JP2006196778A - コイル及びそれを用いた電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ピッチ精度が良く、且つ高ピッチ形成可能で、安価に製造可能なコイル及びそれを用いた電流センサを提供することにある。
【解決手段】コイル線路部2は絶縁ベース1の片側の板面に並行形成した凹形状の各変形部4の両端内面に導体5を形成し且つ各隣接する変形部4,4間の絶縁ベース1の板面上に一端を隣接する一方側の変形部4の導体5の一端に、他端を隣接する他方側の変形部4の導体5の他端に電気的に接続するように導体6を形成して全体として蛇行状になっているもので、始端を出力端子3aに、終端を出力端子3bに電気的に接続している。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気、電子部品、磁気検出センサ等に用いられる空芯のコイル、及びそのコイルを用いた電流センサに関するものである。
空芯のコイルは鉄心が無いため軽量で、また鉄心による飽和がないとう利点がある。その代表的な空芯のコイルとしてはロゴスキーコイルがある。このロゴスキーコイルは、分電盤内で主幹ブレーカだけでなく各々の分岐ブレーカに流れる電流計測に従来用いられていた変流器(CT)のような電流センサに代わり、電流検出用コイルとして用いられ、その特徴である鉄心の飽和がなく点を生かしたダイナミックレンジが広く、大電流まで検出できる電流センサを実現している。
ロゴスキーコイルの説明を、空芯のトーラス状の巻線で、コイルの中心を通って戻る構造をもった一例により行う。このロゴスキーコイルの場合、コイルを突き抜ける電流が変化すると電磁誘導によりコイルの両端に電圧が誘起されることで、電流検出用コイルとして機能するようになっている。
更に詳説するとロゴスキーコイルの出力電圧Vは、測定対象となる電線に流れる被測定電流を微分したものであり、以下の式で表され、この出力電圧Vを積分すれば電流波形が得られる。
ここで、Iは被測定電流、Sはロゴスキーコイルのコイルの断面積、μは真空の透磁率、Nはロゴスキーコイルの単位長さ当たりの巻数である。
Figure 2006196778
この式で得られる出力電圧Vは、μ(=4π×10−7)が係数として乗算されるため、例えば上述の上述のような分電盤の各ブレーカに流れる一般的な負荷電流(数A〜)を検出しようとする場合、非常に小さい電圧となる。この出力電圧Vを大きくするには、コイルの単位長さ当たりの巻数Nやコイル断面積Sを大きくすれば良いが、電流検出用コイルとしてロゴスキーコイルを用いる場合、1次側の電流が流れる電線の貫通位置による影響を抑えるため、巻きピッチのばらつきを抑え、精度良く巻く必要がある。
近年、前記の問題を解決する空芯のコイル(ロゴスキーコイル)の構造として、プリント基板の両面を用いて、裏面側と表面側とをスルーホールで接続しコイル状になるようにパターニングしてコイルを形成する構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−50254公報(図1、段落番号0039〜0040)
ところで上述の特許文献1に開示されているようなプリント回路基板を用いたコイルでは、ピッチのばらつき精度といった点についてはコイル巻きと比較して良いものの、プリント基板の表裏の接続を1ターン毎にスルーホールで行うために、穴あけ、メッキ等工程が多く、コストが高いといった問題があった。また、スルーホールは範囲にランドが必要であり、これがピッチを細かくする妨げとなっていた。
本発明は、上述の問題点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、ピッチ精度が良く、且つ高ピッチ形成可能で、安価に製造可能なコイル及びそれを用いた電流センサを提供することにある。
前記目的を達成するために請求項1のコイルの発明では、板状に形成され、片側の板面を基準面として該基準面に凹形状若しくは凸形状の複数の変形部を長手方向が並行するように等間隔に設けた非磁性材からなる絶縁ベースと、前記各変形部の長手方向の両端間表面に第1の導体を形成するとともに、各隣接する二つの変形部の一方の一端から両変形部間を介して他方の他端に至る前記板面部位に第2の導体を形成して該第2の導体により隣接する二つの変形部の一方の第1の導体の一端と他方の第1の導体の他端を電気的に接続することによりコイル線路部を蛇行状に構成したコイル線路部と、前記コイル線路部近傍の前記板面に設けられ、前記コイル線路部の始端、終端を夫々接続する第1、第2の出力端子とから成ることを特徴とする。
請求項1のコイルの発明によれば、絶縁ベースの片面のみへの加工であるから、従来のスルーホールを用いた両面基板のときのように表裏の位置合わせが不要となって製造が容易となり、しかも絶縁ベースの裏面を別の用途に使用することが可能で、その上スルーホールを設けるときに必要であったランドが不要となるため、ピッチを細かくすることができ、更にまた絶縁ベースを成形すると同時に同じ金型により変形部を成形することで、変形部の間隔を精度良することができ、しかも構造が簡単なので、歩留まりが良く、安価に製造することが可能である。
請求項2のコイルの発明では、請求項1の発明において、前記第1の導体の導電率と、第2の導体の導電率とを異ならしていることを特徴とする。
請求項2のコイルの発明によれば、変形部のようなエッチング工法によるパターン形成が困難な場所に対しては導電性インクによって導体を形成し、エッチング工法によってパターン形成が容易な絶縁ベースの板面に対しては導電率の高い銅箔からなる導体を形成することで、コイル線路部の抵抗値が高くならず、所望の抵抗値のコイル線路部を実現できる。
請求項3のコイルの発明では、請求項1又は2の発明において、前記絶縁ベースは、スリット状の貫通孔を長手方向が並行するように等間隔に形成し、前記各貫通孔の一端側から当該貫通孔に並行隣接する表面上を介して隣接する貫通孔の他端側に至る前記第2の導体を形成した板状の第1の絶縁体と、前記貫通孔の形成間隔と同じ間隔で並行する複数の前記第1の導体を表面に形成し、前記第1の絶縁体の各貫通孔に各第1の導体を臨ませ且つ第1の導体の一端を両側に隣接する第2の導体の一方の一端に接続し、他端を他方の他端に電気的に接続し、前記第1の絶縁体の裏面に貼り合わせた第2の絶縁体とから成ることを特徴とする。
請求項3のコイルの発明によれば、第1、第2の導体をエッチング工法等によりパターン形成することが可能な銅箔を用いることが可能となり、そのため抵抗値が高くないコイル線路部を容易に実現できる。
請求項4のコイルの発明では、請求項3の発明において、前記第1の導体と前記第2の導体との電気的接続部位は、両絶縁体の貼り合わせ後に塗布される導電性インクにより形成されていることを特徴とする。
請求項4のコイルの発明によれば、第1,第2の導体の電気的接続性を向上させることができる。
請求項5のコイルの発明では、請求項1又は2の発明において、前記絶縁ベースは前記各変形部間の板面部位に前記変形部位の変位方向とは逆方向に変位させた別の変形部を夫々並行形成して該別の並行部の表面の長手両端方向に前記第2の導体を形成していることを特徴とする。
請求項5のコイルの発明によれば、基準面となる絶縁ベースの板面に対して小さな高低差でコイル線路部の断面積を大きくすることができる。
請求項6のコイルの発明では、請求項1乃至5の何れかの発明において、前記各変形部の長手両端方向における端部を傾斜面若しくはR面により形成していることを特徴とする。
請求項6のコイルの発明によれば、変形部の端縁において導体に応力がかからないようにすることができ、その結果導体の破断を防ぐことができる。
請求項7のコイルの発明では、請求項1乃至6の何れかの発明において、前記絶縁ベースは各導体のパターン形成面に、導体のパターン形成ガイド用の溝を設けていることを特徴とする。
請求項7のコイルの発明によれば、導電性インクにより導体を形成する際に導電性インクを溝内に集めることができ、そのため折り曲げ等の応力により導体の破断を防ぐことができ、またパターニングの位置精度を高めることができる。
請求項8のコイルの発明では、中央辺が並行するように等間隔にパターン形成された略Z字状の複数の第1の導体を片側の板面に形成した平板状の絶縁体と、前記各第1の導体を覆うように前記絶縁体の前記板面に重ねられて配設される絶縁性薄膜とで構成された絶縁ベースと、隣接する二つの前記第1の導体の一方の一端と他方の他端との間を電気的に接続する第2の導体を前記絶縁性薄膜表面に形成して前記第1の導体と前記第2の導体とで蛇行状に構成されたコイル線路部と、前記コイル線路部近傍の前記板面に設けられ、前記コイル線路部の始端、終端を夫々接続する第1、第2の出力端子とから成ることを特徴とする。
請求項8のコイルの発明によれば、絶縁ベースの片面のみへの加工であるから、従来のスルーホールを用いた両面基板のときのように表裏の位置合わせが不要となって製造が容易となり、しかも絶縁ベースの裏面を別の用途に使用することが可能な上に、上述スルーホールを設けるときに必要であったランドが不要な上に、ピッチを細かくすることができ、更にまた変形部の形成を例えば絶縁ベースの成形する金型により形成することで、変形部の間隔を精度良することができ、しかも構造が簡単なので、歩留まりが良く、安価に製造することが可能であり、特に平板状の絶縁体上に導体のパターン形成と、絶縁性薄膜の積層及び導体のパターン形成とを順次行うことで形成することができ、多層のコイル形成を可能とする。
請求項9の電流センサの発明では、請求項1乃至8のコイルを用い、前記絶縁ベースを円筒状に形成するとともにコイル線路部の終端をコイル巻き戻し線路部により始端側に戻したロゴスキーコイルを構成して電流検出用コイルとしていることを特徴とする。
請求項9の電流センサの発明によれば、請求項1乃至7又は8のコイルの特徴を生かしたロゴスキーコイルにより高精度で、低コスト、更に小型化が可能な電流検出用コイルを備えた電流センサを提供できる。
請求項10の電流センサの発明では、請求項9の発明において、前記絶縁ベースの裏面に導体箔を貼り付けてシールド部を構成し、前記コイル巻き戻し線路部を介して前記コイル線路部の終端を接続する第2の出力端子を前記導体箔に電気的に接続していることを特徴とする。
請求項10の電流センサの発明によれば、配線とコイル線路部との間の静電結合によって商用周波数の静電ノイズが発生するのを導体箔のシールド部で防ぐことができる。
請求項11の電流センサの発明では、請求項10の発明において、前記コイル線路部の終端を前記導体箔に接続するとともに、前記出力端子を前記コイル線路部の始端付近で前記導体箔に電気的に接続し、前記導体箔をコイル巻き戻し線路部として用いたことを特徴とする。
請求項11の電流センサの発明によれば、ロゴスキーコイルのコイル巻き戻し線路部をシールド部の導体箔で兼用することによって、構成を無駄の無い構成とすることができる。
請求項12の電流センサの発明では、請求項10又は11の発明において、前記導体箔に並行する複数条の絶縁用切り込みを形成していることを特徴とする。
請求項12の電流センサの発明によれば、外部からの磁束がシールド部の導体箔に鎖交する際の渦電流の発生を抑制することができ、そのため渦電流によって生じる不均一な電位差を起因とするシールド性能の低下を防ぐことができる。
請求項13の電流センサの発明では、請求項9、10又は12の発明において、前記コイル巻き戻し線路と前記コイル線路部のコイル線路部とを同形状に形成していることを特徴とする。
請求項13の電流センサの発明によれば、外乱磁界を効果的に防ぐことができるという効果がある。
請求項14の電流センサの発明では、請求項13の発明において、前記コイル線路部の形成位置と、前記巻き戻し線路の形成位置とを前記変形部の両端方向にずらして両線路を並行させて前記コイル線路部と前記巻き戻し線路の巻き方向を同じ方向としたことを特徴とする。
請求項14の電流センサの発明によれば、外乱磁界を効果的に防ぐことができ、また同一面にコイル線路部とコイル巻き戻し線路部を形成することが可能となって、製造が容易で、且つ被測定電流が流れる電線の貫通位置の精度向上が期待できる。
請求項15の電流センサの発明では、請求項9の発明において、前記変形部の両端方向に並行する前記第1,2の導体間の前記絶縁ベース表面に、グランド用導体を第1,第2の導体に並行するように形成していることを特徴とする。
請求項15の電流センサの発明によれば、コイル線路部の導体のパターニングと同時にシールド効果が期待できるグランド用導体のパターン形成を行うことができ、そのため導体箔の貼り付け場合に比べて工程数を削減することができる。
請求項16の電流センサの発明では、請求項15の発明において、グランド用導体は前記変形部の表面と、隣接する変形部間の絶縁ベースの板面部位に交互に形成していることを特徴とする。
請求項16の電流センサの発明によれば、基準面となる板面と変形部の両方に対する静電ノイズを防止する効果が期待できる。
本発明は、絶縁ベースの片面のみへの加工であるから、従来のスルーホールを用いた両面基板のときのように表裏の位置合わせが不要となって製造が容易となり、しかも絶縁ベースの裏面を別の用途に使用することが可能で、その上スルーホールを設けるときに必要であったランドが不要となるため、ピッチを細かくすることができ、更にまた絶縁ベースを成形すると同時に同じ金型により変形部を成形することで、変形部の間隔を精度良することができ、しかも構造が簡単なので、歩留まりが良く、安価に製造することが可能であるという効果を奏するコイル及びそれを用いた電流センサを提供することができる。
以下本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
本実施形態のコイルは、図1に示すように非磁性材で絶縁性を有する樹脂成形品からなる平板状の絶縁ベース1の片側の板面(表面)側に蛇行したコイル線路部2を形成したものであって、コイル線路部2の一対の出力端子3a,3bはコイル線路部2近傍の絶縁ベースの一対の対角部付近の板面上に夫々設けてある。
絶縁ベース1は長手方向に絶縁ベース1の平坦な板面を基準面として凹形状(溝状)に変位させた変形部4を等間隔で長手方向が並行するように複数形成しており、コイル線路部2は絶縁ベース1上に形成されたものである。つまり各変形部4の長手両端間の表面(内面)に図2(a)に示すように形成した第1の導体5と、各隣接する変形部4,4間の絶縁ベース1の板面部位上に図2(b)に示すように形成し、且つ一端を隣接する一方側の変形部4の第1の導体5の一端に、他端を隣接する他方側の変形部4の第1の導体5の他端に電気的に接続するように延長形成した第2の導体6とで全体が蛇行状に構成され、始端側の導体5の端部を前記基準面上に形成した接続用導体6aを介して第1の出力端子3aに、終端側の導体5の端部を前記基準面上に形成した接続用導体6bを介して第2の出力端子3bに電気的に接続している。
そして変形部4の底面と基準面たる板面との高低差の間隔が絶縁ベース1の長手方向に連なることでコイルの空芯たる中心透孔が形成されることになる。
ここで第1の導体5のパターンは変形部4の内面に導電性インクを噴射してパターニングが可能なインクジェット印刷(或いはスタンプ方法)によって形成し、絶縁ベース1の板面上に形成する第2の導体6及び接続用導体6a,6bは銅箔によるパターニングが可能なエッチング工法により形成する。勿論第2の導体6,6a,6bを導電性インクによって形成しても良い。
上述のインクジェット印刷によるパターニングを行う場合、パターニングを確実に行うために、導電性インクの噴射方向に対して変形部4の印刷部位がなるべく直角になるように印刷部位に勾配を設ける必要がある。インクジェット印刷を採用することで、パターニング幅を数十μm程度まで微細化できるので、変形部4の形状の形状に対して余裕のあるパターニングが可能である。
これにより変形部4での導体形成が容易に行える上に、導電率の低い導電性インクの導体のみではコイル線路部の抵抗値が高くなるのを、基準面となる板面での導体6,6a,6bを導電性の高い銅箔によって形成することでコイル線路部の抵抗値を低く抑えることができ、製造上の容易性と良好な電気的特性の確保とを同時に図れる。
而して本実施形態では、絶縁ベース1の片側板面(表面)側のみへの加工によりコイル線路部2を形成することができるから、製造が容易上に線間のピッチを細かくすることができ、更にまた変形部4を絶縁ベース1の成形する金型により形成することで、変形部4の間隔を精度良することができる。また上述のようにインクジェット印刷によるパターニングを確実にするために変形部4の長手両端内面を上り傾斜した斜面(勾配)とすれば、変形部4と基準面との境界部位(エッジ部位)での導体破断も起きにくく、歩留まりの向上が図れる。更に長手両端内面に勾配を形成する代わりに、図2(c)に示すように変形部4の長手両端方向の内面全体をなだらかなR面とすることで、勾配と同様にインクジェット印刷によるパターニングが確実になり、導体破断をも同様に防ぐことができる。導体材料によって破断が生じにくい場合には変形部4の両端の内面を底面から垂直に立ち上がる面としても勿論良く、勾配やR面に形成することに限定されるものではない。
ところで図1のコイルは絶縁ベース1が平板状のままであるが、絶縁ベース1をフレキシブルな絶縁性の樹脂成形体で形成して両端を図3に示すように突き合わせるよう円筒形状とすることで、トロイダル状のコイルを構成することもできる。
また図4(a),(b)に示すように円筒状に成形した絶縁性樹脂成形品で絶縁ベース1を構成し、その絶縁ベース1の平坦な板面である表面若しくは裏面を基準面として、上述と同様な変形部4を円周方向に等間隔で形成し、図1の場合と同様な導体5,6を設けることでコイル線路部2を形成してもトロイダル状のコイルを形成することができる。
更に絶縁ベース1を図5に示すように円環状に形成して、その基準面に周方向に等間隔に変形部4を形成し、図1の場合と同様な導体5,6を設けてコイル線路部2を形成してもトロイダル状のコイルを実現できる。
また図1の場合には導体5,6,6a,6bは幅広なパターンであったが、図6(a),(b)に示すように線状のパターンにより形成しても良い。この場合、上述したようにインクジェット印刷を採用して導電性インクによって微細な導体5,6、6a,6bを形成しても良い。この場合も導体5を導電性インクのパターンで形成し、導体6,6a,6bをエッチング工法にて形成した銅箔パターンで形成することで、製造上の容易性の確保と、コイル線路部の抵抗値が高くなるのを抑えることもできる。勿論導体6,6a,6bを導電性インクで形成しても良い。
尚変形部4の底面に導電性インクにより導体5を形成する場合には、変形部4の底面に長手両端方向に図7(a),(b)に示すように横断面形状がV字又はU字に形成してパターン形成ガイド用溝7とし、これにより導電性インクにより導体5を形成する際に導電性インクを溝7内に集めることができ、そのため折り曲げ等の応力により断線がしにくい導体5を形成することができ、またパターニングの位置精度を高めることができる。尚図7では導体6も導電性インクで形成する場合に対応させて導体6を形成する板面(基準面)にも同様なパターン形成ガイド用溝7’を設けてある。
更に図1の場合には導体6は変形部4,4間の絶縁ベース1の基準面上に変形部4の導体5と並行させる形で形成しているが、図8(a),(b)に示すように変形部4,4間に凸形状の変形部40を形成し、この変形部40の長手方向に導体6を形成するようにしても良い。この構成の場合基準面たる絶縁ベース1の基準面に対して小さな高低差でコイルの空芯部の断面積を大きくすることができる。尚変形部40に形成する導体6は導電性インクをインクジェット印刷によって吹き付けることによってパターン形成したもので、凸形状の表面へのパターニングを容易としている。また変形部40にあっても両端面に勾配(若しくはR面)を持たせることで導体6の破断を防ぐようになっている。
(実施形態2)
上述の実施形態1は、一般的な空芯のコイルであったが、空芯のコイルの一つである所謂ロゴスキーコイルを構成し、このロゴスキーコイルを用いて電流センサとしたのが本実施形態である。
ここで本実施形態のロゴスキーコイルは、図9に示すように第1,第2の出力端子3a,3bを絶縁ベース1の一端側に配置し、コイル線路部2の始端側を第1の出力端子3aに接続し、コイル線路部2と並行するように絶縁ベース1の片側の基準面上に形成したコイル巻き戻し線路部8を介して、コイル線路部2の終端側を第2の出力端子3bに接続したものである。
そして絶縁ベース1としてフレキシブルな絶縁性の樹脂成形体(例えば可撓性を有し、変形部4の形成加工が容易で導体のパターニングができるものであれば良く、特に熱可塑性樹脂が適している)を用い、図10に示すように充電部が露出するコイル線路部2を内側とし、且つコイル線路部2の端部を合わせために、絶縁ベース1の両端部が一部重なるようにして円筒形状に曲げて、ロゴスキーコイルからなる電流検出用コイルAを構成している。コイル線路部2の充電部が露出するコイル線路部2を保護するために実際に使用する場合には保護用構造体に入れると良い。
尚コイル巻き戻し線路部8の導体形成は導体6、6aとともにエッチング工法によよって銅箔により形成している。勿論これら導体6,6aとともに導電性インクで形成しても良い。その他の構成は実施形態1の構成と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して説明は省略する。
図10は上述の電流検出用コイルAを用いた電流センサ全体の構成を示しており、電流検出用コイルAの出力端子3a,3bからの出力電圧を積分する積分回路9aと、積分出力をセンサ仕様に応じた電圧まで増幅する増幅回路9bとからなる信号処理部9を設け、電流検出用コイルAで検出する電流に対応した電流波形に復元した検出出力を出力するようなっている。尚ロゴスキーコイルからなる電流検出用コイルAの出力電圧が微小なため、電流検出用コイルAと信号処理回路部9との接続には、外部ノイズの影響を防ぐためにツイストペアシールド線等を用いることが望ましく、理想的には電流検出用コイルAと信号処理回路部9とを一体化させて接続線を無くすことが望ましい。
更に電流検出用コイルAとしての感度を上げるために、並行する導体5,6の間隔をなるべく微細化し、また凹形状の変形部4の基準面からの深さ(後述する凸形状の変形部の場合には高さ)が大きい程、出力電圧が大きくなり感度がよくなる。例えば、間隔を200μmとし、絶縁ベース1の変形部4の深さを100μm、変形部4の長手両端方向の長さを20mmとして、円筒形状に丸めてトロイダルコイル型の電流検出用コイルAとした場合、出力電圧は約3.9μV/A(1次側の周波数が50Hz時)の電圧が発生する。この場合、絶縁ベース1の大きさは、例えば100mm×25mm、厚さが0.2mmが適当である。勿論絶縁ベース1の大きさは、電流検出用コイルAが設置される場所の形状等の物理的制約、貫通する1次側の電線の直径等当該コイルが使用される外的条件に応じて変更することができる。
更に絶縁ベース1としては図4に示すような円筒状に成形したものを用いても良い。また電流検出用コイルAとしては円筒状でなく、図5のような円環状であっても良い。更に変形部4の形状としては図3(a),(c)のような構成を、更に図7(a),(b)のようなパターン形成ガイド用溝7を用いた構成を採用しても良い。更にまた図6に示すような線状の導体パターンを採用しても良い。また更に図8のような構成の絶縁ベース1を用いても良い。
コイル巻き戻し線路部8を図11に示すように絶縁ベース1の裏面の中央に長手方向に形成し、その一端に絶縁ベース1の表面側のコイル線路部2の終端をスルホールを介して接続し、他端に絶縁ベース1の表面側の出力端子3bをスルホールを介して接続するようにしても良い。尚図11ではコイル線路部2を模式的に示しているが、コイル線路部2を構成する第1,第2の導体5,6及び接続構成の構造は実施形態1に準ずるものとする。
(実施形態3)
ところで実施形態2のように電流センサの電流検出用コイルAとしては用いる場合、静電ノイズの影響を考慮しなければならない。そこで本実施形態では図12(a)に示すようにコイル線路部2の形成部位に対応した絶縁ベース1の裏面に導体箔10を貼り付けてシールド部を構成している。そしてグランド側の出力端子3b側のコイル巻き戻し線路部8の端部を絶縁ベース1に形成したスルホール11を利用して裏面側に導体箔10に電気的に接続している。
而して本実施形態では導体箔10からなるシールド部で静電ノイズによる影響を排除することができ、またコイル線路部2が設けられない絶縁ベース1の裏面を有効に活用できる。
尚コイル線路部2を図12(a)では模式的に示しているが、コイル線路部2を構成す第1、第2の導体5,6及び接続構成の構造は実施形態1に準ずるものとする。
(実施形態4)
前記実施形態3ではコイル巻き戻し線路部8を絶縁ベース1の表面側に形成しているが、本実施形態では、図12(b)に示すようにコイル線路部2の終端をスルホール12aを用いて絶縁ベース1の長手方向の一端側の裏面に位置する導体箔10の端部中央に電気的に接続し、また出力端子3bに一端を接続した導体6cの他端をスルホール12bを用いて絶縁ベース1の長手方向の他端側の裏面に位置する導体箔10の端部中央に電気的に接続することで、シールド部を構成する導体箔10をコイル巻き戻し線路部として兼用している。
而して本実施形態では導体箔10によって静電ノイズの影響を排除することができる上に、コイル巻き戻し線路部をパターニング形成する必要が無い。
尚コイル線路部2を図12(b)では模式的に示しているが、コイル線路部2を構成する第1,第2の導体5,6及び接続構成の構造は実施形態1に準ずるものとする。
(実施形態5)
実施形態3,4では絶縁ベース1の裏面に導体箔10によるシールド部を形成しているが、導体箔10を貫く磁界によって導体箔10に渦電流が発生してノイズ増大の恐れがあるので、本実施形態では、図12(c)に示すように長手方向に切れ込み13を複数並行形成し、この切れ込み13によって渦電流に対する絶縁効果を図り、ノイズ低減を図っている。つまり渦電流による電位差によってノイズが発生するのを防ぐようになっている。
尚本実施形態は、コイル巻き戻し線路部を導体箔10により構成した実施形態4の構成を利用しているが、実施形態3の導体箔10に対して切れ込み13を入れても勿論良い。
(実施形態6)
実施形態2、3ではロゴスキーコイルとして構成するためのコイル巻き戻し線路部8とコイル線路部2とを絶縁ベース1の同一面(表面)に形成しているが、本実施形態では図13(a)に示すように同一面側にコイル線路部2と同じ形状で、絶縁ベース1の短手方向に位置をずらしてコイル線路部2と並行するようにコイル巻き戻し線路部8を形成することで、スルホール等を利用する必要が無く、しかも外乱磁界を防ぐ効果を上げている。
図13(a)は線路部構成を模式的に示したものであるが、本実施形態では、実際には図13(b)に示すように絶縁ベース1の成形時に凹形状の変形部4を形成するとともに、隣接する変形部4,4間に絶縁ベース1の基準面を基準面として上向きに突出させた凸形状の変形部40を形成して、この変形部4を交互にコイル巻き戻し線路部8の導体80の形成部と、コイル線路部2の第1の導体5の形成部とするとともに、変形部40をコイル戻し線路8の導体80’の形成部と、コイル線路部2の第2の導体6の形成部として使用するようになっている。
そして導体5,6の接続を絶縁ベース1の基準面に形成した導体60a、60bにより行って蛇行状のコイル線路部2を構成している。同様に体80,80’間の接続を絶縁ベース1の基準面に形成した導体80a、80bにより行うことで蛇行状のコイル巻き戻し線路部8を構成している。
尚導体5,6及び80、80’は共にインクジェット印刷工法による導電性インクのパターンで形成する。また本実施形態では工程を簡略化するために導体60a、60b,80a、80bもインクジェット印刷によって形成しているが、エッチング工法による銅箔によって形成することで低抵抗値を図っても良い。
(実施形態7)
上述のように実施形態3〜導体箔10を用いてシールド部を構成しているが、本実施形態では、図14(a)に示すようにコイル戻し線路部8からコイル線路部2の並行する導体5,6間に介在するシールド線路81を延出形成し、これらシールド線路81により静電ノイズに対するシールド部を構成して、静電ノイズに対する対策を図っている。このシールド線路81は、具体的には図14(b)に示すように絶縁ベース1の基準面上に形成された第2の導体6と並行するように基準面上に形成してある。
(実施形態8)
実施形態7ではコイル戻し線路部8から延出したシールド線路81をコイル線路部2の並行する導体6,6間に片方から介在させた構成であるが、本実施形態は図15(a)に示すようにコイル戻し線路部8に対してコイル線路部2を挟んで反対側の絶縁ベース1の基準面上にコイル戻し線路8と並行する形でグランド線路部8’を形成し、このグランド線路部8’からもシールド線路81’を延出させてシールド線路81とは反対方向からコイル線路部2の導体5,6a間に介在させている。グランド線路部8’は出力端子3b付近でコイル戻し線路部8に対して接続してある。シールド線路81’は、具体的には図15(b)に示すように変形部4内に導体5と並行するように延出形成してある。
(実施形態9)
前記各実施形態の絶縁ベース1は一枚の絶縁性樹脂成形品により構成したものであったが、本実施形態では図16に示すように絶縁ベース1を、スリット状の貫通孔14を等間隔に複数並行形成し、前記各貫通孔14の一端側から当該貫通孔14に並行隣接する表面上を介して隣接する貫通孔の他端側に至るZ字状の第2の導体6を形成した板状の第1の絶縁体1aと、貫通孔14の長手方向の長さよりやや長く、また開口形状の幅と略同一の幅で且つ貫通孔14の間隔と同じ間隔で並行する複数の第1の導体5を表面に形成した第2の絶縁体1bとで構成した点に特徴があり、第1の絶縁体1aの各貫通孔14に対応する各第1の導体5を臨ませ且つ第1の導体5の一端を両側に隣接する第2の導体6の一方の一端に接続し、他端を他方の他端に臨ませるように第1の絶縁体1aの裏面に第2の絶縁体1bを貼り合わせることで、貫通孔14と貫通孔14の底部となる絶縁体1bによって実施形態1と同様な凹形状の変形部4を夫々形成するようになっている。
ここで第2の導体6の端部は各貫通孔14の両端の傾斜面(勾配)上に延長形成しており、絶縁体1a,1bの貼り合わせ時には導体5の端部と接触して電気的に接続されるが、接触信頼性を高めるために貼り合わせ後電気接続部位に導電性インクをインクジェット印刷により塗布して両者の電気的接続を確実にしている。
ここで本実施形態でもロゴスキーコイルの電流検出用コイルAとするため、絶縁体1aにはコイル戻し線路8を配線してある。また円筒状に形成するために絶縁体1a,1bは、何れも可撓性を有する絶縁性体により構成してある。例えば貫通孔14を設ける絶縁ベース1aは、例えば厚さ200μmのフィルムでありポリイミドフィルム等を用いることができる。この絶縁フィルムからなる絶縁体1aの導体6は、例えばスパッタリング工法を用いて銅箔で形成することも、インクジェット印刷方法を用いて導電性インクによって形成することもできる。また絶縁体1bは表面が平坦面であるので、導体5はスパッタリング工法によって形成することもできるが、プリント回路基板の工法であるエッチングによるパターニングも可能である。この場合、厚さが例えば18μm程度の銅箔で導体5を形成できるので、導体5,6を共に銅箔で形成すれば、コイル線路部2の抵抗値を非常に低抵抗値とすることが可能である。尚両絶縁体1a,1bの材料としては貼り合わせることを考えると、互いに接着力が強く、熱などに対する変形に対して同等の性質を有するものが好ましい。
尚図16では出力端子の図示を省略してあるが、実施形態2の場合と同様にコイル線路部2の始端を接続する出力端子と、コイル戻し線路8を介してコイル線路部2の終端とを接続する出力端子とを設けてある。
而して本実施形態によるコイルでは、両面基板を用いてコイルを構成する場合のようにスルホールのランドの存在によって導体5,6間隔を微細化することは難しいが本実施形態のような構造ではランド等のスペースを必要としないため、間隔を細かくすることが可能である。
(実施形態10)
本実施形態では、変形部4を凸状形状とするものであって、図17(a)に示すように中央辺が並行するように等間隔にパターン形成された略Z字状の複数の導体6を片側の基準面となる表面に形成した平板状の絶縁体1cと、前記各導体6の両端部以外を覆うように絶縁体1c上に図17(b)に示すように貼り合わせて絶縁ベース1を構成する絶縁性薄膜たる絶縁フィルム1dとからなり、この図17(b)に示すように絶縁体1c上に絶縁フィルム1dを貼り合わせ後に、隣接する二つの前記導体6の一方の一端と他方の他端との間を電気的に接続する導体5をインクジェット印刷方法により導体インクを絶縁フィルム1d上に噴射してパターン形成し、図17(c),(d)に示すように導体5,6とで蛇行状のコイル線路部2を構成するようになっている。
而して本実施形態では絶縁体1cの表面を基準面としたときに絶縁フィルム1dの厚み分だけが基準面より高くなり、絶縁フィルム1dが変形部として機能することになる。
尚本実施形態でもロゴスキーコイルとして電流検出用コイルAとするため、絶縁体1aにはコイル戻し線路8を配線してある。また図17では出力端子の図示を省略してあるが、実施形態2の場合と同様にコイル線路部2の始端を接続する出力端子と、コイル戻し線路8を介してコイル線路部2の終端とを接続する出力端子とを設けてある。
ここで絶縁体1cが平坦面を有する平板状の絶縁性樹脂成形体で形成しているので、導体6の形成方法としてはスパッタリング工法を用いることもエッチング工法を用いることもできる。また絶縁フィルム1dも表面が平坦面であるため導体5の形成にはインクジェット印刷による方法以外にスパッタリング等を採用することもできる。
実施形態1の一部省略せる斜視図である。 (a)は図1のA−A断面図、(b)は図1のB−B断面図で、(c)は実施形態1の変形部の別の例の断面図である。 実施形態1の変形例に用いる絶縁ベースの斜視図である。 実施形態1の別の変形例に用いる絶縁ベースを示すもので、(a)は斜視図、(b)は平面断面図である。 実施形態1の他の変形例に用いる絶縁ベースの平面図である。 実施形態1の別の導体形成例を示すもので、(a)は一部破断省略せる斜視図、(b)は同上の拡大斜視図である。 (a)は実施形態1に用いる別の絶縁ベース例の断面図、(b)は実施形態1に用いる他の絶縁ベース例の断面図である。 実施形態1の他の絶縁ベースを用いた例を示すもので、(a)は一部破断省略せる斜視図、(b)は(a)のC−C断面図である。 実施形態2の一部省略せる斜視図である。 実施形態2による電流センサの回路構成図である。 実施形態2のへ変形例の模式図である。 (a)は実施形態3の模式図、(b)は実施形態4の模式図、(c)は実施形態5の模式図である。 実施形態6を示すものであって、(a)は模式図、(b)は一部省略せる斜視図である。 実施形態7を示すものであって、(a)は模式図、(b)は一部省略せる斜視図である。 実施形態8を示すものであって、(a)は模式図、(b)は一部省略せる斜視図である。 実施形態9の一部省略せる分解斜視図である。 実施形態10の製造プロセスの説明図である。
符号の説明
1 絶縁ベース
2 コイル線路部
3a,3b 第1、第2の出力端子
4 変形部
5 第1の導体
6 第2の導体

Claims (16)

  1. 板状に形成され、片側の板面を基準面として該基準面に凹形状若しくは凸形状の複数の変形部を長手方向が並行するように等間隔に設けた非磁性材からなる絶縁ベースと、
    前記各変形部の長手方向の両端間表面に第1の導体を形成するとともに、各隣接する二つの変形部の一方の一端から両変形部間を介して他方の他端に至る前記板面部位に第2の導体を形成して該第2の導体により隣接する二つの変形部の一方の第1の導体の一端と他方の第1の導体の他端を電気的に接続することで蛇行状に構成されたコイル線路部と、前記コイル線路部近傍の前記板面に設けられ、前記コイル線路部の始端、終端を夫々接続する第1、第2の出力端子とから成ることを特徴とするコイル。
  2. 前記第1の導体の導電率と、第2の導体の導電率とを異ならしていることを特徴とする請求項1記載のコイル。
  3. 前記絶縁ベースは、スリット状の貫通孔を長手方向が並行するように等間隔に形成し、前記各貫通孔の一端側から当該貫通孔に並行隣接する表面上を介して隣接する貫通孔の他端側に至る前記第2の導体を形成した板状の第1の絶縁体と、
    前記貫通孔の形成間隔と同じ間隔で並行する複数の前記第1の導体を表面に形成し、前記第1の絶縁体の各貫通孔に各第1の導体を臨ませ且つ第1の導体の一端を両側に隣接する第2の導体の一方の一端に接続し、他端を他方の他端に電気的に接続し、前記第1の絶縁体の裏面に貼り合わせた第2の絶縁体とから成ることを特徴とする請求項1又は2記載のコイル。
  4. 前記第1の導体と前記第2の導体との電気的接続部位は、両絶縁体の貼り合わせ後に塗布される導電性インクにより形成されていることを特徴とする請求項3記載のコイル。
  5. 前記絶縁ベースは前記各変形部間の板面部位に前記変形部位の変位方向とは逆方向に変位させた別の変形部を夫々並行形成して該別の並行部の表面の長手両端方向に前記第2の導体を形成していることを特徴とする請求項1又は2記載のコイル。
  6. 前記各変形部の長手両端方向における端部を傾斜面若しくはR面により形成していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか記載のコイル。
  7. 前記絶縁ベースは各導体のパターン形成面に、導体のパターン形成ガイド用の溝を設けていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載のコイル。
  8. 中央辺が並行するように等間隔にパターン形成された略Z字状の複数の第1の導体を片側の板面に形成した平板状の絶縁体と、前記各第1の導体を覆うように前記絶縁体の前記板面に重ねられて配設される絶縁性薄膜とで構成された絶縁ベースと、
    隣接する二つの前記第1の導体の一方の一端と他方の他端との間を電気的に接続する第2の導体を前記絶縁性薄膜表面に形成して前記第1の導体と前記第2の導体とで蛇行状に構成されたコイル線路部と、
    前記コイル線路部近傍の前記板面に設けられ、前記コイル線路部の始端、終端を夫々接続する第1、第2の出力端子とから成ることを特徴とするコイル。
  9. 請求項1乃至8のコイルを用い、前記絶縁ベースを円筒状に形成するとともにコイル線路部の終端をコイル巻き戻し線路部により始端側に戻したロゴスキーコイルを構成して電流検出用コイルとしていることを特徴とする電流センサ。
  10. 前記絶縁ベースの裏面に導体箔を貼り付けてシールド部を構成し、前記コイル巻き戻し線路部を介して前記コイル線路部の終端を接続する第2の出力端子を前記導体箔に電気的に接続していることを特徴とする請求項9記載の電流センサ。
  11. 前記コイル線路部の終端を前記導体箔に接続するとともに、前記出力端子を前記コイル線路部の始端付近で前記導体箔に電気的に接続し、前記導体箔をコイル巻き戻し線路部として用いたことを特徴とする請求項10記載の電流センサ。
  12. 前記導体箔に並行する複数条の絶縁用切り込みを形成していることを特徴とする請求項10又は11記載の電流センサ。
  13. 前記コイル巻き戻し線路と前記コイル線路部とを同形状に形成していることを特徴とする請求項9、10又は12記載の電流センサ。
  14. 前記コイル線路部の形成位置と、前記巻き戻し線路の形成位置とを前記変形部の両端方向にずらして両線路を並行させて前記コイル線路部と前記巻き戻し線路の巻き方向を同じ方向としたことを特徴とする請求項13記載の電流センサ。
  15. 前記変形部の両端方向に並行する前記第1,2の導体間の前記絶縁ベース表面に、グランド用導体を第1,第2の導体に並行するように形成していることを特徴とする請求項9記載の電流センサ。
  16. グランド用導体は前記変形部の表面と、隣接する変形部間の絶縁ベースの板面部位に交互に形成していることを特徴とする請求項15記載の電流センサ。
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