JP4696538B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットルバルブの開度を変更する変更機構と吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構とを備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
通常、内燃機関はその吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度(スロットル開度)を変更するスロットル変更機構を備えている。スロットル開度の調節に際しては、機関運転状態に基づいてその制御目標開度が設定されるとともに、同制御目標開度と実際のスロットル開度とが一致するようにスロットル変更機構が駆動制御される。こうしたスロットル開度の調節を通じて吸入空気量が調節される。
ここで、スロットルバルブにデポジットが付着すると、それに起因してスロットルバルブの実質的な開口面積が減少し、吸入空気量もそれに合わせて減少するようになるために、吸入空気量の調節精度が低下するようになる。
そこで従来、こうしたデポジット付着による吸入空気量の減少分を補償するために、スロットル開度についての補正量を学習することが提案されている。具体的には、スロットル開度及び機関回転速度に基づいてデポジットの付着していない基準状態での吸入空気量を予め求めておき、これと実際の吸入空気量との乖離度合いに応じて上記補正量を学習するようにしている。
また近年、内燃機関における吸入空気量を調節する機構として、上記スロットル変更機構に加えて、吸気バルブの最大リフト量を機関運転状態に応じて変更するリフト量変更機構(例えば特許文献1参照)を更に備えたものが提案されている。こうした内燃機関にあっては、アイドル運転時等、必要とされる吸入空気量が少ないときに、吸気バルブの最大リフト量を小さくすることによってスロットル開度を増大させて、同スロットルバルブを絞ることによるポンピングロスの増大を極力抑制することができる。
特開2001−263015号公報
ところで、上述したようなスロットル変更機構による吸入空気量の調節とリフト量変更機構による吸入空気量の調節とを併せて行うようにした場合には、以下のような不都合が生じるようになる。
吸入空気量は、スロットルバルブへのデポジット付着によって減少する他、吸気バルブへのデポジット付着によっても減少する。そして、リフト量変更機構を備えた内燃機関にあっては、吸気バルブへのデポジット付着による影響が、同リフト量変更機構によって変更される吸気バルブの最大リフト量に応じて異なったものとなる。そのため、実際の吸入空気量が前述した基準状態での吸入空気量と異なる量になった場合に、これがスロットルバルブへのデポジット付着によるものか、吸気バルブへのデポジット付着によるものかを区別することは困難である。したがって、前述した学習手法では、スロットル開度にかかる補正量を、スロットルバルブへのデポジット付着量に応じて精度よく学習することについてもこれが極めて困難なものとなる。
また、吸気バルブへのデポジット付着による吸入空気量の減少分を補償するために、その最大リフト量にかかる補正量を学習するにしても、スロットルバルブ及び吸気バルブへのデポジット付着による影響が相互に干渉し合って吸入空気量が変化する以上、同補正量を吸気バルブへのデポジット付着量に応じて精度よく学習することは極めて困難である。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スロットル開度にかかるデポジット補正量、及び吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量を共に精度よく学習することのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
先ず、請求項1に記載の発明は、吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構を備え、スロットルバルブの開度の変更及び変更機構による最大リフト量の変更を通じて吸入空気量を制御する内燃機関の制御装置において、内燃機関の運転状態がアイドル運転状態のときにスロットルバルブの開度に基づいて吸入空気量を推定し、この推定される吸入空気量と実吸入空気量との乖離度合いに基づいてスロットルバルブの開度にかかるデポジット補正量を学習する第1の学習手段と、前記学習されるデポジット補正量に基づいて補正されたスロットルバルブの開度、吸気バルブの最大リフト量、並びに機関回転速度に基づいて吸気圧を推定し、この推定される吸気圧と実吸気圧との乖離度合いに基づいて吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量を学習する第2の学習手段と、この第2の学習手段により学習されるデポジット補正量に基づき前記変更機構を駆動して吸気バルブの最大リフト量を制御する制御手段とを備えることをその要旨とする。
通常、スロットルバルブを通過して機関燃焼室に導入される吸入空気の量は、スロットルバルブの開度(スロットル開度)の他、スロットルバルブよりも上流側の位置における吸気通路内圧力、すなわち大気圧PAと吸気圧PMとの差圧(PA−PM)に基づいて求めることができる。ただしここで、スロットル開度がある程度小さくなり、それに伴って大気圧PAと吸気圧PMとの圧力比(PM/PA)が低下すると、スロットルバルブを通過する吸入空気の流速が音速に近づき、スロットルバルブの下流側から上流側への圧力伝播が生じ難くなる。このため、上記差圧と吸入空気量との相関が低下し、吸入空気量は所定の大気圧PAのもとスロットル開度によってほぼ決定されるようになる。
この点に鑑み、請求項1に記載の構成における第1の学習手段は、スロットル開度が所定開度以下であるときに、スロットル開度にかかるデポジット補正量を学習するようにしている。このため、吸気バルブにデポジットが付着して吸気圧PMが変化した場合でも、その吸気圧PMの変化による影響が極力小さい状況下でスロットル開度にかかるデポジット補正量を学習することができ、同学習を精度よく行うことができる。
一方、吸気圧は、スロットル開度、吸気バルブの最大リフト量、並びに機関回転速度によって求めることができる。ここで、スロットルバルブにデポジットが付着している場合には、その付着によりスロットルバルブの実質的な開口面積が変化し、その変化に伴って吸気圧も変化するようになる。
このため、上記構成における第2の学習手段は、スロットル開度にかかるデポジット補正量に基づいて補正されたスロットル開度を用いて吸気圧を推定するようにしている。したがって、デポジットの付着による影響を考慮して吸気圧を推定することができる。そして、この推定された吸気圧と実際の吸気圧とが乖離している場合には、それがスロットルバルブに付着したデポジットの影響によるものではなく、吸気バルブにデポジットが付着して最大リフト状態での実質的な開口面積が変化していることに起因するものと判断することができる。したがって、スロットルバルブに付着したデポジットの影響が極力小さくなった状況下で、上記推定される吸気圧と実際の吸気圧との乖離度合いに基づき吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量を学習することができ、同学習を精度よく行うことができる。
そして、このようにして学習されるデポジット補正量に基づいて吸気バルブの最大リフト量を制御することにより、同制御をデポジットによる吸気バルブの最大リフト時における開口面積変化に見合ったものとすることができ、同制御を通じて吸入空気量を適切に制御することができるようになる
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記第1の学習手段は内燃機関がアイドル運転状態であることを条件に前記デポジット補正量の学習を実行することをその要旨とする。
通常、内燃機関がアイドル運転状態であるときには、スロットルバルブが大きく絞られるために、上記圧力比(PM/PA)が臨界圧力比以下になり、スロットルバルブを通過する吸入空気の流速についてはこれが音速以上になる。
したがって、上記構成によれば、吸気バルブに付着したデポジットの影響が排除された状況下で、スロットル開度にかかるデポジット補正量を精度よく学習することができ、吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量の学習、ひいては同デポジット補正量に基づく最大リフト量の制御をより高い精度をもって行うことができるようになる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記第1の学習手段によるデポジット補正量の学習が実行される機関稼動期間に同第1の学習手段による学習に先立ち大気圧を検出する大気圧検出手段を更に備え、前記第1の学習手段は前記大気圧検出手段により検出される大気圧に基づいて前記デポジット補正量の学習を実行することをその要旨とする。
同構成によれば、その時々の機関稼動期間において第1の学習手段による学習に先立ち大気圧を検出し、その検出される大気圧に基づいてスロットル開度にかかるデポジット補正量の学習が行われる。このため、その時々の機関稼動期間における大気圧を用いて同学習が行われるようになり、例えば、大気圧として予め定めた標準値を用いる場合と比較して、同学習を実際の大気圧に即して行うことができる。したがって、スロットル開度にかかるデポジット補正量の学習についてその精度を高めることができるようになる。
なお、大気圧の検出方法としては、例えば上記機関稼働期間における機関始動時あるいは機関始動の直前における吸気圧を上記大気圧として検出する、或いは、機関始動後においてスロットル開度が所定開度以上(望ましくは、最大開度近く)になったときの吸気圧を上記大気圧として検出する、といった方法を採用することができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は複数の気筒を有し、前記変更機構はそれら気筒に対応する吸気バルブの最大リフト量を同一の態様で変更するものであり、機関回転速度の変動を検出し、同変動が小さくなるように前記複数の気筒の点火時期を各別に補正する点火時期補正手段を更に備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、混合気の燃焼爆発によって発生するトルクが気筒毎に異なり、機関回転速度が変動する場合に、その変動を各気筒の点火時期補正を通じて小さくすることができる。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブのデポジット補正量に基づき同吸気バルブの最大リフト量を制御するに際し、前記点火時期補正手段による前記複数の気筒にかかる各点火時期補正量のいずれかが所定の判定値以上になったときに、前記吸気バルブの最大リフト量が大きくなるようにこれを変更することをその要旨とする。
ここで、吸気バルブにデポジットが付着した場合、その付着により開口面積が減少する割合(減少率)は、同吸気バルブの最大リフト量が小さいときほど大きくなる。したがって、吸気バルブの最大リフト量が小さく設定されているときほど、吸気バルブへのデポジット付着による吸入空気量の不足を招き易いと云える。そして、上記減少率が過度に大きくなると、吸入空気量が著しく不足して気筒内における混合気の燃焼状態が極めて悪くなり、点火時期を補正しても、その燃焼状態を改善して機関回転速度の変動を吸収することが困難になる。すなわち、点火時期の補正のみによって機関回転速度の変動を吸収しようとしてもそれには限界がある。
この点、請求項5に記載の構成では、点火時期補正量が所定の判定値以上になったとき、すなわち点火時期を補正するだけでは機関回転速度の変動を吸収することが困難になったときに、デポジット付着による影響が小さくなるように吸気バルブの最大リフト量を大きくし、上記減少率が増大するのを抑制するようにしている。このため、吸入空気量が著しく不足して燃焼状態が不安定になるのを抑えることができ、その結果、点火時期の補正を通じて機関回転速度の変動を的確に抑制することができるようになる。
なお、このように点火時期補正量が所定の判定値以上になったことを条件に吸気バルブの最大リフト量が大きくなるようこれを変更する際には、同条件の成立しているときに吸気バルブの最大リフト量を常に増大させるといった態様の他、請求項6に記載されるように、前記吸気バルブの最大リフト量が大きくなるようにこれを変更するに際し、その変更される最大リフト量の下限値を増大させるといった態様を採用することができる。すなわち、同構成によれば、最大リフト量が下限値を下回った場合にのみ、同最大リフト量が大きくなるようにこれが変更される。
こうした変更態様を採用することにより、吸気バルブにデポジットが付着することにより上記減少率が過度に大きくなることを極力回避しつつ、最大リフト量を不必要に大きくすることによるポンピングロスの増大についてもこれを適切に抑制することができるようになる。
請求項7に記載の発明は、吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構を備え、スロットルバルブの開度の変更及び前記変更機構による最大リフト量の変更を通じて吸入空気量を制御する内燃機関の制御装置において、内燃機関がアイドル運転状態にあるときにスロットルバルブの開度に基づいて吸入空気量が算出され、同算出された吸入空気量とセンサにより検出された吸入空気量との差である吸気量差が算出され、同算出された吸気量差に基づいてスロットルバルブの補正量であるスロットル補正量が算出され、同算出されたスロットル補正量がスロットルバルブの開度を変更する制御に反映されることにより、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気量差が基準の吸気量差よりも大きいときのスロットル開度である開度Aは、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気量差が前記基準の吸気量差よりも小さいときのスロットル開度である開度Bよりも大きいものとなり、前記スロットル補正量が算出されている状態にあるときにスロットルバルブの開度及び吸気バルブの最大リフト量及び機関回転速度に基づいて吸気圧が算出され、同算出された吸気圧とセンサにより検出された吸気圧との差である吸気圧差が算出され、同算出された吸気圧差に基づいて吸気バルブの最大リフト量の補正量であるリフト量補正量が算出され、同算出されたリフト量補正量が最大リフト量を変更する制御に反映されることにより、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気圧差が基準の吸気圧差よりも大きいときの最大リフト量である最大リフト量Aは、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気圧差が前記基準の吸気圧差よりも小さいときの最大リフト量である最大リフト量Bよりも大きいものとなることをその要旨とする。
請求項8に記載の発明は、吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構を備え、スロットルバルブの開度の変更及び前記変更機構による最大リフト量の変更を通じて吸入空気量を制御する内燃機関の制御装置において、内燃機関がアイドル運転状態にあるときにスロットルバルブの開度に基づいて吸入空気量が算出され、同算出された吸入空気量とセンサにより検出された吸入空気量との差が算出され、同算出された差に基づいてスロットルバルブの補正量が算出される演算処理と、同演算処理によりスロットルバルブの補正量が算出された状態にあるときにスロットルバルブの開度及び吸気バルブの最大リフト量及び機関回転速度に基づいて吸気圧が算出され、同算出された吸気圧とセンサにより検出された吸気圧との差が算出され、同算出された差に基づいて吸気バルブの最大リフト量の補正量が算出される演算処理とが行われることをその要旨とする。
以下、本発明にかかる内燃機関の制御装置を具体化した一実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかる内燃機関の制御装置の概略構成を示す。
なお、本実施の形態では複数(具体的には4つ)の気筒を有する内燃機関が採用されており、図1には一つの気筒のみを示している。
同図1に示すように、内燃機関10の吸気通路12には、スロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14には、スロットルモータ16が連結されている。そして、このスロットルモータ16の駆動制御を通じてスロットルバルブ14の開度(スロットル開度TA)が調節され、これにより吸気通路12を通じて各気筒の燃焼室18内に吸入される空気の量(吸入空気量GA)が調節される。また、上記吸気通路12には各気筒に対応して燃料噴射弁20が設けられている。燃料噴射弁20は吸気通路12内に燃料を噴射する。
内燃機関10の各燃焼室18においては、吸入空気と噴射燃料とからなる混合気に対して点火プラグ22による点火が行われ、これによって同混合気が燃焼してピストン24が往復移動し、クランクシャフト26が回転する。そして、燃焼後の混合気は排気として燃焼室18から排気通路28に送り出される。
内燃機関10において、吸気通路12と燃焼室18との間は吸気バルブ30の開閉動作によって連通・遮断され、燃焼室18と排気通路28との間は排気バルブ32の開閉動作によって連通・遮断される。また、吸気バルブ30はクランクシャフト26の回転が伝達される吸気カムシャフト34の回転に伴って開閉動作し、排気バルブ32は同じくクランクシャフト26の回転が伝達される排気カムシャフト36の回転に伴い開閉動作する。
一方、吸気カムシャフト34の吸気バルブ30との間にはリフト量変更機構42が設けられている。このリフト量変更機構42は、全気筒の吸気バルブ30の最大リフト量VLを同一の態様で変更するものである。また、リフト量変更機構42は電動モータ44によって駆動されるものである。この駆動による吸気バルブ30の最大リフト量VLの変更態様を図2に示す。同図2から分かるように、吸気バルブ30の最大リフト量VLはその開弁期間(リフト作用角)と同期して変化するものであって、例えば最大リフト量VLが大きくなるほどリフト作用角も大きくなってゆく。このリフト作用角が大きくなるということは、吸気バルブ30の開弁時期と閉弁時期とが互いに遠ざかるということであり、吸気バルブ30の開弁期間が長くなるということを意味する。
本実施の形態では、スロットルバルブ14の開度制御(スロットル制御)とリフト量変更機構42の作動制御(リフト制御)とが併せ実行されて、吸入空気量GAが調節される。吸入空気量GAは、スロットル開度TAが大きいほど、また吸気バルブ30の最大リフト量VLが大きいときほど多くなる。そのため、吸気バルブ30の最大リフト量VLを大きく設定するときにはスロットル開度TAを相対的に小さく設定し、逆に同最大リフト量VLを小さく設定するときにはスロットル開度TAを相対的に大きく設定するといったようにスロットル制御及びリフト制御がそれぞれ実行されて、吸入空気量GAが所望の量に調節される。
そして、このように調節される吸入空気量GAに応じて各燃料噴射弁20の駆動が制御されて、上記混合気の空燃比が所望の比率になるように燃料噴射量が調節される。
上記内燃機関10は、その運転状態や操作状態を検出するための各種センサ類を備えている。
各種センサ類としては、例えばスロットル開度TAを検出するためのスロットルセンサ52や、吸入空気量GAを検出するための吸入空気量センサ54、吸入空気の圧力(吸気圧PM)を検出するための吸気圧センサ56が設けられている。なお、上記吸入空気量センサ54は吸気通路12におけるスロットルバルブ14の上流側に、また吸気圧センサ56は同スロットルバルブ14の下流側にそれぞれ設けられている。
また、機関冷却水の温度THWを検出するための水温センサ58や、クランクシャフト26の回転角(クランク角)及び回転速度(機関回転速度NE)を検出するためのクランクセンサ60、吸気バルブ30の最大リフト量VL(詳しくは、リフト量変更機構42の作動量)を検出するためリフトセンサ62が設けられている。
その他、内燃機関10を始動/停止させる際に運転者によって操作される始動/停止スイッチ64等も設けられている。
また、上記内燃機関10は、例えばマイクロコンピュータを有して構成される電子制御装置50を備えている。この電子制御装置50は、各種センサ類の出力信号を取り込むとともに各種の演算を行い、その演算結果に基づいてスロットル制御や、燃料噴射制御、点火時期制御、リフト制御等といった機関制御にかかる各種制御を実行する。
電子制御装置50は、そうした各種制御の一つとして、いわゆるアイドルスピードコントロール制御(ISC制御)を実行する。
このISC制御は、スロットル制御の一態様である。詳しくは、内燃機関10のアイドル運転時に、機関運転状態に応じてスロットル開度TAをフィードフォワード制御することに併せて、機関回転速度NEと目標回転速度Tneとを一致させるべく、それらの偏差に応じてスロットル開度TAをフィードバック制御するといったようにISC制御は実行される。
具体的には先ず、機関運転状態に基づいて目標制御量Qcalについての基本値(基本制御量Qb)が算出される。次に、冷却水温度THWに基づき機関回転速度NEについての目標回転速度Tneが算出される。そして、この目標回転速度Tneと機関回転速度NEとの偏差ΔNE(=NE−Tne)が算出され、その偏差ΔNEに基づいてフィードバック補正量Qiが算出される。なお、このフィードバック補正量Qiは、偏差ΔNEに比例する比例項と同偏差ΔNEの積分値に比例する積分項とが加算された値である。更に、後述するISC学習制御において学習・記憶されている学習補正量Qgが読み込まれるとともに、同じく後述するスロットル学習制御において学習・記憶されているデポジット補正量TAdpが読み込まれる。
そして、上記基本制御量Qb、フィードバック補正量Qi、及び学習補正量Qgに基づいて下式から、上記目標制御量Qcalが算出される。

Qcal=Qb+Qi+Qg+TAdp

この目標制御量Qcalは、スロットルバルブ14、正確にはスロットルモータ16に対して制御信号として出力されるものであり、これが大きな値に設定されるほどスロットル開度TAが大きくなって、吸入空気量GAが多くなる。そして、これに伴う燃料噴射量の増量によって機関回転速度NEも上昇するようになる。
また、こうしたISC制御の実行に合わせて、リフト制御が実行されて、各吸気バルブ30の最大リフト量VLが機関運転状態に応じて設定されている。
具体的には先ず、機関運転状態に基づいてリフト量変更機構42の目標作動量VLcal)についての基本値(基本制御量VLb)が算出されるとともに、後述するリフト学習制御において学習されているデポジット補正量VLdpが読み込まれる。そして、それら基本制御量VLb及びデポジット補正量VLdpに基づいて下式から、上記目標作動量VLcalが算出される。

VLcal←VLb+VLdp

そして、このリフト制御では、目標作動量VLcalと実際の最大リフト量VLとが一致するようにリフト量変更機構42が制御される。内燃機関10のアイドル運転時においては、こうしたリフト制御と上記ISC制御とを通じて吸入空気量GAが調節される。本実施の形態では、このリフト制御が、デポジット補正量VLdpに基づきリフト量変更機構42を駆動して吸気バルブ30の最大リフト量VLを制御する制御手段として機能する。
本実施の形態にかかる装置は、上記各種制御として、以下に記載する種々の学習制御についてもこれを実行する。
・大気圧学習制御:大気圧PAを学習する。
・ISC学習制御:ISC制御におけるフィードバック補正量Qiとその基準値「0」との定常的な偏差に応じて学習補正量Qgを学習する。
・スロットル学習制御:スロットルバルブ14へのデポジット付着による吸入空気量GAの減少分を補償するべく、スロットル開度TAを補正するための補正量(デポジット補正量TAdp)を学習する。
・リフト学習制御:吸気バルブ30へのデポジット付着量に応じた補正量であって、同吸気バルブ30の最大リフト量VLにかかる補正量(デポジット補正量VLdp)を学習する。
・リフト下限値学習制御:機関回転速度NEの変動を的確に抑制することの可能な吸気バルブ30の最大リフト量VLについての下限値Gdを学習する。
ここで、本実施の形態にあっては、図3のフローチャートに示すように、上記各種の学習制御が以下のような順序で実行される。
すなわち先ず、大気圧学習制御における大気圧PAの学習とISC学習制御における学習補正量Qgの学習とが共に完了していることを条件に(ステップS100:YES)、スロットル学習制御の実行が開始される(ステップS102)。なお、大気圧PAの学習が完了したことは後述する大気圧学習完了フラグがオン操作されていることをもって、また学習補正量Qgの学習が完了したことはこれも後述するISC学習完了フラグがオン操作されていることをもってそれぞれ判断される。
その後、スロットル学習制御におけるデポジット補正量TAdpの学習が完了すると(ステップS104:YES)、これをもってリフト学習制御の実行が開始される(ステップS106)。ここでは、後述するスロットル学習完了フラグがオン操作されていることをもって、デポジット補正量TAdpの学習が完了したと判断される。
更にその後、リフト学習制御におけるデポジット補正量VLdpの学習が完了したことを条件に(ステップS108:YES)、リフト下限値学習制御の実行が開始される(ステップS110)。なお、デポジット補正量VLdpの学習が完了したことは、後述するリフト学習完了フラグがオン操作されていることをもって判断される。
以下、それら学習制御の詳細を、上記順序で各種の学習制御を実行するようにした理由と併せて各別に説明する。
(大気圧学習制御)
大気圧学習制御では、吸気圧PMが内燃機関10の雰囲気の圧力と等しい、或いは同圧力に近い圧力となる所定の条件下において吸気圧センサ56により検出される吸気圧PMが電子制御装置50に取り込まれ、これが大気圧PAとして記憶される。なお、上記所定の条件下とは、具体的には、内燃機関10を始動するために始動/停止スイッチ64がオン操作されてからクランクシャフト26が回転し始めるまでの間、或いは始動完了後においてスロットル開度TAが所定開度以上(詳しくは、ほぼ最大開度)となるように内燃機関10が運転されているときである。
そして、上記大気圧PAの学習が一度完了すると、大気圧学習完了フラグがオン操作される。この大気圧学習完了フラグは、始動/停止スイッチ64がオン操作されたときにオフ操作されるフラグである。この大気圧学習完了フラグがオン操作されていることをもって、始動/停止スイッチ64がオン操作されてからオフ操作されるまでの期間、すなわちその時々の機関稼働期間において、大気圧PAの学習が既に完了したと判断することができる。
本実施の形態では、この大気圧学習制御にかかる処理が大気圧検出手段として機能する。
(ISC学習制御)
ISC学習制御では、ISC制御の実行中において、上記学習補正量Qgが以下のように学習される。
フィードバック補正量Qiが所定値A以上である場合には上記学習補正量Qgに所定値ΔBが加算される。一方、フィードバック補正量Qiが所定値C(ただし、A>C)以下である場合には、学習補正量Qgから所定値ΔBが減算される。他方、フィードバック補正量Qiが所定値A未満であり、且つ所定値Cよりも大きい場合には、学習補正量Qgが更新されない。なお、学習補正量Qgが加算/減算されるときには、これによる目標制御量Qcalの変化を回避するために、上記フィードバック補正量Qiから所定値ΔBが減算/加算される。
このように更新されることによって上記学習補正量Qgは、フィードバック補正量Qiとその基準値「0」との定常的な乖離を補償することの可能な値となる。これにより、ISC制御のフィードバック制御が、予期できない外乱によって生じる実際の機関回転速度NEと目標回転速度Tneとの乖離を打ち消す、といったフィードバック制御本来の機能を的確に発揮するようになり、安定した状態でISC制御が実行されるようになる。
なお、ISC学習制御の実行によってフィードバック補正量Qiがほぼ「0」となり、且つその状態が所定時間以上継続されると、ISC学習完了フラグがオン操作される。このISC学習完了フラグは、始動/停止スイッチ64がオン操作されたときにオフ操作されるフラグである。このISC学習完了フラグがオン操作されていることをもって、その時々の機関稼働期間において、学習補正量Qgの学習が既に完了したと判断することができる。
(スロットル学習制御)
通常、スロットルバルブ14を通過する吸入空気の量は、スロットル開度TAの他、大気圧PAと吸気圧PMとの差圧(PA−PM)に基づいて求めることができる。
ここで、スロットル開度TAがある程度小さくなり、それに伴って大気圧PAと吸気圧PMとの圧力比(PM/PA)が低下すると、スロットルバルブ14を通過する吸入空気の流速が音速に近づき、スロットルバルブ14の下流側から上流側への圧力伝播が生じ難くなる。これにより、図4にスロットル開度TA一定の条件下における上記圧力比と吸入空気量GAとの関係を示すように、上記差圧と吸入空気量GAとの相関が低下し、吸入空気量GAは所定の大気圧PAのもとスロットル開度TAによってほぼ決定されるようになる。
特に、内燃機関10がアイドル運転状態であるときには、スロットルバルブ14が大きく絞られるために、上記圧力比が臨界圧力比Pcr以下になり、スロットルバルブ14を通過する吸入空気の流速についてはこれが音速以上になる。このとき、上記圧力伝播が生じなくなって、上記差圧と吸入空気量との相関がなくなり、吸入空気量GAは所定の大気圧PAのもとスロットル開度TAによって一義的に決定されるようになる。
本実施の形態では、この点に着目し、内燃機関10がアイドル運転状態であるとき、換言すれば、吸気バルブ30へのデポジット付着に起因する吸気圧PMの変化による影響が排除された状況下で、スロットル開度TAにかかるデポジット補正量TAdpを学習するようにしている。
以下、スロットル学習制御にかかる処理の処理手順について、図5に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
なお、図5のフローチャートに示される一連の処理は、スロットル学習制御にかかる処理の具体的な処理手順を示したものであり、所定周期毎の処理として電子制御装置50により実行される処理である。
図5に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS200)。ここでは、以下の各条件が全て満たされていることをもって、実行条件が成立していると判断される。
・内燃機関10がアイドル運転状態であること。
・機関回転速度NEが殆ど変動していないこと。
・吸入空気量GAが殆ど変動していないこと。
そして、実行条件が成立しているときには(ステップS200:YES)、本処理の前回実行時において学習・記憶されたデポジット補正量TAdpが読み込まれるとともに、このデポジット補正量TAdpをスロットル開度TAに加算した値(=TA+TAdp)が求められる。また、これとともに、同値と大気圧PAに基づいて吸入空気量GAについての基準値GAiが算出される(ステップS202)。
次に、この基準値GAiと実際の吸入空気量GAとの偏差ΔGA(=GAi−GA)が求められる。そして、上記偏差ΔGAが所定値Ja以上である場合には(ステップS204:YES)、上記デポジット補正量TAdpに所定量αを加算した値が新たなデポジット補正量TAdpとして更新・記憶される(ステップS206)。一方、上記偏差ΔGAが所定値Jb(ただし、Jb<Ja)以下である場合には(ステップS204:NO、且つS208:YES)、上記デポジット補正量TAdpから所定量αを減算した値が新たなデポジット補正量TAdpとして更新・記憶される(ステップS210)。他方、上記偏差ΔGAが所定値Jbより大きく且つ所定値Ja未満である場合には(ステップS204:NO且つS208:NO)、デポジット補正量TAdpは更新されない。
このように学習することにより、デポジット補正量TAdpはデポジットの付着によってスロットルバルブ14の実質的な開口面積が減少する分を補償することの可能な値となる。
そして、本処理の実行中において、上記偏差ΔGAがほぼ「0」となり、且つその状態が所定時間以上継続されると(ステップS212:YES)、スロットル学習完了フラグがオン操作される(ステップS214)。このスロットル学習完了フラグは、始動/停止スイッチ64がオン操作されたときにオフ操作されるフラグである。このスロットル学習完了フラグがオン操作されていることをもって、その時々の機関稼働期間において、デポジット補正量TAdpの学習が既に完了したと判断することができる。
なお、このスロットル学習制御は、今回の機関稼働期間において大気圧PAの学習が完了していることを条件に実行されるために、例えば大気圧PAとして予め定めた標準値を用いる場合と比較して、実際の大気圧に即したかたちでデポジット補正量TAdpを学習することができるようになる。また、スロットル学習制御は、今回の機関稼働期間において学習補正量Qgの学習が完了していることを条件に実行されることから、安定した状態でISC制御が実行されている状況下で、デポジット補正量TAdpを学習することができるようになる。
本実施の形態では、このスロットル学習制御にかかる処理が、スロットルバルブの開度にかかるデポジット補正量を学習する第1の学習手段として機能する。
(リフト学習制御)
通常、吸気圧は、スロットル開度TA、吸気バルブ30の最大リフト量VL、機関回転速度NE、並びに大気圧PAによって求めることができる。ここで、吸気バルブ30にデポジットが付着すると、吸気バルブ30の実質的な開口面積が小さくなって燃焼室18に吸入される空気量が少なくなり、その分だけ吸気圧が高くなる。
この点に着目し、本実施の形態では、スロットル開度TA、吸気バルブ30の最大リフト量VL、機関回転速度NE、並びに大気圧PAに基づいて吸気バルブ30にデポジットが付着していない基準状態での吸気圧PMiを求め、同吸気圧PMiと実際の吸気圧PMとの乖離度合いに応じて前記デポジット補正量VLdpを学習するようにしている。
ただし、吸気圧は、吸気バルブ30にデポジットが付着した場合に変化することに加え、スロットルバルブ14にデポジットが付着した場合にも変化する。これは、スロットルバルブ14にデポジットが付着することにより、その実質的な開口面積が小さくなって吸入空気量GAが減少するためである。
そこで、本実施の形態では、前記デポジット補正量TAdpによって補正したスロットルバルブ14の開度(=TA−TAdp)を用いて吸気圧PMiを算出するようにしている。これにより、吸気圧PMiが、スロットルバルブ14へのデポジットの付着による影響を考慮したかたちで、換言すれば、スロットルバルブ14の実質的な開口面積に応じたかたちで算出されるようになる。これにより、この吸気圧PMiと実際の吸気圧PMとが乖離している場合には、それがスロットルバルブ14に付着したデポジットの影響によるものではなく、吸気バルブ30へのデポジット付着によって同吸気バルブ30が最大リフト状態であるときの実質的な開口面積が変化していることに起因するものと判断することができるようになる。
以下、リフト学習制御にかかる処理の処理手順について、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
なお、図6のフローチャートに示される一連の処理は、リフト学習制御にかかる処理の具体的な処理手順を示したものであり、所定周期毎の処理として電子制御装置50により実行される処理である。
図6に示すように、この処理では先ず、実行条件が成立しているか否かが判断される(ステップS300)。ここでは、以下の各条件が全て満たされていることをもって、実行条件が成立していると判断される。
・内燃機関10がアイドル運転状態であること。
・機関回転速度NEが殆ど変動していないこと。
・吸入空気量GAが殆ど変動していないこと。
そして、実行条件が成立しているときには(ステップS300:YES)、このリフト学習制御に先立ち実行されたスロットル学習制御において学習されたデポジット補正量TAdpが読み込まれる。また、これとともにデポジット補正量TAdpをスロットル開度TAから減算した値(TA−TAdp)、吸気バルブ30の最大リフト量VL、機関回転速度NE、並びに大気圧PAに基づいて前記基準状態での吸気圧PMiが算出される(ステップS302)。なお、この吸気圧PMiとしては、具体的には、上記値(TA−TAdp)が小さいときほど、吸気バルブ30の最大リフト量VLが大きいときほど、機関回転速度NEが高いときほど、大気圧PAが低いときほど、低い圧力が算出される。
次に、この吸気圧PMiと実際の吸気圧PMとの偏差ΔPM(=PMi−PM)が求められる。そして、この偏差ΔPMが所定値Jc以上である場合には(ステップS304:YES)、上記デポジット補正量VLdpに所定量βを加算した値が新たなデポジット補正量VLdpとして更新・記憶される(ステップS306)。一方、上記偏差ΔPMが所定値Jd(ただし、Jd<Jc)以下である場合には(ステップS304:NO且つS308:YES)、上記デポジット補正量VLdpから所定量βを減算した値が新たなデポジット補正量VLdpとして更新・記憶される(ステップS310)。他方、上記偏差ΔPMが所定値Jdより大きく且つ所定値Jc未満である場合には(ステップS304:NO且つS308:NO)、上記デポジット補正量TAdpは更新されない。
このように学習することによりデポジット補正量VLdpは、各吸気バルブ30へのデポジット付着に起因する吸入空気量GAの減少分を補償することの可能な値となる。
なお、デポジット補正量VLdpは目標作動量VLcalを補正する補正量であるために、同デポジット補正量VLdpが更新されると、リフト量変更機構42の作動量、ひいては全気筒の吸気バルブ30の最大リフト量が同一の態様で変更される。したがって、各吸気バルブ30へのデポジット付着による吸入空気量GAの不足分が、各燃焼室18に吸入される空気量の総量を増加させることによって補われるようになる。
そして、本処理の実行中において、上記偏差ΔPMがほぼ「0」となり、且つその状態が所定時間以上継続されると(ステップS312:YES)、リフト学習完了フラグがオン操作される(ステップS314)。このリフト学習完了フラグは、始動/停止スイッチ64がオン操作されたときにオフ操作されるフラグである。このリフト学習完了フラグがオン操作されていることをもって、その時々の機関稼働期間において、デポジット補正量VLdpの学習が既に完了したと判断することができる。
本実施の形態では、リフト学習制御にかかる処理が、吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量を学習する第2の学習手段として機能する。
(リフト下限値学習制御)
上述したように、デポジット補正量VLdpによる目標作動量VLcalの補正は、全気筒の吸気バルブ30の最大リフト量を同一の態様で変更するものであるために、その変更によって吸入空気量GAの不足を抑制することができるものの、各燃焼室18に吸入される空気量のばらつきを抑制することはできない。そのため、そうした補正のみを実行しても、吸気バルブ30にデポジットが付着した場合に、各気筒における混合気の爆発燃焼によって発生するトルクにばらつきが生じて機関回転速度NEが変動することは避けられない。
そこで、本実施の形態では、点火時期を各別に補正することによって各気筒の発生トルクを調節して、機関回転速度NEの変動を抑制するようにしている。
以下、そうした点火時期補正にかかる処理の具体的な処理手順について説明する。
図7は点火時期補正にかかる処理を含むリフト下限値学習制御にかかる処理の具体的な処理手順を示したものであり、同図に示される一連の処理は、所定周期毎の処理として電子制御装置50により実行される。
図7に示すように、この処理では先ず、内燃機関10がアイドル運転状態であることなどといった所定の実行条件が成立しているか否かが判断され(ステップS400)、同実行条件が成立しているときには(ステップS400:YES)、上記点火時期補正にかかる処理が実行される(ステップS402)。本実施の形態では、このステップS402の処理が、複数の気筒の点火時期を各別に補正する点火時期補正手段として機能する。
具体的には先ず、各気筒の燃焼行程において所定のクランク角だけクランクシャフト26が回転するのに要する時間がそれぞれ検出され、それら検出時間の最大値と各検出時間との差ΔTがそれぞれ求められる。その後、気筒毎に、上記差ΔTに基づいて進角補正量Kaが算出される。詳しくは、上記差ΔTが「0」でない気筒について、点火時期を進角させるべく、進角補正量Kaに所定量が加算される。また、そのように所定量を加算した結果、全ての気筒の進角補正量Kaが「0」でなくなった場合には、各進角補正量Kaから一律に所定量が減算される。
ここで、本実施の形態にかかる点火時期制御では、基本的に、機関回転速度NEや吸入空気量GA等といった機関運転状態に基づいて点火時期の制御目標値についての基本値が設定されるとともに、この基本値がノッキングの発生状況等に応じて補正されて制御目標値が設定される。本実施の形態では、この制御目標値が上記進角補正量Kaによって更に補正されて、気筒毎の最終的な制御目標値が設定される。上記進角補正量Kaは、制御目標値に加算されることによって点火時期を進角側に補正するための補正量である。
図8に、各気筒(♯1〜♯4)に対応する各進角補正量Kaの一例を示す。
同図8に示すように、上述のように各進角補正量Kaを算出することにより、進角補正量Kaによる点火時期補正を行わない場合において上記検出時間が最も短い気筒♯1を基準として、同検出時間が長い気筒ほど大きい値(本例では、♯1<♯2<♯3<♯4)が進角補正量Kaとして算出されるようになる。これにより、混合気の爆発燃焼によって発生するトルクが最も大きい気筒♯1を基準として、機関回転速度NEの変動が小さくなるように、各気筒♯1〜♯4の点火時期がそれぞれ進角補正されるようになる。
ところで、このように点火時期の補正のみによって機関回転速度NEの変動を吸収しようとしてもそれには限界がある。以下に、その理由を説明する。
図9に、吸入空気の通過する間隙(詳しくは吸気バルブ30及びその弁座の間隔)と吸気バルブ30の最大リフト量VLとの関係を示す。なお同図9にあって、実線はデポジットの付着していない基準状態での上記関係を示し、一点鎖線はデポジットの付着によって上記間隔が減少した状態における上記関係を示している。
同図9から明らかなように、デポジットの付着によって上記間隔が減少した場合、その減少量ΔCLが間隔全体に占める割合(減少率)は、吸気バルブ30の最大リフト量VLが小さいときほど大きくなる。したがって、吸気バルブ30の最大リフト量VLが小さく設定されているときほど、燃焼室18に吸入される空気量の不足を招き易いと云える。そして、上記減少率が過度に大きくなると、上記空気量が著しく不足して気筒内における混合気の燃焼状態が極めて不安定になり、点火時期を補正しても、その燃焼状態を改善して機関回転速度NEの変動を吸収することが困難になる。すなわち、点火時期の補正のみによって機関回転速度NEの変動を吸収しようとしてもそれには限界がある。
なお、そうした状況になった場合、上述した点火時期補正にかかる処理では、機関回転速度NEの変動を吸収するべく進角補正量Kaが増大し続けることとなり、図8に破線で示す例のように、進角補正量Kaが大きくなる。したがって、同状況になったことは、各進角補正量Kaのいずれかが大きくなったことをもって判断することが可能である。
こうした実情をふまえ、本実施の形態では、各進角補正量Kaのいずれかが所定の判定値以上になったときに、吸気バルブ30の最大リフト量VLについての下限側の制御限界(下限値Gd)を増大させるようにしている。
これにより、点火時期を補正するだけでは機関回転速度NEの変動を吸収することが困難になったときに、デポジット付着による影響が小さくなるように吸気バルブ30の最大リフト量VLを大きくして、上記減少率を低減させることができる。
図10に、気筒#4の吸気バルブ30に多量のデポジットが付着した場合において、(a)最大リフト量VLを変更する前の機関回転速度NEの推移と、(b)最大リフト量VLを変更した後の機関回転速度NEの推移とをそれぞれ示す。
図10(a)に示すように、最大リフト量VLの変更前においては、気筒#4に吸入される空気量が著しく不足して混合気の爆発燃焼によって発生するトルクがごく小さくなっており、これにより機関回転速度NEの変動が大きくなっている。これに対し、図10(b)に示す最大リフト量VLの変更後にあっては、気筒#4の吸入空気量の不足に起因する機関回転速度NEの変動が若干残るものの、その変動が点火時期補正にかかる処理を通じて的確に抑制することの可能な程度に小さくなる。したがって、上記下限値Gdを増大させることにより、点火時期補正にかかる処理を通じて機関回転速度NEの変動を的確に抑制することができるようになる。
ちなみに、上記下限値Gdを増大させる代わりに、スロットル開度TAを強制的に大きくして吸入空気量GAを増量することによって、吸気バルブ30へのデポジット付着による吸入空気量GAの不足分を補うことも考えられる。しかしながら、内燃機関10にあっては、そもそも吸気バルブ30へのデポジット付着量の多い気筒ほど空気が吸入され難い状態となっており、その状態でスロットル開度TAを大きくしても、デポジット付着量の少ない気筒ほど吸入される空気量が増量されて、かえって機関回転速度NEの変動が大きくなるおそれがあり、好ましくない。
以下、そのように下限値Gdを増大させる処理(図7のステップS404〜S416)の処理手順について説明する。
この処理では、前提条件が成立していることを条件に(ステップS404:YES)、以下の処理が実行される。なお、この前提条件が成立していることは、以下の各条件が共に満たされていることをもって判断される。
・吸気バルブ30の最大リフト量VLがごく小さく設定されていること。具体的には、同最大リフト量VLが所定量未満であること。
・点火時期補正にかかる処理が所定時間以上継続して実行されていること。
ここでは先ず、いずれの気筒にあっても失火が発生していないことを条件に(ステップS406:NO)、上記各進角補正量Kaの最大値が読み込まれる。そして、この最大値が所定の判定値Je以上である場合には(ステップS408:YES)、下限値Gdに所定量γを加算した値が新たな下限値Gdとして更新・記憶される(ステップS410)。一方、上記最大値が判定値Jf(ただし、Jf<Je)以下である場合には(ステップS408:NO且つS412:YES)、下限値Gdから所定量γを減算した値が新たな下限値Gdとして更新・記憶される(ステップS414)。他方、上記最大値が判定値Jfより大きく且つ判定値Je未満である場合には(ステップS408:NO且つS412:NO)、上記下限値Gdは更新されない。
なお、いずれかの気筒において失火が発生している場合には(ステップS406:YES)、下限値Gdに所定量Γ(ただし、Γ>γ)を加算した値が新たな下限値Gdとして更新・記憶される(ステップS416)。この場合には、失火発生がデポジット付着に起因する上記空気量の著しい不足によるものであるおそれがあるとして、その速やかな解消を図るべく、吸気バルブ30の最大リフト量VLが強制的に大きくされる。
このように学習することにより下限値Gdは、吸気バルブ30の最大リフト量VLの増大に伴うポンピングロスの増大を極力小さく抑えつつ、進角補正量Kaによる点火時期補正を通じて機関回転速度NEの変動を適正に抑制することの可能な値になる。
そして、前述したリフト制御では、最大リフト量VLが上記下限値Gdを下回った場合に、同最大リフト量VLが大きくなるようにこれが変更されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)内燃機関10がアイドル運転状態であることを条件に、デポジット補正量TAdpを学習するようにした。そのため、吸気バルブ30にデポジットが付着して吸気圧PMが変化した場合でも、その吸気圧PMの変化による影響が排除された状況下でデポジット補正量TAdpを学習することができ、同学習を精度よく行うことができる。また、デポジット補正量TAdpによって補正したスロットルバルブ14の開度(TA−TAdp)を用いて前記基準状態での吸気圧PMiを算出するようにした。そのため、スロットルバルブ14へのデポジットの付着による影響が極力小さくなった状況下で、上記吸気圧PMiと実際の吸気圧PMとの乖離度合いに基づいてデポジット補正量VLdpを学習することができ、同学習を精度よく行うことができる。そして、このデポジット補正量VLdpに基づいて吸気バルブ30の最大リフト量VLを制御することにより、同制御をデポジットによる吸気バルブ30の最大リフト時における開口面積変化に見合ったものとすることができ、同制御を通じて吸入空気量を適切に制御することができるようになる。
(2)その時々の機関稼働期間において、スロットル学習制御に先立ち大気圧学習制御を実行し、同大気圧学習制御にて学習された大気圧PAに基づいてデポジット補正量TAdpの学習を実行するようにした。そのため、その時々の機関稼動期間における大気圧PAを用いて同学習が行われるようになり、例えば大気圧として予め定めた標準値を用いる場合と比較して、同学習を実際の大気圧に即して行うことができる。したがって、デポジット補正量TAdpの学習についてその精度を高めることができるようになる。
(3)機関回転速度NEの変動を検出し、同変動が小さくなるように各気筒の点火時期を各別に補正するようにした。これにより、混合気の燃焼爆発によって発生するトルクが気筒毎に異なり、機関回転速度NEが変動する場合に、その変動を各気筒の点火時期補正を通じて小さくすることができるようになる。
(4)デポジット補正量VLdpに基づいて吸気バルブ30の最大リフト量VLを制御するに際し、各進角補正量Kaのいずれかが判定値Je以上になったときに、吸気バルブ30の最大リフト量VLが大きくなるようにこれを変更するようにした。これにより、点火時期を補正するだけでは機関回転速度NEの変動を吸収することが困難になったときに、デポジット付着による影響が小さくなるように吸気バルブ30の最大リフト量VLを大きくして、上記減少率を低減させることができるようになる。このため、燃焼室18に吸入される空気量が著しく不足して混合気の燃焼状態が不安定になるのを抑えることができ、その結果、点火時期の補正を通じて機関回転速度NEの変動を的確に抑制することができるようになる。
(5)また、各進角補正量Kaのいずれかが判定値Je以上になったときに吸気バルブ30の最大リフト量VLを大きくするために、同最大リフト量VLについての下限値Gdを増大させるようにした。これにより、最大リフト量VLが下限値Gdを下回った場合にのみ、同最大リフト量VLが大きくなるようにこれが変更されるようになる。そのため、吸気バルブ30へのデポジット付着によって上記減少率が過度に大きくなることを極力回避しつつ、最大リフト量VLを不必要に大きくすることによるポンピングロスの増大についてもこれを適切に抑制することができるようになる。
なお、上記各実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態では、各進角補正量Kaのいずれかが判定値Je以上であることを条件に、下限値Gdを増大させるようにした。これに代えて、同条件の成立しているときに、例えば目標作動量VLcalを増大補正する新たな補正量を算出する等して、吸気バルブ30の最大リフト量VLを常に増大させるようにしてもよい。
・また、各進角補正量Kaのいずれかが判定値Je以上であることを条件に吸気バルブ30の最大リフト量VLを増大させる処理自体を省略することも可能である。
・上記実施の形態では、進角補正量Kaによる点火時期補正を行わない場合において混合気の爆発燃焼によって発生するトルクが最も大きい気筒を基準として、機関回転速度NEの変動が小さくなるように、各気筒の点火時期をそれぞれ進角補正するようにしている。これに代えて、上記発生するトルクが相対的に大きい気筒の点火時期についてはこれを遅角補正する一方、同トルクが相対的に小さい気筒の点火時期についてはこれを進角補正するといったように、各気筒の点火時期を各別に補正するようにしてもよい。同構成にあっては、各点火時期補正量のいずれかが所定の判定値以上になったときに吸気バルブ30の最大リフト量VLを増大させることにより、上記(4)と同様の効果が得られるようになる。
・デポジット補正量TAdpの学習は、内燃機関10がアイドル運転状態であることを条件に実行することに限らず、スロットル開度TAが所定開度以下であることを条件に実行するようにしてもよい。同構成によっても、前記圧力比(PM/PA)と吸入空気量GAとの相関がない、或いはごく低い状況下で、デポジット補正量TAdpを学習することはできるようになる。換言すれば、吸気バルブ30へのデポジット付着によって吸気圧PMが変化した場合でも、その変化による影響が極力小さい状況下で、デポジット補正量TAdpを学習することができる。
・本発明は、各吸気バルブの最大リフト量を各別に変更可能な内燃機関にも適用することができる。同構成にあっては、吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量を気筒毎に求め、それらデポジット補正量によって各最大リフト量を各別に補正するようにすればよい。なお、同構成では、各気筒の点火時期を各別に補正する処理を省略することができる。
・本発明は、大気圧学習制御やISC学習制御の実行されない内燃機関にも適用可能である。
・本発明は、3つ以下の気筒、或いは5つ以上の気筒を有する内燃機関にも適用可能である。
本発明にかかる内燃期間の制御装置を具体化した一実施の形態の概略構成図。 リフト変更機構の作動に基づく吸気バルブの最大リフト量の変化態様を示すグラフ。 各種学習制御の実行手順を示すフローチャート。 大気圧及び吸気圧の圧力比と吸入空気量との関係を示すグラフ。 スロットル学習制御の具体的な処理手順を示すフローチャート。 リフト学習制御の具体的な処理手順を示すフローチャート。 リフト下限値学習制御の具体的な処理手順を示すフローチャート。 各進角補正量の学習態様の一例を示す略図。 吸入空気の通過する間隙と吸気バルブの最大リフト量との関係を示すグラフ。 (a)及び(b)機関回転速度NEの推移を示すタイミングチャート。
符号の説明
10…内燃機関、12…吸気通路、14…スロットルバルブ、16…スロットルモータ、18…燃焼室、20…燃料噴射弁、22…点火プラグ、24…ピストン、26…クランクシャフト、28…排気通路、30…吸気バルブ、32…排気バルブ、34…吸気カムシャフト、36…排気カムシャフト、42…リフト量変更機構、44…電動モータ、50…電子制御装置、52…スロットルセンサ、54…吸入空気量センサ、56…吸気圧センサ、58…水温センサ、60…クランクセンサ、62…リフトセンサ、64…始動/停止スイッチ。

Claims (8)

  1. 吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構を備え、スロットルバルブの開度の変更及び変更機構による最大リフト量の変更を通じて吸入空気量を制御する内燃機関の制御装置において、
    内燃機関の運転状態がアイドル運転状態のときにスロットルバルブの開度に基づいて吸入空気量を推定し、この推定される吸入空気量と実吸入空気量との乖離度合いに基づいてスロットルバルブの開度にかかるデポジット補正量を学習する第1の学習手段と、
    前記学習されるデポジット補正量に基づいて補正されたスロットルバルブの開度、吸気バルブの最大リフト量、並びに機関回転速度に基づいて吸気圧を推定し、この推定される吸気圧と実吸気圧との乖離度合いに基づいて吸気バルブの最大リフト量にかかるデポジット補正量を学習する第2の学習手段と、
    この第2の学習手段により学習されるデポジット補正量に基づき前記変更機構を駆動して吸気バルブの最大リフト量を制御する制御手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記第1の学習手段は内燃機関がアイドル運転状態であることを条件に前記デポジット補正量の学習を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記第1の学習手段によるデポジット補正量の学習が実行される機関稼動期間に同第1の学習手段による学習に先立ち大気圧を検出する大気圧検出手段を更に備え、前記第1の学習手段は前記大気圧検出手段により検出される大気圧に基づいて前記デポジット補正量の学習を実行する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記内燃機関は複数の気筒を有し、前記変更機構はそれら気筒に対応する吸気バルブの最大リフト量を同一の態様で変更するものであり、
    機関回転速度の変動を検出し、同変動が小さくなるように前記複数の気筒の点火時期を各別に補正する点火時期補正手段を更に備える
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記吸気バルブのデポジット補正量に基づき同吸気バルブの最大リフト量を制御するに際し、前記点火時期補正手段による前記複数の気筒にかかる各点火時期補正量のいずれかが所定の判定値以上になったときに、前記吸気バルブの最大リフト量が大きくなるようにこれを変更する
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記吸気バルブの最大リフト量が大きくなるようにこれを変更するに際し、その変更される最大リフト量の下限値を増大させる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構を備え、スロットルバルブの開度の変更及び前記変更機構による最大リフト量の変更を通じて吸入空気量を制御する内燃機関の制御装置において、
    内燃機関がアイドル運転状態にあるときにスロットルバルブの開度に基づいて吸入空気量が算出され、同算出された吸入空気量とセンサにより検出された吸入空気量との差である吸気量差が算出され、同算出された吸気量差に基づいてスロットルバルブの補正量であるスロットル補正量が算出され、同算出されたスロットル補正量がスロットルバルブの開度を変更する制御に反映されることにより、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気量差が基準の吸気量差よりも大きいときのスロットル開度である開度Aは、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気量差が前記基準の吸気量差よりも小さいときのスロットル開度である開度Bよりも大きいものとなり、
    前記スロットル補正量が算出されている状態にあるときにスロットルバルブの開度及び吸気バルブの最大リフト量及び機関回転速度に基づいて吸気圧が算出され、同算出された吸気圧とセンサにより検出された吸気圧との差である吸気圧差が算出され、同算出された吸気圧差に基づいて吸気バルブの最大リフト量の補正量であるリフト量補正量が算出され、同算出されたリフト量補正量が最大リフト量を変更する制御に反映されることにより、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気圧差が基準の吸気圧差よりも大きいときの最大リフト量である最大リフト量Aは、内燃機関がアイドル運転状態にあり且つ吸気圧差が前記基準の吸気圧差よりも小さいときの最大リフト量である最大リフト量Bよりも大きいものとなる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 吸気バルブの最大リフト量を変更する変更機構を備え、スロットルバルブの開度の変更及び前記変更機構による最大リフト量の変更を通じて吸入空気量を制御する内燃機関の制御装置において、
    内燃機関がアイドル運転状態にあるときにスロットルバルブの開度に基づいて吸入空気量が算出され、同算出された吸入空気量とセンサにより検出された吸入空気量との差が算出され、同算出された差に基づいてスロットルバルブの補正量が算出される演算処理と、
    同演算処理によりスロットルバルブの補正量が算出された状態にあるときにスロットルバルブの開度及び吸気バルブの最大リフト量及び機関回転速度に基づいて吸気圧が算出され、同算出された吸気圧とセンサにより検出された吸気圧との差が算出され、同算出された差に基づいて吸気バルブの最大リフト量の補正量が算出される演算処理とが行われる
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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