JP6233648B2 - トロイダルコイル装置 - Google Patents
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Description
本発明は、トロイダルコイル装置に関する。
従来から、磁気回路を有していない空芯のトロイダルコイルを備えるトロイダルコイル装置は、その中心穴を通る電線を流れる交流電流を計測する電流センサとして用いられている。トロイダルコイルは、直線状の空芯ソレノイドコイルをその中心軸が円形となるように丸く曲げてコイル外形をトロイド状としたものである。電流センサとしての空芯トロイダルコイルは、ロゴスキーコイルとも呼ばれる。電流センサ用のトロイダルコイルは、例えば、可撓性のシート状樹脂基材の両面に形成した導電体パターンとこれらを両面間で接続するスルーホールとによってシート状の空芯ソレノイドコイルを形成し、これを丸めて簡便に形成される(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この特許文献1のトロイダルコイルは、スルーホールによる接続を確保するためのランドパターンの存在が、導電体パターンの密度増加に対する制約条件になってしまい、ある限度以上にコイルのターン数を増やすことができない。また、各1ターンコイルの囲む面積はシート状基材の断面積そのものであり、その面積を増やすには限界がある。
ところで、柔軟性を有する支持体に一体的に複数の導体パターンを形成し、その支持体を折り曲げて形成される各導体パターン毎の1ターンコイルを互いに直列接続してトランス等で用いるインダクタを形成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上述した特許文献2に示されるような形成方法においては、スルーホールを用いずに半田によって接続することができるものの、各半田接続部においてスリットとツメとの嵌合を用いるので、依然としてコイルのターン数増が制限される。特許文献2のインダクタは、四角形に形成された磁気回路にコイルを巻回するものである。空芯のトロイダルコイルは、例えば、電流センサとして用いる場合にノイズ耐性を高めるためコイルの回転対称性や形状寸法精度を高めて外乱磁場の影響を相殺する構成とすることが有効である。ところが、四角形の一辺にコイルを形成する特許文献2におけるコイルの形成方法によっては、そのような回転対称性を有する構成とすることができない。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、コイルのターン数を従来よりも増加させることができ、かつ、対称性のよい立体形状と寸法精度を備えたトロイダルコイル装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のトロイダルコイル装置は、立体形成用の切り込みが設けられた四角形のシート状の可撓性基材と、可撓性基材に支持された互いに並列する複数の導電体パターンと、を有するフレキシブル基板を平面状からトロイド状に立体的に屈曲して構成したトロイダルコイルを備え、トロイダルコイルは、屈曲によって導電体パターンの各々から形成される1ターンコイルを互いに直列接続した複数ターンのコイルで構成され、フレキシブル基板は、トロイダルコイルの形状をトロイド状に保持するための保持層を有し、保持層は、トロイダルコイルのポロイダル方向における屈曲されない部分の厚さが、屈曲される部分の厚さよりも厚いことを特徴とする。
このトロイダルコイル装置において、保持層は、導電体パターンを保護する導体保護層であってもよい。
このトロイダルコイル装置において、トロイダルコイルは、その中心軸に平行な直線部を有し、保持層は、直線部における厚さが他の部分より厚くてもよい。
このトロイダルコイル装置において、保持層は、トロイダルコイルがポロイダル方向に屈曲される部位に、トロイダルコイルのトロイダル方向に沿った切れ目を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、保持層は、トロイダルコイルのトロイダル方向に沿って厚さが一様であってもよい。
このトロイダルコイル装置において、保持層は、ポロイダル方向に沿った切れ目を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、可撓性基材は、ポロイダル方向における屈曲されない部分の厚さが、屈曲される部分の厚さよりも厚くてもよい。
このトロイダルコイル装置において、トロイダルコイルをその内側から支持する支持体を備えてもよい。
本発明のトロイダルコイル装置によれば、フレキシブル基板をトロイド状に立体的に形成して1ターンコイルを直列接続するので、コイルのターン数を増加でき、保持層によって形状をトロイド状に保持するので、対称性のよい形状と寸法精度を実現できる。
以下、本発明の実施形態に係るトロイダルコイル装置について、図面を参照して説明する。図1乃至図7は、一実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。図1(a)(b)(c)、図2(a)(b)に示すように、トロイダルコイル装置1Aは、シート状のフレキシブル基板10をトロイド状に屈曲して形成されたトロイダルコイル1を備えている。フレキシブル基板10は、シート状の可撓性基材2と可撓性基材2に支持された互いに並列する複数の導電体パターン3を有している。これらの図や以下に示す図において導電体パターン3の図示が適宜省略されている。フレキシブル基板10は、トロイダルコイル1の形状をトロイド状に保持するための保持層4を有している。
トロイダルコイル1の形状を示すトロイドとは、一つ穴ドーナツの表面形状のことであり、その中心穴に中心軸AXを有し、中心軸AX回りに回転対称であり、中心軸AX方向に延伸して、中心軸AXに平行な面を有している。また、トロイダル方向TDが、中心軸AXに中心を有する円周方向によって定義され、ポロイダル方向PDが、中心軸AXを含む平面によるトロイドの断面に現れる閉曲線によって定義される。トロイドとされたフレキシブル基板10は、閉空間を形成する。
このようなトロイド形状のフレキシブル基板10は、中心軸AXに平行に延伸して中心軸AXに対して遠い外周側の直線部A1,A3と近い内周側の直線部A2、および、中心軸AXに対して非平行で中心軸AX方向の両端に位置する曲面部B1,B2に区分される。曲面部B1,B2の名称は、この領域の導電体パターン3の配列間隔が広狭間で遷移することに因む。また、曲面部B1,B2は、内周側から外周側に向けて面積が広くなる遷移領域でもある。この面積の変化に対応するため、立体形成用の切り込み21が、トロイド状のフレキシブル基板10の内周側と上下端に設けられている。
導電体パターン3の各々は、屈曲によってそれぞれ1ターンコイルと成っている。各1ターンコイルは、導電体パターン3が両端に有する接続端子を電気的に接続した接続部30を介して互いに連結されて複数ターンのコイルと成っている。接続部30は、外周側の直線部A1,A3の端部を互いに接続する態様でこれらの直線部A1,A3の間に形成されている。トロイダルコイル1は、複数の1ターンコイルを連結して複数ターンのコイルから成るソレノイドコイルを構成し、そのソレノイドコイルをトロイド状に曲げて構成したものに相当する。トロイダルコイル1は、そのソレノイドコイルの両端子に対応する2つの端子1a,1bを有している。トロイダルコイル1は、トロイド状に立体化したフレキシブル基板10に接続部30を形成したものである。
保持層4は、トロイダルコイル1のポロイダル方向PDにおける屈曲されない部分の保持層4aの厚さが、屈曲される部分の保持層4bの厚さよりも厚い層厚を有する。すなわち、直線部A1,A2,A3は、ポロイダル方向PDにおける屈曲されない部分であって保持層4aを有し、曲面部B1,B2は、屈曲される部分であって保持層4bを有し、保持層4aの厚さが保持層4bの厚さよりも厚くされている。これを言い換えると、トロイダルコイル装置1Aにおいて、トロイダルコイル1は、その中心軸AXに平行な直線部を有し、保持層4は、その直線部における厚さが他の部分より厚くされている。また、保持層4は、このトロイダルコイル装置1Aにおいて、トロイダル方向TDに沿って厚さが一様とされている。
保持層4a,4b、総称して保持層4は、可撓性基材2の表裏両面に形成されている。しかしながら、保持層4は、片面だけに形成したり、一方の面に保持層4aを形成し、他方の面に保持層4bを形成したりしてもよい。保持層4は、領域毎に厚さを選択した樹脂フィルムを積層したり、ソルダーレジストなどの塗膜を形成したりして、フレキシブル基板10に備えることができる。また、保持層4は、導電体パターン3を保護する導体保護層として兼用したり、逆に、導体保護層に保持層4の機能を持たせたりしてもよい。トロイダルコイル装置1Aは、トロイダルコイル1がこのような保持層4を備えて成るので、厚い保持層4aによってトロイド形状を堅固に保持でき、薄い保持層4bによって滑らかに屈曲されたトロイド曲面のトロイダルコイル1を有するものとなる。
次に、トロイダルコイル装置1Aの細部を、その製造方法と合わせて説明する。図3に示すように、フレキシブル基板10は、平面状に展開した状態で略四角形の外形を有する。フレキシブル基板10は、導電体パターン3を形成する導体層を可撓性基材2の表裏両面に有している。裏面の導電体パターン3は、図中に、点線によって透視図として示されている。可撓性基材2には伸縮性が望めないので、平面状のフレキシブル基板10を立体曲面であるトロイドに屈曲するために切り込み21が用いられる。切り込み21は、平面状態のフレキシブル基板10に可撓性基材2を含む基板材料を除去した開口を形成している。切り込み21による開口が形成されることにより、直線部A2の面積が直線部A1,A3の面積よりも狭くなる。
切り込み21は、トロイダル方向TDに沿って等間隔に並列形成され、その並列繰り返しパターンによって、一群の導電体パターン3の繰り返し要素が構成される。すなわち、導電体パターン3の各々は複数本(本例では5本)で一組の繰り返し要素を構成する。言い換えれば、切り込み21は、並列する導電体パターン3間に設けられている。導電体パターン3の各々は、外周側となる直線部A1,A3では、一部のファン状やクランク状の変化部分を除いて互いに平行等間隔に配列され、内周側となる直線部A2では、一群(5本)毎にまとめて外周側よりも狭い間隔で平行等間隔に配列されている。直線部A1における導電体パターン3は、隣りの導電体パターン3の延長線上に乗り移るように、クランク状に変化したパターンとされ、その先端は、可撓性基材2が存在しないフライングリード構造の接続端子3aとなっている。
直線部A3における導電体パターン3は直線状であり、その先端は可撓性基材2上に支持された接続端子3bとなっている。フレキシブル基板10の裏面にも、表面と同様に導電体パターン3と接続端子3a,3bとが形成されている。フレキシブル基板10のトロイダル方向TDの一方の辺(図の下方)には、表面の導電体パターン3に接続された終端用の端子1aと、裏面の導電体パターン3に接続された終端用の端子1bが引き出されている。導電体パターン3は、接続端子3a,3b、端子1a,1bの部分を除いて、保持層4によって覆われている。この保持層4は、導体保護層としても用いられている。保持層4の厚い保持層4aが直線部A1,A2,A3に、また、薄い保持層4bが曲面部B1,B2に、それぞれトロイダル方向TDに沿って一様な厚さで形成されている。
フレキシブル基板10は、例えば、樹脂シート上に銅箔層を有する一般的なフレキシブル基板を用いて、一般的な製造工程によって製造される。その製造工程は、例えば、銅箔のパターニングによる導電体パターン3の形成、塗布やラミネートやパターニング等によるd応対保護層の形成、切り込み21や外形の形成、端子1a,1bおよび各接続端子3a,3bのメッキ等を行う工程である。フレキシブル基板10の製造は、このような、不要の銅箔をパターニングによって除去するサブトラクト工法に限らず、可撓性基材2上に導電材料を付加して導電体パターン3を形成するアディティブ工法や、これらの組み合わせによって行うことができる。可撓性基材2は、例えば、ポリイミド樹脂が用いられる。
フレキシブル基板10は、図4に示すように、トロイダル方向TDに沿った直線部A1,A3の各辺が互いに近接するように扁平な円筒状に丸められ、導電体パターン3の各々が互いに対応する接続端子3a,3b間で電気的に接続される。フレキシブル基板10は、この電気的接続によって、ソレノイドコイル10aとなる。このとき、端子1a,1bは互いに重ねられている。端子1a,1bの電極が重ねられるのは、これらの電極に至る配線が意図しない寄生コイルを形成しないようにするためである。
ソレノイドコイル10aは、図5に示すように、内周側の直線部A2を包み込む方向、すなわち、トロイダル方向TDに屈曲させて丸められる。フレキシブル基板10をトロイド状とするためトロイダル方向TDに屈曲させる変形は、切り込み21の存在によって実現される。このような工程を経て、トロイド状に立体化したフレキシブル基板10に接続部30を形成したトロイダルコイル1が完成し、トロイダルコイル装置1Aが完成する。接続端子3a,3b、従ってこれらを接続した接続部30は、トロイダルコイル1における外周側に配置されている。
次に、図6を参照して、トロイダルコイル1の端子1aから各導電体パターン3を介して端子1bに至るまでの電気配線を説明する。フレキシブル基板10によるトロイダルコイル1の各コイルは、表面の端子1aから左上がりの実線矢印で示すように巻き進み、左下がりの点線矢印で示すように裏面を巻き戻って端子1bに至る。表面のコイルは進みコイルであり、裏面のコイルは戻りコイルである。コイルの進みと戻りとは、導電体パターン3におけるクランク状の導電体パターン部分によって実現されている。
具体的に説明すると、表面の端子1aからの配線は、端子1aにつながる導電体パターン3を通って、その接続端子x2に至り、接続端子x2は隣の導電体パターン3の接続端子x3に電気的に接続される。ここで、フレキシブル基板10は扁平な円筒状に丸められていることに注意。以下同様にして、接続端子x4から、接続端子x5を経て、接続端子x6に至る。接続端子x6の先端部分は、接続端子x7に接続され、接続端子x6の途中部分の導体1cは、切り欠き22の存在により、裏面の導電体パターン3から延伸された接続端子y2に対面して重ねられ、接続端子y2の導体1dに直接接続される。この導体1c,1d間の接続により、表裏接続が成される。接続端子x7は、固定補強や形状整列のために用いられるダミーの端子である。
続いて、裏面において、接続端子y2の導電体パターン3を通って、その接続端子y3に至り、接続端子y3から、隣の導電体パターン3を順次経由して、接続端子y4に至り、以下同様にして、接続端子y4から、接続端子y5を経て、接続端子y6に至る。接続端子y6は、接続端子y6につながる導電体パターン3を通って、その終端である端子1bに至る。なお、図中の接続端子xe,xoはそれぞれ表面の導電体パターン3のフライングリードである接続端子3a、および可撓性基材2上に支持された接続端子3bであり、接続端子ye,yoはそれぞれ裏面のそれらである。
次に、図7(a)(b)を参照して、電気接続の接続部30について説明する。表裏間の電気接続の場合、図7(a)に示すように、フレキシブル基板10の端部を突き合わせて接続端子x6,y2を重ねると、切り欠き22の存在により、接続端子x6,y2の導体1c,1dが互いに直に対面する状態となる。従って、表面側から裏面側に電気接続を行う接続部30が、付加的配線を用いることなく、フレキシブル基板10だけを用いて容易に形成される。電気接続は、例えば、半田31によって行うことができる。接続部30は、保護樹脂32によって保護される。
また、表表間、裏裏間の電気接続の場合、図7(b)に示すように、両方の接続を一括して行うことができる。さらに、これらの表裏間、表表間、裏裏間の電気接続は、全体を一括して行うことができる。これらの電気接続は、各接続端子3a,3b(総称)に半田ペーストを塗布した状態で、各接続端子3a,3bが互いに重なるようにフレキシブル基板10を円筒形状に丸めて、一括半田付けによって行うことができる。また、半田ペーストによらずに、互いに重なった各接続端子3a,3b部分を、半田液に接触させながら半田液槽を通過させて半田付けを行ってもよい。また、各接続端子3a,3b間を、導電性接着剤や、異方性導電樹脂を用いて電気接続してもよい。なお、フレキシブル基板10は、2層の導電体層を有するものに限らず、1層または3層以上の導電体層を備えたものを用いて各導電体層に複数ターンコイルを形成するようにすることができる。
本実施形態のトロイダルコイル装置1Aによれば、フレキシブル基板10をトロイド状に立体的に形成して1ターンコイルを直列接続するので、コイルのターン数を増加できる。また、保持層4によって形状をトロイド状に保持するので、対称性のよい形状と寸法精度を実現できる。また、トロイダルコイル装置1Aは、トロイダルコイル1の立体的な構造により、各1ターンコイルが囲繞する面積を大きくすることができ、より多くの磁束を積分して磁気誘導の効果を高めることができ、コイルのターン数増加と同様に磁気的性能を向上できる。
図8(a)(b)(c)は、他の実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。このトロイダルコイル装置1Aは、上述の図1に示した実施形態のトロイダルコイル装置1Aにおいて、トロイダルコイル1をその内側から支持する複数の支持体5を備えるものである。支持体5は、図8(a)(b)に示すように、切り込み21の数に応じて12個備えられ、トロイドとされたフレキシブル基板10の内部空間SPにトロイダル方向TDに沿って配置されている。各支持体5は、フレキシブル基板10の内周側の直線部A2に固定されてフレキシブル基板10を支持している。トロイダルコイル装置1Aは、図8(c)に示すように、各支持体5をソレノイドコイル10aの内部に固定した状態で、ソレノイドコイル10aをトロイダル方向TDに丸めて製造される。本実施形態によれば、形状の対称性良く、形状が堅固で安定したトロイダルコイル1、従ってトロイダルコイル装置1Aが実現される。
図9、図10は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。このトロイダルコイル装置1Aは、上述の図1に示した実施形態のトロイダルコイル装置1Aにおいて、薄い保持層4bの形成方法を替えたものである。すなわち、フレキシブル基板10の全面に一様厚さの保持層4が形成され、その保持層4における、トロイダルコイル1がポロイダル方向PDに屈曲される部位に、トロイダル方向TDに沿った円周上の複数の切れ目4cが形成されている。切れ目4cは、展開状態のフレキシブル基板10において、その曲面部B1,B2に直線状に形成されている。
切れ目4cの幅、本数、配置などは、トロイダルコイル1をポロイダル方向PDに屈曲させる位置や曲率などに応じて決めることができる。なお、切れ目4cは適宜深さを調整することができ、保持層4の全厚みに渡って保持層4を除去したり、一部残したりすることができる。本実施形態によれば、切れ目4が線状であり、構造が単純であるので、フレキシブル基板10における屈曲位置を容易かつ精度良く確実に設定でき、対称性良く、形状寸法精度に優れたトロイダルコイル1、従ってトロイダルコイル装置1Aが実現される。
図11は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。このトロイダルコイル装置1Aは、上述の図9,図10に示した実施形態のトロイダルコイル装置1Aにおいて、保持層4がポロイダル方向PDに沿った切れ目4dを有するものである。このような切れ目4dは、トロイダルコイル1におけるトロイダル方向TDの屈曲を滑らかにすることができる。
上述の各実施形態において、可撓性基材2が一様な厚みを有することを前提として説明している。しかしながら、可撓性基材2の厚みを部分的に変えて、フレキシブル基板10からの立体的な形状への屈曲が容易となるようにしてもよい。例えば、可撓性基材2に、ポロイダル方向PDにおける屈曲されない部分の厚さが、屈曲される部分の厚さよりも厚くなる構造を持たせてもよい。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。
1 トロイダルコイル
1A トロイダルコイル装置
10 フレキシブル基板
2 可撓性基材
21 切り込み
3 導電体パターン
4,4a,4b 保持層
4c,4d 切れ目
5 支持体
AX 中心軸
TD トロイダル方向
PD ポロイダル方向
1A トロイダルコイル装置
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AX 中心軸
TD トロイダル方向
PD ポロイダル方向
Claims (8)
- トロイダルコイル装置であって、
立体形成用の切り込みが設けられた四角形のシート状の可撓性基材と、前記可撓性基材に支持された互いに並列する複数の導電体パターンと、を有するフレキシブル基板を平面状からトロイド状に立体的に屈曲して構成したトロイダルコイルを備え、
前記トロイダルコイルは、前記屈曲によって前記導電体パターンの各々から形成される1ターンコイルを互いに直列接続した複数ターンのコイルで構成され、
前記フレキシブル基板は、前記トロイダルコイルの形状をトロイド状に保持するための保持層を有し、
前記保持層は、前記トロイダルコイルのポロイダル方向における屈曲されない部分の厚さが、屈曲される部分の厚さよりも厚いことを特徴とするトロイダルコイル装置。 - 前記保持層は、前記導電体パターンを保護する導体保護層であることを特徴とする請求項1に記載のトロイダルコイル装置。
- 前記トロイダルコイルは、その中心軸に平行な直線部を有し、
前記保持層は、前記直線部における厚さが他の部分より厚いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトロイダルコイル装置。 - 前記保持層は、前記トロイダルコイルが前記ポロイダル方向に屈曲される部位に、前記トロイダルコイルのトロイダル方向に沿った切れ目を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
- 前記保持層は、前記トロイダルコイルのトロイダル方向に沿って厚さが一様であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
- 前記保持層は、前記ポロイダル方向に沿った切れ目を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトロイダルコイル装置。
- 前記可撓性基材は、前記ポロイダル方向における屈曲されない部分の厚さが、屈曲される部分の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
- 前記トロイダルコイルをその内側から支持する支持体を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
Priority Applications (2)
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