JP4718854B2 - スラリー使用型加工装置における廃スラリーの再生処理方法及びこれに使用する再生処理装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、各ワーク加工会社においてスラリー自体の成分は各社のノウハウの意味合いが大きいので、このようなワーク加工会社集約型の廃スラリー再生処理会社に自社のスラリーを持ち込んで再生させる方式、すなわちワイヤソー装置を用いたワーク加工会社数社が寄せ集まって共通の廃スラリー再生処理会社から再生スラリーの供給を受ける方式では、他社のスラリーが自社の再生スラリーに混ざったり自社のスラリーのノウハウが他社に漏れたりするおそれがあり、新たな問題となっている。
スラリー使用型加工装置のスラリータンクに溜まった使用済みの廃スラリーを回収して再生するスラリー使用型加工装置における廃スラリーの再生処理方法において、
廃スラリーを回収する搬送可能な回収タンクであって、前記廃スラリーを当該回収タンク内に回収すると共に遠心分離機に送り出す吸引吐出手段と、前記廃スラリーを攪拌する攪拌手段と、当該回収タンクを搬送可能とする移動部を備えた回収タンクを用意し、
前記回収タンクの吸引吐出手段を用いてスラリー使用型加工装置のスラリータンクから廃スラリーを当該回収タンクに回収し、
前記スラリー使用型加工装置と独立して当該スラリー使用型加工装置近傍に設置された遠心分離機まで前記回収タンクを搬送し、
前記吸引吐出手段を用いて前記回収タンクの廃スラリーを前記遠心分離機に送り出し、
前記廃スラリーの中の再使用可能な砥粒を前記遠心分離機によって分離し、
再生スラリーを供給する搬送可能な攪拌タンクであって、前記再生スラリーを攪拌する攪拌手段と当該攪拌タンクを搬送可能とする移動部を備えた攪拌タンクを用意し、
新オイル、新砥粒に加えて前記遠心分離機によって分離して再使用可能となった砥粒を混入した再生スラリーを前記攪拌タンクに収容し、
前記撹拌タンクをスラリー使用型加工装置のスラリータンク近傍まで搬送し、
前記撹拌タンク内の再生スラリーを前記スラリータンクに送り出し、前記スラリータンクに溜まった再生スラリーを再びスラリー使用型加工装置のワーク加工に用いることを特徴としている。
廃スラリーの中から再使用可能な砥粒を分離する遠心分離機と、
廃スラリーを回収する搬送可能な回収タンクであって、前記廃スラリーを当該回収タンクに回収すると共に遠心分離機に送り出す吸引吐出手段と、前記廃スラリーを攪拌する攪拌手段と、当該回収タンクを搬送可能とする移動部を備えた回収タンクと、
再生スラリーを供給する搬送可能な攪拌タンクであって、前記再生スラリーを攪拌する攪拌手段と当該攪拌タンクを搬送可能とする移動部を備えた攪拌タンクを有することを特徴としている。
次いで、遠心分離機22を作動させて、ワークの切削クズや角の丸まって切削能力の失った砥粒クズが混ざった使用済みスラリーから、未だ角が丸まっておらず切削能力を失っていない砥粒を分離する。(図1中、矢印F1とG1参照)
次いで、上述した切削クズや砥粒クズの混ざった加工に使用することができないスラリーをスラッジオイルドラム管26に排出する。(図1中、矢印F2参照)これと同時に、遠心分離機22で分離した使用可能な砥粒が攪拌タンク40に投入される。(図1中、矢印G2参照)
次いで、攪拌タンク40内に存在するスラリーの現在体積が超音波センサなどの体積計50で計測されるとともに、攪拌タンク40内に存在するスラリーの現在比重を比重計測手段で測定する。前記により測定された攪拌タンク40内に存在するスラリーの現在体積値と現在比重値を用いて、目標とする再生スラリーを作るために必要となる新砥粒の量と新オイルの量を演算手段によって演算し、操作パネル29に表示させる。
次いで、攪拌モータが40を停止させて攪拌タンク40内に存在するスラリーの液面を静止させた状態で超音波センサなどの体積計50で攪拌タンク40内に存在するスラリーの体積を確認しながら、操作パネル29に表示された量の新オイルを攪拌タンク40に投入する。(図1中、矢印K参照)
この際、比重計を用いて再生スラリーの比重を図って新砥粒と新オイルの量を調節しながら攪拌タンク40に流し込むと、更に最適な成分比重を備えた再生スラリーを得ることができる。一方、空になった回収タンク30には、新オイルを供給してこのタンクを洗浄するとともに(図1中、矢印M参照)、この洗浄液を遠心分離機22へ送ることによって、途中の吸引吐出ポンプ31、配管24、流量調整器25、更には遠心分離機22の内部に残るスラリーを洗い流すことができる。
同じく、スラリータンク12への再生スラリーの供給が終わったら、攪拌タンク40を再び元の位置まで手で押して搬送する。(図1中、矢印R参照)回収タンク30は洗浄して再び使用済みスラリーの回収に使用する。(図1中、矢印S参照)
このような手順を繰り返すことによって、ワイヤソー装置10のスラリーを常にワーク加工に最適な状態におくことができる。なお、ワイヤソー装置10のワークの種類を交換する際は、それに適したスラリーに交換しなければならないが、この場合であっても、各スラリーに対応した専用の回収タンク30及び攪拌タンク40を予め用意しておくことで、迅速に対応することができる。また、回収タンク30や攪拌タンク40は小型であるので、これらをそれぞれ複数台用意しておいても作業スペースをあまり占有せずに済む。
11 ワイヤソー加工部
12 スラリータンク
20 廃スラリー再生処理装置
21 フレーム
22 遠心分離機
23 駆動モータ
24 配管
25 流量調整器
26 スラッジオイルドラム缶
27 新オイルドラム缶
28 新オイル用吐出ポンプ
29 操作パネル
30 回収タンク
31 吸引吐出ポンプ
32 攪拌モータ
33 ローラ(移動部)
40 攪拌タンク
42 攪拌モータ
43 ローラ(移動部)
50 体積計
Claims (2)
- スラリー使用型加工装置のスラリータンクに溜まった廃スラリーを回収して再生するスラリー使用型加工装置における廃スラリーの再生処理方法において、
廃スラリーを回収する搬送可能な回収タンクであって、前記廃スラリーを当該回収タンクに回収すると共に遠心分離機に送り出す吸引吐出手段と、前記廃スラリーを攪拌する攪拌手段と、当該回収タンクを搬送可能とする移動部を備えた回収タンクを用意し、
前記回収タンクの吸引吐出手段を用いてスラリー使用型加工装置のスラリータンクから廃スラリーを当該回収タンクに回収し、
前記スラリー使用型加工装置と独立して当該スラリー使用型加工装置近傍に設置された遠心分離機まで前記回収タンクを搬送し、
前記吸引吐出手段を用いて前記回収タンクの廃スラリーを前記遠心分離機に送り出し、
前記廃スラリーの中の再使用可能な砥粒を前記遠心分離機によって分離し、
再生スラリーを供給する搬送可能な攪拌タンクであって、前記再生スラリーを攪拌する攪拌手段と当該攪拌タンクを搬送可能とする移動部を備えた攪拌タンクを用意し、
新オイル、新砥粒に加えて前記遠心分離機によって分離して再使用可能となった砥粒を混入した再生スラリーを前記攪拌タンクに収容し、
前記撹拌タンクを前記スラリー使用型加工装置のスラリータンク近傍まで搬送し、
前記撹拌タンク内の再生スラリーを前記スラリータンクに送り出し、前記スラリータンクに溜まった再生スラリーを再びスラリー使用型加工装置のワーク加工に用いることを特徴とするスラリー使用型加工装置における廃スラリーの再生処理方法。 - 請求項1に記載のスラリー使用型加工装置における廃スラリーの再生方法に使用する廃スラリーの再生処理装置であって、
廃スラリーの中から再使用可能な砥粒を分離する遠心分離機と、
廃スラリーを回収する搬送可能な回収タンクであって、前記廃スラリーを当該回収タンクに回収すると共に遠心分離機に送り出す吸引吐出手段と、前記廃スラリーを攪拌する攪拌手段と、当該回収タンクを搬送可能とする移動部を備えた回収タンクと、
再生スラリーを供給する搬送可能な攪拌タンクであって、前記再生スラリーを攪拌する攪拌手段と当該攪拌タンクを搬送可能とする移動部を備えた攪拌タンクを有することを特徴とする廃スラリーの再生処理装置。
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