JPH11329866A - 有芯コイル及びその製造方法 - Google Patents

有芯コイル及びその製造方法

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JPH11329866A
JPH11329866A JP10125970A JP12597098A JPH11329866A JP H11329866 A JPH11329866 A JP H11329866A JP 10125970 A JP10125970 A JP 10125970A JP 12597098 A JP12597098 A JP 12597098A JP H11329866 A JPH11329866 A JP H11329866A
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JP
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magnetic core
coil
conductive plates
conductive plate
cored coil
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JP10125970A
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Nobuyuki Miyazaki
伸之 宮崎
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Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来では磁芯の回りに、導電で形成されたコ
イルを巻回し、さらにモールド樹脂によって覆っていた
が、このような構造であると、有芯コイルを薄型化する
のに限界があった。 【解決手段】 複数の導電板8,9,10,11を磁芯
1の回りに取り付け、前記導電板の先端部8a,9a,
10a,11aと、前記導電板の後端部9b,10b,
11b,12bとを、磁芯1の内周側の側面1bで接合
している。本発明では、コイル4を導電板で形成するこ
とにより、前記コイル4の厚さ自体を薄くでき、しかも
従来のようにモールド樹脂を必要としないので、有芯コ
イルの薄型化を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁芯とこの磁芯の
回りに巻回されるコイルとから成る有芯コイルに係り、
特に薄型化を実現できる有芯コイル及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の有芯コイルを示す部分斜
視図、図7は、図6に示す7―7線の断面図である。図
6に示す有芯コイルは、例えばノートパソコン等の電源
回路に接続され、交流電源から直流電圧を得る際に発生
するノイズを取り除くために使用されている。磁芯20
は環状で形成されており、例えばフェライトや、Feと
ZrとBを主成分として含む高飽和磁束密度の軟磁性材
料等で形成されている。また図6では図示されていない
が(図7では符号22として図示されている)、前記磁
芯20は、前記磁芯20と同形状の絶縁材料で形成され
たケース22内に収納されており、あるいは前記磁芯2
0の周囲には絶縁性樹脂が塗装されている。
【0003】図6に示すように、前記磁芯20の回りに
は、導線によるコイル21が巻回されている。図6に示
す例では、前記磁芯20の回りに一本の導線が巻回され
てコイル21が形成されているが、線径の小さい導線を
複数本、同時に前記磁芯20の回りに巻回してもよい。
また図7に示すように、磁芯20とコイル21とで形成
された有芯コイルは、その周囲がモールド樹脂23によ
って覆われて製品化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すように、製
品化された有芯コイルの厚み(高さ)h1は、磁芯20
の厚み(高さ)h2、前記磁芯20を収納するケース2
2の厚みh3、コイル21の線径h4、及びモールド樹脂
23の厚みh5の総合計によって決定される。前記磁芯
20の厚みh2は、前記磁芯の材質を改良することによ
って、薄くすることが可能であるが、コイル21の線径
h4を小さくすることは、直流抵抗の増大の問題等があ
り、それ程細くはできない。また前記コイル21の線径
h4を小さくして、例えば2本のコイル21を磁芯20
の回りに巻回すると、製造工程が煩雑になり好ましくな
い。
【0005】また図6に示す従来の有芯コイルでは、磁
芯20の回りに巻回されるコイル21が露出した状態で
は、前記有芯コイルを回路内に接続する際などに、前記
コイル21の巻回位置がずれやすく、また有芯コイルの
表面が平坦化されていないので、信頼性の問題等から、
図7に示すように、モールド樹脂23によって有芯コイ
ルを覆い、前記有芯コイル表面を平坦化する必要性があ
る。このため従来の有芯コイルでは、モールド樹脂23
の厚みh5も考慮しなければならず、前記有芯コイルの
厚みh1を薄型化することは困難であった。本発明は上
記従来の問題点を解決するためのものであり、特に有芯
コイルを薄型化でき、しかも製造工程を容易化できる有
芯コイル及びその製造方法を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁芯と、前記
磁芯の回りに巻回されるコイルとを有する有芯コイルに
おいて、前記コイルは、複数の導電板で形成されてお
り、隣り合う一方の導電板の先端部と、他方の導電板の
後端部とが接合され、これが磁芯に沿って繰り返される
ことにより、前記磁芯の回りに、導電板により形成され
る導電路が螺旋状に形成されて成ることを特徴とするも
のである。
【0007】また本発明では、前記磁芯は環状であり、
前記磁芯の側面で、隣り合う導電板の端部どうしが接合
されており、この際、隣り合う導電板の端部どうしは、
前記環状の磁芯の内周側の側面で接合されていることが
好ましい。また本発明では、前記磁芯の表面及び裏面に
現れる前記導電板の幅寸法は、前記環状の磁芯の内周側
の縁部から外周側の縁部にかけて徐々に大きくなってい
ることが好ましい。
【0008】さらに本発明では、前記磁芯の外面は絶縁
体で覆われ、前記絶縁体の周囲には、前記磁芯の回りに
巻回される導電板と同一形状であって、しかも前記導電
板の厚さ以上の深さの凹部が形成されており、この凹部
内に、前記導電板が組み込まれることが好ましい。
【0009】また本発明における有芯コイルの製造方法
では、複数の導電板を並列に並べて、前記導電板の中央
部を粘着テープで固定する工程と、磁芯の一側面に複数
の導電板を設置する工程と、前記複数の導電板を、磁芯
の形状に沿って折り曲げ、隣り合う導電板の端部どうし
を接合する工程と、前記粘着テープを取り外す工程と、
を有することを特徴とするものである。
【0010】また本発明では、前記磁芯は環状であり、
前記複数の導電板を、粘着テープに接着固定し、前記磁
芯の外周側の側面に、前記複数の導電板が沿うように、
前記粘着テープを、前記磁芯の外周側の側面に貼りつ
け、前記磁芯の内周側の側面で隣り合う導電板の端部ど
うしの接合を行うことが好ましい。また本発明では、前
記導電板の接続部どうしの接合を、半田付けあるいは溶
接で行うことが好ましい。さらに本発明では、前記磁芯
を、絶縁ケース内に収納した後、前記絶縁ケースの周囲
に、複数の導電板から成るコイル形成を行うことが好ま
しい。
【0011】電源回路等に接続される有芯コイルは薄型
化されることが期待されており、その方法として、磁芯
の材質を改良して前記磁芯の厚みを薄くする方法等が考
えられる。しかし従来の有芯コイルでは、構造的に薄型
化に対応することは困難である。例えば前記磁芯に巻回
されるコイルの線径を小さくするのには、効率等の面か
ら限界があり、また有芯コイルの周囲をモールド樹脂で
固める必要性があるなど、前記有芯コイルの薄型化を実
現するのは非常に難しい。
【0012】そこで本発明では、前記コイルを薄型の板
材で形成し、磁芯の回りに巻回している。本発明におけ
る具体的な実施例として図2を提示することができる。
図2に示すように、磁芯1の回りには、複数の導電板
8,9,10,11…が取り付けられており、前記導電
板の先端部(第1の接続部)8a,9a,10a,11
aが、隣り合う導電板の後端部(第2の接続部)9b,
10b,11b,12bと、前記磁芯1の内周側の側面
1bで接合されている。
【0013】このように隣り合う一方の導電板の先端部
と、他方の導電板の後端部とが接合されることにより、
前記複数の導電板は螺旋状となって磁芯1の回りに巻回
し、コイル4としての役割を果たしている。また前記磁
芯1の周囲は絶縁体で覆われ、本発明では、前記磁芯1
は、図3に示すように絶縁体で形成されたケース2内に
収納されることが好ましい。図3に示すように前記磁芯
1を絶縁ケース2内に収納し、前記絶縁ケース2の周囲
に、コイル4と同形状の凹部2eを形成し、この凹部2
e内に前記コイル4を取り付けているため、前記有芯コ
イル表面は平坦化された状態であり、従来のようにモー
ルド樹脂によって覆う必要性はなくなる。
【0014】以上のように本発明では、コイルを薄型の
導電板で形成することにより、コイル自体の厚みを薄く
でき、しかも従来のようにモールド樹脂を必要としない
ので、有芯コイルの薄型化を実現できる。また本発明で
は磁芯1の形状は環状でなくてもよく、例えば前記磁芯
1が棒状であってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明における一実施例の
有芯コイルの断面図、図2は、図1に示す有芯コイルの
部分拡大斜視図、図3は図1の3―3線の断面図であ
る。図1に示す符号1は磁芯であり、例えばFeとZr
とBとを主成分とする高飽和磁束密度の軟磁性材料によ
って形成されている。
【0016】この軟磁性材料によって前記磁芯1を形成
することにより、前記磁芯1をフェライト等で形成した
場合に比べて前記磁芯の厚みh7(図3参照)を、薄く
することが可能である。前記磁芯1は、図3に示す前記
磁芯1と同形状で形成された絶縁性のケース2に収納さ
れており、あるいは前記磁芯1の周囲には、樹脂などの
絶縁材料が塗装されている。そして図1に示すように、
前記磁芯1の回りに、前記ケース2(図3参照)などの
絶縁材料を介して、コイル4が巻回されている。
【0017】本発明では前記コイル4は、複数枚の薄型
の板材が接合されて形成されたものである。以下に、本
発明におけるコイル4の形状について図2を参照して説
明する。図2に示すように、薄型の板材で形成された導
電板8,9,10,11…は、磁芯1の外周側の側面1
aから、前記磁芯1の表面及び裏面に折り曲げられ、さ
らに磁芯1の表面から延びる前記導電板8,9,10,
11の先端部は、前記磁芯1の内周側の側面1bで折り
曲げられており、前記導電板8,9,10,11の先端
部は、前記内周側の側面1bにおいて、第1の接続部8
a,9a,10a,11aとなっている。
【0018】また磁芯1の裏面から延びる前記導電板
8,9,10,11の後端部が、前記磁芯1の内周側の
側面1bで折り曲げられており、前記導電板8,9,1
0,11の後端部は、前記内周側の側面1bにおいて、
第2の接続部8b,9b,10b,11b(図2では、
導電板8の第2の接続部8bは図示されておらず、導電
板11の左側に形成されている導電板の後端部が第2の
接続部12bとして現れている)となっている。そして
図2に示すように例えば、導電板10の第1の接続部1
0aが、前記導電板10の左隣りに設けられている導電
板11の第2の接続部11bと接合されており、また前
記導電板10の前記第2の接続部10bが、前記導電板
10の右隣りに設けられている導電板9の第1の接続部
9aと接合されている。
【0019】このように本発明では、磁芯1の回りに複
数の導電板が設けられ、隣り合う一方の導電板の第1の
接続部(先端部)と、他方の導電板の第2の接続部(後
端部)とが接合されており、これが繰り返されることに
より、複数の導電板で形成される導電路が螺旋状とな
り、コイル4としての役割を果たすことができる。なお
本発明では導電板の第1の接続部と第2の接続部は、半
田付けあるいは溶接されて接合されている。
【0020】また本発明では、図2に示すように、磁芯
1の表面及び裏面に配置される前記導電板8,9,1
0,11…の形状は、その幅寸法が、磁芯1の内周側の
縁部1cから外周側の縁部1dにかけて徐々に大きくな
っていることが好ましい。すなわち本発明では、磁芯1
の外周側の縁部1dに向かうに従って導電板8,9,1
0,11…の幅寸法が大きくなるようにして、前記導電
板8,9,10,11…の断面積を大きくし、直流抵抗
(DCR)の値を小さくすることが可能となっている。
直流抵抗を低減させることにより、コイル4からの発熱
量を抑制できる。
【0021】また本発明では、磁芯1に取り付けられる
複数の導電板8,9,10,11…の間隔を小さくし
て、できるだけ多くの導電板を磁芯1の回りに取り付け
て、コイル4のターン数を増やし、インダクタンスを大
きくすることが好ましい。
【0022】また図1に示すように、コイル4の巻き始
め端部(あるいは巻き終わり端部)4aを外側方向に折
り曲げて、前記巻き始め端部4aの折り曲げ部4cの高
さ位置を、コイル4の巻き終わり端部(あるいは巻き始
め端部)4bの高さ位置と同じにすれば、同一平面状に
て、前記巻き始め端部4aと巻き終わり端部4bを回路
内に接続できる。また本発明では、前記コイル4の巻き
始め端部4aと巻き終わり端部4bの形状は、図1に示
す形状に限らず、どのような形状であってもよい。
【0023】前述したように、磁芯1は、前記磁芯1と
同形状の絶縁ケース2内に収納されているが、前記絶縁
ケース2の形状について以下に図3を参照して説明す
る。図3は図1に示す切断線(点線部分)を矢印3方向
から見た断面図である。なお図1(及び図2)では説明
上、絶縁ケース2を省略している。図3に示すように、
絶縁ケース2の表面2a、裏面2b、外周側の側面2c
及び内周側の側面2dには、コイル4と同形状の凹部2
eが形成されており、さらにこの凹部2eの深さは、コ
イル4の厚さと同じか、あるいはそれ以上である。
【0024】そして前記凹部2e内にコイル4が収納さ
れ、前記ケース2の表面2a、裏面2b、外周側の側面
2c及び内周側の側面2dにはコイル4の厚みによる段
差がなく平坦化された状態となっている。このため本発
明では、従来のように、有芯コイルの周囲をモールド樹
脂23(図7参照)で覆わなくても、本発明における前
記コイル4に位置ずれは発生せず、また絶縁ケース2の
周囲が平坦化された状態となっており、モールド樹脂2
3で覆わなくても、製品化された有芯コイルの信頼性を
高めることができる。
【0025】このように本発明では、コイル4を薄型の
板状の導電板を複数枚接合して形成し、しかも絶縁ケー
ス2に形成された凹部2e内に前記コイル4を収納して
いるため、有芯コイルの厚さ(高さ)h6は、磁芯1の
厚さh7と、前記絶縁ケース4の厚さh8のみによって設
定でき、前記有芯コイルの薄型化を図ることが可能であ
る。なお本発明によれば、磁芯1をFeとZrとBとを
主成分とする高飽和磁束密度の軟磁性材料によって形成
した場合、有芯コイルの厚さh6を約3mm以下に薄く
することが可能である。
【0026】また本発明では、図1及び図2に示すよう
に、コイル4を構成する複数の導電板8,9,10,1
1…の幅寸法を、磁芯1の外周側の縁部1dに向かうに
従って徐々に大きくなるようにしているので、前記コイ
ル4の平均断面積を大きくすることができ、直流抵抗を
低下させることが可能である。
【0027】また本発明で絶縁ケース2を用いると、従
来のようにモールド樹脂を必要としないため、有芯コイ
ルの形成に必要な部材を少なくでき、しかも工程数を少
なくできる。なお本発明における磁芯1は、図1に示す
ような環状のものに限らず棒状であってもよい。
【0028】また図2に示すようにコイル4を構成する
複数の導電板8,9,10,11…の第1の接続部8
a,9a,10a,11a…と、第2の接続部8b(図
示せず),9b,10b,11b,12b…は、磁芯1
の内周側の側面1bで接続されているが、磁芯1の外周
側の側面1dで接続されるようにしてもよい。ただし、
磁芯1の内周側の側面1bで接合されるようにする方
が、製造工程上容易であると考えられる。またコイル4
を構成する導電板としては、フレキシブル基板であって
もよい。
【0029】また図2に示すようにコイル4を構成する
複数の導電板8,9,10,11…は、約1ターン程度
の長さで形成され、前記導電板8,9,10,11の第
1の接続部8a,9a,10a,11aと第2の接続部
8b(図示せず),9b,10b,11b,12bと
が、磁芯1の内周側の側面1bでのみ接合されている
が、例えば図4に示すような断面が「コ」の字状となる
導電板13,14を形成して、前記導電板13の後端部
13aと導電板14の後端部14aとを接合し、図2に
示す導電板8,9,10,11と同じ約1ターンの長さ
となる導電板を形成してもよい。ただし図4に示す複数
枚の導電板13,14を磁芯1に取り付けた場合、前記
導電板13,14の接合は、磁芯1の内周側の側面1b
のみならず、前述した前記導電板13,14の後端部1
3a,14aどうしの接合を、外周側の側面1aにおい
て行わなければならず、製造工程数が増加する結果とな
る。
【0030】次に本発明における有芯コイルの製造方法
について、以下に説明する。図5に示すように、同形状
の導電板15を複数枚、並列に並べて、前記導電板15
の中央面15aを、粘着テープ16によって固定する。
なお前記導電板15の形状については、図5に示す形状
に限定するものではないが、前記中央面15aから図示
左側に延びる折曲面15b及び前記中央面15aから図
示右側に延びる折曲面15cの幅寸法を、前記中央面1
5aから徐々に小さくなるように形成することが好まし
い。
【0031】また図示左側に延びる導電板15の先端部
15dを、図示上方向に傾けて形成し、図示右側に延び
る導電板15の後端部15eを、図示横方向と平行に形
成する。本発明では、前記先端部15d,後端部15e
の形成向きについて、図5に示すものに限定しない。
【0032】しかし、前記先端部15d及び後端部15
eは、図2に示す第1の接続部8a,9a,10a,1
1aあるいは第2の接続部8b(図示せず),9b,1
0b,11b,12bとなる部分であり、隣合う一方の
導電板の第1の接続部と、他方の導電板の第2の接続部
とが接合されるようにしなければならないので、前記先
端部15d及び後端部15eを共に同一方向に向くよう
に形成してしまうと、隣合う一方の導電板15の先端部
15d(第1の接続部)と、他方の導電板15の後端部
15e(第2の接続部)とを接合できず、あるいは不自
然な接合の仕方となるので好ましくない。
【0033】次に本発明では、図5に示すように複数の
導電板15が連結された粘着テープ16を、磁芯1の外
周側の側面1a(図2参照)に沿って貼り付ける。前記
粘着テープ16を、磁芯1の外周側の側面1aに貼り付
けたことにより、前記外周側の側面1aに複数の導電板
15の中央面15aが位置し、前記導電板15が、前記
外周側の側面1aに対して、垂直方向に立った状態とな
る。なおこの垂直に立った状態で、前記導電板15の中
央面15aよりも上側に位置するのが、折曲面15bで
も折曲面15cでもどちらでもよいが、本発明では、前
記中央面15aよりも上側に位置するのは折曲面15b
であるとして説明する。
【0034】次に図5に示す点線15fと15gとを山
折りに曲げると、前記折曲面15bが磁芯1の表面に位
置し、折曲面15cが磁芯1の裏面に位置する。さらに
図2に示す点線15hと15iとを山折りに曲げると、
導電板15の先端部15dと後端部15eとが、前記磁
芯1の内周側の側面1bに位置する。そして、隣合う一
方の導電板15の先端部15dと、他方の導電板15の
後端部15eとを、半田付けあるいは溶接して接合す
る。
【0035】本発明では、図1及び図2に示す磁芯1の
周囲は、絶縁材で覆われており、好ましくは、前記磁芯
1は、前記磁芯1と同形状で形成された図3に示す絶縁
ケース3内に収納されていることである。そして本発明
では、前記絶縁ケース2の周囲に、上述した方法でコイ
ル形成を行っている。本発明では、上述した方法によっ
て、コイル形成(導電板15の取り付け、及び半田付
け)を自動化でき、また磁芯の回りに導線を巻回してい
た従来に比べて、工程数を減らすことができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、磁芯に巻
回されるコイルを複数の薄い導電板で形成し、隣り合う
一方の導電板の先端部と、他方の導電板の後端部とを接
合することにより、前記複数の導電板を螺旋状にして前
記磁芯の回りに巻回でき、コイル4としての役割を果た
すことが可能である。コイルを導電板で形成することに
より、前記コイルを導線で形成していた従来に比べ、前
記コイルの厚さ自体を薄くできる。
【0037】また本発明では、前記磁芯を収納する絶縁
ケースの周囲に前記コイルの形状と同形状の凹部を形成
し、この凹部内に前記コイルを取り付ければ、従来のよ
うに有芯コイルをモールド樹脂で覆わなくても、前記有
芯コイル表面を平坦化でき、前記有芯コイルの薄型化を
実現できる。
【0038】また前記磁芯を環状で形成し、前記磁芯の
表面及び裏面に位置する導電板の幅寸法を外周側の縁部
に向かうに従って広くなるようにすれば、直流抵抗を低
下させることが可能である。
【0039】また本発明では、前述のようにモールド樹
脂を必要としないので、製造に必要な材料を少なくで
き、また、磁芯への導電板の取り付け、及び導電板の端
部どうしの接合を自動化できて製造工程の容易化を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における有芯コイルの全体の構造を示す
部分斜視図、
【図2】本発明における有芯コイルの部分構造を示す部
分拡大斜視図、
【図3】図1に示す点線部分を矢印3方向から見た場合
の本発明における有芯コイルの断面図、
【図4】本発明におけるコイルを構成する導電板の第2
の実施形態を示す斜視図、
【図5】本発明におけるコイル形成工程の一工程を示す
平面図、
【図6】従来における有芯コイルの構造を示す部分斜視
図、
【図7】図6に示す点線部分を矢印7方向から見た場合
の断面図、
【符号の説明】
1 磁芯 1a 外周側の側面 1b 内周側の側面 2 絶縁ケース 2e 凹部 4 コイル 8、9、10、11、13、14、15 導電板 8a,9a,10a,11a 第1の接続部(先端部) 9b,10b,11b,12b 第2の接続部(後端
部) 15a 中央面 15b、15c 折曲面 15d 先端部 15e 後端部 16 粘着テープ h6 (有芯コイルの)厚さ h7 (磁芯1の)厚さ h8 (絶縁ケース2の)厚さ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁芯と、前記磁芯の回りに巻回されるコ
    イルとを有する有芯コイルにおいて、前記コイルは、複
    数の導電板で形成されており、隣り合う一方の導電板の
    先端部と、他方の導電板の後端部とが接合され、これが
    磁芯に沿って繰り返されることにより、前記磁芯の回り
    に、導電板により形成される導電路が螺旋状に形成され
    て成ることを特徴とする有芯コイル。
  2. 【請求項2】 前記磁芯は環状であり、前記磁芯の側面
    で、隣り合う導電板の端部どうしが接合されている請求
    項1記載の有芯コイル。
  3. 【請求項3】 隣り合う導電板の端部どうしは、前記環
    状の磁芯の内周側の側面で接合されている請求項2記載
    の有芯コイル。
  4. 【請求項4】 前記磁芯の表面及び裏面に現れる前記導
    電板の幅寸法は、前記環状の磁芯の内周側の縁部から外
    周側の縁部にかけて徐々に大きくなっている請求項2ま
    たは請求項3に記載の有芯コイル。
  5. 【請求項5】 前記磁芯の外面は絶縁体で覆われ、前記
    絶縁体の周囲には、前記磁芯の回りに巻回される導電板
    と同一形状であって、しかも前記導電板の厚さ以上の深
    さの凹部が形成されており、この凹部内に、前記導電板
    が組み込まれる請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の有芯コイル。
  6. 【請求項6】 複数の導電板を並列に並べて、前記導電
    板の中央部を粘着テープで固定する工程と、 磁芯の一側面に複数の導電板を設置する工程と、 前記複数の導電板を、磁芯の形状に沿って折り曲げ、隣
    り合う導電板の端部どうしを接合する工程と、 前記粘着テープを取り外す工程と、 を有することを特徴とする有芯コイルの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁芯は環状であり、前記複数の導電
    板を、粘着テープに接着固定し、前記磁芯の外周側の側
    面に、前記複数の導電板が沿うように、前記粘着テープ
    を、前記磁芯の外周側の側面に貼りつけ、前記磁芯の内
    周側の側面で隣り合う導電板の端部どうしの接合を行う
    請求項6記載の有芯コイルの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記導電板の接続部どうしの接合を、半
    田付けあるいは溶接で行う請求項6または請求項7に記
    載の有芯コイルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記磁芯を、絶縁ケース内に収納した
    後、前記絶縁ケースの周囲に、複数の導電板から成るコ
    イル形成を行う請求項6ないし請求項8のいずれかに記
    載の有芯コイルの製造方法。
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