JP4709492B2 - 顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法 - Google Patents

顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4709492B2
JP4709492B2 JP2004044337A JP2004044337A JP4709492B2 JP 4709492 B2 JP4709492 B2 JP 4709492B2 JP 2004044337 A JP2004044337 A JP 2004044337A JP 2004044337 A JP2004044337 A JP 2004044337A JP 4709492 B2 JP4709492 B2 JP 4709492B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upper stage
stage
casings
lower stage
stopper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004044337A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005234280A (ja
Inventor
進 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2004044337A priority Critical patent/JP4709492B2/ja
Publication of JP2005234280A publication Critical patent/JP2005234280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4709492B2 publication Critical patent/JP4709492B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Description

本発明は、顕微鏡に取付けられ、標本を2次元的に任意の位置に移動するための顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法に関するものである。
従来、顕微鏡に用いられる顕微鏡用ステージとして、図10に示すように構成したものがある。図において、101は上ステージで、この上ステージ101は、観察対象となる標本を保持するためのクレンメル部(不図示)を有している。また、上ステージ101は、移動ガイド部材103に沿ってX方向に直線的に移動可能に設けられるとともに、下ステージ102に沿ってY方向に直線的に移動可能になっている。この場合、上ステージ101と下ステージ102の間には、下ステージ102の移動方向と平行な2つの側面に設けられたガイド溝108と、このガイド溝108と対向するように上ステージに設けられたガイド溝109、さらに、これらガイド溝108,109の間に介在される複数のボール111、これら複数のボール111の間の距離を一定に保つケーシング112およびこれらボール111およびケーシング112の脱落を防止するためのストッパ114により構成されるガイド部115が配置されている。
さらに、上ステージ101には、標本移動操作を行うためにハンドル部105が設けられ、このハンドル部105の操作力を上ステージ101に伝達するための動力伝達手段にワイヤロープ(不図示)が用いられている。このようなワイヤロープを使用することは、動力伝達部を小さくすることができ、ステージ全体を小型化する上で有用である。
ところが、このような構成によると、上ステージ101と下ステージ102の間に設けられるケーシング112は、上ステージ101の移動方向と平行な2つの側面に配置されるガイド部に、それぞれ独立して設けられているので、仮に、これら2つのケーシング112の相対位置がずれていると、ハンドル部105の操作により上ステージ101をガイド部により案内したとき、上ステージ101が本来移動する量を移動しないうちに、一方のケーシング112がストッパ114にぶつかり、それ以上移動できなくなって、本来のステージ移動範囲を確保できないという問題があった。
そこで、従来、特許文献1に開示されるものが考えられている。図11は、特許文献1に開示されたケーシング部材を示すもので、観察光路が通過する開口部116を有する天板部117の一方の相対向する側縁部を下方へ折り曲げて2つの側板部117a、117bを形成し、これら側板部117a、117bにボールなどの転がり部材を保持する複数の穴部117cを形成するようにしている。そして、このようなケーシング部材は、それぞれの側板部117a、117bを上ステージの移動方向と平行な2つの側面側に配置されるガイド部に各別に用いることで、ケーシング部材の相対位置のずれをなくしてステージの本来の移動量を正確に確保できるようにしている。
特開平11−153757号公報
ところが、このようなケーシング部材は、天板部117に観察光路が通過する開口部116を有するもので、天板部117の幅寸法が大きくなるため、ケーシング部材全体が大きくなり、ステージ全体が大型化するとともに、重量的にも大きなものになってしまう。
また、特許文献1に開示されるように2つのケーシング部材を橋渡し部材によって連結するようなものもあるが、このような橋渡し部材を用いても2つのケーシング部材の相対位置のずれは避けられない。したがって、この場合も、上ステージが本来移動する量を決めている移動ストッパーまで移動しないうちに、一方のケーシング部材がストッパ部に突き当たることがあり、この場合、上ステージは、ボールなどの転がり部材が転がらない状態で、ガイド溝を滑べりながら移動するようになり、転がり部材の転がりから滑りへ変わった分の摺動力量の変化が生じる。
このことは、ハンドル部を手で回転操作する手動ステージでは、ステージ移動途中からハンドル部の回転力量が変化するため操作フィーリングが悪化し、さらに微調整ができなくなる。また、ハンドル部の代わりにモータを配置した電動ステージにおいては、摺動力量の変化によりワイヤロープの伸びが変化するため、送り量にばらつきが生じることがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、転がり部材を保持したケーシングの位置ずれを簡単に補正でき、ステージの本来の移動範囲を確実に確保できる顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に従った顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法は:顕微鏡に固定される下ステージと前記下ステージ上にあって直線方向に移動可能に設けられた上ステージと前記上ステージの移動方向に沿った2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージのガイド溝に対向するように前記下ステージの2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージと下ステージのそれぞれ対向するガイド溝の間に該ガイド溝に沿って移動可能に配置され且つ複数の転がり部材を保持した2つのケーシング、前記上ステージと下ステージのそれぞれのガイド溝の両端に設けられ前記ケーシングの端部が当接可能なストッパを有するガイド手段と;前記上ステージにおいて前記2つのケーシングの間で、前記上ステージを移動させる力点が前記上ステージの移動方向に沿って作用するよう、前記移動方向の延長線上に設けられた手動操作部と、を備えた顕微鏡用ステージにおいて前記2つのケーシングの間の前記移動方向における位置ずれを補正するための転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法であって:前記2つのケーシングが前記上ステージの移動方向においてずれた状態で前記移動方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの一方の前側の端部が当接し前記上ステージの前記移動方向への移動が停止している間に、前記手動操作部を操作して前記上ステージを前記移動方向に移動端まで移動させ前記移動方向の後側の前記上ステージの前記ストッパを前記2つのケーシングの他方の後側の端部に当接させると共に前記移動方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの他方の前側の端部を当接させ、また前記移動方向の後側の前記下ステージの前記ストッパを前記2つのケーシングの前記一方の後側の端部に当接させる第1のステップと;前記手動操作部を操作して前記上ステージを前記移動方向とは反対方向に基準位置まで移動させる第2のステップと、を備えたことを特徴としている。
請求項2記載の発明に従った顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法は:顕微鏡に固定される下ステージと;前記下ステージ上にあって直線方向に移動可能に設けられた上ステージと;前記上ステージの移動方向に沿った2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージのガイド溝に対向するように前記下ステージの2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージと下ステージのそれぞれ対向するガイド溝の間に該ガイド溝に沿って移動可能に配置され且つ複数の転がり部材を保持した2つのケーシング、前記上ステージと下ステージのそれぞれのガイド溝の両端に設けられ前記ケーシングの端部が当接可能なストッパを有するガイド手段と;前記上ステージの前記直線方向の移動を駆動する駆動手段および前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えた顕微鏡用ステージにおいて前記2つのケーシングの間の前記移動方向における位置ずれを補正するための転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法であって:前記2つのケーシングが前記上ステージの移動方向においてずれた状態で前記移動方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの一方の前側の端部が当接し前記上ステージの前記移動方向への移動が停止している間に、前記制御手段により前記駆動手段を制御して、前記上ステージを前記移動方向とは反対方向に移動させることで前記反対方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの一方の前側の端部を当接させる共に前記反対方向の後側の前記上ステージの前記ストッパを前記2つのケーシングの他方の後側の端部に当接させ、また前記反対方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの他方の前側の端部を当接させる第1のステップと;前記制御手段により前記駆動手段を制御して、前記上ステージを前記移動方向に前記上ステージの最大ストローク端まで移動させる第2のステップと;前記制御手段により前記駆動手段を制御して、前記上ステージを前記移動方向に基準位置まで移動させる第3のステップと、
を備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記上ステージは、該上ステージを手動により移動させるハンドルを有することを特徴としている。
本発明によれば、上ステージの一連の移動操作によりケーシングの位置ずれを簡単に補正でき、ステージ本来の移動範囲を確実に確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
1は、本発明の第1の実施の形態にかかる顕微鏡用ステージの概略構成を示すものである。この第1の実施の形態では、モ一夕の動力によりステージを駆動する電動ステージ200に適用した例を説明する。
まず、標本をY方向へ移動するための構成の説明をする。図において、1は標本(図示せず)を載置する上ステージで、この上ステージ1には、Y方向の中心線Yoに対称且つ平行にガイド手段としての2つのガイド部2が設けられている。また、上ステージ1のガイド部2には、顕微鏡(不図示)への固定部3bを有する下ステージ3が配置されている。この場合、ガイド部2には、下ステージ3の両側縁部に形成されたガイド溝4と、このガイド溝4と対向するよう上ステージ1側に設けられたガイド溝5を有している。
また、ガイド部2は、それぞれのガイド溝5、4の間にはケーシング6が配置されている。このケーシング6には、複数の転がり部材(ボールまたはコロなど)7が一定の間隔で保持されている。この場合、これら転がり部材7は上ステージ1及び下ステージ3の間に挟まれてガタのない状態で保持され、その転がりで移動するようになっている。
ガイド溝4、5の長さ方向の両端部には、ケーシング6の端部が当接され、転がり部材7やケーシング6が抜け落ちないようにするためのストッパ81、82が相対向するように突出して設けられている。
ステージ3には、上ステージ1のガイド部2を跨ぐような突出部3aが形成されている。また、上ステージ1には、突出部3aを挟むように移動方向と垂直な2つの面1aを有しており、下ステージ3の突出部3aが上ステージ1の移動方向と垂直な2つの面1aにぶつかることで上ステージ1の移動範囲を制限するようにしている。この場合、下ステージ3の突起物に3aに上ステージ1の2つの面1aが当接されるまでの上ステージ1の動作ストロークを最大ストロークとしている。
上ステージ1には、Y方向の中心線Yoに対して対称で、且つガイド溝5の外側の位置にステップモータ9a、9bが配置されている。これらステップモータ9a、9bは、それぞれがギヤボックス10a、10b内に収容されていて、一方のステップモータ9aは、Y方向移動のための動力源、他方のステップモータ9bは、X方向移動のための動力源として用いられる。
ギヤボックス10a(10b)は、ステップモータ9a(9b)とともに、減速歯車群11、メインシャフト12を具備しており、ステップモータ9a(9b)からの原動力を減速歯車群11で減速してメインシャフト12に伝達するようにしている。
メインシャフト12の先端にはプーリ13が固定されている。このプーリ13には、ワイヤロープ14が所定の回数巻きつけられている。
この場合、Y方向駆動側については、プーリ13に巻きつけられたワイヤロープ14は、ギヤボックス10aに設けられた不図示の切欠き部を通り上ステージ1の裏側へ導かれ、上ステージ1に固定さたアイドラ15を介して、その両端を下ステージ3の固定部15a、15bに固定している。この場合、固定部15a、15bは、これら固定部15a、15bの間を結ぶ線がガイド部2と平行で、且つガイド部2とギヤボックス10aの間に位置するように配置されている。
また、固定部15aには、ワイヤロープ14の張力を調整するための張力調整機構16が配置されている。
一方、上ステージ1には、フォトセンサ17が設けられている。このフォトセンサ17は、上ステージ1の下ステージ3上での基準となる相対位置(基準位置)を決定するためのものである。下ステージ3には、フォトセンサ17の光を遮るためのハタ18が設けられている。この場合、ハタ18は、上ステージ1がY方向へ移動することで、フォトセンサ17の光を遮断するようになっている。なお、これらフォトセンサ17とハタ18の位置関係は、フォトセンサ17が下ステージ3に、ハタ18が上ステージ1に固定されていてもよい。
次に、標本をX方向へ移動するための構成を説明をする。
上ステージ1の後方には、標本をX方向へ移動するためのクレンメル21を装着するブラケット20が配置されている。ブラケット20は、上ステージ1の移動方向と直交する方向に配置されており、この配置方向に誘ってガイド溝22が形成されている。また、このガイド溝22と対向するように上ステージ1側にもガイド溝23が形成され、これらガイド溝22,23の間に、上述したと同様転がり部材24を一定の間隔で配置したケーシング25が配置されている。また、ガイド溝22,23の両端には転がり部材24やケーシング25が抜け落ちないようにするためのストッパ261、262が相対向して配置されている。
X方向の原動力となるステップモータ9bは、減速歯車群11を介して不図示のプーリにワイヤロープ26が巻き付けられている。ワイヤロープ26は、ブラケット20を挟んでY方向中心軸と対称の位置で不図示のプーリにより折返され、その両端をブラケット20に固定している。上ステージ1にはフォトセンサ27が設けられ、また、ブラケット20にはフォトセンサ27の光を遮るためのハタ28が設けられている。ハタ28は、ブラケット20がX方向へ移動することで、フォトセンサ27の光を遮断するようになっている。
このように構成される電動ステージ200は、図2に示すように、制御部201へ接続されている。制御部201は、フォトセンサ17,27により決定される基準位置基づいてステップモータ9a、9bへ送る駆動パルスを決定し、上ステージ1およびブラケット20の位置を制御するものである。制御部201には、記憶部202が設けられている。この記憶部202は、後述する移動パターン(リフレッシュパターンと称する。)が記録されている。
制御部201には、コントロールボックス205が接続されている。コントロールボックス205には、リフレッシュパターンをトリガするためのスイッチ203と上ステージ1およびブラケット20操作するためのジョイスティック204が設けられている。また、制御部201には、PC等の外部入力装置(不図示)により駆動パルスを直接指示するための入力ポートも用意されている。
制御部201は、上ステージ1の移動範囲を決定するストローク(必要ストローク)を設定する。この移動範囲は、標本観察に必要な上ステージ1の移動の範囲で、上ステージ1が必要以上移動して下ステージ3の突出部3aにぶつかり部材を傷めてしまうのを防いでいる。
次に、図3を用いて上ステージ1の移動範囲を説明する。
この場合、ADを上ステージ1の最大ストローク、BCを必要ストロークLとし、最大ストロークADの両端に設けられる数mm程度の余裕部分AB、CDをαとすると、AD(最大ストローク)は、BC(必要ストローク)+AB+CDで決定される。この場合、フォトセンサ17は、BC間に配置されており、BCはAD内に位置しているので、BCはADよりも小さいストロークということになる。
次に、記憶部202に記憶されたリフレッシュパターンについて説明する。
この場合、リフレッシュパターンは、3つのステップSTEP1、STEP2、STEP3からなっている。まず、STEP1は、上ステージ1を手前側(図3のA方向)へ(L+α)以上送る(必要ストロークを無視して最大ストローク端まで送る)、STEP2は、STEP1と反対方向(図3のD方向)へ(L+α)以上送る(必要ストロークを無視して最大移動ストローク端まで送る)、STEP3は、原点だしをする(基準位置Zに戻る)
次に、このように構成した実施の形態の作用を説明する。
いま、使用者がコントロールボックス205のジョイスティック204を操作すると、この時のジョイスティック204の倒し角度を制御部201が確認して、ステップモータ9a、9bへ駆動パルスを送出する。
ステップモータ9aが、駆動パルスにより駆動されると、ステップモータ9aから発生する源動力がワイヤロープ14を介して上ステージ1に伝わり、上ステージ1を下ステージ3に対しY方向へ移動させる。また、ステップモータ9bが、駆動パルスにより駆動されると、ステップモータ9bから発生する源動力がワイヤロープ26を介してクレンメル21を具備するブラケット20に伝わり、ブラケット20を上ステージ1に対してX方向へ移動させる。これにより、標本は、上ステージ1上で任意の位置へ移動することができる。
次に、リフレッシュパターンを用いてケーシング6のずれを補正する工程を説明する。
この場合、プーリ13へのワイヤロープ14の巻付け回数と張力設定が、プーリ13とワイヤロープ14間の摩擦力をXとしたとき
すべり移動の摺動力量<X<ステップモータ9aの脱調トルク力
となるよう決定する。ここで、すべり移動の摺動力量は、ガイド溝4、5と転がり部材7の間で滑べりながら上ステージ1が移動するときの摺動力量である。また、ワイヤロープ14の張力は、張力調整機構16を用い調整可能としたものである。
この状態から、電動ステージ200の上ステージ1が下ステージ3に対してY方向へ移動する場合を図4、図5に示す模式図を用いて説明する。
この場合、図4、図5は、図1と同一部分には、同符号を付している。
ここでは、上ステージ1の移動方向をY方向とし、ステップモータ9a側を奥側、これと反対側を手前側とする。
まず、図4(A)に示すように上ステージ1の両側のケーシング6がずれた状態で、上ステージ1が奥側へ移動し、一方のケーシング6の端部のみがストッパ82にぶつかった場合を説明する。このとき、ワイヤロープ14は下ステージ3よりガイド溝4の外側に存在し、上ステージ1をY方向奥側へ移動させようとする力はワイヤロープ14上で働く。すると、上ステージ1にはケーシング6とストッパ82がぶつかった点Nの押圧力により観察光軸Oを中心に時計回りに回転モーメントMが発生してしまう。これにより、上ステージ1は、これ以上Y方向奥側へは移動できない。
ここで、使用者がコントロールボックス205の配されたスイッチ203を押すと、制御部201により記憶部202に記憶しているリフレッシュパターンが読み出される。はじめに、STEP1の「上ステージ1を手前側へ(L+α)以上送る(図3参照)」が実行される。すると、上ステージ1は、Y方向手前側へ移動する。これにより、回転モーメントMは発生せず、一方のケーシング6に保持された転がり部材7は、下ステージ3側のガイド溝4に対して転がりながら、他方のケーシング6に保持された転がり部材7は、下ステージ3側のガイド溝4に対して滑りながら、両方のケーシング6が下ステージ3の手前のストッパ82にぶつかるまで移動される(図4())。
この時点で、両方のケーシング6のずれは解消される。ここで、転がり部材7がガイド溝4に対して滑べりながら移動するのはプーリ13とワイヤロープ14間の摩擦力Xを
すべり移動の摺動力量<X
としたためである。この場合の、上ステージ1の送り量は最大ストロークより大きいので、必ず両方のケーシング6がストッパ82にぶつかるまで上ステージ1を移動させることができる。また、上ステージ1が最大ストロークまで達した後は、ワイヤロープ14とプーリ13の間で空回りが生じストップする。ここで、ワイヤロープ14とプーリ13の間で空回りが生じるのは、プーリ13とワイヤロープ14間の摩擦力Xを
X<ステップモータ9aの脱調トルク力
としたためである。
次に、STEP2の「STEP1と反対方向へ(L+α)以上送る(図3参照)」が実行される。すると、両方の、ケーシング6はずれないまま上ステージ1はY方向奥側へ移動し、Y方向奥側のストローク端まで移動した後、ワイヤロープ14とプーリ13の間で空回りが生じ、ストップする(図4(C))
最後に、STEP3の「原点だしを行う(図3参照)」が実行される。すると、上ステージ1は、フォトセンサ17を基準とする基準位置Zへ移動される。この後は、この位置を基準にして両方のケーシング6がずれていない状態で上ステージ1の移動を行なうことができる。
ここで、必要ストロークLを最大限ストロークよりも小さくしておけば、必要なストロークの限界まで送ってもケーシング6がストッパ81にぶつかる心配がない。この場合、、(最大限のストローク)−(必要ストローク)がケーシング6のずれが許容される範囲となる。これは、1日1回リフレッシュパターンを起動させるとして、(最大限のストローク)−(必要ストローク)=5mm程度であれば十分である。
次に、図5(A)に示すように図4(A)で述べたケーシング6のずれ方が反対の場合、使用者がコントロールボックス205のスイッチ203を押してリフレッシュパターンを起動すと、STEP1の「上ステージ1を手前側へ(L+α)以上送る」を実行すると、ケーシング6とストッパ81がぶつかった点Pでの押圧力により観察光軸Oを中心とする回転モーメントMが発生してしまい、上ステージ1を手前側へ移動することができない。しかし、次のSTEP2の「STEP1と反対方向へ(L+α)以上送る」を実行すると、回転モーメントMは発生せず、上ステージ1を奥側のストローク端まで移動することができる(図5(B))。
そして、最後に、STEP3の「原点だしを行う(図3参照)」を実行すると、上ステージ1は、基準位置Zまで移動される。この後は、この位置を基準にして、両方のケーシング6がずれていない状態で、上ステージ1の移動を行なうことができる。
このようにして、上ステージ1を移動したときにケーシング6がずれる方向は図4(A)、図5(A)のいずれかのパターンが考えられるが、これらのいずれの場合であってもケーシング6のずれを確実に解消することができる。
なお、上述では、上ステージ1をY方向に移動させる場合について説明したが、ブラケット20をX方向に移動させる場合についても、上ステージ1をブラケット20に、下ステージ3を上ステージ1に置換えることにより同様にして行なうことができる。この場合、コントロールボックス205のスイッチ203を押すことで、制御部201からステップモータ9a、9bの両方にリフレッシュパターン信号を送るようにしておく。また、リフレッシュパターンのそれぞれのSTEP1〜3は、コントロールボックス205のスイッチ203を押すことで自動的に実行されるようにしているが、STEP1とSTEP2の実行をコントロールボックス205のジョイスティック204を使って使用者が行なうようにしてもよい。
従って、このようにすれば、上ステージ1の移動により、この上ステージ1の移動方向の後側のストッパ81に2つのケーシング6の一方端部を当接させるとともに、これらケーシング6の他方端部を下ステージ3のストッパ82に当接させ、さらに、上ステージ1を最初の移動方向と反対方向に移動させ、上ステージ1の移動方向の後側のストッパ81に2つのケーシング6の他方端部を当接させた状態で、これらケーシング6の一方端部を下ステージ3のストッパ82に当接させることで、2つのケーシング6の位置ずれを補正できるので、従来のステージの大型化を招いていたケーシング部材を用いることなく、簡単なステージ操作のみによりステージ本来の移動範囲を確実に確保することができる。
また、これらケーシング6の位置ずれ補正を定期的に行なうことで、ケーシング6が不用意にストッパ81にぶつかることを防止でき、ステージの摺動力量の変化を予防できるので、送り量のばらつきの少ない精度の高いステージを実現できる。
さらに、コントロールボックス205のスイッチ203を押すにより制御部201により記憶部202に記憶させたリフレッシュパターンを読み出し、このリフレッシュパターンに基づいて上ステージ1の一連の移動を制御するようにしたので、ケーシング6の位置ずれ補正をさらに簡単に行なうことができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、モ一夕の動力によりステージを駆動する電動ステージについて述べたが、この第2の実施の形態では、手動によりステージを駆動する手動の顕微鏡用ステージに適用したものである。
図6は、第2の実施の形態を説明するための模式図を示すもので、図4と同一部分には、同符号を付している。この場合、上ステージ1には、掴み部50が設けられている。この掴み部50は、図7に示すようにU字型の掴み部本体50aを有している。また、掴み部本体50aの両端には、板部材50bが皿ビス51により固定されている。これら板部材50bは、上ステージ1前方の側面1bにビス52により固定されている。
これによりU字型の掴み部本体50aは、上ステージ1の前方の側面1bに突出した状態で取り付けられ、使用者が掴み部本体50aを手で持って進退方向に操作することで、上ステージ1を移動させることができるようになっている。
この場合、上ステージ1の掴み部50が付いている側を手前側、これと反対側を奥側とする。また、掴み部50を具備した上ステージ1が移動側、下ステージ3が固定側となっている。さらに、複数の転がり部材7を保持したケーシング6は、上ステージ1のガイド溝と下ステージ3のガイド溝の間に挟まれている。また、これらガイド溝の長さ方向の両端部分には、抜け止め用のストッパ81、82が対向するように突出している。これらストッパ81,82はそれぞれのガイド溝からケーシング6及び転がり部材7が脱落することを防止するためのものである。
下ステージ3には、図1で述べたと同様にワイヤロープ14がY方向の中心線Yoから見てガイド溝の外側にガイド溝と平行に張られている。また、このワイヤロープ14の途中には、上ステージ1に回転可能に固定されたハンドル部53が設けられ、このハンドル部53の固定されたプーリ53aにワイヤロープ14が1回以上巻きつけられている。ここで、上ステージ1と下ステージ3の手前側の移動方向に垂直な面が重なった位置を基準位置とし、この位置は標本の観察範囲内になるようにする。
この場合も、図6(A)に示すように上ステージ1の両側のケーシング6がずれた状態で、ハンドル部53を操作し、プーリ53aを回転させると、ワイヤロープ14を介して上ステージ1が奥側へ移動する。そして、一方のケーシング6がストッパ82にぶつかると、上ステージ1にはケーシング6とストッパ82がぶつかった点Qの押圧力により観察光軸Oを中心に回転モーメントMが発生してしまう。これにより、上ステージ1は、これ以上Y方向奥側へは移動できない(図6(A))。
この状態から、使用者は、上ステージ1に固定された掴み部50を掴んで奥側へ送る。すると、上ステージ1を移動する力点が上ステージ1のY方向の中心線Yo上になるので、回転モーメントは発生せず、上ステージ1は、移動範囲まで移動する。この場合、一方のケーシング6に保持された転がり部材7は、下ステージ3側のガイド溝4に対して転がりながら、他方のケーシング6に保持された転がり部材7は、下ステージ3側のガイド溝4に対して滑りながら、両方のケーシング6が側の下ステージ3のストッパ82にぶつかる(図6(B))
そして、上ステージ1が奥側のストローク端まで送ると、両方のケーシング6のずれは解消される(図))。
その後は、ハンドル部53を回転操作しても、上ステージ1の移動は可能である。そのときのワイヤロープ14とプーリ53a間の摩擦力Xの条件は、第1の実施の形態で述べたと同様にしておけばよい。
このようにしても、ケーシング6のずれる方向にかかわらず、ケーシング6のずれを解消できる。そして上ステージ1と下ステージ3のそれぞれの手前側の面を見ながら上ステージ1を基準位置まで戻せば、この後は、この位置を基準にして両方のケーシング6がずれていない状態で上ステージ1の移動を行なうことができる(図6(C))
なお、上述では、上ステージ1をY方向に移動させる場合について説明したが、不図示のブラケット(図1のブラケット20に該当)をX方向に移動させる場合についても、ブラケットに掴み部を設ければ、Y方向と同様にして行なうことができる。
従って、このように構成した手動の顕微鏡用ステージによっても、上ステージ1に設けられた掴み部50を掴んで上ステージ1を一方の移動範囲まで送ることで、ケーシング6のずれを解消できるので、ステージ全体が大型化することなくなり、しかも、ステージの移動量が制限されるようなことを回避できる。
なお、掴み部50の取付け位置は、上ステージ1の前方の側面1bに限定されず、上ステージ1を移動させる力点が上ステージ1のY方向の中心線Yo上に沿って作用するところであれば良い。また、掴み部50は、U字型の掴み部本体50aではなく、図8に示すようにT字形の掴み部本体61aを板部材62を介して上ステージ1前方の側面1bにビス63で固定した掴み部61、あるいは図9に示すようにL字形の掴み部本体71aを皿ビス72により板部材73に固定し、さらに板部材73をビス74を介して上ステージ1前方の側面1bにビス52により固定してなる掴み部71を用いることもできる。この場合、これら掴み部61、71の上ステージ1両側のガイド溝5の間に位置することと、掴み部本体61a、71aは、使用者の指が引掛る程度の大きさであることが必要である。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
なお、上述した実施の形態には、以下の発明も含まれる。
(1)顕微鏡に固定される下ステージと、標本を載置し観察光軸に対して直交する方向に移動可能な上ステージと、前記下ステージの平行な2つの側面に配されたガイド溝と、前記下ステージのガイド溝に対向するように上ステージに配されたガイド溝と、前記上ステージと前記下ステージのガイド溝間に挟み込まれ、前記上ステージの移動方向に複数配された転がり部材と、前記転がり部材の移動方向の間隔を一定に保つケーシングと、前記上ステージと前記下ステージのガイド溝の両端に設けられ、前記転がり部材と前記ケーシングの脱落を妨げるストッパと前記上ステージの移動範囲を制限する下ステージの突起部と(突起部により制限される上ステージのストロークを最大ストロークとする)、を有する顕微鏡用ステージにおいて、
前記上ステージに配された動力源となるステップモータと、前記上ステージに配され前記ステップモータと減速機構によって連動するプーリと、前記プーリに所定の回数巻きつけられ、その両端が下ステージに固定されたワイヤロープと、前記下ステージに対する前記上ステージの基準位置を定めるフォトセンサと、前記基準位置を元に前記ステップモータヘの駆動パルス数を用い前記上ステージの位置を制御する制御部と、前記制御部により定められ、前記標本の観察で用いられるストローク(必要ストローク)と、前記制御部に具備された記憶装置に記憶された前記上ステージの動作パターンと、前記制御部へ接続し、前記動作パターンを起動するためのスイッチを具備するコントローラとを有し、前記必要ストロークは前記最大ストローク内に設定され、且つ(最大ストローク)=(必要ストローク)+(数mmの余裕)となる大きさであり、前記基準位置は前記必要ストローク内に位置し、前記上ステージの動作パターンは前記上ステージを前記最大ストロークの端から端まで動作させ、その後前記基準位置に戻るという動作であることを特徴とする顕微鏡用電動ステージ。
(2)顕微鏡に固定される下ステージと、標本を載置し観察光軸に対して直交する方向に移動可能な上ステージと、前記下ステージの平行な2つの側面に配されたガイド溝と、前記下ステージのガイド溝に対向するように上ステージに配されたガイド溝と、前記上ステージと前記下ステージのガイド溝間に挟み込まれ、前記上ステージの移動方向に複数配された転がり部材と、前記転がり部材の移動方向の間隔を一定に保つケーシングと、前記上ステージと前記下ステージのガイド溝の両端に設けられ、前記転がり部材と前記ケーシングの脱落を妨げるストッパと前記上ステージの移動範囲を制限する下ステージの突起部と、を有する顕微鏡用ステージにおいて、
前記上ステージの移動方向に対して垂直な面にはハンドルが配され、前記ハンドルの前記上ステージヘの取り付け位置は前記上ステージの2つのガイド溝間に位置することを特徴とする顕微鏡用ステージ。
本発明の第1の実施の形態にかかる顕微鏡用ステージの概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられる制御系の概略構成を示す図。 第1の実施の形態に用いられる上ステージの動きを説明するための図。 第1の実施の形態の動作を説明するための図。 第1の実施の形態の異なる動作を説明するための図。 本発明の第2の実施の形態の動作を説明するための図。 第2の実施の形態に用いられる掴み部の概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる掴み部の変形例の概略構成を示す図。 第2の実施の形態に用いられる掴み部の他の変形例の概略構成を示す図。 従来の顕微鏡用ステージの概略構成を示す図。 従来の顕微鏡用ステージに用いられるケーシングの概略構成を示す図。
符号の説明
1…上ステージ、1a…面、1b…側面
2…ガイド部、3…下ステージ、3a…突出部、3b…固定部
4.5…ガイド溝、6…ケーシング、7…転がり部材
81,82…ストッパ、9a.9b…ステップモータ
10a.10b…ギヤボックス、11…減速歯車群
12…メインシャフト、13…プーリ
14…ワイヤロープ、15…アイドラ
15a.15b…固定部、16…張力調整機構
17…フォトセンサ、18…ハタ、20…ブラケット
21…クレンメル、22…ガイド溝、22.23…ガイド溝
24…転がり部材、25…ケーシング、26…ワイヤロープ
27…フォトセンサ、28…ハタ、50…掴み部
50a…掴み部本体、50b…板部材、51…皿ビス
52…ビス、53…ハンドル部、53a…プーリ
61a…掴み部本体、61…掴み部、61.71…掴み部
62…板部材、63…ビス、71a…掴み部本体
71…掴み部、72…皿ビス、73…板部材
74…ビス、200…電動ステージ、201…制御部
202…記憶部、203…スイッチ、204…ジョイスティック
205…コントロールボックス、261.262…ストッパ

Claims (3)

  1. 顕微鏡に固定される下ステージと
    前記下ステージ上にあって直線方向に移動可能に設けられた上ステージと
    前記上ステージの移動方向に沿った2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージのガイド溝に対向するように前記下ステージの2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージと下ステージのそれぞれ対向するガイド溝の間に該ガイド溝に沿って移動可能に配置され且つ複数の転がり部材を保持した2つのケーシング、前記上ステージと下ステージのそれぞれのガイド溝の両端に設けられ前記ケーシングの端部が当接可能なストッパを有するガイド手段と
    前記上ステージにおいて前記2つのケーシングの間で、前記上ステージを移動させる力点が前記上ステージの移動方向に沿って作用するよう、前記移動方向の延長線上に設けられた手動操作部と、
    を備えた顕微鏡用ステージにおいて前記2つのケーシングの間の前記移動方向における位置ずれを補正するための転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法であって:
    前記2つのケーシングが前記上ステージの移動方向においてずれた状態で前記移動方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの一方の前側の端部が当接し前記上ステージの前記移動方向への移動が停止している間に、前記手動操作部を操作して前記上ステージを前記移動方向に移動端まで移動させ前記移動方向の後側の前記上ステージの前記ストッパを前記2つのケーシングの他方の後側の端部に当接させると共に前記移動方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの他方の前側の端部を当接させ、また前記移動方向の後側の前記下ステージの前記ストッパを前記2つのケーシングの前記一方の後側の端部に当接させる第1のステップと;
    前記手動操作部を操作して前記上ステージを前記移動方向とは反対方向に基準位置まで移動させる第2のステップと、
    を備えたことを特徴とする顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法
  2. 顕微鏡に固定される下ステージと;
    前記下ステージ上にあって直線方向に移動可能に設けられた上ステージと;
    前記上ステージの移動方向に沿った2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージのガイド溝に対向するように前記下ステージの2つの側面に設けられたガイド溝、前記上ステージと下ステージのそれぞれ対向するガイド溝の間に該ガイド溝に沿って移動可能に配置され且つ複数の転がり部材を保持した2つのケーシング、前記上ステージと下ステージのそれぞれのガイド溝の両端に設けられ前記ケーシングの端部が当接可能なストッパを有するガイド手段と;
    前記上ステージの前記直線方向の移動を駆動する駆動手段および前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えた顕微鏡用ステージにおいて前記2つのケーシングの間の前記移動方向における位置ずれを補正するための転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法であって:
    前記2つのケーシングが前記上ステージの移動方向においてずれた状態で前記移動方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの一方の前側の端部が当接し前記上ステージの前記移動方向への移動が停止している間に、前記制御手段により前記駆動手段を制御して、前記上ステージを前記移動方向とは反対方向に移動させることで前記反対方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの一方の前側の端部を当接させる共に前記反対方向の後側の前記上ステージの前記ストッパを前記2つのケーシングの他方の後側の端部に当接させ、また前記反対方向の前側の前記下ステージの前記ストッパに前記2つのケーシングの他方の前側の端部を当接させる第1のステップと;
    前記制御手段により前記駆動手段を制御して、前記上ステージを前記移動方向に前記上ステージの最大ストローク端まで移動させる第2のステップと;
    前記制御手段により前記駆動手段を制御して、前記上ステージを前記移動方向とは反対方向に基準位置まで移動させる第3のステップと、
    を備えたことを特徴とする顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法
  3. 前記第1のステップにおいて前記制御手段は、前記上ステージを前記移動方向とは反対方向に移動させる際に前記駆動手段を前記上ステージを前記下ステージに対し距離(L+α)以上移動させるよう制御し、
    前記第2のステップにおいて前記制御手段は、前記上ステージを前記移動方向に移動させる際に前記駆動手段を前記上ステージを前記下ステージに対し距離(L+α)以上移動させるよう制御し、
    ここにおいて前記距離Lは、前記下ステージに対する前記上ステージの最大ストロークの距離よりも小さい必要ストロークの距離であり、また前記距離αは前記必要ストロークの前後に設けられる前記最大ストロークに対する前記必要ストロークの余裕部分である、
    ことを特徴とする請求項に記載の顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法
JP2004044337A 2004-02-20 2004-02-20 顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法 Expired - Fee Related JP4709492B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004044337A JP4709492B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004044337A JP4709492B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005234280A JP2005234280A (ja) 2005-09-02
JP4709492B2 true JP4709492B2 (ja) 2011-06-22

Family

ID=35017292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004044337A Expired - Fee Related JP4709492B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4709492B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT201800010053A1 (it) * 2018-11-06 2020-05-06 Smartmicrooptics S R L Attrezzatura per l’osservazione microscopica abbinabile ad un dispositivo di acquisizione di immagini.

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001166218A (ja) * 1999-09-29 2001-06-22 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡画像観察システム、その制御方法および制御プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2755857B2 (ja) * 1992-01-23 1998-05-25 株式会社日立製作所 移動テーブル装置
JPH09133871A (ja) * 1995-09-08 1997-05-20 Nikon Corp 直線案内装置
JP3797773B2 (ja) * 1997-11-19 2006-07-19 オリンパス株式会社 顕微鏡用ステージ

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001166218A (ja) * 1999-09-29 2001-06-22 Olympus Optical Co Ltd 顕微鏡画像観察システム、その制御方法および制御プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005234280A (ja) 2005-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2065137B1 (en) Electric driving tool
JP2664292B2 (ja) 直交2軸移動装置
US10040203B2 (en) Robot hand
JP4814417B2 (ja) 対物レンズ切換装置
JP4307460B2 (ja) 紙折り機用ローラ装置
JPWO2008026574A1 (ja) ロボットの関節構造、ロボットフィンガ及びロボットハンド
JP4709492B2 (ja) 顕微鏡用ステージの転がり部材保持ケーシング位置ずれ補正方法
JP3825449B2 (ja) 把持装置
JP2703315B2 (ja) 用紙綴じ装置
US20060182606A1 (en) Micro-manipulator
JP3935498B1 (ja) 布地巻き装置
JP2004240028A (ja) 光ファイバ把持装置および方法
US20160214809A1 (en) Paper feeding device and image forming apparatus
US20070266813A1 (en) Xy stage
JP2009061581A (ja) ねじ締付装置
JP2005325870A (ja) 電気機器駆動系のピニオン・ラック装置
JPH052309Y2 (ja)
JP3549359B2 (ja) 読み取り装置
SE450305B (sv) Mekanism for snabbspolning framat och bakat i en bandspelare
JP2005354832A (ja) アクチュエータ
KR100858124B1 (ko) 후 강판 절단오차 보정장치
JP2009301688A (ja) ディスク装置
JPH11153757A (ja) 顕微鏡用ステージ
JPH01199778A (ja) 移動機構
JP2010253773A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110318

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4709492

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees