JP2000344071A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JP2000344071A
JP2000344071A JP11161255A JP16125599A JP2000344071A JP 2000344071 A JP2000344071 A JP 2000344071A JP 11161255 A JP11161255 A JP 11161255A JP 16125599 A JP16125599 A JP 16125599A JP 2000344071 A JP2000344071 A JP 2000344071A
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Japan
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pressure
valve
braking
brake
control valve
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JP11161255A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Matsuzawa
智之 松澤
Toshiya Osawa
俊哉 大澤
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホイールシリンダ圧センサを設けることなく
圧力制御弁の故障診断を行う。 【解決手段】 油圧ポンプ8の吐出圧を検出するポンプ
圧センサ25を設け、ブレーキペダルが操作されておら
ず且つ停車状態であるときに、各圧力制御弁11FL〜
11RRに対して診断用指令値PcTESTを出力し、この
時点からポンプ圧センサ25で検出したポンプ圧の傾き
の変化量ΔΔPP がしきい値ΔΔPαを超えるまでの所
要時間を圧力制御弁毎に計測する。ポンプ圧の傾きの変
化量ΔΔP P はホイールシリンダ圧が診断用指令値Pc
TESTに達すると急増するから、この急増した時点を検出
可能なしきい値ΔΔPαを設定すると共に、傾きの変化
量ΔΔPP がしきい値ΔΔPαを超えるまでの所要時間
について正常と判定することの可能な値を設定し、この
所要時間と計測した所要時間を比較することにより診断
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ブレーキペダル
の踏込み時の制動力をマスタシリンダ圧とは異なる制動
用圧発生手段の制動用圧を制御することにより発生させ
るようにしたブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブレーキ制御装置としては、例え
ば特開平6−191393号公報に記載されているもの
が知られている。この従来例には、マスタシリンダと各
ブレーキシリンダとの間に、電磁方向切換弁及び比例電
磁液圧制御弁を設け、電磁方向切換弁によってブレーキ
シリンダの接続先をマスタシリンダ又は比例電磁液圧制
御弁に切り換えるようにし、通常はブレーキシリンダと
比例電磁液圧制御弁とを接続し、リザーバの液をポンプ
によってくみ上げてアキュムレータに一定の範囲の液圧
で蓄えておき、この液圧を比例電磁液圧制御弁で制御し
てブレーキシリンダに供給し、そのブレーキシリンダの
液圧に基づいてブレーキを作動させて、車輪の回転を抑
制するようにしたものが開示されている。そして、各車
輪の接地荷重や目標減速度に基づいて接地荷重の大きさ
に応じた制動力を得るための目標ブレーキシリンダ圧を
算出し、この目標ブレーキシリンダ圧と、各ブレーキシ
リンダのブレーキシリンダ圧を検出する液圧センサで検
出した液圧とに基づいて、比例電磁液圧制御弁を駆動す
るための指令値を算出し、この指令値に基づき比例電磁
液圧制御弁を駆動することによって所望の制動力を得る
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
所望の制動力を得るために、アキュムレータの液圧を電
磁液圧制御弁で目標の液圧に制御してこれをブレーキシ
リンダに供給するようにした場合、フェールセーフのた
めにも、電磁液圧制御弁を含む系統の故障診断を行う必
要がある。この故障診断を行う方法としては、例えば、
所望の制動力を得るべく、目標ブレーキシリンダ圧と液
圧センサで検出した液圧とに基づいて算出した指令値に
基づいて比例電磁液圧制御弁を駆動する際に、駆動後の
液圧センサで検出した液圧と目標ブレーキシリンダ圧と
が一致するかどうかに基づいて診断を行うこと等が考え
られる。
【0004】しかしながら、このように実際のブレーキ
シリンダ圧と目標とするブレーキシリンダ圧とを比較す
ることによって故障診断を行うようにした場合、ブレー
キシリンダ圧を検出するための液圧センサを各ブレーキ
シリンダ毎に設ける必要があり、コスト削減の妨げとな
る。また、ブレーキペダルが踏み込まれた時点で初めて
故障診断が行われることになるため、より早い時点で故
障を検出することの可能な診断方法が望まれる。
【0005】そこで、この発明は上記従来の未解決の課
題に着目してなされたものであり、ブレーキシリンダ圧
を検出するための液圧センサを設けることなく、且つよ
り早い段階で圧力制御弁の故障診断を行うことの可能な
ブレーキ制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係るブレーキ制御装置は、ブレ
ーキペダルの踏込量に応じた制動圧の作動流体を出力す
るマスタシリンダと、各車輪に配設された制動用シリン
ダと、前記マスタシリンダから出力された作動流体を吸
収するストロークシミュレータと、所定制動圧を発生す
る制動用圧発生手段と、当該制動用圧発生手段で発生す
る制動用圧の最大値を規制するリリーフ弁と、前記制動
用シリンダ毎に配設され且つ前記制動用圧発生手段で発
生する制動用圧を制動圧指令値に基づいて減圧制御して
任意の制動圧を前記制動用シリンダに出力する圧力制御
弁と、前記マスタシリンダと前記制動用シリンダとの間
に介挿された第1の電磁開閉弁と、前記マスタシリンダ
と前記制動用圧発生手段との間に介挿された第2の電磁
開閉弁と、前記圧力制御弁の戻りポートと前記マスタシ
リンダのリザーバとの間に介挿された第3の電磁開閉弁
と、前記マスタシリンダと前記ストロークシミュレータ
との間に介挿された第4の電磁開閉弁と、前記第3の電
磁開閉弁と前記制動用圧発生手段との間に介挿され当該
第3の電磁開閉弁側からの作動流体の流れのみを許容す
る逆止弁と、前記ブレーキペダルの踏込量を検出するブ
レーキ踏込量検出手段と、少なくとも当該ブレーキ踏込
量検出手段で検出したブレーキペダル踏込量に基づいて
前記圧力制御弁、第1の電磁開閉弁、第2の電磁開閉
弁、第3の電磁開閉弁、第4の電磁開閉弁及び制動用圧
発生手段を制御する制動制御手段と、停車中であり且つ
前記ブレーキペダルが操作されていない診断可能状態で
あるかどうかを検出する車両状態検出手段と、当該車両
状態検出手段で前記診断可能状態であることを検出した
ときに前記圧力制御弁の故障診断を行う診断手段と、を
備えることを特徴としている。
【0007】この請求項1に係るブレーキ制御装置で
は、停車中であり且つブレーキペダルが操作されていな
いときに診断手段によって圧力制御弁の診断が行われ
る。よって、発進する前等の車両が停車しているときで
あってブレーキペダルが操作される以前に、圧力制御弁
の診断が行われることになって、より早い時点での故障
検出が可能となる。
【0008】また、請求項2にブレーキ制御装置は、前
記診断手段は、前記制動用圧発生手段の吐出圧を検出す
る吐出圧検出手段を備え、少なくとも前記第1の電磁開
閉弁を閉状態、前記第3の電磁開閉弁を開状態に制御
し、予め設定した診断用制動圧指令値を一の圧力制御弁
に出力し、他の圧力制御弁にはその制動圧を零とする制
動圧指令値を出力すると共に前記制動用圧発生手段を作
動させ、この時点から前記吐出圧検出手段の検出値に基
づく吐出圧評価諸元が予め設定したしきい値を超えるま
での所要時間を計測し、前記各圧力制御弁に同一の前記
診断用制動圧指令値を順に出力して計測した前記圧力制
御弁毎の前記所要時間に基づいて前記圧力制御弁の診断
を行うようになっていることを特徴としている。
【0009】また、請求項3に係るブレーキ制御装置
は、前記吐出圧評価諸元は、前記吐出圧検出手段で検出
した吐出圧の傾きの変化量であることを特徴としてい
る。また、請求項4に係るブレーキ制御装置は、前記吐
出圧評価諸元は、前記吐出圧検出手段で検出した吐出圧
であって、前記しきい値は前記リリーフ弁の作動圧であ
ることを特徴としている。
【0010】この請求項2から請求項4に係るブレーキ
制御装置では、制動用圧発生手段の吐出圧を検出する吐
出圧検出手段が設けられ、少なくとも第1の電磁開閉弁
は閉状態、第3の電磁開閉弁は開状態に制御され、さら
に、何れか一つの圧力制御弁に対して診断用制動圧指令
値が出力され、他の圧力制御弁にはその制動圧を零とす
る制動圧指令値が出力され、さらに、制動用圧発生手段
が起動される。そして、この時点から吐出圧検出手段で
検出される吐出圧に基づく吐出圧評価諸元が予め設定し
たしきい値に達するまでの所要時間が計測され、この処
理が各圧力制御弁に対して順に行われ、圧力制御弁毎に
所要時間が計測される。
【0011】前記各電磁開閉弁及び各圧力制御弁が制御
され、制動用圧発生手段が起動されると、マスタシリン
ダと制動用シリンダとの間が遮断され、制動用圧発生手
段で発生した制動圧は、診断用制動圧指令値が出力され
た圧力制御弁で減圧されて制動用シリンダに出力され、
他の圧力制御弁はその制動圧が零となるように制御され
るから、制動用圧発生手段で発生した制動圧は、診断用
制動圧指令値が出力された圧力制御弁に対応する制動用
シリンダのみに出力される。
【0012】これにより、制動用圧発生手段の吐出圧
は、徐々に増加し、制動用シリンダの制動圧が診断用制
動圧指令値に達すると急増し、やがて吐出圧がリリーフ
弁の作動圧に達すると、リリーフ弁が作動しリリーフ弁
の作動圧を維持するようになる。このとき、圧力制御弁
が正常であれば、各弁を制御し制動用圧発生手段を作動
させた時点からの経過時間に対する吐出圧の変化状況は
ほぼ一定となり、前記吐出圧の傾きが急増するまでの所
要時間、或いは吐出圧がリリーフ弁の作動圧に達するま
での所要時間はほぼ所定範囲内に納まる。
【0013】したがって、例えば、吐出圧の傾きの変化
量を監視し、その変化量が増大する時点までの所要時間
を計測することにより診断を行うことが可能となり、ま
た、吐出圧がリリーフ弁の作動圧に達するまでの所要時
間を計測することにより診断を行うことが可能となる。
また、請求項5に係るブレーキ制御装置は、前記制動用
圧発生手段は、前記作動流体を加圧するための油圧ポン
プと当該油圧ポンプを駆動するモータとから構成され、
前記診断手段は、前記モータの駆動状況を検出するモー
タ駆動状況検出手段を備え、少なくとも前記第1の電磁
開閉弁を閉状態、前記第3の電磁開閉弁を開状態に制御
し、予め設定した診断用制動圧指令値を一の圧力制御弁
に出力し、他の圧力制御弁にはその制動圧を零とする制
動圧指令値を出力すると共に前記モータを駆動し、この
時点から前記モータ駆動状況検出手段の検出状況が予め
設定した規定駆動状況となるまでの所要時間を計測し、
前記各圧力制御弁に同一の前記診断用制動圧指令値を順
に出力して計測した前記圧力制御弁毎の前記所要時間に
基づいて前記圧力制御弁の診断を行うようになっている
ことを特徴としている。
【0014】また、請求項6に係るブレーキ制御装置
は、前記モータ駆動状況検出手段は、前記モータの駆動
電流を検出する駆動電流検出手段であって、当該駆動電
流検出手段で検出した駆動電流の傾きの変化量が予め設
定したしきい値を超えるまでの前記所要時間に基づいて
前記診断を行うようになっていることを特徴としてい
る。
【0015】また、請求項7に係るブレーキ制御装置
は、前記モータ駆動状況検出手段は、前記モータの回転
数を検出するモータ回転数検出手段であって、当該モー
タ回転数検出手段で検出したモータ回転数の傾きの変化
量が予め設定したしきい値を超えるまでの前記所要時間
に基づいて前記診断を行うようになっていることを特徴
としている。
【0016】この請求項5から請求項7に係るブレーキ
制御装置では、制動用圧発生手段は作動流体を加圧する
ための油圧ポンプとこの油圧ポンプを駆動するモータと
から構成され、モータの駆動状況を検出するモータ駆動
状況検出手段が設けられている。そして、少なくとも第
1の電磁開閉弁は閉状態、第3の電磁開閉弁は開状態に
制御され、さらに、何れか一つの圧力制御弁に対して診
断用制動圧指令値が出力され、他の圧力制御弁にはその
制動圧を零とする制動圧指令値が出力され、さらに、モ
ータが駆動される。そして、この時点からモータ駆動状
況検出手段で検出されるモータの駆動状況が予め設定し
た規定駆動状況となるまでの所要時間が計測され、この
処理が各圧力制御弁に対して順に行われて圧力制御弁毎
に所要時間が計測される。
【0017】前記各電磁開閉弁及び各圧力制御弁が制御
され、モータが起動されると、マスタシリンダと制動用
シリンダとの間が遮断され、油圧ポンプで発生した制動
圧が、診断用制動圧指令値が出力された圧力制御弁によ
って減圧されて制動用シリンダに出力され、他の圧力制
御弁はその制動圧が零となるように制御されるから、油
圧ポンプで発生した制動圧は、診断用制動圧指令値が出
力された圧力制御弁のに対応する制動用シリンダのみに
出力される。
【0018】これにより、油圧ポンプの吐出圧は、徐々
に増加し、制動用シリンダの制動圧が診断用制動圧指令
値に達すると急増する。これに伴って、モータの駆動状
況も同様に変化し、制動用シリンダの制動圧が診断用制
動圧指令値に達するとモータの駆動状況も急変する。こ
のとき、圧力制御弁が正常であれば、各弁を制御しモー
タを起動した時点からの経過時間に対する吐出圧の変化
状況はほぼ一定となり、前記吐出圧が急増するまでの所
要時間はほぼ所定範囲内に納まるから、これに伴ってモ
ータの駆動状況が急変するまでの所要時間もほぼ所定範
囲内に納まる。
【0019】したがって、例えば、モータの駆動電流を
検出しその傾きの変化量が増大する時点までの所要時間
を計測することによって故障診断を行うことが可能とな
り、また、モータの回転数を検出し、その回転数の傾き
の変化量が増大するまでの所要時間を計測することによ
って故障診断を行うことが可能となる。また、請求項8
に係るブレーキ制御装置は、前記リリーフ弁からの脈圧
の有無を検出する脈圧検出手段を備え、前記診断手段
は、少なくとも前記第1の電磁開閉弁を閉状態、前記第
2及び第3の電磁開閉弁を開状態に制御し、予め設定し
た診断用制動圧指令値を一の圧力制御弁に出力し、他の
圧力制御弁にはその制動圧を零とする制動圧指令値を出
力すると共に前記制動用圧発生手段を作動させ、この時
点から前記脈圧検出手段で前記脈圧を検出するまでの所
要時間を計測し、前記各圧力制御弁に同一の前記診断用
制動圧指令値を順に出力して計測した前記圧力制御弁毎
の前記所要時間に基づいて前記圧力制御弁の診断を行う
ようになっていることを特徴としている。
【0020】この請求項8に係るブレーキ制御装置で
は、リリーフ弁から脈圧が発生されているかどうかを検
出するための脈圧検出手段が設けられ、少なくとも第1
の電磁開閉弁は閉状態に制御され、第2及び第3の電磁
開閉弁は開状態に制御され、さらに、何れか一つの圧力
制御弁に対して診断用制動圧指令値が出力され、他の圧
力制御弁にはその制動圧を零とする制動圧指令値が出力
され、さらに、制動用圧発生手段が起動される。そし
て、この時点から脈圧検出手段で脈圧が発生したと検出
されるまでの所要時間が計測され、この処理が各圧力制
御弁に対して順に行われて圧力制御弁毎に所要時間が計
測される。
【0021】前記各電磁開閉弁及び各圧力制御弁が制御
され、制動用圧発生手段が起動されると、マスタシリン
ダと制動用シリンダとの間が遮断され、制動用圧発生手
段で発生した制動圧が、診断用制動圧指令値が出力され
た圧力制御弁によって減圧されて制動用シリンダに出力
され、他の圧力制御弁はその制動圧が零となるように制
御されるから、制動用圧発生手段で発生した制動圧は、
診断用制動圧指令値が出力された圧力制御弁に対応する
制動用シリンダのみに出力される。
【0022】これにより、制動用圧発生手段の吐出圧
は、徐々に増加し、制動用シリンダの制動圧が診断用制
動圧指令値に達すると急増し、やがて吐出圧がリリーフ
弁の作動圧に達すると、リリーフ弁が作動してリリーフ
弁の作動圧を維持するようになる。このとき、第2の電
磁開閉弁は開状態に制御されているから、リリーフ弁が
作動するとその脈圧が逆止弁、第2の電磁開閉弁を介し
てマスタシリンダに伝わるから、例えば脈圧検出手段と
してマスタ圧センサを設けそのマスタ圧検出値の変動を
検出することによって脈圧の発生を検出することが可能
となる。
【0023】圧力制御弁が正常であれば、前記リリーフ
弁が作動するまでの所要時間はほぼ所定範囲内に納まる
から、リリーフ弁が作動するまでの時間つまり脈圧が検
出されるまでの所要時間を計測することにより故障診断
を行うことが可能となる。また、請求項9に係るブレー
キ制御装置は、前記ブレーキ踏込量検出手段は、マスタ
シリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサであっ
て、前記脈圧検出手段は、前記マスタシリンダ圧センサ
のマスタ圧検出値が予め設定したしきい値を超えたとき
に前記脈圧が発生したと判定するようになっていること
を特徴としている。
【0024】この請求項9に係るブレーキ制御装置で
は、マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧セン
サを設け、このマスタ圧検出値に基づいてブレーキペダ
ルの踏込み量を検出すると共に、このマスタ圧検出値に
基づいて脈圧の発生が検出されるから、脈圧を検出する
ためのセンサを新たに設ける必要はない。また、請求項
10に係るブレーキ制御装置は、前記診断手段は、前記
圧力制御弁毎の前記所要時間全てが予め設定した規定範
囲内であり且つこれら所要時間のばらつきが規定範囲内
であるとき、前記圧力制御弁は正常であると判定するよ
うになっていることを特徴としている。
【0025】この請求項10に係るブレーキ制御装置で
は、圧力制御弁毎に検出した所要時間全てが予め設定し
た規定範囲、つまり圧力制御弁が正常であると判定する
ことの可能な範囲内であるだけでなく、所要時間のばら
つきが規定範囲内であるときに正常であると判定するよ
うにしたから、より高精度に診断を行うことが可能とな
る。
【0026】また、請求項11に係るブレーキ制御装置
は、前記診断用制動圧指令値を、前記診断を行う毎に変
化させるようになっていることを特徴としている。この
請求項11に係るブレーキ制御装置では、診断用制動圧
指令値を診断を行う毎に変化させるようにしたから、よ
り高精度に故障診断を行うことが可能となる。
【0027】さらに、請求項12に係るブレーキ制御装
置は、前記ブレーキ踏込量検出手段は、ブレーキペダル
のストローク、ブレーキペダルの踏力及びマスタシリン
ダ圧の何れかを少なくとも検出するように構成されてい
ることを特徴としている。この請求項12に係るブレー
キ制御装置では、ブレーキペダルのストローク、ブレー
キペダルの踏力及びマスタシリンダ圧の何れかを少なく
とも検出することにより、ブレーキペダルの踏込みによ
る運転者の要求減速度を確実に検出することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るブレーキ制御装
置によれば、停車中であり且つブレーキペダルが操作さ
れていないときに圧力制御弁の診断を行うようにしたか
ら、発進前等、車両が走行する以前、或いはブレーキペ
ダルが操作される以前に診断を行うことができより早い
時点での故障検出を行うことができる。
【0029】また、請求項2から請求項4に係るブレー
キ制御装置によれば、制動用圧発生手段の吐出圧を検出
する吐出圧検出手段を設け、吐出圧検出手段で検出した
吐出圧の傾きの変化量がしきい値を超えるまでの所要時
間、或いは吐出圧がリリーフ弁の作動圧に達するまでの
所要時間等、吐出圧検出手段で検出した吐出圧の評価諸
元がしきい値に達するまでの所要時間に基づいて故障診
断を行うようにしたから、各制動用シリンダにその制動
圧を検出するためのセンサを設けることなく故障診断を
行うことができ、コスト削減を図ることができる。
【0030】また、請求項5から請求項7に係るブレー
キ制御装置によれば、制動用圧を発生するための油圧ポ
ンプを駆動するモータの駆動電流或いはモータ回転数等
のモータの駆動状況を検出するモータ駆動状況検出手段
を設け、モータの駆動電流のの傾きの変化量或いはモー
タ回転数の傾きの変化量といったモータの駆動状況がし
きい値をこえるまでの所要時間に基づいて故障診断を行
うようにしたから、各制動用シリンダにその制動圧を検
出するためのセンサを設けることなく故障診断を行うこ
とができ、コスト削減を図ることができる。
【0031】また、請求項8に係るブレーキ制御装置に
よれば、リリーフ弁の脈動の発生を検出する脈圧検出手
段を設け、この脈圧検出手段で脈圧の発生を検出するま
での所要時間に基づいて故障診断を行うようにしたか
ら、各制動用シリンダにその制動圧を検出するためのセ
ンサを設けることなく故障診断を行うことができ、コス
ト削減を図ることができる。
【0032】また、請求項9に係るブレーキ制御装置に
よれば、ブレーキ踏込量検出手段としてマスタシリンダ
圧を検出するマスタシリンダ圧センサを適用し、このマ
スタリンダ圧センサのマスタ圧検出値に基づいてリリー
フ弁からの脈圧の発生を検出するようにしたから、脈圧
を検出するためのセンサを新たに設けることなく実現す
ることができ、コスト削減を図ることができる。
【0033】また、請求項10に係るブレーキ制御装置
によれば、圧力制御弁毎に検出した所要時間について、
これら全てが予め設定した規定範囲であり且つそのばら
つきが規定範囲内であるときに正常であると判定するよ
うにしたから、より高精度に診断を行うことができる。
また、請求項11に係るブレーキ制御装置によれば、診
断用制動圧指令値を、診断を行う毎に変化させるように
したから、より高精度に故障診断を行うことができる。
【0034】さらに、請求項12に係るブレーキ制御装
置は、少なくともブレーキペダルのストローク、ブレー
キペダルの踏力及びマスタシリンダ圧の何れかを少なく
とも検出するようにしたから、ブレーキペダルの踏込み
による運転者の要求減速度を確実に検出することができ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、第1の実施の形態について
説明する。図1は、本発明を後輪駆動車に適用した場合
の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1はブレ
ーキペダル2の踏込量に応じて従動輪としての例えば前
輪側及び駆動輪としての後輪側に対する2系統の前輪側
マスタシリンダ圧PMfの作動流体及び後輪側マスタ圧
PMrの作動流体を発生する共通の加圧室を有し、両マ
スタシリンダ圧PMf及びPMrをそれぞれ前輪側出力
ポートp1及び後輪側出力ポートp2から出力するマス
タシリンダである。
【0036】このマスタシリンダ1から出力される前輪
側マスタ圧PMfの作動流体は2ポート2位置の第1の
電磁開閉弁3FL及び3FRの一方のポートp1にそれ
ぞれ供給され、後輪側マスタ圧PMrの作動流体も同様
の2ポート2位置の第1の電磁切換弁3RL及び3RR
の一方のポートp1にそれぞれ供給される。そして、各
電磁開閉弁3FL,3FR及び3RL,3RRの他方の
ポートp2は、左右の前輪4FL,4FR及び左右の後
輪4RL,4RRに制動力を作用させる制動用シリンダ
としてのホイールシリンダ5FL,5FR及び5RL,
5RRに連通されている。
【0037】また、電磁開閉弁3FL〜3RRのそれぞ
れは、ソレノイドs1に供給される後述するコントロー
ルユニット30からの制御信号SD がオフ状態であると
きにノーマル位置となってポートp1及びポートp2間
が連通され、ソレノイドs1に供給される制御信号SD
がオン状態であるときにオフセット位置に切り換わって
ポートp1及びp2間が遮断される。
【0038】一方、マスタシリンダ1とは別に制動用圧
を発生する制動用圧発生手段としての制動用圧発生機構
6が設けられている。この制動用圧発生機構6は、電動
モータ7によって回転駆動される油圧ポンプ8と、この
油圧ポンプ8の吐出側に接続されたその最大吐出圧を規
制するリリーフ弁9とで構成され、油圧ポンプ8の吸い
込み側が第2の電磁開閉弁10を介してマスタシリンダ
1の前輪側ポートp1に接続されると共に、逆止弁16
及び第3の電磁開閉弁12を介してマスタシリンダ1の
リザーバ1aに接続されている。
【0039】ここで、油圧ポンプ8は、電動モータ7が
後述するコントロールユニット30によって回転駆動さ
れることにより駆動されて、吸い込み側に供給される作
動流体を昇圧して高圧の制動用圧を発生する。また、第
2及び第3の電磁開閉弁10及び12は、共に2ポート
2位置に構成され、ソレノイドs1に供給される後述す
るコントロールユニット30からの制御信号SE 及びS
F がオフ状態であるときにノーマル位置となってポート
p1及びポートp2間が遮断され、ソレノイドs1に供
給される制御信号SE 及びSFがオン状態であるときに
オフセット位置に切り換わってポートp1及びp2間が
連通される。
【0040】さらに、逆止弁16は、リザーバ1aから
油圧ポンプ8への作動流体の流れを許容し、これとは逆
方向の作動流体の流れを阻止し、この逆止弁16と第3
の電磁開閉弁12との間に前述したリリーフ弁9の戻り
ポートが接続されている。さらに、圧力制御弁11FL
〜11RRのそれぞれは、弾性体で一方向に付勢された
スプールをソレノイドの電磁力で摺動させることによ
り、入力ポートps及び戻りポートpdと制御ポートp
cとの間の開度を制御することによって、図2に示すよ
うに、ソレノイドに供給される制御信号CSFL〜CSRR
の電流値に比例した制動圧PcFL〜PcRRを制御ポート
pcから出力するように構成されている。
【0041】また、圧力制御弁11FL,11FR及び
11RL,11RRの制御ポートpcから出力される制
動圧PcFL,PcFR及びPcRL,PcRRが、直接ホイー
ルシリンダ5FL,5FR及び5RL,5RRと第1の
電磁開閉弁3FL,3FR及び3RL、3RRとの間に
接続され、戻りポートpdが第3の電磁開閉弁12の一
方のポートp1に接続されている。
【0042】一方、マスタシリンダ1の前輪側出力ポー
トp1と第1の電磁開閉弁3FL及び3FRとの間にス
トロークシミュレータ13が第4の電磁開閉弁14を介
して接続されている。このストロークシミュレータ13
は、圧力制御弁11FL〜11RRによって制動圧が制
御されているときに、消費油量をシミュレートし、マス
タシリンダ1から吐出される油量を吸収して消費するこ
とにより、ブレーキペダルの踏込み感覚を確保するよう
に構成されている。
【0043】このストロークシミュレータ13の具体的
構成は、図1に示すように、両端を閉塞した円筒状のハ
ウジング17と、このハウジング17内に摺動自在に配
設されてこのハウジング内を上室17a及び下室17b
の2室に画成するピストン18と、下室17b内に配設
されてピストン18を上方に付勢する弾性体としてのコ
イルスプリング19と、ピストン18の外周面にハウジ
ング17の内周面と密接して配設されたシール部材20
とで構成され、上室17aが第4の電磁開閉弁14の一
方のポートに接続されている。
【0044】また、第4の電磁開閉弁14は、前述した
第2及び第3の電磁開閉弁10及び12と同様に2ポー
ト2位置に構成され、一方のポートp1がマスタシリン
ダ1の一方のポートp1に接続され、他方のポートp2
がストロークシミュレータ13の上室17aに接続さ
れ、ソレノイドs1に供給される後述するコントロール
ユニット30からの制御信号SG がオフ状態であるとき
にノーマル位置となってポートp1及びポートp2間が
遮断され、ソレノイドs1に供給される制御信号SG
オン状態であるときにオフセット位置に切り換わってポ
ートp1及びp2間が連通される。
【0045】また、ブレーキペダル2には、そのストロ
ークを検出するストロークセンサ22が配設され、また
マスタシリンダ1の前輪側ポートp1に接続された油圧
配管には、マスタシリンダ1から吐出される作動流体の
前輪側マスタシリンダ圧PMfを検出するブレーキ踏込
量検出手段としてのマスタ圧センサ23が配設されてい
る。また、油圧ポンプ8の吐出側にはその吐出側の圧力
を検出するための、吐出圧検出手段としてのポンプ圧セ
ンサ25が配設されている。
【0046】そして、第1の電磁開閉弁3FL〜3R
R、電動モータ7、第2の電磁開閉弁10、圧力制御弁
11FL〜11RR、第3の電磁開閉弁12及び第4の
電磁開閉弁14が、例えばマイクロコンピュータを含ん
で構成される制動制御手段としてのコントロールユニッ
ト30によって制御される。このコントロールユニット
30には、ストロークセンサ22で検出したペダルスト
ロークPS、マスタ圧センサ23で検出されるマスタ圧
検出値PM 、ポンプ圧センサ25で検出したポンプ圧P
P 及び車両の適所に配設され車速を検出する車速センサ
26からの車速検出値Vが入力され、これらに基づい
て、所定の演算処理を行って、第1の電磁開閉弁3FL
〜3RR、電動モータ7、第2の電磁開閉弁10、圧力
制御弁11FL〜11RR、第3の電磁開閉弁12及び
第4の電磁開閉弁14を制御すると共に、圧力制御弁1
1FL〜11RRの故障診断を行う。
【0047】すなわち、第1の電磁開閉弁3FL〜3R
Rを閉状態、第2の電磁開閉弁10、第3の電磁開閉弁
12及び第4の電磁開閉弁14を開状態に制御し、ブレ
ーキペダル2を踏み込んだ制動時には電動モータ7を回
転駆動し、且つマスタ圧センサ23で検出したマスタ圧
検出値PM 及びストロークセンサ22で検出したペダル
ストロークPSに基づいて要求減速度を求め、この要求
減速度に応じた減速度となる制動圧指令値PcFL * 〜P
RR * を算出する一方、他のアンチロックブレーキ制御
装置31、トラクション制御装置32、横滑り抑制制御
装置33からの制動圧指令値があるときには、これらの
制動圧指令値により補正した制動圧指令値PcFL * 〜P
RR * を算出し、この制動圧指令値PcFL * 〜PcRR *
に制動圧PcFL〜PcRRが一致するように圧力制御弁1
1FL〜11RRを制御する。また、停車中であり且つ
ブレーキペダル2が開放状態であるときには、第1の電
磁開閉弁3FL〜3RR、第2の電磁開閉弁10及び第
4の電磁開閉弁14を閉状態、第3の電磁開閉弁12を
開状態に制御し、電動モータ7を駆動し油圧ポンプ8を
駆動させた状態で、圧力制御弁11FL〜11RRの制
動圧PcFL〜PcRRが診断用指令値PcTESTとなるよう
に、各圧力制御弁11FL〜11RRを一つずつ順に制
御し、このときの、ポンプ圧センサ25で検出されるポ
ンプ圧PP の変化状況に基づいて各圧力制御弁11FL
〜11RRの故障診断を行う。
【0048】次に、上記第1の実施の形態の動作を、コ
ントロールユニット30で実行する図3に示す制動制御
処理の処理手順の一例を示すフローチャートを伴って説
明する。すなわち、コントロールユニット30では、常
時図3に示す制動制御処理を実行し、まず、ステップS
1aで、第1の電磁開閉弁3FL〜3RRを閉、第2の
電磁開閉弁10、第3の電磁開閉弁12及び第4の電磁
開閉弁14を開状態に制御する制御信号SD ,SE ,S
F 及びSG を出力する。
【0049】次いでステップS1bに移行し、車速セン
サ26の車速検出値V及びストロークセンサ22で検出
したペダルストロークPSをもとに、車両が停車状態で
あり、且つブレーキペダル2が開放状態であり故障診断
を行うことが可能な状態であるかどうかを判定する(車
両状態検出手段)。そして、これらを満足するときに
は、故障診断を行うことが可能な状態であると判定し、
ステップS20に移行して後述の故障診断処理(診断手
段)を行う。
【0050】一方、ステップS1bの処理で、故障診断
を行うことが可能な状態でないときにはステップS2に
移行し、マスタ圧センサ23で検出したマスタ圧検出値
Mを読み込み、次いでステップS3に移行して、ステ
ップS2で読み込んだマスタ圧PM が予め設定した比較
的小さい所定しきい値PM α(例えば0.1MPa程度
の小さい値)を超えているか否かを判定する。そして、
M ≦PM αであるときには、ブレーキペダル2を踏み
込んでいない非制動時であると判断してステップS4に
移行する。
【0051】このステップS4では、他のアンチロック
ブレーキ制御装置31、トラクション制御装置32及び
横滑り抑制制御装置33の何れかからの制動圧指令値が
入力されているか否かを判定し、これらが入力されてい
ないときには、ステップS5に移行して、電動モータ7
を停止させると共に、圧力制御弁11FL〜11RRに
対する制動圧指令値PcFL * 〜PcRR * を零に制御して
から後述するステップS10に移行する。
【0052】一方、ステップS3の判定結果が、PM
M αであるとき、又はステップS4で、他のアンチロ
ックブレーキ制御装置31、トラクション制御装置32
及び横滑り抑制制御装置33の何れかからの制動圧指令
値が入力されていると判定されるときには、圧力制御弁
11FL〜11RRを使用した制動制御を必要とするも
のと判断してステップS6に移行し、電動モータ7を回
転駆動してからステップS7に移行する。
【0053】このステップS7では、前記ステップS2
で読み込んだマスタ圧検出値PM に基づいて運転者の要
求する減速度に応じた要求制動力DBを算出し、この要
求制動力DBを発生することができる制動圧指令値Pc
FL * 〜PcRR * を算出してから、ステップS8に移行す
る。このステップS8では、前述したアンチロックブレ
ーキ制御装置31、トラクション制御装置32及び横滑
り抑制制御装置33から制動圧指令値が入力されている
か否かを判定し、これらから制動圧指令値が入力されて
いないときには、直接ステップS10に移行し、制動圧
指令値PcFL * 〜PcRR * に対応する電流値の制御信号
CSFL〜CSRRを圧力制御弁11FL〜11RRに出力
してから前記ステップS1aに戻る。一方、他の制御装
置から制動圧指令値が入力されているときにはステップ
S9に移行して、アンチロックブレーキ制御装置31か
らの制動圧指令値である場合には、この制動圧指令値を
ステップS7で算出した制動圧指令値PcFL * 〜PcRR
* に優先させて置換し、残りのトラクション制御装置3
2及び横滑り抑制制御装置33の制動圧指令値であると
きには、これらの制動圧指令値をステップS7で算出し
た制動圧指令値PcFL * 〜PcRR * に加算した値を新た
な制動圧指令値PcFL * 〜PcRR * として設定し、前記
ステップS10に移行する。
【0054】一方、前記ステップS20の故障診断処理
では、図4のフローチャートに示すように、まず、ステ
ップS100で、初期設定処理が行われ、変数i=1、
カウンタCFL〜CRR=0、制動圧指令値PcFL * 〜Pc
RR * =0に設定される。なお、前記iは1〜4の値をと
り、1はFLに対応し、2はFR、3はRL、4はRR
にそれぞれ対応している。また、前記第1の電磁開閉弁
3FL〜3RRを閉状態とする制御信号SD を出力する
と共に、第2の電磁開閉弁10及び第4の電磁開閉弁1
4を閉状態とする制御信号SE 及びSG 、第3の電磁開
閉弁12を開状態とする制御信号SF を出力する。
【0055】そして、ステップS101に移行し、車速
センサ26の車速検出値V及びストロークセンサ22で
検出したペダルストロークPSをもとに、車両が停車状
態であり、且つブレーキペダル2が開放状態であるかど
うかを判定する。そして、これらを満足しないときに
は、故障診断処理を実行せずに図3のステップS1aに
戻る。
【0056】一方、車両が停車状態であり且つブレーキ
ペダル2が開放状態であるときにはステップS101か
らS102に移行し、圧力制御弁11iへの制動圧指令
値Pci * を予め設定した診断用指令値PcTESTに設定
する。そして、各圧力制御弁11FL〜11RRに対し
てそれぞれ設定された制動圧指令値PcFL * 〜PcRR *
に対応する電流値の制御信号CSFL〜CSRRを出力す
る。つまり、圧力制御弁11iに対しては診断用指令値
PcTESTに応じた制御信号CSi を出力し、圧力制御弁
11i以外の圧力制御弁11に対してはその制動圧Pc
を零とする制御信号CSを出力する。
【0057】次いで、ステップS103に移行し、電動
モータ7を回転駆動して油圧ポンプ8を駆動させた後、
ステップS104に移行し、ポンプ圧センサ25のポン
プ圧PP を読み込む。そして、ステップS105に移行
し、ポンプ圧PP が予め設定したしきい値P 0 を超えて
いるか否か(PP >P0 )を判定し、PP >P0 でない
ときは、油圧ポンプ8の吐出圧が低く、正常な故障診断
を行うことができないと判断してステップS101に戻
る。一方、PP >P0 であるときにはステップS106
に移行する。なお、前記しきい値P0 は予め実験等によ
って設定された値である。
【0058】前記ステップS106では、ステップS1
04で読み込んだポンプ圧PP をもとに、ポンプ圧PP
の傾きΔPP 、つまり、横軸を時間、縦軸をポンプ圧P
P としたポンプ圧PP の特性線の傾きを求める。そし
て、前回読み込み時に求めて予め記憶している前回のポ
ンプ圧の傾きΔPP と今回のポンプ圧の傾きΔPP との
差の絶対値、つまりポンプ圧の傾きΔPP の変化量ΔΔ
P を算出し、この変化量ΔΔPP が予め設定したしき
い値ΔΔPαを超えるかどうか(ΔΔPP >ΔΔPα)
を判定する。なお、前記しきい値ΔΔPαは予め実験等
によって求められた値である。
【0059】前記ステップS106の処理で、ΔΔPP
>ΔΔPαでないときには、ステップS107に移行
し、カウンタCi をCi =Ci +1に更新した後ステッ
プS101に戻る。一方、ΔΔPP >ΔΔPαであると
きにはステップS108に移行し、電動モータ7を停止
させて油圧ポンプ8を停止させた後、ステップS109
に移行して圧力制御弁11iへの制動圧指令値Pci *
を零に設定し、これに対応する電流値の制御信号CSi
を圧力制御弁11iに出力する。
【0060】そして、ステップS110に移行し、iが
i≧4であるかを判定し、i≧4でないときには、各圧
力制御弁11FL〜11RRについて診断が終了してい
ないものと判定してステップS111に移行し、iをi
=i+1に更新した後ステップS101に戻る。一方、
ステップS110の処理でi≧4であるときにはステッ
プS112に移行し、全てのカウンタCi がCα11<C
i <Cα12であり、且つ全てのカウンタCi の偏差の絶
対値|ΔCi |、つまり、各カウンタCFL〜CRRの平均
値と各カウンタCi との差が|ΔCi |<Cα13である
かどうかを判定する。なお、前記しきい値Cα11〜Cα
13は、予め実験等によって設定された値である。
【0061】前記ステップS112の処理でCα11<C
i <Cα12であり、且つ|ΔCi |<Cα13であるとき
には、全ての圧力制御弁11FL〜11RRは正常に作
動していると判定し、そのまま処理を終了して図3のス
テップS1aに戻る。一方、前記ステップS112の処
理で、Cα11<Ci <Cα12であり且つ|ΔCi |<C
α13を満足しないときには、全ての圧力制御弁11FL
〜11RRは正常に作動していないと判定してステップ
S113に移行し、前記しきい値からはずれたカウンタ
i に対応する圧力制御弁11iが異常であるとして例
えば図示しない上位制御装置に通知し、第1の電磁開閉
弁3FL〜3RRに対してこれらを開状態とする制御信
号SD を出力すると共に、残りの第2の電磁開閉弁1
0、第3の電磁開閉弁12及び第4の電磁開閉弁14を
閉状態とする制御信号SE ,SF 及びSG を出力する。
そして、以後、再度故障診断処理を行ったときに正常で
あると判断されるまでの間は、圧力制御弁11FL〜1
1RRを使用した制動制御は行わないようにする等の、
所定の異常時の処理を行った後、図3のステップS1a
の処理に戻る。
【0062】つまり、第1の電磁開閉弁3FL〜3RR
が閉状態、第2及び第4の電磁開閉弁10及び14が閉
状態、第3の電磁開閉弁12が開状態であるときに、油
圧ポンプ8を駆動し、何れかの圧力制御弁11i例えば
圧力制御弁11FLをその制御圧が診断用指令値Pc
TEST、他の圧力制御弁11FR,11RL,11RRを
制御した場合、油圧ポンプ8が起動されると、マスタシ
リンダ1と各ホイールシリンダ5FL,5FR及び5R
L,5RRとの間が遮断され、油圧ポンプ8で発生した
制動圧が、圧力制御弁11FLによって減圧されてホイ
ールシリンダ5FLに出力されるから、ホイールシリン
ダ5FLのホイールシリンダ圧は診断用指令値PcTEST
に応じた圧力となり、他のホイールシリンダ5FR〜5
RRはそのホイールシリンダ圧が零に維持されるから、
油圧ポンプ8で発生した制動圧はホイールシリンダ5F
Lのみに出力されることになる。
【0063】これにより、油圧ポンプ8の吐出圧は徐々
に増加し、ホイールシリンダ圧が圧力制御弁11iの目
標値に達するまでは、油圧ポンプ8の出口の液量−液圧
特性の変化が小さいので、ポンプ圧PP の傾きは小さい
が、時点t1でホイールシリンダ圧が目標値に達する
と、油圧ポンプ8出口の液量−液圧特性が急激に変化
し、ポンプ圧の傾きΔPP が急激に増大する。そして、
油圧ポンプ8の吐出圧が時点t2でリリーフ弁9の作動
圧PREL に達するとリリーフ弁9が作動し、リリーフ弁
作動圧PREL を維持するようになる。
【0064】ここで、前記油圧ポンプ8を起動させてか
らポンプ圧の傾きΔPP が急激に増大するまでの所要時
間は、各圧力制御弁11FL〜11RRが正常に作動し
ていれば、ほぼあるしきい値の範囲内に納まる。したが
って、油圧ポンプ8を起動させてからポンプ圧の傾きΔ
P が急激に増大するまでの所要時間を計測し、この所
要時間がある範囲内に納まるかどうかを判定することに
よって、圧力制御弁11iが正常に作動しているかどう
かを判定することができる。
【0065】したがって、前記各しきい値は予め実験を
行うこと等によって設定され、前記しきい値ΔΔPα
は、ポンプ圧の傾きΔPP の変化量ΔΔPP が急激に増
大したことを検出可能な値に設定される。また、前記し
きい値Cα11及びCα12は、圧力制御弁11FL〜11
RRが正常に作動しているとみなすことの可能な範囲に
あるかどうかを判定可能な値に設定され、前記しきい値
Cα13は、カウンタCiの偏差が、圧力制御弁11FL
〜11RRが正常に作動しているとみなすことの可能な
範囲にあるかどうかを判定可能な値に設定される。
【0066】したがって、今、車両が停車しており、ブ
レーキペダル2が開放された状態にある場合には、ステ
ップS1bの処理で故障診断可能な状態であると判断さ
れて、ステップS1bからS20に移行して故障診断処
理が実行される。つまり、まず、第1の電磁開閉弁3F
L〜3RR、第2の電磁開閉弁10、第4の電磁開閉弁
14が閉状態、第3の電磁開閉弁12が開状態に制御さ
れ(ステップS100)、まず、圧力制御弁11FLに
対する制動圧指令値PcFL * として診断用指令値Pc
TESTが設定されこれに応じた電流値の制御信号CSFL
圧力制御弁11FLに出力され、他の圧力制御弁11F
R,11RL,11RRに対してはその制動圧Pcが零
となる制御信号が出力される(ステップS102)。ま
た、電動モータ7が駆動されて油圧ポンプ8が駆動され
る(ステップS103)。
【0067】これによって、油圧ポンプ8の出口圧が増
加するが、ポンプ圧PP が零から増加する場合等、ポン
プ圧PP がしきい値P0 よりも低いときには、ポンプ圧
Pの傾きΔPP が増加し誤判断の要因となるため、こ
の状態ではカウンタCi のカウントを行わない。そし
て、油圧ポンプ8を駆動することによって、ホイールシ
リンダ側の圧力が増加し、油圧ポンプ8の出口側の圧力
が増加しポンプ圧PP がしきい値P0 を超えると、ポン
プ圧PP は比較的速やかに増加し始める。ポンプ圧PP
がしきい値P0 を超えるとステップS105からS10
6に移行し、ホイールシリンダ圧が診断用指令値Pc
TESTに応じた圧力に達していない状態では、ポンプ圧の
傾きΔPP はほぼ一定であり変化量ΔΔPP はしきい値
ΔΔPαよりも小さいから、ステップS107に移行し
てカウンタCFLが更新される。
【0068】そして、ホイールシリンダ圧が診断用指令
値PcTESTに応じた圧力に達すると、前述の図5で説明
したように、油圧ポンプ8の出口側圧は急激に増加す
る。よって、ポンプ圧PP が急激に変化しこれに伴いポ
ンプ圧の傾きΔPP が急激に変化し、これに伴って傾き
の変化量ΔΔPP がしきい値ΔΔPαを超えると、ステ
ップS106からS108に移行し、油圧ポンプ8が停
止され、圧力制御弁11FLへの制動圧指令値PcFL *
が零に設定され、その制動圧PcFLが零となるように制
御される。
【0069】これにより、圧力制御弁11FLに対する
診断が終了し、ステップS110からS111に移行し
て、今度は圧力制御弁11FRに対する診断が開始され
る。つまり、圧力制御弁11FRに対する制動圧指令値
PcFR * として診断用指令値PcTESTが設定され、上記
と同様にして、ポンプ圧の傾きの変化量ΔΔPP がしき
い値ΔΔPαを超えるまでの経過時間CFRが計測され
る。さらに、同様にして圧力制御弁11RL、11RR
についても経過時間CRL、CRRの測定が行われる。
【0070】そして、全ての圧力制御弁11FL〜11
RRについて経過時間CFL〜CRRの計測が終了すると、
ステップS110からS112に移行し、圧力制御弁1
1FL〜11RRが正常であるかどうかの判定が行われ
る。つまり、各圧力制御弁11FL〜11RRが正常で
あれば、ホイールシリンダ圧が目標値圧に達する経過時
間はほぼ所定の範囲内に納まるから、Cα11<Ci <C
α12を満足し、また、環境条件が同一であればこれら経
過時間のばらつきは少ないからカウンタCi の偏差の絶
対値|ΔCi |は|ΔCi |<Cα13を満足することに
なる。
【0071】したがって、これらを共に満足する場合に
は正常と判断され、そのまま故障診断処理は終了され
る。一方、Cα11<Ci <Cα12であり、且つ|ΔCi
|<Cα13でないときには、前記条件を満足しないカウ
ンタCi に対応する圧力制御弁11iが異常であると判
断され、例えば、第1の電磁開閉弁3FL〜3RRが開
状態、第2の電磁開閉弁10、第3の電磁開閉弁12及
び第4の電磁開閉弁14が閉状態に制御され、以後、圧
力制御弁11FL〜11RRを使用した制動制御は行わ
ないようにする等の異常検出時の所定の処理が実行され
る。
【0072】そして、この故障診断処理を行っていると
きに、車両が発進した場合には、ステップS101の処
理でこれを検出し故障診断処理を終了して速やかに図3
のステップS1aに戻り、ブレーキペダル2の操作に応
じた制動力を発生するように処理が行われる。つまり、
ステップS1aで、第1の電磁開閉弁3FL〜3RRが
閉状態、第2の電磁開閉弁10、第3の電磁開閉弁12
及び第4の電磁開閉弁14が開状態に制御され、次いで
ステップS1bからS2に移行してマスタ圧センサ23
で検出したマスタ圧検出値PM を読み込み、このとき、
ブレーキペダル2が開放された非制動状態で且つ他の制
御装置31〜33から制動圧指令値が入力されていない
状態では、マスタ圧検出値PM が略零であるので、ステ
ップS3からS4を経てステップS5に移行し、電動モ
ータ7は停止状態に維持され、圧力制御弁11FL〜1
1RRに対する制動圧指令値PcFL * 〜PCRR * が零に
対応する値に設定される。
【0073】このため、電動モータ7が停止していて油
圧ポンプ8も停止し、制動用圧が略零となっていると共
に、圧力制御弁11FL〜11RRに対する制動圧指令
値Pc* も略零となり、圧力制御弁11FL〜11RR
の出力圧すなわち制動圧Pc FL〜PcRRも略零に制御さ
れることにより、各ホイールシリンダ5FL〜5RRに
供給される制動圧も零となって、非制動状態を維持す
る。
【0074】この状態から、アクセルペダルを開放し、
これに代えてブレーキペダル2を踏み込んで制動状態と
すると、これに応じてマスタシリンダ1の前輪側マスタ
圧PMfが増加し、マスタ圧センサ23で検出されるマ
スタ圧検出値PM がしきい値PM αに達するまでの間
は、ステップS3,S4を経てS5に移行する。このと
き、圧力制御弁11FL〜11RRはこれらから出力さ
れる制動圧PcFL〜Pc RRが零となるように制御され、
電動モータ7が停止していて油圧ポンプ8が駆動されて
いないので、入力ポートpsの入力圧が略零を維持する
ことから制動圧PcFL〜PcRRも略零の状態を維持す
る。
【0075】この状態で、マスタ圧検出値PM がしきい
値PM αに達すると、ステップS3からS6に移行し
て、電動モータ7が回転駆動されることによって、油圧
ポンプ8の吐出圧力が急峻に立ち上がる。その後、前輪
側及び後輪側マスタ圧PMf、PMrの増加に応じて油
圧ポンプ8の吸い込み側圧力も高くなるので、その吐出
側の制動用圧力は極短時間の間に圧力制御弁11FL〜
11RRで必要とする最大制動用圧よりも高い状態に昇
圧され、リリーフ弁9によって最大制動用圧に規制され
ることになり、高い応答特性を確保することができる。
【0076】この間、圧力制御弁11FL〜11RRに
対する制動圧指令値Pc* も増加することから、これら
から出力される制動圧PcFL〜PcRRも増加して、運転
者の要求する減速度に応じた制動力を発生する。また、
前輪側マスタシリンダ圧PMfの一部が第4の電磁開閉
弁14を介してストロークシミュレータ13で吸収され
て、所定の踏込感が保持される。
【0077】この制動状態で旋回状態に移行することに
より、車両の横滑り量が目標横滑り量より大きい場合に
は、この横滑り量を目標横滑り量に一致させるように、
所定輪に対して制動力を増加させる制動圧指令値がコン
トロールユニット30に入力されると、これに応じてス
テップS8からS9に移行して、該当輪におけるマスタ
シリンダ圧PMf、PMrに基づく制動圧指令値Cp*
に横滑り抑制用制動圧指令値が加算され、その加算値が
制動圧指令値として圧力制御弁11FL〜11RRに出
力されることにより、ホイールシリンダ5FL〜5RR
の制動圧が増加して制動制御を行いながら横滑り抑制制
御が行われる。
【0078】また、ブレーキペダル2を踏み込んでいな
い非制動状態で、トラクション制御装置31から駆動輪
のスリップを抑制する制動圧指令値がコントロールユニ
ット30に入力されたときにも、ステップS8を経てS
9に移行することになり、トラクション制御用の制動圧
指令値に応じた制動圧が駆動輪となる後輪側の圧力制御
弁11RL,11RRから後輪側のホイールシリンダ5
RL,5RRに出力されて、駆動輪のスリップが抑制さ
れトラクション制御を行う。
【0079】このトラクション制御中に、旋回状態とな
って、横滑り量を抑制する制動圧指令値がコントロール
ユニット30に供給されたときには、該当する車輪の制
動圧指令値が増加されて、トラクション制御と横滑り抑
制制御とが同時に実行される。そして、車両が停車し、
ブレーキペダル2が開放状態となると、再度、ステップ
S1aからステップS20に移行し、上記と同様にして
故障診断処理が行われる。
【0080】このように、油圧ポンプ8の出口圧の変化
をもとに、圧力制御弁11FL〜11RRの故障診断を
行うようにしたから、ホイールシリンダ圧を検出するた
めの圧力センサを各輪毎に設ける必要がない。よって、
その分コスト削減を図ることができる。また、カウンタ
i が所定の範囲内にあるかどうかだけでなく、これら
のばらつきが所定範囲内にあるかどうかをも考慮して異
常判断を行うようにしたから、より高精度に故障診断を
行うことができる。
【0081】次に、本発明の第2の実施の形態を説明す
る。上記第1の実施の形態では、ホイールシリンダ圧が
目標値に達するまでの経過時間に基づいて故障診断を行
うようにしているが、この第2の実施の形態では、ポン
プ圧PP がリリーフ弁9の作動圧PREL に達するまでの
時間に基づいて故障診断を行うようにしている。
【0082】すなわち、第2の実施の形態においては、
図6に示すように、前述した第1の実施の形態における
図4の処理において、上記と同様にして、圧力制御弁1
1iの制動圧指令値Pci * として診断用指令値Pc
TESTを設定して制御し、ステップS105の処理で、ポ
ンプ圧PP がしきい値P0 を超えると(PP >P0 )、
ステップS106aに移行し、ポンプ圧PP がリリーフ
弁9の作動圧PREL を超えたかどうか(PP >PREL
を判定する。そして、PP >PREL でないときにはステ
ップS107に移行してカウンタCi を更新し、PP
REL となったときステップS106aからS108に
移行して油圧ポンプ8を停止させる。
【0083】そして、全ての圧力制御弁11FL〜11
RRに対して診断が終了するとステップS110からS
112aに移行し、全てのカウンタCi がCα21<Ci
<Cα22であり、且つ全てのカウンタCi の偏差の絶対
値|ΔCi |、つまり、各カウンタCFL〜CRRの平均値
と各カウンタCi との差が|ΔCi |<Cα23であるか
どうかを判定する。なお、前記しきい値Cα21〜Cα23
は、予め実験等によって設定された値である。
【0084】そして、ステップS112aの処理でCα
21<Ci <Cα22であり、且つ|ΔCi |<Cα23であ
るときには、全ての圧力制御弁11FL〜11RRは正
常に作動していると判定し、そのまま処理を終了して図
3のステップS1aに戻る。一方、前記ステップS11
2aの処理で、Cα21<Ci <Cα22であり、且つ|Δ
i |<Cα23を満足しないときには、全ての圧力制御
弁11FL〜11RRは正常に作動していないと判定し
てステップS113に移行し、前記しきい値からはずれ
たカウンタCi に対応する圧力制御弁11iが異常であ
るとして所定の異常時の処理を行った後、図3のステッ
プS1aの処理に戻る。
【0085】つまり、上記第1の実施の形態で説明した
ように、前記図5に示すように、ポンプ圧PP は、時点
t1でホイールシリンダ圧が圧力制御弁11iの目標値
に達すると急激に増加し、時点t2でポンプ圧PP がリ
リーフ弁作動圧PREL に達すると、リリーフ弁9が作動
してポンプ圧PP はリリーフ弁作動圧PREL を維持す
る。
【0086】前記油圧ポンプ8を起動させてから、ポン
プ圧PP がリリーフ弁作動圧PRELに達するまでの所要
時間は、各圧力制御弁11FL〜11RRが正常に作動
していれば、ほぼあるしきい値の範囲内に納まるから、
油圧ポンプ8を起動させてからポンプ圧PP がリリーフ
弁作動圧REF に達するまでの所要時間を計測し、この所
要時間がある範囲内に納まるかどうかを判定することに
よって、圧力制御弁11iが正常に作動しているかどう
かを判定することができる。
【0087】したがって、前記各しきい値は予め実験を
行うこと等によって設定され、前記しきい値Cα21及び
Cα22は、圧力制御弁11FL〜11RRが正常に作動
しているとみなすことの可能な範囲にあるかどうかを判
定可能な値に設定され、前記しきい値Cα23は、カウン
タCi の偏差が、圧力制御弁11FL〜11RRが正常
に作動しているとみなすことの可能な範囲にあるかどう
かを判定可能な値に設定される。
【0088】したがって、この第2の実施の形態では、
まず、第1の電磁開閉弁3FL〜3RR、第2の電磁開
閉弁10及び第4の電磁開閉弁14が閉状態、第3の電
磁開閉弁12が開状態に制御され、圧力制御弁11FL
に対する制動圧指令値PcFL * として診断用指令値Pc
TESTが設定されこれに応じた電流値の制御信号CSFL
圧力制御弁11FLに出力され、他の圧力制御弁11F
R,11RL,11RRに対してはその制動圧Pcが零
となる制御信号が出力され(ステップS102)、電動
モータ7が駆動されて油圧ポンプ8が駆動される(ステ
ップS103)。
【0089】これによって、油圧ポンプ8の出口圧が増
加し、油圧ポンプ8の出口側の圧力が増加しポンプ圧P
P がしきい値P0 を超えると、ステップS105からS
106aに移行し、ポンプ圧PP がリリーフ弁作動圧P
REL を超えたかどうかが判定され、ポンプPP がリリー
フ弁作動圧PREL を越えていないときには、ステップS
106aからS107に移行してカウンタCFLの更新を
行う。
【0090】そして、ホイールシリンダ圧が診断用指令
値PcTESTに応じた圧力に達してポンプ圧PP が急増
し、ポンプ圧PP がリリーフ弁作動圧PREL を超える
と、ステップS106aからS108に移行し、油圧ポ
ンプ8が停止され、圧力制御弁11FLへの制動圧指令
値PcFL * が零に設定され、その制動圧PcFLが零とな
るように制御される。
【0091】これにより、圧力制御弁11FLに対する
診断が終了し、ステップS110からS111に移行し
て、以後同様にして、圧力制御弁11FR,11RL,
11RRに対する診断が行われる。そして、全ての圧力
制御弁11FL〜11RRについて経過時間CFL〜CRR
の計測が終了すると、ステップS110からS112a
に移行し、圧力制御弁11FL〜11RRが正常である
かどうかの判定が行われ、ポンプ圧PP がリリーフ弁作
動圧PREL に達するまでの時間Ci がCα21<Ci <C
α22を満足し、且つCi の偏差の絶対値|ΔCi |が|
ΔCi |<Cα23を満足するときには正常と判断され、
これらを満足しないときには、前記条件を満足しないカ
ウンタCi に対応する圧力制御弁11iが異常であると
判断されて異常検出時の所定の処理が実行される。
【0092】したがって、この場合も上記第1の実施の
形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、この
第2の実施の形態においては、ポンプ圧PP がリリーフ
弁作動圧P REL に達するまでの時間を計測するようにし
た場合について説明したが、これに限るものではなく、
診断用指令値PcTESTよりも高い値であれば適用するこ
とができる。
【0093】また、上記第1及び第2の実施の形態で
は、制動用圧発生手段として電動モータ7で駆動される
油圧ポンプ8を適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、エンジンの回転力を利用し
て油圧ポンプ8を回転駆動するようにしてもよい。次
に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
【0094】上記第1及び第2の実施の形態では、ポン
プ圧PP に基づいて故障診断を行うようにしているが、
この第3の実施の形態では、電動モータ7のモータ電流
IMに基づいて、故障診断を行うようにしている。すな
わち、第3の実施の形態においては、図7に示すよう
に、前述した第1の実施の形態の概略構成図を表す図1
において、ポンプ圧センサ25に代えて電動モータ7の
モータ電流を検出する、モータ駆動状況検出手段及び駆
動電流検出手段としての電流センサ27が設けられ検出
したモータ電流IMはコントロールユニット30に出力
されるようになっている。
【0095】そして、第3の実施の形態においては、図
8に示すように、前述した第1の実施の形態における図
4の処理において、上記と同様にして、圧力制御弁11
iの制動圧指令値Pci * として診断用指令値PcTEST
を設定し、油圧ポンプ8を駆動して圧力制御弁11iを
制御する(ステップS102,S103)。次いで、ス
テップS201に移行し、電流センサ27で検出したモ
ータ電流IMを読み込み、ステップS202に移行して
モータ電流IMが予め設定したしきい値IM0を超えて
いるか否か(IM>IM0 )を判定する。そして、IM
>IM0 でないときは、電動モータ7の駆動力が小さ
く、正常な故障診断を行うことができないと判断してス
テップS101に戻る。一方、IM>IM0 であるとき
にはステップS203に移行する。なお、前記しきい値
IM0 は、予め実験等によって設定された値である。
【0096】前記ステップS203では、ステップS2
01で読み込んだモータ電流IMをもとに、モータ電流
IMの傾きΔIM、つまり、横軸を時間、縦軸をモータ
電流IMとしたモータ電流IMの特性線の傾きを求め
る。そして、前回読み込み時に求めて予め記憶している
前回のモータ電流の傾きΔIMと今回のポンプ圧の傾き
ΔIMとの差の絶対値、つまりモータ電流の傾きΔIM
の変化量ΔΔIMを算出し、この変化量ΔΔIMが予め
設定したしきい値ΔΔIMを越えるかどうか(ΔΔIM
>ΔΔIM)を判定する。なお、前記しきい値ΔΔIM
αは予め実験等によって求められた値である。
【0097】前記ステップS203の処理で、ΔΔIM
>ΔΔIMαでないときには、ステップS107に移行
し、カウンタCi をCi =Ci +1に更新した後ステッ
プS101に戻る。一方、ΔΔIM>ΔΔIMαである
ときにはステップS108に移行し、電動モータ7を停
止させて油圧ポンプ8を停止させる。そして、ステップ
S109に移行し、圧力制御弁11iへの制動圧指令値
Pci * を零に設定し、ステップS110に移行する。
そして、上記第1の実施の形態と同様にして圧力制御弁
11FR,11RL,11RRについて診断を行い、圧
力制御弁11FL〜11RRに対して診断が終了すると
ステップS110からS204に移行し、全てのカウン
タCi がCα31<Ci <Cα32であり、且つ全てのカウ
ンタCiの偏差の絶対値|ΔCi |、つまり、各カウン
タCFL〜CRRの平均値と各カウンタCi との差が|ΔC
i |<Cα33であるかどうかを判定する。なお、前記し
きい値Cα31〜Cα33は、予め実験等によって設定され
た値である。
【0098】そして、ステップS204の処理でCα31
<Ci <Cα32であり、且つ|ΔC i |<Cα33である
ときには、全ての圧力制御弁11FL〜11RRは正常
に作動していると判定し、そのまま処理を終了して図3
のステップS1aに戻る。一方、前記ステップS204
の処理で、Cα31<Ci <Cα32であり、且つ|ΔC i
|<Cα33でないときには、全ての圧力制御弁11FL
〜11RRは正常に作動していないと判定してステップ
S113に移行し、前記しきい値からはずれたカウンタ
i に対応する圧力制御弁11iが異常であるとして所
定の異常時の処理を行った後、図3のステップS1aの
処理に戻る。
【0099】つまり、第1の電磁開閉弁3FL〜3R
R、第2及び第4の電磁開閉弁10及び14が閉状態、
第3の電磁開閉弁12が開状態であるときに、油圧ポン
プ8を駆動し、何れかの圧力制御弁11iを制御した場
合、図9に示すように、前述の図7で説明したように、
ホイールシリンダ圧が圧力制御弁11iの目標値に達す
るまでは、油圧ポンプ8の出口の液量−液圧特性の変化
が小さいので、ポンプ圧PP の変化量は小さいが、ホイ
ールシリンダ圧が目標値に達すると、油圧ポンプ8出口
の液量−液圧特性が急激に変化し、ポンプ圧PP の変化
量が急激に増大する。そして、ポンプ圧PP がリリーフ
弁作動圧PREL に達すると、リリーフ弁9が作動し、ポ
ンプ圧PP はリリーフ弁作動圧PREL を維持する。この
とき、時点t1でホイールシリンダ圧が目標値に達する
までの間は、油圧ポンプ8に対するポンプ駆動の負荷の
変化は小さいので、電動モータ7のモータ電流の傾きΔ
IMの変化量ΔΔIMは小さいが、ホイールシリンダ圧
が目標値に達すると、ポンプ駆動の負荷が急激に変化し
これに伴ってモータ電流IMが変化するから、モータ電
流の傾きΔIMの変化量ΔΔIMは急激に増加する。そ
して、時点t2でポンプ圧PP がリリーフ弁作動圧P
REL に達しこれを維持するようになると、ポンプ駆動の
負荷が一定となりモータ電流IMは一定となる。
【0100】したがって、上記第1の実施の形態と同様
に、前記油圧ポンプ8を起動させてから、モータ電流の
傾きΔIMが急激に増加し始めるまでの所要時間を計測
し、この所要時間がある範囲内に納まるかどうかを判定
することによって、圧力制御弁11iが正常に作動して
いるかどうかを判定することができる。したがって、前
記各しきい値は予め実験を行うこと等によって設定さ
れ、前記しきい値ΔΔIMαは、前記モータ電流の傾き
ΔIMの変化量ΔΔIMが急増したことを検出可能な値
に設定される。また、前記しきい値Cα31及びCα
32は、圧力制御弁11FL〜11RRが正常に作動して
いるとみなすことの可能な範囲にあるかどうかを判定可
能な値に設定され、前記しきい値Cα33は、カウンタC
i の偏差が、圧力制御弁11FL〜11RRが正常に作
動しているとみなすことの可能な範囲にあるかどうかを
判定可能な値に設定される。
【0101】したがって、この第3の実施の形態では、
まず、第1の電磁開閉弁3FL〜3RR、第2及び第4
の電磁開閉弁10及び14が閉状態、第3の電磁開閉弁
12が開状態に制御され、圧力制御弁11FLに対する
制動圧指令値PcFL * として診断用指令値PcTESTが設
定されこれに応じた電流値の制御信号CSFLが圧力制御
弁11FLに出力され、他の圧力制御弁11FR,11
RL,11RRに対してはその制動圧Pcが零となる制
御信号が出力され(ステップS102)、電動モータ7
が駆動されて油圧ポンプ8が駆動される(ステップS1
03)。
【0102】これによって電動モータ7のモータ電流I
Mが増加し、モータ電流IMがしきい値IM0 を超える
と、ステップS202からS203に移行し、モータ電
流の傾きの変化量ΔΔIMがしきい値ΔΔIMαを超え
たかどうかが判定され、モータ電流の傾きの変化量ΔΔ
IMがしきい値ΔΔIMαを越えていないときには、ス
テップS203からS107に移行してカウンタCFL
更新を行う。
【0103】そして、ホイールシリンダ圧が診断用指令
値PcTESTに応じた圧力に達してポンプ圧PP が急増
し、これに伴いモータ電流IMが急増し、モータ電流の
傾きの変化量ΔΔIMが増加してしきい値ΔΔIMαを
超えると、ステップS203からS108に移行し、油
圧ポンプ8が停止され、圧力制御弁11FLへの制動圧
指令値PcFL * が零に設定され、その制動圧PcFLが零
となるように制御される。
【0104】これにより、圧力制御弁11FLに対する
診断が終了し、ステップS110からS111に移行し
て、以後同様にして、圧力制御弁11FR,11RL,
11RRに対する診断が行われる。そして、全ての圧力
制御弁11FL〜11RRについて経過時間CFL〜CRR
の計測が終了すると、ステップS110からS204に
移行し、圧力制御弁11FL〜11RRが正常であるか
どうかの判定が行われる。そして、モータ電流の傾きの
変化量ΔΔIMがしきい値ΔΔIMαを超えるまでの時
間Ci がCα31<C i <Cα32を満足し、且つCi の偏
差の絶対値|ΔCi |が|ΔCi |<Cα33を満足する
ときには正常と判断され、これらを満足しないときに
は、前記条件を満足しないカウンタCi に対応する圧力
制御弁11iが異常であると判断されて異常検出時の所
定の処理が実行される。
【0105】したがって、この場合も上記第1の実施の
形態と同様の作用効果を得ることができる。次に、本発
明の第4の実施の形態を説明する。前記第3の実施の形
態では、モータ電流IMを検出しこれに基づき故障診断
を行うようにしているが、第4の実施の形態では、図1
0に示すように、電流センサ27に代えてモータの回転
数を検出する、モータ駆動状況検出手段及びモータ回転
数検出手段としての回転数センサ28を設け、この回転
数センサ28で検出したモータ回転数NM をコントロー
ルユニット30に出力するようにしている。
【0106】そして、図11に示すように、前述した第
1の実施の形態における図4の処理において、上記と同
様にして、各電磁制御弁3FL〜3RR,10,12,
14を制御し、圧力制御弁11iの制動圧指令値Pci
* として診断用指令値PcTE STを設定し、油圧ポンプ8
を駆動して圧力制御弁11iを制御する(ステップS1
02,S103)。次いで、ステップS301に移行
し、回転数センサ27で検出したモータ回転数NM を読
み込み、ステップS302に移行してモータ回転数NM
が予め設定したしきい値NM0を超えているか否か(NM
>NM0)を判定する。そして、NM >NM0でないとき
は、電動モータ7の回転が遅く、正常な故障診断を行う
ことができないと判断してステップS101に戻る。一
方、NM >N M0であるときにはステップS303に移行
する。なお、前記しきい値NM0は、予め実験等によって
設定された値である。
【0107】前記ステップS303では、ステップS3
01で読み込んだモータ回転数NMをもとに、モータ回
転数NM の傾きΔNM 、つまり、横軸を時間、縦軸をモ
ータ回転数NM としたモータ回転数NM の特性線の傾き
を求める。そして、前回読み込み時に求めて予め記憶し
ている前回のモータ回転数の傾きΔNM と今回のモータ
回転数の傾きΔNM との差の絶対値、つまりモータ回転
数の傾きの変化量ΔΔNM を算出し、この変化量ΔΔN
M が予め設定したしきい値ΔΔNM αを超えるかどうか
(ΔΔNM >ΔΔNM α)を判定する。なお、前記しき
い値ΔΔNM αは予め実験等によって求められた値であ
る。
【0108】前記ステップS303の処理で、ΔΔNM
>ΔΔNM αでないときには、ステップS107に移行
し、カウンタCi をCi =Ci +1に更新した後ステッ
プS101に戻る。一方、ΔΔNM >ΔΔNM αである
ときにはステップS108に移行し、電動モータ7を停
止させて油圧ポンプ8を停止させる。そして、ステップ
S109に移行し、圧力制御弁11iへの制動圧指令値
Pci * を零に設定し、ステップS110に移行する。
そして、上記第1の実施の形態と同様にして圧力制御弁
11FR,11RL,11RRについて診断を行い、圧
力制御弁11FL〜11RRに対して診断が終了すると
ステップS110からS304に移行し、全てのカウン
タCi がCα41<Ci <Cα42であり、且つ全てのカウ
ンタCiの偏差の絶対値|ΔCi |、つまり、各カウン
タCFL〜CRRの平均値と各カウンタCi との差が|ΔC
i |<Cα43であるかどうかを判定する。なお、前記し
きい値Cα41〜Cα43は、予め実験等によって設定され
た値である。
【0109】そして、ステップS304の処理でCα41
<Ci <Cα42であり、且つ|ΔC i |<Cα43である
ときには、全ての圧力制御弁11FL〜11RRは正常
に作動していると判定し、そのまま処理を終了して図3
のステップS1aに戻る。一方、前記ステップS304
の処理で、Cα41<Ci <Cα42であり、且つ|ΔC i
|<Cα43でないときには、全ての圧力制御弁11FL
〜11RRは正常に作動していないと判定してステップ
S113に移行し、前記しきい値からはずれたカウンタ
i に対応する圧力制御弁11iが異常であるとして所
定の異常時の処理を行った後、図3のステップS1aの
処理に戻る。
【0110】つまり、前述の図9で説明したように、モ
ータ電流は時点t1でホイールシリンダ圧が圧力制御弁
11iの目標値に達すると急激に増加し、時点t2でリ
リーフ弁9が作動すると一定値となる。モータ回転数N
M は、油圧ポンプ8の負荷が急増すると急激に減少する
から、前記油圧ポンプ8を起動させてから、モータ回転
数NM が急激に減少し始めるまでの所要時間を計測し、
この所要時間が、許容範囲内に納まるかどうかを判定す
ることによって、圧力制御弁11iが正常に作動してい
るかどうかを判定することができる。
【0111】したがって、前記各しきい値は予め実験を
行うこと等によって設定され、前記しきい値ΔΔNM α
は、前記モータ回転数の傾きの変化量ΔΔNM が急増し
たことを検出可能な値に設定される。また、前記しきい
値Cα41及びCα42は、圧力制御弁11FL〜11RR
が正常に作動しているとみなすことの可能な範囲にある
かどうかを判定可能な値に設定され、前記しきい値Cα
43は、カウンタCi の偏差が、圧力制御弁11FL〜1
1RRが正常に作動しているとみなすことの可能な範囲
にあるかどうかを判定可能な値に設定される。
【0112】したがって、この場合も上記第1の実施の
形態と同様の作用効果を得ることができる。次に、本発
明の第5の実施の形態を説明する。この第5の実施の形
態は、リリーフ弁9が作動したときに生じるリリーフ弁
からの脈圧を検出し、これに基づき故障診断を行うよう
にしたものであって、その構成は、上記第1の実施の形
態で説明した図1と同じである。
【0113】そして、この第5の実施の形態では、図1
2に示すように、まず、上記第1の実施の形態と同様
に、各電磁開閉弁3FL〜3RR,10,12,14を
制御し(ステップS100)、故障診断を行うことが可
能な状態であるときには、ステップS101からS40
1に移行して第2の電磁開閉弁10を開状態に制御す
る。そして、ステップS102に移行して圧力制御弁1
1iに対する制動圧指令値Pci * として診断用指令値
PcTESTを設定し、油圧ポンプ103を駆動する(ステ
ップS102、S103)。
【0114】次いで、ポンプ圧センサ25からポンプ圧
P を読み込み(ステップS103)、これがしきい値
0 をこえたときステップS105からS402に移行
する。そして、脈圧検出手段としてのマスタ圧センサ2
3で検出されるマスタ圧検出値PM を読み込み、次いで
ステップS403に移行してこのマスタ圧検出値PM
予め設定したしきい値PM αを超えているかどうか(P
M >PM α)を判定し、PM >PM αでないときには、
ステップS107に移行してカウンタCi を更新した後
ステップS101に戻る。
【0115】一方、ステップS403でPM >PM αで
あるときには、ステップS404に移行し、第2の電磁
開閉弁10を閉状態に制御し、次いでステップS108
に移行して油圧ポンプ8を停止させ、圧力制御辺弁11
iに対応する制動圧指令値Pci * を零に設定し、ステ
ップS110に移行する。そして、全ての圧力制御弁1
1FL〜11RRに対する診断が終了していないときに
はステップS110からS111を経てステップS10
1に戻り、全ての圧力制御弁11FL〜11RRに対す
る診断が終了したときにはステップS110からS40
5に移行する。そして、カウンタCi がCα51<Ci
Cα52であり、且つ全てのカウンタCiの偏差の絶対値
|ΔCi |が|ΔCi |<Cα53であるかどうかを判定
する。なお、前記しきい値Cα51〜Cα53は、予め実験
等によって設定された値である。
【0116】そして、ステップS405の処理でCα51
<Ci <Cα52であり、且つ|ΔC i |<Cα53である
ときには、全ての圧力制御弁11FL〜11RRは正常
に作動していると判定し、そのまま処理を終了して図3
のステップS1aに戻る。一方、前記ステップS405
の処理で、Cα51<Ci <Cα52であり、且つ|ΔC i
|<Cα53でないときには、全ての圧力制御弁11FL
〜11RRは正常に作動していないと判定してステップ
S113に移行し、所定の異常時の処理を行った後、図
3のステップS1aの処理に戻る。
【0117】つまり、上記第1の実施の形態で説明した
ように、図13に示すように、ポンプ圧PP は、時点t
1でホイールシリンダ圧が圧力制御弁11iの目標値に
達すると急速に増加し、時点t2でリリーフ弁9の作動
圧PREL に達するとリリーフ弁9が作動しリリーフ弁作
動圧PREL を維持するようになる。そして、リリーフ弁
9が作動すると、第2の電磁開閉弁10は開状態に制御
されているから、リリーフ弁9からの脈圧が逆止弁1
6、第2の電磁開閉弁10を通過してマスタシリンダ1
に伝わるため、マスタ圧検出値PM が変動する。
【0118】この変動が生じるまでの時間、つまりリリ
ーフ弁9が作動するまでの所要時間は、各圧力制御弁1
1FL〜11RRが正常に作動していれば、ほぼあるし
きい値の範囲内に納まるから、この所要時間を計測し、
この所要時間がある範囲内に納まるかどうかを判定する
ことによって、圧力制御弁11iが正常に作動している
かどうかを判定することができる。
【0119】したがって、前記各しきい値は予め実験を
行うこと等によって設定され、前記しきい値PM αは、
前記リリーフ弁9からの脈圧を検出可能な値に設定され
る。また、前記しきい値Cα51及びCα52は、圧力制御
弁11FL〜11RRが正常に作動しているとみなすこ
との可能な範囲にあるかどうかを判定可能な値に設定さ
れ、前記しきい値Cα53は、カウンタCi の偏差が、圧
力制御弁11FL〜11RRが正常に作動しているとみ
なすことの可能な範囲にあるかどうかを判定可能な値に
設定される。
【0120】したがって、この場合も、上記第1の実施
の形態と同等の作用効果を得ることができる。また、こ
の場合、ブレーキペダルの踏込量を検出するためのマス
タ圧センサ23のマスタ圧検出値PM に基づいて故障診
断を行うようにしているから、上記第1から第4の実施
の形態に示すように新たに故障診断を行うためのセンサ
を設ける必要がないからコスト削減を図ることができる
という効果を得ることができる。
【0121】なお、この第5の実施の形態においても、
上記第1の実施の形態と同様に、油圧ポンプ8を、電動
モータ7に代えてエンジンの回転力を利用して回転駆動
するようにしてもよい。また、上記第5の実施の形態に
おいては、マスタ圧センサ23のマスタ圧検出値PM
基づいて、リリーフ弁9が作動することによる脈圧の発
生を検出するようにした場合について説明したが、これ
に限るものではなく、例えばリリーフ弁9の吐出側、或
いは第2の電磁開閉弁10とマスタシリンダ1との間
等、脈圧を検出することの可能な位置に圧力センサを設
けこの検出値に基づき脈圧の発生を検出するようにして
もよい。また、圧力センサに限らず、例えば脈圧による
ブレーキペダル2の振動を検出するようにしてもよく、
要は脈圧の発生を検出することができればどのようなセ
ンサであっても適用することができる。
【0122】また、各実施の形態において、予め診断用
指令値PcTESTを複数設定しておき、故障診断を行う毎
に異なる診断用指令値を用いて診断を行うようにしても
よく、このようにすることによって、より高精度に故障
診断を行うことができる。また、ブレーキ踏込量検出手
段として、マスタ圧センサ23を適用した場合について
説明したが、これに限らず、ストロークセンサ22を適
用することも可能であり、ブレーキペダル2にかかる踏
力を磁歪センサやストレンゲージ等のトルクセンサで検
出するようにしてもよい。
【0123】また、上記各実施の形態においては、後輪
を駆動輪とした場合について説明したが、前輪を駆動輪
とする場合も適用することができる。さらに、上記各実
施の形態においては、制動制御の他に、トラクション制
御や横滑り量制御を行う場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、ハイブリッド車両や電気自
動車での回生制動制御を併用することもできる。
【0124】また、他の制御装置31〜33からの制動
圧指令値がコントロールユニット30に入力される場合
について説明したが、これに限定されるものではなく、
これらを省略するようにしてもよい。さらに、上記各実
施の形態においては、第1〜第4の電磁開閉弁3FL〜
3RR,10,12及び14を設けた場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、第1の電磁開
閉弁3FL〜3RR及び第3の電磁開閉弁12を省略
し、これに代えて圧力制御弁11FL〜11RRの制御
ポートpcから出力される制動圧とマスタシリンダ1か
ら出力されるマスタシリンダ圧とを選択する電磁方向切
り換え弁を設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図で
ある。
【図2】図1の圧力制御弁の制動圧指令値に対する出力
圧特性を示す特性線図である。
【図3】第1の実施の形態における制動制御処理の一例
を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施の形態における故障診断処理の一例
を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態の動作説明に供する説明図で
ある。
【図6】第2の実施の形態における故障診断処理の一例
を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施の形態を示す概略構成図である。
【図8】第3の実施の形態における故障診断処理の一例
を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態の動作説明に供する説明図で
ある。
【図10】第4の実施の形態を示す概略構成図である。
【図11】第4の実施の形態における故障診断処理の一
例を示すフローチャートである。
【図12】第5の実施の形態における故障診断処理の一
例を示すフローチャートである。
【図13】第5の実施の形態の動作説明に供する説明図
である。
【符号の説明】
1 マスタシリンダ 2 ブレーキペダル 3FL〜3RR 第1の電磁開閉弁 4FL〜4RR 前輪 5FL〜5RR ホイールシリンダ 6 制動用圧発生機構 7 電動モータ 8 油圧ポンプ 9 リリーフ弁 10 第2の電磁開閉弁 11FL〜11RR 圧力制御弁 12 第3の電磁開閉弁 13 ストロークシミュレータ 14 第4の電磁開閉弁 22 ストロークセンサ 23 マスタ圧センサ 25 ポンプ圧センサ 26 車速センサ 27 電流センサ 28 回転数センサ 30 コントロールユニット

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの踏込量に応じた制動圧
    の作動流体を出力するマスタシリンダと、 各車輪に配設された制動用シリンダと、 前記マスタシリンダから出力された作動流体を吸収する
    ストロークシミュレータと、 所定制動圧を発生する制動用圧発生手段と、 当該制動用圧発生手段で発生する制動用圧の最大値を規
    制するリリーフ弁と、 前記制動用シリンダ毎に配設され且つ前記制動用圧発生
    手段で発生する制動用圧を制動圧指令値に基づいて減圧
    制御して任意の制動圧を前記制動用シリンダに出力する
    圧力制御弁と、 前記マスタシリンダと前記制動用シリンダとの間に介挿
    された第1の電磁開閉弁と、 前記マスタシリンダと前記制動用圧発生手段との間に介
    挿された第2の電磁開閉弁と、 前記圧力制御弁の戻りポートと前記マスタシリンダのリ
    ザーバとの間に介挿された第3の電磁開閉弁と、 前記マスタシリンダと前記ストロークシミュレータとの
    間に介挿された第4の電磁開閉弁と、 前記第3の電磁開閉弁と前記制動用圧発生手段との間に
    介挿され当該第3の電磁開閉弁側からの作動流体の流れ
    のみを許容する逆止弁と、 前記ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキ踏込量
    検出手段と、 少なくとも当該ブレーキ踏込量検出手段で検出したブレ
    ーキペダル踏込量に基づいて前記圧力制御弁、第1の電
    磁開閉弁、第2の電磁開閉弁、第3の電磁開閉弁、第4
    の電磁開閉弁及び制動用圧発生手段を制御する制動制御
    手段と、 停車中であり且つ前記ブレーキペダルが操作されていな
    い診断可能状態であるかどうかを検出する車両状態検出
    手段と、 当該車両状態検出手段で前記診断可能状態であることを
    検出したときに前記圧力制御弁の故障診断を行う診断手
    段と、を備えることを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記診断手段は、前記制動用圧発生手段
    の吐出圧を検出する吐出圧検出手段を備え、 少なくとも前記第1の電磁開閉弁を閉状態、前記第3の
    電磁開閉弁を開状態に制御し、予め設定した診断用制動
    圧指令値を一の圧力制御弁に出力し、他の圧力制御弁に
    はその制動圧を零とする制動圧指令値を出力すると共に
    前記制動用圧発生手段を作動させ、この時点から前記吐
    出圧検出手段の検出値に基づく吐出圧評価諸元が予め設
    定したしきい値を超えるまでの所要時間を計測し、前記
    各圧力制御弁に同一の前記診断用制動圧指令値を順に出
    力して計測した前記圧力制御弁毎の前記所要時間に基づ
    いて前記圧力制御弁の診断を行うようになっていること
    を特徴とする請求項1記載のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記吐出圧評価諸元は、前記吐出圧検出
    手段で検出した吐出圧の傾きの変化量であることを特徴
    とする請求項2記載のブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出圧評価諸元は、前記吐出圧検出
    手段で検出した吐出圧であって、前記しきい値は前記リ
    リーフ弁の作動圧であることを特徴とする請求項2記載
    のブレーキ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制動用圧発生手段は、前記作動流体
    を加圧するための油圧ポンプと当該油圧ポンプを駆動す
    るモータとから構成され、前記診断手段は、前記モータ
    の駆動状況を検出するモータ駆動状況検出手段を備え、 少なくとも前記第1の電磁開閉弁を閉状態、前記第3の
    電磁開閉弁を開状態に制御し、予め設定した診断用制動
    圧指令値を一の圧力制御弁に出力し、他の圧力制御弁に
    はその制動圧を零とする制動圧指令値を出力すると共に
    前記モータを駆動し、この時点から前記モータ駆動状況
    検出手段の検出状況が予め設定した規定駆動状況となる
    までの所要時間を計測し、前記各圧力制御弁に同一の前
    記診断用制動圧指令値を順に出力して計測した前記圧力
    制御弁毎の前記所要時間に基づいて前記圧力制御弁の診
    断を行うようになっていることを特徴とする請求項1記
    載のブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記モータ駆動状況検出手段は、前記モ
    ータの駆動電流を検出する駆動電流検出手段であって、
    当該駆動電流検出手段で検出した駆動電流の傾きの変化
    量が予め設定したしきい値を超えるまでの前記所要時間
    に基づいて前記診断を行うようになっていることを特徴
    とする請求項5記載のブレーキ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記モータ駆動状況検出手段は、前記モ
    ータの回転数を検出するモータ回転数検出手段であっ
    て、当該モータ回転数検出手段で検出したモータ回転数
    の傾きの変化量が予め設定したしきい値を超えるまでの
    前記所要時間に基づいて前記診断を行うようになってい
    ることを特徴とする請求項5記載のブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】 前記リリーフ弁からの脈圧の有無を検出
    する脈圧検出手段を備え、 前記診断手段は、少なくとも前記第1の電磁開閉弁を閉
    状態、前記第2及び第3の電磁開閉弁を開状態に制御
    し、予め設定した診断用制動圧指令値を一の圧力制御弁
    に出力し、他の圧力制御弁にはその制動圧を零とする制
    動圧指令値を出力すると共に前記制動用圧発生手段を作
    動させ、この時点から前記脈圧検出手段で前記脈圧を検
    出するまでの所要時間を計測し、前記各圧力制御弁に同
    一の前記診断用制動圧指令値を順に出力して計測した前
    記圧力制御弁毎の前記所要時間に基づいて前記圧力制御
    弁の診断を行うようになっていることを特徴とする請求
    項1記載のブレーキ制御装置。
  9. 【請求項9】 前記ブレーキ踏込量検出手段は、マスタ
    シリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧センサであっ
    て、前記脈圧検出手段は、前記マスタシリンダ圧センサ
    のマスタ圧検出値が予め設定したしきい値を超えたとき
    に前記脈圧が発生したと判定するようになっていること
    を特徴とする請求項8記載のブレーキ制御装置。
  10. 【請求項10】 前記診断手段は、前記圧力制御弁毎の
    前記所要時間全てが予め設定した規定範囲内であり且つ
    これら所要時間のばらつきが規定範囲内であるとき、前
    記圧力制御弁は正常であると判定するようになっている
    ことを特徴とする請求項2乃至9の何れかに記載のブレ
    ーキ制御装置。
  11. 【請求項11】 前記診断用制動圧指令値を、前記診断
    を行う毎に変化させるようになっていることを特徴とす
    る請求項2乃至10の何れかに記載のブレーキ制御装
    置。
  12. 【請求項12】 前記ブレーキ踏込量検出手段は、ブレ
    ーキペダルのストローク、ブレーキペダルの踏力及びマ
    スタシリンダ圧の何れかを少なくとも検出するように構
    成されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れ
    かに記載のブレーキ制御装置。
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