JP4276619B2 - 内燃機関のバルブ特性制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気バルブのリフト時間面積を可変とする可変バルブ機構を備える内燃機関のバルブ特性制御装置に関する。
近年では、吸気バルブ等のバルブ特性を可変とする可変バルブ機構を備える内燃機関が実用化されている。そうした可変バルブ機構としては、例えばバルブタイミングを可変とする可変バルブタイミング機構や、バルブリフト量を可変とする可変リフト機構、あるいは特許文献1に記載されるように、バルブの開弁期間及びリフト量を可変とする機構などがある。
特に、特許文献1に記載の可変バルブ機構のように、吸気バルブのバルブリフト量や開弁期間を連続的に変化させることができるものでは、同機構の駆動制御を通じて吸入空気量を調量することができる。このようなバルブ特性の変更に伴って変化する吸入空気量は、吸気バルブが開弁してから閉弁するまでの間の時間におけるバルブリフト量の積分値と相関関係にある。以下、このような時間積分値をリフト時間面積といい、特許文献1に記載の可変バルブ機構は、このリフト時間面積に関与するバルブ特性、ひいては吸入空気量の調量に関与するバルブ特性を可変とすることができるものとなっている。
特開2001−263015号公報
ところで、機関の吸入空気量が少ない状態では、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合は大きくなる一方、吸入空気量が多い状態では、同変化割合が小さくなる傾向にある。このようなバルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合を、以下、空気感度といい、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合が大きい場合を、空気感度が大きいという。逆に、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合が小さい場合を、空気感度が小さいという。
このように上記空気感度は吸入空気量の状態によって変化するため、バルブ特性の変更量が同一であっても、空気感度が異なれば、実際に変化する吸入空気量は異なるようになる。従って、バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う場合にあって、機関負荷等に基づいて設定される要求吸入空気量(換言すれば目標吸入空気量)に基づいてバルブ特性の目標値を設定する際、上記空気感度を考慮することなく同目標値を設定してしまうと、次のような不具合が生じるおそれがある。
すなわち、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量との間にずれが生じ、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることが困難になってしまうおそれがある。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸気バルブのバルブ特性の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、そのバルブ特性の目標値を適切に設定することにより、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることのできる内燃機関のバルブ特性制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、吸気バルブが開弁してから閉弁するまでのバルブリフト量の時間積分値であるリフト時間面積に関与する該吸気バルブのバルブ特性を可変とする可変バルブ機構を備え、前記バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う内燃機関のバルブ特性制御装置において、要求吸入空気量に基づいて前記バルブ特性の目標値を設定する目標値設定手段と、前記バルブ特性の変化量に対する吸入空気量の変化割合を示すパラメータである空気感度を前記リフト時間面積の現状値に基づいて算出し、該算出された空気感度に応じて前記目標値を補正する補正手段とを備えることをその要旨とする。
上述したように、バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う場合にあって、機関負荷等に基づいて設定される要求吸入空気量に基づきバルブ特性の目標値を設定する際には、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合を示すパラメータであって、吸入空気量の状態によって変化する上記空気感度を考慮する必要がある。この点、本発明者は、空気感度が機関回転速度に依らず、吸気バルブのリフト時間面積(吸気バルブが開弁してから閉弁するまでの間におけるバルブリフト量の時間積分値)に基づいて一義的に求められることを見出した。
そこで、上記構成では、リフト時間面積の現状値における空気感度を算出し、要求吸入空気量に基づいて設定されるバルブ特性の目標値をその算出された空気感度に応じて補正するようにしている。そのため、吸気バルブのバルブ特性の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、該バルブ特性の目標値が適切に設定され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができ、これにより実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになる。
バルブ特性の目標値を空気感度に応じて補正する際には、請求項2に記載の発明によるように、空気感度が小さいときほどバルブ特性の目標値が大きくなるように該目標値を補正する、といった構成を採用することができる。この場合には、リフト時間面積の変更量に対する吸入空気量の変化割合が小さいときほど、バルブ特性の目標値は大きくなる、すなわち吸入空気量の変化量は大きくなる。そのため、空気感度が小さい領域での吸入空気量の変化不足が改善され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
また、同構成では、空気感度が小さいときほどバルブ特性の目標値が大きくなるように該目標値を補正するようにしている。換言すれば、空気感度が大きいときほどバルブ特性の目標値は小さくなるように該目標値は補正される。従って、リフト時間面積の変更量に対する吸入空気量の変化割合が大きいときほど、バルブ特性の目標値は小さくなる、すなわち吸入空気量の変化量は小さくなる。そのため、空気感度が大きい領域での吸入空気量の過剰な変化が改善され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
この他にも、バルブ特性の目標値を空気感度に応じて補正する際には、請求項3に記載の発明によるように、空気感度に対してバルブ特性の目標値が反比例するように該目標値を補正する、といった構成を採用することもできる。この場合にも、空気感度が小さいときほどバルブ特性の目標値は大きくなり、空気感度が大きいときほどバルブ特性の目標値は小さくなるため、上記請求項2に記載の構成と同様な作用効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、吸気バルブが開弁してから閉弁するまでのバルブリフト量の時間積分値であるリフト時間面積に関与する該吸気バルブのバルブ特性を可変とする可変バルブ機構を備え、前記バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う内燃機関のバルブ特性制御装置において、要求吸入空気量に基づいて前記バルブ特性の目標値を設定する目標値設定手段と、前記リフト時間面積の現状値が小さいときほど、前記バルブ特性の目標値が小さくなるように、前記リフト時間面積の現状値に応じて前記目標値を補正する補正手段を備えることをその要旨とする。
上述したように、バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う場合には、上記空気感度を考慮してバルブ特性の目標値を設定する必要がある。この点、本発明者は、空気感度が機関回転速度に依らず、吸気バルブのリフト時間面積に基づいて一義的に求められる、より具体的にはリフト時間面積が小さくなるほど空気感度は大きくなることを本発明者は見出した。
そこで、上記構成ではリフト時間面積の現状値が小さいときほど、要求吸入空気量に基づいて設定されるバルブ特性の目標値が小さくなるように、リフト時間面積の現状値に応じて同目標値を補正するようにしている。従って、リフト時間面積が小さいときほど、すなわち空気感度が大きい(リフト時間面積の変更量に対する吸入空気量の変化割合が大きい)ときほど、バルブ特性の目標値は小さくなるように補正され、吸入空気量の変化量は小さくなる。そのため、空気感度が大きい領域での吸入空気量の過剰な変化が改善され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
また、同構成では、リフト時間面積の現状値が小さいときほど、要求吸入空気量に基づいて設定されるバルブ特性の目標値が小さくなるように、リフト時間面積の現状値に応じて同目標値を補正するようにしている。換言すれば、リフト時間面積の現状値が大きいときほど、要求吸入空気量に基づいて設定されるバルブ特性の目標値が大きくなるように、リフト時間面積の現状値に応じて同目標値を補正するようにしている。従って、リフト時間面積が大きいときほど、すなわち空気感度が小さい(リフト時間面積の変更量に対する吸入空気量の変化割合が小さい)ときほど、バルブ特性の変更量は大きくなるように補正され、吸入空気量の変化量は大きくなる。そのため、空気感度が小さい領域での吸入空気量の変化不足が改善され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
このように同構成によっても、バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う際、該バルブ特性の目標値が適切に設定され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができ、これにより実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになる。また、リフト時間面積に基づいて直接、バルブ特性の目標値を補正するようにしているため、上述したように空気感度を算出してから同目標値を補正する場合と比較して、より簡易な構成で該目標値の補正を行うことができるようになる。
なお、吸気バルブのリフト時間面積は、該吸気バルブのバルブリフト量や開弁期間などといったバルブ特性に応じて変化する。そのため、請求項5に記載の発明によるように、前記リフト時間面積の現状値は、前記バルブ特性の現状値に基づいて設定される、といった構成を採用することにより、リフト時間面積の現状値を好適に把握することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに1項に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置において、前記目標値設定手段は、機関アイドル時の機関回転速度を一定の速度に維持するための要求吸入空気量に基づいてバルブ特性の目標値を設定することをその要旨とする。
吸気通路に設けられるスロットルバルブやスピードコントロールバルブよりも燃焼室に近い位置にある吸気バルブについて、そのバルブ特性を変更し、これにより吸入空気量を変化させる場合には、スロットルバルブ等によって吸入空気量を変化させる場合と比較して、吸入空気量の応答遅れ時間が短くなる。従って上記構成のように、機関アイドル時の機関回転速度を一定の速度に維持するための要求吸入空気量に基づいてバルブ特性の目標値を設定する場合、すなわちアイドル回転速度の制御を吸気バルブのバルブ特性の変更を通じて実施する場合には、同アイドル回転速度の変化に対して速やかに吸入空気量を変化させることができる。従って、アイドル回転速度の制御にかかる応答性を向上させることができるようになる。なお、請求項1〜5のいずれかに1項に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置によれば、吸気バルブのバルブ特性の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになるため、アイドル回転速度を確実に一定の速度に維持することができるようになる。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブ特性制御装置を具体化した一実施形態について、図1〜図7を併せ参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるエンジン11の構成を示している。
図1に示されるように、エンジン11の燃焼室12には、吸気通路13及び吸気ポート13aを通じて空気が吸入されるとともに、同吸気通路13に設けられた燃料噴射弁14から吸入空気量に応じた燃料が噴射供給される。この空気と燃料とからなる混合気に対し点火プラグ15による点火が行われると、同混合気が燃焼してピストン16が往復移動し、機関出力軸であるクランクシャフト17が回転する。そして、燃焼後の混合気は排気として燃焼室12から排気ポート18aを介して排気通路18に送り出される。
上記吸気通路13内には、吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ27が設けらおり、このスロットルバルブ27の開度はモータ28の駆動制御を通じて調整される。
上記吸気ポート13aと燃焼室12との連通及び遮断は、吸気バルブ(吸気弁)19の開閉動作によって行われ、排気ポート18aと燃焼室12との連通及び遮断は、排気バルブ20の開閉動作によって行われる。これら吸気バルブ19及び排気バルブ20は、クランクシャフト17の回転が伝達される吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22の回転に伴い開閉動作される。
吸気カムシャフト21と吸気バルブ19との間には、同吸気バルブ19のリフト量、より詳しくはその最大リフト量及び同吸気バルブ19の開弁期間を可変とする可変バルブ機構31が設けられている。なお、以下では、吸気バルブ19が開弁している間に回転するクランクシャフト17の回転角をバルブ作用角という。ちなみに、このバルブ作用角は吸気バルブ19の開弁期間に一致するため、同バルブ作用角は可変バルブ機構31によって変更されることになる。
これら最大リフト量及びバルブ作用角は、電動モータ41による可変バルブ機構31の駆動を通じて可変制御され、例えばアクセルペダルの操作量等に基づいて算出される制御目標値に設定される。なお、吸気バルブ19の実際のバルブ作用角である実バルブ作用角VRは、電動モータ41の駆動量を検出する駆動量検出センサ42の検出信号に基づいて把握される。
こうした可変バルブ機構31の駆動による上記最大リフト量及びバルブ作用角の変更態様を図2に示す。同図に示す特性曲線から分かるように、上記最大リフト量とバルブ作用角とは互いに同期して変化するものであって、例えばバルブ作用角が大きくなるほど最大リフト量も大きくなってゆく。このバルブ作用角が大きくなるということは、吸気バルブ19の開弁時期がより進角側に、閉弁時期がより遅角側に変更される、すなわち互いの時期が離れていくということであり、吸気バルブ19の開弁期間が長くなるということを意味する。また、最大リフト量やバルブ作用角が大きくなるほど、これに同期して吸気バルブ19が開弁してから閉弁するまでのバルブリフト量VLの時間積分値(図2に斜線で示す部分の面積)、すなわちリフト時間面積TSも大きくなり、このリフト時間面積TSの増大に伴って吸入空気量も増加していく。
そして本実施形態では、電動モータ41による可変バルブ機構31の駆動を通じて上記最大リフト量及びバルブ作用角が同図2の特性曲線の間で連続的に変更され得るようになっている。また、機関運転状態に応じた吸入空気量の調量は、吸気バルブ19のバルブ作用角の可変制御を通じた上記リフト時間面積TSの変更と、スロットルバルブ27の開度制御とを通じて行われる。
ちなみに、上記最大リフト量を小さくすることにより燃焼室12内に吸入される空気量を低減させる場合には、スロットルバルブ27を絞ることで吸入空気量を低減する場合と比較して、ポンピングロスを小さくすることができる。そのため、エンジン11の出力ロスを抑えることが可能となり、燃費を向上させることができる。
一方、エンジン11にはその機関運転状態を検出するための各種センサが設けられている。例えば、クランク角センサ35によってクランクシャフト17の回転位相、すなわちクランク角が検出され、その検出信号に基づいて機関回転速度NEが算出される。また、アクセルセンサ36によってアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量ACCP)が検出され、スロットルセンサ37によってスロットルバルブ27の開度(スロットル開度TA)が検出される。また、吸入空気量センサ38によって燃焼室12に導入される吸入空気量GAが検出される。
エンジン11の各種制御は、電子制御装置51によって行われる。この電子制御装置51はマイクロコンピュータを中心に構成されており、上述したような各センサの検出信号がそれぞれ取り込まれる。そして、それら信号に基づいて電子制御装置51の中央処理装置(CPU)は、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラム、初期データ、及び制御マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。すなわち、点火プラグ15の点火時期制御、燃料噴射弁14の燃料噴射制御、モータ28の制御を通じて行われるスロットルバルブ27の開度制御を実行する。また、電動モータ41の制御を通じて行われる吸気バルブ19のバルブ作用角の制御等も実行する。
エンジン11のアイドル時における機関回転速度、すなわちアイドル回転速度は電子制御装置51によるアイドル制御を通じて一定の速度に維持されている。
このアイドル制御では、機関の外部負荷(例えばエアコン負荷、電気負荷、ラジエターファン負荷、パワーステアリング負荷、オートマチックトランスミッションのレンジ負荷等)の変化によってアイドル回転速度が変化すると、その変化分を補償するべく吸入空気量の調量が行われ、これによりアイドル回転速度は目標の回転速度に維持される。
そして本実施形態では、そうしたアイドル制御における吸入空気量の調量も、上述したように吸気バルブ19のバルブ作用角の可変制御を通じたリフト時間面積TSの変更と、スロットルバルブ27の開度制御とを通じて行うようにしている。
なお、吸気通路13において、スロットルバルブ27の上流側と下流側とを連通する連通管を備え、同連通管にアイドルスピードコントロールバルブが設けられる場合には、アイドル制御における吸入空気量の調量を、上述したようなリフト時間面積TSの変更と、アイドルスピードコントロールバルブの開度制御とを通じて行うようにしてもよい。また、同リフト時間面積TSの変更のみを通じてアイドル制御における吸入空気量の調量を行うようにしてもよい。
ところで、機関の吸入空気量が少ない状態では、吸気バルブ19のバルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合は大きくなる一方、吸入空気量が多い状態では、同変化割合が小さくなる傾向にある。このようなバルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合を以下、空気感度といい、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合が大きい場合を、空気感度が大きいという。逆に、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合が小さい場合を、空気感度が小さいという。
このように上記空気感度は吸入空気量の状態によって変化するため、バルブ特性の変更量が同一であっても、空気感度が異なれば、実際に変化する吸入空気量は異なるようになる。従って、バルブ特性の変更を通じて吸入空気量の調量を行う場合にあって、機関負荷等に基づいて設定される要求吸入空気量に基づいてバルブ特性の目標値を設定する際、上記空気感度を考慮することなく同目標値を設定してしまうと、次のような不具合が生じるおそれがある。
すなわち、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量との間にずれが生じ、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることが困難になってしまうおそれがある。
ここで、空気感度は機関回転速度に依らず、吸気バルブ19のリフト時間面積TSに基づいて一義的に求められる、より具体的にはリフト時間面積TSが小さくなるほど空気感度は大きくなることを本発明者は見出した。
そこで、本実施形態では、要求吸入空気量に基づいてバルブ特性の目標値、すなわちバルブ作用角の目標値を設定する処理(上記目標値設定手段に相当)と、リフト時間面積TSに基づいて空気感度ASを算出し、この算出された空気感度ASに応じてバルブ作用角の目標値を補正する処理(上記補正手段に相当)を実行するようにしている。そしてこれら処理の実行を通じて、吸気バルブ19のバルブ特性を変更し吸入空気量の調量を行う際、そのバルブ特性の目標値を適切に設定し、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようにしている。
図3は、本実施形態におけるアイドル制御時の目標バルブ作用角設定処理についてその手順を示している。なお、この処理は電子制御装置51によって所定期間毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されるとまず、アイドル回転速度の変化割合が大きいか否かが判断される(S100)。ここでは、アイドル回転速度の変化速度と所定の判定値との比較が行われ、その結果、アイドル回転速度の変化割合が小さいと判断された場合には(S100:NO)、アイドル回転速度はアイドル時の目標回転速度(例えば800回転毎分)近傍に維持されているため、現在の目標バルブ作用角VPが維持される(S150)。すなわち現在の吸入空気量が維持されて、本処理は一旦終了される。
一方、アイドル回転速度の変化割合が大きいと判断された場合には(S100:YES)、アイドル回転速度が目標回転速度から大きくずれる可能性があるため、以下の処理が引き続き行われる。
まず、アイドル時の目標回転速度と現在のアイドル回転速度との差である回転速度変化量ΔNEが算出される(S110)。
次に、回転速度変化量ΔNEに基づいて目標空気変化量GAPが算出される(S120)。この目標空気変化量GAPは、現在のアイドル回転速度を目標回転速度にするために必要な吸入空気量の変化量であり、アイドル制御における要求吸入空気量の変化量に相当するものである。そして、回転速度変化量ΔNEが大きいときほど、目標空気変化量GAPも大きくなるようにその値は設定される。
次に、目標空気変化量GAPに基づき、吸気バルブ19のバルブ作用角についてその目標変更量ΔVRpが算出される(S130)。この目標変更量ΔVRpは、現在の吸入空気量を目標空気変化量GAPの分だけ変化させるために必要なバルブ作用角の変更量であって、上記空気感度ASについて適宜設定された値を基準値としたときの変更量である。また、目標空気変化量GAPが大きいときほど、目標変更量ΔVRpも大きくなるようにその値は設定される。
ここで、上述したようにバルブ特性の変更量、すなわちバルブ作用角の変更量が同一であっても、空気感度ASが異なれば、実際に変化する吸入空気量は異なるようになる。そのため、上記目標変更量ΔVRpの分だけ現在のバルブ作用角を変更しても、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量との間にずれが生じるおそれがある。
そこで、次のステップS140では、次式(1)に示されるように、目標変更量ΔVRpを作用角補正係数Kで補正し、その補正された目標変更量ΔVRpと現在のバルブ作用角、すなわち実バルブ作用角VRとに基づいて目標バルブ作用角VPが算出され、本処理は一旦終了される。

VP=VR+(ΔVRp×K) …(1)
VP:目標バルブ作用角
VR:実バルブ作用角
ΔVRp:バルブ作用角の目標変更量
K:作用角補正係数

上記作用角補正係数Kは、現在の空気感度ASに応じて目標変更量ΔVRpを補正するための係数であり、その設定態様については後述する(図4を参照)。そして同作用角補正係数Kによって目標変更量ΔVRpを補正することにより、目標空気変化量GAPの分だけ吸入空気量を変化させるために必要なバルブ作用角の変更量が適切に設定される。
このように、空気感度ASを考慮した目標バルブ作用角VPが設定されると、実バルブ作用角VRが同目標バルブ作用角VPとなるように、可変バルブ機構31の駆動がフィードバック制御される。その結果、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれが抑制される、換言すれば要求吸入空気量に実際の吸入空気量が収束するようになり、現在のアイドル回転速度を目標回転速度にするために必要な吸入空気量が確実に確保される。
次に、上記作用角補正係数Kの設定処理についてその手順を図4に示す。なお、この処理も電子制御装置51によって所定期間毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されると、まず、現在の機関回転速度NE及び実バルブ作用角VRが読み込まれる(S200)。
次に、機関回転速度NE及び実バルブ作用角VRに基づき、今回の実行周期におけるリフト時間面積TSの現状値が算出される(S210)。ここでのリフト時間面積TSの算出は以下のようにして行われる。
上述したように実バルブ作用角VRは吸気バルブ19の開弁期間に一致しており、この実バルブ作用角VRの変化に同期して上記最大リフト量及びリフト時間面積TSは変化する。従って、クランク角で表される吸気バルブ19の開弁期間にあって、その期間中のバルブリフト量VLの積分値(以下、リフト期間面積CSという)は、実バルブ作用角VRに基づいて一義的に求めることができる。そこでまず、電子制御装置51のROM内に記憶されたリフト期間面積設定マップを参照して、実バルブ作用角VRに対応するリフト期間面積CSが求められる。なお、上述したように、バルブ作用角が大きくなるほど吸気バルブ19の開弁期間及び最大リフト量も大きくなるため、図5に例示するようにリフト期間面積算出マップは、実バルブ作用角VRが大きくなるほど、求められるリフト期間面積CSも大きくなるように設定されている。次に、クランク角とバルブリフト量VLとの積分値であるリフト期間面積CSが機関回転速度NEに基づいて時間換算され、吸気バルブ19の開弁時間とバルブリフト量VLとの積分値であるリフト時間面積TSが算出される。
こうしてリフト時間面積TSが算出されると、電子制御装置51のROM内に記憶された空気感度設定マップを参照して、リフト時間面積TSの現状値に対応する空気感度ASが求められる(S220)。上述したように、この空気感度ASは機関回転速度NEに依らず、リフト時間面積TSに基づいて一義的に求められる、より具体的にはリフト時間面積TSが小さくなるほど空気感度ASは大きくなることを本発明者は見出している。そのため、上記空気感度算出マップは図6に例示するように、リフト時間面積TSが小さくなるほど求められる空気感度ASが大きくなるように、逆に言えば、リフト時間面積TSが大きくなるほど求められる空気感度ASが小さくなるように設定されている。
なお、本実施形態では、次式(2)によって定義される値を空気感度ASとしているが、バルブ特性の変更量に対する吸入空気量の変化割合を示すものであれば、空気感度ASは適宜定義することができる。

空気感度AS=(ΔGA/GA)/ΔTS …(2)
ΔGA:リフト時間面積TSの変化に伴う吸入空気量の変化量
GA:リフト時間面積TSが変化する前の吸入空気量
ΔTS:リフト時間面積TSの変化量

次に、電子制御装置51のROM内に記憶された作用角補正係数設定マップを参照して、空気感度ASに応じた作用角補正係数Kが算出され(S230)、本処理は一旦終了される。この作用角補正係数Kは、上述したように、現在の空気感度ASに応じて上記目標変更量ΔVRpを補正するための係数である。より具体的には、バルブ作用角の変更量に対する吸入空気量の変化割合について、目標空気変化量GAPに基づき目標変更量ΔVRpを求める際に設定した空気感度ASの基準値と、現在の空気感度ASとの違いを補償するための係数である。
そして、上記作用角補正係数設定マップは図7に例示するように、空気感度ASが小さくなるほど、求められる作用角補正係数Kが大きくなるように、換言すれば上記設定される目標変更量ΔVRpが大きくなるように設定されている。また、逆に言えば、空気感度ASが大きくなるほど、求められる作用角補正係数Kが小さくなるように、換言すれば上記設定される目標変更量ΔVRpが小さくなるように設定されている。
そして、こうした作用角補正係数設定処理が所定周期毎に繰り返し実行される。これにより、その実行周期毎の空気感度ASに応じた作用角補正係数Kが設定され、その設定された作用角補正係数Kを用いて上記目標変更量ΔVRpの補正が行われる。
このように本実施形態では、空気感度ASが小さいときほどバルブ作用角の目標変更量ΔVRpが大きくなるように該目標変更量ΔVRpを補正するようにしている。そのため、空気感度ASが小さいとき、例えば機関運転状態が高回転高負荷の領域にあって吸入空気量が多いときなどのように、リフト時間面積TSの変更量に対する吸入空気量の変化割合が小さいときほど、目標変更量ΔVRpは大きくなる、すなわち吸入空気量の変化量は大きくなる。そのため、空気感度ASが小さい領域での吸入空気量の変化不足が改善され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができる、換言すれば要求吸入空気量に実際の吸入空気量が収束させることができるようになる。
また、空気感度ASが大きいときほどバルブ作用角の目標変更量ΔVRpは小さくなるように該目標変更量ΔVRpは補正される。そのため、空気感度ASが大きいとき、例えば機関運転状態が低回転低負荷の領域にあって吸入空気量が少ないときなどのように、リフト時間面積TSの変更量に対する吸入空気量の変化割合が大きいときほど、目標変更量ΔVRpは小さくなる、すなわち吸入空気量の変化量は小さくなる。そのため、空気感度ASが大きい領域での吸入空気量の過剰な変化が改善され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる、換言すれば要求吸入空気量に実際の吸入空気量が収束させることができるようになる。
また、吸気通路13に設けられるスロットルバルブ27やスピードコントロールバルブよりも燃焼室12に近い位置にある吸気バルブ19について、そのバルブ特性を変更し、これにより吸入空気量を変化させる場合には、スロットルバルブ27等によって吸入空気量を変化させる場合と比較して、吸入空気量の応答遅れ時間が短くなる。従って、上記実施形態のように、アイドル回転速度の制御を吸気バルブ19のバルブ作用角といったバルブ特性の変更を通じて実施する場合には、同アイドル回転速度の変化に対して速やかに吸入空気量を変化させることができる。そのため、アイドル回転速度の制御にかかる応答性を向上させることもできるようになる。なお、上記実施形態によれば、吸気バルブ19のバルブ作用角の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになるため、アイドル回転速度を確実に一定の速度に維持することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、次の効果が得られるようになる。
(1)上記空気感度ASは、機関回転速度NEに依らず、吸気バルブ19のリフト時間面積TSに基づいて一義的に求められることを本発明者は見出した。そこで、リフト時間面積TSの現状値における空気感度ASを算出し、目標空気変化量GAPに基づいて設定されるバルブ作用角の目標変更量ΔVRpを、その算出された空気感度ASに応じて補正するようにしている。そのため、吸気バルブ19のバルブ作用角の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、該バルブ作用角の目標値が適切に設定され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができ、アイドル回転速度を一定の速度に維持するために必要な要求吸入空気量に実際の吸入空気量を収束させることができるようになる。
(2)空気感度ASに応じた目標変更量ΔVRpの補正に際しては、空気感度ASが小さいときほど目標変更量ΔVRpが大きくなるように該目標変更量ΔVRpを補正するようにしている。そのため、空気感度ASが小さい領域での吸入空気量の変化不足が改善され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
また、空気感度ASが小さいときほど目標変更量ΔVRpが大きくなるように該目標変更量ΔVRpを補正するようにしているため、逆に言えば、空気感度ASが大きいときほど目標変更量ΔVRpは小さくなるように該目標変更量ΔVRpは補正される。そのため、空気感度ASが大きい領域での吸入空気量の過剰な変化が改善され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
(3)吸気バルブ19のリフト時間面積TSは、吸気バルブ19のバルブリフト量やバルブ作用角(開弁期間)などといったバルブ特性に応じて変化する。そこで上記実施形態では、リフト時間面積TSの現状値を、吸気バルブ19の実バルブ作用角VRといったバルブ特性の現状値に基づいて設定するようにしている。そのため、リフト時間面積TSの現状値を好適に把握することができるようになる。
(4)機関アイドル時の機関回転速度NEを一定の速度に維持するための要求吸入空気量、すなわち上記目標空気変化量GAPに基づいてバルブ作用角の目標変更量ΔVRpを設定するようにしている。すなわちアイドル回転速度の制御を吸気バルブ19のバルブ特性の変更を通じて実施するようにしているため、同アイドル回転速度の変化に対して速やかに吸入空気量を変化させることができ、もってアイドル回転速度の制御にかかる応答性を向上させることができるようになる。また、上記実施形態によれば、吸気バルブ19のバルブ特性の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになるため、アイドル回転速度を確実に一定の速度に維持することができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上述したように、バルブ作用角と上記最大リフト量とは同期して変化する。そこで、上記実施形態ではバルブ作用角に基づいて可変バルブ機構の駆動を制御するようにしたが、最大リフト量に基づいて可変バルブ機構の駆動を制御するようにしてよい。すなわち、最大リフト量に基づいて吸入空気量の調量を行うようにしてもよい。
また、実バルブ作用角VRに基づいてリフト期間面積CSを求めるようにしたが、最大リフト量に基づいてリフト期間面積CSを求めるようにしてもよい。
・上記実施形態ではマップを参照して、リフト期間面積CS、空気感度AS、及び作用角補正係数Kを求めるようにしたが、関数式等を用いてそれらを求めるようにしてもよい。
・上記実施形態におけるリフト時間面積設定マップを、リフト時間面積TSについて複数の領域に分割し、各領域毎に1つの空気感度ASを設定するようにしてもよい。また、上記実施形態における作用角補正係数設定マップを、空気感度ASについて複数の領域に分割し、各領域毎に1つの作用角補正係数Kを設定するようにしてもよい。
・上記実施形態において、空気感度ASに対しバルブ特性の目標値(目標変更量ΔVRp)が反比例するように該目標値を補正するようにしてもよい。この場合にも、空気感度ASが小さいときほど目標変更量ΔVRpは大きくなり、空気感度ASが大きいときほど目標変更量ΔVRpは小さくなるため、上記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
・上記実施形態ではリフト時間面積TSに基づいて空気感度ASを算出し、この空気感度ASに基づいて目標変更量ΔVRpを補正するようにしたが、上述したように、本発明者は、リフト時間面積TSと空気感度ASとは一義的な関係にあり、リフト時間面積TSが小さくなるほど空気感度ASは大きくなるといった傾向があることを見出している。そこで、目標変更量ΔVRpを次のような態様で設定するようにしてもよい。すなわち、リフト時間面積TSの現状値が小さいときほど、目標空気変化量GAP(要求吸入空気量)に基づいて設定される目標変更量ΔVRpが小さくなるように、リフト時間面積TSの現状値に応じて目標変更量ΔVRpを補正するようにしてもよい。つまり、リフト時間面積TSに基づき直接目標変更量ΔVRpを補正する、換言すればリフト時間面積TSに基づき直接作用角補正係数Kを求めるようにしてもよい。
この場合には、リフト時間面積TSが小さいときほど、すなわち空気感度ASが大きい(リフト時間面積TSの変更量に対する吸入空気量の変化割合が大きい)ときほど、目標変更量ΔVRpは小さくなるように補正され、これにより吸入空気量の変化量は小さくなる。そのため、空気感度ASが大きい領域での吸入空気量の過剰な変化が改善され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができるようになる。
また、この変形例では、リフト時間面積TSの現状値が小さいときほど、目標変更量ΔVRpが小さくなるように、リフト時間面積TSの現状値に応じて該目標変更量ΔVRpを補正するようにしている。換言すれば、リフト時間面積TSの現状値が大きいときほど、目標変更量ΔVRpが大きくなるように、リフト時間面積TSの現状値に応じて該目標変更量ΔVRpを補正するようにしている。従って、リフト時間面積TSが大きいときほど、すなわち空気感度ASが小さい(リフト時間面積TSの変更量に対する吸入空気量の変化割合が小さい)ときほど、目標変更量ΔVRpは大きくなるように補正され、これにより吸入空気量の変化量は大きくなる。そのため、空気感度ASが小さい領域での吸入空気量の変化不足が改善され、目標空気変化量GAPと実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができる。
このように同変形例によっても、バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う際、該バルブ特性の目標値が適切に設定され、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができ、これにより実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになる。また、この変形例では、リフト時間面積に基づいて直接、目標変更量ΔVRpが補正されるため、上記実施形態のように空気感度ASを算出してから目標変更量ΔVRpを補正する場合と比較して、より簡易な構成で同目標変更量ΔVRpの補正を行うことができるようになる。
・また、空気感度ASと一義的な関係を有するリフト時間面積TSは、吸気バルブ19のバルブ作用角や最大リフト量といったバルブ特性の変化に同期して変化する。そのため、このようなバルブ特性の現状値に基づいて直接目標変更量ΔVRpといったバルブ特性の目標値を補正するようにしてもよい。
・上記実施形態における要求吸入空気量は、機関アイドル時の機関回転速度を一定の速度に維持するために必要な吸入空気量であり、同実施形態では、アイドル制御に上記バルブ作用角設定処理を適用した場合について説明した。この他にも、同バルブ作用角設定処理は、要求吸入空気量に基づいてバルブ特性の目標値を設定するものであれば同様に適用することができる。例えば、アクセルペダルの操作量等に応じた吸入空気量を要求吸入空気量とする場合、すなわち同操作量等に基づいてバルブ特性の目標値を設定する場合であっても、リフト時間面積TSの現状値における空気感度ASを算出し、該算出された空気感度ASに応じてバルブ特性の目標値を補正するようにしてもよい。この場合にも、吸気バルブ19のバルブ特性の変更を通じて吸入空気量の調量を行う際、該バルブ特性の目標値が空気感度に応じて適切に設定されるため、要求吸入空気量と実際に変化する吸入空気量とのずれを抑えることができ、これにより実際の吸入空気量を要求吸入空気量に収束させることができるようになる。
・上記実施形態における補正対象はバルブ作用角の目標変更量ΔVRpであったが、同実施形態や上記変形例における補正対象を目標バルブ作用角VPといった他のバルブ特性の目標値に変更して実施することもできる。例えば、ステップS130で算出された目標バルブ作用角VPと実バルブ作用角VRとに基づいて目標バルブ作用角VPを算出し、この算出された目標バルブ作用角VPを、空気感度ASに基づいて求められる補正係数で補正するようにしてもよい。
・上記実施形態における可変バルブ機構31は、吸気バルブ19の最大リフト量及びバルブ作用角を可変とする機構であったが、吸気バルブ19の最大リフト量及びバルブ作用角のうち少なくとも一方を変更することのできる可変バルブ機構であれば、本発明は同様に適用することができる。
本発明にかかる内燃機関のバルブ特性制御装置を具体化した一実施形態について、これが適用されるエンジンの構成を示す概略図。 可変バルブ機構の駆動に基づく吸気バルブの最大リフト量及びバルブ作用角の変化態様を示すグラフ。 同実施形態におけるアイドル制御時の目標バルブ作用角設定処理についてその手順を示すフローチャート。 同実施形態における作用角補正係数の設定処理についてその手順を示すフローチャート。 リフト期間面積設定マップの設定態様を例示する概念図。 空気感度設定マップの設定態様を例示する概念図。 作用角補正係数設定マップの設定態様を例示する概念図。
符号の説明
11…エンジン、12…燃焼室、13…吸気通路、13a…吸気ポート、14…燃料噴射弁、15…点火プラグ、16…ピストン、17…クランクシャフト、18…排気通路、18a…排気ポート、19…吸気バルブ、20…排気バルブ、21…吸気カムシャフト、22…排気カムシャフト、27…スロットルバルブ、28…モータ、31…可変バルブ機構、35…クランク角センサ、36…アクセルセンサ、37…スロットルセンサ、38…吸入空気量センサ、41…電動モータ、42…駆動量検出センサ、51…電子制御装置。

Claims (6)

  1. 吸気バルブが開弁してから閉弁するまでのバルブリフト量の時間積分値であるリフト時間面積に関与する該吸気バルブのバルブ特性を可変とする可変バルブ機構を備え、前記バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う内燃機関のバルブ特性制御装置において、
    要求吸入空気量に基づいて前記バルブ特性の目標値を設定する目標値設定手段と、
    前記バルブ特性の変化量に対する吸入空気量の変化割合を示すパラメータである空気感度を前記リフト時間面積の現状値に基づいて算出し、該算出された空気感度に応じて前記目標値を補正する補正手段とを備える
    ことを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  2. 前記補正手段は、前記空気感度が小さいときほど、前記バルブ特性の目標値が大きくなるように該目標値を補正する
    請求項1に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  3. 前記補正手段は、前記空気感度に対して前記目標値が反比例するように該目標値を補正する
    請求項1に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  4. 吸気バルブが開弁してから閉弁するまでのバルブリフト量の時間積分値であるリフト時間面積に関与する該吸気バルブのバルブ特性を可変とする可変バルブ機構を備え、前記バルブ特性の変更を通じて機関への吸入空気量の調量を行う内燃機関のバルブ特性制御装置において、
    要求吸入空気量に基づいて前記バルブ特性の目標値を設定する目標値設定手段と、
    前記リフト時間面積の現状値が小さいときほど、前記バルブ特性の目標値が小さくなるように、前記リフト時間面積の現状値に応じて前記目標値を補正する補正手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置において、
    前記リフト時間面積の現状値は、前記バルブ特性の現状値に基づいて設定される
    ことを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  6. 前記目標値設定手段は、機関アイドル時の機関回転速度を一定の速度に維持するための要求吸入空気量に基づいて前記目標値を設定する
    請求項1〜5のいずれかに1項に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
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