JP4714534B2 - 排ガスの処理方法、およびその処理装置 - Google Patents
排ガスの処理方法、およびその処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4714534B2 JP4714534B2 JP2005260014A JP2005260014A JP4714534B2 JP 4714534 B2 JP4714534 B2 JP 4714534B2 JP 2005260014 A JP2005260014 A JP 2005260014A JP 2005260014 A JP2005260014 A JP 2005260014A JP 4714534 B2 JP4714534 B2 JP 4714534B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- exhaust gas
- layer
- rotor
- water
- inert substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
Description
IC用シリコンウェハは、チュコラルスキー法(引き上げ法)を用いて製造されている。近年では、そのインゴットの径は、直径300mmに達する大径のものとなっている。インゴットが製造されると、それは薄くスライスされ、表面が鏡面状に加工された後、様々な半導体デバイスの加工基板として使用される。
エピタキシャル成長のために供給されたガスは、その全てが反応容器内で消費されるわけではない。ガスの一部である塩素(Cl)、水素(H)、シリコン(Si)は、成長温度あるいは反応容器内の雰囲気温度によって、さまざまな中間化合物となり、その多くが反応容器から排ガスとして排出される。この排ガスは、毒性・腐食性を備えているため、大気に放出される前に、吸着・湿式(中和)・燃焼等を用いた除害装置による処理を施さなくてはならない。
このうち、先のものでは、排ガスを除害装置に導入する際に、その連結部位の内壁全体に旋回する水流膜を形成させることにより堆積物の形成を防止しようとする技術が開示されている。しかしながら、水流膜から気相中に発生した僅かな水分と排ガス成分とが反応し、連結部位付近に活性の高い堆積物が発生するのを抑制することができなかった。また、後のものでは、そのような旋回水流膜に加えて、水流膜の表面付近を覆う窒素ガスを導入することにより、水流膜から気相中に発生する水分と排ガス成分との反応を抑制しようとしている。しかし、このような工夫によっても、活性の高い堆積物の発生を抑制することはできていない。
「製造装置」とは、半導体製造装置、液晶製造装置、またはプラズマエッチング装置のように、その製造工程において、シロキサンなどの高活性物質を排ガスとして排出する装置を意味している。このうち、「半導体製造装置」とは、CVD法を応用して、シリコンウェハの表面にエピタキシャル層を形成させる装置を意味している。特に、半導体製造装置が枚葉炉の場合には、本発明の効果が大きいものとなる。
「固体生成物」とは、排ガス(成分の一部)と水層の水とが反応して形成されたシリカを意味している。
本発明の処理装置によれば、排ガスは排ガス排出部を通り、不活性物質層を通過した後に、上昇し水層に到達する。ここで、排ガス(成分の一部)は、水層の水と反応し、シリカを形成して固体生成物となり、安定化する。
本発明においては、排ガスを排ガス排出部から不活性物質層に排出するためには、排ガス側の圧力が不活性物質層側の圧力よりも相対的に大きいことが必要となる。そのための構成として直接的に本発明の装置に設けない場合には、例えば(1)当該装置の下流側にSiO2処理用のスクラバーを配置し、更に下流側にファンを設け、このファンで不活性物質層側を陰圧とする構成、(2)当該装置の上流側に真空ポンプを設け、排ガス排出部から吹き込まれる排ガス側を陽圧とする構成、(3)上記ファンを設けて不活性物質側を陰圧としつつ、上記ポンプを設けて排ガス側を陽圧とする構成が考慮される。これらの構成は、本発明に係る装置よりもむしろ、製造装置及び排ガス処理システムの全体に関する構成であるため、各工場の実態に応じることにより、現在あるものに大きな変更を加えることなく実施することができる。
図1に示す処理装置1には、水層2とその下方に位置する不活性物質層3(例えば、フッ素系不活性液体)との二層を備えた混合反応槽4が設けられている。混合反応槽4の上部からは、不活性物質層3の内部に排ガスを排出可能なパイプ状の排ガス排出部5が挿入されている。製造装置から排出された排ガス6は、矢印Aから排ガス排出部5に送り込まれ、その先端から不活性物質層3に排出される。すると、排ガス6は、不活性物質層3を通過した後に、水層2まで上昇する。ここで、排ガス成分の一部が、水層2の水と反応しシリカを形成して固体生成物となり、安定する。なお、水層2の上層部分には、更に安全性を高めるために、不活性ガス(例えば、N2)を導入しておくことが好ましい(他の具体例、及び実施形態においても同様である)。
ロータ7がモータ10によって回転すると、ベルヌーイ効果によって、排ガス排出孔9から排ガス6が不活性物質層3に排出される。すると、排ガス6は、不活性物質層3を通過した後に、水層2まで上昇する。ここで、排ガス成分の一部が、水層2の水と反応しシリカを形成して固体生成物となり、安定する。
ロータ7がモータ10によって回転すると、ベルヌーイ効果によって、排ガス排出孔9から排ガス6が不活性物質層3に排出される。すると、排ガス6は、不活性物質層3を通過した後に、水層2まで上昇する。ここで、排ガス成分の一部が、水層2の水と反応しシリカを形成して固体生成物となり、安定する。
なお、図2〜図4に示すようにロータ7を備える場合には、ロータ7の停止時には、排ガス排出孔9から不活性物質層3を構成する物質が、ロータ7の内部に浸入してくる。このため、ロータ7の内部空間を小さくすることが好ましい。そのような構成としては、例えば後述の実施形態に示すように、ロータ7を二層構造とし、排ガス6は、ロータ7の内層と外層とで囲まれる空間のみを通過させるようにすることが好ましい。このようにすれば、ロータ7の内層には、不活性物質の浸入を回避することができる。
図5は、製造装置12から排出される排ガスを本発明の処理装置1にて処理した後、水酸化ナトリウムを含む湿式スクラバー13で塩化水素の一部の吸収と二酸化ケイ素を溶解処理し、更に湿式スクラバー14で塩化水素の処理を完結するという構成を備えた処理システムである。湿式スクラバー14の下流には、排気用のファン15が設けられている。なお、詳細に図示はしないが、製造装置12から湿式スクラバー13までの構成は、複数の枝16に同じように設けられており、最終的にスクラバー14によって、集中的に塩酸処理が行われる。なお、ライン17は、排ガスの非処理系である。このような処理システムにおいては、ファン15の強さによっては、上記処理装置のうち、図1〜図4のいずれの構成も用いることが可能であるが、特に図2〜図4のタイプ(ロータを備えたもの)を用いることができる。なお、工場によっては、湿式スクラバー13は不要とすることも可能である。そのようなシステムの変更は、当業者であれば容易に行うことができる。
なお、本発明は、上記図1〜図4に示した処理装置の例、及び図5〜図7に示した処理システムの例に限られず、種々に変更して実施することが可能である。
処理装置20には、水層22と不活性物質層23とを貯留可能な混合反応槽24が設けられている。混合反応槽24は、上下で径が異なる大小円筒状のものを中央下端部で連結した形状とされている。ここで、不活性物質層23を貯留する下側部42の内径は、水層22を貯留する上側部43の内径よりも小さく形成されている。なお、両部42、43は、同心状とされている。不活性物質層23に排出された排ガスは、水層22と不活性物質層23との界面Sまで気泡として上昇し、そこで水層22中の水分と反応して固体生成物を形成する。このとき、本実施形態のように下側部42の内径を小さくしておけば、気泡を界面Sの中央部に到達させ、そこで固体生成物を形成させることにより、混合反応槽24の内壁への固体生成物の付着を防止させることができる。
中空軸31の下端付近には、排ガスを不活性物質層23の内部に排出可能な排ガス排出部25が設けられている。排ガス排出部25には、不活性物質層23中で回転するロータ26が設けられている。ロータ26の側壁27には、全周面に渡って、排ガス排出孔28が設けられている。排ガス排出孔28は、ロータ26内部の排ガスを外方の不活性物質層23に排出するためのものである。
また、混合反応槽24の上面には、固体生成物を形成しなかった排ガスの一部を排出する排気口41が設けられている。排気口41は、次の処理装置(例えば、湿式スクラバー13、または湿式スクラバー14)に接続されている。
製造装置12の駆動により排出された排ガスは、ライン21を通って、中空軸31の内部に送り込まれ、下端部から排ガス空間44まで達することができる。処理装置20のモータ37が動くと、不活性物質層23内のロータ26が回転する。ロータ26を回転させると、まずロータ26の停止中に排ガス空間44に浸入した不活性物質が遠心力によりロータ26の外方に排出される。さらにロータ26の回転数を上げると、ロータ26の周速と不活性物質層23との速度差に応じたエゼクター効果(ベルヌーイ効果)により、ライン21と連通した排ガス空間44から排ガスが吸い出され、不活性物質層23中に気泡となって排出される。
混合反応槽24には、給水口39から常時注水されており、固体生成物は水面Tを流れ系外に排出され、適切に処理される。
また、界面Sとロータ26上部の間の不活性物質層23中に複数の開口を持つ板材(例えば、パンチング板)を設けることにより、不活性物質層23の界面Sの安定性を向上させることもできる。
2,22…水層
2,23…不活性物質層
4,24…混合反応槽
5,25…排ガス排出部
6…排ガス
7,26…ロータ
8,27…側壁
9,28…排ガス排出孔
10,37…モータ
12…製造装置
18…真空ポンプ
Claims (3)
- 製造装置から排出される排ガスと反応することで前記排ガス成分の一部を固体生成物として安定化させる水層とこの水層の比重よりも大きな比重を備えると共に前記排ガスとは反応しない不活性物質層とを上下二層となるように貯留可能な混合反応槽を用いて前記排ガスを処理する方法であって、前記排ガスを前記不活性物質層を通過させた後に、前記水層に導くことで、水と反応させ、固体生成物を形成させることを特徴とする排ガスの処理方法。
- 製造装置から排出された排ガスと反応することで前記排ガス成分の一部を固体生成物として安定化させる水層とこの水層の比重よりも大きな比重を備えると共に前記排ガスとは反応しない不活性物質層との二層を貯留可能な混合反応槽と、前記不活性物質層の内部に前記排ガスを排出可能な排ガス排出部とを備えたことを特徴とする排ガスの処理装置。
- 前記排ガス排出部には、前記不活性物質層中で回転するロータと、このロータの側壁に設けられた排ガス排出孔とが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の排ガスの処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005260014A JP4714534B2 (ja) | 2005-09-08 | 2005-09-08 | 排ガスの処理方法、およびその処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005260014A JP4714534B2 (ja) | 2005-09-08 | 2005-09-08 | 排ガスの処理方法、およびその処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007069135A JP2007069135A (ja) | 2007-03-22 |
JP4714534B2 true JP4714534B2 (ja) | 2011-06-29 |
Family
ID=37931055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005260014A Expired - Fee Related JP4714534B2 (ja) | 2005-09-08 | 2005-09-08 | 排ガスの処理方法、およびその処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4714534B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5750337B2 (ja) * | 2011-08-15 | 2015-07-22 | 大陽日酸株式会社 | ガス処理方法、ガス処理装置、微粉末の形成方法及び微粉末形成装置 |
DE102014105294A1 (de) * | 2014-04-14 | 2015-10-15 | Aixtron Se | Vorrichtung und Verfahren zur Abgasreinigung an einem CVD-Reaktor |
JP2017164694A (ja) * | 2016-03-16 | 2017-09-21 | 大陽日酸株式会社 | ガス処理装置、ガス処理方法、微粉末形成装置及び微粉末形成方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50123568A (ja) * | 1974-03-19 | 1975-09-29 | ||
JPS5929020A (ja) * | 1982-08-07 | 1984-02-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 排煙装置 |
JP2001025633A (ja) * | 1999-07-14 | 2001-01-30 | Komatsu Electronic Metals Co Ltd | 排ガスの除害方法および除害装置 |
JP2004105956A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-04-08 | Daido Air Products Electronics Kk | パーフルオロ化合物分離回収設備および除害装置 |
-
2005
- 2005-09-08 JP JP2005260014A patent/JP4714534B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50123568A (ja) * | 1974-03-19 | 1975-09-29 | ||
JPS5929020A (ja) * | 1982-08-07 | 1984-02-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 排煙装置 |
JP2001025633A (ja) * | 1999-07-14 | 2001-01-30 | Komatsu Electronic Metals Co Ltd | 排ガスの除害方法および除害装置 |
JP2004105956A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-04-08 | Daido Air Products Electronics Kk | パーフルオロ化合物分離回収設備および除害装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007069135A (ja) | 2007-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4228150B2 (ja) | 成膜装置、成膜方法及び記憶媒体 | |
JP5011148B2 (ja) | 半導体装置の製造方法、クリーニング方法及び基板処理装置 | |
CN105390372B (zh) | 基板处理方法和基板处理装置 | |
TW201428825A (zh) | 基板處理裝置、半導體裝置之製造方法及電腦可讀取的記錄媒體 | |
KR20130111356A (ko) | 반도체 장치의 제조 방법, 클리닝 방법, 기판 처리 장치 및 기록 매체 | |
TWI383437B (zh) | 用於半導體製程之薄膜形成方法及裝置 | |
JP5140608B2 (ja) | 真空処理装置及び真空処理方法 | |
US20060240677A1 (en) | Method for manufacturing semiconductor device and substrate processing apparatus | |
WO2021131873A1 (ja) | 成膜方法及び成膜装置 | |
US20120247511A1 (en) | Method for cleaning thin film forming apparatus, thin film forming method, and thin film forming apparatus | |
JP6964515B2 (ja) | サセプターのクリーニング方法 | |
JP4714534B2 (ja) | 排ガスの処理方法、およびその処理装置 | |
JPWO2012026241A1 (ja) | 半導体装置の製造方法、及び基板処理装置 | |
JP2008283126A (ja) | 薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法及び薄膜形成装置 | |
CN111719137B (zh) | 成膜装置的清洗方法 | |
JP2015056633A (ja) | シリコン酸化膜の製造方法 | |
JPWO2017056155A1 (ja) | 半導体装置の製造方法、基板処理装置および記録媒体 | |
CN112740364B (zh) | 半导体装置的制造方法、基板处理装置和记录介质 | |
JP4527595B2 (ja) | ゲル状物質の処理方法、および処理装置 | |
JP5757748B2 (ja) | 半導体製造装置および半導体製造方法 | |
JP2010050270A (ja) | 薄膜形成装置の洗浄方法、薄膜形成方法、薄膜形成装置及びプログラム | |
JP2006191151A (ja) | 半導体装置の製造方法および基板処理装置 | |
TWI817293B (zh) | 基板處理裝置、半導體裝置之製造方法及程式 | |
JP2005203404A (ja) | エッチング装置 | |
JP2004095940A (ja) | 半導体装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071012 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090330 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101130 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110131 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110315 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110328 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |