JP4706376B2 - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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この発明は、車輪に加える制動力を自動的に減少させて車両停止時のショックを緩和する車両用ブレーキ制御装置に関する。
車輪に加える制動力を自動的に減少させて車両停止時のショックを緩和する車両用ブレーキ制御装置として、車両が減速して車両の速度が一定の基準速度よりも小さくなったときにショック緩和制御を開始し、車両の速度に比例した減速度で車両を減速させる車両用ブレーキ装置が知られている(特許文献1)。
しかし、このブレーキ制御装置は、ショック緩和制御を開始する基準速度が一定なので、車両を急速に減速させて停止させる場合、車両の速度が基準速度に達してから車両が停止するまでの時間が短い。そのため、ショック緩和制御による制動力の減少が急激となり、車両停止時のショックを十分に緩和することができない。一方、車両をゆっくりと減速させて停止させる場合は、車両の速度が基準速度に達してから停止するまでの時間が長くなるので、必要以上に早いタイミングで制動力が減少しはじめ、運転者に違和感を与える。
特開2000−6783号公報
この発明が解決しようとする課題は、車輪に加える制動力を減少させて車両停止時のショックを緩和する制御を、車両を急速に減速させて停止させる場合や車両をゆっくりと減速させて停止させる場合にも、運転者に違和感を与えることなく行なえるようにすることである。
上記の課題を解決するために、車両の速度を検知する速度検知手段と、車輪に制動力が加えられた状態で前記速度検知手段の検知した速度が基準速度よりも小さくなったときに、ショック緩和制御を開始し、車輪に加える制動力を車両の速度に応じて減少させる制御を行なう制御部とを有する車両用ブレーキ制御装置において、
車両の減速度に対応する信号を出力する信号出力手段と、その信号出力手段からの信号に応じて前記基準速度を変化させる基準速度変化手段とを設け、前記制御部は、前記ショック緩和制御を開始した時の車両の速度を制御開始速度とすると共に、前記ショック緩和制御中に、車輪に加える制動力を、制動操作により運転者が要求する制動力である現在の制動操作量に前記制動開始速度に対する現在の車両の速度の比率を乗じた制動力に設定するようにした。
この車両用ブレーキ制御装置は、車両を急速に減速させて停止させる場合は、基準速度変化手段が信号出力手段からの信号に応じて基準速度を変化させることにより、車両の速度が基準速度に達してから停止するまでの時間を確保し、車両の速度が基準速度よりも小さくなったときにショック緩和制御を開始して、車輪に加える制動力を、現在の制動操作量にショック緩和制御開始速度に対する現在の車両の速度の比率を乗じた制動力に設定することで、制動力を緩やかに減少させて、車両停止時のショックを確実に緩和することができる。また、車両をゆっくりと減速させて停止させる場合も、基準速度変化手段が信号出力手段からの信号に応じて基準速度を変化させることにより、制動力を減少させるタイミングが必要以上に早くなるのを防止して、違和感なく車両停止時のショックを緩和することができる。
また、前記基準速度変化手段は、前記信号出力手段からの信号に対応する減速度に比例して前記基準速度を変化させるようにすると好ましい。
また、前記信号出力手段は、次のように構成するとより好ましい。
1)前記速度検知手段で検知された速度に基づいて車両の減速度を算出し、その算出した減速度に対応する信号を出力するように構成する。
2)マスターシリンダ内の圧力を検知する液圧センサまたはホイールシリンダ内の圧力を検知する液圧センサで構成する。
3)ブレーキペダルの踏み込み量を検知するストロークセンサまたはブレーキペダルの踏み込み力を検知する踏力センサで構成する。
また、この車両用ブレーキ制御装置は、次の構成を加えるとより好ましいものとなる。
1)前記制御部による前記制動力を減少させる制御を、車両のクリープ走行を阻止するのに必要な制動力を下限として行なうようにする。
2)前記速度検知手段で検知した速度に基づいて車両の減速度を算出する減速度算出手段と、車両の前後方向の減速度を検知する前後Gセンサとを設け、その前後Gセンサで検知される減速度と前記減速度算出手段で算出される減速度とに基づいて路面の勾配を算出し、その勾配による走行(自重による走行)を阻止するのに必要な制動力を下限として、前記制御部による前記制動力を減少させる制御を行なうようにする。
この発明のブレーキ制御装置は、車両の減速度に対応する信号に応じて基準速度を変化させるので、車両を急速に減速させて停止させる場合、車両の速度が基準速度に達してから停止するまでの時間を確保して制動力を緩やかに減少させ、車両停止時のショックを確実に緩和することができる。また、車両をゆっくりと減速させて停止させる場合も、制動力を減少させるタイミングが必要以上に早くなるのを防止して、違和感なく車両停止時のショックを緩和することができる。
さらに、前記信号出力手段からの信号に対応する減速度に比例して前記基準速度を変化させるように前記基準速度変化手段を構成したものは、車両を急速に減速させて停止する場合も車両をゆっくりと減速させて停止する場合も、制動力を減少させる制御が開始してからおよそ同じ時間で車両が停止するので、制動力を減少させる制御の開始タイミングが運転者の感覚に沿い、制動フィーリングにより優れる。
また、前記速度検知手段で検知された速度に基づいて車両の減速度を算出し、その算出した減速度に対応する信号を出力するように前記信号出力手段を構成したものは、その信号出力手段が、安定した検知が容易な車両の速度に基づいて減速度を算出するので、誤動作しにくく、信頼性が高い。
また、前記信号出力手段を、マスターシリンダ内の圧力を検知する液圧センサまたはホイールシリンダ内の圧力を検知する液圧センサで構成したものは、その液圧センサが、車両に減速度を生じさせる原因となるシリンダ内の圧力を検知する。そのため、車輪に制動力を加えて車両が減速したときの信号出力手段の応答性が良く、車両を急速に減速させて停止させる場合にも安定した制御が可能である。
また、前記信号出力手段を、ブレーキペダルの踏み込み量を検知するストロークセンサまたはブレーキペダルの踏み込み力を検知する踏力センサで構成したものも、そのストロークセンサまたは踏力センサが、車両に減速度を生じさせる原因となる運転者の制動操作を検知する。そのため、運転者が制動操作を行なって車両を減速させたときの信号出力手段の応答性が良く、車両を急速に減速させて停止させる場合にも安定した制御が可能である。
また、前記制御部による前記制動力を減少させる制御を、車両のクリープ走行を阻止するのに必要な制動力を下限として行なうようにしたものは、制御部が制動力を減少させる制御を行なうことにより車両が停止できずにクリープ走行する事態を防止することができる。
また、前後Gセンサで検知される減速度と減速度算出手段で算出される減速度とに基づいて路面の勾配を算出し、その勾配による走行を阻止するのに必要な制動力を下限として、前記制御部による前記制動力を減少させる制御を行なうようにしたものは、制御部が制動力を減少させる制御を行なうことにより車両が停止できずに勾配のある路面を走行する事態を防止することができる。
図1に、この発明の実施形態の車両用ブレーキ制御装置を採用したブレーキシステムの配管系統図を示し、図2に、この発明の実施形態の車両用ブレーキ制御装置のブロック図を示す。このブレーキシステムは、ブレーキペダル1からの入力を電気信号に変換し、その電気信号を用いてブレーキペダル1の操作量に応じた制動力を車輪に加えるいわゆるブレーキバイワイヤ方式のブレーキシステムである。
図1に示すように、このブレーキシステムは、ブレーキペダル1の踏み込み力を液圧に変換するマスターシリンダ2を有する。マスターシリンダ2の圧力室2Aで発生した液圧は、その圧力室2Aに接続された入力管路3Aの液圧センサ4Aで検知され、他方の圧力室2Bで発生した液圧は、その圧力室2Bに接続された入力管路3Bの液圧センサ4Bで検知される。
入力管路3Aには、ストロークシミュレータ5が取り付けられており、そのため、圧力室2Aの液圧に応じたストロークがブレーキペダル1に付与される。ストロークシミュレータ5と入力管路3Aの間にはシミュレータカット弁6が設けられている。
左前輪FLには、制動力を発生させるホイールシリンダ7FLが取り付けられている。このホイールシリンダ7FLには、出力管路8FLが接続されており、その出力管路8FLから供給される液圧でホイールシリンダ7FLが作動する。ホイールシリンダ7FL内の液圧は、出力管路8FLに取り付けられた液圧センサ9FLで検知される。
出力管路8FLには、増圧管路10と減圧管路11がそれぞれ増圧制御弁12FLと減圧制御弁13FLを介して接続されている。増圧制御弁12FLおよび減圧制御弁13FLは、弁の開度を調節可能な比例制御弁であり、その開度調節は、図2に示す電子制御装置(以下、「ECU」という)14からの制御信号によって行なわれる。
同様に、右前輪FR、左後輪RL、右後輪RRにもホイールシリンダ7FR、7RL、7RRがそれぞれ取り付けられ、ホイールシリンダ7FR、7RL、7RR内の液圧は、そのホイールシリンダに接続された出力管路8FR、8RL、8RRの液圧センサ9FR、9RL、9RRでそれぞれ検知される。出力管路8FR、8RL、8RRは、増圧制御弁12FR、12RL、12RRと減圧制御弁13FR、13RL、13RRを介して増圧管路10と減圧管路11に接続されている。
増圧管路10と減圧管路11はポンプ15を介して互いに接続されており、このポンプ15が減圧管路11のブレーキ液を昇圧させて増圧管路10に送り出す。増圧管路10はリリーフ弁16を介して減圧管路11に接続されており、増圧管路10の液圧が基準を超えると、増圧管路10内のブレーキ液がリリーフ弁16を通じて減圧管路11に戻るようになっている。減圧管路11は、余剰のブレーキ液を蓄えるリザーバタンク17に接続されている。
一方、増圧管路10には、増圧管路10の圧力を検知する液圧センサ18と、昇圧したブレーキ液を蓄えて増圧管路10内の圧力を保持するアキュムレータ19が取り付けられている。液圧センサ18の検知信号はECU14に送られ、増圧管路10内の圧力が所定値よりも小さくなるとECU14からの制御信号によりポンプ15が駆動される。
入力管路3Aと出力管路8FLは、マスターカット弁20Aを介して接続されている。同様に、入力管路3Bと出力管路8FRも、マスターカット弁20Bを介して接続されている。
各車輪FL、FR、RL、RRには、その車輪の回転速度を検知する車輪速センサ21FL、21FR、21RL、21RRがそれぞれ取り付けられている。また、車両には、車両の前後方向の減速度を検知する前後Gセンサ22が取り付けられている。
ECU14には、図2に示すように、液圧センサ4A、4Bからマスターシリンダ2の液圧を示す信号、液圧センサ9FL〜9RRからホイールシリンダ7FL〜7RRの液圧を示す信号、液圧センサ18から増圧管路10の液圧を示す信号、車輪速センサ21FL〜21RRから各車輪の回転速度を示す信号、前後Gセンサ22から車両の前後方向の減速度を示す信号が入力される。また、ECU14からは、シミュレータカット弁6、マスターカット弁20A、20B、増圧制御弁12FL〜12RR、減圧制御弁13FL〜13RR、ポンプ15駆動用のモータ23への制御信号が出力される。
このように構成されたブレーキ制御装置の制御を、図3〜図9に基づいて説明する。
図3に、この制御のメインルーチンを示す。まず、各種変数の初期化をおこない(ステップS)、各センサからの入力信号を取り込む(ステップS)。つづいて、各車輪FL〜RRの回転速度に基づいて現在の車両の速度を演算し(ステップS)、算出した車両の速度の時間変化から現在の車両の減速度を演算する(ステップS)。
つぎに、マスターシリンダ2の液圧に基づいて制動操作量を演算する(ステップS)。制動操作量は、制動操作により運転者が要求する制動力である。この制動操作量演算のサブルーチンを、図4に基づいて説明する。マスターシリンダ2が正常なときは(ステップS10)、図5に示すように予め設定されたマスターシリンダ2の液圧と制動操作量の対応関係に基づいて、現在のマスターシリンダ2の液圧に対応する制動操作量を算出する(ステップS11)。
一方、マスターシリンダ2に異常があるときは(ステップS10)、制動操作量としてゼロを設定する(ステップS12)。このとき、図1に示すようにマスターカット弁20A、20Bを開くとともに、シミュレータカット弁6、増圧制御弁12FL〜12RR、減圧制御弁13FL〜13RRを閉じて、マスターシリンダ2の液圧を直接、ホイールシリンダ7FL、7FRに供給する(ステップS13)。
つぎに、図6に示すサブルーチンに基づいて、車両停止時のショックを緩和する制御を開始/終了するか否かの判定を行なう(ステップS)。まず、運転者が制動操作を行なっているか否かをマスターシリンダの液圧などに基づいて判定し(ステップS20)、運転者が制動操作を行なっているときは、ショック緩和制御が既に開始されているか否かを判定する(ステップS21)。
ショック緩和制御がまだ開始されていなければ、現在の車両の速度が規定の速度(たとえば時速10km)よりも小さいか否かを判定し(ステップS22)、現在の車両の速度が時速10kmよりも小さいときは、その制動操作が停止を目的としたものであると考えられるので、基準速度として現在の車両の減速度の定数倍(たとえば1倍)を設定し(ステップS23)、現在の車両の速度がその基準速度よりも小さいか否かを判定する(ステップS24)。現在の車両の速度が基準速度よりも小さいときは、制御開始時速度として、現在の車両の速度を設定する(ステップS25)とともに、ショック緩和制御を開始する(ステップS26)。
一方、ショック緩和制御が既に開始されているときは(ステップS21)、車両の速度がゼロの状態が一定時間(たとえば2秒間)継続しているか否かを判定し(ステップS27)、2秒間継続しているときは、車両が完全に停止していると考えられるのでショック緩和制御を終了する(ステップS28)。また、運転者がブレーキペダルから足を離したときなど制動操作を中止したときも(ステップS20)、ショック緩和制御を終了する(ステップS29)。
さらにつづいて、図7に示すサブルーチンに基づいて、ショック緩和制御により減少させる制動力の下限を演算する(ステップS)。まず、前後Gセンサ22で検知した車両の減速度から、車両の速度に基づいて算出した車両の減速度を減算して、路面の勾配による車両の加速度を得る(ステップS30)。路面の勾配による加速度が正のときは(ステップS31)、車両が下り坂にあると考えられるので、勾配による走行を阻止するのに必要なトルクとクリープトルクの合計を、制動力の下限として設定する(ステップS32)。ここでクリープトルクは、車両のクリープ走行を阻止するのに必要な既定の制動力である。
一方、路面の勾配による加速度が負のときは(ステップS31)、車両が上り坂にあると考えられるので、クリープトルクから勾配による走行を阻止するのに必要なトルクを減算して得られる制動力を、制動力の下限として設定する(ステップS33)。
最後に、制動操作量と現在の車両の速度に基づいて、実際に各車輪FL〜RRに発生させる制動力を演算する(ステップS)。この制動力演算のサブルーチンを、図8に基づいて説明する。ショック緩和制御中のときは(ステップS40)、制動操作量に、制御開始時速度に対する現在の車両の速度の比率を乗じたものを制動力として設定する(ステップS41)。その制動力が制動力下限よりも小さいときは、制動力として制動力下限を設定する(ステップS42)。一方、ショック緩和制御中でないときは(ステップS40)、制動力として制動操作量を設定する(ステップS43)。
このようにして得られる制動力が各車輪に加わるように、ECU14は、増圧制御弁12FL〜12RRと減圧制御弁13FL〜13RRに制御信号を出力する。すなわち、ECU14で算出した制動力と液圧センサ9FL〜9RRの検知信号を比較して、ホイールシリンダ7FL〜7RRの液圧を上昇させる必要があるときは、そのホイールシリンダに対応する増圧制御弁12FL〜12RRを開くとともに減圧制御弁13FL〜13RRを閉じる。また、ホイールシリンダ7FL〜7RRの液圧を下降させる必要があるときは、そのホイールシリンダに対応する減圧制御弁13FL〜13RRを開くとともに増圧制御弁12FL〜12RRを閉じる。ホイールシリンダ7FL〜7RRの液圧を変化させる必要が無くなったときは、増圧制御弁12FL〜12RRと減圧制御弁13FL〜13RRを両方閉じ、ホイールシリンダ7FL〜7RRの液圧を保持する。
このブレーキ制御装置を用いると、図9(a)(b)に示すように、車両を急速に減速させて停止させる場合は、車両の減速度が大きいので基準速度も大きくなる。そのため、車両の速度が基準速度に達してから停止するまでの時間が確保され、制動力が緩やかに減少し、車両停止時のショックが確実に緩和される。
また、図9(c)(d)に示すように、車両をゆっくりと減速させて停止させる場合は、車両の減速度が小さいので基準速度も小さくなる。そのため、ショック緩和制御を開始するタイミングが必要以上に早くなるのが防止され、車両停止時のショックが違和感なく緩和される。
さらに、制動力が現在の車両の速度に比例して減少するので、制動力の減少が滑らかである。そのため、制動フィーリングがよい。
また、車両の減速度を1倍したものを基準速度として設定しているので、図9(a)(b)に示すように車両を急速に減速させて停止させる場合、ショック緩和制御が開始してから1秒あまりで車両が停止し、図9(c)(d)に示すように車両をゆっくりと減速させて停止させる場合も、ショック緩和制御が開始してから1秒あまりで車両が停止する。このように、減速度を定数倍したものを基準速度として設定しているので、減速の緩急にかかわらず、ショック緩和制御が開始してから車両が停止するまでの時間Tがおよそ同じとなる。そのため、ショック緩和制御の開始タイミングが運転者の感覚に沿い、制動フィーリングがよい。
また、ECU14が、安定した検知が容易な車輪速度に基づいて車両の減速度を算出し、その算出した減速度に応じて基準速度を変化させるので、基準速度の値が安定しやすい。そのため誤作動が少なく、信頼性が高い。
また、車両のクリープ走行を阻止するのに必要な制動力を制動力下限としてショック緩和制御を行なうので、ショック緩和制御で制動力が減少することにより車両が停止できずにクリープ走行する事態が防止される。そのため、安全性が高い。
また、路面の勾配による車両の走行を阻止するのに必要な制動力を制動力下限としてショック緩和制御を行なうので、車両が上り坂または下り坂にある場合でも、ショック緩和制御で制動力が減少することにより車両が停止できずに走行する事態が防止される。そのため、安全性が高い。
上記実施形態では、基準速度を車両の減速度に対応させて変化させたが、車両の減速度と連動するマスターシリンダ2の液圧に応じて基準速度を変化させてもよい。すなわち、液圧センサ4A、4Bの検知信号に定数を乗じたものを基準速度として設定するようにしてもよい。このようにすると、液圧センサ4A、4Bが、車両に減速度を生じさせるマスターシリンダ2内の圧力を検知するので、車両の減速度が変化したときの基準速度の変化の応答性が良い。そのため、車両を急速に減速させて停止させる場合にも、停止時のショックがより確実に緩和される。同様に、液圧センサ9FL〜9RRの検知信号に定数を乗じたものを基準速度として設定し、ホイールシリンダ7FL〜7RRの液圧に応じて基準速度が変化するようにしてもよい。
また、車両の減速度と連動するブレーキペダルの踏み込み量に応じて基準速度が変化するようにしてもよい。すなわち、ブレーキペダルの踏み込み量を検知するストロークセンサの検知信号に定数を乗じたものを基準速度として設定するようにしてもよい。このようにすると、そのストロークセンサが、車両に減速度を生じさせる運転者の制動操作を検知するので、運転者が制動操作を行なって車両の減速度が変化したときの基準速度の変化の応答性が良い。そのため、車両を急速に減速させて停止させる場合にも、停止時のショックがより確実に緩和される。同様に、ブレーキペダルの踏み込み力を検知する踏力センサの検知信号に定数を乗じたものを基準速度として設定し、ブレーキペダルの踏み込み力に応じて基準速度が変化するようにしてもよい。
上記実施形態では、運転者が制動操作を行なった場合の制動力についてショック緩和制御を行なっているが、車両の走行環境(車間距離など)に応じて自動で制動力を発生させる自動制動制御装置が自動ブレーキを行なう場合の制動力についても、同様のショック緩和制御を行なうことができる。
この発明の実施形態の車両用ブレーキ制御装置を採用したブレーキシステムの配管系統図 同上の車両用ブレーキ制御装置のブロック図 図2の車両用ブレーキ制御装置のECUが行なう制御のメインルーチンを示すフロー図 図3のステップSの処理を示すフロー図 マスターシリンダと制動操作量の対応関係の一例を示す図 図3のステップSの処理を示すフロー図 図3のステップSの処理を示すフロー図 図3のステップSの処理を示すフロー図 (a)は同上の車両用ブレーキ制御装置を採用した車両を急速に減速させて停止させたときの車両の速度の時間変化を示す図、(b)は同上の車両用ブレーキ制御装置を採用した車両を急速に減速させて停止させたときの制動力の時間変化を示す図、(c)は同上の車両用ブレーキ制御装置を採用した車両をゆっくりと減速させて停止させたときの車両の速度の時間変化を示す図、(d)は同上の車両用ブレーキ制御装置を採用した車両をゆっくりと減速させて停止させたときの制動力の時間変化を示す図
符号の説明
1 ブレーキペダル
2 マスターシリンダ
4A、4B 液圧センサ
7FL、7FR、7RL、7RR ホイールシリンダ
9FL、9FR、9RL、9RR 液圧センサ
14 ECU
21FL、21FR、21RL、21RR 車輪速センサ
22 前後Gセンサ

Claims (7)

  1. 車両の速度を検知する速度検知手段(21FL〜21RR)と、車輪に制動力が加えられた状態で前記速度検知手段(21FL〜21RR)の検知した速度が基準速度よりも小さくなったときに、ショック緩和制御を開始し、車輪に加える制動力を車両の速度に応じて減少させる制御を行なう制御部(14)とを有する車両用ブレーキ制御装置において、車両の減速度に対応する信号を出力する信号出力手段(S)と、その信号出力手段(S)からの信号に応じて前記基準速度を変化させる基準速度変化手段(S23)とを設け、前記制御部(14)は、前記ショック緩和制御を開始した時の車両の速度を制御開始速度とすると共に、前記ショック緩和制御中に、車輪に加える制動力を、制動操作により運転者が要求する制動力である現在の制動操作量に前記制動開始速度に対する現在の車両の速度の比率を乗じた制動力に設定することを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記基準速度変化手段(S23)が、前記信号出力手段(S)からの信号に対応する減速度に比例して前記基準速度を変化させる請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  3. 前記信号出力手段が、前記速度検知手段(21FL〜21RR)で検知された速度に基づいて車両の減速度を算出し、その算出した減速度に対応する信号を出力する請求項1または2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記信号出力手段が、マスターシリンダ(2)内の圧力を検知する液圧センサ(4A,4B)またはホイールシリンダ(7FL〜7RR)内の圧力を検知する液圧センサ(9FL〜9RR)である請求項1または2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  5. 前記信号出力手段が、ブレーキペダル(1)の踏み込み量を検知するストロークセンサまたはブレーキペダルの踏み込み力を検知する踏力センサである請求項1または2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  6. 前記制御部(14)による前記制動力を減少させる制御を、車両のクリープ走行を阻止するのに必要な制動力を下限として行なう請求項1から5のいずれかに記載の車両用ブレーキ制御装置。
  7. 前記速度検知手段(21FL〜21RR)で検知した速度に基づいて車両の減速度を算出する減速度算出手段(S)と、車両の前後方向の減速度を検知する前後Gセンサ(22)とを設け、その前後Gセンサ(22)で検知される減速度と前記減速度算出手段(S)で算出される減速度とに基づいて路面の勾配を算出し、その勾配による走行を阻止するのに必要な制動力を下限として、前記制御部(14)による前記制動力を減少させる制御を行なう請求項1から6のいずれかに記載の車両用ブレーキ制御装置。
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