JP4706958B2 - 免震構造 - Google Patents

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本発明は、免震構造に関し、特に、精密環境施設に適用される免震構造に関する。
精密環境施設に免震構造を適用する場合、地震時における免震効果に加えて平常時における微振動対策が必要となる。そのため、積層ゴムと滑り支承を併用し、平常時は免震層を高剛性とし、滑り支承の最大摩擦力を超えるような地震力に対して滑り支承が滑り出して積層ゴムによる免震効果が発揮されるようにする。例えば、特許文献1では、弾性滑り支承および積層ゴム支承の両方で建物の鉛直荷重を受け止めることにより、積層ゴム支承の数を減らしてトータルのバネ定数を小さくし、建物の免震周期を長くして建物の応答せん断力を低減する免震方法が開示されている。
特開平8−158697号公報 (第3−5頁、第1−3図)
しかしながら、精密環境施設に設置される生産装置の機能維持の観点からは、生産装置に作用する最大加速度が問題となることがある。具体的には、地震力が滑り支承の最大摩擦力を超え、滑り支承が滑り出す瞬間に発生するスパイクノイズと呼ばれる衝撃加速度が問題となることがある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、精密環境施設内に設置されている、作用加速度に敏感な精密機器類の地震後における機能が維持され、生産ラインの継続使用を可能とする免震構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、上部構造物と当該上部構造物下の下部構造物との間に設けられる免震層は、上部構造物を支持する剛性の異なる複数種類の積層ゴムと、上部構造物を支持する摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承とからなることを特徴とする。
ここで、摩擦係数は、静止摩擦係数および動摩擦係数の総称として用いている。
本発明では、免震層に摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承を用いているため、地震時には摩擦係数の小さな滑り支承から順次、滑り出すことになる。そのため、滑り出し時の水平力が分散され、上部構造物が滑り出す瞬間に発生する衝撃加速度が低減される。その結果、作用加速度に敏感な精密機器類の地震後における機能が維持され、生産ラインの継続使用が可能となる。
また、剛性は、水平剛性および鉛直剛性の総称として用いている。
本発明では、摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承に加えて、剛性の異なる複数種類の積層ゴムを組み合わせることにより、上記作用効果に加えて、構造物の固有周期を容易に調節することが可能となる。
また、本発明では、前記免震層の外周部に前記積層ゴムを配置し、前記免震層の中央部に前記滑り支承を配置することを好適とする。
本発明では、滑り支承を免震層の中央部に配置するとともに、積層ゴムを免震層の外周部に配置することにより、積層ゴムの剛性を利用し、地震時における上部構造物の捩れ変形を抑制することができる。併せて、転倒モーメントによる滑り支承の浮き上がりを防止することができる。
本発明では、免震層に摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承を用いているため、滑り出し時の水平力が分散され、上部構造物が滑り出す瞬間に発生する衝撃加速度が低減される。その結果、作用加速度に敏感な精密機器類の地震後における機能が維持され、生産ラインの継続使用が可能となる。
また、摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承に加えて、剛性の異なる複数種類の積層ゴムを組み合わせることにより、構造物の固有周期を容易に調節することが可能となる。
以下、本発明に係る免震構造の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、免震層における積層ゴム、弾性滑り支承、および剛滑り支承の配置を示した平面図であり、図2は免震層の部分立面図である。
本実施形態では、上部構造物4と基礎(下部構造物)5との間に、高減衰積層ゴム(積層ゴム)1と、弾性滑り支承(積層ゴム+滑り支承)2と、剛滑り支承(滑り支承)3とを配置した免震層を設けている。
高減衰積層ゴム1は、高減衰ゴム6と鋼板7を交互に積層したものであり、上下端面にそれぞれ装着されたフランジプレート17、17を介して上部構造物4と基礎5にそれぞれ連結されている。高減衰ゴム6は、天然ゴムに添加材を加えてゴムに高い減衰性を付与したものであり、高減衰積層ゴム1を用いることにより、ダンパーなどの減衰装置を免震層に設置する必要がなくなる。なお、高減衰積層ゴム1に代えて、鉛入り積層ゴムや鋼製ダンパー一体型積層ゴムなど他の減衰性を有する積層ゴムを用いてもよい。
弾性滑り支承2は、積層ゴム12上に滑り支承13を備えたハイブリッド支承である。積層ゴム12は、天然ゴム9と鋼板10を交互に積層したものであり、下端面に装着されたフランジプレート18を介して基礎5に連結されている。一方、積層ゴム12の上端面には、ポリ4フッ化エチレン樹脂(以下、PTFE樹脂と呼ぶ。)からなる滑り材8が装着されており、上部構造物4の下面に貼着されたステンレス板などからなる滑り板11に面接触している。滑り材8と滑り板11との間の摩擦係数μは0.1程度である。
また、積層ゴム12は、高減衰積層ゴム1より成が低く、高減衰積層ゴム1より高い水平剛性を有している。
剛滑り支承3は、下端面に装着されたフランジプレート19を介して基礎5に連結された剛体16の上端面にPTFE樹脂からなる滑り材14が装着されたものであり、上部構造物4の下面に貼着されたステンレス板などからなる滑り板15に面接触している。滑り材14と滑り板15との間の摩擦係数μは0.01程度である。
図1に示すように、高減衰積層ゴム1は免震層の外周部に配置し、弾性滑り支承2および剛滑り支承3は免震層の中央部に配置する。即ち、上部構造物4のスパン方向および桁行方向について、それぞれ高減衰積層ゴム1、弾性滑り支承2および剛滑り支承3を対称に配置し、高減衰積層ゴム1の剛性を利用して、地震時における上部構造物4の捩れ変形を抑制するものである。併せて、高減衰積層ゴム1を免震層の外周部に配置することで、転倒モーメントによる滑り支承3、13の浮き上がりを防止することができる。
次に、本発明に係る免震構造の作用について説明する。
図3は、高減衰積層ゴム1と滑り支承3、13を、それぞれ用いた免震建屋の水平方向荷重−変形関係を示したものである。
平常時の振動(生産機器や設備機器の振動、交通振動)および強風に対しては、上部構造物4に作用する水平力が滑り支承3、13の最大摩擦力より小さいため、微小振動および強風時振動に対して、免震層は高い水平剛性を保持し、上部構造物4の脚部は水平方向に固定された状態となる。
一方、地震時には、先ず、摩擦係数の小さな剛滑り支承3が滑り出し、続いて弾性滑り支承2を構成する滑り支承13が滑り出す。そのため、滑り出し時の水平力が分散され、上部構造物4が滑り出す瞬間に発生するスパイクノイズと呼ばれる衝撃加速度が低減されることになる。
図4は、本発明に係る免震構造の水平方向荷重−変形関係を他の免震構造と比較して示した図である。図中、Aは本発明に係る免震構造の場合、Bは高減衰積層ゴム1+剛滑り支承3の場合、Cは従来の免震構造の場合、Dは非免震の場合をそれぞれ示している。同図より、摩擦係数の異なる滑り支承3、13と水平剛性の異なる積層ゴム1、12を組み合わせることによって、対象とする荷重レベルに応じて構造物の水平剛性をコントロールできることがわかる。即ち、剛性の異なる複数種類の積層ゴムと摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承とを組み合わせることによって、免震構造の履歴ループの形状をコントロールすることができる。
本実施形態による免震構造では、免震層に摩擦係数の異なる2種類の滑り支承3、13を用いているため、滑り出し時の水平力が分散され、上部構造物4が滑り出す瞬間に発生する衝撃加速度が低減される。その結果、作用加速度に敏感な精密機器類の地震後における機能が維持され、生産ラインの継続使用が可能となる。
また、本実施形態による免震構造では、水平剛性の異なる2種類の積層ゴム1、12を組み合わせることにより、構造物の固有周期を容易に調節することが可能となる。
以上、本発明に係る免震構造の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、積層ゴムと滑り支承が一体となった弾性滑り支承を使用しているが、剛性の異なる積層ゴムと摩擦係数の異なる滑り支承をそれぞれ単体で配置してもよい。また、上記の実施形態では、剛性の異なる積層ゴムおよび摩擦係数の異なる滑り支承はそれぞれ2種類としているが、3種類以上であってもよく、常時の微振動対応性能および地震時の免震性能を任意に付与することができる。要は、本発明において所期の機能が得られればよいのである。
免震層における積層ゴム、弾性滑り支承、および剛滑り支承の配置を示した平面図である。 免震層の部分立面図である。 (a)は高減衰積層ゴムを用いた免震建屋の水平方向荷重−変形関係を示した図、(b)は滑り支承を用いた免震建屋の水平方向荷重−変形関係を示した図である。 本発明に係る免震構造の水平方向荷重−変形関係を他の免震構造と比較して示した図である。
符号の説明
1 高減衰積層ゴム(積層ゴム)
2 弾性滑り支承(滑り支承+積層ゴム)
3 剛滑り支承(滑り支承)
4 上部構造物
5 基礎(下部構造物)
6 高減衰ゴム
7、10 鋼板
8、14 滑り材
9 天然ゴム
11、15 滑り板
12 積層ゴム
13 滑り支承
16 剛体
17、18、19 フランジプレート

Claims (2)

  1. 上部構造物と当該上部構造物下の下部構造物との間に設けられる免震層は、上部構造物を支持する剛性の異なる複数種類の積層ゴムと、上部構造物を支持する摩擦係数の異なる複数種類の滑り支承とからなることを特徴とする免震構造。
  2. 前記免震層の外周部に前記積層ゴムを配置し、前記免震層の中央部に前記滑り支承を配置することを特徴とする請求項1に記載の免震構造。
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