以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、遊技機1の全体正面図、図2は、特別図柄表示装置6の正面図、図3(A)は、始動入賞装置11の正面図、図3(B)は、始動入賞装置11に設けられたクルーン56の平面図、図4は、遊技機1の裏側に設けられた遊技機制御装置100の要部ブロック図、図5は、遊技機制御装置100を構成する主制御回路44と表示制御回路111との関係を示す概略ブロック図である。
本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤21と、遊技者が操作することにより後述する打球発射装置43を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置43によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示(以下、スクロール表示ともいう)を行う液晶表示ディスプレイ(LCD)等で構成された特別図柄表示装置6と、遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置6に特別図柄の変動表示(スクロール表示)を開始させる後に詳述する始動入賞装置11と、特別図柄表示装置6が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞装置11へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行うフルカラーで構成される4つの保留LED25(25a、25b、25c、25d、図2参照)と、特別図柄表示装置6内において所定の画像を表示する画像表示部30と、この画像表示部30において3つの特別図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10と、特別図柄表示装置6における表示結果が予め定められた態様(大当り)になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口(アタッカ)7と、遊技球を打球発射装置43に供給するための打球供給皿12と、打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ15と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、開閉自在に設けられたガラス扉枠17と、一桁の普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄(当り)である場合、後述する始動入賞装置11の可動翼片51(51a、51b)を開放する7セグメントLED等で構成された普通図柄表示装置18と、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、普通図柄表示装置18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合(以下、このような遊技球を通過保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED26(26a、26b、26c、26d、図2参照)と、遊技状態に係わる情報を文字等で遊技者に報知するドットマトリクスLED等で構成された遊技状態表示装置24(24a、24b)とによって構成されている。
ここで図3を参照しながら、始動入賞装置11の構造について説明する。まず図3(A)を参照して、始動入賞装置11は、遊技盤21に始動入賞装置11をビス等で取り付けるためのベース板50を備えており、その上部には、遊技球の入賞口となる左右一対の可動翼片51a、51bが設けられている。この可動翼片51a、51bは、所謂電動チューリップと称されるもので、普通図柄表示装置18に当り図柄としての「7」が表示されると、遊技盤21上を落下する遊技球を受け入れやすいように後述するソレノイド107により所定時間左右に開放するようになっている。なお、可動翼片51a、51bの前方下部には、薄肉状の上部前板52が設けられている。
また上部前板52の下方には、その左右両側から延びた略薄肉楕円状の側壁54が立設されており、この側壁54の略中央部には、クルーン56が略水平に設けられている。このクルーン56は、薄肉の円板状に形成されており、クルーン56の中心寄りには、始動入賞装置11に入った遊技球が通過可能な3つの円状の孔55(55A、55B、55C)が穿設されている。これらの孔55A、55B、55Cは、図に示すように、孔55Aが最も小さく、孔55Cが最も大きく、孔55Bは両者の中間ぐらいの大きさに形成されている。
また始動入賞装置11の奥側には、側壁54に連接する奥板57が設けられており、クルーン56は、その周縁の奥側2/3程度がこの奥板57に接触するようになっている。更に奥板57には、左右対称状に一対の球導出口58(58a、58b)が設けられており、この球導出口58a、58bには、図示していないが始動入賞装置11に入った遊技球を均等に球導出口58a、58bに振り分ける二股状の球通路が連接されている。なお、クルーン56の前方下部には、側壁54の形状に合わせて薄肉状の下部前板53が形成されている。
この様に構成される始動入賞装置11に遊技球が入球すると、該入球した遊技球は、略1/2の確率で球導出口58a、58bの何れかからクルーン56上に導出され、孔55A、55B、55Cの外側となるクルーン56の周縁側を回転しながら、孔55A、55B、55Cの何れかに落下することになる。ここで、球導出口58aから導出された遊技球はクルーン56上を反時計回りに回転し、一方球導出口58bから導出された遊技球はクルーン56上を時計回りに回転するようになっており、また遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合は、孔55Cが最も高く(例えば6割)、孔55Aが最も低く(例えば1割)、孔55Bは両者の中間ぐらい(例えば3割)になっている。なお、始動入賞装置11には、入球した遊技球をカウントするための後述するカウントスイッチ123が上部前板52の後方に設けられており、更に下部前板53の後方には、孔55A、55B、55Cを通過した遊技球を検出するための後述する孔通過検出センサ124(124A、124B、124C)が設けられている。
次に遊技機1の裏側に設けられた遊技機制御装置100を図4を用いて説明する。
遊技機制御装置100は図4に示すように構成され、遊技機制御装置100を主に構成する主制御回路44は、入力回路101、出力回路110、ワンチップマイクロコンピュータ27及びこれらを接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路101を介して取得した各センサやスイッチからの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ27が出力回路110に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ27は、制御プログラムを実行するCPU102、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103及びCPU102が処理するデータを一時的に記憶するRAM104が内蔵されている。
入力回路101には、始動入賞装置11に入賞した遊技球を検出すると特別図柄変動開始信号(以下、始動信号ともいう)を送る始動入賞装置11の最終通路付近に設けられる始動入賞検出センサ116と、始動入賞装置11に入賞した遊技球を素早く検出するカウントスイッチ123と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄変動開始信号(以下、作動信号ともいう)を送る作動ゲート検出センサ121と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置43の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ120と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出センサ122と、始動入賞装置11に入賞し孔55Aを通過した遊技球を検出する孔通過検出センサ124Aと、始動入賞装置11に入賞し孔55Bを通過した遊技球を検出する孔通過検出センサ124Bと、始動入賞装置11に入賞し孔55Cを通過した遊技球を検出する孔通過検出センサ124Cとが接続されている。
出力回路110には、遊技盤面に配備されているLED(例えば、保留LED25や保留LED26)や各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路37と、大入賞口7としてのアタッカを開口動作するためのソレノイド106と、始動入賞装置11としての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド107と、スピーカ113より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路38と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109とが接続されている。
なお、保留LED25(25a、25b、25c、25d)は上記したようにフルカラーで構成され、ランプ制御回路37は、後に詳述する転落抽選が実行されているときに該当する保留LED25の何れかを点灯する場合に、遊技球の孔55Aへの通過に起因して点灯するときは青色を、遊技球の孔55Bへの通過に起因して点灯するときは緑色を、遊技球の孔55Cへの通過に起因して点灯するときは黄色を表示するようになっており、一方転落抽選が実行されていない場合には、ランプ制御回路37は、遊技球が孔55A、55B、55Cの何れを通過したときであっても、全ての保留LED25を赤色で表示するようになっている。
更に、出力回路110には、払出制御回路40及び表示制御回路111が接続されている。払出制御回路40は、内部に払出制御用CPU(図示せず)、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞品球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路40は、主制御回路44のCPU102から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置41を駆動制御し、賞品球の払出制御を行う。払出制御回路40には、その他、発射制御回路42を介して遊技領域5に向けてパチンコ球を弾発するための打球発射装置43が接続されており、打球発射装置43の動作停止と動作停止解除とを制御する。
次に、図5を参照して表示制御回路111について説明する。図5に示すように、表示制御回路111は、内部に表示制御プログラムを実行するCPU140、CPU140が実行する表示制御プログラムを格納するROM142及びCPU140の作業領域を構成するCPU140に内蔵されるRAM141を備えている。また、表示制御回路111は、LCDとしての特別図柄表示装置6に表示する画像を制御するVDP143、VDP143が読み出す各コマンドに対応した表示制御データ(変動パターン等)及びキャラクタや図柄や背景等が記憶された画像データ用のCGROM145及びVDP143が処理する画像データ等を一時的に記憶保持するための記憶エリアを備えたVRAM144を備えている。
即ち、表示制御回路111は、主制御回路44のCPU102から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号を図示しない入力回路を介して受け、ストローブ信号が入力されると、上記表示制御用CPU140は表示制御用コマンドを認識する。するとVDP143は、この表示制御用コマンドに対応するデータエリアから表示制御データ及びキャラクタや図柄や背景等をCGROM145から読み出し、上記画像データを一時記憶するVRAM144に格納する。そしてVDP143は、この格納された画像データを、表示順がくるとVRAM144から読み出し、CPU140からの指令に応じて所定の態様でLCD(特別図柄表示装置6)に表示する。
なお、表示制御回路111は、電源が切られた場合でもRAM141及びVRAM144の記憶内容を保持可能なRAM、VRAMバックアップ146の回路を有しており、更に、表示制御回路111には、図示しないドライバ回路を経由して7セグLEDとしての普通図柄表示装置18及びドットマトリクスLEDとしての遊技状態表示装置24(24a、24b)が接続されている。これらの普通図柄表示装置18及び遊技状態表示装置24も上記特別図柄表示装置6と同様に、主制御回路44のCPU102から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号に基づいて数字や文字等が表示制御されるようになっている。更にまた、上記した主制御回路44は、表示制御回路111と同様な電源が切られた場合でもRAM104の記憶内容を保持可能なRAMバックアップ130の回路を有しており、更に、外部から主制御回路44の内容等を試験するための試験用端子、例えばコネクタ等も備えている。
このように、主制御回路44のRAM104や表示制御回路111のRAM141及びVRAM144が、電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有していると、例えば、雷が近くで発生してサージ電流が遊技機1内に侵入したり等して、突然遊技機1の電源が遮断されても、主制御回路44のRAM104や表示制御回路111のRAM141及びVRAM144が記憶した遊技に係わるデータが全て保全されるので、遊技機1の電源が回復されたときには、以前の遊技状態から引き続き遊技を再開でき、遊技場は公正な遊技を遊技者に提供でき、一方遊技者は、例えば、有利な遊技状態で電源が遮断された場合であっても、電源が復帰後、有利な遊技状態を引き続き続行することが可能となるので不測の不利益を回避できる。なお、このバックアップ機能は、主制御回路44のRAM104や表示制御回路111のRAM141及びVRAM144以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けても良い。また、上記したRAM141は、CPU140に内蔵されていなくとも良く、CPU140に対し外付けであっても良い。
また、主制御回路44のCPU102から表示制御回路111へ制御信号(ストローブ信号やコマンド信号等)を一方向通信することにより、即ち、表示制御回路111から主制御回路44への入力をなくすことにより、遊技機1全体の主な制御を司る主制御回路44への入力を少なくして、主制御回路44への不正な信号入力を極力排除でき、遊技場は適正な遊技を遊技者に提供できると共に、両者の通信に係わる回路構成やプログラムを簡素化でき、遊技機1を開発制作するうえで容易となりコストダウンにつながる。なお、この主制御回路44のCPU102からの一方向通信は、表示制御回路111以外に、図4に示した賞品球の払出を司る払出制御回路40等、その他の制御回路にも行うようになっている。
なお、主制御回路44や払出制御回路40等が形成されている基板を基板BOXに収納する場合には、この基板BOXを開けた痕跡が残るように所定の手段で封止する所謂かしめ構造を採用することが望ましい。これにより、更に主制御回路44や払出制御回路40等への不正を排除することができるようになる。また、表示制御回路111に接続された普通図柄表示装置18及び遊技状態表示装置24a、24bは、主制御回路44の出力回路110に直接接続しても良く、また、主制御回路44の出力回路110に直接接続したランプ制御回路37と音声制御回路38は、表示制御回路111或いは払出制御回路40に接続するようにしても良い。更に、入力回路101に接続した打球操作ハンドルスイッチ119と打球操作ストップスイッチ120は、発射制御回路42或いは払出制御回路40に直接接続するようにしても良い。これらは、遊技機制御装置100を構成する各種装置の機能や配置及び各CPUの処理速度やROM、RAM等の記憶装置の容量等に応じて適宜設計すれば良い。
この様に構成される遊技機1において大まかな遊技の流れを説明すると、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される図示しない遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞装置11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されるようになっている。
遊技球が始動入賞装置11に入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えると共に、始動入賞検出センサ116によって遊技球を検出し、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄をスクロール表示させ、所定時間後に左図柄表示部8、右図柄表示部10、中図柄表示部9の順に特別図柄を停止させて抽選するスロットゲームを行い、左図柄表示部8の特別図柄と右図柄表示部10の特別図柄とが停止した時点で大当りを構成する特別図柄の組合せ(例えば、左図柄表示部8の特別図柄と右図柄表示部10の特別図柄とが同一の特別図柄の組合せ)である場合にはリーチとなり、特別図柄表示装置6の画像表示部30にて所定のリーチアクションが表示されるようになっており、その後中図柄表示部9の特別図柄が停止した時点で確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組合せである場合には大当りとなり、大入賞口7としてのアタッカを所定の態様で開放するようになっており、これら以外の特別図柄の組合せである場合には、はずれとなる。
また、遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出センサ121によって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄である場合には当りとなり、始動入賞装置11の可動翼片51a、51bを所定時間開放するようなっている。
次に、図6以降を参照しながら、本発明の遊技機1が実行する遊技について詳細に説明する。図6は、主制御回路44のCPU102が実行するメイン遊技処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。遊技機制御装置100は、図6以降のフローチャートに示す処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行う。まず図6に示すメイン遊技処理において、電源投入直後CPU102は初期化処理を行い(ステップS10)、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行う。CPU102は、ステップS10の初期化処理を終了すると、ステップS20の乱数更新処理に移行する。なお、CPU102は、リセット割込み(4msec)毎にメインルーチン(主制御回路44のROM103に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS20〜ステップS60の各処理を実行する。
図7は、主制御回路44において取り扱われる主要な乱数の一覧図である。主制御回路44には、図7に示すように、遊技態様をランダムに設定するための乱数として各種カウンタC1〜C11(乱数1〜乱数11)が設定されている。CPU102はステップS20の乱数更新処理にて、各カウンタC1〜C11に関する値の更新を行う。なお、以下に示す各カウンタC1〜C11は、常に不変な完全確率を作り出すために設けられるもので、例えば引いたくじを元に戻さない福引きのように、その都度変化するような確率を作り出すものではない。
大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)は、特別図柄の組合せを大当りとするか否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、通常時7の場合が大当り、確率1/315)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC1が315になる場合は0に書き換えられる。
特別図柄の停止図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の組合せとして後述する大当り図柄以外のはずれ図柄(リーチなった後にはずれる場合を含む、以下、このようなはずれをリーチはずれともいう)を作成する乱数カウンタであって、左停止図柄決定用カウンタC2(乱数2、0〜13)、中停止図柄決定用カウンタC3(乱数3、0〜13)、右停止図柄決定用カウンタC4(乱数4、0〜13)の3つが設けられている。
左停止図柄決定用カウンタC2は、左図柄の図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC2が14になる場合は0に書き換えられる。中停止図柄決定用カウンタC3は、中図柄の図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、左停止図柄決定用カウンタC2が0にされる毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC3が14になる場合は0に書き換えられる。右停止図柄決定用カウンタC4は、右図柄の図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、中停止図柄決定用カウンタC3が0にされる毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC4が14になる場合は0に書き換えられる。このようにすることで、左・中・右図柄の同期を防止することが可能となる。
リーチ判定用カウンタC5(乱数5、0〜11)は、特別図柄の組合せをはずれ図柄とする場合にリーチはずれとするか否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、3の場合がリーチはずれ、確率1/12)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC5が12になる場合は0に書き換えられる。
リーチ図柄態様決定用カウンタC6(乱数6、0〜62)は、特別図柄の組合せをリーチはずれとする場合に、中図柄表示部9の停止する特別図柄を、左図柄表示部8及び右図柄表示部10の停止する同一の特別図柄のプラスマイナス1とする(後に述べるが、本実施形態では左図柄表示部8、中図柄表示部9及び右図柄表示部10に表示される各々の特別図柄が1〜14の順にスクロール表示されるようになっており、例えば左図柄表示部8及び右図柄表示部10の停止した特別図柄が3であったときには、中図柄表示部9の停止する特別図柄を4(プラス1)または2(マイナス1)とすること、以下、このような中図柄表示部9の停止する特別図柄をプラスマイナス1図柄ともいう)か否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、0〜19の場合がプラスマイナス1図柄のリーチはずれ、確率20/63)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC6が63になる場合は0に書き換えられる。
大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)は、特別図柄の組合せとして大当り図柄を作成する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC7が14になる場合は0に書き換えられる。
変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)は、特別図柄の組合せを大当りまたはリーチはずれとする場合に、上記したリーチアクションとして何れの変動パターンを採用するかを抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC8が52になる場合は0に書き換えられる。
確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)は、大当り図柄として後述する特定大当図柄が確定表示されて大当り確率が上昇(後に詳述するが、確率1/63)している場合に、毎回のスロットゲームを実行するこことなる始動入賞装置11への遊技球の入賞に係わり、この入賞した遊技球が孔55A、55B、55Cの何れを通過したかに基づいて、この上昇している大当り確率を通常の大当り確率に転落させるか否かの抽選(以下、単に転落抽選ともいう)をする乱数カウンタ(後に詳述するが通常時23(孔55Aを遊技球が通過した場合)または23、123(孔55Bを遊技球が通過した場合)または23、73、123、173(孔55Cを遊技球が通過した場合)が転落、確率はそれぞれ1/200、1/100、1/50)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC9が200になる場合は0に書き換えられる。
当り判定用カウンタC10(乱数10、0〜30)は、普通図柄を当りとするか否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、通常時0〜9の場合が当り、確率10/31)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC10が31になる場合は0に書き換えられる。
はずれ図柄決定用カウンタC11(乱数11、0〜8)は、普通図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC11が9になる場合は0に書き換えられる。
図6に戻ってCPU102は、ステップS20の乱数更新処理を終えると、ステップS30の普通遊技処理に移行する。図8は、普通遊技処理(ステップS30)を示すフローチャートである。普通遊技処理は、ステップS450の作動ゲート通過処理とステップS500の普通図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS450の作動ゲート通過処理から説明する。
図9は、作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。この作動ゲート通過処理が開始されると、CPU102は、普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出(作動ゲート検出センサ121の作動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS452)、遊技球を検出していない場合には(ステップS452にてNO)、この作動ゲート通過処理を終了してステップS500の普通図柄遊技処理(図11)に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS452にてYES)、CPU102は、ステップS454の処理に移行してカウンタAの値が5未満か否かを判定する。このカウンタAは、保留LED26(図2参照)の保留記憶数(通過保留球数)を記憶するために主制御回路44に設定されたカウンタであり、作動ゲート検出センサ121が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
そして、ステップS454の処理でNO、即ちカウンタAが5以上の値のときには、CPU102は、この作動ゲート通過処理を終了する。一方、ステップS454の処理でYES、即ちカウンタAが0〜4の値のときには、ステップS456の処理へ移行して、CPU102は、上記した作動信号を基に、カウンタAの値をインクリメント(1加算)し、次に、ステップS458へ移行して、乱数取得処理を実行する。CPU102は、ステップS458の乱数取得処理に移行すると、上記したカウンタC10、C11の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS458の乱数取得処理を終了すると、CPU102は、ステップS464の保留LED点灯制御処理へ移行する。
図10は、保留LED点灯制御処理(ステップS464)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED点灯制御処理が実行されると、まずステップS466の処理にて、カウンタAの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS466にてNO)、即ちカウンタAの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理を終了する。一方、ステップS466の処理にてYES、即ちカウンタAの値が2以上であった場合には、ステップS468の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED26a、26b、26c、26d(図2参照)のうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して点灯し、この保留LED点灯制御処理を終了する。
図11は、普通図柄遊技処理(ステップS500)を示すフローチャートである。CPU102は、この普通図柄遊技処理が実行されると、まずステップS501の処理にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(ステップS501にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この普通図柄遊技処理を終了してメイン遊技処理(図6)のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS501の処理にて、カウンタAの値が1以上の場合(ステップS501にてYES)には、CPU102は、ステップS502の処理へ移行して当りフラグF4に値をセットする。
主制御回路44には、当りフラグF4が設定されるようになっており(後述する図19参照)、この当りフラグF4は、電源投入時には0がセットされている。そして、上記したステップS458の乱数取得処理において、当り判定用カウンタC10(乱数10、0〜30)の取得数値が0〜9の場合には、CPU102は、当りフラグF4に1をセットする。なお、当り判定用カウンタC10の取得数値が0〜9でなければ、即ち10〜30の場合には、当りフラグF4は0のままとなる。従い、この場合の当り確率は10/31、はずれの確率は20/31となる。CPU102は、ステップS502の当りフラグF4セットの処理を終了すると、ステップS503の普通図柄決定処理に移行する。
図12は、はずれ図柄決定用カウンタC11(0〜8)の乱数値と普通図柄(7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18に表示される一桁の普通図柄)との関係を示す説明図である。CPU102は、ステップS503の普通図柄決定処理に移行すると、普通図柄表示装置18に確定表示される普通図柄を決定する。CPU102は、当りフラグF4に1がセットされていれば(当りである場合)、当り図柄としての数字図柄「7」を決定する。一方、当りフラグF4に0がセットされていれば、図12に示すはずれ図柄決定用カウンタC11(0〜8)の取得数値に対応したはずれ図柄(例えばC11=2であれば「2」)を決定し、ステップS503の普通図柄決定処理を終了し、ステップS504の普通図柄制御処理へ移行する。
図13は、普通図柄制御処理(ステップS504)を示すフローチャートである。CPU102は、この普通図柄制御処理が実行されると、まずステップS506の処理にて、普通図柄変動表示処理を実行する。このステップS506の普通図柄変動表示処理では、上記したステップS503の普通図柄決定処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18に変動表示後確定表示するために、CPU102は、次のような伝送データを出力する。
即ち、この伝送データは、主制御回路44から表示制御回路111に出力されるものであって、7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18に表示される一桁の普通図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして2個のコマンドが送信されるように規定されている。この2個のコマンドは、まず普通図柄の変動開始と普通図柄の停止図柄を指定する普通図柄指定コマンドが送信され、次に普通図柄の停止を指定する普通図柄停止指定コマンドが、上記普通図柄指定コマンドが送信されてから時間tが経過したときに送信されるように構成されている。従って、この時間tが普通図柄の変動時間、即ち普通図柄表示装置18に普通図柄が変動を開始してから停止するまでの時間となる。なお、この普通図柄変動時間tは30秒が設定されるようになっている。
上記普通図柄指定コマンドは、普通図柄(0〜9)に対応して10種類が用意されており、停止図柄(確定図柄)の指示を行う。上記普通図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、普通図柄の停止タイミングを指示する。以上の普通図柄指定コマンド及び普通図柄停止指定コマンドが主制御回路44から送信され、表示制御回路111に受信されることで、普通図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が普通図柄表示装置18によって表示される。
ステップS506の普通図柄変動表示処理を終えると、CPU102は、ステップS508の処理へ移行して、上記した普通図柄変動時間tがタイムアップ(t=0)したか否かを判定する。そして、ステップS508の処理にてNO、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPU102は、この普通図柄制御処理(ステップS504)を終了してステップS512の処理へ移行する。一方、ステップS508の処理にてYES、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS510の普通図柄確定表示の処理へ移行する。
ステップS510へ移行すると、CPU102は、上記したようにステップS503の普通図柄決定処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18に確定表示する処理を実行する。そして、ステップS510の処理を終えると、CPU102は、この普通図柄制御処理を終了してステップS512の処理へ移行する。
ステップS512の処理へ移行すると、CPU102は、ここで普通図柄表示装置18に普通図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS512にてNO)には、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了する。一方、ステップS512の処理にて、普通図柄表示装置18に普通図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS512にてYES)には、CPU102は、ステップS514の処理へ移行し、ここで当りフラグF4の値が1か否かを判定し、1の場合(ステップS514にてYES)には、ステップS516へ移行して始動入賞装置開放処理を実行する。
ステップS516へ移行すると、CPU102は、図14に示す始動入賞装置開放処理を実行する。図14は、始動入賞装置開放処理(ステップS516)を示すフローチャートである。CPU102は、この始動入賞装置開放処理が実行されると、まずステップS518の処理にて、ソレノイド107を駆動制御して始動入賞装置11の可動翼片51a、51bを開放する。そして、ステップS520の処理へ移行して、CPU102は、設定されている始動入賞装置開放時間STがタイムアップ(ST=0)したか否かを判定する。従って、この時間STが始動入賞装置11の開放時間、即ち始動入賞装置11が羽根を開放してから閉口するまでの時間となる。なお、この始動入賞装置開放時間STは0.2秒が設定されるようになっている。そして、ステップS520の処理にてNO、即ち始動入賞装置開放時間STがタイムアップしていないと判定された場合には、CPU102は、ステップS522の処理へ移行して、カウンタGの値が6以上か否かを判定する。
このカウンタGは、開放された始動入賞装置11の可動翼片51a、51bが始動入賞装置開放時間STが経過して閉口するまでに、始動入賞装置11に入賞した遊技球の数をカウントするために主制御回路44に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ123が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
そして、ステップS522の処理にてNO、即ちカウンタGの値が6未満と判定されたときには、この始動入賞装置開放処理を終了してステップS528の処理に移行する。一方、ステップS520の処理またはステップS522の処理にてYESと判定された場合、即ち始動入賞装置開放時間STがタイムアップしたと判定された場合またはカウンタGの値が6以上と判定されたときには、ステップS524の処理へ移行して、CPU102は、ソレノイド107を駆動制御して始動入賞装置11の可動翼片51a、51bを閉口する。そして、ステップS525の処理へ移行して、CPU102は、カウンタGの値を0にセットし、ステップS526の処理へ移行して、当りフラグF4の値を0にセットし、この始動入賞装置開放処理(ステップS516)を終了してステップS528の処理に移行する。
ステップS528の処理に移行すると、CPU102は、当りフラグF4の値が0か否か、即ち所定の始動入賞装置開放処理(ステップS516)が全て終了したか否かを判定し、当りフラグF4の値が0でない場合(ステップS528にてNO)、即ち1の場合には、所定の始動入賞装置開放処理が全て終了していないと判定し、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了する。一方、当りフラグF4の値が0の場合(ステップS528にてYES)には、CPU102は、所定の始動入賞装置開放処理が全て終了したと判定し、ステップS530の処理へ移行する。また、上記ステップS514の処理にて、当りフラグF4の値が1でない場合(ステップS514にてNO)、即ち当りフラグF4の値が0の場合には、CPU102は、ステップS530の処理へ移行する。ステップS530の処理へ移行すると、CPU102は、上記したステップS456の処理(図9)にてインクリメント(1加算)されたカウンタAの値をディクリメント(1減算)し、ステップS532の処理へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
図15は、保留LED消灯制御処理(ステップS532)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED消灯制御処理が実行されると、まずステップS534の処理にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、カウンタAの値が1以上でない場合(ステップS534にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理を終え、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了してメイン遊技処理(図6)のステップS40の処理へ移行する。一方、ステップS534の処理にてYES、即ちカウンタAの値が1以上であった場合には、ステップS536の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED26a、26b、26c、26dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED消灯制御処理を終える。
図6に戻り、普通遊技処理(ステップS30)を終えると、CPU102は、ステップS40へ移行して特別遊技処理を実行する。図16は、特別遊技処理を示すフローチャートである。特別遊技処理は、ステップS300の始動入賞装置入賞処理とステップS317の特別図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS300の始動入賞装置入賞処理から説明する。
図17は、始動入賞装置入賞処理を示すフローチャートである。この始動入賞装置入賞処理が開始されると、CPU102は、始動入賞装置11へ入賞した遊技球を検出(始動入賞検出センサ116の始動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS302)、遊技球を検出していない場合には(ステップS302にてNO)、この始動入賞装置入賞処理を終了してステップS317の特別遊技処理に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS302にてYES)、ステップS303の処理に移行してカウンタBの値が5未満か否かを判定する。このカウンタBは、上記したカウンタAと同様なもので、保留LED25の保留記憶数(保留球数)を記憶するために主制御回路44に設定されたカウンタであり、始動入賞検出センサ116が始動入賞装置11へ入賞した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
そして、ステップS303の処理でNO、即ちカウンタBが5以上の値のときには、この始動入賞装置入賞処理を終了する。一方、ステップS303の処理でYES、つまりカウンタBが0〜4の値のときには、ステップS308の処理へ移行して、CPU102は、上記した始動信号を基に、カウンタBの値をインクリメント(1加算)し、ステップS310へ移行して、乱数取得処理を実行する。CPU102は、ステップS310の乱数取得処理に移行すると、上記した各カウンタC1〜C11のうち、カウンタC1、C5、C6、C8及びC9の現在値を乱数値としてそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。
ここで、CPU102は、確変転落判定用カウンタC9の乱数値については、孔通過検出センサ124A、124B、124Cの検出信号と対応づけてRAM104の取得数値記憶エリアに格納するようになっている。即ち、この始動入賞装置入賞処理においては、始動入賞装置11へ入賞した遊技球を始動入賞検出センサ116により検出し、この遊技球を検出したタイミング基づいて、CPU102は、ステップS310の乱数取得処理によりカウンタC1、C5、C6、C8及びC9の乱数値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納するのであるが、確変転落判定用カウンタC9の乱数値については、当該始動入賞装置11へ入賞した遊技球が何れの孔55A、55B、55Cを通過したかが判るように、孔通過検出センサ124A、124B、124Cの検出信号と対応づけてRAM104の取得数値記憶エリアに格納するのである。そしてステップS310の乱数取得処理を終了すると、CPU102は、ステップS312へ移行して、保留LED点灯制御処理を実行する。
図18は、保留LED点灯制御処理(ステップS312)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED点灯制御処理が実行されると、まずステップS601の処理にて、カウンタBの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS601にてNO)、即ちカウンタBの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理を終了してステップS317の特別図柄遊技処理を実行する。一方、ステップS601の処理にてYES、即ちカウンタBの値が2以上であった場合には、ステップS603の処理へ移行して、CPU102は、確変フラグF7に0がセットされているか否かを判定する。ここで、図19を参照しながら主制御回路44に設定される主要なフラグについて説明する。
図19は、主制御回路44における主要なフラグの一覧図である。図19に示すように、主要なフラグは全部で7種類あり、これら各フラグは、電源投入時には0がセットされている。F1、F2及びF3は大当りフラグ、リーチフラグ及びリーチ態様フラグであり、これらのフラグは、後述するステップS345の処理にて大当り判定用カウンタC1、リーチ判定用カウンタC5、リーチ図柄態様決定用カウンタC6の値に基づいて、今回のスロットゲームの結果を大当り、リーチ、プラスマイナス1図柄となるリーチにすると判定した場合に1がセットされる。F4は当りフラグであり、このフラグは、ステップS502の処理にて当り判定用カウンタC10の値に基づいて1がセットされるもので、上記した通りである。
F5は確変保証フラグであり、このフラグは、後述するステップS430の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて1がセットされ、その後ステップS627の処理にて大当り遊技終了後に実行されるスロットゲームが大当り遊技終了前の保留球によるものではない場合に0がセットされるもので、つまり確変保証フラグF5は、後述する特定大当図柄による大当り遊技の終了後から、大当り遊技終了前に発生した保留球(通常、最大の4個)に係わるスロットゲームが全て消化されるまでの期間1がセットされるようになっており、この期間は転落抽選は実行されず、大当り確率は高確率に保証されることになる。
F6は交換フラグであり、このフラグは、大当り確率が上昇して高確率になっている場合において、上記したように最も通過し難い孔55Aに、始動入賞装置11に入賞した遊技球が3回連続で落下したとき、後述するステップS637またはステップS641の処理にてその値が1または0に変化するもので、つまり交換フラグF6に0がセットされている場合は、後述する転落抽選の確率は、遊技球が孔55A、55B、55Cを通過したときでそれぞれ1/200、1/100、1/50となり、一方交換フラグF6に1がセットされている場合は、転落抽選の確率は、遊技球が孔55A、55B、55Cを通過したときでそれぞれ1/50、1/100、1/200となる。即ち交換フラグF6の値が変化すると、最も通過し難い孔55Aの転落抽選の確率と最も通過し易い孔55Cの転落抽選の確率とが交換されることになり、遊技者にとっては交換フラグF6に1がセットされていると、転落抽選に当選する確率が低くなり有利となる。
F7は確変フラグであり、このフラグは、後述するステップS428の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて1がセットされるもので、つまり確変フラグF7に1がセットされているときは大当り確率が高確率になっていることを示すものである。
図18に戻って、ステップS603の処理にて、確変フラグF7に0がセットされているか否か、即ち大当り確率が上昇しているか否かを判定し、ステップS603の処理にてYES、即ち大当り確率が上昇しておらず転落抽選が実行されていない場合には、ステップS607の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つを、ランプ制御回路37を駆動して遊技球が孔55A、55B、55Cの何れを通過したかにかかわらず赤色点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了する。
一方、ステップS603の処理にてNO、即ち大当り確率が上昇しており転落抽選が実行されている場合には、ステップS609の処理へ移行して、CPU102は、今回の上記ステップS308の処理でカウンタBの値をインクリメント(1加算)させることになった始動入賞装置11へ入賞した遊技球が孔55Aを通過していたか否かを判定する。そしてステップS609の処理にてYES、即ち遊技球が孔55Aを通過していた場合には、ステップS611の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つを、ランプ制御回路37を駆動して青色点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了する。
一方、ステップS609の処理にてNO、即ち遊技球が孔55Aを通過していなかった場合には、ステップS613の処理へ移行して、CPU102は、今回の上記ステップS308の処理でカウンタBの値をインクリメント(1加算)させることになった始動入賞装置11へ入賞した遊技球が孔55Bを通過していたか否かを判定する。そしてステップS613の処理にてYES、即ち遊技球が孔55Bを通過していた場合には、ステップS615の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つを、ランプ制御回路37を駆動して緑色点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了する。
一方、ステップS613の処理にてNO、即ち遊技球が孔55Bを通過していなかった場合には、ステップS617の処理へ移行して、CPU102は、今回の上記ステップS308の処理でカウンタBの値をインクリメント(1加算)させることになった始動入賞装置11へ入賞した遊技球は孔55Cを通過していたと判定し、ステップS617の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つを、ランプ制御回路37を駆動して黄色点灯し、この保留LED点灯制御処理(ステップS312)を終了する。
つまり、このステップS312の保留LED点灯制御処理においては、大当り確率が上昇しておらず転落抽選が実行されていない通常の遊技状態(大当り遊技中も含む)である場合に保留球が発生するときは、当該始動入賞装置11へ入賞した遊技球が孔55A、55B、55Cの何れを通過したかには関係なく保留LED25を赤色点灯し、これにより遊技者に、現在の遊技状態は通常の遊技状態である旨を報知する。一方、大当り確率が上昇しており転落抽選が実行されている遊技状態(以下、転落抽選遊技状態ともいう)である場合に保留球が発生するときは、当該始動入賞装置11へ入賞した遊技球が孔55A、55B、55Cの何れを通過したかによって保留LED25の点灯色を赤色以外のそれぞれ異なる色に点灯し、これにより遊技者に、現在の遊技状態は転落抽選遊技状態である旨を報知すると共に、発生した保留球の転落抽選の当選の信頼度を併せて報知する。
しかして、上記したように転落抽選の当選確率は、通常(交換フラグF6に0がセットされている場合)、遊技球が孔55A、55B、55Cを通過したときでそれぞれ1/200、1/100、1/50であるので、保留LED25が青色点灯しているときは転落抽選の当選確率が低く、従って遊技者にとって信頼度が高く有利となる。また、保留LED25が黄色点灯しているときは転落抽選の当選確率が高く、従って遊技者にとって信頼度が低く不利となり、保留LED25が緑色点灯しているときは転落抽選の当選確率はその中間となり、従って遊技者にとって信頼度もその中間となる。即ち遊技者は、転落抽選が実行されている場合には、保留球の点灯色により、その保留球の転落抽選の当選の信頼度が判ることになる。なお各孔55A、55B、55Cに設定されている転落抽選の確率(1/200、1/100、1/50)は、特別図柄表示装置6の画像表示部30の所定領域に表示し、予め遊技者が判るようにしておいても良い。
始動入賞装置入賞処理(ステップS300)を終了しステップS317に移行すると、CPU102は、図20に示す特別遊技処理を実行する。図20は、特別図柄遊技処理(ステップS317)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄遊技処理が実行されると、まずステップS318の処理にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、カウンタBの値が1以上でない場合(ステップS318にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この特別図柄遊技処理を終了してメイン遊技処理(図6)のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS318の処理にて、カウンタBの値が1以上の場合(ステップS318にてYES)には、ステップS320の確変保証表示処理へ移行する。
図21は、確変保証表示処理(ステップS320)を示すフローチャートである。CPU102は、この確変保証表示処理が実行されると、まずステップS619の処理にて、後述するステップS430の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変保証フラグF5に1がセットされているか否かを判定し、ステップS619の処理にてNO、即ち確変保証フラグF5に0がセットされている場合には、この確変保証表示処理を終了してステップS325の転落抽選確率変更処理へ移行する。一方、ステップS619の処理にてYES、即ち確変保証フラグF5に1がセットされている場合には、ステップS621の処理へ移行して、CPU102は、今回の大当り遊技後に実行するスロットゲームが、大当り遊技終了前の保留LED25が赤色点灯している保留球によるものか否かを判定する。
そしてステップS621の処理にてYES、即ち今回実行するスロットゲームが大当り遊技終了前の保留球によるものである場合には、ステップS623の処理へ移行して、CPU102は、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「保証」と表示させる。ここで遊技状態表示装置24a、24bは、上記したステップS10の初期化処理においては、遊技状態が通常の遊技状態である旨を遊技者に報知するため、電源投入時にはそれぞれ「通常」「通常」と表示されるようになっている。従って、このステップS623の処理では、遊技状態表示装置24aの表示を「通常」から大当り確率が高確率に上昇していることを意味する「確変」に、遊技状態表示装置24bの表示を「通常」から転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることを意味する「保証」にそれぞれ切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。
そしてステップS623の処理を終えると、CPU102は、ステップS625の処理へ移行して、表示制御回路111に確変保証演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、この大当り遊技終了前に発生した保留球に係わるスロットゲームが全て消化されるまでの期間、転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることが保証されていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この確変保証演出表示については後に詳述する。従って、このステップS623及びステップS625の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの表示及び確変保証演出表示により、大当り遊技終了直後の保留球によって再び大当り(所謂数珠繋ぎ連チャン)になる可能性が高まっていることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS625の処理を終えると、CPU102は、この確変保証表示処理を終了する。
一方、ステップS621の処理にてNO、即ち今回実行するスロットゲームが大当り遊技終了前の保留球によるものでない場合、換言すれば大当り遊技後において大当り遊技終了前に発生した保留球に係わるスロットゲームが全て消化された場合には、ステップS627の処理へ移行して、CPU102は、確変保証フラグF5に0をセットし、ステップS629の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「ノーマル」と表示させる。
ここで遊技状態表示装置24a、24bには、上記したステップS623の処理によりそれぞれ「確変」「保証」と表示されているので、従って、このステップS629の処理では、遊技状態表示装置24aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置24bの表示を「保証」から通常の転落抽選が行われていることを意味する「ノーマル」に切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。なお発生する可能性は極めて低いが、仮に大当り遊技終了後において大当り遊技終了前の保留球が発生しなかった場合には、ステップS621の処理にてYESとなることはなく、従ってステップS629の処理では、遊技状態表示装置24aの表示を「通常」から「確変」に、遊技状態表示装置24bの表示を「通常」から「ノーマル」にそれぞれ切り替え表示することになる。
そしてステップS629の処理を終えると、CPU102は、ステップS631の処理へ移行して、表示制御回路111に転落抽選開始演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、大当り確率を高確率から転落させる抽選が開始されることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この転落抽選開始演出表示については後に詳述する。従って、このステップS629及びステップS631の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの表示及び転落抽選開始演出表示により、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率に保証されている期間が終了し、今回のスロットゲームから転落抽選が開始されることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS631の処理を終えると、CPU102は、この確変保証表示処理を終了する。
確変保証表示処理を終えると、CPU102は、ステップS325の転落抽選確率変更処理に移行する。図22は、転落抽選確率変更処理(ステップS325)を示すフローチャートである。CPU102は、この転落抽選確率変更処理が実行されると、まずステップS633の処理にて、後述するステップS428の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変フラグF7に1がセットされているか否かを判定し、ステップS633の処理にてNO、即ち確変フラグF7に0がセットされている場合には、この転落抽選確率変更処理を終了してステップS331の確変転落処理へ移行する。
一方、ステップS633の処理にてYES、即ち確変フラグF7に1がセットされている場合には、ステップS634の処理へ移行して、CPU102は、今回のスロットゲームが、最も通過し難い孔55Aに始動入賞装置11に入賞した遊技球が連続で3個通過したときの当該3個目の遊技球に対応して実行されたものか否かを判定する。そしてステップS634の処理にてNOの場合には、CPU102は、この転落抽選確率変更処理を終了し、一方ステップS634の処理にてYESの場合には、ステップS635の処理へ移行して、交換フラグF6に1がセットされているか否かを判定する。
そして交換フラグF6に0がセットされておりステップS635の処理にてNOとなった場合、即ち転落抽選の確率が孔55A、55B、55Cでそれぞれ1/200、1/100、1/50に設定されており、遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「ノーマル」と表示されている場合には、ステップS637の処理へ移行して、CPU102は、交換フラグF6に1をセットし、ステップS638の処理へ移行して、上記したステップS20の乱数更新処理にて更新する確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)の内容を変更し、孔55A、55Cの転落抽選の確率を交換しそれぞれ1/50、1/200に設定変更する。これは、転落抽選の確率が1/200から1/50に設定変更されるときは(孔55Aの転落抽選の確率)、上記した0〜199で構成された確変転落判定用カウンタC9のうち、当選する乱数の値を23から23、73、123、173に変更し、一方転落抽選の確率が1/50から1/200に設定変更されるときは(孔55Cの転落抽選の確率)、同様に0〜199で構成された確変転落判定用カウンタC9のうち、当選する乱数の値を23、73、123、173から23に変更することで行う。
しかして、この変更された孔55A、55Cの転落抽選の確率設定は、遊技機1の電源投入時とは異なっており、即ち大当り確率が上昇し転落抽選が開始された時とは異なっている。つまり、このステップS638の処理により、最も遊技球が落下し難い孔55Aの転落抽選の確率が上昇し、一方最も遊技球が落下し易い孔55Cの転落抽選の確率が低下して転落抽選が開始された時とは異なる状態に変更されるので、従い遊技者にとって転落抽選に当選する確率が低くなり有利となる。
そしてステップS638の処理を終えると、CPU102は、ステップS639の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「スペシャル」と表示させる。つまり、このステップS639の処理では、遊技状態表示装置24aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置24bの表示を通常の転落抽選が行われていることを意味する「ノーマル」から、特別な遊技者にとって有利となる転落抽選が行われていることを意味する「スペシャル」に切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。
そしてステップS639の処理を終えると、CPU102は、ステップS640の処理へ移行して、表示制御回路111に転落確率低下演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が低下していることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この転落確率低下演出表示については後に詳述する。従って、このステップS639及びステップS640の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの表示及び転落確率低下演出表示により、大当り確率が高確率に上昇して、大当り確率を高確率から転落させる抽選が実行されているときに、落下し難い55Aに遊技球が3回連続で落下したことにより、今回のスロットゲームからこの転落抽選に当選する確率が低下し大当りになる可能性が高まることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS640の処理を終えると、CPU102は、この転落抽選確率変更処理を終了する。
一方、交換フラグF6に1がセットされておりステップS635の処理にてYESとなった場合、即ち転落抽選の確率が孔55A、55B、55Cでそれぞれ1/50、1/100、1/200に設定されており、遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「スペシャル」と表示されている場合には、ステップS641の処理へ移行して、CPU102は、交換フラグF6に0をセットし、ステップS642の処理へ移行して、孔55A、55Cの転落抽選の確率を交換しそれぞれ1/200、1/50に設定変更する。この設定変更は、上記したステップS638の処理と同様に確変転落判定用カウンタC9の値を変更することで行うもので、ここでの詳しい説明は省略する。
しかして、この変更された孔55A、55Cの転落抽選の確率設定は、遊技機1の電源投入時と同じで、即ち大当り確率が上昇し転落抽選が開始された時と同じとなる。つまり、このステップS642の処理により、最も遊技球が落下し難い孔55Aの転落抽選の確率が低下し、一方最も遊技球が落下し易い孔55Cの転落抽選の確率が上昇して転落抽選が開始された時と同じ状態に戻ってしまうので、従い遊技者にとって転落抽選に当選する確率が高くなり不利となる。
そしてステップS642の処理を終えると、CPU102は、ステップS643の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「ノーマル」と表示させる。つまり、このステップS643の処理では、遊技状態表示装置24aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置24bの表示を特別な遊技者にとって有利となる転落抽選が行われていることを意味する「スペシャル」から、通常の転落抽選が行われていることを意味する「ノーマル」に切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。
そしてステップS643の処理を終えると、CPU102は、ステップS645の処理へ移行して、表示制御回路111に転落確率上昇演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が上昇して通常の状態に戻っていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この転落確率上昇演出表示については後に詳述する。従って、このステップS643及びステップS645の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの表示及び転落確率上昇演出表示により、大当り確率が高確率に上昇して、大当り確率を高確率から転落させる抽選が実行されているときに、落下し難い55Aに遊技球が3回連続で落下したことにより、今回のスロットゲームからこの転落抽選に当選する確率が上昇して通常の状態に戻り、大当り確率が高確率から転落してしまう可能性が高まることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS645の処理を終えると、CPU102は、この転落抽選確率変更処理を終了する。
図20に戻り、転落抽選確率変更処理を終えると、CPU102は、ステップS331の確変転落処理に移行する。図23は、確変転落処理(ステップS331)を示すフローチャートである。CPU102は、この確変転落処理が実行されると、まずステップS647の処理にて、後述するステップS428の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変フラグF7に1がセットされているか否かを判定し、ステップS647の処理にてNO、即ち確変フラグF7に0がセットされている場合には、この確変転落処理を終了してステップS345の処理へ移行する。
一方、ステップS647の処理にてYES、即ち確変フラグF7に1がセットされている場合には、ステップS649の処理へ移行して、CPU102は、後述するステップS430の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変保証フラグF5に0がセットされているか否かを判定し、ステップS649の処理にてNO、即ち確変保証フラグF5に1がセットされており転落抽選を行わない期間である場合には、この確変転落処理を終了する。一方、ステップS649の処理にてYES、即ち確変保証フラグF5に0がセットされており転落抽選を実行する期間である場合には、ステップS651の処理へ移行して、CPU102は、通過孔別抽選処理を実行する。
図24は、通過孔別抽選処理(ステップS651)を示すフローチャートである。CPU102は、この通過孔別抽選処理が実行されると、まずステップS653の処理にて、今回のスロットゲームが孔55Bを通過した遊技球に起因して実行されたものか否かを判定する。そしてステップS653の処理にてYESの場合には、ステップS655の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS310の乱数取得処理において取得した確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)の値に基づいて大当り確率を高確率から転落させる判定を所定の確率にて実行する。
ここで、このステップS655の処理の判定に用いられる転落確率は、ステップS653の処理にてYESの場合(遊技球が孔55Bを通過したことに起因する場合)には、上記したように確変転落判定用カウンタC9の値は23、123が当選となり、1/100が適用されるようになっている。ステップS655の処理を終えると、CPU102は、この通過孔別抽選処理を終了してステップS669の処理へ移行する。
一方、ステップS653の処理にてNOの場合には、ステップS657の処理へ移行して、CPU102は、今回のスロットゲームが孔55Aを通過した遊技球に起因して実行されたものか否かを判定する。そしてステップS657の処理にてYESの場合には、ステップS659の処理へ移行して、CPU102は、ここで交換フラグF6に0がセットされているか否かを判定する。そしてステップS659の処理にてYES、即ち交換フラグF6に0がセットされており遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「ノーマル」と表示されている場合には、ステップS661の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS310の乱数取得処理において取得した確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)の値に基づいて大当り確率を高確率から転落させる判定を所定の確率にて実行する。
ここで、このステップS661の処理の判定に用いられる転落確率は、ステップS657の処理にてYESの場合(遊技球が孔55Aを通過したことに起因する場合)及びステップS659の処理にてYESの場合(交換フラグF6に0がセットされている場合)には、上記したように確変転落判定用カウンタC9の値は23が当選となり、1/200が適用されるようになっている。つまりこれは、上記した転落抽選確率変更処理のステップS642の処理、或いは遊技機1の電源投入時の初期化処理(ステップS10)にて設定された転落確率である。ステップS661の処理を終えると、CPU102は、この通過孔別抽選処理を終了する。
一方、ステップS659の処理にてNO、即ち交換フラグF6に1がセットされており遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「スペシャル」と表示されている場合には、ステップS663の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS310の乱数取得処理において取得した確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)の値に基づいて大当り確率を高確率から転落させる判定を所定の確率にて実行する。
ここで、このステップS663の処理の判定に用いられる転落確率は、ステップS657の処理にてYESの場合(遊技球が孔55Aを通過したことに起因する場合)及びステップS659の処理にてNOの場合(交換フラグF6に1がセットされている場合)には、上記したように確変転落判定用カウンタC9の値は23、73、123、173が当選となり、1/50が適用されるようになっている。つまりこれは、上記した転落抽選確率変更処理のステップS638の処理にて設定された転落確率である。ステップS663の処理を終えると、CPU102は、この通過孔別抽選処理を終了する。
一方、ステップS657の処理にてNOの場合には、CPU102は、今回のスロットゲームが孔55Cを通過した遊技球に起因して実行されたものとし、ステップS665の処理へ移行して、ここで交換フラグF6に0がセットされているか否かを判定する。そしてステップS665の処理にてYES、即ち交換フラグF6に0がセットされており遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「ノーマル」と表示されている場合には、ステップS667の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS310の乱数取得処理において取得した確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)の値に基づいて大当り確率を高確率から転落させる判定を所定の確率にて実行する。
ここで、このステップS667の処理の判定に用いられる転落確率は、ステップS657の処理にてNOの場合(遊技球が孔55Cを通過したことに起因する場合)及びステップS665の処理にてYESの場合(交換フラグF6に0がセットされている場合)には、上記したように確変転落判定用カウンタC9の値は23、73、123、173が当選となり、1/50が適用されるようになっている。つまりこれは、上記した転落抽選確率変更処理のステップS642の処理、或いは遊技機1の電源投入時の初期化処理(ステップS10)にて設定された転落確率である。ステップS667の処理を終えると、CPU102は、この通過孔別抽選処理を終了する。
一方、ステップS665の処理にてNO、即ち交換フラグF6に1がセットされており遊技状態表示装置24a、24bにそれぞれ「確変」「スペシャル」と表示されている場合には、ステップS668の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS310の乱数取得処理において取得した確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)の値に基づいて大当り確率を高確率から転落させる判定を所定の確率にて実行する。
ここで、このステップS668の処理の判定に用いられる転落確率は、ステップS657の処理にてNOの場合(遊技球が孔55Cを通過したことに起因する場合)及びステップS665の処理にてNOの場合(交換フラグF6に1がセットされている場合)には、上記したように確変転落判定用カウンタC9の値は23が当選となり、1/200が適用されるようになっている。つまりこれは、上記した転落抽選確率変更処理のステップS638の処理にて設定された転落確率である。ステップS668の処理を終えると、CPU102は、この通過孔別抽選処理を終了する。
図23に戻り、ステップS651の通過孔別抽選処理を終えると、CPU102は、ステップS669の処理へ移行して、上記したステップS655、ステップS661、ステップS663、ステップS667、ステップS668の処理に基づいて大当り確率を高確率から転落させるか否かを判定する。
そしてステップS669の処理にてNO、即ち今回のスロットゲームにて大当り確率を高確率から転落させないと判定した場合には、CPU102は、この確変転落処理を終了する。一方、ステップS669の処理にてYES、即ち今回のスロットゲームにて大当り確率を高確率から転落させると判定した場合には、CPU102は、ステップS671の処理へ移行して、上記したステップS20の乱数更新処理にて更新する大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容を変更し、後述するステップS426の処理にて上昇させた大当り確率を低下する。これは、大当り確率の上昇時、ステップS20の処理において作成される乱数1は、特別図柄の組合せが大当りとなる抽選確率は5/315であるが、ステップS669の処理にてYESとなったことによって、大当りとなる抽選確率を1/315に低下させる。これは、上記した0〜350で構成された大当り乱数のうち7、33、77、111、222を大当り乱数としていたのを、7のみを大当り乱数に変更することで行う。
そしてステップS671の処理を終えると、CPU102は、ステップS673の処理へ移行して、確変フラグF7に0をセットし、ステップS675の処理へ移行して、交換フラグF6に0をセットする。そしてステップS677の処理へ移行して、CPU102は、遊技状態表示装置24aの表示を「確変」から「通常」に、遊技状態表示装置24bの表示を「ノーマル」または「スペシャル」から「通常」に切り替え表示し、ステップS678の処理へ移行して、ランプ制御回路37を駆動し現時点で点灯している保留LED25の点灯色を全て赤色に変更する。
この理由は、ステップS669の処理にてYESとなり、今回のスロットゲームにて大当り確率を高確率から転落させる時点で、既に始動入賞装置11に入賞した遊技球が孔55A、55B、55Cの何れかを通過して保留LED25が青色、緑色、黄色の何れかに点灯している場合があるからである。つまりこの場合には、青色、緑色、黄色の何れかに点灯している保留LED25に対応する次回以降のスロットゲームでは、転落抽選は実行されないので、従って次回以降のスロットゲームに係わる保留LED25の点灯色を、転落抽選が実行されていないことを示す通常の赤色に変更するのである。なお、この場合、保留LED25を点灯させることになった始動入賞装置11への遊技球の入賞時点で取得した(上記したステップS310の乱数取得処理において取得した)確変転落判定用カウンタC9の乱数値は、RAM104の取得数値記憶エリアからクリアされるようになっている。また、このステップS678の処理が実行されるときに点灯している保留LED25がない場合には、ここでは何も処理されない。
ステップS678の処理を終えると、CPU102は、ステップS679の処理へ移行して、表示制御回路111に確変転落演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、大当り確率が高確率から転落したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この確変転落演出表示については後に詳述する。従って、このステップS677、ステップS678及びステップS679の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの表示、点灯色が赤色に変更された保留LED25及び確変転落演出表示により、大当り確率が高確率から転落したことを認識または予測し、以降、遊技を続行するうえで適正な判断を下すことができるようになるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS679の処理を終えると、CPU102は、この確変転落処理を終了する。
図20に戻り、確変転落処理を終えると、CPU102は、ステップS345の処理へ移行し、ここで大当りフラグF1、リーチフラグF2及びリーチ態様フラグF3にそれぞれ値をセットする。上記したステップS310の乱数取得処理において、大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の取得数値が通常時(F7=0)のときは7、大当り確率が高確率時(F7=1)のときは7、33、77、111、222の場合に、大当りフラグF1に1をセットする。なお、大当り判定用カウンタC1の取得数値がそれ以外であれば、大当りフラグF1は0のままとなる。従い、通常時の大当り確率は1/315、はずれの確率は314/315、高確率時の大当り確率は5/315、はずれの確率は310/315となる。
また、リーチ判定用カウンタC5(乱数5、0〜11)の取得数値が3の場合には、リーチフラグF2に1をセットする。なお、リーチ判定用カウンタC5の取得数値が3でなければ、即ち0〜2及び4〜11の場合には、リーチフラグF2は0のままとなる。従い、この場合のリーチはずれの確率は1/12、非リーチのはずれの確率は11/12となる。
また、リーチ図柄態様決定用カウンタC6(乱数6、0〜62)の取得数値が0〜19の場合には、リーチ態様フラグF3に1をセットする。なお、リーチ図柄態様決定用カウンタC6の取得数値が20〜62の場合には、リーチ態様フラグF3は0のままとなる。従い、この場合の中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄となるリーチはずれの確率は20/63、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄以外となるリーチはずれの確率は43/63となる。CPU102は、ステップS345の処理を終了すると、ステップS346の特別図柄決定処理に移行する。
図25は、特別図柄決定処理(ステップS346)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄決定処理が実行されると、ステップS347にて、大当りフラグF1の値が0か否かを判定する。そして、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS347にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、ステップS353の処理へ移行して、RAM104の所定の記憶エリアに作成され、大当り図柄データが格納されている大当り図柄格納バッファより、該当する大当り図柄データを取得する。
ここで、図26及び図27を用いて、左停止図柄決定用カウンタC2(乱数2、0〜13)、中停止図柄決定用カウンタC3(乱数3、0〜13)、右停止図柄決定用カウンタC4(乱数4、0〜13)及び大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)の乱数値に基づいてはずれ図柄や大当り図柄としての特別図柄(左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示される各々の特別図柄)が作成される場合を説明する。図26及び図27は、各停止図柄決定用カウンタC2、C3、C4及び大当り図柄決定用カウンタC7の乱数値と特別図柄との関係及び特別図柄が各停止図柄決定用カウンタC2、C3、C4及び大当り図柄決定用カウンタC7の乱数値に基づいて作成される過程を示す説明図である。まず、図26(A)(B)(C)及び図27(A)を用いて、特別図柄の組合せとしてはずれ図柄(リーチはずれを含む)が作成される場合を説明する。
左停止図柄決定用カウンタC2(乱数2、0〜13)、中停止図柄決定用カウンタC3(乱数3、0〜13)及び右停止図柄決定用カウンタC4(乱数4、0〜13)は、各々、図26(A)(B)(C)に示すように乱数値0〜13に特別図柄1〜14が対応しており、上記ステップS20の乱数更新処理にて述べたとおりカウントアップされるようになっているが、後に詳述する図6に示すステップS60の乱数更新処理により、メイン遊技処理の残余時間中更新し続ける処理を行うので、従って各々の当該乱数値は4msec毎にランダムな値をとり、その結果、当該乱数値に対応する各々の特別図柄も4msec毎にランダムなデータとして作成される。
そして図27(A)に示すように、4msec毎に左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示されるべく作成された各々の特別図柄のデータは、RAM104の所定の記憶エリアに作成された所定の図柄格納バッファに書き換えられながら記憶されることになる。ここで、特別図柄の組合せとして、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄となるリーチはずれのデータが作成された場合には、プラスマイナス1図柄のリーチ図柄格納バッファに、特別図柄の組合せとして、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄以外となるリーチはずれのデータが作成された場合には、プラスマイナス1図柄以外のリーチ図柄格納バッファに、特別図柄の組合せとして、リーチにならないはずれのデータが作成された場合には、リーチにならないはずれ図柄格納バッファに、各々記憶されるようになっており、特別図柄の組合せとして、図26(D)に示す大当り図柄のデータが作成された場合には、記憶されないようになっている。なお、図27(A)には、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄となるリーチはずれの特別図柄の組合せとして「1、2、1」が、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄以外となるリーチはずれの特別図柄の組合せとして「5、8、5」が、リーチにならないはずれの特別図柄の組合せとして「5、5、1」が一例として各々示されている。
次に、図26(D)及び図27(B)を用いて、特別図柄の組合せとして大当り図柄が作成される場合を説明する。大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)は、図26(D)に示すように乱数値0〜13に特別図柄の組合せとしての大当り図柄「1、1、1」〜「14、14、14」が対応しており、上記ステップS20の乱数更新処理にて述べたとおりカウントアップされるようになっているが、後に詳述する図6に示すステップS60の乱数更新処理により、メイン遊技処理の残余時間中更新し続ける処理を行うので、従って当該乱数値は4msec毎にランダムな値をとり、その結果、当該乱数値に対応する大当り図柄も4msec毎にランダムなデータとして作成される。
そして図27(B)に示すように、4msec毎に左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示されるべく作成された大当り図柄のデータは、RAM104の所定の記憶エリアに作成された大当り図柄格納バッファに書き換えられながら記憶されることになる。なお、図27(B)には、特別図柄の組合せとしての大当り図柄「5、5、5」が一例として示されている。また、大当り図柄のうち奇数のゾロ目の数字図柄(「1、1、1」「3、3、3」「5、5、5」「7、7、7」「9、9、9」「11、11、11」「13、13、13」)は特定大当図柄、それ以外の偶数のゾロ目の数字図柄(「2、2、2」「4、4、4」「6、6、6」「8、8、8」「10、10、10」「12、12、12」「14、14、14」)は通常大当図柄となり、特定大当図柄は、通常大当図柄よりも遊技者にとって更に有利な特典が付与されるようになっている。即ち特定大当図柄が確定表示されると、後述するステップS426の処理にて大当り確率を上昇させる処理が実行されるようになっている。
図25に戻り、つまりステップS353の処理では、CPU102は、大当りフラグF1に1がセットされていれば(大当りである場合)、大当り図柄格納バッファに記憶されている大当り図柄データを読み出し、該読み出した大当り図柄データに対応する大当り図柄を、今回、特別図柄表示装置6の画像表示部30に停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
一方、ステップS347にてYES、即ち大当りフラグF1の値が0の場合には、ステップS348の処理へ移行して、CPU102は、リーチフラグF2の値が0か否かを判定する。そして、リーチフラグF2の値が0の場合(ステップS348にてYES)には、ステップS349の処理へ移行して、CPU102は、リーチにならないはずれ図柄格納バッファに記憶されているはずれ図柄データを読み出し、該読み出したはずれ図柄データに対応するはずれ図柄を、今回、特別図柄表示装置6の画像表示部30に停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
一方、ステップS348にてNO、即ちリーチフラグF2の値が1の場合には、ステップS350の処理へ移行して、CPU102は、リーチ態様フラグF3の値が0か否かを判定する。そして、リーチ態様フラグF3の値が0の場合(ステップS350にてYES)には、ステップS351の処理へ移行して、CPU102は、プラスマイナス1図柄以外のリーチ図柄格納バッファに記憶されているはずれ図柄データを読み出し、該読み出したはずれ図柄データに対応するプラスマイナス1図柄以外のリーチはずれ図柄を、今回、特別図柄表示装置6の画像表示部30に停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
一方、リーチ態様フラグF3の値が0でない場合(ステップS350にてNO)、即ちリーチ態様フラグF3の値が1の場合には、ステップS352の処理へ移行して、CPU102は、プラスマイナス1図柄のリーチ図柄格納バッファに記憶されているはずれ図柄データを読み出し、該読み出したはずれ図柄データに対応するプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄を、今回、特別図柄表示装置6の画像表示部30に停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
そしてステップS349、ステップS351、ステップS352、ステップS353の何れかの処理を終えると、CPU102は、この特別図柄決定処理を(ステップS346)を終了してステップS354の特別図柄制御処理に移行する。 図28は、特別図柄制御処理(ステップS354)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄制御処理が実行されると、ステップS356にて、図29に示す特別図柄変動表示処理を実行する。
図29は、特別図柄変動表示処理(ステップS356)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄変動表示処理が実行されると、ステップS358にて、大当りフラグF1の値が0か否かを判定する。そして、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS358にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、ステップS359の処理へ移行して、CPU102は、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS353にて大当り図柄格納バッファより取得した大当り図柄データに対応する大当り図柄が上記した奇数のゾロ目の数字図柄か否かを、即ち特定大当図柄か否かを判定する。
そして、ステップS359にてYES、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄であった場合には、ステップS360の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン4、変動パターン22、変動パターン32、変動パターン52及び変動パターン62の中から何れかの変動パターンの表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。一方、ステップS359の処理にてNO、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄でない場合(上記した偶数のゾロ目の数字図柄としての通常大当図柄であった場合)には、ステップS361の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン22、変動パターン32、変動パターン52及び変動パターン62の中から何れかの変動パターンの表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
一方、ステップS358の処理にてYES、即ち大当りフラグF1の値が0の場合には、ステップS362の処理へ移行して、CPU102は、リーチフラグF2の値が0か否かを判定する。そして、リーチフラグF2の値が0の場合(ステップS362にてYES)には、即ち今回取得した図柄データが、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS349にてリーチにならないはずれ図柄格納バッファより取得したはずれ図柄データであった場合には、ステップS363の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン1の表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
一方、ステップS362の処理にてNO、即ち大当りフラグF2の値が1の場合には、ステップS364の処理へ移行して、CPU102は、リーチ態様フラグF3の値が0か否かを判定する。そして、リーチ態様フラグF3の値が0の場合(ステップS364にてYES)には、即ち今回取得した図柄データが、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS351にてプラスマイナス1図柄以外のリーチ図柄格納バッファより取得したリーチはずれ図柄データであった場合には、ステップS365の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン21または変動パターン31の表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
一方、ステップS364の処理にてNO、即ちリーチ態様フラグF3の値が1の場合には、つまり今回取得した図柄データが、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS352にてプラスマイナス1図柄のリーチ図柄格納バッファステップより取得したリーチはずれ図柄データであった場合には、ステップS366の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン21、変動パターン31、変動パターン51及び変動パターン61の中から何れかの変動パターンの表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
なお、後述するが、ステップS360、ステップS361、ステップS365及びステップS366の処理において、複数の変動パターンの中から1つの変動パターンを選択するのは、上記ステップS310の乱数取得処理にて取得した変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)の値により決定されるようになっている。
ステップS360、ステップS361、ステップS365またはステップS366の処理を終えると、CPU102は、ステップS372の処理へ移行してLED・ランプ点灯制御処理を実行する。このLED・ランプ点灯制御処理(ステップS372)では、CPU102は、上記したランプ制御回路37を駆動して遊技盤面に配備されているLEDやランプ等を所定の態様で点灯したり点滅したりする制御を実行する。この処理により、特別図柄表示装置6に大当りやリーチに係わる変動パターンが表示されたことを遊技者に報知できると共に、遊技の演出度を向上させることができる。
そして、ステップS372のLED・ランプ点灯制御処理またはステップS363の変動パターン1の表示を指示する処理を終えると、CPU102は、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)を終了してステップS373の処理へ移行する。
ここで、図30を参照して、主制御回路44から変動パターンの表示指示を受けた表示制御回路111が、特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示する特別図柄の変動表示(スロットゲーム)について説明する。図30は、主制御回路44から送信され、特別図柄表示装置6を制御する表示制御回路111が受信する変動パターンの表示指示としての伝送データの説明図である。主制御回路44は、ステップS346の特別図柄決定処理にて決定された特別図柄(停止図柄)をステップS356の特別図柄変動表示処理にて決定された変動パターンを用いて特別図柄表示装置6の左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に変動表示(スクロール表示)後確定表示するために、図31に示す伝送データを出力する。
この伝送データは、主制御回路44から表示制御回路111に出力されるものであって、特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10によって表示される特別図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして5個のコマンドが送信されるように規定されている。この5個のコマンドは、図30の(A)、(B)に示すように、まず変動パターン指定コマンドが送信され、次に左特別図柄指定コマンドが送信され、以後順に右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド、全図柄停止指定コマンドが送信される。
5個のコマンドは、図30にあるように、始めの上記変動パターン指定コマンドが送信されてから、時間T1が経過したときに上記左特別図柄指定コマンドが送信され、上記左特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T2が経過したときに上記右特別図柄指定コマンドが送信され、上記右特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T3が経過したときに上記中特別図柄指定コマンドが送信され、上記変動パターン指定コマンドが送信されてから時間Tが経過したときに上記全図柄停止指定コマンドが送信されるように構成されている。従って、この時間Tが特別図柄の変動時間、即ち特別図柄表示装置6に特別図柄(左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄)が変動を開始してから停止するまでの時間となる。なお、この特別図柄変動時間Tは、通常時には7〜42秒(大当りやリーチになる場合は13〜42秒、それ以外は7秒)が設定されるようになっている。
始めに送信される上記変動パターン指定コマンドは、上記したステップS310の乱数取得処理にて取得した変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)の値と各フラグ(大当りフラグF1、リーチフラグF2及びリーチ態様フラグF3)の現在値に基づいて送出されるもので、上記したように変動パターン1、変動パターン21、変動パターン22、変動パターン31、変動パターン32、変動パターン4、変動パターン51、変動パターン52、変動パターン61及び変動パターン62の10種類が用意されており、全図柄の変動状態(変動パターン及び変動時間)を指示する。これが送信されることによって、特別図柄の変動が開始される。なお、この10種類の変動パターンの内容については後述する。
上記左特別図柄指定コマンドは、上記図26に示した左特別図柄の1〜14に対応して14種類が用意されており、左列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記右特別図柄指定コマンドは、上記図26に示した右特別図柄の1〜14に対応して14種類が用意されており、右列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記中特別図柄指定コマンドは、上記図26に示した中特別図柄の1〜14に対応して14種類が用意されており、中列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記全図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、左列、右列、中列の特別図柄の停止タイミングを指示する。以上の変動パターン指定コマンド、左特別図柄指定コマンド、右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド及び全図柄停止指定コマンドが主制御回路44から送信され、表示制御回路111に受信されることで、特別図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が特別図柄表示装置6の各図柄表示部8、9、10によって表示される。
つまり、特別図柄表示装置6にて表示される特別図柄の変動表示は、各図柄表示部8、9、10が変動開始から停止するまでの時間が各々違っており、変動開始のときには各図柄表示部8、9、10は各々同時に行い、変動を停止するときには、まず左図柄表示部8が停止し、次に右図柄表示部10が停止し、最後に中図柄表示部9が停止するようになっている。そして、大当りやリーチに係わる変動パターンに基づいて、左図柄表示部8と次に右図柄表示部10が停止した段階で、両者が同じ特別図柄となるリーチが出現すると、特別図柄表示装置6の画像表示部30にて、表示制御回路111のCGROM145に記憶したキャラクタ等を使用して遊技者の興趣をそそる様々な演出(リーチアクション)が行われる。
なお、各図柄表示部8、9、10が変動開始から停止するまでの態様は、上記した以外であっても良く、様々な態様が考えられる。例えば、各図柄表示部8、9、10が変動を開始するときに、時間差を設けても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動を停止するとき、同時に停止させても良いし、更に各図柄表示部8、9、10が変動を開始する順序を変えても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動を停止する順序を変えても良い。また、このような様々な態様を混在させ、遊技者に当該変動表示の結果が大当りやリーチになることを予告報知するようにしても良い。このようにすると、変動開始から停止するまでの態様により、遊技者は、今回の変動表示がどのような結果になるか想定でき、遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
また、特別図柄の停止とは、完全に停止している状態以外に、各図柄表示部8、9、10上で、例えば上下に数コマ程度微動している状態(以下、このような状態を「揺れ」とも言う)も含む。つまり、特別図柄の停止とは、特別図柄が完全に停止している状態でなくとも、遊技者がそれを認識できる程度であれば、どのような態様であっても良い。
図28に戻り、ステップS373の処理へ移行すると、CPU102は、上記した特別図柄変動時間T(図30参照)がタイムアップ(T=0)したか否かを判定する。そして、ステップS373の処理にてNO、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPU102は、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了してステップS378の処理へ移行する。一方、ステップS373の処理にてYES、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS374の特別図柄確定表示の処理へ移行する。
ステップS374の処理へ移行すると、CPU102は、上記したようにステップS346の特別図柄決定処理にて決定された特別図柄を特別図柄表示装置6に確定表示する処理を実行し、ステップS375の処理へ移行して、リーチフラグF2の値を0にセットし、ステップS376の処理へ移行して、リーチ態様フラグF3の値を0にセットする。なお、上記ステップS348、ステップS362の処理にてYESと判定されていたとき及び上記ステップS350、ステップS364の処理にてYESと判定されていたときは、CPU102は、ステップS371及びステップS372の処理では、なにも実行しない。ステップS376の処理を終えると、CPU102は、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了する。
ステップS378の処理へ移行すると、CPU102は、ここで特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS378にてNO)には、この特別図柄遊技処理(ステップS317)を終了する。一方、ステップS378の処理にて、特別図柄表示装置6に特別図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS378にてYES)には、ステップS380の処理へ移行し、CPU102は、ここで大当りフラグF1の値が1か否かを判定し、ステップS380にてNO、即ち大当りフラグF1の値が0の場合には、CPU102は、ステップS434の処理へ移行する。一方、大当りフラグF1の値が1の場合(ステップS380にてYES)には、ステップS385へ移行して、CPU102は、図31に示す大当り処理を実行する。
図31は、大当り処理(ステップS385)を示すフローチャートである。CPU102は、この大当り処理(ステップS385)が実行されると、まずステップS386の処理にて、上記したステップS671の処理と同様に、後述するステップS426の処理にて上昇させた大当り確率を低下する。なお、この大当り確率を低下する処理は、大当り確率が高確率に設定されている場合におけるスロットゲームの回数を制限するための処理であり、即ち遊技者が大当りを獲得したとき大当り確率が高確率に設定されている場合に実行される処理であって、従って大当り確率が高確率に設定されていない場合には、このステップS386の処理はスキップされることになる。
ステップS386の処理を終えると、CPU102は、ステップS387の処理へ移行して、確変フラグF7に0をセットし、ステップS388の処理へ移行して、交換フラグF6に0をセットする。ここで交換フラグF6に0をセットするのは、大当りになった場合には、孔55A、55B、55Cに設定される転落抽選の確率を電源投入時の通常の状態に戻すことで、仮に特定大当図柄にて大当りになったときに交換フラグF6に1がセットされていても、それ以降も転落抽選に当選する確率が低くなる遊技者にとって有利な状態が引き続き維持されないようにするためである。従って、ステップS388の処理では、交換フラグF6に0がセットされている場合には、なにも実行しない。
ステップS388の処理を終えると、CPU102は、ステップS390の処理へ移行して、上記ステップS388の処理と同様な理由から表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置24a、24bに「通常」「通常」と表示させ、ステップS391の処理へ移行して、ランプ制御回路37を駆動し現時点で点灯している保留LED25の点灯色を全て赤色に変更する。このステップS391の処理は、上記したステップS678の処理と同様な理由であるので、ここでの説明は省略する。
ステップS391の処理を終えると、CPU102は、ステップS392の処理へ移行して、ここでインターバルタイム中か否かを判定する。このインターバルタイムとは、所謂大当り遊技中の各ラウンド毎の間に設けられる大入賞口(アタッカ)7が閉口している時間のことで、インターバルタイム中と判定された場合(ステップS392にてYES)には、この大当り処理(ステップS385)を終了してステップS410の処理へ移行する。一方、ステップS392の処理にて、インターバルタイム中でないと判定された場合(ステップS392にてNO)には、ステップS394の処理へ移行する。
ステップS394の処理へ移行すると、CPU102は、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を開口する。そして、ステップS396の処理へ移行して、CPU102は、予め設定されている所定の大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたか否かを判定し、ステップS396の処理にてNO、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしていないと判定された場合には、ステップS398の処理へ移行して、カウンタDの値が10以上か否かを判定する。このカウンタDは、開口された大入賞口7が上記大入賞口開口時間30秒が経過して閉口するまでに、大入賞口7内入賞した遊技球の数をカウントするために主制御回路44に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ117が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
そして、ステップS398の処理にてNO、即ちカウンタDの値が10未満と判定されたときには、CPU102は、この大当り処理を終了する。一方、ステップS396の処理またはステップS398の処理にてYESと判定された場合、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたと判定された場合またはカウンタDの値が10以上と判定された場合には、ステップS400の処理へ移行して、CPU102は、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を閉口する。そして、CPU102は、ステップS401の処理へ移行して、カウンタDの値を0にセットし、ステップS402の処理へ移行して、カウンタEの値をインクリメント(1加算)する。このカウンタEは、大入賞口7が何回開口されたかを、換言すれば上記した大当り遊技中の各ラウンドが何回実行されたかをカウントするために主制御回路44に設定されたカウンタであり、ステップS400の処理が実行されて大入賞口7が閉口する毎にカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
ステップS402の処理を終えると、ステップS404の処理へ移行して、CPU102は、継続入賞スイッチ118がオンしたか否か、即ち継続入賞スイッチ118が大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出したか否かを判定し、遊技球が大入賞口7の特定領域を通過して継続入賞スイッチ118がオンしている場合(ステップS404にてYES)には、CPU102は、ステップS406の処理へ移行して、カウンタEの値が16未満か否かを判定する。このステップS406の処理では、大入賞口7が開口された回数、即ち大当り遊技中のラウンド数が16回になったか否かを判定している。そして、ステップS406の処理にてYES、即ちカウンタEの値が16未満と判定されたときには、CPU102は、この大当り処理を終了する。
一方、ステップS404の処理またはステップS406の処理にてNOと判定された場合、即ち継続入賞スイッチ118がオンしておらず遊技球が大入賞口7の特定領域を通過していない場合またはカウンタEの値が16以上と判定された場合には、CPU102は、ステップS407の処理へ移行して、カウンタEの値を0にセットし、ステップS408の処理へ移行して、大当りフラグF1の値を0にセットし、この大当り処理を終了する。
図20に戻り、ステップS410の処理に移行すると、CPU102は、大当りフラグF1の値が0か否か、即ち所定の大当り処理(ステップS385)が全て終了したか否かを判定し、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS410の処理にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、所定の大当り処理が全て終了していないと判定し、この特別図柄遊技処理(ステップS317)を終了する。一方、大当りフラグF1の値が0の場合(ステップS410にてYES)には、ステップS411の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS359の処理(図29)と同様、大当り図柄が奇数のゾロ目の数字図柄か否かを、即ち特定大当図柄か否かを判定する。
そして、ステップS411にてYES、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄であった場合には、ステップS426の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS20の乱数更新処理にて更新する大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容を変更する。通常時、ステップS20の処理において作成される乱数1は、特別図柄の組合せが大当りとなる抽選確率は1/315であるが、特定大当図柄が確定表示されたことに基づいて、大当りとなる抽選確率を5/315に上昇させる。これは、上記した0〜350で構成された大当り乱数のうち7のみを大当り乱数としていたのを、7、33、77、111、222を大当り乱数に変更することで行う。ステップS426の処理を終えると、CPU102は、ステップS428の処理へ移行して確変フラグF7に1をセットし、ステップS430の処理へ移行して確変保証フラグF5に1をセットし、ステップS434の処理へ移行する。
一方、上記したようにステップS380にてNOの場合と、ステップS411にてNO、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄でなかった場合にも、CPU102は、ステップS434の処理へ移行して、上記したステップS308の処理(図17)にてインクリメント(1加算)されたカウンタBの値をディクリメント(1減算)し、ステップS436の処理へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
図32は、保留LED消灯制御処理(ステップS436)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED消灯制御処理が実行されると、まずステップS438の処理にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、カウンタBの値が1以上でない場合(ステップS438にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(ステップS436)を終え、メイン遊技処理(図6)のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS438の処理にてYES、即ちカウンタBの値が1以上であった場合には、ステップS440の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED消灯制御処理を終える。
なお、大当り確率が高確率中であり転落抽選が行われている場合には、この保留LED消灯制御処理において、遊技者は何色の保留LED25が消灯したかによって、その直後に実施されるスロットゲームに対して大当り確率が低下してしまうという不安の度合いが異なるようになる。即ち、交換フラグF6に0がセットされており遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「ノーマル」と表示されている場合に遊技者の不安の度合は、保留LED25の消灯する色が青色のときは小さく、黄色ときは大きく、緑色ときはその中間となり、一方、交換フラグF6に1がセットされており遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「スペシャル」と表示されている場合に遊技者の不安の度合は、保留LED25の消灯する色が黄色のときは小さく、青色ときは大きく、緑色ときはその中間となる。
図6に戻り、特別遊技処理(ステップS40)を終えると、CPU102は、ステップS50へ移行してその他処理を実行する。このステップS50のその他処理では、CPU102は、上記した各種フラグ(図19参照)等に基づいて、上記した外部情報端子109から様々な遊技状態に係わる信号、例えば大当り処理中、転落状態中、転落抽選実行中、確変保証中、転落確率低下中または大当り確率上昇中等を示す信号を、遊技機1外部の図示しないホール管理コンピュータ等に出力する。
遊技機1からは、もとより発射球(アウト球)数や入賞球(セーフ球)数を示す信号もホール管理コンピュータ等に出力されるようになっているので、従ってこのステップS50の処理により、ホール管理者は、遊技機1の様々な遊技データ、例えば大当りが発生した際にどのような遊技状態であったか、つまり大当りが転落状態中の大当り、大当り確率上昇中で転落抽選が実行されているときの大当り、大当り確率上昇中で転落確率が低下しているときの大当りであったか、或いは様々な遊技状態を考慮した(例えば大当り確率上昇中でないときの)単位時間当りの遊技者への払い出し球(ベース球)数等が判るようになる。即ち、遊技機1の遊技データを詳細に分析することができるようになるので、閉店後の遊技機1の調整、例えば釘調整等を的確に行うことができるようになる。
なお、このような遊技データは、遊技機1外部のホール管理コンピュータ等以外に、遊技機1自身が備える特別図柄表示装置6にも表示できるようにすると良い。このようにすると、ホール店員が営業中にこの遊技データを参照することが可能になるので、この遊技データに基づいて遊技者に様々なサービス、例えば転落状態中に大当りを獲得した遊技者にのみ特別なサービスを施すこと等ができるようになり、営業上有益となる。
なお、ステップS50のその他処理においては、これらの処理以外にも様々な処理が実行されているが、本発明に特に関わりのない処理であるので、ここでの説明は省略する。ステップS50の処理を終了すると、CPU102はステップS60へ移行して、ここで乱数更新処理を実行する。これは、上記したステップS20の乱数更新処理における各乱数カウンタC1〜C11(図7参照)の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理を行う。
具体的には、CPU102は、リセット割込み(4msec)毎にステップS20〜ステップS60の各処理を実行するが、これらの処理を実行するのに必要な時間は各回毎に同じにならない。従い、リセット割込みを発生させるための、この4msecという時間は余裕をもって設定する必要があり、CPU102がステップS50の処理を終了した時点ではまだ残余時間が発生する。ステップS60では、この残余時間を利用して、各乱数カウンタC1〜C11の値を更新する処理を行っており、例えば残余時間が消化するまで各乱数カウンタC1〜C11の値をインクリメント(1加算)若しくはディクリメント(1減算)し続ける処理を実行したり、または所定の数式により各乱数カウンタC1〜C11の値を更新し続ける処理等を実行する。
なお、各乱数カウンタC1〜C11の値を更新せずに、特定の乱数カウンタ、例えば大当り判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC7、確変転落判定用カウンタC9、当り判定用カウンタC10というように、遊技者の利益に大きな影響を及ぼす乱数カウンタのみを更新するようにしても良いし、また、各乱数カウンタC1〜C11の値の更新は、リセット割込み(4msec)毎に行わなくても良く、例えば各乱数カウンタの乱数値が1周期する毎に行うようにしても良い。このようにすることで、プログラム設計が容易になると共に、CPU102等の処理動作を減らすことができる。このようにメイン遊技処理の4msec毎に繰り返し実行されるリセット割込みの残余時間を利用して、所定の乱数カウンタを更新することで、1回の処理における所定の乱数カウンタの値の増分が不規則になり、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略、例えば、大当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
次に、図33を参照しながら、上記した特別図柄に係わる10種類の変動パターンについて説明する。図33は主制御回路44における変動パターンの振り分け図である。図33に示すように、10種類の変動パターンは、変動パターン1、変動パターン21、変動パターン22、変動パターン31、変動パターン32、変動パターン4、変動パターン51、変動パターン52、変動パターン61及び変動パターン62であり、まず変動パターン1は、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄としてリーチにならないはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)とは関係なく、変動パターン1に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン21は、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄またはプラスマイナス1図柄以外のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)の取得数値が0〜24(確率25/52)または0〜29(確率30/52)の場合に、変動パターン21に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン22は、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が1〜5(確率5/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が0〜5(確率6/52)の場合に、変動パターン22に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン31は、変動パターン21と同様、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄またはプラスマイナス1図柄以外のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が25〜31(確率7/52)または30〜51(確率30/52)の場合に、変動パターン31に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン32は、変動パターン22と同様、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が6〜10(確率5/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が6〜10(確率5/52)の場合に、変動パターン32に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン4は、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が0(確率1/52)の場合に、変動パターン4に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン51は、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が32〜41(確率10/52)の場合に、変動パターン51に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン52は、変動パターン22と同様、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が11〜35(確率25/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が11〜26(確率16/52)の場合に、変動パターン52に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン61は、変動パターン51と同様、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が42〜51(確率10/52)の場合に、変動パターン61に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
変動パターン62は、変動パターン22と同様、今回、特別図柄表示装置6に停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が36〜51(確率16/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が27〜51(確率25/52)の場合に、変動パターン62に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6に変動表示される。
ここで変動パターン21は変動パターン22と、変動パターン31は変動パターン32と、変動パターン51は変動パターン52と、変動パターン61は変動パターン62とほぼ同様な演出表示の変動パターンとなっており、リーチアクションの最後の部分でリーチはずれとなるか、大当りになるかの演出表示のみが相違するようになっている。このようにすることで、遊技者は、これら変動パターンのリーチアクションを最後まで視ないと大当りになるか否かが予測できないので、その結果、遊技機1の遊技性が向上する。一方、変動パターン4は、大当りのときのみ表示される変動パターンであって、更に特定大当図柄を表示するときのみ表示されるようになっているので、遊技者は、この変動パターン4が表示されたときには特定大当図柄で大当りなることを確信するので、その結果、遊技の趣向性が極めて向上する。
次に、主制御回路44から種々の表示制御用コマンドが表示制御回路111に入力されることに基づいて、特別図柄表示装置6の画像表示部30に様々な変動パターンや演出等が表示される場合に係わり、表示制御回路111が実行する表示処理について説明する。図34は、表示制御回路111のCPU140が実行する表示メイン制御処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。
電源投入直後、CPU140は初期化処理(ステップS701)として、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリア等の初期化を行う。CPU140は、ステップS701の初期化処理を終了すると、ステップS703の乱数更新処理に移行する。なお、CPU140は、リセット割込み(4msec)毎にメインルーチン(表示制御回路111のROM142に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS703〜ステップS743の各処理を実行する。
図35は、表示制御回路111において取り扱われる主要な乱数の一覧図である。主制御回路44には、図35に示すように、各演出表示の表示態様をランダムに設定するための乱数として各種カウンタC21〜C25(乱数21〜乱数25)が設定されている。CPU140はステップS703の乱数更新処理にて、各カウンタC21〜C25に関する値の更新を行う。
確変保証演出表示決定用カウンタC21(乱数21、0〜99)は、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることが保証されていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる確変保証演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC21が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、確変保証演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの確変保証演出表示が確変保証演出表示決定用カウンタC21の値に基づいて選択されるようになっている。
転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22(乱数22、0〜99)は、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、大当り確率を高確率から転落させる抽選が開始されることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる転落抽選開始演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC22が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、転落抽選開始演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの転落抽選開始演出表示が転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22の値に基づいて選択されるようになっている。
転落確率低下演出表示決定用カウンタC23(乱数23、0〜99)は、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、孔55A、55Cの転落抽選の確率が交換設定され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が低下したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる転落確率低下演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC23が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、転落確率低下演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの転落確率低下演出表示が転落確率低下演出表示決定用カウンタC23の値に基づいて選択されるようになっている。
転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24(乱数24、0〜99)は、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、孔55A、55Cの転落抽選の確率が交換設定され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が上昇したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる転落確率上昇演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC24が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、転落確率上昇演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの転落確率上昇演出表示が転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24の値に基づいて選択されるようになっている。
確変転落演出表示決定用カウンタC25(乱数25、0〜99)は、特別図柄表示装置6の画像表示部30に、大当り確率が高確率から転落したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる確変転落演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(4msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC25が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、確変転落演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの確変転落演出表示が確変転落演出表示決定用カウンタC25の値に基づいて選択されるようになっている。
図34に戻って、CPU140は、このステップS703にてこれら確変保証演出表示決定用カウンタC21、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22、転落確率低下演出表示決定用カウンタC23、転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24、確変転落演出表示決定用カウンタC25の乱数更新処理を終えると、ステップS705の処理に移行して、ここで上記した確変保証表示処理(図21)のステップS625及びステップS631にて確変保証演出コマンド及び転落抽選開始演出コマンドが、転落抽選確率変更処理(図22)のステップS640及びステップS645にて転落確率低下演出コマンド及び転落確率上昇演出コマンドが、確変転落処理(図23)のステップS679にて確変転落演出コマンドが主制御回路44から入力されたか否かを判定する。なお、このステップS705の処理では、主制御回路44からストローブ信号が入力されることにより、CPU140は、これらの演出コマンドを認識する。
そしてステップS705の処理にてNO、即ち主制御回路44から何れの演出コマンドも入力されていないときには、ステップS737の処理へ移行する。一方、ステップS705の処理にてYES、即ち主制御回路44から何れかの演出コマンドが入力されているときには、ステップS707の処理へ移行して、CPU140は、演出表示処理を実行する。
図36は、演出表示処理(ステップS707)を示すフローチャートである。CPU140は、この演出表示処理が実行されると、まずステップS709の処理にて、今回入力された演出コマンドが確変保証演出コマンドか否かを判定する。そしてステップS709の処理にてNO、即ち今回入力された演出コマンドが確変保証演出コマンドでない場合には、CPU140は、ステップS715の処理へ移行する。
一方、ステップS709の処理にてYES、即ち今回入力された演出コマンドが確変保証演出コマンドである場合には、ステップS711の処理へ移行して、CPU140は、上記した各カウンタC21〜C25のうち、確変保証演出表示決定用カウンタC21の現在値を取得してRAM141の取得数値記憶エリアに格納し、ステップS713の処理へ移行して、ステップS711の処理にて取得された確変保証演出表示決定用カウンタC21の値に基づいて、5種類の確変保証演出表示の中から1つの確変保証演出表示を選択し、この選択した確変保証演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143に特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示させる確変保証演出表示処理を実行する。そしてステップS713の確変保証演出表示処理を終えると、CPU140は、ステップS715の処理へ移行する。
即ちステップS709乃至ステップS713の処理では、表示制御回路111が主制御回路44から確変保証演出コマンドを受信したタイミングで、確変保証演出表示決定用カウンタC21(乱数21、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の確変保証演出表示の中から1つの確変保証演出表示が決定されて特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示される。これにより、確変保証演出表示決定用カウンタC21の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い確変保証演出表示を特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示させる際に、確変保証演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、確変保証演出表示の内容は特に限定するものではないが、転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることが保証されている旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「高確率維持中!」「転落抽選はなし!」「確変保証中!」「チャンス!」等の文字を確変保証演出表示期間(大当り遊技終了前の保留球に基づいて実行されるスロットゲーム(通常4回)の期間)中、継続して表示するようにしても良いし、或いは確変保証演出表示期間の最初または/及び最後のみに断片的に表示するようにしても良い。
ステップS715の処理へ移行すると、CPU140は、今回入力された演出コマンドが転落抽選開始演出コマンドか否かを判定する。そしてステップS715の処理にてNO、即ち今回入力された演出コマンドが転落抽選開始演出コマンドでない場合には、CPU140は、ステップS721の処理へ移行する。
一方、ステップS715の処理にてYES、即ち今回入力された演出コマンドが転落抽選開始演出コマンドである場合には、ステップS717の処理へ移行して、CPU140は、上記した各カウンタC21〜C25のうち、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22の現在値を取得してRAM141の取得数値記憶エリアに格納し、ステップS719の処理へ移行して、ステップS717の処理にて取得された転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22の値に基づいて、5種類の転落抽選開始演出表示の中から1つの転落抽選開始演出表示を選択し、この選択した転落抽選開始演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143に特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示させる転落抽選開始演出表示処理を実行する。そしてステップS719の転落抽選開始演出表示処理を終えると、CPU140は、ステップS721の処理へ移行する。
即ちステップS715乃至ステップS719の処理では、表示制御回路111が主制御回路44から転落抽選開始演出コマンドを受信したタイミングで、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22(乱数22、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の転落抽選開始演出表示の中から1つの転落抽選開始演出表示が決定されて特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示される。これにより、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い転落抽選開始演出表示を特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示させる際に、転落抽選開始演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、転落抽選開始演出表示の内容は特に限定するものではないが、大当り確率を高確率から転落させる抽選が開始される旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「転落するかも!」「転落抽選始まるかも!」「大したことない!」「大丈夫、高確率!」「きっと来る!」等の文字を当該スロットゲームの期間中、若しくは当該スロットゲームの開始または終了前後に表示するようにしても良い。或いは、これらの文字を転落抽選開始演出表示期間中、継続して表示するようにしても良いし、転落抽選開始演出表示期間の途中に断片的に表示するようにしても良い。
ステップS721の処理へ移行すると、CPU140は、今回入力された演出コマンドが転落確率低下演出コマンドか否かを判定する。そしてステップS721の処理にてNO、即ち今回入力された演出コマンドが転落確率低下演出コマンドでない場合には、CPU140は、ステップS727の処理へ移行する。
一方、ステップS721の処理にてYES、即ち今回入力された演出コマンドが転落確率低下演出コマンドである場合には、ステップS723の処理へ移行して、CPU140は、上記した各カウンタC21〜C25のうち、転落確率低下演出表示決定用カウンタC23の現在値を取得してRAM141の取得数値記憶エリアに格納し、ステップS725の処理へ移行して、ステップS723の処理にて取得された転落確率低下演出表示決定用カウンタC23の値に基づいて、5種類の転落確率低下演出表示の中から1つの転落確率低下演出表示を選択し、この選択した転落確率低下演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143に特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示させる転落確率低下演出表示処理を実行する。そしてステップS725の高確率示唆演出表示処理を終えると、CPU140は、ステップS727の処理へ移行する。
即ちステップS721乃至ステップS725の処理では、表示制御回路111が主制御回路44から転落確率低下演出コマンドを受信したタイミングで、転落確率低下演出表示決定用カウンタC23(乱数23、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の転落確率低下演出表示の中から1つの転落確率低下演出表示が決定されて特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示される。これにより、転落確率低下演出表示決定用カウンタC23の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い転落確率低下演出表示を特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示させる際に、転落確率低下演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、転落確率低下演出表示の内容は特に限定するものではないが、孔55A、55Cの転落抽選の確率が交換設定され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が低下している旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「ヤッター!」「転落確率低下!」「孔55Cを狙え!」「イイコトあるかも!」「大当りは近い!」「黄色点灯!」等の文字を当該スロットゲームの期間中、若しくは当該スロットゲームの開始または終了前後に表示するようにしても良い。或いは、これらの文字を転落確率が低下している期間中、継続して表示するようにしても良いし、この期間の途中に断片的に表示するようにしても良い。
ステップS727の処理へ移行すると、CPU140は、今回入力された演出コマンドが転落確率上昇演出コマンドか否かを判定する。そしてステップS727の処理にてNO、即ち今回入力された演出コマンドが転落確率上昇演出コマンドでない場合には、CPU140は、ステップS733の処理へ移行する。
一方、ステップS727の処理にてYES、即ち今回入力された演出コマンドが転落確率上昇演出コマンドである場合には、ステップS729の処理へ移行して、CPU140は、上記した各カウンタC21〜C25のうち、転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24の現在値を取得してRAM141の取得数値記憶エリアに格納し、ステップS731の処理へ移行して、ステップS729の処理にて取得された転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24の値に基づいて、5種類の転落確率上昇演出表示の中から1つの転落確率上昇演出表示を選択し、この選択した転落確率上昇演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143に特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示させる転落確率上昇演出表示処理を実行する。そしてステップS717の転落確率上昇演出表示処理を終えると、CPU140は、ステップS733の処理へ移行する。
即ちステップS727乃至ステップS731の処理では、表示制御回路111が主制御回路44から転落確率上昇演出コマンドを受信したタイミングで、転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24(乱数24、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の転落確率上昇演出表示の中から1つの転落確率上昇演出表示が決定されて特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示される。これにより、転落確率上昇演出表示決定用カウンタC24の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い転落確率上昇演出表示を特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示させる際に、転落確率上昇演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、転落確率上昇演出表示の内容は特に限定するものではないが、孔55A、55Cの転落抽選の確率が交換設定され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が上昇している旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「あれれー!」「転落確率上昇!」「孔55Aを狙え!」「まだまだ!」「青色点灯!」等の文字を当該スロットゲームの期間中、若しくは当該スロットゲームの開始または終了前後に表示するようにしても良い。或いは、これらの文字を転落確率が上昇して通常の設定確率になっている期間中、継続して表示するようにしても良いし、この期間の途中に断片的に表示するようにしても良い。
ステップS733の処理へ移行すると、CPU140は、上記した各カウンタC21〜C25のうち、確変転落演出表示決定用カウンタC25の現在値を取得してRAM141の取得数値記憶エリアに格納し、ステップS735の処理へ移行して、ステップS733理にて取得された確変転落演出表示決定用カウンタC25の値に基づいて、5種類の確変転落演出表示の中から1つの確変転落演出表示を選択し、この選択した確変転落演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143に特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示させる確変転落演出表示処理を実行する。そしてステップS735の確変転落演出表示処理を終えると、CPU140は、このステップS707の演出表示処理を終了してステップS737の処理へ移行する。
即ちステップS733及びステップS735の処理では、表示制御回路111が主制御回路44から確変転落演出コマンドを受信したタイミングで、確変転落演出表示決定用カウンタC25(乱数25、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の確変転落演出表示の中から1つの確変転落演出表示が決定されて特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示される。これにより、確変転落演出表示決定用カウンタC25の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い確変転落演出表示を特別図柄表示装置6の画像表示部30に表示させる際に、確変転落演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、確変転落演出表示の内容は特に限定するものではないが、大当り確率が高確率から転落した旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「確変転落!」「転落したかも!」「転落抽選なくなるかも!」「なんでだろー!」「ガンバレー!」「赤色点灯!」等の文字を当該スロットゲームの期間中、若しくは当該スロットゲームの終了直後に表示するようにしても良い。
また、これら確変保証演出表示、転落抽選開始演出表示、転落確率低下演出表示、転落確率上昇演出表示及び確変転落演出表示は、説明するまでもなく種々のキャラクタや様々な背景を駆使した演出画像が特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示されるものであり、キャラクタの種別や動き、或いは背景画像の種別や色等によって、演出表示の意図を直接的または間接的(示唆的)に遊技者にアピールするようになっている。なお、これらの演出表示には、上記した文字の他、例えば音声を併用したり、或いは遊技機1に配備されているLEDやランプ等を同時に点灯したり点滅したりしても良い。また、演出表示に所定のキャラクタ等を、乱数処理等により抽選でランダムに出現させたり、させなかったりするようにしても良い。このようにすると、更に演出表示の演出効果が高まり、遊技の興趣が増大する。
図34に戻って、ステップS737の処理へ移行すると、CPU140は、ここで上記した特別図柄変動表示処理(図29)のステップS360、ステップS361、ステップS363、ステップS365またはステップS366の処理により、変動パターン指定コマンドが主制御回路44から入力されたか否かを判定する。そしてステップS737の処理にてNO、即ち主制御回路44から変動パターン指定コマンドが入力されていないときには、ステップS741の処理へ移行する。一方、ステップS737の処理にてYES、即ち主制御回路44から変動パターン指定コマンドが入力されているときには、ステップS739の処理へ移行して、CPU140は、変動パターン表示処理を実行した後、ステップS741の処理へ移行する。
なお、変動パターン表示処理の詳しい説明は省略するが、簡略に言えば、ステップS737の処理にて入力された変動パターン指定コマンドが、何れの変動パターン、即ち上記した10種類の変動パターン(変動パターン1、変動パターン21、変動パターン22、変動パターン31、変動パターン32、変動パターン4、変動パターン51、変動パターン52、変動パターン61及び変動パターン62)のうち何れの変動パターンを指定しているかを判別し、該指定された変動パターンにて特別図柄表示装置6の画像表示部30に特別図柄が擬似的に所定方向に回転するスクロール表示をすると共に、所定のキャラクタや背景画像を駆使したリーチアクション等の演出画像を表示する処理である。
そして変動パターン表示処理にて、最終的に特別図柄表示装置6の画像表示部30(左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10)に停止させて確定表示する特別図柄は、主制御回路44から入力される左特別図柄指定コマンド、右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド及び全図柄停止指定コマンドにより決定されるようになっている。なお、ステップS737及びステップS739の処理では、上記ステップS705の処理と同様に、主制御回路44からストローブ信号が入力されることにより、CPU140は、これらの変動パターン指定コマンドや左特別図柄指定コマンド、右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド及び全図柄停止指定コマンドを認識する。
ステップS741の処理へ移行すると、CPU140は、その他処理を実行する。CPU140は、表示メイン制御処理において上記したステップS701〜ステップS739の処理以外に様々な処理を実行しているが、これらは本発明に特に関わりのない処理であるので、このステップS741のその他処理の説明については省略する。
ステップS741の処理を終了すると、CPU140は、ステップS743の処理へ移行して乱数更新処理を実行する。これは、上記したステップS703の乱数更新処理における各乱数カウンタC21〜C25(図35参照)の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理を行う。
このステップS743の処理は、上記したメイン遊技処理にて行われるステップS60の乱数更新処理と同様なもので、表示メイン制御処理の残余時間を利用して、各乱数カウンタC21〜C25の値を更新する処理であって、例えば残余時間が消化するまで各乱数カウンタC21〜C25の値をインクリメント(1加算)若しくはディクリメント(1減算)し続ける処理を実行したり、または所定の数式により各乱数カウンタC21〜C25の値を更新し続ける処理等を実行する。
次に、図37を参照しながら、上記したメイン遊技処理や表示メイン制御処理等に基づいて実行される遊技機1の具体的な遊技の流れについて説明する。図37は、特定大当図柄が確定表示されて大当り確率が高確率に上昇してから再び通常の確率に転落するまでの遊技の流れを示す説明図である。
遊技機1に電源が投入された後、遊技者の打球操作ハンドル2の操作にて、打球発射装置43から遊技盤21上の遊技領域5に発射された遊技球が始動入賞装置11に入賞し、この入賞により特別図柄表示装置6の画像表示部30には、特別図柄を所定方向にスクロール表示するスロットゲームが表示される。そして、この入賞に係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6の画像表示部30にて所定の変動パターンで表示されている間に、遊技球が始動入賞装置11に1個入賞すると保留LED25aが赤色点灯し、以降、遊技球が始動入賞装置11に1個入賞する度に保留LED25b、25c、25dが順次赤色点灯していき、それ以降に遊技球が始動入賞装置11に入賞してもオーバーフロー球となり、保留球として記憶されない。なお、ここまでの遊技の過程においては、始動入賞装置11内のクルーン56に設けられた孔55A、55B、55Cの何れに遊技球が落下しても、遊技に影響することはない。また、この段階では、遊技状態表示装置24a、24bにはそれぞれ「通常」「通常」と表示されている。
そして特別図柄表示装置6の画像表示部30にて表示されていたスロットゲームが終了し、特別図柄の組合せとして所定の図柄が確定表示されると、該当する保留LED25が1つ消灯(保留LED25d、25c、25b、25aの順に消灯)し、再び特別図柄表示装置6の画像表示部30には次のスロットゲームが開始される。以降、遊技機1では、遊技球が始動入賞装置11に入賞すると、このようにして特別図柄に係わる遊技が繰り返されていく。
ここで、特別図柄表示装置6の画像表示部30にて、左図柄表示部8の特別図柄と右図柄表示部10の特別図柄とが同一の特別図柄の組合せである場合にはリーチとなり、所定のリーチアクションが表示され(変動パターン21、22、31、32、4、51、52、61、62、特別図柄変動時間T=13〜42秒)、その後、確定表示された特別図柄の組合せが大当り図柄(3桁のゾロ目の数字図柄)になった場合には大当りとなり、上記したように大入賞口7としてのアタッカを所定の態様で開放する大当り遊技(図37では16R大当り遊技と記載)が実行され、それ以外の特別図柄の組合せははずれとなる(変動パターン1、特別図柄変動時間T=7秒)。なお、リーチとなった後はずれになるリーチはずれには、上記したようにプラスマイナス1図柄のリーチはずれと、プラスマイナス1図柄以外のリーチはずれとがあり、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ及び大当りに係わるリーチアクションは、演出効果が極めて高くなっている(所謂激アツ)。
一方、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過し、この通過により普通図柄表示装置18には1桁の普通図柄の変動表示(普通図柄変動時間t=30秒)が開始され、この通過に係わる普通図柄の変動表示が普通図柄表示装置18にて所定の態様で表示されている間に、遊技球が普通図柄作動ゲート19に1個通過すると保留LED26aが点灯し、以降、遊技球が普通図柄作動ゲート19に1個通過する度に保留LED26b、26c、26dが順次点灯していき、それ以降に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過してもオーバーフロー球となり、通過保留球として記憶されない。
そして普通図柄表示装置18にて表示されていた普通図柄の変動表示が終了し、所定の普通図柄が確定表示されると、該当する保留LED26が1つ消灯(保留LED26d、26c、26b、26aの順に消灯)し、再び普通図柄表示装置18には次の普通図柄の変動表示が開始される。以降、遊技機1では、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過すると、このようにして普通図柄に係わる遊技が繰り返されていく。しかして普通図柄表示装置18にて確定表示された普通図柄が当り図柄(「7」)になった場合には当りとなり、上記したように始動入賞装置11の羽根を所定時間開放(始動入賞装置開放時間ST=0.2秒)する当り遊技が実行される。
そして、このように特別図柄及び普通図柄に係わる遊技が繰り返されているときに、図37に示すように、特別図柄表示装置6の画像表示部30にスロットゲームの結果として特定大当図柄(大当り図柄のうち奇数のゾロ目の数字図柄)が確定表示された場合には、16R大当り遊技の終了後に大当り確率が上昇する。つまり大当り確率は、大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容が変更されて大当りになる確率が1/315から5/315に上昇する。従って大当り確率の上昇中では、大当りに成る確率が飛躍的に向上し、即ち特定大当図柄が確定表示された場合には遊技者にとって極めて有利な遊技状態となる。
なお、大当り遊技の間には、多数の遊技球が大入賞口7に入賞して、遊技者は多量の賞品球を獲得することができ、更に始動入賞装置11及び普通図柄作動ゲート19にも多数の遊技球が入賞または通過して、保留球及び通過保留球は最高の4個(保留LED25a、25b、25c、25d及び保留LED26a、26b、26c、26dが全て赤色点灯した状態)となっている。
また大当り遊技が終了し大当り確率が上昇するのと略同時に、遊技状態表示装置24aの表示を「通常」から大当り確率が高確率に上昇していることを意味する「確変」に、遊技状態表示装置24bの表示を「通常」から転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることを意味する「保証」にそれぞれ切り替え表示される。
さて、図37を参照して、大当り遊技が終了すると、大当り遊技の間に記憶された保留球に対応するスロットゲームが、赤色に点灯している保留LED25a、25b、25c、25dが保留LED25dから順次消灯することに応じて4回実行され(図37では大当り中の保留スタートと記載)、この大当り中の保留スタートの間は、上昇した大当り確率は低下することはなく、即ち大当り中の保留スタートの間は、大当り確率を低下させる転落抽選は行われず、大当り確率は高確率が保証される(図37では確変保証と記載)と共に、遊技状態表示装置24a、24bにはそれぞれ「確変」「保証」が、この期間継続して表示される。
更に大当り中の保留スタートの間には特別図柄表示装置6の画像表示部30に、確変保証演出表示が表示され、この期間中は転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この確変保証演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。従って遊技者は、この大当り中の保留スタートの間、遊技状態表示装置24a、24bの「確変」「保証」表示と画像表示部30の確変保証演出表示とにより大当り確率が高確率に維持されていることを認識或いは予測し、大いなる期待(所謂数珠繋ぎ連チャンになること)を持って遊技に臨むことができ、遊技意欲が増大する。
そして、大当り中の保留スタートの期間が終了すると、つまり大当り遊技終了後4回のスロットゲームが終了すると転落抽選が開始され、始動入賞装置11への遊技球の入賞により大当り確率を高確率(5/315)から低確率(1/315)に転落させるか否かの抽選が以降のスロットゲームにおいてその都度実行されるようになる。また、転落抽選が開始されると、遊技状態表示装置24aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置24bの表示を「保証」から通常の転落抽選が行われていることを意味する「ノーマル」に切り替え表示される。
また更に転落抽選が開始されるときには、特別図柄表示装置6の画像表示部30に転落抽選開始演出表示が表示され、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率に保証されている期間が終了し、今回のスロットゲームから転落抽選が開始されることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この転落抽選開始演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。従って遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの「確変」「ノーマル」表示と画像表示部30の転落抽選開始演出表示とにより、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率に保証されている期間が終了し、今回のスロットゲームから転落抽選が開始されることを認識或いは予測し、期待と不安の双方を抱きながら遊技に臨むと共に、遊技を続行するうえで適正な判断を下すことができるようになり、遊技の趣向が向上する。
ここで大当り中の保留スタートの期間中または転落抽選が開始後において保留LED25が点灯する場合、始動入賞装置11に入賞した遊技球が孔55A、55B、55Cの何れに落下したかによって異なった色に点灯し、これは孔55Aのときが青色、孔55Bのときが緑色、孔55Cのときが黄色にそれぞれ点灯するようになっている。つまり大当り遊技の終了後において、赤色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたときは転落抽選が行われておらず大当り確率は高確率に保証され、一方、赤色と異なる色(青色、緑色、黄色)の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたときは転落抽選が行われていることになる。従って遊技者は、各保留LED25a、25b、25c、25dの点灯色によって、どのスロットゲームまでが大当り確率が高確率に保証され、どのスロットゲームから転落抽選が開始されるかを予め認識できるようになり、更に遊技の趣向が向上することになる。
また始動入賞装置11に入賞した遊技球が孔55A、55B、55Cの何れかに落下する際、始動入賞装置11に設けられた球導出口58a、58bによりクルーン56上を時計回りまたは反時計回りに回転してから落下するようになっているので、例えば始動入賞装置11に複数の遊技球が連続的に入賞したとき等には、複数の遊技球が同時に同じ方向に回転したり、或いは互いに逆回転して衝突したりし、即ち様々な態様で遊技球が孔55A、55B、55Cの何れかに落下するようになっているので、これによっても遊技の興趣が増大することになる。
そして、赤色と異なる色(青色、緑色、黄色)の保留LED25が消灯し、転落抽選に係わるスロットゲームが実行されると(図37では転落抽選実行中のスタートと記載)、所定の転落確率にて転落抽選が行われることになるが、ここで青色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたときは、即ち今回のスロットゲームは孔55Aに落下した遊技球に基づいて実行されているときは、転落確率は1/200となり、また、緑色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたときは、即ち今回のスロットゲームは孔55Bに落下した遊技球に基づいて実行されているときは、転落確率は1/100となり、また、黄色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたときは、即ち今回のスロットゲームは孔55Cに落下した遊技球に基づいて実行されているときは、転落確率は1/50となる。
つまり遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「ノーマル」と表示されているときは、青色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたとき(仮に保留球がないときは孔55Aに落下した遊技球に基づいてスロットゲームが開始されたとき)が、遊技者にとっては転落確率が最も低く有利となる。そして次に有利なのが、緑色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたとき(仮に保留球がないときは孔55Bに落下した遊技球に基づいてスロットゲームが開始されたとき)であり、最も不利なのは、黄色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたとき(仮に保留球がないときは孔55Cに落下した遊技球に基づいてスロットゲームが開始されたとき)である。
従って遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「ノーマル」と表示されているときは、転落確率を低くするべく孔55Aに遊技球を落下させようとするが(または孔55Cへの遊技球の落下を回避しようとするが)、しかしてクルーン56に形成された孔55A、55B、55Cの大きさは、孔55Aが最も小さく、孔55Cが最も大きく、孔55Bは両者の中間ぐらいの大きさに形成されており、遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合は、孔55Cが最も高く、孔55Aが最も低く、孔55Bは両者の中間ぐらいになっている。従って遊技者は、孔55Aに遊技球か落下したときは大いなる喜びを得て遊技意欲が増大するが、孔55Cに遊技球か落下したときは大きな不安を抱きながら遊技に臨むことになり、即ち孔55A、55B、55Cの何れに遊技球が落下するかによって一喜一憂し、遊技の趣向が向上する。
そして遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「ノーマル」と表示されている状態で、始動入賞装置11に入賞した遊技球が最も落下し難い孔55Aに3回連続で落下したときは(図37では連続3回孔55Aを通過と記載)、この3回連続で孔55Aを通過したときの当該3回目の遊技球に対応して実行されたスロットゲームから転落確率を変更する。従って、この転落確率の変更は、当該スロットゲームの実行が保留球によるものでないときは即座に実行されることになるが、保留球によるものであるときはタイムラグが生ずることになる。
そして、これ以降のスロットゲームが、青色の保留LED25が消灯して開始されたときは、つまり今回のスロットゲームは孔55Aに落下した遊技球に基づいて実行されているときは、転落確率は変更された1/50となり、また、緑色の保留LED25が消灯して開始されたときは、つまり今回のスロットゲームは孔55Bに落下した遊技球に基づいて実行されているときは、転落確率は変わらず1/100となり、また、黄色の保留LED25が消灯して開始されたときは、つまり今回のスロットゲームは孔55Cに落下した遊技球に基づいて実行されているときは、転落確率は変更された1/200となる。
このように転落確率を変更した以降のスロットゲームでは、青色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたとき(仮に保留球がないときは孔55Aに落下した遊技球に基づいてスロットゲームが開始されたとき)が、遊技者にとっては転落確率が最も高く不利となる。そして次に不利なのが、緑色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたとき(仮に保留球がないときは孔55Bに落下した遊技球に基づいてスロットゲームが開始されたとき)であり、最も有利なのは、黄色の保留LED25が消灯してスロットゲームが開始されたとき(仮に保留球がないときは孔55Cに落下した遊技球に基づいてスロットゲームが開始されたとき)である。しかして、上記したように遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合は、孔55Cが最も高く、孔55Aが最も低く、孔55Bは両者の中間ぐらいになっているので、従ってこの場合には、実質的に転落確率が低下したことになり、遊技者にとって有利になる。
また、このように遊技者にとって有利なように転落確率が変更されたとき、即ち3回連続で孔55Aを通過したときの当該3回目の遊技球に対応するスロットゲームが開始されるとき、遊技状態表示装置24aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置24bの表示を「ノーマル」から特別な遊技者にとって有利となる転落抽選が行われていることを意味する「スペシャル」に切り替え表示される。
更に、この場合には、特別図柄表示装置6の画像表示部30に転落確率低下演出表示が表示され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が実質的に低下し遊技者に有利になっていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この転落確率低下演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。従って遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの「確変」「スペシャル」表示と画像表示部30の転落確率低下演出表示とにより、今回のスロットゲームから転落抽選に当選する確率が低下し大当りになる可能性が高まることを認識或いは予測し、大いなる期待を持って遊技に臨むことができるようになる。
つまり遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「スペシャル」と表示されているときは、転落確率を低くするべく孔55Cに遊技球を落下させようとし(または孔55Aへの遊技球の落下を回避しようとし)、実際に孔55Cは最も遊技球が落下し易いようになっているので多くの遊技球が落下することとなり(または実際に孔55Aは最も遊技球が落下し難いようになっているので落下する遊技球は少なくなり)、従って遊技者は、自身の思い通りに遊技が展開するので大いなる喜びを得て遊技意欲が増大し、遊技の趣向が向上する。
図37を参照して、遊技状態表示装置24a、24bに「確変」「スペシャル」と表示されている状態で、上記と同様に始動入賞装置11に入賞した遊技球が最も落下し難い孔55Aに3回連続で落下したときは(図37では連続3回孔55Aを通過と記載)、遊技状態表示装置24a、24bの表示を「確変」「スペシャル」から再び「確変」「ノーマル」に切り替え、上記に準じて、この3回連続で孔55Aを通過したときの当該3回目の遊技球に対応して実行されたスロットゲームから、転落確率を元の確率に戻す。即ちスロットゲームが孔55Aに落下した遊技球に基づいて実行(青色の保留LED25の消灯により実行)されているときは1/200、孔55Bに落下した遊技球に基づいて実行(緑色の保留LED25の消灯により実行)されているときは1/100、孔55Cに落下した遊技球に基づいて実行(黄色の保留LED25の消灯により実行)されているときは1/50に転落確率を変更する。従ってこの場合には、実質的に転落確率が上昇したことになり、遊技者にとって不利になる。
更に、この場合には、特別図柄表示装置6の画像表示部30に転落確率上昇演出表示が表示され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が実質的に上昇し遊技者に不利になったことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この転落確率上昇演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。従って遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの「確変」「ノーマル」表示と画像表示部30の転落確率上昇演出表示とにより、今回のスロットゲームからこの転落抽選に当選する確率が上昇して通常の状態に戻り、大当り確率が高確率から転落してしまう可能性が高まることを認識或いは予測し、再び期待と不安の双方を抱きながら遊技に臨むようになる。
そして転落抽選に当選し、大当り確率を高確率から転落させることが決定すると(図37では転落確定と記載)、転落抽選を終了し、それ以降に行われるスロットゲーム(今回のスロットゲームを含む)について、大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容を変更して大当りになる確率を5/315から1/315に低下する。つまり、この遊技状態は、大当りになる前の通常の遊技状態と同一となる。そして、遊技状態表示装置24a、24bの表示を「確変」「ノーマル」から通常の遊技状態を意味する「通常」「通常」に切り替える。
更に、この場合には、特別図柄表示装置6の画像表示部30に確変転落演出表示が表示され、大当り確率が高確率から転落したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この確変転落演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。従って遊技者は、遊技状態表示装置24a、24bの「通常」「通常」表示と画像表示部30の確変転落演出表示とにより、今回のスロットゲームから大当り確率が高確率から転落し、大当り抽選が通常の大当り確率にて行われることを認識或いは予測できるので、がっかりするものの、反面、遊技を続行するか否かの判断を適切に行うことができるようになる。
また更に、この転落が確定した時点で保留球がある場合には、青色、緑色、黄色の何れかに点灯している保留LED25を、全て赤色に変更する。つまり、青色、緑色、黄色の何れかに点灯している保留LED25に対応する次回以降のスロットゲームでは、転落抽選は実行されないので、次回以降のスロットゲームに係わる保留LED25の点灯色を、転落抽選が実行されていないことを示す通常の赤色に変更するのである。従って遊技者は、この保留LED25の点灯色が赤色に変更されたことを視認することによっても、大当り確率が高確率から転落し、大当り抽選が通常の大当り確率にて行われることを認識或いは予測することができる。
そして大当り確率が高確率から転落し、遊技状態が大当りになる前の通常の遊技状態になっている中でスロットゲームが行われ、この遊技状態は次に特定大当図柄が確定表示されるまで維持される。しかして特定大当図柄が確定表示された場合には、以降は、上記と同じように遊技が進行されることになる。
なお、転落抽選が実行されているときに大当りに係わるスロットゲームが行われる場合には、遊技状態表示装置24a、24bの表示を「確変」「ノーマル」または「確変」「スペシャル」から「通常」「通常」に切り替えると共に、この時点で保留球がある場合には、上記と同様な理由から保留LED25の点灯色を全て赤色に変更する。
このように図37を参照して、特定大当図柄が確定表示されて大当り確率が高確率に上昇してから再び通常の確率に転落するまでの遊技の流れを説明したが、上記したように遊技が進行される中で、特別図柄表示装置6の画像表示部30にスロットゲームの結果として特定大当図柄が、どのタイミングで確定表示された場合であっても、図37に記載されている特定大当図柄確定表示の時点に戻って再び上記したように遊技が継続されていく。一方、スロットゲームの結果として通常大当図柄が確定表示された場合には、大当り遊技が終了した後、次の大当りになるまで通常の遊技状態にてスロットゲームが行われる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1においては、特定大当図柄が確定表示されたことに基づいて大当り確率が確率変動して上昇するようになっており、この大当り確率が上昇した遊技状態で、毎回スロットゲームが実行される毎に該上昇した大当り確率を低確率に転落させるか否かの転落抽選が行われるようになっている。従って、このような構成による遊技機1によれば、従来の次回の大当りが発生するまで、或いは所定回数のスロットゲームが実行されるまで、大当り確率が高確率に無条件で維持される遊技機に比べ、大当り確率が高確率に維持された状態で大当りが連続して発生する所謂連チャンが適度に防止され、従って通常の遊技状態における大当り確率を高く設定すること等により単位時間当たりの賞品球数を平均化することができ、その結果、射幸性を適度に抑えながらも遊技の興趣を向上することが可能となる。
また、大当り確率が高確率になっているときに、所定期間転落抽選を行わずに大当り確率が高確率を維持することを保証したり、転落抽選の確率を複数設けたり、或いは転落抽選が行われているときに、転落確率を所定の遊技条件の成立で変動させたりするので、様々な遊技状態が創出でき、更にこのような場合には、遊技状態に係わる情報として特別図柄表示装置6に演出画像が、または遊技状態表示装置24a、24bに文字がタイムリーに表示されて、その旨を遊技者に報知するようになっている。従って、遊技者は、これにより遊技を実行するうえで有益な情報を入手することができ、その結果、現状の遊技状態を適切に判断して今後の遊技の展開を予測することができるようになり、更に遊技性が向上する。
また上記した全ての演出表示は、主制御回路44から表示制御回路111が所定の演出画像を表示指令する表示制御用コマンドを受信したタイミングで、該表示制御回路111が所定の乱数処理によりランダムに複数の演出画像の中から何れかを選択して表示するようにしたので、この複数の演出画像の中から何れかを選択する作業を主制御回路44が実行する場合に比べ、負担の多い主制御回路44の負荷を軽減することができ、その結果、安定した回路構成を実現できると共に、延いては制御回路44の中央処理装置のスペックを落としたり、メモリの記憶容量を減らしたりすることでコストダウンが図れる。
また転落抽選の確率は、始動入賞装置11内に設けられたクルーン56の孔55A、55B、55Cの何れに遊技球が落下するかによって異なるようになっており、更に遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合は異なるように、これらの孔55A、55B、55Cの大きさがそれぞれ相違するように形成されているので、遊技者は、遊技球が何れの孔55A、55B、55Cへ落下するかによって一喜一憂すると共に、始動入賞装置11への遊技球の入球角度や入球速度等を想定通りにするべく、遊技球を遊技領域5に発射する打球発射装置43を調整するようになり、その結果、遊技への技術介入感が高まり、遊技の趣向が向上する。
更に、転落抽選が実行されているときは、保留LED25の点灯色を通常の遊技状態とは異なるようにし、更にこの場合には、遊技球が何れの孔55A、55B、55Cへ落下するかによってそれぞれ点灯色が相違するようにしたので、遊技者は、始動入賞装置11への遊技球の入賞時(孔55A、55B、55Cへの遊技球の落下時)とタイムラグが発生するこの保留球に基づくスロットゲームが行われるときに、転落抽選が行われるか否か、更には転落抽選が行われるときにその転落確率が自身にとって有利か不利かが、保留LED25の点灯色を視るだけで容易に判るようになり、更に遊技の趣向が向上すると共に、既存の保留LED25を利用することによりコストダウンが図れる。
なお、本実施形態の遊技機1では、大当り確率を高確率から転落させる手段は、上記したように大当り確率が高確率中に毎回のスロットゲームが実行されることに伴って、個別の抽選(確変転落判定用カウンタC9)により行うようにしたが、これは、他の抽選(乱数1〜8、11、12)で兼ねるようにしても良い。
また転落抽選に係わる保留球は、上記したように孔55A、55B、55Cの何れを通過したかが、つまり転落抽選に係わるスロットゲームの転落確率が自身にとって有利か不利かが遊技者に判るように保留LED25の点灯色を異なるようにしたが、これは、次のようにしても良い。即ち遊技盤21の適宜位置に保留LED25とは別に、孔55A、55B、55Cの数に合わせて3つのLEDからなる表示装置を設け、これら3つのLEDを例えば赤色、青色、緑色というように異なる色に点灯するようにする。そして、現在、転落抽選に係わるスロットゲームが行われるときには、何れか1つのLEDのみを点灯するようにする。ここで例えば、赤色が点灯しているときは転落確率は1/50、青色が点灯しているときは転落確率は1/100、緑色が点灯しているときは転落確率は1/200というようにすれば、遊技者は、現在行われているスロットゲームの転落確率または転落確率の優劣が容易に判るようになる。つまりこの場合には、保留球に係わるスロットゲームのみでなく全ての転落抽選に係わるスロットゲームが対象となり、従って、コストアップはするものの、反面、遊技性は向上することになる。なお、この変形例として、3つのLEDを全て同色にて点灯するかわりに、この3つのLEDの転落確率または転落確率の優劣が遊技者に判るような表示を設けるようにしても良い。
また遊技状態表示装置24a、24bの表示色は、その内容、即ち「通常」「保証」「確変」「ノーマル」「スペシャル」によってそれぞれ異なるようにしても良い。またクルーン56上において遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合は、孔55A、55B、55Cの大きさを変えて異なるようにしたが、これは例えば、始動入賞装置11に対するクルーン56の取付角度やクルーン56における孔55A、55B、55Cの配置等によって、遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合を異なるようにしても良い。更にまた、始動入賞装置11内において球導出口58aからクルーン56上に導出された遊技球と、球導出口58bからクルーン56上に導出された遊技球とで孔55A、55B、55Cへ落下する割合を異なるようにしても良い。つまりこれは、遊技球がどちらの球導出口58a、58bから導出されるかによって遊技者の有利不利が決まることになるので、更に遊技性が向上する。
また、転落抽選または孔55A、55B、55Cに設定される転落確率の変更は、例えば所定回数のスロットゲームが実行されたら停止し、この停止後、発射球数が所定の値になったらこの停止を解除するようにしても良く、更にこの停止解除は、例えば遊技球の始動入賞口11への入賞に起因して毎回のスロットゲーム毎に行われる所定の乱数処理(所定の抽選確率)に基づく停止解除抽選に当選した場合に、実行するようにしても良い。
また孔55A、55B、55Cに設定される転落確率は、変動パターンまたはキャラクタの種別等により設定変更するようにしても良く、このようにすると、遊技者は、変動パターンやキャラクタの種別にも関心を持つようになり、表示される変動パターンやキャラクタに一喜一憂し、これによっても更に遊技性が向上する。なお、この設定変更する転落確率は、所定の乱数処理により複数の中から抽選で決定するようにしても良い。このようにすると、変更される度に異なる転落確率を設定することが可能になるので、遊技の興趣が増大する。
更に、この転落抽選の確率は、上記以外に、例えば大当り確率が高確率中に保留球が所定数以上になると低下するようにしても良く、或いは保留球の数が多くなるのに比例して転落抽選の抽選確率を低下させるようにしても良い。このようにすると、遊技者は、転落抽選の抽選確率を低下させるためオーバーフロー球が発生するのを防止すべく所謂止め打ち(保留球が4個を超えてオーバーフローするのを阻止するために遊技球を遊技領域5に発射する打球発射装置43を間歇的に停止する操作)を行うことがなく、その結果、遊技機1の稼働率が向上し、遊技場の売上向上につながる。
或いは、転落抽選の抽選確率の低下または上昇は、所定の遊技に関する指示に従ったら行うようにしても良く、例えば、特別図柄表示装置6の画像表示部30の表示やスピーカ113による音声にて報知される、所定の始動入賞装置11以外の入賞装置に遊技球を入賞させる指示や、保留球を特定の個数にする指示等に従ったら転落抽選の抽選確率を上昇するようにしても良く、このようにすると、遊技者は、遊技を有利に展開するべく遊技球を遊技領域5に発射する打球発射装置43を調整し、この指定された入賞装置と始動入賞装置11とに遊技球を入賞させなければならず、更に遊技への技術介入感が高まり、遊技の趣向が向上する。
更には、普通図柄として所定の図柄が確定表示されたことに基づいて、転落抽選の抽選確率を低下または上昇するようにしても良く、例えば普通図柄として「5」が確定表示されたことに基づいて、転落抽選の抽選確率を低下し、「2」が確定表示されたことに基づいて、転落抽選の抽選確率を元の確率に戻すようにしても良い。
また孔55A、55B、55Cに設定される転落抽選の確率は、特定大当図柄の種別により異なるように設定しても良く、このようにすると、遊技者は、特別図柄に極めて関心を持つようになり、確定表示される特定大当図柄に一喜一憂し、これによっても更に遊技性が向上する。或いは、この設定される転落抽選の確率は、特定大当図柄の種別に変えて、特定大当図柄が確定表示されたときに所定の乱数処理等により別途抽選で異なるように設定しても良い。そしてこのようにした場合には、特定大当図柄が確定表示された時や、特定大当図柄に係わる大当り遊技が終了した時点で演出表示等により、遊技者に、孔55A、55B、55Cに設定された転落確率が判るように、或いは孔55A、55B、55Cの優劣が判るように報知するようにすると良い。
また転落抽選により大当り確率が低確率になる場合には、通常の遊技状態の大当り確率に低下するようにしたが、即ち転落抽選により大当り確率が5/315から1/315に転落するようにしたが、これは段階的に転落するようにしても良い。例えば、第1転落抽選により大当り確率が5/315から3/315に転落し、第2転落抽選により大当り確率が3/315から1/315に転落するようにしても良い。また、このように段階的に転落する場合には、各段階の滞在状態に応じてキャラクタや背景等の色を変化させるようにすることによって、おおよそどの状態に滞在しているか分かるようにすると良い。
更に、孔55A、55B、55Cに設定される転落抽選の確率は、遊技機1外部からの操作に応じて自在に設定可能な確率設定手段を設けると良い。このように遊技機1の確率設定手段に応じて転落抽選の確率を自在に設定できると、ホールにとって営業利益を容易に調整可能にすると共に、遊技者は、何度か遊技を実行するにしたがって遊技者にとって有利な設定であることをおおよそ知ることができ、知識の上で技術介入することもできる。
また転落抽選により大当り確率が低確率に転落した後、次の特定大当図柄にて大当りになるまで大当り確率を低確率に維持するようにしたが、これは大当り確率が低確率に転落した後、大当りが来ることなく所定回数のスロットゲームが実行されたときは再び大当り確率を高確率に復帰させるようにしても良く、更にこの場合、特定大当図柄の種別によって、高確率に復帰可能なものと不可能なものを混在させるようにしても良い。このように転落状態中におけるスロットゲームの回数を制限すると、運の悪い遊技者を救済することが可能となり遊技性が向上する。
ここで、この場合のスロットゲームの所定回数は、なるべく多い方が望ましい(例えば1000回)。この理由は、一旦大当り確率が低確率に転落したものを、容易に高確率に復帰させることは遊技上好ましくなく、なるべく大当りが長時間来なくても粘り強く遊技を継続している遊技者を救済したいからである。なお、このように大当り確率が高確率に復帰した場合には、特定大当図柄が確定表示されて大当り遊技の終了直後に大当り確率が高確率になった場合と同様に、以後の所定回数のスロットゲームが実行されるまでの期間は、転落抽選は禁止するようにすると良い。これは、折角大当り確率が高確率になってすぐに転落抽選により低確率に転落してしまうと、遊技者の遊技意欲が萎えてしまい好ましくないからである。従って、このような強制的な転落抽選の禁止期間を設けることで遊技の興趣が増大し、遊技者は、安心しながらこの期間に大きな期待を持って遊技に臨むことができる。
また転落抽選により大当り確率を低確率に転落するタイミングは、始動入賞装置11に遊技球が入賞した時点で乱数(確変転落判定用カウンタC9)を取得し、この始動入賞装置11に入賞した遊技球に対応するスロットゲーム(大当り抽選)に転落抽選の結果が反映されるようにしたが、これは、当該始動入賞装置11に入賞した遊技球に対応するスロットゲームには影響することなく、次回のスロットゲームから転落抽選の結果を反映させるようにしても良い。このようにすると、遊技者にとって、大当り確率が高確率の状態で行われるスロットゲームの回数が1回増えることになり、遊技の趣向が向上する。
また孔55A、55B、55Cに設定される転落抽選の確率が変更されるタイミングは、遊技球が孔55Aに3回連続で落下したときの当該3回目の遊技球に対応して実行されるスロットゲームから、転落抽選の確率を変更するようにしたが、これは、遊技球が孔55Aに3回連続で落下したとき以降に開始されるスロットゲームから、即座に転落抽選の確率を変更するようにしても良い。このようにすると、遊技の展開がスピーディーになり、遊技の趣向が高まる。また、大当り図柄が確定表示されたときは、その時点で点灯している保留LED25の点灯色を全て赤色に変更するようにしたが、これは、大当り図柄に係わるスロットゲームの開始時や実行中に変更するようにしても良く、更に大当り図柄が確定表示されることになった始動入賞装置11への遊技球の入賞時点から、以降に発生する保留球に係わる保留LED25の点灯色を赤色に変更するようにしても良い。このようにすると、転落抽選が行われているにもかかわらず保留LED25の点灯色が赤色になるので、その結果、遊技者への大当り予告となり、遊技の趣向が向上する。
なお、転落抽選に当選し大当り確率が転落するときも、当該転落する遊技球に対応して実行されるスロットゲームまで待ってから、保留LED25の点灯色を全て赤色に変更するようにしたが、これも、上記に準じ、転落抽選に当選した始動入賞装置11への遊技球の入賞時点から、以降に発生する保留球に係わる保留LED25の点灯色を赤色に変更するようにしても良い。このようにしても、転落抽選が行われているにもかかわらず保留LED25の点灯色が赤色になるので、その結果、遊技者への大当り確率の転落予告となり、遊技者は、大当り確率が転落するまでの僅かな間に大当りになることを期待しながらスロットゲームの結果に一喜一憂することになり、これによっても遊技の興趣が増大する。更に、これを上記した大当り予告と併用したときは、転落抽選が行われているにもかかわらず保留LED25の点灯色が赤色になったときは、これが大当り予告か或いは大当り確率の転落予告なのかが区別がつかず、これによって更に遊技興趣が増大することになる。
また転落抽選の実行中にスロットゲームの結果大当りになる場合には、出現予定の演出表示を中止するようにしても良く、或いは、各種演出表示を常時スロットゲームの終了前後に演出表示していた場合には、出現予定の演出表示は、その出現時期を変更して例えばスロットゲームの前半や全般的に表示させるようにしても良い。このようにすると、遊技者は、本来表示されるべき演出表示が出現しないこと、または演出表示の出現時期が変更されたことを感じ取り、その結果、遊技者への大当り予告となり、遊技の趣向が向上する。
また上記した全ての演出表示は、その表示するタイミングを、所定の確率(好ましくは低確率)にてダミー的に表示する(演出表示の内容と遊技状態とが不一致となるタイミングで演出表示を表示する疑似演出表示)ようにしても良い。そしてこの場合には、演出表示はその旨を直接的ではなく、間接的に表示するように(示唆するように)すると良い。この理由は、ダミーの演出表示を、その内容を直接的に遊技者に報知することは、完全な虚偽情報となってしまい、好ましくないからである。
例えばダミーの演出表示としては、遊技者に、遊技状態として大当り確率が高確率になっているか、低確率になっているかを分からなくする演出表示や、または、大当り確率が低確率に転落しているのにもかかわらず、遊技状態として大当り確率が高確率になっているように見せかける演出表示や、その逆に大当り確率が高確率なのに、遊技状態として大当り確率が低確率に転落しているように見せかける演出表示や、或いは、各抽選において、当選したにもかかわらず当選しなかったように見せかける演出表示や、その逆に当選しなかったにもかかわらず当選したように見せかける演出表示等があり、従ってこのようなダミーの演出表示を適宜行うことにより、更に遊技の興趣が増大する。
また、希に確変転落演出表示に変えて、次の内容のような演出表示を出現させると良い。即ち、演出表示の内容にストーリー性を持たせ、徐々に大当り確率が高確率から転落してまうような演出を行い(この場合、複数のスロットゲームに跨っても良い)、この演出結末(ストーリーの結末)が、良い結果になるときと悪い結果になるときの両方への分岐となるような場面で終演させるようにするのである。演出表示をこのような内容にすると、遊技者は、遊技状態として大当り確率が高確率になっているか、低確率になっているかが分からないので、特に確変転落演出表示に変えてこの演出表示が出現した場合には、遊技者は過度に落胆することなく、遊技を止めてしまうことが減少し、その結果、遊技機1の稼働率が向上する。
また本実施形態の遊技機1では、特定大当図柄が確定表示された場合には、大当り確率を高確率に上昇するようにしたが、更にこれに加えて、特定大当図柄が確定表示されてから所定回数(例えば100回)のスロットゲームが消化されるまでは、或いは次の大当りが来るまでは、当り判定用カウンタC16の内容を変更して普通図柄が当りとなる抽選確率を上昇させたり(例えば10/31から28/31)、普通図柄変動時間tを短縮したり(例えば30秒から2秒)、始動入賞口開放時間STを延長したり(例えば0.2秒から2秒)、特別図柄変動時間Tを短縮したり(例えば7〜42秒から2〜37秒)するようにしても良い。なお、これらの処理は、特定大当図柄が確定表示されたとき以外にも実行しても良く、例えば全ての大当り図柄について実行したり、或いは大当り確率が上昇している間に通常大当図柄にて大当りになったときに実行するようにしても良い。後者のようにすると、通常大当図柄をひいた場合であっても、遊技者にとって有利となる処理が所定回数実行されるようになるので、遊技者は、例え通常大当図柄で大当りになった場合であっても過度に落胆することなく遊技に臨むことができ、即ち適度な射幸性を遊技者に与えることが可能となり、その結果、遊技性が著しく向上する。
なお、大当り確率をはじめとする各種抽選確率は、上記したものに限定するものではなく、本技術思想の範囲内で適宜設定するようにすれば良い。また、大当り処理の遊技内容は、本技術思想に逸脱していなければ、上記した以外の大当り処理の遊技内容でも良い。例えば、所謂第3種パチンコ遊技機で採用されているような大当りの遊技内容でも良い。また、特別図柄表示装置6及び普通図柄表示装置18は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、ドットマトリックスLEDディスプレイ等の図柄や数字を表示できるものであればどのようなものでも良い。
また、大当りが発生する図柄(大当り図柄)は、予め定めた3桁の図柄(特別図柄)を用いて説明したが、この大当り図柄は3桁に限ったものでなく何桁であっても良い。また、上記した大当たり図柄は同一図柄で説明したが、任意に設定可能であり、「ABC」「松竹梅」等のようにどの様な組合せを大当り図柄としても良い。また、リーチにならないはずれ図柄に対応する変動パターンは、変動パターン1のみとしたが、これは、複数設けても良い。
なお、本実施形態の遊技機1は、実施の一態様であるパチンコ遊技機を用いて説明したが、これに限るものではない。例えば、スロットル遊技機のように、スタートレバーを遊技者が操作したことに係わり、当り等に係わる乱数を抽出し、該抽出した乱数値に基づいて回胴リールが駆動される遊技機においても、本発明を採用することができる。
次に特許請求の範囲の構成と、本発明の実施形態との主な対応を説明する。
請求項1、5、6:始動遊技装置は、始動入賞装置11に相当し、所定の図柄は、図26に示す1〜14の特別図柄に相当し、大当り抽選は、始動入賞装置入賞処理(図17)のステップS310の乱数取得処理にて大当り判定用カウンタC1の値を取得する処理に相当し、画像表示装置は、特別図柄表示装置(LCD)6に相当し、可変入賞装置は、大入賞口(アタッカ)7に相当し、遊技球検出手段は、始動入賞検出センサ116に相当し、大当り確率は、通常時の大当り確率1/315または確変時の大当り確率5/315に相当し、制御手段、主制御回路44、表示制御回路111に相当し、大当り図柄は、図26に示す大当り図柄「1、1、1」〜「14、14、14」に相当し、特別遊技は、大当り遊技に相当し、特別遊技発生手段は、ステップS385の大当り処理に相当し、特定の図柄は、図26に示す特定大当図柄としての「1、1、1」「3、3、3」「5、5、5」「7、7、7」「9、9、9」「11、11、11」「13、13、13」に相当し、大当り確率上昇手段は、ステップS426にて大当り判定用カウンタC1の内容を変更して大当り確率を1/315から5/315に上昇する処理に相当し、所定の遊技装置は、始動入賞装置11に相当し、通過孔は、孔55A、55B、55Cに相当し、通過遊技球検出手段は、孔通過検出センサ124A、124B、124Cに相当し、大当り確率低下抽選手段は、ステップS331の確変転落処理に相当し、所定の抽選確率は、遊技球が孔55A、55B、55Cを通過したときでそれぞれ1/200(ステップS661)または1/50(ステップS663)、1/100(ステップS655)、1/50(ステップS667)または1/200(ステップS668)に相当する。
請求項1、5、6:通過孔が複数設けられていることは、3つの孔55A、55B、55Cに相当し、遊技装置内に入球した遊技球は複数の通過孔の何れかを通過することは、始動入賞装置11の構成に相当し、通過孔判別手段は孔通過検出センサ124A、124B、124Cに相当し、遊技球が通過した通過孔に応じ、上昇している大当り確率を低下させる抽選を異なる抽選確率にて実行するようにしたことは、ステップS651の通過孔別抽選処理において、遊技球が孔55A、55B、55Cを通過したときでそれぞれ1/200(ステップS661)または1/50(ステップS663)、1/100(ステップS655)、1/50(ステップS667)または1/200(ステップS668)の抽選確率にて大当り確率を低下させる抽選が実行されることに相当する。
請求項1、9:複数の通過孔の遊技球の通過割合は、本文前段の「遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合は、孔55Cが最も高く(例えば6割)、孔55Aが最も低く(例えば1割)、孔55Bは両者の中間ぐらい(例えば3割)になっている」という記載に相当し、通過割合設定手段は、図3(B)に示す孔55A、55B、55Cの大きさがそれぞれ異なるようにクルーン56に形成されていることに相当する。
請求項1、10:板状部材は、クルーン56に相当し、通過割合設定手段が通過孔の大きさであることは、図3(B)に示す孔55A、55B、55Cの大きさがそれぞれ異なるようにクルーン56に形成されていることに相当し、通過割合設定手段が通過孔の配置または板状部材の遊技装置に対する取付角度であることは、本文後段の「始動入賞装置11に対するクルーン56の取付角度やクルーン56における孔55A、55B、55Cの配置等によって、遊技球の孔55A、55B、55Cへの落下する割合を異なるようにしても良い」という記載に相当する。
請求項3、5、7:始動遊技装置が遊技装置を兼ねていることは、始動入賞装置11に相当し、大当り確率低下抽選手段の抽選が、始動遊技装置に遊技球が入賞または通過して制御手段によりスロットゲームが行われる毎に実行されることは、始動入賞装置11への遊技球の入賞に基づいて図20に示すステップS318にてYESとなり、特別図柄遊技処理(ステップS317)が実行されることに相当する。
請求項4、5、8:複数の保留表示灯は、4つの保留LED25a、25b、25c、25dに相当し、大当り確率低下抽選手段が実行されている場合に遊技球が通過した通過孔に応じ保留表示灯の表示色をそれぞれ異なるように表示したことは、ステップS312の保留LED点灯制御処理において、大当り確率低下抽選手段が実行されているとき遊技球が孔55Aを通過したとき青色(ステップS611)、孔55Bを通過したとき緑色(ステップS613)、孔55Cを通過したとき黄色(ステップS617)を点灯表示することに相当する。
請求項11:保留表示灯が大当り確率低下抽選手段が実行されているときと実行されていないときとで、その表示色が相違することは、ステップS312の保留LED点灯制御処理において、大当り確率低下抽選手段が実行されているとき遊技球が孔55Aを通過したとき青色(ステップS611)、孔55Bを通過したとき緑色(ステップS613)、孔55Cを通過したとき黄色(ステップS617)を点灯表示し、大当り確率低下抽選手段が実行されていないとき保留LED25は全て赤色(ステップS607)を点灯表示することに相当する。
請求項12:大当り確率低下抽選手段が実行されているときにスロットゲームの結果が大当り図柄になる場合には、少なくとも大当り図柄が確定表示される前に、保留表示灯の表示色を大当り確率低下抽選手段が実行されていないときの表示色またはその他の表示色に変更することは、本文後段の「大当り図柄が確定表示されたときは、その時点で点灯している保留LED25の点灯色を全て赤色に変更するようにしたが、これは、大当り図柄に係わるスロットゲームの開始時や実行中に変更するようにしても良く、更に大当り図柄が確定表示されることになった始動入賞装置11への遊技球の入賞時点から、以降に発生する保留球に係わる保留LED25の点灯色を赤色に変更するようにしても良い」という記載に相当する。
請求項2、6:所定回数のスロットゲームは、大当り遊技の終了前に始動入賞装置11へ入賞した保留球(ステップS621にてYES)に基づいて実行されるスロットゲームの回数であって、最高4回に相当し、大当り確率低下抽選禁止手段は、確変転落処理におけるステップS621にてYESの処理に相当する。