JP2002120710A - 制動装置およびその制御方法 - Google Patents

制動装置およびその制御方法

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JP2002120710A
JP2002120710A JP2000318820A JP2000318820A JP2002120710A JP 2002120710 A JP2002120710 A JP 2002120710A JP 2000318820 A JP2000318820 A JP 2000318820A JP 2000318820 A JP2000318820 A JP 2000318820A JP 2002120710 A JP2002120710 A JP 2002120710A
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vehicle
time
deceleration
braking
stop time
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JP2000318820A
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Michiki Araki
道樹 荒木
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の減速度等を加味して制動圧の減圧開始
時を決定することによって、どのような減速度でブレー
キングされた場合であっても、適切なタイミングで揺り
戻しを軽減することができる制動装置を提供する。 【解決手段】 車輪速センサ24を設け、コントローラ
22により、車輪速センサ24の検出信号等から得られ
る車速を用いて減速度を演算するとともに、この減速度
と車速から第一の予想停止時間を演算する。そして、こ
の第一の予想停止時間が予め定められた設定時間まで減
少したときに、車輪に与えられている制動圧の減圧を開
始すべく、コントローラ22によりハイドロリックユニ
ット14を制御して、車両の揺り戻しを適切なタイミン
グで解消する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の車輪に対
して制動圧を自動的に与えるべくアクチュエータを制御
して、前記車両を停止させる制動装置およびその制御方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドライバが通常のフットブレーキ等のブ
レーキ操作(以下、「マニュアル操作」という。)にお
いて、制動開始時から車両停止時まで一定の踏力でブレ
ーキングを行った場合には、制動により発生する車両ピ
ッチングのために、止まり際に揺り戻しが発生するとい
う問題が生ずる。
【0003】このような揺り戻しは、上記マニュアル操
作にて車両を停止させる場合のみならず、車輪に対して
自動的に制動圧を与える制動装置(以下、単に「制動装
置」という。)を用いて車両を停止させる場合にも生ず
る。つまり、制動装置を用いる場合であっても、単に均
一圧力にてホイルシリンダに制動圧を付与すれば、上述
したマニュアル操作の場合と同様に、車両ピッチングお
よび揺り戻しが発生するという問題が生じていた。
【0004】そこで、制動装置におけるこのような問題
を解決するために、従来は、車輪速センサにて検出され
る自車の車速から停止際の揺り戻し発生を判断し、自車
の車速がある極低速設定値に達した時点で、ホイルシリ
ンダに付与された制動圧を自動的に減圧することによっ
て、揺り戻しを緩和する技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
においては、車両の減速度の大小に関わらず、車速があ
る極低速設定値に達した時点で減圧を開始するため、制
動圧の減圧制御開始時から車両停止時までの時間が自車
の減速度によって異なり、車速が「0」となった時点で
発生する揺り戻しを適切なタイミングで解消することが
困難であった。つまり、従来技術は、車両の車速のみで
制御し、車両の減速度等がその制御に反映されていない
ため、制動圧を減圧した後の車両の挙動を正確に把握す
ることができず、揺り戻しを適切なタイミングで解消す
ることができなかった。
【0006】そこで、この発明は上記従来技術にかかる
問題に鑑みなされたものであり、車両の減速度等を加味
して制動圧の減圧開始時を決定することによって、どの
ような減速度でブレーキングされた場合であっても、適
切なタイミングで揺り戻しを軽減することができる制動
装置およびその制御方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ための本発明にかかる制動装置は、車両の車輪に対して
制動圧を自動的に与えるべくアクチュエータを制御し
て、前記車両を停止させる制動装置において、前記車両
の車速を検出する車速検出部と、前記車速に基づいて前
記車両の減速度を演算すると共に、前記車速と前記減速
度とから第一の停止予想時間を逐次演算し、前記第一の
停止予想時間が予め定められた設定時間まで減少したと
きに、前記車輪に与えられている前記制動圧の減圧を開
始すべく前記アクチュエータを制御する制御部とを備え
ていることを特徴としている。
【0008】このような構成によれば、前記減速度を加
味して演算された第一の停止予想時間と前記設定時間と
を比較することで、前記車両が停止すると予想される時
間である前記第一の停止予想時間を基準として、前記ア
クチュエータの減圧開始タイミングが定められるので、
車両がどのような減速度で停止に至る場合であっても、
前記車速が「0」となった時点で発生する揺り戻しを、
適切なタイミングで解消することが可能な制動装置を得
ることができる。
【0009】また、本発明にかかる制動装置において
は、前記制御部が、前記第一の停止予想時間と前記アク
チュエータの応答特性とに基づいて第二の停止予想時間
を逐次演算し、前記第二の停止予想時間が予め定められ
た設定時間まで減少したときに、前記車輪に与えられて
いる前記制動圧の減圧を開始すべく前記アクチュエータ
を制御することを特徴としている。
【0010】このような構成によれば、前記減速度のみ
ならず、前記アクチュエータの応答特性をも加味して演
算される前記第二の停止予想時間と、前記設定時間とを
比較することで、前記アクチュエータの減圧開始タイミ
ングが定められるので、前記車両がどのような減速度で
停止に至る場合であっても揺り戻しを適切に解消できる
のは勿論のこと、アクチュエータの応答特性を加味する
ことで、より適切なタイミングで制動圧の減圧を開始し
て、揺り戻しを精度よく且つ確実に解消することができ
る。
【0011】さらに、上記した課題を解決するための本
発明にかかる制動装置の制御方法は、前記車両の車速を
検出し、前記車速に基づいて前記自車の減速度を演算す
ると共に、前記車速と前記減速度とから第一の停止予想
時間を逐次演算し、前記第一の停止予想時間が予め定め
られた設定時間まで減少したときに、前記車輪に与えら
れている前記制動圧の減圧を開始すべく前記アクチュエ
ータを制御することを特徴としている。
【0012】このような構成によれば、前記減速度を加
味して演算された第一の停止予想時間と前記設定時間と
に基づいて、前記アクチュエータの減圧開始タイミング
が定められるので、前記車両がどのような減速度で停止
に至る場合であっても、前記車両の揺り戻しを適切なタ
イミングで解消することができる。
【0013】また、本発明にかかる制動装置の制御方法
においては、前記第一の停止予想時間と前記アクチュエ
ータの応答特性とに基づいて第二の停止予想時間を逐次
演算し、前記第二の停止予想時間が予め定められた設定
時間まで減少したときに、前記車輪に与えられている前
記制動圧の減圧を開始すべく前記アクチュエータを制御
することを特徴としている。
【0014】このような構成によれば、前記減速度およ
び前記アクチュエータの応答特性を加味して演算される
前記第二の停止予想時間と前記設定時間とに基づいて、
前記アクチュエータの減圧開始タイミングが定められる
ので、より適切なタイミングで制動圧の減圧を開始し
て、揺り戻しを精度よく且つ確実に解消することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】〈第一実施形態〉図1は、この発
明にかかる制動装置の第一実施形態を示すブロック図で
ある。この制動装置は、車輪に制動圧を与えるアクチュ
エータを制御して、車両の揺り戻しの軽減を図るもので
ある。以下においては、まず、図1を参照しつつ制動装
置の構成を説明した後に、制動圧の減圧を行う際の制動
装置の駆動状態等を詳細に説明する。
【0016】図1においては、マスタシリンダ11にブ
レーキペダル12が連動、連結されており、ドライバの
ブレーキペダル12の踏み込み操作に応じて、ブレーキ
液圧系統13を介して、マスタシリンダ11からアクチ
ュエータであるハイドロリックユニット14に対して、
ブレーキ液圧が出力される。
【0017】このハイドロリックユニット14は、 ・ブレーキ液圧系統15FRを介して、右前輪16FR
に装着された右前輪ブレーキ17FRのホイルシリンダ
18FRに、 ・ブレーキ液圧系統15FLを介して、左前輪16FL
に装着された左前輪ブレーキ17FLのホイルシリンダ
18FLに、 ・ブレーキ液圧系統15RRを介して、右後輪16RR
に装着された右後輪ブレーキ17RRのホイルシリンダ
18RRに、 ・ブレーキ液圧系統15RLを介して、左後輪16RL
に装着された左後輪ブレーキ17RLのホイルシリンダ
18RLに、接続されている。そして、マスタシリンダ
11において発生されたブレーキ液圧が、コントローラ
22からの指令に従って適当な配分比で配分されて、各
ホイルシリンダ18FR,18FL,18RR,18R
Lに伝達され、各ブレーキ17FR,17FL,17R
R,17RLは各ホイルシリンダ圧に応じた制動力を発
揮する。
【0018】さらに、図1に示すように、ブレーキ液圧
系統13と接続され、マスタシリンダ11において発生
されたブレーキ液圧を検出する圧力センサ21を備えて
いる。この圧力センサ21は、CPUを備えたコントロ
ーラ22と電気的に接続されており、ブレーキ液圧に相
当する電気信号をコントローラ22に与える。
【0019】このコントローラ22には、上記圧力セン
サ21の他に、車輪の回転速度を検出する車速検出部と
しての車輪速センサ24と、制動装置を制御するために
必要なプログラムや種々の演算データ等を記憶するメモ
リ25とが電気的に接続されている。そして、コントロ
ーラ22は、これら圧力センサ21、車輪速センサ24
から与えられる情報、およびメモリ25内のプログラム
等に基づいた制御指令を、インターフェース27を介し
て、ハイドロリックユニット14に与える。
【0020】また、このコントローラ22は、ハイドロ
リックユニット14から各ホイルシリンダ18FR、1
8FL、18RR、18RLに制動圧が与えられている
ときに、車輪速センサ24にて検出される車速に基づい
て車両の減速度を演算すると共に、車速と減速度とか
ら、車両が停止するまでの時間である第一の停止予想時
間(後述する)を逐次演算している。ここで、「減速
度」とは、車両の速度が次第に減じていく割合のことで
ある。
【0021】さらに、このコントローラ22は、ROM
等から成るメモリを内蔵しており、この内蔵メモリに
は、少なくとも1種類の設定時間(例えば、0.5s)
が予め格納されている。そして、コントローラ22は、
この予め定められた設定時間と、第一の停止予想時間と
を比較し、第一の停止予想時間が設定時間まで減少した
ときには、車輪16FR、16FL、16RR、16R
Lを停止させるためにホイルシリンダ18FR、18F
L、18RR、18RLに与えられている制動圧の減圧
を開始すべく、ハイドロリックユニット14に対して制
御指令を与える。このようなコントローラ22の制御処
理が、本発明における制御部に相当する。
【0022】なお、上記したこの設定時間は、コントロ
ーラ22の内蔵メモリ以外の図1には示されていないそ
の他のメモリに予め格納しておいてもよく、必要に応じ
てコントローラ22に供給されるようにすればよい。ま
た、設定時間は、上記した数値(0.5s)に限定され
るものではないが、実験的に求めた最適値に設定するの
が望ましく、さらには、車両の減速度等に対応して数種
類の設定時間を予め用意しておき、適宜選択するように
してもよい。
【0023】なお、図1に示した制動装置は、車両走行
の自動化にも対応可能となっており、フットブレーキ等
のマニュアル操作に関係なく、自動ブレーキ操作に応じ
て車両の車輪に対して制動力を与えることによって、車
間距離を維持するためにも利用できる。
【0024】次に、動作について図2および図3を参照
して説明する。ここで、図2は第一実施形態の動作説明
用フローチャートであり、図3は第一実施形態の動作説
明用グラフである。また具体的に、図3(a)は車両の
車速Vと時間tとの関係を示し、図3(b)は車両の減
速度Gと時間tとの関係を示し、図3(c)は制動圧
(液圧)Pと時間tとの関係を示したものである。さら
に、図3の実線は減速度の大きい場合(Gh)の一例を
示し、一点鎖線は減速度の小さい場合(Gl)の一例を
示したものである。
【0025】あるタイミングで、ドライバが一定の踏力
でブレーキペダル12を踏み込む、あるいは自動的に制
動圧を与えるべくコントローラ22から制御指令が出さ
れると、ハイドロリックユニット14が制御されて一定
の制動圧P(図3(c))が各ホイルシリンダ18F
R,18FL,18RR,18RLに与えられる。そし
て、この制動圧Pに基づいて、車両には一定の減速度G
(図3(b))が生じ、車両の速度V(図3(a))は
一定の傾きにて減速する。
【0026】このように、ブレーキングが開始される
と、図2に示すように、コントローラ22においては、
予め定められた設定時間Tth(=0.5s)の読込みが
行われる(ステップS201)。続いて、車輪速センサ
24の出力に基づき車速Vの検出が行われ(ステップS
202)、この車速Vに基づいて車両の減速度G(=
(d/dt)V)が演算される(ステップS203)と
共に、車速Vと減速度Gとから第一の停止予想時間T
(=V/G)が演算される(ステップS204)。
【0027】ここで、第一の停止予想時間Tは、その
演算時における車両停止までに要する時間をあらわして
おり、車両減速時の極低速域にある車速Vは微小である
から、停止に要する時間Tは上述した式(T=V/
G)によって逐次求められる。例えば、図3の減速度が
大きい場合には、演算時toのときの第一の停止予想時
間Tは、T=Vho/Ghにて演算されることとな
り、図3のグラフ上においては、T=t2−toとな
る。また、減速度が小さい場合には、演算時toのとき
の第一の停止予想時間Tは、T=Vlo/Glにて演
算されることとなり、図3のグラフ上においては、T
=t4−toとなる。
【0028】続いて、図2に示すように、コントローラ
22においては、設定時間Tthと第一の停止予想時間T
との比較が行われ(ステップS205)、逐次演算さ
れる第一の停止予想時間Tが次第に減少して設定時間
Tthよりも小さくなったときには、制動圧の減圧を開始
すべくハイドロリックユニット14が制御され(ステッ
プS206)、その後動作は終了する。一方、第一の停
止予想時間Tが以前設定時間Tth以上であるときに
は、再びステップS202以降の処理が実行される。
【0029】いま、例えば、図3中の実線に示すよう
に、減速度が大きい場合には、演算時t1のときの第一
の停止予想時間T(=Vh1/Gh=t2−t1<Tth)
が、設定時間Tthよりも小さくなるため、この時刻t1
がハイドロリックユニット14による減圧制御の開始タ
イミングとなり、時刻t1から制動圧Phの減圧が開始さ
れる。また、図3中の一点鎖線に示すように、減速度が
小さい場合には、演算時t3のときの第一の停止予想時
間T(=Vl3/Gl=t4−t3<Tth)が、設定時間
Tthよりも小さくなるため、この時刻t3がハイドロリ
ックユニット14による減圧制御の開始タイミングとな
り、時刻t3から制動圧Plの減圧が開始される。そし
て、減速度の大小に関わらず、車両が停止した後には、
ハイドロリックユニット14から各ホイルシリンダ18
FR,18FL,18RR,18RLに対して、車両の
停止を維持するための停止維持圧Poが与えられる。
【0030】以上のように、この実施形態では、車両の
車速Vのみではなく、車速Vから演算される減速度Gを
も用いて、ハイドロリックユニット14による減圧開始
タイミングを定めるための第一の停止予想時間Tを演
算し、この第一の停止予想時間Tが設定時間Tthまで
減少したときに、各ホイルシリンダ18FR,18F
L,18RR,18RLに与えられている制動圧の減圧
を開始すべく、ハイドロリックユニット14が制御され
る。つまり、ハイドロリックユニット14による減圧開
始タイミングが、車両が停止するまでの所要時間(第一
の停止予想時間T )を基準にして決定されている。換
言すれば、車速が「0」となる時点を基準として、減圧
開始タイミングが定められている。
【0031】したがって、この第一実施形態によれば、
車両がどのような減速度で停止に至る場合であっても、
減速度を加味した第一の停止予想時間Tを基準として
制動圧の減圧が開始されるので、車速が「0」となった
時点で発生する揺り戻しを、適切なタイミングで解消す
ることができる。
【0032】〈第二実施形態〉本発明の第二実施形態に
ついて、図4のフローチャートを参照して説明する。但
し、本実施形態における装置の基本的な構成は、図1に
示すものと同じであるため、以下の説明では図1も参照
することとし、主として上記した第一実施形態と相違す
る点について説明する。また、必要に応じて、図3も参
照して説明する。
【0033】本実施形態におけるコントローラ22は、
ROM等から成るメモリを内蔵しており、この内蔵メモ
リには、少なくとも1種類の設定時間(例えば、0.5
s)およびハイドロリックユニット14の既知の応答特
性が予め格納されている。そして、コントローラ22
は、車両の減速度等から第一の停止予想時間Tを演算
し、この第一の停止予想時間Tとハイドロリックユニ
ット14の応答特性とに基づいて第二の停止予想時間を
演算し、予め定められた設定時間Tthと第二の停止予想
時間とを比較し、第二の停止予想時間が設定時間Tthま
で減少したときには、車輪16FR、16FL、16R
R、16RLを停止させるためにホイルシリンダ18F
R、18FL、18RR、18RLに与えられている制
動圧の減圧を開始すべく、ハイドロリックユニット14
に対して制御指令を与える。
【0034】この第二実施形態は、第一の停止予想時間
ではなく、第二の停止予想時間と設定時間Tthとの比較
結果に基づいて、減圧開始タイミングを定める点が、第
一実施形態と相違する。なお、第二の停止予想時間、お
よびこれを演算するために用いられる応答特性等につい
ては、後に詳細に説明する。
【0035】次に、動作について説明する。図4は、第
二実施形態の動作説明用フローチャートである。上記し
た第一実施形態の場合と同様にブレーキングが開始され
ると、コントローラ22においては、設定時間Tthおよ
びハイドロリックユニット14の応答特性Tdeの読込み
が行われる(ステップS401)。
【0036】ここで、応答特性Tdeは、ハイドロリック
ユニット14および各ホイルシリンダ18FR、18F
L、18RR、18RLを含めた液圧系統の応答遅れに
相当するものであり、実験的に求めた最適値に設定する
のが望ましく、例えば、揺り戻しを抑制するために行わ
れた第一実施形態における所定の制動圧Phから停止維
持圧Poに到達するまでの減圧時間(=t2−t1)とし
て与えることができる(図3参照)。この応答特性Tde
(=t2−t1)は、上記した内蔵メモリ以外の図1には
示されていないその他のメモリに予め格納しておいても
よく、必要に応じてコントローラ22に供給されるよう
にすればよい。
【0037】コントローラ22において行われるステッ
プS402〜S404の処理は、図2のステップS20
2〜S204の処理と同様であり、本実施形態は、第一
の停止予想時間Tが演算された(ステップS404)
後に、第一の停止予想時間T と応答特性Tdeとを用い
て第二の停止予想時間Tが演算される(ステップS4
05)。第二の停止予想時間Tは、T=T−K×
Tdeにて演算され、ここでKは重みゲインである。
【0038】続いて、コントローラ22により、設定時
間Tthと第二の停止予想時間Tとの比較が行われ(ス
テップS406)、第二の停止予想時間Tが減少して
設定時間Tthよりも小さくなったときには、制動圧の減
圧を開始すべくハイドロリックユニット14が制御され
(ステップS407)、その後動作は終了する。一方、
第二の停止予想時間Tが設定時間Tth以上であるとき
には、再びステップS402以降の処理が実行される。
【0039】したがって、本実施形態によれば、設定時
間Tthとの比較対象として、減速度Gおよびハイドロリ
ックユニット14の応答特性Tde等に基づいて演算され
た第二の停止予想時間Tを用いているため、上記した
第一実施形態と同様に、車両がどのような減速度で停止
に至る場合であっても、揺り戻しを適切なタイミングで
解消することができるのは勿論のこと、ハイドロリック
ユニット14の応答特性Tdeを加味して減圧開始タイミ
ングが定められているので、より適切なタイミングで制
動圧の減圧を開始でき、車速が「0」となった時点で発
生する揺り戻しを精度よく且つ確実に解消することがで
きる。
【0040】なお、本発明は上記した各実施形態に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおい
て上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0041】
【発明の効果】以上のように、請求項1、3に記載の発
明によれば、車両の車速に基づいて減速度を演算し、車
速と減速度とから第一の停止予想時間を演算して、この
第一の停止予想時間が予め定められた設定時間まで減少
したときに、車輪に与えられている制動圧の減圧を開始
すべくアクチュエータが制御されるので、車両がどのよ
うな減速度で停止に至る場合であっても、車速が「0」
となった時点で発生する揺り戻しを、適切なタイミング
で解消することができる。
【0042】また、請求項2、4に記載の発明によれ
ば、第一の停止予想時間とアクチュエータの応答特性と
に基づいて第二の停止予想時間を演算し、この第二の停
止予想時間が予め定められた設定時間まで減少したとき
に、車輪に与えられている制動圧の減圧を開始すべくア
クチュエータが制御されるので、車両がどのような減速
度で停止に至る場合であっても、揺り戻しを解消できる
のは勿論のこと、アクチュエータの応答特性を加味する
ことによって、より適切なタイミングで制動圧の減圧を
開始して、揺り戻しを精度よく且つ確実に解消すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施形態のブロック図である。
【図2】この発明の第一実施形態の動作説明用フローチ
ャートである。
【図3】この発明の第一実施形態の動作説明図である。
【図4】この発明の第二実施形態の動作説明用フローチ
ャートである。
【符号の説明】
14…ハイドロリックユニット(アクチュエータ) 16FR…右前輪 16FL…左前輪 16RR…右後輪 16RL…左後輪 21…圧力センサ 22…コントローラ(制御部) 24…車輪速センサ(車速検出部) 25…メモリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車輪に対して制動圧を自動的に与
    えるべくアクチュエータを制御して、前記車両を停止さ
    せる制動装置において、 前記車両の車速を検出する車速検出部と、 前記車速に基づいて前記車両の減速度を演算すると共
    に、前記車速と前記減速度とから第一の停止予想時間を
    逐次演算し、前記第一の停止予想時間が予め定められた
    設定時間まで減少したときに、前記車輪に与えられてい
    る前記制動圧の減圧を開始すべく前記アクチュエータを
    制御する制御部とを備えていることを特徴とする制動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御部が、 前記第一の停止予想時間と前記アクチュエータの応答特
    性とに基づいて第二の停止予想時間を逐次演算し、前記
    第二の停止予想時間が予め定められた設定時間まで減少
    したときに、前記車輪に与えられている前記制動圧の減
    圧を開始すべく前記アクチュエータを制御することを特
    徴とする請求項1に記載の制動装置。
  3. 【請求項3】 車両の車輪に対して制動圧を自動的に与
    えるべくアクチュエータを制御して、前記車両を停止さ
    せる制動装置の制御方法において、 前記車両の車速を検出し、 前記車速に基づいて前記自車の減速度を演算すると共
    に、前記車速と前記減速度とから第一の停止予想時間を
    逐次演算し、前記第一の停止予想時間が予め定められた
    設定時間まで減少したときに、前記車輪に与えられてい
    る前記制動圧の減圧を開始すべく前記アクチュエータを
    制御することを特徴とする制動装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の停止予想時間と前記アクチュ
    エータの応答特性とに基づいて第二の停止予想時間を逐
    次演算し、前記第二の停止予想時間が予め定められた設
    定時間まで減少したときに、前記車輪に与えられている
    前記制動圧の減圧を開始すべく前記アクチュエータを制
    御することを特徴とする請求項3に記載の制動装置の制
    御方法。
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