JP4703479B2 - ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、ウォームとウォームホイールとを備えたウォーム減速機及びこのウォーム減速機を用いた電動パワーステアリング装置に関する。
ウォームとウォームホイールとを備えたウォーム減速機では、噛み合い効率の点から、ウォームの進み角とウォームホイールの進み角とを一致させるように噛み合いさせることに努力が払われているが、ウォームやウォームホイール、及び両者の軸を受けるウォーム減速機の軸受部の加工精度、ばらつきのために、理想的な噛み合いを得ることが困難な事があり、改善が望まれていた。
この問題への対策として、ウォームやウォームホイールの組み付け精度を向上させるようにしていたが、余分な組立工数を擁していた。
一方、ウォーム減速機におけるウォームの進み角とウォームホイールの進み角との関係を調整して、噛み合いの向上を図ることを目的とするウォーム減速機としては、特許文献1に記載されたものがある。
しかしながら、この特許文献1は、複リードのウォームに関するものであり、また、ウォームとウォームホイールの歯面の両面を用いるような場合に、どちらの場合にも噛み合い効率を低下させないことを目的とするものであり、上記のような噛み合い効率確保のための加工精度及び組み付け精度の問題を解決しようとするものではなかった。
特開2002−21944号公報(図2)
本発明は、上記問題を改善しようとするもので、加工に高精度が不要で組立が容易でありながら、ウォームとウォームホイールとの良好な噛み合いを得ることができるウォーム減速機、この減速機を用いた電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
本発明のウォーム減速機は、ウォームとウォームホイールとを備えたウォーム減速機であって、前記ウォームに対する前記ウォームホイールの軸交差角を、直交から所定値だけずらせることで、
前記ウォームの実効進み角が前記ウォームホイールの実効進み角に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、前記ウォームと前記ウォームホイールとが噛み合うようにしたことを特徴とする。
本発明の電動パワーステアリング装置は、このウォーム減速機が操舵出力軸の駆動に用いられていることを特徴とする。
本発明のウォーム減速機によれば、ウォームとウォームホイールとを備えたウォーム減速機であって、前記ウォームの実効進み角が前記ウォームホイールの実効進み角に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、前記ウォームと前記ウォームホイールとが噛み合うようにしたので、加工に高精度が不要で組立が容易でありながら、ウォームとウォームホイールとの良好な噛み合いを得ることができる。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、このウォーム減速機が操舵出力軸の駆動に用いられているので、かかる減速機の効果を、電動パワーステアリング装置として発揮する。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1(a)、(b)は、本発明のウォーム減速機におけるウォームとウォームホイールとの進み角の関係を例示する図である。
図1(a)のウォーム減速機5は、ウォーム1とウォームホイール2とを備え、これらの噛み合いにより、減速機、特に、ウォーム1が原動側として左右両方向に回転すると共に、ウォーム1が被動側としてウォームホイール2より駆動されて左右両方向に回転する場合もあるような、例えば、電動パワーステアリング装置用の減速機として用いられるものである。
ウォーム1の歯山頂部を符号1a、ウォームホイール2の歯山頂部を符号2aで示し、ウォーム1については、図において、裏面側の歯山頂部1aを点線で示している。
ここで、図中に種々の符号を示しているが以下の意味である。つまり、
ΓW:ウォームの実効進み角(ウォームホイールの設計回転中心軸SHを基準とした進み角)、
ΓH:ウォームホイールの実効進み角(ウォームホイールの設計回転中心軸SHを基準とした進み角)、
γw′:ウォームの進み角(設計進み角)、
γh′:ウォームホイールの進み角(設計進み角)、
γw:ウォームの目標進み角(仕様進み角)、
γh:ウォームホイールの目標進み角(仕様進み角)、
Θ:軸交差角(設計軸交差角)、θ:目標軸交差角(仕様軸交差角)、
sw:ウォームの回転中心軸、SW:ウォームの設計回転中心軸、
SWL:ウォームの設計回転中心軸への直交軸、
sh:ウォームホイールの回転中心軸、SH:ウォームホイールの設計回転中心軸、
TW:ウォームの歯筋線、TH:ウォームホイールの歯筋線、
α:目標軸交差角θからの設計軸交差角Θのずれ角、
β:ウォームの目標進み角γwからの設計進み角γw′のずれ角、という意味である。
このウォーム減速機5においては、図1(a)に示すように、ウォーム1、ウォームホイール2の進み角は、それぞれの目標進み角(仕様進み角)γw、γhで製造されている。
つまり、これらのウォーム1、ウォームホイール2は、通常の一般のウォーム、ウォームホイールと同じものでり、目標進み角=仕様進み角とは、通常の一般のウォーム、ウォームホイールに求められる進み角をいう。
一方、ウォーム1の設計回転中心軸SWは、ウォームホイール2の回転中心軸shに対して、目標軸交差角(仕様軸交差角)θに比べて、この交差角θを大きくする方向に、角度αだけずれており、結果、この減速機5における軸交差角(設計軸交差角)Θは、「Θ=θ+α」を満たすものとなっている。
このずれの角度αは、ウォーム1とウォームホイール2とが噛み合い状態を維持できる許容範囲内で設定されるものである。
ここで、設計回転中心軸SHとは、本発明の目的を達成するために、意図的に、設計上設定された向き(ウォームホイールの回転中心軸との交差角度)の回転中心軸をいう。なお、以下でも、「設計」という場合は、そのような意味合いである。一方、単に、「回転中心軸」という場合は、通常の意味合いのものをさす。
本発明においては、このような軸交差角Θで交差して噛み合うウォーム1とウォームホイール2に関して、その実効進み角ΓW、ΓHを、図中に示すように、ウォームホイール2の設計回転中心軸SH(この場合は、回転中心軸shと一致している。)に対するウォーム1の歯筋線TW、ウォームホイール2の歯筋線THの時計回り方向の傾斜角とする。
ここで、ウォーム1の歯筋線TWとは、ウォーム1の歯山頂部1aの進み方向に平行な線、つまり、ウォーム1の進み方向を模式的に示すものであり、この図1(a)では、双方の実効進み角ΓW、ΓHの関係がより良く解るように、ウォームホイール2と噛み合う側、つまり、図では、点線で示した部分の歯山頂部1aの進み方向を示すものである。
また、ウォームホイール2の歯筋線THとは、ウォームホイール2の歯山頂部2aの進み方向に平行な線、つまり、ウォームホイール2の進み方向を模式的に示すものである。
また、図1(a)に示したように、ウォーム1の設計回転中心軸SWへの直交軸SWLと歯筋線TWとの間の時計回り傾斜角が、ウォーム1の目標進み角γwとなり、この目標進み角γwに、設計回転中心軸SWのずれ角αを加えたものが、ウォーム1の実効進み角ΓWとなること、つまり、「ΓW=γw+α」の関係が成り立つことが解る。
つまり、このウォーム減速機5においては、ウォーム1の実効進み角ΓWがウォームホイール2の実効進み角ΓHに比べて噛み合い許容範囲内の所定値(ずれ角α)だけ大きい状態で、ウォーム1とウォームホイール2とが噛み合うように構成されている。
また、そのような噛み合い状態を達成するのに、このウォーム減速機5においては、ウォーム1、ウォームホイール2の進み角は、通常通りの目標進み角γw、γhとして特に変更せず、両者の交差角Θを、目標軸交差角θから所定値αだけずらせるようにしている。
ウォーム減速機5において、ウォーム1の実効進み角ΓWとウォームホイール2の実効進み角ΓHとの関係を上記のようにしたことの効果については、図2を用いて後述する。
なお、このウォーム減速機5の例では、ウォームホイール2の回転中心軸shを固定して、これに対して、ウォーム1の回転中心軸swをずらせる例を示したが、要するに双方間の軸交差角(設計軸交差角)Θが、噛み合い許容範囲内の所定値(ずれ角α)だけ、目標軸交差角θより大きくなるようにすればよいので、ウォームホイール2の回転中心軸shの方を動かすようにしても良いし、双方を動かすようにしてもよい。
要するに、発明の思想としては、このウォーム減速機は、ウォームに対するウォームホイールの軸交差角を、目標軸交差角から所定値だけずらせることで、前記ウォームの実効進み角が前記ウォームホイールの実効進み角に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、前記ウォームと前記ウォームホイールとが噛み合うようにしたものである。
図1(b)のウォーム減速機5Aは、図1(a)のウォーム減速機5に比べて、ウォーム1Aとウォームホイール2Aとを備えている点では共通するが、ウォームの実効進み角ΓWをウォームホイールの実効進み角ΓHに比べて噛み合い許容範囲内の所定値(ずれ角β)だけ大きくするのに、ウォームやウォームホイールの回転中心軸sw、shをずらせるのではなく、ウォーム1Aやウォームホイール2Aの設計時において、所定値(ずれ角α)だけ設計進み角γw′、γh′を増減した点が異なっている。
具体的には、この図1(b)のウォーム減速機5Aにおいては、ウォーム1Aの設計進み角γw′については、目標進み角γwにずれ角βを加えたもの(γw′=γw+β)とし、ウォームホイール2Aの設計進み角γh′については、目標進み角γhをそのまま採用したもの(γh′=γh)としている。
ここで、ずれ角βは、ウォーム1Aとウォームホイール2Aの噛み合い許容範囲内の所定値である。
そして、ウォーム1A、ウォームホイール2Aとは、その進み角が設計進み角γw′、γh′になるように製作され、その後に、それぞれの設計回転中心軸SW、SHが通常の回転中心軸sw、shの位置のままとなるように組み付けられている。
この結果、上述の定義によれば、ウォーム1Aの実効進み角ΓW=設計進み角γw′(=γw+β)、ウォームホイール2Aの実効進み角ΓH=設計進み角γh′(=目標進み角γh)という関係になる。
通常、ウォーム1Aの目標進み角γw=ウォームホイール2Aの目標進み角γhだから、ウォーム1Aの実効進み角ΓWは、ウォームホイール2Aの実効進み角ΓHに比べて、所定値である、ずれ角βだけずれており、具体的には、ずれ角βだけ大きい。
つまり、このウォーム減速機5Aは、ウォーム1Aとウォームホイール2Aとの内、ウォーム1Aの進み角(設計進み角)γw′を、目標進み角γwから所定値(ずれ角β)だけずらせることで、ウォーム1Aの実効進み角ΓW(=γw′)がウォームホイール2Aの実効進み角ΓH(=γh′=γh)に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、ウォーム1Aとウォームホイール2Aとが噛み合うようにしたものである。
ウォーム減速機5Aにおいて、ウォーム1の実効進み角ΓWとウォームホイール2の実効進み角ΓHとの関係を上記のようにしたことの効果については、図2を用いて後述する。
なお、このウォーム減速機5Aの例では、ウォーム1Aの進み角(設計進み角)γw′を大きくするようにしたが、要するに、ウォーム1Aの実効進み角ΓW(=γw′)がウォームホイール2Aの実効進み角ΓH(=γh′=γh)に比べて噛み合い許容範囲の所定値(=ずれ角β)で大きくなる状態で、両者が噛み合うようにすればよいので、上記の例に限られない。
つまり、ウォームホイール2Aの進み角(設計進み角)γh′を小さくするようにしてもよく、ウォーム1Aの進み角(設計進み角)γw′を大きくすると同時に、ウォームホイール2Aの進み角(設計進み角)γh′を小さくするようにしてもよい。
このウォーム減速機は、つまる所、ウォームとウォームホイールとの内少なくともいずれか一方の進み角を、目標進み角から所定値だけ増減させることで、前記ウォームの実効進み角が前記ウォームホイールの実効進み角に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、前記ウォームと前記ウォームホイールとが噛み合うようにしたものである。
図2は、ウォーム減速機におけるウォームとウォームホイールとの進み角の関係を説明するもので、(a1)は目標とする進み角の関係を有する噛み合い状態のウォームとウォームホイールとをウォームホイールの刃先上方から見た図、(a2)は(a1)をウォームの軸側方から見た図である。
図2(b1)、(b2)は本発明におけるウォームとウォームホイールとの進み角の関係を同様に示す図、(c1)、(c2)は、噛み合い効率が悪い状態のウォームとウォームホイールとの進み角の関係を同様に示す図である。これより、既に説明した部分と同じ部分については、同じ符号を付して重複説明を省略する。
図2(a1)、(a2)のウォーム減速機25は、通常のウォーム21とウォームホイール22とが通常に噛み合うように構成されたものであって、この場合は、図2(a1)に示すように、両者の歯筋線TW、THを一致させるように、つまり有効進み角ΓW、ΓHが一致するようにしている。
この場合、一般には、上述したように、ウォームやウォームホイール及びウォーム減速機の軸受部の加工精度、ばらつきのために、理想的な噛み合い、つまり、有効進み角を一致させることが困難であり、組立での精度向上に頼らざるを得ず、組立工数が増大することとなっていた。
図2(c1)、(c2)のウォーム減速機25Aは、噛み合いが悪い場合のウォーム21Aとウォームホイール22Aとの組み合わせを示している。
この場合、ウォーム21Aの歯筋線TWに対して、ウォームホイール22Aの歯筋線THが、ずれ角δだけより傾いたもの、つまり、ウォームホイール22Aの実効進み角ΓH=ウォーム21Aの実効進み角ΓW+ずれ角δ、書き換えれば、ウォーム21Aの実効進み角ΓW=ウォームホイール22Aの実効進み角ΓH−ずれ角δという関係になっている。
このように、ウォーム21Aの実効進み角ΓWが、ウォームホイール22Aの実効進み角ΓHより小さくなるようにずれると、回転フリクションが増加し、ウォーム21Aとウォームホイール22Aとの噛み合い効率が悪くなり、極端な場合には、ロック状態になることが知られている。
これがあるため、これまで一般には、図2(a1)、(a2)のウォーム減速機25で示したように、両者の効進み角ΓW、ΓHが一致するようにすることに努力が払われていた。
図2(b1)、(b2)のウォーム減速機5、5Aは、図1で説明したウォーム減速機5、5Aの場合を示したものであるが、ここでは、図1(a)の場合のずれ角αと、図1(b)の場合のずれ角βが等しいものとして記載している。
このように、ウォーム1の実効進み角ΓWが、ウォームホイール2の実効進み角ΓHに比べて、噛み合い許容範囲内での所定値(ずれ角=α=β)だけ大きい場合には、ウォーム1とウォームホイール2との間の回転フリクションはほとんど変わらず、その増加の割合は、ウォーム1の実効進み角ΓWがウォームホイール2の実効進み角ΓHに比べて小さい場合の増加の割合に比べて小さいことが知られている。
つまり、一定の限度はあるが、ウォーム1の実効進み角ΓWがウォームホイール2の実効進み角ΓHに比べて大きい場合には、ウォーム1とウォームホイール2との間の噛み合い効率はほとんど低下しないということが知られている。
そこで、本願発明者は、苦労してウォーム1とウォームホイール2の進み角(目標進み角、あるいは、仕様進み角)を一致させることは狙わず、逆に意図的に一致させずに、上記知見を活用してずらせることを着想したものである。
つまり、本願発明者は、ウォーム1の実効進み角ΓWがウォームホイール2の実効進み角ΓHに比べて大きい範囲で、かつ、噛み合い効率が実用的な範囲で余り低下しない部分の好適なずれ角を所定値として選定し、そのずれ角になるようにウォーム減速機を設計することを思いついたものである。
このようにすると、例え加工精度などにより、実際に製造されたウォームや、ウォームホイール及びこれらを受ける軸受が、設計進み角とならない場合でも、ウォームの実効進み角が、ウォームホイールの実効進み角より大きくなるようにでき、これにより、ウォームとウォームホイールの噛み合い効率が悪くなることを回避することができる。
つまり、本発明の減速機5、5Aによれば、加工に高精度が不要で組立が容易でありながら、ウォームとウォームホイールとの良好な噛み合いを得ることができるのである。
また、このような効果を得るために必要なのは、従来に比べ、実効進み角が適切なものとなるように、設計軸交差角、設計進み角を選定するだけであるので、そのための余分な加工は一切発生しない。
なお、この許容範囲内の所定値(ずれ角α、β)は、実際には、ウォーム1とウォームホイール2との間の軸交差角に影響を与えるそれぞれの軸受の加工精度範囲内のずれと近接するような微小なものであり、その加工精度範囲内のずれと、本発明による意図的なずれとが、実際上同じとなる場合がある。
しかしながら、本発明の狙うずれ角α、βは、設計上の意図したずれ角α、βとして、その値を中心として加工精度上のバラツキがあったとしても、そのバラツキ範囲内で、ウォームの実効進み角が、ウォームホイールの実効進み角より大きくなるように選定されるものであり、加工精度上のばらつきの中心点として規定されているものである。
また、図2(b1)、(b2)でも解るように、図1(a)のように設計軸交差角Θを選定する場合でも、図1(b)のように設計進み角γw′、γh′を選定する場合でも、ずれ角が同じであれば、結果的に、実効進み角ΓW、ΓHの関係は同じものとなる。
また、軸交差角を意図的にずらせる方法と、進み角を意図的にずらせる(増減する)方法との両方を同時に用いてもよい。
図3は、本発明のウォーム減速機を備えた電動パワーステアリング装置の一例を示すもので、(a)はその全体構成を概念的に示す図、(b)は、その要部縦断面図である。
この電動パワーステアリング装置20は、ウォーム減速機5、操舵入力軸11、操舵出力軸12、トーションバー13、ステアリングラック14、ステアリングハウジング15及びトルクセンサー16を備えている。
舵取り操作のためのハンドルHは、操舵入力軸11に連結され、操舵入力軸11と操舵出力軸12とはトーションバー13を介して連結され、操舵の際このトーションバー13に生じるトルクをトルクセンサー16で検知して、ウォーム減速機5によって、ウォームホイール3と共回転する操舵出力軸12を回転駆動する。
操舵出力軸12には、ステアリングラック14に噛み合うステアリングピニオン12aが設けられているので、これにより、ステアリングラック14がスライドし、このスライドに伴い、自動車などの車輪Tの操舵が行われる。
この電動パワーステアリング装置20は、上記のようにして、操舵力を補助しているが、その際、ウォーム減速機5は操舵出力軸12の駆動に用いられている。
したがって、電動パワーステアリング装置20は、ウォーム減速機5の効果を、電動パワーステアリング装置として発揮することができる。
なお、ウォーム減速機5の代わりに、ウォーム減速機5Aを用いてもよく、その場合には、電動パワーステアリング装置は、ウォーム減速機5Aの効果を、電動パワーステアリング装置として発揮することができる。
また、上述した実施の態様の例示は、特許請求の範囲に記載された本発明の例示に過ぎず、本発明は、これらの例示に限定されるものではない。また、これらの組み合わせも例示したものに限定されないものである。
また、上記では、ウォーム減速機として、ウォームが左右双方に回転し、駆動側、被駆動側の双方に用いられるような場合について説明したが、本発明のウォーム減速機は、これに限定されない。
また、ウォーム減速機におけるウォームとウォームホイールの軸交差角は、上記では、90度(直交)の場合について説明したが、これに限らない。
本発明のウォーム減速機及び電動パワーステアリング装置は、加工に高精度が不要で組立が容易でありながら、ウォームとウォームホイールとの良好な噛み合いを得ることが要請される産業分野に用いることができる。
(a)、(b)は、本発明のウォーム減速機におけるウォームとウォームホイールとの進み角の関係を例示する図 ウォーム減速機におけるウォームとウォームホイールとの進み角の関係を説明するもので、(a1)は目標とする進み角の関係を有する噛み合い状態のウォームとウォームホイールとをウォームホイールの刃先上方から見た図、(a2)は(a1)をウォームの軸側方から見た図、(b1)、(b2)は本発明におけるウォームとウォームホイールとの進み角の関係を同様に示す図、(c1)、(c2)は、噛み合い効率が悪い状態のウォームとウォームホイールとの進み角の関係を同様に示す図 本発明のウォーム減速機を備えた電動パワーステアリング装置の一例を示すもので、(a)は、その全体構成を概念的に示す図、(b)は、その要部縦断面図
符号の説明
1、1A ウォーム
2、2A ウォームホイール
5、5A ウォーム減速機
11 操舵入力軸
12 操舵出力軸
13 トーションバー
14 ステアリングラック
15 ステアリングハウジング
16 トルクセンサー
20 電動パワーステアリング装置
ΓW ウォームの実効進み角
ΓH ウォームホイールの実効進み角
γw′ ウォームの進み角
γh′ ウォームホイールの進み角
γw ウォームの目標進み角
γh ウォームホイールの目標進み角
Θ 軸交差角
θ 目標軸交差角

Claims (4)

  1. ウォームとウォームホイールとを備えたウォーム減速機であって、
    前記ウォームに対する前記ウォームホイールの軸交差角を、直交から所定値だけずらせることで、
    前記ウォームの実効進み角が前記ウォームホイールの実効進み角に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、前記ウォームと前記ウォームホイールとが噛み合うようにしたことを特徴とするウォーム減速機。
  2. ウォームとウォームホイールとの進み角の目標進み角を等しくしたことを特徴とする請求項1記載のウォーム減速機。
  3. ウォームとウォームホイールとの内少なくともいずれか一方の進み角を、目標進み角から所定値だけ増減させることで、前記ウォームの実効進み角が前記ウォームホイールの実効進み角に比べて噛み合い許容範囲内で大きい状態で、前記ウォームと前記ウォームホイールとが噛み合うようにしたことを特徴とする請求項1記載のウォーム減速機。
  4. 請求項1から3のいずれか記載のウォーム減速機が操舵出力軸の駆動に用いられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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