JP2003220554A - 研磨装置及びこれを用いた被研磨材の研磨方法 - Google Patents

研磨装置及びこれを用いた被研磨材の研磨方法

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JP2003220554A
JP2003220554A JP2002019149A JP2002019149A JP2003220554A JP 2003220554 A JP2003220554 A JP 2003220554A JP 2002019149 A JP2002019149 A JP 2002019149A JP 2002019149 A JP2002019149 A JP 2002019149A JP 2003220554 A JP2003220554 A JP 2003220554A
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Hiroyuki Kobayashi
弘之 小林
Yasuyuki Ogata
康行 緒方
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリーの消費量を低減する。 【解決手段】 研磨パッド4の表面に気体を吹付けて研
磨パッド4上に残った液体(純水PW)を除去する吹付
装置12を設ける。吹付装置12を、気体またはスラリ
ーを吐出するノズル13と、このノズル13を研磨パッ
ド4の表面に向けた状態で研磨パッド4の表面に対して
移動させるノズル移動機構14とを有する構成とする。
ノズル13には、気体供給源16またはスラリー供給源
を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バージンのシリコ
ンウェハ(ベアウェーハ)や、表面にシリコン・ゲルマ
ニウム層(SiGe層)を形成したシリコンウェーハ、
半導体製造プロセスにおける半導体ウェーハ、あるい
は、ハードディスク基板、液晶基板、光学部品レンズ等
(以下、ウェーハWとする)の平坦面を有する被研磨材
表面を研磨するための装置に適用される研磨装置及びこ
れを用いた被研磨材の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製造装置の高集積化に伴う
パターンの微細化が進んでおり、特に多層構造の微細な
パターンの形成が容易かつ確実に行われるために、製造
工程中における半導体ウェーハの表面を極力平坦化させ
ることが重要となってきている。例えば、パターンの形
成は光リソグラフィを用いて行っているが、パターンが
微細化するにつれて光リソグラフィの焦点深度は浅くな
る。そして、パターンの精度を確保するため、また露光
時の焦点調節を容易にするためには、ウェーハ表面での
凹凸の差を焦点深度以下に納められるようにすること
(平坦化すること)が要求される。またベアウェーハの
研磨においても、ウェーハの大径化に伴い、平坦化への
要求が厳しくなってきている(ここではウェーハの場合
を例にとって説明しているが、これらウェーハ以外の被
研磨材、例えばハードディスク基板や液晶基板などの研
磨においても表面を高精度に平坦化することが要求され
る)。そこで、表面の膜を研磨するために平坦化の度合
いが高く、凹部への膜の埋め込みも可能となる、という
観点から、化学機械的研磨法(CMP法)が脚光を浴び
ている。
【0003】CMP法とは、SiO2を用いたアルカリ
性スラリーやCeO2を用いた中性スラリー、あるいは
Al23を用いた酸性スラリー、砥粒剤等を用いたスラ
リー等を用いて化学的・機械的にウェーハ表面を研磨
し、平坦化する方法である。そして、CMP法を用いて
ウェーハの表面を研磨する装置としては、例えば図4の
要部拡大斜視図に示すような研磨装置が知られている。
この研磨装置1は、図4に概略的に示すように、中心軸
2に取り付けられた円板状のプラテン3上に例えば硬質
ウレタンからなる研磨パッド4が設けられ、この研磨パ
ッド4に対向してかつプラテン3の中心軸2から偏心し
た位置に、図示せぬヘッド駆動機構によって回転駆動さ
れる研磨ヘッド5が配設されているものである。研磨ヘ
ッド5は、下面側でウェーハWの一面を保持してこのウ
ェーハWの他面を研磨パッド4に当接させるものであ
る。
【0004】そして、この研磨装置1では、ウェーハW
の研磨に際して、上記したスラリーSが研磨パッド4の
回転中心C近傍に供給される。このスラリーSは、研磨
パッド4上を流れることにより、また研磨パッド4の回
転に伴って生じる遠心力を受けることによって研磨パッ
ド4上で径方向外周側に向けて広がり、研磨ヘッド5に
保持されたウェーハWと研磨パッド4との間に流動す
る。この状態で研磨ヘッド5に保持されたウェーハWが
自転し、同時に研磨パッド4が中心軸2を中心として回
転するために、研磨パッド4でウェーハWの一面が研磨
される。
【0005】このような研磨装置1では、まず初めに研
磨パッド4の表面状態を調整するために、研磨パッド4
の表面をごくわずかに削り取る作業(ドレッシング)を
行うが、このときに純水等の液体が研磨パッド上に供給
される。その後スラリーSを用いてウェーハWの研磨を
行うが(ウェーハWの研磨とドレッシングとを並行して
行う場合もある)、研磨を行った後には純水を研磨パッ
ド4の表面に供給して、スラリーSの代わりにこの純水
を用いてウェーハWの研磨を行い、これによってウェー
ハWの表面の洗浄を行っている(リンス研磨)。これら
を一つのサイクルとして次々と新しいウェーハWの研磨
を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、このようにドレ
ッシングや前回の研磨を行った後にウェーハWの研磨を
行う場合には、研磨パッド4上にスラリーSを供給し
て、このスラリーSの流れによって研磨パッド4上に残
った純水等の液体を押し流しながら研磨を行っていた。
しかし、スラリーSが研磨パッド4上に十分行き渡るま
でには時間がかかるため、研磨の初期段階では研磨パッ
ド4上に残った液体によってスラリーSが薄められ、ま
た研磨パッド4の各所でスラリー濃度に差が生じている
状態でウェーハWの研磨が行われることとなり、ウェー
ハWの研磨レートの低下や面内均一性の低下が生じてし
まう。そこで、研磨パッド4上に供給したスラリーSの
流れによって研磨パッド4上の液体を押し流して、研磨
パッド4上の液体とスラリーSとを置換してからウェー
ハWの研磨を行うと、研磨前の段階で研磨パッド4上に
大量のスラリーSを供給する必要があり、高価なスラリ
ーSの消費量が増加してしまう。例えばデバイスウェー
ハ研磨の場合にはスラリーSのコストは研磨装置の消耗
資材費の約70%を占めているので、消耗資材費を低減
するためにはスラリーの消費量を低減させることが重要
である。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、スラリーの消費量を低減することができる研
磨装置及びこれを用いた被研磨材の研磨方法を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明にかかる研磨装置においては、プラテン上に
貼付されて表面にスラリーが供給される研磨パッドの表
面に、該研磨パッドに対して相対的に移動させつつ被研
磨材を押し付けることで該被研磨材の研磨を行う研磨装
置であって、前記研磨パッドの表面に気体または前記ス
ラリーのうちの少なくとも一方を吹付ける吹付装置が設
けられていることを特徴としている。
【0009】このように構成される研磨装置において
は、吹付装置によって研磨パッドの表面に、気体または
スラリーのうちの少なくとも一方が吹付けられる。吹付
装置が気体を吹付ける構成である場合は、研磨パッド上
に純水等の液体が残っている状態で、吹付装置によって
研磨パッドの表面に気体を吹付けることで、気体によっ
て研磨パッド上の液体が押し流されて除去される。ま
た、吹付装置がスラリーを吹付ける構成である場合は、
吹付装置によって研磨パッドの表面に吹付けられるスラ
リーによって研磨パッド上の液体が押し流されてこの液
体とスラリーとが置換される。また、吹付装置が気体と
スラリーの両方を研磨パッドに吹付ける構成とした場合
には、まず研磨パッドの表面に気体を吹付けて研磨パッ
ド上の液体を除去した後に、研磨パッドの表面にスラリ
ーを吹付けることで、研磨パッド上に前記液体によって
薄められていないスラリーの層が形成される。
【0010】ここで、吹付装置を、気体またはスラリー
を吐出するノズルと、このノズルを研磨パッドの表面に
対して移動させるノズル移動機構とを有する構成として
もよい。この場合には、ノズルから気体またはスラリー
を吐出させて研磨パッドの表面に吹付けながら、ノズル
移動機構によってノズルを研磨パッドの表面に対して移
動させることで、気体またはスラリーが研磨パッドの表
面にまんべんなく吹付けられる。ここで、気体またはス
ラリーは、研磨パッドの表面において少なくとも被研磨
材の研磨に使用される領域全体に吹付けることができれ
ばよい。
【0011】ノズル移動機構は、例えば研磨パッドの回
転中心に対向する位置から径方向外周側に向けてノズル
を移動させる構成とすることができる。この構成では、
プラテンを駆動して研磨パッドを回転させ、これと並行
して、ノズルから研磨パッドに気体またはスラリーを吹
付けながらノズルを研磨パッドの回転中心に対向する位
置から径方向外周側に向けて移動させることで、研磨パ
ッドの回転中心から径方向外周側に向かって渦巻状に気
体またはスラリーが吹付けられて、気体またはスラリー
が研磨パッドの表面にまんべんなく吹付けられる。
【0012】また、ノズルには、洗浄液を供給する洗浄
液供給源が接続されている構成としてもよい。スラリー
は、時間の経過に伴って乾燥または変質して凝固するの
で、吹付装置がノズルからスラリーを吐出する構成であ
る場合には、このようにノズルに洗浄液供給源を接続
し、適宜時期に洗浄液供給源からノズルに洗浄液を供給
することで、洗浄液によってノズル内のスラリーを洗い
流して、ノズルの詰まりを防止することができる。ま
た、このノズルから洗浄液を研磨パッド上に供給するこ
とで、研磨パッドの洗浄を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔第一の実施の形態〕以下、本発
明の第一の実施の形態にかかる研磨装置を図面を参照し
て説明する。ここで、図1は本実施形態にかかる研磨装
置の構成を示す斜視図である。本実施形態にかかる研磨
装置において、図4に示す従来の研磨装置と同一または
同様の部分については同一の符号を用いて説明する。図
1に示すように、本実施形態にかかる研磨装置11は、
中心軸に取り付けられたプラテン3上に研磨パッド4が
設けられ、この研磨パッド4に対向してかつプラテン3
の中心軸から偏心した位置に、図示せぬヘッド駆動機構
によって回転駆動される研磨ヘッドが配設され、さら
に、研磨パッド4の表面に気体またはスラリーを吹付け
る吹付装置12が設けられた構成とされている。
【0014】吹付装置12は、気体またはスラリーを吐
出するノズル13と、このノズル13を研磨パッド4に
向けた状態で研磨パッド4の表面に対して移動させるノ
ズル移動機構14とを有している。これらノズル13及
びノズル移動機構14は複数組設けてもよい。ノズル1
3には、気体供給源16が第一の配管17を通じて接続
されている。気体供給源16は、例えば清浄な乾燥空気
や不活性ガス等、研磨パッド4を汚染または変質させる
ことのない気体を供給するものである。第一の配管17
には第一のバルブ18が設けられており、第一のバルブ
18を開閉することで、ノズル13への気体の供給及び
供給の停止を制御することができるようになっている。
この第一のバルブ18は、手動で開閉される構成とする
ほか、図示せぬ制御装置によって開閉を制御される構成
とすることができる。
【0015】ノズル移動機構14は、ノズル13を研磨
パッド4の表面において少なくとも被研磨材の研磨に使
用される領域上で移動させるものであって、部材の移動
に一般的に用いられる任意の構成を採用することができ
る。本実施の形態では、ノズル移動機構14は、プラテ
ン3の側方に設けられた支持軸21と、この支持軸21
に一端22aを支持されるアーム22と、支持軸21を
軸線周りに回転させる図示せぬ駆動装置とを有してい
る。アーム22の他端22bにはノズル13が設けられ
ており、駆動装置によって回転軸21が回転されること
で、支持軸21を支点として研磨パッド4の表面に沿っ
た平面上で旋回させられて、他端22bに設けられたノ
ズル13が研磨パッド4の表面に沿った平面上で移動さ
せられるようになっている。ここで、アーム22は、他
端22bを、研磨パッド4の回転中心Cに対向する位置
から、研磨パッド4の径方向外周側に向けて、少なくと
も被研磨材の研磨に使用される領域の径方向最外周位置
に対向する位置まで移動可能とされている。
【0016】以下に、このように構成される研磨装置1
1による被研磨材の研磨工程について説明する。この研
磨装置11は、研磨パッド4のドレッシングを行った後
の初回の研磨工程、または前回の研磨工程の後に行われ
る研磨工程に特徴を有している。本実施の形態では、ド
レッシング及びリンス研磨の際に研磨パッド4上に供給
する液体として純水PWを使用している。この研磨工程
において、初期状態では、ノズル13は研磨パッド4の
回転中心Cに対向する位置に位置させられている。そし
て、この状態でノズル13から気体を研磨パッド4の表
面に吹付けることで、研磨パッド4の回転中心Cでは、
吹付けられた気体によって純水PWが周囲に押し流され
る。これと前後してプラテン3を駆動して研磨パッド4
を回転させる。このように研磨パッド4を回転させた状
態で、ノズル移動機構14によってノズル13を研磨パ
ッド4の径方向外周側に向けて移動させることで、研磨
パッド4の回転中心Cから径方向外周側に向けて渦巻状
にくまなく気体が吹付けられて、研磨パッド4の回転中
心Cから径方向外周側に向けて純水PWがもれなく押し
流されることとなる。
【0017】ここで、研磨パッド4が一回転する間にノ
ズル移動機構14がノズル13を研磨パッド4の径方向
外周側へ移動させる距離は、研磨パッド4の表面におい
てすでに純水PWが押し流された領域D1と、新たに気
体によって純水PWが押し流される領域D2とが径方向
に連続する範囲内とされており、これによって研磨パッ
ド4上の純水PWがもれなく押し流されるようになって
いる。また、吹付装置12は、研磨パッド4の表面にお
いて、その回転中心Cから少なくとも被研磨材の研磨に
使用される領域の径方向最外周位置まで気体を吹き付け
る。
【0018】そして、このように研磨パッド4の表面に
おいて少なくとも被研磨材の研磨に使用される領域から
純水PWを除去した後に、従来の研磨装置1と同様にし
て、研磨パッド4の表面にスラリーを供給しながら、新
たな被研磨材の研磨を行う。
【0019】このように構成される研磨装置11によれ
ば、吹付装置12によって研磨パッド4の表面に気体を
吹付けることで、ドレッシング後、または前回の研磨工
程の後に研磨パッド4上に残った純水PWを除去するこ
とができ、研磨パッド4上にスラリーを供給してもスラ
リーが純水PWによって薄められることがなくなるの
で、新たに被研磨材を研磨する研磨工程において、従来
研磨パッド4上から純水PWを除去するために研磨パッ
ド4上に供給していた分のスラリーが不要となり、研磨
性能を維持しつつ、スラリーの消費量を3〜50mL/
min、望ましくは7〜20mL/min(従来の研磨
に比べて約3%〜50%)と、著しく低減することがで
きる。さらに表面にSiGe層を形成したシリコンウェ
ーハでは、表面粗さの規格が厳しく、より高い平坦度が
要求されるので、本願発明はこのようなシリコンウェー
ハの研磨に特に有効であり、さらに研磨圧力を10〜5
0kPa望ましくは13〜40kPaに抑えることがで
きる。
【0020】ここで、上記実施の形態では、ノズル13
を研磨パッド4の表面に向けた構成としたが、ノズル1
3を研磨パッド4の表面に対して径方向外周側に向けて
傾斜させてもよい。この場合には、気体がノズル13か
ら研磨パッド4の径方向外周側に向けて吐出されるの
で、研磨パッド4上の純水PWを研磨パッド4の径方向
外周側に向けてより効果的に押し流すことができる。ま
た、上記実施の形態では、吹付装置12を、ノズル13
に気体供給源16を接続して、研磨パッド4に対して気
体を吹付ける構成としたが、これに限られることなく、
ノズル13に、気体供給源16の代わりにスラリーを供
給するスラリー供給源を接続して、ノズル13から研磨
パッド4に対してスラリーを吹付ける構成としてもよ
い。この場合には、吹付装置12によって研磨パッド4
の表面にスラリーを吹付けることで、研磨パッド4の表
面に吹付けられるスラリーによって研磨パッド4上の純
水PWを押し流して純水PWとスラリーとを置換するこ
とができるので、従来のように単に研磨パッド4上にス
ラリーを供給してこのスラリーの流れによって純水PW
を研磨パッド4上から押し流す方法よりも効率的に純水
PWを押し流すことができ、純水PWとスラリーとの置
換に使用するスラリーの量を低減することができる。
【0021】また、上記実施の形態では、ノズル移動機
構14は、ノズル13を研磨パッド4の径方向に移動さ
せる構成としたが、これに限られることなく、ノズル移
動機構14は、ノズル13を研磨パッド4の表面におい
て少なくとも被研磨材の研磨に使用される領域全域を移
動させる構成としてもよい。この場合には、研磨パッド
4を静止させた状態で、ノズル13から気体またはスラ
リーを吐出させながらノズル移動機構14によってノズ
ル13を研磨パッド4の表面上で少なくとも前記領域上
を移動させて、この領域での純水PWの除去やスラリー
の吹付けを行う。
【0022】〔第二の実施の形態〕以下、本発明の第二
の実施の形態にかかる研磨装置を図面を参照して説明す
る。ここで、図2は本実施形態にかかる研磨装置の構成
を示す縦断面図である。本実施形態にかかる研磨装置に
おいて、第一の実施の形態に示す研磨装置11と同一ま
たは同様の部分については同一の符号を用いて説明す
る。図2に示すように、本実施形態にかかる研磨装置3
1は、第一の実施の形態に示す研磨装置11において、
ノズル13に、気体供給源16だけでなく、スラリー供
給源32を接続したものである。スラリー供給源32
は、第二の配管33を通じてノズル13に接続されてい
る。第二の配管33には第二のバルブ34が設けられて
おり、第二のバルブ34を開閉することで、ノズル13
へのスラリーの供給及び供給の停止を制御することがで
きるようになっている。
【0023】本実施の形態では、ノズル13のノズル本
体13aに、第一の配管17と吐出口13bとを接続す
る第一の流路13cが設けられており、第一の流路13
cには、第二の配管33に通じる第二の流路13dが接
続されている。このノズル13は、第一の配管17から
第一の流路13cに気体を供給することで、ベンチュリ
ー効果を利用して、第二の配管33から第二の流路13
d内に供給されたスラリーを吸い出して吐出口13bか
ら吐出させるものである。すなわち、ノズル13に、気
体供給源16からの気体のみを送り込むことで、ノズル
13からは気体のみが吐出されることとなり、ノズル1
3に気体を送り込みつつさらにスラリー供給源32から
スラリーを供給することで、ノズル13からスラリーが
吐出されることとなる。この構成では、スラリー供給源
32から第二の配管33内に供給されるスラリーは気体
に接触することがなく、第二の配管33内でスラリーが
乾燥して凝固してしまうことがない。
【0024】また、ノズル13には、例えば純水等の洗
浄液を供給する洗浄液供給源36が第三の配管37を介
して接続されている。第三の配管37には、第三のバル
ブ38が設けられており、第三のバルブ38を開閉する
ことで、ノズル13への洗浄液の供給及び供給の停止を
制御することができる。ここで、前記第二、第三のバル
ブ34、38は、手動で開閉される構成とするほか、図
示せぬ制御装置によって開閉を制御される構成とするこ
とができる。本実施の形態では、第三の配管37は、第
二の配管33においてノズル13との接続部の近傍位置
に接続されていて、第二の配管33を介してノズル13
と接続されている。これにより、洗浄液供給源36から
は、第三の配管37及び第二の配管33を通じて洗浄液
がノズル13の第二の流路13dに供給され、さらに第
一の流路13dを通じて吐出口13bから吐出される。
【0025】以下に、このように構成される研磨装置3
1による被研磨材の研磨工程について説明する。この研
磨装置31は、第一の実施の形態で示した研磨装置11
と同様、ドレッシング後の初回の研磨工程、または前回
の研磨工程の後に行われる研磨工程に特徴を有してい
る。この研磨工程においては、まず、研磨装置11によ
る研磨工程と同様に、気体による研磨パッド4上の純水
PWの除去を行う。
【0026】その後、ノズル移動機構14によって再び
ノズル13を研磨パッド4の回転中心C(もしくは研磨
パッド4において被研磨材の研磨に使用される領域の径
方向最内周位置)に対向する位置に位置させる。そし
て、この状態でノズル13からスラリーを研磨パッド4
の表面に吹付け、プラテン3を駆動して研磨パッド4を
回転させた状態で、ノズル移動機構14によってノズル
13を研磨パッド4の径方向外周側に向けて移動させ
る。これにより、研磨パッド4の回転中心C(または径
方向内周側)から径方向外周側に向けて渦巻状にくまな
くスラリーが吹付けられる。ここで、研磨パッド4が一
回転する間にノズル移動機構14がノズル13を研磨パ
ッド4の径方向外周側へ移動させる距離は、研磨パッド
4の表面においてすでにスラリーが吹き付けられている
領域と、新たにスラリーが吹付けられる領域とが径方向
に連続する範囲内とされており、これによって研磨パッ
ド4の表面にまんべんなくスラリーが吹付けられるよう
になっている。
【0027】このようにスラリーの吹付けを終えた後な
どの適宜時期に、ノズル移動機構14によってノズル1
3を研磨パッド4上から退避させた状態で、洗浄液供給
源36から洗浄液をノズル13内に供給して、洗浄液に
よってノズル13内のスラリーを洗い流し、次回の使用
に備える。このようにノズル13内を洗浄することで、
ノズル13内でのスラリーの詰まりを防止することがで
きる。
【0028】このように構成される研磨装置31によれ
ば、吹付装置12が気体とスラリーのうちの一方を研磨
パッド4に選択的に吹きつける構成とされており、まず
研磨パッド4に気体を吹付けて研磨パッド4上の純水P
Wを除去した後に、研磨パッド4にスラリーを吹付ける
ことで、図2に示すように研磨パッド4上に純水PWに
よって薄められていないスラリーの層Pを形成すること
ができる。この研磨装置31では、研磨パッド4にスラ
リーを吹き付けることで研磨パッド4上に直接スラリー
の層Pを形成するので、従来のように研磨パッド4上に
単にスラリーを供給してその流れによってスラリーの層
を形成する方法に比べて、スラリーの消費量を低減する
ことができる。
【0029】
【実施例】ここで、本発明にかかる研磨装置11を用い
て、ドレッシング後の初回の研磨工程、または前回の研
磨工程の後の研磨工程において、吹付装置12を使用し
て研磨パッド4上の純水の除去を行ってから研磨を行う
場合と、吹付装置12を使用せずに純水とスラリーとの
置換を行いながら研磨を行う場合とのそれぞれの場合に
ついて同じ研磨条件の下で研磨試験を行い、その研磨性
能の比較を行った。以下にこの結果を示す。ここでは、
研磨性能として、被研磨材の研磨レートと面内均一性
(平坦度)とについて着目するとともに、研磨パッド4
上に供給するスラリーの流量と研磨性能との関係につい
ても検証した。
【0030】図3に示すように、スラリーの流量を10
0cc/minと十分に確保した条件下では、吹付装置
12を使用した場合と吹付装置12を使用しなかった場
合とでは、吹付装置12を使用した場合の方が研磨レー
ト及び面内均一性は良好であるものの、その差は小さか
った。
【0031】しかし、スラリーの流量を低減させてゆく
につれて、吹付装置12を使用しなかった場合には、研
磨レート及び面内均一性が明らかに低下してゆくのに対
し、吹付装置12を使用した場合には、研磨レートの低
下及び面内均一性の低下はわずかであった。この傾向は
スラリーの流量を低減させてゆくにつれてより顕著とな
り、スラリーの流量を10cc/minとした条件下で
は、吹付装置12を使用しなかった場合の研磨レート
は、最も研磨レートの高かった場合に比べて40%低下
している。これに対し、吹付装置12を使用した場合に
は、スラリーの流量を低減しても、研磨レートは、最も
研磨レートの高かった場合に比べて20%の低下にとど
まっている。また、面内均一性についても劣化の度合い
が小さくなっている。これは、吹付装置12を使用しな
い場合には、研磨パッド4上に残留する純水によってス
ラリーが薄められ、また研磨パッド4の各所でスラリー
濃度に差が生じている状態で研磨が行われているのに対
して、吹付装置12を使用した場合には、研磨パッド4
上のスラリーが薄められておらず、また研磨パッド4の
各所におけるスラリー濃度が均一となっている状態で研
磨が行われているためと思われる。そして、スラリーの
流量を十分に確保した場合には、研磨パッド上に残留す
る純水の量に対してスラリーの量が多いために、吹付装
置12を使用しない場合でもスラリーの濃度をある程度
維持することができるが、スラリーの流量が少なくなる
と、吹付装置12を使用しない場合にはスラリ―の濃度
が低くなるので、スラリーの流量が少なくなるにつれて
研磨性能の差が顕著に表れたものと思われる。
【0032】このように、本発明にかかる研磨装置によ
れば、ドレッシング後の初回の研磨工程、または前回の
研磨工程の後に行う研磨工程において、吹付装置12を
用いることで、スラリーの流量が少ない条件下でもスラ
リーの濃度を適正に保って研磨性能を維持することがで
きるので、スラリーの流量を低減してスラリーの消費量
を低減することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明にかかる研磨装置及びこれを用い
た被研磨材の研磨方法によれば、吹付装置によって研磨
パッドの表面に、気体またはスラリーのうちの少なくと
も一方を吹付けて、研磨パッド上に残留している液体を
押し流して除去することができるので、従来研磨パッド
上から液体を除去するために研磨パッド上に供給してい
た分のスラリーが不要となるか、または従来よりも効率
的にスラリーによって研磨パッド上の液体を押し流すこ
とができるので、スラリーの消費量を著しく低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態にかかる研磨装置
の構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第二の実施の形態にかかる研磨装置
の構成を示す縦断面図である。
【図3】 本発明にかかる研磨装置において、吹付装置
を使用した場合と使用しなかった場合とのそれぞれの場
合の被研磨材の研磨性能を示すグラフである。
【図4】 従来の研磨装置を概略的に示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11、31 研磨装置 3 プラテン 4 研磨パッド 12 吹付装置 13 ノズル 14 ノズル移動
機構 36 洗浄液供給源
フロントページの続き (72)発明者 緒方 康行 埼玉県さいたま市北袋町1丁目297番地 三菱マテリアル株式会社総合研究所大宮研 究センター機器システム研究部内 Fターム(参考) 3C047 FF08 GG01 3C058 AA07 AC04 CB01 DA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテン上に貼付されて表面にスラリー
    が供給される研磨パッドの表面に、該研磨パッドに対し
    て相対的に移動させつつ被研磨材を押し付けることで該
    被研磨材の研磨を行う研磨装置であって、 前記研磨パッドの表面に気体または前記スラリーのうち
    の少なくとも一方を吹付ける吹付装置が設けられている
    ことを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記吹付装置が、前記気体または前記ス
    ラリーを吐出するノズルと、このノズルを前記研磨パッ
    ドの表面に対して移動させるノズル移動機構とを有して
    いることを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルには、洗浄液を供給する洗浄
    液供給源が接続されていることを特徴とする請求項2記
    載の研磨装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の研磨
    装置を用いて行う被研磨材の研磨方法であって、前記吹
    付装置によって前記研磨パッドの表面に気体またはスラ
    リーを吹付けて前記研磨パッド上の研削液または洗浄液
    を除去した後に、前記研磨パッド上に前記スラリーを供
    給して前記被研磨材の研磨を行うことを特徴とする被研
    磨材の研磨方法。
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