JP7319771B2 - 電流検出器及びパワーモジュール - Google Patents
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Description
従来の電流検出器900は、図12に示すように、中心軸が環状となるコイル920(いわゆるロゴスキーコイル)を有し、コイル920によって形成された環の内側を電流路Lが貫通する位置にコイル920が配置されたときに、電流路Lを流れる電流を検出する。電流検出器900を用いて電流検出を行う電流路Lの例としては、例えば、電流路Lとしてパターン配線を用いる場合や電流路Lとしてリードを用いる場合が考えられる。
1.実施形態1に係る電流検出器100及びパワーモジュール1の構成
図1は、実施形態1に係るパワーモジュール1の回路図である。図2は、実施形態1に係るパワーモジュール1及び電流検出器100を説明するために示す図である。なお、本発明の理解を助けるために、図1及び図2においてはコイル120を模式的に表現している。また、符号T1~T5は端子を示す。
実施形態1に係るパワーモジュール1は、図1に示すように、スイッチング素子200と、スイッチング素子200と接続されている所定の電流路Lと、電流検出器100とを備える。電流路Lは、パターン配線である。
実施形態1に係るパワーモジュール1においては、スイッチング素子200、電流検出器100及び電流路Lが、耐熱性・高絶縁性の樹脂やセラミックス等により形成されたパッケージ(図示せず。)で覆われている。
図3は、実施形態1におけるコイル120の斜視断面図である。図4は、図3のA-A断面図である。図5は、図3のB-B断面図である。
コイル120は、x軸方向に沿って所定の間隔で1/2周分ずつ形成されている(1/2周分ずつ巻かれている)。すなわち、コイル120は、1/2周巻いたらx軸方向に移動して再び1/2周巻き、これを繰り返したような構成となっている。第1コイル121と第2コイル125とは互い違いに巻かれている。
第1コイル部121と第2コイル部125とはそれぞれ、一方端で接続されており、第1コイル部121の他方端及び第2コイル部125の他方端は、それぞれ電流検出部160と接続するための端子と接続されている(図1参照。)。
第2コイル部125は、平板110の一方面に形成された導体膜126と、一方面とは反対側の他方面に形成された導体膜127とを、平板110の厚さ方向に形成されたビア128を介して接続することによって形成されたものである。
なお、導体膜122,123,126,127は、例えば、金属箔である。
電流検出部160は、図6に示すように、オペアンプ161と、抵抗162と、コンデンサ163とを有し、コイル120を流れる電流の起電力に基づいて電流路Lに流れる電流を検出する。このような構成とすることにより、比較的微弱な磁束変化による電流を増幅した状態で検出できることから、電流路Lを流れる電流を検出し易くなる。
実施形態1に係る電流検出器100及びパワーモジュール1によれば、平板110に形成され、中心軸Aが平板110の厚み方向とは垂直な方向に沿って延在する直線となるコイル120を有し、平板110が、測定対象である電流路Lと平行となり、かつ、コイル120の中心軸Aが電流路Lとねじれの位置になるようにコイル120が配置されたときに電流路Lを流れる電流を検出するため、従来の電流検出器900の場合のようにコイル120を環状にする必要がなく、電流路Lと垂直な平面においてコイル120が占める領域の面積(コイル120に囲まれた領域の面積を含む)が所定以上の大きさにならなくて済む。従って、コイル120が主電流配線の妨げになり難く、配線設計の制約を小さくすることができる。
図7は、実施形態1に係る電流検出器100を過電流保護回路に適用した場合の回路図である。図8は、実施形態1に係る電流検出器100をDC-DCコンバータを含む回路に適用した場合の回路図である。
実施形態1に係るパワーモジュールを構成する回路としては、例えば、過電流保護回路に適用することができ、電流検出器100をスイッチング素子200に過電流が流れないように監視するのに用いることができる(図7参照。)。また、DC-DCコンバータを含む回路に適用することもでき、電流検出器の検出結果に基づいて電流をスイッチング素子200aとダイオードD1のいずれに流すか切り替える(スイッチング素子200bとダイオードD2についても同様)同期整流を実現することができる(図8参照。)。その他、適宜の回路において電流検出器を用いることができる。
図9は、実施形態2における電流検出器100aを説明するために示す図である。図9(a)は実施形態2におけるコイル120a、120bの斜視断面図であり、図9(b)は実施形態2におけるコイル120a、120bの概念図である。なお、本発明の理解を助けるために、図9(b)においてはコイル120を模式的に表現している。
図10は、実施形態3におけるコイル120cの断面図である。
実施形態3に係る電流検出器及びパワーモジュールにおいては、基本的には実施形態1に係る電流検出器100及びパワーモジュール1と同様の構成を有するが、戻しコイルの代わりに戻し線を有する点で実施形態1に係る電流検出器100及びパワーモジュール1の場合とは異なる。すなわち、実施形態3に係る電流検出器及びパワーモジュールにおいては、図10に示すように、戻しコイル125の代わりに、コイル120cの内側を通るように直線状の戻し線129が形成されている。
Claims (1)
- 所定の電流路と、
平板に形成され、中心軸が前記平板の厚み方向とは垂直な方向に沿って延在する直線となるようにらせん状に形成された第1コイル部と、中心軸が前記平板の厚み方向とは垂直な方向に沿って延在する直線となるように、前記平板にらせん状に形成された戻しコイルである第2コイル部とを有するコイルを有する電流検出器と、を備え、
前記電流検出器においては、前記平板が測定対象である前記電流路と平行となり、かつ、前記第1コイル部の中心軸及び前記第2コイル部の中心軸が前記電流路とねじれの位置となるように前記第1コイル部及び前記第2コイル部が配置されており、
前記電流検出器は、前記電流路を流れる電流を検出するものであり、
前記電流路は、基板上に形成されたパターン配線であり、
前記コイルは、前記パターン配線上に絶縁体を介して配置されており、前記平板の一方面に形成された導体膜と、前記一方面とは反対側の他方面に形成された導体膜とを、前記平板の厚さ方向に形成されたビアを介して接続することによって形成されたものであり、
前記絶縁体は、前記平板の他方面側に配置され、前記基板と前記平板との間に配置されており、前記平板に形成された前記コイルを覆うとともに、前記パターン配線及び前記基板を覆うものであり、
前記平板は、一方面側がカバーレイフィルムで覆われたものであり、
前記第1コイル部の中心軸と前記第2コイル部の中心軸は、平行、かつ、互いにずれた位置に位置することを特徴とするパワーモジュール。
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