JP4705721B2 - 円錐状屋根のセンター用金属屋根材及びこれを用いた施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円錐状屋根の任意に定めた下地の中央位置に施工されるセンター用金属屋根材及びその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図17は、従来の円錐状屋根の横葺き金属屋根材を示す平面図である。
【0003】
この横葺き金属屋根材100は、図17に示すように、長尺矩形状の面板素材に絞り込み折曲部102を左右長手方向に所定の間隔を存して複数箇所に亘り形成し、かつその上下左右の側縁を折曲してハゼ継ぎ部103を形成するとともに、前記上下両側縁の一方を絞り込んで円弧状に形成した構造になっている。
【0004】
すなわち、この横葺き金属屋根材100は、絞り込み折曲部102の上下何れかの一方を絞り込んで矩形状の面板素材を円弧状に形成した構造にしている。
【0005】
図18は、従来の円錐状屋根の横葺き金属屋根材の施工方法を示す平面図である。
【0006】
このような横葺き金属屋根材100を施工するには、図18に示すように、円錐状屋根の下地の軒先側一端から最初の横葺き金属屋根材100を、既存の手段によって固着する。
【0007】
ついで、他の横葺き金属屋根材110の一側に形成したハゼ継ぎ部111を、この横葺き金属屋根材100の絞り込み折曲部102に係合させ、他の横葺き金属屋根材110を円錐状屋根の下地に同様に固着する。
【0008】
以下、同様な方法で、次の横葺き金属屋根材120を、既に下地に固着した他の横葺き金属屋根材110に重合させて順次固着しながら、横方向に連結して行く。
【0009】
一方、横葺き金属屋根材100の上下方向の連結は、図18に示すように、既に横方向に連結されている横葺き金属屋根材100、110、120…の相互に密着させた上端のハゼ継ぎ部103aの上に、別の横葺き金属屋根材150の下端のハゼ継ぎ部103bを位置させてから、その下端ハゼ継ぎ部103bを横葺き金属屋根材100、110、120の上方から重合係止させて、別の横葺き金属屋根材150を下地に固着する。
【0010】
そして、前述と同様な手順で一連の作業を繰り返して行い、これら横葺き金属屋根材100、110、120、150を円錐状に連結し、円錐状屋根を葺いて行くのである。
【0011】
図19は、他の従来例を示す円錐状屋根の横葺き金属屋根材の平面図である。
【0012】
この横葺き金属屋根材200は、図19に示すように、矩形状の金属板211の両側を裏面側に折り曲げてハゼ部221、231を形成すると共に、上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部241を形成し、下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部251を形成した主屋根材201と、略直角3角形或いは台形状の金属板212の両端を上側に折り曲げてハゼ部222、232を形成すると共に、上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部242を形成し、下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部252を形成した従屋根材202とを各々別途に形成した構造になっている。
【0013】
図20は、他の従来例の円錐状屋根の横葺き金属屋根材の施工方法を示す平面図である。
【0014】
このような横葺き金属屋根材200を施工するには、図20に示すように、円錐状屋根の下地の軒先側一端から最初の横葺き金属屋根材200の主屋根材201を、既存の手段によって固着する。
【0015】
ついで、この主屋根材201の一側に形成したハゼ部231に、従屋根材202の一方のハゼ部222を係合し、この従屋根材202を円錐状屋根の下地に同様に固着する。
【0016】
そして、この従屋根材202の他方に形成したハゼ部232に、他の横葺き金属屋根材300の主屋根材に形成した一方のハゼ部321を係合させ、以下、同様な方法で、主屋根材201、従屋根材202…を交互に順次固着しながら、横方向に連結して行く。
【0017】
一方、横葺き金属屋根材200の上下方向の連結は、前述と同様な手順で一連の作業を繰り返して行い、これら横葺き金属屋根材200、300…を円錐状に連結し、円錐状屋根を葺いて行く。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の横葺き金属屋根材100、200には以下のような問題があった。
【0019】
図17、18で示した横葺き金属屋根材100では、一枚の長尺矩形状の面板素材の上下何れかの一方を絞り込んで円弧状に形成した構造にしている。
【0020】
そのため、この横葺き金属屋根材100では、他の横葺き金属屋根材110を横葺き施工する際に、その連結される角度が一定となり、作業現場の状態に応じて角度の調整ができない問題がある。
【0021】
また、図19、20で示した横葺き金属屋根材200では、主屋根材201と従屋根材202とが各々別途に形成された構造になっているので、上記問題に加えて、その部品点数が増え、複雑な構造になる問題がある。
【0022】
さらに、両者の横葺き金属屋根材100、200では、横方向に連結されるハゼ部同士の係合部分から、雨水が浸入し易いという問題もあった。
【0023】
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするもので、円錐状屋根のセンター用金属屋根材を提供すると共に、このセンター用金属屋根材に対して横方向に葺いて施工する金属屋根材の連結する角度を作業現場の状態に応じて調整でき、しかも、連結部分からの雨水の浸入を防止できる簡易な構造の円錐状屋根のセンター用金属屋根材及びその施工方法を提供する。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、
請求項1に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材は、矩形状に形成した基板の両方の側端に、この基板と別体又は一体で成形した補助板を段落ちさせて一体的に連設し、上記補助板の各々の側端には、表面側に折り返したハゼ受片を形成し、且つ、上記基板及び補助板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記基板及び補助板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成した横葺き金属屋根材であって、上記ハゼ受片の各々の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈することを特徴とする。
【0025】
請求項1では、円錐状屋根のセンター用金属屋根材を提供すると共に、ハゼ受片の内側縁に傾斜縁部を形成しているので、この傾斜縁部の傾斜に至るまでは、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を、略直線状態から傾斜縁部の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0026】
また、基板と補助板とを連設した一体的な構造に形成しているので、部品点数を減少して簡易な構造できる。
【0027】
(削除)
【0028】
(削除)
【0029】
(削除)
【0030】
請求項2に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材は、請求項1において、上記ハゼ受片の下端には、切込部を各々形成したことを特徴とする。
【0031】
請求項2では、ハゼ受片の下端に切込部を形成することによって、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を下側からスライドさせながら容易に係止できる。
【0032】
請求項3に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材は、請求項1又は2において、上記ハゼ受片の表面には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向けて1以上の水切り溝を形成したことを特徴とする。
【0033】
請求項3では、センター用金属屋根材と、これに横葺き施工される金属屋根材との接合部分には、水切り溝を形成するので、たとえ接合部分から雨水が浸入しても、この水切り溝によって、雨水を下ハゼ部に向けて排水することができ、雨水が屋根の下地などに浸入することを防止できる。
【0034】
請求項4に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材を用いた施工方法は、矩形状に形成した基板の両方の側端に、この基板と別体又は一体で成形した補助板を段落ちさせて一体的に連設し、上記補助板の各々の側端には、表面側に折り返したハゼ受片を形成し、且つ、上記基板及び補助板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記基板及び補助板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の各々の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するセンター用金属屋根材と、矩形状に形成した主屋根板の一方の側端に、この主屋根板と別体又は一体で成形した従屋根板を段落ちさせて一体的に連設し、上記主屋根板の他方の側端には、裏面側に折り返した係止ハゼ部を形成すると共に、上記従屋根板の側端には、表面側に折り返した上記係止ハゼ部を係止可能なハゼ受片を形成し、且つ、上記主屋根板及び従屋根板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記主屋根板及び従屋根板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈する金属屋根材とを用いてなり、上記センター用金属屋根材を、円錐状屋根の任意に定めた中央位置の下地に固定し、この固定したセンター用金属屋根材のハゼ受片に、横方向に隣り合う上記金属屋根材の主屋根板の係止ハゼ部を係止したうえで、この金属屋根材を、固定されたセンター用金属屋根材に対して、直線状或いは傾斜させた状態に位置付け、この金属屋根材を順次下地に固定してセンター用とすると共に、このセンター用金属屋根材及び金属屋根材の上ハゼ部には、上方向に隣り合う他のセンター用金属屋根材及び金属屋根材の下ハゼ部を係止して下地に固定してなる。
【0035】
請求項4では、ハゼ受片の内側縁に傾斜縁部を形成しているので、この傾斜縁部の傾斜に至るまでは、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を、略直線状態から傾斜縁部の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0036】
そのため、センター用金属屋根材に対して横方向に葺いて施工する金属屋根材の連結する角度を作業現場の状態に応じて調整できる。
【0037】
請求項5に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材は、矩形状に形成した基板の両方の側端を表面側に折り返してハゼ受片を形成し、この基板及びハゼ受片の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記基板及びハゼ受片の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の各々の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するセンター用金属屋根材と、矩形状に形成した主屋根板の一方の側端に、この主屋根板と別体又は一体で成形した従屋根板を段落ちさせて一体的に連設し、上記主屋根板の他方の側端には、裏面側に折り返した係止ハゼ部を形成すると共に、上記従屋根板の側端には、表面側に折り返した上記係止ハゼ部を係止可能なハゼ受片を形成し、且つ、上記主屋根板及び従屋根板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記主屋根板及び従屋根板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈する金属屋根材とを用いてなり、上記センター用金属屋根材を、円錐状屋根の任意に定めた中央位置の下地に固定し、この固定したセンター用金属屋根材のハゼ受片に、横方向に隣り合う上記金属屋根材の主屋根板の係止ハゼ部を係止したうえで、この金属屋根材を、固定されたセンター用金属屋根材に対して、直線状或いは傾斜させた状態に位置付け、この金属屋根材を順次下地に固定してセンター用とすると共に、このセンター用金属屋根材及び金属屋根材の上ハゼ部には、上方向に隣り合う他のセンター用金属屋根材及び金属屋根材の下ハゼ部を係止して下地に固定してなる。
【0038】
請求項5では、ハゼ受片の内側縁に傾斜縁部を形成しているので、この傾斜縁部の傾斜に至るまでは、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を、略直線状態から傾斜縁部の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0039】
そのため、センター用金属屋根材に対して横方向に葺いて施工する金属屋根材の連結する角度を作業現場の状態に応じて調整できる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材及びその施工方法について、図面に基づき説明する。
【0041】
図1は、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の一例を示す斜視図である。
【0042】
図中1は基板、2は補助板、3は上ハゼ部、4は下ハゼ部、6はハゼ受片、7は傾斜縁部を各々示している。
【0043】
このセンター用金属屋根材Aは、矩形状に形成した基板1の両方の側端に、この基板1と別体で成形した補助板2を段落ちさせて一体的に連設し、この補助板2の各々の側端には、表面側に折り返したハゼ受片6を形成している。
【0044】
ここで、ハゼ受片6は、金属屋根材に形成した係止ハゼ部(不図示)と係止可能に形成している。
【0045】
また、基板1及び補助板2の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3を形成すると共に、基板1及び補助板2の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4を形成している。
【0046】
このように形成したセンター用金属屋根材Aのハゼ受片6の内側縁には、上ハゼ部3から下ハゼ部4に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7を形成しており、各々の傾斜縁部7が形成されたことにより平面視ハ字状を呈している。
【0047】
図2(a)、(b)及び(a)’〜(d)’並びに図3(e)、(f)は、図1で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図である。
【0048】
なお、図2、図3は、図1の理解を補足するために、その製造手順の一例を概略的に説明した図に過ぎず、これ以外の製造手順によっても本発明に係るセンター用金属屋根材Aを製造することは可能である。
【0049】
また、図2の中央には基板1、その左右側には補助板2の各々の製造途上の概略平面図及び正面図を図示している。
【0050】
先ず、基板1の製造例を説明すれば、メッキ鋼板、アルミ、ステンレス、銅、及びこれらの塗装鈑などの金属製板材1aを矩形状に形成する〔図2(a)参照〕。
【0051】
そして、その両側を裏面側に折り返して係止爪部1b、1bを形成し、基板1を製造する〔図2(b)参照〕。
【0052】
次に、補助板2、2の製造例を説明するが、この補助板2、2は、互いに左右対称としたものである。
【0053】
この補助板2は、メッキ鋼板、アルミ、ステンレス、銅、及びこれらの塗装鈑などの金属製板材2aを矩形状に形成する〔図2(a)’参照〕。
【0054】
次に、その下端隅部(本実施例では、左側又は右側下端)を、後述する下ハゼ部4を折り曲げた際に、これと畳重しないように、図のように切断して切込部62を形成する〔図2(b)’参照〕。
【0055】
次に、この切込部62を形成した金属製板材2aの側端(本実施例では、左側端又は右側端)を表面側に折り返してハゼ受片6を形成するが、このハゼ受片6を形成する際、図中一点鎖線で示すように、金属製板材2aの上側長辺から下側長辺に向けて任意の傾斜角度θをもたせた位置で折り返して形成する〔図2(c)’参照〕。
【0056】
このようにすれば、折り返されたハゼ受片6の内側縁には、後述する上ハゼ部3から下ハゼ部4に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7を、各々の傾斜縁部7が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するように容易に形成できる〔図2(d)’参照〕。
【0057】
もっとも、ハゼ受片6を形成する際、上側長辺から下側長辺に向けて直交する位置で一旦折り返して形成した後、このハゼ受片6の内側縁に傾斜縁部7を形成することも可能である。
【0058】
そして、金属製板材2aの他の側端(本実施例では、右側端又は左側端)を表面側に折り返して係止爪部2bを形成し、補助板2を製造する〔図2(d)’参照〕。
【0059】
前述のようにして、矩形状に形成した基板1と補助板2とは、各々別体で成形することができる。
【0060】
次に、この矩形状に形成した基板1の係止片部1bと、補助板2の係止爪部2bとを係合させて両者を圧着すれば、矩形状に形成した基板1の両方の側端に、この基板1と別体で成形した補助板2を段落ちさせて一体的に連設できる〔図3(e)参照〕。
【0061】
最後に、一体的に連設された基板1及び補助板2、2の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3を形成すると共に、その下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4を形成すれば図1に示したセンター用金属屋根材Aを形成できる〔図3(f)参照〕。
【0062】
なお、図3(f)に示すように、補助板2のハゼ受片6の折り返し部分だけを圧着させて圧接面部61を形成すれば、補助板2の強度を高めることができる。
【0063】
図4は、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の参考例を示す斜視図である。
【0064】
図中1は基板、3は上ハゼ部、4は下ハゼ部、6はハゼ受片、7は傾斜縁部を各々示している。
【0065】
このセンター用金属屋根材Aは、矩形状に形成した基板1の両方の側端を表面側に折り返してハゼ受片6を形成し、この基板1及びハゼ受片6の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3を形成すると共に、基板1及びハゼ受片6の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4を形成している。
【0066】
ここで、ハゼ受片6は、金属屋根材に形成した係止ハゼ部(不図示)と係止可能に形成している。
【0067】
このように形成したセンター用金属屋根材Aのハゼ受片6の各々の内側縁には、上ハゼ部3から下ハゼ部4に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7を形成しており、各々の傾斜縁部7が形成されたことにより平面視ハ字状を呈している。
【0068】
図5(a)〜(d)は、図4で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図である。
【0069】
なお、図5は、図4の理解を補足するために、その製造手順の一例を概略的に説明した図に過ぎず、これ以外の製造手順によっても本発明に係るセンター用金属屋根材Aを製造することは可能である。
【0070】
先ず、メッキ鋼板、アルミ、ステンレス、銅、及びこれらの塗装鈑などの金属製板材1aを矩形状に形成する〔図5(a)参照〕。
【0071】
次に、その下端両隅部(本実施例では、左側及び右側下端)を、後述する下ハゼ部4を折り曲げた際に、これと畳重しないように、図のように切断して切込部62を形成する〔図5(b)参照〕。
【0072】
次に、この切込部62を形成した金属製板材1aの両側端を表面側に折り返してハゼ受片6を形成するが、このハゼ受片6を形成する際、図中一点鎖線で示すように、金属製板材1aの上側長辺から下側長辺に向けて各々任意の傾斜角度θをもたせた位置で折り返して形成する〔図5(c)参照〕。
【0073】
このようにすれば、折り返されたハゼ受片6の内側縁には、後述する上ハゼ部3から下ハゼ部4に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7を、各々の傾斜縁部7が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するように容易に形成できる〔図5(d)参照〕。
【0074】
もっとも、ハゼ受片6を形成する際、上側長辺から下側長辺に向けて直交する位置で一旦折り返して形成した後、このハゼ受片6の内側縁に傾斜縁部7を形成することも可能である。
【0075】
最後に、基板1及びハゼ受片6の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3を形成すると共に、その下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4を形成すれば図4に示したセンター用金属屋根材Aを形成できる〔図5(d)参照〕。
【0076】
なお、図3(f)と同様に、ハゼ受片6の折り返し部分だけを圧着させて圧接面部を形成すれば、その強度を高めることができる。
【0077】
上記のようにして形成したセンター用金属屋根材Aには、この左右に金属屋根材A’〔図6参照〕を横葺きしている。
【0078】
図6は、センター用金属屋根材に横葺きする金属屋根材A’の一例を示す斜視図である。
【0079】
図中1’は主屋根板、2’は従屋根板、3’は上ハゼ部、4’は下ハゼ部、5’は係止ハゼ部、6’はハゼ受片、7’は傾斜縁部を各々示している。
【0080】
この金属屋根材A’は、矩形状に形成した主屋根板1’の一方の側端に、この主屋根板1’と別体で成形した従屋根板2’を段落ちさせて一体的に連設し、この主屋根板1’の他方の側端には、裏面側に折り返した係止ハゼ部5’を形成すると共に、従屋根板2’の側端には、表面側に折り返したハゼ受片6’を形成している。
【0081】
ここで、ハゼ受片6’は、他の金属屋根材に形成した係止ハゼ部(不図示)と係止可能に形成している。
【0082】
また、主屋根板1’及び従屋根板2’の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3’を形成すると共に、主屋根板1’及び従屋根板2’の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4’を形成している。
【0083】
このように形成した金属屋根材A’のハゼ受片6’の内側縁には、上ハゼ部3’から下ハゼ部4’に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7’を形成しており、各々の傾斜縁部7’が形成されたことにより平面視ハ字状を呈している。
【0084】
図7(a)〜(d)、(a)’〜(d)’及び図8(e)、(f)は、図6で示した金属屋根材の製造例を示す概略説明図である。
【0085】
なお、図7、図8は、図6の理解を補足するために、その製造手順の一例を概略的に説明した図に過ぎず、これ以外の製造手順によっても金属屋根材Aを製造することは可能である。
【0086】
また、図7の左側には主屋根板1’、右側には従屋根板2’の各々の製造途上の概略正面図及び平面図を併記している。
【0087】
先ず、主屋根板1’の製造例を説明すれば、メッキ鋼板、アルミ、ステンレス、銅、及びこれらの塗装鈑などの金属製板材1a’を矩形状に形成する〔図7(a)参照〕。
【0088】
次に、その上端隅部(本実施例では、左側上端)を、後述する上ハゼ部3’を折り曲げた際に、これと畳重しないように、図のように切断して切欠部51’を形成する〔図7(b)参照〕。
【0089】
次に、この切欠部51’の下方に張り出した片、即ち、金属製板材1a’の他方の側端(本実施例では、左側端)を裏面側に折り返して係止ハゼ部5’を形成する〔図7(c)参照〕。
【0090】
そして、金属製板材1a’の一方の側端(本実施例では、右側端)を裏面側に折り返して係止爪部1b’を形成し、主屋根板1’を製造する〔図7(d)参照〕。
【0091】
一方、従屋根板2’の製造例を説明すれば、メッキ鋼板、アルミ、ステンレス、銅、及びこれらの塗装鈑などの金属製板材2a’を矩形状に形成する〔図7(a)’参照〕。
【0092】
次に、その下端隅部(本実施例では、右側下端)を、後述する下ハゼ部4’を折り曲げた際に、これと畳重しないように、図のように切断して切込部62’を形成する〔図7(b)’参照〕。
【0093】
次に、この切込部62’の上方に張り出した片、即ち、金属製板材2a’の側端(本実施例では、右側端)を表面側に折り返してハゼ受片6’を形成する。
【0094】
このハゼ受片6’を形成する際、図中一点鎖線で示すように、金属製板材2a’の上側長辺から下側長辺に向けて任意の傾斜角度θをもたせた位置で折り返して形成する〔図7(c)’参照〕。
【0095】
このようにすれば、折り返されたハゼ受片6’の内側縁には、後述する上ハゼ部3’から下ハゼ部4’に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7’を、各々の傾斜縁部7’が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するように容易に形成できる〔図7(d)’参照〕。
【0096】
もっとも、ハゼ受片6’を形成する際、上側長辺から下側長辺に向けて直交する位置で一旦折り返して形成した後、このハゼ受片6’の内側縁に傾斜縁部7’を形成することも可能である。
【0097】
そして、金属製板材2a’の他の側端(本実施例では、左側端)を表面側に折り返して係止爪部2b’を形成し、従屋根板2’を製造する〔図7(d)’参照〕。
【0098】
前述のようにして、矩形状に形成した主屋根板1’と従屋根板2’とは、各々別体で成形することができる。
【0099】
次に、この矩形状に形成した主屋根板1’の係止片部1b’と、従屋根板2’の係止爪部2b’とを係合させて両者を圧着すれば、矩形状に形成した主屋根板1’の一方の側端に、この主屋根板1’と別体で成形した従屋根板2’を段落ちさせて一体的に連設できる〔図8(e)参照〕。
【0100】
最後に、一体的に連設された主屋根板1’及び従屋根板2’の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3’を形成すると共に、その下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4’を形成すれば図6に示した金属屋根材A’を形成できる〔図8(f)参照〕。
【0101】
なお、図8(e)に示すように、従屋根板2’のハゼ受片6’の折り返し部分だけを圧着させて圧接面部61’を形成すれば、従屋根板2’の強度を高めることができる。
【0102】
なお、本実施例では、右側に葺いて行く場合の金属屋根材A’を例示したが、これを左右逆配置に形成すれば左側に葺いて行く金属屋根材を形成できる。
【0103】
図9は、図1の要部を拡大した概略平面図、図10は、図9の要部端面図である。図9、図10では、センター用金属屋根材Aのハゼ受片6と、このセンター用金属屋根材Aの左右に横葺きされる金属屋根材A’の係止ハゼ部5’との係合関係を説明している。
【0104】
また、図9、10では、センター用金属屋根材Aの一端側を拡大して説明するが、他端側も同様である。
【0105】
このセンター用金属屋根材Aにおけるハゼ受片6の傾斜縁部7は、その下端Pから段部Dに至るまでの距離Lを、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’の幅と略同一に設定している。
【0106】
そのため、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’を、センター用金属屋根材Aの下側から矢印のようにスライドさせてハゼ受片6に係止すれば、図9(a)で示すように、センター用金属屋根材Aと金属屋根材A’とは、直線的に横葺きして連結することができる。
【0107】
また、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’を、ハゼ受片6に係止するに際して、係止ハゼ部5’には切欠部51’を、ハゼ受片6には切込部62を各々形成しているので、センター用金属屋根材Aのハゼ受片6に対して、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’を下側からスライドさせながら容易に係止できる。
【0108】
このとき、ハゼ受片6の傾斜縁部7は、その上端P1から段部Dに至るまでの遊び距離L1を確保するように、傾斜縁部7の傾斜角度を設定している。
【0109】
そのため、この遊び距離L1の範囲内で、金属屋根材A’を、図9(a)の状態から上ハゼ部3の方向に自在に変位することができ、その変位角度は、図9(b)で示すように、ハゼ受片6の傾斜縁部7と、係止ハゼ部5’とが一致する角度、つまり、上記した傾斜縁部7の傾斜角度θまで金属屋根材A’をセンター用金属屋根材Aに対して自在に変位させて横葺きできる。
【0110】
なお、傾斜縁部7の傾斜する方向を図例とは逆の方向に形成しておけば、金属屋根材A’を、図9(a)の状態から下ハゼ部4の方向に自在に変位することができる。
【0111】
図11は、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の他の実施例を示す斜視図である。ここで、図1と共通する部位には共通の番号を付し、その説明は省略する。
【0112】
このセンター用金属屋根材Aでは、基板1と補助板2とを一体で成形したものを例示している。
【0113】
図12(a)〜(d)は、図11で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図である。
【0114】
なお、図12は、図11の理解を補足するために、その製造手順の一例を概略的に説明した図に過ぎず、これ以外の製造手順によっても本発明に係るセンター用金属屋根材Aを製造することは可能である。
【0115】
また、図12では、その概略正面図及び平面図を併記している。
【0116】
先ず、矩形状のメッキ鋼板、アルミ、ステンレス、銅、及びこれらの塗装鈑などの金属製板材の両側を斜線で示すように傾斜させて切断する〔図12(a)参照〕。
【0117】
この傾斜された切断縁は、最終的には傾斜縁部7として機能するのであるが、この傾斜させて切断する作業工程は、完成するまでに行えば足りる。
【0118】
また、傾斜された切断縁の下端には、上記の切込部62も同時に切断して形成する。
【0119】
次に、この切断した側縁から所望の間隔をあけた内側適所を、図12(a)の破線に示すように、裏面側に折り返して畳み、段部Dを形成する〔図12(b)参照〕。
【0120】
このようにすれば、矩形状に形成した基板1の一方の側端に、この基板1と一体で成形した補助板2を段落ちさせて一体的に連設することができる。
【0121】
次に、補助板2の側端を、図12(b)の想像線で示すように、表面側に降り返してハゼ受片6を形成する〔図12(c)参照〕。
【0122】
このとき、補助板2の側端から内側にかけて圧接面部61を形成すれば、補助板2の強度を高めることができる。
【0123】
最後に、基板1及び補助板2の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部3を形成すると共に、基板1及び補助板2の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部4を形成すれば、図11で示すセンター用金属屋根材Aを製造できる。
【0124】
このように製造したセンター用金属屋根材Aのハゼ受片6の内側縁には、上ハゼ部3から下ハゼ部4に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7を形成しており、各々の傾斜縁部7が形成されたことにより平面視ハ字状を呈している〔図12(d)参照〕。
【0125】
なお、図12では、傾斜縁部7を切断によって形成する場合を示したが、このハゼ受片6を形成する際、図2(d)’で示したように、金属製板材の上側長辺から下側長辺に向けて任意の傾斜角度をもたせた位置で折り返して形成することで、上ハゼ部3から下ハゼ部4に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部7を、各々の傾斜縁部7’が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するように形成することもできる。
【0126】
図13は、図11の要部端面図である。図13は、図10と同様、補助板2のハゼ受片6と、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’との係合状態を示すものであるが、その作用、効果は図10と同じであるため省略する。
【0127】
図14は、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の更に他の実施例を示す斜視図である。
【0128】
ここで、図1と共通する部位には共通の番号を付し、その説明は省略する。
【0129】
このセンター用金属屋根材Aでは、補助板2のハゼ受片6、具体的には、ハゼ受片6の圧接面部61の表面に、上ハゼ部3から下ハゼ部4に向けて1以上の水切り溝8を形成したことを特徴とする。
【0130】
図15は、図14の要部端面図である。
【0131】
このようなセンター用金属屋根材Aによれば、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’を、センター用金属屋根材Aの下側からスライドさせてハゼ受片6に係止すれば、図15で示すように、金属屋根材A’とセンター用金属屋根材Aとの接合部分には、水切り溝8が介在するので、たとえ接合部分を介して雨水が浸入しても、この水切り溝8によって、雨水を下ハゼ部4に向けて排水することができ、雨水が屋根の下地などに浸入することを防止できる。
【0132】
図16(a)〜(c)は、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の施工方法を示す概略図である。
【0133】
ここで、図1〜図15と共通する部位には共通の番号を付し、その説明は省略する。上記のように構成したセンター用金属屋根材Aを施工するには、図16(a)で示すように、先ず、円錐状屋根の軒先に既存の水切り部材Mを釘等で固着した後、任意に定めた中央位置の下地の水切り部材Mに最初のセンター用金属屋根材Aの下ハゼ部4を係止すると共に、センター用金属屋根材Aの上ハゼ部3に既存の吊り子Tを係止し、この吊り子Tを円錐状屋根の下地に釘等で固着して、最初のセンター用金属屋根材Aを固定する。
【0134】
次に、この固定したセンター用金属屋根材Aの左右のハゼ受片6に、金属屋根材A’の係止ハゼ部5’を、図9(b)で示すように、センター用金属屋根材Aの下側からスライドさせて係止する。
【0135】
そして、金属屋根材A’の下ハゼ部4’を図16(a)で示した軒先の水切り部材Mに合せて係止すれば、金属屋根材A’は、軒先の水切り部材Mに合せて位置決めできる。
【0136】
このとき、金属屋根材A’を軒先に合せて係止すれば、同時にセンター用金属屋根材Aに対して、直線状或いは傾斜させた状態に位置付けられるが、ハゼ受片6の内側縁に傾斜縁部7を形成しているので、この傾斜縁部7の傾斜に至るまでは、金属屋根材A’を、固定されたセンター用金属屋根材Aに対して、図9(a)、(b)で示したように、略直線状態から傾斜縁部7の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0137】
このように位置決めした金属屋根材A’の上ハゼ部3’に、前記吊り子Tを係止し、この吊り子Tを円錐状屋根の下地に釘等で固着して、センター用金属屋根材Aの両方に金属屋根材A’を横葺きする。
【0138】
以下、図16(c)に示すように、既に下地に固着した金属屋根材A’に重合させて他の金属屋根材A”を順次固着しながら、横方向に葺いて行く。
【0139】
一方、センター用金属屋根材Aの上下方向の連結は、図16(c)に示すように、既に横方向に連結されているセンター用金属屋根材A及び金属屋根材A’の連結された上ハゼ部3の上に、上方向に隣り合う別のセンター用金属屋根材AAの下ハゼ部4を位置させてから、その下ハゼ部4をセンター用金属屋根材A及び金属屋根材A’の上方から重合係止させて、別のセンター用金属屋根材AAを下地に固着する。
【0140】
そして、前述と同様な手順で一連の作業を繰り返して行い、これらセンター用金属屋根材A、AA…を円錐状屋根の中央位置に連結すると共に、その左右両側に金属屋根材A’A”…を横葺きして円錐状屋根を葺くのである。
【0141】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果がある。
【0142】
請求項1に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材によれば、ハゼ受片の内側縁に傾斜縁部を形成しているので、この傾斜縁部の傾斜に至るまでは、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を、略直線状態から傾斜縁部の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0143】
また、基板と補助板とを連設した一体的な構造に形成しているので、部品点数を減少して簡易な構造できる。
【0144】
(削除)
【0145】
(削除)
【0146】
請求項2に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材によれば、ハゼ受片の下端に切込部を形成することによって、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を下側からスライドさせながら容易に係止できる。
【0147】
請求項3に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材によれば、センター用金属屋根材と、これに横葺き施工される金属屋根材との接合部分には、水切り溝を形成するので、たとえ接合部分から雨水が浸入しても、この水切り溝によって、雨水を下ハゼ部に向けて排水することができ、雨水が屋根の下地などに浸入することを防止できる。
【0148】
請求項4に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材を用いた施工方法によれば、ハゼ受片の内側縁に傾斜縁部を形成しているので、この傾斜縁部の傾斜に至るまでは、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を、略直線状態から傾斜縁部の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0149】
そのため、センター用金属屋根材に対して横方向に葺いて施工する金属屋根材の連結する角度を作業現場の状態に応じて調整できる。
【0150】
請求項5に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材を用いた施工方法によれば、ハゼ受片の内側縁に傾斜縁部を形成しているので、この傾斜縁部の傾斜に至るまでは、固定されたセンター用金属屋根材に対して横葺き施工される金属屋根材を、略直線状態から傾斜縁部の傾斜状態に至るまで自在に変位させて係止できる。
【0151】
そのため、センター用金属屋根材に対して横方向に葺いて施工する金属屋根材の連結する角度を作業現場の状態に応じて調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図 1】本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の一例を示す斜視図
【図 2】(a)、(b)及び(a)’〜(d)’は、図1で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図
【図 3】(e)、(f)は、図1で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図
【図 4】本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の参考例を示す斜視図
【図 5】(a)〜(d)は、図4で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図
【図 6】センター用金属屋根材に横葺きする金属屋根材の一例を示す斜視図
【図 7】(a)〜(d)、(a)’〜(d)’は、図6で示した金属屋根材の製造例を示す概略説明図
【図 8】(e)、(f)は、図6で示した金属屋根材の製造例を示す概略説明図
【図 9】図1の要部を拡大した概略平面図
【図10】図9の要部端面図
【図11】本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の他の実施例を示す斜視図
【図12】(a)〜(d)は、図11で示したセンター用金属屋根材の製造例を示す概略説明図
【図13】図11の要部端面図
【図14】本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の更に他の実施例を示す斜視図
【図15】図14の要部端面図
【図16】(a)〜(c)は、本発明に係る円錐状屋根のセンター用金属屋根材の施工方法を示す概略図
【図17】従来の円錐状屋根のセンター用金属屋根材を示す平面図
【図18】従来の円錐状屋根のセンター用金属屋根材の施工方法を示す平面図
【図19】他の従来例を示す円錐状屋根のセンター用金属屋根材の平面図
【図20】他の従来例の円錐状屋根のセンター用金属屋根材の施工方法を示す平面図
【符号の説明】
A センター用金属屋根材
A’金属屋根材
1 基板
1’主屋根板
2 補助板
2’従屋根板
3 上ハゼ部
4 下ハゼ部
6 ハゼ受片
7 傾斜縁部
8 水切り溝
51 切欠部
62 切込部
Claims (5)
- 矩形状に形成した基板の両方の側端に、この基板と別体又は一体で成形した補助板を段落ちさせて一体的に連設し、上記補助板の各々の側端には、表面側に折り返したハゼ受片を形成し、
且つ、上記基板及び補助板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記基板及び補助板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成したセンター用金属屋根材であって、
上記ハゼ受片の各々の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈することを特徴とする円錐状屋根のセンター用金属屋根材。 - 請求項1において、
上記ハゼ受片の下端には、切込部を各々形成したことを特徴とする円錐状屋根のセンター用金属屋根材。 - 請求項1又は2において、
上記ハゼ受片の表面には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向けて1以上の水切り溝を形成したことを特徴とする円錐状屋根のセンター用金属屋根材。 - 矩形状に形成した基板の両方の側端に、この基板と別体又は一体で成形した補助板を段落ちさせて一体的に連設し、上記補助板の各々の側端には、表面側に折り返したハゼ受片を形成し、且つ、上記基板及び補助板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記基板及び補助板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の各々の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するセンター用金属屋根材と、
矩形状に形成した主屋根板の一方の側端に、この主屋根板と別体又は一体で成形した従屋根板を段落ちさせて一体的に連設し、上記主屋根板の他方の側端には、裏面側に折り返した係止ハゼ部を形成すると共に、上記従屋根板の側端には、表面側に折り返した上記係止ハゼ部を係止可能なハゼ受片を形成し、且つ、上記主屋根板及び従屋根板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記主屋根板及び従屋根板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈する金属屋根材とを用いてなり、
上記センター用金属屋根材を、円錐状屋根の任意に定めた中央位置の下地に固定し、この固定したセンター用金属屋根材のハゼ受片に、横方向に隣り合う上記金属屋根材の主屋根板の係止ハゼ部を係止したうえで、
この金属屋根材を、固定されたセンター用金属屋根材に対して、直線状或いは傾斜させた状態に位置付け、この金属屋根材を順次下地に固定してセンター用とすると共に、このセンター用金属屋根材及び金属屋根材の上ハゼ部には、上方向に隣り合う他のセンター用金属屋根材及び金属屋根材の下ハゼ部を係止して下地に固定してなる円錐状屋根のセンター用金属屋根材を用いた施工方法。 - 矩形状に形成した基板の両方の側端を表面側に折り返してハゼ受片を形成し、この基板及びハゼ受片の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記基板及びハゼ受片の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の各々の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈するセンター用金属屋根材と、
矩形状に形成した主屋根板の一方の側端に、この主屋根板と別体又は一体で成形した従屋根板を段落ちさせて一体的に連設し、上記主屋根板の他方の側端には、裏面側に折り返した係止ハゼ部を形成すると共に、上記従屋根板の側端には、表面側に折り返した上記係止ハゼ部を係止可能なハゼ受片を形成し、且つ、上記主屋根板及び従屋根板の上端を表面側に折り曲げて上ハゼ部を形成すると共に、上記主屋根板及び従屋根板の下端を裏面側に折り曲げて下ハゼ部を形成し、上記ハゼ受片の内側縁には、上記上ハゼ部から下ハゼ部に向かう方向と平行な方向に対して傾斜する傾斜縁部を形成し、各々の傾斜縁部が形成されたことにより平面視ハ字状を呈する金属屋根材とを用いてなり、
上記センター用金属屋根材を、円錐状屋根の任意に定めた中央位置の下地に固定し、この固定したセンター用金属屋根材のハゼ受片に、横方向に隣り合う上記金属屋根材の主屋根板の係止ハゼ部を係止したうえで、
この金属屋根材を、固定されたセンター用金属屋根材に対して、直線状或いは傾斜させた状態に位置付け、この金属屋根材を順次下地に固定してセンター用とすると共に、このセンター用金属屋根材及び金属屋根材の上ハゼ部には、上方向に隣り合う他のセンター用金属屋根材及び金属屋根材の下ハゼ部を係止して下地に固定してなる円錐状屋根のセンター用金属屋根材を用いた施工方法。
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