JP4717989B2 - 電気レオロジーゲル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショックアブソーバー、制動用などに使用することができる電気レオロジー流体に関し、特に電気レオロジー流体の分散相粒子の分散媒中での沈降を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電気レオロジー流体(以下、「ER流体」と略記する。)と呼ばれる組成物が知られている。この組成物は、例えば電気絶縁性の媒体中に分散相粒子を分散させて得られる流体であり、これに外部電界を加えると、その粘度が著しく増大し、場合によっては固化する性質を持つ、いわゆる電気レオロジー効果(以下、「ER効果」と略記する。)を有する流体組成物である。
【0003】
上記のようなER効果はウインズロー効果とも呼ばれ、電極間に生ずる電場の作用によって組成物中に分散している分散相粒子が分極し、さらにこの分極に基く静電引力によって互いに電場方向に配位連結して外部剪断流動に抵抗する結果、発現するものとされている。ER流体は前記のようなER効果を有するために、クラッチ、ダンパー、ショックアブソーバー、バルブ、プリンター、アクチュエータ、バイブレーター、振動素子などのような電気制御による機器の動力伝達用または制動用などとしての応用が期待されている。
【0004】
このようなER流体のなかで、ER効果の優れたものとして、有機高分子化合物からなる芯体と、特定の電気伝導度を有する電気半導体性無機物粒子によって形成された表層とからなる無機・有機複合粒子を、電気絶縁性媒体中に分散せしめてなるER流体が提案されている(特開平7−26284号公報)。このER流体における無機・有機複合粒子は、芯体表面に電気半導体性無機物が個々に独立した粒子の形状で表層を形成しているので、電気伝導度の大きい電気半導体性無機物を用いた場合であっても過電流の流れる心配がなく、また、ER効果を発現させるための消費電力も小さいという特徴を有し、さらに有機高分子化合物と複合化することによって複合粒子自体の比重を相対的に小さくすることができるので、電気絶縁性媒体との比重差を小さくでき、これによってER流体としての保存安定性を優れたものとすることができる。
【0005】
しかしながら、前記の無機・有機複合粒子などの分散相粒子を用いたER流体は、上述したように多くの優れたER効果を有するものではあるが、長期間静置されると、分散相粒子が分散媒中に沈降し、また一旦沈降すると、凝集して再分散が困難になるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
よって本発明における課題は、長期間の静置を受けても分散相粒子が分散媒中に沈降することなく、安定したER効果および良好な保存安定性が維持されるER流体を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明の請求項1記載の電気レオロジー流体は、ポリシロキサン架橋体中に電気絶縁性媒体が分散され、さらにその電気絶縁性媒体中に分散相粒子が分散されている電気レオロジーゲルである。また、本発明の請求項2記載の電気レオロジーゲルは、ポリシロキサン架橋体がハイドロジェンシリコーンおよび不飽和基含有化合物のヒドロシリル化反応生成物である電気レオロジーゲルである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明における電気レオロジーゲルは、電気絶縁性媒体および分散相粒子が分散された電気レオロジーゲルである。具体的には、ポリシロキサン架橋体中に電気絶縁性媒体および分散相粒子が分散された電気レオロジーゲルが挙げられる。ポリシロキサン架橋体は、前記ハイドロジェンシリコーンと前記不飽和基含有化合物のヒドロシリル化反応生成物であることが好ましい。
【0009】
本発明で用いられる電気絶縁性媒体としては、シリコーンオイル、塩化ジフェニル、トランスオイルなどがあるが、シリコーンオイルは絶縁破壊電圧、体積抵抗率などの電気的特性に優れ、物理的、化学的に安定なため長期にわたって安定した電気特性を発揮することができ、難燃性が高いため好ましく用いることができる。
本発明で用いられる電気絶縁性媒体の粘度は限定されないが、好ましくは25℃において1〜10万mm2/s、特に好ましくは5〜1000mm2/sである。粘度が1mm2/s未満では、電気レオロジーゲルの貯蔵安定性を低下させるため好ましくない。一方、10万mm2/sを超えると、攪拌時に気泡を巻き込み、その気泡が抜け難くなり、取り扱いに支障をきたす恐れがあるので好ましくない。
【0010】
本発明で用いられるシリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、フェニル変性シリコーンオイルのいずれか1種または2種以上である。フッ素変性シリコーンオイルとしては、例えば、トリフルオロプロピル基(CF324−)を有するポリシロキサン、ノナフルオロヘキシル基(C4924−)を有するポリシロキサン、環状型ポリシロキサン化合物などがある。
このなかでも、ER流体中における分散相粒子の沈降を防止する目的で、ジメチルシリコーンオイルを用いるのが好ましい。
【0011】
本発明で用いられる分散相粒子は、電気絶縁性媒体中に分散されて電気レオロジー流体を構成するものであり、シリカゲル、セルロース、でんぷん、大豆カゼイン、ポリスチレン系イオン交換樹脂などのような粒子の表面に水を吸着保有する固体粒子やカーボン粒子などがある。
また、分散相粒子としては、有機高分子化合物からなる芯体と、電気半導体性無機物粒子からなる表層とからなるER流体用複合粒子(以下、「ER複合粒子」と略記する。)、またはER複合粒子の表層に親和性表面処理が施され、電気絶縁性媒体との親和性が高められているER流体用複合粒子(以下、「親和性ER複合粒子」と略記する。)も用いられる。
安定したER効果および良好な保存安定性が維持されることから、分散相粒子としては、ER複合粒子または親和性ER複合粒子が好ましく用いられている。
【0012】
上記ER複合粒子または、親和性ER複合粒子についての詳細および製造方法は、例えば、特願平11−202351特開平10−121084号公報特開平9−79404号公報などに記載されている
【0013】
上記分散相粒子は、電気絶縁性媒体中に均一に攪拌混合してER流体とすることができる。分散相粒子の含有率は、特に限定されるものではないが、ER流体の1〜75重量%の範囲、特に10〜60重量%の範囲とすることが好ましい。含有率が1重量%未満では、十分なER効果が得られず、75重量%を超えると、電圧を印加しない状態での初期粘度が過大となって使用に適さなくなる。
【0014】
本発明においては、上記電気絶縁性媒体および分散相粒子はゲル骨格中に分散されている。ゲル骨格は限定されないが、電気絶縁性のものが好ましい。具体的には、ポリシロキサン架橋体が骨格中に電気絶縁性媒体を多量に保持することができるため好ましく、特に、ハイドロジェンシリコーンおよび不飽和基含有化合物のヒドロシリル化反応生成物が製造の容易性の理由から好ましい。ここで、ハイドロジェンシリコーンとは、例えばシロキサン鎖のケイ素原子に結合した水素原子を持つジアルキルポリシロキサンで、例えば下記式(B)で示される化合物が挙げられる。
【化1】
Figure 0004717989
(式中、R1は互いに独立して置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜21のアラルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を示し、n1は0〜500の整数を示す。)
1により示されるアルキル基には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基などが含まれ、アラルキル基には、例えばベンジル基、フェネチル基などが含まれ、そして、アリール基には、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが含まれる。R1により示される置換アルキル基には、例えば、トリフルオロプロピル基、クロロプロピル基などのハロゲン化アルキル基、および2−シアノエチル基のようなシアノアルキル基が含まれる。好ましくは、R1はメチル基であり、n1は10〜200の整数である。
ハイドロジェンシリコーンの具体例としては、下記式(B−1)、式(B−2)および式(B−3)で示されるものが挙げられる。
【化2】
Figure 0004717989
【0015】
また、上記不飽和基含有化合物とは、下記式(D)で示されるものが挙げられる。
【化3】
Figure 0004717989
(式中、 水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜18のアルキル基、または置換もしくは無置換の炭素数6〜20のアリール基を示し、Rは炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数7〜21のアリールアルキレン基、ヘテロ原子数1〜6で炭素数1〜12のヘテロ原子含有アルキレン基、または直接結合を示し、nは3以上の整数であり、そして、Zはnと同じ価数を持つ連結基であって、炭素原子、ケイ素原子、一置換3価ケイ素原子、炭素数1〜30の脂肪族基、ヘテロ原子数1〜6で炭素数1〜30のヘテロ原子含有有機基、またはケイ素原子数2〜50の直鎖状、分枝状または環状のアルキルシロキサン基を示す。)
により示されるアルキル基には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基などが含まれ、そして、アリール基には、例えば、フェニル基、トルイル基、ナフチル基などが含まれる。
により示されるアルキレン基には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、オクチレン基、ドデシレン基などが含まれ、アリールアルキレン基には、例えば、フェニルメチレン基、フェニルエチレン基、フェニルエチリデン基などが含まれる。
について使用される「ヘテロ原子含有アルキレン基」という用語は、ヘテロ原子として、酸素、硫黄または窒素原子を含有する基であって、それらへテロ原子を炭素原子とみなすことにより、全体をアルキレン基とみなすことができる基を意味する。そのような基には、メチレンオキシメチレン基、メチレンオキシエチレン基、メチレンオキシプロピレン基、エチレンオキシプロピレン基、メチレンオキシエチレンオキシメチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン基、プロピレンオキシエチレンオキシプロピレン基、それらの酸素原子が硫黄または窒素原子で置き換えられたもの、およびそれらの酸素原子の一部が硫黄および/または窒素原子で置き換えられたものが含まれる。
Zにより示される脂肪族基には、3価以上の直鎖状または分枝状のアルキル基が含まれ、例えば、メチニル基、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、オクチニル基、ドデシニル基などが含まれる。
Zについて使用される「ヘテロ原子含有有機基」という用語は、ヘテロ原子として、酸素、硫黄または窒素原子を含有する脂肪族または芳香族の官能基を意味する。そのような官能基には、メチレンオキシメチニル基、メチレンオキシエチニル基、メチレンオキシプロピニル基、エチレンオキシプロピニル基、メチレンオキシエチレンオキシメチニル基、エチレンオキシエチレンオキシエチニル基、プロピレンオキシエチレンオキシプロピニル基、フェニレンビス(メチルオキシエチニル)基、それらの酸素原子が硫黄または窒素原子で置き換えられたもの、およびそれらの酸素原子の一部が硫黄および/または窒素原子で置き換えられたものが含まれる。Zの一置換3価ケイ素原子には、例えば、化学式≡Si−アルキル基が含まれ、具体例としては≡Si−CHを挙げることができる。
好ましくは、Rは水素原子またはメチル基であり、 は−CHOCH−、−CHOCHCH−、または−CHOCHCHOCH−である。
不飽和基含有化合物の具体例としては、下記式(D−1)、式(D−2)、式(D−3)、式(D−4)、式(D−5)、式(D−6)、式(D−7)で示されるものが挙げられる。
【化4】
Figure 0004717989
【化5】
Figure 0004717989
【0016】
ヒドロシリル化は、反応速度の温度依存性が大きいことから、室温以下で混合し、加熱して反応を促進させることができる。これはヒドロシリル化反応の大きな利点であって、反応物を適度な粘性で混合し、成形した後、加熱すれば、一挙に所望の形状の重合物が得られる。この場合の加熱温度としては50℃から150℃程度、好ましくは60℃から120℃程度である。
【0017】
このヒドロシリル化反応には、触媒を使用することが好ましい。ヒドロシリル化反応に使用可能な触媒としては、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムなどの化合物が知られている。
特に白金化合物が有用であり、白金化合物の例としては、塩化白金酸、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの担体に固体白金を担持させたもの、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−ホスフィン錯体、白金−ホスファイト錯体、白金アルコラート触媒などが使用できる。
白金触媒の場合は白金として、0.0001重量%程度添加することができる。電気絶縁性媒体および分散相粒子は、上記ヒドロシリル化反応の前にハイドロジェンシリコーンと不飽和基含有化合物に予め混合しておくと、直接、電気レオロジーゲルが得られ好ましいが、ヒドロシリル化反応後に生成物に含浸させて電気レオロジーゲルにすることも可能である。
【0018】
本発明の電気レオロジーゲルの架橋密度は、上記式(B)で示される化合物の分子量によりある程度決定されるが、化合物(B)と上記式(D)で示される多官能性化合物は、以下に示す式(1)に従っている。
式:0.5≦[(化合物(D)のモル数×化合物(D)の価数)/(化合物(B)のモル数×2)]≦1.5 (1)
この場合、特に、式(1)の下限が0.8で上限が1.2である場合に好ましい架橋密度の電気レオロジーゲルが得られる。
【0019】
また、ハイドロジェンシリコーンおよび不飽和基含有化合物は、合計で電気レオロジーゲルの0.5〜70重量%、好ましくは1〜30重量%の量で存在する。
【0020】
本発明の電気レオロジーゲルは電気絶縁性媒体と分散相粒子がゲル骨格中に分散されたものなので、分散相粒子が沈降することはない。また、電圧印加時には分散相粒子がゲル骨格内部において移動可能なので、電界方向に配列してER効果が発現されると考えられる。
本発明の電気レオロジーゲルは、デバイスから溢れ出すことがないので、シール機構などが不要になり、適応する機器の構造を簡単にすることができるという特徴がある。
しかし、本発明の電気レオロジーゲルは、高い剪断力が作用すると電気絶縁性媒体が分離してしまい、ER効果が発現されなくなる。したがって、この電気レオロジーゲルの用途は限られたものとなり、例えば、吸振、防音などを目的とした剪断変位が小さい用途に限られる。
【0021】
以下、具体例を示す。
まず、以下に示すような製造方法によって、分散相粒子を調製した。
アンチモンドーピング酸化錫(石原産業社製、SN−100P、電気伝導度
:1.0×100Ω-1/cm) 30g
水酸化チタン(石原産業社製、一般名:含水チタン、C−II、電気伝導度
:9.1×10-6Ω-1/cm) 10g
アクリル酸ブチル 300g
1,3−ブチレングリコールジメタクリレート 100g
重合開始剤(アゾビスイソバレロニトリル) 2g
上記処方の混合物を、第三リン酸カルシウム25gを分散安定剤として含む水1800ml中に分散し、60℃で1時間攪拌下に懸濁重合を行い、得られた生成物を酸処理し、水洗後、脱水乾燥し、無機・有機複合粒子を得た。この粒子200gに鉄フタロシアニン(山陽色素社製P−26)2gを加え、ボールミルにて75時間複合化処理を行い、次いでこれをジェット気流処理機(奈良機械製作所社製、ハイブリタイザー)を用いて周速75m/秒で210秒間ジェット気流処理を行い、分散相粒子のER複合粒子を得た。
【0022】
上記分散相粒子を、電気絶縁性媒体のジメチルシリコーンオイル中に均一に分散させ、式(B−1)で示される化合物、式(D−1)で示される化合物および白金触媒を加えて混合し、90℃で6時間加熱することにより、電気レオロジーゲルを得た。
ここで使用したジメチルシリコーンオイルは、L−45(100)(日本ユニカー株式会社製)、室温(25℃)における粘度が100mm2/s、比重0.97/25℃、屈折率1.402/25℃のものである。
また、白金触媒は0価の白金触媒を10mm2/sのジメチルシリコーンに白金濃度0.3重量%で溶解させたものである。
表1に、この例の電気レオロジーゲルの配合を示す。
【0023】
【表1】
Figure 0004717989
【0024】
このようにして得られた電気レオロジーゲルの特性について調べた。
(1)剪断応力および電流値の測定
前記で得た電気レオロジーゲルを二重円筒型回転粘度計にいれ、それぞれ内外円筒間に直流電圧2.0kv/mmを印加し、かつ内筒電極に回転力を与えて、25℃で、剪断速度100sec-1における剪断応力(Pa)を測定した。
結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
Figure 0004717989
【0026】
(2)電気レオロジーゲルの沈降性の評価
次に、前記の電気レオロジーゲルについて常温における沈降性について次の測定法を用いて評価した。
この例の電気レオロジーゲルを、内径6mmの試験管に深さ100mmとなるように導入し、このまま常温(25℃)にて6ヶ月間静置し、ER複合粒子の粒子沈降による試験管の上澄み層の厚さを測定した。沈降性の大きいものほど、この数値は大きくなる。
結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
Figure 0004717989
【0028】
表2の結果から、この例の電気レオロジーゲルは、電圧印加時の剪断応力が向上し、実用に耐え得る範囲であることが分かる。
表3の結果から、この例の電気レオロジーゲルは6ヶ月間静置しても、ER複合粒子の沈降が認められなかった。よって、常温放置後の保存安定性が著しく優れていて長期使用に耐えるものとなっていることが分かる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電気レオロジーゲルは、電気絶縁性媒体と分散相粒子がゲル骨格中に分散されたものなので、長期間の静置においても分散相粒子が分散媒中に沈降することなく、安定したER効果および良好な保存安定性が維持されるものである。
また、本発明の電気レオロジーゲルは、分散相粒子がゲル骨格内部において移動可能なので、電圧印加時には分散相粒子が電界方向に配位してER効果が発現されると考えられる。

Claims (2)

  1. ポリシロキサン架橋体中に電気絶縁性媒体が分散され、さらにその電気絶縁性媒体中に分散相粒子が分散されていることを特徴とする電気レオロジーゲル。
  2. ポリシロキサン架橋体がハイドロジェンシリコーンおよび不飽和基含有化合物のヒドロシリル化反応生成物であることを特徴とする請求項記載の電気レオロジーゲル。
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