JP2008028232A - 半導体基板研磨装置および半導体基板研磨方法、半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体基板研磨装置および半導体基板研磨方法、半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高精度に安定して平坦化を行うことが可能で、資材低減(スラリ節約)および省スペース化を図る。
【解決手段】 水平方向に対して傾斜した回転軸心を有する研磨盤1と、この研磨盤1の表面に設けられた研磨パッド1aと、研磨盤1上に設けられた研磨パッド1aの部分を研磨パッド1a上を開口した状態で収容する研磨処理容器2と、半導体基板30を保持すると共に研磨時に回転しながら半導体基板30を研磨パッド1aの表面に押圧する加圧ヘッド3と、スラリ41を研磨パッド1aの上端部表面上に供給する研磨液供給手段4と、研磨処理と同時に使用済み研磨液(スラリ41)を沈降槽74と濾過フィルタ76を介して循環再生可能な研磨液循環再生手段7とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板上に形成された層間絶縁膜などをCMP法などにより研磨する際に用いられる半導体基板研磨装置およびこれを用いた半導体基板研磨方法、この半導体基板研磨装置を用いた半導体装置の製造方法に関する。
従来より半導体素子に対する高集積化要求が進展するに伴って、半導体基板上に形成される回路配線パターンの高密度化および多層化が進んでおり、半導体基板上に回路配線パターンを形成する際に露光面となる半導体基板の平坦度が高精度に要求されている。
そこで、半導体基板の高精度な平坦化を実現する手段として、化学的機械研磨法(Chemical Mechanical Polishing:以下、CMP法という)が広く用いられている。このCMP法は、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成および埋め込み配線形成などにおいて頻繁に利用される技術である。
従来、CMP法では、研磨剤を含む研磨液(以下、スラリという)と被研磨膜との間に化学反応を起こさせ、形成された反応層を機械的な荷重印加によって除去することによって被研磨膜を平坦化している。即ち、CMP法は、化学反応作用と機械研磨作用とを併用して、半導体基板(ウェハ)の表面に形成された被研磨膜を研磨して平坦化するものである。
この研磨液には、例えば、コロイド状SiO、酸化セリウムCeO、アルミナAlの微細粒子(数十nm〜数nm)などの研磨剤が含有され、さらに、添加薬剤としてKOH、NHOH、有機酸、アミン類などのpH調整剤なども添加されている。
従来の一般的なCMP装置では、例えば非特許文献1に記載されているような従来の水平型CMP装置によって、被研磨半導体基板が水平に保持されてその表面研磨が行われている。これを図5を用いて詳細に説明する。
図5は、従来の水平型CMP装置の概略構成例を模式的に示す縦断面図である。
図5において、従来の水平型CMP装置20は、表面(上面)にポリウレタンなどからなる研磨パッド21aが設けられた研磨盤21と、被研磨物である半導体基板30を基板保持部22aで保持しながら回転および揺動を可能とする加圧ヘッド22と、研磨パッド21の表面の目立てを行って研磨性能の安定化を図る図示しないドレッサーと、研磨パッド21の中央部に研磨液23aを供給可能とする研磨液供給手段23と、研磨部材の乾燥を防止する図示しない水噴射機構と、加圧ヘッド22を回転可能とする第1回転駆動手段24と、加圧ヘッド22に固定された半導体基板30を研磨パッド21a上に押圧可能とする加圧手段25と、この研磨盤21およびその上の研磨パッド21aを回転可能とする第2回転駆動手段26とを備えている。
半導体基板30、研磨盤21および加圧ヘッド22は、共に水平に配置されている。この加圧ヘッド22は、第1回転駆動手段24によって回転しながら加圧手段25によって半導体基板30を研磨パッド21aの表面上に押圧する。
一方、研磨盤21は、第2回転駆動手段26によって回転する。この研磨中には、研磨液(スラリ)23aは、研磨パッド21aの中央付近に研磨剤供給手段23のノズルから滴下され、研磨盤21と加圧ヘッド22の回転による遠心力および加圧ヘッド22の公転移動によって研磨パッド21a上をその外周側に移動する。
近年では、半導体基板の大型化に伴って、省スペース化や研磨の高精度化を図るために、例えば特許文献1に開示されているような縦型のCMP装置も提案されている。
しかしながら、この縦型のCMP装置は、研磨液を安定導入することが困難であることなどから実現には至っていない。
株式会社工業調査会1993年6月1日発行「電子材料1993年6月号」41〜62頁 特開平8−250457号公報
上記半導体製造プロセスに用いられる従来の水平型CMP装置では、図5に示したように、研磨盤21、加圧ヘッド22、ドレッサー、研磨液供給手段23および水噴射機構などを備えており、さらに、専用洗浄装置なども併設されるため、設置面積的に大きなスペースが必要とされる。
また、研磨中に、研磨盤21の研磨パッド21aの中央付近に研磨液供給手段23のノズルからスラリ(研磨液)23aが滴下され、半導体基板30、研磨盤21および加圧ヘッド22共に水平に配置されており、スラリ23aは研磨盤21の研磨パッド21aと加圧ヘッド22との回転による遠心力および加圧ヘッド22の公転移動によって研磨パッド21a上を外周側に伝播するのみであるため、スラリ23aが研磨パッド21a上の特定箇所に停滞し易い。
このように、スラリ23aが研磨パッド21a上の特定箇所に停滞することは、研磨時に発生する研磨屑が、水平に置かれた研磨パッド21a上に滞留し易く、その研磨屑が半導体基板30の被研磨面の欠陥、スクラッチおよび研磨の不均一性といった悪影響を生じさせる原因になっている。
一方、この従来のCMP装置において、スラリ23aの廃液を再利用したいという要請がある。研磨に用いられたスラリ23aには、研磨剤(砥粒)の微粒子が凝集肥大化しているものの、砥粒1粒ずつの粒径としては、研磨前の数nm〜数100nmが維持されており、研磨可能な状態である。一方で、粒径5μm以上の粗大粒子が少なからず含まれており、この粗大粒子が被研磨面にスクラッチを発生させる原因となっている。よって、半導体基板の研磨に用いられたCMPスラリ廃液から被研磨材、研磨パッド材およびそれらと凝集した研磨剤からなる粗大粒子を充分に減らし、研磨液を再度利用可能とする場合であっても廃液中の粗大粒子が原因となるスクラッチ発生を防ぐ必要がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、半導体基板上に形成される層間絶縁膜などを平坦化する際の研磨安定性を向上させて被研磨面の欠陥、スクラッチおよび面内不均一性の悪化を防ぐと共に装置の小型化を図り、さらに、研磨液の使用量削減が可能で研磨液を再度利用する場合でも廃液中の粗大粒子が原因となるスクラッチ発生を防ぐことができる半導体基板研磨装置およびこれを用いた半導体基板研磨方法、この半導体基板研磨装置を用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の半導体基板研磨装置は、水平方向に対して傾斜した回転軸心の回りに回転可能とする研磨盤と、該研磨盤の表面に設けられた研磨パッドと、半導体基板を保持すると共に研磨時に回転しながら該半導体基板を該研磨パッドの表面に押圧して研磨可能とする加圧ヘッドと、研磨液を該研磨パッドの上端部表面に供給可能とする研磨液供給手段とを備え、該研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方へ流動させながら該半導体基板を研磨処理するものであり、そのことにより上記目的が達成される。また、本発明の半導体基板研磨装置は、水平方向に対して傾斜した回転軸心の回りに回転可能とする研磨盤と、該研磨盤の表面に設けられた研磨パッドと、該研磨パッドの表面を露出させるように該研磨盤を回転可能に収容して保持する研磨処理容器と、半導体基板を保持すると共に研磨時に回転しながら該半導体基板を該研磨パッドの表面に押圧して研磨可能とする加圧ヘッドと、研磨液を該研磨パッドの上端部表面に供給可能とする研磨液供給手段とを備え、該研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方へ流動させながら該半導体基板を研磨処理するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨処理を化学的機械研磨により行う。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨盤の回転軸心の傾斜角度θは、水平方向に対して鉛直方向側に30°以上60°以下である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨盤の回転軸心の傾斜角度θは、水平方向に対して鉛直方向側に40°以上50°以下である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨液供給手段から供給される研磨液を前記研磨パッド上に停滞することなく、重力により500cc/min以上3000以下で安定供給する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨処理に使用された研磨液中から所定粒径以上の粗大粒子を除去して該研磨液を再生し、再生された研磨液を前記研磨パッド上に再度供給するための研磨液再生循環手段をさらに備えた。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研摩液再生循環手段は、前記研磨液中から前記粗大粒子からなる研摩屑を沈降させて除去する沈降槽を有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における沈降槽は、使用した研磨液を回収するための受入口と、該研磨液を排出除去する排出口および、該研磨液を再利用するための取出口との間に設置されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における沈降槽は、該槽入口から該槽出口に至る該研磨液の流れの下方側に、前記粗大粒子を自重で該研磨液の流れから下方向に導いて分離する一または複数の遮蔽部材が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における遮蔽部材は、鉛直方向に配置され、面に沿った方向が研磨液の流れの方向に垂直または傾斜する一または複数枚の遮蔽板で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における遮蔽部材は、複数の円筒を束ねた密集構造である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における円筒の内径は、5mm以上30mm以下である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における沈降槽は、沈降した研摩屑を排出除去可能とする沈殿物洗浄除去機能を有している。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記沈降槽の底面外周囲の側壁に洗浄栓が設けられ、該洗浄栓から流入する洗浄水の圧力により、該底面上に沈殿した沈殿物を、該洗浄栓に対向する側壁側に設けられた排出口から排出除去可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記沈降槽の底面外周囲の側壁に洗浄栓が設けられ、該洗浄栓から流入する洗浄水の圧力により、該底面上に沈殿した沈殿物を、該洗浄栓に対向する側壁側に設けられた排出口から排出除去可能とし、
該洗浄栓から該排出口に至る沈殿物洗浄除去スペースが前記遮蔽部材の配置スペースの下方位置に設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研摩液再生循環手段は、所定粒径以上の粗大粒子を除去するための濾過フィルタ手段を有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研摩液再生循環手段は、前記沈降槽の下流側に所定粒径以上の粗大粒子を除去するための濾過フィルタ手段をさらに有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における濾過フィルタ手段は、濾過材の孔構造が入口側で粗く、出口側で細かく、かつ、該入口側から該出口側へ向かうにつれて連続的にまたは段階的に細かくなったデプス型フィルタである。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨液再生循環手段は、前記研磨液中の粗大粒子数を固形分濃度20wt%換算で 0個/ml以上5000個/ml以下に除去可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨液再生循環手段は、前記研磨液中の粗大粒子数を固形分濃度20wt%換算で100個/ml以上3000個/ml以下に除去可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨液再生循環手段は、前記研磨液中の粗大粒子数を固形分濃度20wt%換算で100個/ml以上1000個/ml以下に除去可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨液供給手段は、供給される新たな研磨液および、前記研磨液再生循環手段を経た研磨液のうちの少なくともいずれかの研磨液を前記研磨パッドの上流側表面上に供給可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨液供給手段の研磨液供給口の手前側に、不足した研磨液の補給および再生研磨液の一時貯蔵を可能とする調整槽が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨液供給手段は、研磨液を貯蔵するタンクと、該タンク内の研磨液を研磨液供給ラインを通して前記研磨パッドの上端部に供給するノズルと、該研磨液供給ラインと該タンクとの間に設けられた開閉バルブとを有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨液供給手段は、研磨液を貯蔵するタンクと、該タンク内の研磨液を研磨液供給ラインを通して前記研磨パッドの上端部に供給するノズルと、該研磨液供給ラインと該タンクとの間に設けられた開閉バルブとを有し、前記調整槽は、該開閉バルブと該研磨液供給ラインとの間に設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置におけるノズルは、前記半導体基板のサイズに応じた幅広の供給口を有している。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記ノズルと前記研磨液供給ライン間に切換バルブが設けられ、該切換バルブは、該ノズルに接続されている流路を前記研磨液供給ラインと洗浄液供給ラインとのいずれかに切り換え可能としている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、洗浄液により、前記加圧ヘッドおよび前記研磨パッドを洗浄可能とする洗浄手段をさらに備えている。また、洗浄液により、前記加圧ヘッド、前記研磨処理容器および前記研磨パッドを洗浄可能とする洗浄手段をさらに備えている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における洗浄手段は、洗浄液を前記研磨パッドの上端部に供給される。また、洗浄手段は、前記研磨処理容器の上端部から洗浄液を前記研磨パッドの上端部に供給される。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨盤の回転軸心と前記加圧ヘッドの回転軸心とが一致するように互いに配置されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨盤を回転させる研磨盤回転駆動系と、前記加圧ヘッドを回転させる加圧ヘッド回転駆動系と、該研磨盤回転駆動系および該加圧ヘッド回転駆動系を駆動制御する研磨制御部とをさらに有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における研磨制御部は、前記研磨盤と前記加圧ヘッドとのうちの少なくともいずれかを回転駆動可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置において、前記研磨パッドの表面を露出させるように前記研磨盤を回転可能に収容して保持する研磨処理容器を更に有し、該研磨処理容器は、該研磨盤を回転可能に嵌め込む孔付凹部を有する底壁と、該底壁の外周に沿って設けられた周囲壁と、該周囲壁の上端部に沿って前記研磨パッドの外周部上方側に突出した内フランジとを有しており、該加圧ヘッドと前記研磨パッドおよび該研磨盤が内部に収まる程度の大きさに構成されている。また、この研磨処理容器は、前記研磨盤を回転可能に嵌め込む孔付凹部を有する底壁と、該底壁の外周に沿って設けられた周囲壁と、該周囲壁の上端部に沿って前記研磨パッドの外周部上方側に突出した内フランジとを有しており、前記加圧ヘッドと前記研磨パッドおよび前記研磨盤が内部に収まる程度の大きさに構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体基板研磨装置における遮蔽部材は、前記研磨液の槽底部から槽上部側への逆流を防止するために下側部分が鉛直方向に対して傾斜している。
本発明の半導体基板研磨方法は、本発明の上記半導体基板研磨装置を用いて、前記研磨パッドの外周部上方から供給した研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方側へ流動させながら前記半導体基板を回転させつつ該研磨パッド側に押圧して研磨する工程と、研磨に使用された研磨液中から研磨屑を除去して研磨液を再生し、再生した研磨液を該研磨パッド上に供給する工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の半導体装置の製造方法は、本発明の上記半導体基板研磨装置を用いて、半導体装置が作り込まれた半導体基板の表面層を研磨する表面層研磨工程を有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体装置の製造方法において、前記表面層研磨工程により平坦化された表面層上に所定の回路配線パターンを形成する多層配線形成工程を更に有する。
さらに、好ましくは、本発明の半導体装置の製造方法における表面層研磨工程は、前記研磨パッドの外周部上方から供給した研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方側へ流動させながら前記半導体基板を回転させつつ該研磨パッド側に押圧して研磨する工程と、研磨に使用された研磨液中から研磨屑を除去して研磨液を再生し、再生した研磨液を該研磨パッド上に供給する工程とを有する。
上記構成により、以下、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、表面に研磨パッドが設けられた研磨盤が水平方向に対して傾斜した回転軸心を有している。研磨時には、研磨液供給手段によって、傾斜した研磨パッドの外周部上方から研磨液(スラリ)を供給し、研磨液を研磨パッドの表面に沿って重力により下方側へ流動させながら、半導体基板を回転させて研磨パッドで研磨する。
研磨パッドの表面に沿って下方へ流れ込む研磨液中に被加工物である半導体基板が浸された状態で研磨を行なうため、研磨に使用された研磨屑を含む研磨液は、研磨パッドと半導体基板の被研磨面との間に留まることなく速やかに流れ落ち易く、常に新しい研磨液によって半導体基板の被研磨面の研磨を行うことが可能となる。
近年、要請される省資源・省エネルギー環境下において、この研磨状態を維持するためには、研磨液の再利用および循環機構が必要不可欠である。
本発明にあっては、沈降槽や濾過フィルタを用いた研磨液再生循環手段によって、被研磨面上のスクラッチ発生原因となる粗大粒子を除去する。
研磨液の供給排出を伴う研磨液再生循環手段としては、使用済み研磨液から粗大粒子を除去するための沈降槽および濾過フィルタを設ける。沈降槽には、粗大粒子を自重で液本体(研磨液の流れ)から分離する遮蔽部材としての遮蔽板を少なくとも3重に設けて、沈降量に応じた数の遮蔽部材で槽内を槽上部(研磨液が流れるスペース)と槽底部とを遮蔽した後、槽底部の洗浄栓から流入する洗浄液の水の圧力により沈殿物を排出口(排出管)から排出洗浄する。沈降槽で充分に分離することが不可能な粗大粒子は濾過フィルタを用いて除去することが可能となる。濾過フィルタとしては、例えば、濾過材の孔構造が入口側で粗く、出口側で細かく、かつ、入口側から出口側へ向かうにつれて連続的に又は段階的に細かくなるように設計されているデプス型のフィルタを用いることが好ましい。
再生スラリの使用範囲は、粗大粒子数が、固形分濃度20wt%換算で0個/ml以上5000個/ml以下、より好ましくは100個/ml以上3000個/ml以下、さらにより好ましくは100個/ml以上1000個/ml以下である。この粒子数範囲内では、半導体基板の被研磨面に対して粗大粒子が原因となる欠陥およびスクラッチが発生せず、高精度に安定して研磨することが可能となる。このとき、研磨は、水平型の半導体基板研磨装置に比べて高速流動する研磨液中にて行われるので、半導体基板の被研磨面の温度も安定する。CMP法により研磨する場合は、化学反応の安定化を図ることが可能となり、高精度の平坦化に好適である。また、研磨液は、重力によって自然に下方へ流れ、加圧パッドおよび研磨盤の回転によって半導体基板および研磨パッドが回転するため、研磨液が均等に研磨面に送り込まれ、かつ、安定的な研磨を行なうことが可能となる。仮に、研磨液が凝集された凝集粒子が研磨パッド上に落ちても、直ぐに研磨液と共に流されるため、研磨パッドの汚染を防ぎ、さらに、研磨時に乾燥防止用の水を供給する必要もない。
さらに、本発明にあっては、研磨装置が傾斜型(斜め)であるため、設置面積が従来の水平型CMP装置に比べて省スペースで済む。さらに、加圧ヘッドの水平方向への揺動動作(公転移動)が不要であるため、設置上および動作上で必要とされる空間が縮小される。特に、300mm以上に進みつつある半導体基板の大型化にも省スペースの点で寄与することが可能となる。
さらに、従来必要であった加圧ヘッドの揺動機構やアームノズルも不要であり、装置構成が簡素化され、被研磨物である半導体基板のサイズに対して研磨盤および研磨パッドも小型化することができ、装置作製にかかるコストも低減することが可能となる。
さらに、研磨後の装置洗浄の際は、水平型CMP設置と異なり、研磨処理容器の上部から洗浄液を導入すれば、流れ下る洗浄水により効率的に洗浄され、研磨液再生循環手段内の洗浄と共に、クリーンな状態を維持し易い。
以上により、本発明によれば、表面に研磨パッドが設けられた研磨盤が水平方向に対して傾斜した回転軸心を有しており、研磨時には、研磨液供給手段によって、傾斜した研磨パッドの外周部上方から研磨液を供給し、研磨液を研磨パッドの表面に沿って重力により下方へ流動させながら半導体基板を研磨するため、常に新しい研磨液によって研磨を行うことが可能となり、被研磨面の欠陥、スクラッチおよび研磨の不均一性などを生じさせることなく、高精度に安定して半導体基板を研磨することができる。
さらに、研磨装置が傾斜型(斜め)であるため、設置面積を従来の水平型CMP装置に比べて省スペース化することが可能となり、加圧ヘッドの揺動機構やアームノズルなどの装置構成を必要としないため、製造コストも低減化することができる。
さらに、沈降槽や濾過フィルタを用いた研磨液再生循環手段によって、被研磨面上のスクラッチ発生原因となる粗大粒子を除去することにより、研磨液を再度利用する場合でも廃液中の粗大粒子が原因となるスクラッチ発生を防ぐことが可能となり、研磨液の使用量を削減することができる。
さらに、研磨後の装置洗浄の際にも、研磨処理容器の上部から洗浄液を導入することにより、研磨液再生循環手段内を洗浄すると共に、研磨処理容器をクリーンな状態に保持することができる。
以下に、本発明の半導体基板研磨装置の実施形態およびこれを用いた本発明の半導体基板研磨方法の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の半導体基板研磨装置は、水平方向に対して傾斜した回転軸心を有する研磨盤と、研磨盤の表面に設けられた研磨パッドと、研磨パッドの表面を露出させるように研磨盤を回転可能に保持する研磨処理容器と、半導体基板を保持すると共に研磨時に回転しながら半導体基板を研磨パッドの表面に押圧する加圧ヘッドと、導入される新たな研磨液または研磨液再生循環手段を経て沈殿濾過された研磨液を研磨パッドの表面に供給する研磨液供給手段とを備えている。研磨時には、研磨液供給手段によって研磨パッドの外周部上方から研磨液を供給して、研磨液を研磨パッドの表面に沿って重力により下方へ流動させながら研磨するように構成されている。
上記研磨処理容器は、半導体基板を保持して回転する加圧ヘッドおよび研磨パッドを有する研磨盤が収まる程度の大きさに形成されており、研磨液(スラリ)の流動を促すために水平な設置面に対して傾斜して設置されている。それに伴って、支持機構、加圧ヘッド(研磨ヘッド)、研磨盤、およびそれらを制御する駆動系等も適宜傾斜して設けられ、装置全体の安定化が図られている。
また、上記研磨液供給手段によって研磨パッドの外周部上方から研磨液を流入させ、研磨処理容器内の研磨パッド上で研磨液を重力によって上方から下方へ流動させて、流動する研磨液中に半導体基板を浸漬した状態で、半導体基板の被研磨膜(表面層)を研磨することができる。
本発明の半導体基板研磨装置は、特に、化学的機械研磨法(CMP法)により半導体基板の表面を研磨するために適しており、この場合、研磨液としてはCMP法により一般的に用いられているものを使用することができる。
研磨液中における研磨剤の実用的な含有割合、すなわち研磨液(スラリ)の実用的な濃度は、例えば5%程度であるが、スラリの濃度はこれに限定されるものではなく、被研磨膜の種類やその研磨量などに応じて適宜変更可能である。砥粒成分である研磨剤は、主なものとして、Al23(アルミナ)、SiO2(フュームドシリカあるいはコロイダルシリカ)、CeO(セリア)、MnO(酸化マンガン)などが挙げられる。スラリの使用可能期間は、例えば、目安として製造から6ヶ月程度であるが、その種類や濃度によって様々に設定される。特に、本発明では、スラリが研磨面に停滞する時間が短く、速い流動置換が行なわれるため、研磨屑の研磨液中濃度が、従来の水平型CMP装置よりも低く抑えられる。
本発明において、研磨対象である半導体基板には、SiやGe等からなる半導体基板以外にも、化合物半導体基板およびSOI基板なども包含し、さらに、このような半導体基板にはトランジスタ、メモリ、キャパシタ、抵抗等の半導体素子および金属配線、金属プラグ等の回路配線等が設けられ、かつ、これらの半導体素子および回路配線を被覆する層間絶縁膜等が積層されたものであってもよい。本発明の半導体基板研磨装置は、例えば、LSI、ULSI等の半導体集積回路を製造する工程において、多層配線形成時における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成等に好適に使用される。
本発明において、研磨パッド上に研磨液が停滞することなく、重力により速い流速(例えば500cc/min〜3000cc/min程度)で、かつ、安定して研磨液を流しながら研磨するためには、研磨盤の回転軸心の傾斜角度θは、水平方向に対して鉛直方向側に30°〜60°が好ましく、さらに好ましくは、水平方向に対して鉛直方向側40°〜50°がより好ましい。研磨盤の回転軸の傾斜角度θを30〜60°に設定することにより、研磨によって生ずる研磨屑が研磨液にて研磨パッド上から効率よく流され、より高精度に安定して研磨を行なうことができる。この傾斜角度θは、後述する図1の垂直方向(鉛直方向)からの水平方向側の傾斜角度φ=90°−θである。
本発明の半導体基板研磨装置は、さらに、研磨処理に使用された研磨液中から大粒径の研磨屑を除去して再生し、再生された研磨液を再度研磨パッド上に供給するための研磨液再生循環手段を備えている。このように構成することにより、研磨液の消費量を低減して研磨処理の低コスト化と省資源化を図ることができる。
上記研摩液再生循環手段は、主として研摩屑からなる所定粒径以上の粗大粒子を除去するための沈降槽と、この沈降槽により十分に除去することができなかった所定粒径以上の粗大粒子を除去する濾過フィルターとを備えている。
下記表1に、未使用の研磨パッドに含有されている物質とその比重の例を示す。
表1に示す研磨液では、SiO2の比重が2.65、CuOの比重が6.15、CeOの比重が7.13、MnOの比重が5.02、Al23の比重が3.9、ステンレススチール(SUS)の比重が7.9であり、ポリウレタンの比重が1.05〜1.31である。
さらに、本発明の半導体基板研磨装置は、加圧ヘッド、研磨処理容器および研磨パッドを洗浄する洗浄手段をさらに備えてもよい。
上記洗浄手段によって、研磨処理容器の上部から洗浄液を導入することによって、研磨処理後に装置各部位から研磨屑を含む研磨液を自動的に洗浄することが可能となり、効率良く次の被研磨物(半導体基板)を研磨処理することができる。
この場合、研磨処理容器を、研磨パッドの外周部側に突出した内フランジを有する構成とすることによって、研磨時および洗浄時に研磨液および洗浄液が外部に飛び散ることを抑制して、研磨装置の設置環境を清浄に維持することができる。
以下に、本発明のさらに具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る半導体基板研磨装置の概略構成例を示す縦断面図である。
図1において、本実施形態の半導体基板研磨装置10は、水平方向に対して傾斜した回転軸心C1を有する研磨盤1と、この研磨盤1の表面に設けられた研磨パッド1aと、この研磨パッド1aの表面を露出させるように研磨盤1を回転可能に保持する研磨処理容器2と、被研磨物である半導体基板30を保持すると共に研磨時に半導体基板30と共に回転しながら半導体基板30を研磨パッド1aの表面上に押圧するための加圧ヘッド3と、スラリ(研磨液)41を研磨パッド1aの表面上の上端部分に供給可能とする研磨液供給手段4とを備えている。
また、この半導体基板研磨装置10は、研磨盤1を回転軸心C1の周りに回転させるための研磨盤回転駆動系5と、加圧ヘッド3を回転軸心C2の周りに回転させるための加圧ヘッド回転駆動系6と、使用後に含まれる研磨屑をスラリ(研磨液)41中から除去して、再生したスラリ41を調整槽71を経て研磨処理容器2内に循環供給可能とする研磨液再生循環手段7と、研磨処理後の研磨処理容器2、研磨パッド1aおよび加圧ヘッド3を洗浄するための洗浄手段8と、研磨盤回転駆動系5および加圧ヘッド回転駆動系6を制御する研磨制御部9と、この半導体基板30の研磨完了を検知する図示しないエンドポイントシステムとを備えている。
研磨盤1は、その大径部が研磨処理容器2の上記孔付き凹部に嵌め込まれて回転可能に保持されており、その大径部に連設された小径部が研磨処理容器2の孔から下方に突出して例えばモータなどの研磨盤回転駆動系6の回転軸に接続されている。また、研磨盤回転駆動系6の本体は、研磨処理容器2を支持する図示しないフレームやその他の固定部材によって支持されている。この研磨盤1の回転軸心C1と加圧ヘッド3の回転軸心C2とは、略一致するように配置されている。
研磨処理容器2は、研磨盤1を回転可能に嵌め込む孔付凹部を有する底壁21と、この底壁21の外周に沿って設けられた周囲壁22と、この周囲壁22の上端部に沿って研磨パッド1aの外周部側上方に向かって内側へ突出して設けられたドーナツ板状の内フランジ23とを有している。
この研磨処理容器2は、スラリ41の滞留を防ぐために1枚の半導体基板30の研磨が行われる程度の極力小さな容積で形成されており、加圧ヘッド3および研磨盤1が内部に収まる程度の大きさに形成されている。また、この研磨処理容器2は、研磨盤1の回転軸心C1が水平線に対して30°〜60°の傾斜角度θ(例えば45°)となるように、図示しないフレームや支持部材などの設置面固定部材によって傾けられた状態で設置されている。
加圧ヘッド3は、斜め下方に開口してその内部に半導体基板30を収容すると共に半導体基板30を保持する基板保持部を有しており、この基板保持部の裏側中央部分から斜め上方に突出して例えばモータなどの加圧ヘッド回転駆動系6の回転軸に接続されている。
加圧ヘッド回転駆動系6は、例えばモータからなり、その回転軸が加圧ヘッド3の回転盤に接続されていると共に、その本体が図示しない加圧ヘッド移動手段によって支持されている。この加圧ヘッド移動手段は、加圧ヘッド3を回転軸心C2の方向、揺動方向、水平方向および上下方向に移動可能とするものであり、これには例えばロボットアームなどを用いることができる。この図示しない加圧ヘッド移動手段によって、研磨前の半導体基板30の積載位置に加圧ヘッド3を移動させ、加圧ヘッド3によって吸着した半導体基板30を傾けて研磨処理容器2内へ搬入して、研磨時に加圧ヘッド3を研磨盤1の研磨パッド1aの表面側へ押圧することができるようになっている。また、研磨後は逆の動作により半導体基板30を研磨処理容器2内から搬出することができるようになっている。
研磨液供給手段4は、スラリ41を貯蔵するタンク42と、研磨処理容器2の上部の周囲壁22を貫通して設けられ、タンク42内のスラリ41を調整槽71から研磨液供給ライン43を通して研磨パッド1aの上部に吐出するためのノズル44と、調整槽71とタンク42間に設けられ、タンク42から調整槽71へのスラリ41の供給を行ったり停止したりする開閉バルブ45とを備えている。
ノズル44は、研磨パッド1aの表面上を均一にスラリ41が流れるように、例えば口幅が横(水平方向)に広がった形状とされている。また、ノズル44と研磨液供給ライン43の間には第1切換バルブ46が設けられており、ノズル44に接続されている流路を研磨液供給ライン43側と後述の洗浄液供給ライン81側との間で選択的に切り換え可能としている。
研磨液再生循環手段7は、研磨液供給ライン43とタンク42との間に設置された調整槽71と、研磨処理容器2の下部に設けられた吸出口72と、この吸出口72に接続可能とされ、調整槽71に連通している循環ライン73と、この循環ライン73の途中に設けられた沈降槽74およびポンプ75と、調整槽71の入口または近傍位置で循環ライン73の末端部に接続された濾過フィルタ76とを備えている。
循環ライン73の吸出口72側には第2切換バルブ77が設けられており、吸出口72に接続される流路を循環ライン73側と洗浄液供給ライン82側との間で選択的に切り換え可能としている。
ここで、沈降槽74は、循環ライン73の研磨液供給口73aと排出口(ドレイン)78との間の配管中に設置されており、大粒径粒子を沈降除去する沈殿物洗浄除去機能を有している。この沈降槽74について図2を用いて詳細に説明する。
図2は、図1の研磨液再生循環手段内に設置される沈降槽の概略構成例を示す縦断面図である。
図2に示すように、沈降槽74は、粗大粒子を自重によって液流れの本体から分離するために槽内を仕切る仕切りとして遮蔽板741が少なくとも3枚設けられている。遮蔽板741は、槽底部から上方(槽上部の液流れの本体部分)への逆流を防止するために下方部分が鉛直方向から傾斜している。沈降量に応じた枚数の遮蔽板741により槽内が槽上部と槽底部間で遮蔽された後、洗浄栓742から流入される水(洗浄液)によって沈殿物が排出弁743を介して排出口(排出管)78から水と共に排出されるようになっている。なお、この遮蔽板741は、円筒形の筒を束ねた構造としてもよい。この場合には、各円筒内直径を5mm〜30mm程度として、密集配置することが好ましい。この場合にも、逆流を防止するために下方部分が鉛直方向から傾斜している。スラリ(研磨液)41は、スラリー流路入口744(槽入口)から沈降槽74内に流入し、スラリー流路出口745(槽出口)から流出する液流れの本体から研磨屑が自重で下方に落ち、研磨屑が沈殿物として洗浄液により除去されることになる。
即ち、沈降槽74は、槽入口から槽出口に至る研磨液41の流れの下方側に、粗大を自重で研磨液41の流れから下方向に導いて分離する一または複数の遮蔽部材741(ここでは4枚)が設けられている。
この沈降槽74により除去できない研磨屑を除去するために濾過フィルタ76が設けられている。
図1に示す濾過フィルタ76は、濾過材の孔構造が入口側で粗く、出口側で細かく、かつ、入口側から出口側へ向かうにつれて連続的にまたは段階的に細かくなるように設計されたデプス型フィルタを用いることが好ましい。濾過フィルタ76に対して、沈降槽74はプレフィルタの役割を果たしており、フィルタ寿命の延長に貢献する。
この研磨液再生循環手段7によって、研磨液は、粗大粒子数が固形分濃度20wt%換算で10個/ml以上(理想的には0個/ml以上)5000個/ml以下に、より好ましくは100個/ml以上3000個/ml以下、さらにより好ましくは100個/ml以上1000個/ml以下に除去される。5000個/ml以下であれば再生研磨液として使用できる。
このように、研磨液再生循環手段7が設けられた半導体研磨装置10には、研磨液供給ライン43の手前側に調整槽71が設けられており、研磨液再生により不足した研磨液の補給および再生された研磨液の一時貯蔵に利用されている。
洗浄手段8は、研磨液供給手段4の第1切換バルブ46に接続された洗浄液供給ライン81と、洗浄液供給ライン81および第1切換バルブ46を通してノズル44に洗浄液83(例えば水)を供給する洗浄液送出部84と、第2切換バルブ77に接続された洗浄液排出ライン82とを備えている。
洗浄液送出部84は、洗浄液83の供給源であり、例えば洗浄液貯蔵タンクまたはDIW供給タンクである。洗浄液送出部84は、高さによる圧力に加えて、洗浄液83をノズル44に圧送するポンプを有していてもよい。なお、洗浄液排出ライン82の他端部は、図示しない洗浄液回収槽または処理槽に接続されている。
研磨制御部9は、研磨時に研磨盤回転駆動系5および加圧ヘッド回転駆動系6により研磨盤1および加圧ヘッド3の回転、停止を所定のタイミングで行なうように駆動制御するものである。これに加えて、研磨制御部9は、研磨液再生循環や研磨液調整の駆動制御をも含み、研磨処理から洗浄処理に至るまでの一連の工程を制御する。
上記構成により、本実施形態の半導体基板研磨装置10を用いた半導体基板研磨方法の一例について、図3および図4を用いて詳細に説明する。
本発明の半導体基板研磨方法は、例えば図3に示すような半導体基板30上に半導体集積回路を製造する工程において、凹凸表面を有するBPSG膜37をCMP法により研磨して平坦化する場合などに用いることができる。
研磨対象の半導体基板30の縦断面積層構造の一例について図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態の半導体基板研磨方法によって研磨される半導体基板30の積層構成例を示す縦断面図である。
図3において、半導体基板30は、シリコン基板31の表面に所定の間隔を開けてトランジスタのソース/ドレイン領域32が設けられ、これらの間の基板部上にゲート絶縁膜33を介してゲート電極34が設けられている。このゲート電極34の側壁には、HTO膜などからなるサイドウォールスペーサ35が設けられ、ソース/ドレイン領域32表面にはサリサイド膜36が形成されている。この基板部上に、BPSG膜37からなる層間絶縁膜が設けられている。
なお、本発明の半導体基板研磨方法は、BPSG膜37の研磨に限らず、半導体集積回路の製造工程で用いられるCMP工程、例えば、STI、ポリSi、層間絶縁膜、Cu配線などの形成工程などあらゆるCMP工程に適用可能である。
このような図3に示す半導体基板30のBPSG膜37を、図1の半導体基板研磨装置10を用いて研磨する場合について説明する。
まず、図1に示すように、研磨液供給手段4のタンク42から開閉バルブ45を介して、適切な濃度に調製されたスラリ(研磨液)41を調整槽71に供給し、さらに、調整槽71から研磨液供給ライン43さらにノズル44を経て研磨処理容器2内の研磨パッド1a上にスラリ41を流入し、かつ、研磨液再生循環手段7のポンプ75を駆動させる。
このとき、第1切換バルブ46は研磨液供給ライン43側に切り換えられた状態になっており、第2切換バルブ77は循環ライン73側に切り換えられた状態になっている。
これにより、研磨パッド1aの外周部上方からスラリ41が供給されて、スラリ41は研磨パッド1aの表面に沿って重力により下方側へ流れて行く。
研磨処理容器2内に供給されたスラリ41は、研磨パッド1aの表面全面に広がって流れ落ち、さらに、研磨処理容器2の下部の吸出口72から第2切換バルブ77を経て研磨液再生循環手段7の循環ライン73内に導かれる。
このようにして、循環ライン73内に流入したスラリ41は、沈降槽74を経た後、ポンプ75により流されて濾過フィルタ76を通過して、調整槽71に一時貯蔵された後、ノズル44から研磨処理容器2内の研磨パッド1aの表面上に再度流入する。
この準備段階において、スラリ41を、研磨処理容器2、沈降槽74さらに濾過フィルタ76を備えた循環ライン73内でポンプ75の圧力により循環させることによって、安定した温度およびスラリ特性を得ることができる。
研磨処理時には、表面に被研磨膜(例えばBPSG膜37)を有する半導体基板30が保持された加圧ヘッド3を研磨盤1の研磨パッド1aに向けて接近させ、研磨盤1および加圧ヘッド3を同じ方向または逆方向に回転させて、研磨処理容器2内を流動するスラリ41中に加圧ヘッド3ごと半導体基板30を浸漬させて、研磨処理を行う。なお、研磨盤1と加圧ヘッド3の何れか一方を停止させて研磨処理を行ってもよい。このとき、研磨液再生循環手段7によって、研磨に使用されたスラリ41中から研磨屑が除去されて再生され、再生されたスラリが研磨パッド1a上に循環供給される。
この研磨処理においては、加圧ヘッド3のガイドリングの溝(半導体基板30を均等に吸着させるため)を通って、半導体基板30の被研磨面と研磨パッド1aとの間にスラリ41が流入され、スラリ41の流れに半導体基板30の被研磨面が押し付けられながら回転して研磨が行われる。
したがって、常に研磨屑の含量が少ないスラリ41を用いて研磨が行なわれ、半導体基板30の被研磨面に対して安定し、かつ、ラフネスが低減された高精度な平坦化を行うことが、再生して循環したスラリ41を用いて可能となる。このようにして、スラリ41が再利用されるため、コスト低減および省資源に大きく貢献することができる。
その後、図示しないエンドポイントシステムにより研磨終了が検知されると、研磨盤1および加圧ヘッド3の回転駆動と研磨盤1の研磨パッド1a上へのスラリ41の供給を停止させて、研磨工程が終了する。この時点での基板部の縦断面状態を図4に示している。
図4は、図3のBPSG膜37を研磨処理して平坦化した事例を示す縦断面図である。
図4に示すように、連続して形成された複数のトランジスタが内部に設けられた基板部上の層間絶縁膜(例えばBPSG膜37)を平坦化している。
その後、加圧ヘッド3を移動させて、表面層(例えばBPSG膜37)が平坦化された半導体基板30aを研磨処理容器2から搬出し、この半導体基板30aを所定の設置場所に移動させる。
さらに、空になった加圧ヘッド3を研磨処理容器2内に戻して、第1切換バルブ46および第2切換バルブ77を洗浄ライン側に切り換えて、洗浄手段8の洗浄液送出部84から洗浄液供給ライン81、さらにノズル44を通して水などの洗浄液を処理容器2内の研磨パッド1a上に噴出させる。
このように、水などの洗浄液のノズル44からの噴出によって、研磨処理容器2の内面、研磨パッド1aの表面、加圧ヘッド3のガードリング周辺およびその他の各部材を洗浄し、準備段階を含む研磨から洗浄までの一連のサイクルが終了する。なお、本発明の半導体基板研磨装置10において、上記工程1サイクルの動作は、研磨制御部9によって全て駆動制御してもよい。
したがって、上記本発明の半導体基板研磨装置10(本発明の半導体基板研磨方法)を用いて本発明の例えばトランジスタ回路や固定撮像素子などの半導体装置の製造方法について簡単に説明する。
研磨パッド1aの外周部上方から供給した研磨液41を研磨パッド1aの表面上に沿って重力により下方側へ流動させながら半導体基板30を回転させつつ研磨パッド1a側に押圧して研磨する工程と、研磨に使用された研磨液41中から研磨屑を除去して研磨液41を再生し、再生した研磨液を研磨パッド1a上に供給する工程とを有し、半導体装置が内部に作り込まれた半導体基板30の表面層を研磨して平坦化する表面層研磨工程と、
この表面層研磨工程により平坦化された半導体基板30aの表面層上に、半導体装置にコンタクトホールを介してそれぞれ接続された所定の回路配線パターンを形成する多層配線形成工程とを有している。
以上により、本実施形態の半導体基板研磨装置10にあっては、水平方向に対して傾斜した回転軸心を有する研磨盤1と、この研磨盤1の表面に設けられた研磨パッド1aと、研磨盤1上に設けられた研磨パッド1aの部分を研磨パッド1a上を開口した状態で収容する研磨処理容器2と、半導体基板30を保持すると共に研磨時に回転しながら半導体基板30を研磨パッド1aの表面に押圧する加圧ヘッド3と、スラリ41を研磨パッド1aの上端部表面上に供給する研磨液供給手段4と、研磨処理と同時に使用済み研磨液(スラリ41)を沈降槽74と濾過フィルタ76を介して循環再生可能な研磨液循環再生手段7とを備えている。
この構成によって、表面側に研磨パッド1aが設けられた研磨盤1が水平方向に対して傾斜(ここでは角度45度)した回転軸心Cを有しており、研磨時には、研磨液供給手段4によって、傾斜した研磨パッド1aの外周部上方に位置するノズル44からスラリ41を供給し、スラリ41を研磨パッド1aの表面に沿って重力により下方へ流動させながら、半導体基板30を回転させつつ研磨パッド1aの表面に押し付けて半導体基板30の表面(表面層)を研磨する。この研磨処理に使ったスラリ41は、沈降槽74および濾過フィルタ76を通って研磨屑などが取り除かれているため、常に新しいスラリ41(研磨液)によって研磨を行うことが可能となり、被研磨面の欠陥、スクラッチおよび研磨の不均一性などを生じさせることなく、高精度に安定して半導体基板を研磨することができる。
また、半導体基板研磨装置10は、傾斜型(斜め)であるため、設置面積を従来の水平型CMP装置に比べて省スペース化することが可能となり、加圧ヘッド3の揺動機構やアームノズルなどの装置構成を必要とせず、製造コストも低減化することができる。
さらに、沈降槽74や濾過フィルタ76を用いた研磨液再生循環手段7によって、被研磨面上のスクラッチ発生原因となる粗大粒子を除去することにより、スラリ41を再度利用する場合であっても廃液中の粗大粒子が原因となるスクラッチ発生を防ぐことが可能となり、スラリ41の使用量を大幅に削減することができる。
さらに、研磨後の装置洗浄の際にも、研磨処理容器2の上部から洗浄液43を導入することにより、研磨液再生循環手段7内を洗浄すると共に、研磨処理容器2をクリーンな状態に保持することができる。
なお、上記実施形態では、特に説明しなかったが、要は、水平方向に対して傾斜した回転軸心の回りに回転可能とする研磨盤1と、研磨盤5の表面に設けられた研磨パッド1aと、半導体基板30を保持すると共に研磨時に回転しながら半導体基板30を研磨パッド1aの表面に押圧して研磨可能とする加圧ヘッド3と、研磨液41を研磨パッド1aの上端部表面に供給可能とする研磨液供給手段4とを備え、研磨液41を研磨パッド1aの表面上に沿って重力により下方へ流動させながら半導体基板30の表面層を研磨処理するように構成されていれば、半導体基板30上に形成される層間絶縁膜などの表面層を平坦化する際の研磨安定性を向上させて被研磨面の欠陥、スクラッチおよび研磨の不均一性を防ぐと共に装置の小型化を図り、さらに、研磨液41の使用量削減が可能で研磨液を再度利用する場合でも廃液中の粗大粒子が原因となるスクラッチ発生を防ぐことができる本発明の目的を達成することができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、半導体基板の研磨処理、特に、半導体集積回路の製造工程におけるCMP工程に好適に用いられる半導体基板研磨装置および半導体基板研磨方法において、研磨液供給手段によって、傾斜した研磨パッドの外周部上方から研磨液を供給し、研磨液を研磨パッドの表面に沿って重力により下方へ流動させながら半導体基板を研磨するため、常に新しい研磨液によって研磨を行うことが可能となり、被研磨面の欠陥、スクラッチおよび研磨の不均一性などを生じさせることなく、高精度に安定して半導体基板を研磨することができる。
さらに、研磨装置が傾斜型(斜め)であるため、設置面積を従来の水平型CMP装置に比べて省スペース化することが可能となり、加圧ヘッドの揺動機構やアームノズルなどの装置構成を必要としないため、製造コストも低減化することができる。
さらに、沈降槽や濾過フィルタを用いた研磨液再生循環手段によって、被研磨面上のスクラッチ発生原因となる粗大粒子を除去することにより、研磨液を再度利用する場合でも廃液中の粗大粒子が原因となるスクラッチ発生を防ぐことが可能となり、研磨液の使用量を削減することができる。
さらに、研磨後の装置洗浄の際にも、研磨処理容器の上部から洗浄液を導入することにより、研磨液再生循環手段内を洗浄すると共に、研磨処理容器をクリーンな状態に保持することができる。
本発明の実施形態に係る半導体基板研磨装置の概略構成例を示す縦断面図である。 図1の研磨液再生循環手段内に設置される沈降槽の概略構成例を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係る半導体基板研磨方法によって研磨される半導体基板部の構成例を示す縦断面図である。 図3のBPSG膜を研磨して平坦化した状態を示す半導体基板部の断面図である。 従来の水平型CMP装置の概略構成例を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
1 研磨盤
1a 研磨パッド
2 研磨処理容器
21 底壁
22 研磨処理容器の周囲壁
23 研磨処理容器の内フランジ
3 加圧ヘッド
4 研磨液供給手段
41 スラリ(研磨液)
42 タンク
43 研磨液供給ライン
44 ノズル
45 開閉バルブ
46 第1切換バルブ
5 研磨盤回転駆動系
6 加圧ヘッド回転駆動系
7 研磨液再生循環手段
71 調整槽
72 吸出口
73 循環ライン
74 沈降槽
741 遮蔽板
742 洗浄栓
743 排出弁
744 スラリ流路入口
745 スラリ流路出口
75 ポンプ
76 濾過フィルタ
77 第2切換バルブ
78 排出口(ドレイン)
8 洗浄手段
81 洗浄液供給ライン
82 洗浄液排出ライン
83 洗浄液(水)
84 洗浄液送出部
9 研磨制御部
10 半導体基板研磨装置
30、30a 半導体基板
31 Si基板
32 ソース/ドレイン領域
33 ゲート絶縁膜
34 ゲート電極
35 サイドウォール
36 サリサイド
37 BPSG膜(表面層)

Claims (38)

  1. 水平方向に対して傾斜した回転軸心の回りに回転可能とする研磨盤と、
    該研磨盤の表面に設けられた研磨パッドと、
    半導体基板を保持すると共に研磨時に回転しながら該半導体基板を該研磨パッドの表面に押圧して研磨可能とする加圧ヘッドと、
    研磨液を該研磨パッドの上端部表面に供給可能とする研磨液供給手段とを備え、
    該研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方へ流動させながら該半導体基板を研磨処理する半導体基板研磨装置。
  2. 前記研磨処理を化学的機械研磨により行う請求項1に記載の半導体基板研磨装置。
  3. 前記研磨盤の回転軸心の傾斜角度θは、水平方向に対して鉛直方向側に30°以上60°以下である請求項1または2に記載の半導体基板研磨装置。
  4. 前記研磨盤の回転軸心の傾斜角度θは、水平方向に対して鉛直方向側に40°以上50°以下である請求項1または2に記載の半導体基板研磨装置。
  5. 前記研磨液供給手段から供給される研磨液を前記研磨パッド上に停滞することなく、重力により500cc/min以上3000以下で安定供給する請求項1〜4のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  6. 研磨処理に使用された研磨液中から所定粒径以上の粗大粒子を除去して該研磨液を再生し、再生された研磨液を前記研磨パッド上に再度供給するための研磨液再生循環手段をさらに備えた請求項1〜5のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  7. 前記研摩液再生循環手段は、前記研磨液中から前記粗大粒子からなる研摩屑を沈降させて除去する沈降槽を有する請求項6に記載の半導体基板研磨装置。
  8. 前記沈降槽は、使用した研磨液を回収するための受入口と、該研磨液を排出除去する排出口および、該研磨液を再利用するための取出口との間に設置されている請求項7に記載の半導体基板研磨装置。
  9. 前記沈降槽は、該槽入口から該槽出口に至る該研磨液の流れの下方側に、前記粗大粒子を自重で該研磨液の流れから下方向に導いて分離する一または複数の遮蔽部材が設けられている請求項7に記載の半導体基板研磨装置。
  10. 前記遮蔽部材は、鉛直方向に配置され、面に沿った方向が研磨液の流れの方向に垂直または傾斜する一または複数枚の遮蔽板で構成されている請求項9に記載の半導体基板研磨装置。
  11. 前記遮蔽部材は、複数の円筒を束ねた密集構造である請求項9に記載の半導体基板研磨装置。
  12. 前記円筒の内径は、5mm以上30mm以下である請求項11に記載の半導体基板研磨装置。
  13. 前記沈降槽は、沈降した研摩屑を排出除去可能とする沈殿物洗浄除去機能を有している請求項7に記載の半導体基板研磨装置。
  14. 前記沈降槽の底面外周囲の側壁に洗浄栓が設けられ、該洗浄栓から流入する洗浄水の圧力により、該底面上に沈殿した沈殿物を、該洗浄栓に対向する側壁側に設けられた排出口から排出除去可能とする請求項7または13に記載の半導体基板研磨装置。
  15. 前記沈降槽の底面外周囲の側壁に洗浄栓が設けられ、該洗浄栓から流入する洗浄水の圧力により、該底面上に沈殿した沈殿物を、該洗浄栓に対向する側壁側に設けられた排出口から排出除去可能とし、
    該洗浄栓から該排出口に至る沈殿物洗浄除去スペースが前記遮蔽部材の配置スペースの下方位置に設けられている請求項9に記載の半導体基板研磨装置。
  16. 前記研摩液再生循環手段は、所定粒径以上の粗大粒子を除去するための濾過フィルタ手段を有する請求項6に記載の半導体基板研磨装置。
  17. 前記研摩液再生循環手段は、前記沈降槽の下流側に所定粒径以上の粗大粒子を除去するための濾過フィルタ手段をさらに有する請求項7〜15のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  18. 前記濾過フィルタ手段は、濾過材の孔構造が入口側で粗く、出口側で細かく、かつ、該入口側から該出口側へ向かうにつれて連続的にまたは段階的に細かくなったデプス型フィルタである請求項16または17に記載の半導体基板研磨装置。
  19. 前記研磨液再生循環手段は、前記研磨液中の粗大粒子数を固形分濃度20wt%換算で 0個/ml以上5000個/ml以下に除去可能とする請求項6、7、16および17のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  20. 前記研磨液再生循環手段は、前記研磨液中の粗大粒子数を固形分濃度20wt%換算で100個/ml以上3000個/ml以下に除去可能とする請求項6、7、16および17のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  21. 前記研磨液再生循環手段は、前記研磨液中の粗大粒子数を固形分濃度20wt%換算で100個/ml以上1000個/ml以下に除去可能とする請求項6、7、16および17のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  22. 前記研磨液供給手段は、供給される新たな研磨液および、前記研磨液再生循環手段を経た研磨液のうちの少なくともいずれかの研磨液を前記研磨パッドの上流側表面上に供給可能とする請求項6、7、16および17のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  23. 前記研磨液供給手段の研磨液供給口の手前側に、不足した研磨液の補給および再生研磨液の一時貯蔵を可能とする調整槽が設けられている請求項22に記載の半導体基板研磨装置。
  24. 前記研磨液供給手段は、研磨液を貯蔵するタンクと、該タンク内の研磨液を研磨液供給ラインを通して前記研磨パッドの上端部に供給するノズルと、該研磨液供給ラインと該タンクとの間に設けられた開閉バルブとを有する請求項1または5に記載の半導体基板研磨装置。
  25. 前記研磨液供給手段は、研磨液を貯蔵するタンクと、該タンク内の研磨液を研磨液供給ラインを通して前記研磨パッドの上端部に供給するノズルと、該研磨液供給ラインと該タンクとの間に設けられた開閉バルブとを有し、前記調整槽は、該開閉バルブと該研磨液供給ラインとの間に設けられている請求項23に記載の半導体基板研磨装置。
  26. 前記ノズルは、前記半導体基板のサイズに応じた幅広の供給口を有している請求項24または25に記載の半導体基板研磨装置。
  27. 前記ノズルと前記研磨液供給ライン間に切換バルブが設けられ、該切換バルブは、該ノズルに接続されている流路を前記研磨液供給ラインと洗浄液供給ラインとのいずれかに切り換え可能としている請求項24〜26のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  28. 洗浄液により、前記加圧ヘッドおよび前記研磨パッドを洗浄可能とする洗浄手段をさらに備えている請求項1または27に記載の半導体基板研磨装置。
  29. 前記洗浄手段は、洗浄液を前記研磨パッドの上端部に供給される請求項28に記載の半導体基板研磨装置。
  30. 前記研磨盤の回転軸心と前記加圧ヘッドの回転軸心とが一致するように互いに配置されている請求項1に記載の半導体基板研磨装置。
  31. 前記研磨盤を回転させる研磨盤回転駆動系と、前記加圧ヘッドを回転させる加圧ヘッド回転駆動系と、該研磨盤回転駆動系および該加圧ヘッド回転駆動系を駆動制御する研磨制御部とをさらに有する請求項1または30に記載の半導体基板研磨装置。
  32. 前記研磨制御部は、前記研磨盤と前記加圧ヘッドとのうちの少なくともいずれかを回転駆動可能とする請求項31に記載の半導体基板研磨装置。
  33. 前記研磨パッドの表面を露出させるように前記研磨盤を回転可能に収容して保持する研磨処理容器を更に有し、該研磨処理容器は、該研磨盤を回転可能に嵌め込む孔付凹部を有する底壁と、該底壁の外周に沿って設けられた周囲壁と、該周囲壁の上端部に沿って前記研磨パッドの外周部上方側に突出した内フランジとを有しており、該加圧ヘッドと前記研磨パッドおよび該研磨盤が内部に収まる程度の大きさに構成されている請求項1に記載の半導体基板研磨装置。
  34. 前記遮蔽部材は、前記研磨液の槽底部から槽上部側への逆流を防止するために下側部分が鉛直方向に対して傾斜している請求項9〜11のいずれかに記載の半導体基板研磨装置。
  35. 請求項1〜34のいずれかに記載の半導体基板研磨装置を用いて、
    前記研磨パッドの外周部上方から供給した研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方側へ流動させながら前記半導体基板を回転させつつ該研磨パッド側に押圧して研磨する工程と、
    研磨に使用された研磨液中から研磨屑を除去して研磨液を再生し、再生した研磨液を該研磨パッド上に供給する工程とを有する半導体基板研磨方法。
  36. 請求項1〜34のいずれかに記載の半導体基板研磨装置を用いて、
    半導体装置が作り込まれた半導体基板の表面層を研磨する表面層研磨工程を有する半導体装置の製造方法。
  37. 前記表面層研磨工程により平坦化された表面層上に所定の回路配線パターンを形成する多層配線形成工程を更に有する請求項36に記載の半導体装置の製造方法。
  38. 前記表面層研磨工程は、
    前記研磨パッドの外周部上方から供給した研磨液を該研磨パッドの表面上に沿って重力により下方側へ流動させながら前記半導体基板を回転させつつ該研磨パッド側に押圧して研磨する工程と、
    研磨に使用された研磨液中から研磨屑を除去して研磨液を再生し、再生した研磨液を該研磨パッド上に供給する工程とを有する請求項36または37に記載の半導体装置の製造方法。
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