング電源部、20は該スイッチング電源部10からの出力を受けるハーフブリッジ型デジタルアンプ、30はハーフブリッジ型デジタルアンプ20の出力を受けるローパスフィルタである。該ローパスフィルタ30の後段にスピーカ5が接続されている。
スイッチング電源部10において、11は直流電圧から直流電圧を発生させるスイッチング電源で、例えばDC/DCコンバータが用いられる。D11はそのアノード側がスイッチング電源11と接続されるダイオード、D12はそのカソード側がスイッチング電源11と接続されるダイオードてある。C1はダイオードD11のカソードと接続されるコンデンサ、C2はダイオードD12のアノードと接続されるダイオードである。ダイオードD11とコンデンサC1との接続点の電圧を+V1、ダイオードD12とコンデンサC2との接続点の電圧を−V1とする。コンデンサC1とC2の接続点の電位は中線4に接続されている。
ハーフブリッジ型デジタルアンプ20において、21はオーディオ信号が入力されるPWM回路、22は該PWM回路21の出力を受けて後段のFETQ7,Q8を駆動するドライバ回路である。該ドライバ回路22の出力は、FETQ7,Q8のゲートにそれぞれ接続されている。FETQ7,Q8の出力は、コイルLとコンデンサCoとで構成されるローパスフィルタ30に与えられる。コイルLとコンデンサCoの接続点からスピーカ5へオーディオ信号が供給される。コンデンサCoの他端は、コモンラインに接続されている。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
図のスイッチング電源の出力は、出力電圧がそれぞれ安定化された正(+V1),負(−V1)の電源を備え、電力が電源側からのみ供給される従来の一方向性のスイッチング電源である。ハーフブリッジ型デジタルアンプは、入力されたオーディオ信号をPWM(パルス幅変調)のデジタル信号に変換し、ドライバ回路22からの駆動でMOS FETQ7,Q8は前記PWMのディジタル信号を出力する。この出力をVxとする。
このディジタル信号を、L,Coのローパスフィルタで高周波成分をカットされたオーディオ信号eo(Vosin(2πf)t)が負荷(スピーカ5)を駆動し、音声を発生させる。この場合において、一般的にオーディオ信号の周波数は、20Hz〜20kHzであるので、PWMのディジタル信号の周波数は、数100kHz〜数MHzとオーディオ周波数よりかなり高くしてある。
図4は従来回路のVxと出力eoとの関係を示している。横軸は時間を、縦軸は電圧をそれぞれ示している。この図は、図3のローパスフィルタ通過後の波形eoの波形関係を重ねて示している。元のPWM信号Vxは、図に示すように高周波の矩形波であるが、LCフィルタを通過することにより、eoに示すようなsin波状となる。
Vxは、入力オーディオ信号でPWM化された+V1と−V1のPWM信号でeoはVxをL,Coローパスフィルタで高周波成分をカットしたオーディオ信号である。ここで、デジタルアンプ出力のVxのデューティ(D)は、
D=(eo/2V1)+(1/2)である。
従って、パンピング現象による+V1,−V1の電圧増加分ΔVは
Figure 0004718237
となる。ここで、io=eo/R,fはオーディオ周波数、eo=Vosin(2πf)tの出力オーディオ信号、Rはスピーカインピーダンスである。ここでは、抵抗で示している。
上式より以下の式が成り立つ。即ち、ΔVは
ΔV=Vo(4V1−πVo)/8πfC1RV1
となる。ここで、V1は電源の出力電圧、C1はV1の平滑用コンデンサである。
ΔVの最大値ΔVmaxは、Vo=2V1/πの時であり、
ΔVmax=V1/2π2fC1R
である。この回路の動作の詳細については、既に開示されている(例えば非特許文献1参照)。ここで、±V1の電圧増加分ΔVは、スイッチング電源部でフィードバックを行ない出力(+V1,−V1)をそれぞれ安定化していても一方向性であるため、発生するオーディオ周波数f,±V1電源のコンデンサ容量C1,負荷Rの値に左右される。
図5はeo波形とパンピング現象による±V1の電圧変動を示す図である。縦軸は電圧、横軸は時間である。図5のΔVの発生は、eo波形の正の時は−V1に、負の時は+V1にローパスフィルタのコイルLに蓄積されたエネルギーが回生電流として流れ、パンピング現象として発生する。このΔVは
1)平滑コンデンサの耐電圧が増加する問題
2)電源出力を+V1,−V1より多く必要な場合(通常デジタルアンプ部のPWM部にも電源が必要である)、ΔV発生でスイッチング電源部10のフィードバック作用により、フィードバックされていない出力電圧が低下してしまう問題
3)ΔV発生で出力eo波形歪みの問題
を含んでいる。
デジタルアンプ部内でフィードバックを行なっている場合は、eo波形の歪みは改善されるが、ΔV=0の時より歪みは悪化するのは明白である。
「D級ディジタル・アンプの設計と製作」の158頁〜164頁 本田潤編著 CQ出版社 2004年11月1日発行
±V1の電圧増加分ΔVは、スイッチング電源部でフィードバックを行ない、出力(+V1,−V1)をそれぞれ安定化していても一方向性であるため、発生する、オーディオ周波数f、±V1電源のコンデンサ容量C1,負荷Rの値に左右される。
従来の回路のこのような問題に対する対策として、(a)ハーフブリッジ型デジタルアンプをフルブリッジ型デジタルアンプにすることが考えられる。
図5のΔVの発生は、eo波形の正の時は、−V1に、負の時は、+V1にローパスフィルタのLに蓄積されたエネルギーが回生電流として流れ、パンピング現象として発生する。このΔVは
1)平滑コンデンサの耐電圧が増加する問題
2)電源出力を+V1,−V1より多く必要な場合(通常、デジタルアンプ部のPWM部にも電源が必要である)、ΔV発生でスイッチング電源部のフィードバック作用によりフィードバックされていない出力電圧は低下してしまう問題
3)ΔV発生で、出力eo波形歪みの問題
等がある。
(a)この場合、ΔVは発生しないが、部品がハーフブリッジ型の場合よりも約2倍となり、小型化の障害に加えてコストアップになってしまう。
(b)+V1,−V1の平滑コンデンサの容量値を増やすことが考えられる。しかしながら、このようにすると、小型化の障害やコストアップになってしまう。
(c)オーディオ周波数fの低周波分をカットすることが考えられる。この場合には、低周波がカットされるので、ミュージック等の音質(基本性能)の悪化の問題が発生する。(d)シャントレギュレータの追加によるパンピング防止回路を追加することが考えられる。この場合、シャントレギュレータに使用したMOS FETのしきい値Vthの2倍のΔVが発生するばかりでなく、回生電流によるMOS FETに損失が発生し、放熱する必要もある。また、これは効率の低下にもなる。この場合、パワーMOSFETが能動領域で動作するため、放熱する必要があるという問題がある。以上のように、従来技術では、高効率で小型化のためのスイッチング電源としては不十分であった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、出力電圧安定化と高効率化を図った電力双方向性のスイッチング電源装置を提供することを目的としている。
前記した課題を解決する本発明は、電力を供給するトランスと、該トランスのコアに発生させる磁束の方向を正,負に発生させるスイッチング電源と、該スイッチング電源を固定のパルス幅でオン/オフするスイッチング素子とを備え、前記トランスの2次側は同じ巻数の2つの巻線よりなり、該トランスの2次側をMOSFETを用いて同期整流すると共に、スイッチング電源の出力に接続された負荷から電流が逆流した場合、逆流した電流が同期整流に用いるMOSFETの内、オンしているMOSFETを通り、そのMOSFETに接続された一方の2次巻線に流れることによりトランスにエネルギーが回生され、その回生されたエネルギーを他方の2次巻線にエネルギーとして供給することを特徴とする。
本発明は、ハーフブリッジ型デジタルアンプでパンピング現象を発生させる回生電流の電流を再利用するため、スイッチング電源の電力伝送媒体としてトランスを使用し、各出力電圧は、トランスの各巻数比とする。更に、ハーフブリッジ型デジタルアンプ用の主電源,正(+V1),負(−V1)の整流方法をMOS FETの同期整流素子制御により双方向性とすることにより小型で高効率のスイッチング電源装置を提供する。
これを実現するための具体的な方法として、ハーフブリッジ,フルブリッジ,プッシュプルの各方式のスイッチング電源をデューティ比が一定な固定パルス幅で動作させ、トランスを電力伝送媒体として使用し、出力段は平滑用インダクタンスは使用せず、直接コンデンサにMOS FETの同期整流方式の双方向性とすることにより実現することができる。
本発明によれば、出力電圧の安定化と高効率化を図ったスイッチング電源装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態例を示す回路図である。図2は図1に示す回路の各部の動作波形を示す図である。図において、Vsは安定化された直流電源、a,a’は電源端子、30は第1のゲート駆動回路(以下、ゲート駆動回路1という)、Q1,Q2はトランスTの1次巻線N1をオン/オフするスイッチング素子としてのMOS FET(以下単にFETという)である。これらFETQ1,Q2はゲート駆動回路1からスイッチング制御信号が与えられる。
C1,C2は電源Vsの両端に接続されたコンデンサである。これらコンデンサのうち、C1は端子a側に接続され、C2は端子a’側に接続されている。コンデンサC1とC2の共通接続点には、トランスT1の1次巻線N1の一端が接続され、1次巻線N1の他端は、中線4aに接続されている。FETQ1のソース(S)と、FETQ2のドレイン(D)は前記中線に接続されている。
FETQ1とQ2には、ソースからドレイン側に向けてボデイダイオードD1,D2が存在している。C3はFETQ1,Q2の浮遊コンデンサで、中線4aとコモンライン5間に接続されている。FETQ1のゲート・ソース間電圧をe1、FETQ2のゲート・ソース間電圧をe2とする。31はゲート駆動回路30にタイミングパルスを与える発振器である。N2-1とN2-2はトランスの2次巻線である。トランスTの2次巻線N2-1,N2-2の接続点をコモンライン6とする。FETQ3〜Q6は同期整流用の2次側に設けられたFETである。
32は発振器31からのタイミングパルスを受けて、これら同期整流用FETQ3〜Q6をオン/オフ制御を行なう第2のゲート駆動回路(以下ゲート駆動回路2という)である。該ゲート駆動回路2の出力は、それぞれ同期整流用FETQ3〜Q6のゲートにオン/オフ制御信号を与える。FETQ3への制御信号をe3、FETQ4への制御信号をe4、FETQ5への制御信号をe5、FETQ6への制御信号をe6とする。
FETQ3のソース側はトランスTの2次巻線N2-1の一端に接続され、ドレイン側は+V1ラインに接続されている。FETQ4のドレイン側は+V1ラインと接続され、ソース側は2次巻線N2-2の一端と接続されている。FETQ5のドレイン側は2次巻線N2-2と接続され、ソース側は−V1ラインに接続されている。FETQ6のドレイン側はe3のラインに接続され、ソース側は−V1ライン側と接続されている。
FETQ3にはe3が接続され、Q4にはe4が接続され、Q5にはe5が接続され、Q6にはe6が接続されている。これら制御信号e3〜e6は第2のゲート駆動回路32から与えられている。C4は+V1ラインとコモンライン6間に接続されたコンデンサ、C5はコモンライン6と−V1ラインに接続されたコンデンサである。出力端子bからは電圧+V1が負荷に向かって出力され、出力端子dからは電圧−V1が負荷に向かって出力される。dはコモンラインとして出力される。33,34はそれぞれの出力端子に設けられた負荷である。C4,C5は負荷33,34の両端に接続されたコンデンサである。C4とC5の共通接続点は、コモンラインと接続される。
この負荷33,34は、図3の破線で示す負荷に相当する。即ち、図1に示す負荷33,34は図3に示すハーフブリッジ型デジタルアンプ20とローパスフィルタ30とスピーカ5を含んでいる。なお、FETQ1〜Q6に設けられているダイオードD1〜D6は、FETに特有に存在するボディダイオードである。
図2において、(a)はe1、(b)はe2、(c)はeN1、(d)はeN2-1、(e)はeN2-2、(f)はe3、(g)はe4、(h)は+V1、(i)はe5、(j)はe6、(k)は−V1をそれぞれ示している。このように構成された回路の動作を説明すれば、以下の通りである。
発振器31は、図2の(a),(b)に示すようにe1とe2を交互に発生させ、トランスTの1次巻線N1を交互にオン/オフしている。図2より明らかなように、この駆動パルスのe1は第2のゲート駆動回路32の出力であるe3,e5と対応しており、e2はe4,e6と対応している。e1,e2のパルス幅は固定である。
この波形をゲート駆動回路1でFETQ1のゲート(G)とソース(S)間に(a)に示すe1を、FETQ2のゲートとソース間に(b)に示すe2をそれぞれ印加する。ここで、e1,e2の電圧値は一般的に5V〜10Vの電圧である。図2のt0〜t1でe1が“H”になり、FETQ1のドレイン(D)とソース(S)間が導通状態となり、トランスTの1次側巻線N1の電圧eN1=Vs/2となる。トランスTの2次側N2-1の電圧eN2-1はeN2-1=(N2-1/N1)・eN1となる。
同様に、FETQ3は、(b)に示すようなゲート駆動回路2からのパルス波形e3(e1と同じ波形)でソースとドレイン間が導通状態となり、コンデンサC4に電荷が流れ、電圧+V1は(N2-1/N1)・eN1=+V1(正電圧)となる。また、トランスTの2次側N2-2の電圧eN2-2=−(N2-2/N1)/eN1となる。同様に、FETQ5は、ゲート駆動回路2からの(i)に示すパルス波形e5(e1と同じ波形)でドレインとソース間が導通状態となりコンデンサC5に電荷が逆方向に流れ、電圧−V1を−V1=−(N2-2/N1)・eN1(負電圧)となる。
この時間(t0〜t1)では、FETQ2,Q4,Q6は非導通状態である(ボデイダイオードD2,D4,D6も逆方向の電圧である)。時間t1〜t2間はFETQ1〜Q6の全てのFETが非導通状態である。
即ち、時間t1時点のコンデンサC3に蓄積された電荷とトランスTのN1巻線のインダクタンスによるt1時点の蓄積エネルギーによりeN1は+Vs/2から−Vs/2に変化していく。そして、eN1が−Vs/2以後は、FETQ2のボデイダイオードD2が導通して、FETQ2のドレインとソース間の間を0Vに保つ。
その間、時間t2時点でe2が“H”に立ち上がると、FETQ2のスイッチングは、ゼロボルトスイッチング(ZVS)となり、スイッチング損失が極めて少なくなる。時間t2〜t3間は、(b),(g),(j)に示すようにFETQ2,Q4,Q6が導通状態となる。
この時、eN1=−Vs/2に、eN2-1は−(N2-1/N1)・eN1
N2-2は(N2-2/N1)・eN-1となる。2次側は、2次巻線N2-2→FETQ4→C4に電流が流れ、電圧を+V1に、C5→Q6→N2-1に電流が流れ、電圧を−V1にする。時間t3〜t4間、この時間ではt1〜t2と同じように全てのFETQ1〜Q6が非導通状態である。
時間t3時点では、コンデンサC3の電荷は無し(C3の両端の電圧は0V)、コンデンサC1,C2接点間の電圧はVs/2であり、1次巻線N1のインダクタンスにt1〜t2とは逆方向のエネルギーが蓄積されているから、eN1の電圧は−Vs/2からVs/2になる。
N1の電圧Vs/2以後は、FETQ1のボディダイオードD1により、Vs/2に保たれる時間t4時点でe1を立ち上げてFETQ1を導通状態にすれば、FETQ1のドレインとソース間は0V電位であるので、スイッチング損失は極めて少なくてすむ。時間t4〜t5は、時間t0〜t1と同じで、以後、交互にe1(e3,e5)とe2(e4,e6)のパルス波形を発生させ、2次側にトランスTを介して電力を供給する。
次に、負荷としてハーフブリッジ型デジタルアンプを使用した場合について説明する。図5で+V1電圧がパンピング現象でΔV増加しようとした場合、e6電圧(図3のスピーカ駆動電圧)は、負の方向の正弦波であるから、図1に示す回路の出力電源は、−V1から電力をハーフブリッジ型デジタルアンプに供給し、+V1電源側にパンピング現象で電流が流れ込む。
同期整流素子のFETQ3とQ5は同じ時間(t0〜t1)で導通する。FETQ4とQ6は時間(t2〜t3)で導通する。出力電圧V1,V2はそれぞれ次式で表わされる。
+V1=(N2-1/N1)・eN1
−V1=(N2-2/N1)・eN1
2次巻線の巻数N2-1とN2-2は同じであるから、
(N2-1/N1)・eN1=(N2-2/N1)・eN1
即ち、+V1電圧側が電力供給源となり、+V1→FETQ3→T(N2-1→N2-2)→FETQ5→−V1,+V1→Q4→T(N2-2→N2-1)→Q6で、+V1の増加分ΔVのエネルギーが+V1側から−V1側に供給される(回生動作)。次に、逆に−V1電圧がパンピング現象で、−(V1+ΔV)に変化しようとした場合、eo電圧は正の正弦波であるから、+V1から電力をハーフブリッジ型デジタルアンプに供給し、−V1電源側パンピング現象で電流が流れる。ここで、−V1電圧側が電力供給源になり、−V1→Q5→T(N2-2→N2-1)→FETQ3→+V1,−V1→FETQ6→T(N2-1→N2-2)→FETQ4→+V1と、−V1のパンピング現象によるエネルギー増加分が−V1側から+V1側に供給される(回生動作)。このように、本発明によれば、余ったエネルギーは別の2次巻線側に供給されるので、エネルギー効率を向上させることができる。
以上、説明したように、ハーフブリッジ型のスイッチング電源、フルブリッジ型のスイッチング電源やプッシュプル型のスイッチング電源のようにトランスのコアに発生させる磁束を正,負に変化させる方式のスイッチング電源で2次側整流素子としてMOSFETを使用して、同期整流方式とすることにより、リアクトル(コイル)が不要となり、トランスを媒体として電力授受を可能とした双方向性スイッチング電源を実現することができる。
また、本発明では、FETQ1,Q2はゼロ電圧スイッチング(ZVS)、2次側はMOS FETによる同期整流方式であるので、電源効率を極めて高くすることが可能である。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、負荷側からの電気エネルギーが逆流する負荷装置に電力を供給する電源で、この逆流エネルギーをトランスTを介して他の負荷側の電源に電力を供給したり、また、1次側電源側にトランスを媒体とし、FETQ1,Q2のボディダイオードを通して電力を再生することも可能である。即ち、高効率の電力双方向性スイッチング電源装置を実現することができる。また、同期整流方式を採用しているので、コイルを含む平滑回路を小型化することができる。
本発明の一実施の形態例を示す回路図である。 図1に示す回路の各部の動作波形例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態例を示すブロック図である。 従来回路のVxとeoの関係を示す図である。 eo波形とパンピング現象による±V1の電圧変動を示す図である。
符号の説明
30 ゲート駆動回路1
31 発振器
32 ゲート駆動回路2
33,34 負荷
Q1〜Q6 MOS FET
D1〜D6 ボディダイオード
C1〜C5 コンデンサ
T トランス
N1 1次巻線
N2−1 2次巻線
N2−2 2次巻線

Claims (1)

  1. 電力を供給するトランスと、
    該トランスのコアに発生させる磁束の方向を正,負に発生させるスイッチング電源と、
    該スイッチング電源を固定のパルス幅でオン/オフするスイッチング素子と、
    を備え、
    前記トランスの2次側は同じ巻数の2つの巻線よりなり、該トランスの2次側をMOSFETを用いて同期整流すると共に、スイッチング電源の出力に接続された負荷から電流が逆流した場合、逆流した電流が同期整流に用いるMOSFETの内、オンしているMOSFETを通り、そのMOSFETに接続された一方の2次巻線に流れることによりトランスにエネルギーが回生され、その回生されたエネルギーを他方の2次巻線にエネルギーとして供給することを特徴とするスイッチング電源装置。
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