JP4700403B2 - 電動車両の制動装置 - Google Patents

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本発明は、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段と、前記ブレーキペダルに該ブレーキ操作量検出手段を介して連結され、電動モータが接続される駆動輪を前記ブレーキペダルの操作に応じて機械的に制動するための液圧を発生するブレーキ液圧発生装置と、要求制動力を前記ブレーキ操作量検出手段で検出されるブレーキ操作量に基づいて決定する制動力決定手段と、該制動力決定手段で決定される要求制動力を回生制動力および機械的制動力に配分する制動力配分手段とを備える電動車両の制動装置に関する。
回生制動によるエネルギー回収を優先すべく、ブレーキペダルの操作初期から駆動輪の回生制動を行うようにした電動車両の制動装置が、たとえば特許文献1および特許文献2等で既に知られている。
特開平7−264710号公報 特許第3305568号公報
ところが、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段の検出値に、ブレーキ操作量検出手段の故障やノイズに起因して異常が生じると、上記特許文献1および2で開示されるようにブレーキペダルの操作初期から駆動輪の回生制動を行うようにしたものでは、ブレーキ操作初期に駆動輪に要求される要求制動力が不確かなものとなり、不必要な回生制動を行ったり、車両の減速度がドライバーの要求に応え得ない可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキ操作初期に、不確か、不必要な回生制動を行うことを防止し、ドライバーの要求に応える確実な減速度が得られるようにした電動車両の制動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキ操作量検出手段と、前記ブレーキペダルに該ブレーキ操作量検出手段を介して連結され、電動モータが接続される駆動輪を前記ブレーキペダルの操作に応じて機械的に制動するための液圧を発生するブレーキ液圧発生装置と、要求制動力を前記ブレーキ操作量検出手段(で検出されるブレーキ操作量に基づいて決定する制動力決定手段と、該制動力決定手段で決定される要求制動力を回生制動力および機械的制動力に配分する制動力配分手段と、前記ブレーキ液圧発生装置の発生する液圧を検出するブレーキ液圧検出手段とを備え、前記ブレーキ液圧発生装置は、ブレーキペダルの操作とは無関係に液圧を発生し得る液圧源と、駆動輪を機械的に制動するための出力液圧を発生するマスタシリンダと、ブレーキペダルの操作による入力並びに前記マスタシリンダに付与する出力相互間の特性である入出力特性を電気的に変更可能として前記マスタシリンダ及び前記ブレーキペダル間に介設される倍力手段とを備えていて、前記制動力配分手段により配分された機械的制動力に対応する液圧を前記倍力手段が前記入出力特性を変更することで発生可能であり、前記制動力配分手段は、前記ブレーキ操作量検出手段で検出されるブレーキ操作量と、前記ブレーキ液圧検出手段で検出される液圧とが各々の所定値をともに超えるまでは、前記制動力決定手段で決定される要求制動力の全量を前記ブレーキ液圧発生装置の発生する液圧による機械的制動力に配分するように構成されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記マスタシリンダは、前記倍力手段の出力を受ける倍力液圧室と、この倍力液圧室の液圧に応じて軸方向に移動することにより前記出力液圧を発生し、その発生した液圧を出力液圧路を介して駆動輪の車輪ブレーキに出力するピストンとをシリンダ体内に有し、前記倍力手段は、前記ブレーキペダルが接続されるスプールを備えて前記液圧源からの出力液圧を前記ブレーキペダルの操作力に応じた液圧に調圧して出力する調圧弁と、前記マスタシリンダの倍力液圧室及び前記調圧弁間に介設され、前記調圧弁の出力側の液圧及び前記倍力液圧室側の液圧間の差圧を調整可能な増圧制御弁とを有し、前記ブレーキ液圧検出手段は、前記出力液圧路の液圧を検出することを第2の特徴とする。
本発明の上記第1の特徴によれば、ブレーキ液圧発生装置は、ブレーキペダルの操作とは無関係に液圧を発生し得る液圧源と、駆動輪を機械的に制動するための出力液圧を発生するマスタシリンダと、ブレーキペダルの操作による入力並びにマスタシリンダに付与する出力相互間の特性である入出力特性を電気的に変更可能としてマスタシリンダ及びブレーキペダル間に介設される倍力手段とを備えていて、制動力配分手段により配分された機械的制動力に対応する液圧を倍力手段が入出力特性を変更することで発生可能であり、ブレーキ液圧検出手段は、このブレーキ液圧発生装置のブレーキ液圧、即ち機械的制動力を検出するものであり、ブレーキペダルの操作量に対応するものであるので、ブレーキ操作量検出手段およびブレーキ液圧検出手段の検出値のいずれかで異常が生じても、ブレーキペダルの操作量がある値に達するまでは機械的制動力によって制動されることになり、ブレーキ操作初期に、ブレーキ操作量検出手段およびブレーキ液圧検出手段の検出値のいずれかで異常が生じても、不確か、不必要な回生制動を行うことを防止し、しかもドライバーの要求に応える確実な減速度を機械的制動力によって得ることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両の駆動系および制動系の全体構成図、図2は制動系の構成を示す図、図3は制御系の構成を示すブロック図、図4は機械的制動および回生制動の協調処理手順を示すフローチャートである。
先ず図1において、この車両は駆動輪である右前輪WAおよび左前輪WCと、従動輪である右後輪WDおよび左後輪WBとを備える四輪車両であり、右および左前輪WA,WCは、差動装置6および自動変速機5を介して電動モータ7に接続される。電動モータ7およびバッテリ8間にはパワードライブユニット(PDU)9が介装されており、このパワードライブユニット9はバッテリ8による電動モータ7の駆動を制御するとともに、回生制動時には電動モータ7が発電する電力によるバッテリ8の充電を制御する。
一方、ブレーキペダル10の操作に応じて駆動輪だけでなく従動輪をも機械的に制動し得るブレーキ液圧発生装置11が、ブレーキ操作量を検出する操作量検出手段である踏力センサ20を介してブレーキペダルに接続されるとともに液圧モジュレータ12に接続され、該液圧モジュレータ12は、右前輪WA、左前輪WC、右後輪WDおよび左後輪Bにそれぞれ装着された右前輪用、左前輪用、右後輪用および左後輪用車輪ブレーキBA,BC,BD,BBに接続される。
図2において、ブレーキ液圧発生装置11は、ブレーキペダル10のブレーキ操作とは無関係に液圧を発生し得る液圧源13と、マスタシリンダMと、ブレーキペダル10による入力ならびに前記マスタシリンダMに付与する出力相互間の特性である入出力特性を電気的に変更可能としてマスタシリンダMおよびブレーキペダル10間に介設される倍力手段14とを備える。
液圧源13は、マスタシリンダMに付設されるリザーバ15からブレーキ液をくみ上げるようにして電動モータ16で駆動される液圧ポンプ17と、該液圧ポンプ17の吐出側に接続されるアキュムレータ18と、アキュムレータ18の液圧を所定値に保持すべくアキュムレータ18に接続される圧力センサ19とで構成される。
マスタシリンダMは、前端を閉じたシリンダ体22内に摺動可能に嵌合される第1および第2ピストン23,24と、第1および第2ピストン23,24を後方側に復帰する第1および第2戻しばね25,26とを備えてタンデム型に構成されるものであり、シリンダ体22の前端閉塞部および第1ピストン23間に第1液圧室27が形成され、第1および第2ピストン23,24間でシリンダ体22内に第2液圧室28が形成される。またシリンダ体22には、第1および第2液圧室27,28にそれぞれ通じる第1出力ポート29および第2出力ポート30が設けられる。
またシリンダ体22内には、第2ピストン24の背面を臨ませる倍力液圧室31が形成されており、倍力液圧室31の液圧に応じて第1および第2ピストン23,24が軸方向に移動することによって第1および第2液圧室27,28で発生した液圧が第1および第2出力ポート29,30からそれぞれ出力される。さらに第1および第2液圧室27,28は、第1および第2ピストン23,24が後端位置にあるときにはリザーバ15に通じており、第1および第2ピストン23,24の前進作動によってリザーバ15とは遮断される。
倍力手段14は、液圧源13の出力液圧を前記ブレーキペダル10の踏力すなわちブレーキ操作力に応じた液圧に調圧する調圧弁32と、常開型の電磁開閉弁33と、調圧弁32側からのブレーキ液の流通を許容するようにして該電磁開閉弁33に並列に接続されるチェック弁34と、常開型のリニアソレノイド弁である増圧制御弁35と、調圧弁32側へのブレーキ液の流通を許容するようにして増圧制御弁35に並列に接続されるチェック弁36と、常閉型のリニアソレノイド弁である減圧制御弁37と、常閉型の電磁開閉弁38とを備える。
調圧弁32は、前記マスタシリンダMが備えるシリンダ体22の後部内に配設されるものであり、前記第2ピストン24との間に倍力液圧室31を形成してシリンダ体22に摺動可能に嵌合される弁ボディ41と、弁ボディ41に相対摺動可能に嵌合されるスプール42と、スプール42を後方側に付勢するようにして弁ボディ41およびスプール42間に介設させる戻しばね43とを備えて、スプール弁構造に構成されるものであり、スプール42にブレーキペダル10が接続される。
シリンダ体22の後方寄り中間部には、環状突部44が半径方向内方に張り出すようにして一体に設けられており、弁ボディ41の前部および環状突部44間でシリンダ体22および弁ボディ41間には環状の出力室45が形成される。また弁ボディ41の後部および前記環状突部44間でシリンダ体22および弁ボディ41間には環状の入力室46が形成され、この入力室46は前記液圧源13に連通される。さらに弁ボディ41およびスプール42間には前記出力室45に通じる出力液圧室47が形成され、弁ボディ41の後端を臨ませる解放室48がシリンダ体22内の後部に形成され、該解放室48はリザーバ15に連通される。したがって液圧源13が正常に作動して入力室46の液圧が高圧に保持されている通常状態では、弁ボディ41は、入力室46の液圧により後退限位置に保持される。
而してスプール42には、ブレーキペダル10の踏力が前進方向に作用し、出力液圧室47の液圧をスプール42の受圧面積に乗じた液圧力および戻しばね43のばね力が後退方向に作用するものであり、出力液圧室47は、スプール42がその後端をシリンダ体22の後端に当接させた図示位置にあるときには入力室46から遮断されるとともに解放室48に連通しており、ブレーキペダル10の踏み込み操作に応じてスプール42が前進すると、前記解放室48から遮断されるとともに入力室46に連通される。すなわち調圧弁32は、液圧源13の出力液圧をブレーキペダル10の踏力すなわちブレーキ操作力に応じた液圧に調圧して出力室45から出力するものである。
また液圧源13の異常によって入力室46の液圧が低下したときには、ブレーキペダル10の踏み込みによって、スプール42の後端に設けられる鍔部42aが弁ボディ41に後方から当接し、弁ボディ41が、マスタシリンダMにおける第2ピストン24を直接押圧するように前進作動することになる。
前記出力室45と、マスタシリンダMにおける第2ピストン24および弁ボディ41間の倍力液圧室31とは液圧路49を介して接続されており、この液圧路49に、調圧弁32側の前記電磁開閉弁33と、前記増圧制御弁35とが直列に接続されるようにして介設され、増圧制御弁35および倍力液圧室31間で前記液圧路49から分岐するとともに前記解放室48に通じる液圧路50に減圧制御弁37が介設され、増圧制御弁35および倍力液圧室31間で前記液圧路49から分岐するとともに前記入力室46に通じる液圧路51に電磁開閉弁38が介設される。
増圧制御弁35は、出力室45側の液圧および倍力液圧室31側の液圧間の差圧が通電量の増加に伴って増加するように作動するものであり、また減圧制御弁37は、倍力液圧室31側の液圧および解放室48側の液圧間の差圧が通電量の増加に伴って増加するように作動するものであり、増圧制御弁35および減圧制御弁37の通電量を制御することにより、倍力液圧室31の液圧を出力室45の液圧すなわち調圧弁32の出力液圧以下の任意の液圧に調整することができる。而して増圧制御弁35および倍力液圧室31間で液圧路49には、倍力手段14の出力液圧すなわち倍力液圧室31の液圧を検出する圧力センサ52が接続される。
電磁開閉弁33,38は、ブレーキペダル10が踏み込まれていない状態でも、マスタシリンダMを作動せしめて自動制動が可能となるようにするためのものであり、自動制動時には、電磁開閉弁33が閉弁されるとともに電磁開閉弁38が開弁され、減圧制御弁37の通電量制御によって調圧された液圧が倍力液圧室31に作用することになる。
マスタシリンダMの第1および第2出力ポート29,30には第1および第2出力液圧路55,56が接続されており、第1および第2出力液圧路55,56と、右前輪用車輪ブレーキBA、左後輪用車輪ブレーキBB、左前輪用車輪ブレーキBCおよび右後輪用車輪ブレーキBD間に液圧モジュレータ12が設けられ、ブレーキ液圧発生装置11の作動による機械的制動力を検出するブレーキ液圧検出手段である圧力センサ57が、マスタシリンダMの出力液圧を検出すべく第1出力液圧路55に接続される。
液圧モジュレータ12は、右前輪用車輪ブレーキBA、左後輪用車輪ブレーキBB、左前輪用車輪ブレーキBCおよび右後輪用車輪ブレーキBDに個別に対応したアンチロック制御弁手段58A〜58Dと、右前輪用車輪ブレーキBAおよび左後輪用車輪ブレーキBBに対応した第1リザーバ59Aと、左前輪用車輪ブレーキBCおよび右後輪用車輪ブレーキBDに対応した第2リザーバ59Bと、右前輪用車輪ブレーキBAおよび左後輪用車輪ブレーキBBに対応した第1還流ポンプ60Aと、左前輪用車輪ブレーキBCおよび右後輪用車輪ブレーキBDに対応した第2還流ポンプ60Bとを備える。
アンチロック制御弁手段58Aは、第1出力液圧路55および右前輪用車輪ブレーキBA間に介設される常開型電磁弁である入口弁61Aと、右前輪用車輪ブレーキBAおよび第1リザーバ59A間に介設される常閉型電磁弁である出口弁62Aと、右前輪用車輪ブレーキBAから第1出力液圧路55側へのブレーキ液の流通を許容するようにして入口弁61Aに並列に接続されるチェック弁63Aとを備え、アンチロック制御弁手段58Bは、第1出力液圧路55および左後輪用車輪ブレーキBB間に介設される常開型電磁弁である入口弁61Bと、左後輪用車輪ブレーキBBおよび第1リザーバ59A間に介設される常閉型電磁弁である出口弁62Bと、左後輪用車輪ブレーキBBから第1出力液圧路55側へのブレーキ液の流通を許容するようにして入口弁61Bに並列に接続されるチェック弁63Bとを備え、アンチロック制御弁手段58Cは、第2出力液圧路56および左前輪用車輪ブレーキBC間に介設される常開型電磁弁である入口弁61Cと、左前輪用車輪ブレーキBCおよび第2リザーバ59B間に介設される常閉型電磁弁である出口弁62Cと、左前輪用車輪ブレーキBCから第2出力液圧路56側へのブレーキ液の流通を許容するようにして入口弁61Cに並列に接続されるチェック弁63Cとを備え、アンチロック制御弁手段58Dは、第2出力液圧路56および右後輪用車輪ブレーキBD間に介設される常開型電磁弁である入口弁61Dと、右後輪用車輪ブレーキBDおよび第2リザーバ59B間に介設される常閉型電磁弁である出口弁62Dと、右後輪用車輪ブレーキBDから第2出力液圧路56側へのブレーキ液の流通を許容するようにして入口弁61Dに並列に接続されるチェック弁63Dとを備える。
これらのアンチロック制御弁手段58A〜58Dは、各車輪がロックを生じる可能性のない定常ブレーキ時には、マスタシリンダMを各車輪ブレーキBA〜BDに連通させるとともに車輪ブレーキBA〜BDと第1および第2リザーバ59A,59Bとの間を遮断する。すなわち各入口弁61A〜61Dが消磁、開弁状態とされるとともに各出口弁62A〜62Dが消磁、閉弁状態とされ、マスタシリンダMの第1出力ポート29から出力されるブレーキ液圧は、右前輪用車輪ブレーキBAに作用するとともに左後輪用車輪ブレーキBBに作用する。またマスタシリンダMの第2出力ポート30から出力されるブレーキ液圧は左前輪用車輪ブレーキBCに作用するとともに右後輪用車輪ブレーキBDに作用する。
上記ブレーキ中に車輪がロック状態に入りそうになるのに応じたアンチロック制御の開始時に、アンチロック制御弁手段58A〜58Dは、ロック状態に入りそうになった車輪に対応する部分でマスタシリンダMおよび車輪ブレーキ間を遮断するとともに車輪ブレーキをリザーバに連通する。すなわち入口弁61A〜61Dのうちロック状態に入りそうになった車輪に対応する入口弁が励磁、閉弁されるとともに、出口弁62A〜62Dのうち上記車輪に対応する出口弁が励磁、開弁される。これにより、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧の一部が第1リザーバ59Aまたは第2リザーバ59Bに吸収され、ロック状態に入りそうになった車輪のブレーキ液圧が減圧されることになる。
またブレーキ液圧を一定に保持する際にアンチロック制御弁手段58A〜58Dは、車輪ブレーキBA〜BDをマスタシリンダMおよびリザーバ59A,59Bから遮断する状態となる。すなわち入口弁61A〜61Dが励磁、閉弁されるとともに、出口弁62A〜62Dが消磁、閉弁されることになる。さらにブレーキ液圧を増圧する際には、入口弁61A〜61Dが消磁、開弁状態とされるともに出口弁62A〜62Dが消磁、閉弁状態とされればよい。
第1および第2還流ポンプ60A,60Bは共通な単一の電動モータ64で駆動されるものであり、第1および第2還流ポンプ60A,60Bの吸入側は第1および第2リザーバ59A,59Bに個別に接続される。また第1および第2還流ポンプ60A,60Bの吐出側は、マスタシリンダMと各アンチロック制御弁手段58A〜58Dとの間,すなわち第1および第2出力液圧路55,56にオリフィス65A,65Bを介して接続される。
而して各アンチロック制御弁手段58A〜58Dの作動制御によって第1および第2リザーバ59A,59Bに貯留されたブレーキ液は、電動モータ64によって駆動される第1および第2還流ポンプ60A,60Bにより、マスタシリンダM側に戻されることになる。
図3において、ブレーキペダル10の操作に応じて駆動輪および従動輪を機械的に制動する液圧を発生するブレーキ液圧発生装置11と、回生制動するように電動モータ7を制御するパワードライブユニット9とはコントローラCで制御されるものであり、このコントローラCには、ブレーキ操作量を検出する踏力センサ20ならびにブレーキ液圧発生装置11の作動による機械的制動力であるマスタシリンダMの出力液圧を検出する圧力センサ57の検出値が入力される。
前記コントローラCは、要求制動力を踏力センサ20で検出されるブレーキ操作量に基づいて決定する制動力決定手段68と、該制動力決定手段68で決定される要求制動力を回生制動力および機械的制動力に配分する制動力配分手段69と、制動力配分手段69で定められた配分に従ってブレーキ液圧発生装置11を制御する機械的制動トルク制御手段70と、前記制動力配分手段69で定められた配分に従ってパワードライブユニット9を制御する回生制動トルク制御手段71とを備える。
ブレーキペダル10の操作に伴う制動時に前記コントローラCは、図4で示す手順に従って機械的制動および回生制動の協調処理を行うものであり、先ずステップS1では踏力センサ20で検出されるブレーキ操作量が所定値を超えるか否かを判定し、超えているときにはステップS2で圧力センサ57で検出される液圧が所定圧を超えているか否かを判定し、超えているときにはステップS3で回生制動量を計算する。またステップS1でブレーキ操作量が所定値以下である場合、もしくはステップS1でブレーキ操作量が所定値を超えていてもステップS2で液圧が所定圧以下であると判断したときには、ステップS4で回生制動量を「0」とする。而してステップS3またはステップS4の処理後には、ステップS5に進んで機械的制動力を得るための目標液圧を計算する。
このようなステップS1〜S5までの処理は、コントローラCにおける制動力配分手段69でなされるものであり、制動力配分手段69は、踏力センサ20で検出されるブレーキ操作量ならびに圧力センサ57で検出される液圧(機械的制動力)がともに所定値を超えるまでは制動力決定手段68で決定される要求制動力の全量をブレーキ液圧発生装置11が発生する液圧に基づく機械的制動力に配分するように構成されることになる。
上記ステップS5の処理後には、ステップS6,S7の処理を続行するものであり、ステップS6では、ステップS3で計算した回生制動量に基づいて回生制動トルク制御手段71がパワードライブユニット9の回生制動要求処理を実行し、ステップS7では、ステップS5で計算した目標液圧となるように機械的制動トルク制御手段70がブレーキ液圧発生装置11の液圧制御処理を実行する。
次にこの実施例の作用について説明すると、踏力センサ20で検出されるブレーキ操作量に応じて制動力決定手段68で決定される要求制動力を回生制動力および機械的制動力に配分する制動力配分手段69は、踏力センサ20で検出されるブレーキ操作量ならびにブレーキ液圧発生装置11の出力液圧に基づく機械的制動力を検出する圧力センサ58の検出液圧がともに所定値を超えるまでは、要求制動力の全量をブレーキ液圧発生装置11による機械的制動力に配分するように構成されており、前記圧力センサ57は、ブレーキペダルの操作に応じて機械的に制動し得るブレーキ液圧発生装置11による機械的制動力を代表する液圧を検出するものであり、ブレーキペダル10の操作量に対応するものである。
したがって踏力センサ20および圧力センサ57の検出値のいずれかで異常が生じても、ブレーキペダル10の操作量がある値に達するまではブレーキ液圧発生装置11の出力液圧に基づく機械的制動力によって制動されることになり、ブレーキ操作初期に、踏力センサ20および圧力センサ57の検出値のいずれかで異常が生じても、不確か、不必要な回生制動を行うことを防止し、しかもドライバーの要求に応える確実な減速度を機械的制動力によって得ることが可能となる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
車両の駆動系および制動系の全体構成図である。 制動系の構成を示す図である。 制御系の構成を示すブロック図である。 機械的制動および回生制動の協調処理手順を示すフローチャートである。
M・・・マスタシリンダ
7・・・電動モータ
10・・・ブレーキペダル
11・・・ブレーキ液圧発生装置
13・・・液圧源
14・・・倍力手段
20・・・ブレーキ操作量検出手段である踏力センサ
23,24・・・ピストン
29,30・・・出力ポート
31・・・倍力液圧室
32・・・調圧弁
35・・・増圧制御弁
42・・・スプール
55,56・・・出力液圧路
57・・・ブレーキ液圧検出手段である圧力センサ
68・・・制動力決定手段
69・・・制動力配分手段

Claims (2)

  1. ブレーキペダル(10)の操作量を検出するブレーキ操作量検出手段(20)と、
    前記ブレーキペダル(10)に該ブレーキ操作量検出手段(20)を介して連結され、電動モータ(7)が接続される駆動輪を前記ブレーキペダル(10)の操作に応じて機械的に制動するための液圧を発生するブレーキ液圧発生装置(11)と、
    要求制動力を前記ブレーキ操作量検出手段(20)で検出されるブレーキ操作量に基づいて決定する制動力決定手段(68)と、
    該制動力決定手段(68)で決定される要求制動力を回生制動力および機械的制動力に配分する制動力配分手段(69)と
    記ブレーキ液圧発生装置(11)の発生する液圧を検出するブレーキ液圧検出手段(57)とを備え、
    前記ブレーキ液圧発生装置(11)は、ブレーキペダル(10)の操作とは無関係に液圧を発生し得る液圧源(13)と、駆動輪を機械的に制動するための出力液圧を発生するマスタシリンダ(M)と、ブレーキペダル(10)の操作による入力並びに前記マスタシリンダ(M)に付与する出力相互間の特性である入出力特性を電気的に変更可能として前記マスタシリンダ(M)及び前記ブレーキペダル(10)間に介設される倍力手段(14)とを備えていて、前記制動力配分手段(69)により配分された機械的制動力に対応する液圧を前記倍力手段(14)が前記入出力特性を変更することで発生可能であり、
    前記制動力配分手段(89)は、前記ブレーキ操作量検出手段(20)で検出されるブレーキ操作量と、前記ブレーキ液圧検出手段(57)で検出される液圧とが各々の所定値をともに超えるまでは、前記制動力決定手段(68)で決定される要求制動力の全量を前記ブレーキ液圧発生装置(11)の発生する液圧による機械的制動力に配分するように構成されることを特徴とする電動車両の制動装置。
  2. 記マスタシリンダ(M)は、前記倍力手段(14)の出力を受ける倍力液圧室(31)と、この倍力液圧室(31)の液圧に応じて軸方向に移動することにより前記出力液圧を発生し、その発生した液圧を出力液圧路(55,56)を介して駆動輪の車輪ブレーキ(BA,BC)に出力するピストン(23,24)とをシリンダ体(22)内に有し、
    前記倍力手段(14)は、前記ブレーキペダル(10)が接続されるスプール(42)を備えて前記液圧源(13)からの出力液圧を前記ブレーキペダル(10)の操作力に応じた液圧に調圧して出力する調圧弁(32)と、前記マスタシリンダ(M)の倍力液圧室(31)及び前記調圧弁(32)間に介設され、前記調圧弁(32)の出力側の液圧及び前記倍力液圧室(31)側の液圧間の差圧を調整可能な増圧制御弁(35)とを有し、
    前記ブレーキ液圧検出手段(57)は、前記出力液圧路(55,56)の液圧を検出することを特徴とする請求項1に記載の電動車両の制動装置。
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