JP4700029B2 - 発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は電気エネルギーを光に変換する発光素子に関し、特に表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信デバイス等に好適な発光素子に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が活発に行われており、中でも有機電界発光(EL)素子は低電圧で高輝度の発光が可能であるため注目されている。例えば、有機化合物の蒸着により形成した有機薄膜を有する発光素子が知られている(「アプライド フィジックス レターズ(Applied Physics Letters)」,51巻,913頁,1987年)。この発光素子は、電子輸送材料(トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq))と正孔輸送材料(アミン化合物)を積層した構造を有し、従来の単層型素子に比べて大幅に向上した発光特性を示す。
近年、有機EL素子をフルカラーディスプレイに適用するための研究が活発に行われている。高性能フルカラーディスプレイを得る為には、青・緑・赤それぞれの発光特性を向上する必要が有る。例えば青色発光素子は色純度、耐久性、発光輝度及び効率の点で問題があり、改良が望まれている。これらの問題を解消する手法として、芳香族縮環化合物を含有する素子が検討されているが(特開平11-12205号公報等)、発光効率が低く、高色純度の青色発光が実現できない等の問題がある。その他に、有機EL素子についても改良が望まれている。
従って本発明の目的は、発光特性及び耐久性に優れた発光素子を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は、特定の構造を有する芳香族化合物を用いることにより、優れた発光特性及び耐久性を有する発光素子が得られることを発見し、本発明に想到した。
即ち、本発明の発光素子は、一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機層を有し、前記発光層又は前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層は、下記一般式(1):
(ただし、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、Arはベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環又はアントラセン環を表し、Ar、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15のうち少なくとも1つは縮環したアリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基、あるいは縮環したアリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基を有する基であり、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、R11は置換基を表し、n11は0以上の整数を表す。)により表される少なくとも1種の化合物を含有するのが好ましい。
上記一般式(1)におけるAr11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15のうち少なくとも1つはピレニル基であるのが好ましい。
上記一般式(1)におけるR11、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15のうち少なくとも4つは縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環へテロアリール基であるのが好ましく、縮環アリール基であるのがより好ましく、フェナンスリル基又はピレニル基であるのが最も好ましい。
上記一般式(1)におけるR11、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15のうち少なくとも1つはナフチル、フェナンスリル基、アンスリル基、フルオランテニル基、ピレニル基及びペリレニル基からなる群から選ばれ、ナフチル基又はフェナンスリル基であるのがより好ましい。
上記一般式(1)により表される化合物は一重項励起状態から発光するのが好ましい。
上記一般式(1)の好ましい第一の例は下記一般式(2):
(ただし、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25のうち少なくとも1つは縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基、あるいは縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基を有する基であり、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、R21は水素原子又は置換基を表す。)である。
上記一般式(2)において、Ar21、Ar22、Ar23及びAr24はそれぞれフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基及びフルオランテニル基からなる群から選ばれ、Ar25はフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、フルオランテニル基、ピレニル基及びペリレニル基からなる群から選ばれ、R21は水素原子、アルキル基及びアリール基からなる群から選ばれ、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25のうち少なくとも1つは縮環アリール基であり、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25がそれぞれ互いに結合して環を形成しないのが好ましい。
上記一般式(2)において、Ar21、Ar22、Ar23及びAr24はそれぞれフェニル基、ナフチル基及びフェナンスリル基からなる群から選ばれるのがより好ましく、Ar21、Ar22、Ar23及びAr24はフェニル基であるのが最も好ましい。
上記一般式(2)において、Ar25はアンスリル基、フェナンスリル基、フルオランテニル基、ピレニル基及びペリレニル基からなる群から選ばれるのがより好ましい。
上記一般式(2)において、R21は水素原子、フェニル基及びピレニル基からなる群から選ばれるのがより好ましい。
上記一般式(2)におけるR21、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25のうち少なくとも4つは縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環へテロアリール基であるのが好ましく、縮環アリール基であるのがより好ましく、フェナンスリル基又はピレニル基であるのが最も好ましい。
上記一般式(2)におけるAr21及びAr22は縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環へテロアリール基であるのが好ましく、縮環アリール基であるのがより好ましく、フェナンスリル基又はピレニル基であるのが最も好ましい。
上記一般式(2)におけるAr21及びAr24は縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環へテロアリール基であるのが好ましく、縮環アリール基であるのがより好ましく、フェナンスリル基又はピレニル基であるのが最も好ましい。
上記一般式(2)におけるR21、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25のうち少なくとも1つはナフチル基、フェナンスリル基、アンスリル基、フルオランテニル基、ピレニル基及びペリレニル基からなる群から選ばれるのが好ましく、ナフチル基又はフェナンスリル基であるのがより好ましい。
上記一般式(2)におけるAr21及びAr23は縮環アリール基であり、R21、Ar22、Ar24及びAr25はそれぞれフェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基、アンスリル基、フルオランテニル基、ピレニル基及びペリレニル基からなる群から選ばれるのが好ましく、Ar21及びAr23はピレニル基であり、R21、Ar22、Ar24及びAr25はフェニル基、ナフチル基及びフェナンスリル基からなる群から選ばれるのがより好ましい。
上記一般式(2)の好ましい第一の例は下記一般式(5):
(ただし、Ar51、Ar52、Ar53及びAr54はフェニル基を表し、Ar51、Ar52、Ar53及びAr54がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、R51は水素原子、フェニル基又はピレニル基を表し、R52は置換基を表し、n51は0〜9の整数を表す。)である。
上記一般式(5)において、R51はフェニル基又はピレニル基であるのが好ましい。
本発明の発光素子は、一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機層を有し、前記発光層又は前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層は、上記一般式(2)の好ましい第二の例である下記一般式(6):
(ただし、Ar61、Ar62、Ar63、Ar64、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、Ar61、Ar62、Ar63、及びAr64がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、R61及びR62はそれぞれ水素原子又は置換基を表し、R63、R64及びR65は置換基を表し、n61及びn62はそれぞれ0〜5の整数を表し、n63及びn64はそれぞれ0〜4の整数を表し、n65は0〜8の整数を表す。)により表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする。
上記一般式(6)において、Ar61、Ar62、Ar63、Ar64、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68はそれぞれフェニル基、ナフチル基及びフェナンスリル基からなる群から選ばれるのが好ましい。特にR61及びR62はそれぞれ水素原子、フェニル基及びピレニル基からなる群から選ばれるのが好ましい。n61及びn62はそれぞれ0又は1であるのが好ましい。
本発明の発光素子は、一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機層を有し、前記発光層又は前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層は、上記一般式(1)の好ましい第二の例である下記一般式(3):
(ただし、Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。)により表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする。
上記一般式(3)において、Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38はそれぞれアリール基であるのが好ましく、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基及びピレニル基からなる群から選ばれるのがより好ましく、フェニル基であるのが最も好ましい。
本発明の発光素子は、一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機層を有し、前記発光層又は前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層は、上記一般式(1)の好ましい第三の例である下記一般式(4):
(ただし、Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。)により表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする。
上記一般式(4)において、Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50はそれぞれアリール基であるのが好ましく、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基及びピレニル基からなる群から選ばれるのがより好ましく、フェニル基であるのが最も好ましい。
前記発光層中における上記一般式(1)〜(6)により表される化合物の含有量は発光材料として0.1〜100質量%であるのが好ましい。
前記発光層又は前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層における上記一般式(1)〜(6)により表される化合物の含有量はホスト材料として10〜99.9質量%であるのが好ましい。
前記発光層及び前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層が発光層であるのが好ましい。
前記発光層及び前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層が正孔輸送層であるのが好ましい。
前記発光層が少なくとも1種の蛍光化合物を含有するのが好ましい。
以上のように、本発明の発光素子は発光効率、発光特性、耐久性、耐熱性及びアモルファス性に優れており、結晶化しにくい。このような特徴を有する本発明の発光素子は、色純度の高い青色発光素子や白色発光素子として使用できるため、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適である。本発明の発光素子に使用する一般式(1)〜(6)で表される化合物は、有機EL素子用材料として使用でき、更に医療用途、蛍光増白剤、写真用材料、UV吸収材料、レーザー色素、カラーフィルター用染料、色変換フィルター、有機半導体材料、有機導電材料等にも適用可能である。
本発明の発光素子は一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機層を有し、下記一般式(3)、(4)及び(6)により表される少なくとも1種の化合物を含む。さらに下記一般式(1)、(2)及び(5)で表される少なくとも1種の化合物を含有するのが好ましい。
一般式(1)中、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表す。アリール基の例としてはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、フルオランテニル基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基、トリフェニレニル基、ベンゾアンスリル基、ベンゾフェナンスリル基等が挙げられる。中でもフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基及びペリレニル基が好ましい。ヘテロアリール基の例としてはピリジル基、キノリル基、キノキサリル基、キナゾリル基、アクリジル基、フェナントリジル基、フタラジル基、フェナンスロリル基、トリアジル基等が挙げられる。中でもピリジル基、キノリル基及びトリアジル基が好ましい。Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15は置換基を有していてもよく、該置換基の例は後述するR11の例と同じで良い。Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15はアリール基であるのが好ましい。Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15は、それぞれ互いに結合して環を形成することはない。
一般式(1)中、Arはベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環又はアントラセン環を表す。Arはベンゼン環又はナフタレン環であるのが好ましく、ベンゼン環であるのがより好ましい。
Ar、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15のうち少なくとも1つは縮環したアリール基(例えばナフチル基、フェナンスリル基、アンスリル基、ピレニル基、ペリレニル基、フルオランテニル基等)、又は縮環したヘテロアリール基(例えばピリジル基、キノリル基、キノキサリル基、キナゾリル基、アクリジル基、フェナントリジル基、フタラジル基、フェナンスロリル基、トリアジル基等)を有する基である。Ar、Ar11、Ar12、Ar13、Ar14及びAr15のうち少なくとも1つは縮環アリール基を有する基であるのが好ましく、ピレニル基であるのがより好ましい。一般式(1)で表される化合物が有するピレニル基は2つ以下であるのが好ましい。このような縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基を有する基は、縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基とアルキレン基、アリーレン基等からなるものであってよいが、縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基のみからなる基であるのが好ましい。
一般式(1)中、R11は置換基を表す。置換基R11の例としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、t-ブチル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、最も好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル基、アリル基、2-ブテニル基、3-ペンテニル基等)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、最も好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル基、3-ペンチニル基等)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、最も好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル基、p-メチルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基等)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、最も好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、2-エチルヘキシロキシ基等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、最も好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基等)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ基、ピラジルオキシ基、ピリミジルオキシ基、キノリルオキシ基等)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、最も好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、最も好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニル基等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、最も好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、最も好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、最も好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ基等)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、最も好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ基等)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基等)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、最も好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、最も好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオ基等)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ基、2-ベンズイミダゾリルチオ基、2-ベンズオキサゾリルチオ基、2-ベンズチアゾリルチオ基等)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル基、トシル基等)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基等)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基等)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、最も好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基等)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子として窒素原子、酸素原子、硫黄原子等を含み、例えばイミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、チエニル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンズオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基、カルバゾリル基、アゼピニル基、トリアジル基等)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、最も好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等)、シロキシ基(好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素数6〜30であり、例えばトリフェニルシリルオキシ基、t-ブチルジメチルシリルオキシ基等)等が挙げられる。これらの置換基は更に置換されていてもよい。R11はアルキル基又はアリール基であるのが好ましい。
一般式(1)中、n11は0以上、好ましくは0〜5、より好ましくは0〜2、最も好ましくは1の整数を表す。
素子作製時の蒸着適性の観点から、一般式(1)で表される化合物中のベンゼン環の数は15以下が好ましい。また、一般式(1)で表される化合物が4環以上の縮環基(例えばピレン基、トリフェニレン基等)を有する場合、4環以上の縮環基の数は2個以下であるのが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は好ましくは下記一般式(2)、(3)又は(4)で表され、また下記一般式(4)は好ましくは下記一般式(6)により表される。一般式(2)は、更に好ましくは下記一般式(5)又は(6)で表され、最も好ましくは下記一般式(5)により表される。
一般式(2)中、Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、好ましくはアリール基である。Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25は置換基を有していてもよく、該置換基の例は上述のR11の例と同じで良い。Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25のうち少なくとも1つは縮環アリール基又は縮環若しくは非縮環ヘテロアリール基を有する基である。Ar21、Ar22、Ar23及びAr24はそれぞれより好ましくはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基又はフルオランテニル基であり、更に好ましくはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基又はフェナンスリル基であり、最も好ましくはフェニル基、ナフチル基又はフェナンスリル基であり、最も好ましくはフェニル基である。Ar25はより好ましくはフェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基、アンスリル基、ピレニル基、ペリレニル基又はフルオランテニル基であり、更に好ましくはフェナンスリル基、アンスリル基又はピレニル基であり、最も好ましくはピレニル基である。Ar21、Ar22、Ar23、Ar24及びAr25がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。
一般式(2)中、R21は水素原子又は置換基を表し、該置換基の例は上述のR11の例と同じで良い。R21は水素原子、アルキル基又はアリール基であるのが好ましく、水素原子、フェニル基又はピレニル基であるのがより好ましく、ピレニル基であるのが最も好ましい。
一般式(3)中、Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表す。Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38は置換基を有していてもよく、該置換基の例は上述のR11の例と同じで良い。Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。Ar31、Ar32、Ar33、Ar34、Ar35、Ar36、Ar37及びAr38はそれぞれ好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基又はフェナンスリル基であり、最も好ましくはフェニル基である。
一般式(4)中、Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表す。Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50は置換基を有していてもよく、該置換基の例は上述のR11の例と同じで良い。Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。Ar41、Ar42、Ar43、Ar44、Ar45、Ar46、Ar47、Ar48、Ar49及びAr50はそれぞれ好ましくはアリール基であり、より好ましくはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピレニル基又はフェナンスリル基であり、最も好ましくはフェニル基である。
一般式(5)中、Ar51、Ar52、Ar53及びAr54はフェニル基を表し、Ar51、Ar52、Ar53及びAr54がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。Ar51、Ar52、Ar53及びAr54のフェニル基は置換基を有していてもよく、該置換基の例は上述のR11の例と同じで良い。
一般式(5)中、R51は水素原子、フェニル基又はピレニル基を表す。R51はフェニル基又はピレニル基であるのが好ましく、ピレニル基であるのが最も好ましい。
一般式(5)中、R52は置換基を表し、その例は上述のR11の例と同じで良い。R52は好ましくはアルキル基又はアリール基である。R52の数を示すn51は0〜9の整数を表し、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0である。なお、一般式(5)により表される化合物が有するピレニル基の数は2つ以下である。
一般式(6)中、Ar61及びAr68はそれぞれ上記Ar21と同義であり、好ましい態様も同様である。Ar62及びAr67はそれぞれ上記Ar22と同義であり、好ましい態様も同様である。Ar63及びAr66はそれぞれ上記Ar23と同義であり、好ましい態様も同様である。Ar64及びAr65はそれぞれ上記Ar24と同義であり、好ましい態様も同様である。Ar61、Ar62、Ar63、Ar64、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68は置換基を有していてもよく、該置換基の例は上述のR11の例と同じで良い。Ar61、Ar62、Ar63、及びAr64がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68がそれぞれ互いに結合して環を形成することはない。n61及びn62はそれぞれ0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
一般式(6)中、R61及びR62は上記R21と同義であり、好ましい態様も同様である。R63、R64及びR65は上記R52と同義であり、好ましい態様も同様である。n63及びn64は0〜4の整数を表し、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。n65は0〜8の整数を表し、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0である。
一般式(1)〜(6)で表される化合物は低分子化合物であるのが好ましいが、オリゴマー又はポリマーであってもよい。ポリマーである場合、その質量平均分子量(ポリスチレン換算)は好ましくは1,000〜5,000,000、より好ましくは2,000〜1,000,000、最も好ましくは3000〜100,000である。一般式(1)により表される構造がポリマーの主鎖又は側鎖に含まれていてもよい。このようなポリマーはホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
一般式(1)〜(6)で表される化合物は、その単膜又は粉末の蛍光スペクトルのλmax(最大発光波長)が370〜500 nmであるのが好ましい。λmaxはより好ましくは390〜480 nmであり、より好ましくは400〜460 nmであり、最も好ましくは400〜440 nmである。
一般式(1)〜(6)で表される化合物、電子輸送層で用いる化合物及び正孔輸送層で用いる化合物の各々のガラス転移点は100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましく、140℃以上がさらに好ましく、160℃以上が特に好ましい。
本発明の発光素子はその発光層にさらに少なくとも1つの蛍光化合物を含んでいるのが好ましい。好ましい蛍光化合物の範囲は、ここで発光層の材料としては挙げられているもの及びその誘導体である。一般式(1)〜(6)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はそれらに限定されるものではない。
一般式(1)〜(6)により表される化合物は精製しても良い。精製方法は特に限定されず、例えば再結晶法、カラムクロマトグラフィー法、昇華精製法等を用いればよい。
昇華精製法は公知であり、例えば実験化学講座1基本操作[I](pp. 425〜430, 丸善(株)発行)に記載の方法、特開平5-269371号、特開平6-263438号、特開平7-24205号、特開平7-204402号、特開平11-171801号、特開2000-93701号、特開2000-48955号、特公昭62-22960号、特許第2583306号、特許第2706936号などに記載の方法を用いることができる。昇華精製は、真空中又は不活性ガス(窒素、アルゴンなど)流中で行ってもよい。昇華精製を真空中で行うための真空ポンプは特に限定されず、例えばロータリーポンプ、ターボ分子ポンプ、拡散ポンプなどを用いればよい。
一般式(1)〜(6)で表される化合物は、例えばTetrahedron誌, 1997年, 53号(No. 45), 15349頁、J. Am. Chem. Soc.誌, 1996年, 118号, 741頁、J. Org. Chem. Soc.誌, 1986年, 51号, 979頁、Angew. Chem. Int. Ed. Engl.誌, 1997年, 36号, 631頁、Indian J. Chem. Sect. B誌, 2000年, 39号, 173頁、Org. Synth. Coll. Vol. 5誌, 1973年, 604頁、Chem. Ber.誌, 1960年, 93号, 1769頁等に記載の公知の手法で合成することができる。
本発明の発光素子のシステム、駆動方法、利用形態等は特に限定されないが、一般式(1)〜(6)で表される化合物からの発光を利用する形態、或いは一般式(1)〜(6)で表される化合物をホスト材料、電子注入材料、電子輸送材料、正孔注入材料及び/又は正孔輸送材料として利用する形態が好ましい。代表的な発光素子として、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を挙げることができる。
本発明の発光素子は、一対の電極(陽極及び陰極)間に、発光層又は発光層を含む複数の有機層を有する。この発光層又は複数の有機層のうち少なくとも一層は一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物を含有する。一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物を含有する層における該化合物の量(質量基準)は、例えば一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物を発光材料として使用する場合、好ましくは0.1〜100質量%であり、より好ましくは0.5〜100質量%である。また一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物をホスト材料として使用する場合には、一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物の量は好ましくは10〜99.9質量%であり、より好ましくは20〜99.5質量%である。
一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物を含有する層の形成方法は特に限定されず、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法、分子積層法、コーティング法、インクジェット法、印刷法、転写法、電子写真法等の方法が使用可能である。中でも、素子の特性及び製造面から抵抗加熱蒸着法、コーティング法及び印刷法が好ましい。
本発明の発光素子は、発光層に加えて正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層等を含んでいてよく、これらの層はそれぞれ他の機能を備えたものであってもよい。一般式(3)、(4)又は(6)で表される化合物はこれらの層のいずれに含まれていてもよい。以下、各層について詳述する。
(A)陽極
陽極は正孔注入層、正孔輸送層、発光層等に正孔を供給するものである。陽極を形成する材料としては、純金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物等を用いることができ、好ましくは仕事関数が4 eV以上の材料を用いる。陽極材料の具体例としては、金属(金、銀、クロム、ニッケル又はこれらの合金等)、導電性金属酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等)、これら金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、無機導電性物質(ヨウ化銅、硫化銅等)、有機導電性材料(ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等)、及びこれらとITOとの積層物等が挙げられる。陽極は導電性金属酸化物からなるのが好ましく、生産性、高導電性、透明性等の観点からITOが特に好ましい。
陽極の形成法は用いる材料に応じて適宜選択すればよく、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾル−ゲル法等)、酸化インジウムスズ分散物の塗布等の方法を用いることができる。陽極に洗浄等の処理を施すことにより、発光素子の駆動電圧を下げたり、発光効率を高めたりすることも可能である。例えばITOからなる陽極の場合、UV-オゾン処理、プラズマ処理等が効果的である。陽極のシート抵抗は数百Ω/□以下とするのが好ましい。陽極の膜厚は材料に応じて適宜選択可能であるが、通常10 nm〜5μmとするのが好ましく、50 nm〜1μmとするのがより好ましく、100〜500 nmとするのが最も好ましい。
陽極は通常、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、透明樹脂等からなる基板上に形成する。ガラス基板の場合、ガラスからの溶出イオンを低減するためには無アルカリガラスを用いるのが好ましい。ソーダライムガラス基板を用いる場合は、予めその表面にシリカ等のバリアコートを形成するのが好ましい。基板の厚さは、機械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガラス基板の場合は通常0.2 mm以上、好ましくは0.7 mm以上とする。
(B)陰極
陰極は電子注入層、電子輸送層、発光層等に電子を供給するものである。陰極の材料としては、純金属、合金、金属ハロゲン化物、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物等を用いることができ、発光層等の隣接する層との密着性やイオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選択すればよい。具体例としては、アルカリ金属(Li、Na、K等)及びそのフッ化物や酸化物、アルカリ土類金属(Mg、Ca等)及びそのフッ化物や酸化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム及びカリウムからなる合金及び混合金属、リチウム及びアルミニウムからなる合金及び混合金属、マグネシウム及び銀からなる合金及び混合金属、希土類金属(インジウム、イッテルビウム等)、それらの混合物等が挙げられる。陰極は仕事関数が4 eV以下の材料からなるのが好ましく、アルミニウム、リチウムとアルミニウムからなる合金又は混合金属、或いはマグネシウムと銀からなる合金又は混合金属からなるのがより好ましい。
陰極は、上記のような材料からなる単層構造であっても、上記材料からなる層を含む積層構造であってもよい。例えば、アルミニウム/フッ化リチウム、アルミニウム/酸化リチウム等の積層構造が好ましい。陰極は電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、コーティング法等により形成することができる。蒸着法の場合、材料を単独で蒸着することも、二種以上の材料を同時に蒸着することもできる。合金電極を形成する場合は、複数の金属を同時蒸着して形成することが可能であり、また予め調整した合金を蒸着してもよい。陰極のシート抵抗は数百Ω/□以下とするのが好ましい。陰極の膜厚は材料に応じて適宜選択可能であるが、通常10 nm〜5μmとするのが好ましく、50 nm〜1μmとするのがより好ましく、100 nm〜1μmとするのが最も好ましい。
(C)正孔注入層及び正孔輸送層
正孔注入層及び正孔輸送層に用いる材料は、陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、及び陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているものであればよい。その具体例としては、カルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イミダゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマーやポリチオフェン等の導電性ポリマー又はコポリマー、有機シラン、上記一般式(1)〜(6)で表される化合物、これらの誘導体、カーボン等が挙げられる。
正孔注入層及び正孔輸送層は1種又は2種以上の上記材料からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。正孔注入層及び正孔輸送層の形成方法としては、真空蒸着法、LB法、上記材料を溶媒中に溶解又は分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法等)、インクジェット法、印刷法、転写法、電子写真法等が用いられる。コーティング法の場合、上記材料を樹脂成分と共に溶解又は分散させて塗布液を調製しても良い。該樹脂成分としては、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリ(N-ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等が使用できる。正孔注入層及び正孔輸送層の膜厚は特に限定されないが、通常1 nm〜5μmとするのが好ましく、5 nm〜1μmとするのがより好ましく、10〜500 nmとするのが最も好ましい。
(D)発光層
発光素子に電界を印加すると、発光層において陽極、正孔注入層又は正孔輸送層から注入された正孔と、陰極、電子注入層又は電子輸送層から注入された電子とが再結合し、光を発する。発光層を形成する材料は、電界印加時に陽極等から正孔を受け取る機能、陰極等から電子を受け取る機能、電荷を移動させる機能、及び正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層を形成することができるものであれば特に限定されない。発光層の材料としては例えばベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピラリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン、ピロメテン、芳香族縮環化合物(アントラセン、ピレン、フルオランテン、ペリレン等)金属錯体(8-キノリノール誘導体の金属錯体等)、高分子発光材料(ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレン等)、有機シラン、上記一般式(1)〜(6)で表される化合物、これらの誘導体等が使用できる。
発光層は単一の材料で形成しても複数の材料で形成してもよい。発光層は1つであっても複数であってもよい。発光層が複数の場合も、それぞれの発光層は単一の材料で形成しても複数の材料で形成してもよい。また、複数の発光層がそれぞれ異なる発光色で発光し白色等を発してもよく、単一の発光層が白色発光してもよい。
発光層の形成方法は特に限定されず、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法等)、インクジェット法、印刷法、LB法、転写法、電子写真法等が使用可能である。中でも抵抗加熱蒸着法及びコーティング法が好ましい。発光層の膜厚は特に限定されず、通常1 nm〜5μmとするのが好ましく、5 nm〜1μmとするのがより好ましく、10〜500 nmとするのが最も好ましい。
(E)電子注入層及び電子輸送層
電子注入層及び電子輸送層をなす材料は、陰極から電子を注入する機能、電子を輸送する機能、並びに陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有しているものであればよい。その具体例としては、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イミダゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、金属錯体(8-キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体等、金属は例えばアルミニウム、亜鉛、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム等)、有機シラン、上記一般式(1)〜(6)で表される化合物、これらの誘導体等が挙げられる。
電子注入層及び電子輸送層は1種又は2種以上の上記材料からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。電子注入層及び電子輸送層の形成方法としては、真空蒸着法、LB法、上記材料を溶媒中に溶解又は分散させてコーティングする方法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法等)、インクジェット法、印刷法、転写法、電子写真法等が用いられる。コーティング法の場合、上記材料を樹脂成分と共に溶解又は分散させて塗布液を調製してもよい。該樹脂成分としては、前述した正孔注入層及び正孔輸送層の場合と同様のものが使用できる。電子注入層及び電子輸送層の膜厚は特に限定されず、通常1 nm〜5μmとするのが好ましく、5 nm〜1μmとするのがより好ましく、10〜500 nmとするのが最も好ましい。
(F)保護層
保護層は水分、酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有する。保護層の材料としては、金属(In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等)、金属酸化物(MgO、SiO、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等)、金属フッ化物(MgF2、LiF、AlF3、CaF2等)、窒化物(SiNx、SiOxNy等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1 %以上の吸水性物質、吸水率0.1 %以下の防湿性物質等が使用できる。
保護層の形成方法は特に限定されず、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、高周波励起イオンプレーティング法、プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法等が適用できる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合成参考例1
化合物(1-1)の合成
0.5 gの1-エチニルピレン及び0.85 gのテトラフェニルシクロペンタジエノンに10 mlのo-キシレンを加え、還流下で3時間撹拌した。得られた反応生成物溶液を室温に冷却し、これに50 mlのメタノールを加え、析出した固体をろ別し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=5/1)で精製し、1.1 gの白色固体を得た。マススペクトル測定の結果、白色固体が化合物(1-1)であることを確認した。これから、化合物(1-1)は下記の反応により得られたことが分かる。
合成参考例2
化合物(1-47)の合成
1 gの下記化合物A及び1.35 gのテトラフェニルシクロペンタジエノンに50 mlのジフェニルエーテルを加え、還流下で30時間撹拌した。得られた反応生成物溶液を室温に冷却し、これに100 mlのメタノールを加え、析出した固体をろ別し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、1.3 gの白色固体を得た。マススペクトル測定の結果、白色固体が化合物(1-47)であることを確認した。これから、化合物(1-47)は下記の反応により得られたことが分かる。
合成実施例1
化合物(1-15)の合成
1 gの下記化合物B及び3 gのテトラフェニルシクロペンタジエノンに50 mlのジフェニルエーテルを加え、還流下で10時間撹拌した。得られた反応生成物溶液を室温に冷却し、これに100 mlのメタノールを加え、析出した固体をろ別し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、2.0 gの白色固体を得た。マススペクトル測定の結果、白色固体が化合物(1-15)であることを確認した。これから、化合物(1-15)は下記の反応により得られたことが分かる。
合成参考例3
化合物(1-2)の合成
0.5 gの下記化合物C及び0.85 gのテトラフェニルシクロペンタジエノンに10 mlのジフェニルエーテルを加え、還流下で3時間撹拌した。得られた反応生成物溶液を室温に冷却し、これに50 mlのメタノールを加え、析出した固体をろ別し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=5/1)で精製し、1.0 gの白色固体を得た。マススペクトル測定の結果、白色固体が化合物(1-2)であることを確認した。これから、化合物(1-2)は下記の反応により得られたことが分かる。
合成実施例2
(1-14)の合成
0.5 gの下記化合物D及び3 gのテトラフェニルシクロペンタジエノンに50 mlのジフェニルエーテルを加え、還流下で10時間撹拌した。得られた反応生成物溶液を室温に冷却し、これに100 mlのメタノールを加え、析出した固体をろ別し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、0.9 gの淡黄色固体を得た。マススペクトル測定の結果、淡黄色固体が化合物(1-14)であることを確認した。これから、化合物(1-14)は下記の反応により得られたことが分かる。
以下の化合物b〜vを下記の実施例及び比較例に使用した。
比較例1
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に上記ジスチリル化合物(化合物b)を20nm蒸着し、更にこの上に上記アゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム:銀の質量比=10:1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して、比較例1の発光素子を作製した。
得られた発光素子に、(株)東陽テクニカ(Toyo Corp.)製の「ソースメジャーユニット2400型」を用いて直流定電圧を印加して発光させ、その発光輝度をトプコン社製の「輝度計BM-8」を用いて測定し、発光波長を浜松フォトニクス(株)製の「スペクトルアナライザーPMA-11」を用いて測定した。その結果、色度値(0.15,0.20)の青緑色発光が得られ、最高輝度は1130 cd/m2であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したところ、膜面の白濁が観察された。
参考例1
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム:銀の質量比=10:1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.15,0.10)の青色発光が得られ、最高輝度は4370 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL=1.4 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
実施例1
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-17)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム:銀の質量比=10:1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.15,0.14)の青色発光が得られ、最高輝度は2920 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL=1.3 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
実施例2
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-24)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム : 銀の質量比= 10 : 1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.15,0.18)の青色発光が得られ、最高輝度は2000 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 1.3 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例2
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)とDCM(7,4-(Dicyanomethylene)-2-methyl-6-(4-dimethylaminostyryl)-4H-pyran)を1000対5の質量比で20 nm共蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム : 銀の質量比= 10 : 1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.30,0.32)の白色発光が得られ、最高輝度は4300 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 2.2 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例3
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上にAlq(トリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム)とDCMを100対1の質量比で5 nm共蒸着し、この上に化合物(1-1)を15 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム : 銀の質量比= 10 : 1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.31,0.33)の白色発光が得られ、最高輝度は4400 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 2.3 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例4
40 mgのポリ(N-ビニルカルバゾール)、12 mgの2-(4-t-ブチルフェニル)-5-(4-ビフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール及び1 mgの化合物(1-1)を2.5 mlのジクロロエタンに溶解し、これを洗浄したITO基板上にスピンコートした(1500 rpm、20 sec)。得られた有機層の膜厚は110 nmであった。この有機層上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム : 銀の質量比= 10 : 1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.15,0.10)の青色発光が得られ、最高輝度は1900 cd/m2であった。
実施例3
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-15)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に発光面積が4 mm × 5 mmとなるようにパターニングしたマスクを設置し、蒸着装置内でマグネシウム及び銀(マグネシウム : 銀の質量比= 10 : 1)を50 nm共蒸着した後、銀を50 nm蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.16,0.08)の青色発光が得られ、最高輝度は3200 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 1.2%であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例5
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-2)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.16,0.08)の青色発光が得られ、最高輝度は1400 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 1.5 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例6
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.17,0.17)の青色発光が得られ、最高輝度は6470 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 3.4 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
実施例4
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-14)を20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.16,0.17)の青色発光が得られ、最高輝度は2500 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL = 0.8 %であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例7
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)を20 nm蒸着し、更にこの上に化合物dを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、1100 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例8
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)を20 nm蒸着し、更にこの上に化合物eを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に9 Vの電圧を印加した結果、1300 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例9
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)を20 nm蒸着し、更にこの上に化合物fを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に9 Vの電圧を印加した結果、1200 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例10
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物gを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、2500 cd/m2の橙色発光が得られた。
参考例11 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物hを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、1800 cd/m2の赤色発光が得られた。
参考例12 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物iを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、6300 cd/m2の緑色発光が得られた。
参考例13
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-2)と化合物jを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、4500 cd/m2の黄緑色発光が得られた。
参考例14
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)と化合物kを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、3900 cd/m2の黄色発光が得られた。
参考例15
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物mを10対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、2800 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例16
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)と化合物mを1対10の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、3400 cd/m2の青緑色発光が得られた。
参考例17
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物nを1対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、1100 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例18
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物oを10対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、1800 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例19
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物pを20対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、3800 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例20
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、化合物qを40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)を20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、2100 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例21
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、化合物rを10 nm蒸着した後、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を30 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)を20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に6 Vの電圧を印加した結果、2200 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例22
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物(1-2)を1対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、2200 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例23
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物dと化合物kを100対1の質量比で5 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物pを20対1の質量比で20nm蒸着し、更にこの上に化合物cを20 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、4100 cd/m2の白色発光が得られた。
実施例5
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-14)と化合物pを20対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、2900 cd/m2の青色発光が得られた。
実施例6
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-14)と化合物mを1対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、3700 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例24
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物pと化合物gを100対5対0.2の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、1800 cd/m2の白色発光が得られた。
参考例25
Baytron P(PEDOT-PSS溶液(ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルホン酸ドープ体)/バイエル社製)を洗浄したITO基板上にスピンコートし(1000 rpm、30 sec)、150℃にて1.5時間、真空乾燥した。有機層の膜厚は70 nmであった。10 mgのポリメチルメタクリレート及び30 mgの化合物(1-1)を4 mlのジクロロエタンに溶解し、上記基板上にスピンコートした(1500 rpm、20 sec)。有機層の膜厚の総計は120 nmであった。この上に化合物cを50 nm蒸着した後、比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に10Vの電圧を印加した結果、800 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例26
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)を20 nm蒸着し、更にこの上に化合物dを40 nm蒸着した。この上にLiFを3 nm蒸着した後、アルミニウム100 nmを蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、1300 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例27
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm 蒸着し、この上に化合物(1-2)と化合物sを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、2500 cd/m2の緑色発光が得られた。
参考例28
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-2)と化合物tを1対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、1500 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例29
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)と化合物uを100対1の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、2700 cd/m2の緑色発光が得られた。
参考例30
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)と化合物vを100対1の質量比で20 nm蒸着し、この上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に8 Vの電圧を印加した結果、2200 cd/m2の赤橙色発光が得られた。
参考例31
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-61)と化合物pを100対2の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、1000 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例32
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に、化合物(1-65)と化合物sを100対2の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上に化合物cを40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子に7 Vの電圧を印加した結果、1100 cd/m2の青色発光が得られた。
参考例33
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-2)と化合物pを95対5の質量比で20 nm蒸着し、この上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.16,0.18)の青色発光を得られ、最高輝度は17000 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL=4% であった。またこの発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例34
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)と化合物pを95対5の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.16,0.20)の青色発光が得られ、最高輝度は10,000 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL=3.5%であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例35
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-47)と化合物pを99対1の質量比で20 nm蒸着し、この上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。得られた有機薄膜上に比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.16,0.18)の青色発光が得られ、最高輝度は12,000 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL=3.5% であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。
参考例36
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α-NPD(N,N'-ジフェニル-N,N'-ジ(α-ナフチル)-ベンジジン)を40 nm蒸着し、この上に化合物(1-1)と化合物pを95対5の質量比で20 nm蒸着し、更にこの上にアゾール化合物(化合物c)を40 nm蒸着した。比較例1と同様に陰極を蒸着して発光素子を作製した。この発光素子の発光輝度及び発光波長を上記比較例1と同様に測定した結果、色度値(0.15,0.22)の青色発光が得られ、最高輝度は13,000 cd/m2であった。この発光素子の外部量子効率を算出したところ、φEL=3.3% であった。また、この発光素子を窒素雰囲気下で1日放置したが、膜面は透明であった。

Claims (5)

  1. 一対の電極間に発光層又は発光層を含む複数の有機層を有する発光素子において、前記発光層又は前記発光層を含む複数の有機層の少なくとも一層が、下記一般式(6):


    (ただし、Ar61、Ar62、Ar63、Ar64、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68はそれぞれアリール基又はヘテロアリール基を表し、Ar61、Ar62、Ar63、及びAr64がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、Ar65、Ar66、Ar67及びAr68がそれぞれ互いに結合して環を形成することはなく、R61及びR62はそれぞれ水素原子又は置換基を表し、R63、R64及びR65は置換基を表し、n61及びn62はそれぞれ0〜5の整数を表し、n63及びn64はそれぞれ0〜4の整数を表し、n65は0〜8の整数を表す。)により表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする発光素子。
  2. 請求項1に記載の発光素子において、前記n61及びn62はそれぞれ0又は1を表すことを特徴とする発光素子。
  3. 請求項1又は2に記載の発光素子において、前記発光層に前記一般式(6) により表される少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする発光素子。
  4. 請求項3に記載の発光素子において、前記一般式(6) により表される化合物を発光材料として使用し、前記発光層の全質量に対して0.1〜100質量%含有することを特徴とする発光素子。
  5. 請求項3に記載の発光素子において、前記一般式(6) により表される化合物をホスト材料として使用し、前記発光層の全質量に対して10〜99.9質量%含有することを特徴とする発光素子。
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