JP4715419B2 - 電流検出用コイル - Google Patents
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Description
(実施形態1)
本実施形態は、図1、図2(a),(b)に示すように可撓性絶縁基板1の両面には、基板面を基準面として凹ませ、且つ長手方向を可撓性絶縁基板1の短手方向となるように形成した同形状の複数の変形部2a、2bを夫々一定間隔をあけて並行形成し、一面側の各変形部2aの位置を他面側の変形部2b,2b間に位置させ、一面側の変形部2aの位置と他面側の変形部2bの位置を平面視で重ならないように配置としている。そして図1において上面となる一面側には進みコイル3の線路パターン3aを、下面となる他面側には戻しコイル4の線路パターン4aを銅箔等の導電性金属箔で形成している。
(実施形態2)
本実施形態の電流検出用コイルは、図5(a)、(b)に示すように可撓性絶縁基板1の一面と他面とに形成した変形部2a,2bの長手方向と同方向の進みコイル3及び戻しコイル4の線路パターンの長手の線路部位を基板面に対して垂直方向において同じ位置に配置して夫々の部位の対向距離が一定となるようした点に特徴がある。ここで可撓性絶縁基板1の一面側の変形部2aと他面側の変形部2bとは1個の変形部の幅分だけずれるように配置している。尚図5(b)の線路パターン3a,4a上に記した○内の黒点及び×は電流極性を示す。また実施形態1の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
(実施形態3)
実施形態1,2は可撓性絶縁基板1の両面に変形部2a、2bを設けているが、本実施形態は図6に示すように一面のみに凹状の変形部2を可撓性絶縁基板1の長手方向に一定間隔をあけて複数並設するとともに、進みコイル3の線路パターン3aと戻しコイル4の線路パターン4aとを夫々矩形波状に蛇行形成し、折り返し部位間の長手の線路部位を変形部2と変形部2,2間の平坦な基板面上を交互に通過するように配置したもので、進みコイル3、戻しコイル4の長手線路部位は通過する変形部2内或いは基板面では互いに重ならないように並行し、長手線路部位の両端の折り返し部位の一方側では線路パターン4aの短手線路部位と線路パターン3aの長手線路部位の端部とが絶縁膜8を介して交差して重ならし、また折り返し部位の他方側では線路パターン3aの短手線路部位と線路パターン4aの長手線路部位の端部とが絶縁膜8を介して交差して重ならしている点に特徴がある。尚進みコイル3の終端3bと戻しコイル4の始端4bとは電気的に接続され、変形部2及び基板面で並行する線路パターン3a,4bの長手線路部位に流れる電流が逆方向となるようになっている。また進みコイル3の線路パターン3aの始端3cと戻しコイル4の線路パターン4aの終端4cとは近傍に配置され、コイル出力端を構成している。
(実施形態4)
本実施形態は、図7に示すように進みコイル3の線路パターン3a及び戻しコイル4の線路パターン3cの折り返し部位である短手線路部位を絶縁膜8を介して重さねて両コイル3,4の空間的な位置ずれを零としている点で実施形態3と相違しており、両線路パターン3a、3bは同形状で可撓性絶縁基板1の長手方向にずらして配置形成されている。その他の構成は実施形態3と同じであるので、同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
(実施形態5)
本実施形態は、図8に示すように変形部2の長手方向と同方向の進みコイル3の線路パターン3aの長手線路部と戻しコイル4の線路パターン4aの長手線路部位とをほぼ全部に亘るように絶縁膜8を介して重ね、長手線路部位を重ねない実施形態3、4に場合に比べて、変形部2の短手方向の幅寸法と、並行隣接する変形部2、2間の基板面の幅寸法とを短くして、コイルピッチを小さくしている。
(実施形態6)
実施形態1〜5は何れも一対の進みコイル3と戻しコイル4とを設けたものであるが、本実施形態は、図9に示すように可撓性絶縁基板1の一面に凹状の変形部2を実施形態4と同様に設け、この変形部2を設けた面に第一の進みコイル31と第一の戻しコイル41の対と、第二の進みコイル32と第二の戻しコイル42とを設けた点に特徴があり、両進みコイル31,32の線路パターン31a,32aを絶縁膜(図示せず)を介して重ね、同様に両戻しコイル41,42の線路パターン4a、4bを絶縁膜(図示せず)を介して重ね、更に折り返し部位の短手線路部位にあっては、戻しコイル41、42の線路パターン41a,42aと、進みコイル31,32の線路パターン31a、32aとの一部を絶縁膜(図示せず)を介して重ね、進みコイル31の線路パターン31aの終端31bと、戻しコイル41の線路パターン41aの始端41bとを電気的に接続し、更に戻しコイル41の線路パターン41aの終端41cと進みコイル32の線路パターン32aの始端32bとを電気的に接続し、進みコイル32の線路パターン32aの終端32cと戻しコイル42の線路パターン42aの始端42bとを電気的に接続し、進みコイル31の線路パターン31aの始端31cと、戻しコイル42の線路パターン42aの終端42cとでコイル出力端を構成している点で実施形態4と相違している。つまり進みコイル31,戻しコイル41,進みコイル32,戻しコイル42の直列回路によりコイル出力で電圧を得る要にした点に特徴がある。尚図9では線路パターン31aを実線で、32aを破線で、更に線路パターン41aを一点鎖線で、42aを二点鎖線で示して識別しているが実際には一定幅の導電性金属箔によるパターンからなる。
(実施形態7)
実施形態6は可撓性絶縁基板1の一面に変形部2と、進みコイル31,32、戻しコイル41,42を設けた構成であったが、本実施形態は実施形態2と同様に可撓性絶縁基板1の両面に変形部2a、2bを設けたものに、2対の進みコイルと戻しコイルとを設けたもので、図10(a)、(b)に示すように一方の対の進みコイル31の線路パターン31aと、戻しコイル41の線路パターン41aを実施形態2と同様に形成配置し、更に絶縁膜8を介して他方の対の進みコイル32の線路パターン32aを戻しコイル41の線路パターン41aに絶縁膜8を介して重なるように形成配置し、また他方の対の戻しコイル42の線路パターン42aを進みコイル31の線路パターン31aに絶縁膜8を介して重なるように形成配置し、進みコイル31の線路パターン31aの終端31bと、戻しコイル41の線路パターン41aの始端41bとをスルーホール5aを介して電気的に接続し、戻しコイル41の線路パターン41aの終端41cと、進みコイル32の線路パターン32aの始端32bとを電気的二接続し、更に進みコイル32の線路パターン32aの終端32cと、戻しコイル42の線路パターン42aの始端42bとをスルーホール5bを介して電気的に接続し、進みコイル31の線路パターン31aの始端31cと、第二の線路パターン42aの終端42cとでコイル出力端を構成している点に特徴ある。
(実施形態8)
上述の実施形態1〜7の電流検出用コイルは、長方形状の可撓性絶縁基板に変形部を設け、この変形部を通過するように進みコイル及び戻しコイルの線路パターンを形成配置したもので、可撓性絶縁基板1の可撓性を利用して円筒状に巻いてロゴスキーコイル型の電流センサ7を構成するようになっているが、本実施形態の電流検出用コイルは、図11に示すように円環状に形成した絶縁基板10を用い、その中心孔10aの中心に被測定用電線6を貫挿させるだけで、ロゴスキーコイル型の電流センサ7を構成することができるようにしたものであり、絶縁基板10に対しては可撓性の有無を問わないようになっている。
(実施形態9)
上述の実施形態8は二つの線路パターン3a,4aを同一形状とすることで同一面積化を図っているが、変形部2を通過してコイルを構成する線路パターンが囲繞する領域の形状は外周部が歯状になって隙間があるため、その面積は中心から外周までの距離を半径とする円の面積より小さい。従って線路パターンを円周上に配置形成してその線路パターンで囲繞される円形領域の面積が、コイルを構成する線路パターンが囲繞する領域の面積と同一となるように半径を設定すれば、同形状にする必要がなくなる。
(実施形態10)
上述の実施形態8,9では、絶縁基板10に形成する変形部2の平面視での形状を長方形としているが、本実施形態では、平面視での形状が図13(a)に示すように外周に近い辺が内周に近い辺よりも長い略扇形状とした凹状の変形部2を設け、その凹部位の深さを図13(b)に示すように内周から外周に向けて深くして側方向からみた断面形状を略台形としてコイルの断面積を増加させた点に特徴がある。尚図13(c)は変形部2の幅方向の断面を示す。尚変形部2以外の構成は、実施形態8〜10の何れでも良いが、例として進みコイル3の線路パターン3aを設けた例を示す。
(実施形態11)
上述の実施形態8〜10では、絶縁基板10に形成する変形部2の平面視での形状を長方形としているが、このような変形部2を設けた場合、絶縁基板10の外周に近づくほど変形部2、変形部2間の基板面部分が増えることになる。
2a,2b 変形部
3 進みコイル
3a 線路パターン
3b 終端
3c 始端
4 戻しコイル
4a 線路パターン
4b 始端
4c 終端
5 スルーホール
Claims (7)
- 可撓性絶縁基板の両面に夫々、該可撓性絶縁基板の両端方向に対して直交する方向が長手で、基準となる基板面に対して凹状若しくは凸状に変形させた複数の変形部を前記可撓性絶縁基板の両端方向に所定間隔をあけて並行形成し、
線路パターンを蛇行させて蛇行折り返し部位間の線路方向を前記変形部の長手方向と同方向とするとともに、該方向の線路パターンを交互に前記変形部上と、前記変形部間の基板面上とに通過配置したコイルを前記可撓性絶縁基板の両面に夫々設け、
前記可撓性絶縁基板の一面に設けたコイルを進みコイルとして該進みコイルの終端に他面に設けたコイルの始端を電気的に接続して該コイルを戻しコイルとしていることを特徴とする電流検出用コイル。 - 前記可撓性絶縁基板の変形部が設けられている位置に対応する反対側面は基準となる基板面であることを特徴とする請求項1記載の電流検出用コイル。
- 可撓性絶縁基板の片面に、該可撓性絶縁基板の両端方向に対して直交する方向が長手で、基準となる基板面に対して凹状若しくは凸状に変形させた複数の変形部を前記可撓性絶縁基板の両端方向に所定間隔をあけて並行形成し、
前記可撓性絶縁基板の片面には、線路パターンを蛇行させて蛇行折り返し部位間の線路方向を前記変形部の長手方向と同方向とするとともに、該方向の線路パターンを交互に前記変形部上と、前記変形部間の基板面上とに通過配置した進みコイル及び戻しコイルを夫々設け、前記進みコイルの終端に前記戻しコイルの始端を電気的に接続し、且つ前記進みコイルの線路パターンと前記戻しコイルの線路パターンとの少なくとも一部が絶縁的に重ねられていることを特徴とする電流検出用コイル。 - 前記変形部の短手方向と同方向の一方のコイルの線路パターンと、前記変形部の長手方向と同方向の他方のコイルの線路パターンとが交差していることを特徴とする請求項3記載の電流検出用コイル。
- 前記進みコイルの線路パターンと前記戻しコイルの線路パターンとが、前記変形部の短手方向と同方向の部位で重ねられていることを特徴とする請求項3記載の電流検出用コイル。
- 前記進みコイルの線路パターンと前記戻しコイルの線路パターンとが、前記変形部の長手方向と同方向の部位で重ねられていることを特徴とする請求項3記載の電流検出用コイル。
- 前記進みコイル、前記戻しコイルの対が複数対設けられ、これら対の進みコイルと戻しコイルとを順次直列に接続して、先頭の進みコイルの始端と、最後尾の戻しコイルの終端とでコイル出力端を構成していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか記載の電流検出用コイル。
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