JP4716846B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は空気入りラジアルタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、高性能乗用車等に用いられる、操縦安定性に優れた空気入りラジアルタイヤに関する。
一般に、空気入りラジアルタイヤは、一対のビード部間にトロイド状に延在するカーカスを骨格とし、そのタイヤ半径方向外側には、補強層として、ゴム引きされたスチールコードからなるベルト層が配置される。かかるベルト層に対し、高性能ラジアルタイヤとしての操縦安定性を確保するために必要とされる重要特性は、周方向の引っ張り剛性が高いこと、面内曲げ剛性が高いこと、および、面外曲げ剛性が低いことである。
即ち、ベルト部材は内圧による張力を負担して、たが効果を発揮するため、周方向に大きな剛性を持つ必要がある。このため、ベルト層は第一に、高い周方向の引張剛性を有することが望ましい。また、ベルト部材はコーナリング時に面内曲げ変形を受けるため、ベルトの面内曲げ変形が小さいタイヤのほうが、大きなコーナリングフォースを発生して、良好な操縦安定性を発揮することができる。このため、ベルト層は第二に、高い面内曲げ剛性を有することが望ましい。
さらに、コーナリング限界点近傍では、ベルト層は大きな面内方向への曲げ変形を受ける。この変形により、曲げ変形内側ではベルト層は大きな圧縮変形を受けて、バックリングが発生する。しかし、ベルト層の面外曲げ剛性を低下させることにより、圧縮に伴う面外変形圧力が低下し、タイヤ内部圧力によってバックリング変形を抑えることが可能になる。これにより、接地圧力の抜けが抑制され、接地圧が均一になる。このため、ベルト層においては第三に、面外曲げ剛性が低いことが望ましい。
ベルト層の面外曲げ剛性を低減して操縦安定性を向上するために、素線径が細く曲げ剛性が低いスチールコードをベルトに適用する技術が知られており、例えば、特許文献1には、素線径の細い(素線径0.06〜0.10mm)特定のスチールコードを用いることによりコーナリング時の操縦性、安定性等を向上させる技術が記載されており、特許文献2には、曲げ抵抗および引張り伸びによりスチールコードを規定したタイヤが開示されている。また、特許文献3には、所定のスチールフィラメントからなるスチールコードであって、ベルト曲げ剛性、コード強力およびベルトコードの空隙量により定義される値の範囲を所定に規定したタイヤが開示され、特許文献4〜6には、所定の撚り構造を有し、コード強力、コード破断時伸びおよびコード曲げ剛性により定義される値の範囲を所定に規定したタイヤ補強用スチールコードが開示されている。
特開昭59−38102号公報(特許請求の範囲等) 特開昭60−185602号公報(特許請求の範囲等) 特開昭64−85381号公報(特許請求の範囲等) 特開昭64−85382号公報(特許請求の範囲等) 特開昭64−85383号公報(特許請求の範囲等) 特開昭64−85384号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、上記特許文献に開示されているように、細い素線を用いた複撚スチールコードをベルト層に適用することで操縦安定性の向上を図る技術では、素線径が極細であり、しかも複撚なので、生産性が低くコストが高いこと、ベルトコードとして一般的に用いられている単撚コードと比べてゴムペネ性が劣るので、耐腐食疲労性が低下しやすいなどの問題点があった。また、特に特許文献4〜6に記載の技術では、ストランド構造の改良によりゴムペネ性を向上することを目的としているが、単撚コード並みに良好なゴムペネ性を得ることは困難であった。そのため、レース用のタイヤ等の特殊用途に限られ、高性能乗用車への適用を意図したより一般的な高性能ラジアルタイヤへの適用は難しかった。
また、スチールコードをベルト補強コードとしてタイヤに適用した状態では、コード単体の状態に比べて曲げ剛性が増加することが分かった。即ち、細い素線を用いることによる曲げ剛性の低減の効果がタイヤ内では十分に発揮されておらず、改良の余地があることが分かった。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消して、高性能乗用車への適用を意図した高性能ラジアルタイヤとして必要な操縦安定性、耐久性およびコスト性を良好に兼ね備えた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者は、従来の細径素線を用いた複撚スチールコードをベルト補強コードとしてタイヤに適用した際に、コード単体の状態に比べて曲げ剛性が増大する現象について解析したところ、以下のようなことを見出した。
即ち、スチールコードに曲げ変形を加えるとスチール素線間に相対移動が生じるが、互いに接触している素線間では、この相対移動を妨げる相互作用が生ずる。スチールコードにより補強されたベルト層を有する空気入りラジアルタイヤを製造する際、特に加硫時の拡張の際には、スチールコードに張力が加えられるため、完成したタイヤ内ではスチールコードに予備張力がかかった状態になる。複数の素線からなるスチールコードに張力が加わると、素線間の距離が縮まり、接触している素線間の圧力が高まる。このため、タイヤ内に埋設された状態では、コードを曲げた際に生じる素線間の相互作用が大きくなり、コード単体の状態(張力ゼロ)に比べて曲げ剛性が増大する。特に、従来の細径素線を用いた複撚スチールコードでは、曲げが加わった際に素線間の相互作用とともにストランド間の相互作用も生じるので、曲げ剛性の増加が大きくなるのである。
上記観点から、本発明者はさらに鋭意検討した結果、下記構成とすることにより所望の操縦安定性、耐久性およびコスト性を兼ね備えたタイヤが実現できることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の空気入りラジアルタイヤは、一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスのクラウン部ラジアル方向外側に、複数本のスチール素線から構成されるスチールコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のベルト層が配置された空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記スチールコードの、ベルト層に埋設された状態での曲げ剛性(Ec)が、49Pa以上かつ196Pa以下であって、かつ、ベルト層に埋設されていないコード単独の状態でのコード曲げ剛性(Er)の1.0〜1.27倍であることを特徴とするものである。
本発明において、前記スチール素線の素線径は、好適には0.08〜0.21mmであり、前記スチール素線の本数は、好適には6〜12本である。また、本発明においては、前記スチールコードが、前記複数本のスチール素線を同方向かつ同一ピッチで撚り合わされてなり、該スチール素線間にゴムが浸透した状態で、前記ベルト層内に埋設されていることが好ましく、この場合、特には、前記スチールコードが、1本以上の前記スチール素線が他のスチール素線により周囲を囲まれてなる芯構造を有しない。さらに、前記スチールコードが、1本または2本の前記スチール素線からなるコアストランドと、該コアストランドの周囲に撚り合わされた他のスチール素線からなる1層のシースとからなることも好ましく、この場合、特には、前記コアストランドが、無撚りで並列して配置された2本の前記スチール素線からなる。
本発明によれば、上記構成としたことにより、高性能乗用車への適用を意図した高性能ラジアルタイヤとして必要な操縦安定性、耐久性およびコスト性を良好に兼ね備えた空気
入りラジアルタイヤを実現することが可能となった。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1に、本発明の空気入りラジアルタイヤの一例の概略断面図を示す。図示するように、本発明のタイヤは、一対のビード部11間でトロイド状に延びるカーカス1を骨格とし、そのクラウン部ラジアル方向外側に、複数本のスチール素線から構成されるスチールコードをゴム引きしてなる少なくとも1層、図示する例では2層の交錯ベルト層2(2a,2b)が配置されてなる。
本発明においては、ベルト層2に埋設された状態でのスチールコードの曲げ剛性(Ec)を、49Pa(5.0kgf/mm2)以上かつ196Pa(20.0kgf/mm2)以下とすることにより、高性能ラジアルタイヤとして十分な操縦安定性を確保するとともに、ベルト層2に埋設された状態でのスチールコードの曲げ剛性(Ec)を、ベルト層2に埋設されていないコード単独の状態でのコード曲げ剛性(Er)の1.0〜1.27倍と規定することにより、コード単独の状態でのしなやかさをタイヤ中で有効に利用するものである。
ここで、上記スチールコードの曲げ剛性は、市販のテーバー剛性試験機(例えば、(株)東洋精機製作所 デジタルテーバー剛性度試験機)を用いて測定することができる。具体的には例えば、コードを所定の長さに切断後、支点より15度曲げた状態で測定した値であり、外郭形状が扁平なコードの場合には、短径方向の曲げに対する剛性とする。また、タイヤのベルト層2からゴム付きで取り出したスチールコードの曲げ剛性については、コードをゴム付きで取り出した後、コード表面の被覆ゴムを厚さ0.1〜0.5mm程度まで削いだ状態で測定を行う。一方、ベルト層に埋設されていない状態でのスチールコードの曲げ剛性については、タイヤのベルト層からゴム付きで取り出したスチールコード表面のゴムを、有機溶剤等で完全に除去した状態で測定するか、または、タイヤに埋設する前の生コードで測定してもよい。
本発明においては、スチールコードとしての曲げ剛性が上記条件を満足するものであれば、操縦安定性の向上等の所期の効果が得られるものであり、スチールコードのコード構造については特に制限されるものではないが、スチールコードを構成するスチール素線としては、例えば、素線径0.08〜0.21mm、好ましくは0.10〜0.20mmのものを用いる。
スチール素線の素線径を0.21mm以下、好ましくは0.20mm以下とすることにより、ベルト層2に埋設された状態でのスチールコードの曲げ剛性(Ec)を196Pa以下とすることが容易になる。一方、素線径0.08mm未満では、後述する好適な素線本数ではコード強力が低いので、ベルト層2としての周方向剛性を確保するためにはコードの打ち込みを大幅に増加して密にコードを配置する必要があり、ゴムとコードとのセパレーションが生じやすくなる。あるいは、周方向剛性が不足して、高速耐久性が損なわれるおそれがある。
また、スチールコードを構成するスチール素線の本数は、6〜12本、好ましくは7〜10本とする。素線本数の上限を12本、好ましくは10本とするのは、コードを曲げた際の素線間相互作用は素線本数が多いほど大きくなりやすいためである。一方、素線本数が6本未満であると、上記好適素線径ではコード強力が低いので、ベルト層2としての周方向剛性を確保するためにはコードの打ち込みを大幅に増加して密にコードを配置する必要があり、ゴムとコードとのセパレーションが生じやすくなる。あるいは、周方向剛性が不足し、高速耐久性が損なわれるおそれがある。
本発明においては、全スチール素線を同方向かつ同一ピッチで撚り合わされてなる1×n構造のスチールコードを、素線間にゴムが浸透した状態でベルト層2内に埋設して用いることが好適である。スチールコードを、素線間にゴムが浸透した状態で埋設することにより、素線間にゴムが介在するため、素線同士が直接接触する場合に比べて曲げた際の素線間相互作用が小さくなる。この1×nの単撚り構造においては、コード内部にゴムが浸透可能な構造とすることが容易であり、例えば、過大型付けした素線をルーズに撚り合わせたオープン構造や、小波クセを施した素線を撚り合わせた構造等を適用することにより、ゴム浸透性を付与することができる。
かかる1×n構造のスチールコードを適用する場合、さらに好ましくは、1本以上のスチール素線が他のスチール素線により周囲を囲まれてなる芯構造を有しないコード構造とする。芯構造を有しないコード構造の場合、芯構造がある場合に比べて隣接する素線本数が少ないので、曲げた際の素線間相互作用が小さくなる。また、芯構造がない方が、コード内部へのゴム浸透をより完全にすることができる。
また、コアストランドの周囲にシース素線を撚り合わせたn+m構造のスチールコードを適用する場合には、コアストランドの素線本数(n)を1本または2本とし、シースは1層とする。コアストランドの素線本数(n)が3本以上であると、コードの中心にコア素線に囲まれてゴムが浸透しない閉鎖空間が生じやすくなり、また、シースが2層以上であると、内側シースの内部までゴムを浸透させることが難しくなる。この場合、さらに好ましくは、シース素線本数(m)を5〜8本とし、シース素線間に隙間を設けた構造とする。
かかるn+m構造のスチールコードを適用する場合、さらに好ましくは、コアストランドを、無撚りで並列して配置された2本の素線にて構成する。この場合、コア素線同士が撚り合わされていないので、曲げた際のコア素線間の相互作用が小さくなる。
なお、本発明におけるスチールコードの好適撚りピッチは、5〜18mm程度である。撚りピッチが5mm未満であると撚り線時に断線が生ずるおそれがあり、また、生産性が悪化してコスト増となる。一方、撚りピッチが18mmを超えると、撚り角度が小さくなり、撚り性状が悪化するおそれがある。また、ゴムペネしにくくなる難点もある。
また、本発明においては、スチールコードの外郭形状を扁平にして、偏平断面の長径方向をベルト層の幅方向に沿わせて配置することが好ましい。これにより曲げ剛性に異方性が生じるので、扁平でないスチールコードを配置した場合に比べ、面内曲げ剛性が大きく、面外曲げ剛性が小さいベルト層を構成することができる。
なお、スチールコードに用いるスチール素線としては、引張強さが、通常3200〜4000MPa、特には3300〜4000MPa程度のブラスめっき鋼線を好適に用いることができ、これにより、前述した好適素線径および好適素線本数の範囲内にて、適正な打ち込み密度でベルト層としての周方向剛性を確保することが容易になる。
本発明においては、上記スチール素線およびコード構造に係る条件を適宜調整することにより上記条件を満足するスチールコードを得ることができ、かかるスチールコードをベルト層2に対し適用することで、操縦安定性および耐久性に優れた空気入りラジアルタイヤを実現することができるものであり、タイヤを構成する他部材の構造や具体的な材質等については、特に制限されるものではない。例えば、図示するように、本発明のタイヤの一対のビード部11には夫々ビードコア3が埋設され、カーカス1はこのビードコア3の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されている。また、ベルト層2のクラウン部外周にはトレッド部12が、カーカス1のサイド部にはサイドウォール部13が、夫々配置されている。また、交錯ベルト層2a,2bのクラウン部外周には、周方向剛性を高める目的で、少なくともベルト層2を覆う幅方向長さを有し、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列されたゴム引き補強コードからなる2層のキャップ層4と、夫々ベルト層の片側幅方向端部を覆う幅方向長さを有し、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列されたゴム引き補強コードからなる一対のレイヤー層5を配置することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
図1に示すような、カーカスのクラウン部ラジアル方向に、ゴム引きスチールコードからなる2層の交錯ベルト層2a,2bと、2層のキャップ層4および一対のレイヤー層5を順次備える空気入りラジアルタイヤを作製した。スチールコードとしては、夫々下記表1中の条件を満足するものを用いた。タイヤサイズは225/45R17とし、交錯ベルト層2a,2bの角度は、タイヤ幅方向に対し±60°とした。また、キャップ層4およびレイヤー層5にはナイロンコードを適用した。得られた各供試タイヤにつき、下記に従い評価を行った。その結果を、下記の表1中に併せて示す。
(曲げ剛性Ec,Erの測定)
(株)東洋精機製作所製のデジタルテーバー剛性度試験機を用いて、コードを所定の長さに切断後、支点より15度曲げた状態で測定した。外郭形状が扁平なコードの場合には、短径方向の曲げに対する剛性とした。ベルト層に埋設された状態での曲げ剛性(Ec)については、供試タイヤから切出したゴム付きコードの表面を、薄さ0.1〜0.5mmまでゴムを削いだ状態で測定した。また、ベルト層に埋設されていないコード単独の状態でのコード曲げ剛性(Er)については、供試タイヤから切り出したゴム付きコード表面のゴムを有機溶媒で溶解除去した状態で測定した。
(ゴム浸透性評価)
NaOH−10%水溶液にコードを浸し、24時間後にNaOHの侵食度合いを見ることにより、各スチールコードのゴム浸透性を評価した。通常ゴムペネコードであれば浸食量は0となり(従来例1)、これを100とした指数にて示した。指数が大きくなるほど結果が良好である。
(操縦安定性評価)
各供試タイヤを空気圧20.6kPa(2.1kgf/cm2)にて乗用車の4輪に装着し、このテスト車輌にてテストドライバーがテストコース走行を行った。テストドライバーによる各供試タイヤの操縦安定性および乗り心地についてのフィーリング結果につき、コントロールタイヤ(従来例1)との対比にて、以下に示す評価基準に従い評点付けを行った。
+3:良い
+2:やや良い
+1:やや良いと思われる
±0:変わらない
−1:やや悪いと思われる
−2:やや悪い
−1:悪い
(高速耐久性評価)
高速耐久試験は、各供試タイヤをリムサイズ7.5J×17のリムに空気圧300kPaにて組み付け、JATMA規格のテスト法に準じ、ステップスピード法で行った。結果は、従来例1の供試タイヤの故障時の速度を100として、指数表示した。数値が大なるほど結果は良好である。
(腐食耐久性評価)
各供試タイヤを、JATMA規格に定める標準リムに装着後、JATMA YEAR BOOKにおける最大負荷能力に対応する内圧を充填し、乗用車に装着した。舗装路を50000km走行した後、タイヤを解剖して、カット傷からのコードの腐食長さを調査した。結果は、比較例1を100として、指数表示した。数値が小なるほど腐食長さは小さく、良好である。
Figure 0004716846
*1)偏平率D1/D2:D1は偏平断面の短径、D2は長径を示す。
Figure 0004716846
上記表1に示すように、ベルト層に埋設された状態での曲げ剛性(Ec)が、49Pa以上かつ196Pa以下であり、かつ、ベルト層に埋設されていないコード単独の状態でのコード曲げ剛性(Er)の1.0〜1.27倍であるスチールコードを用いた実施例のタイヤにおいては、この条件を満足しない比較例のタイヤに比し、優れた操縦安定性および耐久性が得られることが確かめられた。
本発明の一実施の形態に係る空気入りラジアルタイヤの概略断面図である。 実施例1に用いたスチールコードの概略断面図である。 実施例2に用いたスチールコードの概略断面図である。 実施例3に用いたスチールコードの概略断面図である。 実施例4に用いたスチールコードの概略断面図である。 従来例1に用いたスチールコードの概略断面図である。 従来例2に用いたスチールコードの概略断面図である。 比較例1に用いたスチールコードの概略断面図である。 比較例2に用いたスチールコードの概略断面図である。 実施例5に用いたスチールコードの概略断面図である。
符号の説明
1 カーカス
2(2a,2b) 交錯ベルト層
3 ビードコア
4 キャップ層
5 レイヤー層
11 ビード部
12 トレッド部
13 サイドウォール部

Claims (7)

  1. 一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスのクラウン部ラジアル方向外側に、複数本のスチール素線から構成されるスチールコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のベルト層が配置された空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記スチールコードの、ベルト層に埋設された状態での曲げ剛性(Ec)が、49Pa以上かつ196Pa以下であって、かつ、ベルト層に埋設されていないコード単独の状態でのコード曲げ剛性(Er)の1.0〜1.27倍であることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記スチール素線の素線径が0.08〜0.21mmである請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記スチール素線の本数が6〜12本である請求項1または2記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記スチールコードが、前記複数本のスチール素線を同方向かつ同一ピッチで撚り合わされてなり、該スチール素線間にゴムが浸透した状態で、前記ベルト層内に埋設されている請求項1〜3のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記スチールコードが、1本以上の前記スチール素線が他のスチール素線により周囲を囲まれてなる芯構造を有しない請求項4記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記スチールコードが、1本または2本の前記スチール素線からなるコアストランドと、該コアストランドの周囲に撚り合わされた他のスチール素線からなる1層のシースとからなる請求項3記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記コアストランドが、無撚りで並列して配置された2本の前記スチール素線からなる請求項6記載の空気入りラジアルタイヤ。
JP2005315811A 2005-10-31 2005-10-31 空気入りラジアルタイヤ Active JP4716846B2 (ja)

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