JP4715880B2 - 平面研磨装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハ、半導体回路の絶縁膜付きウェハ、金属配線付きウェハ、磁気ディスク、ガラス基板、その他の板状の被加工物を高精度に平面研磨する装置であって、その際研磨液として使用するスラリーのリサイクルを行うようにした平面研磨装置に関する。
近年から、半導体回路の絶縁膜付きウェハ、金属配線付きウェハ、磁気ディスク、ガラス基板、その他の板状の被加工物を高精度に平面研磨する装置が開発されている。そのような技術において、特許文献1に開示された発明は、従来の平面研磨装置における円盤状研磨工具の加工面に目詰まりが生じやすいという欠点を解消するためになされたものである。
そのため、特許文献1の装置は、回転駆動される円盤状研磨工具の回転方向に対して被加工物の後方位置に研磨液供給機構を配置すると共に、被加工物の前方位置に加工面の目立てを行うドレッサを配置し、ドレッサの前方位置で研磨液供給機構の後方位置に研磨液吸引機構を設けてなる構成を有するものである。
特許第2845238号公報
上記の構成によって、研磨工具面を目立てすることができると共に、使用済みの研磨液を加工面から除去し、同時に研磨屑や研磨工具屑などを加工面から取り除くことができるため、研磨工具面の目詰まりを防止することができ、常に加工面をクリーンな状態に保つことが可能となる。
ところで、上記の特許文献1の平面研磨装置においては、研磨液に使用したスラリーを再利用する技術が開示されていないためスラリーは1回の使用で廃液され、廃液量が大きくなるほど環境負荷が増大するという問題があった。特にサファイアウェハ等に使用される精密ラッピングにおいては、従来からダイヤモンドスラリーを使用してきたが、1回の使用で廃液するため、コストアップと環境負荷を増大するという問題を生じていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、半導体ウェハ、半導体回路の絶縁膜付きウェハ、金属配線付きウェハ、磁気ディスク、ガラス基板、その他の板状の被加工物を平面研磨する際に研磨液に使用するスラリーを循環してリサイクルすることにより、スラリーコストの削減を図ると共に環境負荷の低減に貢献することを可能とした平面研磨装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1の平面研磨装置は、回転駆動される円盤状研磨工具の加工面に被加工物を接触させ、該円盤状研磨工具の回転方向に対して被加工物の後方位置に研磨液を供給する研磨液供給機構を設け、前記円盤状研磨工具の加工面の外周部に液留溝を設けると共に、該加工面の回転に伴う遠心力によって該液留溝に回収された研磨液を吸引する研磨液吸引機構を設け、該研磨液吸引機構に接続した吸引パイプを吸引ポンプを介して研磨液回収タンクに接続し、該研磨液回収タンクと前記研磨液供給機構との間に研磨液容器を設け、前記研磨液回収タンクにおいて沈降したスラリーを前記研磨液容器に回収すると共に、該研磨液容器に研磨補充液を供給することによって混合された研磨液を前記研磨液供給機構により前記円盤状研磨工具の加工面に供給するようにした平面研磨装置において、前記液留溝の上面に断面コ字形の円環状の研磨液飛散防止壁を被せた状態にして該研磨液飛散防止壁を前記円盤状研磨工具の外周に固設することにより、該円盤状研磨工具の回転によって前記加工面上の研磨液が周辺に飛散しない構成にすると共に、前記研磨液吸引機構に接続した吸引パイプを研磨液飛散防止壁の外側から内側へ回して吸引パイプの先端を前記液留溝に配置する一方、前記研磨液回収タンクを仕切壁の高さを順次低くした複数の沈殿槽に分割すると共に、該研磨液回収タンクの各沈殿槽の底面に接続した配管にポンプを接続し、該ポンプで前記研磨液回収タンクの各沈殿槽の底面に沈降したスラリーを吸引して前記研磨液容器に回収し、該研磨液容器に接続した連結パイプに供給ポンプを介して前記研磨液供給機構に接続することにより、前記円盤状研磨工具の加工面に供給した研磨液を回収することにより該研磨液に含まれるスラリーを循環使用して、前記円盤状研磨工具の加工面に研磨液として供給するようにしたことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、回転駆動される円盤状研磨工具の加工面に供給した研磨液を回収すると共に、該研磨液に含まれるスラリーをリサイクルすることにより循環的に加工面に供給して研磨加工に供することが可能となり、このようなスラリーの循環使用によってスラリーコストの削減を図ると共に環境負荷の低減に貢献することが可能となる。
また、請求項2に記載した発明によれば、研磨液回収タンクの液流れ前方に加工屑除去機構を設けることによって、研磨液回収タンクにおける沈降濾過作用により加工屑を除去すると共に、スラリーの循環使用中における加工屑の除去回収を実現することが可能となる。
また、請求項3記載の発明によれば、研磨液回収タンクを構成する複数の槽ごとにスラリーの沈降がなされ、各槽ごとに沈降したスラリーを研磨液容器に回収することによって、スラリーの効率的な回収が可能となり、上記のスラリーコストのさらなる削減及び環境負荷の低減に貢献することが可能となる。
また、請求項4記載の発明によれば、加工屑除去機構の加工屑回収速度に合わせて研磨補充液供給機構の補充液供給速度を設定することによって、加工面上への研磨液供給量を最適量とし、また加工屑の回収率を確保することが可能となる。
また、請求項5記載の発明によれば、回転する円盤状研磨工具の遠心力によって加工面の外周方向に流動する研磨液を効率的に回収することが可能となる。
また、請求項6記載の発明によれば、円盤状研磨工具の液留溝の上面に被せた断面コ字形の円環状研磨液飛散防止壁によって、上記のように回転する円盤状研磨工具の遠心力によって加工面の外周方向に流動する研磨液の飛散防止を実現することが可能となる。
また、請求項7記載の発明によれば、円盤状研磨工具の液留溝の上面に被せたコ字形研磨飛散防止壁の内側へ回した吸引パイプによって、円盤状研磨工具の液留溝内に回収された研磨液を効率的に吸引回収することが可能となる。
また、請求項8記載の発明によれば、上記の吸引パイプの先端に該吸引パイプより内径が小さい細径パイプを設けることによって、液留溝内の研磨液を回収するための吸引力の向上を図ることが可能となる。
また、請求項9記載の発明によれば、円盤状研磨工具の加工面に設けられたスパイラル溝及び該スパイラル溝が液留溝に連結されたことによって、円盤状研磨工具の加工面上の研磨液を効率的に回収すると共に、液留溝内に流通することが可能となる。
さらに、請求項10記載の平面研磨装置によれば、円盤状研磨工具が鋳鉄により形成されているため、従来の銅板の使用に比較して製造コストの低減を図ることができる。また、円盤状研磨工具の加工面に供給した研磨液を回収すると、その研磨液には加工屑である鉄スラッジが混入され、研磨液回収タンクに回収されたスラリー中の鉄スラッジは、研磨液回収タンク内のマグネット板の磁力によって吸着される。さらに、研磨液回収タンク内の研磨液が撹拌用羽根によって撹拌されることにより、スラリー中の鉄スラッジをマグネット板の磁力によって吸着する効率が上がり、鉄スラッジが除去されたスラリーを含む研磨液が再び円盤状研磨工具の加工面に供給されることによって、スラリーの高効率な循環使用が可能となり、スラリーコストの低減を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
本実施例の平面研磨装置1は、図1又は図2に示すように、回転駆動される円盤状研磨工具2の加工面3に被加工物4(図2参照)を接触させ、円盤状研磨工具2の回転方向に対して被加工物4の後方位置に研磨液を供給する研磨液供給機構5(図2参照)を設けると共に、被加工物4の前方位置に研磨液を吸引する研磨液吸引機構6(図2参照)を設けることにより研磨液を加工面3に供給しながら平面研磨する装置において、研磨液吸引機構5の液流れ前方に研磨液回収タンク18を設け、該研磨液回収タンク18の槽内底面に沈降したスラリーSを該研磨液回収タンク18の液流れ前方に接続した研磨液容器24に収容する一方、該研磨液容器24の液流れ後方に研磨補充液供給機構8を設けた構成とし、研磨液容器24内の研磨液を円盤状研磨工具2の加工面に供給するようにした構成を有する。
以下、上記の平面研磨装置1について詳細に述べる。図1に示すように、平面研磨装置1を収納する架台9の上段9aに設けられた円盤状研磨工具2は、上向きの加工面3を有し、モータ10によって矢印イ方向(図2参照)に回転駆動される。
また、図2に示すように、円盤状研磨工具2の加工面3には、加圧保持板11によって複数の被加工物4、4…(本実施例においては3個の被加工物4)が加圧接触されている。これらの加圧保持板11及び被加工物4は、円盤状研磨工具2の加工面3に搭載され、円盤状研磨工具2の回転方向に対して被加工物4の前方に位置する水平フレーム12に離間配設された一対の支持ローラ13a、13bによって、定位置にて回転自在に保持されている。
このような円盤状研磨工具2の加工面3の上方には、研磨液供給機構5が設けられている。この研磨液供給機構5は、円盤状研磨工具2の回転方向に対して被加工物4の後方位置に配設され、直方体状の箱の底面に複数の小径孔(不図示)が、例えば直径1mm、ピッチ3mmで配列された構成を有し、加工面3との間に僅かの隙間を保持して、複数の小径孔から加工面3に対して研磨液を吹き付けるものである。
上記の構成において、円盤状研磨工具2で加工を開始するのに伴い、研磨液供給機構5から研磨液を加工面3に供給する。加圧保持板11に設けられた被加工物4の後方位置にて加工面3に供給された研磨液は、円盤状研磨工具2の回転により被加工物4の加工箇所に到達し、円盤状研磨工具2の回転と被加工物4の加圧保持板11との回転により生じる円盤状研磨工具2と被加工物4との間の摩擦により、被加工物4を研磨する。
本実施例においては、上記の円盤状研磨工具2の加工面3の外周部に液留溝14が形成されている。この液留溝14は、図3(a)に示すように、円盤状研磨工具2の加工面3の外周付近に沿って円形軌道を描く凹溝形状(図4(a)参照)に形成され、上記の研磨液供給機構5から円盤状研磨工具2の加工面3に供給された研磨液が、回転する円盤状研磨工具2の遠心力によって加工面3の外周方向に流動し、加工面3の外周部にて液留溝14で回収される。
上記のように構成された円盤状研磨工具2の加工面3の他の実施例として、図3(b)に示すように、その内周部から外周部へ広がるスパイラル溝15a、15bを形成した構成としてもよい。なお、このスパイラル溝の数は、図示のように2条に特定されるものではなく、1条又は複数条に設けてもよい。さらに、それぞれのスパイラル溝15a、15bを液留溝14に連結した構成とし、円盤状研磨工具2の回転によって加工面3の外周方向に流動する研磨液をスパイラル溝15a、15bで捕獲し、該スパイラル溝15a、15bを経て液留溝14へと流通させることにより、研磨液の回収効率をあげる構成としてもよい。
さらに、図4(a)に示すように、円盤状研磨工具2の液留溝14の上面に断面コ字形の円環状の研磨液飛散防止壁16を被せた状態にして円盤状研磨工具2の外周に固設することにより、円盤状研磨工具2の回転によって加工面3上の研磨液が周辺に飛散しない構成としてもよい。
また、本実施例においては、研磨液吸引機構6の液流れ後方に吸引パイプ17を接続した構成としている。具体的には、図4(b)に示すように、吸引パイプ17を上記のコ字形研磨飛散防止壁16の内側へ回し、吸引パイプ17の先端を円盤状研磨工具2の液留溝14の間に配置した構成としている。さらに、図5に示すように、吸引パイプ17の先端に該吸引パイプ17より内径が小さい細径パイプ17aが設けられた構成とすることによって、吸引力の向上を図るようにしてもよい。
一方、図1に示すように、架台9の内部において、上記の吸引パイプ17は吸引ポンプ20を介して研磨液回収タンク18に接続されている。この研磨液回収タンク18は、架台9内の中段9bに設けられ、上記の研磨液吸引機構6によって回収した研磨液を貯留し、沈降濾過作用により異物を除去すると共に、研磨液のオーバーフロー分を順次下流側へ流出させる複数段(この実施例では3段)の沈殿槽18A、18B、18Cを備えている。各沈殿槽18A、18B、18Cは、仕切壁19a、19b、19cの高さを順次低くすることによって、研磨液のオーバーフロー分を上流段の沈殿槽18Aから下流段の沈殿槽18B、18Cへ流下させるように構成している。
また、各沈殿槽18A、18B、18Cにおいて、加工屑は各槽の上方に浮遊してオーバーフロー分に含まれ、最終下流段の沈殿槽18Cからオーバーフローした研磨液は、研磨液回収タンク18の液流れ前方に連結パイプ27を介して設けられた加工屑除去機構7を構成する加工屑回収容器7aに送液され、この加工屑回収容器7aに回収される。
また、各沈殿槽18A、18B、18Cにおいて、上記の回収した研磨液の成分中において比重が大なるスラリーS(例えばダイヤモンドスラリー)が各沈殿槽18A、18B、18Cの底部に沈降する。そして、回収タンク18の各沈殿槽18A、18B、18Cの底面に接続した配管22a、22b、22cに吸引ポンプ23を接続し、このポンプで吸引したスラリーSを研磨液容器24に回収するようにしている。
さらに、本実施例においては、研磨補充液供給機構8の液流れ前方に上記の研磨液容器24が設けられた構成とされている。即ち、研磨液容器24に吸引ポンプ25を介して研磨補充液供給機構8が接続され、研磨補充液供給機構8を構成する補充液容器8a内の補充液を吸引ポンプ25の吸引力によって研磨液容器24に送液し、研磨液容器24に回収された上記のスラリーSと混合される。そして、研磨液容器24内の研磨液は供給ポンプ21を介して連結パイプ26で上記の研磨液供給機構5へ送給される。
また、本実施例においては、吸引ポンプ25の吸引力を調整することにより、加工屑除去機構7の加工屑回収速度に合わせて研磨補充液供給機構8の補充液供給速度を設定することができ、加工面3上への研磨液供給量を最適量とし、また加工屑の回収率を確保することが可能となる。
次に、本実施例の平面研磨装置1における具体的な試験結果について述べる。この試験において、供給ポンプ21は100cc/minの供給能力を有するポンプを使用し、吸引ポンプ20は500cc/minの吸引能力を有するポンプを使用した。また、円盤状研磨工具2は直径350mmを有するものを用い、研磨液としてダイヤモンドスラリー(粒径3μm)を用い、被加工物として、2インチサファイアウェハ3枚を用い、加圧保持板11に加圧接触することによって研磨した。
上記の構成によってスラリーを循環しつつ加工面3上へ研磨液を供給するスラリーリサイクル研磨において試験を行った結果、図6に示すように、リサイクルした研磨液を100分(20回)使用しても、加工時間に比例して加工量が増えており、サファイアウェハの加工レートが維持されていることが判明した。
また、上記のスラリーリサイクル研磨による表面粗さについては、図7に示すように、最初の10〜20分で収束し、その後の表面粗さは一定値(0.004μmRa)を維持する結果を得た。
また、モータ10の回転速度調整によって、回転数を上げていくと、図8に示すように、加工レートも正比例して大きくなっていることが判明した。
上記の試験により、スラリーをリサイクル循環使用してサファイアウェハを研磨した結果、スラリーを100分(20回)循環使用しつつサファイアウェハを研磨した結果、長時間、スラリー循環使用が可能であることが分かった。
本実施例は、実施例1と同様の構造として、図1に示す円盤状研磨工具2と研磨液供給機構5と研磨液吸引機構6とを有し、図2に示すように、モータ10(図1又は図9参照)によって回転駆動される円盤状研磨工具2の加工面3に被加工物4を接触させ、円盤状研磨工具2の回転方向に対して被加工物4の後方位置に研磨液を供給する研磨液供給機構5を設けると共に、被加工物4の前方位置に研磨液を吸引する研磨液吸引機構6を設けることにより、研磨液を加工面3に供給しながら平面研磨を行う構造を有する。
即ち、図2に示すように、円盤状研磨工具2の加工面3には、加圧保持板11によって複数の被加工物4、4…が加圧接触され、加圧保持板11は円盤状研磨工具2の回転方向に対して被加工物4の前方に位置する水平フレーム12に離間配設された一対の支持ローラ13a、13bによって、定位置にて回転自在に保持されている。
また、円盤状研磨工具2の加工面3には研磨液供給機構5が設けられ、研磨液供給機構5から加工面3に対して吹き付けられた研磨液は、円盤状研磨工具2の回転により被加工物4の加工箇所に到達する。そして、円盤状研磨工具2の回転と被加工物4の加圧保持板11との回転により生じる円盤状研磨工具2と被加工物4との摩擦により、被加工物4が研磨されると共に、鋳鉄製の円盤状研磨工具2から鉄の加工屑が発生し、この鉄の加工屑が被加工物の研磨クズと共に研磨液に混入して鉄スラッジとなる。
さらに、本実施例においても、円盤状研磨工具2の加工面3の外周部には、図3(a)に示す液留溝14が形成され、研磨液供給機構5から円盤状研磨工具2の加工面3に供給された研磨液が、回転する円盤状研磨工具2の遠心力によって加工面3の外周方向に流動し、加工面3の外周部にて液留溝14で回収される。この液留溝14の上面には断面コ字形の円環状の研磨液飛散防止壁16を被せた状態にしてあり、円盤状研磨工具2の回転によって加工面3上の研磨液が周辺に飛散しない構成とされている。
本実施例においては、図9に示すように、研磨液吸引機構6(図2参照)の液流れ後方に吸引パイプ17を接続する。具体的には、図4(b)に示すように、吸引パイプ17の先端を円盤状研磨工具2の液留溝14に配置すると共に、図9に示すように、吸引ポンプ20を介して吸引パイプ17を研磨液回収タンク28に接続する。この研磨液回収タンク28は架台9内に設けられ、上記の研磨液吸引機構6によって回収した研磨液を貯留する。
さらに、研磨液回収タンク28の内部には、撹拌用羽根29と鉄スラッジ回収用マグネット板30とが設けられている。これらの撹拌用羽根29と鉄スラッジ回収用マグネット板30とは、研磨液回収タンク28の蓋部31の上部に固設されたモータ32の回転軸33に固定され、下向きに設けられた回転軸33の下端であって研磨液回収タンク28の底部付近には撹拌用羽根29が固設されている。
また、この撹拌用羽根29の上方には円盤状の鉄スラッジ回収用マグネット板30が設けられ、モータ32の駆動によって、撹拌用羽根29と鉄スラッジ回収用マグネット板30とが共に回転し、撹拌用羽根29の回転によって研磨液回収タンク28の内部が撹拌され、底部の方に沈降した鉄スラッジFSが撹拌されて上昇するに伴い、鉄スラッジFSがマグネット板30の磁力によって吸着される。
また、研磨液回収タンク28内の側壁に沿って上下方向に設けられたホースガイド34に連結パイプ26が装着されたことによって、連結パイプ26の下端が研磨液回収タンク28の底部付近に導かれ、連結パイプ26が供給ポンプ21を介して上記の研磨液供給機構5へ接続されたことにより、研磨液回収タンク28内の研磨液は、実施例1のように円盤状研磨工具2の加工面に供給される。
従って、本実施例によれば、円盤状研磨工具2が鋳鉄により形成されているため、円盤状研磨工具2の加工面3に供給した研磨液を回収すると、その研磨液には加工屑である鉄スラッジFSが混入される。そして、研磨液回収タンク28に回収されたスラリーS中の鉄スラッジFSは、研磨液回収タンク28内のマグネット板30の磁力によって吸着され、研磨液回収タンク28内の研磨液が撹拌用羽根29によって撹拌されることにより、スラリーS中の鉄スラッジFSをマグネット板30の磁力によって吸着する効率が上がり、鉄スラッジFSが除去されたスラリーSを含む研磨液が、再び円盤状研磨工具2の加工面に供給されることによって、スラリーSの高効率な循環使用が可能となる。
本発明の平面研磨装置は、半導体ウェハ、半導体回路の絶縁膜付きウェハ、金属配線付きウェハ、磁気ディスク、ガラス基板、その他の板状の被加工物を平面研磨する際に研磨液に使用するスラリーを循環してリサイクルすることにより、スラリーコストの削減を図ると共に環境負荷の低減に貢献することを可能とした平面研磨装置として利用することが可能である。
本発明の実施例1に関する平面研磨装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の実施例1に関する平面研磨装置の構造を示す平面図である。 (a)は本発明の実施例1に関する平面研磨装置の円盤状研磨工具における加工面を示す平面図であり、(b)はその加工面の他の態様を示す平面図である。 (a)は、本発明の実施例1に関する平面研磨装置の円盤状研磨工具に設けたコ字形研磨飛散防止壁を示す部分拡大図であり、(b)は吸引パイプを設けた状況を示す部分拡大図である。 本発明の実施例1に関する平面研磨装置の円盤状研磨工具に設けた吸引パイプの先端部を示す部分拡大図である。 本発明の実施例1に関する平面研磨装置を用いた実験結果に関する図であり、累積加工時間と加工レートを示す。 本発明の実施例1に関する平面研磨装置を用いた実験結果に関する図であり、累積加工時間と表面粗さを示す。 本発明の実施例1に関する平面研磨装置を用いた実験結果に関する図であり、回転数と加工レートを示す。 本発明による実施例2に関する平面研磨装置の全体構成を示す概略図である。
符号の説明
1 平面研磨装置
2 円盤状研磨工具
3 加工面
4 被加工物
5 研磨液供給機構
6 研磨液吸引機構
7 加工屑除去機構
7a 加工屑回収容器
8 研磨補充液供給機構
9 架台
10 モータ
11 加圧保持板
12 水平フレーム
13a、13b 支持ローラ
14 液留溝
15a、15b スパイラル溝
16 研磨液飛散防止壁
17 吸引パイプ
17a 細径パイプ
18 研磨液回収タンク
18A、18B、18C 沈殿槽
19a、19b、19c 仕切壁
20 吸引ポンプ
21 供給ポンプ
22a、22c、22d 配管
23 吸引ポンプ
24 研磨液容器
25 吸引ポンプ
26 連結パイプ
27 連結パイプ
28 研磨液回収タンク
29 撹拌用羽根
30 マグネット板
31 蓋部
32 モータ
33 回転軸
34 ホースガイド
S スラリー
FS 鉄スラッジ

Claims (1)

  1. 回転駆動される円盤状研磨工具の加工面に被加工物を接触させ、該円盤状研磨工具の回転方向に対して被加工物の後方位置に研磨液を供給する研磨液供給機構を設け、
    前記円盤状研磨工具の加工面の外周部に液留溝を設けると共に、該加工面の回転に伴う遠心力によって該液留溝に回収された研磨液を吸引する研磨液吸引機構を設け、
    該研磨液吸引機構に接続した吸引パイプを吸引ポンプを介して研磨液回収タンクに接続し、該研磨液回収タンクと前記研磨液供給機構との間に研磨液容器を設け、
    前記研磨液回収タンクにおいて沈降したスラリーを前記研磨液容器に回収すると共に、該研磨液容器に研磨補充液を供給することによって混合された研磨液を前記研磨液供給機構により前記円盤状研磨工具の加工面に供給するようにした平面研磨装置において、
    前記液留溝の上面に断面コ字形の円環状の研磨液飛散防止壁を被せた状態にして該研磨液飛散防止壁を前記円盤状研磨工具の外周に固設することにより、該円盤状研磨工具の回転によって前記加工面上の研磨液が周辺に飛散しない構成にすると共に、前記研磨液吸引機構に接続した吸引パイプを研磨液飛散防止壁の外側から内側へ回して吸引パイプの先端を前記液留溝に配置する一方、
    前記研磨液回収タンクを仕切壁の高さを順次低くした複数の沈殿槽に分割すると共に、該研磨液回収タンクの各沈殿槽の底面に接続した配管にポンプを接続し、該ポンプで前記研磨液回収タンクの各沈殿槽の底面に沈降したスラリーを吸引して前記研磨液容器に回収し、該研磨液容器に接続した連結パイプに供給ポンプを介して前記研磨液供給機構に接続することにより、
    前記円盤状研磨工具の加工面に供給した研磨液を回収することにより該研磨液に含まれるスラリーを循環使用して、前記円盤状研磨工具の加工面に研磨液として供給するようにしたことを特徴とする平面研磨装置。
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