以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図14に基づき説明する。
(1)図柄表示装置キャリア11の構成
図1〜図3に示される図柄表示装置キャリア11は、パチンコ機(遊技機)用の液晶式図柄表示装置51(遊技機用図柄表示装置)を収容して搬送するハードケースである。図柄表示装置キャリア11は、略直方体状をなす第1箱状部材20(収容部材)と、同じく略直方体状をなす第2箱状部材40(収容部材)とを備えている。第1箱状部材20及び第2箱状部材40は、2つのヒンジ12(図3参照)を介して互いに開閉可能に構成されている。また、第1箱状部材20及び第2箱状部材40は、2つのロック手段13によって閉状態に固定されている。なお、両ロック手段13は、図柄表示装置キャリア11においてヒンジ12が設けられている面とは反対側の面に設けられている。また、両ロック手段13間には把手取付部14が設けられ、把手取付部14には把手15が取り付けられている。
(2)第1箱状部材20の構成
図1〜図3に示されるように、第1箱状部材20は、略矩形板状をなす底壁20aと、周壁20bとからなっている。周壁20bの先端部分は第1開口部22を構成しており、周壁20bの先端面は、第2箱状部材40と接合しうる第1接合面21となっている。
また、底壁20aの内面全体及び周壁20bの内面全体には、硬質の発泡ウレタン材23(弾性材)が配置されている。そして、底壁20aには、保持部材としての第1保持フレーム24が取り付けられている。図4に示されるように、第1保持フレーム24は、板状部材の両側部分をそれぞれ90°屈曲させ、さらに屈曲部分の先端側を反対方向に90°屈曲させることで、断面略コ字状に形成される。なお、板状部材において屈曲していない部分が略矩形状をなす正面板25となり、屈曲部分の基端側が側面板26となり、屈曲部分の先端側が取付板27となる。
図2に示されるように、正面板25は、第1開口部22の近傍において第1接合面21よりも10〜20mm程度引っ込んだ状態で配置されている。図2〜図4に示されるように、正面板25には略矩形状をなす図柄表示装置取付孔28(図柄表示装置取付部)が設けられており、図柄表示装置取付孔28の略中央部には、図柄表示装置ユニット50が取り付けられている。なお、取付状態において、図柄表示装置ユニット50は、底壁20aの内面から離間した状態に保持される(図5参照)。
図7に示されるように、図柄表示装置ユニット50は、前記液晶式図柄表示装置51(専用装置)と、液晶式図柄表示装置51の裏側に配置された表示制御基板34(表示制御装置、専用装置)と、表示制御基板34の裏側に配置された音声制御基板32(専用装置)とを備えている。なお、液晶式図柄表示装置51では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出が行われるようになっている。また、液晶式図柄表示装置51には、表示画面Hが第1開口部22側を向いた状態で配置されている。よって、図柄表示装置キャリア11を開けた状態で表示画面Hが露出するため、液晶式図柄表示装置51の表示が見やすくなる。なお、表示画面Hには、複数種類の図柄を複数列で変動または停止表示させて図柄組み合わせを導出させる図柄組み合わせゲームが表示可能となっている。具体的には、複数種類の図柄が左、右、中の3列で変動し、左→右→中の順番で停止するようになっている。さらに、表示画面Hには、魚などのキャラクタを登場させるといった演出が表示される。
なお、図2,図3,図6,図7に示されるように、図柄表示装置ユニット50の正面の面積は、図柄表示装置取付孔28の面積よりもかなり小さくなっている。このため、図柄表示装置ユニット50は、合成樹脂製のスペーサ52を介して正面板25に取り付けられている。スペーサ52は、略矩形板状をなすスペーサ本体53と、図柄表示装置ユニット50の側面に沿ってスペーサ本体53の裏面側に突出する取付部54とからなっている。スペーサ本体53は、液晶式図柄表示装置51と図柄表示装置取付孔28との隙間と同一の形状かつ同一の大きさに設定されている。取付部54には、図柄表示装置ユニット50の側面に突設されたブラケット50aが固定されている。これにより、図柄表示装置ユニット50がスペーサ52に取り付けられる。
また、図3〜図5に示されるように、前記第1保持フレーム24の正面板25には、スピーカ用透孔部30が左右一対に設けられている。各スピーカ用透孔部30は、第1保持フレーム24の表裏を連通させる複数の透孔からなっている。各透孔は、それぞれ同一の内径を有しており、互いに等間隔に配置されている。そして、正面板25において一対のスピーカ用透孔部30に対応する位置の裏側には、遊技の状態に応じて各種音声(効果音など)を出力するスピーカ35がそれぞれ配設されている。
図4,図5に示されるように、前記第1保持フレーム24の側面板26は略長方形状をなしており、側面板26には、長方形状をなす孔部29が側面板26の長手方向に沿って複数設けられている。これにより、第1保持フレーム24が軽量化される。また、第1箱状部材20及び第2箱状部材40が開状態にあるときに、第1保持フレーム24によって保持されるパチンコ機の電気的構成部品(液晶式図柄表示装置51、表示制御基板34及び音声制御基板32など)から発生した熱を、孔部29を介して第1箱状部材20の外部に放出することができる(図4の矢印F1参照)。
なお、第1保持フレーム24を前記第1箱状部材20の底壁20aに取り付けた状態において、側面板26と周壁20bとの間には隙間S1(図3参照)が形成される。この隙間S1には、図柄表示装置ユニット50から延設されて孔部29を通過した配線33が配置されるようになっている。
また、前記取付板27は帯板状をなしており、取付板27には複数の雌ネジ部27aが配設されている。そして、取付板27を底壁20a上に配置し、底壁20aの外面側から貫通させたネジ27b(図5参照)を各雌ネジ部27aに螺着させることにより、第1箱状部材20に対して第1保持フレーム24が着脱可能に取り付けられる。
(3)第2箱状部材40の構成
図1〜図3に示されるように、第2箱状部材40は、略矩形板状をなす底壁40aと、周壁40bとからなっている。周壁40bの先端部分は第2開口部42を構成しており、周壁40bの先端面は、第1箱状部材20の前記第1接合面21と接合しうる第2接合面41となっている。
また、底壁40aの内面全体及び周壁40bの内面全体には、硬質の発泡ウレタン材44(弾性材)が配置されている。また、底壁40aには、保持部材としての第2保持フレーム43が取り付けられている。図8に示されるように、第2保持フレーム43は、板状部材の両側部分をそれぞれ90°屈曲させ、さらに屈曲部分の先端側を反対方向に90°屈曲させることで、断面略コ字状に形成される。なお、板状部材において屈曲していない部分が略矩形状をなす正面板45となり、屈曲部分の基端側が側面板46となり、屈曲部分の先端側が取付板47となる。
図2に示されるように、正面板45は、第2開口部42の近傍において第2接合面41よりも10〜20mm程度引っ込んだ状態で配置されている。図3,図8に示されるように、正面板45には矩形状をなすスイッチ取付孔48が設けられており、スイッチ取付孔48には電源スイッチ49が取り付けられている。電源スイッチ49は、オン位置に操作されることにより、前記液晶式図柄表示装置51などに電源を供給する機能を有している。また、正面板45におけるスイッチ取付孔48の近傍には、矩形状をなす差込口取付孔63が設けられ、差込口取付孔63には、電源コード差込口38がネジ止めされている。電源コード差込口38には、外部電源(家庭用電源)に接続可能な電源コード(図示略)が差し込まれている。なお、電源コードは、例えば前記隙間S1に収納されるようになっている。
また、正面板45には円形状をなすダイヤル取付孔61が設けられ、ダイヤル取付孔61には音量調整ダイヤル62(音声出力調整装置、共用装置)が取り付けられている。図11に示されるように、音量調整ダイヤル62は、配線33を介して前記音声制御基板32に電気的に接続されている。
図3,図8に示されるように、正面板45には矩形状をなす説明装置取付孔71が設けられ、説明装置取付孔71には、液晶式図柄表示装置51の表示内容を説明するための表示内容説明装置72(共用装置)が取り付けられている。本実施形態において、表示内容説明装置72は、3桁の数字が表示可能な7セグメント式の表示装置である。なお、表示内容説明装置72に表示される番号(例えば、「表示内容3」を示す「3」)は、液晶式図柄表示装置51の表示内容の種類(例えば、ハズレ演出、ハズレリーチ演出、大当り演出など)を示している。しかも、上記番号が示す表示内容は、遊技演出の時間及び内容が対応付けられた複数の変動パターンのうちのいずれか1つに対応している。ゆえに、上記番号は、表示内容の種類だけでなく、変動パターンの種類も示している(例えば、「3」は変動パターンP3を示す)。
また、表示内容説明装置72には、液晶式図柄表示装置51の表示内容の表示態様(表示モード)を示す番号も表示されるようになっている。なお、本実施形態において、表示モードは、全表示内容紹介モード、第1のリーチ紹介モード、第2のリーチ紹介モード及びオートモードの4種類である。全表示内容紹介モードは、液晶式図柄表示装置51にて実行されうる全ての表示内容を紹介可能なモードであり、表示内容説明装置72には「−1−」が表示されるようになっている。第1のリーチ紹介モードは、リーチ演出を伴う表示内容(本実施形態では大当り演出のみ)の一部やハズレ演出を伴う表示内容を順番に紹介するモードであり、表示内容説明装置72には「−2−」が表示されるようになっている。第2のリーチ紹介モードは、リーチ演出を伴う表示内容(本実施形態では大当り演出のみ)だけを順番に紹介するモードであり、表示内容説明装置72には「−3−」が表示されるようになっている。また、オートモードは、液晶式図柄表示装置51にて実行されうる表示内容を無作為に紹介するランダム紹介モードであり、表示内容説明装置72には「−4−」が表示されるようになっている。なお、第1のリーチ紹介モード、第2のリーチ紹介モード及びオートモードは、液晶式図柄表示装置51の表示内容が自動で変更される自動変更モードである。
図3,図8,図10に示されるように、正面板45において説明装置取付孔71の近傍には、矩形状をなす6つのスイッチ取付孔73が所定間隔ごとに設けられている。各スイッチ取付孔73には、表示内容変更装置74(共用装置)を構成する切換スイッチ(モード選択スイッチ74a、モード決定スイッチ74b、オートモード決定スイッチ74c、送りスイッチ74d、戻しスイッチ74e、スキップスイッチ74f)が取り付けられている。なお、本実施形態の切換スイッチとしては、操作ボタンを操作している間のみ信号を出力する機械式スイッチ(メカスイッチ)が用いられている。なお、切換スイッチとしてメカスイッチを用いる代わりに、営業マンの手が接触したときに信号を出力するタッチセンサ、例えば遊技者の手が近づいたときに信号を出力する電磁式スイッチ(近接スイッチ)や光センサなどを切換スイッチとして用いてもよい。
図10に示されるモード選択スイッチ74aは、全表示内容紹介モード、第1のリーチ紹介モード及び第2のリーチ紹介モードを表示内容説明装置72に表示させるために、手動操作されるようになっている。モード選択スイッチ74aは、手動操作されているときにオン状態となり、モード選択信号を主制御基板31のメインCPU31a(図11参照)に出力するようになっている。なお、メインCPU31aは、モード選択信号が入力される度に、全表示内容紹介モード(「−1−」)→第1のリーチ紹介モード(「−2−」)→第2のリーチ紹介モード(「−3−」)→全表示内容紹介モード(「−1−」)→…の順番で、表示内容説明装置72に表示を行わせるようになっている。また、モード決定スイッチ74bは、表示内容説明装置72に表示される表示モードから1つの表示モードを決定するために、手動操作されるようになっている。モード決定スイッチ74bは、手動操作されているときにオン状態となり、モード決定信号をメインCPU31aに出力するようになっている。
また、前記オートモード決定スイッチ74cは、表示モードを前記オートモードに決定するために、手動操作されるようになっている。オートモード決定スイッチ74cは、手動操作されているときにオン状態となり、オートモード決定信号をメインCPU31aに出力するようになっている。
さらに、図10に示す前記送りスイッチ74d、前記戻しスイッチ74e、前記スキップスイッチ74fは、手動選択装置74gを構成している。手動選択装置74gは、全表示内容紹介モードに設定された際に手動操作されることにより、液晶式図柄表示装置51の表示内容を変更可能としている。即ち、全表示内容紹介モードは、液晶式図柄表示装置51の表示内容を手動で変更する手動変更モードである。送りスイッチ74dは、液晶式図柄表示装置51の表示内容を次の表示内容に移行させるために、手動操作されるようになっている。送りスイッチ74dは、手動操作されているときにオン状態となり、送り信号をメインCPU31aに出力するようになっている。戻しスイッチ74eは、液晶式図柄表示装置51の表示内容を前の表示内容に戻すために、手動操作されるようになっている。戻しスイッチ74eは、手動操作されているときにオン状態となり、戻し信号をメインCPU31aに出力するようになっている。スキップスイッチ74fは、液晶式図柄表示装置51にて表示中の表示内容を強制終了させて次の表示内容に移行させるために、手動操作されるようになっている。スキップスイッチ74fは、手動操作されているときにオン状態となり、スキップ信号をメインCPU31aに出力するようになっている。
図3,図11に示されるように、前記第2保持フレーム43の正面板45の裏側には、第1電源装置75(共用装置)と、第1電源装置75に電気的に接続される第2電源装置76(共用装置)とが取り付けられている。第1電源装置75は、前記電源スイッチ49を介して前記電源コード差込口38に電気的に接続されている。第1電源装置75は、電源基板や変圧器などを備えている。第1電源装置75の変圧器は、電源基板に取り付けられており、電源コード差込口38に差し込まれた電源コードが外部電源に接続され、電源スイッチ49がオン位置に操作された際に、外部電源の電圧(100V)を24Vに変換する機能を有している。また、第2電源装置76も、電源基板や変圧器などを備えている。第2電源装置76の変圧器は、電源基板に取り付けられており、第1電源装置75によって変換された電源をさらに最適化(5Vに変換)する機能を有している。第2電源装置76は、前記主制御基板31に電気的に接続されており、主制御基板31を介して、各制御基板31,32,34,37及び液晶式図柄表示装置51に電源を供給するようになっている。
また、図3,図9に示されるように、正面板45の裏側には、主制御基板31(専用装置)及び統括制御基板37(専用装置)がネジ止めされている。図9に示されるように、主制御基板31は、複数のボス77を介して正面板45にネジ止めされており、統括制御基板37も、複数のボス77を介して正面板45にネジ止めされている。これにより、主制御基板31と正面板45との間に隙間が生じるとともに、統括制御基板37と正面板45との間に隙間が生じるため、外部から第2箱状部材40に加わった衝撃が各制御基板31,37に伝わりにくくなる。同様に、第1電源装置75の電源基板は、複数のボス77を介して正面板45にネジ止めされており、第2電源装置76の電源基板も、複数のボス77を介して正面板45にネジ止めされている。これにより、第1電源装置75の電源基板と正面板45との間に隙間が生じるとともに、第2電源装置76の電源基板と正面板45との間に隙間が生じるため、外部から第2箱状部材40に加わった衝撃が各電源基板に伝わりにくくなる。
図8,図9に示されるように、前記第2保持フレーム43の側面板46は略長方形状をなしており、側面板46には、長方形状をなす孔部81が側面板46の長手方向に沿って複数設けられている。これにより、第2保持フレーム43が軽量化される。また、第1箱状部材20及び第2箱状部材40が開状態にあるときに、第2保持フレーム43によって保持されるパチンコ機の電気的構成部品(第1電源装置75、第2電源装置76、主制御基板31及び統括制御基板37など)から発生した熱を、孔部81を介して第2箱状部材40の外部に放出することができる(図8の矢印F2参照)。
なお、第2保持フレーム43を前記第2箱状部材40の底壁40aに取り付けた状態において、側面板46と周壁40bとの間には隙間S2(図3参照)が形成される。この隙間S2には、前記第1箱状部材20の隙間S1から延びる配線33が配置されるようになっている。この配線33は、孔部81を通過して、主制御基板31、統括制御基板37、第1電源装置75の電源基板及び第2電源装置76の電源基板に接続されるようになっている。
また、前記取付板47は帯板状をなしており、取付板47には複数の雌ネジ部47aが配設されている。そして、取付板47を底壁40a上に配置し、底壁40aの外面側から貫通させたネジ47b(図9参照)を各雌ネジ部47aに螺着させることにより、第2箱状部材40に対して第2保持フレーム43が着脱可能に取り付けられる。
(4)図柄表示装置キャリア11の電気的構成
図11に示されるように、図柄表示装置キャリア11は、主制御基板31、前記音声制御基板32、前記表示制御基板34及び統括制御基板37を備えている。主制御基板31には統括制御基板37が電気的に接続されており、統括制御基板37は、前記配線33を介して音声制御基板32及び表示制御基板34にそれぞれ接続されている。統括制御基板37には、主制御基板31から出力された制御信号が入力され、音声制御基板32及び表示制御基板34には、統括制御基板37から出力された制御信号が入力されるようになっている。
(4−1)主制御基板31の電気的構成
主制御基板31はメインCPU31aを備えており、メインCPU31aにはROM31b及びRAM31cが接続されている。メインCPU31aは、図柄組み合わせゲームに係る各種抽選に用いる大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、メインCPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。RAM31cには、図柄表示装置キャリア11の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。また、RAM31cには、図柄表示装置キャリア11の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。また、ROM31bには、図柄表示装置キャリア11を制御するための制御プログラムや、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、前記液晶式図柄表示装置51に表示される各列の図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームを開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)するまでの間の遊技演出(表示演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、各変動パターンには、それぞれ停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右が対応付けられている。そして、この対応付けられた停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右が、液晶式図柄表示装置51に左図柄、中図柄、右図柄として最終的に導出される。
図柄組み合わせゲーム用の変動パターンは、ハズレ演出用、ハズレリーチ演出用、大当り演出用に分類されており、当該分類ごとに複数種類の変動パターンが振り分けられている。ハズレ演出(通常変動)は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、ハズレの組み合わせで停止するように展開される演出である。ハズレリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、ハズレの組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。リーチ演出は、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチなど)が形成されてから、大当りの組み合わせまたはハズレの組み合わせで停止または一旦停止するまでの間に行われる演出である。なお、ノーマルリーチ演出とは、左図柄及び右図柄が同一の図柄で停止した状態で中図柄を変動させた後に、確定停止して図柄組み合わせを導出させる演出をいう。また、スーパーリーチ演出とは、例えば左図柄及び右図柄が同一の図柄で停止した状態で、特別な演出を行うとともに、中図柄を変動させた後に確定停止して図柄組み合わせを導出させる演出をいう。なお、「特別な演出」とは、例えば、キャラクタが出現する演出、背景が切り替わる演出、音声が高まる演出、ランプの点滅が激しくなる演出などをいう。
図11に示されるROM31bには、図柄組み合わせゲーム用の変動パターンP1〜P27が振り分けられた変動パターン振分テーブル(図12参照)が記憶されている。本実施形態の変動パターン振分テーブルには、ハズレ演出用の変動パターンP1,P2、ハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P8,P13,P18,P23及び大当り演出用の変動パターンP4〜P7,P9〜P12,P14〜P17,P19〜P22,P24〜P27が振り分けられている。なお、変動パターンP3〜P7はノーマルリーチの場合のパターンを示し、変動パターンP8〜P27はスーパーリーチの場合のパターンを示している。具体的に言うと、変動パターンP1,P2は、ハズレ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP3は、ノーマルリーチの場合において、中図柄が、大当り図柄とは異なる図柄で停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP4〜P7は、ノーマルリーチの場合において、中図柄が、大当り図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP8は、スーパーリーチ発展後、背景として灯台が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄とは異なる図柄で停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP9〜P12は、スーパーリーチ発展後、背景として灯台が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP13は、スーパーリーチ発展後、雷が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄とは異なる図柄で停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP14〜P17は、スーパーリーチ発展後、雷が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP18は、スーパーリーチ発展後、タイ釣りの様子が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄とは異なる図柄で停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP19〜P22は、スーパーリーチ発展後、タイ釣りの様子が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP23は、スーパーリーチ発展後、イワナ釣りの様子が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄とは異なる図柄で停止するハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP24,P25は、スーパーリーチ発展後、イワナ釣りの様子が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP26,P27は、スーパーリーチ発展後、バス釣りの様子が表示される演出が行われるとともに、中図柄が、大当り図柄で停止する大当り演出のベースとなるパターンを示している。
また、図12に示されるように、ハズレ演出、ハズレリーチ演出及び大当り演出の時間(図柄変動時間)は、変動パターンP1〜P27ごとに異なっている。具体的には、変動パターンP1に基づいてハズレ演出が12秒間実行され、変動パターンP2に基づいてハズレ演出が5秒間実行されるようになっている。また、変動パターンP3に基づいてハズレリーチ演出が22秒間実行され、変動パターンP8,P13に基づいてハズレリーチ演出が45秒間実行され、変動パターンP18に基づいてハズレリーチ演出が49秒間実行され、変動パターンP23に基づいてハズレリーチ演出が54秒間実行されるようになっている。さらに、変動パターンP4に基づいて大当り演出が22秒間実行され、変動パターンP5,P6に基づいて大当り演出が26秒間実行され、変動パターンP7,P26に基づいて大当り演出が30秒間実行されるようになっている。また、変動パターンP9,P10,P14,P15,P19,P21に基づいて大当り演出が45秒間実行され、変動パターンP11,P16,P20,P22に基づいて大当り演出が50秒間実行され、変動パターンP12,P17に基づいて大当り演出が55秒間実行されるようになっている。また、変動パターンP24に基づいて大当り演出が58秒間実行され、変動パターンP25に基づいて大当り演出が61秒間実行され、変動パターンP27に基づいて大当り演出が47秒間実行されるようになっている。
図12に示されるように、変動パターンP5,P7,P10,P12,P15,P17,P20,P22,P25,P27では、全図柄を特定図柄(確率変動を開始させる契機となる図柄)で停止させて確率変動(大当りの抽選確率が高確率に変動した状態)を開始させる演出が実行される。また、変動パターンP6,P7,P11,P12,P16,P17,P21,P22では、仮停止した全図柄を再変動させる再抽選(復活)が実行される。なお、変動パターンP6,P11,P16,P21に基づいて実行される再抽選においては、全図柄が非特定図柄(確率変動を開始させる契機とはならない図柄)で仮停止した後、全図柄が再変動して非特定図柄の組み合わせで確定停止する演出が行われるようになっている。変動パターンP7,P12,P17,P22に基づいて実行される再抽選においては、全図柄が特定図柄または非特定図柄で仮停止した後、全図柄が再変動して特定図柄の組み合わせで確定停止する演出が行われるようになっている。
また、図13,図14に示されるように、変動パターンP2,P6,P9,P14,P25,P26では、大当りになるかもしれないことを予告する大当り予告が実行される。変動パターンP2に基づいて実行される大当り予告においては、背景として海が表示された状態で、カニが画面に現われる演出が行われるようになっている。変動パターンP6,P9に基づいて実行される大当り予告においては、背景として海が表示された状態で、飛行機が画面に現われる演出が行われるようになっている。変動パターンP14に基づいて実行される大当り予告においては、背景として湖が表示された状態で、白鳥が画面に現われる演出が行われるようになっている。変動パターンP25に基づいて実行される大当り予告においては、背景として川が表示された状態で、アライグマが画面に現われる演出が行われるようになっている。変動パターンP26に基づいて実行される大当り予告においては、背景として湖が表示された状態で、渡り鳥数匹が画面に現われる演出が行われるようになっている。
図11に示されるROM31bには、第1のリーチ紹介モード用の第1のリーチ紹介モードデータが記憶されている。第1のリーチ紹介モードデータは、変動パターンP1,P2,P6,P9,P14,P19,P25,P26に対応する表示を液晶式図柄表示装置51に行わせるためのデータである(図13参照)。第1のリーチ紹介モードデータは、メインCPU31aに、変動パターンP1→変動パターンP2→変動パターンP25→変動パターンP19→変動パターンP26→変動パターンP9→変動パターンP14→変動パターンP6の順に変動パターンを選択させるためのデータである。また、ROM31bには、第2のリーチ紹介モード用の第2のリーチモード紹介データが記憶されている。第2のリーチ紹介モードデータは、変動パターンP6,P9,P14,P19,P25,P26に対応する表示を液晶式図柄表示装置51に行わせるためのデータである(図14参照)。第2のリーチ紹介モードデータは、メインCPU31aに、変動パターンP25→変動パターンP19→変動パターンP26→変動パターンP9→変動パターンP14→変動パターンP6の順に変動パターンを選択させるためのデータである。
次に、前記メインCPU31aが実行する各種処理(変動パターンの決定など)を説明する。
図11に示されるメインCPU31aは、前記表示内容変更装置74から入力された信号に基づき、前記変動パターンP1〜P27の中から1つの変動パターンを決定するための処理を行う。例えば、表示内容変更装置74のモード決定スイッチ74bから全表示内容紹介モードを示すモード決定信号が入力された場合、メインCPU31aは、前記送りスイッチ74dから入力される送り信号、前記送りスイッチ74dから入力される戻し信号、及び、前記スキップスイッチ74fから入力されるスキップ信号を有効化する。送りスイッチ74dから送り信号が入力された場合、メインCPU31aは、液晶式図柄表示装置51にて表示中の表示内容の次の表示内容に対応する変動パターンを決定する。例えば、表示中の表示内容に対応する変動パターンが変動パターンP10である場合、メインCPU31aは、変動パターンP11を決定する。なお、メインCPU31aは、送りスイッチ74dから送り信号が入力される度に、変動パターンP1→変動パターンP2→…→変動パターンP27→変動パターンP1→変動パターンP2の順に変動パターンを変更するようになっている。また、戻しスイッチ74eから戻し信号が入力された場合、メインCPU31aは、表示中の表示内容の前の表示内容に対応する変動パターンを決定する。例えば、表示中の表示内容に対応する変動パターンが変動パターンP10である場合、メインCPU31aは、変動パターンP9を決定する。なお、メインCPU31aは、戻しスイッチ74eから戻し信号が入力される度に、変動パターンP1→変動パターンP27→変動パターンP26→…→変動パターンP2→変動パターンP1の順に変動パターンを変更するようになっている。
また、モード決定スイッチ74bから第1のリーチ紹介モードを示すモード決定信号が入力された場合、メインCPU31aは、ROM31bに記憶された第1のリーチ紹介モードデータを選択して、RAM31cの記憶領域に記憶させる。そして、メインCPU31aは、選択した第1のリーチ紹介モードデータに基づいて、変動パターンP1を決定する。さらに、モード決定スイッチ74bから第2のリーチ紹介モードを示すモード決定信号が入力された場合、メインCPU31aは、ROM31bに記憶された第2のリーチ紹介モードデータを選択して、RAM31cの記憶領域に記憶させる。そして、メインCPU31aは、選択した第2のリーチ紹介モードデータに基づいて、変動パターンP25を決定する。
また、表示内容変更装置74のオートモード決定スイッチ74cからオートモードを示すオートモード決定信号が入力された場合、図11に示されるメインCPU31aは、所定の周期毎に更新される前記大当り判定用乱数の値をRAM31cから読み出し、その値をRAM31cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU31aは、RAM31cの所定の格納領域に格納されている大当り判定用乱数の値とROM31bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り判定(当り抽選)を行う。
例えば、大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、メインCPU31aは、大当りを決定する。本実施形態では、大当り判定用乱数の採りうる数値を0〜946(全947通りの整数)としている。そして、メインCPU31aは、大当り判定用乱数の採りうる数値の中からあらかじめ定めた3個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を947分の3(=315.7分の1)として大当り判定を行う。
そして、図11に示されるメインCPU31aは、RAM31cから前記変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記大当り演出用の変動パターンP4〜P7,P9〜P12,P14〜P17,P19〜P22,P24〜P27の中から1つの変動パターンを決定する。
また、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU31aは、RAM31cから読み出した前記リーチ判定用乱数の値とROM31bに記憶されているリーチ判定値とを比較してハズレリーチを実行するか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致)の場合、メインCPU31aは、ハズレリーチを決定する。そして、メインCPU31aは、RAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記ハズレリーチ演出用の変動パターンP3,P8,P13,P18,P23の中から1つの変動パターンを決定する。
また、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが不一致)の場合、図11に示されるメインCPU31aは、ハズレ(リーチを伴わないハズレ)を決定する。そして、メインCPU31aは、RAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、前記ハズレ演出用の変動パターンP1,P2を決定する。
その後、各モードに応じて変動パターンを決定したメインCPU31aは、前記統括制御基板37の統括CPU37aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、メインCPU31aは、最初に、変動パターンを指定するとともに図柄の変動開始を指示する第1の変動パターン指定コマンドを生成して出力する。
また、メインCPU31aは、ROM31bに記憶された変動パターンP1〜P27ごとにあらかじめ定められている図柄変動時間を確認し、その図柄変動時間を変動タイマとしてRAM31cにセット(一時的に記憶)する。
そして、図11に示されるメインCPU31aは、前記液晶式図柄表示装置51にて図柄の変動表示が開始されると、RAM31cに記憶されている変動タイマ(図柄変動時間)の減算を開始する。なお、この変動タイマ(図柄変動時間)は、所定の割込み周期(4ms)ごとに減算されるようになっている。
さらに、メインCPU31aは、変動タイマ(図柄変動時間)の減算を行うとともに、図柄の変動表示の残り図柄変動時間を計測(確認、判定)するようになっている。具体的には、メインCPU31aは、図柄変動時間の減算を行った後、変動タイマとして記憶されている図柄変動時間が0msになったか否かを判定するようになっている。
残り図柄変動時間が0msになっていると判定した場合、図11に示されるメインCPU31aは、変動タイマの減算を終了するとともに、各列の図柄の停止を指示する第1の確定コマンドを前記統括制御基板37の前記統括CPU37aに対して出力する。その後、メインCPU31aは、RAM31cに第1のリーチ紹介モードデータが記憶されている(第1のリーチ紹介モードである)場合に、液晶式図柄表示装置51の次の表示内容に対応した変動パターンを決定する。例えば、前回の表示において変動パターンP1が決定されている場合、メインCPU31aは、第1のリーチ紹介モードデータに基づいて変動パターンP2を決定する。また、メインCPU31aは、RAM31cに第2のリーチ紹介モードデータが記憶されている(第2のリーチ紹介モードである)場合に、液晶式図柄表示装置51の次の表示内容に対応した変動パターンを決定する。例えば、前回の表示において変動パターンP25が決定されている場合、メインCPU31aは、第1のリーチ紹介モードデータに基づいて変動パターンP19を決定する。さらに、メインCPU31aは、オートモード決定スイッチ74cからオートモード決定信号が入力されている(オートモードである)場合に、再度前記大当り判定用乱数の値をRAM31cから読み出し、その値とROM31bに記憶されている前記大当り判定値とを比較して大当り判定を行う。
一方、残り図柄変動時間が0msになっていないと判定した場合、メインCPU31aは、前記表示内容変更装置74のスキップスイッチ74fが操作されたか否か、即ち、前記スキップスイッチ74fからのスキップ信号がオフ状態からオン状態に切り替わったか否かを判定する。また、メインCPU31aは、スキップスイッチ74fが操作されたと判定した場合に、RAM31cに記憶されている変動タイマ(図柄変動時間)を強制的に0msに書き換えるようになっている。それとともに、メインCPU31aは、第1のスキップコマンドを生成して統括制御基板37の統括CPU37aに対して出力する。その後、メインCPU31aは、表示中の表示内容の次の表示内容に対応する変動パターンを決定する。例えば、表示中の表示内容に対応する変動パターンが変動パターンP10である場合、メインCPU31aは、変動パターンP11を決定する。
(4−2)統括制御基板37の電気的構成
図11に示されるように、統括制御基板37は統括CPU37aを備えており、統括CPU37aにはROM37b及びRAM37cが接続されている。統括CPU37aは、メインCPU31aから前記第1の変動パターン指定コマンドが入力されると、第1の変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンをRAM37cに記憶するようになっている。また、統括CPU37aは、RAM37cに記憶した変動パターンに応じた図柄変動時間をROM37bから確認し、その図柄変動時間を変動中タイマとしてRAM37cにセット(一時的に記憶)する。そして、統括CPU37aは、変動中タイマとして記憶された図柄変動時間の減算を開始させるようになっている。このとき、図柄変動時間は、所定の割込み周期(4ms)ごとに減算される。
また、図11に示される統括CPU37aは、メインCPU31aから入力された第1の変動パターン指定コマンドを、第2の変動パターン指定コマンドとして出力するようになっている。なお、第2の変動パターン指定コマンドは、第1の変動パターン指定コマンドとデータ構成が同じコマンドである。また、第2の変動パターン指定コマンドは、前記音声制御基板32のサブCPU32a及び前記表示制御基板34のサブCPU34aに出力されるようになっている。これにより、音声制御基板32及び表示制御基板34が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板37によって統括的に制御される。
また、全図柄の停止を指示する前記第1の確定コマンドがメインCPU31aから入力されると、統括CPU37aは、RAM37cに記憶されている前記変動中タイマをクリアする(0秒とする)ようになっている。さらに、統括CPU37aは、第1の確定コマンドを第2の確定コマンドとして表示制御基板34のサブCPU34a及び音声制御基板32のサブCPU32aに出力するようになっている。なお、第2の確定コマンドは、第1の確定コマンドとデータ構成が同じコマンドである。
図11に示される統括CPU37aは、メインCPU31aから前記第1のスキップコマンドが入力されたか否か、即ち、前記スキップスイッチ74fが操作されたか否かを判定するようになっている。統括CPU37aは、第1のスキップコマンドが入力されたと判定した場合に、変動中タイマとしてRAM37cに記憶されている残り図柄変動時間を強制的に0msに書き換えるようになっている。その結果、残り図柄変動時間が0msになると、統括CPU37aは、第2のスキップコマンドを、音声制御基板32のサブCPU32a及び表示制御基板34のサブCPU34aに対して出力するようになっている。なお、第2のスキップコマンドは、第1のスキップコマンドとデータ構成が同じコマンドである。
(4−3)表示制御基板34の電気的構成
図11に示されるように、表示制御基板34はサブCPU34aを備えており、このサブCPU34aにはROM34b及びRAM34cが接続されている。RAM34cには、図柄表示装置キャリア11の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。ROM34bには、各種の画像情報(図柄の画像情報、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像、リーチ演出など)が記憶されている。
また、ROM34bには、遊技演出が行われる際に用いられる表示演出用の演出データが複数種類記憶されている。各演出データは、前記変動パターンP1〜P27ごとに対応付けて記憶されている。演出データとは、サブCPU34aが、前記液晶式図柄表示装置51の表示内容(図柄変動、キャラクタの動作など)を制御するための情報、即ち、変動パターンP1〜P27に基づく時間及び内容での演出実行を指示するための情報である。
図11に示されるサブCPU34aには、前記統括CPU37aから前記第2の変動パターン指定コマンドが入力されるようになっている。そして、第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、サブCPU34aは、メインCPU31aにて決定された変動パターンに応じて図柄変動時間をROM34bから確認し、その図柄変動時間を変動中タイマとしてRAM34cにセット(一時的に記憶)する。
また、サブCPU34aは、入力された第2の変動パターン指定コマンドに基づいて、第2の変動パターン指定コマンドに指定されたデータ(例えば、変動パターン、左図柄、右図柄、中図柄、予告のデータ)を、RAM34cの記憶領域に記憶させるようになっている。そして、サブCPU34aは、RAM34cに記憶された各データに基づいて、ROM34bに記憶された複数種類の前記演出データのうちいずれか1つを設定(生成)するようになっている。さらに、サブCPU34aは、設定した演出データをRAM34cの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、液晶式図柄表示装置51による演出が実行される。即ち、サブCPU34aは、前記表示内容変更装置74によって選択された表示モードに基づいて、液晶式図柄表示装置51に表示を行わせる制御を実行するようになっている。詳述すると、第2の変動パターン指定コマンドが入力された場合、サブCPU34aは、演出データを表示信号に変換し、液晶式図柄表示装置51に出力するようになっている。その結果、液晶式図柄表示装置51は、表示信号に基づき表示演出を実行する。
その後、図11に示される前記統括CPU37aから前記第2の確定コマンドが入力されると、サブCPU34aは、RAM34cに記憶されている変動中タイマをクリアする(0秒とする)ようになっている。また、統括CPU37aから前記第2のスキップコマンドが入力された場合であっても、サブCPU34aは、RAM34cに記憶されている変動中タイマをクリアするようになっている。そして、サブCPU34aは、液晶式図柄表示装置51に全図柄の停止を指示するようになっている。これにより、指定された図柄が停止して、液晶式図柄表示装置51に表示される。
(4−4)音声制御基板32の電気的構成
図11に示されるように、前記音声制御基板32はサブCPU32aを備えており、このサブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。RAM32cには、図柄表示装置キャリア11の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。ROM32bには、各種の制御プログラムなどが記憶されている。
また、サブCPU32aは、表示演出が行われる際に用いられる音声演出用の演出データを設定するようになっている。音声演出用の演出データは、それぞれ前記変動パターンP1〜P27ごとに対応付けられている。音声演出用の演出データとは、サブCPU32aが、前記スピーカ35の音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するための情報、即ち、変動パターンP1〜P27に基づく時間及び内容での演出実行を指示するための情報である。なお、音声演出用の演出データは、表示演出用の前記演出データと同様のデータ構成となっている。
図11に示されるサブCPU32aには、前記統括CPU37aから前記第2の変動パターン指定コマンドが入力されるようになっている。そして、第2の変動パターン指定コマンドが入力されると、サブCPU32aは、複数種類の前記音声演出用の演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した演出データを前記RAM32cの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、サブCPU32aは、第2の変動パターン指定コマンドに対応する音声演出用の演出データに基づいて音声制御を行うようになっている。より詳しくは、サブCPU32aは、RAM32cに記憶されている音声演出用の演出データを音声信号に変換し、前記スピーカ35に出力するようになっている。その結果、スピーカ35は、音声信号に基づき所定の報知動作(音声の出力)を行うことができるようになる。
また、サブCPU32aは、音量調整ダイヤル62の回動操作時に出力される操作信号に基づいて、スピーカ35から出力される音声の音量を調整するようになっている。
その後、図11に示される前記統括CPU37aから前記第2の確定コマンドが入力されると、サブCPU32aは、スピーカ35の音声出力の停止を指示するようになっている。
次に、図柄表示装置キャリア11の使用方法を説明する。
図柄表示装置キャリア11を搬送するには、まず、第1箱状部材20及び第2箱状部材40を閉状態にする。なお、第1保持フレーム24の正面板25は、第1箱状部材20の第1接合面21からは突出しておらず、第2保持フレーム43の正面板45は、第2箱状部材40の第2接合面41からは突出していない。よって、第1箱状部材20及び第2箱状部材40を閉状態にしたときでも、第1保持フレーム24と第2保持フレーム43との接触が防止される。
次に、第1箱状部材20及び第2箱状部材40をロック手段13によって閉状態に固定する。その結果、営業マンは、把手15を把持して図柄表示装置キャリア11を搬送できるようになる。なお、図柄表示装置キャリア11には、液晶式図柄表示装置51は収容されるが、大きくて重い遊技盤は収容されない。よって、遊技盤が収容される場合に比べて図柄表示装置キャリア11が軽量化されるため、図柄表示装置キャリア11の搬送が容易になる。また、第1箱状部材20の略中央部に図柄表示装置ユニット50が位置しているため、第1箱状部材20の重量バランスは良好である。よって、図柄表示装置キャリア11を安定した状態で提げることができる。しかも、図柄表示装置キャリア11は剛性のあるハードケースなので、把手15を上側にした状態で安定的に置くことができる。
そして、商品説明を行うにあたり、第2箱状部材40を下側にして図柄表示装置キャリア11を机等に載置し、ロック手段13を解除して第1箱状部材20及び第2箱状部材40を開状態にする。このとき、第1箱状部材20は傾斜した状態となり、第1箱状部材20の第1接合面21は、第2箱状部材40の第2接合面41に対して120°程度の角度をなすようになる(図2参照)。また、液晶式図柄表示装置51の表示画面Hは、第1箱状部材20の第1開口部22側を向いた状態で配置されているため、第1箱状部材20及び第2箱状部材40を開状態にすると液晶式図柄表示装置51が直ちに露出する。
なお、本実施形態では、図柄表示装置キャリア11の外部電源として、一般に普及している家庭用電源を用いているため、顧客店舗に出向いた際に外部電源を容易に確保できる。また、第1電源装置75及び第2電源装置76には変圧器が設けられているため、変圧器を別途用意しなくても、液晶式図柄表示装置51に電源を供給することができる。従って、図柄表示装置キャリア11を用いて商品説明を行うことが容易になる。
次に、表示内容変更装置74を操作して液晶式図柄表示装置51の表示内容を選択すると、主制御基板31は、選択された表示内容に基づいて統括制御基板37に遊技演出の実行を指示するための各種信号を出力する。そして、統括制御基板37は、主制御基板31から入力された各種信号を表示制御基板34及び音声制御基板32に出力する。さらに、表示制御基板34は、統括制御基板37から入力された各種信号に基づいて表示演出の演出実行を指示する。また、音声制御基板32は、統括制御基板37から入力された各種信号に基づいて音声演出の演出実行を指示する。その結果、液晶式図柄表示装置51による図柄変動が開始されるとともに、スピーカ35から音声が出力されるため、営業マンは、遊技演出の説明を開始することができる。
例えば、顧客から特定の表示内容を見たいという要求があった場合、営業マンは、モード選択スイッチ74a及びモード決定スイッチ74bを操作して全表示内容紹介モードに設定する。これにより、送りスイッチ74d、戻しスイッチ74e及びスキップスイッチ74fの操作が有効になる。そして、営業マンは、表示内容説明装置72に表示される番号を見ながら送りスイッチ74dを操作し、所望の表示内容に対応した番号を選択する。仮に、送りスイッチ74dの操作回数が多すぎて所望の表示内容に対応した番号を通過してしまった場合であっても、戻しスイッチ74eを操作することで、すぐに所望の表示内容に対応した番号を選択することができる。例えば、変動パターンP10に対応する表示内容を選択しようとしたにもかかわらず、送りスイッチ74dを操作しすぎて変動パターンP11が選択されてしまった場合、戻しスイッチ74eを1回操作するだけで、変動パターンP10を選択することができる。これらスイッチ74d,74eの操作が終了すると、液晶式図柄表示装置51による図柄変動が開始され、顧客に所望の表示内容を見せることができる。なお、表示内容の表示時間が長すぎることで顧客が飽きてしまい、すぐに次の表示内容を見たいと希望することがある。このような場合であっても、営業マンがスキップスイッチ74fを操作すれば、表示中の表示内容を直ちに終了させ、次の表示内容に対応した液晶式図柄表示装置51による図柄変動を開始させることができる。
また、機種ごとに最も特徴が現われやすい表示内容はリーチ演出である。このため、営業・販売活動においては、リーチ演出を顧客に見せたいという要求が強い。よって、営業マンがモード選択スイッチ74a及びモード決定スイッチ74bを操作して第1のリーチ紹介モードに設定すれば、リーチ演出を伴う表示(変動パターンP25,P19,P26,P9,P14,P6に対応)が行われるようになる。また、第1のリーチ紹介モードでは、リーチ演出を伴わない表示(変動パターンP1,P2に対応)も行われる。このため、営業マンは、リーチ演出が行われない場合と対比しながら、リーチ演出が遊技者を大いに喜ばせるものであることをアピールできる。
なお、リーチ演出を顧客に見せたいものの、営業・販売活動の時間が限られている場合、営業マンがモード選択スイッチ74a及びモード決定スイッチ74bを操作して第2のリーチ紹介モードに設定すれば、リーチ演出を伴う表示のみが行われるようになる。よって、リーチ演出の概要を短時間で顧客に伝えることができる。
また、営業マンがオートモード決定スイッチ74cを操作してオートモードに決定した場合、ハズレ演出、ハズレリーチ演出、大当り演出がランダムに表示されるようになる。これにより、実際の遊技演出に近い表示内容を再現できるため、パチンコ機に関するより正確な情報を顧客に提供することができる。
商品説明の終了後、図柄表示装置キャリア11の片付けを行う際には、電源コードを外部電源及び電源コード差込口38から取り外し、取り外した電源コードを第1箱状部材20の隙間S1に収納する。そして、第1箱状部材20及び第2箱状部材40を閉状態にし、両者をロック手段13によって閉状態に固定する。その結果、図柄表示装置キャリア11の片付けが終了する。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態の図柄表示装置キャリア11には、大きくて重い遊技盤全体が収容されるのではなく、遊技盤の中で顧客が最も関心を寄せる液晶式図柄表示装置51が収容される。よって、液晶式図柄表示装置51を支持する板材(ベニヤ)等が省略されることで、図柄表示装置キャリア11内を構成する部品点数が減少するため、図柄表示装置キャリア11の小型化・軽量化が可能となる。
さらに、液晶式図柄表示装置51にて表示される表示内容が多数存在する場合、顧客が希望する表示内容が表示されるまでに長時間待たなければならない場合があり、営業・販売活動をスムーズに行うことができない。その点、本実施形態によれば、表示内容変更装置74を操作することにより、顧客が希望する表示内容に即座に変更することができる。よって、営業・販売活動をスムーズに行うことができる。
(2)本実施形態によれば、一旦表示内容変更装置74を操作して自動変更モード(第1のリーチ紹介モード、第2のリーチ紹介モード及びオートモード)に設定しておけば、顧客が希望する表示内容が自動的に紹介される。よって、複数の表示内容を紹介する際に表示内容変更装置74を何回も操作しなくても済むため、営業マンの負担を低減できる。また、表示内容変更装置74を操作することで手動変更モード(全表示内容紹介モード)に設定しておけば、顧客の希望に応じて、例えば特定の表示内容のみを紹介することもできる。
(3)本実施形態の手動選択装置74gは、液晶式図柄表示装置51の表示内容を次の表示内容に移行させる送りスイッチ74dを備えている。このため、手動選択装置74gを、表示内容の種類(27種類)と同数のスイッチによって構成しなくても済む。よって、手動選択装置74gを低コストで作製することができる。
(4)上記実施形態のように、送りスイッチ74dを操作しすぎて所望の表示内容を通過してしまった場合であっても、戻しスイッチ74eを操作することで、すぐに所望の表示内容を選択することができる。従って、営業・販売活動をよりスムーズに行うことができる。
(5)上記実施形態のように、表示中の表示内容の表示時間が長すぎて顧客が飽きてしまった場合であっても、営業マンがスキップスイッチ74fを操作することで、表示中の表示内容を強制終了させて次の表示内容を表示させることができる。ゆえに、顧客を退屈させることなく営業・販売活動を行うことができる。
(6)本実施形態では、図柄表示装置ユニット50のみが存在し、スペースに余裕がある第1保持フレーム24に、スピーカ35が取り付けられている。よって、主制御基板31、統括制御基板37、第1電源装置75、第2電源装置76が存在し、スペースに余裕がない第2保持フレーム43にスピーカ35を取り付ける場合に比べて、スピーカ35の取り付けが容易になる。また、第1保持フレーム24にスピーカ35を取り付けることで、第1箱状部材20及び第2箱状部材40を開状態にした場合に、スピーカ35の前側にあるスピーカ用透孔部30が顧客の方向に向くようになる。その結果、スピーカ35の発する音声が顧客の耳に届きやすくなる。さらに、液晶式図柄表示装置51とスピーカ35との位置関係が実機に近付くため、リアリティが高くなる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態の表示モードは、全表示内容紹介モード、第1のリーチ紹介モード、第2のリーチ紹介モード及びオートモードの4種類であった。
しかし、表示モードとして、大当り演出を伴う表示内容(変動パターンP4〜P7,P9〜P12,P14〜P17,P19〜P22,P24〜P27に対応)を順番に紹介する大当り紹介モードなどがあってもよい。このようにすれば、大当り演出だけをまとめて見せることができ、大当りが遊技者を大いに喜ばせるものであることを顧客にアピールしやすくなる。
また、表示モードとして、ハズレリーチ演出を伴う表示内容(変動パターンP3,P8,P13,P18,P23に対応)を順番に紹介するハズレリーチ紹介モードなどがあってもよい。このようにすれば、ハズレリーチ演出だけをまとめて見せることができ、ハズレになったとしても遊技者は腹を立てなくて済むことを顧客にアピールしやすくなる。
さらに、表示モードとして、大当りの信頼度が100%となるプレミアムリーチを伴う表示内容(変動パターンP26,P27に対応)を順番に紹介するプレミアムリーチ紹介モードなどがあってもよい。
・上記実施形態のオートモードは1種類のみであったが、複数種類あってもよい。例えば、オートモードは、大当りの抽選確率が高確率となるオートモードと、大当りの抽選確率が低確率となるオートモードとの2種類であってもよい。
この場合、表示内容変更装置74のオートモード決定スイッチ74cの操作により表示モードがオートモード(低確率時)に設定された場合、メインCPU31aは、大当りの変動パターンが決定される確率を例えば60.25分の1として変動パターンの決定を行う。一方、表示モードがオートモード(高確率時)に設定された場合、メインCPU31aは、大当りの変動パターンが決定される確率を例えば10.04分の1として変動パターンの決定を行う。
このようにすれば、表示モードをオートモード(高確率時)に設定することにより、大当りの抽選確率が高確率に変動する確率変動状態を再現できるとともに、表示モードをオートモード(低確率時)に設定することにより、確率変動状態ではない通常状態を再現できる。よって、リアリティがいっそう高い遊技演出を再現することができる。
・本実施形態では、第1及び第2のリーチ紹介モードにて紹介されるリーチ演出を伴う表示内容は、大当り演出のみであった。しかし、第1及び第2のリーチ紹介モードは、大当り演出に加えて、ハズレリーチ演出を紹介するようにしてもよい。この場合、大当り演出を全て紹介した後、ハズレリーチ演出を紹介するようにしてもよいし、ハズレリーチ演出を全て紹介した後、大当り演出を紹介するようにしてもよい。また、大当り演出とハズレリーチ演出とを交互に1つずつ紹介するようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1保持フレーム24の正面板25にスピーカ用透孔部30及びスピーカ35が設けられ、第2保持フレーム43の正面板45に主制御基板31及び統括制御基板37がネジ止めされていた。しかし、図15に示されるように、第2保持フレーム43の正面板45にスピーカ用透孔部30及びスピーカ35を設け、第1保持フレーム24の正面板25に主制御基板31及び統括制御基板37をネジ止めしてもよい。
このようにした場合、機種ごとの交換が必要な専用装置(液晶式図柄表示装置51、主制御基板31、統括制御基板37、音声制御基板32、表示制御基板34)のみが第1箱状部材20に収容される。また、機種ごとの交換が不要な共用装置(スピーカ35、第1電源装置75、第2電源装置76、表示内容説明装置72、表示内容変更装置74など)のみが第2箱状部材40に収容される。よって、図柄表示装置キャリア11を他機種のパチンコ機用に変更する場合、第1箱状部材20に収容されている専用装置のみを交換すれば済む。このとき、第2箱状部材40に収容されている共用装置への作業は何ら必要ないため、変更作業が容易になる。
・上記実施形態において、第1箱状部材20(底壁20a)の外側部に、第2箱状部材40の第2接合面41に対して第1箱状部材20の第1接合面21を垂直状態に支持する脚部を設けてもよいし、傾斜状態に支持する脚部を設けてもよい。このようにすれば、第1箱状部材20を脚部によって支持することで、第1箱状部材20内の液晶式図柄表示装置51の表示画面Hも垂直または傾斜状態となるため、垂直または傾斜状態にない場合に比べて液晶式図柄表示装置51が見やすくなる。
なお、前記脚部は、例えば回動軸部を中心として回動させることにより折り畳み可能となることが好ましい。また、脚部は、伸縮可能となることが好ましい。このようにすれば、図柄表示装置キャリア11を持ち運びする際に、脚部があまり出っ張らず邪魔にならない。
・上記実施形態において、図柄表示装置キャリア11自体にキャスター(車輪)を取り付けて、図柄表示装置キャリア11の搬送を容易にしてもよい。しかしながら、図柄表示装置キャリア11を例えば傾斜地などに載置すると、図柄表示装置キャリア11を安定させることができないため、図柄表示装置キャリア11はキャスターを備えていないことが好ましい。この場合、必要に応じて市販のキャスター付きの台を用いれば、図柄表示装置キャリア11を台に載せて容易に運ぶことができる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記収容部材は、第1接合面に第1開口部を有する第1箱状部材と、前記第1接合面と接合しうる第2接合面に第2開口部を有する第2箱状部材とからなり、前記第1箱状部材及び前記第2箱状部材がヒンジを介して開閉可能に構成されるとともに、前記第1箱状部材は、遊技機の電気的構成部品であって機種ごとの交換が必要な専用装置を前記第1箱状部材の内面から離間した状態で保持する第1保持部材を備え、前記第2箱状部材は、遊技機の電気的構成部品であって機種ごとの交換が不要な共用装置を前記第2箱状部材の内面から離間した状態で保持する第2保持部材を備えること。
(2)請求項4において、前記手動選択装置は、前記遊技機用図柄表示装置の表示内容を次の表示内容に移行させる送りスイッチと、前記表示内容を前の表示内容に戻す戻しスイッチとを備えること。
(3)請求項4において、前記手動選択装置は、前記遊技機用図柄表示装置の表示内容を次の表示内容に移行させる送りスイッチと、前記遊技機用図柄表示装置にて表示中の表示内容を強制終了させて次の表示内容に移行させるスキップスイッチとを備えること。
(4)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記収容部材の内面に弾性材を配置したこと。