以下の詳細な説明は、当業者による本発明の実施を支援するために提供されるものであるが、以下の説明は、本発明を過度に限定するものとして解釈されるべきではない。なぜならば、当業者であれば、本明細書中に記載される実施形態の改変および変更を(本発明による発見の精神または範囲を逸脱することなく)行うことができるからである。このような改変および変更は、本発明の範囲に収まるものとして企図される。
本発明の一実施形態は、血管収縮活性を回避しつつ5−HT1Fレセプタの活性を増加させる方法である。この方法は、哺乳類中のセロトニンの神経伝達低減にリンクする多様な疾患を治療するためのものである。これらの疾患の例を挙げると、片頭痛、一般的痛み、三叉神経痛、歯痛または顎関節機能不全痛、不安神経症、一般的な不安神経症疾患、パニック障害、うつ病、睡眠障害、慢性疲労症候群、月経前症候群または晩期黄体症候群、心的外傷後症候群、記憶喪失、認知症(老化認知症を含む)、対人恐怖症、自閉症、注意欠陥多動性障害、破壊的行動障害、衝動調節障害、境界性人格障害、強迫神経症、早漏、勃起障害、過食症、拒食症、アルコール依存症、タバコ乱用、無言症、および抜毛癖がある。本発明の化合物は、片頭痛の予防治療においても有用である。これらの方法のうちいずれも、式Iの化合物を用いる。好適な実施形態において、式Iの化合物の投与による治療対象となる哺乳類はヒトである。
セロトニンアゴニストによって治療可能な疾患が、確立されかつ受容された分類によって公知である場合、それらの分類は、多様な情報源から得ることができる。例えば、現在、The Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(第4版)(DSM−I(登録商標))(1994、American Psychiatric Association、Washington、D.C.)を参照すれば、本明細書中記述される疾患の多くを特定するための診断ツールが得られる。また、The International Classification of Diseases(第10版)(ICD−10)を参照すれば、本明細書中記述される疾患の多くの分類が得られる。当業者であれば、本明細書中記述される疾患に関する名称、病気の知識および分類システムは(DSM−IVおよびICD−10中に記述されているものを含めて)他にも有り、また、専門用語システムおよび分類システムは医学科学発展と共に発展することを認識する。
5−HT1Fレセプタの活性化、特に三叉神経節の刺激に概して起因する神経細胞ペプチド管外遊出の抑制、および/または上述した疾患のいずれかの治療のために式Iの化合物を用いることは全て、本発明の実施形態である。1つの好適な実施形態において、本発明は、哺乳類(例えばヒト)の片頭痛の治療方法を提供する。本方法は、このような治療を必要とする哺乳類に対して、薬学的に効果的な量の式Iの化合物を投与する工程を含む。別の好適な実施形態において、本発明は、哺乳類(例えばヒト)における片頭痛を回避する方法を提供する。本方法は、このような治療を必要とする哺乳類に対して、薬学的に効果的な量の式Iの化合物を投与する工程を含む。
同様に、5−HT1Fレセプタの活性化、特に三叉神経節の刺激に概して起因する神経細胞ペプチド管外遊出の抑制、および/または上述した疾患のいずれかの治療のための薬物の製造のために式Iの化合物または1つ以上の式Iの化合物の組み合わせを用いることも全て、本発明の実施形態である。
至るところで用いられている一般的化学用語は、それぞれ通常の意味を持っている。例えば、アルキルという用語は、分岐飽和炭化水素族または非分岐飽和炭化水素族を指す。「n−アルキル」という用語は、非分岐アルキル基を指す。非限定的な例示目的のため、「C1−C2アルキル」という用語は、メチルおよびエチルを指す。「C1−C3n−アルキル」という用語は、メチル、エチル、およびn−プロピルを指す。「C1−C3アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルを指す。「C1−C4アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびt−ブチルを指す。「C1−C6アルキル」という用語は、1〜6の炭素原子を有する全ての分岐アルキル基および非分岐アルキル基を指す。「C2−C6アルキル」という用語は、2〜6の炭素原子を有する全ての分岐アルキル基および非分岐アルキル基を指す。「C3−C6シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルを指す。「C3−C7シクロアルキル」という用語は、シクロヘプチルも含む。シクロアルキルアルキルは、n−アルキル鎖を通じて結合されたシクロアルキル部分を指す。n−アルキル鎖としては、例えば、「C3−C6シクロアルキル−C1−C3アルキル」がある(ただし、これに限定されない)。「C3−C6シクロアルキル−C1−C3アルキル」は、1個〜3個の炭素n−アルキル鎖を通じて結合されたC3−C6シクロアルキル部分を指す。各アルキル、シクロアルキル、およびシクロアルキルアルキル基は、本明細書中において提供されているように必要に応じて置換してもよい。R1がシクロアルキルである化合物のうち、Xが−C(R3c)=である化合物よりもXが−N=である化合物の方が好適である。
「アルコキシ」、「フェニロキシ(phenyloxy)」、「ベンジルオキシ」および「ピリミジイルオキシ(pyrimidinyloxy)」という用語は、アルキル基、フェニル基、ベンジル基、またはピリミジニル基をそれぞれ指し、これらはそれぞれ、本明細書中におけるように必要に応じて置換され、酸素原子を通じて結合される。
「アルキルチオ」、「フェニルチオ」および「ベンジルチオ」という用語はそれぞれ、アルキル基、フェニル基、またはベンジル基を指し、それぞれ、本明細書中におけるように必要に応じて置換され、硫黄原子を通じて結合される。
「C1−C4アシル」という用語は、カルボニル部分を通じて結合されるホルミル基またはC1−C3アルキル基を指す。「C1−C4アルコキシカルボニル」という用語は、カルボニル部分を通じて結合されるC1−C4アルコキシ基を指す。C3−C6シクロアルキルカルボニルという用語は、カルボニル部分を通じて結合されるC3−C6シクロアルキル基を指す。
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。好適なハロ基は、フルオロ、クロロ、およびブロモである。より好適なハロ基は、フルオロおよびクロロである。
「複素環」という用語は、1〜3個のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の5員または6員環を意味する。これらの1〜3個のヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄から選択される。上記環は、必要に応じてベンゾヒューズされる。本発明の目的のための例示的複素環としては、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、N−メチルピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チアゾリジニル、N−アセチルチアゾリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルなどがある。本発明の目的のための例示的なベンゾヒューズされた複素環としては、イソキノリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル(benzodioxolyl)、ベンゾチアゾリル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリルなどがあり、これらは全て必要に応じて置換してもよい。これはまた、複素環がベンゾヒューズされた場合、必要に応じてベンゾ環上で置換されたものも含む。
一実施形態において、好適な複素環としては、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピリジニル、N−メチルピロリル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾジオキソリルおよびチアゾリジニルがあり、これらは全て、必要に応じて置換してもよい。
さらに別の実施形態において、好適な複素環としては、ピリジニル、チオフェニル、およびフラニル、これらは全て、必要に応じて置換してもよい。
置換アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシまたはアルキルチオは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシまたはアルキチオ基をそれぞれ意味し、ハロ、ヒドロキシおよびC1−C3アルコキシからなる基から選択される置換基と1回以上独立的に置換される。シクロアルキルアルキル部分上での置換は、環部位またはアルキルリンカー部位あるいはこれら両方上であり得る。好適な置換を挙げると、それぞれ独立的に選択されたハロとの1〜5回の置換、またはハロとの1〜3回の置換およびヒドロキシおよびC1−C3アルコキシから選択された基との1〜2回の独立的置換、またはヒドロキシおよびC1−C3アルコキシから選択された基との1〜3回の独立的置換がある(ただし、同一炭素を通じて1つ以上のヒドロキシおよび/またはアルコキシ置換基が付着し得ない場合に限る)。
「置換フェニル」および「置換複素環」という用語は、いずれの場合における環状部分も、それぞれ独立的に選択された1つ以上のハロ置換基(好適には1〜5個のハロ置換基、より好適には1〜3個のハロ置換基)と置換されるか、または、ハロ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、C1−C4アルキルチオ、シアノ、およびニトロ(ここで、アルキル、アルコキシおよびアルキルチオ置換基はそれぞれ、フルオロおよびクロロから選択されたC1−C2アルコキシまたは1〜5個のハロ基でさらに独立的にしてもよい)からなる基から独立的に選択された1つ以上の置換基(好適には1〜2個の置換基)と置換されるか、または、フェニロキシ、ベンジルオキシ、フェニルチオ、ベンジルチオ、およびピリミジイルオキシ(ここで、フェニロキシ、ベンジルオキシ、フェニルチオ、ベンジルチオ、およびピリミジイルオキシ部分は、ハロ、C1−C2アルキル、およびC1−C2アルコキシ(ここで、アルキルおよびアルコキシ基はそれぞれ、1〜3個のフルオロ基でさらに置換してもよい)からなる基から選択される1〜2個の置換基でさらに置換してもよい)からなる基から選択された1つの置換基で置換されるか、または、C1−C4アシルおよびC1−C4アルコキシカルボニルからなる基から選択された1つの置換基で置換され、ハロ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、およびC1−C4アルキルチオからなる基から選択された0〜1個の置換基でさらに置換されるものとして認識される。置換基がハロである場合、好適なハロ基は、フルオロ、クロロ、およびブロモである。
別の実施形態において、「置換フェニル」および「置換複素環」についての好適な置換としては、1つ以上のハロ置換基((好適には1〜5個のハロ置換基、より好適には1〜3個のハロ置換基)、これらはそれぞれ、ハロ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、シアノ、およびニトロ(ここで、各アルキルおよびアルコキシ置換基は、フルオロおよびクロロから選択された1〜5個のハロ基と独立的にさらに置換してもよい)からなる基から独立的に選択された1つ以上の置換基(好適には1〜2個の置換基)から独立的に選択されるかまたはこれらと置換される))との置換がある。
別の実施形態において、「置換フェニル」についての好適な置換としては、1個または3個の独立的に選択されたハロ置換基との置換、またはハロ、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびシアノからなる基から独立的に選択された1〜2個の置換基との置換がある。
本明細書中用いられる略語の定義を以下に示す。
BINAPは、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ビナフチルを意味する。
DMFはN、N−ジメチルホルムアミドを意味する。
DMSOは、ジメチルスルホキシドを意味する。
Pd2(dba)3は、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)を意味する。
Pd(OAc)2は、パラジウムジアセタートを意味する。
THFは、テトラヒドロフランを意味する。
本明細書において用いられる「アミノ保護基」という用語は、当該化合物上の他の官能基と反応しつつアミノ機能性をブロックまたは保護するために一般的に用いられる置換基を指す。このようなアミノ保護基の例を挙げると、ホルミル基、トリチル基、フタルイミド基、アセチル基、トリクロロアセチル基、クロロアセチル、ブロモアセチルおよびヨードアセチル基、ウレタン型封鎖基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニメトキシカルボニル(「FMOC」)、t−ブトキシカルボニル(t−BOC))、および同様のアミノ保護基がある。用いられるアミノ保護基の種は、当該分子の他の位置上での後続反応条件に対して誘導体化アミノ基が安定しており、かつ、当該分子の残りを混乱させることなく誘導体化アミノ基が適切な点において除去可能である限り、重要ではない。アミノ保護基の選択および使用(添加および後続除去)は、当業者にとって周知である。上記用語によって言及される基のさらなる例については、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wutsによる「Protective Groups in Organic Synthesis」(第3級版、JohnWileyおよびSons、NewYork、NY、1999、第7章、以下「Greene」と呼ぶ)に記載がある。
本明細書中、「医薬的に」または「製薬的に許容し得る」という用語が形容詞として用いられる場合、レシピエントに対して実質的に無毒性でありかつ実質的に無害性であるものを意味する。
「医薬組成物」という用語は、担体、溶媒、賦形剤および塩が当該組成(例えば、式Iの化合物)の有効成分と適合しなければならないことをさらに意味する。当業者であれば、「医薬的処方」および「医薬組成物」という用語は一般的には取り換え可能であり、本願の目的のためにそのように用いられることを理解する。
「酸添加塩」という用語は、化合物と無機酸または有機酸との反応によって調製された化合物の塩を指す。本発明の化合物は、広範囲の有機酸および無機酸を持つ製薬的に許容し得る酸添加塩を形成し、医薬化学において頻繁に用いられる生理学的に受容可能な塩を含む。このような塩もまた、本発明の実施形態である。「製薬的に許容し得る(酸)添加塩」は、当業界において周知のように、製薬的に許容し得る酸から形成される。このような塩としては、当業者に周知であるBerge,S.M,Bighley,L.D.およびMonkhouse(D.C.、J.Pharm.Sci.、66:1、(1977))において例示された製薬的に許容し得る塩がある。
このような塩を形成するために一般的に用いられる有機酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸などがある。このような塩を形成する際に一般的に用いられる有機酸としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸などがある。よって、このような製薬的に許容し得る塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸、重硫酸塩、亜硫酸塩剤、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素、リン酸二水素、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、クロリド、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプロン酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸エステル、カプロン酸塩、ヘプタン酸、プロピオラート、シュウ酸塩、マロネート、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1、6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸エステル、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、グリコレート、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタリン−1−スルホン酸塩、ナフタリン−2−スルホン酸塩、マンデル酸などがある。このような化合物を多様なモル比の塩を形成して、例えば半酸塩、一酸塩、二酸塩などを提供することが周知である。
「効果的な量」という用語は、5−HT1Fレセプタの活性化および/または神経細胞タンパク質管外遊出の抑制が可能な式Iの化合物の量を意味する。
「適切な溶媒」という用語は、任意の溶媒または複数の溶媒の混合物であって、反応物質を充分に可溶化させて、所望の反応を起こす対象となる媒体を提供するための進行中の反応に対して不活性であるものを指す。
本発明の化合物は、立体異性体として存在し得ることが理解される。よって、全ての光学異性体、ジアステレオマーおよびその混合物が、本発明の範囲に含まれる。特定の立体化学が本願において特定される場合、(R)−および(S)−のCahn−Prelog−Ingold記号表示ならびに相対立体化学のcisおよびtrans記号表示を用いて、特定の異性体および相対立体化学を指すものとする。全ての光学異性体、ジアステレオマー、およびその混合物が本発明内において企図されるが、好適な実施形態は単一の光学異性体および単一のジアステレオマーである。
本発明の化合物全てが5−HT1Fアゴニストとして有用であるが、特定のクラスが好適であり、そのようなものとしては、例えば、以下に列挙される選択された置換基の化合物のいずれかがある。
1)R1は、フェニル、置換フェニル、複素環、または置換複素環である
2)R1は、置換フェニルである
3)R1は、モノ置換または二置換フェニルであって、ここで、置換基が、ハロ、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フェニロキシ、ベンジルオキシ、シアノ、およびニトロから独立的に選択される。
4)R1は、モノ置換または二置換フェニルであって、ここで、置換基は、ハロ、C1−C2アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、およびトリフルオロエトキシから独立的に選択される。
5)R1は、モノ置換または二置換フェニルであって、ここで、置換基は、ハロ、トリフルオロメチル、およびトリフルオロメトキシから独立的に選択される。
6)R1は、モノハロ置換、ジハロ置換、またはトリハロ置換フェニルである。
7)R1は、複素環または置換複素環である。
8)R1は、複素環または置換複素環であり、ここで、複素環は、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、N−メチルピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チアゾリジニル、N−アセチルチアゾリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソキノリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾチアゾリル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、およびインドリルからなる基から選択される。
9)R1は、置換または非置換の複素環であり、ここで、複素環は、ピリジニル、インドリル、フラニル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾジオキソリル、およびチアゾリジニルからなる基から選択される。
10)R1は、置換または非置換の複素環であり、ここで、複素環は、ピリジニル、チオフェニル、およびフラニルからなる基から選択される。
11)R1は、モノハロ置換、ジハロ置換、またはトリハロ置換複素環であり、各ハロ基は独立的に選択される。
12)R1はモノ置換または二置換の複素環であり、ここで、これらの置換基のうち1つが、C1−C2アルコキシ、フェノキシ、およびフェニルチオからなる基から選択される。
13)R1は、モノ置換複素環であり、ここで、置換基はハロまたはニトロである。
14)R1は、モノハロ置換複素環である。
15)R1は、非置換複素環である。
16)R1は、C2−C6アルキルである。
17)R1は、ハロで1〜5回置換されたC2−C6アルキルである。
18)R1は、C3−C7シクロアルキルである。
19)R1は、C3−C7シクロアルキルであり、Xは−N=である。
20)R1は、シクロプロピルである。
21)R2は、水素またはC1−C3n−アルキルである。
22)R2は、水素またはメチルである。
23)R2は、ピラゾリルアルキルまたはN−置換ピラゾリルアルキルである。
24)R2は、ピラゾール−4−イル−エチルである。
25)R2は、1−(C1−C3アルキル)ピラゾール−4−イル−エチルである。
26)R2は、シクロプロピルメチルである。
27)R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)はそれぞれ水素である。
28)R3bまたはR3c(ただし、存在する場合)のうち1つは、フルオロである。
29)R4は、水素である。
30)Xが−C(R3c)=で有る場合、R4はメチルである。
31)R5は水素である。
32)R5はメチルである。
33)R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)は、水素またはフルオロである(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)。
34)R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)は、水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素である。
35)R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)は、水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、R5は水素またはメチルである。
36)R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)は、水素またはフルオロであり(ただし、R3bおよびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、かつ、R5は水素またはメチルである。
37)R2は水素またはメチルであり、R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)はそれぞれ、水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、かつR5は水素またはメチルである。
38)R1は、モノ置換、二置換または三置換のフェニルであり、ここで、これらの置換基は、ハロ、C1−C2アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、およびトリフルオロエトキシから独立的に選択され、R2は水素またはメチルであり、R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)はそれぞれ水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、かつR5は水素またはメチルである。
39)R1は、モノ置換、二置換または三置換のフェニルであり、ここで、これらの置換基は、ハロから独立的に選択され、R2は水素またはメチルであり、R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)はそれぞれ、水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、R5は水素またはメチルである。
40)R1は、置換または非置換の複素環であって、上記複素環は、ピリジニル、インドリル、ベンゾフラニル、フラニル、チオフェニル、ベンゾジオキソリル、およびチアゾリジニルからなる基から選択され、R2は水素またはメチルであり、R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)はそれぞれ、水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3bおよびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、かつR5は水素またはメチルである。
41)R1は、置換または非置換の複素環であり、上記複素環は、ピリジニル、チオフェニル、およびフラニルからなる基から選択され、R2は水素またはメチルであり、R3a、R3b、およびR3c(ただし、存在する場合)はそれぞれ、水素またはフルオロであり(ただし、R3a、R3b、およびR3cのうちいずれか1つは水素以外であってよい)、R4は水素であり、R5は水素またはメチルである。
上記クラスを組み合わせて、さらなる好適なクラスを形成してもよいことが理解される。さらなる好適なクラスとしては、例えば、2つ以上の置換基の好適な選択物の組み合わせがある。さらなる好適なクラスを形成する好適なクラスの組み合わせの例示的例を以下に示す。
42)好適なクラス1)〜20)のうちいずれか1つと、好適なクラス21)〜26)のうちいずれか1つとの組み合わせ。
43)好適なクラス42)のうちいずれか1つと、好適なクラス27)または28)の組み合わせ。
44)好適なクラス42)または43)のうちいずれか1つと、好適なクラス29)または30)の組み合わせ。
45)好適なクラス42)、43)または44)のうちいずれか1つと、好適なクラス31)または32)の組み合わせ。
本発明の化合物は、複数の代替的ルートで合成してよい。スキーム1〜7は、Xis−C(R
3c)=である化合物の合成に関する。スキーム8および9は、Xは−N=である化合物の合成に関する。これらのスキームの工程のための適切な反応条件が当業界において周知であり、溶媒および共試薬剤の適切な置換が、当業の範囲内にある。同様に、当業者であれば、合成中間体の単離および/または精製が多様な周知の技術によって必要に応じてまたは所望に実施され得、また、そのような頻度で、後続合成工程において多様な中間体を少量またはゼロの精製で直接用いることが可能であることを理解する。他に明記無き限り、全ての置換基は上記にて定義した通りであり、全ての試薬が周知であり、かつ当業界において理解される。
スキーム1:
Xは−CH=である本発明の化合物は、スキーム1による方法によって合成可能である。ここで、R7はC1−C3n−アルキル、C3−C6シクロアルキル−C1−C3アルキル、または上記式IIの基であるか、または適切な窒素保護基である。このスキームでは、必要に応じたR3−置換3−アミノニトロベンゼンと適切なピペリジン−4−オン試薬との還元的アミノ化の後、ニトロ基の還元を行い、最後に1級アミンと適切なR1−アシルクロリドとのアシル化を行う。必要に応じて、別の還元的アミノ化をその後行って、R5が水素以外である化合物を得てもよい。R7が保護基である場合、この保護基を除去すると、R2が水素である化合物が得られる。その後、R2が水素以外であるさらなる化合物を、ピペリジニ窒素のアルキル化によって直接的に製造できる。
3−アミノニトロベンゼンと適切なピペリジン−4−オン試薬との還元的アミノ化は、ジクロロメタン、THF、トルエンなどの不活性溶媒において実施可能であり、その際の温度は典型的には約0〜40℃であり、ホウ化水素(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム、シアノホウ化水素ナトリウム)などの存在下で行われる。好適には、この反応は、雰囲気温度においてジクロロメタンかつトリアセトキシホウ化水素ナトリウムの存在下で行われる。Pd/C存在下における触媒水素化によるニトロ官能基の還元は、適切な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール)中で行われ、その際の温度は典型的には約20〜40℃である。好適には、雰囲気温度において水素化はメタノール中で行われる。最後に、1級アミンのアシル化を、余剰酸クロリド(典型的には約1.1〜1.3当量)で、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、Hunig’s base)の存在下で、適切な溶媒(例えば、THF、CH2Cl2、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert-ブチルエーテル、ジオキサン、DMF、トルエン、酢酸エチル、アセトン)中で行い、その際の温度は典型的には約0〜40℃である。好適には、このアシル化は、THF、アセトンまたは酢酸エチル中で1.1当量の酸クロリドで行い、雰囲気温度で2.2当量のトリエチルアミンの存在下で行う。
R
5がC
1−C
3アルキルである化合物は、有機酸および適切なホウ化水素の存在下での適切なアルデヒドとの還元的アミノ化により、製造可能である。好適には、この第2のアミノ化は、メタノール中で、雰囲気温度で酢酸およびナトリウムシアノホウ化水素とで行われる。R
5がC
3−C
6シクロアルキルカルボニルである化合物は、上述した類似のアシル化条件下での適切なシクロアルキルカルボニルクロリド試薬との反応により、製造可能である。
スキーム2:
あるいは、Xが−CH=である本発明の化合物は、上記スキーム2に記載の方法によって合成可能である。ここで、必要に応じたR3−置換3−アミノニトロベンゼンと適切なR1−アシルクロリドとの縮合が先ず行われ、その後、ニトロ基の還元および適切なピペリジン−4−オン試薬での還元的アミノ化が行われる。スキーム1の場合と同様に、R5が水素以外である化合物は、リンカー窒素における別の還元的アミノ化を通じて入手され得る。これもまたスキーム1と同様に、R7が保護基である場合、この保護基を除去すると、R2が水素である化合物が得られる。その後、R2が水素以外であるさらなる化合物を、ピペリジニ窒素のアルキル化によって直接的に製造できる。
典型的には、必要に応じてR3−置換3−アミノニトロベンゼンと適切な溶媒(例えばジオキサン、ピリジン、THF、N、N−ジメチルアセトアミド)とを組み合わせる。この混合物を適切な酸クロリド(1.0〜2.0当量)で処理する。反応物を約2〜48時間、約0〜40℃(例えば室温)で約16時間攪拌する。この反応混合物を酢酸エチルまたは他の適切な溶媒中に移動させ、水性HCl(1N)、水性NaOH(1N)、飽和水性NaCl中で連続的に洗浄する。有機層上の通常ワークアップ手順を行うと、ベンズアミド中間体が得られる。
このベンズアミド中間体を、温溶液(約35〜70℃、例えば約55℃)(エタノール中のSnCl2・2H2O)中に加える。濃縮されたHClを加え、混合物を約50〜65℃(例えば約60℃)で約20〜60分(例えば約30分)攪拌および加熱する。この反応混合物を冷却した後、この混合物を水性NaOHで約pH14まで塩基性化する。生成物を適切な溶媒(例えば酢酸エチル)で抽出する。結合された有機層上に通常のワークアップ手順を行うと、アミノベンズアミド中間体が得られる。
不活性雰囲気下において、アミノベンズアミド中間体、N−保護−4−ピペリドンおよび粉末分子篩(4Å)の混合物を、適切な溶媒(例えば、THF、ジクロロエタン、ジクロロメタンにおいて撹拌する。氷酢酸を加える。約1〜8時間(例えば約1時間)後、NaBH(OC(O)CH3)3を追加する。混合物を約0℃〜40℃(例えば約室温)で約8〜24時間反応させる。この反応混合物を適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル)中に注入し、水性NaOHで洗浄する。有機層上に通常のワークアップ手順を行うと、所望のピペリジニベンズアミドが得られる。
スキーム1の場合と同様に、所望であればリンカー窒素を必要に応じて置換して、R
5が水素以外である化合物が得られる。
スキーム3:
Xが−CH=である本発明の化合物は、上記スキーム3による方法によって合成され得る。本方法は、1,3ジアミノベンゼンの1アミノ基の保護と、適切なピペリジン−4−オン試薬との還元的アミノ化と、脱保護と、最後に1級アミンの適切なR
1−アシルクロリドとのアシル化とを含む。反応条件は、上記スキーム1および2のものと同様である。所望であれば、リンカー窒素の置換をアシル化工程の前または後に行ってもよい点に留意されたい。
スキーム4:
R
3cがフルオロである本発明の化合物は、スキーム4に示すように合成可能である。3−アミノ−1−クロロ−2−フルオロベンゼンと適切に置換された4−ピペリドンとの初期還元的アミノ化の後、クロロ基のアミノ基への変換を行い、その後、適切なR
1−アシルハロゲン化合物との縮合を行う。反応条件は、上記スキーム1〜3の条件と同様である。所望であれば、リンカー窒素の置換をアシル化工程の前または後に行ってもよい点に留意されたい。
スキーム5:
R
3cがフルオロでありR
5がC
1−C
3アルキルである化合物は、R
5=メチルを一例として示すスキーム5に示すように合成可能である。1−ブロモ−2−フルオロベンゼンと適切に置換された4−アミノピペリジンとの初期縮合の後、ベンジル環のハロゲン化、ハロ基のアミノ基への変換、およびその後の適切なR
1−アシルハロゲン化合物との縮合を行う。
スキーム6:
R3bがフルオロでありR5はC1−C3アルキルである本発明の化合物は、R5=メチルを一例として示すスキーム6に示すように合成可能である。1,3−ジブロモ5−フルオロベンゼンと適切に置換された4−アミノピペリジンとの初期縮合の後、残りのブロモ基のアミノ基への変換を行い、その後、適切なR1−アシルハロゲン化合物との縮合を行う。あるいは、適切に置換された4−アミノピペリジンとの初期縮合において1,3−ジフルオロ5−ニトロベンゼンを用いてもよく、その後ニトロ基のアミノ基への還元を行い、その後適切なR1−アシルハロゲン化合物との縮合を行う。
典型的には、適切な溶媒中(例えば、トルエン、ベンゼン)中に溶解された1,3−ジブロモ5−フルオロベンゼンを、メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン、ナトリウムt−ブトキシド、Pd2dba3、およびBINAPと組み合わせて、その後例えば50℃〜100℃(例えば、約80℃)で約1〜3時間(例えば約2時間)加熱する。例えば水または他の適切な手段を加えることによって反応物を急冷する。共通手順(例えば、溶媒除去、抽出手順および/またはクロマトグラフィーなどによるさらなる精製)により、(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)−アミン中間体のワークアップを行ってもよい。
その後、(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)−アミン中間体をベンゾ3−位置においてアミノ化する。このアミノ化は、例えばこの中間体とBINAP、Pd2dba3、ベンズヒドリリデンアミン、およびナトリウムt−ブトキシドとの反応を不活性雰囲気下で適切な溶媒(例えば、トルエン)中で約1〜3時間(例えば約2時間)で約50℃〜100℃(例えば約80℃)で行うことにより、行われる。その結果得られた中間体の処理を、0℃〜雰囲気温度(好適には雰囲気温度)において、1M HCLなどで適切な溶媒(例えば、THF)で1〜2時間(例えば約1時間)で行う。その後、得られた中間体である5−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンゼン−1,3−ジアミンは、共通手順(例えば、溶媒除去、抽出および/またはクロマトグラフィー)(ただし、これらに限定されない)によって単離および生成され得る。
その後、R1−アシルクロリドとの縮合によって最終化合物を合成することができる。典型的には、5−フルオロアミノベンゼン中間体と適切なR1−アシルクロリドとの反応を、適切な溶媒(例えば、ジオキサン、ピリジン、DMF)中で雰囲気温度〜約100℃(好適には約50〜100℃)で反応が終了するまで、例えば約1〜4時間(例えば約2時間)行う。その後、水の添加によって反応物を急冷し、最終生成物を通常のワークアップ手順によって精製する。
あるいは、1,3−ジフルオロ5−ニトロベンゼンとメチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミンとの反応を酢酸ナトリウムの存在下で適切な溶媒(例えばエタノール)下で約8〜16時間(例えば約12時間)で80〜120℃(例えば約100℃)でシールド管において行うことにより、5−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン中間体を製造してもよい。その後、水などの添加により反応物を急冷し、(3−フルオロ−5−ニトロフェニル)−メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミン中間体を通常のワークアップ手順によって精製する。その後、ニトロ基のアミノ基への還元を、例えば鉄および1M HCLとの処理を適切な(例えばメタノール)中で約8時間〜一晩(例えば約16時間)、約80〜100℃(例えば約100℃)で行うことにより、行う。その後、5−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン中間体が共通手順によって単離および精製され得る。
スキーム7:
R3bがフルオロでありR5が水素である本発明の化合物をスキーム7に示すように合成可能である。ここで、1,3−ジブロモ5−フルオロベンゼンを1,3−ジアミノ化合物へ変換し、適切なR1−アシルハロゲン化合物と凝縮し、その後、適切に置換された4−アミノピペリジンで還元的アミノ化を行う。
典型的には、1,3−ジブロモ5−フルオロベンゼン、ベンゾフェノンイミン、Pd2(dba)3、BINAPおよびナトリウムt−ブトキシドを適切な溶媒(例えば、トルエン、キシレン、1,4−ジオキサン)中で混合し、例えば60〜130℃で約8〜20時間(例えば約15時間)加熱する。反応物を、有機溶媒(例えば、酢酸エチル、二塩化メチレン)で数回抽出された飽和NaHCO3溶液で急冷する。これらの有機層を組み合わせ、溶媒を除去する。残留物を適切な溶媒(例えば、THF、エーテル、メタノール)中に溶解させ、水性HClを例えば1〜6NHCl(例えば約5NHCl)を加える。この反応混合物を、約0〜60℃(例えばおよそ雰囲気温度)で約1〜3時間撹拌する。その後、反応混合物を希釈水性HClで希釈し、酢酸エチル/ヘキサン溶媒システムまたは同等物で抽出する。有機層を希釈水性HClで洗浄し、その後、水性層をNaOHで塩基性化し、有機溶媒(例えば二塩化メチレン)で抽出する。抽出物に対して乾燥、フィルタリング、濃縮、およびクロマトグラフィーによるさらなる精製を行って、ジアミノ中間体を得る。
適切な溶媒(例えば、ジオキサン、ピリジン、THF、またはDMF)中のジアミノ中間体および所望のR
1−アシルクロリドと、適切な第3級アミン(例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、またはジイソプロピルエチルアミン)との混合物の攪拌を、約0〜40℃で反応が終了するまで例えば約2〜20時間(例えば約12時間)で行う。その後、反応物を希釈水性NaOHの添加によって急冷する。通常のワークアップ手順および精製手順を行うと、アミド中間体が得られる。その後、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素を、適切な溶媒(例えば、THF、ジクロエタン、二塩化メチレン)中のアミド中間体、適切な1置換またはN保護4−ピペリドン、酢酸および分子篩(典型的には約4Å)の混合物に加える。この反応混合物の攪拌を、約8〜20時間(例えば約12時間)約0〜40℃(例えばおよそ雰囲気温度)で行う。その後、反応物を、適切な有機溶媒(例えば、二塩化メチレン、酢酸エチル)で抽出された希釈水性NaOHで急冷する。この有機層に対して乾燥、フィルタリング、濃縮、およびクロマトグラフィーによるさらなる精製を行って、所望の生成物を得る。R
7が保護基である場合、適切な非保護方法を用いてR
2が水素である化合物を得る。所望であれば、その後、共通還元的アルキル化方によって非置換ピペリジニ部分をアルキル化して、水素以外のR
2を有する化合物を得る。
スキーム8:
2,6−ジハロピリジン(X=ClまたはBr)の適切に置換された4−(メチルアミノ)ピペリジンによるアルキル化を、塩基(例えば、炭酸カリウム、n−ブチルリチウム、水素化ナトリウム)の存在下でDMF、アセトニトリル、THFなどの溶媒中で行う。あるいは、2,6−ジハロピリジンのBINAP(または他の受容可能なリガンド)、Pd(OAc)
2、ピペリジン、およびナトリウムtert-ブトキシド(または他の適切な塩基)による処理をトルエン(または同様の溶媒)中で行ってもよく、これにより、中間体1−メチル−4−(N−(6−ハロピリジニル)メチルアミノピペリジンが得られる。その後、ハロピリジンのBINAP(または他の受容可能なリガンド)、Pd(OAc)
2、ベンゾフェノンイミン(または他のアミン当量)、およびナトリウムtert-ブトキシド(または他の適切な塩基)での処理をトルエン(または同様の溶媒)で行って、中間体置換4−(N−(6−アミノピリジニル)メチルアミノピペリジンを得る。その後、このアミンの多様な酸クロリドでのアシル化をピリジン、THF、1,4−ジオキサンまたは同様の溶媒中で行って、最終生成物を得る。同様に、R
5がエチルまたはプロピルである化合物を適切な4−(エチルアミノ)ピペリジンまたは4−(プロピルアミノ)ピペリジンを用いて製造できる。
スキーム9:
典型的には、およそ雰囲気温度において、適切な溶媒(例えば、ジオキサン、THF、DMF)中のR1−アシルクロリドおよび2,6−ジアミノピリジンの混合物を、約100℃で約2〜20時間(例えば約12時間)で撹拌する。通常の作業手順(例えば、抽出、濾過および/またはクロマトグラフィー)を行うと、N−(6−アミノピリジン−2−イル)アミド中間体が得られる。
その後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを、適切な溶媒(例えば、THF、ジクロロエタン、二塩化メチレン)中で上記中間体と適切な1−置換4−ピペリドン、酢酸、および分子篩との混合物に加える。この反応混合物を、約0〜40℃(例えばおよそ雰囲気温度)で約8〜20時間(例えば約12時間)攪拌する。典型的には、ピペリドン試薬およびナトリウムトリアセトキシホウ化水素の別のアリコートを加え、任意の残りのN−(6−アミノピリジン−2−イル)アミド中間体と反応させる。その後、反応物を希釈したNaOH水溶液によって急冷する。通常のワークアップ手順および精製手順を行うと、N−(5−ピペリジン−4−イルアミノ)アミド化合物が得られる。R7が所望のR2部分である場合、通常の最終精製手順を用いて最終生成物が得られる。R7が保護基である場合、適切な手順によって保護基を除去して、R2が水素である化合物が得られる。所望であれば、その後周知の手順によりこれらの化合物をさらなるアルキル化を行って、R2が水素以外である最終生成物を得てもよい。
以下の調製および実施例は、本発明の実施をより深く説明するために提供するものであり、その範囲を限定するようなものとしていかなる様態で解釈されない。
製造例
製造例1.N−(3−アミノフェニル)−2−クロロ−4−フルオロベンズアミド
3−ニトロアニリン(3.0g、21.7mmol)、ジクロロメタン(100mL)、ピリジン(2.11mL、26.0mmol)および2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(3.07mL、23.9mmol)を結合させる。室温で一晩攪拌する。白い沈殿をろ過し、エーテル(2x10mL)で洗浄処理し、真空下で乾燥して、2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−ニトロフェニル)ベンズアミド(4.92g、77%)を得る。2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−ニトロフェニル)ベンズアミド(4.92g、16.7mmol)をエタノール(150mL)と、SnCl
2・2H
2O(18.9g、83.6mmol)および濃縮された塩酸(8.24mL、83.6mmol)とを結合させる。還流において窒素雰囲気下で2時間撹拌する。水酸化アンモニウム(15mL)で中和する。セライトを通じてろ過し、ジクロロメタン(2x15mL)で洗浄し、ろ過された液体、抽出物をジクロロメタン(2x80mL)で分離し、結合された有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥する。乾燥が得られるまでろ過および濃縮を行って、表題中間体を以下のようなオフホワイト色の固体として得る(3.04g、69%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=265.0(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.16(bs、N−H)、7.60(dd、J=6.2Hz、8.6Hz、1H)、7.54(dd、J=2.5Hz、9.0Hz、1H)、7.30(td、J=2.5Hz、8.5Hz、1H)、7.04(t、J=2.0Hz、1H)、6.93(t、J=8.0Hz、1H)、6.74(bd、J=7.9Hz、1H)、6.29(dd、J=2.2Hz、7.9Hz、1H)、5.10(bs、2H)。
製造例2.N−(3−アミノフェニル)−2−クロロ−6−フルオロベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2−クロロ−6−フルオロベンゾイルクロリド(1.0g、3.39mmol)を用いると、表題中間体(820mg、91%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=265.1(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.42(bs、N−H)、7.50(td、J=6.2Hz、8.2Hz、1H)、7.40(d、J=8.0Hz、1H)、7.34(t、J=8.7Hz、1H)、7.03(t、J=2.1Hz、1H)、6.94(t、J=8.0Hz、1H)、6.71(dd、J=2.1Hz、8.0Hz、1H)、6.31(dd、J=2.1Hz、8.0Hz、1H)、5.13(bs、2H)。
製造例3.N−(3−アミノフェニル)−2,6−ジフルオロベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(1.0g、3.59mmol)を用いると、表題中間体(723mg、81%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=248.9(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.44(bs、N−H)、7.58−7.50(m、1H)、7.24−7.17(m、2H)、7.02(t、J=2.0Hz、1H)、6.94(t、J=8.0Hz、1H)、6.72(bd、J=8.0Hz、1H)、6.31(dd、J=2.1Hz、8.0Hz、1H)、5.14(bs、2H)。
製造例4.N−(3−アミノフェニル)−2,4−ジフルオロベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド(1.0g、3.59mmol)を用いると、表題中間体(664mg、74%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=248.9(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.08(bs、N−H)、7.68(dd、J=8.1Hz、15.1Hz、1H)、7.38(td、J=2.5Hz、10.2Hz、1H)、7.18(td、J=2.5Hz、8.5Hz、1H)、7.01(bs、1H)、6.93(t、J=7.8Hz、1H)、6.76(bd、J=7.8Hz、1H)、6.29(dd、J=1.9Hz、8.0Hz、1H)、5.10(bs、2H)。
製造例5.N−(3−アミノフェニル)−2,4,6−トリフルオロベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド(1.0g、3.37mmol)を用いると、表題化合物(485mg、54%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=266.9(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.43(bs、N−H)、7.34(t、J=8.5Hz、2H)、6.99(d、J=1.5Hz、1H)、6.94(t、J=7.9Hz、1H)、6.70(d、J=8.2Hz、1H)、6.31(d、J=8.2Hz、1H)、5.15(bs、2H)。
製造例6.N−(3−アミノフェニル)−2−ブロモベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2−ブロモベンゾイルクロリド(1.0g、3.11mmol)を用いると、表題中間体(744mg、82%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=293.0(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.14(bs、N−H)、7.68(d、J=8.0Hz、1H)、7.50−7.43(m、2H)、7.37(td、J=2.5Hz、7.3Hz、1H)、7.07(bs、1H)、6.92(t、J=7.8Hz、1H)、6.74(bd、J=8.0Hz、1H)、6.29(bd、J=8.0Hz、1H)、5.10(bs、2H)。
製造例7.N−(3−アミノフェニル)−2−クロロベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2−クロロベンゾイルクロリド(4.0g、14.5mmol)を用いると、表題中間体(2.8g、78%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=247.0(M+1);
1HNMR(DMSO−d6):10.16(bs、N−H)、7.54−7.39(m、4H)、7.06(bs、1H)、6.92(t、J=8.0Hz、1H)、6.74(bd、J=8.0Hz、1H)、6.28(bd、J=8.3Hz、1H)、5.10(bs、2H)。
製造例8.N−(3−アミノフェニル)−2−トリフルオロメトキシベンズアミド
製造例1と同様の方法を用い、2−トリフルオロメトキシベンゾイルクロリド(300mg、1.01mmol)を用いると、白色泡状の表題中間体(274mg、69%)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=394.2(M+1);
1HNMR(CDCl
3):8.18(bs、N−H)、8.07(d、J=7.5Hz、1H)、7.55(t、J=7.7Hz、1H)、7.45(t、J=7.5Hz、1H)、7.34(d、J=8.0Hz、1H)、7.21(s、1H)、7.13(t、J=8.0Hz、1H)、6.68(d、J=7.7Hz、1H)、6.41(d、J=8.0Hz、1H)、3.70−3.63(bm、1H)、3.38−3.28(bm、1H)、3.85−3.77(bm、2H)、2.30(s、3H)、2.21−2.04(bm、4H)、1.57−1.46(bm、2H)。
製造例9.(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)カルバミン酸tert-ブチルエステル
クロロホルム(100mL+100mL洗浄処理)中のジ−tert-ブチルジカーボネート(5.04g、23.11mmol)の溶液を、クロロホルム(100mL)中の1,3−フェニレンジアミン(5.0g、46.23mmol)の溶液に加える。室温で一晩撹拌する。水酸化ナトリウム(1Naq.、200mL)で洗浄し、有機層を分離する。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン1/4〜1/1)を通じて精製して、(3−アミノ−フェニル)−カルバミン酸tert-ブチルエステル(4.17g、87%)を得る。
(3−アミノフェニル)カルバミン酸tert-ブチルエステル(0.156g、0.756mmol)、1−メチルピペリジン−4−オン(0.093mL、0.756mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(208mg、0.982mmol)、酢酸(0.043mL、0.756mmol)およびジクロロメタン(8mL)を結合させる。室温で一晩撹拌する。ジクロロメタン(5mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(10mL1Naq.)で2回洗浄する。これらの有機層を集め、飽和水性NaCl(10mL)で洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下でろ過し、および乾燥が得られるまで濃縮する。メタノール中のジクロロメタンおよび2Nアンモニアの20/1混合物で溶離したBiotage(登録商標)シリカカートリッジ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、これにより表題化合物の遊離塩基が得られる。ジエチルエーテル中に残留物を溶解させ、エーテル水素クロリドで処理する。得られたゴムをエーテルで粉砕して、表題化合物を白色固体とし得る:mp124−5℃;質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=306.2(M+1)、1HNMR(CDCl3):7.06(t、J=8.0Hz、1H)、6.86(bs、1H)、6.51−6.48(m、1H)、6.42(bs、1H)、6.30−6.27(m、1H)、3.60(bs、1H)、3.30(bs、1H)、2.80(bd、J=11.8Hz、2H)、2.31(s、3H)、2.19−2.02(m、4H)、1.89(bs、2H)、1.52(s、9H)。
製造例10.(3−(メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)カルバミン酸tert-ブチルエステル
(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)カルバミン酸tert-ブチルエステル(製造例9、(NE4−A01299−46)、1.15g、3.77mmol)、メタノール(15mL)およびホルムアルデヒド(37%aq.、0.92mL、11.3mmol)を結合させる。室温で45分間攪拌する。0℃まで冷却する。酢酸(0.22mL、3.77mmol)およびナトリウムシアノホウ化水素(414mg、6.59mmol)を追加する。室温で一晩撹拌する。乾燥が得られるまで濃縮する。酢酸エチルおよびヘキサン(20mL)の2/1混合物中に残留物を溶解させ、水酸化ナトリウム(1Naq.、2x20mL)で洗浄する。有機層を分離させ、硫酸マグネシウム上で乾燥させる。減圧下でろ過および濃縮を行う。メタノール中のジクロロメタンおよび2Mアンモニアの20/1混合物で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーを通じて精製して、表題化合物(990mg、82%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=320.3(M+1)を得る。
製造例11.1−メチル−4−(N−(3−アミノフェニル)−N−メチルアミノ)ピペリジン三塩酸塩
窒素雰囲気下でアセチルクロリド(5mL)を乾燥メタノール(10mL)と0℃で結合させる。0℃で1時間撹拌する。(3−(メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)カルバミン酸tert-ブチルエステル(製造例10、990mg、3.1mmol)の溶液をメタノール(2mL)中に追加する。一晩撹拌する。減圧下で濃縮する。ジエチルエーテル(1mL)で粉砕して、表題中間体(671mg、66%)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=220.3(M+1)を得る。C
13H
24Cl
3N
3Cl
3:C、47.50;H、7.36;N、12.78に関する計算による分析。実測値:C、47.28;H、7.28;N、12.46。
製造例12.4−(2−ヒドロキシエチル)−1−イソプロピル−1H−ピラゾール
2,3−ジヒドロフラン(25mL、0.33mol)およびオルトギ酸トリエチル(93.3mL、0.56mol)を結合させ、急速撹拌しながら、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラートをゆっくりと加える(2.0mL、0.017mol)。反応を18時間継続する。反応物を60℃で8mm Hg真空下で蒸留して、過分な2,3−ジヒドロフランおよびオルトギ酸トリエチルを除去する。イソプロピルヒドラジン(3.4g、45mmol)での1N HCl中の還流で、残留物(10g、45mmol)部位を加熱する。2時間後、温度を80℃まで低減させ、反応物を18時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物を1N NaOHでpH>12まで塩基性化させ、CH
2Cl
2で希釈する。水性層をCH
2Cl
2(2回)で分離および抽出し、有機層を集め、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮する。CH
2Cl
2中の0〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3)で溶離を行うシリカゲル上のクロマトグラフィーにより、表題中間体が茶色固体(3.6g、52%)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=155.2(M+1);
1HNMR(DMSO、ppm)7.52(s、1H)、7.24(s、1H)、4.59(t、J=5.5、10.6Hz、1H)、4.39(m、1H)、3.51(m、2H)、2.51(m、2H)、1.38(s、3H)、1.35(s、3H)。
製造例13.2−クロロ−4−フルオロ−N−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ベンズアミド
4−フルオロ−3−ニトロアニリン(1.0g、6.4mmol)とジオキサン(20mL)とを結合させる。混合物を2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(1.6g、8.3mmol)で処理する。反応物を室温で一晩攪拌する。反応混合物を酢酸エチル(220mL)中に移動させた後、水性HCl(1N、50mL)、水性NaOH(1N、50mL)、飽和水性NaCl(50mL)で連続的に洗浄する。無水ナトリウム硫酸塩上で有機層を乾燥させ、その後減圧下で溶媒を蒸発させる。シリカゲル上のクロマトグラフィー(これは、ヘキサン中の10〜30%の酢酸エチルの勾配を用いる)によって残留物をさらに精製して、以下の表題中間体(1.7g、85%収率)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=313.0(M+1)。
製造例14.N−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)−2−クロロ−4−フルオロベンズアミド
エタノール(25mL)中のSnCl
2・2H
2O(3.6g、16mmol)の温溶液(55℃)に2−クロロ−4−フルオロ−N−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ベンズアミド(製造例11,1g、3.2mmol)を加える。濃縮されたHCl(25mL)を追加する。混合物を60℃で30分間撹拌および加熱する。混合物を冷却し、水性NaOHでpH14まで塩基性化する。酢酸エチル(3x150mL)で生成物を3回抽出する。有機層を集め、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させる。減圧下で溶媒を蒸発させる。シリカゲル上のクロマトグラフィー(これは、ヘキサン中の10〜50%の酢酸エチルの勾配を用いる)によって残留物をさらに精製して、以下の表題中間体(800mg、89%収率)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=283.0(M+1)。
製造例15.2,4−ジフルオロN−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ベンズアミド
製造例13と同様の方法を用い、4−フルオロ−3−ニトロアニリン(1.0g、6.4mmol)、ジオキサン(20mL)、および2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド(1.46g、8.3mmol)を用いると、以下の表題中間体(1.6g、84%収率)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=297.0(M+1)。
製造例16.2,4−ジフルオロN−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ベンズアミド
製造例14と同様の方法を用い、2,4−ジフルオロN−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ベンズアミド(製造例13)(1.0g、3.38mmol)、SnCl
2・2H
2O(3.8g、16.9mmol)、エタノール(25mL)、および濃縮されたHCl(25mL)を用いると、表題中間体(803mg、89%収率)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=267.0(M+1)。
製造例17.1−メチル−4−(3−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン
350mLのジクロロエタン中で、3−ニトロアニリン(25.0g、180.0mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(40.9mL、360.0mmol)、および酢酸(21.7mL、360.0mmol)を結合させる。室温で0.5時間撹拌する。ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(76.4g、360.0mmol)を複数の部位に追加し、反応混合物を室温で2日間撹拌する。飽和水性NaHCO
3の添加およびCH
2Cl
2/水間のパーティションにより、反応混合物を急冷する。水相を約pH8まで調節し、CH
2Cl
2で3回抽出する。有機成分を結合させ、飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮する。シリカゲル上のクロマトグラフィー(これは、酢酸エチル中の1〜10%のメタノールの勾配で溶離される)によってさらに精製して、以下の表題中間体(23.8g、56%収率)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=236.2(M+1);C
12H
17N
3O
2・0.3H
2Oに関する分析計算値:計算値:C、59.88;H、7.37;N、17.45.実測値:C、60.07;H、7.18;N、17.09。
あるいは、窒素下のジクロロメタン(7.2L)中の3−ニトロアニリン(360g、2.6mol)の溶液に対して、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1.38kg、6.5mol)を1時間かけて少しずつ加える。その後、酢酸(370mL、6.5mol)の添加をTmassが25℃を超えないような様式で行い、その後、1−メチル4−ピペリドン(450g、3.98mol)の導入を、25℃よりも低い温度を保持しながら150分間よりも長時間かけて行う。混合物を室温で3時間撹拌する。ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(280g、1.32mol)、酢酸(74mL、1.29mol)、および1−メチル4−ピペリドン(90g、0.8mol)をさらに追加し、混合物を室温で一晩攪拌する。反応混合物を水(4L)で急冷し、30%の水酸化ナトリウムによってpHが8〜9になるように調節する。有機層を抽出し、ジクロロメタン(2 L)で水性層を洗浄する。結合された有機層を水(1L)で洗浄し、MgSO4(100g)上で乾燥させ、濃縮(2X)を行う。得られた懸濁液をろ過し、ジクロロメタン(500mL)で洗浄し、ろ過された液体を減圧(40℃)下で濃縮して、粗製1−メチル−4−(3−ニトロフェニルアミノ)ピペリジンをオレンジ色固体(620g)として得る。水(5.9L)およびイソプロパノール(590mL)の混合物中で粗製1−メチル−4−(3−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン(590g)を懸濁する。混合物を室温で5時間攪拌する。室温において、得られた黄色結晶をろ過し、水(600mL)およびイソプロパノール(60mL)の混合物で洗浄処理し、減圧下で一晩乾燥させて、1−メチル−4−(3−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン(524g、94%収率)を得る。
製造例18.1−メチル−4−(3−アミノフェニルアミノ)ピペリジントリアセテート
300 mLのエタノール中の炭素(10%、2.1g)上で、1−メチル−4−(3−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン(製造例17)(8.2g、34.8mmol)、酢酸(6.3g、110mmol)、およびパラジウムを結合させる。反応フラスクを空にし(Evacuate)、H
2ガス(大気圧)を充填し、室温で18時間撹拌する。セライトを通じて濾過し、酢酸エチルで洗浄処理し、濃縮を行って、表題中間体を13.1gだけ得る。この表題中間体は典型的にはさらなる精製無しに後続反応において用いられる。トリアセテート塩の溶解によってさらに精製された遊離塩基アミンの小サンプルをメタノール中に溶解させ、1gのSCXカラム(mega bond elut(登録商標)、Varian)上に配置し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2 M NH
3で溶離し、真空中で濃縮する。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=206.2(M+1);
1HNMRδ(CDCl
3、ppm)6.93(t、J=7.9、15.8Hz、1H)、6.03(d、J=7.9Hz、2H)、5.94(s、1H)、3.46(bs、3H)、3.24(bs、1H)、2.79(m、2H)、2.28(s、3H)、2.10(m、4H)、1.40(m、2H)。
あるいは、2LのParrボトル中に、1−メチル−4−(3−ニトロフェニルアミノ)ピペリジン(100g;0.425mol)、10%Pd/C(5g)およびメタノール(1L)を充填する。混合物を初期水素圧力4atm下で一晩振盪し、その温度を35℃未満に保持する。触媒をろ過除去し、メタノール(100mL)で洗浄する。ろ過された液体を減圧下で濃縮して、1−メチル−4−(3−アミノフェニルアミノ)ピペリジンを、室温で結晶化する赤色油(95.7g、100%収率)として得る。
製造例19.1−メチル−4−(3−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン
3−クロロ−2−フルオロアニリン(4.37g、30mmol)、1−メチルピペリジン−4−オン(3.39g、30mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(5.26g、33mmol)および酢酸(5.4g、90mmol)を結合させ、室温で一晩攪拌する。ジクロロメタン/NH
4OHを含む飽和水性NaCl間の反応混合物のパーティションを行い、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(110g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製し、これにより、2.34gの表題化合物(32%収率)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=243(M+1);
1HNMR(CDCl
3):6.88(ddd、1H)、6.63(ddd、1H)、6.56(dd、1H)、3.85(brd、1H)、3.28(m、1H)、2.80(m、2H)、2.30(s、3H)、2.13(m、2H)、2.04(m、1H)、1.53(m、2H).(file:mn4−b6k−284−2)。
製造例20.2−フルオロ−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン
1−メチル−4−(3−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン(製造例19)(0.439g、1.8mmol)、ベンゾフェノンイミン(0.393g)、Pd
2(dba)
3(4.1mg)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(4.7mg)およびナトリウムt−ブトキシド(0.242g)と、トルエン(5mL)とを結合させ、還流において一晩加熱する。反応混合物をメタノール中に溶解させ、SCXカラム(10g)を通じてろ過し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2M NH
3で生成物を溶離させ、溶媒を蒸発させ、シリカゲルカラム(これは、35gであり、メタノール勾配中のジクロロメタン−2MNH
3を用いる)上でさらに精製して、粗製1−メチル−4−(3−ベンズヒドリリデンアミノ−2−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン(0.372g)を得る。1N HCl(2mL)をTHF(10mL)中のベンズヒドリリデン中間体の溶液中に追加し、室温で30分間撹拌する。NH
4OHで塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(10g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製を行って、以下の表題中間体(0.08g)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=224(M+1);
1HNMR(CDCl
3):6.75(ddd、1H)、6.12(m、2H)、3.70(brd、1H)、3.62(brs、2H)、3.25(m、1H)、2.80(m、2H)、2.29(s、3H)、2.10(m、4H)、1.53(m、2H)。
製造例21.1−メチル−4−(N−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(3−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン(製造例19)(0.961g)、ホルムアルデヒド(37%)(0.973g)、ナトリウムシアノホウ化水素(0.917g)および酢酸(1.66g)をメタノール(50mL)中で混合し、室温で一晩攪拌する。ホルムアルデヒド(37%)(0.973g)、ナトリウムシアノホウ化水素(0.917g)および酢酸(2mL)を追加し、室温で一晩攪拌する。ジクロロメタン/飽和水性NaCl間の反応混合物のパーティションを行い、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製して、1.06gの表題中間体を得る。
製造例22.1−メチル−4−(N−(3−アミノ−2−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(N−(3−クロロ−2−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン(製造例21)(0.77g)、ベンゾフェノンイミン(0.652g)、Pd
2(dba)
3(6.9mg)、ラセミBINAP(7.9mg)およびナトリウムt−ブトキシド(0.404g)の混合物をトルエン(10mL)中で44時間加熱する。反応混合物をメタノールで希釈し、SCXカラム(10g)上に積載し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2M NH
3で生成物を溶離し、シリカゲルカラム(110g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製して、0.21の1−メチル−4−(N−(3−ベンズヒドリリデニルアミノ−2−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジンを得る。
2mLの1N HClをジアミン(0.21g)の溶液中に追加し、30分間撹拌し、NH
4OHで塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(10g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製を行って、44mgの表題中間体を得る。
製造例23.1−メチル−4−(N−(2−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1−ブロモ−2−フルオロベンゼン(3.50g)、1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン(2.56g)、Pd
2(dba)
3(0.366g)、ラセミBINAP(0.498g)およびナトリウムt−ブトキシド(2.70g)をトルエン(40mL)中で混合し、還流において2日間加熱する。セライトベッドを通じてろ過し、ジクロロメタン/飽和水性NaCl間でパーティションを行い、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(35g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製を行って、1.1gの表題中間体を得る。
製造例24.1−メチル−4−(N−(2−フルオロ−3−ブロモフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
n−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6M、4.3mL)を、THF(10mL)中の2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン(0.97g)の溶液中に−78℃で加え、30分間攪拌する。THF(10mL)中の1−メチル−4−(N−(2−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン(製造例23、1.02g)の溶液を部分方向に(少量ずつ)に追加し、10分間攪拌する。THF(10mL)中の1,2−ジブロモ1,1,2,2−テトラクロロエタン(1.50g)を滴下方向に追加し、1時間攪拌する。冷却槽を除去し、30分間撹拌する。酢酸エチル/飽和水性NaCl間でパーティションを行い、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(110g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製を行って、0.49gの表題中間体を得る。
製造例25.1−メチル−4−(N−(2−フルオロ−3−アミノフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(N−(2−フルオロ−3−ブロモフェニル)メチルアミノ)ピペリジン(製造例24、0.42g)、ベンゾフェノンイミン(0.303g)、Pd
2(dba)
3(25mg)、ラセミBINAP(35mg)およびナトリウムt−ブトキシド(0.187g)をトルエン(10mL)中で混合し、還流において3時間加熱する。反応混合物をメタノール(5mL)で希釈し、SCXカラム(10g)上に積載し、メタノールで洗浄し、メタノール中において2MNH
3で溶離させ、シリカゲルカラム(10g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発およびさらなる精製を行って、0.44gの表題中間体を得る。
製造例26.1−メチル−4−(N−(2−フルオロ−3−クロロフェニル)エチルアミノ)ピペリジン
メタノール(20mL)中の1−メチル−4−(3−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)ピペリジン(製造例19)(0.45g)、ナトリウムシアノホウ化水素(0.123g)およびトリフルオロ酢酸(0.633g)の溶液にアセトアルデヒド(0.817g)を追加し、シールド管中において80℃で3日間加熱する。SCXカラム(10g)上に積載し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2MNH
3で溶離し、蒸発し、シリカゲルカラム(35g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上でさらなる精製を行って、0.50gの表題中間体を無色油として得る。質量スペクトル(電子スプレー)m/z=271(M+1);
1HNMR(CDCl
3):6.94(m、3H)、3.14(q、J=7.0Hz、2H)、3.06(m、1H)、2.84(brd、2H)、2.22(s、3H)、1.93(m、2H)、1.74(m、4H)、0.95(t、J=7.0Hz、3H)。
製造例27.1−メチル−4−(N−(2−フルオロ−3−アミノフェニル)エチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(N−(2−フルオロ−3−クロロフェニル)エチルアミノ)ピペリジン(製造例26)(0.367g)、ベンゾフェノンイミン(0.295g)、Pd
2(dba)
3(50mg)、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(32mg)、およびナトリウムt−ブトキシド(0.182g)をトルエン(10mL)中で混合し、還流において3日間加熱する。2mLの5NHClを追加した後、メタノール(5mL)で30分間希釈し、SCXカラム(10g)上に積載し、メタノールで洗浄し、2MNH
3をメタノール中で生成物を溶離し、シリカゲルカラム(35g)(これは、メタノール中のジクロロメタン−2MNH
3の勾配を用いる)上で蒸発および精製を行って、39mgの表題化合物を得る。質量スペクトル(電子スプレー)m/z=252(M+1)。
製造例28.1−メチル−4−(N−(3−ニトロ−5−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1,3−ジフルオロ5−ニトロ−ベンゼン(1.78mL、15.7mmol)、1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン(2.74mL、18.85mmol)、酢酸ナトリウム(2.45g、29.8mmol)および無水エタノール(10mL)をシールド管中で混合する。100℃で16時間加熱および攪拌する。反応混合物を雰囲気温度まで冷却し、水(100mL)中に注入する。酢酸エチル(2x100mL)で抽出する。結合された有機層を飽和水性NaCl溶液(100mL)で洗浄し、ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、ろ過および濃縮を行う。CH
2Cl
2中の10%(メタノール中2MNH
3)で溶離を行うシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製して、0.06g(1.4%)の表題中間体を得る:
1HNMR(CDCl
3):7.3(m、1H)、7.2(m、1H)、6.7(m、1H)、3.6(m、1H)、3.0(m、2H)、2.8(s、3H)、2.3(s、3H)、2.2(m、2H)、1.9(m、2H)、1.7(m、2H)。
製造例29.1−メチル−4−(N−(3−アミノ−5−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(N−(3−ニトロ−5−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン(製造例28)(0.06g、0.22mmole)、鉄塵(0.06g、1.12mmol)、メタノール(5mL)および1MHCl(0.22mL、0.22mmol)を混合し、還流において18時間攪拌および加熱する。反応混合物を雰囲気温度まで冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈し、塩基性になるまで1N水酸化ナトリウム溶液を追加する(pH=9)。有機層を分離し、飽和水性NaCl溶液で洗浄し、ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って、0.036g(69%)の以下の表題中間体を得る:
1HNMR(CDCl
3):5.9(m、1H)、5.7(m、2H)、3.6(bs、2H)、3.4(m、1H)、2.9(m、2H)、2.7(s、3H)、2.3(s、3H)、2.0(m、2H)、1.8(m、2H)、1.7(m、2H)。
製造例30.1−メチル−4−(N−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1,3−ジブロモ5−フルオロベンゼン(5.0g、19.7mmol)、1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン(2.58mL、17.7mmol)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(0.49g、0.79mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(2.57g、27.58mmole)およびトルエン(100mL)を混合し、80℃で攪拌および加熱を行う。10分間後、Pd
2(dba)
3(0.49g、0.79mmol)を追加する。80℃で3時間後、雰囲気温度まで冷却する。酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄する。ナトリウム硫酸塩上で有機層を乾燥させ、濾過し、油状になるまで濃縮する。CH
2Cl
2中の10%(2MNH
3−メタノール)で溶離を行うシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製して、以下の表題中間体の2.95g(55%)を得る:
1HNMR(CDCl
3):6.6(s、1H)、6.5(m、1H)、6.3(m、1H)、3.5(m、1H)、2.9(m、2H)、2.7(s、3H)、2.3(s、3H)、2.0(m、2H)、1.8(m、2H)、1.7(m、2H)。
製造例31.1−メチル−4−(N−(3−アミノ−5−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(N−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)メチルアミノ)ピペリジン(製造例30、2.90g、9.63mmol)、ベンゾフェノンイミン(1.94mL、11.55mmol)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(0.24g、0.39mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(1.26g、13.48mmol)、およびトルエン(60mL)を混合し、攪拌し、80℃まで加熱する。10分間後、Pd
2(dba)
3(0.17g、0.19mmol)を追加する。80℃で3時間後、雰囲気温度まで冷却する。酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄する。有機層を分離させ、ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、ろ過および濃縮を行う。この材料をテトラヒドロフラン(120mL)中に溶解させ、1M水性塩酸溶液(40mL)で処理する。雰囲気温度で1時間撹拌した後、塩基性になるまで2M 水酸化ナトリウム溶液を追加する(21mL)。酢酸エチル(2x100mL)で抽出する。飽和水性NaCl溶液(75mL)で有機層を洗浄し、ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、油状になるまで濾過および濃縮を行う。CH
2Cl
2に10%(メタノール中の2MNH
3)で溶離を行うシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって残留物を精製して、1.96g(86%)の表題化合物を得る。
製造例32.1,3−ジアミノ5−フルオロベンゼン
1,3−ジブロモ5−フルオロベンゼン(5.078g、20mmol)、ベンゾフェノンイミン(8.700g、48mmol)、Pd
2(dba)
3(366mg、0.4mmol)、BINAP(747mg、1.2mmol)およびナトリウムt−ブトキシド(4.998g、52mmol)をトルエン(100mL)に加える。反応混合物を80℃で15分間加熱する。反応物を飽和NaHCO
3溶液で急冷する。酢酸エチルで混合物を3回抽出する。結合された有機層を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って残留物を得る。この残留物をTHF(80mL)中に溶解させ、5NのHCl(14mL)を追加し、2時間攪拌する。0.1NHClで反応混合物を希釈し、酢酸エチル/ヘキサン(1:2)で2回抽出を行う。結合された有機層を0.1N HClで洗浄し、水性層を集め、5NのNaOHでpH>11まで調節する。CH
2Cl
2で混濁混合物を3回抽出する。有機層を集め、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って、オレンジ色油を得る。ヘキサン中の30〜60%の酢酸エチルで溶離を行うシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製を行って、表題中間体を黄色油として得る(1.955g、77%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=127.1(M+1);
1HNMR(CDCl
3、ppm):5.82(m、3H)、3.67(s、br、2H)。
製造例33.1−メチル−4−(N−(6−ブロモピリジニル)メチルアミノピペリジン
2,6−ジブロモピリジン(5.0g、21.1mmol)、(±)−BINAP(1.09g、1.76mmol)、およびPd
2(dba)
3(805mg、0.88mmol)をトルエン(50mL)中に溶解させる。1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン(2.56mL、17.6mmol)の攪拌および追加を行った後、ナトリウムt−ブトキシド(2.37g、24.6mmol)の攪拌および追加を行う。反応混合物を80℃になるまで40時間加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル/水間のパーティションを行う。有機層を分離させ、ジクロロメタン(2x50mL)で水性層を抽出する。有機抽出物を集め、MgSO
4上で乾燥させ、真空中で濾過および濃縮を行う。残留物をSCXカラム上に積載し、メタノールで洗浄する。メタノール中の2Mアンモニアで溶離し、真空中で濃縮する。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(これは、CH
2Cl
2中の2%〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3)を用いる)によって生成物をさらに精製して、以下の表題中間体を得る(632mg、13%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z286.0(M+1);
1HNMR:δ(CDCl
3、ppm)7.25(m、1H)、6.65(d、J=8.0Hz、1H)、6.35(d、J=8.4Hz、1H)、4.37(m、1H)、2.94(m、2H)、2.85(s、3H)、2.30(s、3H)、2.13(m、2H)、1.85(m、2H)、1.68(m、2H)。
製造例34.1−メチル−4−(N−(6−アミノピリジニル)メチルアミノピペリジン
1−メチル−4−(N−(6−ブロモピリジニル)メチルアミノピペリジン(1.02g、3.59mmol)(製造例33)、(±)−BINAP(224mg、0.36mmol)、およびPd
2(dba)
3(164mg、0.18mmol)をトルエン(20mL)中に混合する。ベンゾフェノンイミン(723μL、4.31mmol)およびナトリウムtert-ブトキシド(483mg、5.03mmol)を反応物に追加し、80℃まで19時間加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル/水間でパーティションを行う。有機層を分離し、水性層をジクロロメタン(2x50mL)で抽出する。有機抽出物を集め、乾燥し(MgSO
4)、真空中で濾過および濃縮する。50mLの1:1THF/H
2O中に残留物を溶解させ、50mLの水性1NHClで2時間処理する。この溶液をSCXカラム上に載せ、1:1THF/H
2O、メタノール、および最終的にメタノール中の2Mアンモニアで連続洗浄する。塩基を濃縮し、真空中で洗浄し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(これは、CH
2Cl
2中の2%〜10%(メタノール中の2MNH
3)の勾配を用いる)によって残留物を精製して、以下の表題中間体(459mg、58%)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=221.2(M+1);C
12H
20N
4・0.1CH
2Cl
2に関する分析計算値:C、63.51;H、8.90;N、24.49.実測値:C、63.42;H、8.56;N、24.25。
製造例35.1−メチル−4−(N−(6−クロロピリジン−2−イル)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(メチルアミノ)ピペリジン(10mL、68.8mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)中に溶解させ、−78℃まで冷却する。n−ブチルリチウム(ヘキサン中の1.6N、43mL、68.8mmol)を当該反応混合物にゆっくりと追加し、−78℃で30分間撹拌する。反応混合物を室温まで加熱し、30分間撹拌する。その後、反応混合物を−78℃まで冷却し、2,6−ジクロロピリジン(11.2g、75.7mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)中に追加する。反応混合物を−78℃で15分間攪拌し、室温まで加熱し、60℃まで19時間加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル/水間のパーティションを行う。有機層を分離させ、ジクロロメタン(2x50mL)で水性層を抽出する。有機抽出物を結合させ、乾燥し(MgSO
4)、真空中で濾過および濃縮を行う。シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(これは、CH
2Cl
2中の2%〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3)を用いる)によって残留物を精製して、以下の表題中間体を得る(11.91g、72%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=240.1(M+1);
1HNMR:δ(CDCl
3、ppm)7.34(t、J=7.6、16.0Hz、1H)、6.50(d、J=8.0Hz、1H)、6.33(d、J=8.8Hz、1H)、4.41(m、1H)、2.94(m、2H)、2.86(s、3H)、2.32(s、3H)、2.15(m、2H)、1.84(m、2H)、1.68(m、2H)。
製造例36.1−メチル−4−(N−(6−アミノピリジン)メチルアミノ)ピペリジン
1−メチル−4−(N−(6−クロロピリジン−2−イル)メチルアミノ)ピペリジン(製造例35、1.62g、6.76mmol)、(±)−BINAP(420mg、0.68mmol)、およびPd
2(dba)
3(310mg、0.34mmol)をトルエン(15mL)中に配置する。ベンゾフェノンイミン(1.36mL、8.11mmol)およびナトリウムtert-ブトキシド(910mg、9.46mmol)を反応物に追加し、80℃まで20時間加熱する。この反応物を室温まで冷却し、酢酸エチル/水間のパーティションを行う。有機層を分離させ、ジクロロメタン(2x50mL)で水性層を抽出する。有機抽出物を結合させ、MgSO
4上で乾燥させ、真空中で濾過および濃縮を行う。残留物をSCXカラム上に積載し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2Mアンモニアで溶離し、真空中で濃縮を行う。1:1のTHF/H
2Oの50mL中に残留物を溶解させ、50mLの1N HClで2時間処理する。溶液をSCXカラム上に積載し、1:1THF/H
2O、メタノールおよび最終的にメタノール中の2Mアンモニアで連続洗浄する。塩基物を濃縮し、真空中で洗浄し、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(これは、CH
2Cl
2中の2%〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3)を用いる)によって残留物を精製して、以下の表題中間体を得る(1.38g、93%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=221.1(M+1);
1HNMR:δ(CDCl
3、ppm)7.23(t、J=9.2、17.2Hz、1H)、5.86(d、J=8.0Hz、1H)、5.78(d、J=7.2Hz、1H)、4.46(m、1H)、4.13(bs、2H)、2.94(m、2H)、2.81(s、3H)、2.31(s、3H)、2.11(m、2H)、1.84(m、2H)、1.65(m、2H)。
製造例37.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−4−フルオロベンズアミド
トリエチルアミン(15.8mL、111.0mmol)および2,6−ジアミノピリジン(6.5g、59.6mmol)をジオキサン(200mL)中で結合させる。4−フルオロベンゾイルクロリド(5.46mL、44.7mmol)を小増加量で加える。全て加えた後、室温で18時間攪拌する。水中に注ぎ、酢酸エチルおよび水で希釈する。CH
2Cl
2で水性層を2回分離および抽出し、有機成分を結合させ、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮する。CH
2Cl
2中の0%〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3)で溶離を行うシリカゲル上でクロマトグラフを行って、以下の表題中間体(8.91g、86.3%)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=232.3(M+1);C
12H10N
3OF・0.1H
2O:C、61.85;H、4.41;N、18.03に関する分析計算、実測値:C、61.75;H、4.08;N、17.66。
製造例38.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−クロロ−4−フルオロベンズアミド
製造例37と同様の方法を用い、2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリドを用いると、黄褐色固体としての以下の表題中間体が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=266.2(M+1);C
12H
9N
3OClFに関する分析計算値:C、54.25;H、3.41;N、15.82.実測値:C、53.98;H、3.23;N、15.54。
製造例39.4−(6−(4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
N−(6−アミノピリジン−2−イル)−4−フルオロベンズアミド(製造例37)(2g、8.3mmol)および1−boc−4−ピペリドン(15.0g、83mmol)を1,2−ジクロロエタン(20mL)中に配置する。1時間撹拌し、その後、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(4.38g、20.8mmol)を加える。36時間撹拌後、1N NaOHで急冷し、CH
2Cl
2で希釈する。水性層の分離および抽出をCH
2Cl
2で2回行い、有機物を結合させ、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮する。残留物をCH
2Cl
2中に入れ、2つの10gSCXカラム上に配置する。これらのカラムをCH
2Cl
2およびメタノールで連続洗浄する。メタノール中の2MNH
3で生成物を溶離する。濃縮およびCH
2Cl
2中の0〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3))による溶離を行うシリカゲル上のクロマトグラフによって、以下の表題中間体を3.11g(90%)得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z415.4(M+1);mp82.7℃。
製造例40.4−(6−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル
製造例39と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−クロロ−4−フルオロベンズアミド(製造例38、2.0g、7.5mmol)を用いると、以下の表題中間体が白色固体として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=449.4(M+1);mp82.0℃。
製造例41.4−((6−(4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イル)メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル
4−(6−(4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(製造例39)(3.1g、7.4mmol)およびホルムアルデヒド(37%in水)(6.1mL、74mmol)をメタノール(10mL)中に配置し、36時間撹拌する。ナトリウムシアノホウ化水素(2.3g、37.0mmol)を加え、2時間撹拌する。反応物を1N NaOHで急冷し、CH
2Cl
2で希釈する。水性層の分離および抽出をCH
2Cl
2で2回行い、3:1CHCl
3:イソプロパノールで1回行う。有機成分を結合させ、MgSO
4上で乾燥させ、濃縮を行う。CH
2Cl
2中の0〜10%の勾配(メタノール中の2MNH
3)で溶離を行うシリカゲル上のクロマトグラフにより、以下の表題中間体(0.97g、30.6%)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=429.4(M+1);mp77.7℃。
製造例42.4−((6−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イル)メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル
製造例41と同様の方法を用い、4−(6−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(製造例40、2.11g、4.6mmol)を用いると、以下の表題中間体が白色固体として得られた。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=463.3(M+1);mp79.1℃。
製造例43.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,4,6−トリフルオロベンズアミド
2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド(3.891g、20mmol)、2,6−ジアミノピリジン(6.548g、60mmol)およびジオキサン(25mL)を結合させ、1時間室温で攪拌する。その後、40℃で一晩加熱する。CH
2Cl
2(100mL)で反応混合物を希釈し、0.1N NaOH溶液で洗浄する。CH
2Cl
2で水性層を3回抽出する。有機層を集め、Na
2SO
4上で乾燥させ、残留物が得られるまで濾過および濃縮を行う。40〜50%の勾配ヘキサン中の酢酸エチルでの溶離を行うシリカゲル上のクロマトグラフィーにより、以下の表題中間体を得る(3.95g、74%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=267.9(M+1);
1HNMR(CDCl
3、ppm):8.28(s、br、1H)、7.66(d、1H)、7.52(t、1H)、6.78(m、2H)、6.31(d、1H)、4.36(s、br、2H)。
製造例44.N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)アセトアミド
2,6−ジアミノピリジン(9.822g、90mmol)をジオキサン(100mL)中に溶解させ、0℃まで冷却する。アセチルクロリド(2.355g、2.1mL、30mmol)をゆっくりと加え、0℃で1時間ゆっくりと攪拌する。氷浴を除去し、室温で一晩攪拌する。飽和NaHCO
3溶液で反応混合物を急冷し、酢酸エチルを3回抽出する。有機層を集め、Na
2SO
4上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って固体を得る。ヘキサン中の酢酸エチルでの60〜70%の勾配で溶離を行うシリカゲル上のクロマトグラフィーにより、以下の表題中間体を得る(3.45g、76%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=152.1(M+1);
1HNMR(CDCl
3、ppm):7.49(m、3H)、6.28(d、1H)、4.31(s、br、2H)、2.19(s、3H)。
製造例45.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−クロロベンズアミド
製造例44と同様の方法を用い、2−クロロベンゾイルクロリド(875mg、5.0mmol)を用いると、以下の表題中間体が白色固体(1.172g、95%)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=247.9(M+1);
1HNMR(CDCl
3、ppm):8.37(s、1H)、7.72(m、2H)、7.44(m、4H)、6.31(d、1H)、4.36(s、br、2H)。
製造例46.N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−2−ブロモベンズアミド
製造例44と同様の方法を用い、2−ブロモベンゾイルクロリド(1.097g、5.0mmol)を用いると、以下の表題中間体が白色固体として得られる(1.445g、99%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=291.9(M+1);
1HNMR(CDCl
3、ppm):8.27(s、br、1H)、7.65(m、4H)、7.34(m、2H)、6.29(d、1H)、4.36(s、br、2H)。
製造例46.シクロヘキサンカルボン酸(6−アミノピリジン−2−イル)アミド
製造例44と同様の方法を用い、シクロヘキサンカルボニルクロリド(733mg、5.0mmol)を用いると、以下の表題中間体が白色固体(1.137g、100%)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=242.0(M+Na);
1HNMR(CDCl
3、ppm):7.97(s、1H)、7.56(d、1H)、7.43(dd、1H)、6.23(dd、1H)、4.40(s、br、2H)、2.18(m、1H)、1.81(m、4H)、1.66(1H)、1.46(2H)、1.20(m、3H)。
製造例48.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−クロロ−6−フルオロベンズアミド
2,6−ジアミノピリジン(1.3g、12mmol)をジオキサン(30mL)中に溶解させる。2−クロロ−6−フルオロベンゾイルクロリド(768mg、4mmol)を加える。窒素(40℃、64時間)で攪拌する。反応混合物を酢酸エチル(150mL)中に移動させる。飽和重炭酸ナトリウム溶液(80mL)で洗浄する。無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させる。減圧下で溶媒を除去し、クロマトグラフィー(シリカゲル、10%酢酸エチル/ヘキサン)によってクリーニングして、以下の表題中間体(820mg、78%収率)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=266.0(M+1)。
製造例49.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、3−クロロ−2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(840mg、4mmol)を用いると、以下の表題中間体(761mg、67%収率)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=284.0(M+1)。
製造例50.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,6−ジフルオロ3−メチルベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、2,6−ジフルオロ3−メチルベンゾイルクロリド(760mg、4mmol)を用いると、以下の表題中間体(669mg、64%収率)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=264.1(M+1)。
製造例51.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,4−ジフルオロベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド(704mg、4mmol、25℃で16時間撹拌)を用いると、以下の表題中間体(625mg、63%収率)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=250.0(M+1)。
製造例52.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,6−ジクロロベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、2,6−ジアミノピリジン(2.6g、24mmol)、ジオキサン(75mL)、および2,6−ジクロロベンゾイルクロリド(1.68g、8mmol)(25℃で16時間撹拌)を用いると、以下の表題中間体が得られる(1.5g、66%収率)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=282.0(M+1)。
製造例53.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,6−ジフルオロベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、2,6−ジアミノピリジン(2.6g、24mmol)、ジオキサン(75mL)、および2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(1.4g、8mmol)(25℃で16時間撹拌)を用いると、以下の表題中間体(1.5g、75%収率)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=250.1(M+1)が得られる。
製造例54.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,4−ジクロロベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、2,4−ジクロロベンゾイルクロリド(838mg、4mmol)(0〜25℃で16時間撹拌)を用いると、以下の表題中間体(621mg、56%収率)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=282.0(M+1)が得られる。
製造例55.N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,4,6−トリクロロベンズアミド
製造例48と同様の方法を用い、2,6−ジアミノピリジン(2.6g、12mmol)、ジオキサン(80mL)、および2,4,6−トリクロロベンゾイルクロリド(1.95g、8mmol)(0〜25℃で16時間撹拌)を用いると、以下の表題中間体(1.0g、39%収率)が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=316.0(M+1)。
実施例
実施例1.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例1、200mg、0.756mmol)、1−メチルピペリジン−4−オン(0.093mL、0.756mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(208mg、0.982mmol)、酢酸(0.043mL、0.756mmol)およびジクロロメタン(8mL)を混合する。室温で一晩撹拌する。ジクロロメタン(5mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(10mL1Naq.)で洗浄する。有機層を集め、飽和水性NaCl(10mL)で洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下でろ過し、乾燥が得られるまで濃縮する。メタノール中のジクロロメタンおよび2Nアンモニアの20/1混合物で溶離を行うBiotage(登録商標)シリカカートリッジ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(239mg、87%)の遊離塩基を得る。残留物をジエチルエーテル中に溶解させ、エーテル水素クロリドで処理する。得られたゴムをエーテルで粉砕して、以下の表題化合物を白色固体(31mg)として得る:mp180℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=362.1(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.80−7.75(m、2H)、7.23(bs、1H)、7.19(dd、J=2.4Hz、8.3Hz、1H)、7.13(t、J=8.2Hz、1H)、7.08(dd、J=2.4Hz、8.3Hz、1H)、6.67(d、J=7.8Hz、1H)、6.41(dd、J=2.0Hz、8.3Hz、1H)、3.68(bd、J=7.9Hz、1H)、3.36(bs、1H)、2.92−2.81(bm、2H)、2.35(s、3H)、2.82−2.17(bm、2H)、2.10(bd、J=13.0Hz、2H)、1.64−1.51(bm、2H)。C19H23C13FN3Oに関する分析計算値:C、51.95;H、5.39;N、9.57.実測値:C、52.03;H、5.46;N、9.17。
あるいは、乾燥THF(1L)中の1−メチル−4−(3−アミノフェニルアミノ)ピペリジン(92g、17mmol)およびトリエチルアミン(156mL、39mmol)の溶液に対し、窒素下で2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(3.6g、18.6mmol)を滴下方向に1時間よりも長時間加え、その際Tmassを20℃〜26℃で保持する。懸濁液を室温で1時間攪拌する。反応混合物を水(100mL)および30%NaOH(40mL)で急冷して、二相性溶液(pH〜8−9)を得る。メチルt−ブチルエーテル(500mL)で抽出し、有機層を水(100mL)で洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミドを無定形固体として得る。この固体をメチルt−ブチルエーテル(400mL)で懸濁させ、この混合物を還流下で2時間加熱する。混合物を室温まで冷却し、シクロヘキサン(100mL)およびメチルt−ブチルエーテル(250mL)を加える。得られた結晶を濾過し、メチルt−ブチルエーテル(160mL)で洗浄処理し、減圧下において50℃で一晩乾燥させて、2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミドを白色粉末(123g、76%収率)として得る。
実施例1A.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミドフマル酸塩
イソプロパノール(5mL)中の2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド(実施例1の遊離塩基、500mg、1.38mmol)の懸濁液にフマル酸(170mg;1.46mmol)を室温で加える。この懸濁液を還流下で1時間加熱し、室温まで冷却し、2時間事後撹拌する。結晶を濾過し、イソプロパノール(2x0.5mL)で洗浄し、減圧下において40℃で乾燥して、白色固体(665mg、100%収率)を得る。これらの結晶(100mg;0.21mmol)を水(1mL)中で再度懸濁させ、室温で撹拌する。5分間撹拌後、懸濁液はオレンジ色の均一溶液となり(約5分後)、微細結晶が現れる(約10分後)。この混合物を一晩事後撹拌する。その後懸濁液を濾過し、固体を水(0.1mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、表題化合物を純白色の固体(76mg、76%収率)として得る。
実施例2.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−シクロプロピルカルボニル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミドジ塩酸塩(実施例1、48mg、0.134mmol)、ジオキサン(1mL)およびシクロプロピルカルボニルクロリド(0.013mL、0.148mmol)を混合する。J−Kem(登録商標)反応ブロック中で2時間振盪および加熱(106℃)する。SCXカラム(Varian)上に積載し、2Mアンモニアメタノールで溶離して、表題化合物(54mg、93%)の遊離塩基を得る。実施例1に記載の塩形成方法と同様の方法に従うと、以下の表題化合物が白色固体(47mg)として得られる:mp133−6℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=430.1(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):8.31(bs、N−H)、7.76(dd、J=6.0Hz、8.6Hz、1H)、7.61−7.56(m、2H)、7.38(t、J=8.0Hz、1H)、7.19(dd、J=2.4Hz、8.3Hz、1H)、7.09(td、J=2.4Hz、8.2Hz、1H)、6.96(d、J=8.2Hz、1H)、4.62−4.53(m、1H)、2.80(bd、J=11.5Hz、2H)、2.20(s、3H)、2.05(td、J=2.2Hz、12.1Hz、2H)、1.83−1.69(bm、2H)、1.59−1.37(bm、2H)、1.21−1.13(m、1H)、0.99−0.89(bm、2H)、0.56(bd、J=7.4Hz、2H)。C23H26Cl2FN3O2・0.8H2Oに関する分析計算値:C、57.46;H、5.79;N、8.74.実測値:C、57.16;H、5.73;N、8.70。
実施例3.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−シクロブタンカルボニル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル))アミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例2と同様の方法を用い、シクロブチルカルボニルクロリド(0.017mL、0.148mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基、46mg、78%;塩酸塩、30mg)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=444.2(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):8.29(bs、N−H)、7.77(dd、J=6.0Hz、8.8Hz、1H)、7.54(d、J=8.2Hz、1H)、7.50−7.48(bs、1H)、7.34(t、J=8.0Hz、1H)、7.19(dd、J=2.4Hz、8.5Hz、1H)、7.09(td、J=2.3Hz、8.2Hz、1H)、4.56(tt、J=4.2Hz、12.1Hz、1H)、2.89−2.76(m、3H)、2.32−2.18(m、5H)、2.06(td、J=2.1Hz、12.1Hz、2H)、1.82−1.64(bm、6H)、1.54−1.32(bm、2H).C24H28Cl2FN3O2・1.0H2Oに関する分析計算値:C、57.83;H、6.07;N、8.43.実測値:C、57.77;H、5.97;N、8.36。
実施例2.2−クロロ−6−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2−クロロ−6−フルオロ−N−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例2、300mg、1.133mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体(遊離塩基358mg、87%;二塩酸塩415mg)として得られる:mp192−4℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=362.0(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.41(bs、N−H)、7.38−7.32(m、1H)、7.24(bs、1H)、7.13(t、J=8.2Hz、1H)、7.08(td、J=0.9Hz、8.5Hz、1H)、6.66(dd、J=2.0Hz、8.0Hz、1H)、6.41(dd、J=2.1Hz、8.0Hz、1H)、3.69(bd、J=7.9Hz、1H)、3.35(bs、N−H)、2.88−2.80(bm、2H)、2.33(s、3H)、2.19(bt、J=11.2Hz、2H)、2.12−2.05(bm、2H)、1.61−1.50(bm、2H)。C19H23C13FN3O:C、52.49;H、5.33;N、9.66.実測値:C、52.24;H、5.43;N、9.27に関する分析計算。
実施例5.2,6−ジフルオロN−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2,6−ジフルオロN−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例3、300mg、1.208mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基355mg、85%;二塩酸塩411mg):mp198℃(dec);質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=346.0(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.55(bs、N−H)、7.45−7.36(m、1H)、7.24(t、J=1.9Hz、1H)、7.12(t、J=8.0Hz、1H)、6.99(t、J=8.1Hz、2H)、6.66(dd、J=1.4Hz、7.8Hz、1H)、6.40(dd、J=2.0Hz、8.0Hz、1H)、3.67(bd、J=8.1Hz、1H)、3.34(bs、N−H)、2.83(bd、J=11.0Hz、2H)、2.32(s、3H)、2.18(bt、J=11.6Hz、2H)、2.08(bd、J=12.7Hz、2H)、1.59−1.48(m、2H)。C19H23Cl2F2N3Oに関する分析計算値:C、54.55;H、5.54;N、10.04。実測値:C、54.78;H、5.69;N、9.78。
実施例6.2,4−ジフルオロN−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2,4−ジフルオロN−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例4、307mg、1.236mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基394mg、92%;二塩酸塩394mg):mp262℃(dec);質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=346.0(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):8.20−8.02(m、2H)、7.14(t、J=1.9Hz、1H)、7.05(t、J=8.0Hz、1H)、7.00−6.93(m、1H)、6.92−6.80(m、1H)、6.63(dd、J=1.3Hz、7.9Hz、1H)、6.33(dd、J=1.9Hz、7.9Hz、1H)、3.58(bd、J=8.1Hz、1H)、3.27(bs、N−H)、2.73(bd、J=11.8Hz、2H)、2.22(s、3H)、2.07(bt、J=11.1Hz、2H)、2.01(bd、J=12.9Hz、2H)、1.50−1.35(m、2H)。
実施例7.2,4,6−トリフルオロN−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2,4,6−トリフルオロN−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例5、290mg、1.089mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基355mg、90%;二塩酸塩355mg):mp257℃(dec);質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=364.0(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.43(bs、N−H)、7.13(t、J=2.0Hz、1H)、7.05(t、J=8.0Hz、1H)、6.69(t、J=8.2Hz、2H)、6.57(dd、J=1.4Hz、7.8Hz、1H)、6.33(dd、J=1.9Hz、8.1Hz、1H)、3.59(bd、J=8.0Hz、1H)、3.25(bs、N−H)、2.72(bd、J=11.8Hz、2H)、2.22(s、3H)、2.06(bt、J=11.2Hz、2H)、2.00(bd、J=11.7Hz、2H)、1.50−1.35(m、2H)。
実施例8.2−ブロモ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2−ブロモ−N−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例6、304mg、1.044mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基377mg、93%;二塩酸塩395mg):mp192−3℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=388.1(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.65−7.60(m、2H)、7.57(bs、N−H)、7.40(td、J=1.1Hz、7.5Hz、1H)、7.31(td、J=1.7Hz、7.8Hz、1H)、7.24(bt、J=2.1Hz、1H)、7.13(t、J=8.0Hz、1H)、6.67(dd、J=1.5Hz、7.9Hz、1H)、6.40(dd、J=2.0Hz、8.1Hz、1H)、3.68(bd、J=7.9Hz、1H)、3.38−3.29(bm、1H)、2.82(bd、J=11.2Hz、2H)、2.31(s、3H)、2.17(bt、J=11.2Hz、2H)、2.08(bd、J=12.9Hz、2H)、1.58−1.47(m、2H)。C19H24BrCl2N3O・0.25H2Oに関する分析計算値:C、49.00;H、5.30;N、9.02.実測値:C、49.11;H、5.36;N、8.69。
実施例9.2−クロロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2−クロロ−N−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例7、300mg、1.216mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基331mg、79%;二塩酸塩333mg):mp206−8℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=344.0(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.75(bs、N−H)、7.73(dd、J=2.0Hz、7.3Hz、1H)、7.46−7.34(m、3H)、7.25(bt、J=2.1Hz、1H)、7.13(t、J=8.1Hz、1H)、6.68(dd、J=1.3Hz、7.9Hz、1H)、6.40(dd、J=2.0Hz、8.2Hz、1H)、3.67(bd、J=7.7Hz、1H)、3.39−3.29(bm、1H)、2.83(bd、J=11.0Hz、2H)、2.32(s、3H)、2.18(bt、J=11.5Hz、2H)、2.09(bd、J=12.5Hz、2H)、1.59−1.48(bm、2H)。C19H24Cl3N3O・0.5H2Oに関する分析計算値:C、53.60;H、5.92;N、9.87.実測値:C、53.94;H、5.91;N、9.70。
実施例10.2−トリフルオロメトキシN−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、2−トリフルオロメトキシN−(3−アミノフェニル)ベンズアミド(製造例8、300mg、1.013mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基274mg、69%;二塩酸塩325mg):mp159−62℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=394.2(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):8.18(bs、N−H)、8.07(d、J=7.5Hz、1H)、7.55(t、J=7.5Hz、1H)、7.45(t、J=7.5Hz、1H)、7.34(d、J=8.0Hz、1H)、7.21(bs、1H)、7.13(t、J=8.0Hz、1H)、6.68(d、J=7.5Hz、1H)、6.41(d、J=7.5Hz、1H)、3.67(bd、J=7.1Hz、1H)、3.38−3.28(bm、1H)、2.81(bd、J=9.5Hz、2H)、2.30(s、3H)、2.22−2.04(bm、4H)、1.58−1.46(bm、2H)。
実施例11.2,6−ジフルオロN−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
1−メチル−4−(N−(3−アミノフェニル)−N−メチルアミノ)ピペリジン(製造例11,101mg、0.307mmol)、ジクロロメタン(6mL)およびピリジン(0.125mL、1.535mmol)を0℃で結合させる。2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(0.048mL、0.384mmol)を加え、加熱および継続的撹拌を1時間行う。ジクロロメタン(5mL)で希釈し、水酸化ナトリウム(1Naq.、2x8mL)で洗浄する。有機層を集め、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、減圧下で濾過し、乾燥が得られるまで濃縮する.ジクロロメタン/(メタノール中の2Nアンモニア)の20/1混合物による溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物の遊離塩基(88mg、80%)を得る。実施例1に記載の塩形成方法と同様の方法に従うと、以下の表題化合物が黄色固体として得られる(89mg)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=360.1(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.56(bs、1H)、7.44−7.34(m、2H)、7.20(t、J=8.2Hz、1H)、7.00(t、J=8.2Hz、2H)、6.78(d、J=8.0Hz、1H)、6.59(dd、J=2.2Hz、8.2Hz、1H)、3.71−3.63(bm、1H)、3.14−3.04(bm、2H)、2.82(s、3H)、2.41(bs、3H)、2.11−1.97(bm、2H)、1.79(bd、J=13Hz、2H)。
実施例12.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い1,2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(0.049mL、0.384mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(遊離塩基102mg、89%;二塩酸塩67mg、白色固体):mp172℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=376.1(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.80−7.76(m、2H)、7.30(bs、N−H)、7.22−7.18(m、2H)、7.09(td、J=2.4Hz、8.1Hz、1H)、6.80(d、J=8.0Hz、1H)、6.60(dd、J=2.1Hz、8.4Hz、1H)、3.68−3.58(m、1H)、3.03(bd、J=11.0Hz、2H)、2.82(s、3H)、2.36(s、3H)、2.23−2.15(bm、2H)、2.01−1.89(bm、2H)、1.76(bd、J=12.0Hz、2H)。C20H25Cl3FN3O・0.25H2Oに関する分析計算値:C、53.53;H、5.61;N、9.36。実測値:C、53.19;H、5.79;N、9.36。
実施例13.2,4,6−トリフルオロN−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
メタノール(2ml)中の1−メチル−4−(N−(3−アミノフェニル)−N−メチルアミノ)ピペリジン三塩酸塩(製造例11、240mg、1.094mmol)をSCXカラム(2gカートリッジ、Varian)上に積載する。アンモニア(2.0Minメタノール)で溶離して、対応する遊離塩基を得る。乾燥が得られるまで濃縮する。得られた茶色油をジオキサン(2mL)中に溶解させ。当該溶液を2つのアリコート(2x1mL)へと分離させる。これらのアリコートのうち1つを取り出し、ジオキサン(1mL)を加える。2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド(0.052mL、0.401mmol)を加える。振盪し、106.5℃で2時間加熱する。雰囲気温度まで冷却し、SCXカラム(1gカートリッジ、Varian)上に積載する。アンモニア(メタノール中の2.0M)で溶離する。メタノール中のジクロロメタンおよび2.0Mアンモニアの20/1混合物を用いたフラッシュクロマトグラフィーによりさらに精製を行って、表題化合物の遊離塩基を得る(86mg、62%)。実施例1と同様の塩形成方法に従って、以下の表題化合物が白色固体として得られる(99mg):mp199−200℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=378.2(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.44(bs、N−H)、7.31(bs、1H)、7.19(t、J=8.3Hz、1H)、6.80−6.73(m、3H)、6.60(dd、J=2.2Hz、8.3Hz、1H)、3.64(tt、J=4.0Hz、11.9Hz、1H)、3.05(bd、J=10.8Hz、2H)、2.81(s、3H)、2.38(s、3H)、2.28−2.17(bm、2H)、2.06−1.92(bm、2H)、1.76(bd、J=12.2Hz、2H)。
実施例14.2−クロロ−6−フルオロ−N−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例13と同様の方法を用い3,2−クロロ−6−フルオロベンゾイルクロリド(0.052mL、0.401mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基100mg、73%;二塩酸塩114mg):mp214−7℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=376.2(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.44(bs、N−H)、7.39−7.32(m、2H)、7.27−7.24(m、1H)、7.21(t、J=8.1Hz、1H)、7.09(t、J=8.5Hz、1H)、6.80(d、J=8.1Hz、1H)、6.60(dd、J=2.3Hz、8.4Hz、1H)、3.72−3.63(m、1H)、3.09(bd、J=10.1Hz、2H)、2.82(s、3H)、2.41(s、3H)、2.33−2.22(bm、2H)、2.12−1.99(bm、2H)、1.79(bd、J=11.9Hz、2H)。C20H25Cl3FN3O:C、53.53;H、5.61;N、9.36.発見物に関する分析計算値:C、53.85;H、5.72;N、8.99。
製造例56.4−(3−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)フェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
実施例1と同様の方法を用い、1−t−ブトキシカルボニル−4−ピペリドン(158mg、0.793mmol)を用いると、以下の表題遊離塩基化合物(288mg、97%)がオフホワイト色の泡として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=446.2(M−1);1HNMR(CDCl3):7.81(bs、N−H)、7.76(dd、J=6.1Hz、8.4Hz、1H)、7.27(bs、1H)、7.19(dd、J=2.3Hz、8.4Hz、1H)、7.15(t、J=8.0Hz、1H)、7.09(td、J=2.3Hz、8.2Hz、1H)、6.72(bd、J=7.7Hz、1H)、6.45(bd、J=8.0Hz、1H)、4.09−3.99(bm、1H)、3.50−3.41(bm、1H)、2.92(bt、J=11.7Hz、2H)、2.09−2.01(bm、2H)、1.46(s、9H)、1.71−1.54(bm、2H)、1.39−1.33(bm、2H)。
実施例15.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
アセチルクロリド(5mL)および乾燥メタノール(10mL)を窒素雰囲気下において0℃で混合する。0℃で1時間攪拌する。4−(3−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)フェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(製造例56、72mg、0.161mmol)の溶液をメタノール(2mL)中に加える。一晩撹拌する。減圧下で濃縮する。ジエチルエーテル(1mL)で粉砕すると、以下の表題化合物が淡黄色泡として得られる:mp255−7℃;質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=348.2(M+1)。C18H21Cl3FN3O・1.0H2Oに関する分析計算値:C、49.28;H、5.28;N、9.58。実測値:C、49.15;H、4.96;N、9.56。
実施例16.2−クロロ−N−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
2−クロロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩(実施例9、100mg、0.240mmol)、メタノール(3mL)およびホルムアルデヒド(37%aq.、0.195mL、2.39mmol)を混合する。室温で45分間撹拌する。0℃まで冷却する。酢酸(0.412mL、7.20mmol)およびナトリウムシアノホウ化水素(26mg、0.420mmol)を加える。室温で一晩撹拌する。乾燥が得られるまで濃縮する。酢酸エチルおよびヘキサン(8mL)の2/1混合物中に残留物を溶解させ、水酸化ナトリウム(1Naq.、2x6mL)で洗浄する。有機層を分離させ、硫酸マグネシウム上で乾燥させる。減圧下でろ過および濃縮を行う.メタノール中のジクロロメタンおよび2Mアンモニアの20/1混合物で溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーによって精製を行って、以下の表題化合物が遊離塩基として得られる(69mg、80%)。実施例1と同様の塩形成方法に従うと、以下の表題化合物が白色固体として得られる(83mg、白色固体)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=358.2(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.97(bs、N−H)、7.66(dd、J=1.7Hz、7.5Hz、1H)、7.42−7.27(m、4H)、7.17(t、J=8.2Hz、1H)、6.82(dd、J=1.5Hz、8.2Hz、1H)、6.57(dd、J=2.3Hz、8.4Hz、1H)、3.59(tt、J=3.9Hz、11.7Hz、1H)、2.90(bd、J=11.7Hz、2H)、2.78(s、3H)、2.26(s、3H)、2.05(td、J=2.3Hz、12.0Hz、2H)、1.82(qd、J=3.9Hz、12.0Hz、2H)、1.70(bd、J=12.0Hz、2H)。C20H26Cl3N3O・0.25H2Oに関する分析計算値:C、55.18;H、6.14;N、9.65。実測値:C、55.03;H、6.11;N、9.26。
実施例17.2−ブロモ−N−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例16と同様の方法を用い、2−ブロモ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩(実施例8、100mg、0.217mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基62mg、71%;二塩酸塩73mg):mp196−7℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=402.2(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.76(bd、J=11.3Hz、N−H)、7.66−7.57(m、2H)、7.42−7.16(m、4H)、6.88−6.81(m、1H)、6.63−6.56(m、1H)、3.67−3.55(bm、1H)、2.98−2.89(bm、2H)、2.79(bs、3H)、2.27(bs、3H)、2.13−2.02(bm、2H)、1.92−1.78(bm、2H)、1.77−1.68(bm、2H)。C20H26BrCl2N3O・0.5H2Oに関する分析計算値:C、49.61;H、5.62;N、8.68。実測値:C、49.84;H、5.85;N、8.36。
実施例18.2,4−ジフルオロN−(3−(N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例16と同様の方法を用い、2,4−ジフルオロN−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩(実施例6、100mg、0.239mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(遊離塩基79mg、92%;二塩酸塩94mg):mp165−8℃;質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=360.3(M+1)、1HNMR(遊離塩基、CDCl3):8.28(bd、J=13.8Hz、N−H)、8.21−8.12(bm、1H)、7.29−7.23(bm、1H)、7.19(t、J=8.2Hz、1H)、7.06−6.77(bm、3H)、6.60(d、J=7.9Hz、1H)、3.65−3.53(bm、1H)、2.99−2.88(bm、2H)、2.81(bs、3H)、2.30(bs、3H)、2.09(bt、J=11.0Hz、2H)、1.92−1.78(bm、2H)、1.73(bd、J=11.0Hz、2H)。C20H25Cl2F2N3Oに関する分析計算値:C、55.56;H、5.83;N、9.72。実測値:C、55.62;H、5.95;N、9.69。
製造例57.4−(N−(3−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)フェニル)メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル
実施例16と同様の方法を用い、4−(3−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)フェニルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(製造例56、165mg、0.368mmol)を用いると、以下の表題遊離塩基化合物(169mg、99%)が
得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=462.2(M+1).1HNMR(CDCl3):8.13(bs、N−H)、7.67(dd、J=6.0Hz、8.6Hz、1H)、7.31(bt、J=2.0Hz、1H)、7.18(t、J=8.2Hz、1H)、7.13(dd、J=2.3Hz、8.6Hz、1H)、7.01(td、J=2.3Hz、8.2Hz、1H)、6.83(bd、J=8.0Hz、1H)、6.59(dd、J=2.3Hz、8.4Hz、1H)、4.24−4.14(bm、2H)、3.72(tt、J=3.8Hz、11.5Hz、1H)、2.76−2.73(m、5H)、1.74−1.56(bm、4H)、1.45(s、9H)。
実施例19.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−ピペリジン−4−イル)メチルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例15と同様の方法を用い、4−(N−(3−(2−クロロ−4−フルオロベンゾイルアミノ)フェニル)メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(製造例57、169mg、0.366mmol)を用いると、以下の表題化合物がオフホワイト色の固体として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=362.1(M+1);1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.84(bs、N−H)、7.68(dd、J=6.1Hz、8.6Hz、1H)、7.21−7.19(m、1H)、7.15−7.09(m、2H)、7.00(td、J=2.3Hz、8.2Hz、1H)、6.75(bd、J=8.0Hz、1H)、6.54(dd、J=2.1Hz、8.4Hz、1H)、3.68−3.59(bm、1H)、3.25−3.08(bm、2H)、2.74(s、3H)、2.73−2.62(bm、2H)、1.81−1.60(bm、4H)。C19H23C13FN3O・0.1H2Oに関する分析計算値:C、52.27;H、5.36;N、9.63。実測値:C、52.60;H、5.75;N、9.29。
実施例20.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−エチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、1−エチルピペリジン−4−オン(0.102mL、0.756mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(143mg、50%)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=376.1(M+1);1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.77(bs、N−H)、7.76(dd、J=6.1Hz、8.7Hz、1H)、7.21(d、J=2.1Hz、1H)、7.18(dd、J=2.5Hz、8.3Hz、1H)、7.12(t、J=8.1Hz、1H)、7.08(td、J=2.5Hz、8.3Hz、1H)、6.67(bd、J=8.0Hz、1H)、6.40(dd、J=2.0Hz、8.1Hz、1H)、3.67(bd、J=8.0Hz、1H)、3.39−3.29(bm、1H)、2.92−2.85(bm、2H)、2.42(q、J=7.2Hz、2H)、2.16−2.05(bm、4H)、1.55−1.44(bm、2H)、1.09(t、J=7.2Hz、3H)。
実施例21.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−プロピルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例1と同様の方法を用い、1−プロピルピペリジン−4−1(0.114mL、0.756mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(262mg、89%)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=390.2(M+1);1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.89(bs、N−H)、7.71(dd、J=6.0Hz、8.7Hz、1H)、7.19(bt、J=2.0Hz、1H)、7.16(dd、J=2.5Hz、8.6Hz、1H)、7.11(t、J=8.0Hz、1H)、7.05(td、J=2.5Hz、8.1Hz、1H)、6.68(bd、J=8.0Hz、1H)、6.39(dd、J=2.0Hz、8.0Hz、1H)、3.67(bd、J=7.8Hz、1H)、3.36−3.26(bm、1H)、2.86(bd、J=11.6Hz、2H)、2.32−2.27(m、2H)、2.14−2.02(bm、4H)、1.56−1.43(bm、4H)、0.89(t、J=7.4Hz、3H)。
実施例22.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−(1−プロピルピペリジン−4−イル)メチルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
実施例16と同様の方法を用い、2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−プロピルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩(実施例21、71mg、0.153mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(43mg、69%)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=404.1(M+1);1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.87(bs、N−H)、7.64(dd、J=6.1Hz、8.6Hz、1H)、7.20(s、1H)、7.14−7.07(m、2H)、6.97(td、J=2.3Hz、8.2Hz、1H)、6.75(d、J=8.2Hz、1H)、6.51(dd、J=2.1Hz、8.6Hz、1H)、3.54(tt、J=3.8Hz、11.7Hz、1H)、2.97(bd、J=11.4Hz、2H)、2.73(s、3H)、2.27−2.22(m、2H)、1.98(bt、J=11.7Hz、2H)、1.80(bqd、J=3.5Hz、12.5Hz、2H)、1.66(bd、J=11.7Hz、2H)、1.51−1.41(m、2H)、0.83(t、J=7.4Hz、3H)。
実施例23.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−(1−(2−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)エチル)ピペリジン−4−イル)メチルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩
1−イソプロピル−2−ヒドロキシエチル−1H−ピラゾール(製造例10、2g、12.9mmol)およびトリエチルアミン(3.6mL、25.9mmol)を30mLのTHF中で混合する。塩化メタンスルホニル(1.3mL、15.6mmol)を加え、36時間撹拌する。水および酢酸エチルで希釈する。水性層の分離および抽出をCH2Cl2で行う(2回)。有機物を結合させ、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮する。この粗製混合物の一部位(55mg、0.237mmol)を取り出し、2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(N−ピペリジン−4−イル)メチルアミノ)フェニル)ベンズアミド二塩酸塩(実施例19、78mg、0.179mmol)、炭酸カリウム(99mg、0.716mmol)およびアセトニトリル(3mL)と混合する。撹拌し、80℃で一晩加熱する。室温まで冷却し、シリカプラグを通じてろ過する。ろ過された液体を濃縮する。メタノール中のCH2Cl2および2.0Mアンモニアの20/1混合物での溶離を行うフラッシュクロマトグラフィーを通じて精製を行う。残留物をジエチルエーテル中に溶解させ、エーテルの水素クロリドで処理する。得られたゴムをエーテルで粉砕して、以下の表題化合物をオフホワイト色の固体として得る(53mg、60%)。質量スペクトル(遊離塩基、イオンスプレー):m/z=498.1(M+1);1HNMR(遊離塩基、CDCl3):7.79(bs、N−H)、7.78(dd、J=6.0Hz、8.7Hz、1H)、7.35(s、1H)、7.29(bs、1H)、7.24(s、1H)、7.23−7.18(m、2H)、7.09(td、J=2.5Hz、8.2Hz、1H)、6.80(bd、J=7.8Hz、1H)、6.61(dd、J=2.3Hz、8.3Hz、1H)、4.44(septet、J=6.4Hz、1H)、3.69−3.60(bm、1H)、3.11(bd、J=11.0Hz、2H)、2.83(s、3H)、2.71−2.64(bm、2H)、2.60−2.55(bm、2H)、2.21−2.11(bm、2H)、1.94−1.83(bm、2H)、1.81−1.74(bm、2H)、1.48(d、J=6.4Hz、6H)。
実施例24.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−4−フルオロフェニル)ベンズアミド塩酸塩
不活性雰囲気下で、2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ベンズアミド(製造例14、481mg、1.7mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(384mg、.42mL、3.4mmol)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)の混合物を15分間攪拌する。氷酢酸(306mg、0.3mL、5.1mmol)を加える。1時間後、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(900mg、4.25mmol)を加える。反応を一晩行う。反応混合物を酢酸エチル(200mL)中に注入し、水性NaOH(2N、30mL)で洗浄する。有機層を分離し、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、減圧下で溶媒を除去する。シリカゲル上のクロマトグラフィー(これは、CH2Cl2中の(メタノール中の2MNH3)の4%〜6%の勾配を用いる)によって残留物をさらに精製して、表題化合物の遊離塩基を得る(443mg、69%収率)。生成物のそのHCl塩への変換を、CH2Cl2中へ生成物を溶解させ、ジエチルエーテル中の過分な1.0M HClで処理することにより、行う。さらにエーテルを付与して、以下の表題化合物を白色固体として沈殿させる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=380.2(M+1);C19H20ClF2N3O・HCl・H2Oに関する分析計算値:C、52.54;H、5.34;N、9.68.実測値:C、52.93;H、5.29;N、9.65;LY653915:1HNMRδ(メタノール−d4)7.72(dd、1H)、7.60(m、1H)、7.37(dd、1H)、7.14(m、3H)、3.74(m、1H)、3.62(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.88(s、3H)、2.36(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例25.2,4−ジフルオロN−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)−4−フルオロフェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例24と同様の手順を用い、2,4−ジフルオロN−(3−アミノ−4−フルオロフェニル)ベンズアミド(製造例16、452mg、1.7mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(384mg、.42mL、3.4mmol)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)、氷酢酸(306mg、0.3mL、5.1mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(900mg、4.25mmol)を用いて、表題化合物の遊離塩基(434mg、70%収率)および表題化合物。質量スペクトル(イオンスプレー)を得る:m/z=364.1(M+1);C19H20F3N3O・HCl・H2Oに関する分析計算値:C、54.61;H、5.55;N、10.06.実測値:C、54.48;H、5.36;N、9.93;1HNMRδ(メタノール−d4)7.79(m、1H)、7.63(d、1H)、7.11(m、4H)、3.74(m、1H)、3.62(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.88(s、3H)、2.36(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例26.3−メチル−N−(3−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ブチルアミド塩酸塩
1−メチル−4−(3−アミノフェニルアミノ)ピペリジントリアセテート(製造例18、460mg、1.17mmol)およびCH2Cl2(13mL)を結合させ、撹拌を行い、0℃まで冷却する。イソバレリルクロリド(135μL、1.05mmol)を加え、室温で18時間撹拌する。5gのSCXカートリッジ(mega bond elut、Varian)上に積載する。メタノールで樹脂を洗浄した後、メタノール中の2Mアンモニアで生成物を溶離する。真空中で濃縮を行い、シリカゲル上のクロマトグラフによって、CH2Cl2中の1〜15%の勾配(メタノール中の2Mアンモニア)で溶離を行う。真空中で濃縮を行う。精製された油(115mg、38%単離収率)をメタノール中に溶解させ、固体NH4Cl(21.2mg、1eq)を加え、溶液を室温で15分間超音波分解する。真空中で濃縮を行って、表題化合物を提供する。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=290.2(M+1);C17H28ClN3O・0.1H2Oに関する分析計算値:計算値:C、62.31;H、8.67;N、12.82.実測値:C、62.32;H、8.78;N、12.56。
実施例27.4−フルオロ−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例26と同様の方法を用い、4−フルオロベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(127mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=328.1(M+1);C19H23ClFN3O・0.1H2Oに関する分析計算値:計算値:C、62.41;H、6.39;N、11.49。実測値:C、62.13;H、6.55;N、11.14。
実施例28.シクロプロパン−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)カルボキサミド塩酸塩
実施例26と同様の方法を用い、シクロプロパンカルボニルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(80mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=274.1(M+1);C16H24ClN3O・1.0H2Oに関する分析計算値:計算値:C、58.62;H、7.99;N、12.82.実測値:C、58.47;H、8.00;N、12.73。
実施例29.2−メチル−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例26と同様の方法を用い、2−メチルベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(32mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=324.2(M+1);1HNMRδ(DMSO、ppm)10.02(s、1H)、7.37(m、1H)、7.25(m、4H)、7.02(t、J=8.1,16.1Hz、1H)、6.82(d、J=7.7Hz、1H)、6.34(d、J=8.4Hz、1H)、5.76(m、1H)、3.40(m、2H)、3.11(bs、2H)、2.71(s、3H)、2.36(s、3H)、2.29(s、1H)、2.05(m、2H)、1.70(m、2H)。
実施例30.N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)イソニコチンアミドド
実施例26と同様の方法を用い、HCl塩を製造しないで、イソニコニチンクロリドを用いると、表題化合物が黄色油(30mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=310.0(M+1)。
実施例31.2,6−ジクロロ−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例26と同様の方法を用い、2,6−ジクロロベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(174mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=378.0(M+1);1HNMRδ(DMSO、ppm)10.45(s、1H)、7.52(m、2H)、7.22(m、2H)、7.05(t、J=8.1,16.1Hz、1H)、6.76(d、J=8.1Hz、1H)、6.38(d、J=8.1Hz、1H)、5.84(d、J=7.0Hz、1H)、3.40(m、2H)、3.17(bs、2H)、2.72(s、3H)、2.30(s、1H)、2.06(m、2H)、1.69(m、2H)。
実施例32.N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩
実施例26と同様の方法を用い、2−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(147mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=378.1(M+1);1HNMRδ(DMSO、ppm)10.29(s、1H)、7.75(m、2H)、7.21(m、3H)、7.04(t、J=8.1,16.1Hz、1H)、6.77(d、J=7.7Hz、1H)、6.37(d、J=7.7Hz、1H)、5.81(d、J=7.3Hz、1H)、3.40(m、2H)、3.10(bs、2H)、2.72(s、3H)、2.30(s、1H)、2.06(m、2H)、1.71(m、2H)。
実施例33.4−フルオロ−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩
実施例26と同様の方法を用い、4−フルオロ−2−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを用いて、以下の表題化合物が白色固体(174mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=396.1(M+1);C20H22ClF4N3O・0.5H2Oに関する分析計算値:計算値:C、54.49;H、5.26;N、9.53.実測値:C、54.88;H、5.56;N、9.89。
実施例34.2,6−ジクロロ−N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
2,6−ジクロロ−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩(実施例31,168mg、0.40mmol)を5mLのメタノール中に溶解させる。過剰な50%水性ホルムアルデヒド溶液(600μL)を加え、反応物を0.5時間攪拌する。酢酸を加えることによって溶液をpH=5まで調節し、ナトリウムシアノホウ化水素(100mg)を加え、反応物をさらに18時間撹拌する。5gのSCXカートリッジ(mega bond elut、Varian)上に積載する。樹脂をメタノールで洗浄し、生成物を2MNH3/メタノールで除去する。得られた油(153mg、98%単離収率)をメタノール中に溶解させ、NH4Cl(20.9mg、1eq)を固体として加え、当該溶液の超音波分解を室温で15分間行う。真空中で濃縮して、以下の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=392.3(M+1);mp164.2℃。
実施例35.4−フルオロ−N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例34と同様の方法を用い、4−フルオロ−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩(実施例27FE47)を用いると、以下の表題化合物が白色固体(102mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=342.4(M+1);mp76.1℃。
実施例36.2−メチル−N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩
実施例34と同様の方法を用い、2−メチル−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)ベンズアミド塩酸塩(実施例39)を用いると、以下の表題化合物が白色固体(25mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=338.4(M+1);mp82.4℃。
実施例37.4−フルオロ−N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩
実施例34と同様の方法を用い、4−フルオロ−N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩(実施例33)を用いると、以下の表題化合物が白色固体(114mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=410.4(M+1);mp113.8℃。
実施例38.N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩
実施例34と同様の方法を用い、N−(3−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩(実施例32)を用いると、以下の表題化合物が白色固体(125mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=392.4(M+1);mp84.5℃。
製造例58.(2S,4S)−4−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−フェニルアミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル
N−(3−アミノ−フェニル)−2−クロロ−4−フルオロ−ベンズアミド(製造例1、200mg、0.756mmol)および(2S)−2−メチル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル(161mg、0.756mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)中に溶解させる。酢酸(52μL、0.907mmol)およびナトリウムトリアセトキシホウ化水素(192mg、0.907mmol)を加え、室温で18時間撹拌する。反応物を45℃まで4時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、メタノールでSCXカラム上に積載する。カラムをメタノールで洗浄し、メタノールの2Mアンモニアで洗い流し、真空中で濃縮する。表題化合物の収率161mg(46%)が得られるまで、カラムクロマトグラフィー(20%〜75%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製を行う。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z462.4(M+1);1HNMR:δ(CDCl3、ppm)7.76(m、2H)、7.20(m、1H)、7.15(m、1H)、7.10(m、1H)、6.70(d、J=7.6Hz、1H)、6.40(d、J=8.4Hz、1H)、4.20(m、1H)、3.82(m、2H)、3.67(bs、1H)、3.20(m、1H)、2.00(m、2H)、1.65(m、2H)、1.47(s、9H)、1.27、(m、4H)。
実施例39.2−クロロ−4−フルオロ−N−((2S,4S)−3−(2−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド塩酸塩
(2S,4S)−4−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−フェニルアミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル(製造例58、137mg、0.296mmol)をトルエン(10mL)中に溶解させる。p−塩化トルエンスルホニル(152mg、0.798mmol)を加え、100℃まで2時間加熱する。室温まで冷却し、メタノールでSCXカラム上に積載する。メタノールでカラムを洗浄し、メタノールの2Mアンモニアで洗い流し、真空中で濃縮を行う。カラムクロマトグラフィー(メタノール/CH2Cl2中の0%〜15%の2MNH3)によって精製して、油を得る。メタノール中に溶解された一当量の塩化アンモニウムによる超音波処理によって塩酸塩を製造して、75mg(64%)の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=362.1(M+1);1HNMRδ(D2O/DCl、ppm)7.78(s、1H)、7.49(m、3H)、7.21(t、J=9Hz、18Hz、2H)、7.07(t、J=9.0Hz、18.0Hz、1H)、3.83(m、1H)、3.45(m、1H)、3.20(m、1H)、2.95(m、1H)、2.18(m、2H)、1.80(m、1H)、1.65(m、1H)、1.20(d、J=6.6Hz、3H);mp202℃(dec.)。
実施例40.2−クロロ−N−((2S,4S)−3−(1,2−ジメチルピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−4−フルオロ−ベンズアミド塩酸塩
2−クロロ−4−フルオロ−N−((2S,4S)−3−(2−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド塩酸塩(実施例39、50mg、0.125mmol)をメタノール(5mL)中に溶解させる。酢酸(22μL、0.375mmol)を加えた後、ナトリウムシアノホウ化水素(11.8mg、0.188mmol)に続く。0℃まで冷却し、37%のホルムアルデヒド(11.2μL、0.138mmol)を加える。室温まで加熱し、18時間撹拌する。水性飽和重炭酸ナトリウムおよびジクロロメタンを加える。ジクロロメタン(2x25mL)で有機層および抽出物水性を分離させる。有機抽出物を結合させ、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空中で濃縮する。カラムクロマトグラフィー(メタノール/CH2Cl2中の0%〜10%の2MNH3)によって精製して、油を得る。メタノール中に溶解された一当量の塩化アンモニウムでの超音波処理によって塩酸塩を製造して、28mg(54%)の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z376.2(M+1);1HNMRδ(D2O/DCl、ppm)7.71(s、1H)、7.90(m、3H)、7.16(m、2H)、7.02(m、1H)、3.82(m、1H)、3.48(m、1H)、3.12(m、1H)、2.98(m、1H)、2.68(s、3H)、2.15(m、2H)、1.83(s、1H)、1.72(m、1H)、1.20(d、J=6.3Hz、3H);mp91−4℃。
製造例59.(2R、4R)−4−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−フェニルアミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル
N−(3−アミノ−フェニル)−2−クロロ−4−フルオロ−ベンズアミド(製造例1、200mg、0.756mmol)および(2R)−2−メチル−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル(161mg、0.756mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)中に溶解させる。酢酸(52μl、0.907mmol)およびナトリウムトリアセトキシホウ化水素(192mg、0.907mmol)を加え、室温で18時間撹拌する。反応物を45℃まで4時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、メタノールでSCXカラム上に積載する。メタノールでカラムを洗浄し、メタノール中の2Mアンモニアで洗い流し、真空中で濃縮する。カラムクロマトグラフィー(20%〜75%の酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、80mg(23%)の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=462.4(M+1);1HNMR:δ(CDCl3、ppm)7.76(m、2H)、7.20(m、1H)、7.15(m、1H)、7.10(m、1H)、6.70(d、J=7.6Hz、1H)、6.40(d、J=8.4Hz、1H)、4.20(m、1H)、3.82(m、2H)、3.67(bs、1H)、3.20(m、1H)、2.00(m、2H)、1.65(m、2H)、1.47(s、9H)、1.27、(m、4H)。
実施例41.2−クロロ−4−フルオロ−N−((2R、4R)−3−(2−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド塩酸塩
(2R、4R)−4−(3−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−フェニルアミノ)−2−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル(製造例59、119mg、0.258mmol)をトルエン(5mL)中に溶解させる。p−塩化トルエンスルホニル(152mg、0.798mmol)を加え、100℃まで3時間加熱する。室温まで冷却し、メタノールでSCXカラム上に積載する。カラムをメタノールで洗浄し、メタノール中の2Mアンモニアで洗い流し、真空中で濃縮する。カラムクロマトグラフィー(メタノール/CH2Cl2中の0%〜10%の2MNH3)によって精製して、油を得る。メタノール中に溶解された一当量の塩化アンモニウムによる超音波処理によって塩酸塩を製造して、40mg(39%)の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=362.1(M+1);1HNMRδ(D2O/DCl、ppm)7.78(s、1H)、7.49(m、3H)、7.21(t、J=9.0Hz、18.0Hz、2H)、7.07(t、J=9.0Hz、18.0Hz、1H)、3.83(m、1H)、3.45(m、1H)、3.20(m、1H)、2.95(m、1H)、2.18(m、2H)、1.80(m、1H)、1.65(m、1H)、1.20(d、J=6.6Hz、3H);mp182−5℃。
実施例42.2−クロロ−N−((2R、4R)−3−(1,2−ジメチルピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−4−フルオロ−ベンズアミド塩酸塩
2−クロロ−4−フルオロ−N−((2R、4R)−3−(2−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド塩酸塩(実施例41、30mg、0.075mmol)をメタノール(5mL)中に溶解させる。酢酸(13μL、0.225mmol)を加えた後、ナトリウムシアノホウ化水素(7.1mg、0.113mmol)に続く。0℃まで冷却し、37%のホルムアルデヒド(6.7μL、0.083mmol)を加える。室温まで加熱し、18時間攪拌する。水性飽和重炭酸ナトリウムおよびジクロロメタンを加える。ジクロロメタン(2x25mL)で有機層および抽出物水性を分離させる。有機抽出物を結合させ、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、真空中で濃縮を行う。カラムクロマトグラフィー(メタノール/CH2Cl2中の0%〜10%の2MNH3)によって精製を行って、油を得る。メタノール中に溶解された一当量の塩化アンモニウムによる超音波処理によって塩酸塩を製造して、21mg(68%)の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=376.4(M+1);mp159−62℃。
実施例43.2−クロロ−4−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(1−メチル−ピペリジニアミノ)−フェニル)−ベンズアミド
2−フルオロ−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例20)(0.08g)および2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(83mg)を1,4−ジオキサン(5mL)中で混合し、還流において2時間加熱する。酢酸エチル/飽和水性NaCl間の反応混合物のパーティションを行い、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、シリカゲルカラム(10g)(メタノール中のジクロロメタン−2MNH3、勾配)上で蒸発および精製を行って、0.106gの表題化合物(78%収率)を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=380(M+1);1HNMR(CDCl3):8.19(brs、1H)、7.83(dd、1H)、7.66(dd、1H)、7.19(dd、1H)、7.09(ddd、1H)、7.00(dd、1H)、6.52(ddd、1H)、3.76(brd、1H)、3.29(m、1H)、2.81(brd、2H)、2.29(s、3H)、2.13(m、2H)、2.05(m、2H)、1.52(m、2H)。
ベンズアミドをメタノール中に溶解させ、0.28mLの1NHClをエーテル中に加え、蒸発させて、そのモノ塩酸塩を得る。
実施例44.2−クロロ−4−フルオロ−N−(2−フルオロ−3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−フェニル)−ベンズアミド
1,4−ジオキサン(5mL)中の2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(40mg)で2−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例22、44mg)を還流において2時間加熱する。メタノール(5mL)で反応混合物を希釈し、SCXカラム(10g)上に積載する。メタノールで洗浄後、メタノール中の2MNH3で生成物を溶離させ、蒸発させて、73mgの表題化合物を得る。質量スペクトル(電子スプレー)m/z=394(M+1);1HNMR(CDCl3):8.29(brd、1H)、7.94(t、1H)、7.81(dd、1H)、7.18(dd、1H)、7.05(m、2H)、6.77(ddd、1H)、3.15(m、1H)、2.72(s、3H)、2.26(s、3H)、1.96(m、2H)、1.83(m、2H)、1.70(m、2H)。
ベンズアミドをジクロロメタン中に溶解させ、エーテル中の0.185mLの1NHClを加え、蒸発させ、真空中で乾燥させて、そのモノ塩酸塩を得る。
実施例45.2,4,6−トリフルオロN−(2−フルオロ−3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−フェニル)−ベンズアミド
2−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例22、60mg)および2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド(59mg)の混合物を1,4−ジオキサン(5mL)中で2時間加熱する。反応混合物をメタノール(5mL)で希釈し、SCXカラム(10g)上に積載する。メタノールで洗浄後、生成物の溶離メタノール中の2MNH3で行い、シリカゲルカラム(4g、溶媒:メタノール中のジクロロメタン−2MNH3、勾配)上で蒸発および精製を行って、94mgの表題化合物を得る。質量スペクトル(電子スプレー)m/z=396(M+1);1HNMR(CDCl3):7.96(m、1H)、7.84(brs、1H)、7.05(m、1H)、6.79(m、3H)、3.48(d、1H)、3.16(m、3H)、2.91(brd、2H)、2.74(s、3H)、2.27(s、3H)、1.97(m、2H)、1.84(m、2H)、1.72(m、2H)。
ベンズアミドをメタノール(2mL)中に溶解させ、1NHClをエーテル(0.24mL)中に加え、蒸発させて、そのモノ塩酸塩を得る。
実施例46.2,4−ジフルオロN−(2−フルオロ−3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−フェニル)−ベンズアミド
実施例45と同様の方法を用い、2,4−ジフルオロベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(電子スプレー)m/z=378(M+1);1HNMR(CDCl3):8.67(brd、1H)、8.21(m、1H)、8.00(m、1H)、7.04(m、1H)、6.94(m、1H)、6.77(m、1H)、3.17(m、1H)、2.90(brd、2H)、2.75(s、3H)、2.26(s、3H)、1.97(m、2H)、1.84(m、2H)、1.72(m、2H)。
上記実施例と同様の方法を用いると、当該モノ塩酸塩が得られる。
実施例47.2−クロロ−N−(3−(エチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−2−フルオロ−フェニル)−4−フルオロ−ベンズアミド
N−エチル−2−フルオロ−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例27)および2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(23mg)の混合物を1,4−ジオキサン(5mL)中で還流において1時間加熱する。メタノール(5mL)で希釈し、SCXカラム(10g)上に積載し、メタノールで洗浄し、メタノール中の2MNH3で生成物を溶離し、蒸発させて、表題化合物を得る。質量スペクトル(電子スプレー)m/z=408(M+1)。HPLCによってさらに精製して、ジ−トリフルオロ酢酸塩を得る。
実施例48.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−フルオロ−5−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−フェニル)−ベンズアミド
5−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例29、0.036g、0.15mmol)、2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルクロリド(0.044g、0.23mmol)および1,4−ドキサン(2mL)を結合させ、還流において攪拌および加熱する。3時間後、雰囲気温度まで冷却する。SCXカラム(10g)上に積載し、メタノールで洗浄し、2Mアンモニア−メタノールで溶離する。溶離剤を濃縮して、0.059g(100%)の表題化合物を遊離塩基として得る。この材料をジクロロメタン(5mL)中に溶解させ、1M塩酸でエーテル(0.15mL、0.15mmol)中で処理する。濃縮して、表題化合物を茶色粉末として得る:高分解能質量スペクトル:Obs.m/z394.1495;計算されたm/z394.1497;遊離塩基の1HNMR(CDCl3):7.8(bs、1H)、7.7(m、1H)、7.2(m、1H)、7.1(m、1H)、6.8(s、1H)、6.7(m、1H)、6.2(m、1H)、3.5(m、1H)、2.9(m、2H)、2.8(s、3H)、2.3(s、3H)、2.1(m、2H)、1.9(m、2H)、1.7(m、2H)。
実施例48と同様の方法を用いて、以下の化合物を調製、単離し、モノ塩酸塩に変換する。
実施例53.4−フルオロ−N−(3−フルオロ−5−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド二塩酸塩
4−フルオロベンゾイルクロリド(403mg、2.54mmol)を、トリエチルアミン(514mg、0.71mL、5.08mmol)およびTHF(10mL)(0℃)中の5−フルオロ−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例32、320mg、2.54mmol)の溶液にゆっくりと加える。混合物を一晩攪拌し、温度を徐々に室温まで上げる。0.1N NaOH溶液で反応物を急冷し、酢酸エチルで混合物を3回抽出する。有機層を集め、飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って、固体を得る。クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中の25〜40%の酢酸エチルで溶離)によって精製して、379mg(60%)のN−(3−アミノ−5−フルオロ−フェニル)−4−フルオロ−ベンズアミドを得る。
上記ベンズアミド(379mg、1.53mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(345mg、3.06mmol)、THF(1.5mL)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、分子篩(4Å)(0.7g)および酢酸(276mg、0.26mL、4.59mmol)を混合する。ナトリウムトリアセトキシホウ化水素を部分的に加え、混合物を室温で一晩撹拌する。0.1N NaOH溶液で反応物を急冷し、CH2Cl2で混合物を3回抽出する。有機層を集め、Na2SO4上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って、粗製残留物を得る。クロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2中の5.5%2M NH3−メタノールでの溶離)による精製により、表題化合物の434mg(82%)の遊離塩基が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=346.1;1HNMR(CDCl3、ppm):7.86(m、3H)、7.14(t、2H)、6.88(s、br、1H)、6.60(dt、1H)、6.10(dt、1H)、3.79(d、1H)、3.24(m、1H)、2.78(m、2H)、2.31(s、3H)、2.17−2.03(m、4H)、1.42(m、2H)。この遊離塩基をメタノール中に溶解させ、2当量の1N HClをジエチルエーテル中に加える。溶媒を除去し、ジエチルエーテルで洗浄する。溶媒を除去して、表題化合物を得る:二塩酸塩:C19H21F2N3O・2HClに関する分析計算値:C、54.55;H、5.54;N、10.04.実測値:C、54.58;H、5.45;N、9.84。
実施例54.2,6−ジフルオロN−(3−フルオロ−5−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド二塩酸塩
実施例53と同様の方法を用い、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(448mg、2.54mmol)を用いると、表題化合物の515mg(56%2工程収率)の遊離塩基が得られる。実施例59において記載された塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=364.1(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):7.63(s、br、1H)、7.55(m、1H)、7.40(s、1H)、7.13(t、2H)、7.02(s、br、1H)、6.67(dt、1H)、6.24(dt、1H)、3.90(m、1H)、3.41(m、1H)、2.92(m、2H)、2.43(s、3H)、2.22(m、4H)、1.60(m、2H).二塩酸塩:C19H20F3N3O・2HClに関する分析計算値:C、52.31;H、5.08;N、9.63.実測値:C、52.65;H、4.96;N、9.44。
実施例55.2,4,6−トリフルオロN−(3−フルオロ−5−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例53と同様の方法を用い、2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド(494mg、2.54mmol)を用いると、表題化合物の525mg(54%2工程収率)の遊離塩基が得られる。実施例59において記載された塩形成方法と同様の方法を用いて、1当量のHClを用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=382.1(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):7.87(s、br、1H)、6.85(s、br、1H)、6.70(m、2H)、6.54(m、1H)、6.11(dt、1H)、3.80(d、1H)、3.25(m、1H)、2.75(m、2H)、2.30(s、3H)、2.16−2.02(m、4H)、1.49(m、2H)。モノ塩酸塩:C19H19F4N3O・HCl・H2Oに関する計算値:C、52.36;H、5.09;N、9.64.実測値:C、52.71;H、4.78;N、9.62。
実施例56.2−クロロ−6−フルオロ−N−(3−フルオロ−5−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド二塩酸塩
実施例53と同様の方法を用い、2−クロロ−6−フルオロベンゾイルクロリド(490mg、2.54mmol)を用いると、表題化合物の667mg(69%2工程収率)の遊離塩基が得られる。実施例59において記載された塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=380.0(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):7.38(m、2H)、7.28(m、1H)m7.12(m、1H)、6.91(s、br、1H)、6.56(dt、1H)、6.14(dt、1H)、3.83(d、1H)、3.29(m、1H)、2.77(m、2H)、2.33(s、3H)、2.20−2.06(m、4H)、1.55(m、2H)。二塩酸塩:C19H20ClF2N3O・2HCl・0.4H2Oに関する分析計算値:C、49.61;H、5.00;N、9.14.実測値:C、49.27;H、4.55;N、9.08。
実施例57.2−クロロ−4−フルオロ−N−(3−フルオロ−5−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−フェニル)−ベンズアミド二塩酸塩
実施例53と同様の方法を用い、2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(490mg、2.54mmol)を用いると、表題化合物の654mg(68%2工程収率)の遊離塩基が得られる。実施例59において記載された塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=380.0(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):7.82(m、2H)、7.24(dd、1H)、7.17(m、1H)、6.90(s、br、1H)、6.60(m、1H)、6.15(dt、1H)、3.83(d、1H)、3.31(m、1H)、2.85(m、2H)、2.35(s、3H)、2.23−2.08(m、4H)、1.53(m、2H)。二塩酸塩:C19H20ClF2N3O・2HClに関する分析計算値:C、50.40;H、4.89;N、9.28.実測値:C、50.43;H、4.60;N、9.29。
5−フルオロ−N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ベンゼン−1,3−ジアミン(製造例31、ジオキサン中の200μLの0.5M溶液)および適切なR−酸クロリド(0.10mmol)を90℃まで2時間加熱することにより、実施例58〜65を合成する。10%酢酸/メタノール(0.5mL)で反応混合物を希釈する。得られた溶液を2gSCXカラムに直接付与する。メタノールで充分に洗浄した後、1Mアンモニア−メタノールでカラムを溶離し、溶離剤を濃縮し、ハイスループットマスガイデッドクロマトグラフィーによりさらに精製する。これらの化合物は、4.5min中の10〜90%溶媒B勾配を用いたMetachem(登録商標)C
18カラム(モノクロ3ミクロン、2.5x25cm)を用いたクロマトグラフィーによって特徴付けられ、ここで、溶媒Aは水中の0.1%トリフルオロ酢酸であり、溶媒Bはアセトニトリル中の0.1%トリフルオロ酢酸である。この手順を、実施例64〜71において並行して繰り返す。
実施例66.4−シアノ−N−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミド塩酸塩
4−シアノベンゾイルクロリド(300μL、1.80mmol)、2,6−ジアミノピリジン(600mg、5.5mmolおよびジオキサン(10mL)を結合させ、室温で2時間攪拌する。水中に注入し、5N NaOHを加えることによりpH>12まで調節する。CH2Cl2での抽出を2回行い、有機物を結合させ、MgSO4上で乾燥させ、濃縮する。クロマトグラフ(シリカゲル、0〜10%メタノール/CH2Cl2での溶離)を行う。精製された中間体N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−4−シアノ−ベンズアミド(202mg、0.84mmol、47%)をTHF(10mL)中に溶解させる。この1−メチル−4−ピペリドン(77mg、0.68mmol)に対し、酢酸(150μL、2.5mmol)、およびナトリウムトリアセトキシホウ化水素(440mg、2.10mmol)を加える。反応物を室温で18時間攪拌し、飽和水性NaHCO3の添加によって急冷する。水性層の抽出を酢酸エチルによって2回行い、組み合わされた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、濃縮する。材料にクロマトグラフを行う(シリカゲル、メタノール/CH2Cl2中の0〜20%の2MNH3での溶離)。この清浄材料(10.4mg、5%)をメタノール中に溶解させ、1当量(1.7mg)のNH4Clを加える。反応物の超音波分解を室温で15分間行い、その後濃縮して、以下の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=336.0(M+1)。
実施例67.4−フルオロ−N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩
実施例66と同様の方法を用い、4−フルオロ−2−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(42mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=397.0(M+1);mp84.9℃。
実施例68.N−(3−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)フェニル)−2、3、4−トリフルオロベンズアミド塩酸塩
実施例66と同様の方法を用い、2、3、4−トリフルオロベンゾイルクロリドを用いると、以下の表題化合物が白色固体(32mg)として得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=365.3(M+1);mp231.4℃(dec.)。
実施例69.2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)および2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド(263mg、1.36mmol)から開始し、溶媒としてピリジンを用い、185mg(49%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=377.2(M+1);C19H23N4OFCl2・0.6H2Oに関する分析計算値:C、53.80;H、5.75;N、13.21.実測値:C、53.55;H、5.66;N、13.28;mp229−31℃。
実施例70.4−フルオロ−N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.91mmol)および4−フルオロベンゾイルクロリド(160μL、1.36mmol)から開始し、309mg(90%)の以下の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=343.3(M+1);C19H24N4OFCl・0.6H2Oに関する分析計算値:C、58.56;H、6.52;N、14.38.実測値:C、58.31;H、6.37;N、14.39;mp250−2℃。
実施例71.N−(6−(メチル−(1−メチルピペリジン−4−イル)アミノ)ピリジン−2−イル)イソニコチンアミドド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(175mg、0.794mmol)、イソニコチノイルクロリド塩酸塩(212mg、1.19mmol)、およびピリジン(15mL)から開始し、247mg(86%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=326.1(M+1);C18H24N5OCl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、58.29;H、6.79;N、18.88.実測値:C、58.49;H、6.79;N、19.22.mp274−7℃。
実施例72.フラン−2−カルボン酸(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−アミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34、175mg、0.794mmol)、2−フロイルクロリド(117μL、1.19mmol)およびピリジン(15mL)から開始して、243mg(87%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=315.1(M+1);C17H23N4O2Cl・0.2H2Oに関する分析計算値:C、57.60;H、6.65;N、15.81.実測値:C、57.31;H、6.72;N、15.81.mp116−9℃。
実施例73.チオフェン−2−カルボン酸(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−チオフェンアミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(175mg、0.794mmol)、チオフェン−2−カルボニルクロリド(127μL、1.19mmol)およびピリジン(15mL)から開始して、238mg(82%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=331.1(M+1);C17H23N4OSClに関する分析計算値:C、55.65;H、6.32;N、15.27.実測値:C、55.46、H、6.49、N、15.41.mp126−8℃。
実施例74.N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−プロピオンアミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34、175mg、0.794mmol)、プロピオン酸無水物(152μL、1.19mmol)およびピリジン(15mL)から開始して、134mg(54%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=277.1(M+1);C15H25N4OCl・0.2H2Oに関する分析計算値:C、57.11;H、7.80;N、17.76.実測値:C、56.73;H、8.16;N、17.94.mp216−8℃。
実施例75.シクロブタンカルボン酸(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−アミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(175mg、0.794mmol)、シクロブタンカルボニルクロリド(136μL、1.19mmol)およびピリジン(15mL)から開始して、237mg(88%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=303.1(M+1);C17H27N4OCl・0.1H2Oに関する分析計算値:C、59.93;H、8.05;N、16.45.実測値:C、59.81、H、7.93、N、16.45.mp258〜60℃。
実施例76.シクロヘキサンカルボン酸(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−アミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34、175mg、0.794mmol)、シクロヘキサンカルボニルクロリド(159μL、1.19mmol)およびピリジン(15mL)から開始して、257mg(88%)の以下の表題化合物が得られる.質量スペクトル(イオンスプレー):m/z331.2(M+1);C19H31N4OClに関する分析計算値:C、62.19;H、8.51;N、15.27.実測値:C、61.22;H、8.44;N、15.39.mp250〜2℃。
実施例77.シクロプロパンカルボン酸(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−アミド塩酸塩
実施例69における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34、175mg、0.794mmol)、シクロプロパンカルボニルクロリド(108μL、1.19mmol)およびピリジン(15mL)から開始して、190mg(74%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z289.1(M+1);C16H25N4OCl・0.1H2Oに関する分析計算値:C、58.83;H、7.78;N、17.15.実測値:C、58.69;H、7.71;N、17.31.mp258〜60℃。
実施例78.2,6−ジフルオロN−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34、200mg、0.907mmol)、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド(125μL、0.998mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して289mg(80%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=361.3(M+1);C19H23N4OF2Cl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、56.22;H、5.96;N、13.80.実測値:C、56.49;H、5.80;N、14.15.mp308℃(dec.)。
実施例79.2,4,6−トリフルオロN−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)、2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド(130μL、0.998mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して、302mg(80%)の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=379.2(M+1);C19H22N4OF3Cl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、53.84;H、5.47;N、13.22.実測値:C、54.02;H、5.32;N、13.56.mp302℃(dec.)。
実施例80.2−クロロ−N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)、2−クロロベンゾイルクロリド(126μL、0.998mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して、340mg(95%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=359.3(M+1);C19H24N4OCl2・0.5H2Oに関する分析計算値:C、56.44;H、6.23;N、13.86.実測値:C、56.21;H、5.91;N、14.23.mp90〜2℃。
実施例81.2−クロロ−6−フルオロ−N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)、2−クロロ−6−フルオロベンゾイルクロリド(179mg、0.998mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して、310mg(83%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=377.2(M+1);C19H23N4OCl2F・0.5H2Oに関する分析計算値:C、54.03;H、5.73;N、13.27.実測値:C、53.71;H、5.71;N、13.45.mp283〜6℃。
実施例82.4−フルオロ−N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−2−トリフルオロメチルベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)、4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(165μL、1.09mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して、332mg(82%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=410.8(M+1);C20H23N4OClF4・1.5H2Oに関する分析計算値:C、50.69;H、5.53;N、11.82.実測値:C、50.66;H、5.17;N、12.01.mp100〜2℃。
実施例83.N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−2−トリフルオロメトキシベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)、2−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイルクロリド(175μL、1.09mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して、357mg(88%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=408.8(M+1);C20H24N4O2F3Cl・1.0H2Oに関する分析計算値:C、51.89;H、5.66;N、12.10.実測値:51.64;5.50;12.48.mp102〜4℃。
実施例84.4−ブロモ−N−(6−(メチル−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例66における手順に従って調製する。この手順は、N−メチル−N−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34)(200mg、0.907mmol)、2−ブロモベンゾイルクロリド(142μL、1.09mmol)および1,4−ジオキサン(10mL)から開始して、335mg(84%)の以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=404.3(M+1);C19H24N4OBrCl・1.1H2Oに関する分析計算値:C、49.65;H、5.75;N、12.19.実測値:C、49.39;H、5.51;N、12.46.;mp121〜3℃。
実施例85.4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
20mLのCH2Cl2中に4−(N−(6−(4−フルオロベンゾイルアミノ)ピリジン−2−イル)−N−メチルアミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル(製造例41、0.94g、2.2mmol)を配置し、トリフルオロ酢酸(3.16mL、21.9mmol)を加える。2時間攪拌した後、10gSCXカラム上に直接注入し、メタノールで洗浄する。生成物をメタノール中の2MNH3で除去し、真空中で濃縮する。クロマトグラフ(シリカゲル、0〜20%のメタノール/CH2Cl2中の2MNH3での溶離)を行って、0.54g(75%)の生成物を得る。この清浄材料をメタノール中に溶解させ、1当量(87.9mg)のNH4Clを加える。反応物の超音波分解を室温で15分間行い、その後濃縮して、以下の表題化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=329.3(M+1);mp152.4℃。
実施例86.2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例85と同様の方法を用い、4−((6−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−ピリジン−2−イル)−メチル−アミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert-ブチルエステル(製造例42)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(720mg)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=363.25(M+1);mp152.1℃。
実施例87.N−(6−((1−エチル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド塩酸塩
4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド(実施例85の遊離塩基、0.19g、0.57mmol)を6mLの1,2−ジクロロエタン中に配置し、アセトアルデヒド(0.11mL、2.3mmol)を加える。1時間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(0.31g、1.4mmol)を加え、18時間撹拌する。1N NaOHで急冷し、水およびCH2Cl2で希釈する。水性層の分離および抽出をCH2Cl2で行い(2回)、有機物を結合させ、MgSO4上で乾燥させ、濃縮する。クロマトグラフ(シリカゲル、メタノール/CH2Cl2中の0〜10%の2MNH3で溶離)を行って、0.119g(60%)の生成物を得る。この清浄材料をメタノール中に溶解させ、1当量(17.9mg)のNH4Clを加える。反応物の超音波分解を室温で15分間行った後、濃縮して、以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=357.3(M+1);mp75.6℃。
実施例88.2−クロロ−N−(6−((1−エチル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド塩酸塩
実施例87と同様の方法を用い、2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド(実施例86の遊離塩基)を用いると、以下の表題化合物が黄白色固体として得られる(102mg)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=391.3(M+1);mp132.9℃。
実施例89.4−フルオロ−N−(6−(メチル−(1−プロピル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例87と同様の方法を用い、4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド(実施例85の遊離塩基)およびアセトアルデヒドの代わりのプロピオンアルデヒドを用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(77mg)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=371.4(M+1);mp84.7℃。
実施例90.2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−(メチル−(1−プロピル−ピペリジン−4−イル)−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例87と同様の方法を用い、2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド(実施例86の遊離塩基)およびアセトアルデヒドの代わりのプロピオンアルデヒドを用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(41mg)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=405.32(M+1);mp258℃(dec)。
実施例91.N−(6−((1−シクロプロピルメチル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド塩酸塩
実施例87と同様の方法を用い、4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド(実施例85の遊離塩基)およびアセトアルデヒドの代わりのシクロプロパンカルボキサルデヒドを用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(130mg)。質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=383.2(M+1);mp81.6℃。
実施例92.2−クロロ−N−(6−((1−シクロプロピルメチル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミド塩酸塩
実施例87と同様の方法、2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド、実施例86からの遊離塩基化生成物、およびアセトアルデヒドの代わりのシクロプロパンカルボキサルデヒドを用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(143mg)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=417.3(M+1);mp257.5℃。
実施例93.4−フルオロ−N−(6−((1−(2−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−エチル)−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
2−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−エタノール(製造例12,2g、12.9mmol)およびトリエチルアミン(3.6mL、25.9mmol)を30mLのTHF中で混合する。塩化メタンスルホニル(1.3mL、15.6mmol)を加え、36時間撹拌する。水および酢酸エチルで希釈する。水性層の分離および抽出をCH2Cl2で行う(2回)。有機物を結合させ、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮させる。この粗製混合物(0.17g、0.73mmol)の一部位を取り出し、4−フルオロ−N−(6−メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド(実施例85の遊離塩基、0.20g、0.60mmol)と4mlのDMF中で混合する。炭酸カリウム(0.25g、1.8mmol)を加え、80℃で18時間加熱する。水およびCH2Cl2で冷却および希釈を行う。水性層の分離および抽出をCH2Cl2で行う(2回)。有機物を結合させ、MgSO4上で乾燥させ、真空中で濃縮させる。クロマトグラフ(シリカゲル、0〜10%の2MNH3−メタノール/CH2Cl2での溶離)により、0.158gの生成物(57%)を得る。精製された油をメタノール中に溶解させ、NH4Cl(18.2mg、1eq)を固体として加え、溶液の超音波分解を室温で15分間行う。濃縮により、以下の表題化合物が得られる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=465.4(M+1);mp85.8℃。
実施例94.2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−((1−(2−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−エチル)−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド塩酸塩
実施例93と同様の方法を用い、2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミド(実施例86、150mg、0.4mmol)を用いると、以下の表題化合物が白色固体として得られる(114mg)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=499.36(M+1);mp96.7℃。
実施例95.2,4,6−トリフルオロN−(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド二塩酸塩
N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−2,4,6−トリフルオロベンズアミド(製造例43、668mg、2.5mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(566mg、5.0mmol)、酢酸(450mg、0.43mL、7.5mmol)、分子篩4Å(1g)および1,2−ジクロロエタンを結合させ、室温で30分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1.325g、6.25mmol)を部分方向に加える。一晩反応後にも出発ベンズアミドがまだ存在する場合、別の1組の1−メチル−ピペリドン(566mg、5.0mmol)およびナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1.325g、6.25mmol)を加える。0.1N NaOH溶液で反応物を急冷する。混合物の抽出を酢酸エチルで3回行う。有機層を集め、Na2SO4上で乾燥させ、濾過および濃縮を行って残留物を得る。クロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2中の4%2MNH3−メタノール)によって、表題化合物の571mg(63%)の遊離塩基を得る。遊離塩基をCH2Cl2(1mL)中で希釈し、1MHCl/Et2O(5.6mL、5.6mmol)を加え、上清を除去し、白色固体をエーテルで4回洗浄し、真空オーブン中で乾燥させて、表題化合物の600mg(88%)の遊離塩基を得る。実施例53に記載の塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=365.0(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):8.50(1H、s)、7.49(m、2H)、6.70(m、2H)、6.14(d、1H)、4.38(d、1H)、3.48(m、1H)、2.78(m、2H)、2.28(s、3H)、2.05(m、4H)、1.51(m、2H)。二塩酸塩:C18H19F3N4O・2HClに関する分析計算値:C、49.44;H、4.84;N、12.81.実測値:C、49.31;H、4.96;N、12.49。
実施例96.4−フルオロ−N−(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド二塩酸塩
2,6−ジアミノピリジン(1.637g、15mmol)をジオキサン(15mL)中に溶解させ、0℃まで10分間冷却する。4−フルオロベンゾイルクロリド(793mg、0.59mL、5.0mmol)をゆっくりと加える。40分後、氷浴を除去し、反応物を室温で攪拌する。製造例43において記載されたワークアップ手順および精製手順を用いて、N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−4−フルオロ−ベンズアミドを淡黄色固体として得る(1.170g、100%)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=232.0(M+1)。
製造例43と同様の方法を用い、上記ベンズアミド(580mg、2.51mmol、493mg)を用いると、493mg(60%)の以下の表題化合物が白色固体として得られる。実施例53に記載の塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=329.2(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):8.16(s、1H)、7.93(m、2H)、7.53(m、2H)、7.22(m、2H)、6.20(d、1H)、4.30(d、1H)、3.62(m、1H)、2.80(m、2H)、2.33(s、3H)、2.16(m、4H)、1.53(m、2H).二塩酸塩:C18H21FN4O・2HCl・H2Oに関する分析計算値:C、51.56;H、6.01;N、13.36.実測値:C、51.78;H、5.65;N、13.36。
実施例97.N−(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−アセトアミド二塩酸塩
実施例95と同様の方法を用い、反応溶媒としてTHF(40mL)を用い、N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−アセトアミド(製造例44、1.512g、10mmol)を用いると、597mg(24%)の表題化合物の遊離塩基が得られる。実施例53に記載の塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=249.1(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):7.60(s、br、1H)、7.44(m、2H)、6.14(m、1H)、4.25(d、1H)、3.58(m、1H)、2.84(m、2H)、2.34(s、3H)、2.19(s、3H)、2.13(m、4H)、1.56(m2H).二塩酸塩:C13H20N4O・2HCl・0.25H2Oに関する分析計算値:C、47.93;H、6.96;N、17.20.実測値:C、47.94;H、7.18;N、16.77。
実施例98.2−クロロ−N−(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド二塩酸塩
実施例95と同様の方法を用い、溶媒として1,2−ジクロロエタン/THF(1:1、20mL)を用い、N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−2−クロロ−ベンズアミド(製造例45、500mg、2.02mmol)を用いると、表題化合物の285mg(34%)の遊離塩基が白色固体として得られる。実施例53に記載の塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=345.1(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):8.21(s、1H)、7.70(m、1H)、7.62(m、1H)、7.40(m、4H)、6.19(d、1H)、4.32(d、1H)、3.57(m、1H)、2.79(m、2H)、2.31(s、3H)、2.10(m、4H)、1.51(m、2H).二塩酸塩:C18H21ClN4O・2HClに関する分析計算値:C、51.75;H、5.55;N、13.41.実測値:C、51.47;H、5.38;N、13.18。
実施例99.2−ブロモ−N−(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド二塩酸塩
実施例98と同様の方法を用い、N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−2−ブロモ−ベンズアミド(製造例46、495mg、1.69mmol)を用いると、表題化合物の195mg(25%)の遊離塩基が白色固体として得られる。実施例53に記載の塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=389.1(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):8.09(s、1H)、7.64(m、3H)、7.40(m、3H)、6.19(d、1H)、4.31(d、1H)、3.58(m、1H)、2.80(m、2H)、2.30(s、3H)、2.07(m、4H)、1.54(m、2H).二塩酸塩:C18H21BrN4O・2HCl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、45.88;H、5.13;N、11.89.実測値:C、45.95;H、5.10;N、11.73。
実施例100.シクロヘキサンカルボン酸(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−アミド二塩酸塩
実施例98と同様の方法を用い、シクロヘキサンカルボン酸(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−アミド(製造例47、510mg、2.33mmol)を用いると、表題化合物の352mg(39%)の遊離塩基が得られる。実施例53に記載の塩形成方法と同様の方法を用いると、以下の表題化合物が得られる。遊離塩基:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=317.2(M+1);1HNMR(CDCl3、ppm):7.52(s、br、1H)、7.46(m、2H)、6.13(dd、1H)、4.24(d、1H)、3.58(m、1H)、2.82(m、2H)、2.33(s、3H)、2.24−1.94(m、7H)、1.83(m、2H)、1.74(m、1H)、1.58(m、4H)、1.27(m、3H).二塩酸塩:C18H28N4O・2HCl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、54.27;H、7.84;N、14.06.実測値:C、54.36;H、7.83;N、13.91。
実施例101.2−クロロ−6−フルオロ−N(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミド、遊離塩基および二塩酸塩
不活性雰囲気下で、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−クロロ−6−フルオロベンズアミド(製造例48、810mg、3.0mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(339mg、0.37mL、3.0mmol)、無水THF(50mL)、氷酢酸(0.52mL、9.2mmol)の混合物を室温で45分間撹拌する。ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1g、4.6mmol)を加える。反応を4日間行う。反応混合物を酢酸エチル(200mL)中に移動させた後、水性NaOH(2N、30mL)で1回洗浄する。有機層を分離させ、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させる。減圧下で溶媒を除去する。クロマトグラフィー(シリカゲル;4%〜6%(メタノール)/CH2Cl2中の2MNH3)によって残留物を清浄する。遊離塩基生成物を収集し、その二塩酸塩に変換する。この変換は、ジエチルエーテル中の1.0M HClの過剰溶液においてCH2Cl2中で遊離塩基生成物を処理し、エーテルをさらに加えてその白色固体としての沈殿(268mg、20%収率)を起こすことにより、行われる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=363.2(M+1);C18H20ClFN4O・2HCl・H2Oに関する分析計算値:C、47.64;H、5.33;N、12.35.実測値:C、47.69;H、5.59;N、11.85;1HNMRδ(メタノール−d4)8.01(dd、1H)、7.60(q、1H)、7.44(d、1H)、7.31(t、1H)、6.91(d、1H)、6.65(d、1H)、3.98(m、1H)、3.64(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.91(s、3H)、2.37(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例102.3−クロロ−2,6−ジフルオロN−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミドおよび二塩酸塩
実施例101と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−3−クロロ−2,6−ジフルオロベンズアミド(製造例49、764mg、2.7mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(305mg、.3mL、2.7mmol)、無水THF(50mL)、氷酢酸(0.46mL、8.1mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(848mg、4.0mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(二塩酸塩:335mg、27%収率)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=381.0(M+1);C18H19ClF2N4O・2HCl・H2Oに関する分析計算値:C、45.83;H、4.91;N、11.88.実測値:C、46.33;H、5.02;N、11.36;(LY635146)1HNMRδ(メタノール−d4)7.99(dd、1H)、7.77(m、1H)、7.23(t、1H)、6.91(d、1H)、6.69(d、1H)、3.98(m、1H)、3.64(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.91(s、3H)、2.37(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例103.2,6−ジフルオロ3−メチル−N−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミドおよび二塩酸塩
実施例101と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,6−ジフルオロ3−メチルベンズアミド(製造例50、662mg、2.5mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(282mg、.26mL、2.5mmol)、無水THF(50mL)、氷酢酸(0.42mL、7.5mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(795mg、3.75mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(二塩酸塩:(208mg、19%収率)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=361.1(M+1);C19H22F2N4O・2HClに関する分析計算値:C、52.66;H、5.58;N、12.93.実測値:C、52.70;H、5.46;N、12.75;1HNMRδ(メタノール−d4)8.02(dd、1H)、7.51(q、1H)、7.09(t、1H)、6.90(d、1H)、6.63(d、1H)、3.98(m、1H)、3.64(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.91(s、3H)、2.37(d、2H)、2.31(s、3H)、1.93(m、2H)。
実施例104.2−クロロ−4−フルオロ−N−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミドおよび二塩酸塩
不活性雰囲気下で、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2−クロロ−4−フルオロベンズアミド(製造例38、433mg、1.63mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(369.5mg、0.4mL、3.27mmol)、1,2−ジクロロエタン(20mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)の混合物を15分間攪拌する。氷酢酸(294mg、0.28mL、4.89mmol)を加える。1時間後、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(869mg、4.1mmol)を加える。反応を一晩行う。反応混合物を酢酸エチル(200mL)中に移動させた後、水性NaOH(2N、30mL)で1回洗浄する。有機層を分離させ、無水ナトリウム硫酸塩上で乾燥させ、減圧下で溶媒をプルオフする。クロマトグラフィー(シリカゲル;5%〜6%(メタノール中の2MNH3)/CH2Cl2)により、残留物を清浄する。遊離塩基生成物(226mg、38%収率)を収集する。生成物をその二塩酸塩に変換する。この変換は、当該生成物をCH2Cl2中でジエチルエーテル中の1.0M HClの過剰溶液で処理し、さらにエーテルを加えて白色固体としてのその沈殿を起こすことにより、行われる。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=363.0(M+1);C18H20ClFN4O・2HCl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、48.61;H、5.21;N、12.60.実測値:C、48.43;H、5.11;N、12.28;(LY635148)1HNMRδ(メタノール−d4)8.00(dd、1H)、7.77(m、1H)、7.45(d、1H)、7.29(m、1H)、6.90(d、1H)、6.65(d、1H)、3.98(m、1H)、3.64(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.91(s、3H)、2.37(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例105.2,4−ジフルオロN−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミドおよび二塩酸塩
実施例101と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,4−ジフルオロベンズアミド(製造例51、617mg、2.48mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(280mg、0.3mL、2.48mmol)、無水THF(50mL)、氷酢酸(0.42mL、7.4mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(784mg、3.7mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(二塩酸塩:56.4mg、5%収率)。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=347.3(M+1);C18H20F2N4O・2HCl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、50.48、H、5.41、N、13.08.実測値:C、50.63、H、5.43、N、12.84;(LY635150)1HNMRδ(メタノール−d4)7.95(m、2H)、7.20(m、2H)、6.86(d、1H)、6.73(d、1H)、3.98(m、1H)、3.64(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.91(s、3H)、2.37(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例106.2,6−ジクロロ−N−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミドおよびその二塩酸塩
実施例104と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,6−ジクロロベンズアミド(製造例52、569mg、2.0mmol)、1−メチル−4−ピペリドン450mg、0.5mL、4.0mmol)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)、氷酢酸(360mg、0.34mL、6.0mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1.06g、5.0mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(491mg、66%収率):二塩酸塩。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=379.2(M+1);C18H20Cl2N4O・2HClに関する分析計算値:C、47.81;H、4.90;N、12.39.実測値:C、47.59;H、5.21;N、12.00;(LY641053)1HNMRδ(CDCl3)7.79(s、1H)、7.59(d、1H)、7.47(t、1H)、7.34(m、3H)、6.18(d、1H)、4.26(d、1H)、3.55(m、1H)、2.73(d、2H)、2.28(s、3H)、2.11(m、4H)、1.50(m、2H)。
実施例107.2,6−ジフルオロN−(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミド遊離塩基および二塩酸塩
実施例104と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,6−ジフルオロベンズアミド(製造例53、536mg、2.2mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(486mg、.53mL、4.3mmol)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)、氷酢酸(396mg、0.38mL、6.6mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1.16g、5.5mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(596mg、78%収率):二塩酸塩。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=347.2(M+1);C18H20F2N4O・2HCl・0.5H2Oに関する分析計算値:C、50.48、H、5.41、N、13.08.実測値:C、50.76、H、5.77、N、12.70;1HNMRδ(CDCl3)7.94(s、1H)、7.55(d、1H)、7.41(m、2H)、6.97(t、2H)、6.18(d、1H)、4.26(d、1H)、3.55(m、1H)、2.73(d、2H)、2.28(s、3H)、2.11(m、4H)、1.50(m、2H)。
実施例108.2,4−ジクロロ−N−(6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルアミノ)−ピリジン−2−イル)−ベンズアミド遊離塩基および二塩酸塩
実施例104と同様の方法を用い、N−(6−アミノピリジン−2−イル)−2,4−ジクロロベンズアミド(製造例54、621mg、2.24mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(510mg、0.55mL、4.48mmol)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)、氷酢酸(403.5mg、0.38mL、6.72mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(1.2g、5.6mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(397mg、46%収率):二塩酸塩。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=379.0(M+1);C18H20Cl2N4O・2HCl・0.4H2Oに関する分析計算値:C、47.06;H、5.00;N、12.20.実測値:C、47.49;H、5.31;N、11.72;1HNMRδ(メタノール−d4)8.01(dd、1H)、7.69(m、2H)、7.53(d、1H)、6.90(d、1H)、6.67(m、1H)、3.98(m、1H)、3.64(d、2H)、3.30(dd、2H)、2.91(s、3H)、2.37(d、2H)、1.93(m、2H)。
実施例109.2,4,6−トリクロロ−N(6−(1−メチルピペリジン−4−イルアミノ)ピリジン−2−イル)ベンズアミド遊離塩基およびHCl塩
実施例104と同様の方法を用い、N−(6−アミノ−ピリジン−2−イル)−2,4,6−トリクロロベンズアミド(製造例55、375mg、1.18mmol)、1−メチル−4−ピペリドン(270mg、0.29mL、2.37mmol)、1,2−ジクロロエタン(15mL)、粉末分子篩(4Å)(1g)、氷酢酸(0.21g、0.20mL、3.54mmol)、ナトリウムトリアセトキシホウ化水素(625mg、2.95mmol)を用いると、以下の表題化合物が得られる(187mg、45%収率):二塩酸塩。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=412.0(M+1)、1HNMRδ(CDCl3)7.78(s、1H)、7.56(d、1H)、7.45(t、1H)、7.36(s、2H)、6.18(d、1H)、4.26(d、1H)、3.55(m、1H)、2.73(d、2H)、2.28(s、3H)、2.11(m、4H)、1.50(m、2H)。
実施例110〜115において、N−メチル−N−(1−メチルピペリジン−4−イル)−ピリジン−2,6−ジアミン(製造例34、ジオキサン中の200μLの0.5M溶液)および適切なR−酸クロリド(0.10mmol)を90℃まで2時間加熱する。10%酢酸/メタノール(0.5mL)で反応混合物を希釈する。得られた溶液を2gSCXカラムに直接付与する。メタノールで十分洗浄した後、1Mアンモニア−メタノールでカラムを溶離し、溶離剤を濃縮し、ハイスループットマスガイデッドクロマトグラフィーによってさらに精製する。これらの化合物は、4.5min.中の10〜90%の溶媒B勾配を用いたMetachem(登録商標)C
18カラム(モノクロ3ミクロン、2.5x25cm)を用いたクロマトグラフィーによって特徴付けられ、ここで、溶媒Aは、水中の0.1%のトリフルオロ酢酸であり、溶媒Bは、アセトニトリル中の0.1%のトリフルオロ酢酸である。この手順を実施例110〜115と並行して繰り返す。
本発明の化合物は、5−HTlFレセプタの活性を増加する際に有用である。5−HTlFレセプタの活性を増加させると、哺乳類中のセロトニンの神経伝達の低下に関連する多様な疾患(例えば、片頭痛)の治療に有用である。5−HTlFレセプタの活性と片頭痛との間の関係を示す米国特許No.5,708,008を参照されたい。片頭痛の治療における本発明の化合物の使用を示すように、5−HTlFレセプタ結合親和力を決定する。5−HTlFレセプタ亜型に結合する本発明の化合物の能力を、N.AdhamらによるProceedings of the National 15 Academy of Sciences(USA)、90:408−412、1993に記載されているように、実質的に測定する。
細胞膜調製
100%密集度まで成長したトランスフェクトされたLtk細胞(ヒト5−HTlFレセプタ配列でトランスフェクトされたもの)から細胞膜を調製する。リン酸塩緩衝食塩水で細胞を2回洗浄し、当該細胞を培養皿から5mLの氷冷リン酸塩緩衝食塩水中にこそげ落とし、200xgにおいて4℃で5分間遠心分離する。2.5mLの氷冷トリスバッファ(20mMのトリスHCl、pH7.4で23℃、5mMEDTA)中で沈殿物を再度懸濁させ、Wheaton細胞粉砕装置で均質化する。200xgで溶解物の遠心分離を4℃で5分間行って、不要な大型フラグメントを沈殿させる。上清を収集し、40、000xgにおいて4℃で20分間円心分離する。得られた沈殿物を氷冷トリス洗浄緩衝液において1回洗浄し、(50mMのトリスHClおよび0.5mMのEDTAを含みpH7.4の)最終緩衝液中において23℃で再度懸濁させる。氷上の細胞膜調製を保持し、これらの細胞膜を、2時間の調製以内の放射性リガンド結合分析の際に用いる。Bradford.のAnal.Biochem.(72:248−254、1976)の方法により、タンパク質濃度を決定する。
放射性リガンド結合:
Herrick−DavisおよびTiteler(J.Neurochem.、50:1624−1631,1988)によって報告された5−HTlD分析条件を少し変更した条件用いて[3H]5−HT結合を行い、その際、マスキングリガンドは省略する。96ウェルマイクロタイタープレート中の総量250μLの緩衝液(50mMのトリス、10mMのMgCl2、0.2mMのEDTA、10μMのパーギリン、0.1%のアスコルビン酸塩、37℃においてpH7.4)において、37℃で放射性リガンド結合研究を行う。12種類の異なる濃度(0.5 nM〜100nM)で[3H]5−HTを用いて飽和について試験する。4.5〜5.5nMの[3H]5−HTを用いて置換を試験する。6〜12種類の濃度の化合物を用いて、競争実験における薬物の結合プロファイルを得る。平衡結合条件を決定した初期調査に基づいて、飽和試験および置換試験双方においてインキュベーションを30分間行う。10μMの5−HTの存在下での非特定的結合を規定する。50μLの細胞膜ホモジネート(10〜20μg)を加えることにより、結合を開始する。48R Brandel Cell Harvester(Gaithersburg、MD)を用いた予浸された(0.5%のポリエチレンイミン)フィルタを通じた急速濾過により、反応を終了させる。氷冷緩衝液(50mMトリスHCl、pH=7.4、4℃)これらのフィルタを5秒間洗浄し、フィルタを乾燥させ、その後、2.5mLのReadi−Safe(Beckman、Fullerton、CA)を含むバイアル中にこれらのフィルタを個々に配置し、Beckman LS 5000TA 液体シンチレーションカウンタを用いて放射活性を測定する。[3H]5−HTの計測効率の平均は45〜50%である。結合データの分析をコンピュータ支援による非線形回帰分析によって行う(Accufit and Accucomp、Lunden Software、Chagrin Falls、OH)。IC50値のKi値への変換をCheng−Prusoff方程式を用いて行う(Biochem. Pharmacol.、22:3099−3108(1973))。実験を3回行う。代表的な本発明の化合物を実質的に上記したように測定し、5−HTlFレセプタに対する高い親和性(例えばKi値が約600nM以下)を持つことが分かった。好適な本発明の化合物は、約300nM以下のKi値を有する。さらに好適な化合物は、約200 nM以下のKi値を有するものである。特に好適な化合物は、約50 nM以下のKi値を有するものである。例示的な化合物は、約200nM以下のKi値を有するものである。
cAMP形成の測定
R.L.WeinshankらによってW093/14201において報告されているように、5−HT1FレセプタでトランスフェクトされたNIH3T3細胞中のホルスコリンで刺激されたcAMP生成を抑制するセロトニンおよびセロトニン作動薬物の能力によって測定されたように、5−HTlFレセプタはG−タンパク質に機能的カップリングされる。標準的技術を用いて、アデニル酸シクラーゼ活性を判定する。最大効果が達成される。セロトニンにより、最大効果が達成される。この最大効果による試験化合物の抑制を分割し、抑制パーセントを決定することにより、Emaxを決定する。N.Adhamら、R.L.Weinshankら、Proceedings of the National Academy of Sciences(USA)、89:3630−3634、1992、および同文書中にて引用されている参考文献を参照のこと。
ヒト5−HTlFレセプタトランスフェクトNIH3T3細胞(ワンポイント競争研究=488fmol/mgのタンパク質から推定されたBmax)の培養を、DMEM、5mMのテオフィリン、10mMのHEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエサンスルホン酸)および10μMパーギリン中で37℃において5%CO2で20分間を行う。培養と並行して一連の6終末濃度の試験化合物を用いて、薬物線量効果曲線を得る。競合的拮抗作用を示すために用いられる固定用量のメチオセピン(0.32μM)を用いて、並行して測定された5−HTに関する用量反応曲線を入手する。当該試験化合物または5−HTをこれらの細胞に加えた直後、ホルスコリン(10μM)の添加を開始して、刺激されたcAMP生成を開始する。細胞培養を37℃において5%CO2で10分間行う。媒体を吸引し、反応物を100mMのHClで急冷する。プレートの冷却を4℃で15分間行い、遠心分離を行って細胞残屑を沈殿させ(5分間、500xg)、上清をバイアル中に等分し、−20℃で保存する。その後、cAMP形成の評価をラジオイムノアッセイ(cAMPラジオイムノアッセイキット;Advanced Magnetics、Cambridge、MA)によって行う。Packard COBRA Auto Gamma counter(データ整理ソフトウェア付き)を用いて放射活性を定量化する。代表的な本発明の化合物の分析を上述したように行ったところ、5−HTlFレセプタのアゴニストであることが分かった。
タンパク質管外遊出の分析
神経細胞タンパク質の管外遊出の抑制は、片頭痛の神経細胞メカニズムに関する機能分析である。神経細胞タンパク質管外遊出を抑制する化合物の能力を、以下の分析において上述したように試験することができる。
Charles River Laboratories(225〜325g)からのHarlan Sprague−Dawleyラット(225〜325g)またはモルモットに、ナトリウムペントバルビタール(腹腔内注射、それぞれ65mg/kgまたは45mg/kg)で麻酔をかける。各動物について、当該動物を定位フレーム(David Kopf Instruments)内に配置し、その際、ラットの場合切歯棒を−3.5mmに配置し、モルモットの場合−4.0mmに配置する。中線矢状頭皮切開を行い、頭蓋中に2対の左右穴を穿孔する(ラットの中線の両側において6mm後方、2.0mmおよび4.0mm横方向、モルモットの中線の両側において4mm後方および3.2mmおよび5.2横方向、全座標はブレグマを基準とする)。下側のステンレススチール刺激電極対は、端以外において絶縁されており(Rhodes Medical Systems,Inc.)、双方の脳半球中のこれらの穴を通じて、硬膜から1つの電極を穴に入れる(深さ9mmまで(ラット)または深さ10.5mmまで(モルモット)。
大腿静脈を露出させ、1回分の試験化合物または生理食塩水負制御を経静脈的に投与する(1mL/kg)。おそと7分後、50mg/kgの投与量のEvans Blueを経静脈的に投与する。Evans Blueは、血液中のタンパク質と複合体を形成する蛍光染料であり、タンパク質管外遊出に対するマーカーとして機能する。試験化合物の注射後ちょうど10分経過後、モデル273ポテンショスタット/ガルバノスタット(EG&G Princeton Applied Research)により、左三叉神経節に電流強さ1.0mA(5Hz、4msec期間)で刺激を3分間与える。
刺激後15分経過後、生理食塩水20mLにより当該動物を放血死させる。頭蓋上部を除去して、硬膜細胞膜サンプルの収集を容易にする。両脳半球から細胞膜サンプルを取り出し、水で洗浄処理し、顕微鏡用スライド上に平坦に塗布し、顕微鏡用スライドウォーマー上で細胞を乾燥させ、70%グリセロール/水溶液でカバースリップを塗布する。
グレーチングモノクロノメータ(grating monochronomator)(これは、分光光度計、コンピュータ駆動モーター駆動ステージ、およびパーソナルコンピュータへのインターフェース.を備える)を備えた蛍光顕微鏡(Zeiss)により、各サンプル中のEvans Blue染料の量を定量化する。各硬膜の細胞膜サンプルについて、25点における蛍光を測定する(2.5x2.5平方mmの面積を網羅する500μm工程)。この測定の際、およそ535nmの励起波長を用い、波長600nmにおける発光強度を測定する。これらの測定値の平均偏差および標準偏差を決定する。
三叉神経節の電気刺激によって誘発される管外遊出は同側効果である(すなわち、当該管外遊出は、三叉神経節が刺激を受けた側の硬膜のみにおいて発生する)。そのため、刺激された硬膜を試験組織として用い、残りの刺激を受けていない半分の硬膜を制御として用いることができる。刺激を受けた側からの硬膜中の管外遊出量の刺激を受けていない側に対する比を計算する。生理食塩水は、ラットにおいておよそ2.0およびモルモットにおいておよそ1.8の比率を与えるように制御する。それとは対照的に、刺激を受けた側からの硬膜中の管外遊出を効果的に回避する化合物はおよそ1.0の比率を有する。各用量レベルにおいて一定範囲の化合物投与量および複数の動物を用いて、当該試験化合物について用量反応曲線を生成し、管外遊出を50%(ID50)抑制する投与量を概算する。代表的な本発明の化合物を実質的に上述したように分析した。その結果、これらの化合物が神経細胞タンパク質の管外遊出を有意に抑制することが分かったため、これらの化合物は、片頭痛に関する神経性血漿タンパク質の管外遊出モデルにおいて有効である。
ウサギの伏在静脈の収縮
致死量のナトリウムペントバルビタール(325mg)を耳静脈に注射することにより、オスのニュージーランドホワイトウサギ(3〜6lbs)(Hazleton、Kalamazoo、MI)を犠牲にする。結合組織の無い伏在静脈組織を解剖し、ポリエチレンチュービング(PE50、外径=0.97mm)によってin situでカニューレを挿入し、変性Kreb溶液(118.2mMolNaCl、4.6mMolKCl、1.6mMolCaCl2・H2O、1.2mMolKH2PO4、1.2mMolMgSO4、10.0mMolデキストロースおよび24.8mMolNaHCO3)を含むペトリ皿内に配置する。2本の30ゲージステンレススチール皮下注射器の先端をL字型に曲げ、これらの先端をポリエチレンチュービングのルーメン中にスリップさせる。カニューレから静脈組織を針上に静かに押し出す。針を離し、スレッド付き下部針を固定ガラス棒に取り付け、スレッド付き上部針を力変換器(StathamUC−3)に取り付ける。
変性Krebs’溶液10mLを含む組織槽中に当該組織を取り付ける。組織槽溶液を37℃で保持し、95%O2および5%CO2.で通気する。初期最適resting force(4グラム)を静脈組織に付与する。Beckman Dynograph(StathamUC−3トランスデューサおよびマイクロスケールアクセサリアタッチメント付き)上で、等尺性収縮をグラム重量の変化として記録する。組織を1〜2時間平衡させた後、試験化合物に晒す。槽に67mMのKClを追加し、最大収縮を記録する。槽を洗い流し、組織を4グラム重量下で再平衡させ、試験化合物を加え、収縮力を記録する。さらなる化合物を加えて、各試験化合物についての累積的アゴニスト濃度反応曲線を生成するための化合物濃縮範囲内の次の濃度を達成する。組織を用いて、アゴニスト濃度反応曲線を2本まで生成することができる。平均EC50および最大化合物反応を計算する。この最大化合物反応は、各組織に初期投与された67mMのKClに反応する組織の最大収縮のパーセンテージとして表される。
この血管収縮分析、伏在静脈収縮(EC50)、および最大KCl反応のパーセント(%maxKCl)による最大収縮により、2つの重要なパラメータを測定することができる。伏在静脈収縮(EC50)は、特定の化合物が媒介として機能することができる最大反応の50%まで組織を収縮させるために必要な投与量の指標である。高濃度(67mM)のKClの投与後、伏在静脈が示すことのできる最大反応を測定する。%maxのKCl収縮は、KClによる刺激を受けたときに当該組織が生成し得る最大反応によって分割される媒介機能を特定の化合物が果たすことができる最大反応の比である。本願の目的のため、実質的に上述したような分析において、100 μMまでの化合物濃度における67mMのKCl正制御によって生成される収縮の5%以下の最大収縮をある化合物が生成する場合、当該化合物は実質的に上述したような分析を持たないものとみなされる。
実質的に上述したようなウサギ伏在静脈分析における血管収縮活性について代表的な本発明の化合物を試験した結果、本発明の化合物は、有意な血管収縮性を示さないことが分かった。全ての試験された本発明の化合物の%maxKClは10%以下であった。この結果は、片頭痛治療のための神経血管収縮モデルをターゲットとする片頭痛治療のための従来技術化合物(これらの化合物は、強い血管収縮活性(例えば、実質的に上述したように試験されたときに0.66mMのEC50および64.20%maxKClを有するスマトリプタン)に基づいて選択された)と好対照である。
5−HT1Fレセプタに関する選択性
本発明の化合物は、(特に他の5−HTレセプタ亜型(特に5−HT1サブクラスにおける他のレセプタ(例えば、5−HT1Aレセプタ亜型、5−HT1Bレセプタ亜型、5−HT1Dレセプタ亜型、および5−HT1Eレセプタ亜型(ただし、これらに限定されない)と比較して)5−HT1Fレセプタについて比較的選択性を持つ。これらの他のレセプタ亜型に対する親和性は、5−HT1Fレセプタ亜型でトランスフェクトされた細胞の代わりに所望のレセプタ亜型でトランスフェクトされた細胞を用いた上記の放射性リガンドレセプタ結合分析を若干変更することにより、容易に決定可能である。代表的な本発明の化合物の結合親和性はこのような分析によって決定され、5−HT1Fレセプタについて選択性を持つことが分かった。すなわち、5−HT1Fレセプタについての化合物の親和性は、他のレセプタ亜型(特に5−HT1Bレセプタ亜型および5−HT1Dレセプタ亜型)に対してよりも全体的に高かった。
特異性指数
神経細胞タンパク質管外遊出の5−HT1F媒介抑制に関する本発明の化合物の特異性の血管収縮活性に対する関係は、特異性指数によって表すことができる。特異性指数は、神経細胞タンパク質管外遊出の抑制有効性に対する血管収縮の比である:
特異性指数=修正血管収縮EC50(M)/管外遊出ID50(mMol/kg)
修正血管収縮は、各個々の化合物におけるKClに対する最大収縮を考慮し、血管収縮EC50値を%maxKClによって除算した値として定義される。
例えば、スマトリプタンの場合、修正血管収縮EC50は1.03x10−8M(0.66mMEC50÷64.20%maxKCl)であり管外遊出抑制ID50は2.6x10−8mMol/Kgであるため、特異性指数は0.40である。
よって、任意の所与の化合物の特異性指数を決定する手順は以下のようになる。
1.上述した放射性リガンド結合方法を用いた5−HT1Fレセプタのための化合物の親和性を測定する。
2.5−HT1Fレセプタについての親和性が確立された後、当該化合物が5−HT1Fレセプタのアゴニスト、部分アゴニストまたはアンタゴニストであるかどうかの決定を、上記cAMP分析におけるその反応により、行う。
3.当該化合物が少なくとも約50%のEmaxを有するアゴニストまたは部分アゴニストであることが分かった場合、上記分析を用いて、当該化合物のタンパク質管外遊出および伏在静脈収縮の抑制有効性を測定する。
4.上記のような特異性指数を計算する。
特異性指数が1よりも大きな化合物は本発明の方法および利用において有用であるが、より大きな特異性指数値が好適である。より大きな特異性指数は、血管収縮を通じた神経細胞タンパク質管外遊出の抑制有効性についてより大きな特異性を示す。よって、好適な化合物の特異性指数は、10以上(少なくとも10)であり、好適には100以上(少なくとも100)である。より好適な化合物の特異性指数は1000以上(少なくとも1000)であり、さらに好適な化合物の特異性指数は5000以上(少なくとも5000)である。
医薬組成物
本発明の方法において用いられる化合物の投与に用いられる医薬組成物の種類は、選択された特定の化合物、投与ルートから所望される薬物動態プロファイルの種類、および患者の状態によって決定され得る。
経口投与、舌下投与、経鼻投与または注射投与用の調製が容易な医薬組成物の調整を医薬分野において周知の様式で行う。これらの組成物は、少なくとも1つの活性化合物を含む。例えば、REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES(第16版、1980)を参照されたい。
一般的に、本発明の医薬組成物は、有効成分(式Iの化合物)を含み、通常は賦形剤と混合され、賦形剤によって希釈されるか、または(カプセル、小袋、紙または他の容器の形態にすることができる)キャリヤ内に封入される。賦形剤を希釈剤として機能させる場合、当該賦形剤は、(有効成分のビヒクル、担体または媒体として機能する)固体材料、半固体材料、または液体材料であり得る。よって、これらの医薬組成物は、錠剤、丸薬、粉末、ドロップ、小袋、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、エマルジョン、溶液、シロップ、(固体媒体または液体媒体としての)エアロゾル、例えば10重量%までの活性化合物を含む軟膏、軟ゼラチンカプセルおよび硬ゼラチンカプセル、ジェル、坐薬、無菌注射溶液、および無菌包装粉末の形態にすることができる。
医薬組成物を製造する場合、当該活性化合物を粉末にして適切な粒径を得た後、残りの成分と組み合わせることが必要な場合がある。当該活性化合物が実質的に不溶性で有る場合、当該活性化合物は、粒径が200メッシュ未満になるまで粉末状にされることが多い。当該活性化合物が実質的に水溶性である場合、その粒径は、医薬組成物における実質的な一様分布(例えば、約40メッシュ)を提供するように粉末状にすることにより、調節されることが多い。本発明の一実施形態において、その粒径範囲は約0.1μm〜約100μmである。
適切な賦形剤の例をいくつか挙げると、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースがある。これらの医薬組成物は、以下のものをさらに含んでもよい:平滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油)、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、保存剤(例えば、メチルおよびプロピルヒドロキシ安息香酸塩、甘味剤、および香料添加剤。当該分野において公知の手順を用いることにより、本発明の化合物は、患者への投与後に有効成分の放出が迅速、持続または遅延するように、製剤設計可能である。
本発明の方法において用いられる化合物は、いかなる製剤設計無く直接投与することが可能であるが、これらの化合物は、製薬的に許容し得る賦形剤および少なくとも1つの有効成分を含む医薬組成物の形態で投与されることが多い。これらの製剤設計物は、多様なルート(例えば、経口、口腔、直腸、経鼻、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、および鼻腔内)によって投与可能である。本発明の方法において用いられる化合物の多くは、注射組成および経口組成のどちらとしても効果的である。
経皮投与を行うためには、経皮送達デバイス(「パッチ」)が必要となる。このような経皮パッチを用いて、本発明の制御量の化合物の連続的注入または非連続的注入を行えばよい。医薬剤の送達のための経皮パッチの構造および利用は、当該分野において周知である(例えば、米国特許第5,023,252号を参照)。このようなパッチの構造は、医薬剤の連続的送達、脈動的送達、または必要送達に合わせて行われ得る。
医薬組成物を直接的または間接的に脳内に導入することが所望されるかまたは必要となることが頻繁にある。直接的技術においては、血液脳関門をバイパスするために、薬物送達カテーテルをホストの脳室系内に配置することが多い。1つのこのような移植可能送達システムは、生物学的ファクターを身体の特定解剖学的領域に移動させるために用いられ、このシステムについての記載が米国特許5,011,472号に開示されている。本明細書中、同特許を参考のため援用する。親水性薬物の送達は、血液脳関門を一時的に開くことができる高張液の動脈内注入により、改善され得る。
本発明の1つの好適な実施形態において、口腔投与および/または舌下投与または経鼻投与に適合された医薬組成物における、上述したような少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物が提供される。この実施形態は、消化合併症(例えば、消化系によるかつ/または肝臓を通じた初回通過代謝)を回避する様式で活性化合物の投与を提供する。この投与ルートは吸収時間も低減し得、これにより、治療的有用性をより迅速に開始させる。本発明の化合物は、特に好適な溶解プロファイルを提供し得、これにより舌下/口腔医薬組成物を容易化する。このような医薬組成物は典型的には、当該医薬組成物が舌下/口腔粘膜の限定された表面領域と接触する比較的短い期間の間に十分な量の有効成分を当該表面領域に送達させるための比較的高濃度の有効成分を必要とし、これにより、当該有効成分の吸収を可能とする。よって、本発明の化合物の極めて高い活性により、舌下/口腔医薬組成物に対するその適合性が容易化される。
式Iの化合物は好適には、単位剤形において製剤設計され、各用量は、約0.001〜約100mgの有効成分(より一般的には約1.0〜約30mgの有効成分)を含む。「単位剤形」という用語は、ヒト対象および他の哺乳類向けの単位用量として適切な物理的に別個の単位を指し、各単位は、上述したような適切な医薬的賦形剤と関連して所望の治療効果をもたらすように計算された所定量の活性材料を含む。
本発明の化合物は一般的には、広範囲の用量範囲において効果的である。例えば、1日あたりの用量は通常は、体重の約0.0001〜約30mg/kgの範囲内に収まる。成人の治療の場合、約0.1〜約15mg/kg/dayの単一投与量または分割投与量が特に好適である。しかし、当該化合物の実際の投与量は医師によって関連状況(例えば、治療対象の状態、選択された投与ルート、実際の投与化合物(単数または複数)、年齢、体重、および個々の患者の反応、患者の症状の重篤度)を鑑みて決定されるため、上記用量範囲は本発明の範囲をいかようにも限定しないことが理解される。いくつかの場合において、上記範囲の下限を下回る用量レベルで十分以上である場合もあり、他の場合において、より高い投与量が有害な副作用無く用いられ得ることもある(ただし、このようなより高い投与量を先ず1日におけるいくつかのより小さな投与量に分割すること)。