JP4701966B2 - 交流電流検出用コイル - Google Patents

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Description

本発明は、家庭用分電盤の分岐回路等に流れる電流を測定する電流センサとして機能する、絶縁性基板上に形成された交流電流検出用コイルに関する。
一般に、送変電機器や家庭用分電盤等に通電される交流電流量を被接触で測定するための電流センサとして、貫通型の電流センサが多く用いられている。このような貫通型の電流センサに用いられる交流電流検出用コイルの従来例を図7、図8に示す(特許文献1参照)。これらの図において、交流電流検出用コイル100は、円形の基板開口部101を有する両面積層基板102(以下、プリント基板と記す)と、この基板開口部101の周囲に配置されたコイル本体103とを備える空芯コイルである。プリント基板102の材質は、ガラス入りエポキシ樹脂である。コイル本体103は、基板開口部101を中心として放射状にプリントされた導電膜の導体部を備え、この導体部はプリント基板102の厚み方向すなわちコイル本体103の軸方向に貫通する接続部を介して直列に結合することにより、プリント基板102にコイルを形成している。接続部は、プリント基板102の貫通孔の内面に形成された導電膜のスルーホールである。プリント基板102に巻かれているコイルは、2方向に一定ピッチで巻き回され、時計回り(矢印104の向き)の巻き進みコイル105と反時計回り(矢印106の向き)の巻き戻しコイル107とからなり、巻き進みコイル105の終端と巻き戻しコイル107の始端を接続することにより、両コイル105、107は、直列接続されている。
図8において、巻き進みコイル105は、プリント基板102の表面に形成された導体部が太実線で、裏面に形成された導体部を太破線で示し、巻き戻しコイル107は、プリント基板102の表面に形成されている導体部を二重実線で示し、裏面に形成された導体部を二重破線で示している。プリント基板102の表面及び裏面では、両コイル105、107の各導体部が交互に一定ピッチで配列されている。巻き進みコイル105は、表面及び裏面で、長さの異なる導体部が交互に一定ピッチで配列され、巻き戻しコイル107も、同様に表面及び裏面で長さの異なる導体部が交互に一定ピッチで配列されている。また、巻き進みコイル105では、各導体部が基板開口部101から離れた側で各導体部のピッチ間が接続部(スルーホール)により接続され、巻き戻しコイル107では、各導体部が基板開口部101の近い側で各導体部のピッチ間が接続部により接続されている。
このような交流電流検出用コイル100を用いた電流測定では、基板開口部101に電流が流れる被測定導体が通され、この電流による磁束が両コイル105、107のプリント基板102の矢印104又は矢印106の方向から視たときの導体部によって囲まれる断面領域を通ることにより発生する誘導電流を検出する。一方、コイル本体103の軸方向に視たとき、両コイル105、107の導体部によって囲まれる領域の正面面積内には、通常、外部磁界の磁束が通っている。この外部磁界は、本来の電流測定にとって不要なものである。しかしながら、円形で形成される両コイル105、107は、それら自体が等価的に一つの大きなコイルと見なされるので、それらの正面面積内に、不要な外部磁界が通過すると、この外部磁界による電流も同時に検出される。
この検出される外部磁界を低減するため、外部磁界に対して巻き方向が互いに逆方向である両コイル105、107の各正面面積を略同等にして、不要検出電流を相殺する構成をとっている。しかし、両コイル105、107を軸方向に視たとき、巻き進みコイル105の正面面積は、巻き戻しコイル107の正面面積よりも大きく、それぞれの正面面積が異なっており、不要検出電流の相殺が完全にはなされていない。また、この不要検出電流を相殺するには、両コイル105、107のパターン形状を極めて等しくすることが求められ、製造バラツキ等により完全に不要検出電流を相殺することは極めて困難である。従って、できるだけ両コイル105、107が、外部磁界そのものを通さないようにして、外部磁界による誘導起電力の発生を抑えることが望まれる。
しかしながら、上記電流センサは、コイルの軸方向から視た時に、導体部のコイル間には、コイルパターンのない非導体部のスペースがコイルパターンのある導体部のスペースより広く存在し、この非導体部のスペースを外部磁界が透過することにより不要な誘導起電力を発生させている。また、この誘導起電力は、外部磁界が透過する非導体部のスペースが広いほど大きくなる。このため、従来の電流測定では、外部磁界の影響を受けやすく、電流測定精度を劣化させていた。
なお、交流電流検出用コイルとして、絶縁性基板に基板開口の周囲にコイル本体を配置し、導電膜でコイル状に形成された巻き進みコイルと巻き戻しコイルを有し、これらを直列に接続した空芯コイルが知られている(特許文献2参照)。しかしながら、この空芯コイルにおいても、コイルの軸方向から視た時に、巻き進みコイルと巻き戻しコイル間には、導体部より非導体部のスペースが広くあり、この非導体部のスペースを外部磁界が透過することにより不要検出電流が発生するので、前記同様に電流計測の精度が劣化する虞があった。
特開平06−176947号公報 特開2004−87619号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、トロイダルコイルを巻き進み方向と巻き戻し方向とに二重形成して連続接続している交流電流検出用コイルにおいて、外部磁界の通過を阻止し、磁界の透過による誘導起電流の発生を低減し、検出不要な外部磁界の影響を抑え、測定誤差の少ない、測定感度の良い交流電流検出用コイルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、絶縁性基板に開口を形成するとともに、前記開口の周囲の表裏両面に放射状に形成された複数の放射状ラインと、この放射状ラインの端部で前記表裏の放射状ラインを接続するスルーホールとを有するトロイダルコイルを備え、このトロイダルコイルを巻き進み方向と巻き戻し方向とに二重形成して連続接続している交流電流検出用コイルにおいて、前記放射状ラインの中間部を、周方向にその幅が拡げられて逆台形または台形の形状を成し、隣接する放射状ラインが互いに接しない範囲まで接近して配置されるように、その他の部分より拡幅した拡幅部とするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の交流電流検出用コイルにおいて、前記放射状ラインの少なくとも一端側にあって周方向に延設され放射状ライン間を電気的に接続する接続部をさらに備え、前記スルーホールは、表側面の放射状ラインの端部又は前記接続部の端部と、裏側面にある放射状ラインの端部又は前記接続部の端部とを接続するものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の交流電流検出用コイルにおいて、前記巻き進み及び巻き戻しの両コイルのいずれか一方の拡幅部は、前記トロイダルコイルの軸方向から見て前記基板上下で両コイルが重なるようにして、他方の中間部まで覆うように拡幅されているものである。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の交流電流検出用コイルにおいて前記放射状ラインの少なくとも中間部の導体の厚みを厚く形成したものである。
請求項1の発明によれば、トロイダルコイルの軸方向から視た巻き進み方向と巻き戻し方向の放射状ライン間の導体部が広がり、非導体部のスペースが狭まるので、外部磁界が広い導体部で遮られると共に、狭い非導体部によりわずかしか透過されない。従って、トロイダルコイル内への外部磁界の透過を殆ど阻止し、磁界の透過による誘導起電流の発生を低減し、検出不要な外部磁界の影響を抑えることができる。これにより、電流の測定誤差が抑制され、測定感度が高まり交流電流測定の測定精度が向上する。
請求項2の発明によれば、上記効果に加え、接続部を隣接する放射状ラインを避けるように引き回して形成でき、放射状ラインと接続部を表裏で同一形状にできるので、巻き進みコイルと巻き戻コイルの絶縁基板、の厚み方向から視た正面面積が略等しくなり、外部磁界による誘導起電流を相殺して、測定誤差を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、軸方向から視た時、表裏どちらか一方の巻き進みコイルと巻き戻しコイル間の隙間が反対面の放射状ラインの拡幅部で覆われるので、表裏両面の各コイル間において、外部磁界がコイル間を通過する非導体スペースが狭くなり、外部磁界による誘導起電力の発生を低減することができる。
請求項4の発明によれば、軸方向からの外部磁界に対して、コイル間部の透磁率が低下し、磁気シールド効果が大きくなるので、外部磁界による誘導起電流の発生を低減できる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る交流電流検出用コイルについて、図1乃至図3を参照して説明する。本実施形態の交流電流検出用コイル1(以下、検出用コイルと記す)は、コイルの空心となる円盤状の絶縁性基板2と、絶縁性基板2の中心に形成された略円形の開口3と、絶縁性基板2の外周と開口3の間に形成されたトロイダルコイル4を備える。トロイダルコイル4は、巻き進み方向の巻き進みコイル5と巻き戻し方向の巻き戻しコイル6とを有し、それらが同じ絶縁性基板2上に二重形成され、直列に連続接続されている。これらのコイル5、コイル6は、絶縁性基板2の表裏両面に開口3から放射状に形成された複数の放射状ライン7と、この複数の放射状ライン7間を接続する外周上に等ピッチ間隔で設けられ接続部8と、表裏の放射状ライン7と接続部8とを電気的に連続接続するスルーホール9により形成される。これらの放射状ライン7及び接続部8は、絶縁性基板2の表面側において実線で図示し、裏面側において破線で図示している。スルーホール9は、開口3の略中心を中心とする開口3に近い側及び遠い側の円周上にそれぞれスルーホール9a及びスルーホール9bを等間隔に同数配設されている。
放射状ライン7は、開口3の中心軸10を略中心として放射状に一定ピッチで絶縁性基板2上に配列されている。そして、巻き進みコイル5と巻き戻しコイル6とにおける放射状ライン7のスルーホール9a及びスルーホール9bの間の中間部は、その他の部分よりライン幅を拡幅した拡幅部7a、7bをそれぞれ備えている。放射状ライン7及び接続部8を構成する導体部は、絶縁性基板2に銅箔で形成され、この銅箔は、例えばガラス入りエポキシ樹脂から成る両面プリント基板をエッチング加工することにより形成することができる。接続部8は、放射状ライン7の外周側の端部(ここでは、スルーホール9aとなる)から円周方向に延設され、複数の放射状ライン7間を電気的に接続する。そして、スルーホール9を介して、絶縁性基板2の表裏両面に形成された複数の放射状ライン7の端部及び接続部8と、反対側の面にある放射状ライン7の端部及び接続部8とが電気的に直列に接続されることにより、絶縁性基板2を導体部で巻回するコイルが形成される。
巻き進みコイル5は、表側の放射状ライン7及び接続部8と、裏面側の放射状ライン7をスルーホール9で電気的に接続することにより一巻きのコイルを形成する。同様に、巻き戻しコイル6は、表側の放射状ライン7と、裏側の放射状ライン7及び接続部8とをスルーホール9で電気的に接続することにより一巻きのコイルを形成する。そして、この巻き進み及び巻き戻しの両コイル5、6の一巻きのコイルのピッチは、等しく形成されている。また、接続部8は、隣接する放射状ライン7を避けるように引き回して形成され、両コイル5、6の接続部8と放射状ライン7によるコイルパターンは、絶縁性基板2の表裏で同一形状として形成されている。以上の構成により、トロイダルコイル4のコイルを形成する導体部(導体膜)は、絶縁性基板2の開口3の中心軸10に関してほぼ対称に形成される。
図2を参照して、巻き進みコイル5と巻き戻しコイル6との接続の詳細を説明する。巻き進みコイル5は、コイル引出端子11aから繋がる最初の放射状ライン71aからスタートし、内周側のスルーホール9b、裏側の放射状ライン72a、外周側のスルーホール9a、表側の接続部8を経て、次の放射状ライン73aに接続され、以下同様にして、反時計方向に約一周して巻き進み、最後の放射状ライン74aを経て内周側のスルーホール9bを介し裏側の放射状ライン75aで終了する。その後、同ライン75aに連続する繋ぎの折返し用ライン75b(接続ポイント)を経て、巻き戻しコイル6が始まる。巻き戻しコイル6は、折り返し用ライン75bが接続された外周側のスルーホール9aを介して、最初の放射状ライン71bからスターとし、スルーホール9bを経て、裏面の放射状ライン72bに接続される。以下、同様にして時計方向に約一周して巻き進み、最後の放射状ライン73bで終了し、終端となるスルーホール9aを経てコイル引出端子11bに接続される。
このように、巻き進みコイル5と巻き戻しコイル6は、各コイルの一巻きのピッチが略等しく形成されるとともに、誘導起電力が電気的に同じ向きになるように巻き進み方向と巻き戻し方向に巻回されている。これにより、両コイル5、6のコイル断面を通過する磁束に対しては、同一方向の誘導電流を検出し、絶縁性基板2の垂直方向からの外部磁界に対しては、互いに逆方向の誘導電流を検出する。すなわち、検出用コイル1では、トロイダルコイル4全体において、被測定導体からの磁界に対する検出電流は、両コイル5、6に発生する各誘導電流の和となり、全コイルの巻き数に比例した誘導電流が得られ、外部磁界に対しては、両コイル5、6で検出される誘導電流の差が測定される。両コイル5、6からの検出電流は、コイル引出端子11a、11bから出力される。
次に、図3を参照して、巻き進みコイル5の放射状ライン7の拡幅部7aと巻き戻しコイル6の放射状ライン7の拡幅部7bのパターンについて説明する。ここでは、表面側のコイルパターンのみ拡幅部7a、7bを持つように形成している。表面側の巻き戻しコイル6の放射状ライン77a、77bの拡幅部7bは、スルーホール9a、9bを結ぶ放射状ライン7の中間部から周方向の時計方向にその幅が広げられて略逆台形(ハッチング部)を成し、その側辺が巻き進みコイル5の放射状ライン76aに接しない範囲まで接近して配設される。また、拡幅部7bは、隣接する放射状ライン76aの中間部まで覆うように拡幅され、このため、反対面側の拡幅部7a、7bを持たない放射状ライン76b、77cが上記拡幅部7bで覆われる。これにより、放射状ライン76b、77cのコイルを通る外部磁界が低減される。一方、表面側の巻き進みコイル5の放射状ライン76aの拡幅部7aは、スルーホール9bと接続部8を結ぶ放射状ライン7の中間部から周方向の時計方向にその幅が広げられて略台形(粗いハッチング部)の形を成し、巻き戻しコイル6の放射状ライン77bに接しない範囲まで接近して配設される。このように、巻き進みコイル5と巻き戻しコイル6の放射状ライン7に拡幅部7a、7bを設けることにより、軸方向から視た両面のコイル間の絶縁基板が殆どコイルの導体パターンで覆われる。これにより、軸方向におけるコイル間の隙間を透過する外部磁界は極めてわずかとなる。
このように、本実施形態によれば、トロイダルコイルの軸方向から視た巻き進みコイル5と巻き戻しコイル6の放射状ライン7によるコイル間の導体パターンを増やし、非導体部のスペースを狭めることにより、トロイダルコイル内への外部磁界の透過を阻止し、磁界の透過による誘導起電流の発生を低減し、検出不要な外部磁界の影響を抑えることができる。これにより、電流の測定誤差が抑制され、測定感度が高まり交流電流測定の測定精度が向上する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る交流電流検出用コイルについて、図4を参照して説明する。本実施形態は、巻き進み及び巻き戻しの両コイル5、6のいずれか一方の拡幅部7a、7bが、トロイダルコイルの軸方向から見て絶縁基板上下で両コイル5、6が重なるようにして、他方の中間部まで覆うように拡幅されると共に、絶縁基板の表裏で対称にコイルパターンが設けられたものである。図4において、前記図1乃至図3と同じ部材は、同一符号を付している(以下、同様)。
図4に示される表面側のコイルパターンは、前記図3のコイルパターンと同じであり、裏面側のコイルパターンは、上記表面側のコイルパターンと対称に形成されている。裏面側の巻き戻しの放射状ライン78a、78bは、スルーホール9a、9bを結ぶ裏面側の放射状ライン7の中間部に拡幅部7bを持つ略逆台形(点線のハッチング部)を成し、その側辺が巻き進みコイル5の裏面側の放射状ライン76c、76dに接しない範囲まで接近して配設される。また、この拡幅部7bは、隣接する放射状ライン76c、76dの中間部まで覆うように拡幅されている。一方、放射状ライン76b、76dの拡幅部7aは、スルーホール9bと裏面の接続部8を結ぶ放射状ライン7の中間部の拡幅部7bで略台形(点線の粗いハッチング部)を成し、隣接する巻き戻しコイル6の放射状ライン7に接しない範囲まで接近して配設される。以上の裏面側のコイルパターン構成により、軸方向の裏面から視た表面側のコイル間が裏面のコイルパターンで覆われる。従って、上記表裏のコイルパターン構成により、軸方向から視たコイルパターンがコイル間の隙間を遮蔽することになるので、外部磁界がコイル間を透過し難くすることができる。
このように、巻き進み及び巻き戻しの両コイル5、6のいずれか一方の拡幅部が、トロイダルコイルの軸方向から見て絶縁基板上下で両コイルが重なるようにして、他方の中間部まで覆うように拡幅され、絶縁基板の表裏で対称にコイルパターンが設けたことにより、軸方向からコイル面を視た時、表裏面のどちらか一方の巻き進みコイルと巻き戻しコイル間の隙間が反対面の放射状ラインの拡幅部で覆われる。従って、軸方向から視た絶縁基板上のコイル間が表裏いずれかの放射状ラインの拡幅部7a、7bで遮蔽されることになる。これにより、外部磁界がコイルの軸方向を通過するときの透磁率が低くなり誘導起電力の発生を低減することができる。
また、巻き進み及び巻き戻しの両コイル5、6を表裏対称に形成したことにより、両コイル5、6で外部磁界を検出した場合においても、互いに逆方向の電流量を略同程度に検出するので、相殺し易く外部磁界の影響を受け難い。
次に、本発明の第3の実施形態に係る交流電流検出用コイルについて、図5(a)、(b)を参照して説明する。本実施形態は、絶縁基板の表裏のコイルパターンを異なるようにして、外部磁界の通過をさらに少なくするものである。
図5(a)に示すように、絶縁基板の表面側では、前記図3と同様の巻き進み及び巻き戻しの両コイル5、6の放射状ライン7に拡副部7a、7bのパターンを設け、裏面側では、図5(b)に示すように、巻き戻しコイル6の放射状ライン78c、78d、78eのみに拡幅部7bを設けるように構成している。従って、巻き進みコイル5の放射状ライン77c、77dは、拡幅部7aを持たないので、細い放射状ラインとなり、放射状ライン78c、78d、78eの拡幅部7bは、隣接する放射状ライン7に接触しない範囲で、略逆台形(ハッチング部)の上辺、下底辺ともほぼ最大に延ばすことができ、その面積も放射状ライン7間で構成できるほぼ最大の面積となように形成できる。このように、表裏で大きくコイルパターンが異なるようにしたことにより、軸方向から視た表裏のコイルパターン間の重なりが拡大され、コイルパターン間の非導体部が導体パターンで殆ど覆われた形となる。これにより、外部磁界の貫通を今まで以上に阻止することができる。従って、外部磁界の遮蔽効果が増大し、外部磁界がコイル表面を通過するときの透磁率がより低くなり誘導起電力の発生をさらに低減することができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る交流電流検出用コイルについて、図6(a)、(b)、(c)を参照して説明する。本実施形態は、トロイダルコイル4の巻き進みコイル5、巻き戻りコイル6における放射状ライン7の少なくとも中間部の導体の厚みを厚く形成したものである。
図6(a)に示す本実施形態のコイル構成は、前記図3と同じコイル構成を成し、巻き進みコイル5、巻き戻りコイル6における導体で形成される放射状ライン77a、78aのスルーホール9a、9b間の中間部は、放射状ライン77a、78aの他の部分より導体の厚みを厚く形成されている。図6(b)に示すように、放射状ライン77a、78aの拡幅部7a、7bの厚みt1は、図6(c)に示す放射状ライン77a、78aの中間部以外である接続部8の厚みt2より厚く形成されている。
このように、放射状ライン77a、78aの中間部の拡幅部7a、7bの厚みt1を厚くすることにより、軸方向からの外部磁界に対して、放射状ライン7の拡幅部7a、7bの導体部の厚みを表皮深さ以上にして磁気シールド効果を大きくできる。これにより、外部磁界がコイル表面を通過するときの透磁率がより低くなり誘導起電力の発生をさらに低減することができ、外部磁界による電流測定誤差を抑制することができる。
上述した各種実施形態に係る検出用コイル1によれば、トロイダルコイル4の巻き進みコイル5と巻き戻しコイル6の放射状ライン7の中間部に拡幅部7a、7bを設けたことにより、絶縁基板2上のコイルの導体部のパターンスペースを大きくして、軸方向から視たコイル間の非導体部のスペースを狭めることにより、トロイダルコイル内への外部磁界の透過を阻止し、外部磁界による誘導起電流の発生を低減して、検出不要な外部磁界の影響を抑えることができる。これにより、電流の測定誤差が抑制され、測定感度が高まり、交流電流測定の測定精度が向上する。
本発明の第1の実施形態に係る交流電流検出用コイルの平面図。 図1のA部の拡大図。 図1のB部の拡大図。 本発明の第2の実施形態に係る交流電流検出用コイルの平面図。 (a)本発明の第3の実施形態に係る交流電流検出用コイルの表面側平面図、(b)は同コイルの裏面側平面図。 (a)本発明の第4の実施形態に係る交流電流検出用コイルの平面図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は(a)のD−D線断面図。 従来の交流電流検出用コイルの正面図。 上記検出用コイルの部分拡大図。
符号の説明
1 交流電流検出用コイル
2 絶縁性基板
3 開口
4 トロイダルコイル
5 巻き進みコイル
6 巻き戻しコイル
7 放射状ライン
7a、7b、7c 拡幅部
8 接続部
9、9a、9b スルーホール
71a〜74a、71b〜73b、75a、75b、76a〜76d、77a〜77d、78a〜78e 放射状ライン

Claims (4)

  1. 絶縁性基板に開口を形成するとともに、前記開口の周囲の表裏両面に放射状に形成された複数の放射状ラインと、この放射状ラインの端部で前記表裏の放射状ラインを接続するスルーホールとを有するトロイダルコイルを備え、このトロイダルコイルを巻き進み方向と巻き戻し方向とに二重形成して連続接続している交流電流検出用コイルにおいて、
    前記放射状ラインの中間部を、周方向にその幅が拡げられて逆台形または台形の形状を成し、隣接する放射状ラインが互いに接しない範囲まで接近して配置されるように、その他の部分より拡幅した拡幅部とすることを特徴とする交流電流検出用コイル。
  2. 前記放射状ラインの少なくとも一端側にあって周方向に延設され放射状ライン間を電気的に接続する接続部をさらに備え、
    前記スルーホールは、表側面の放射状ラインの端部又は前記接続部の端部と、裏側面にある放射状ラインの端部又は前記接続部の端部とを接続することを特徴とする請求項1に記載の交流電流検出用コイル。
  3. 前記巻き進み及び巻き戻しの両コイルのいずれか一方の拡幅部は、前記トロイダルコイルの軸方向から見て前記基板上下で両コイルが重なるようにして、他方の中間部まで覆うように拡幅されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交流電流検出用コイル。
  4. 前記放射状ラインの少なくとも中間部の導体の厚みを厚く形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の交流電流検出用コイル。
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