以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第一種パチンコ遊技機であるが、これに限定されず、例えば他の遊技機{例えば、従来の第二種や第三種、一般電役、普通機、複合機(例えば、従来の第一種の機能を二つ有する遊技機や、従来の第一種の機能と従来の第二種の機能を一つ有する遊技機)}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。例えば、本最良形態では、ベース変動態様の後段カットタイミングや組み込み変動態様の前段カットタイミングを、予め定められた一又は複数のタイミングから選択するよう構成したり、組み込みの際に一つの組み込み変動態様しか選択しないように構成しているが、ベース変動態様や組み込み変動態様のカットタイミングが特に限定されないように構成したり、複数の組み込み変動態様と差し替えるように構成してもよい。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、特図始動口2110、普図入賞口2210、大入賞口2120、特別図柄表示装置2130、演出表示装置2140、普通図柄表示装置2220、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、特図始動口2110は、主遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、特図始動口2110は、入球検出装置2111と、電動役物2112と、電動役物2112を開閉させるための電動役物ソレノイド132とを備える。ここで、入球検出装置2111は、特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す特図始動口入球情報を生成する。次に、電動役物2112は、特図始動口2110に遊技球が入賞し得る通常状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
次に、普図入賞口2210は、入球検出装置2211を備える。ここで、入球検出装置2211は、普図入賞口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図入賞口2210への遊技球の入球は、特図始動口2110の電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、大入賞口2120は、特別図柄が所定態様で停止した場合、「大当たり」として開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の上方に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2120は、遊技球の入球を検出するための入球検出装置2121と、電動役物2122と、電動役物2122を開閉させるための大入賞口ソレノイド2330とを備える。ここで、入球検出装置2121は、大入賞口2120への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。電動役物2122は、大入賞口2120に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に大入賞口2120を可変させる。
次に、特別図柄表示装置2130は、主遊技に対応する特別図柄の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、特別図柄表示装置2130は、特図表示部2131と、特図保留表示部2132とを備える。ここで、特図保留表示部2132は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、主遊技に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、特別図柄表示装置2130は、例えば7セグメントLEDで構成され、特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の数字及び「−」で表示される。
尚、特別図柄は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、特別図柄表示装置2130の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2140のような液晶ディスプレーに、特別図柄を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2140は、主として、特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示が行われると共に、当該変動表示の際の予告表示が行われる。具体的構成としては、演出表示装置2140は、装図表示部2141と、装図保留表示部2142とを備える。ここで、装図表示部2141は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2140は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2142は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
次に、普通図柄表示装置2220は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2220は、普図表示部2221と、普図保留表示部2222とを備える。ここで、普図保留表示部2222は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄の変動数)に相当する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2140の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2140の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域外に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に特図始動口2110へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2141上での各種演出に係る表示制御を行う演出表示制御手段2150と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2140と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と情報伝達可能に接続されている。尚、主制御装置1000は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技・補助遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(例えば、確率変動当たり、回数制限付き時間短縮当たり、通常当たり、ハズレ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1200と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1300とを有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、特図始動口2110の電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態{例えば、主遊技に関連した状態(通常遊技状態、特定遊技状態、特別遊技状態)、補助遊技に関連した状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)}等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する特図始動口入球判定手段1111と、普図入賞口2210に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1112とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、特図始動口2110への遊技球の入球に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する特図乱数取得判定実行手段1121と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1122とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類により割り振られた「0」〜「65535」(当選乱数)や「0」〜「255」(変動態様決定乱数)といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、取得した遊技内容決定乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aに記憶するための特図保留手段1131と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した普通図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで保留するための普図保留手段1132とを有している。ここで、特図保留手段1131及び普図保留手段1132は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、特図保留情報一時記憶手段1131a及び普図保留情報一時記憶手段1132aを夫々有している。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する特図内容決定手段1141と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1142とを有している。
ここで、特図内容決定手段1141は、特別図柄に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される特図内容決定用抽選テーブル1141aを当たり・ハズレ毎に別テーブルとして有しており、当該特図内容決定用抽選テーブル1141aは、遊技状態に応じて異なる各種抽選テーブルを備えている(通常遊技→特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、確率変動遊技→特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、時間短縮遊技→特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)。更に、普図内容決定手段1142は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1142aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1142aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル1142a−1、確率変動遊技及び時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2)。
また、図示しないが、上記における特図内容決定用抽選テーブル1141aの各抽選テーブル(特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1、特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2、特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3)は、変動態様を決定するに際し、夫々が複数の抽選テーブルを有しており、所定条件を充足した場合(例えば保留球が所定数以上)では、短い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択され、他方、所定条件を充足しない場合(例えば保留球が所定数未満)では、長い変動態様が選択され易い抽選テーブルが選択されるように構成されている。
次に、表示制御手段1150は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特図制御手段1151と、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1152とを有している。
ここで、特図制御手段1151は、前記特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1152は、普通図柄表示装置2220の普図表示部2221上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1152aを有している。また、普図変動時間管理手段1152aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1152a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、特図始動口2110の電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定する条件判定手段1171と、前記条件を充足している場合に、特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1172と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1173とを有している。更に、この特別遊技時間管理手段1173は、時間を計測可能な特別遊技用タイマ1173aを有している。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181を有している。ここで、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aを更に有している。ここで、本最良形態においては、時短回数は100回であり、当該時短中には、非時短中と比較して、特別図柄の変動時間が相対的に短縮される(時間短縮機能)。更に、普通図柄の変動時間も相対的に短縮されると共に、特図始動口2110の電動役物2112の開放延長時間が相対的に延長される(開放時間延長機能)。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、主遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための主遊技状態一時記憶手段1191と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1192とを有している。
ここで、主遊技状態一時記憶手段1191は、各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するためのフラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の特別図柄(変動開始条件が成立した特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための特図情報一時記憶手段1191bと、特別遊技に関する情報(ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1191cとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1192は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・開放延長フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1192aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1192bとを有している。
次に、遊技周辺機器2000は、主遊技側の周辺機器である主遊技周辺機器2100と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2200とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、主遊技周辺機器2100は、特別遊技移行の契機となる特図始動口2110と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技の際には所定条件下で開状態となる大入賞口2120と、特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な特別図柄表示装置2130と、装飾図柄の停止表示及び変動表示・特別遊技移行を示唆する予告表示・特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2140と、演出に係る一切の表示制御を司る演出表示制御手段2150とを有している。
ここで、演出表示制御手段2150は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2151と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2140での演出表示制御を行う表示制御手段2153とを有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、表示情報受信手段2151は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2151aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2151aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、表示制御手段2153は、演出表示装置2140の装図表示部2141上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2153aと、演出表示装置2140の装図保留表示部2142上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2153bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2153dとを有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段2153aは、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2153a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2153a−2とを更に有している。
ここで、装図表示内容決定手段2153a−1は、装飾図柄のベース変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2153a−1−1と、装飾図柄のベース変動態様を途中から別の変動態様(組み込み変動態様)に切替えるか否かを決定するための装図表示内容変更可否決定手段2153a−1−2と、前記決定(装飾図柄のベース変動態様を途中から別の変動態様に切替える決定)がなされた場合にその詳細内容を決定するための装図表示変更内容決定手段2153a−1−3とを有している。
ここで、装図表示内容変更可否決定手段2153a−1−2は、ベース変動態様を途中から別の変動態様(組み込み変動態様)に切替えるか否かを決定する際に参照される、装図表示内容変更可否決定用テーブル2153a−1−2−1を有する。また、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、ベース変動態様を切替えるタイミング(第1図柄仮停止後、第2図柄仮停止後、第3図柄仮停止後)の決定及び切替えた後の変動態様(図柄枠破り演出、組み込み変動態様)の詳細内容を決定する際に参照される、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1を有する。
以下、図面を参照しながら、装図変動態様記憶手段2153a−2、装図表示内容変更可否決定用テーブル2153a−1−2−1、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1及び演出表示関連情報一時記憶手段2153dの内容(一例)を説明する。
まず、図20は、装図変動態様記憶手段2153a−2の一例である。当該手段には、様々な変動態様の動画像データ等の各種演出データが記憶されており、更に当該動画像データ等に関する各種情報が、変動態様毎に記憶されている。例えば、変動態様7を例に採り説明すると、当該変動態様は、総変動時間が25秒である演出である。そして、当該変動態様は、非リーチ演出段階(0〜8秒)、リーチ演出段階(8〜18秒)、スーパーリーチ演出段階(18〜23秒)及び揺れ変動段階(23〜25秒)から構成される。ここで、ここに記憶されている変動態様は、ベース変動態様及び組み込み変動態様のいずれとしても選択され得る、いわゆる共用の変動態様である。即ち、ベース変動態様として選択された場合には、(1)図柄枠破り演出が実行されない場合には、ベース変動態様=確定変動態様となり、(2)図柄枠破り演出が実行される場合には、ベース変動態様の後段がカットされ、図柄枠破り演出が実行された後、前段がカットされた組み込み変動態様が実行される(即ち、後段カットタイミングまでのベース変動態様→図柄枠破り演出→前段カットタイミングまでの組み込み変動態様、が確定変動態様となる)。ここで、当該手段には、ベース変動態様として選択された場合の後段カットタイミングの候補と、組み込み変動態様として選択された場合の前段カットタイミングの候補が記憶されている。例えば、変動態様7を例に採り説明すると、当該変動態様がベース変動態様として選択された場合、その後段カットタイミングは、(1−1)第1図柄の仮停止時間である4秒目、(1−2)第2図柄の仮停止時間である8秒目、(1−3)第3図柄の仮停止時間である23秒目、であり、当該変動態様が組み込み変動態様として選択された場合、その前段カットタイミングは、(2−1)非リーチ演出段階からリーチ演出段階に移行する8秒目、(2−2)リーチ演出段階からスーパーリーチ演出段階に移行する18秒目、である。そして、図柄枠破り演出を実行することが決定された際、当該変動態様7がベース変動態様として選択された場合には、上記(1−1)〜(1−3)のいずれかの後段カットタイミングが選択され、他方、当該変動態様7が組み込み変動態様として選択された場合には、上記(2−1)及び(2−2)のいずれかの前段カットタイミングが選択されることになる。
次に、図21は、装図表示内容変更可否決定用テーブル2153a−1−2−1の一例である。ここで、当該装図表示内容変更可否決定用テーブルAは、ハズレ用テーブルであり、当該変動の停止図柄属性がハズレである場合に参照されるテーブルである。また、当該装図表示内容変更可否決定用テーブルBは、当たり用テーブルであり、当該変動の停止図柄属性が当たりである場合に参照されるテーブルである。ここで、この乱数は、本最良形態では、後述する演出内容決定制御処理の際に取得される乱数であり、0〜255の256個の内の一つである。そして、これらテーブルから分かるように、当たりの場合の方がハズレの場合よりも高頻度で「図柄枠破り演出」が選択される。
次に、図22は、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1の一例である。ここで、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1は、ベース変動態様の後段カットタイミングを決定する際に参照される後段カットタイミング決定用テーブルと、当該後段カットしたベース変動態様の後にどのような別の変動態様を組み込むかを決定する際に参照される組み込み変動態様決定用テーブルとを有している。そして、これらは、前述の装図表示内容変更可否決定用テーブル2153a−1−2−1と同様、ハズレ用テーブル(A)と当たり用テーブル(B)を夫々備えている。そして、これらテーブルから分かるように、(1)ベース変動態様の後段カットタイミングとして、ハズレの場合は第1図柄→第2図柄→第3図柄の頻度で選択されるのに対し、当たりの場合は第3図柄→第2図柄→第1図柄の頻度で選択される、(2)選択される別の変動態様として、ハズレの場合よりも当たりの場合の方が、より信頼度の高い変動態様が選択される(図20から分かるように、変動態様Noが大きくなる程、信頼度が上がる)、という傾向になっている。
更に、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1は、後段がカットされたベース変動態様と前段がカットされた組み込み変動態様との間に挿入する図柄枠破り演出の内容を決定する際に参照される図柄枠破り演出決定用テーブルを有している。ここで、図柄枠破り演出を決定するに際しては、予め決定された総変動時間の枠内で、後段がカットされたベース変動態様と前段がカットされた組み込み変動態様を盛り込み、更にすべての図柄が仮停止した後に揺れ変動の時間をある程度確保する必要があるので、当該制限の中で、可能な限り長い時間の図柄枠破り演出が決定される。具体的には、例えば総変動時間が20秒で、後段がカットされたベース変動態様+前段がカットされた組み込み変動態様+揺れ変動時間=18秒の場合には、残り時間(2秒)で盛り込める図柄枠破り演出としては、1(A又はB)〜3(A又はB)という3種類の演出時間のものがあるが、当該事例では、これらの中で最も長い3(A又はB)が選択される。
次に、図23は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの一例である(尚、記載された5パターンは、後述する作用の説明で参照する図24〜図28に夫々対応)。ここで、当該手段は、大別して、停止図柄情報エリア、変動態様情報エリア及びフラグエリアから構成されている。そして、停止図柄情報エリアには、ベース停止図柄及び確定停止図柄並びにこれらの属性が一時記憶されている。尚、図柄枠破り演出が選択されなかった場合には、ベース停止図柄=確定停止図柄となる。次に、変動態様情報エリアには、ベース変動態様に関する情報(ベース変動態様No.、第1図柄〜第3図柄の仮停止時間、総変動時間)、図柄枠破り演出に関する情報(図柄枠破り演出No.、図柄枠破り演出時間)、組み込み変動態様に関する情報(組み込み変動態様No.、各カットタイミング)、確定変動態様に関する情報{図柄枠破りの可否、図柄枠破りを実行する場合には、ベース変動態様の開始・終了タイミング(後段カットタイミング)、図柄枠破り演出の開始・終了タイミング、組み込み変動態様の開始・終了タイミング(前段カットタイミング)}が一時記憶されている。更に、フラグエリアには、演出に関する各種フラグ(例えば、図柄内容決定フラグ、図柄枠破り演出フラグ、図柄変動中フラグ等)のオン・オフ情報が記憶されている。
再び図3のブロック図に戻ると、装図保留情報表示制御手段2153bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2153b−1を更に有している。
尚、演出表示制御手段2150は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出表示制御手段2150が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
次に、補助遊技周辺機器2200は、特図始動口2110の電動役物2112の開放の契機となる普図入賞口2210と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2220とを有している。
尚、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2140が、演出表示制御手段2150と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示装置2130及び普通図柄表示装置2220は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2140は、演出表示制御手段2150により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図4〜図19のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図12のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図4に示すように、まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の特別遊技内容決定乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、後述の特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述の特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技実行処理を実行する。次に、ステップ1800で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1300)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図5は、図4におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1112は、普図入賞口2210に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1122は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1132は、何個目の保留であるかという情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1132aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図6は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、電チュ−開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1142は、普図保留情報一時記憶手段1132aにアクセスし、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1210で、普図内容決定手段1142は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、現在の遊技状態が易開放状態中(時間短縮フラグオン)か否かを判定する。ステップ1210でYesの場合には、ステップ1212で、普図内容決定手段1142は、普図時間短縮用抽選テーブル1142a−2をセットし、他方、ステップ1210でNoの場合には、ステップ1214で、普図内容決定手段1142は、普図通常用抽選テーブル1142a−1をセットする。そして、ステップ1216で、普図内容決定手段1142は、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1218で、普図変動時間管理手段1152aは、セットしたテーブルに基づき、普図変動管理用タイマ1152a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1220で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1222で、普図保留手段1132は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1132aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1152は、普図変動管理用タイマ1152a−1をスタートした後、普図表示部2221上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1224で、普図変動時間管理手段1152aは、普図変動管理用タイマ1152a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1224でYesの場合、ステップ1226で、普図制御手段1152は、普図表示部2221上で、前記ステップ1216で普図内容決定手段1142が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1228で、普図制御手段1152は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1230で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232で、電チュー開閉制御手段1160は、セットしたテーブルに基づき、開放タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1236で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を開放する。次に、ステップ1238で、電チュー開閉制御手段1160は、開放タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1238でYesの場合、ステップ1240及びステップ1242で、電チュー開閉制御手段1160は、特図始動口2110の電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1192a中の電チュ−開放中フラグをオフにし、次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1238に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1224に移行し、ステップ1206、ステップ1224、ステップ1230及びステップ1238でNoの場合には次の処理(ステップ1300の特別遊技内容決定乱数取得処理)に移行する。
次に、図7は、図4におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技内容決定乱数取得処理に係るフローチャートである。まず、ステップ1302で、特図始動口入球判定手段1111は、特図始動口2110の入球検出装置2111から特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、特図乱数取得判定実行手段1121は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、特図乱数取得判定実行手段1121は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、特図保留手段1131が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1308で、情報送信手段1200は、特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出表示制御手段2150側に送信し、次の処理{ステップ1400の特別図柄表示処理(+特定遊技終了判定処理)}に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合も、次の処理{ステップ1400の特別図柄表示処理(+特定遊技終了判定処理)}に移行する。
次に、図8は、図4におけるステップ1400のサブルーチンに係る、特別図柄表示処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特図内容決定手段1141は、変動開始条件(特別遊技中でないこと+特別図柄変動中でないこと)が成立しているか否かを判定する。
ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、確率変動フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして特図確率変動遊技状態用抽選テーブル1141a−2をセットし、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1404でNoの場合、ステップ1408で、特図内容決定手段1141は、フラグ一時記憶手段1191aを参照して、時間短縮フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして特図時間短縮遊技状態用抽選テーブル1141a−3をセットし、ステップ1414に移行する。
他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1412で、特図内容決定手段1141は、参照テーブルとして特図通常遊技状態用抽選テーブル1141a−1をセットし、ステップ1414に移行する。
次に、ステップ1414で、特図内容決定手段1141は、特図保留情報一時記憶手段1131aに一時記憶されている、今回の図柄変動に係る遊技内容決定乱数を読み出す。そして、ステップ1416で、特図内容決定手段1141は、セットした各抽選テーブルを参照し、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定し、これらを特図情報一時記憶手段1191bに一時記憶する。そして、ステップ1417で、遊技制御手段1100は、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1417でYesの場合、ステップ1418で、遊技制御手段1100は、フラグ一時記憶手段1191a中の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1417でNoの場合には、ステップ1418をスキップする。次に、ステップ1419で、情報送信手段1200は、ステップ1416で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)及び現在の遊技状態を演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1420で、特図変動時間管理手段1151aが、所定時間(前記ステップ1416で決定した変動態様に係る変動時間)を特図変動管理用タイマ1151a−1にセットする。そして、ステップ1422で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上で、特図情報一時記憶手段1191bに記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1446で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオンする。そして、ステップ1434で、特図変動時間管理手段1151aが、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1434でNoの場合には、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。他方、ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、情報送信手段1200は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出表示制御手段2150側に送信する。次に、ステップ1438で、特図制御手段1151は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上での特別図柄の変動表示を停止し、特図情報一時記憶手段1191bに記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ1440で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191a中の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1442で、特図変動時間管理手段1151aは、特図変動管理用タイマ1151a−1をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1444で、特図制御手段1151は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1444でYesの場合にはステップ1434に移行し、Noの場合には次の処理(ステップ1500の特別遊技作動条件判定処理)に移行する。
次に、図9は、図8におけるステップ1450のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aを参照して、時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1460で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合にも、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1500)に移行する。
次に、図10は、図4におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別図柄表示装置2130の特図表示部2131上に表示された特別図柄が所定態様で停止したか否かを判定する。ステップ1504でYesの場合、ステップ1506及びステップ1508で、条件判定手段1171は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオンにすると共に当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1552及び1554で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の特定遊技フラグ(確率変動フラグ・時間短縮フラグ)を一旦オフにすると共に、時短回数カウンタ1181aをリセット(時短回数カウンタ値=0)し、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。尚、ステップ1502及びステップ1504でNoの場合にも、次の処理(ステップ1600の特別遊技実行処理)に移行する。
次に、図11は、図4でのステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1606及びステップ1608で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1604で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1172は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191aを参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1623に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをゼロクリアすると共に所定値(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば30秒、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば0.8秒)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中の入賞球カウンタをゼロクリアする。そして、ステップ1618で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191c中のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cに記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122を駆動して大入賞口2120を開放し、ステップ1623に移行する。
次に、ステップ1623で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ1624で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1624でYesの場合には、ステップ1628に移行する。他方、ステップ1624でNoの場合、ステップ1626で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aを参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合にも、ステップ1628に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、ステップ1628で、特別遊技実行手段1172は、大入賞口2120の電動役物2122の駆動を停止して大入賞口を閉鎖する。そして、ステップ1630で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技用タイマ1173aをリセットする。次に、ステップ1632で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1191cを参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、通常当たりに基づく特別遊技であれば15R、突然確率変動当たりや突然時間短縮当たりに基づく特別遊技であれば2R)であるか否かを判定する。ステップ1634でYesの場合、ステップ1636で、特別遊技実行手段1172は、フラグ一時記憶手段1191a中の特別遊技実行フラグをオフにする。そして、ステップ1638で、情報送信手段1200は、演出表示制御手段2150側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ1650で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。尚、ステップ1634でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理1800)に移行する。
次に、図12は、図11におけるステップ1650のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ1656で、特定遊技制御手段1180は、確率変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が確率変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1656でYesの場合、ステップ1658及びステップ1660で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の確率変動フラグと時間短縮フラグとを夫々オンにし、次の処理(ステップ1800の賞球払出処理)に移行する。
他方、ステップ1656でNoの場合、ステップ1662で、特定遊技制御手段1180は、時間短縮変動当たりか否か、即ち、特図情報一時記憶手段1191bを参照して、特図表示部2131上で停止した特別図柄が時間短縮変動当たりであるか否かを判定する。ステップ1662でYesの場合、ステップ1664で、特定遊技制御手段1180は、フラグ一時記憶手段1191a中の時間短縮フラグをオンする。次に、ステップ1666で、特定遊技制御手段1180は、時短回数カウンタ1181aに時短回数カウンタ値として所定値(例えば100)をセットし、次の処理(ステップ1800の賞球払出処理)に移行する。尚、ステップ1662でNoの場合にも、次の処理(ステップ1800の賞球払出処理)に移行する。
次に、図13〜図19のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図13は、本最良形態に係るパチンコ遊技機における、サブ基板側のメインフローチャートである。まず、ステップ6100で、演出表示制御手段2150は、後述する演出表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200で、演出表示制御手段2150は、後述する演出表示制御処理を実行する。そして、ステップ6500で、演出表示制御手段2150は、特別遊技中表示制御処理を実行し、ステップ6100に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
図14は、図13でのステップ6100のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装飾図柄表示制御手段2153aは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6110で、装図表示内容決定手段2153a−1は、メイン側情報一時記憶手段2151a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装図変動内容決定用抽選テーブル2153a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様(ベース変動態様)と停止図柄(ベース停止図柄)を決定すると共に、表示制御手段2153は、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2153dの停止図柄情報エリア・変動態様情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出表示制御手段2150側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出表示制御手段2150側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。
次に、ステップ6300で、装図表示内容決定手段2153a−1は、後述する図柄枠破り変動態様可否決定・内容決定処理を実行する。即ち、当該処理では、既に決定されているベース変動態様を土台として、ベース変動態様の途中から別の変動態様を組み込むかどうかと、組み込む場合にはその詳細内容の決定、そして、組み込む際にベース停止図柄を修正しなくてはいけない状況になった場合にはその修正処理を実行する。
次に、ステップ6106で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブル中の「図柄内容決定フラグ」をオンにし、次の処理(演出表示制御処理6200)に移行する。
図15は、図14でのステップ6300のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである図柄枠破り変動態様可否決定・内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、装図表示内容変更可否決定手段2153a−1−2は、乱数を取得した上で、装図表示内容変更可否決定用テーブル2153a−1−2−1を参照することにより、図柄枠破り演出を実行するか否かの抽選を行う。次に、ステップ6304で、装図表示内容変更可否決定手段2153a−1−2は、前記抽選に当選したか否かを判定する。そして、まず、ステップ6304でNoの場合は、ステップ6342で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリアに一時記憶されているベース変動態様(図14のステップ6110参照)を確定変動態様としてセットすると共に、停止図柄情報エリアに一時記憶されているベース停止図柄(図14のステップ6110参照)を確定停止図柄としてセットし、ステップ6106(演出表示内容決定処理6100)に移行する。他方、ステップ6304でYesの場合、以下で詳述するように、変動態様の差し替え処理を実行する。
変動態様の差し替え処理に際し、本最良形態では、(1)ベース変動態様のどこまでを表示させるのかを決定する処理を、ステップ6308〜ステップ6316にかけて実行し、(2)ベース変動態様(後段がカットされたベース変動態様)の後に組み込まれる、他の変動態様を決定する処理を、ステップ6320で実行し、(3)当該他の変動態様のどこから表示させるのか(換言すれば、当該他の変動態様の前段をどこまでカットするか)を決定すると共に、当該後段がカットされたベース変動態様処理と当該前段がカットされた他の変動態様との間に挿入する図柄枠破り演出を決定する処理を、ステップ6322〜ステップ6330にかけて実行し、最後に、(4)ベース変動態様に他の変動態様を組み込む際に、ベース停止図柄を他の図柄(特にリーチ図柄)に修正しなくてはいけない状況になった場合、当該処理を、ステップ6332〜6336にかけて実行する、という処理を実行する。以下、(1)〜(4)の各処理を順に説明する。
まず、ステップ6308〜ステップ6316にかけて実行する、(1)ベース変動態様のどこまでを表示させるのかを決定する処理について詳述する。はじめに、ステップ6306で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、乱数を取得した上で、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1(特に後段カットタイミング決定用テーブル)を参照することにより、ベース変動態様の後段カットタイミング(第1図柄仮停止後、第2図柄仮停止後、第3図柄仮停止後)を決定するための抽選を行う。次に、ステップ6308で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、前記抽選の結果、ベース変動態様の後段カットタイミングが第1図柄仮停止後であるか否かを判定する。ステップ6308でYesの場合、ステップ6310で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、非リーチ段階演出パーツとして「B1」(ここで、B1は、ベース変動態様の内、開始から第1図柄が仮停止するまでの変動態様パーツを意味する)を選択すると共に、前記演出パーツの変動時間情報(「TB1」)を取得する。他方、ステップ6308でNoの場合、ステップ6312で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、前記抽選(ステップ6306)の結果、ベース変動態様の後段カットタイミングが第2図柄仮停止後であるか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、非リーチ段階演出パーツとして「B2」(ここで、B2は、ベース変動態様の内、開始から第2図柄が仮停止するまでの変動態様パーツを意味する)を選択すると共に、前記演出パーツの変動時間情報(「TB2」)を取得する。他方、ステップ6312でNoの場合、ステップ6316で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、非リーチ段階演出パーツとして「B3」(ここで、B3は、ベース変動態様の内、開始から第3図柄が仮停止するまでの変動態様パーツを意味する)を選択すると共に、前記演出パーツの変動時間情報(「TB3」)を取得する。
次に、ステップ6320で実行する、(2)ベース変動態様(後段がカットされたベース変動態様)の後に組み込まれる、他の変動態様を決定する処理を説明する。まず、当該ステップに先立ち、ステップ6318で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリアを参照し、ベース変動態様の総変動時間情報(TTOTAL)を取得する。尚、当該処理でベース変動態様の総変動時間を取得するのは、この総変動時間の枠内にすべての変動態様パーツ(後段がカットされたベース変動態様パーツ+図柄枠破り演出パーツ+前段がカットされた他の変動態様パーツ)を収めるようにする主旨である。そして、ステップ6320で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、乱数を取得した上で、装図表示変更内容決定用テーブル2153a−1−3−1を参照することにより、組み込み変動態様を抽選で決定する。そして、次のステップ(ステップ6322)に移行する。
次に、ステップ6322〜ステップ6330にかけて実行する、(3)当該他の変動態様のどこから表示させるのか(換言すれば、当該他の変動態様の前段をどこまでカットするか)を決定する処理、並びに、当該後段がカットされたベース変動態様と当該前段がカットされた他の変動態様との間に挿入する図柄枠破り演出を決定する処理を詳述する。まず、ステップ6322で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、カウンタ中のm値に「1」をセットする。ここで、「m」は、ステップ6320で決定した組み込み変動態様のカットタイミング値である(図20参照)。次に、ステップ6324で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、装図変動態様記憶手段2153a−2の変動態様情報エリアを参照し、(前記抽選で決定した)組み込み変動態様(Xm)の変動時間情報(TXm)を取得する。次に、ステップ6326で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、{「TTOTAL」−(「TBn」+「TXm」)>0}であるか否か、即ち、前記取得したベース変動態様の総変動時間内に「後段がカットされたベース変動態様(B1〜B3のいずれか)」及び「カットタイミング“m”で前段がカットされた組み込み変動態様」が収まるか否かを判定する{以後、「TTOTAL」−(「TBn」+「TXm」)を「α」とする}。尚、ここで、ベース変動態様の総変動時間内に「後段がカットされたベース変動態様(B1〜B3のいずれか)」及び「カットタイミング“m”で前段がカットされた組み込み変動態様」がぴったりと収まる場合{「TTOTAL」−(「TBn」+「TXm」)=0}は、「図柄枠破り演出」や「揺れ変動演出」が実行不可となるため、「No」の判定を下す。ステップ6326でYesの場合、ステップ6328で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、装図変動態様記憶手段2153a−2を参照し、揺れ変動時間と合計して「α」秒となるような図柄枠破り演出(YK)を選択する(尚、本選択に際しては、選択された組み込み変動態様の演出内容に合わせたキャラクタに係る図柄枠破り演出を選択)。次に、ステップ6330で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、当該変動に係る確定変動態様として、後段がカットされたベース変動態様演出パーツ(Bn)、図柄枠破り演出パーツ(YK)及び前段がカットされた組み込み変動態様(Xm)を結合させた内容のデータを、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリア(確定変動態様)にセットし、次のステップ(ステップ6332)に移行する。他方、ステップ6326でNoの場合、ステップ6340で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、装図変動態様記憶手段2153a−2を参照し、カウンタ中のカットタイミング値(m)が「mFIN」であるか否か、即ち、組み込み変動態様がもはやカット不能であるか否かを判定する。ステップ6340でNoの場合、即ち、更にカット可能である場合には、ステップ6344で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、カウンタ中のm値に「1」を加算し、ステップ6324に戻る。他方、ステップ6340でYesの場合、即ち、もはやカット不能である場合には、当該変動態様を組み込むことが不能であると判断し、ステップ6342に移行する。
最後に、ステップ6332〜6336にかけて実行する、(4)ベース変動態様に他の変動態様を組み込む際に、ベース停止図柄を他の図柄(特にリーチ図柄)に修正しなくてはいけない状況になった場合の処理を詳述する。まず、ステップ6332で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの停止図柄情報エリアを参照し、ベース停止図柄がリーチ図柄(例えば「773」)であるか否かを判定する。ステップ6332でYesの場合、ステップ6334で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの停止図柄情報エリアに一時記憶されているベース停止図柄を確定停止図柄としてセットし、ステップ6338に移行する。他方、ステップ6332でNoの場合、ステップ6336で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、リーチ図柄(例えば「773」)を確定停止図柄としてセットし、ステップ6338に移行する。
以上で、変動態様の差し替え処理が完了する。この後、ステップ6338で、装図表示変更内容決定手段2153a−1−3は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「図柄枠破り演出フラグ」をオンにし、ステップ6106(演出表示内容決定処理6100)に移行する。
図16は、図13でのステップ6200のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、演出表示制御手段2150は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの装飾図柄管理テーブルを参照し、「図柄枠破り演出フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6400で、演出表示制御手段2150は、後述する図柄枠破り演出表示制御処理を実行し、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。他方、ステップ6202でNoの場合、ステップ6600で、演出表示制御手段2150は、後述する通常演出表示制御処理を実行し、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
図17は、図16でのステップ6400のサブルーチンに係る、本発明の特徴的処理の一つである図柄枠破り演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6402で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6402でYesの場合、ステップ6404で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、「図柄内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6404でYesの場合、ステップ6406及びステップ6408で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「図柄変動中フラグ」をオンにすると共に、「図柄内容決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6410で、装飾図柄表示制御手段2153aは、カウンタ中のn値に「1」をセットする。ここで、「n」は、図柄列番号である(1〜3のいずれか)。次に、ステップ6412で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dに一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2140上でベース変動態様(確定変動態様における、後段がカットされたベース変動態様パーツ)の変動表示を開始する。次に、ステップ6414で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリアにセットされた第n図柄の仮停止時間に基づき、タイマ(図示しない)を参照し、第n図柄の仮停止タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ6414でYesの場合、ステップ6416で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示装置2140上に、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの停止図柄情報エリアに一時記憶されたベース停止図柄の第n図柄を仮停止表示し、ステップ6418に移行する。他方、ステップ6414でNoの場合には、第n図柄の仮停止タイミングに到達するまで本処理(ステップ6414)を繰り返す。
そして、ステップ6418で、装飾図柄表示制御手段2153aは、タイマ(図示しない)を参照し、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリア(特に確定変動態様)にセットされたベース変動態様のカットタイミング(時間)に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ6418でNoの場合、ステップ6438で、装飾図柄表示制御手段2153aは、カウンタ中のn値に「1」を加算し、ステップ6414に移行する。他方、ステップ6418でYesの場合、ステップ6420で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリア(特に確定変動態様)に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2140上で図柄枠破り演出(YK)の表示を開始する。
次に、ステップ6426で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示装置2140上に、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの停止識別情報エリアに一時記憶された確定停止図柄の第2図柄までを仮停止表示すると共に、第3図柄を変動表示し、ステップ6428に移行する。そして、ステップ6428で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの変動態様情報エリアに一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2140上で前段カットタイミング以後の組み込み変動態様の変動表示を開始する。
次に、ステップ6430で、装飾図柄表示制御手段2153aは、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6432でYesの場合、ステップ6434で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dの停止図柄情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。次に、ステップ6434及びステップ6436で、装飾図柄表示制御手段2153aは、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「図柄枠破り演出フラグ」及び「図柄変動中フラグ」をオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。尚、ステップ6402でNoの場合にはステップ6430に移行し、ステップ6404及びステップ6430でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
図18は、図16でのステップ6600のサブルーチンに係る、通常演出表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6602で、演出表示制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段のフラグエリアを参照し、「図柄変動中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6602でYesの場合、ステップ6604で、演出表示制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段のフラグエリアを参照し、「図柄内容決定フラグ」がオンであるか否かを判定する。ステップ6604でYesの場合、ステップ6606及びステップ6608で、演出表示制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段のフラグエリア内の「図柄変動中フラグ」をオンにすると共に、「図柄内容決定フラグ」をオフにする。次に、ステップ6610で、演出表示制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段の変動態様情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310上で装飾図柄の変動表示を開始する。
そして、ステップ6630で、演出表示制御手段2320は、メイン側情報一時記憶手段を参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6630でYesの場合、ステップ6632で、演出表示制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段の停止図柄情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6634で、演出表示制御手段2320は、演出表示関連情報一時記憶手段のフラグエリア内の「図柄変動中フラグ」をオフにし、次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
尚、ステップ6602でNoの場合にはステップ6630に移行し、ステップ6604及びステップ6630でNoの場合には次の処理(特別遊技中表示制御処理6500)に移行する。
図19は、図13でのステップ6500のサブルーチンに係る、特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6502で、表示制御手段2153は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリアを参照し、「特別遊技中フラグ」がオフであるか否かを判定する。ステップ6502でYesの場合、ステップ6504で、表示制御手段2153は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6504でYesの場合、ステップ6506及びステップ6508で、表示制御手段2153は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「特別遊技中フラグ」をオンにすると共に、演出表示装置2140上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6510で、表示制御手段2153は、演出表示装置2140上で、ステップ1623で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。そして、ステップ6512で、表示制御手段2153は、メイン側情報一時記憶手段2151aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6512でYesの場合、ステップ6514で、表示制御手段2153は、演出表示装置2140上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6516で、表示制御手段2153は、演出表示関連情報一時記憶手段2153dのフラグエリア内の「特別遊技中フラグ」をオフにし、次の処理(演出表示内容決定処理6100)に移行する。尚、ステップ6502でNoの場合にはステップ6510に移行し、ステップ6504及びステップ6512でNoの場合には次の処理(演出表示内容決定処理6100)に移行する。
次に、図面を参照しながら、本発明に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。まず、図1を参照しながら一般的な遊技の流れを説明すると、遊技者がハンドルを時計回りに捻ることにより、遊技球が、遊技領域内に放出される。放出された当該遊技球は、釘や風車等の障害物に衝突を繰り返しながら下方に落下する。そして、当該遊技球が特図始動口2110に入球すると、特別図柄表示装置2130内の特図表示部2131上で特別図柄が変動を開始する一方、演出表示装置2140内の装図表示部2141上で装飾図柄が前記特別図柄とシンクロして変動を開始する。そして、所定時間経過後、変動していた特別図柄と装飾図柄が同時に停止する。この際、これら停止図柄が特定態様である場合(例えば「777」)、通常遊技時は閉状態である大入賞口2120が所定条件下で開状態となる特別遊技が実行される。
ここで、図24〜図26を参照しながら、本発明に係るパチンコ遊技機で表示され得る代表的な変動態様を説明する。まず、図24は、リーチとならない変動態様(図20の変動態様1)が選択され、確定停止図柄として「631」が選択された場合の作用図である。まず、三列の装飾図柄列が同時に下方へ変動を開始する(第一段の図)。そして、所定時間経過後、第一図柄列(左図柄)が、有効ライン上で「6」で仮停止する(第二段の図)。更に、第一図柄列が仮停止してから所定時間経過後、第二図柄列(中図柄)が、有効ライン上で「3」で仮停止する(第三段の図)。そして、第二図柄列が仮停止してから所定時間後、第三図柄列(右図柄)が、有効ライン上で「1」で仮停止する(第四段の図)。そして、所定時間揺れ変動を行った後、有効ライン上で仮停止した「631」を確定表示し、当該変動が完了する。尚、図23の一段目が、当該変動時の演出表示関連情報一時記憶手段2153dの一時記憶内容である。
次に、図25は、リーチとなる変動態様(図20の変動態様7)が選択され、確定停止図柄として「773」が選択された場合の作用図である。まず、三列の装飾図柄列が同時に下方に変動を開始する(第一段の図)。そして、所定時間経過後、第一図柄列(左図柄)が、有効ライン上で「7」で仮停止する(第二段の図)。更に、第一図柄列が仮停止してから所定時間経過後、第二図柄列(中図柄)も、有効ライン上で「7」で仮停止する(第三段の図)。これにより、右図柄が「7」で停止すれば「777」という大当たり態様となる「リーチ状態」が構築される。そして、第二図柄列が仮停止してから所定時間、第三図柄列(右図柄)が下方に向けてスロー変動を行った後(第四段の図)、キャラクタA(ヘビ)が登場し、第三図柄列を下方に移動させる演出を行った後(第五段の図)、有効ライン上で「3」で仮停止する(第六段の図)。そして、所定時間揺れ変動を行った後、有効ライン上で仮停止した「773」を確定表示し、当該変動が完了する。尚、図23の二段目が、当該変動時の演出表示関連情報一時記憶手段2153dの一時記憶内容である。
次に、図26は、スーパーリーチとなる変動態様(図20の変動態様9)が選択され、確定停止図柄として「776」が選択された場合の作用図である。まず、三列の装飾図柄列が同時に下方に変動を開始する(第一段の図)。そして、所定時間経過後、第一図柄列(左図柄)が、有効ライン上で「7」で仮停止する(第二段の図)。更に、第一図柄列が仮停止してから所定時間経過後、第二図柄列(中図柄)も、有効ライン上で「7」で仮停止する(第三段の図)。これにより、右図柄が「7」で停止すれば「777」という大当たり態様となる「リーチ状態」が構築される。そして、第二図柄列が仮停止してから所定時間、第三図柄列(右図柄)が下方に向けてスロー変動を行った後(第四段の図)、キャラクタA(ヘビ)が登場し、第三図柄列を下方に移動させる演出を行った後(第五段の図)、有効ライン上で「3」で仮停止する(第六段の図)。その後、キャラクタC(鳥)が登場し、当該仮変動した第三図柄列を突付くことにより次の図柄に移行する「スーパーリーチ状態」に移行し(第七段の図)、所定時間経過後、有効ライン上で「5」で仮停止する(第八段の図)。その後、当該仮変動した第三図柄列が再変動を開始し、図柄を回転させることにより次の図柄に移行する「スーパーリーチ状態」{キャラクタB(人)が第三図柄を回転させる演出}に移行する(第九段の図)。そして、当該スーパーリーチ演出を所定時間実行した後、所定時間の揺れ変動を経て、有効ライン上で仮停止した「776」を確定表示し、当該変動が完了する(第十段の図)。尚、図23の三段目が、当該変動時の演出表示関連情報一時記憶手段2153dの一時記憶内容である。
次に、図27及び図28を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機に特徴的な作用を説明する。まず、図27は、(1)ベース変動態様=「変動態様1」(図24参照)、ベース停止図柄=「631」、(2)図柄枠破り演出の実行を決定、(3)ベース変動態様の後段カットタイミング=「第一図柄が仮停止した時点」、(4)差し替え変動態様=「変動態様7」(図25参照)、差し替え停止図柄=「773」、(5)差し替え変動態様の前段カットタイミング=「カットタイミング1」(図20参照)、が選択された場合の作用図である。そこで図27を時系列的に説明すると、まず、三列の装飾図柄列が同時に下方へ変動を開始する(第一段の図)。そして、所定時間(4秒)経過後、第一図柄列(左図柄)が、有効ライン上で「6」で仮停止する(第二段の図)。この直後、仮停止した「6」からキャラクタA(ヘビ)が飛び出し(0.5秒間、第三段の図)、キャラクタAが画面一杯に広がる(第四段の図)。そして、キャラクタAが縮小して画面の右に移動すると、第一図柄及び第二図柄が「7」で仮停止したリーチ状態が構築される(第五段の図)。そして、第三図柄が下方に向かってスロー変動する、キャラクタAに関連したリーチ演出が所定時間(5秒間)行われた後(キャラクタAが第三図柄列を下方に移動させる演出、第六段の図)、有効ライン上で「3」で仮停止する。その後、所定時間(0.5秒間)の揺れ変動を経て、有効ライン上で仮停止した「773」を確定表示し、当該変動が完了する(第七段の図)。
次に、図28は、(1)ベース変動態様=「変動態様1」(図24参照)、ベース停止図柄=「731」、(2)図柄枠破り演出の実行を決定、(3)ベース変動態様の後段カットタイミング=「第二図柄が仮停止した時点」、(4)差し替え変動態様=「変動態様9」(図26参照)、(4)差し替え変動態様の前段カットタイミング=「カットタイミング4」(図20参照)、が選択された場合の作用図である。そこで図28を時系列的に説明すると、まず、三列の装飾図柄列が同時に下方へ変動を開始する(第一段の図)。そして、所定時間(4秒)経過後、第一図柄列(左図柄)が、有効ライン上で「7」で仮停止する(第二段の図)。更に、第一図柄列が仮停止してから所定時間(8秒)経過後、第二図柄列(中図柄)が、有効ライン上で「3」で仮停止する(第三段の図)。この直後、仮停止した第2図柄の「3」からキャラクタB(人)が飛び出し(第四段の図)、キャラクタBが画面一杯に広がる(0.5秒間、第五段の図)。そして、キャラクタBが縮小して画面の右に移動すると、第一図柄及び第二図柄が「7」で仮停止したリーチ状態が構築される(第六段の図)。その後、キャラクタBにより第三図柄が回転して次の図柄に移行する、キャラクタBに関連した「スーパーリーチ状態」に移行する(第七段の図)。そして、当該スーパーリーチ演出を所定時間(1秒間)実行した後、所定時間(0.5秒)の揺れ変動を経て、有効ライン上で仮停止した「776」を確定表示し、当該変動が完了する(第八段の図)。
本最良形態によれば、一旦選択した変動態様(ベース変動態様)を途中から別の変動態様に切り替えるように構成されているので、変動時間が比較的短いものが選択された場合であっても、途中からスーパーリーチ演出を組み込むことが可能になる。そのため、従来機における、スーパーリーチに発展する演出が常に長時間に亘ってしまう、という問題を解消しつつ、スーパーリーチ演出(の一部)を遊技者に提供することができるという効果を奏する。また、ベース変動態様と別の変動態様との様々な組み合わせが可能になるので、例えば、ベース変動態様がリーチ演出に差し掛かる前に、当該ベース変動態様を、スーパーリーチ演出に突入した他の変動態様に差し替えることにより、従来機における、非リーチ演出→リーチ演出→スーパーリーチ演出、といった段階を経なくてもいきなりスーパーリーチ演出を表示することが可能になる結果、大当たりの道のりの遠さを遊技者に感じさせてしまう、といった従来の問題点を解消することが可能になるという効果をも奏する。更には、ベース変動態様を別の変動態様に差し替えるタイミングも任意であるので、従来機における、第一図柄と第二図柄が同一図柄で仮停止した場合にのみリーチ演出に発展するといった、次の演出に発展するタイミングが固定的であることに起因しての、遊技の興趣性を低下させるという問題も解消できるという効果をも奏する。
更に、ベース変動態様及び別の変動態様の両方をそれぞれ所定タイミングで切断した上で両者を結合させた場合、もともと内部的に定められている変動時間よりも短いときには、当該時間差に対応したスペーサー演出をこれらの間に挿入するよう構成されているので、ベース変動態様及び別の変動態様の切断タイミングが限定されなくて済むという効果を奏する。
更に、ベース変動態様の後段カットタイミングとして、複数の識別情報列のいずれか一列の仮停止タイミングを選択するように構成されているので、全く脈絡の無い部分で切断した場合と比較すると、仮停止という一応の区切りを契機として次の変動態様(ベース変動態様とは異なる他の変動態様)に切り替わるため、変動態様(ベース変動態様の一部+他の変動態様の一部)全体としての演出移行の不自然さを回避することができる。更には、複数の識別情報列のいずれの仮停止タイミングでもよいので、例えば従来機では、演出内容が激変するタイミング(リーチ突入タイミング)が、第二図柄が仮停止した後に限定されていたが、第一図柄や第三図柄が仮停止した後でも当該タイミングとして選択される可能性がある結果(即ち、どの図柄が仮停止した場合でも、そこからリーチやスーパーリーチ演出へと発展する可能性を持たせた結果)、遊技者に対して継続的な興奮感を付与し続けられるという効果を奏する。
更に、複数の変動態様のそれぞれが一又は複数のカットタイミングを有するよう構成されているので、総変動時間が所定時間(当初に選択したベース変動態様の変動時間)という制限の中で、様々なベース変動態様と別の変動態様との組み合わせが担保される結果、当該組み合わせの自由度が増大し、より遊技の興趣性を高めることが可能になるという効果を奏する。
更に、場合により、既に決定されている停止識別情報を別の停止識別情報に差し替えるよう構成されているので、ベース変動態様と組み合わせる他の変動態様として、リーチ演出やスーパーリーチ演出を有する変動態様が選択された場合、当該ベース変動態様と対応した形で停止図柄として非リーチ図柄が選択されていたとしても、これをリーチ図柄に切り替えることができる。したがって、表示される変動態様の内容と停止図柄との間で噛み合わなくなる事態を解消することが可能になるという効果を奏する。