JP4715314B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
近年、車速やヨーレイト等の車両状態量と車両の運動状態との関係をモデル化した車両モデル(車両運動モデル)に基づいて車両のヨーモーメントを制御すべく転舵輪の舵角(転舵角)を制御する所謂アクティブステア機能を備えた操舵制御システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献2に記載の車両用操舵装置は、ステアリングの舵角(操舵角)に基づく舵角(ステア転舵角)にモータ駆動に基づく舵角(ACT角)を上乗せ(重畳)することにより操舵角に対する転舵角の比率(伝達比)を可変可能な伝達比可変装置を備えており、そのACT角の制御を通じて上記アクティブステア制御を実行する。そして、車両がアンダーステア状態にある場合には、転舵輪の切れ角を小さくするように、またオーバーステア状態にある場合には、ヨーモーメントの方向と逆方向の舵角、即ちカウンタステアをあてるように転舵角を制御することで、車両姿勢が不安定になりやすい低μ路等においても車両姿勢を安定させることが可能となっている。
特開2002−254964号公報 特開2005−88648号公報
しかしながら、上記アクティブステア制御時には、非常に速い速度(加速度)で転舵角の変更がなされるため、それに伴いステアリングに作用する反力トルクもまた大きく変動することになる。このため、その急峻な反力トルクの変動により操舵フィーリングが悪化する、或いはその意に反するステアリングの回転(所謂「ハンドルとられ」)により運転者のステアリング操作(例えばカウンタステア等)が阻害されるおそれがある等の問題があり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、アクティブステア制御時の反力トルクの変動を効果的に抑制することができる車両用操舵装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度が所定の角速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、アクティブステア制御のための前記第2の舵角の制御目標成分について、該制御目標成分の変化速度が前記所定の角速度に対応する所定値を超えないように制限するガード処理手段を備えること、を要旨とする。
請求項2に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角加速度が所定の角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、アクティブステア制御のための前記第2の舵角の制御目標成分について、該制御目標成分の変化速度の微分値が前記所定の角加速度に対応する所定値を超えないように制限するガード処理手段を備えること、を要旨とする。
請求項3に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の加速度及び角加速度がそれぞれ対応する所定の角速度及び角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、アクティブステア制御のための前記第2の舵角の制御目標成分について、該制御目標成分の変化速度が前記所定の角速度に対応する所定値を超えないように制限するとともに、該制御目標成分の変化速度の微分値が前記所定の角加速度に対応する所定値を超えないように制限するガード処理手段を備えること、を要旨とする。
上記各構成によれば、第2の舵角の角速度、或いは角加速度(又はその双方)が過大となることによる反力トルクの急峻な変動を抑制して、それに起因する操舵フィーリングの悪化や所謂「ハンドルとられ」等といった諸問題の発生を防止することができるようになる。
上記各構成によれば、アクティブステア制御時の第2の舵角の角速度、並びに第2の舵角の角加速度(の絶対値)を対応する所定の角速度、角加速度内に抑えるように、予め制御目標成分を制限することができる。その結果、角速度、或いは角加速度(又はその双方)が過大となることによる反力トルクの急峻な変動を抑制して、それに起因する諸問題の発生を効果的に防止することができるようになる。加えて、単に制御目標成分にフィルタ処理(一次フィルタ等)を施した場合には、その値(絶対値)の大小に関わらずその出力が「なまる」ため、第2の舵角の立ち上がりが悪くなるが、上記のようにガード処理をした場合には、このような問題を招くことなく、反力トルクが急峻に変化する場合にのみその値を制限することができる。
請求項に記載の発明は、前記制御手段は、所定のサンプリング周期にて前記制御を実行するものであって、前記ガード処理手段は、前記変化速度の符号、及び入力された前記制御目標成分の値から前回の前記サンプリング周期において出力した該制御目標成分の前回出力値を減算した値の符号がともに「正」又はともに「負」である場合に、前記制御目標成分の変化速度が前記所定値を超えないように制限する処理を実行するにあたり、該変化速度の絶対値が大となるように該変化速度の値を補正するガード前補正手段を備えること、を要旨とする。
即ち、ガード処理(角速度ガード或いは角速度ガードガード(又はその両方))により制御目標成分を制限した場合、当然ながらガード処理を行わない場合と比較して、アクティブステア制御時の第2の舵角の立ち上がりが遅れることになる。従って、その分だけステア特性の改善が遅れ、最終的な第2の舵角の大きさ(例えばオーバーステア制御時であればそのカウンタ量)もまた大きなものとなり、結果として、同制御の収束、即ち車両姿勢の安定化により多くの時間を要することとなる。
この点、上記構成によれば、ガード処理手段に入力される制御目標成分の値がピークに近づき、その変化速度が所定値よりも小さくなっても、角速度ガード処理を実行するにあたっては、その値が所定値に近い変化速度で増加し続けることとなる。従って、ガード前速度補正を行わずガード処理のみを行った場合と比較して、第2の舵角の立ち上がりを改善することができ、これにより、そのピークを早めるとともに最終的な第2の舵角の大きさを抑えることができる。その結果、アクティブステア制御時の反力トルクの急峻な変動に起因する諸問題の発生を抑えつつ、同制御の収束を早めて、速やかに車両姿勢の安定化を図ることができるようになる。
請求項に記載の発明は、前記ガード前補正手段は、前記符号がともに「正」又はともに「負」ではない場合に、前記制御目標成分の変化速度が前記所定値を超えないように制限する処理を実行するにあたり、該変化速度の絶対値が小となるように該変化速度の値を補正すること、を要旨とする。
即ち、ガード処理により制御目標成分を制限した場合、ガード処理手段に入力される制御目標成分の値がピークとなった以降、仮に、制御目標成分の変化速度が所定値を超えることなく推移した場合、入力される制御目標成分の値と並行してその出力値が推移することになる。そのため、このような場合には、入力される制御目標成分の値とその出力値とが乖離したままとなり、この乖離によりアクティブステア制御の円滑なる終了が妨げられる可能性がある。
この点、上記構成によれば、入力される制御目標成分の値がピークとなった以降、上記乖離がある場合には、制御目標成分の出力値(絶対値)は、その入力値よりも緩やかに減少することになり、これにより、その乖離を速やかに解消することができる。その結果、アクティブステア制御の円滑なる終了を妨げることなく、速やかに車両姿勢の安定化を図ることができるようになる。
請求項に記載の発明は、前記ガード処理手段は、前記アクティブステア制御の内容が、オーバーステアを解消するためのオーバーステア制御であるか、アンダーステアを解消するためのアンダーステア制御であるかに応じて、前記制限する所定値を対応する制御内容に応じて切り替えること、を要旨とする。
上記構成によれば、その制御内容に応じた最適なガード処理を行うことができ、これにより、アクティブステア制御時の反力トルクの急峻な変動に起因する諸問題の発生の防止と迅速な車両姿勢の安定化との両立を図ることができる。
請求項7に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度が所定の角速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角速度を演算する手段と、前記第2の舵角の制御目標指令角速度が所定の角速度を超えないように制限する角速度ガード手段とを備えること、を要旨とする。
請求項8に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角加速度が所定の角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角速度を演算する手段と、前記第2の舵角の制御目標指令角速度と検出される第2の舵角の角速度に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角加速度を演算する手段と、前記第2の舵角の制御目標指令角加速度が所定の角加速度を超えないように制限する角加速度ガード手段とを備えること、を要旨とする。
請求項9に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度及び角加速度がそれぞれ対応する所定の角速度及び角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角速度を演算する手段と、前記第2の舵角の制御目標指令角速度が所定の角速度を超えないように制限する角速度ガード手段と、前記角速度ガード手段により制限した前記第2の舵角の制御目標指令角速度と検出される第2の舵角の角速度に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角加速度を演算する手段と、前記第2の舵角の制御目標指令角加速度が所定の角加速度を超えないように制限する角加速度ガード手段とを備えること、を要旨とする。
請求項10に記載の発明は、ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであり、前記フィードバック制御を実行するフィードバック制御演算手段と、前記フィードバック制御に用いるフィードバックゲインを演算するゲイン演算手段とを備え、前記ゲイン演算手段は、アクティブステア制御時には、非アクティブステア制御時と異なる値を有する前記フィードバックゲインを演算すること、を要旨とする。
請求項11に記載の発明は、前記ゲイン演算手段は、前記アクティブステア制御時、車速が所定速度より大きい場合には、前記非アクティブステア制御時における値よりも小さな値を有する前記フィードバックゲインを演算すること、を要旨とする。
請求項12に記載の発明は、前記ゲイン演算手段は、前記アクティブステア制御時、車速が所定速度より小さい場合には、前記非アクティブステア制御時における値よりも大きな値を有する前記フィードバックゲインを演算すること、を要旨とする。
即ち、一般に、高車速域においてはステアリング中立剛性感を高めるべくフィードバックゲインを大とし、低車速域においては伝達比可変装置の作動に伴いステアリングに伝達される振動により運転者が違和感を感じるのを抑制すべくフィードバックゲインを小とするのが望ましい。しかしながら、アクティブステア制御時には、非常に速い速度で、第2の舵角が変更されるため、フィードバックゲインが大きい場合にはオーバーシュートが発生しやく、またフィードバックゲイン小さい場合には追従遅れの発生によりアクティブステア制御の効果が低下する。
この点、本実施形態では、アクティブステア制御時には、フィードバックゲインを同制御に最適化された値とすることが可能であり、これにより、オーバーシュート及び追従遅れの発生を防止してアクティブステア制御の効果を最大化することができる。特に、請求項1112の構成を採用することにより、非アクティブステア制御時、車速が速いほど大きなフィードバックを用いることで、高速域における高いステアリング中立剛性感を得る、或いは低速域における高い静粛性を確保しつつ、アクティブステア制御の効果を最大化することができるようになる。
本発明によれば、アクティブステア制御時の反力トルクの変動を効果的に抑制することの可能な車両用操舵装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明をギヤ比可変システムを備えた車両用操舵装置(ステアリング装置)に具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のステアリング装置1の概略構成図である。同図に示すように、ステアリング(ハンドル)2が固定されたステアリングシャフト3は、ラック&ピニオン機構4を介してラック5に連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラック&ピニオン機構4によりラック5の往復直線運動に変換される。そして、このラック5の往復直線運動により転舵輪6の舵角、即ち転舵角が可変することにより、車両の進行方向が変更される。
尚、本実施形態のステアリング装置1は、油圧式のパワーステアリング装置であり、油圧ポンプ1aから圧送されたフルードは、ステアリングシャフト3の基端部にトーションバー(図示略)と一体に設けられたロータリーバルブ1bを経由して、ラック5に設けられたパワーシリンダ(図示略)へと流入する。そして、このパワーシリンダに流入したフルードの油圧によって、ラック5がそのステアリング操作に応じた方向に押圧されることにより操舵系にアシスト力が付与されるようになっている。
本実施形態のステアリング装置1は、ステアリング2の舵角(操舵角)に対する転舵輪6の伝達比(ギヤ比)を可変させる伝達比可変装置としてのギヤ比可変アクチュエータ7と、該ギヤ比可変アクチュエータ7の作動を制御するIFSECU8とを備えている。
詳述すると、ステアリングシャフト3は、ステアリング2が連結された第1シャフト9とラック&ピニオン機構4に連結される第2シャフト10とからなり、ギヤ比可変アクチュエータ7は、第1シャフト9及び第2シャフト10を連結する差動機構11と、該差動機構11を駆動するモータ12とを備えている。そして、ギヤ比可変アクチュエータ7は、ステアリング操作に伴う第1シャフト9の回転に、モータ駆動による回転を上乗せして第2シャフト10に伝達することにより、ラック&ピニオン機構4に入力されるステアリングシャフト3の回転を増速(又は減速)する。
つまり、図2及び図3に示すように、ギヤ比可変アクチュエータ7は、ステアリング操作に基づく転舵輪6の舵角(ステア転舵角θts)にモータ駆動に基づく転舵輪の舵角(ACT角θta)を上乗せすることにより、操舵角θsに対する転舵輪6の転舵角θtの比率、即ち伝達比(ギヤ比)を可変させる。そして、IFSECU8は、モータ12に対する駆動電力の供給を通じてギヤ比可変アクチュエータ7の制御を制御し、これにより操舵角θsと転舵角θtとの間の伝達比(ギヤ比)を制御する(ギヤ比可変制御)。
尚、この場合における「上乗せ」とは、加算する場合のみならず減算する場合をも含むものと定義し、以下同様とする。また、「操舵角θsに対する転舵角θtのギヤ比」をオーバーオールギヤ比(操舵角θs/転舵角θt)で表した場合、ステア転舵角θtsと同方向のACT角θtaを上乗せすることによりオーバーオールギヤ比は小さくなる(転舵角θt大、図2参照)。そして、逆方向のACT角θtaを上乗せすることによりオーバーオールギヤ比は大きくなる(転舵角θt小、図3参照)。そして、本実施形態では、ステア転舵角θtsが第1の舵角を構成し、ACT角θtaが第2の舵角を構成する。
本実施形態では、上記のギヤ比可変アクチュエータ7を制御するIFSECU8には、操舵角センサ24、車速センサ25及びヨーレイトセンサ26が接続されており、上記各センサにより検出される操舵角θs、転舵角θt、車速V、及びヨーレイトRyは、車内ネットワーク23を介してIFSECU8に入力される。尚、本実施形態では、転舵角θtは、操舵角θsにラック&ピニオン機構4のベースギヤ比を乗じた値、即ちステア転舵角θtsにACT角θtaを加算することにより求められる。そして、IFSECU8は、これらの車両状態量に基づいて、上記ギヤ比可変制御並びに後述するアクティブステア制御を実行する。
次に、本実施形態のステアリング装置の電気的構成及び制御態様について説明する。
図4は、本実施形態のステアリング装置1の制御ブロック図である。同図に示すように、IFSECU8は、モータ制御信号を出力するマイコン33と、モータ制御信号に基づいてモータ12に駆動電力を供給する駆動回路34とを備えている。尚、本実施形態では、ギヤ比可変アクチュエータ7の駆動源であるモータ12は、ブラシレスモータであり、駆動回路34は入力されるモータ制御信号に基づいてモータ12に三相(U,V,W)の駆動電力を供給する。また、以下に示す各制御ブロックは、マイコン33が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。
マイコン33は、IFS制御演算部35、ギヤ比可変制御演算部36、LeadSteer制御演算部37を備え、これら各制御演算部は、それぞれ入力される車両状態量に基づいてACT角θtaの制御目標成分を演算する。
詳述すると、IFS制御演算部35には、操舵角θs、転舵角θt、車速V、及びヨーレイトRyが入力される。そして、IFS制御演算部35は、これらの車両状態量に基づいて、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御する、即ちアクティブステア制御を実行するためのACT角θtaの制御目標成分としてIFS_ACT指令角θifs*を演算する(IFS制御演算)。
ここで、ヨー方向の車両姿勢は「ステア特性(ステアリング特性)」として表現される。ステア特性とは、運転者がステアリング操作を行ったときに、運転者の想定する車両旋回速度と実際の車両旋回速度との差異についての特性である。そして、想定する車両旋回速度よりも実際の車両旋回速度が大きい場合をオーバーステア(OS)、小さい場合をアンダーステア(US)、その差異がない場合をニュートラルステア(NS)という。そして、この「運転者の想定する車両旋回速度」は、車両モデルでは目標ヨーレイトに置き換えることができ、車両が定常旋回状態にあり、そのステア特性がニュートラルステアである場合には、その旋回方向を車両進行方向と言い換えることもできる。
そして、本実施形態では、IFS制御演算部35は、ステア特性がアンダーステアである場合に、転舵輪6の切れ角を小さくするための、またステア特性がオーバーステアである場合に、転舵輪6にヨーモーメントの方向と逆方向の舵角(カウンタステア)を与えるためのACT角θtaの制御目標成分としてIFS_ACT指令角θifs*を演算する。
一方、ギヤ比可変制御演算部36には、操舵角θs及び車速Vが入力される。そして、ギヤ比可変制御演算部36は、これらの車両状態量(及び制御信号)に基づいて、車速Vに応じてギヤ比を可変させるための制御目標成分としてギヤ比可変ACT指令角θgr*を演算する(ギヤ比可変制御演算)。また、LeadSteer制御演算部37には、車速V及び操舵速度ωsが入力される。尚、操舵速度ωsは、操舵角θsを微分することにより演算される(以下同様)。そして、LeadSteer制御演算部37は、これら車速V及び操舵速度ωsに基づいて、操舵速度ωsに応じて車両の応答性を向上させるための制御目標成分としてLS_ACT指令角θls*を演算する(LeadSteer制御演算)。
IFS制御演算部35、ギヤ比可変制御演算部36及びLeadSteer制御演算部37は、上記各演算により演算された各制御目標成分、即ちIFS_ACT指令角θifs*、ギヤ比可変ACT指令角θgr*、及びLS_ACT指令角θls*を加算器38に出力する。そして、この加算器38において、これらIFS_ACT指令角θifs*、ギヤ比可変ACT指令角θgr*、及びLS_ACT指令角θls*が重畳されることによりACT角θtaの制御目標指令角であるACT指令角θta*が演算される。
加算器38にて演算されたACT指令角θta*は、モータ12に設けられた回転角センサ39により検出されたACT角θtaとともに、位置制御演算部40に入力され、位置制御演算部40は、入力されたACT指令角θta*及びACT角θtaに基づくフィードバック演算により電流指令εを演算し、その電流指令εをモータ制御信号出力部42に入力する。そして、モータ制御信号出力部42が、その電流指令εに基づくモータ制御信号を生成し、駆動回路34が入力されたモータ制御信号に基づく駆動電力をギヤ比可変アクチュエータ7のモータ12に供給することにより、同ギヤ比可変アクチュエータ7の作動が制御されるようになっている。
即ち、図5のフローチャートに示すように、マイコン33は、車両状態量として上記各センサからセンサ値を取り込むと(ステップ101)、先ずIFS制御演算を行い(ステップ102)、続いてギヤ比可変制御演算(ステップ103)、及びLeadSteer制御演算を行う(ステップ104)。そして、マイコン33は、上記ステップ102〜ステップ104の各演算処理を実行することにより算出されたIFS_ACT指令角θifs*、ギヤ比可変ACT指令角θgr*、及びLS_ACT指令角θls*を重畳することにより、制御目標指令角であるACT指令角θta*を算出する。次に、マイコン33は、この算出されたACT指令角θta*及び検出されたACT角θtaに基づいて位置制御演算を行うことにより電流指令を算出し(ステップ105)、その電流指令に基づいてモータ制御信号の出力を行う(ステップ106)。そして、マイコン33は、上記ステップ101〜106の処理を所定のサンプリング周期で実行することにより、ギヤ比可変アクチュエータ7の駆動源であるモータ12の回転、即ちACT角θtaを制御するようになっている。
次に、IFS制御演算部におけるIFS制御演算処理について詳述する。
図6は、IFS制御演算部の制御ブロック図である。同図に示すように、IFS制御演算部35は、車両モデル演算部61、ステア特性演算部63、OS制御演算部65、US制御演算部66、及びIFS_ACT指令角演算部68を備えている。
車両モデル演算部61には、転舵角θt及び車速Vが入力され、車両モデル演算部61は、この転舵角θt及び車速Vに基づいて車両モデル演算を行い、車両のヨーモーメントに関連する車両状態量の目標値、即ち目標状態量としての目標ヨーレイトRy0を演算する。尚、本実施形態の車両モデル演算部61における車両モデル演算、即ち車両モデルに基づき転舵角θt及び車速Vから目標ヨーレイトRy0を演算する方法については、例えば上述の特許文献1等を参考されたい。
ステア特性演算部63には、車速V、及びヨーレイトRy、及び車両モデル演算部61において演算された目標ヨーレイトRy0が入力される。そして、ステア特性演算部63は、これらの車両状態量に基づいて、車両のステア特性、即ち、車両がオーバーステア、アンダーステア、又はニュートラルステアの何れの状態にあるかを演算し、その特性を示すOS/US特性値Val_stを演算する(ステア特性演算)。尚、本実施形態では、OS/US特性値Val_stは次式、Val_st=(L×Ry/V−θt)×Ry、L:ホイールベース、に基づくアナログ信号として出力される。
OS制御演算部65には、ヨーレイトRy及び車両モデル演算部61において演算された目標ヨーレイトRy0が入力され、OS制御演算部65は、そのヨーレイトRyが目標ヨーレイトRy0に追従するようフィードバック演算を行う。そして、OS制御演算部65は、そのフィードバック演算に基づいて、ステア特性がオーバーステアである場合のACT角θtaの制御目標成分、即ちヨーモーメントと逆方向の舵角(カウンタステア)を発生させるための制御目標成分として、OS制御時ACT指令角θos*を演算する(OS制御演算)。
US制御演算部66には、操舵角θs及び操舵速度ωs、並びにステア特性演算部63において演算されたOS/US特性値Val_stが入力される。そして、US制御演算部66は、これら車両状態量に基づいてUS制御時ACT指令角θus*を演算する(US制御演算)。
IFS_ACT指令角演算部68には、上記OS制御時ACT指令角θos*及びUS制御時ACT指令角θus*とともに、車速V及びヨーレイトRy、並びにOS/US特性値Val_stが入力され、IFS_ACT指令角演算部68は、車速V、ヨーレイトRy、及びOS/US特性値Val_stに基づいて、実行すべきアクティブステア制御の態様を判定する。そして、IFS_ACT指令角演算部68は、その判定された態様に応じたIFS_ACT指令角θifs*、即ちオーバーステア制御時にはOS制御時ACT指令角θos*を、アンダーステア制御時には、US制御時ACT指令角θus*を、そしてニュートラルステアである場合には「0」をIFS_ACT指令角θifs*として出力する(IFS_ACT指令角演算)。
また、本実施形態では、IFS制御演算部35は、上記各演算部に加え、ガード処理演算部70を備えており、IFS_ACT指令角演算部68の出力するIFS_ACT指令角θifs*は、このガード処理演算部70に入力される。そして、IFS制御演算部35は、同ガード処理演算部70において実行されるガード処理演算(後述)により補正された補正後のIFS_ACT指令角θifs**を加算器38へと出力する。
即ち、図7のフローチャートに示すように、IFS制御演算部35は、先ず車両モデル演算を行い(ステップ201)、続いて、ステア特性演算(ステップ202)、OS制御演算(ステップ203)、及びUS制御演算(ステップ204)を実行する。そして、これらステップ201〜ステップ203の演算結果に基づきIFS_ACT指令角θifs*を演算し(IFS_ACT指令角演算、ステップ205)、そのIFS_ACT指令角θifs*をガード処理演算(ステップ206)により補正した補正後のIFS_ACT指令角θifs**を加算器38(図4参照)に出力するようになっている。
(ガード処理演算)
次に、ガード処理演算部におけるガード処理演算の態様について説明する。
図8は、アクティブステア制御時のACT角速度(及びACT角加速度)の推移を示すグラフ、図9は、本実施形態のガード処理演算部の制御ブロック図、そして、図10は、ガード処理演算の処理手順を示すフローチャートである。尚、図8中、曲線Lは、ガード処理を行わない場合のACT角速度(及びACT角加速度)の推移を示し、曲線Mは、ガード処理を行った場合のACT角速度(及びACT角加速度)の推移を示す。
上述のように、アクティブステア制御時には、非常に速い速度(加速度)で転舵角θtを変更、即ちACT角θtaを変化させるため、ステアリングに作用する反力トルクが急峻に変化し、これにより操舵フィーリングが悪化する等の問題がある。
この点を踏まえ、本実施形態では、ガード処理演算部70は、アクティブステア制御時に、ACT角θtaの変化速度及びその微分値、即ちACT角速度ωta及びACT角加速度αωtaの絶対値(|ωta|,|αωta|)がそれぞれ対応する所定の角速度ω0、及び角加速度αω0を超えないよう、ガード処理演算によりIFS_ACT指令角θifs*を制限する(図8参照)。
即ち、図8に示すように、アクティブステア制御時、ACT角速度ωta及びACT角加速度αωta(の絶対値)がそれぞれ最大で角速度ω1、角加速度αω1まで上昇するとした場合に、その角加速度αω1及び角速度ω1が過大であることにより、上記のような反力トルクの変動に起因する上記諸問題が発生することになる。従って、そのACT角加速度αωta及びACT角速度ωta(の絶対値)を抑えることで、アクティブステア制御時の反力トルクの急峻な変動を抑制し、ひいてはそれに起因する諸問題の発生を防止することができる。そして、本実施形態では、ガード処理演算部70において、予めアクティブステア制御のためのACT角θtaの制御目標成分、即ちIFS_ACT指令角θifs*(θifs**)を制限することにより、同制御時のACT角速度ωta及びACT角加速度αωta(の絶対値)を所定の角速度ω0、及び角加速度αω0内に抑え、それに伴う反力トルクの急峻な変動を抑制するようになっている。
詳述すると、図9に示すように、ガード処理演算部70は、ACT角速度ωtaを決定付けるIFS_ACT指令角θifs*(θifs**)の変化量、即ち指令角変化量d_θifs(d_θifs´)を制限する速度ガード処理部71と、ACT角加速度αωtaを決定付ける同指令角変化量d_θifsの微分値、即ち変化量微分値dd_θifsを制限する加速度ガード処理部72とを備えている。そして、これら速度ガード処理部71及び加速度ガード処理部72において、指令角変化量d_θifs及び変化量微分値dd_θifsの絶対値をそれぞれ対応する所定値γ、所定値β以下に制限することにより(角速度ガード処理、角加速度ガード処理)、アクティブステア制御時のACT角速度ωta及びACT角加速度αωta(の絶対値)が所定の角速度ω0、及び角加速度αω0内となるようにIFS_ACT指令角θifs*(θifs**)を制限する。
具体的には、ガード処理演算部70は、前回のサンプリング時に入力されたIFS_ACT指令角θifs*、即ち入力指令角前回値θifs_b*を記憶する入力指令角記憶部73を備えており、ガード処理演算部70に入力されたIFS_ACT指令角θifs*は、入力指令角記憶部73の出力する入力指令角前回値θifs_b*とともに減算器74に入力される。そして、この減算器74においてIFS_ACT指令角θifs*から入力指令角前回値θifs_b*が減算されることにより指令角変化量d_θifsが演算される。
ここで、本実施形態では、マイコン33は、所定のサンプリング周期で上記IFS制御演算(IFS_ACT指令角演算)を実行する(図5参照ステップ102、並びに図7参照ステップ205)。従って、IFS_ACT指令角θifs*と入力指令角前回値θifs_b*との差分値である指令角変化量d_θifsは、ACT角速度ωtaに対応する。
本実施形態では、減算器74において演算された指令角変化量d_θifsは微分器75に入力される。そして、加速度ガード処理部72は、この微分器75において演算された変化量微分値dd_θifsについて上記角加速度ガード処理を実行する。また、本実施形態では、角加速度ガード処理後の変化量微分値dd_θifs´は積分器76に入力され、同積分器76において指令角変化量d_θifs´が再演算される。そして、速度ガード処理部71は、この積分器76において再演算された指令角変化量d_θifs´について上記角加速度ガード処理を実行する。
また、ガード処理演算部70は、前回のサンプリング時に出力した補正後のIFS_ACT指令角θifs**、即ち前回出力値としての出力指令角前回値θifs_b**を記憶する出力指令角記憶部77を備えており、角速度ガード処理後の指令角変化量d_θifs´´は、出力指令角記憶部77の出力する出力指令角前回値θifs_b**とともに加算器78に入力される。そして、この加算器78において出力指令角前回値θifs_b**に指令角変化量d_θifs´´が加算されることにより、IFS_ACT指令角θifs**が再演算され、この補正後のIFS_ACT指令角θifs**が加算器38(図4参照)へと出力されるようになっている。
即ち、図10のフローチャートに示すように、ガード処理演算部70は、IFS_ACT指令角θifs*が入力されると(ステップ301)、先ず入力指令角前回値θifs_b*を読み出し(ステップ302)、IFS_ACT指令角θifs*から入力指令角前回値θifs_b*を減算することにより指令角変化量d_θifsを演算する(ステップ303)。次に、ガード処理演算部70は、その指令角変化量d_θifsを微分することにより変化量微分値dd_θifsを演算する(ステップ304)。そして、その変化量微分値dd_θifsについて角加速度ガード処理を実行することにより同角加速度ガード処理後の変化量微分値dd_θifs´の絶対値を所定値β以下に制限する(ステップ305〜ステップ307)。
具体的には、ガード処理演算部70は、先ず変化量微分値dd_θifsの絶対値が所定値βよりも大きいか否かを判定する(ステップ305)。そして、変化量微分値dd_θifsの絶対値が所定値βよりも大きい場合(|dd_θifs|>β、ステップ305:YES)には、同処理後の変化量微分値dd_θifs´の絶対値が所定値βとなるように変化量微分値dd_θifsを補正する(|dd_θifs´|=β、ステップ306)。尚、変化量微分値dd_θifsの絶対値が所定値β以下である場合(|dd_θifs|≦β、ステップ305:NO)には、同補正は行わない(dd_θifs´=dd_θifs、ステップ307)。
次に、ガード処理演算部70は、角加速度ガード処理後の変化量微分値dd_θifs´を積分することにより指令角変化量d_θifs´を再演算する(ステップ308)。そして、その指令角変化量d_θifs´について角速度ガード処理を実行することにより同角速度ガード処理後の指令角変化量d_θifs´´の絶対値を所定値γ以下に制限する(ステップ309〜ステップ311)。
具体的には、ガード処理演算部70は、先ず指令角変化量d_θifs´の絶対値が所定値γよりも大きいか否かを判定する(ステップ309)。そして、指令角変化量d_θifs´の絶対値が所定値γよりも大きい場合(|d_θifs´|>γ、ステップ309:YES)には、同処理後の指令角変化量d_θifs´´の絶対値が所定値γとなるように指令角変化量d_θifs´を補正する(|d_θifs´´|=γ、ステップ310)。尚、指令角変化量d_θifs´の絶対値が所定値γ以下である場合(|d_θifs´´|≦γ、ステップ309:NO)には、同補正は行わない(d_θifs´´=dd_θifs´、ステップ311)。
次に、ガード処理演算部70は、出力指令角前回値θifs_b**を読み出し(ステップ312)、その出力指令角前回値θifs_b**に角速度ガード処理後の指令角変化量d_θifs´´を加算することによりIFS_ACT指令角θifs**を再演算し、その補正後のIFS_ACT指令角θifs**を出力する(ステップ313)。そして、入力指令角前回値θifs_b*及び出力指令角前回値θifs_b**を最新の値に更新する(θifs_b*=θifs*,θifs_b**=θifs**)(ステップ314)。
このように、ガード処理演算部70は、所定周期毎に上記ステップ301〜ステップ314の各処理を実行することによりガード処理演算を実行する。そして、これにより、アクティブステア制御時のACT角速度ωta及びACT角加速度αωta(の絶対値)を所定の角速度ω0、及び角加速度αω0内に抑えるように、予めIFS_ACT指令角θifs*(θifs**)を制限することができる。その結果、過大なACT角速度ωta及びACT角加速度αωtaに伴う反力トルクの急峻な変動を抑制して、それに起因する諸問題の発生を防止することができるようになる。加えて、単にIFS_ACT指令角θifs*にフィルタ処理(一次フィルタ等)を施した場合には、その値(絶対値)の大小に関わらずその出力が「なまる」ため、ACT角θtaの立ち上がりが悪くなるが、上記のようにガード処理をした場合には、このような問題を招くことなく、反力トルクが急峻に変化する場合にのみその値を制限することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明をギヤ比可変システムを備えた車両用操舵装置(ステアリング装置)に具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態のステアリング装置のハードウェア構成は、上記第1の実施形態のステアリング装置1と同一であり、IFS制御演算部35の制御ブロック、詳しくは、そのガード処理演算部の構成のみが相違する。そのため、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態のガード処理演算部80は、指令角変化量d_θifsを算出する減算器74と変化量微分値dd_θifsを算出する微分器75との間に設けられたガード前速度補正演算部81を備えており、同ガード前速度補正演算部81は、入力される指令角変化量d_θifsに所定値δ1を加算、又は所定値δ2を減算することにより同指令角変化量d_θifsを補正した指令角変化量D_θifsを出力する(ガード前速度補正演算)。そして、ガード処理演算部80は、この補正後の指令角変化量D_θifsに基づいて角速度ガード処理及び角加速度ガード処理を実行する。
詳述すると、本実施形態のガード処理演算部80は、IFS_ACT指令角θifs*及び出力指令角前回値θifs_b**が入力される減算器82を有しており、同減算器82は、IFS_ACT指令角θifs*から出力指令角前回値θifs_b**を減算することにより求められる指令角差分値Δθifsをガード前速度補正演算部81に出力する(Δθifs=θifs*−θifs_b**)。そして、ガード前速度補正演算部81は、この指令角差分値Δθifs及び指令角変化量d_θifsがともに「正」又はともに「負」である、即ちその符号が等しい場合には、指令角変化量d_θifsに所定値δ1を加算した値を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力し(|D_θifs|=|d_θifs|+|δ1|)、この判定条件が不成立である場合には、指令角変化量d_θifsから所定値δ2を減算した値を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力する(|D_θifs|=|d_θifs|−|δ2|)。
即ち、図12のフローチャートに示すように、ガード前速度補正演算部81は、指令角変化量d_θifs及び指令角差分値Δθifsが入力されると(ステップ401,402)、先ず指令角変化量d_θifsが「正」且つ指令角差分値Δθifsが「正」であるか否かを判定する(ステップ403)。そして、指令角変化量d_θifs及び指令角差分値Δθifsがともに「正」である場合(d_θifs>0且つΔθifs>0、ステップ403:YES)には、指令角変化量d_θifsに所定値δ1を加算した値(絶対値)を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力する(|D_θifs|=|d_θifs|+|δ1|、ステップ404)。
一方、上記ステップ403において、指令角変化量d_θifs及び指令角差分値Δθifsの何れかが「正」ではない場合(ステップ403:NO)には、ガード前速度補正演算部81は、続いて指令角変化量d_θifsが「負」且つ指令角差分値Δθifsが「負」であるか否かを判定する(ステップ405)。そして、指令角変化量d_θifs及び指令角差分値Δθifsがともに「負」である場合(d_θifs<0且つΔθifs<0、ステップ405:YES)には、指令角変化量d_θifsに所定値δ1を加算した値(絶対値)を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力する。そして、上記ステップ403,405の判定条件の何れをも満たさない場合(ステップ405:NO)には、指令角変化量d_θifsから所定値δ2を減算した値(絶対値)を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力する(|D_θifs|=|d_θifs|−|δ2|、ステップ406)。
[作用・効果]
次に、上記のように構成された本実施形態のステアリング装置の作用・効果について説明する。図13は、ガード前速度補正の作用を示す説明図、そして、図14は、本実施形態のステアリング装置の効果を示す説明図である。尚、図13中、曲線Ninは、ガード処理演算部に入力されるIFS_ACT指令角θifs*の推移を、曲線Nout_ncは、ガード前速度補正を行わない場合のガード処理演算部が出力するIFS_ACT指令角θifs**の推移を、そして曲線Nout_cは、ガード前速度補正を行った場合のガード処理演算部が出力するIFS_ACT指令角θifs**の推移を示す。
さて、上記第1の実施形態では、ガード処理演算部70において、アクティブステア制御時に、ACT角θtaの変化速度及びその微分値、即ちACT角速度ωta及びACT角加速度αωtaの絶対値(|ωta|,|αωta|)がそれぞれ所定の角速度ω0、及び角加速度αω0を超えないようIFS_ACT指令角θifs*(θifs**)を制限することとした(図8参照)。そして、これにより過大なACT角速度ωta及びACT角加速度αωtaに伴う反力トルクの急峻な変動を抑制して、それに起因する諸問題の発生の防止を図ることができる。
しかしながら、図14に示すように、ガード処理(角速度ガード及び角速度ガードガード)によりIFS_ACT指令角θifs*(θifs**)を制限した場合、当然ながらガード処理を行わない場合と比較して、アクティブステア制御時のACT角θtaの立ち上がりが遅れることになる。従って、その分だけステア特性の改善が遅れ、最終的なACT角の大きさ(例えばオーバーステア制御時であればそのカウンタ量)もまた大きなものとなる。このため、アクティブステア制御の収束、即ち車両姿勢の安定化により多くの時間を要することとなる。
この点、本実施形態のガード処理演算部80はガード前速度補正演算部81を備え、指令角差分値Δθifs及び指令角変化量d_θifsが「何れも正」又は「何れも負」である場合、即ちIFS_ACT指令角θifs*の絶対値が増加中、且つ出力指令角前回値θifs_b**の絶対値が同IFS_ACT指令角θifs*の絶対値よりも小さい場合には、指令角変化量d_θifsに所定値δ1を加算した値(絶対値)を補正後の指令角変化量D_θifsとする。即ち、上記ガード処理を実行するにあたり、指令角変化量d_θifsの絶対値が大となるように該指令角変化量d_θifsの値を補正する。そして、ガード処理演算部80は、この補正後の指令角変化量D_θifsに基づいて角速度ガード処理及び角加速度ガード処理を実行する。
つまり、図13に示すように、アクティブステア制御時、上記ガード処理を行うことにより、ガード処理演算部80の出力するIFS_ACT指令角θifs**は、同ガード処理演算部80に入力されるIFS_ACT指令角θifs*よりも遅れて増加する。従って、入力されるIFS_ACT指令角θifs*がピークとなる時間t0までの間は、上記判定条件が成立し、指令角変化量d_θifsに所定値δ1が加算された指令角変化量D_θifs、即ち、本来の指令角変化量d_θifsよりも大きな値(絶対値)に基づいて角速度ガード処理及び角加速度ガード処理が実行されることになる。
ここで、角速度ガード処理後の指令角変化量d_θifs´´は、所定の角速度ω0に対応する所定値γ以下に抑えられるため、ACT角θtaの変化速度を決定付けるガード処理演算部80が出力するIFS_ACT指令角θifs**の変化速度は、上記ガード前速度補正を行うことによっても所定の角速度ω0に対応する値(即ち所定値γ)を超えることはない。しかし、その一方で、入力されるIFS_ACT指令角θifs*がピークに近づき、その変化速度、即ち指令角変化量d_θifsが所定値γよりも小さくなる時間t1以降においては、角速度ガード処理及び角加速度ガード処理の基礎となるガード前速度補正後の指令角変化量D_θifsが、本来の指令角変化量d_θifsよりも大きな値となることで、時間t1から時間t0までの間、IFS_ACT指令角θifs**(の絶対値)が所定値γに近い変化速度で増加し続けることとなる。
従って、図14に示すように、ガード前速度補正を行った場合、ガード前速度補正を行わずガード処理のみを行った場合と比較して、そのACT角θtaの立ち上がりを改善することができ、これにより、そのピークを早めるとともに最終的なACT角の大きさを抑えることができる。その結果、アクティブステア制御時の反力トルクの急峻な変動に起因する諸問題の発生を抑えつつ、同制御の収束を早めて、速やかに車両姿勢の安定化を図ることができるようになる。
また、図13に示すように、入力されるIFS_ACT指令角θifs*がピークとなった時間t0以降、仮に、指令角変化量d_θifsが所定値γを超えることなく推移した場合、出力されるIFS_ACT指令角θifs**は、IFS_ACT指令角θifs*と並行して推移する。そのため、このような場合には、入力されるIFS_ACT指令角θifs*と出力されるIFS_ACT指令角θifs**とが乖離したままとなり、この乖離によりアクティブステア制御の円滑なる終了が妨げられる可能性がある。
この点、本実施形態では、上記判定条件の不成立時、即ちIFS_ACT指令角θifs*がピークとなった時間t0以降、入力されるIFS_ACT指令角θifs*と出力されるIFS_ACT指令角θifs**との間に乖離がある場合(|θifs*|>|θifs**|)には、指令角変化量d_θifsから所定値δ2を減算した値(絶対値)を補正後の指令角変化量D_θifsとする。即ち、上記ガード処理を実行するにあたり、指令角変化量d_θifsの絶対値が小となるように該指令角変化量d_θifsの値を補正する。そして、ガード処理演算部80は、この補正後の指令角変化量D_θifsに基づいて角速度ガード処理及び角加速度ガード処理を実行する。従って、時間t0以降、入力されるIFS_ACT指令角θifs*と出力されるIFS_ACT指令角θifs**との乖離が解消する時間t2までは、IFS_ACT指令角θifs**の値(絶対値)は、IFS_ACT指令角θifs*よりも緩やかに減少することになり、これにより、その乖離を速やかに解消することができる。その結果、アクティブステア制御の円滑なる終了を妨げることなく、速やかに車両姿勢の安定化を図ることができるようになる。
(第3の実施形態)
以下、本発明をギヤ比可変システムを備えた車両用操舵装置(ステアリング装置)に具体化した第3の実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態のステアリング装置91のハードウェア構成は、上記第1の実施形態のステアリング装置1と同一であり、マイコン33(33a)内の制御ブロックのみが相違する。そのため、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態のIFS制御演算部35aは、上記第1の実施形態及び第2の実施形態のIFS制御演算部35のようなガード処理演算部70(80)は有していない。
図15に示すように、本実施形態のマイコン33aは、F/BゲインKfbを演算するF/Bゲイン演算部92を備えており、位置制御演算部40は、このF/Bゲイン演算部92の出力するF/BゲインKfbをACT指令角θta*とACT角θtaとの偏差に乗ずることにより電流指令εを演算するためのフィードバック演算を行う。
具体的には、F/Bゲイン演算部92には、車速Vが入力されるようになっており、通常時(非アクティブステア制御時)には、同F/Bゲイン演算部92は、車速Vが速いほど大きなF/BゲインKfbを演算する(図16参照)。
また、本実施形態では、IFS制御演算部35aは、アクティブステア制御の実行の有無を示す制御ON/OFF信号ScをF/Bゲイン演算部92に出力するようになっている。そして、F/Bゲイン演算部92は、入力される制御ON/OFF信号Scが「アクティブステア制御中」を示すものである場合には、位置制御演算部40に出力するF/BゲインKfbの値をアクティブステア制御に最適化された所定値K0とする。尚、本実施形態では、この所定値K0は、車速Vが所定速度V0よりも小さい場合には、非アクティブステア制御時におけるF/BゲインKfbの値よりも大きく、車速Vが所定速度V0よりも大きい場合には、非アクティブステア制御時におけるF/BゲインKfbの値よりも小さい値となるように設定されている。
即ち、図17のフローチャートに示すように、F/Bゲイン演算部92は、入力される制御ON/OFF信号Scが「アクティブステア制御中」を示すものであるか否かを判定し(ステップ501)、同制御ON/OFF信号Scが「アクティブステア制御中」を示すものである場合(ステップ501:YES)には、F/BゲインKfbの値を所定値K0とする(Kfb=K0,ステップ502)。そして、同制御ON/OFF信号Scが「アクティブステア制御中」を示すものでない場合(ステップ501:NO)には、F/BゲインKfbの値を車速Vに応じて可変する(車速可変、ステップ503)
[作用・効果]
次に、本実施形態のステアリング装置の作用・効果について説明する。
さて、上記のように車速Vが速いほど大きなF/BゲインKfbを用いてACT角θtaの位置制御演算を行うことで、高速域においては、ACT指令角θta*に対するACT角θtaの追従性を向上させて、高いステアリング中立剛性感を得ることができる。そして、低速域においては、ギヤ比可変アクチュエータ7の作動時にステアリング2に伝達される振動によって運転者が感じる違和感を抑制することができる。
しかしながら、アクティブステア制御時には、ACT角θtaの変更速度が非常に速いため、F/BゲインKfbが大きい場合にはオーバーシュートが発生しやく、またF/BゲインKfbが小さい場合には追従遅れの発生によりアクティブステア制御の効果が低下する。このため、アクティブステア制御時に、上記のような車速に応じて最適化されたF/BゲインKfbを用いてACT角θtaの位置制御演算を行うとすれば、速やかな車両姿勢の安定化が図られないおそれがある。
この点、本実施形態では、アクティブステア制御時には、同制御に最適化された所定値K0を有するF/BゲインKfbを用いてACT角θtaの位置制御演算を実行する。そして、これにより、非アクティブステア制御時の高速域におけるステアリング中立剛性感及び低速域における静粛性を損なうことなく、アクティブステア制御の効果を最大化し、速やかに車両姿勢の安定化を図ることができるようになる。
(第4の実施形態)
以下、本発明をギヤ比可変システムを備えた車両用操舵装置(ステアリング装置)に具体化した第4の実施形態を図面に従って説明する。尚、本実施形態のステアリング装置93のハードウェア構成は、上記第1の実施形態のステアリング装置1と同一であり、マイコン33(33b)内の制御ブロックのみが相違する。そのため、説明の便宜上、第1の実施形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。また、本実施形態のIFS制御演算部(図示略)は、上記第1の実施形態及び第2の実施形態のIFS制御演算部35のようなガード処理演算部70(80)は有していない。
図18に示すように、本実施形態では、マイコン33bは、位置制御演算部40bに加え、速度制御演算部95、及び加速度制御演算部96を備えている。本実施形態では、位置制御演算部40bは、加算器38(図4参照)から入力されるACT指令角θta*及び検出されたACT角θtaに基づくフィードバック演算によりACT指令角速度ωta*を演算し、そのACT指令角速度ωta*を速度制御演算部95に出力する。
速度制御演算部95には、ACT指令角速度ωta*とともにACT角速度ωtaが入力される。尚、本実施形態では、ACT角速度ωtaは、検出されたACT角θtaを微分することにより求められる。そして、速度制御演算部95は、これらACT指令角速度ωta*及びACT角速度ωtaに基づくフィードバック演算によりACT指令角加速度αωta*を演算し、そのACT指令角加速度αωta*を加速度制御演算部96に出力する。同様に、加速度制御演算部96には、ACT指令角加速度αωta*とともにACT角加速度αωtaが入力される。尚、本実施形態では、ACT角加速度αωtaは、検出されたACT角θtaを二階微分することにより求められる。そして、速度制御演算部95は、これらACT指令角加速度αωta*及びACT角加速度αωtaに基づくフィードバック演算により電流指令εを演算し、その電流指令εをモータ制御信号出力部42に出力する。
また、本実施形態では、位置制御演算部40bと速度制御演算部95との間には、角速度ガード97が設けられ、速度制御演算部95と加速度制御演算部96との間には、角加速度ガード98が設けられている。そして、角速度ガード97は、ACT指令角速度ωta*が所定の角速度ω0(図8参照)を超えないように同ACT指令角速度ωta*を制限したACT指令角速度ωta**を速度制御演算部95に出力し、角加速度ガード98は、ACT指令角加速度αωta*が所定の角加速度αω0を超えないよう同ACT指令角加速度αωta*を制限したACT指令角加速度αωta**を加速度制御演算部96に出力するようになっている。
そして、上記のように構成することで、アクティブステア制御時のACT角速度ωta及びACT角加速度αωta(の絶対値)を所定の角速度ω0、及び角加速度αω0内に抑えることができ、これにより、第1の実施形態のステアリング装置1と同様に、過大なACT角速度ωta及びACT角加速度αωtaに伴う反力トルクの急峻な変動を抑制して、それに起因する諸問題の発生を防止することができるようになる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記第1及び第2の実施形態では、ガード処理演算部70(80)をIFS制御演算部35内に設け、IFS_ACT指令角θifs*についてガード処理(角速度ガード及び角速度ガードガード)を行うこととした。しかし、これに限らず、加算器38と位置制御演算部40との間にガード処理演算部を設け、ACT指令角θta*についてガード処理を行う構成としてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態では、ガード処理演算部70(80)は、速度ガード処理部71及び加速度ガード処理部72を備えることとしたが、これらのうち何れか一方のみを備える構成としてもよい。
・上記第1及び第2の実施形態では、アクティブステア制御時には、その対象となるステア特性(オーバーステア/アンダーステア)に関わらず、指令角変化量d_θifs及び変化量微分値dd_θifsの絶対値をそれぞれ対応する所定値γ、所定値β以下に制限することとした。しかし、これに限らず、アクティブステア制御の内容が、オーバーステアを解消するためのオーバーステア制御であるか、アンダーステアを解消するためのアンダーステア制御であるかに応じて指令角変化量d_θifs及び変化量微分値dd_θifs(の絶対値)を制限する各所定値をその制御内容に応じて切り替える構成としてもよい。このような構成とすれば、その制御内容に応じた最適なガード処理を行うことができる。
・上記第2の実施形態では、ガード前速度補正演算部81は、指令角差分値Δθifs及び指令角変化量d_θifsが「何れも正」又は「何れも負」である場合には、指令角変化量d_θifsに所定値δ1を加算した値を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力する。そして、この判定条件が不成立である場合には、指令角変化量d_θifsから所定値δ2を減算した値を補正後の指令角変化量D_θifsとして出力することとした。しかし、これに限らず、判定条件が不成立である場合には指令角変化量d_θifsを補正しない構成としてもよい。
・上記第3の実施形態では、アクティブステア制御時には、位置制御演算部40に出力するF/BゲインKfbの値を所定値K0とすることとした。しかし、これに限らず、所定値K0ではなく、アクティブステア制御時のF/BゲインKfbについても車速V等、その他のパラメータを考慮して設定されたマップを用いて演算することとしてもよい。
・上記第3の実施形態では、特に言及しなかったが、位置制御演算部40におけるフィードバック制御は、P制御(比例制御)、PI制御(比例・積分制御)、PD制御(比例・微分制御)、PID制御(比例・積分・微分制御)等、どのような形態であってもよく。また、例えばPD制御の場合に、比例項ゲインについてのみ、アクティブステア制御の有無に応じて切り替える等、そのうちの少なくもと何れか一つの制御について上記切替制御を行う構成としてもよい。
・上記第4の実施形態では、マイコン33bは、角速度ガード97及び角加速度ガード98を備えることとしたが、これに限らず角速度ガード97又は角加速度ガード98の何れか一方を備える構成としてもよい。
ステアリング装置の概略構成図。 ギヤ比可変制御の説明図。 ギヤ比可変制御の説明図。 ステアリング装置の制御ブロック図。 マイコンにおける演算処理の処理手順を示すフローチャート。 IFS制御演算部の制御ブロック図。 IFS制御演算部におけるIFS制御演算処理の態様を示すフローチャート。 アクティブステア制御時のACT角速度(及びACT角加速度)の推移を示すグラフ。 ガード処理演算部の制御ブロック図。 ガード処理演算の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態のガード処理演算部の制御ブロック図。 ガード前速度補正演算の処理手順を示すフローチャート。 ガード前速度補正の作用を示す説明図。 第2の実施形態のステアリング装置の効果を示す説明図。 第3の実施形態のステアリング装置の制御ブロック図。 F/Bゲイン演算部の出力するF/Bゲインを示す波形図。 F/Bゲイン可変演算の処理手順を示すフローチャート。 第4の実施形態のステアリング装置の制御ブロック図。
符号の説明
1,91,93…ステアリング装置、2…ステアリング、6…転舵輪、7…ギヤ比可変アクチュエータ、8…IFSECU、12…モータ、33,33a,33b…マイコン、35…IFS制御演算部、40b…位置制御演算部、61…車両モデル演算部、63…ステア特性演算部、65…OS制御演算部、66…US制御演算部、68…IFS_ACT指令角演算部、70,80…ガード処理演算部、71…速度ガード処理部、72…加速度ガード処理部、73…入力指令角記憶部、74,82…減算器、75…微分器、76…積分器、77…出力指令角記憶部、78…加算器、81…ガード前速度補正演算部、92…F/Bゲイン演算部、95…速度制御演算部、96…加速度制御演算部、97…角速度ガード、98…角加速度ガード、θs…操舵角、θt…転舵角、θts…ステア転舵角、θta…ACT角、ωta…ACT角速度、αωta…ACT角加速度、ω0,ω1…角速度、αω0,αω1…角加速度、β,γ,δ1,δ2,K0…所定値、θifs*,θifs**…IFS_ACT指令角、θifs_b*…入力指令角前回値、θifs_b**…出力指令角前回値、d_θifs,d_θifs´,d_θifs´´,D_θifs…指令角変化量、dd_θifs,dd_θifs´…指令角微分値、Δθifs…指令角差分値、θta*…ACT指令角、ωta*…ACT指令角速度、αωta*…ACT指令角加速度、V…車速、V0…所定速度、Kfb…F/Bゲイン、Sc…制御ON/OFF信号、Val_st…OS/US特性値。

Claims (12)

  1. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度が所定の角速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、
    アクティブステア制御のための前記第2の舵角の制御目標成分について、該制御目標成分の変化速度が前記所定の角速度に対応する所定値を超えないように制限するガード処理手段を備えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  2. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角加速度が所定の角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、
    アクティブステア制御のための前記第2の舵角の制御目標成分について、該制御目標成分の変化速度の微分値が前記所定の角加速度に対応する所定値を超えないように制限するガード処理手段を備えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  3. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度及び角加速度がそれぞれ対応する所定の角速度及び角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、
    アクティブステア制御のための前記第2の舵角の制御目標成分について、該制御目標成分の変化速度が前記所定の角速度に対応する所定値を超えないように制限するとともに、該制御目標成分の変化速度の微分値が前記所定の角加速度に対応する所定値を超えないように制限するガード処理手段を備えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項1又は3に記載の車両用操舵装置において、
    前記制御手段は、所定のサンプリング周期にて前記制御を実行するものであって、
    前記ガード処理手段は、前記変化速度の符号、及び入力された前記制御目標成分の値から前回の前記サンプリング周期において出力した該制御目標成分の前回出力値を減算した値の符号がともに「正」又はともに「負」である場合に、前記制御目標成分の変化速度が前記所定値を超えないように制限する処理を実行するにあたり、該変化速度の絶対値が大となるように該変化速度の値を補正するガード前補正手段を備えること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項に記載の車両用操舵装置において、
    前記ガード前補正手段は、前記符号がともに「正」又はともに「負」ではない場合に、前記制御目標成分の変化速度が前記所定値を超えないように制限する処理を実行するにあたり、該変化速度の絶対値が小となるように該変化速度の値を補正すること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  6. 請求項〜請求項の何れか一項に記載の車両用操舵装置において、
    前記ガード処理手段は、前記アクティブステア制御の内容が、オーバーステアを解消するためのオーバーステア制御であるか、アンダーステアを解消するためのアンダーステア制御であるかに応じて、前記制限する所定値を対応する制御内容に応じて切り替えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  7. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度が所定の角速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、
    前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角速度を演算する手段と、
    前記第2の舵角の制御目標指令角速度が所定の角速度を超えないように制限する角速度ガード手段とを備えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  8. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角加速度が所定の角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、
    前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角速度を演算する手段と、
    前記第2の舵角の制御目標指令角速度と検出される第2の舵角の角速度に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角加速度を演算する手段と、
    前記第2の舵角の制御目標指令角加速度が所定の角加速度を超えないように制限する角加速度ガード手段とを備えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  9. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、アクティブステア制御時に、前記第2の舵角の角速度及び角加速度がそれぞれ対応する所定の角速度及び角加速度を超えないように前記伝達比可変装置の作動を制御し、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであって、
    前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角速度を演算する手段と、
    前記第2の舵角の制御目標指令角速度が所定の角速度を超えないように制限する角速度ガード手段と、
    前記角速度ガード手段により制限した前記第2の舵角の制御目標指令角速度と検出される第2の舵角の角速度に基づくフィードバック演算により前記第2の舵角の制御目標指令角加速度を演算する手段と、
    前記第2の舵角の制御目標指令角加速度が所定の角加速度を超えないように制限する角加速度ガード手段とを備えること、を特徴とする車両用操舵装置。
  10. ステアリングの舵角に基づく転舵輪の第1の舵角にモータ駆動に基づく前記転舵輪の第2の舵角を上乗せすることにより前記ステアリングの舵角と前記転舵輪の舵角との間の伝達比を可変させる伝達比可変装置と、前記伝達比可変装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、車両モデルに基づき車両のヨーモーメントを制御すべく前記第2の舵角を変更するアクティブステア機能を有する車両用操舵装置であって、
    前記制御手段は、前記第2の舵角の制御目標指令角及び検出される前記第2の舵角に基づくフィードバック制御により前記伝達比可変装置の作動を制御するものであり、
    前記フィードバック制御を実行するフィードバック制御演算手段と、
    前記フィードバック制御に用いるフィードバックゲインを演算するゲイン演算手段とを備え、
    前記ゲイン演算手段は、アクティブステア制御時には、非アクティブステア制御時と異なる値を有する前記フィードバックゲインを演算すること、
    を特徴とする車両用操舵装置。
  11. 請求項10に記載の車両用操舵装置において、
    前記ゲイン演算手段は、前記アクティブステア制御時、車速が所定速度より大きい場合には、前記非アクティブステア制御時における値よりも小さな値を有する前記フィードバックゲインを演算すること、を特徴とする車両用操舵装置。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の車両用操舵装置において、
    前記ゲイン演算手段は、前記アクティブステア制御時、車速が所定速度より小さい場合には、前記非アクティブステア制御時における値よりも大きな値を有する前記フィードバックゲインを演算すること、を特徴とする車両用操舵装置。
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