JP2011243773A - 零相変流器 - Google Patents

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Akemi Shiokawa
明実 塩川
Koichi Yamazoe
宏一 山添
Yusuke Miyamura
雄介 宮村
Hiroki Shinohara
啓記 篠原
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Abstract

【課題】零相変流器におけるシールド部材の遮蔽効果を向上させ、不要出力を低減する。
【解決手段】環状の磁性材料からなるコア11と、コア11の輪に沿って巻線が巻回されたトロイダル状のコイル12と、コア11及びコイル12の周囲に配置される磁性材料からなるシールド部材とを備え、シールド部材は、コア11の近傍に配置される内上側シールド13及び内下側シールド14による第1シールド部材21と、第1シールド部材21よりもコア11の遠方に配置される、外上面シールド15、外下面シールド16、内周シールド17、外周シールド18による第2シールド部材22とを有し、第1シールド部材21と第2シールド部材22とは異なる磁性特性を有しており、第2シールド部材22が第1シールド部材21よりも飽和磁束密度が高いものとなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、漏電検出装置等に用いられ、漏電発生時の零相電流を検出する零相変流器に関する。
零相変流器(ZCT)は、複数の一次導体を貫通させた軟磁性材料等からなる環状のコアと、このコアに巻回したトロイダル状のコイルとを有して構成される。漏電が生じた場合は、複数の一次導体における電流が不平衡となるので、漏電電流(零相電流)により発生する磁束によって零相変流器のコアにおける磁束の状態が変化する。これにより、零相変流器のコイルに誘起電圧が発生し、漏電電流に相当する電圧がコイル両端で生じる。また、漏電が発生していない場合は、複数の一次導体に流れる電流が平衡状態であり、零相変流器のコアにおける磁束は打ち消し合い、コイルに誘起電圧は発生しない。したがって、零相変流器のコイル両端の電圧を漏電検出出力として出力することで、漏電電流の検出が可能となっている。
しかし、実際には、複数の一次導体に流れる電流が平衡状態(平衡電流)であっても、外部磁界の影響によりコイルに誘起電圧が発生し、不要出力が生じることがある。零相変流器の出力レベルは微少であるため、このような不要出力は誤検出を引き起こす要因となる。従来の零相変流器では、不要出力を低減するため、磁性材料により構成されたシールド部材をコア及びコイルの周囲に配置し、外部磁界を遮蔽する構造が一般に採用されている。
また、外部磁界の遮蔽効果を向上させるために、さらにコアの内側に沿わせて円筒状のシールド板を追加して設けたもの(例えば特許文献1参照)、あるいは、コア及び側面シールド板と外周側シールド板との間に隙間を設けたもの(例えば特許文献2参照)などが提案されている。また、特許文献3には、磁気シールドの性能を向上させるために、磁気シールドの厚さを規定した零相変流器が開示されている。
特開2000−311825号公報 特開2005−217035号公報 特開平6−290977号公報
零相変流器において、平衡電流に対する不要出力を低減するために、従来では上記のようにコア及びコイルの周囲にシールド部材を配置する構成が採用されている。しかし、零相変流器を搭載する機器の構造、あるいは零相変流器自体の構造によっては、さらなる遮蔽効果の向上が望まれる場合がある。例えば、外部磁界が大きい状態では、シールド部材において磁気飽和が生じ、遮蔽効果が十分に得られない場合が生じ得る。特に、長円形状のトラック状のコアを用いた構造の場合は、漏れ磁束が大きくなることがあり、シールド部材における局部的な磁気飽和によって、不要出力が発生するなどの課題が生じることがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、零相変流器におけるシールド部材の遮蔽効果を向上させ、不要出力を低減可能にすることにある。
本発明は、零相変流器において、複数の一次導体を内側に貫通可能な環状の磁性材料からなるコアと、コアの輪に沿って巻線が巻回されたトロイダル状のコイルと、コア及びコイルの周囲に配置される磁性材料からなるシールド部材とを備え、シールド部材は、コアの近傍に配置される第1シールド部材と、第1シールド部材よりもコアの遠方に配置される第2シールド部材とを有し、第1シールド部材と第2シールド部材とは異なる磁性特性を有しており、第2シールド部材が第1シールド部材よりも飽和磁束密度が高いものである。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、コアの磁性材料の透磁率は、コアの一番直近に配置される第1シールド部材の磁性材料の透磁率と同じ、あるいは略同じであるものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、第1シールド部材と第2シールド部材との間には、所定間隔の空間ギャップが設けられているものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、コアは、径方向の寸法が位置によって異なる略長円形状であるものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、コアの厚さ方向の両面に配置されるシールド部材は、コアの形状と略相似した略長円形状であり、このシールド部材の長手方向両端部の断面積が、コア中心に近い中央部に比べて大きいものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、シールド部材において、第1シールド部材はパーマロイを含む磁性材料により構成され、第2シールド部材はケイ素鋼を含む磁性材料により構成されるものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、コアはパーマロイを含む磁性材料により構成され、シールド部材において、第1シールド部材はパーマロイを含む磁性材料により構成され、第2シールド部材はケイ素鋼を含む磁性材料により構成されるものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、コアの断面積は、シールド部材の断面積よりも大きいものを含む。
また、本発明は、上記の零相変流器であって、コアは、プリント基板に内蔵される平板型であるものを含む。
本発明によれば、零相変流器におけるシールド部材の遮蔽効果を向上させ、不要出力を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る零相変流器の構成を示す分解斜視図 第1の実施形態の零相変流器の構成を示す図 第1の実施形態の零相変流器の内部構成を示す断面図 本発明の第2の実施形態に係る零相変流器の構成を示す斜視図 第2の実施形態の零相変流器の詳細構成を示す断面図 第2の実施形態の零相変流器のシールド部材の寸法関係を示す平面図 第2の実施形態の零相変流器の構成におけるシールド効果の一例を示す特性図 プリント基板により構成した零相変流器の変形例の構成を示す図 本実施形態の零相変流器を搭載した漏電検出装置の第1構成例を示す概略斜視図 漏電検出装置の第1構成例の回路基板上の構成要素を示す回路図 本実施形態の零相変流器を搭載した漏電検出装置の第2構成例を示す斜視図 漏電検出装置の第2構成例の全体構成を示すブロック図
本実施形態では、漏電検出装置等に搭載される零相変流器の構成例を示す。零相変流器は、環状のコアにコイルが巻回されてなるセンサ部を有し、その周囲にシールド部材が配置された構成となっている。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る零相変流器の構成を示す分解斜視図である。図2は第1の実施形態の零相変流器の構成を示す図であり、(A)は内部構成を上方からみた平面図、(B)は外観構成を示す斜視図である。図3は第1の実施形態の零相変流器の内部構成を示す断面図である。零相変流器10は、零相電流のセンサ部として、円環状のコア11と、このコア11の周囲にトロイダル状に巻回されて形成されたコイル12とを有している。コア11は、磁性材料により構成され、例えばパーマロイにより形成される。
コア11及びコイル12によるセンサ部の外側には、第1シールド部材21として、内上側シールド13と内下側シールド14とが配設され、コア11及びコイル12の周囲を覆っている。内上側シールド13及び内下側シールド14のさらに外側には、第2シールド部材22として、外上面シールド15、外下面シールド16、内周シールド17、外周シールド18が配設され、第1シールド部材21の外側を覆っている。ここで、内上側シールド13及び内下側シールド14による第1シールド部材21は、コア11の近傍に配置される。また、外上面シールド15、外下面シールド16、内周シールド17、外周シールド18による第2シールド部材22は、コア11からの距離が第1シールド部材21よりも遠方に配置される。なお、ここではコア11の厚さ方向を上下方向としている。
第1シールド部材21と第2シールド部材22とは、互いに異なる特性を持つ磁性材料によって構成される。例えば、第1シールド部材21はパーマロイにより形成され、第2シールド部材22はケイ素鋼により形成される。すなわち、異なる複数の磁性材料からなる第1シールド部材21と第2シールド部材22とを組み合わせて零相変流器のシールド部材が構成されている。
シールド部材は、外部からの磁束がコア11に入らないように遮蔽し、かつ遮蔽効果を維持するために磁気飽和に至らないようにする必要がある。このため、シールド部材に要求される磁性材料は、比透磁率(透磁率)が高く、かつ飽和磁束密度が高いことが望まれる。すなわち、磁束を通し易い特性と、磁気飽和しにくい特性の両方を持つものが好ましい。そこで、本実施形態では、異なる磁性材料からなる第1シールド部材21と第2シールド部材22とを配置し、高透磁率かつ高飽和磁束密度の特性を併せ持つシールド部材を構成する。なお、ここでは2つの異なる磁性材料からなるシールド部材を配置する例を示しているが、3つ以上の異なる磁性材料からなるシールド部材を配置してもよい。
この際、コア11から遠方に配置される第2シールド部材22の磁性特性は、コア11の近傍に配置される第1シールド部材21と比べて、飽和磁束密度が高いものとする。本実施形態では、上記例のように、第1シールド部材21をパーマロイ、第2シールド部材22をパーマロイよりも飽和磁束密度が高いケイ素鋼としている。コア11に対する外部からの磁束を遮蔽する上では、コア11からより遠方に配置される外側の第2シールド部材22の方が、近傍に配置される内側の第1シールド部材21に比べて磁束密度が高くなる。よって、シールド部材の磁気飽和を抑制するためには、コア11の遠方に配置される第2シールド部材22は飽和磁束密度が高いものが好ましい。シールド部材を上記のような磁性特性とすることで、遮蔽効果を高めることができ、平衡電流時(平衡状態)での磁気飽和に至る電流値を大きくすることが可能となり、零相変流器の平衡特性、すなわち平衡状態でのSN比等のセンサ特性を向上できる。
また、コア11をパーマロイにより形成し、コア11の磁性材料の透磁率を、コア11の一番直近に配置される第1シールド部材21の透磁率と同じか、あるいは略同じにしている。コア11の透磁率がシールド部材よりも高い場合は、外部からの磁束がコア11に侵入し易くなる。一方、コア11の透磁率がシールド部材よりも低い場合は、コア11で発生した磁束がシールド部材の方に入ってしまい、センサ部の感度が低下する。そこで、コア11の透磁率と一番直近に配置される第1シールド部材21の透磁率とを同じ、あるいは略同じにすることで、外部からの磁束を第1シールド部材21までで遮蔽でき、かつ、コア11で発生した磁束がシールド部材へ漏れることを抑制できる。これにより、シールド部材の遮蔽効果をさらに向上することができる。なお、複数のシールド部材の透磁率については、第1シールド部材21のパーマロイの方が第2シールド部材22のケイ素鋼よりも高くなっている。
また、図3に示すように、内上側シールド13と外上面シールド15との間、内下側シールド14と外下面シールド16との間など、第1シールド部材21と第2シールド部材22との間には、所定間隔の空間ギャップGを設け、空気層を形成している。この空間ギャップGにより、第1シールド部材21と第2シールド部材22の各々の磁性特性を合成した時の飽和磁束密度が高くできるので、外部からコア11に入る磁束をさらに抑制することができる。
また、コア11の断面積(厚さ)は、第1シールド部材21、第2シールド部材22の断面積(厚さ)よりも大きくする。これにより、コア11における磁束密度を大きくでき、センサ部の出力を上げてSN比等のセンサ特性を向上できる。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係る零相変流器の構成を示す斜視図である。図5は第2の実施形態の零相変流器の詳細構成を示す断面図である。図6は第2の実施形態の零相変流器のシールド部材の寸法関係を示す平面図である。第2の実施形態の零相変流器30は、零相電流のセンサ部として、非円形の環状のコア31と、このコア31の周囲にトロイダル状に巻回されて形成されたコイル32とを有している。コア31の材質は、第1の実施形態と同様、例えばパーマロイ等の磁性材料により形成される。コア31の形状は、長辺と短辺を有する略長円形状であり、略長円形状の形状としては、長円形状(トラック型)、楕円形状など、長辺と短辺とを持つ輪状のもので、直交する2方向で寸法が異なるような形状を含むものとする。コア31は、複数の環状の磁性材料の板部材を積層した構造となっている。このコア31には、内側の貫通口に3本の一次導体45R、45S、45Tが貫通して配置されている。コア31を略長円形状に構成することで、零相変流器の大型化を回避し、機器の小型化が容易で組立性が良好な構成とすることができる。
また、コア31の断面積は、全周にわたり均一でなく、位置によって異ならせる構成としている。ここでは、コア31の厚さを均一にしており、コア31の長手方向両端部の曲線部分の位置の幅を、コア中心に近い中央部の直線部分の位置の幅に比べて大きくすることで、幅の変化によって断面積の大小を設定している。この際、コア31及びコイル32と一次導体45R、45S、45Tとの位置関係に基づき、一次導体に対するコイル及びコアの磁性特性(磁気抵抗)が位置によらずどの位置においても等価となるように、コアの断面積を設定する。これにより、コア上の全ての位置において等価な磁気回路を形成する。
コア31及びコイル32によるセンサ部の外側には、第1シールド部材41として、内上側シールド33と内下側シールド34とが配設され、コア31及びコイル32の周囲を覆っている。内上側シールド33及び内下側シールド34のさらに外側には、第2シールド部材42として、外上面シールド35と外下面シールド36とが配設され、第1シールド部材41の外側を覆っている。なお、シールド部材の構造をわかりやすくするために図示していないが、コア31及びコイル32の外周と内周にもそれぞれシールド部材が設けられる。これらの内上側シールド33、内下側シールド34、外上面シールド35、外下面シールド36は、それぞれ、複数の環状の磁性材料の板部材が積層されて構成されている。なお、ここではコア31の厚さ方向を上下方向としている。
第1シールド部材41と第2シールド部材42とは、第1の実施形態と同様に、互いに異なる特性を持つ磁性材料によって構成される。例えば、第1シールド部材41はパーマロイにより形成され、第2シールド部材42はケイ素鋼により形成される。また、第1シールド部材41及び第2シールド部材42の断面積は、コア31と同様、長手方向両端部の曲線部分を、コア中心に近い中央部の直線部分に比べて大きくしている。この際、コアの厚さ方向の両面に配置される第1シールド部材41、第2シールド部材42は、コア31の形状と略相似した略長円形状となっており、これらのシールド部材の厚さは均一である。そして、図6に示すように、略長円形状の第1シールド部材41、第2シールド部材42の長手方向両端部の曲線部分の位置の幅W2を、中央部の直線部分の位置の幅W1に比べて大きくすることで、幅の変化によって断面積の大小を設定している。第1シールド部材41、第2シールド部材42、及びコア31の磁性特性など、その他の構成は第1の実施形態と同様である。
略長円形状のコア31の場合、コア31に対する外部からの磁束を遮蔽する上では、コア中心からの変位が大きい部分、すなわち長手方向両端部の曲線部分において磁束が集中する。このため、シールド部材の磁気飽和は磁束が集中する長手方向両端部において生じやすいが、この部分の断面積を部分的に大きくして磁束密度を低下させることで、磁気飽和を抑制できる。これにより、平衡電流時(平衡状態)での磁気飽和に至る電流値を大きくすることが可能となり、遮蔽効果を向上できる。
また、コア31の断面積(厚さ)は、第1シールド部材41、第2シールド部材42の断面積(厚さ)よりも大きくする。これにより、コア31における磁束密度を大きくでき、センサ部の出力を上げてSN比等のセンサ特性を向上できる。
図7は第2の実施形態の零相変流器の構成におけるシールド効果の一例を示す特性図である。図7のグラフにおいて、縦軸はコア31及びコイル32による零相変流器30のセンサ部のセンサ出力[mV]を、横軸は一次導体45R、45S、45Tに流れる平衡電流の電流値(平衡通電電流)[A]をそれぞれ示している。そして、(a)はシールド部材を設けない場合(シールド無し)、(b)はパーマロイのシールド部材を複数組み合わせて設けた場合(パーマロイ+パーマロイシールド)、(c)は図4及び図5のように材質及び磁性特性が異なるパーマロイのシールド部材とケイ素鋼板のシールド部材とを組み合わせて設けた場合(パーマロイ+ケイ素鋼板シールド)を、それぞれ示している。
この図7の特性図からわかるように、パーマロイのシールド部材とケイ素鋼板のシールド部材とを組み合わせて設けることによって、平衡電流時(平衡状態)に零相変流器30のセンサ部から所定値以上のセンサ出力が出力される電流値を大きくすることができる。したがって本実施形態によれば、シールド部材の遮蔽効果を向上でき、平衡電流に対する不要出力を低減することが可能となる。
なお、上記のような構成の零相変流器の変形例として、コア31は、プリント基板に内蔵される平板型のものとし、プリント基板に形成した導電パターン及びスルーホールによってコイル32を形成して、センサ部を構成することも可能である。
図8はプリント基板により構成した零相変流器の変形例の構成を示す図である。図8において、(A)は零相変流器のコア、コイル及び一次導体の斜視図、(B)〜(E)はコア及びコイルを構成する各基板を分解した状態の分解斜視図をそれぞれ示す。
図8(A)に示すように、プリント基板74には、略長円形状のコア31が内蔵され、このコア31の輪に沿ってコア31の外側に巻線が巻回されるようにトロイダル状のコイル32が形成されている。コア31の貫通口には三相の一次電流が流れる3本の一次導体45R、45S、45Tが貫通して配置されるようになっている。一次導体45R、45S、45Tは、略長円形状のコア31の貫通口の長手方向に一直線上に並んで、一次導体45Sを中心に一次導体45R、45Tが対称に配置されている。また、プリント基板74には、コイル32両端の出力部73に接続された検出回路を構成する電子部品75が実装されている。
図8(B)、(C)、(D)に示すように、コア31及びコイル32が形成されたプリント基板74は、3つの基板74a、74b、74cが積層されてなる積層基板によって構成されている。これらの基板74a、74b、74cには、コア31の外側を囲むようにコイル32の配置に対応して、回路パターン76とスルーホール77とが設けられ、これらの回路パターン76及びスルーホール77によってコイル32を形成する構造となっている。ここで、コイル32はほぼ一様な巻線密度で形成されている。この際、外側の層の基板74a、74cには、外側になる一方の面に回路パターン76及びスルーホール77が形成され、スルーホール77が他方の面まで貫通して形成されている。また、内側の層の基板74bには、両面に貫通してスルーホール77が形成されている。図8(E)に示すように、基板74a、74cの間に挟まれる内側の層の基板74bは、外側基板74dと内側基板74eとの間に平板型の軟磁性材料のコア31を介在させた構造となっている。この基板74bは、例えば、外側基板74dの中央部に形成した開口部にコア31、内側基板74eを順に配置して1枚の板状に形成し、内側基板74eの中央部に一次導体貫通用の貫通口を形成することで作製できる。
このように、コア31を、回路パターン76及びスルーホール77によりコイル32を形成した積層基板のプリント基板74に内蔵することにより、非円形形状のコア及びコイルを形成しやすくなる。この場合、略長円形状のコアの輪に沿って全周にわたり容易にコイルを巻回することができる。また、プリント基板74によってコア31及びコイル32を形成することで、コイルの巻きバラツキを無くすことができ、零相変流器の検出精度及び組立精度を向上できる。
(漏電検出装置の構成例)
図9及び図10は本実施形態の零相変流器を搭載した漏電検出装置の第1構成例を示す図である。図9はコイル及びコアに複数の一次導体が貫通した零相変流器と回路基板を示す概略斜視図、図10は回路基板上の構成要素を示す回路図である。
零相変流器30は、コア31に一次導体45R、45S、45Tが貫通し、コア31に巻回されたコイル32の両端の出力部46が接続導体を介して回路基板47に接続されている。漏電電流の検出部を構成する回路基板47には、コイル32の特性インピーダンスZに整合する抵抗Rと、コイル32の出力電圧を検出する回路を実装したIC等からなる検出回路48と、コイル32の出力電圧を比較するための参照抵抗Rと、検出回路48に電力を供給する電源49とが設けられる。検出回路48の出力部より、漏電検出電圧に相当する検出信号が出力される。
図11及び図12は本実施形態の零相変流器を搭載した漏電検出装置の第2構成例を示す図である。図11は漏電検出装置の要部構成を示す斜視図、図12は漏電検出装置の全体構成を示すブロック図である。
零相変流器30は、図11に示すように、交流電源から負荷機器へと接続される複数の電路の一次導体51R、51S、51Tに対応して、略長円形状の貫通口が位置するように設けられる。一次導体51R、51S、51Tは、構造の簡単化及び組立性の向上のためにそれぞれが端子部分を除き直線状に形成され、これらが略並行に一列に並んで配置されており、これらの一次導体51R、51S、51Tが零相変流器30の貫通口を貫通する構造となっている。ここで、一次導体51R、51S、51Tは、零相変流器30の貫通口の前後の領域で各導体間の距離が変化しないよう略一定に保たれた状態に形成されて設けられている。すなわち、一次導体51R、51S、51Tは、折り曲げ部等を有さない略直線状の単純な形状であり、零相変流器30の貫通口の長手方向に並列して配置される。
また、それぞれの一次導体51R、51S、51Tに対応して電流検出器52、53、54が設けられ、各電流検出器に一次導体が貫通している。図11の例では、零相変流器30の近傍に設けた回路基板58に変流器等による電流検出器52、53、54が配置され、さらにこの回路基板58上には電流検出器52、53、54の出力についてそれぞれ増幅等の信号処理を行う信号処理回路55、56、57が設けられている。ここで、電流検出器52、53、54は、回路基板58において回路パターン及びスルーホールによってコイルを形成して構成できる。
また、図12に示すように、零相変流器30の出力の増幅及びフィルタ処理を行う信号処理回路61、信号処理回路55、56、57、61のアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ62〜65、漏電電流検出回路66、出力端67が設けられる。漏電電流検出回路66は、A/Dコンバータ62〜65からのデジタル信号を用いて、これらの出力値を所定の値と比較し、漏電状態かどうか判定して漏電検出信号を出力端67に出力する。
一次導体51R、51S、51Tと導通する交流電源入力部の電路には、開閉器の回路遮断器接点68が設けられ、漏電電流検出回路66の出力の漏電検出信号が出力端67から回路遮断器接点68に供給される。漏電検出装置において漏電状態が検出された場合、漏電検出信号に基づいて開閉器の回路遮断器接点68において負荷への電路を遮断する。また、開閉器として、電路において所定の過電流が検出された場合に、回路遮断器接点68により負荷への電路を遮断する。
上記のような漏電検出装置において、本実施形態の零相変流器を搭載することにより、零相変流器におけるシールド部材の遮蔽効果を向上し、平衡状態での不要出力を低減できるため、漏電電流の誤検出を低減することができる。
なお、本発明は、本発明の趣旨ならびに範囲を逸脱することなく、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が様々な変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
10、30 零相変流器
11、31 コア
12、32 コイル
13、33 内上側シールド
14、34 内下側シールド
15、35 外上面シールド
16、36 外下面シールド
17 内周シールド
18 外周シールド
21、41 第1シールド部材
22、42 第2シールド部材
45R、45S、45T、51R、51S、51T 一次導体
46 出力部
47 回路基板
48 検出回路
49 電源
52、53、54 電流検出器
55、56、57、61 信号処理回路
62、63、64、65 A/Dコンバータ
66 漏電電流検出回路
67 出力端
68 回路遮断器接点

Claims (9)

  1. 複数の一次導体を内側に貫通可能な環状の磁性材料からなるコアと、
    前記コアの輪に沿って巻線が巻回されたトロイダル状のコイルと、
    前記コア及び前記コイルの周囲に配置される磁性材料からなるシールド部材とを備え、
    前記シールド部材は、前記コアの近傍に配置される第1シールド部材と、前記第1シールド部材よりも前記コアの遠方に配置される第2シールド部材とを有し、前記第1シールド部材と前記第2シールド部材とは異なる磁性特性を有しており、前記第2シールド部材が前記第1シールド部材よりも飽和磁束密度が高いものである零相変流器。
  2. 請求項1に記載の零相変流器であって、
    前記コアの磁性材料の透磁率は、前記コアの一番直近に配置される前記第1シールド部材の磁性材料の透磁率と同じ、あるいは略同じである零相変流器。
  3. 請求項1または2に記載の零相変流器であって、
    前記第1シールド部材と前記第2シールド部材との間には、所定間隔の空間ギャップが設けられている零相変流器。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の零相変流器であって、
    前記コアは、径方向の寸法が位置によって異なる略長円形状である零相変流器。
  5. 請求項4に記載の零相変流器であって、
    前記コアの厚さ方向の両面に配置されるシールド部材は、前記コアの形状と略相似した略長円形状であり、このシールド部材の長手方向両端部の断面積が、コア中心に近い中央部に比べて大きいものである零相変流器。
  6. 請求項1に記載の零相変流器であって、
    前記シールド部材において、前記第1シールド部材はパーマロイを含む磁性材料により構成され、前記第2シールド部材はケイ素鋼を含む磁性材料により構成される零相変流器。
  7. 請求項2に記載の零相変流器であって、
    前記コアはパーマロイを含む磁性材料により構成され、
    前記シールド部材において、前記第1シールド部材はパーマロイを含む磁性材料により構成され、前記第2シールド部材はケイ素鋼を含む磁性材料により構成される零相変流器。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の零相変流器であって、
    前記コアの断面積は、前記シールド部材の断面積よりも大きいものである零相変流器。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の零相変流器であって、
    前記コアは、プリント基板に内蔵される平板型である零相変流器。
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