JP4716503B2

JP4716503B2 - 弾球遊技機

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Publication number: JP4716503B2
Application number: JP2006089533A
Authority: JP
Inventors: 豪高橋
Original assignee: Sammy Corp
Current assignee: Sammy Corp
Priority date: 2006-03-28
Filing date: 2006-03-28
Publication date: 2011-07-06
Anticipated expiration: 2026-03-28
Also published as: JP2007260166A

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における演出制御技術に関する。

弾球遊技機として様々な機種のぱちんこ遊技機が親しまれている。従来のぱちんこ遊技機の中には、遊技盤上に形成された始動口へ遊技球が落入すると、その結果としてランダムに抽選値が取得されるものがある。取得された抽選値は保留球として、たとえば最大４個まで一時記憶される。保留球は順次、１つずつ読み出されて当否判定され、その判定結果に応じて特別図柄とよばれる図柄が変動表示される。このとき、特別図柄の変動表示と連動して、装飾図柄や演出図柄などとよばれる演出目的の図柄が変動表示される場合もある。そして、読み出された抽選値による抽選結果に基づいて、特別図柄の停止表示態様が決定される。

特別図柄が変動表示後、当たり態様にて停止表示されると、いわゆる「大当たり」として特別遊技に遊技状態が移行する。特別遊技は、複数回の単位遊技で構成される。遊技盤上に形成される大入賞口は単位遊技の開始時に開放される。単位遊技はその開始から、所定期間、たとえば３０秒間経過するか、あるいは単位遊技中において遊技球が大入賞口へたとえば９球以上入賞したときに終了する。このとき大入賞口も一旦閉鎖される。単位遊技中において、大入賞口内に設けられたＶゾーンとよばれる特定領域を遊技球が通過していれば、単位遊技は次の単位遊技へと継続される。このとき再び大入賞口は開放される。単位遊技は所定回数、たとえば、１５回を限度として継続され得る。なお、大入賞口内にＶゾーンを設けない場合もある。この場合、大入賞口への遊技球の入球の有無に拘わらず所定回数の単位遊技を実行することになる。そして、遊技球が大入賞口に落入すると、通常よりも多くの遊技球が賞球として払い出される。

一般的な遊技者は多くの賞球を獲得するために大入賞口を開放させること、すなわち、特別遊技に遊技状態を移行させることを主たる目的として遊技をする。装飾図柄は、特別図柄が変動表示する期間に対応して変動表示され、抽選の結果を視覚的に演出する。装飾図柄による演出として、たとえばスロットマシンのゲームを模した３列の図柄を変動表示させる弾球遊技機がある。図柄の変動表示は一定時間経過後に停止される。大当たりである場合には、通常、３列の図柄は一致した態様にて停止表示される（たとえば、特許文献１参照）。

このように遊技者は、大当り獲得を目的とし、始動口へ遊技球を入球させる行為と、その結果変動する装飾図柄の停止を確認する行為を継続的に行いながら遊技を進めることになる。この行為は単調であり、遊技への興味を減退させる原因の一つとなることがある。そこで、装飾図柄の変動表示を演出的にすることによって遊技者の遊技に対する興味を持続させようとしている。たとえば、装飾図柄の変動表示は、単に複数の図柄を変動表示させるだけでなく、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる、いわゆるリーチ演出を伴ったり、リーチ演出時に変動時間を通常よりも長くして図柄変動にストーリー性を持たせたりしている。その他、遊技者の遊技に対する興味の持続や期待度の向上を図るために、装飾図柄が変動表示している画面上に特定のキャラクタやアイテムを登場させたり、遊技盤上のランプを演出的に発光させたり、可動役物を駆動させたりすることなども行われている。
特開２００３−２３０７１４号公報

しかし、上述した演出は、いずれも当否抽選の結果に基づき、弾球遊技機側で予め準備した演出パターンにしたがって実行されるものである。言い換えれば、遊技者が弾球遊技機から受動的に受ける演出であり、興味の持続性の向上効果や期待度の向上効果にも限界がある。そこで、近年、演出時のキャラクタの選択を遊技者に行わせたり、キャラクタの動作と連動した連打入力を遊技者に行わせるなどの遊技者参加型の弾球遊技機が考案されている。このような遊技者参加型の演出は遊技者の遊技に対する興味の持続や期待度の向上に大きく寄与することが可能で、遊技者が積極的に参加可能な演出ができる弾球遊技機の開発が望まれている。

本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、遊技者が積極的に操作することにより遊技中の演出が変化し演出性や遊技性を向上できる弾球遊技機を提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動口と、始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果に応じて表示装置に表示する停止図柄を決定する図柄決定手段と、当否抽選の結果を示すために図柄を表示装置に変動表示させる表示制御手段と、当否抽選の結果が当たりとなったことを示す当たり態様にて図柄が停止表示されたときに、特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、当否抽選の結果が当たりである図柄の変動表示中に、始動口に遊技球が入球した場合、当該図柄変動が当たり態様にて停止することを遊技者に報知する報知手段と、を含む。

遊技者の遊技中の最大の関心は、変動中の図柄が当たりの態様で停止するか否かであり、その結果はできるだけ早く遊技者に提供してあげたい。また、遊技者に停止図柄が表示されるまでの演出、特に弾球遊技機のイメージを強く印象付けるような演出は十分に楽しんでもらいたい。この態様によると、当否抽選の結果が当たりである図柄の変動表示中に始動口に遊技球が入球した場合、報知手段は変動中の図柄が当たり態様にて停止することを遊技者に報知する。その結果、当該変動が当たり態様で停止することを遊技者に早期に認識させることができる。また、図柄の変動が停止するまでの演出を十分に楽しませることができる。さらに、当該変動が当たり態様で停止するか否かを示す報知を受けたいか否かを、始動口に遊技球を入球させるか否かにより遊技者自身に選択させることができる。このとき、単なる遊技球の打ち出しという遊技者による操作だけでなく、打ち出された遊技球が始動口に入球したことを報知の契機とすることで、報知を発生させることに不確実性をもたせることができ、弾球遊技機の演出性や遊技性を向上できる。このように、従来のぱちんこ遊技機は、図柄の変動中遊技者は図柄が当たり態様で停止するか否かの結果を受動的に待つのみであったが、本態様によれば、その結果を積極的に取得することができる。

また、遊技者は、図柄変動中、特にあと一つ図柄が揃えば当たり態様の図柄組合せとなるリーチ変動中などに、遊技球の弾球を控える、いわゆる「止め打ち」を実施する場合がある。しかし、この態様によれば、始動口への入球が報知の契機となるので、止め打ちを抑制する手段とすることができる。

報知手段は、当たり態様で停止する図柄の変動開始後に、始動口への遊技球の初回の入球に対して、報知処理を行うようにしてもよい。この態様によれは、遊技者が報知を希望する場合、図柄の変動開始後、早期の段階で報知処理を行うことができ、遊技性を向上することができる。

報知手段は、当たり態様で停止する図柄の変動開始後に、図柄決定手段が決定した停止図柄に応じて、始動口への遊技球の初回のみの入球に対して、または始動口への遊技球の複数回の入球に対して報知処理を行うようにしてもよい。当たり態様で停止する図柄は、その図柄の種類によって、特別遊技の継続長さや特別遊技終了後に付加される権利の有無などを表現する場合がある。報知手段は、図柄決定手段が決定した停止図柄に応じて報知回数を変化させることにより、当たり態様で停止する図柄の詳細を遊技者に報知できる。その結果、遊技性や演出性を向上することができる。

報知手段は、図柄決定手段が決定した停止図柄に応じて、報知態様を変化させてもよい。前述のように当たり態様の停止図柄は様々な情報を含む場合がある。したがって、停止図柄に応じて報知態様を変化させれば、当たり態様に関する明確な情報を遊技者に容易に提供できて遊技性や演出性を向上できる。なお、報知態様は、たとえば、停止図柄ごとに報知パターンを変化させたり、報知に使う手段を変えたりすることができる。

報知手段は、当該図柄変動が当たり態様で停止することを音声手段または視覚手段または振動手段の少なくともいずれか一つの手段により報知してもよい。音声手段は、たとえば、ベル音や衝撃音、メッセージなどを出力する手段で、たとえばスピーカも含む。視覚手段は、たとえば、遊技盤上に配置されたランプや各種図柄を表示する表示装置、可動役物などを含んでもよい。振動手段は、たとえば、遊技者が把持している発射ハンドルを振動させたり、遊技者が座る椅子を振動させてもよい。また、弾球遊技機を振動させるものでもよい。この態様によれば、当たり態様に関する明確な情報を遊技者に提供できる。なお、音声手段、視覚手段、振動手段のいずれか１つを用いて報知処理を実施する場合、たとえば当たり態様の停止図柄の種類に応じて報知パターンを変えてもよい。たとえば、音声手段の場合、発生する音のトーンを停止図柄の種類に応じて変化させたり、発生する音の種類を変えることができる。また、ランプなどの視覚手段の場合、たとえば点滅回数や発光位置、発光数などを停止図柄に応じて変化させてもよい。また、振動手段の場合、たとえば、振動の強度や振動の長さなど振動パターンや振動させる位置を変化させてもよい。

図柄の変動中に始動口に入球した変動待ちの遊技球を所定数を上限として保留する保留手段を含み、報知手段は、保留手段による保留球数が上限に達した後の始動口への入球に対して報知処理をおこなってもよい。遊技者は、図柄変動中に保留球数が上限に達した時点で、遊技球の発射を控える、いわゆる「止め打ち」を実施する場合がある。この態様によれば、始動口への入球が報知の契機となるので、止め打ち抑制に寄与できる。

なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。

本発明によれば、変動中の図柄が当たり態様で停止するか否かの報知を遊技者の操作により提供することが可能になり、弾球遊技機を遊技者参加型としてその遊技性や演出性を向上することができる。

図１は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。

ぱちんこ遊技機１０は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機１０の遊技機枠は、外枠１１、前枠１２、透明板１３、扉１４、上球皿１５、下球皿１６、および発射ハンドル１７を含む。外枠１１は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機１０を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠１２は、外枠１１の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠１１へ開閉可能に取り付けられる。前枠１２は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。

透明板１３は、ガラスなどにより形成され、扉１４により支持される。扉１４は、図示しないヒンジ機構により前枠１２へ開閉可能に取り付けられる。上球皿１５は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿１６への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿１６は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿１５と下球皿１６の間にはスピーカ１８が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。操作ボタン８２は、遊技者が遊技機側所定の指示に対し入力するために操作するボタンである。操作ボタン８２は、上球皿１５近傍の外壁面に設けられる。

遊技盤５０は、外レール５４と内レール５６により区画された遊技領域５２上に、アウト口５８、特別図柄表示装置６１、演出表示装置６０、始動入賞口（以下、「始動口」という）６２、センター飾り６４、大入賞口６６、作動口６８、一般入賞口７２を含む。更に遊技領域５２には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。始動口６２は、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置７４と、始動口の普通電動役物を拡開させるための普通電動役物ソレノイド７６を備える。始動入賞検出装置７４は、始動口６２への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。一般入賞口７２は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置７３を備える。一般入賞検出装置７３は、一般入賞口７２への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。大入賞口６６は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置７８と、大入賞口６６を拡開させるための大入賞口ソレノイド８０を備える。入賞検出装置７８は、大入賞口６６への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。

大入賞口６６は、特別図柄１９２が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口６６はアウト口５８の上方等の位置に設けられる。大入賞口６６の入賞検出装置７８は、遊技球の通過を検出するセンサを備える。

遊技領域５２の略中央に設けられた特別図柄表示装置６１および演出表示装置６０は、それぞれの画面に特別図柄１９２の変動と、特別図柄１９２に連動する装飾図柄１９０の変動を表示する（以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という）。特別図柄１９２は、始動口６２への遊技球の落入を契機として行われる抽選（以下、「当否抽選」とよぶ）の結果に対応した図柄である。その変動表示が停止されたときの図柄態様が当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが当たり発生タイミングとなる。特別図柄表示装置６１は、たとえば７セグメントＬＥＤで構成される表示手段である。演出表示装置６０は、特別図柄１９２の変動表示と連動するかたちで装飾図柄１９０を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄１９０は、特別図柄１９２で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置６０は、装飾図柄１９０として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置６０は、この実施形態では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやＬＥＤなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄１９２は必ずしも演出的な役割を持つことを要しないため、本実施形態では演出表示装置６０の左下方の特別図柄表示装置６１にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割を持たせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置６０のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。作動口６８は、遊技盤５０の左側方位置に設けられる。作動口６８は、通過検出装置６９を含む。通過検出装置６９は、作動口６８への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口６８への遊技球の通過は始動口６２を拡開させるための抽選の契機となる。

遊技者が発射ハンドル１７を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿１５に貯留された遊技球が１球ずつ内レール５６と外レール５４に案内されて遊技領域５２へ発射される。遊技者が発射ハンドル１７の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域５２の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口７２や始動口６２、大入賞口６６の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿１５または下球皿１６に払い出される。一般入賞口７２等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口５８に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。

遊技球が始動口６２に落入すると、特別図柄表示装置６１および演出表示装置６０において特別図柄１９２および装飾図柄１９０が変動表示される。特別図柄１９２および装飾図柄１９０の変動表示は、表示に先立って決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄１９２および装飾図柄１９０が当たりを示す図柄である場合、通常遊技から特別遊技に移行し、大入賞口６６の開閉動作が開始される。このとき、スロットマシンのゲームを模した装飾図柄１９０は、３つの図柄を一致させるような表示形態となる。

大入賞口６６は、たとえば約３０秒間開放された後、またはたとえば９球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。大入賞口６６が開放中に遊技球が特定領域へ少なくとも１球落入した場合、大入賞口６６は再度開放される。このように、大入賞口６６が１回開放される間に遊技球が少なくとも１球以上特定領域へ落入することを条件に大入賞口６６の開閉が所定回数、たとえば１５回を限度として繰り返される。なお、大入賞口６６の特定領域の設置は任意であり、特定領域を設置しない場合は、遊技球の落入に拘わらず、大入賞口６６の所定回数の開閉動作を実施するようにしてもよい。

特別遊技が発生した場合であって抽選などの所定の条件が満たされた場合、特別遊技の終了後に特定遊技として確率変動遊技が開始される。確率変動遊技においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。

作動口６８を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄とよばれる図柄が普通図柄表示装置５９に変動表示される。普通図柄表示装置５９は演出表示装置６０の右方に設けられる。普通図柄表示装置５９は、２つのランプを備える。それぞれのランプが交互に点滅する動作が「普通図柄の変動表示」に相当する動作である。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が停止すると、通常、５０％から８０％程度の確率で始動口６２が所定時間拡開する。このとき、普通図柄表示装置５９の２つのランプの所定の一方が点灯表示されることになる。変動短縮遊技の実行中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、始動口６２が開放状態となる時間が相対的に長く設定されている。

演出表示装置６０の周囲には、センター飾り６４が設けられる。センター飾り６４は、遊技球の流路、特別図柄表示装置６１および演出表示装置６０の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り６４は、その上部に抽選保留ランプ２０が設けられ、左側部に作動保留ランプ２２が設けられている。抽選保留ランプ２０は、４個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口６２へ入賞した当否抽選の結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。作動保留ランプ２２もまた４個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口６８を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。また遊技効果ランプ９０が遊技領域５２に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。

図２は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。

電源スイッチ４０はぱちんこ遊技機１０の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板１０２は、ぱちんこ遊技機１０の全体動作を制御し、特に始動口６２へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板１０４は、液晶ユニット４２を備え、演出表示装置６０における表示内容を制御し、特にメイン基板１０２による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板１０２およびサブ基板１０４は、遊技制御装置１００を構成する。セット基盤３９は、賞球タンク４４や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット４３等を含む。払出ユニット４３は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク４４から供給される遊技球を上球皿１５へ払い出す。払出制御基板４５は、払出ユニット４３による払出動作を制御する。発射装置４６は、上球皿１５の貯留球を遊技領域５２へ１球ずつ発射する。発射制御基板４７は、発射装置４６の発射動作を制御する。電源ユニット４８は、ぱちんこ遊技機１０の各部へ電力を供給する。

図３は、本実施形態におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す。

ぱちんこ遊技機１０において、遊技制御装置１００は、始動口６２、大入賞口６６、一般入賞口７２、作動口６８、特別図柄表示装置６１、演出表示装置６０、普通図柄表示装置５９、操作ボタン８２、スピーカ１８、遊技効果ランプ９０のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置１００は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置１００は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機１０の全体動作を制御するメイン基板１０２と、図柄の演出等を制御するサブ基板１０４とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置１００は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するＲＯＭやＲＡＭ、演算処理に用いるＣＰＵ等の素子を含んで構成される。

メイン基板１０２は、入球判定手段１１０、当否抽選手段１１２、図柄決定手段１１４、保留制御手段１１６、メイン表示制御手段１１８、特別遊技制御手段１２０、特定遊技実行手段１２２、開閉制御手段１２４を備える。サブ基板１０４は、パターン記憶手段１３０、演出決定手段１３２、表示制御手段として機能する演出表示制御手段１３４、図柄選択手段１３６、報知手段１４０を備える。なお、メイン基板１０２に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板１０２ではなくサブ基板１０４に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板１０４に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板１０４ではなくメイン基板１０２に搭載されるかたちで構成されてもよい。

入球判定手段１１０は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段１１０は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口６２に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口６６に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口７２に入賞したと判断する。入球判定手段１１０は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口６８を通過したと判断する。

当否抽選手段１１２は、始動口６２への遊技球の入球を契機として、通常遊技から特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は０〜６５５３５の範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段１１２は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。

当否抽選手段１１２は、低確率状態では低確率による当否判定のための当否テーブル（以下、「非確変当否判定テーブル」とよぶ）を参照し、高確率状態では高確率による当否判定のための当否テーブル（以下、「確変当否判定テーブル」とよぶ）を参照する。非確変当否判定テーブルにおいては０〜２５５の範囲の当否抽選値が当たりと判定される。確変当否判定テーブルにおいては、０〜２５００の範囲の当否抽選値が当たりと判定される。当否抽選手段１１２は、これら複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定することにより当否抽選を実行する。当否抽選手段１１２による判定結果は、特別図柄表示装置６１において特別図柄１９２の変動表示により示される。特別図柄の変動表示として、０〜９の範囲で数字を循環させるようにしてもよい。特別図柄のが０のときは当否抽選結果が外れ、特別図柄が奇数のときは確率変動付きの当たり、偶数のときは通常の当たりのように取り決めておいてもよい。また、当否抽選手段１１２による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置６０において変動表示される。

図柄決定手段１１４は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。

図柄決定手段１１４は、特別図柄表示装置６１に表示させる特別図柄１９２の停止図柄と変動パターンを決定する。図柄決定手段１１４は、０〜２５５の範囲で生成されるパターン抽選値に応じて特別図柄の変動パターンを決定する。また、図柄決定手段１１４は０〜２５５の範囲で生成される図柄抽選値に応じて特別図柄の停止図柄態様を決定してもよい。当否抽選値が当たりであるときには、図柄抽選値によって、通常当たりか確変当たりのいずれとなるかが決定される。なお、当否抽選値が外れであれば、複数種類の外れ図柄のうちのいずれかが停止図柄として決定される。図柄決定手段１１４は、当否抽選の結果、変動パターンを示すデータ、停止図柄をメイン表示制御手段１１８および演出決定手段１３２へ送出する。

図柄決定手段１１４は、普通図柄表示装置５９に表示させる普通図柄の停止図柄も普通図柄抽選により決定する。図柄決定手段１１４は、遊技球が作動口６８を通過した場合には、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段１２４が始動口６２の普通電動役物を所定時間拡開する。

保留制御手段１１６は、当否抽選手段１１２により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限は４である。保留制御手段１１６は、普通図柄抽選の結果についても４つを上限として保持する。

メイン表示制御手段１１８は、特別図柄を特別図柄表示装置６１に変動表示させる。メイン表示制御手段１１８は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段１３４へ送信することにより、メイン表示制御手段１１８による特別図柄１９２と演出表示制御手段１３４による装飾図柄の変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段１１８は、普通図柄の変動を普通図柄表示装置５９に表示させる。

特別遊技制御手段１２０は、当否抽選手段１１２による当否抽選結果が当たりであった場合に、特別遊技の実行処理を制御する。特定遊技実行手段１２２は、確変当たりが発生した場合、特別遊技後の通常遊技を高確率状態に設定する。このときには、特定遊技実行手段１２２は、当否抽選手段１１２が当否抽選のために参照すべき当否判定テーブルとして、確変当否判定テーブルを設定する。高確率状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段１１２による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。高確率状態において通常当たりが発生すると、特別遊技終了後の通常遊技は低確率状態となる。すなわち、特定遊技実行手段１２２は、当否抽選手段１１２が当否抽選のために参照すべき当否判定テーブルとして、非確変当否判定テーブルを設定する。

開閉制御手段１２４は、始動口６２の普通電動役物や大入賞口６６の開閉を制御する。開閉制御手段１２４は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド７６に開放指示を送り、始動口６２を開放させる。また、開閉制御手段１２４は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド８０に開放指示を送り、大入賞口６６を開放させる。

パターン記憶手段１３０は、装飾図柄１９０の変動パターンや停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを複数種類保持する。演出決定手段１３２は、装飾図柄１９０の停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段１１２による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、その変動時間に応じてパターン記憶手段１３０を参照し決定する。具体的には、演出決定手段１３２は、パターン決定手段１５０と図柄決定手段として機能する装飾図柄決定手段１５２を含む。パターン決定手段１５０は、装飾図柄１９０の変動パターンを決定し、装飾図柄決定手段１５２は、装飾図柄１９０の停止図柄を決定する。

装飾図柄１９０の停止図柄は、３つの図柄の組合せ（以下、これを単に「図柄組合せ」と呼ぶ）として形成される。例えば当否抽選手段１１２による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「７７７」や「１１１」のように３つの図柄が揃った組合せが装飾図柄決定手段１５２により選択される。この場合、装飾図柄として揃える数字は、特別図柄と同じ数字が選ばれることが好ましい。例えば、特別図柄が「３」の場合は装飾図柄が「３３３」となる。特別図柄に合わせて、奇数の図柄が３つ揃ったときは確率変動付きの当たり、偶数の図柄が３つ揃ったときは通常の当たりというように取り決めておいてもよい。当否抽選手段１１２による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合、装飾図柄決定手段１５２は「３１２」や「９４６」のように３つの図柄が揃っていない組合せを選択する。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、変動表示する複数の図柄があと１つ揃えば当たり態様の図柄組合せとなるリーチ付きの外れを示す変動パターンがパターン決定手段１５０によって選択された場合、装飾図柄決定手段１５２は「１９１」や「７２７」のようにひとつだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。そして、演出決定手段１３２は、装飾図柄１９０の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段１３４へ送る。

演出表示制御手段１３４は、選択された変動パターンのデータにしたがって演出表示装置６０に装飾図柄を変動表示させる。演出表示制御手段１３４は、遊技効果ランプ９０の点灯および消灯や、スピーカ１８からの音声出力などの演出処理も制御する。

図柄選択手段１３６は、パターン決定手段１５０が特定の演出を選択する場合に機能する。具体的には、パターン決定手段１５０が変動パターンに含まれる複数の変動パターンのうち、リーチ状態を演出する変動パターン（以下、リーチパターンという）を選択した場合に機能し、演出表示制御手段１３４で表示する図柄を選択する。この図柄選択手段１３６は、第１停止図柄選択手段１５４と第２停止図柄選択手段１５６を含む。パターン決定手段１５０が、リーチパターンを選択した場合、演出表示制御手段１３４が、図柄変動を行っている間に、第１停止図柄選択手段１５４は複数のリーチ状態を示す停止図柄（以下、リーチ停止図柄）の候補の中から遊技者の所望の図柄を選択する。つまり、リーチ演出が確定した場合、どのリーチ停止図柄で当たりを引き当てるかを遊技者に選択させる。第１停止図柄選択手段１５４は、演出表示制御手段１３４を介して複数種類のリーチ停止図柄の候補をたとえば演出表示装置６０に提示する。第１停止図柄選択手段１５４は、演出表示制御手段１３４を介して、たとえば、４種類のリーチ停止図柄の候補を遊技者に提示する。提示された複数のリーチ停止図柄は、たとえば移動するカーソルにより確定することができる。第１停止図柄選択手段１５４は、選択されたリーチ停止図柄の情報を演出表示制御手段１３４に送る。演出表示制御手段１３４は演出表示装置６０上で遊技者によって選択された図柄でリーチ演出を実行する。

また、第２停止図柄選択手段１５６は、第１停止図柄選択手段１５４が遊技者からの入力を受けて選択したリーチ停止図柄と、当否抽選手段１１２の当否抽選の結果に基づいて、残りの停止図柄を選択する。第２停止図柄選択手段１５６は、選択した停止図柄の情報を演出表示制御手段１３４に送り、停止図柄の組合せを演出表示装置６０に表示させる。

ところで、装飾図柄決定手段１５２は、当否抽選手段１１２の抽選結果が当たりの場合、図柄選択手段１３６が、リーチ停止図柄を選択するか否かに拘わらず、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、その変動時間に応じて停止図柄を決定している。したがって、第１停止図柄選択手段１５４および第２停止図柄選択手段１５６により遊技者の所望する図柄で当たり態様の表示を行った場合でも、演出表示制御手段１３４は最終的に装飾図柄決定手段１５２が予め決定した停止図柄にて当たり表示を実施することができる。

報知手段１４０は、演出表示制御手段１３４が当否抽選手段１１２の当否抽選の結果が当たりである図柄を変動表示している間に、始動口６２に遊技球が入球した場合、当該図柄変動が当たり態様にて停止することを遊技者に報知する報知処理を実施する。

以下、本実施形態のぱちんこ遊技機１０の演出を図４〜図７のイメージ図を用いて詳細に説明する。

図４（ａ）、図４（ｂ）は、図柄選択手段１３６が遊技者にリーチ停止図柄の選択を行わせる場合、演出表示装置６０に表示される画面の例である。前述したように、当否抽選手段１１２の当否抽選の結果などに基づいて、演出決定手段１３２のパターン決定手段１５０がリーチパターンを選択した場合、第１停止図柄選択手段１５４により演出表示装置６０上にリーチ停止図柄１９４の候補が表示される。図４（ａ）の場合、４つのリーチ停止図柄１９４の候補が変動中の装飾図柄１９０の上方に表示されている。このとき表示されるリーチ停止図柄１９４の種類は任意であるが、遊技者の期待度を増大させるためには、確率変動付きのリーチ停止図柄１９４、たとえば「１」、「３」、「５」、「７」などを表示することが好ましい。また、リーチ停止図柄１９４の１つには、カーソル１９６が重畳表示されている。このカーソル１９６は、たとえば一定スピードでリーチ停止図柄１９４の候補上を移動し、所望のタイミングで遊技者が操作ボタン８２を押下することにより１つのリーチ停止図柄１９４を選択することができる。また、たとえば操作ボタン８２を押下することで、カーソル１９６をリーチ停止図柄１９４の候補上を移動させてもよい。遊技者によるリーチ停止図柄１９４の選択は、最初の装飾図柄１９０の停止前に実行される必要がある。第１停止図柄選択手段１５４によりリーチ停止図柄１９４の候補が演出表示装置６０に提示しているにも拘わらず、最初の装飾図柄１９０の停止前に選択が実行されない場合、第１停止図柄選択手段１５４は、カーソルを任意の位置で自動停止させてもよい。たとえば、リーチ停止図柄１９４の表示後、１０秒以内に操作ボタン８２による選択操作が行われない場合、第１停止図柄選択手段１５４自身が１つのリーチ停止図柄１９４を選択する。なお、この場合、第１停止図柄選択手段１５４は常にデフォルトのリーチ停止図柄１９４を選択するようにしてもよい。

図４（ｂ）は、遊技者が操作ボタン８２を操作し、複数表示されたリーチ停止図柄１９４の候補の中から所望のリーチ停止図柄１９４として「５」を選択し、リーチが確定した状態を示している。このように、遊技者にリーチ停止図柄１９４を選択させることにより、遊技者は、嗜好に合ったリーチ停止図柄１９４や自分のジンクスにしたがったリーチ停止図柄１９４を用いて、当たりを引き当てる遊技をすることができる。なお、リーチ停止図柄１９４の候補が演出表示装置６０に提示され、所定時間経過前に、操作ボタン８２により選択が行われた場合、第１停止図柄選択手段１５４は直ちに選択されたリーチ停止図柄１９４をリーチパターンとして演出表示装置６０に表示させる。リーチ停止図柄１９４が確定すると、第２停止図柄選択手段１５６は、第１停止図柄選択手段１５４が遊技者からの入力を受けて選択したリーチ停止図柄１９４と、当否抽選手段１１２の当否抽選の結果に基づいて、残りの停止図柄（装飾図柄１９１）を選択する。たとえば、当否抽選手段１１２の抽選結果が当たりの場合、第２停止図柄選択手段１５６は、遊技者が選択したリーチ停止図柄１９４と同じ装飾図柄１９１を停止図柄として選択する。図４（ｂ）の場合、「５」を最後に停止する停止図柄として選択する。そして、演出表示制御手段１３４は、遊技者が選択したリーチ停止図柄に基づく当たり態様の停止図柄の組合せを演出表示装置６０に表示する。一方、当否抽選手段１１２の抽選結果が外れの場合、第２停止図柄選択手段１５６は、遊技者が選択したリーチ停止図柄１９４と異なる装飾図柄１９１を最後に停止する停止図柄として選択する。図４（ｂ）の場合、「５」以外の装飾図柄１９１を最後に停止する停止図柄として選択する。そして、演出表示制御手段１３４は、遊技者が選択したリーチ停止図柄に基づく外れ態様の停止図柄の組合せを演出表示装置６０に表示する。このように、図柄選択手段１３６は遊技者の選択したリーチ停止図柄１９４をそのまま活用して当否抽選の結果を遊技者に提示でき、遊技者参加型のぱちんこ遊技機１０を実現できる。また、第１停止図柄選択手段１５４が選択したリーチ停止図柄１９４を活用して、外れであることを遊技者に正確に伝達する外れ図柄の組み合わせを容易に決めることができる。

なお、パターン決定手段１５０が変動パターンとしてリーチパターンを選択した場合、図柄選択手段１３６が常に動作し、リーチ停止図柄１９４を選択させるようにしてもよい。また、パターン決定手段１５０が選択する変動パターンの中に、リーチ停止図柄１９４の選択を許可する許可フラグがついたものを含ませておいてもよい。この場合、リーチパターンが選択されても必ずしもリーチ停止図柄１９４の選択ができるとは限らないという遊技性を提供することができる。その結果、リーチ停止図柄１９４を選択できる演出にプレミア的な効果を持たせることが可能になり、遊技性の向上に寄与することができる。

図柄選択手段１３６の動作状態は、当否抽選手段１１２の抽選結果と、パターン決定手段１５０の変動パターン決定結果に応じて変化し、その結果、演出表示制御手段１３４の表示動作も変化する。具体的には、パターン決定手段１５０が変動パターン選択時にリーチパターンを選択しなかった場合、たとえば、当否抽選の結果がリーチを伴わない外れの場合、図柄選択手段１３６が動作することなく演出表示制御手段１３４は装飾図柄決定手段１５２が決定した停止図柄をパターン決定手段１５０の決定した変動パターンにしたがって表示する。また、当否抽選手段１１２による抽選の結果が外れであるが、パターン決定手段１５０がリーチパターンを選択し、かつそのパターンがリーチ停止図柄１９４の選択を許可しないパターンの場合がある。この場合も図柄選択手段１３６は動作することなく、演出表示制御手段１３４は装飾図柄決定手段１５２が決定したリーチ付き外れ態様の停止図柄をパターン決定手段１５０の決定した変動パターンにしたがって表示する。一方、当否抽選手段１１２による抽選の結果が外れであるが、パターン決定手段１５０がリーチパターンを選択し、かつそのパターンが遊技者にリーチ停止図柄１９４の選択を行わせるパターンの場合がある。この場合、図柄選択手段１３６が動作して、第１停止図柄選択手段１５４、第２停止図柄選択手段１５６により選択されたリーチ停止図柄に基づく外れ態様の停止図柄をパターン決定手段１５０の決定した変動パターンにしたがって演出表示制御手段１３４が表示させる。この場合、第２停止図柄選択手段１５６は、遊技者が選択したリーチ停止図柄以外の図柄を停止図柄として選択する。たとえば、第２停止図柄選択手段１５６は図柄変動においてリーチ停止図柄の１つ次に表示される図柄やリーチ停止図柄の１つ前に表示される図柄を停止図柄として選択してもよい。また、当否抽選手段１１２による抽選の結果が当たりであり、パターン決定手段１５０がリーチパターンを選択し、かつ遊技者にリーチ停止図柄１９４の選択を行わせないパターンの場合がある。この場合、図柄選択手段１３６が動作することなく、演出表示制御手段１３４は装飾図柄決定手段１５２が決定したリーチ付き当たり態様の停止図柄をパターン決定手段１５０の決定した変動パターンにしたがって表示する。また、当否抽選手段１１２による抽選の結果が当たりであり、パターン決定手段１５０がリーチパターンを選択し、かつそのパターンが遊技者にリーチ停止図柄１９４の選択を行わせるパターンの場合がある。この場合、図柄選択手段１３６が動作して、第１停止図柄選択手段１５４、第２停止図柄選択手段１５６により選択されたリーチ停止図柄に基づく当たり態様の停止図柄をパターン決定手段１５０の決定した変動パターンにしたがって表示する。

前述したように、装飾図柄決定手段１５２は、当否抽選手段１１２の抽選結果が当たりの場合、図柄選択手段１３６が、リーチ停止図柄を選択するか否かに拘わらず、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、その変動時間に応じて停止図柄を決定している。図柄選択手段１３６によりリーチ停止図柄の選択処理を行い、遊技者の所望する図柄で当たり演出を行った場合、図柄決定手段１１４は、遊技者が選択したリーチ停止図柄による当たり態様の停止図柄の組合せを仮表示する。この場合、図柄決定手段１１４が決定の決定結果に基づく停止図柄の態様と、実際の表示図柄の態様が異なってしまい、図柄の表示制御が煩雑になる。そこで、本実施形態において、演出表示制御手段１３４は仮表示後に装飾図柄決定手段１５２が図柄決定手段１１４が決めた結果に応じた停止図柄の組合せを表示するために再表示を実行する。このとき、「５５５」で仮停止した後、再抽選という形でさらに変動させてもよい。このような場合、パターン決定手段１５０は、リーチ演出の後、当たり図柄で仮停止して、さらに再抽選による変動を行う変動パターンを選択している。図４（ｃ）の場合、リーチ停止図柄１９４である「５」の当たり態様の組合わせに代えて、「７」の当たり態様の組合わせを再表示している。このような再表示処理をすることにより、図柄選択手段１３６によるリーチ選択演出の有無に拘わらず、装飾図柄決定手段１５２で決定した当たり態様の停止図柄を用いた演出を安定的にすることができる。また、装飾図柄決定手段１５２で決定した当たり態様の停止図柄は、特別遊技終了後の遊技状態を示すことがあるため、再表示することで、その情報を遊技者に伝達することができる。なお、遊技者には、自らが選択したリーチ停止図柄に基づき当たりを引き当てたという印象を与えることができるので、その後、再表示処理により停止図柄の組合せが変化しても違和感を生じさせることは少ない。

このように、装飾図柄１９０の変動演出をする場合に、遊技者の操作を反映させて遊技者の嗜好にあうリーチ図柄で演出を行うことにより、遊技者の遊技に対する参加意識を高め、遊技に対する興味や期待度を向上させることができる。

なお、図４（ａ）では、リーチ停止図柄１９４の候補を演出表示装置６０の一部に表示する例を示したが、リーチ停止図柄１９４の候補の表示を他の場所や他の表示装置を用いて行ってもよく、本実施形態と同様な効果を得ることができる。また、表示するリーチ停止図柄１９４の候補の数や表示形態は任意であり、リーチ停止図柄１９４を遊技者に選択させる形態のものであれば、本実施形態と同様の効果を得ることができる。

図５は、報知手段１４０の動作を説明するイメージ図である。報知手段１４０は、当否抽選手段１１２の抽選の結果が当たりである場合、遊技者の打ち出し操作により打ち出された遊技球が始動口６２に入球することで、当該変動が当たりであることの報知を当該図柄の変動中に実施する。本実施形態の場合、遊技者は、装飾図柄１９０の変動中に始動口６２に遊技球を入球させることにより当たりか否かを示唆する報知を受けることができる。報知手段１４０は、当否抽選手段１１２の抽選結果が当たりであり、かつ入球判定手段１１０から始動口６２に遊技球が入球したことを示す始動入賞情報を始動入賞検出装置７４を介して受け取ると、たとえばスピーカ１８を介して報知音を出力する。この報知音は、ベル音や衝撃音などでもよいが、たとえば、「ジュワン！」など、通常遊技中の演出では出力されないような特徴的な音であることが好ましい。遊技者はこの報知音を確認することにより、当該図柄変動が当たり態様で停止することを早期に認識することが可能になる。その結果、当たりであることを認識した後は、遊技者は当たり態様で停止する装飾図柄１９０の演出を楽しむことができる。

報知手段１４０の実行する報知処理は、当たり態様で停止する図柄の変動開始後、始動口６２への遊技球の初回以降の入球に対して実施することができる。この場合、遊技者は、始動口６２に遊技球を入球させることにより当該変動が当たり態様で停止するか、外れ態様で停止するかを早期に認識することができる。言い換えれば、当たり態様で図柄が停止するか否かの報知を受けたい場合には、遊技者は図柄変動中であっても、また、保留球数が保留上限に達していても継続的に始動口６２への入球を狙う打ち出し操作を行う必要が生じる。その結果、図柄変動時、特にリーチ変動時や保留球上限到達時でも止め打ちを抑制することができる。また、報知手段１４０は、図柄決定手段１１４が決定した停止図柄に応じて、始動口６２への遊技球の初回のみの入球に対して、または始動口６２への遊技球の複数回の入球に対して報知処理を実施するようにしてもよい。たとえば、図柄決定手段１１４の決定した図柄が確率変動なしの大当りの場合、初回の入球に対してのみ報知処理を行い、２球目からの入球には報知処理を行わないようにすることができる。また、図柄決定手段１１４の決定した図柄が確率変動付き大当りの場合には、初回の入球に続き、２球目以降の入球に対しても報知処理を実施することができる。この場合、遊技者は、２球目以降の報知音を確認することにより、当該変動が確率変動付き大当りか否かを認識することができる。なお、報知手段１４０は、図柄決定手段１１４の決定した図柄に応じて、報知態様を変化させてもよい。たとえば、確率変動の有無や単位遊技の継続回数に応じて、報知音の種類や音質を変化させてもよい。たとえば、発生する音のトーンを変えたり、発生する音の種類を変えてもよい。なお、報知手段１４０は２球目以降の入球に対しても報知処理と報知態様の変化を組み合わせることにより、当たりの種類を遊技者に容易に提示できる。

報知手段１４０は、報知を出力する手段としてスピーカ１８などの音声手段の他に、たとえば遊技効果ランプ９０の点滅や発光色の変化などを用て視覚的に報知を実施することもできる。また、図示しない可動役物の動作や発射ハンドル１７や遊技者の座る椅子などに内蔵した振動手段によって遊技者に報知するものであってもよい。また、音声手段、視覚手段、振動手段を適宜組み合わせて利用してもよい。この場合、より効果的な報知を遊技者に対して実施することができる。

このように、当該変動が当たり態様で停止するか否かを示す報知を受けたいか否かを遊技者の操作、すなわち、始動口に遊技球を入球させるか否かにより遊技者自身に選択させることができる。その結果、従来のぱちんこ遊技機のように、図柄の変動中遊技者は図柄が当たり態様で停止するか否かの結果を受動的に待つのみではなく、変動の結果を積極的に取得することが可能になり、新たな遊技形態を遊技者に提供できるとともに、演出性や遊技性を向上させることができる。

ところで、本実施形態において、演出表示制御手段１３４は、装飾図柄１９０を停止表示するまでに、その停止させる装飾図柄１９０の候補として表示する複数の停止候補図柄を、複数種類の表示間隔を用いて非等間隔で表示している。図６（ａ）、図６（ｂ）、図６（ｃ）は、パターン記憶手段１３０の保持する装飾図柄１９０のパターンテーブルの内容を模式的に示したものである。すなわち、図６（ａ）〜図６（ｃ）は演出表示制御手段１３４が装飾図柄１９０を停止表示するまでに、その図柄の候補として表示する複数の停止候補図柄１９８とその表示間隔を説明する説明図である。図６（ａ）は、図１の演出表示装置６０において、左側に表示される装飾図柄１９０ａの停止候補図柄１９８を示し、図６（ｂ）は、図１の演出表示装置６０において、中央に表示される装飾図柄１９０ｂの停止候補図柄１９８を示す。また、図６（ｃ）は、図１の演出表示装置６０において、右側に表示される装飾図柄１９０ｃの停止候補図柄１９８を示す。図６（ａ）〜図６（ｃ）に示すように、装飾図柄１９０ａと装飾図柄１９０ｃは、各停止候補図柄１９８が間隔ａの等間隔で出現するようになっているが、装飾図柄１９０ｂの各停止候補図柄１９８は間隔ａ、間隔ｂ、間隔ｃ、間隔ｄのように非等間隔になっている。すなわち、装飾図柄１９０ａの停止候補図柄１９８と装飾図柄１９０ｃの停止候補図柄１９８は見かけ上、同じ出現ペースで変動表示されるが、装飾図柄１９０ｂの停止候補図柄１９８は、装飾図柄１９０ａや装飾図柄１９０ｃとは異なる出現ペースで変動表示される。その結果、変動表示パターンに変化を持たせることができる。特に、装飾図柄１９０がリーチ態様で変動している場合、最後に停止する装飾図柄１９０ｂは、遊技者にとって大当り態様で停止するか否かを決定する重要な図柄である。この停止候補図柄１９８を非等間隔で表示することにより、次の停止候補図柄１９８の出現が不規則になり、遊技者に停止予測をさせ難くする。そして、完全に装飾図柄１９０が停止するまで、図柄の変動演出に注目させることが可能となり、遊技に対する興味や期待度を維持させることができる。また、図６（ｂ）に示すように、非等間隔で停止候補図柄１９８を表示する場合、停止候補図柄１９８の出現順序は、図６（ａ）、図６（ｃ）のように規則正しくに並んでない。この点においても遊技者に停止予測をさせ難くして、完全に装飾図柄１９０が停止するまで、図柄の変動演出に注目させるようにしている。その結果、遊技に対する興味や期待度を維持させるようにしている。なお、停止候補図柄１９８の間隔が非等間隔であるため、停止候補図柄１９８の出現順序が不規則であっても大きな違和感となることがなく、逆に、「次に、７がこい！」などのように、出現する停止候補図柄１９８に対する期待感をさらに高めることにも寄与できる。

図７は、図６（ｂ）において、間隔が通常より開いた二つの停止候補図柄１９８の間に、当該停止候補図柄１９８ではない非候補図柄２００を表示して、各図柄の間隔を略等間隔にしている例である。なお、略等間隔とは、変動する停止候補図柄１９８の出現間隔が完全な等間隔であることを意味する他、実質的に同等である場合も含み、視覚的に非等間隔を感じない程度を含む。図６（ｂ）において、間隔ｂ、間隔ｃ、間隔ｄの間に非候補図柄２００を表示することにより、停止候補図柄１９８および非候補図柄２００全体で略等間隔（間隔ａ）にするようにしている。この非候補図柄２００は、前述したように、停止候補図柄ではなく、当否抽選手段１１２の当否結果を表示する役割を有さない。非候補図柄２００を停止候補図柄１９８の間で出現させることにより、見かけ上、等間隔で停止候補図柄１９８が出現する装飾図柄１９０ａや装飾図柄１９０ｃのように表示することができるが、図６（ｂ）の場合と同様に、次の停止候補図柄１９８の出現が不規則になり、遊技者に停止予測をさせ難くすることができる。その結果、完全に装飾図柄１９０が停止するまで、図柄の変動演出に注目させることが可能となり、遊技に対する興味や期待度を維持することができる。

非候補図柄２００は、停止する図柄の組合せが当たり態様で停止する可能性を示唆する予告図柄とすることができる。従来から、演出表示装置６０で装飾図柄１９０が変動表示されている間に、背景画像に特定のキャラクタを出現させることにより、当該変動が当たりとなる可能性が高いことを予告するものがある。しかし、装飾図柄１９０の変動に集中している遊技者は、背景画像に出現した予告図柄を認識できない場合が多い。特に、表示領域の大半を装飾図柄１９０の変動に利用する演出表示装置６０において、背景画像に予告図柄を表示しようとする場合、その表示サイズは制限を受けるので、さらに認識し難いものになる。一方、本実施形態のように、装飾図柄１９０として比較的大きく表示される停止候補図柄１９８とともに表示される非候補図柄２００は、遊技者に認識されやすい。また、装飾図柄１９０の変動に集中する遊技者に対して、装飾図柄１９０の中に当否結果に関係のない非候補図柄２００を出現させることにより逆に非候補図柄２００に注目させることができる。その結果、非候補図柄２００の予告図柄としての機能を十分に発揮させることができる。なお、非候補図柄２００は１種類でもよいし、図７のように複数種類用いてもよい。複数種類の非候補図柄２００を用いる場合、その図柄に応じて、当たりの期待度を変化させてもよい。また、非候補図柄２００の連続出現数に応じて期待度を変化させてもよい。このように、停止候補図柄１９８と予告図柄となる非候補図柄２００を混在させることにより、遊技者は、当たり態様で停止候補図柄１９８が停止するのを待つという楽しみ方と、当たりを示唆する予告図柄の出現を待つという楽しみ方をすることができる。なお、非候補図柄２００の全てを予告図柄とする必要はなく、一部の非候補図柄２００のみを予告図柄としてもよい。また、非候補図柄２００を配置する場合でも、全ての間隔を間隔ａにする必要はなく、非候補図柄２００の配置の有無を適宜選択するようにしてもよい。

図８は、本実施形態のぱちんこ遊技機１０における基本的な動作過程を示すフローチャートである。

同図に示す処理はループ処理として繰り返し実行される処理である。まず、遊技球が始動口６２、一般入賞口７２、大入賞口６６などへ入賞した場合や、遊技球が作動口６８を通過した場合の入賞処理を実行し（Ｓ１０）、特別遊技中でなければ（Ｓ１２のＮ）、特別図柄抽選などの通常遊技の制御処理を実行し（Ｓ１４）、特別遊技中であれば（Ｓ１２のＹ）、特別遊技の制御処理を実行し（Ｓ１６）、Ｓ１０からＳ１６までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する（Ｓ１８）。

図９は、図８におけるＳ１４の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって（Ｓ３０のＹ）、図柄変動が表示中でなければ（Ｓ３２のＮ）、当否抽選手段１１２が当否判定処理を実行する（Ｓ３４）。その判定結果に応じてメイン表示制御手段１１８が変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段１３４へ送信し、これを受信した演出表示制御手段１３４が変動パターンデータにしたがって装飾図柄１９０の変動表示を開始する（Ｓ３６）。

Ｓ３０において当否抽選値が保留されていなかった場合は（Ｓ３０のＮ）、Ｓ３２からＳ３６までの処理がスキップされ、Ｓ３２において図柄変動が表示中であった場合は（Ｓ３２のＹ）、Ｓ３４およびＳ３６の処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば（Ｓ３８のＹ）、図柄変動表示処理を実行し（Ｓ４０）、図柄変動表示が開始されていないときは（Ｓ３８のＮ）、Ｓ４０をスキップする。

図１０は、図８のＳ１６における特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。まず、大入賞口６６が開放済でなければ（Ｓ７０のＮ）、演出表示制御手段１３４が特別遊技演出処理を開始し（Ｓ７２）、開閉制御手段１２４が大入賞口６６を開放する（Ｓ７２）。大入賞口６６が開放済であればＳ７２およびＳ７４をスキップする（Ｓ７０のＹ）。大入賞口６６が開放されてから所定の開放時間が経過した場合（Ｓ７６のＹ）、または、開放時間が経過していないものの（Ｓ７６のＮ）、大入賞口６６へ遊技球が９球以上入球した場合（Ｓ７８のＹ）、開閉制御手段１２４が大入賞口６６を閉鎖させる（Ｓ８０）。開放時間が経過しておらず（Ｓ７６のＮ）、大入賞口６６への入球数も９球以上に達していない場合は（Ｓ７８のＮ）、Ｓ８０以降の処理をスキップしてＳ１６のフローを終了する。

Ｓ８０における大入賞口６６の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が１５に達していた場合（Ｓ８２のＹ）、演出表示制御手段１３４は特別遊技の演出処理を終了させ（Ｓ８４）、特別遊技制御手段１２０は特別遊技を終了させる（Ｓ８６）。ラウンド数が１５に達していなければ（Ｓ８２のＮ）、ラウンド数に１を加算してＳ１１２のフローを終了する（Ｓ９０）。

図１１は、図４で説明した図柄選択手段１３６により遊技者にリーチ停止図柄１９４の選択を行わせる場合の動作を説明するフローチャートである。図９のフローチャートのＳ３６において、メイン表示制御手段１１８が変動開始コマンドを演出表示制御手段１３４に送信すると、演出表示制御手段１３４は変動処理を開始する。このとき、変動開始コマンドは、演出決定手段１３２にも提供される。演出決定手段１３２が変動開始コマンドを取得した場合（Ｓ１００のＹ）、当否抽選手段１１２の当否結果および図柄決定手段１１４が決定した特別図柄１９２に応じて、パターン決定手段１５０が装飾図柄１９０の変動パターンを選択する。パターン決定手段１５０が複数の変動パターンのうちリーチパターンを選択し（Ｓ１０２のＹ）、そのリーチパターンがリーチ停止図柄１９４の選択を許可する選択付きリーチの場合（Ｓ１０４のＹ）、第１停止図柄選択手段１５４は、演出表示制御手段１３４を介して、図４（ａ）に示すようなリーチ停止図柄１９４の選択画像を演出表示装置６０に表示させる。演出表示制御手段１３４は第１停止図柄選択手段１５４の指示に基づき、複数のリーチ停止図柄１９４で構成される選択画像と、リーチ停止図柄１９４の選択を実施するカーソル１９６を表示する（Ｓ１０６）。第１停止図柄選択手段１５４は、リーチ停止図柄１９４の選択画像を表示させた後、所定時間内、たとえば１０秒以内に遊技者が操作ボタン８２を用いて複数の候補の中からリーチ停止図柄１９４の選択を完了したか否か監視する。第１停止図柄選択手段１５４は、リーチ停止図柄１９４の選択が所定時間内に完了した場合（Ｓ１０８のＹ）、図４（ｂ）に示すように、選択されたリーチ停止図柄１９４に基づく選択リーチ図柄を演出表示制御手段１３４を介して演出表示装置６０に表示させる（Ｓ１１０）。続いて、第２停止図柄選択手段１５６は、当否抽選手段１１２の抽選結果が当たりである場合（Ｓ１１２のＹ）、第２停止図柄選択手段１５６はリーチ停止図柄１９４と同じ装飾図柄１９１を停止図柄として選択し、演出表示制御手段１３４を介して当たり態様の停止図柄の組合わせを演出表示装置６０に仮表示させる（Ｓ１１４）。演出表示制御手段１３４が当たり態様の停止図柄の組み合わせを演出表示装置６０に仮表示すると、装飾図柄決定手段１５２は、図柄決定手段１１４の決定した特別図柄１９２に基づく当たり態様の停止図柄を演出表示装置６０に表示するように演出表示制御手段１３４に情報を送る。そして、演出表示制御手段１３４は、演出表示装置６０に当たり態様の最終停止図柄の組み合わせを再表示する（Ｓ１１６）。この再表示の動作は、再抽選と呼ばれる演出の中で実施されてもよい。そして、このフローが終了し、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。

一方、Ｓ１１２において、当否抽選手段１１２の抽選結果が外れである場合（Ｓ１１２のＮ）、第２停止図柄選択手段１５６は、Ｓ１１０で表示されたリーチ停止図柄１９４以外の装飾図柄１９１を停止図柄として選択する。そして、演出表示制御手段１３４が外れ態様の停止図柄の組み合わせを演出表示装置６０に表示する（Ｓ１１８）。そして、このフローが終了し、遊技状態は、特別遊技に移行することなく図８のフローが実行される。

Ｓ１０８において、表示したリーチ停止図柄１９４の候補の中から所定時間内にリーチ停止図柄１９４の選択が行われなかった場合（Ｓ１０８のＮ）、第１停止図柄選択手段１５４は、所定時間が経過した時点でカーソル１９６が位置していたリーチ停止図柄１９４を自動的に選択する。そして、第１停止図柄選択手段１５４は選択したリーチ停止図柄１９４を演出表示制御手段１３４を介して演出表示装置６０に表示させ（Ｓ１２０）、Ｓ１１２に移行して上述の処理を実施する。

Ｓ１０４において、パターン決定手段１５０が選択したリーチパターンが、選択付きリーチでなかった場合（Ｓ１０４のＮ）、装飾図柄決定手段１５２は、抽選の結果決定した決定リーチ図柄を演出表示装置６０に表示するために演出表示制御手段１３４に送り、演出表示制御手段１３４が決定リーチ図柄を演出表示装置６０に表示する（Ｓ１２２）。そして、装飾図柄決定手段１５２は、当否抽選手段１１２の当否抽選の結果が当たりの場合（Ｓ１２４のＹ）、当たり態様の停止図柄の組み合わせを演出表示制御手段１３４に送り、演出表示制御手段１３４が演出表示装置６０に表示する（Ｓ１２６）。なお、当たり態様の停止図柄の組み合わせが演出表示装置６０に表示された場合、演出上再抽選を実施する場合がある。もし、パターン決定手段１５０の選択した変動パターンが再抽選を伴う変動パターンの場合（Ｓ１２８のＹ）、装飾図柄決定手段１５２は最終的な停止図柄の組み合わせを演出表示制御手段１３４に送り、演出表示制御手段１３４は、最終的な停止図柄の組み合わせを再表示の形で演出表示装置６０に表示する（Ｓ１３０）。そして、このフローが終了し、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。Ｓ１２８において、パターン決定手段１５０の選択した変動パターンが再抽選を伴う変動パターンでない場合（Ｓ１２８のＮ）、このフローが終了し、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。

Ｓ１２４において、装飾図柄決定手段１５２は、当否抽選手段１１２の当否抽選の結果が外れの場合（Ｓ１２４のＮ）、外れ態様の停止図柄の組み合わせを決定して演出表示制御手段１３４にお送り、演出表示制御手段１３４が演出表示装置６０に表示する（Ｓ１３２）。そして、このフローが終了し、遊技状態は、特別遊技に移行することなく図８のフローが実行される。

Ｓ１０２において、パターン決定手段１５０が選択した変動パターンがリーチパターンでない場合（Ｓ１０２のＮ）、装飾図柄決定手段１５２は、外れ態様の停止図柄の組み合わせを決定して演出表示制御手段１３４に送り、演出表示制御手段１３４が演出表示装置６０に表示する（Ｓ１３４）。そして、このフローが終了し、遊技状態は、特別遊技に移行することなく図８のフローが実行される。

Ｓ１００において、始動開始コマンドが取得できない場合（Ｓ１００のＮ）、このフローが終了し、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。

図１２は、装飾図柄１９０の変動時に実行される報知手段１４０の報知処理を説明するフローチャートである。図９のフローチャートのＳ３６において、メイン表示制御手段１１８が変動開始コマンドを演出表示制御手段１３４に送信すると、演出表示制御手段１３４は変動処理を開始する。このとき、変動開始コマンドは、報知手段１４０にも提供され、報知手段１４０が変動開始コマンドを取得する（Ｓ２００のＹ）。報知手段１４０は、現在の装飾図柄１９０の変動が当たり態様の変動でない場合（Ｓ２０２のＮ）、このフローを終了する。報知手段１４０は、現在の装飾図柄１９０の変動が当たり態様の変動で（Ｓ２０２のＹ）、かつ確率変動なしの変動の場合（Ｓ２０４のＮ）、始動口６２へ遊技球が入球したこと示す入球判定手段１１０からの情報を待つ。報知手段１４０は、入球判定手段１１０から始動口６２への入球を示す情報を取得し（Ｓ２０６のＹ）、その入球が当たり態様で停止する装飾図柄１９０の変動開始後に、初回の入球である場合（Ｓ２０８のＹ）、第１報知処理を実施する（Ｓ２１０）。第１報知処理は、たとえば、スピーカ１８を介して出力される報知音であり、「ジュワン！」など通常遊技中に出力されないような音であることが望ましい。報知処理後、装飾図柄１９０の変動が停止している場合（Ｓ２１２のＹ）、報知手段１４０は、このフローを終了する。そして、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。Ｓ２１２において、装飾図柄１９０の変動が終了していない場合（Ｓ２１２のＮ）、Ｓ２０２に戻りこのフローを継続する。

Ｓ２０８において、始動口６２への入球が当該当たり変動開始後初回の入球でない場合（Ｓ２０８のＮ）、すなわち、２球目以降の入球の場合、Ｓ２１０、Ｓ２１２の処理をスキップし、報知手段１４０は、このフローを終了して、当該変動の終了後、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。すなわち、遊技者は図柄変動中に初回のみしか報知音を聞くことができず、図柄変動中に当該変動が確率変動なしの当たり態様の変動であると判断することができる。また、Ｓ２０６において、始動口６２への入球がない場合（Ｓ２０６のＮ）、Ｓ２０８，Ｓ２１０の処理をスキップする。つまり、遊技者は報知音を得るために、図柄の変動中に始動口６２への入球を目指すという新たな遊技形態で遊技することができる。

Ｓ２０４において、当該当たり変動が確率変動付きの当たりの場合（Ｓ２０４のＹ）、報知手段１４０が、入球判定手段１１０から始動口６２への入球を示す情報を取得すると（Ｓ２１４のＹ）、その入球が当たり態様で停止する装飾図柄１９０の変動開始後に、初回の入球である場合（Ｓ２１６のＹ）、第１報知処理を実施する（Ｓ２１８）。第１報知処理は、Ｓ２１０の第１報知処理と同様にたとえば、スピーカ１８を介して出力される報知音であり、「ジュワン！」など通常遊技中に出力されないような音とすることができる。報知処理後、装飾図柄１９０の変動が停止している場合、報知手段１４０は、このフローを終了する。そして、遊技状態は、特別遊技に移行し図８のフローチャートのＳ１６が実行される。また、Ｓ２１２において、装飾図柄１９０の変動が終了していない場合（Ｓ２１２のＮ）、Ｓ２０２に戻りこのフローを継続する。

Ｓ２１６において始動口６２の入球が、当たり態様で停止する装飾図柄１９０の変動開始後に、初回の入球でない場合（Ｓ２１６のＮ）、すなわち、２球目以降の入球である場合、第２報知処理を実施する（Ｓ２２０）。第２報知処理は、たとえば、第１報知処理で出力した特徴的な報知音を再度スピーカ１８を介して出力したり、異なる種類の報知音や音質の音を出力することができる。遊技者は、第２報知処理に基づく報知音を得ることで、当該図柄変動が確率変動付きの変動であることを変動停止前に認識することができる。その結果、遊技中に遊技者の興奮度を増大させることができる。第２報知処理を実行した後、装飾図柄１９０の変動が停止している場合（Ｓ２１２のＹ）、報知手段１４０は、このフローを終了する。そして、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。Ｓ２１２において、装飾図柄１９０の変動が終了していない場合（Ｓ２１２のＮ）、Ｓ２０２に戻りこのフローを継続する。Ｓ２１４において、始動口６２への遊技球の入球が確認できない場合（Ｓ２１４のＮ）、Ｓ２１２に移行し、図１２のフローを再度処理する。また、Ｓ２０２において、当該変動が当たり態様の図柄変動でない場合（Ｓ２０２のＮ）、Ｓ２００において、変動開始コマンドを取得できない場合（Ｓ２００のＮ）、このフローの全ての処理をスキップして、報知処理をフローを終了する。

なお、Ｓ２１８における第２報知処理は、２球目の遊技球が始動口６２に入球した場合にみ実施されてもよい。この場合、第２報知処理の終了後、このフローを終了し、装飾図柄１９０の変動停止を待って、図８のフローにおいてＳ１６の特別遊技制御が実行される。また、Ｓ２１８における第２報知処理は、２球目以降の遊技球の入球に対して毎回、または所定回数目や任意の回数目、たとえば３球目の入球や４球目の入球時に行ってもよい。さらに、Ｓ２１８における第２報知処理は、「報知なし」も報知の概念に含んでもよい。たとえば、２球目の入球に対しては、第２報知処理として「無音」を報知し、３球目の入球に対して、報知音による報知を行うようにしてもよい。このように、第２報知処理を２球目以降のタイミングで行うことにより、図柄変動中にもより多くの遊技球を始動口６２に入球しようとする遊技形態が生じ、遊技性を向上させることができる。また、止め打ちの抑制効果も向上させることができる。

図１３は、図１２に示す報知処理に保留球数に基づく動作制限が設けられている場合を示すフローチャートである。報知手段１４０は、当該変動が当たり変動であり（Ｓ３００のＹ）、現在の保留球数が最大（４個）で（Ｓ３０２のＹ）、始動口６２に入球があった場合（Ｓ３０４のＹ）、報知処理を実行する（Ｓ３０６）。また、報知手段１４０は、当該変動が当たり変動でない場合（Ｓ３００のＮ）、Ｓ３０２〜Ｓ３０６の処理をスキップしてこのフローを終了する。また、報知手段１４０は、保留球数が最大でない場合（Ｓ３０２のＮ）、Ｓ３０４、Ｓ３０６の処理をスキップしてこのフローを終了する。なお、この場合、変動開始前に保留球数が最大でも当該変動の開始により保留球は最大−１となるので、当該変動中に新たに始動口６２への入球が生じないと、Ｓ３０２は肯定されない。さらに、報知手段１４０は、現在の保留球数が最大になった後、さらに始動口６２への遊技球の入球がない場合（Ｓ３０４のＮ）、Ｓ３０６の処理をスキップしてこのフローを終了する。

このように、保留球数が最大になった場合のみ報知処理を可能にする構成とすることで、遊技者が保留球数の最大時に実施する傾向のある「止め打ち」を抑制することが可能になる。止め打ちを抑制することにより、ぱちんこ遊技機１０において、ほぼ一定間隔のスムーズな弾球が実施され、玉詰まりなどの機構的不具合の防止にも寄与できる。また、止め打ちを抑制することにより、ぱちんこ遊技機１０の稼働率の向上にも寄与できる。
なお、図１３は、報知処理に保留球数に基づく動作制限の概念を示すフローチャートである。そのため、報知処理を実施する際には、図１２で示すフローと同様に、当該変動が確率変動付きの当たりか否かや保留球数が最大になった後の初回入球であるか否かに応じて、処理形態を変化させてもよい。

以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。本実施形態におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。本実施形態におけるぱちんこ遊技機のリーチ停止図柄の選択処理時の表示画面を説明する説明図である。図４（ａ）は、リーチ停止図柄の選択候補が表示された画面であり、図４（ｂ）は選択されたリーチパターンが表示された画面であり、図４（ｃ）は、再表示が行われた場合の画面である。本実施形態におけるぱちんこ遊技機の報知処理を説明するイメージ図である。本実施形態におけるぱちんこ遊技機の装飾図柄のパターンテーブルの内容を模式的に示した説明図である。本実施形態におけるぱちんこ遊技機の装飾図柄のパターンテーブルに非候補図柄が含まれる場合を説明する説明図である。ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。図８におけるＳ１４の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。図８のＳ１６における特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。図９のＳ３６の変動開始処理を受けて実施される図４のリーチ停止図柄の選択処理の手順を説明するフローチャートである。図９のＳ３６の変動開始処理を受けて実施される図５の報知処理に手順を説明するフローチャートである。図１２の報知処理が保留球数によって制限を受ける場合を説明するフローチャートである。

符号の説明

１０ぱちんこ遊技機、１７発射ハンドル、１８スピーカ、２０抽選保留ランプ、５０遊技盤、５２遊技領域、６０演出表示装置、６１特別図柄表示装置、６２始動口、６４センター飾り、６６大入賞口、７４始動入賞検出装置、８２操作ボタン、９０遊技効果ランプ、１００遊技制御装置、１０２メイン基板、１０４サブ基板、１１０入球判定手段、１１２当否抽選手段、１１４図柄決定手段、１１６保留制御手段、１１８メイン表示制御手段、１２０特別遊技制御手段、１２２特定遊技実行手段、１２４開閉制御手段、１３０パターン記憶手段、１３２演出決定手段、１３４演出表示制御手段、１３６図柄選択手段、１４０報知手段、１５０パターン決定手段、１５２装飾図柄決定手段、１５４第１停止図柄選択手段、１５６第２停止図柄選択手段、１９０装飾図柄、１９１装飾図柄、１９２特別図柄、１９４リーチ停止図柄、１９６カーソル、１９８停止候補図柄、２００非候補図柄。

Claims

遊技領域が形成された遊技盤と、
遊技者のハンドル操作に応じて遊技球を前記遊技領域に打ち出す状態にするか止め打ち状態にするが決まる発射ハンドルと、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動口と、
前記始動口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、
前記当否抽選の結果に応じて表示装置に表示する停止図柄を決定する図柄決定手段と、
前記当否抽選の結果を示すために図柄を前記表示装置に変動表示させる表示制御手段と、
前記当否抽選の結果が当たりとなったことを示す当たり態様にて図柄が停止表示されたときに、特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記始動口へ新たな入球があったときにそれ以前の入球に対応する図柄変動が表示されている場合、前記新たな入球に対する当否抽選の結果を所定個数を上限にその抽選に対応する図柄の変動表示開始まで保留する保留制御手段と、
前記当否抽選の結果が当たりである図柄の変動表示中であって、前記保留制御手段による保留の数が前記上限に達しているときに前記始動口に遊技球が入球した場合は当該図柄変動が当たり態様にて停止することを遊技者に報知する報知処理を実行し、前記保留の数が前記上限に達していないときに前記始動口に遊技球が入球した場合は前記報知処理を非実行とする報知手段と、
を含み、
前記当否抽選手段は、前記特別遊技へ移行することを決定した場合、さらに前記特別遊技の終了後に次の特別遊技の発生確率を高める確率変動遊技へ移行するか否かを決定し、
前記報知手段は、当たり態様で停止する図柄の変動開始後であって、前記確率変動遊技に移行しないことが決定されている場合は前記始動口への遊技球の初回のみの入球に対して報知処理を実行し、前記確率変動遊技に移行することが決定されている場合は前記始動口への遊技球の複数回の入球に対して報知処理を実行することを特徴とする弾球遊技機。
前記報知手段は、前記図柄決定手段が決定した停止図柄に応じて、報知態様を変化させることを特徴とする請求項１記載の弾球遊技機。
前記報知手段は、当該図柄変動が当たり態様で停止することを音声手段または視覚手段または振動手段の少なくともいずれか一つの手段により報知することを特徴とする請求項１または請求項２記載の弾球遊技機。