以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、遊技機1の全体正面図、図2は、特別図柄表示装置6a、6b及びLEDユニット24a、24bの正面図、図3は、遊技機1の裏側に設けられた遊技機制御装置100の要部ブロック図、図4は、遊技機制御装置100を構成する主制御回路44と表示制御回路111とを示すブロック図である。
本実施形態の遊技機1は、図1に示すように、図示しない遊技島に固定される外枠22と、この外枠22に取り付けられた内枠23とから構成されており、内枠23には、遊技者にパチンコ遊技を提供する遊技盤21と、遊技者が操作することにより後述する打球発射装置43を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置43によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示(以下、スクロール表示ともいう)を行う液晶表示ディスプレイ(LCD)等で構成された特別図柄表示装置6a、6bと、遊技球が入賞することによって特別図柄表示装置6a、6bに特別図柄の変動表示(スクロール表示)を開始させる始動入賞口(電動チューリップ)11a、11bと、特別図柄表示装置6a、6bが特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11a、11bへ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED25(25a、25b、25c、25d)及び保留LED29(29a、29b、29c、29d)が設けられたLEDユニット24a及び24b(図2参照)と、特別図柄表示装置6a、6b内において所定の画像を表示する画像表示部30a、30bと、この画像表示部30a、30bにおいて3つの特別図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8a、8b、中図柄表示部9a、9b、右図柄表示部10a、10bと、特別図柄表示装置6a、6bにおける表示結果が予め定められた態様(大当り)になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口(アタッカ)7と、遊技球を打球発射装置43に供給するための打球供給皿12と、打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ15と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、開閉自在に設けられたガラス扉枠17と、特別図柄表示装置6a、6bに一体的に設けられ、一桁の普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄(当り)である場合、始動入賞口11a、11bとしての電動チューリップの羽根を開放する7セグメントLED等で構成された普通図柄表示装置18a、18bと、遊技球が通過することによって普通図柄表示装置18a、18bに普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19a、19bと、普通図柄表示装置18a、18bが普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19a、19bを通過した場合(以下、このような遊技球を通過保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED26及び29(26a、26b、26c、26d及び29a、29b、29c、29d、図2参照)と、特別図柄表示装置6a、6bに係わる遊技情報を文字等で遊技者に報知するドットマトリクスLED等で構成された遊技状態表示装置32及び33(32a、32b及び33a、33b、図2参照)等とによって構成されている。
この様に構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置43から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技盤21に植設される図示しない遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11a、11bや普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19a、19bを通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されるようになっている。
遊技球が始動入賞口11aに入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えると共に、後述する始動入賞検出センサ116aによって遊技球を検出し、特別図柄表示装置6aの各図柄表示部8a、9a、10aに特別図柄をスクロール表示させ、所定時間後に左図柄表示部8a、右図柄表示部10a、中図柄表示部9a、の順に特別図柄を停止させて抽選するスロットゲームを行う。一方、遊技球が始動入賞口11bに入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えると共に、後述する始動入賞検出センサ116bによって遊技球を検出し、特別図柄表示装置6bの各図柄表示部8b、9b、10bに特別図柄をスクロール表示させ、所定時間後に左図柄表示部8b、右図柄表示部10b、中図柄表示部9bの順に特別図柄を停止させて抽選するスロットゲームを行う。即ち、遊技球が始動入賞口11aに入賞した場合には特別図柄表示装置6aにてスロットゲームが実行され、遊技球が始動入賞口11bに入賞した場合には特別図柄表示装置6bにてスロットゲームが実行されるようになっている。
そして特別図柄表示装置6a、6bにおいて、左図柄表示部8a、8bの特別図柄と右図柄表示部10a、10bの特別図柄とが停止した時点で大当りを構成する特別図柄の組合せ(例えば同一の特別図柄の組合せ)である場合にはリーチとなり、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bにて所定のリーチアクションが表示されるようになっており、その後中図柄表示部9a、9bの特別図柄が停止した時点で確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組合せ(大当り図柄)である場合には大当りとなり、大入賞口7としてのアタッカを後述する所定の態様で開放する大当り遊技が実行されると共に、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bには所定の大当り演出画像が表示されるようになっており、これら以外の特別図柄の組合せである場合には、はずれとなる。
なお後に詳述するが、大当りまたはリーチに係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6aまたは6bに表示されているときには、特別図柄表示装置6bまたは6aではスロットゲームが表示されないようになっている。つまり特別図柄表示装置6a、6bの一方で大当りまたはリーチに係わるスロットゲームが表示されているときには、特別図柄表示装置6a、6bの他方では同時にスロットゲームが表示されないようになっており、それ以外の場合(はずれの場合)には、特別図柄表示装置6a、6bにて同時にスロットゲームが表示可能になっている。
また、遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。また、遊技球が普通図柄作動ゲート19aまたは19bを通過した場合には、後述する作動ゲート検出センサ121aまたは121bによって遊技球を検出し、普通図柄表示装置18aまたは18bに普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄である場合には当りとなり、始動入賞口(電動チューリップ)11aまたは11bの羽根を所定時間開放するようなっている。つまり、普通図柄表示装置18a、18bは、遊技球の普通図柄作動ゲート19a、19bへの通過に基づき、同時に普通図柄を変動表示可能になっており、普通図柄表示装置18aにて当り図柄が表示されたときは始動入賞口(電動チューリップ)11aが、普通図柄表示装置18bにて当り図柄が表示されたときは始動入賞口(電動チューリップ)11bが開放するようになっている。
次に遊技機1の裏側に設けられた遊技機制御装置100を図3を用いて説明する。
遊技機制御装置100は図3に示すように構成され、遊技機制御装置100を主に構成する主制御回路44は、入力回路101、出力回路110、ワンチップマイクロコンピュータ27及びこれらを接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えており、入力回路101を介して取得した各センサやスイッチからの信号に基づいて、ワンチップマイクロコンピュータ27が出力回路110に接続されている各種回路や機器等を制御するための所定の制御プログラムを実行する。また、ワンチップマイクロコンピュータ27は、制御プログラムを実行するCPU102、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103及びCPU102が処理するデータを一時的に記憶するRAM104が内蔵されている。
入力回路101には、始動入賞口11a、11bに設けられた遊技球の入賞を検出すると特別図柄変動開始信号(以下、始動信号ともいう)を送る始動入賞検出センサ116a、116bと、始動入賞口11a、11bに入賞した遊技球数を検出するカウントスイッチ123a、123bと、普通図柄作動ゲート19a、19bに設けられた遊技球の通過を検出すると普通図柄変動開始信号(以下、作動信号ともいう)を送る作動ゲート検出センサ121a、121bと、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球数を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、打球操作ハンドル2の所定箇所に設けられ押圧操作することにより打球発射装置43の作動をオフさせて遊技球の発射を停止する打球操作ストップスイッチ120と、各入賞口に入賞した遊技球をセーフ球としてカウントし遊技球を賞品として払い出すために必要なセーフ信号を出力するセーフ球検出センサ122とが接続されている。
出力回路110には、遊技盤面に配備されているLED(例えば、保留LED25、26及び保留LED29、31)や各種表示ランプ(例えば、遊技効果ランプ15)等を点灯/点滅制御するランプ制御回路37と、大入賞口7としてのアタッカを開口動作するためのソレノイド106と、始動入賞口11a、11bとしての電動チューリップを開放動作するためのソレノイド107a、107bと、スピーカ113より各種の効果音を拡声させるための音声制御を行う音声制御回路38と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109とが接続されている。また、出力回路110には、図示しないドライバ回路を経由して7セグLEDとしての普通図柄表示装置18a、18b及びドットマトリクスLEDとしての遊技状態表示装置32、33(32a、32b、33a、33b)が接続されている。
さらに、出力回路110には、払出制御回路40及び表示制御回路111が接続されている。払出制御回路40は、内部に払出制御用CPU(図示せず)、この払出制御用CPUの作業領域や各賞球コマンドに対応した賞品球数等を記憶保持するための記憶エリアを備えたRAM及び制御データ及び賞球払出しのための制御プログラム等が記憶されたROMなどを備えている。払出制御回路40は、主制御回路44のCPU102から指令される賞球コマンドに従って賞球払出装置41を駆動制御し、賞品球の払出制御を行う。払出制御回路40には、その他、発射制御回路42を介して遊技領域5に向けてパチンコ球を弾発するための打球発射装置43が接続されており、打球発射装置43の動作停止と動作停止解除とを制御する。
次に、図4を参照して表示制御回路111について説明する。図4に示すように、表示制御回路111は、主制御回路44の出力回路110から一方向のストローブ信号や表示制御用コマンド信号等の制御信号が入力されることにより、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bにて表示する2次元や3次元のスクロール表示等に係わる画像処理のための表示制御を実行すると共に、大当り演出画像に係わる画像データ等を出力する。このため、表示制御回路111は、CPU140と、RAM141と、ROM142と、VDP143と、VRAM(ビデオRAM)144と、キャラクタROM145と、入力インターフェース146と、リセット回路147と、発振回路148と、タイミングコントローラ149と、LCD駆動回路150a、150bとを備えている。
入力インターフェース146は、例えば入力端が抵抗を介して電源に接続されたトランジスタアレイ等で構成された図示しないバッファ回路が設けられており、主制御回路44から入力されたストローブ信号と表示制御用コマンド信号をCPU140のINT端子(図示省略)に出力する。これにより、主制御回路44から表示制御回路111への信号入力のみを許容し、表示制御回路111から主制御回路44への信号出力を禁止している。なお、この表示制御用コマンドについては後述する。発振回路148は、CPU140とVDP143とに基準クロック信号を出力する回路であり、リセット回路147は、CPU140とVDP143とをリセットするためのリセット信号を出力する回路である。CPU140とVDP143は、発振回路148からの基準クロック信号を分周して内部クロック信号を生成し、この内部クロック信号に基づいて動作する。
ROM142は、CPU140によって実行される表示制御プログラムを記憶する半導体メモリであり、RAM141は、CPU140によって実行される表示制御プログラムのワークエリアやスタックエリア等の作業領域として利用される半導体メモリである。CPU140は、表示制御プログラムを実行する中央演算装置であり、入力インターフェース146からストローブ信号が入力されると表示制御用コマンド信号を認識してRAM141を作業領域としてROM142から表示制御を行うための制御データを読み出し、2次元の図柄表示情報、動画キャラクタ画面情報や背景画面情報、3次元画像情報(オブジェクト)の座標演算(ジオメトリ演算)等の画像データの演算を行うと共に描画コマンドを作成し、これら画像データの演算結果及び作成した描画コマンドをRAM141に格納し、VDP143に制御信号として出力する。
なお、この描画コマンドの具体例としては、例えばアトリビュートコマンド、スプライトコマンド、スプラインコマンド、ポリゴン表示コマンド、テクスチャマッピングコマンド等が挙げられる。
キャラクタROM145は、例えばフラッシュROM等で構成され、キャラクタや図柄、背景、動画キャラクタ等の2次元データやオブジェクトデータやテクスチャデータ等の3次元データ等の画像データが記憶された半導体メモリであり、また、VRAM144は、VDP143が処理する画像データを一時的に記憶して展開するためのフレームバッファメモリである。VDP143は、CPU140からの制御信号に基づき、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示する変動表示及び大当り演出画像等の画像データを生成するもので、CPU140とは独立した2次元のアドレス空間を持ち、そこにVRAM144をマッピングしている。なお、VRAM144のメモリ領域は、特別図柄表示装置6a用と、特別図柄表示装置6b用とに区分けされており、後述する主制御回路44からの表示制御用コマンド信号に付与された識別子に基づくCPU140からの指示により、VDP143は生成した画像データを、このVRAM144の区分けされたメモリ領域にマッピングする。
また、VDP143は、タイミングコントローラ149を備えており、VRAM144の区分けされたメモリ領域に展開した画像データを、一定周期毎に対応するLCD駆動回路150a、150bに供給する。つまり、タイミングコントローラ149は、発振回路148からの基準クロック信号及びリセット回路147からのリセット信号に基づいて、LCD駆動回路150a、150bに供給する同期信号(水平同期信号、垂直同期信号、クロック信号)を出力するものであり、LCD駆動回路150a、150bは、VDP143から供給された画像データを、色信号と輝度信号とからなるビデオ信号に変換し、このビデオ信号の波形をLCDとしての特別図柄表示装置6a、6bに適合した波形に整形することにより振幅調整、ガンマ補正、コントラスト、ブライト調整等を行い、特別図柄表示装置6a、6bに出力する。
ここで、本実施形態に係わるLCD駆動回路150a、150bは、NTSC方式に準拠したビデオ信号を出力するようになっており、水平同期信号(水平帰線)は63.5μ秒毎に出力され、垂直同期信号(垂直帰線)は1/30秒毎(ノンインターレース)に出力されるようになっている(但し、インターレースの場合には、垂直同期信号は1/60秒毎に出力されるが、本実施形態においては、以後ノンインターレースの場合についてのみ説明する)。
つまり、VDP143は、タイミングコントローラ149から垂直同期信号が入力される毎(1/30秒毎)に、VRAM144に展開した画像データを内部クロック信号に基づいて順次LCD駆動回路150a、150bに供給し、LCD駆動回路150a、150bは、供給された画像データをビデオ信号に変換して波形整形し、この波形整形したビデオ信号を水平同期信号に基づいて1フレームの画像を特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示する。そしてLCD駆動回路150a、150bは、垂直同期信号が入力される毎(1/30秒毎)に、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示する1フレームの画像を切り換え、これにより変動表示としてのスクロール表示やリーチアクション等の動画が表示される。また、VDP143は、タイミングコントローラ149から垂直同期信号を受信する毎(1/30秒毎)に、CPU140のINT端子(図示省略)に割込み信号を出力する。CPU140は、この割込み信号を受信することにより、次回の1フレームの画像を作成するための表示制御を内部クロック信号に基づいて実行する。
なお、上記したRAM141は、CPU140に対し外付けするようにしたが、これは限定することなく、CPU140に内蔵して設けるようにしても良い。
また、上記した主制御回路44は、図4に示すように、電源が切られた場合でもRAM104の記憶内容を保持可能なRAMバックアップ130の回路を有しており、さらに、外部から主制御回路44の内容等を試験するための試験用端子131、例えばコネクタ等も備えている。
このように、主制御回路44のRAM104が、電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有していると、例えば、雷が近くで発生してサージ電流が遊技機1内に侵入したり等して、突然遊技機1の電源が遮断されても、主制御回路44のRAM104が記憶した遊技に係わるデータが全て保全されるので、遊技機1の電源が回復されたときには、以前の遊技状態から引き続き遊技を再開でき、遊技場は公正な遊技を遊技者に提供でき、一方遊技者は、例えば、有利な遊技状態で電源が遮断された場合であっても、電源が復帰後、有利な遊技状態を引き続き続行することが可能となるので不測の不利益を回避できる。なお、このバックアップ機能は、主制御回路44のRAM104以外に、上記した賞品球の払出を司る払出制御回路40のRAM等、その他の制御回路のRAMにも設けても良い。
また、主制御回路44のCPU102から表示制御回路111へ制御信号(ストローブ信号やコマンド信号等)を一方向通信することにより、即ち、表示制御回路111から主制御回路44への入力をなくすことにより、遊技機1全体の主な制御を司る主制御回路44への入力を少なくして、主制御回路44への不正な信号入力を極力排除でき、遊技場は適正な遊技を遊技者に提供できると共に、両者の通信に係わる回路構成やプログラムを簡素化でき、遊技機1を開発制作するうえで容易となりコストダウンにつながる。なお、この主制御回路44のCPU102からの一方向通信は、表示制御回路111以外に、図3に示した賞品球の払出を司る払出制御回路40等、その他の制御回路にも行うようになっている。
なお、主制御回路44や払出制御回路40等が形成されている基板を基板BOXに収納する場合には、この基板BOXを開けた痕跡が残るように所定の手段で封止する所謂かしめ構造を採用することが望ましい。これにより、さらに主制御回路44や払出制御回路40等への不正を排除することができるようになる。また、主制御回路44の出力回路110に直接接続した普通図柄表示装置18a、18b、遊技状態表示装置32a、32b、33a、33b、ランプ制御回路37及び音声制御回路38は、表示制御回路111或いは払出制御回路40に接続するようにしても良い。さらに、入力回路101に接続した打球操作ハンドルスイッチ119と打球操作ストップスイッチ120は、発射制御回路42或いは払出制御回路40に直接接続するようにしても良い。これらは、遊技機制御装置100を構成する各種装置の機能や配置及び各CPUの処理速度やROM、RAM等の記憶装置の容量等に応じて適宜設計すれば良い。
この様に構成された遊技機1において、遊技機制御装置100は、後述する図5以降のフローチャートに示す処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行うと共に、遊技の状況に応じた様々な画像を特別図柄表示装置6a、6b等に表示させる。
図5は、主制御回路44のCPU102が実行するメイン遊技処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。電源投入直後、CPU102は初期化処理を行い(ステップS10)、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリアの初期化を行う。CPU102は、ステップS10の初期化処理を終了すると、ステップS20の乱数更新処理に移行する。なお、CPU102は、リセット割込み(2msec)毎にメインルーチン(主制御回路44のROM103に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS20〜ステップS60の各処理を実行する。
図6は、主制御回路44において取り扱われる乱数の一覧図である。主制御回路44には、図6に示すように、遊技態様をランダムに設定するための乱数として各種カウンタC1〜C12(乱数1〜乱数12)が設定されている。CPU102はステップS20の乱数更新処理にて、各カウンタC1〜C12に関する値の更新を行う。なお、以下に示す各カウンタC1〜C12は、常に不変な完全確率を作り出すために設けられるもので、例えば引いたくじを元に戻さない福引きのように、その都度変化するような確率を作り出すものではない。
大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)は、特別図柄の組合せを大当りとするか否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、通常時7の場合が大当り、確率1/315)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC1が315になる場合は0に書き換えられる。
特別図柄の停止図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の組合せとして後述する大当り図柄以外のはずれ図柄(リーチなった後にはずれる場合を含む、以下、このようなはずれをリーチはずれともいう)を作成する乱数カウンタであって、左停止図柄決定用カウンタC2(乱数2、0〜13)、中停止図柄決定用カウンタC3(乱数3、0〜13)、右停止図柄決定用カウンタC4(乱数4、0〜13)の3つが設けられている。
左停止図柄決定用カウンタC2は、左図柄の図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC2が14になる場合は0に書き換えられる。中停止図柄決定用カウンタC3は、中図柄の図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、左停止図柄決定用カウンタC2が0にされる毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC3が14になる場合は0に書き換えられる。右停止図柄決定用カウンタC4は、右図柄の図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、中停止図柄決定用カウンタC3が0にされる毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC4が14になる場合は0に書き換えられる。このようにすることで、左・中・右図柄の同期を防止することが可能となる。
リーチ判定用カウンタC5(乱数5、0〜11)は、特別図柄の組合せをはずれ図柄とする場合にリーチはずれとするか否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、3の場合がリーチはずれ、確率1/12)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC5が12になる場合は0に書き換えられる。
リーチ図柄態様決定用カウンタC6(乱数6、0〜62)は、特別図柄の組合せをリーチはずれとする場合に、中図柄表示部9a、9bの停止する特別図柄を、左図柄表示部8a、8b及び右図柄表示部10a、10bの停止する同一の特別図柄のプラスマイナス1とする(後に述べるが、本実施形態では左図柄表示部8a、8b、中図柄表示部9a、9b及び右図柄表示部10a、10bに表示される各々の特別図柄が1〜14の順にスクロール表示されるようになっており、例えば左図柄表示部8a、8b及び右図柄表示部10a、10bの停止した特別図柄が3であったときには、中図柄表示部9a、9bの停止する特別図柄を4(プラス1)または2(マイナス1)とすること、以下、このような中図柄表示部9a、9bの停止する特別図柄をプラスマイナス1図柄ともいう)か否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、0〜19の場合がプラスマイナス1図柄のリーチはずれ、確率20/63)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC6が63になる場合は0に書き換えられる。
大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)は、特別図柄の組合せとして大当り図柄を作成する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC7が14になる場合は0に書き換えられる。
変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)は、特別図柄の組合せを大当りまたはリーチはずれとする場合に、例えば上記したリーチアクションとして何れの変動パターンを採用するかを抽選する乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC8が52になる場合は0に書き換えられる。
確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199)は、大当り図柄として後述する特定大当図柄が確定表示されて大当り確率が上昇(後に詳述するが、確率1/63)している場合に、毎回の特別図柄表示装置6aまたは6bのスロットゲームにおいてこの上昇している大当り確率を通常の大当り確率に転落させるか否かの抽選(以下、単に転落抽選ともいう)をする乱数カウンタ(後に詳述するが55、155の場合が転落、確率1/100)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC9が200になる場合は0に書き換えられる。
確変転落判定用カウンタC10(乱数10、0〜199)は、確変転落判定用カウンタC9と同様の乱数カウンタ(後に詳述するが55の場合が転落、確率1/200)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC10が200になる場合は0に書き換えられる。
つまり確変転落判定用カウンタC9、C10の確率はそれぞれ異なっており、確変転落判定用カウンタC9の方が確変転落判定用カウンタC10よりも転落する確率が高くなっている。しかして大当り確率が上昇している場合に、確変転落判定用カウンタC9、C10は、それぞれ特別図柄表示装置6a、6bのスロットゲームのどちらかに適用されるようになっており、例えば確変転落判定用カウンタC9が特別図柄表示装置6aのスロットゲームに適用されているときは、特別図柄表示装置6bのスロットゲームには確変転落判定用カウンタC10が必ず適用されている。従って遊技者にとっては、確変転落判定用カウンタC10が適用されているスロットゲームの方が、確変転落判定用カウンタC9が適用されているスロットゲームよりも有利となる。
当り判定用カウンタC11(乱数11、0〜30)は、普通図柄を当りとするか否かを抽選する乱数カウンタ(後に詳述するが、通常時0〜9の場合が当り、確率10/31)であって、電源投入時0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC11が31になる場合は0に書き換えられる。
はずれ図柄決定用カウンタC12(乱数12、0〜8)は、普通図柄のはずれ図柄作成に使用するカウンタであって、電源投入時に0からスタートし、リセット割込み(2msec)毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC12が9になる場合は0に書き換えられる。
図5に戻ってCPU102は、ステップS20の乱数更新処理を終えると、ステップS30の普通遊技処理に移行する。図7は、普通遊技処理(ステップS30)を示すフローチャートである。普通遊技処理は、ステップS450の作動ゲート19a通過処理、ステップS500の普通図柄遊技処理、ステップS540の作動ゲート19b通過処理及びステップS570の普通図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS450の作動ゲート19a通過処理から説明する。
図8は、作動ゲート19a通過処理(ステップS450)を示すフローチャートである。この作動ゲート19a通過処理が開始されると、CPU102は、普通図柄作動ゲート19aを通過した遊技球を検出(作動ゲート検出センサ121aの作動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS452)、遊技球を検出していない場合には(ステップS452にてNO)、この作動ゲート19a通過処理を終了してステップS500の普通図柄遊技処理(図10)に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS452にてYES)、CPU102は、ステップS454の処理に移行してカウンタAaの値が5未満か否かを判定する。
このカウンタAaは、保留LED26(図2参照)の保留記憶数(通過保留球数)を記憶するために主制御回路44に設定されたカウンタであり、作動ゲート検出センサ121aが普通図柄作動ゲート19aを通過した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
そして、ステップS454の処理でNO、即ちカウンタAaが5以上の値のときには、CPU102は、この作動ゲート19a通過処理を終了する。一方、ステップS454の処理でYES、即ちカウンタAaが0〜4の値のときには、ステップS456の処理へ移行して、CPU102は、上記した作動信号を基に、カウンタAaの値をインクリメント(1加算)し、次に、ステップS458へ移行して、乱数取得処理を実行する。CPU102は、ステップS458の乱数取得処理に移行すると、上記したカウンタC11、C12の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS458の乱数取得処理を終了すると、CPU102は、ステップS464の保留LED26点灯制御処理へ移行する。
図9は、保留LED26点灯制御処理(ステップS464)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED26点灯制御処理が実行されると、まずステップS466の処理にて、カウンタAaの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(ステップS466にてNO)、即ちカウンタAaの値が0または1の場合には、この保留LED26点灯制御処理を終了してステップS500の普通図柄遊技処理を実行する。一方、ステップS466の処理にてYES、即ちカウンタAaの値が2以上であった場合には、ステップS468の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED26a、26b、26c、26d(図2参照)のうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して点灯し、この保留LED26点灯制御処理を終了する。
図10は、普通図柄遊技処理(ステップS500)を示すフローチャートである。CPU102は、この普通図柄遊技処理が実行されると、まずステップS501の処理にて、カウンタAaの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(ステップS501にてNO)、即ちカウンタAaの値が0の場合には、この普通図柄遊技処理を終了して普通遊技処理(図7)のステップS540の作動ゲート19b通過処理へ移行する。一方、ステップS501の処理にて、カウンタAaの値が1以上の場合(ステップS501にてYES)には、CPU102は、ステップS502の処理へ移行して当りフラグF4aに値をセットする。
主制御回路44には、当りフラグF4aが設定されるようになっており(後述する図22参照)、この当りフラグF4aは、電源投入時には0がセットされている。そして、上記したステップS458の乱数取得処理において、当り判定用カウンタC11(乱数11、0〜30)の取得数値が0〜9の場合には、CPU102は、当りフラグF4aに1をセットする。なお、当り判定用カウンタC11の取得数値が0〜9でなければ、即ち10〜30の場合には、当りフラグF4aは0のままとなる。従い、この場合の当り確率は10/31、はずれの確率は20/31となる。CPU102は、ステップS502の当りフラグF4aセットの処理を終了すると、ステップS503の普通図柄決定処理に移行する。
図11は、はずれ図柄決定用カウンタC12(0〜8)の乱数値と普通図柄(7セグメントLEDで構成された普通図柄表示装置18a、18bに表示される一桁の普通図柄)との関係を示す説明図である。CPU102は、ステップS503の普通図柄決定処理に移行すると、普通図柄表示装置18aに確定表示される普通図柄を決定する。CPU102は、当りフラグF4aに1がセットされていれば(当りである場合)、当り図柄としての数字図柄「7」を決定する。一方、当りフラグF4aに0がセットされていれば、図11に示すはずれ図柄決定用カウンタC12(0〜8)の取得数値に対応したはずれ図柄(例えばC12=2であれば「2」)を決定し、ステップS503の普通図柄決定処理を終了し、ステップS504の普通図柄制御処理へ移行する。
図12は、普通図柄制御処理(ステップS504)を示すフローチャートである。CPU102は、この普通図柄制御処理が実行されると、まずステップS506の処理にて、普通図柄変動表示処理を実行する。このステップS506の普通図柄変動表示処理では、CPU102は、図示しないドライバ回路を制御して、普通図柄を普通図柄表示装置18aに変動表示する。そして、CPU102は、ステップS508の処理へ移行して、予め設定されている普通図柄変動時間tがタイムアップ(t=0)したか否かを判定し、ステップS508の処理にてNO、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPU102は、この普通図柄制御処理(ステップS504)を終了して普通図柄遊技処理(図10)に戻り、ステップS512の処理へ移行する。一方、ステップS508の処理にてYES、即ち普通図柄変動時間tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS510の普通図柄確定表示の処理へ移行する。
ステップS510へ移行すると、CPU102は、上記ステップS503の普通図柄決定処理にて決定された普通図柄を普通図柄表示装置18aに確定表示すべく、図示しないドライバ回路を制御して、変動表示されている普通図柄を停止する処理を実行する。そして、ステップS510の処理にて普通図柄表示装置18aに普通図柄が確定表示されると、CPU102は、この普通図柄制御処理を終了する。
ステップS512の処理へ移行すると、CPU102は、ここで普通図柄表示装置18aに普通図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS512にてNO)には、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了する。一方、ステップS512の処理にて、普通図柄表示装置18aに普通図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS512にてYES)には、CPU102は、ステップS514の処理へ移行する。ステップS514の処理へ移行すると、CPU102は、ここで当りフラグF4aの値が1か否かを判定し、1の場合(ステップS514にてYES)には、ステップS516へ移行して図13に示す始動入賞口11a開放処理を実行する。
図13は、始動入賞口11a開放処理(ステップS516)を示すフローチャートである。CPU102は、この始動入賞口11a開放処理が実行されると、まずステップS518の処理にて、ソレノイド107aを駆動制御して始動入賞口(電動チューリップ)11aの羽根を開放する。そして、ステップS520の処理へ移行して、CPU102は、設定されている始動入賞口開放時間STがタイムアップ(ST=0)したか否かを判定する。従って、この時間STが始動入賞口11aの開放時間、即ち始動入賞口11aが羽根を開放してから閉口するまでの時間となる。なお、この始動入賞口開放時間STは0.2秒が設定されるようになっている。そして、ステップS520の処理にてNO、即ち始動入賞口開放時間STがタイムアップしていないと判定された場合には、CPU102は、ステップS522の処理へ移行して、カウンタGaの値が6以上か否かを判定する。
このカウンタGaは、開放された始動入賞口11aの羽根が始動入賞口開放時間STが経過して閉口するまでに、始動入賞口11aに入賞した遊技球の数をカウントするために主制御回路44に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ123aが遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
そして、ステップS522の処理にてNO、即ちカウンタGaの値が6未満と判定されたときには、この始動入賞口11a開放処理を終了してステップS528の処理に移行する。一方、ステップS520の処理またはステップS522の処理にてYESと判定された場合、即ち始動入賞口開放時間STがタイムアップしたと判定された場合またはカウンタGaの値が6以上と判定されたときには、ステップS524の処理へ移行して、CPU102は、ソレノイド107aを駆動制御して始動入賞口11aの羽根を閉口する。そして、ステップS525の処理へ移行して、CPU102は、カウンタGaの値を0にセットし、ステップS526の処理へ移行して、当りフラグF4aの値を0にセットし、この始動入賞口11a開放処理(ステップS516)を終了してステップS528の処理に移行する。
ステップS528の処理に移行すると、CPU102は、当りフラグF4aの値が0か否か、即ち所定の始動入賞口11a開放処理(ステップS516)が全て終了したか否かを判定し、当りフラグF4aの値が0でない場合(ステップS528にてNO)、即ち1の場合には、所定の始動入賞口11a開放処理が全て終了していないと判定し、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了する。一方、当りフラグF4aの値が0の場合(ステップS528にてYES)には、CPU102は、所定の始動入賞口11a開放処理が全て終了したと判定し、ステップS530の処理へ移行する。一方、上記ステップS514の処理にて、当りフラグF4aの値が1でない場合(ステップS514にてNO)、即ち当りフラグF4aの値が0の場合には、CPU102は、ステップS530の処理へ移行する。ステップS530の処理へ移行すると、CPU102は、上記したステップS456の処理(図8)にてインクリメント(1加算)されたカウンタAaの値をディクリメント(1減算)し、ステップS532の処理へ移行して保留LED26消灯制御処理を実行する。
図14は、保留LED26消灯制御処理(ステップS532)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED26消灯制御処理が実行されると、まずステップS534の処理にて、カウンタAaの値が1以上か否かを判定し、カウンタAaの値が1以上でない場合(ステップS534にてNO)、即ちカウンタAaの値が0の場合には、この保留LED26消灯制御処理を終え、この普通図柄遊技処理(ステップS500)を終了して普通遊技処理(図7)のステップS540の作動ゲート19b通過処理へ移行する。一方、ステップS534の処理にてYES、即ちカウンタAaの値が1以上であった場合には、ステップS536の処理へ移行して、CPU102は、4つある保留LED26a、26b、26c、26dのうちから該当する1つをランプ制御回路37を駆動して消灯し、この保留LED26消灯制御処理を終える。
図7に戻り、普通図柄遊技処理(ステップS500)を終えると、CPU102は、ステップS540の作動ゲート19b通過処理とステップS570の普通図柄遊技処理を順次実行することになるが、作動ゲート19b通過処理(ステップS540)は、上記したステップS450の作動ゲート19a通過処理と、普通図柄遊技処理(ステップS570)は、上記したステップS500の普通図柄遊技処理と同様であり、作動ゲート19b通過処理(ステップS450)及び普通図柄遊技処理(ステップS500)における始動入賞口11a、作動ゲート19a、保留LED26(保留LED26a、26b、26c、26d)、カウンタAa、当りフラグF4a及びカウンタGaを、始動入賞口11b、作動ゲート19b、保留LED31(保留LED31a、31b、31c、31d)、カウンタAb、当りフラグF4b及びカウンタGbとそれぞれ読み替えれば良いので、ここでの説明は省略する。
そしてステップS570の普通図柄遊技処理を終えると普通遊技処理(ステップS30)を終了し、図5に戻って、CPU102は、ステップS40へ移行して特別遊技処理を実行する。図15は、特別遊技処理を示すフローチャートである。特別遊技処理は、ステップS200の始動入賞口入賞処理とステップS318の特別図柄遊技処理とから構成されており、まずステップS200の始動入賞口入賞処理から説明する。
図16は、始動入賞口入賞処理(ステップS200)を示すフローチャートである。始動入賞口入賞処理は、ステップS201の始動入賞口11a入賞処理とステップS273の始動入賞口11b入賞処理とから構成されており、まずステップS201の始動入賞口11a入賞処理を説明する。
図17は、始動入賞口11a入賞処理(ステップS201)を示すフローチャートである。この始動入賞口11a入賞処理が開始されると、CPU102は、始動入賞口11aへ入賞した遊技球を検出(始動入賞検出センサ116aの始動信号入力)しているか否かを判定し(ステップS202)、遊技球を検出していない場合には(ステップS202にてNO)、この始動入賞口11a入賞処理を終了してステップS273の始動入賞口11b入賞処理に移行する。一方、遊技球を検出しているときには(ステップS202にてYES)、ステップS204の処理に移行してカウンタBaの値が5未満か否かを判定する。このカウンタBaは、上記したカウンタAaと同様なもので、保留LED25の保留記憶数(保留球数)を記憶するために主制御回路44に設定されたカウンタであり、始動入賞検出センサ116aが始動入賞口11aへ入賞した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
そして、ステップS204の処理でNO、即ちカウンタBaが5以上の値のときには、この始動入賞口11a入賞処理を終了する。一方、ステップS204の処理でYES、つまりカウンタBaが0〜4の値のときには、ステップS206の処理へ移行して、CPU102は、上記した始動信号を基に、カウンタBaの値をインクリメント(1加算)し、ステップS208の処理へ移行して、ここでカウンタBaの値が5になったか否かを判定する。
そして、ステップS208の処理でYES、即ちカウンタBaの値が5になっているときはステップS210の処理へ移行して、CPU102は、後述する保留LED25dが消灯しているか否かを判定し、ステップS210の処理にてNO、即ち保留LED25dが既に点灯している場合には、この始動入賞口11a入賞処理を終了する。一方、ステップS208の処理でNOまたはステップS210の処理でYES、即ちカウンタBaの値が5になっていない場合または保留LED25dが消灯している場合には、CPU102は、ステップS212へ移行して、乱数取得処理を実行する。CPU102は、このステップS212の乱数取得処理に移行すると、上記した各カウンタC1〜C12のうち、カウンタC1、C5、C6、C8、C9及びC10の現在値をそれぞれ取得してRAM104の取得数値記憶エリアに各々格納する。ステップS212の乱数取得処理を終了すると、CPU102は、ステップS216へ移行して、保留LED25点灯制御処理を実行する。
図18は、保留LED25点灯制御処理(ステップS216)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED25点灯制御処理が実行されると、まずステップS218の処理にて、カウンタBaの値が1か否かを判定し、1でない場合には(ステップS218の処理にてNO)、ステップS236の処理へ移行する。一方、ステップS218の処理にてYES、即ちカウンタBaの値が1であった場合には、ステップS220の処理へ移行して、CPU102は、カウンタBa=1点灯制御処理を実行する。
図19は、カウンタBa=1点灯制御処理(ステップS220)を示すフローチャートである。CPU102は、このカウンタBa=1点灯制御処理が実行されると、まずステップS224の処理にて、特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示(特別図柄の変動表示やリーチはずれ図柄の確定表示等)中か否か、即ち現在の特別図柄表示装置6bが表示しているスロットゲームに対応して、後述する特別図柄遊技処理のステップS345の処理(図20)にてリーチフラグF2に1がセットされているか否かを判定する。
そして、ステップS224の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示中である場合には、CPU102は、ステップS234の処理へ移行して、保留LED25aを点灯する。つまりこれは、特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示中である場合には、始動入賞口11aに遊技球が入賞しても特別図柄表示装置6aにスロットゲームの表示を開始しないことを意味している。一方、ステップS224の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示中でない場合には、CPU102は、ステップS226の処理へ移行する。
ステップS226の処理へ移行すると、CPU102は、特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲーム(特別図柄の変動表示や大当り図柄の確定表示等)や大当り演出画像の表示中か否か、即ち現在の特別図柄表示装置6bが表示しているスロットゲームまたは大当り演出画像に対応して、後述する特別図柄遊技処理のステップS345の処理(図20)にて大当りフラグF1に1がセットされているか否かを判定する。
そして、ステップS226の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲームや大当り演出画像の表示中である場合には、CPU102は、ステップS234の処理へ移行して、保留LED25aを点灯する。つまりこれは、特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲームや大当り演出画像の表示中である場合には、始動入賞口11aに遊技球が入賞しても特別図柄表示装置6aにスロットゲームの表示を開始しないことを意味している。一方、ステップS226の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲームや大当り演出画像の表示中でない場合には、CPU102は、ステップS228の処理へ移行する。
ステップS228の処理へ移行すると、CPU102は、今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りになるか否か、即ち今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に基づき、上記ステップS212の乱数取得処理において取得した大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の値が7(通常時)であるか否かを判定する。
そして、ステップS228の処理にてNO、即ち今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りにならない場合には、CPU102は、ステップS229の処理へ移行して、今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に係わるスロットゲームの表示結果がリーチはずれになるか否か、即ち今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に基づき、上記ステップS212の乱数取得処理において取得した大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の値が7以外(通常時)で、且つリーチ判定用カウンタC5(乱数5、0〜11)の値が3であるか否かを判定する。
そして、ステップS229の処理にてNO、即ち今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に係わるスロットゲームの表示結果がリーチはずれにならない場合には、CPU102は、このカウンタBa=1点灯制御処理を終了して始動入賞口入賞処理(図16)に戻り、ステップS273の始動入賞口11b入賞処理を実行する。
一方、ステップS228またはステップS229の処理にてYES、即ち今回始動入賞口11aに入賞した遊技球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りまたはリーチはずれになる場合には、CPU102は、ステップS230の処理へ移行して、特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示(特別図柄の変動表示やはずれ図柄の確定表示等)中か否かを判定する。そして、ステップS230の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中である場合には、CPU102は、ステップS234の処理へ移行して、保留LED25aを点灯する。つまりこれは、特別図柄表示装置6bにてはずれに係わるスロットゲームの表示中に、始動入賞口11aに遊技球が入賞しても、この入賞した遊技球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りまたはリーチはずれになる場合には、スロットゲームを実行していない特別図柄表示装置6aに、スロットゲームの表示を開始しないことを意味している。
一方、ステップS230の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中でない場合またはステップS234の処理を終了した場合には、CPU102は、このカウンタBa=1点灯制御処理を終了する。
図18に戻り、ステップS236の処理へ移行すると、CPU102は、カウンタBaの値が2か否かを判定し、2でない場合には(ステップS236の処理にてNO)、ステップS246の処理へ移行する。一方、ステップS236の処理にてYES、即ちカウンタBaの値が2であった場合には、ステップS240の処理へ移行して、CPU102は、保留LED25aが消灯しているか否かを判定する。そして、ステップS240の処理にてYES、即ち保留LED25aが消灯している場合には、ステップS242の処理へ移行して、CPU102は、保留LED25aを点灯する。つまりこのステップS240及びステップS242の処理は、今回始動入賞口11aに遊技球が入賞してカウンタBaの値が2になったとき、特別図柄表示装置6aはスロットゲームまたは大当り演出画像の表示中であるので、今回始動入賞口11aに入賞した遊技球により保留LED25aを点灯するのである。
一方、ステップS240の処理にてNO、即ち保留LED25aが点灯している場合には、ステップS244の処理へ移行して、CPU102は、保留LED25bを点灯する。つまりこのステップS240及びステップS244の処理は、今回始動入賞口11aに遊技球が入賞してカウンタBaの値が2になったとき、特別図柄表示装置6bにてリーチはずれ若しくは大当りに係わるスロットゲームの表示中または大当り演出画像の表示中、或いはカウンタBaの値が1に係わる(点灯している保留LED25aに係わる)スロットゲームの表示結果がリーチはずれ若しくは大当りになる場合であるので、今回始動入賞口11aに入賞した遊技球により保留LED25bを点灯するのである。ステップS242またはステップS244の処理を終了すると、CPU102は、この保留LED25点灯制御処理を終了する。
ステップS246の処理へ移行すると、CPU102は、この処理以降ステップS270まで順次各処理を実行することになるが、ステップS246、ステップS256の処理はステップS236の処理と、ステップS250、ステップS260、ステップS268の処理はステップS240の処理と、ステップS252、ステップS262、ステップS270の処理はステップS242の処理と、ステップS254、ステップS264の処理はステップS244の処理と同様な処理であるので、ここでの説明は省略する。
保留LED25点灯制御処理を終えると、CPU102は、始動入賞口入賞処理(図16)に戻り、ステップS273の始動入賞口11b入賞処理を実行する。始動入賞口11b入賞処理(ステップS273)は、上記したステップS201の始動入賞口11a入賞処理と同様であり、始動入賞口11a入賞処理(ステップS201)における始動入賞口11a、保留LED25(保留LED25a、25b、25c、25d)、カウンタBa及びLCD6bを、始動入賞口11b、保留LED29(保留LED29a、29b、29c、29d)、カウンタBb及びLCD6aとそれぞれ読み替えれば良いので、ここでの説明は省略する。
以上の説明から明らかなように、始動入賞口11a入賞処理(ステップS201)及び始動入賞口11b入賞処理(ステップS273)においては、始動入賞口11aに遊技球が入賞することに基づいて特別図柄表示装置6aにてスロットゲームの表示が開始され、始動入賞口11bに遊技球が入賞することに基づいて特別図柄表示装置6bにてスロットゲームの表示が開始されるのであるが、特別図柄表示装置6a、6bの両者が同時に並行してスロットゲームの表示を実行するのは、はずれに係わる場合であり、従って大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームは特別図柄表示装置6aまたは6bのみに単独で表示されることになり、各保留LED25a、25b、25c、25d及び保留LED29a、29b、29c、29dの点灯制御もこの遊技態様に基づいて制御されるようになっている。
ステップS273の始動入賞口11b入賞処理を終えると、CPU102は、特別遊技処理に戻り(図15)、始動入賞口入賞処理を終了してステップS318の特別図柄遊技処理を実行する。
次に、図20を参照しながら、ステップS318の特別図柄遊技処理について説明する。図20は、特別図柄遊技処理(ステップS318)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄遊技処理が実行されると、まずステップS319の処理にて、カウンタBaまたはカウンタBbの値が1以上か否かを判定し、カウンタBaまたはカウンタBbの値が1以上でない場合(ステップS319にてNO)、即ちカウンタBaまたはカウンタBbの値が0の場合には、この特別図柄遊技処理を終了してメイン遊技処理(図5)のステップS50の処理へ移行する。一方、ステップS319の処理にて、カウンタBaまたはカウンタBbの値が1以上の場合(ステップS319にてYES)には、ステップS320の処理へ移行する。
即ち、このステップS319の処理では、CPU102は、遊技球が始動入賞口11a若しくは始動入賞口11bへ入賞したとき(但し、保留LED25a、25b、25c、25d若しくは保留LED29a、29b、29c、29dの何れかが点灯する場合は除く)、または後述するステップS436の保留LED消灯制御処理において、保留LED25a、25b、25c、25d若しくは保留LED29a、29b、29c、29dの何れかが消灯したときにYESと判定され、特別図柄表示装置6a、6bそれぞれ単独にまたは並行してステップS320以下の処理を実行することになる。
ステップS320の処理へ移行すると、CPU102は、確変保証表示処理を実行する。図21は、確変保証表示処理(ステップS320)を示すフローチャートである。CPU102は、この確変保証表示処理が実行されると、まずステップS619の処理にて、後述するステップS430の処理で大当り確率が上昇したことに基づいて確変保証フラグF5に1がセットされているか否かを判定する。ここで、図22を参照しながら主制御回路44に設定される主要なフラグについて説明する。
図22は、主制御回路44における主要なフラグの一覧図である。図22に示すように、主要なフラグは全部で7種類あり、これら各フラグは、電源投入時には0がセットされている。F1、F2及びF3は大当りフラグ、リーチフラグ及びリーチ態様フラグであり、これらのフラグは、後述するステップS345の処理にて大当り判定用カウンタC1、リーチ判定用カウンタC5、リーチ図柄態様決定用カウンタC6の値に基づいて、今回のスロットゲームの結果を大当り、リーチ、プラスマイナス1図柄となるリーチにすると判定した場合に1がセットされる。F4a、F4bは当りフラグであり、このフラグは、ステップS502の処理等にて当り判定用カウンタC10の値に基づいて1がセットされるもので、上記した通りである。
F5は確変保証フラグであり、このフラグは、後述するステップS430の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて1がセットされ、その後ステップS627の処理にて大当り遊技終了後に実行されるスロットゲームが大当り遊技終了前の保留球によるものではない場合に0がセットされるもので、つまり確変保証フラグF5は、後述する特定大当図柄による大当り遊技の終了後から、大当り遊技終了前に発生した保留球(特別図柄表示装置6a、6bに係わり、それぞれ通常で最大4個)に係わるスロットゲームが全て消化されるまでの期間1がセットされるようになっており、この期間は転落抽選は実行されず、大当り確率は高確率に保証されることになる。
F6は交換フラグであり、このフラグは、大当り確率が上昇して高確率になっている場合において、スロットゲームの結果としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれが確定表示されたとき、後述するステップS671またはステップS677の処理にてその値が1または0に変化するもので、つまり交換フラグF6に0がセットされている場合は、後述する転落抽選の確率は、特別図柄表示装置6aで1/100、特別図柄表示装置6bで1/200となり、一方交換フラグF6に1がセットされている場合は、転落抽選の確率は、特別図柄表示装置6aで1/200、特別図柄表示装置6bで1/100となる。即ち交換フラグF6の値が変化すると、特別図柄表示装置6aの転落抽選の確率と特別図柄表示装置6bの転落抽選の確率とが交換されることになり、例えば交換フラグF6に1がセットされていると、遊技者にとっては、特別図柄表示装置6aの方が転落抽選に当選する確率が低くなり有利となる。
F7は確変フラグであり、このフラグは、後述するステップS428の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて1がセットされるもので、つまり確変フラグF7に1がセットされているときは大当り確率が高確率になっていることを示すものである。
図21に戻って、ステップS619の処理にてNO、即ち確変保証フラグF5に0がセットされている場合には、この確変保証表示処理を終了してステップS345の処理へ移行する。一方、ステップS619の処理にてYES、即ち確変保証フラグF5に1がセットされている場合には、ステップS621の処理へ移行して、CPU102は、今回の大当り遊技後に実行するスロットゲームが、大当り遊技終了前の保留LED25または保留LED29が点灯している保留球によるものか否かを判定する。
そしてステップS621の処理にてYES、即ち今回実行するスロットゲームが大当り遊技終了前の保留球によるものである場合には、ステップS623の処理へ移行して、CPU102は、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置32a、33aに「確変」及び遊技状態表示装置32b、33bに「保証」とそれぞれ表示させる。ここで遊技状態表示装置32a、33a及び遊技状態表示装置32b、33bは、上記したステップS10の初期化処理においては、遊技状態が通常の遊技状態である旨を遊技者に報知するため、電源投入時にはそれぞれ「通常」「通常」と表示されるようになっている。従って、このステップS623の処理では、遊技状態表示装置32a、33aの表示を「通常」から大当り確率が高確率に上昇していることを意味する「確変」に、遊技状態表示装置32b、33bの表示を「通常」から転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることを意味する「保証」にそれぞれ切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。
そしてステップS623の処理を終えると、CPU102は、ステップS625の処理へ移行して、表示制御回路111に確変保証演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6a、6bのそれぞれに、この大当り遊技終了前に発生した保留LED25または保留LED29の保留球に係わるスロットゲームが全て消化されるまでの期間、転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることが保証されていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この確変保証演出表示については後に詳述する。
従って、このステップS623及びステップS625の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置32、33の表示及び確変保証演出表示にて、大当り遊技終了直後の保留球によって再び大当り(所謂数珠繋ぎ連チャン)になる可能性が高まっていることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS625の処理を終えると、CPU102は、この確変保証表示処理を終了する。
一方、ステップS621の処理にてNO、即ち今回実行するスロットゲームが大当り遊技終了前の保留球によるものでない場合、換言すれば大当り遊技後において大当り遊技終了前に発生した保留LED25または保留LED29の保留球に係わるスロットゲームが全て消化された場合には、ステップS627の処理へ移行して、CPU102は、確変保証フラグF5に0をセットする。ここでCPU102は、特別図柄表示装置6a、6bにおいて何れか早くスロットゲームを終了した方の次のスロットゲームの開始を遅延させ、他方のスロットゲームが終了するのを待ってからステップS627の処理へ移行するようになっている。
そしてステップS627の処理を終えると、CPU102は、ステップS629の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/100」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/200」とそれぞれ表示させる。なお、このステップS629の処理は、交換フラグF6に0がセットされていることに基づいている。
ここで上記したステップS623の処理により遊技状態表示装置32a、33aには「確変」、遊技状態表示装置32b、33bには「保証」と表示されているので、従って、このステップS629の処理では、遊技状態表示装置32a、33aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置32bの表示を「保証」から特別図柄表示装置6aにて転落抽選が1/100の確率で行われていることを意味する「転落確率1/100」に、遊技状態表示装置33bの表示を「保証」から特別図柄表示装置6bにて転落抽選が1/200の確率で行われていることを意味する「転落確率1/200」に切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。
なお、発生する可能性は極めて低いが、仮に大当り遊技終了後において大当り遊技終了前の保留球が発生しなかった場合には、ステップS621の処理にてYESとなることはなく、従ってステップS629の処理では、遊技状態表示装置32a、33aの表示を「通常」から「確変」に、遊技状態表示装置32bの表示を「通常」から「転落確率1/100」に、遊技状態表示装置33bの表示を「通常」から「転落確率1/200」にそれぞれ切り替え表示することになる。
そしてステップS629の処理を終えると、CPU102は、ステップS631の処理へ移行して、表示制御回路111に転落抽選開始演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6a、6bのそれぞれに、大当り確率を高確率から転落させる抽選が開始されることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この転落抽選開始演出表示については後に詳述する。従って、このステップS629及びステップS631の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置32、33の表示及び転落抽選開始演出表示にて、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率に保証されている期間が終了し、今回のスロットゲームから転落抽選が開始されることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS631の処理を終えると、CPU102は、この確変保証表示処理を終了する。
図20に戻り、確変保証表示処理を終えると、CPU102は、ステップS345の処理へ移行し、ここで大当りフラグF1、リーチフラグF2及びリーチ態様フラグF3にそれぞれ値をセットする。上記したステップS212等の乱数取得処理において、大当り判定用カウンタC(乱数1、0〜314)の取得数値が通常時(F7=0)のときは7、大当り確率が高確率時(F7=1)のときは7、33、77、111、222の場合に、大当りフラグF1に1をセットする。なお、大当り判定用カウンタC1の取得数値がそれ以外であれば、大当りフラグF1は0のままとなる。従い、通常時の大当り確率は1/315、はずれの確率は314/315、高確率時の大当り確率は5/315、はずれの確率は310/315となる。
また、リーチ判定用カウンタC5(乱数5、0〜11)の取得数値が3の場合には、リーチフラグF2に1をセットする。なお、リーチ判定用カウンタC5の取得数値が3でなければ、即ち0〜2及び4〜11の場合には、リーチフラグF2は0のままとなる。従い、この場合のリーチはずれの確率は1/12、非リーチのはずれの確率は11/12となる。
また、リーチ図柄態様決定用カウンタC6(乱数6、0〜62)の取得数値が0〜19の場合には、リーチ態様フラグF3に1をセットする。なお、リーチ図柄態様決定用カウンタC6の取得数値が20〜62の場合には、リーチ態様フラグF3は0のままとなる。従い、この場合の中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄となるリーチはずれの確率は20/63、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄以外となるリーチはずれの確率は43/63となる。CPU102は、ステップS345の処理を終了すると、ステップS346の特別図柄決定処理に移行する。
図23は、特別図柄決定処理(ステップS346)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄決定処理が実行されると、ステップS347にて、大当りフラグF1の値が0か否かを判定する。そして、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS347にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、ステップS353の処理へ移行して、RAM104の所定の記憶エリアに作成され、大当り図柄データが格納されている大当り図柄格納バッファより、該当する大当り図柄データを取得する。
ここで、図24及び図25を用いて、左停止図柄決定用カウンタC2(乱数2、0〜13)、中停止図柄決定用カウンタC3(乱数3、0〜13)、右停止図柄決定用カウンタC4(乱数4、0〜13)及び大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)の乱数値に基づいてはずれ図柄や大当り図柄としての特別図柄(左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示される各々の特別図柄)が作成される場合を説明する。図24及び図25は、各停止図柄決定用カウンタC2、C3、C4及び大当り図柄決定用カウンタC7の乱数値と特別図柄との関係及び特別図柄が各停止図柄決定用カウンタC2、C3、C4及び大当り図柄決定用カウンタC7の乱数値に基づいて作成される過程を示す説明図である。まず、図24(A)(B)(C)及び図25(A)を用いて、特別図柄の組合せとしてはずれ図柄(リーチはずれを含む)が作成される場合を説明する。
左停止図柄決定用カウンタC2(乱数2、0〜13)、中停止図柄決定用カウンタC3(乱数3、0〜13)及び右停止図柄決定用カウンタC4(乱数4、0〜13)は、各々、図24(A)(B)(C)に示すように乱数値0〜13に特別図柄1〜14が対応しており、上記ステップS20の乱数更新処理にて述べたとおりカウントアップされるようになっているが、後に詳述する図5に示すステップS60の乱数更新処理により、メイン遊技処理の残余時間中更新し続ける処理を行うので、従って各々の当該乱数値は2msec毎にランダムな値をとり、その結果、当該乱数値に対応する各々の特別図柄も2msec毎にランダムなデータとして作成される。
そして図25(A)に示すように、2msec毎に左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示されるべく作成された各々の特別図柄のデータは、RAM104の所定の記憶エリアに作成された所定の図柄格納バッファに書き換えられながら記憶されることになる。ここで、特別図柄の組合せとして、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄となるリーチはずれのデータが作成された場合には、プラスマイナス1図柄のリーチ図柄格納バッファに、特別図柄の組合せとして、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄以外となるリーチはずれのデータが作成された場合には、プラスマイナス1図柄以外のリーチ図柄格納バッファに、特別図柄の組合せとして、リーチにならないはずれのデータが作成された場合には、リーチにならないはずれ図柄格納バッファに、各々記憶されるようになっており、特別図柄の組合せとして、図24(D)に示す大当り図柄のデータが作成された場合には、記憶されないようになっている。なお、図25(A)には、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄となるリーチはずれの特別図柄の組合せとして「1、2、1」が、中図柄表示部9がプラスマイナス1図柄以外となるリーチはずれの特別図柄の組合せとして「5、8、5」が、リーチにならないはずれの特別図柄の組合せとして「5、5、1」が一例として各々示されている。
次に、図24(D)及び図25(B)を用いて、特別図柄の組合せとして大当り図柄が作成される場合を説明する。大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)は、図24(D)に示すように乱数値0〜13に特別図柄の組合せとしての大当り図柄「1、1、1」〜「14、14、14」が対応しており、上記ステップS20の乱数更新処理にて述べたとおりカウントアップされるようになっているが、後に詳述する図5に示すステップS60の乱数更新処理により、メイン遊技処理の残余時間中更新し続ける処理を行うので、従って当該乱数値は2msec毎にランダムな値をとり、その結果、当該乱数値に対応する大当り図柄も2msec毎にランダムなデータとして作成される。
そして図25(B)に示すように、2msec毎に左図柄表示部8、中図柄表示部9、右図柄表示部10に表示されるべく作成された大当り図柄のデータは、RAM104の所定の記憶エリアに作成された大当り図柄格納バッファに書き換えられながら記憶されることになる。なお、図25(B)には、特別図柄の組合せとしての大当り図柄「5、5、5」が一例として示されている。また、大当り図柄のうち奇数のゾロ目の数字図柄(「1、1、1」「3、3、3」「5、5、5」「7、7、7」「9、9、9」「11、11、11」「13、13、13」)は特定大当図柄、それ以外の偶数のゾロ目の数字図柄(「2、2、2」「4、4、4」「6、6、6」「8、8、8」「10、10、10」「12、12、12」「14、14、14」)は通常大当図柄となり、特定大当図柄は、通常大当図柄よりも遊技者にとって更に有利な特典が付与されるようになっている。即ち特定大当図柄が確定表示されると、後述するステップS426の処理にて大当り確率を上昇させる処理が実行されるようになっている。
図23に戻り、つまりステップS353の処理では、CPU102は、大当りフラグF1に1がセットされていれば(大当りである場合)、大当り図柄格納バッファに記憶されている大当り図柄データを読み出し、該読み出した大当り図柄データに対応する大当り図柄を、今回、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
一方、ステップS347にてYES、即ち大当りフラグF1の値が0の場合には、ステップS348の処理へ移行して、CPU102は、リーチフラグF2の値が0か否かを判定する。そして、リーチフラグF2の値が0の場合(ステップS348にてYES)には、ステップS349の処理へ移行して、CPU102は、リーチにならないはずれ図柄格納バッファに記憶されているはずれ図柄データを読み出し、該読み出したはずれ図柄データに対応するはずれ図柄を、今回、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
一方、ステップS348にてNO、即ちリーチフラグF2の値が1の場合には、ステップS350の処理へ移行して、CPU102は、リーチ態様フラグF3の値が0か否かを判定する。そして、リーチ態様フラグF3の値が0の場合(ステップS350にてYES)には、ステップS351の処理へ移行して、CPU102は、プラスマイナス1図柄以外のリーチ図柄格納バッファに記憶されているはずれ図柄データを読み出し、該読み出したはずれ図柄データに対応するプラスマイナス1図柄以外のリーチはずれ図柄を、今回、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
一方、リーチ態様フラグF3の値が0でない場合(ステップS350にてNO)、即ちリーチ態様フラグF3の値が1の場合には、ステップS352の処理へ移行して、CPU102は、プラスマイナス1図柄のリーチ図柄格納バッファに記憶されているはずれ図柄データを読み出し、該読み出したはずれ図柄データに対応するプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄を、今回、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに停止表示させる図柄として決定し、RAM104の所定の記憶エリアに記憶する。
そしてステップS349、ステップS351、ステップS352、ステップS353の何れかの処理を終えると、CPU102は、この特別図柄決定処理を(ステップS346)を終了してステップS354の特別図柄制御処理に移行する。 図26は、特別図柄制御処理(ステップS354)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄制御処理が実行されると、ステップS356にて、図27に示す特別図柄変動表示処理を実行する。
図27は、特別図柄変動表示処理(ステップS356)を示すフローチャートである。CPU102は、この特別図柄変動表示処理が実行されると、ステップS358にて、大当りフラグF1の値が0か否かを判定する。そして、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS358にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、ステップS359の処理へ移行して、CPU102は、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS353にて大当り図柄格納バッファより取得した大当り図柄データに対応する大当り図柄が上記した奇数のゾロ目の数字図柄か否かを、即ち特定大当図柄か否かを判定する。
そして、ステップS359にてYES、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄であった場合には、ステップS360の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン4、変動パターン22、変動パターン32、変動パターン52及び変動パターン62の中から何れかの変動パターンの表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。一方、ステップS359の処理にてNO、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄でない場合(上記した偶数のゾロ目の数字図柄としての通常大当図柄であった場合)には、ステップS361の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン22、変動パターン32、変動パターン52及び変動パターン62の中から何れかの変動パターンの表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
一方、ステップS358の処理にてYES、即ち大当りフラグF1の値が0の場合には、ステップS362の処理へ移行して、CPU102は、リーチフラグF2の値が0か否かを判定する。そして、リーチフラグF2の値が0の場合(ステップS362にてYES)には、即ち今回取得した図柄データが、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS349にてリーチにならないはずれ図柄格納バッファより取得したはずれ図柄データであった場合には、ステップS363の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン1の表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
一方、ステップS362の処理にてNO、即ち大当りフラグF2の値が1の場合には、ステップS364の処理へ移行して、CPU102は、リーチ態様フラグF3の値が0か否かを判定する。そして、リーチ態様フラグF3の値が0の場合(ステップS364にてYES)には、即ち今回取得した図柄データが、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS351にてプラスマイナス1図柄以外のリーチ図柄格納バッファより取得したリーチはずれ図柄データであった場合には、ステップS365の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン21または変動パターン31の表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
一方、ステップS364の処理にてNO、即ちリーチ態様フラグF3の値が1の場合には、つまり今回取得した図柄データが、上記した特別図柄決定処理(ステップS346)のステップS352にてプラスマイナス1図柄のリーチ図柄格納バッファステップより取得したリーチはずれ図柄データであった場合には、ステップS366の処理へ移行して、CPU102は、変動パターン21、変動パターン31、変動パターン51及び変動パターン61の中から何れかの変動パターンの表示を表示制御回路111に指示する変動パターン指定コマンド等を出力する処理を実行する。
なお、後述するが、ステップS360、ステップS361、ステップS365及びステップS366の処理において、複数の変動パターンの中から1つの変動パターンを選択するのは、上記ステップS212等の乱数取得処理にて取得した変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)の値により決定されるようになっている。
ステップS360、ステップS361、ステップS365またはステップS366の処理を終えると、CPU102は、ステップS372の処理へ移行してLED・ランプ点灯制御処理を実行する。このLED・ランプ点灯制御処理(ステップS372)では、CPU102は、上記したランプ制御回路37を駆動して遊技盤面に配備されているLEDやランプ等を所定の態様で点灯したり点滅したりする制御を実行する。この処理により、特別図柄表示装置6a、6bに大当りやリーチに係わる変動パターンが表示されたことを遊技者に報知できると共に、遊技の演出度を向上させることができる。
そして、ステップS372のLED・ランプ点灯制御処理またはステップS363の変動パターン1の表示を指示する処理を終えると、CPU102は、この特別図柄変動表示処理(ステップS356)を終了してステップS373の処理へ移行する。
ここで、図28を参照して、主制御回路44から変動パターンの表示指示を受けた表示制御回路111が、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bにて表示する特別図柄の変動表示(スロットゲーム)について説明する。図28は、主制御回路44から送信され、特別図柄表示装置6a、6bを制御する表示制御回路111が受信する変動パターンの表示指示としての伝送データの説明図である。主制御回路44は、ステップS346の特別図柄決定処理にて決定された特別図柄(停止図柄)をステップS356の特別図柄変動表示処理にて決定された変動パターンを用いて特別図柄表示装置6a、6bの左図柄表示部8a、8b、中図柄表示部9a、9b、右図柄表示部10a、10bに変動表示(スクロール表示)後確定表示するために、図28に示す伝送データを出力する。
この伝送データは、主制御回路44から表示制御回路111に出力されるものであって、特別図柄表示装置6a、6bの各図柄表示部8a、8b、9a、9b、10a、10bによって表示される特別図柄の変動開始から確定表示までの間に、表示制御用コマンドとして5個のコマンドが送信されるように規定されている。この5個のコマンドは、図28の(A)、(B)に示すように、まず変動パターン指定コマンドが送信され、次に左特別図柄指定コマンドが送信され、以後順に右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド、全図柄停止指定コマンドが送信される。
5個のコマンドは、図28にあるように、始めの上記変動パターン指定コマンドが送信されてから、時間T1が経過したときに上記左特別図柄指定コマンドが送信され、上記左特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T2が経過したときに上記右特別図柄指定コマンドが送信され、上記右特別図柄指定コマンドが送信されてから時間T3が経過したときに上記中特別図柄指定コマンドが送信され、上記変動パターン指定コマンドが送信されてから時間Tが経過したときに上記全図柄停止指定コマンドが送信されるように構成されている。従って、この時間Tが特別図柄の変動時間、即ち特別図柄表示装置6a、6bに特別図柄(左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄)が変動を開始してから停止するまでの時間となる。なお、この特別図柄変動時間Tは、通常時には7〜42秒(大当りやリーチになる場合は13〜42秒、それ以外は7秒)が設定されるようになっている。
始めに送信される上記変動パターン指定コマンドは、上記したステップS212等の乱数取得処理にて取得した変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)の値と各フラグ(大当りフラグF1、リーチフラグF2及びリーチ態様フラグF3)の現在値に基づいて送出されるもので、上記したように変動パターン1、変動パターン21、変動パターン22、変動パターン31、変動パターン32、変動パターン4、変動パターン51、変動パターン52、変動パターン61及び変動パターン62の10種類が用意されており、全図柄の変動状態(変動パターン及び変動時間)を指示する。これが送信されることによって、特別図柄の変動が開始される。なお、この10種類の変動パターンの内容については後述する。
上記左特別図柄指定コマンドは、上記図24に示した左特別図柄の1〜14に対応して14種類が用意されており、左列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記右特別図柄指定コマンドは、上記図24に示した右特別図柄の1〜14に対応して14種類が用意されており、右列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記中特別図柄指定コマンドは、上記図24に示した中特別図柄の1〜14に対応して14種類が用意されており、中列の停止図柄(確定図柄)の指示を行なう。上記全図柄停止指定コマンドは、1種類が用意されており、左列、右列、中列の特別図柄の停止タイミングを指示する。以上の変動パターン指定コマンド、左特別図柄指定コマンド、右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド及び全図柄停止指定コマンドが主制御回路44から送信され、表示制御回路111に受信されることで、特別図柄が変動を開始してから停止後確定表示されるまでの1回の変動表示が特別図柄表示装置6a、6bの各図柄表示部8a、8b、9a、9b、10a、10bによって表示される。
つまり、特別図柄表示装置6a、6bにて表示される特別図柄の変動表示は、各図柄表示部8a、8b、9a、9b、10a、10bが変動開始から停止するまでの時間が各々違っており、変動開始のときには各図柄表示部8a、8b、9a、9b、10a、10bは各々同時に行い、変動を停止するときには、まず左図柄表示部8a、8bが停止し、次に右図柄表示部10a、10bが停止し、最後に中図柄表示部9a、9bが停止するようになっている。そして、大当りやリーチに係わる変動パターンに基づいて、左図柄表示部8a、8bと次に右図柄表示部10a、10bが停止した段階で、両者が同じ特別図柄となるリーチが出現すると、画像表示部30a、30bにて、表示制御回路111のキャラクタROM145に記憶したキャラクタ等を使用して遊技者の興趣をそそる様々な演出(リーチアクション)が行われる。
なお、各図柄表示部8a、8b、9a、9b、10a、10bにおいて、変動開始から停止するまでの態様は上記した以外であっても良く、様々な態様が考えられ、例えば、変動を開始するときに、時間差を設けても良いし、変動を停止するとき、同時に停止させても良いし、更に変動を開始する順序を変えても良いし、変動を停止する順序を変えても良い。また、このような様々な態様を混在させ、遊技者に当該変動表示の結果が大当りやリーチになることを予告報知するようにしても良い。このようにすると、変動開始から停止するまでの態様により、遊技者は、今回の変動表示がどのような結果になるか想定でき、遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
また、特別図柄の停止とは、完全に停止している状態以外に、各図柄表示部8a、8b、9a、9b、10a、10b上で、例えば上下に数コマ程度微動している状態(以下、このような状態を「揺れ」とも言う)も含む。つまり、特別図柄の停止とは、特別図柄が完全に停止している状態でなくとも、遊技者がそれを認識できる程度であれば、どのような態様であっても良い。
図26に戻り、ステップS373の処理へ移行すると、CPU102は、上記した特別図柄変動時間T(図28参照)がタイムアップ(T=0)したか否かを判定する。そして、ステップS373の処理にてNO、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしていないと判定された場合には、CPU102は、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了してステップS378の処理へ移行する。一方、ステップS373の処理にてYES、即ち特別図柄変動時間Tがタイムアップしたと判定された場合には、ステップS374の特別図柄確定表示の処理へ移行して、CPU102は、上記したようにステップS346の特別図柄決定処理にて決定された特別図柄を特別図柄表示装置6a、6bに確定表示する処理を実行し、この特別図柄制御処理(ステップS354)を終了する。
ステップS378の処理へ移行すると、CPU102は、ここで特別図柄表示装置6a、6bに特別図柄が確定表示されたか否かを判定し、確定表示されていない場合(ステップS378にてNO)には、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了する。一方、ステップS378の処理にて、特別図柄表示装置6a、6bに特別図柄が確定表示されたと判定された場合(ステップS378にてYES)には、ステップS381の処理へ移行し、CPU102は、ここで大当りフラグF1の値が1か否かを判定し、ステップS381にてNO、即ち大当りフラグF1の値が0の場合には、CPU102は、ステップS431の確変転落処理へ移行する。一方、大当りフラグF1の値が1の場合(ステップS381にてYES)には、ステップS385へ移行して、CPU102は、図29に示す大当り処理を実行する。
図29は、大当り処理(ステップS385)を示すフローチャートである。CPU102は、この大当り処理(ステップS385)が実行されると、まずステップS386の処理にて、後述するステップS426の処理にて上昇させた大当り確率を低下する。なお、この大当り確率を低下する処理は、大当り確率が高確率に設定されている場合におけるスロットゲームの回数を制限するための処理であり、即ち遊技者が大当りを獲得したとき大当り確率が高確率に設定されている場合に実行される処理であって、従って大当り確率が高確率に設定されていない場合には、このステップS386の処理はスキップされることになる。
ステップS386の処理を終えると、CPU102は、ステップS387の処理へ移行して、確変フラグF7に0をセットし、ステップS388の処理へ移行して、交換フラグF6に0をセットする。ここで交換フラグF6に0をセットするのは、大当りになった場合には、特別図柄表示装置6a、6bに設定される転落抽選の確率を電源投入時の通常の状態に戻すためである。従って、ステップS388の処理では、交換フラグF6に0がセットされている場合には、なにも実行しない。
ステップS388の処理を終えると、CPU102は、ステップS389の処理へ移行して、確変保証フラグF5に0をセットする。ここで確変保証フラグF5に0をセットするのは、確変保証中に大当りになる場合があるからであり、従って、ステップS389の処理では、確変保証フラグF5に0がセットされている場合には、なにも実行しない。
ステップS389の処理を終えると、CPU102は、ステップS390の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置32a、33a及び遊技状態表示装置32b、33bに「通常」及び「通常」とそれぞれ表示させる。なお、すでに遊技状態表示装置32a、33a及び遊技状態表示装置32b、33bに「通常」「通常」とそれぞれ表示されている場合には、このステップS390の処理はスキップされることになる。そしてステップS392の処理へ移行して、CPU102は、ここでインターバルタイム中か否かを判定する。このインターバルタイムとは、所謂大当り遊技中の各ラウンド毎の間に設けられる大入賞口(アタッカ)7が閉口している時間のことで、インターバルタイム中と判定された場合(ステップS392にてYES)には、この大当り処理(ステップS385)を終了してステップS410の処理へ移行する。一方、ステップS392の処理にて、インターバルタイム中でないと判定された場合(ステップS392にてNO)には、ステップS394の処理へ移行する。
ステップS394の処理へ移行すると、CPU102は、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を開口する。そして、ステップS396の処理へ移行して、CPU102は、予め設定されている所定の大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたか否かを判定し、ステップS396の処理にてNO、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしていないと判定された場合には、ステップS398の処理へ移行して、カウンタDの値が10以上か否かを判定する。このカウンタDは、開口された大入賞口7が上記大入賞口開口時間30秒が経過して閉口するまでに、大入賞口7内入賞した遊技球の数をカウントするために主制御回路44に設定されたカウンタであり、カウントスイッチ117が遊技球を検出したときにカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
そして、ステップS398の処理にてNO、即ちカウンタDの値が10未満と判定されたときには、CPU102は、この大当り処理を終了する。一方、ステップS396の処理またはステップS398の処理にてYESと判定された場合、即ち大入賞口7の開口時間30秒がタイムアップしたと判定された場合またはカウンタDの値が10以上と判定された場合には、ステップS400の処理へ移行して、CPU102は、ソレノイド106を駆動制御して大入賞口7を閉口する。そして、CPU102は、ステップS401の処理へ移行して、カウンタDの値を0にセットし、ステップS402の処理へ移行して、カウンタEの値をインクリメント(1加算)する。このカウンタEは、大入賞口7が何回開口されたかを、換言すれば上記した大当り遊技中の各ラウンドが何回実行されたかをカウントするために主制御回路44に設定されたカウンタであり、ステップS400の処理が実行されて大入賞口7が閉口する毎にカウントアップされ、電源投入時には初期化されて0がセットされるようになっている。
ステップS402の処理を終えると、ステップS404の処理へ移行して、CPU102は、継続入賞スイッチ118がオンしたか否か、即ち継続入賞スイッチ118が大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出したか否かを判定し、遊技球が大入賞口7の特定領域を通過して継続入賞スイッチ118がオンしている場合(ステップS404にてYES)には、CPU102は、ステップS406の処理へ移行して、カウンタEの値が16未満か否かを判定する。このステップS406の処理では、大入賞口7が開口された回数、即ち大当り遊技中のラウンド数が16回になったか否かを判定している。そして、ステップS406の処理にてYES、即ちカウンタEの値が16未満と判定されたときには、CPU102は、この大当り処理を終了する。
一方、ステップS404の処理またはステップS406の処理にてNOと判定された場合、即ち継続入賞スイッチ118がオンしておらず遊技球が大入賞口7の特定領域を通過していない場合またはカウンタEの値が16以上と判定された場合には、CPU102は、ステップS407の処理へ移行して、カウンタEの値を0にセットし、ステップS408の処理へ移行して、大当りフラグF1の値を0にセットし、この大当り処理を終了する。
図20に戻り、ステップS410の処理に移行すると、CPU102は、大当りフラグF1の値が0か否か、即ち所定の大当り処理(ステップS385)が全て終了したか否かを判定し、大当りフラグF1の値が0でない場合(ステップS410の処理にてNO)、即ち大当りフラグF1の値が1の場合には、所定の大当り処理が全て終了していないと判定し、この特別図柄遊技処理(ステップS318)を終了する。一方、大当りフラグF1の値が0の場合(ステップS410にてYES)には、ステップS411の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS359の処理(図27)と同様、大当り図柄が奇数のゾロ目の数字図柄か否かを、即ち特定大当図柄か否かを判定する。
そして、ステップS411にてYES、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄であった場合には、ステップS426の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS20の乱数更新処理にて更新する大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容を変更する。通常時、ステップS20の処理において作成される乱数1は、特別図柄の組合せが大当りとなる抽選確率は1/315であるが、特定大当図柄が確定表示されたことに基づいて、大当りとなる抽選確率を5/315に上昇させる。これは、上記した0〜350で構成された大当り乱数のうち7のみを大当り乱数としていたのを、7、33、77、111、222を大当り乱数に変更することで行う。
ステップS426の処理を終えると、CPU102は、ステップS428の処理へ移行して確変フラグF7に1をセットし、ステップS430の処理へ移行して確変保証フラグF5に1をセットし、ステップS431の確変転落処理へ移行する。また、上記したようにステップS381にてNOの場合と、ステップS411にてNO、即ち今回取得した大当り図柄が特定大当図柄でなかった場合にも、CPU102は、ステップS431の確変転落処理へ移行する。
図30は、確変転落処理(ステップS431)を示すフローチャートである。CPU102は、この確変転落処理が実行されると、まずステップS633の処理にて、上記ステップS428の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変フラグF7に1がセットされているか否かを判定し、ステップS633の処理にてNO、即ち確変フラグF7に0がセットされている場合には、この確変転落処理を終了してステップS432の転落抽選確率変更処理へ移行する。
一方、ステップS633の処理にてYES、即ち確変フラグF7に1がセットされている場合には、ステップS635の処理へ移行して、CPU102は、上記ステップS430の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変保証フラグF5に0がセットされているか否かを判定し、ステップS635の処理にてNO、即ち確変保証フラグF5に1がセットされており転落抽選を行わない期間である場合には、この確変転落処理を終了する。一方、ステップS635の処理にてYES、即ち確変保証フラグF5に0がセットされており転落抽選を実行する期間である場合には、ステップS637の処理へ移行して、CPU102は、転落抽選確率決定処理を実行する。
図31は、転落抽選確率決定処理(ステップS637)を示すフローチャートである。CPU102は、この転落抽選確率決定処理が実行されると、まずステップS639の処理にて、交換フラグF6に0がセットされているか否かを判定する。そして交換フラグF6に0がセットされておりステップS639の処理にてYESとなった場合、即ち転落抽選の確率が特別図柄表示装置6aで1/100、特別図柄表示装置6bで1/200に設定されており、遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/100」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/200」と表示されている場合には、ステップS641の処理へ移行して、CPU102は、今回行われたスロットゲームが特別図柄表示装置6a、6bの何れで実行されたのか、即ち今回行われたスロットゲームが上記ステップS319の処理にてカウンタBaまたはカウンタBbの何れに基づいて実行されたのかを判定する。
そしてステップS641の処理にてYES、即ち今回行われたスロットゲームがカウンタBaに基づいて実行された場合には、ステップS643の処理へ移行して、CPU102は、後述するステップS653の処理(図30)にて行われる判定に、確変転落判定用カウンタC9(乱数9、0〜199、55、155の場合が転落、確率1/100)が適用されるよう設定する。一方、ステップS641の処理にてNO、即ち今回行われたスロットゲームがカウンタBbに基づいて実行された場合には、ステップS645の処理へ移行して、CPU102は、後述するステップS653の処理(図30)にて行われる判定に、確変転落判定用カウンタC10(乱数10、0〜199、55の場合が転落、確率1/200)が適用されるよう設定する。
一方、交換フラグF6に1がセットされておりステップS639の処理にてNOとなった場合、即ち転落抽選の確率が特別図柄表示装置6aで1/200、特別図柄表示装置6bで1/100に設定されており、遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/200」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/100」と表示されている場合には、ステップS647の処理へ移行して、CPU102は、上記したステップS641の処理と同様に今回行われたスロットゲームがカウンタBaまたはカウンタBbの何れに基づいて実行されたのかを判定する。
そしてステップS647の処理にてYES、即ち今回行われたスロットゲームがカウンタBaに基づいて実行された場合には、ステップS649の処理へ移行して、CPU102は、ステップS645の処理と同様に後述するステップS653の処理(図30)にて行われる判定に、確変転落判定用カウンタC10が適用されるよう設定する。一方、ステップS647の処理にてNO、即ち今回行われたスロットゲームがカウンタBbに基づいて実行された場合には、ステップS651の処理へ移行して、CPU102は、後述するステップS653の処理(図30)にて行われる判定に、確変転落判定用カウンタC9が適用されるよう設定する。そして、ステップS643、ステップS645、ステップS649またはステップS651の処理を終えると、CPU102は、この転落抽選確率決定処理を終了しステップS653の処理へ移行する。
図30に戻って、ステップS653の処理へ移行すると、CPU102は、上記したステップS212等の乱数取得処理において取得した確変転落判定用カウンタC9または確変転落判定用カウンタC10の値に基づいて大当り確率を高確率から転落させる判定を所定の確率にて実行する。ここで、このステップS653の処理の判定に用いられる転落確率は、上記転落抽選確率決定処理(ステップS637)にてステップS643及びステップS651の処理にて乱数9が設定されているときは、確変転落判定用カウンタC9の値は55、155が当選となり、1/100が適用されるようになっており、一方、ステップS645及びステップS649の処理にて乱数10が設定されているときは、確変転落判定用カウンタC10の値は55が当選となり、1/200が適用されるようになっている。
そしてステップS653の処理にてNO、即ち今回のスロットゲームが終了する時点で大当り確率を高確率から転落させないと判定した場合には、CPU102は、この確変転落処理を終了する。一方、ステップS653の処理にてYES、即ち今回のスロットゲームが終了する時点で大当り確率を高確率から転落させると判定した場合には、CPU102は、ステップS655の処理へ移行して、上記したステップS20の乱数更新処理にて更新する大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容を変更し、上記したステップS426の処理にて上昇させた大当り確率を低下する。これは、大当り確率の上昇時、ステップS20の処理において作成される乱数1は、特別図柄の組合せが大当りとなる抽選確率は5/315であるが、ステップS653の処理にてYESとなったことによって、大当りとなる抽選確率を1/315に低下させる。これは、上記した0〜350で構成された大当り乱数のうち7、33、77、111、222を大当り乱数としていたのを、7のみを大当り乱数に変更することで行う。
ここで転落抽選に当選するのは、特別図柄表示装置6a、6bで行われているスロットゲームの何れか一方であるが、このステップS655の処理は特別図柄表示装置6a、6b両者のスロットゲームに適用され、従って、このステップS655の処理以降に特別図柄表示装置6a、6bにて開始されるスロットゲームには、大当り確率として1/315が適用されることになる。
そしてステップS655の処理を終えると、CPU102は、ステップS657の処理へ移行して、確変フラグF7に0をセットし、ステップS659の処理へ移行して、交換フラグF6に0をセットする。そしてステップS661の処理へ移行して、CPU102は、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置32a、33aの表示を「確変」から「通常」に、遊技状態表示装置32b、33bの表示を「転落確率1/100」または「転落確率1/200」から「通常」に切り替え表示する。このステップS661の処理により、遊技者に大当り確率が高確率から転落したことを報知する。
ステップS661の処理を終えると、CPU102は、ステップS663の処理へ移行して、表示制御回路111に確変転落演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6a、6のそれぞれに、大当り確率が高確率から転落したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この確変転落演出表示については後に詳述する。従って、このステップS661及びステップS663の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置32、33の表示及び確変転落演出表示にて、大当り確率が高確率から転落したことを認識または予測し、以降、遊技を続行するうえで適正な判断を下すことができるようになるので、遊技機1の遊技性が向上する。ステップS663の処理を終えると、CPU102は、この確変転落処理を終了する。
ところで、特別図柄表示装置6a、6bにおいて、何れか一方で転落抽選に当選した時点で、他方はスロットゲームをまだ実行している場合があり、このような場合には、ステップS661は、当該転落抽選に当選した特別図柄表示装置6aまたは6bに対応する遊技状態表示装置32a、32bまたは33a、33bは、速やかに切り替え表示し、一方、当該転落抽選に当選していない特別図柄表示装置6bまたは6aに対応する遊技状態表示装置33a、33bまたは32a、32bは、現在表示しているスロットゲームが終了するのを待ってから切り替え表示するようになっている。またステップS663の処理においても、このような場合には同様に、当該転落抽選に当選した特別図柄表示装置6aまたは6bに対応する確変転落演出コマンドを速やかに出力し、一方、当該転落抽選に当選していない特別図柄表示装置6bまたは6aに対応する確変転落演出コマンドは、現在表示しているスロットゲームが終了するのを待ってから出力されるようになっている。
確変転落処理を終えると、CPU102は、ステップS432の転落抽選確率変更処理に移行する。図32は、転落抽選確率変更処理(ステップS432)を示すフローチャートである。CPU102は、この転落抽選確率変更処理が実行されると、まずステップS665の処理にて、上記ステップS428の処理にて大当り確率が上昇したことに基づいて確変フラグF7に1がセットされ、且つステップS431の確変転落処理にて転落抽選に当選せず確変フラグF7が1に維持されているか否かを判定し、ステップS665の処理にてNO、即ち確変フラグF7に0がセットされている場合には、ステップS685の処理へ移行する。
一方、ステップS633の処理にてYES、即ち確変フラグF7に1がセットされている場合には、ステップS667の処理へ移行して、CPU102は、リーチ態様フラグF3に1がセットされているか否かを、即ち特別図柄表示装置6aまたは6bの何れかで行われた今回のスロットゲームにて、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されたか否かを判定する。そしてステップS667の処理にてNO、即ちリーチ態様フラグF3に0がセットされプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されていない場合には、ステップS685の処理へ移行する。
一方、ステップS667の処理にてYES、即ちリーチ態様フラグF3に1がセットされプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されている場合には、ステップS669の処理へ移行して、CPU102は、交換フラグF6に1がセットされているか否かを判定する。そして交換フラグF6に0がセットされておりステップS669の処理にてNOとなった場合、即ち転落抽選の確率が特別図柄表示装置6aで1/100、特別図柄表示装置6bで1/200に設定されており、遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/100」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/200」と表示されている場合には、ステップS671の処理へ移行して、CPU102は、交換フラグF6に1をセットする。
つまり、このステップS667〜ステップS671の処理では、特別図柄表示装置6aまたは6bのどちらかでプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されたことにより、次の特別図柄表示装置6a、6bで行われるスロットゲームから、今回のスロットゲームまで適用されていた転落抽選の確率を特別図柄表示装置6aと特別図柄表示装置6bとで交換されるようにするのである。即ちステップS667〜ステップS671の処理では、上記した転落抽選確率決定処理(ステップS637)にて、今回のスロットゲームまでステップS649及びステップS651の処理が実行されるようになっていたのを、次回のスロットゲームからステップS643及びステップS645の処理が実行されるようにするのである。
そしてステップS671の処理を終えると、CPU102は、ステップS675の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置32a、33aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置32bの表示を「転落確率1/100」から特別図柄表示装置6aの転落抽選の確率が変更されたことを意味する「転落確率1/200」に、遊技状態表示装置33bの表示を「転落確率1/200」から特別図柄表示装置6bの転落抽選の確率が変更されたことを意味する「転落確率1/100」に切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。そしてステップS675の処理を終えると、CPU102は、ステップS683の処理へ移行する。
一方、交換フラグF6に1がセットされておりステップS669の処理にてYESとなった場合、即ち転落抽選の確率が特別図柄表示装置6aで1/200、特別図柄表示装置6bで1/100に設定されてており、遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/200」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/100」と表示されている場合には、ステップS677の処理へ移行して、CPU102は、交換フラグF6に0をセットする。
つまり、このステップS667〜ステップS677の処理では、上記したステップS667〜ステップS671の処理と同様に、上記した転落抽選確率決定処理(ステップS637)にて、今回のスロットゲームまでステップS643及びステップS645の処理が実行されるようになっていたのを、次回のスロットゲームからステップS649及びステップS651の処理が実行されるようにするのである。
そしてステップS677の処理を終えると、CPU102は、ステップS681の処理へ移行して、表示制御回路111を駆動して遊技状態表示装置32a、33aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置32bの表示を「転落確率1/200」から特別図柄表示装置6aの転落抽選の確率が変更されたことを意味する「転落確率1/100」に、遊技状態表示装置33bの表示を「転落確率1/100」から特別図柄表示装置6bの転落抽選の確率が変更されたことを意味する「転落確率1/200」に切り替え表示することで、遊技者にその旨を報知するようになっている。そしてステップS681の処理を終えると、CPU102は、ステップS683の処理へ移行する。
なお、このように転落抽選の確率が変更されるのは、特別図柄表示装置6aまたは6bにおいて、何れか一方にて今回行われていたスロットゲームが、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されることとなるリーチはずれに係わるスロットゲームであるので、他方ではスロットゲームは実行されない待機状態となっており、従って、ステップS675及びステップS681の処理では、このプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示された後速やかに、遊技状態表示装置32b、33bの変更表示が同時に行われる。
ステップS683の処理へ移行すると、CPU102は、表示制御回路111に転落確率変更演出コマンドを出力し、特別図柄表示装置6a、6bのそれぞれに、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が変化したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。なお、この転落確率変更演出表示については後に詳述する。従って、このステップS675またはステップS681及びステップS683の処理により、遊技者は、遊技状態表示装置32、33の表示及び転落確率変更演出表示にて、大当り確率が高確率に上昇し、大当り確率を高確率から転落させる抽選が実行されているときに、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されることとなるリーチはずれに係わるスロットゲームが表示されたことで、次回のスロットゲームからこの転落抽選に当選する確率が変更されることを認識または予測できるので、遊技機1の遊技性が向上する。
ステップS683の処理を終えると、CPU102は、ステップS685の処理へ移行して、リーチフラグF2の値を0にセットし、ステップS687の処理へ移行して、リーチ態様フラグF3の値を0にセットする。なお、上記ステップS348、ステップS362の処理にてYESと判定されていたとき及び上記ステップS350、ステップS364の処理にてYESと判定されていたときは、CPU102は、ステップS685及びステップS687の処理では、なにも実行しない。ステップS687の処理を終えると、CPU102は、この転落抽選確率変更処理を終了し、ステップS434の処理へする。
図20に戻り、ステップS434の処理へ移行すると、CPU102は、ここで上記したステップS206の処理(図17)等にてインクリメント(1加算)されたカウンタBaまたはカウンタBbの値をディクリメント(1減算)し、ステップS436へ移行して保留LED消灯制御処理を実行する。
次に図33乃至図35を参照しながら、ステップS436の保留LED消灯制御処理について詳述する。図33は、保留LED消灯制御処理(ステップS436)を示すフローチャートである。保留LED消灯制御処理は、ステップS540の保留LED25消灯制御処理とステップS575の保留LED29消灯制御処理とから構成されており、まずステップS540の保留LED25消灯制御処理から説明する。
図34は、保留LED25消灯制御処理(ステップS540)を示すフローチャートである。CPU102は、この保留LED25消灯制御処理が実行されると、まずステップS541の処理にて、カウンタBaの値が4か否かを判定し、カウンタBaの値が4でない場合(ステップS541にてNO)、ステップS551の処理へ移行する。一方、ステップS541の処理にてYES、即ちカウンタBaの値が4であった場合には、ステップS542の処理へ移行して、CPU102は、カウンタBa=4消灯制御処理を実行する。
図35は、カウンタBa=4消灯制御処理(ステップS542)を示すフローチャートである。CPU102は、このカウンタBa=4消灯制御処理が実行されると、まずステップS543の処理にて、今回の特別図柄表示装置6aにてスロットゲームの表示が終了してカウンタBaの値が4となったときに、始動入賞口11bに係わる保留球が存在し(カウンタBbの値が1以上)、特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示(特別図柄の変動表示やリーチはずれ図柄の確定表示等)が先に開始されているか否か、即ち現在の特別図柄表示装置6bが表示しているスロットゲームに対応して、上記した特別図柄遊技処理のステップS345の処理(図20)にてリーチフラグF2に1がセットされているか否かを判定する。
ここで、図20に示す特別図柄遊技処理では、特別図柄表示装置6aまたは6bだけがスロットゲームの表示をしている場合において、当該スロットゲームの表示が終了してカウンタBaまたはBbの値がディクリメント(1減算)されたとき、始動入賞口11a及び11bに係わる保留球がある場合には(カウンタBa及びBbの値が1以上の場合には)、当該スロットゲームの表示をしていなかった特別図柄表示装置6bまたは6aが、次にスロットゲームを先に開始するようになっている。従ってステップS543の処理では、この先に開始したスロットゲームがリーチはずれに係わるスロットゲームであり、このリーチはずれに係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6bにて表示されている場合に、その判定がYESとなるようになっている。
そして、ステップS543の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示中である場合には、CPU102は、カウンタBa=4消灯制御処理を終了してステップS575の保留LED29消灯制御処理へ移行する。つまりこれは、特別図柄表示装置6aのスロットゲームの表示が終了した時点で始動入賞口11aに係わる保留球の記憶があっても、特別図柄表示装置6bに係わる次の保留球がリーチはずれのスロットゲームに係わる場合には(特別図柄表示装置6bにてリーチはずれに係わるスロットゲームを表示中である場合には)、特別図柄表示装置6aに次の保留球に対応するスロットゲームの表示を開始しないことを意味している。即ち特別図柄表示装置6aに表示する次の保留球に対応するスロットゲームは、特別図柄表示装置6bに表示中のリーチはずれに係わるスロットゲームが終了した後、実行されるようになっている。一方、ステップS543の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6bにおいてリーチはずれに係わるスロットゲームの表示中でない場合には、CPU102は、ステップS544の処理へ移行する。
ステップS544の処理へ移行すると、CPU102は、今回の特別図柄表示装置6aにてスロットゲームの表示が終了してカウンタBaの値が4となったときに、始動入賞口11bに係わる保留球が存在し(カウンタBbの値が1以上)、特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲーム(特別図柄の変動表示や大当り図柄の確定表示等)や大当り演出画像の表示が先に開始されているか否か、即ち現在の特別図柄表示装置6bが表示しているスロットゲームまたは大当り演出画像に対応して、上記した特別図柄遊技処理のステップS345の処理(図20)にて大当りフラグF1に1がセットされているか否かを判定する。
ここで、上記したステップS543の処理と同様に、このステップS544の処理では、先に開始したスロットゲームが大当りに係わるスロットゲームであり、この大当りに係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6bにて表示されている場合に、その判定がYESとなるようになっている。
そして、ステップS544の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲームまたは大当り演出画像の表示中である場合には、CPU102は、カウンタBa=4消灯制御処理を終了する。つまりこれは、特別図柄表示装置6aのスロットゲームの表示が終了した時点で始動入賞口11aに係わる保留球の記憶があっても、特別図柄表示装置6bに係わる次の保留球が大当りのスロットゲームに係わる場合には(特別図柄表示装置6bにて大当りに係わるスロットゲームを表示中である場合には)、特別図柄表示装置6aに次の保留球に対応するスロットゲームの表示を開始しないことを意味している。即ち特別図柄表示装置6aに表示する次の保留球に対応するスロットゲームは、特別図柄表示装置6bに表示中の大当り演出画像が終了した後、実行されるようになっている。一方、ステップS544の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6bにおいて大当りに係わるスロットゲームまたは大当り演出画像の表示中でない場合には、CPU102は、ステップS545の処理へ移行する。
ステップS545の処理へ移行すると、CPU102は、今回の特別図柄表示装置6aにてスロットゲームの表示が終了してカウンタBaの値が4となり、次に特別図柄表示装置6aに表示するスロットゲームの表示結果が大当りになるか否か、即ち次の保留球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りになるか否かを判定する。この判定は、次の保留球に対応する上記ステップS212の乱数取得処理にて取得した大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の取得数値として7(通常時)が、RAM104の所定の取得数値記憶エリアに格納されているか否かで判定する。
そして、ステップS545の処理にてYES、即ち次の保留球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りになる場合には、ステップS547の処理へ移行して、CPU102は、特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中か否かを判定する。そして、ステップS547の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中である場合には、CPU102は、このカウンタBa=4消灯制御処理を終了する。つまりこれは、特別図柄表示装置6bにてはずれに係わるスロットゲームの表示中に、特別図柄表示装置6aにおいて並行して表示されていたはずれに係わるスロットゲームが終了して次の保留球が大当りに係わる場合には、特別図柄表示装置6aに次の保留球に対応する大当りに係わるスロットゲームの表示を開始することなく、現在表示中である特別図柄表示装置6bのはずれに係わるスロットゲームの表示が終了した後、特別図柄表示装置6aに次の保留球に対応する大当りに係わるスロットゲームの表示を開始することを意味している。
一方、ステップS545の処理にてNO、即ち次の保留球に係わるスロットゲームの表示結果が大当りにならない場合には、ステップS546の処理へ移行して、CPU102は、今回の特別図柄表示装置6aにてスロットゲームの表示が終了してカウンタBaの値が4となり、次に特別図柄表示装置6aに表示するスロットゲームの表示結果がリーチはずれになるか否か、即ち次の保留球に係わるスロットゲームの表示結果がリーチはずれになるか否かを判定する。この判定は、次の保留球に対応する上記ステップS212の乱数取得処理にて取得したリーチ判定用カウンタC5(乱数5、0〜11)の取得数値として3が、RAM104の所定の取得数値記憶エリアに格納されているか否かで判定する。
そして、ステップS546の処理にてYES、即ち次の保留球に係わるスロットゲームの表示結果がリーチはずれになる場合には、ステップS547の処理へ移行して、CPU102は、特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中か否かを判定する。そして、ステップS547の処理にてYES、即ち特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中である場合には、CPU102は、このカウンタBa=4消灯制御処理を終了する。つまりこれは、特別図柄表示装置6bにてはずれに係わるスロットゲームの表示中に、特別図柄表示装置6aにおいて並行して表示されていたはずれに係わるスロットゲームが終了して次の保留球がリーチはずれに係わる場合には、特別図柄表示装置6aに次の保留球に対応するリーチはずれに係わるスロットゲームの表示を開始することなく、現在表示中である特別図柄表示装置6bのはずれに係わるスロットゲームの表示が終了した後、特別図柄表示装置6aに次の保留球に対応するリーチはずれに係わるスロットゲームの表示を開始することを意味している。
一方、ステップS546の処理にてNO、即ち次の保留球に係わるスロットゲームの表示結果がリーチはずれにならない場合、またはステップS547の処理にてNO、即ち特別図柄表示装置6bにおいてはずれに係わるスロットゲームの表示中でない場合には、CPU102は、ステップS548の処理へ移行して、保留LED25dを消灯する。つまりこれは、今回の特別図柄表示装置6aにてスロットゲームの表示が終了してカウンタBaの値が4となり、保留LED25dが消灯されて次の保留球に係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6aにて開始されることを意味している。そしてステップS548の処理を終了すると、CPU102は、このカウンタBa=4消灯制御処理を終了する。
なお、特別図柄表示装置6aまたは6bが単独でリーチはずれに係わるスロットゲーム或いは大当り演出画像を表示している場合において、それらの表示が終了したときに次に開始される特別図柄表示装置6a及び6bの保留球に対応するスロットゲームが共にはずれに係わるものであるときは、当該はずれに係わるスロットゲームは僅かな時間差(例えば0.5〜2秒)を設けて開始されるようになっている。例えば特別図柄表示装置6aでリーチはずれに係わるスロットゲームの表示が終了したときは、まず特別図柄表示装置6bにてはずれに係わるスロットゲームが開始され、その1秒後に特別図柄表示装置6aにてはずれに係わるスロットゲームが開始されるといった具合である。
このようにすると、特別図柄表示装置6a、6bにて並行して行われるスロットゲームの表示が同期するのを防止することができ、スロットゲームの抽選結果が同時に停止して確定表示されることがなくなる。従って遊技者にとって見易い表示となり、遊技機1の遊技性が向上する。なお、このような状態は、上記した以外にも例えば保留球がない状態で略同時に始動入賞口11a、11bに遊技球が入賞したとき等でも考えられ、つまりこのような状態が発生した場合には、上記と同様に特別図柄表示装置6a、6bにて開始される2つのスロットゲームにタイムラグをつけて表示するようにすれば良い。
図34に戻り、ステップS551の処理へ移行すると、CPU102は、カウンタBaの値が3か否かを判定し、カウンタBaの値が3でない場合(ステップS551にてNO)、ステップS561の処理へ移行する。一方、ステップS551の処理にてYES、即ちカウンタBaの値が3であった場合には、ステップS552へ移行して、CPU102は、カウンタBa=3消灯制御処理を実行する。なお、このステップS552のカウンタBa=3消灯制御処理は、上記したステップS542のカウンタBa=4消灯制御処理に準じて行われ、ステップS548の保留LED25d消灯を保留LED25c消灯と読み替えれば良いので、ここでの説明は省略する。
ステップS561の処理へ移行すると、CPU102は、カウンタBaの値が2か否かを判定し、カウンタBaの値が2でない場合(ステップS561にてNO)、ステップS572へ移行する。一方、ステップS561の処理にてYES、即ちカウンタBaの値が2であった場合には、ステップS562へ移行して、CPU102は、カウンタBa=2消灯制御処理を実行する。このステップS562のカウンタBa=2消灯制御処理は、上記したステップS542のカウンタBa=4消灯制御処理に準じて行われ、ステップS548の保留LED25d消灯を保留LED25b消灯と読み替えれば良いので、ここでの説明は省略する。
ステップS572へ移行すると、CPU102は、カウンタBa=1消灯制御処理を実行する。このステップS572のカウンタBa=1消灯制御処理は、上記したステップS542のカウンタBa=4消灯制御処理に準じて行われ、ステップS548の保留LED25d消灯を保留LED25a消灯と読み替えれば良いので、ここでの説明は省略する。
図33に戻って、ステップS540の保留LED25消灯制御処理を終えると、CPU102は、ステップS575へ移行して、保留LED29消灯制御処理を実行する。保留LED29消灯制御処理(ステップS575)は、上記したステップS540の保留LED25消灯制御処理と同様であり、保留LED25消灯制御処理(ステップS540)におけるカウンタBaをカウンタBbに、カウンタBa=4消灯制御処理(ステップS542)におけるLCD6b及び保留LED25dをLCD6a及び保留LED29dにそれぞれ読み替えれば良いので、ここでの説明は省略する。
このように、保留LED25消灯制御処理(ステップS540)及び保留LED29消灯制御処理(ステップS575)においては、カウンタBaまたはBbに係わる保留球の保留記憶が消化されることに基づいて特別図柄表示装置6aまたは6bにてスロットゲームの表示が開始されるのであるが、特別図柄表示装置6a、6bの両者が同時に並行してスロットゲームの表示を実行するのは、はずれに係わる場合であり、従って大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームは特別図柄表示装置6aまたは6bのみに単独で表示されることになり、また特別図柄表示装置6aまたは6bだけがスロットゲームの表示をしている場合において、当該スロットゲームの表示が終了したとき、始動入賞口11a及び始動入賞口11bに係わる保留球がそれぞれある場合には(カウンタBa及びBbの値が1以上の場合には)、当該スロットゲームの表示をしていなかった特別図柄表示装置6bまたは6aが、次にスロットゲームを先に表示するようになっている。従って、各保留LED25a、25b、25c、25d及び保留LED29a、29b、29c、29dの消灯制御もこれらスロットゲームの表示態様に基づいて制御されるようになっている。
図20に戻り、ステップS436の保留LED消灯制御処理を終了すると、CPU102は、この特別図柄遊技処理を終了しメイン遊技処理(図5)のステップS50の処理へ移行する。
なお、特別図柄遊技処理(ステップS318)において表示制御回路111へ出力する表示制御用コマンド、即ちステップS625の確変保証演出コマンド、ステップS631の転落抽選開始演出コマンド、ステップS360、ステップS361、ステップS363、ステップS365及びステップS366の変動パターン指定コマンド、図28に示した左特別図柄指定コマンド、右特別図柄指定コマンド、中特別図柄指定コマンド及び全図柄停止指定コマンド、ステップS663の確変転落演出コマンド、ステップS683の転落確率変更演出コマンド等の表示制御用コマンドのそれぞれは、特別図柄表示装置6aまたは6bの何れに対する表示指示かがわかるように、主制御回路44は、表示制御用コマンドに所定ビット数(例えば1ビット)の識別子をつけて表示制御回路111に送信するようになっており、表示制御回路111は、この識別子に基づいて主制御回路44から受信した表示制御用コマンドが特別図柄表示装置6aまたは6bの何れに対する表示指示かを判定するようになっている。
以上の説明から明らかなように、この特別図柄遊技処理(ステップS318)においては、始動入賞口11a、11bに遊技球が連続的に入賞して保留球が発生した場合には、はずれに係わるスロットゲームは、特別図柄表示装置6a、6bにて並行して表示されるものの、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームは、特別図柄表示装置6aまたは6bにて単独で表示されるようになっている。従って、このような遊技機1においては、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6a、6bにて並行して表示されることがないので、遊技者は、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲーム、即ちリーチアクション等により趣向を凝らした演出効果の高いスロットゲームを、凝視しながら集中して楽しむことができるようになる。
また、始動入賞口11aまたは11bに係わる保留球がある(カウンタBaまたはBbの値が1以上)状態で特別図柄表示装置6aまたは6bがスロットゲームの表示を停止した場合には、即ち始動入賞口11bに係わる保留球がある状態で特別図柄表示装置6aしか、または始動入賞口11aに係わる保留球がある状態で特別図柄表示装置6bしかスロットゲームを表示しない場合にはリーチ予告となり、その時点で遊技者は、リーチ以上になることを予測することができるので、その結果、遊技の趣向が向上する。
図5に戻り、特別遊技処理(ステップS40)を終えると、CPU102は、ステップS50へ移行してその他処理を実行する。このステップS50のその他処理では、CPU102は、上記した各種フラグ(図22参照)等に基づいて、上記した外部情報端子109から様々な遊技状態に係わる信号、例えば大当り処理中、転落状態中、転落抽選実行中、確変保証中、転落確率変更中または大当り確率上昇中等を示す信号を、遊技機1外部の図示しないホール管理コンピュータ等に出力する。
遊技機1からは、もとより発射球(アウト球)数や入賞球(セーフ球)数を示す信号もホール管理コンピュータ等に出力されるようになっているので、従ってこのステップS50の処理により、ホール管理者は、遊技機1の様々な遊技データ、例えば大当りが発生した際にどのような遊技状態であったか、つまり大当りが転落状態中の大当り、大当り確率上昇中で転落抽選が実行されているときの大当り、大当り確率上昇中で転落確率が変更されているときの大当りであったか、或いは様々な遊技状態を考慮した(例えば大当り確率が上昇中でないときの)単位時間当りの遊技者への払い出し球(ベース球)数等が判るようになる。即ち、遊技機1の遊技データを詳細に分析することができるようになるので、閉店後の遊技機1の調整、例えば釘調整等を的確に行うことができるようになる。
なお、このような遊技データは、遊技機1外部のホール管理コンピュータ等以外に、遊技機1自身が備える特別図柄表示装置6a、6bにも表示できるようにすると良い。このようにすると、ホール店員が営業中にこの遊技データを参照することが可能になるので、この遊技データに基づいて遊技者に様々なサービス、例えば転落状態中に大当りを獲得した遊技者にのみ特別なサービスを施すこと等ができるようになり、営業上有益となる。
なお、ステップS50のその他処理においては、これらの処理以外にも様々な処理が実行されているが、本発明に特に関わりのない処理であるので、ここでの説明は省略する。ステップS50の処理を終了すると、CPU102はステップS60へ移行して、ここで乱数更新処理を実行する。これは、上記したステップS20の乱数更新処理における各乱数カウンタC1〜C12(図6参照)の値を、次のリセット割込みが発生するまで更新し続けるループ処理を行う。
具体的には、CPU102は、リセット割込み(2msec)毎にステップS20〜ステップS60の各処理を実行するが、これらの処理を実行するのに必要な時間は各回毎に同じにならない。従い、リセット割込みを発生させるための、この2msecという時間は余裕をもって設定する必要があり、CPU102がステップS50の処理を終了した時点ではまだ残余時間が発生する。ステップS60では、この残余時間を利用して、各乱数カウンタC1〜C12の値を更新する処理を行っており、例えば残余時間が消化するまで各乱数カウンタC1〜C12の値をインクリメント(1加算)若しくはディクリメント(1減算)し続ける処理を実行したり、または所定の数式により各乱数カウンタC1〜C12の値を更新し続ける処理等を実行する。
なお、各乱数カウンタC1〜C12の値を更新せずに、特定の乱数カウンタ、例えば大当り判定用カウンタC1、大当り図柄決定用カウンタC7、確変転落判定用カウンタC9、C10、当り判定用カウンタC11というように、遊技者の利益に大きな影響を及ぼす乱数カウンタのみを更新するようにしても良いし、また、各乱数カウンタC1〜C12の値の更新は、リセット割込み(2msec)毎に行わなくても良く、例えば各乱数カウンタの乱数値が1周期する毎に行うようにしても良い。このようにすることで、プログラム設計が容易になると共に、CPU102等の処理動作を減らすことができる。このようにメイン遊技処理の2msec毎に繰り返し実行されるリセット割込みの残余時間を利用して、所定の乱数カウンタを更新することで、1回の処理における所定の乱数カウンタの値の増分が不規則になり、遊技者の体感器等を利用した不当な攻略、例えば、大当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
次に、図36を参照しながら、上記した特別図柄に係わる10種類の変動パターンについて説明する。図36は主制御回路44における変動パターンの振り分け図である。図36に示すように、10種類の変動パターンは、変動パターン1、変動パターン21、変動パターン22、変動パターン31、変動パターン32、変動パターン4、変動パターン51、変動パターン52、変動パターン61及び変動パターン62であり、まず変動パターン1は、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄としてリーチにならないはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)とは関係なく、変動パターン1に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン21は、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄またはプラスマイナス1図柄以外のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8(乱数8、0〜51)の取得数値が0〜24(確率25/52)または0〜29(確率30/52)の場合に、変動パターン21に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン22は、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7(乱数7、0〜13)の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が1〜5(確率5/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が0〜5(確率6/52)の場合に、変動パターン22に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン31は、変動パターン21と同様、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄またはプラスマイナス1図柄以外のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が25〜31(確率7/52)または30〜51(確率30/52)の場合に、変動パターン31に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン32は、変動パターン22と同様、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が6〜10(確率5/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が6〜10(確率5/52)の場合に、変動パターン32に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン4は、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が0(確率1/52)の場合に、変動パターン4に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン51は、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が32〜41(確率10/52)の場合に、変動パターン51に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン52は、変動パターン22と同様、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が11〜35(確率25/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が11〜26(確率16/52)の場合に、変動パターン52に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン61は、変動パターン51と同様、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が42〜51(確率10/52)の場合に、変動パターン61に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
変動パターン62は、変動パターン22と同様、今回、特別図柄表示装置6a、6bに停止表示させる図柄として大当り図柄を決定した場合に選択される変動パターンであって、大当り図柄格納バッファに奇数の大当り図柄(特定大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が0、2、4、6、8、10、12、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が36〜51(確率16/52)または大当り図柄格納バッファに偶数の大当り図柄(通常大当図柄)が格納(大当り図柄決定用カウンタC7の取得数値が1、3、5、7、9、11、13、確率1/2)、変動パターン決定用カウンタC8の取得数値が27〜51(確率25/52)の場合に、変動パターン62に対応する変動パターン指定コマンドが主制御回路44から表示制御回路111に送信されることにより、特別図柄表示装置6a、6bに変動表示される。
ここで変動パターン21は変動パターン22と、変動パターン31は変動パターン32と、変動パターン51は変動パターン52と、変動パターン61は変動パターン62とほぼ同様な演出表示の変動パターンとなっており、リーチアクションの最後の部分でリーチはずれとなるか、大当りになるかの演出表示のみが相違するようになっている。このようにすることで、遊技者は、これら変動パターンのリーチアクションを最後まで視ないと大当りになるか否かが予測できないので、その結果、遊技機1の遊技性が向上する。一方、変動パターン4は、大当りのときのみ表示される変動パターンであって、更に特定大当図柄を表示するときのみ表示されるようになっているので、遊技者は、この変動パターン4が表示されたときには特定大当図柄で大当りなることを確信するので、その結果、遊技の趣向性が極めて向上する。
次に、表示制御回路111が実行する処理について詳述する。図37は、主制御回路44から出力されたストローブ信号が表示制御回路111のCPU140のINT端子に入力されることにより実行されるストローブ信号割込み処理である。INT端子にストローブ信号が入力されると、CPU140は、ステップS701の処理にて上記したような表示制御用コマンド信号を受信し、ステップS703の処理へ移行して、ここで受信した表示制御用コマンド信号をRAM141の所定の記憶エリアに格納する。
次に、主制御回路44から種々の表示制御用コマンドを表示制御回路111が受信したことに基づいて、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに様々な変動パターンや演出等が表示される場合に係わり、表示制御回路111が実行する表示処理について説明する。図38は、表示制御回路111のCPU140が実行する表示メイン制御処理(メインルーチン)を示すフローチャートである。
電源投入直後、CPU140は初期化処理(ステップS710)として、スタックの設定や以下の処理に必要な各フラグ、各レジスタ及び各記憶エリア等の初期化を行う。CPU140は、ステップS710の初期化処理を終了すると、ステップS711の乱数更新処理に移行する。なお、CPU140は、後述するステップS732のVDP143からの割込み信号を受信する毎にメインルーチン(表示制御回路111のROM142に記憶されている各プログラム)、即ち、以下に説明するステップS711〜ステップS732の各処理を実行する。
図39は、表示制御回路111において取り扱われる主要な乱数の一覧図である。主制御回路44には、図39に示すように、各演出表示の表示態様をランダムに設定するための乱数として各種カウンタC21〜C24(乱数21〜乱数24)が設定されている。CPU140はステップS711の乱数更新処理にて、各カウンタC21〜C24に関する値の更新を行う。
確変保証演出表示決定用カウンタC21(乱数21、0〜99)は、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに、転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることが保証されていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる確変保証演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、後述するステップS732のVDP143からの割込み信号を受信する毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC21が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、確変保証演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの確変保証演出表示が確変保証演出表示決定用カウンタC21の値に基づいて選択されるようになっている。
転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22(乱数22、0〜99)は、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに、大当り確率を高確率から転落させる抽選が開始されることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる転落抽選開始演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、後述するステップS732のVDP143からの割込み信号を受信する毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC22が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、転落抽選開始演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの転落抽選開始演出表示が転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22の値に基づいて選択されるようになっている。
確変転落演出表示決定用カウンタC23(乱数23、0〜99)は、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに、大当り確率が高確率から転落したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる確変転落演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、後述するステップS732のVDP143からの割込み信号を受信する毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC23が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、確変転落演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの確変転落演出表示が確変転落演出表示決定用カウンタC23の値に基づいて選択されるようになっている。
転落確率変更演出表示決定用カウンタC24(乱数24、0〜99)は、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに、特別図柄表示装置6aに係わる転落抽選の確率と、特別図柄表示装置6bに係わる転落抽選の確率とが交換設定され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が変更されたことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示させる転落確率変更演出表示を決定するための乱数カウンタであって、電源投入時0からスタートし、後述するステップS732のVDP143からの割込み信号を受信する毎にインクリメント(1加算)される。但し、この乱数カウンタC24が100になる場合は0に書き換えられる。なお、図示していないが、転落確率変更演出表示は5種類が用意されており、この5種類の中から何れか1つの転落確率変更演出表示が転落確率変更演出表示決定用カウンタC24の値に基づいて選択されるようになっている。
図38に戻って、CPU140は、このステップS711にてこれら確変保証演出表示決定用カウンタC21、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22、確変転落演出表示決定用カウンタC23及び転落確率変更演出表示決定用カウンタC24の乱数更新処理を終えると、ステップS712の処理に移行して、ここで上記したストローブ信号割込み処理にて表示制御用コマンド信号を受信しているか、即ち受信した表示制御用コマンド信号をRAM141の所定の記憶エリアに格納しているか否かを判定する。そして、表示制御用コマンド信号を受信していない場合(ステップS712にてNO)には、ステップS724の処理へ移行する。
一方、表示制御用コマンド信号を受信している場合(ステップS712にてYES)には、CPU140は、ステップS713の処理に移行して、上記した各カウンタC21〜C24の現在値をそれぞれ取得してRAM141の取得数値記憶エリアに格納し、ステップS714の処理に移行して、受信している表示制御用コマンドの解読を行う。このステップS714の処理においては、CPU140は、上記したストローブ信号割込み処理のステップS703の処理にてRAM141の所定の記憶エリアに格納した表示制御用コマンドデータを、解読用に確保しているRAM141の所定の記憶エリアにコピーし、この解読用の記憶エリアからコピーしたデータを読み出すことにより表示制御用コマンドの解読を行うようになっている。このようにすると、上書きされること等により受信した表示制御用コマンドデータが消去されてしまうことを防止する効果がある。ステップS714の処理を終えると、CPU140は、ステップS724の処理に移行する。なお、このステップS714の処理では、CPU140は、表示制御用コマンド信号に付与された特別図柄表示装置6aまたは6bの何れに対する表示指示かを識別するための識別子も解読する。
ステップS724の処理に移行すると、CPU140は、解読した表示制御用コマンド、ステップS713の処理にて取得した各カウンタC21〜C24の値(解読した表示制御用コマンドが確変保証演出コマンド、転落抽選開始演出コマンド、確変転落演出コマンドまたは転落確率変更演出コマンドの場合)及び識別子に応じてROM142から画像表示部30a、30bに次回の1フレームの画像を表示するための表示制御を行う制御データを読み出し、RAM141を作業領域として上記したような画像データの演算を行い、ステップS726の処理に移行して、ここで解読した表示制御用コマンドに対応した画像の演出を画像表示部30a、30bにて行うための上記したような描画コマンドを作成し、RAM141に格納する。
そして、ステップS728の処理に移行して、CPU140は、これら画像データの演算結果及び作成した描画コマンドを、VDP143に制御信号として出力し、ステップS732の処理に移行する。なお、このステップS728の処理では、CPU140は、VDP143に特別図柄表示装置6aまたは6bの何れに対する制御信号かがわかるように、上記した表示制御用コマンドデータと同様な識別子をつけて送信するようになっている。
また、ステップS711〜ステップS728までの処理時間が、次回に表示するための1フレームの画像、即ち垂直同期信号が入力され、LCD駆動回路150aにより特別図柄表示装置6aの画像表示部30aまたはLCD駆動回路150bにより特別図柄表示装置6bの画像表示部30bに次回表示するための1フレームの画像を作成するためのCPU140の処理時間となる。つまり、今回実行されたステップS711〜ステップS728までのCPU140の処理は、前回実行されたステップS712〜ステップS728までのCPU140の処理に基づいて、LCD駆動回路150aが画像表示部30aまたはLCD駆動回路150bが画像表示部30bに1フレームの画像表示処理を実行している間(1/30秒間、後述する垂直帰線期間と垂直表示期間とを加算した時間)に処理されるようになっている。
ステップS732の処理に移行すると、CPU140は、VDP143からの割込信号を受信するまで待機する(ステップS732の処理にてNO)。このVDP143からの割込信号は、タイミングコントローラ149からVDP143へ垂直同期信号が入力される毎に、同期してCPU140のINT端子(図示省略)に入力される(1/30秒毎)。そして、このステップS732の処理におけるVDP143からの割込信号を受信するまでの待機時間を利用して、CPU140は、ステップS730の処理にて、上記したステップS711の乱数更新処理における各乱数カウンタC21〜C24(図39参照)の値を更新し続けるループ処理を行う。なお、このステップS730の具体的な処理は、上記したメイン遊技処理(図5)のステップS60の乱数更新処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。そして、ステップS732の処理にてVDP143からの割込信号を受信すると(ステップS732の処理にてYES)、CPU140は、ステップS712の処理に移行し、以後VDP143からの割込信号を受信する毎(1/30秒毎)にこの表示メイン制御処理を繰り返す。
次に、図40を参照しながら、VDP143が実行する表示制御処理について説明する。図40は、VDP143が実行するVDP表示制御処理を示すフローチャートである。電源投入直後、VDP143は、ステップS802の処理にてVRAM144等の初期化処理を行い、ステップS804の処理に移行して、ここでCPU140から上記した画像データの演算結果や描画コマンドに係わるステップS728にて出力される制御信号を受信しているか否かを判定する。そして、CPU140からの制御信号を受信していない場合には(ステップS804の処理にてNO)、制御信号を受信するまで待機し、一方、CPU140から制御信号を受信したと判定されると(ステップS804の処理にてYES)、VDP143は、ステップS806の処理に移行する。
ステップS806の処理に移行すると、VDP143は、受信した制御信号に基づいてキャラクタROM145から適合する画像データを読み出し、このキャラクタROM145から読み出した画像データと受信した制御信号とに基づいて、画像表示部30a、30bに次回の1フレームの画像を表示するための画像データを生成する。そして、ステップS810の処理に移行して、VDP143は、この生成した表示用の画像データが特別図柄表示装置6a用か否かを判定する。
そして、ステップS810の処理にてYES、即ち生成した表示用の画像データが特別図柄表示装置6a用である場合には、ステップS812の処理に移行して、VDP143は、VRAM144上に区分けされている特別図柄表示装置6a用の記憶領域に、この生成した表示用の画像データを格納する。一方、ステップS810の処理にてNO、即ち生成した表示用の画像データが特別図柄表示装置6b用である場合には、ステップS814の処理に移行して、VDP143は、VRAM144上に区分けされている特別図柄表示装置6b用の記憶領域に、この生成した表示用の画像データを格納する。なお、このステップS810の処理においては、VDP143は、上記CPU140からの識別子に基づいて、生成した表示用の画像データが特別図柄表示装置6a用か特別図柄表示装置6b用かを判定している。
ステップS812またはステップS814の処理を終えると、ステップS816の処理に移行して、VDP143は、タイミングコントローラ149からの垂直同期信号(1/30秒毎)を受信するまで待機する(ステップS816の処理にてNO)。一方、ステップS816の処理にてタイミングコントローラ149からの垂直同期信号を受信すると(ステップS816の処理にてYES)、VDP143は、ステップS818の処理に移行する。なお、このステップS816の処理における待機時間が、VDP143の空き時間となる。
ステップS818の処理に移行すると、VDP143は、CPU140のINT端子(図示省略)に割込信号を出力し、ステップS822の処理に移行して、ここでLCD駆動回路150aまたはLCD駆動回路150bへ、VRAM144に格納した画像データを出力する。図41は、VDP143が実行するLCD駆動回路出力処理を示すフローチャートである。この処理が開始されると、VDP143は、ステップS824の処理にてVRAM144に展開した画像データが特別図柄表示装置6a用の画像データか否か、即ち上記VDP表示制御処理のステップS812の処理にてVRAM144の特別図柄表示装置6a用の記憶領域に格納された画像データか否かを判定する。
そして、ステップS824の処理にてYES、即ちVRAM144の特別図柄表示装置6a用の記憶領域に格納された画像データである場合には、ステップS826の処理に移行して、この特別図柄表示装置6a用の記憶領域に格納された画像データをLCD駆動回路150aへ出力する。一方、ステップS824の処理にてNO、即ちVRAM144の特別図柄表示装置6b用の記憶領域に格納された画像データである場合には、ステップS828の処理に移行して、この特別図柄表示装置6b用の記憶領域に格納された画像データをLCD駆動回路150bへ出力する。つまりVDP143は、タイミングコントローラ149からの垂直同期信号を受信する毎(1/30秒毎)に、VRAM144に格納した1フレームの画像データをLCD駆動回路150aまたはLCD駆動回路150bへ出力するのである。
従って、例えば特別図柄表示装置6a、6bの両者が共にスロットゲームを実行している場合には、VDP143は、1フレームの間にLCD駆動回路150a及びLCD駆動回路150bの両者にそれぞれ1フレームの画像データを出力することになり、一方、特別図柄表示装置6a、6bの何れかのみがスロットゲームを実行している場合には、VDP143は、1フレームの間にスロットゲームを実行している特別図柄表示装置6aまたは特別図柄表示装置6bに1フレームの画像データを出力することになる。
そして、ステップS826の処理にて出力された画像データに基づいて、LCD駆動回路150aがNTSC方式に準拠して特別図柄表示装置6aの画像表示部30aに所定の画像(例えば大当り演出画像)を表示し、ステップS828の処理にて出力された画像データに基づいて、同様にLCD駆動回路150bがNTSC方式に準拠して特別図柄表示装置6bの画像表示部30bに所定の画像(例えばスロットゲームに係わる画像)を表示する。
ステップS826の処理及びステップS828の処理を終えると、VDP143は、このLCD駆動回路出力処理(ステップS822)を終了してVDP表示制御処理に戻ってステップS804の処理に移行し、以後同様に、タイミングコントローラ149からの垂直同期信号を受信する毎(1/30秒毎)にこのVDP表示制御処理を繰り返す。
なお、ステップS804〜ステップS812またはステップS814までの処理が、次回に表示するための1フレームの画像、即ち垂直同期信号が入力され、LCD駆動回路150a、150bにより特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに次回の1フレームの画像を表示するためのVDP143の処理となり、ステップS804〜ステップS812またはステップS814、ステップS818〜ステップS822の処理時間が、LCD駆動回路150a、150bが特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに1フレームの画像表示処理を実行している間(1/30秒間、後述する垂直帰線期間と垂直表示期間とを加算した時間)にVDP143が実行する処理時間となる。
つまり、このVDP表示制御処理においては、VDP143が実行するステップS804〜ステップS822(処理時間+空き時間)までの処理は、LCD駆動回路150aにより特別図柄表示装置6aの画像表示部30aにまたはLCD駆動回路150bにより特別図柄表示装置6bの画像表示部30bに表示する1フレームの画像表示処理時間(1/30秒)と等しくなっている。
ここで、図42を参照して、表示制御回路111が実行する表示制御処理に係わるCPU140及びVDP143の画像処理について、更に詳しく説明する。図42は、1フレームにおけるCPU140及びVDP143が実行する画像処理を説明するための説明図である。
図42において、1/30秒(1フレームの時間)とは、タイミングコントローラ149からLCD駆動回路150a、150bに垂直同期信号が入力される期間であって、LCD駆動回路150a、150bが画像表示部30a、30bに1フレームの画像を表示するための処理時間であり、この1フレームの時間(1/30秒)は、垂直帰線期間と垂直表示期間とから構成されている。垂直帰線期間は、LCD駆動回路150a、150bに垂直同期信号が入力されたときに発生する垂直帰線が消去される期間(垂直帰線消去期間)であり、この期間においては、画像表示部30a、30bに表示されている1フレームの画像を書き換えることはない。垂直表示期間は、垂直帰線期間が終了してから次の垂直同期信号が入力されるまでの期間であって、タイミングコントローラ149からの水平同期信号と、上記VDP表示制御処理(図40)のステップS822の処理にて入力した1フレームの画像データ(ステップS812またはステップS814の処理にてVRAM144に格納した1フレームの画像データ)とに基づいて、LCD駆動回路150a、150bが1フレームの画像を書き換えて画像表示部30a、30bに画像を表示する期間である。
VDP143は、タイミングコントローラ149からの垂直同期信号を入力するのに同期して、CPU140のINT端子(図示省略)に割込み信号を出力し、前回の1フレームの時間(1/30秒)にてVRAM144に格納した1フレームの画像データをLCD駆動回路150a、150bに出力する。そして、CPU140から表示制御用コマンド信号に係わる1フレームの画像データの演算結果や描画コマンドとしての制御信号を受信することにより、キャラクタROM145から適合する画像データを読み出して画像表示部30a、30bに次回の1フレームの画像を表示するための画像データを生成し、この生成した表示用の画像データをVRAM144に格納する。
これらのVDP143の処理は、上記VDP表示制御処理(図40)のステップS818、ステップS822、ステップS804、ステップS806、ステップS810、ステップS812及びステップS814の処理に対応しており、つまり、VDP143は、タイミングコントローラ149からの垂直同期信号を入力すると、1フレームの時間(1/30秒)において、このような処理順序(ステップS818〜ステップS814)で1フレームの画像データを処理するようになっており、これらの処理にかかる時間が、図42の白抜き矢印に示す処理時間となる。従い、1フレームの時間(1/30秒)からこの処理時間を減算した時間が、VDP143の1フレームにおける空き時間となる。なお、この処理時間(空き時間)は、各フレーム毎に異なるようになっており、これは各フレーム毎にVDP143が処理する画像データの量が異なることに起因する。例えば、複雑な動画や3次元画像等、VDP143が高度な画像処理をする場合には、その処理時間が長くなるので、それに比して空き時間は短くなるといった類である。
次に、CPU140は、垂直同期信号に同期したVDP143からの割込信号を入力すると、各カウンタC21〜C24(図39参照)を更新し、主制御回路44から受信している表示制御用コマンドの解読を行い、この解読した表示制御用コマンドに基づいて、ROM142から画像表示部30a、30bに次回の1フレームの画像を表示するための表示制御を行う制御データを読み出して画像データの演算と描画コマンドの作成を行い、この1フレームの画像データの演算結果及び作成した描画コマンドをRAM141に格納する。そして、RAM141に格納した1フレームの画像データの演算結果及び作成した描画コマンドを制御信号として、VDP143に出力する。
これらのCPU140の処理は、上記表示メイン制御処理(図38)のステップS711〜ステップS728に対応しており、つまり、CPU140は、VDP143からの割込信号を入力すると、1フレームの時間(1/30秒)において、このような処理順序(ステップS711〜ステップS728)で1フレームの画像データを処理するようになっており、これらの処理にかかる時間が、図42の白抜き矢印に示す処理時間となる。従い、1フレームの時間(1/30秒)からこの処理時間を減算した時間が、上記表示メイン制御処理のステップS730の処理に対応するCPU140の1フレームにおける各カウンタC21〜C24の乱数更新処理時間となる。なお、この処理時間(乱数更新処理時間)は、各フレーム毎に異なるようになっており、これはVDP143と同様に、各フレーム毎にCPU140が処理する画像データの量が異なることに起因する。また、図42においては、1フレームの時間(1/30秒)内のCPU140とVDP143の処理時間を、便宜上1つの白抜き矢印にて表記したが、このCPU140とVDP143の処理時間は、実際には同一でなくそれぞれ異なった時間となる。
ここで、表示制御回路111が、表示制御用コマンドとして確変保証演出コマンド、転落抽選開始演出コマンド、確変転落演出コマンド、転落確率変更演出コマンドを受信した場合に特別図柄表示装置6a、6bに表示される演出画像について説明する。上記表示メイン制御処理(図38)のステップS714の処理にて解読された表示制御用コマンドが確変保証演出コマンドである場合には、CPU140は、ステップS713の処理にて取得した各カウンタC21〜C24の値のうち、確変保証演出表示決定用カウンタC21の値に基づいて5種類の確変保証演出表示の中から1つを選択し、この選択した確変保証演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143により画像表示部30a、30bにて表示させる。
即ち表示制御回路111が主制御回路44から確変保証演出コマンドを受信した直後のCPU140がVDP143からの割込み信号を受信したタイミングで、確変保証演出表示決定用カウンタC21(乱数21、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の確変保証演出表示の中から1つが決定されて特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示される。これにより、確変保証演出表示決定用カウンタC21の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い確変保証演出表示を画像表示部30a、30bに表示させる際に、確変保証演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、確変保証演出表示の内容は特に限定するものではないが、転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることが保証されている旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「高確率維持中!」「転落抽選はなし!」「確変保証中!」「チャンス!」等の文字を含む画像であっても良い。また、この確変保証演出表示は、画像表示部30a、30bで表示される大当り遊技終了直後の保留球によるスロットゲームが開始される直前に合わせて、ほぼ同時に画像表示部30a、30bに表示されるようになっている。更に確変保証演出表示は、確変保証期間(大当り遊技終了前の保留球に基づいて実行されるスロットゲーム(通常4回)の期間)中、継続して表示するようにしても良いし、或いは確変保証期間中、断片的に表示するようにしても良い。
また、上記表示メイン制御処理(図38)のステップS714の処理にて解読された表示制御用コマンドが転落抽選開始演出コマンドである場合には、CPU140は、ステップS713の処理にて取得した各カウンタC21〜C24の値のうち、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22の値に基づいて5種類の転落抽選開始演表示の中から1つを選択し、この選択した転落抽選開始演表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143により画像表示部30a、30bにて表示させる。
即ち表示制御回路111が主制御回路44から転落抽選開始演出コマンドを受信した直後のCPU140がVDP143からの割込み信号を受信したタイミングで、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC22(乱数22、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の転落抽選開始演出表示の中から1つが決定されて特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示される。これにより、転落抽選開始演出表示決定用カウンタC21の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い転落抽選開始演出表示を画像表示部30a、30bに表示させる際に、転落抽選開始演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、転落抽選開始演出表示の内容は特に限定するものではないが、大当り確率を高確率から転落させる抽選が開始される旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「転落するかも!」「転落抽選始まるかも!」「大したことない!」「大丈夫、高確率!」「きっと来る!」等の文字を含む画像であっても良い。また、この転落抽選開始演出表示は、画像表示部30aまたは30bの何れかで表示される確変保証期間中の最後のスロットゲームが終了した直後に合わせて(確変保証期間中において、特別図柄表示装置6a、6bの何れか早くスロットゲームを終了した方の次のスロットゲームの開始を遅延させ、他方のスロットゲームが終了するのを待ってから)、ほぼ同時に画像表示部30a、30bに表示されるようになっている。
また、上記表示メイン制御処理(図38)のステップS714の処理にて解読された表示制御用コマンドが確変転落演出コマンドである場合には、CPU140は、ステップS713の処理にて取得した各カウンタC21〜C24の値のうち、確変転落演出表示決定用カウンタC23の値に基づいて5種類の確変転落演出表示の中から1つを選択し、この選択した確変転落演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143により画像表示部30a、30bにて表示させる。
即ち表示制御回路111が主制御回路44から確変転落演出コマンドを受信した直後のCPU140がVDP143からの割込み信号を受信したタイミングで、確変転落演出表示決定用カウンタC23(乱数23、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の確変転落演出表示の中から1つが決定されて特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示される。これにより、確変転落演出表示決定用カウンタC23の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い確変転落演出表示を画像表示部30a、30bに表示させる際に、確変転落演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、確変転落演出表示の内容は特に限定するものではないが、大当り確率が高確率から転落した旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「確変転落!」「転落したかも!」「転落抽選なくなるかも!」「なんでだろー!」「ガンバレー!」等の文字を含む画像であっても良い。また、この確変転落演出表示は、画像表示部30a、30bで表示される大当り確率が高確率になっている最後のスロットゲームが終了した直後に合わせて、それぞれ個別に画像表示部30a、30bに表示されるようになっている。
また、上記表示メイン制御処理(図38)のステップS714の処理にて解読された表示制御用コマンドが転落確率変更演出コマンドである場合には、CPU140は、ステップS713の処理にて取得した各カウンタC21〜C24の値のうち、転落確率変更演出表示決定用カウンタC24の値に基づいて5種類の転落確率変更演出表示の中から1つを選択し、この選択した転落確率変更演出表示に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143により画像表示部30a、30bにて表示させる。
即ち表示制御回路111が主制御回路44から転落確率変更演出コマンドを受信した直後のCPU140がVDP143からの割込み信号を受信したタイミングで、転落確率変更演出表示決定用カウンタC24(乱数24、0〜99)の値が取得され、上記した5種類の転落確率変更演出表示の中から1つが決定されて特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bに表示される。これにより、転落確率変更演出表示決定用カウンタC24の取得数値の一様性と不規則性が確保され、従い転落確率変更演出表示を画像表示部30a、30bに表示させる際に、転落確率変更演出表示の内容の一様性と不規則性が保証されて、遊技機1の遊技性が向上することになる。
なお、転落確率変更演出表示の内容は特に限定するものではないが、特別図柄表示装置6aと特別図柄表示装置6bとの転落抽選の確率が交換設定され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が変更されている旨を直接的または間接的(示唆的)に表示した文字、例えば「あれれー!」「転落確率変更!」「始動入賞口11a(始動入賞口11b)を狙え!」「打ち方変えて!」「右打ち(左打ち)!」等の文字を含む画像であっても良い。また、この転落確率変更演出表示は、画像表示部30aまたは30bの何れかで表示される転落抽選の確率が変更される前の最後のスロットゲーム、即ちプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されることとなるリーチはずれに係わるスロットゲームが終了した直後に合わせて、ほぼ同時に画像表示部30a、30bに表示されるようになっている。
また、これら確変保証演出表示、転落抽選開始演出表示、確変転落演出表示及び転落確率変更演出表示は、説明するまでもなく種々のキャラクタや様々な背景を駆使した演出画像が特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bにて表示されるものであり、キャラクタの種別や動き、或いは背景画像の種別や色等によって、演出表示の意図を直接的または間接的(示唆的)に遊技者にアピールするようになっている。なお、これらの演出表示には、上記した文字の他、例えば音声を併用したり、或いは遊技機1に配備されているLEDやランプ等を同時に点灯したり点滅したりしても良い。また、演出表示に所定のキャラクタ等を、乱数処理等により抽選でランダムに出現させたり、させなかったりするようにしても良い。このようにすると、更に演出表示の演出効果が高まり、遊技の興趣が増大する。
また、上記表示メイン制御処理(図38)のステップS714の処理にて解読された表示制御用コマンドが大当り演出画像を表示指示するコマンドである場合には、CPU140は、図43に示すように、大当り演出画像に対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143により画像表示部30a、30bにて表示させる。ここで図43を参照しながら大当り演出画像について説明する。図43(A)は、大当り演出画像が表示されている状態を示す特別図柄表示装置6aの正面図であり、図43(B)は、大当り情報の一例が表示されている状態を示す特別図柄表示装置6bの正面図である。
特別図柄表示装置6a、6bの何れかで大当り図柄が確定表示されると、その後、特別図柄表示装置6aの画像表示部30aには、図43(A)に示すように、大当り演出画像が画面一杯に表示され、一方特別図柄表示装置6bの画像表示部30bには、図43(B)に示すように、大当り情報表示の一例として、大当り図柄として「666」が、ラウンド表示(上記大当り処理(図29)カウンタEに対応)として「7R」が、カウント表示(上記大当り処理(図29)カウンタDに対応)として「8」が、次のラウンドへ進める「V」表示(上記大当り処理(図29)のステップS404の処理に対応)が、それぞれ大当り図柄表示部51、ラウンド表示部54、カウント表示部55及びV表示部56に表示されるようになっている。
つまり大当り情報表示は、特別図柄表示装置6bに表示され、一方大当り演出画像は、特別図柄表示装置6aに表示されるので、両者は完全に独立して表示されることになり、従って、例えば大当り演出画像として物語性または連続性があり演出効果が極めて高い演出画像が表示されている場合に、大当り遊技に係わる情報表示が重なる等して大当り演出画像が一旦途絶え、その物語性または連続性が低下するようなことがなく、遊技者は大当り遊技中において、この大当り演出画像を充分に楽しむことができるようになる。なお大当り遊技中は、遊技状態表示装置32a、32b、33a、33bには、それぞれ「通常」「通常」と表示されている。
また、上記表示メイン制御処理(図38)のステップS714の処理にて解読された表示制御用コマンドがリーチはずれまたは大当りに係わる変動パターン(変動パターン21、22、31、32、4、51、52、61、62)指定コマンドである場合には、CPU140は、図44に示すように、それぞれのリーチ変動パターンに対応するキャラクタや背景等の演出画像を、VDP143により画像表示部30a、30bにて表示させる。ここで図44を参照しながらリーチはずれまたは大当りに係わるスロットゲームの表示について説明する。図44は、リーチに係わるスロットゲーム(例えばリーチアクション)が画像表示部30a、30b両者に跨って拡大表示されている状態を示す特別図柄表示装置6a、6bの正面図である。
特別図柄表示装置6a、6bの何れかでリーチに係わるスロットゲームが単独で開始されると、画像表示部30aまたは30bに表示されているスロットゲームが、徐々に、スロットゲームが表示されていない画像表示部30bまたは30aに拡大していき、最終的に画像表示部30a及び30bの画面一杯に表示されるようになっている。そして大当り図柄またはリーチはずれ図柄が確定表示されるとき、即座に画像表示部30aまたは30bに縮小して、即ち大当り図柄またはリーチはずれ図柄は、スロットゲームが開始された方の画像表示部30aまたは30bにて、単独で確定表示されることになる。
このように、特別図柄表示装置6a、6bの両者にてリーチに係わるスロットゲームが拡大表示されることで、当該スロットゲームの演出効果が極めて向上し、遊技者は、このリーチに係わるスロットゲームの演出画像を充分に楽しむことができるようになる。なお図44は、遊技状態として大当り確率を高確率から転落させる抽選が実行されている状態で、遊技状態表示装置32a、32b、33a、33bには、それぞれ「確変」「転落確率1/100」「確変」「転落確率1/200」と表示されている。
ここで、図45を参照して、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄表示装置6a、6bに表示されるスロットゲーム及びそれに付随する保留LED25、29の点灯態様について具体的に説明する。図45は、始動入賞口11a、11b、特別図柄表示装置6a、6b、保留LED25a、25b、25c、25d、保留LED29a、29b、29c、29d及び大入賞口7のタイミングチャートである。
遊技機1に電源が投入された後、遊技者の打球操作ハンドル2の操作にて、打球発射装置43から遊技球が遊技盤21上の遊技領域5に発射され、始動入賞口11aに入賞し、この入賞がはずれである場合には、特別図柄表示装置6aにてはずれのスロットゲームが表示される。なお、図45において、遊技球の始動入賞口11aへの入賞には「a」が、遊技球の始動入賞口11bへの入賞には「b」がそれぞれ付記されている。
そして、遊技球の始動入賞口11aへの入賞に係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6aにて表示されている間に、遊技球が始動入賞口11b、11aの順に2個入賞し、この入賞が両者共にはずれである場合には、特別図柄表示装置6bにてはずれのスロットゲームが開始され、次いで保留LED25aが点灯する。そして、特別図柄表示装置6aにて表示されていたはずれのスロットゲームが終了すると、保留LED25aが消灯し、特別図柄表示装置6aにはずれのスロットゲームが再び開始される。そして、特別図柄表示装置6bにて表示されていたはずれのスロットゲームが終了し、特別図柄表示装置6a単独ではずれのスロットゲームが表示されている間に、遊技球が始動入賞口11aに入賞し、この入賞が大当りである場合には、保留LED25aが点灯する。
そして、特別図柄表示装置6aにて表示されていたはずれのスロットゲームが終了すると、保留LED25aが消灯し、次に特別図柄表示装置6aには大当りのスロットゲームが開始され、その後スロットゲームの結果として大当り図柄が確定表示されて大当り遊技が開始される。この大当り遊技が開始されると、大入賞口7が上記所定の態様で開口し、この間、画像表示部30aには大当り演出画像が表示され、一方画像表示部30bには、大当り情報が表示される。
そして、この大当り遊技の間には、遊技球が始動入賞口11aまたは11bに多数入賞することになるが、ここでは次のように入賞したとする。即ち、この大当り遊技の間に、最初に遊技球が始動入賞口11b、11b、11b、11a、11a、11bの順に6個入賞したとし、この場合、保留LED29a、29b、29c、25a、25b、29dが順次点灯する。ここで、この大当りのスロットゲームの表示中に遊技球が始動入賞口11aまたは11bに入賞しても、特別図柄表示装置6a、6bには、それぞれ大当り演出画像、大当り情報が表示されているので、特別図柄表示装置6a、6bにてスロットゲームが開始されることはない。なお、この6個の入賞は、それぞれ、はずれ、リーチはずれ、リーチはずれ、リーチはずれ、はずれ、はずれであったとする。その後、大当り遊技の間に始動入賞口11aまたは11bに入賞した5個目以降の遊技球は、オーバーフロー球となり、保留LED25d及び29dは、そのまま点灯状態を維持する。
しかして、大当り遊技が終了すると、保留LED29dが消灯し、特別図柄表示装置6bにはずれのスロットゲームが開始される。またこの後、略1秒程度のタイムラグをおいて保留LED25dが消灯し、特別図柄表示装置6aにはずれのスロットゲームが開始される。このタイムラグは、大当り演出画像の表示が終了した後、特別図柄表示装置6a、6bにて並行して行われるスロットゲームの表示が同期するのを防止する。
ここで、この大当り遊技が終了後に特別図柄表示装置6aにて開始されたはずれのスロットゲームに係わる遊技球の始動入賞口11aへの入賞時期は、未だ特別図柄表示装置6bにて開始されていないはずれ及びリーチはずれのスロットゲームに係わる遊技球の始動入賞口11bへの入賞時期より後であるが、これは、特別図柄表示装置6a、6b両者におけるスロットゲームの表示順は、遊技球の始動入賞口11a、11bへの入賞時期とは関係無く交互に実行されるので、従ってこのはずれのスロットゲームは特別図柄表示装置6aにて開始されることになる。また、大当り演出画像(大当り遊技)が終了したとき、始動入賞口11a及び11bに係わる保留球がある(保留LED25d及び保留LED29dが点灯)ので、この場合には、直前にスロットゲームの表示をしていなかった特別図柄表示装置6bが、次にスロットゲームを先に表示する。
そして、特別図柄表示装置6a及び6bにはずれのスロットゲームが表示されている間に、遊技球が始動入賞口11bに1個入賞した場合には、保留LED29dが点灯する。なお、この1個の入賞は、はずれであったとする。そして、特別図柄表示装置6bにて表示されていたはずれのスロットゲームが終了し、その後、略1秒程度のタイムラグをおいて、特別図柄表示装置6aにて表示されていたはずれのスロットゲームが終了する。すると、保留LED29dが消灯し特別図柄表示装置6bにはずれのスロットゲームが開始されるが、次に特別図柄表示装置6aに表示されるスロットゲームがリーチはずれであるので、特別図柄表示装置6aにてスロットゲームが開始されることなく、保留LED25cは消灯されない。
そして、特別図柄表示装置6bにはずれのスロットゲームが表示されている間に、遊技球が始動入賞口11bに2個入賞した場合には、1個目の入賞に対しては保留LED29dが点灯するが、2個目の入賞はオーバーフロー球となり、保留LED29dの点灯状態は維持される。なお、この1個目の入賞は、はずれであったとする。そして特別図柄表示装置6bにて表示されていたはずれのスロットゲームが終了すると、保留LED25cが消灯し、特別図柄表示装置6aにはリーチはずれのスロットゲームが開始される。一方特別図柄表示装置6bは、特別図柄表示装置6aにリーチはずれのスロットゲームが表示されているので、従って次に特別図柄表示装置6bに表示されるスロットゲームの種別に関係なく、特別図柄表示装置6bにてスロットゲームは開始されず、保留LED29dは消灯されない。
そして、特別図柄表示装置6aにリーチはずれのスロットゲームが表示されている間に、遊技球が始動入賞口11bに1個入賞するが、この遊技球はオーバーフロー球となり保留LED29dの点灯状態は維持され、更にその後、遊技球が始動入賞口11aに1個入賞し保留LED25cが点灯する。そして、特別図柄表示装置6aにて表示されていたリーチはずれのスロットゲームが終了すると、保留LED29dが消灯し、特別図柄表示装置6bにてリーチはずれのスロットゲームが開始されるが、特別図柄表示装置6aは、スロットゲームが表示されていないものの、特別図柄表示装置6bにてリーチはずれのスロットゲームが表示されているので、特別図柄表示装置6aにてスロットゲームが開始されることなく、保留LED25cは消灯されない。
そして、特別図柄表示装置6bにリーチはずれのスロットゲームが表示されている間に、遊技球が始動入賞口11bに1個入賞した場合には、保留LED29dが点灯する。なお、この1個の入賞は、はずれであったとする。そして図示していないが、この特別図柄表示装置6bにおけるリーチはずれのスロットゲームが終了したとき、始動入賞口11a及び11bに係わる保留球がある(保留LED25c及び保留LED29dが点灯)ので、この場合には、上記したように、直前にスロットゲームの表示をしていなかった特別図柄表示装置6aが、次にスロットゲームを先に表示する。
以後、上記説明に準じて、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄表示装置6a、6bにスロットゲームや大当り演出画像、或いは大当り情報等が表示されると共に、スロットゲームの実行に付随する保留LED25、29が点灯または消灯することになる。このように、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄表示装置6a、6bの両者が同時並行的にスロットゲームの表示を実行するので、スロットゲームの消化が迅速になり、オーバーフロー球の発生を減少させ遊技の趣向を向上させることができる。
次に、図46を参照しながら、上記したメイン遊技処理や表示メイン制御処理等に基づいて実行される遊技機1の具体的な遊技の流れについて説明する。図46は、特定大当図柄が確定表示されて大当り確率が高確率に上昇してから再び通常の確率に転落するまでの遊技の流れを示す説明図である。なお、特別図柄表示装置6a、6bにて行われるスロットゲームの表示態様及びそれに付随する保留LED25、29の点灯態様については、上記したので、ここでの説明は省略する。
遊技者の打球操作ハンドル2の操作にて、打球発射装置43から遊技盤21上の遊技領域5に発射された遊技球が始動入賞口11a、11bに入賞し、この入賞により特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bには、特別図柄を所定方向にスクロール表示するスロットゲームが表示される。そして画像表示部30a、30bにて、左図柄表示部8a、8bの特別図柄と右図柄表示部10a、10bの特別図柄とが同一の特別図柄の組合せである場合にはリーチとなり、所定のリーチアクションが表示され(変動パターン21、22、31、32、4、51、52、61、62、特別図柄変動時間T=13〜42秒)、その後、確定表示された特別図柄の組合せが大当り図柄(3桁のゾロ目の数字図柄)になった場合には大当りとなり、上記したように大入賞口7としてのアタッカを所定の態様で開放する大当り遊技(図46では16R大当り遊技と記載)が実行され、それ以外の特別図柄の組合せははずれとなる(変動パターン1、特別図柄変動時間T=7秒)。なお、リーチとなった後はずれになるリーチはずれには、上記したようにプラスマイナス1図柄のリーチはずれと、プラスマイナス1図柄以外のリーチはずれとがあり、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ及び大当りに係わるリーチアクションは、演出効果が極めて高くなっている(所謂激アツ)。
一方、遊技球が普通図柄作動ゲート19a、19bを通過し、この通過により普通図柄表示装置18a、18bには1桁の普通図柄の変動表示(普通図柄変動時間t=30秒)が開始され、この通過に係わる普通図柄の変動表示が普通図柄表示装置18a、18bにて所定の態様で表示されている間に、遊技球が普通図柄作動ゲート19a、19bに1個通過すると保留LED26a、31aが点灯し、以降、遊技球が普通図柄作動ゲート19aまたは19bに1個通過する度に保留LED26b、26c、26dまたは31b、31c、31dが順次点灯していき、それ以降に遊技球が普通図柄作動ゲート19a、19bを通過してもオーバーフロー球となり、通過保留球として記憶されない。
そして普通図柄表示装置18a、18bにて表示されていた普通図柄の変動表示が終了し、所定の普通図柄が確定表示されると、該当する保留LED26、31が1つ消灯(保留LED26d、26c、26b、26aまたは31d、31c、31b、31aの順に消灯)し、再び普通図柄表示装置18a、18bには次の普通図柄の変動表示が開始される。以降、遊技機1では、遊技球が普通図柄作動ゲート19a、19bを通過すると、このようにして普通図柄に係わる遊技が繰り返されていく。しかして普通図柄表示装置18a、18bにて確定表示された普通図柄が当り図柄(「7」)になった場合には当りとなり、上記したように始動入賞口11a、11bの羽根を所定時間開放(始動入賞装置開放時間ST=0.2秒)する当り遊技が実行される。
そして、このように特別図柄及び普通図柄に係わる遊技が繰り返されているときに、図46に示すように、特別図柄表示装置6aまたは6bの画像表示部30aまたは30bにスロットゲームの結果として特定大当図柄(大当り図柄のうち奇数のゾロ目の数字図柄)が確定表示された場合には、16R大当り遊技の終了後に大当り確率が上昇する。つまり大当り確率は、大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容が変更されて大当りになる確率が1/315から5/315に上昇する。従って大当り確率の上昇中では、大当りになる確率が飛躍的に向上し、即ち特定大当図柄が確定表示された場合には遊技者にとって極めて有利な遊技状態となる。
なお、大当り遊技の間には、多数の遊技球が大入賞口7に入賞して、遊技者は多量の賞品球を獲得することができ、また大当り遊技の間には、特別図柄表示装置6a及び6bには大当り演出画像及び大当り情報表示が表示され、その間始動入賞口11a、11bに遊技球が入賞しても保留球となりスロットゲームが行われないので、従って保留球は最高の4個(保留LED25a、25b、25c、25d、29a、29b、29c、29dが全て点灯した状態)になっている可能性が高くなっている。
また大当り遊技が終了し大当り確率が上昇するのと略同時に、遊技状態表示装置32a、33aの表示を「通常」から大当り確率が高確率に上昇していることを意味する「確変」に、遊技状態表示装置32b、33bの表示を「通常」から転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されることを意味する「保証」にそれぞれ切り替え表示する。
さて、図46を参照して、大当り遊技が終了すると、大当り遊技の間に記憶された保留球に対応するスロットゲームが、点灯している保留LED25a、25b、25c、25dまたは29a、29b、29c、29dにおいて保留LED25dまたは29dから順次消灯することに応じ、特別図柄表示装置6a、6bにてそれぞれ4回実行され(図46では大当り中の保留スタートと記載)、この大当り中の保留スタートの間は、上昇した大当り確率は低下することはなく、即ち大当り中の保留スタートの間は、大当り確率を低下させる転落抽選は行われず、大当り確率は高確率が保証される(図46では確変保証と記載)と共に、遊技状態表示装置32a、33a及び32b、33bにはそれぞれ「確変」及び「保証」が、この期間継続して表示される。
更に大当り中の保留スタートの間には画像表示部30a、30bに、確変保証演出表示が表示され、この期間中は転落抽選が行われておらず大当り確率が高確率に維持されていることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この確変保証演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。従って遊技者は、この大当り中の保留スタートの間、遊技状態表示装置32a、33a及び32b、33bの「確変」及び「保証」表示と画像表示部30a、30bの確変保証演出表示とにより大当り確率が高確率に維持されていることを認識或いは予測し、大いなる期待(所謂数珠繋ぎ連チャンになること)を持って遊技に臨むことができ、遊技意欲が増大する。
そして、大当り中の保留スタートの期間が終了すると、つまり大当り遊技終了後特別図柄表示装置6a、6bにてそれぞれ4回のスロットゲームが終了すると転落抽選が開始され、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞により大当り確率を高確率(5/315)から低確率(1/315)に転落させるか否かの抽選が以降のスロットゲームにおいてその都度実行されるようになる。また、転落抽選が開始されると、遊技状態表示装置32a、33aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置32bの表示を「保証」から特別図柄表示装置6aにて転落抽選が1/100の確率で行われていることを意味する「転落確率1/100」に、遊技状態表示装置33bの表示を「保証」から特別図柄表示装置6bにて転落抽選が1/200の確率で行われていることを意味する「転落確率1/200」に切り替え表示する。
即ち転落抽選が開始されると、始動入賞口11aへの遊技球の入賞に対する特別図柄表示装置6aのスロットゲームに係わる転落抽選は1/100の確率で行われ、一方、始動入賞口11bへの遊技球の入賞に対する特別図柄表示装置6bのスロットゲームに係わる転落抽選は1/200の確率で行われる。従って、この遊技状態では、遊技者にとって始動入賞口11bへ遊技球を入賞させる方が、大当り確率が低下する確率が低く有利となる。
また更に転落抽選が開始されるときには、画像表示部30a、30bに転落抽選開始演出表示が表示され、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率に保証されている期間が終了し、今回のスロットゲームから転落抽選が開始されることを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この転落抽選開始演出表示は、大当り遊技終了直後の確変保証期間において特別図柄表示装置6a、6bの一方が早くスロットゲームを終了したときであっても、当該早くスロットゲームを終了した特別図柄表示装置6aまたは6bにて次のスロットゲームを開始することなく、他方のスロットゲームが終了した時点でほぼ同時に画像表示部30a、30bに表示されると共に、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。
従って遊技者は、遊技状態表示装置32a、33aの「確変」表示と画像表示部30a、30bの転落抽選開始演出表示とにより、大当り遊技終了後の大当り確率が高確率に保証されている期間が終了し、今回のスロットゲームから転落抽選が開始されることを認識或いは予測し、期待と不安の双方を抱きながら遊技に臨むと共に、遊技を続行するうえで適正な判断を下すことができるようになる。更に遊技者は、遊技状態表示装置32bの「転落確率1/100」表示と遊技状態表示装置33bの「転落確率1/200」表示とにより、遊技球を始動入賞口11bに入賞させるべく、自身の技量を発揮して遊技に技術介入することができ、更に遊技の趣向が向上する。
そして遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/100」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/200」と表示されている状態で、特別図柄表示装置6aまたは6bにて、今回、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄(変動パターン21、31、51または61)が確定表示されたきには、次回の特別図柄表示装置6a、6bにおけるスロットゲームから、特別図柄表示装置6aのスロットゲームに係わる転落抽選の確率を1/200に、特別図柄表示装置6bのスロットゲームに係わる転落抽選の確率を1/100にそれぞれ変更設定する。従って、このように特別図柄表示装置6a、6bの転落抽選の確率が変更されると、遊技者にとって始動入賞口11aへ遊技球を入賞させる方が、大当り確率が低下する確率が低く有利となる。
そして特別図柄表示装置6a、6bの転落抽選の確率が変更されたときは、遊技状態表示装置32a、33aの表示はそのまま「確変」を表示し、遊技状態表示装置32bの表示を「転落確率1/100」から特別図柄表示装置6aにて転落抽選が1/200の確率で行われていることを意味する「転落確率1/200」に、遊技状態表示装置33bの表示を「転落確率1/200」から特別図柄表示装置6bにて転落抽選が1/100の確率で行われていることを意味する「転落確率1/100」に切り替え表示される。
また更に特別図柄表示装置6a、6bの転落抽選の確率が変更されたときには、画像表示部30a、30bに転落確率変更演出表示が表示され、以降の特別図柄表示装置6a、6bにて実行されるスロットゲームから、今まで設定されていた特別図柄表示装置6aと特別図柄表示装置6bとの転落抽選の確率が交換され、大当り確率を高確率から転落させる抽選に当選する確率が変更されている旨を直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。この転落確率変更演出表示は、特別図柄表示装置6a、6bの何れかでプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されることとなるスロットゲームが終了した直後に合わせて、ほぼ同時に画像表示部30a、30bに表示されると共に、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。
従って遊技者は、リーチはずれに係わるスロットゲーム、つまり表示される特別図柄の変動パターンや確定表示される特別図柄の組合せに大きな関心を抱くとと共に、遊技状態表示装置32bの「転落確率1/200」表示及び遊技状態表示装置33bの「転落確率1/100」表示と画像表示部30a、30bの転落確率変更演出表示とにより、特別図柄表示装置6a、6bの転落抽選の確率が変更されたことを認識或いは予測し、今度は遊技球を始動入賞口11aに入賞させるべく、今までの遊技球の発射の調節を変更することになり、即ち自身の技量を発揮して遊技に技術介入することができ、更に遊技の趣向が向上する。
図46を参照して、遊技状態表示装置32a、33aに「確変」、遊技状態表示装置32bに「転落確率1/200」及び遊技状態表示装置33bに「転落確率1/100」と表示されている状態で、特別図柄表示装置6aまたは6bにて、今回、プラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄(変動パターン21、31、51または61)が確定表示されたきには、上記と同様に特別図柄表示装置6a及び6bのスロットゲームに係わる転落抽選の確率を1/100及び1/200にそれぞれ変更設定し、遊技状態表示装置32bの表示を「転落確率1/200」から「転落確率1/100」に、遊技状態表示装置33bの表示を「転落確率1/100」から「転落確率1/200」に切り替え表示すると共に、画像表示部30a、30bに転落確率変更演出表示をほぼ同時に表示する。
そして、この遊技状態で特別図柄表示装置6aまたは6bにてスロットゲームが終了したとき、特別図柄表示装置6aまたは6bの何れか一方で転落抽選に当選して大当り確率を高確率から転落させることが決定すると(図46では転落確定と記載)、この転落抽選を終了し、次回の特別図柄表示装置6a及び6bにおけるスロットゲームから、大当り判定用カウンタC1(乱数1、0〜314)の内容を変更して大当りになる確率を5/315から1/315に低下する。そして、遊技状態表示装置32a、33aの表示を「確変」から、遊技状態表示装置32bの表示を「転落確率1/100」から及び遊技状態表示装置33bの表示を「転落確率1/200」から、それぞれ通常の遊技状態を意味する「通常」に切り替える。つまり、この遊技状態は、大当りになる前の通常の遊技状態と同一となる。
更に、この場合には、画像表示部30a、30bに確変転落演出表示が表示され、大当り確率が高確率から転落したことを直接的または間接的(示唆的)に演出表示する。ここで、この確変転落演出表示及び遊技状態表示装置32a、33a、32b、33bの切り替え表示は、特別図柄表示装置6a、6bにおいて、何れか一方で転落抽選に当選した時点で、他方はスロットゲームをまだ実行していたときは、当該転落抽選に当選した特別図柄表示装置6aまたは6bに対応する確変転落演出表示及び遊技状態表示装置32a、32bまたは33a、33bの切り替え表示を速やかに行い、一方、当該転落抽選に当選していない特別図柄表示装置6bまたは6aに対応する確変転落演出表示及び遊技状態表示装置32a、32bまたは33a、33bの切り替え表示は、実行されている他方のスロットゲームが終了するのを待ってから行うようになっている。即ちこの確変転落演出表示及び遊技状態表示装置32a、33a、32b、33bの切り替え表示は、それぞれ個別に表示されるようになっている。また、確変転落演出表示は、5種類の中から何れか1つがランダムに選択されて表示されるようになっている。
従って遊技者は、遊技状態表示装置32a、33a、32b、33bの「通常」表示と画像表示部30a、30bの確変転落演出表示とにより、これ以降に特別図柄表示装置6a、6bにて開始されるスロットゲームから大当り確率が高確率から転落し、大当り抽選が通常の大当り確率にて行われることを認識或いは予測できるので、落胆はするものの、反面、遊技を続行するか否かの判断を適切に行うことができるようになる。
そして大当り確率が高確率から転落し、遊技状態が大当りになる前の通常の遊技状態になっている中で、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞に基づき特別図柄表示装置6a、6bの両者が同時並行的にスロットゲームを行い、この遊技状態は次に特定大当図柄が確定表示されるまで維持される。しかして特定大当図柄が確定表示された場合には、以降は、上記と同じように遊技が進行されることになる。
このように図46を参照して、特定大当図柄が確定表示されて大当り確率が高確率に上昇してから再び通常の確率に転落するまでの遊技の流れを説明したが、上記したように遊技が進行される中で、スロットゲームの結果として特定大当図柄が、どのタイミングで確定表示された場合であっても、図46に記載されている特定大当図柄確定表示の時点に戻って再び上記したように遊技が継続されていく。一方、スロットゲームの結果として通常大当図柄が確定表示された場合には、大当り遊技が終了した後、次の大当りになるまで通常の遊技状態にて画像表示部30a、30bに同時並行的にスロットゲームが行われる。
以上説明したように、本実施形態の遊技機1においては、複数の特別図柄表示装置6a、6bと、複数の始動入賞口(電動チューリップ)11a、11bとを遊技盤21に配設し、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞に基づいて特別図柄表示装置6a、6bの両者が同時に並行してスロットゲームの表示を実行するようにしたので、スロットゲームの消化が迅速になり、オーバーフロー球の発生を減少させることが可能となる。従って、単位時間当たりのスロットゲームの消化回数が増大し、その結果、遊技者の大当りを獲得する確率が向上するため、遊技機1の遊技性が向上する。
また、オーバーフロー球の発生を減少させることができるので、遊技者のオーバーフロー球が発生しないように、遊技球を遊技領域5に発射する打球発射装置43を間歇的に停止する煩わしい止め打ち操作が減少し、これにより、さらに遊技機1の遊技性が向上すると共に、遊技場にとっては遊技機1の稼働率が高くなるので売上の向上につながる。
また本実施形態においては、特定大当図柄が確定表示されたことに基づいて大当り確率が確率変動して上昇するようになっており、この大当り確率が上昇した遊技状態で、特別図柄表示装置6a、6bにて毎回スロットゲームが実行される毎に該上昇した大当り確率を低確率に転落させるか否かの転落抽選が行われるようになっている。従って、このような構成による遊技機1によれば、従来の次回の大当りが発生するまで、或いは所定回数のスロットゲームが実行されるまで、大当り確率が高確率に無条件で維持される遊技機に比べ、大当り確率が高確率に維持された状態で大当りが連続して発生する所謂連チャンが適度に防止され、その結果、射幸性を適度に抑えながらも遊技の興趣を向上することが可能となる。
また転落抽選が行われているときには、遊技球の始動入賞口11aへの入賞に基づいて実行される特別図柄表示装置6aのスロットゲームに係わる転落抽選の確率と、遊技球の始動入賞口11bへの入賞に基づいて実行される特別図柄表示装置6bのスロットゲームに係わる転落抽選の確率とを、異なるように設定すると共に、所定の遊技条件の成立(特別図柄表示装置6a、6b何れか一方でプラスマイナス1図柄のリーチはずれ図柄が確定表示されたとき)で変更設定するようにしたので、遊技者は、遊技球を自身に有利な始動入賞口11aまたは11bに入賞させるべく、自身の技量を発揮して遊技に技術介入することができ、その結果、遊技盤21上を落下する遊技球の行方に一喜一憂し、遊技機1の興趣が増大する。
特に所定の遊技条件が成立して転落抽選の確率が変更されたときは、遊技者は、遊技盤21に配設された始動入賞口11a、11bの位置に応じて、タイミングよく打球操作ハンドル2を操作して打球発射装置43から発射される遊技球の発射強度を上手く調節することが必要となり、また、これは当りになった場合にも同様であり、即ち、普通図柄表示装置18aに当り図柄が確定表示された場合には、始動入賞口11aが、普通図柄表示装置18bに当り図柄が確定表示された場合には、始動入賞口11bが開放するので、この場合においても、同様な作用効果を奏する。
また更に、転落抽選が行われているときには、遊技状態に係わる情報として特別図柄表示装置6a、6bに演出画像が、または遊技状態表示装置32、33に文字がタイムリーに表示されて、その旨を遊技者に報知するようになっている。従って、遊技者は、これにより遊技を実行するうえで有益な情報を入手することができ、その結果、現状の遊技状態を適切に判断して今後の遊技の展開を予測することができるようになり、更に遊技性が向上する。
また本実施形態においては、始動入賞口11a、11bに遊技球が連続的に入賞して保留球が発生した場合、はずれに係わるスロットゲームは、特別図柄表示装置6a、6bにて並行して表示されるものの、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームは、特別図柄表示装置6aまたは6bにて単独で表示されるので、即ち大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームが特別図柄表示装置6a、6bにて並行して表示されることがないので、遊技者は、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲーム、即ち遊技者の利益に大きく係わるリーチアクション等により趣向を凝らした演出効果の高いスロットゲームを、凝視しながら集中して楽しむことができる。
また始動入賞口11aに係わる保留球があるにもかかわらず或いは始動入賞口11aに遊技球が入賞したにもかかわらず特別図柄表示装置6aがスロットゲームを表示しない場合、または始動入賞口11bに係わる保留球があるにもかかわらず或いは始動入賞口11bに遊技球が入賞したにもかかわらず特別図柄表示装置6bがスロットゲームを表示しない場合には、その時点で遊技者は、リーチ以上(大当りまたはリーチはずれ)になることを予測することができ、即ち、この特別図柄表示装置6aまたは6bのスロットゲームの表示停止が、遊技者へのリーチ予告になるので、これにより遊技機1の興趣が増大する。
また特別図柄表示装置6aのスロットゲームは、始動入賞口11aに遊技球が入賞したことに基づいて実行され、特別図柄表示装置6bのスロットゲームは、始動入賞口11bに遊技球が入賞したことに基づいて実行されるようになっており、また始動入賞口11a、11bに係わる保留球の記憶数を表示するLEDユニット24a(保留LED25)、24b(保留LED29)をそれぞれ設けるようにしたので、遊技者は、遊技の進行状況を極めて容易に把握することができ、これにより遊技機1の遊技性が向上する。
また大当りになった場合には、特別図柄表示装置6aに大当り演出画像を、特別図柄表示装置6bに大当り情報をそれぞれ表示するようにしたので、大当り演出画像は、大当り情報表示が重なる等して一旦途絶え、その演出効果が低下するというようなことがなくなり、これにより、いっそう大当り演出画像の演出効果が高まり、遊技の趣向が向上すると共に、遊技者は、大当り演出画像を充分に享受することが可能となる。
また更に、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームは、特別図柄表示装置6a、6bの何れかにて単独で開始された後、画像表示部30a、30b両者に跨って拡大表示するようにしたので、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームの演出効果が極めて向上し、その結果、遊技の趣向が極めて向上する。
また本実施形態においては、特別図柄表示装置6aと特別図柄表示装置6bとに対し、CPU140やVDP143等からなる表示制御回路111を共用するように構成したので、遊技機1の部品コストを低減することができる。
なお、本実施形態においては、大当り確率を高確率から転落させる手段は、上記したように大当り確率が高確率中に毎回のスロットゲームが実行されることに伴って、個別の抽選(確変転落判定用カウンタC9またはC10)により行うようにしたが、これは、他の抽選(乱数1〜8、11、12)で兼ねるようにしても良い。
また転落抽選の確率は、キャラクタの種別により設定変更するようにしても良く、このようにすると、遊技者は、キャラクタの種別にも関心を持つようになり、表示されるキャラクタに一喜一憂し、これによっても更に遊技性が向上する。なお、この設定変更する転落確率は、所定の乱数処理により複数の中から抽選で決定するようにしても良い。このようにすると、変更される度に異なる転落確率を設定することが可能になるので、遊技の興趣が増大する。
また転落抽選に設定される抽選確率の変更は、例えば所定回数のスロットゲームが実行されたら停止し、この停止後、発射球数が所定の値になったらこの停止を解除するようにしても良く、更にこの停止解除は、例えば遊技球の始動入賞口11a、11bへの入賞に起因して毎回のスロットゲーム毎に行われる所定の乱数処理(所定の抽選確率)に基づく停止解除抽選に当選した場合に、実行するようにしても良い。
更にこの転落抽選の確率は、上記以外に、例えば大当り確率が高確率中に保留球が所定数以上になると低下するようにしても良く、或いは保留球の数が多くなるのに比例して転落抽選の確率を低下させるようにしても良い。このようにすると、遊技者は、転落抽選の確率を低下させるためオーバーフロー球が発生するのを防止すべく上記した止め打ちを行うことがなく、その結果、遊技機1の稼働率が向上し、遊技場の売上向上につながる。
或いは、転落抽選の確率の低下または上昇は、所定の遊技に関する指示に従ったら行うようにしても良く、例えば、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bの表示やスピーカ113による音声にて報知される、所定の始動入賞口11a、11b以外の入賞装置に遊技球を入賞させる指示や、保留球を特定の個数にする指示等に従ったら転落抽選の確率を上昇するようにしても良く、このようにすると、遊技者は、遊技を有利に展開するべく遊技球を遊技領域5に発射する打球発射装置43を調整し、この指定された入賞装置と始動入賞口11a、11bとに遊技球を入賞させなければならず、更に遊技への技術介入感が高まり、遊技の趣向が向上する。
更には、普通図柄として所定の図柄が確定表示されたことに基づいて、転落抽選の確率を低下または上昇するようにしても良く、例えば普通図柄として「5」が確定表示されたことに基づいて、転落抽選の確率を低下し、「2」が確定表示されたことに基づいて、転落抽選の確率を元の確率に戻すようにしても良い。
また転落抽選の確率は、特定大当図柄の種別により異なるように設定しても良く、このようにすると、遊技者は、特別図柄に極めて関心を持つようになり、確定表示される特定大当図柄に一喜一憂し、これによっても更に遊技性が向上する。或いは、この設定される転落抽選の確率は、特定大当図柄の種別に変えて、特定大当図柄が確定表示されたときに所定の乱数処理等により別途抽選で異なるように設定しても良い。そしてこのようにした場合には、特定大当図柄が確定表示された時や、特定大当図柄に係わる大当り遊技が終了した時点で演出表示等により、遊技者に、設定された転落抽選の確率が判るように報知するようにすると良い。
また転落抽選の確率を異なるように設定しているときには、転落抽選の確率が低く設定されている方のスロットゲームの発生を低下させるようにしても良い。例えば、特別図柄表示装置6aの方が特別図柄表示装置6bよりも転落抽選の確率が低く設定されている場合には、障害釘の配列等により、始動入賞口11aへの遊技球の入賞を始動入賞口11bよりも難しくすることが挙げられる。これにより遊技者は、更に遊技への技術介入感が高まると共に、上記実施形態のように所定の遊技条件が成立して転落抽選の確率が入れ替わったときは、更に遊技者にとって有利となり、更に遊技の趣向が向上する。
またこのように特別図柄表示装置6aの方が特別図柄表示装置6bよりも転落抽選の確率が低く設定されており、且つ始動入賞口11aへの遊技球の入賞が始動入賞口11bよりも困難になっている場合には、特別図柄表示装置6aに係わる大当り確率や大当り遊技の内容を、特別図柄表示装置6bよりも遊技者にとって有利にするようにしても良い。このようにすると遊技者は、必死に入賞し難い始動入賞口11aへ遊技球を入賞させようとし、その結果、遊技への技術介入感が極めて高まると共に、上記実施形態のように所定の遊技条件が成立して転落抽選の確率が入れ替わったときは、極めて遊技者にとって有利となり、遊技の趣向が極めて向上する。なお、大当り遊技の内容を遊技者にとって有利または不利にするものとしては、例えばラウンド数や大入賞口7への規定入賞数または賞品球数を異ならせたりすることが挙げられ、要は、この場合特別図柄表示装置6aに係わる大当り遊技の方が、特別図柄表示装置6bよりも遊技者が獲得できる遊技球が多いようになっていれば良い。
或いは、特別図柄表示装置6aの方が特別図柄表示装置6bよりも転落抽選の確率が低く設定されている場合(始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞は均等)には、逆に特別図柄表示装置6aに係わる大当り確率や大当り遊技の内容を、特別図柄表示装置6bよりも遊技者にとって不利にするようにしても良い。このようにすると遊技者は、始動入賞口11a、11bの何れに遊技球を入賞させた方が良いか、即ち特別図柄表示装置6a、6bで行われるスロットゲームの何れが有利なのかを自身で考えてから遊技するようになり、これによっても遊技の趣向が向上する。
また転落抽選が行われているときには、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bの背景色をそれぞれ異なるようにしても良い。例えば、転落抽選の確率が高い方が青色、低い方が赤色といった具合である。
また特定大当図柄が確定表示された場合には、当該特定大当図柄が確定表示された特別図柄表示装置6aまたは6bにて実行されるスロットゲームの大当り確率のみを高確率に上昇するようにしても良い。従ってこの場合には、転落抽選は、特別図柄表示装置6aまたは6bの何れか一方で実行されるスロットゲームのみについて行われることになる。
或いは、転落抽選に当選した場合には、当該転落抽選に当選した特別図柄表示装置6aまたは6bにて実行されるスロットゲームの大当り確率のみを低確率にするようにしても良い。
また転落抽選により大当り確率が低確率になる場合には、通常の遊技状態の大当り確率に低下するようにしたが、即ち転落抽選により大当り確率が5/315から1/315に転落するようにしたが、これは段階的に転落するようにしても良い。例えば、第1転落抽選により大当り確率が5/315から3/315に転落し、第2転落抽選により大当り確率が3/315から1/315に転落するようにしても良い。また、このように段階的に転落する場合には、各段階の滞在状態に応じてキャラクタや背景等の色を変化させるようにすることによって、おおよそどの状態に滞在しているか分かるようにすると良い。
更に、設定される転落抽選の確率は、遊技機1外部からの操作に応じて自在に設定可能な確率設定手段を設けると良い。このように遊技機1の確率設定手段に応じて転落抽選の確率を自在に設定できると、ホールにとって営業利益を容易に調整可能にすると共に、遊技者は、何度か遊技を実行するにしたがって遊技者にとって有利な設定であることをおおよそ知ることができ、知識の上で技術介入することもできる。
また転落抽選により大当り確率が低確率に転落した後、次の特定大当図柄にて大当りになるまで大当り確率を低確率に維持するようにしたが、これは大当り確率が低確率に転落した後、大当りが来ることなく所定回数のスロットゲームが実行されたときは再び大当り確率を高確率に復帰させるようにしても良く、更にこの場合、特定大当図柄の種別によって、高確率に復帰可能なものと不可能なものを混在させるようにしても良い。このように転落状態中におけるスロットゲームの回数を制限すると、運の悪い遊技者を救済することが可能となり遊技性が向上する。
ここで、この場合のスロットゲームの所定回数は、なるべく多い方が望ましい(例えば1000回)。この理由は、一旦大当り確率が低確率に転落したものを、容易に高確率に復帰させることは遊技上好ましくなく、なるべく大当りが長時間来なくても粘り強く遊技を継続している遊技者を救済したいからである。なお、このように大当り確率が高確率に復帰した場合には、特定大当図柄が確定表示されて大当り遊技の終了直後に大当り確率が高確率になった場合と同様に、以後の所定回数のスロットゲームが実行されるまでの期間は、転落抽選は禁止するようにすると良い。これは、折角大当り確率が高確率になってすぐに転落抽選により低確率に転落してしまうと、遊技者の遊技意欲が萎えてしまい好ましくないからである。従って、このような強制的な転落抽選の禁止期間を設けることで遊技の興趣が増大し、遊技者は、安心しながらこの期間に大きな期待を持って遊技に臨むことができる。
また上記した全ての演出表示は、その表示するタイミングを、所定の確率(好ましくは低確率)にてダミー的に表示する(演出表示の内容と遊技状態とが不一致となるタイミングで演出表示を表示する疑似演出表示)ようにしても良い。そしてこの場合には、演出表示はその旨を直接的ではなく、間接的に表示するように(示唆するように)すると良い。この理由は、ダミーの演出表示を、その内容を直接的に遊技者に報知することは、完全な虚偽情報となってしまい、好ましくないからである。
例えばダミーの演出表示としては、遊技者に、遊技状態として大当り確率が高確率になっているか、低確率になっているかを分からなくする演出表示や、または、大当り確率が低確率に転落しているのにもかかわらず、遊技状態として大当り確率が高確率になっているように見せかける演出表示や、その逆に大当り確率が高確率なのに、遊技状態として大当り確率が低確率に転落しているように見せかける演出表示や、或いは、各抽選において、当選したにもかかわらず当選しなかったように見せかける演出表示や、その逆に当選しなかったにもかかわらず当選したように見せかける演出表示等があり、従ってこのようなダミーの演出表示を適宜行うことにより、更に遊技の興趣が増大する。
また、希に確変転落演出表示に変えて、次の内容のような演出表示を出現させると良い。即ち、演出表示の内容にストーリー性を持たせ、徐々に大当り確率が高確率から転落してまうような演出を行い(この場合、複数のスロットゲームに跨っても良い)、この演出結末(ストーリーの結末)が、良い結果になるときと悪い結果になるときの両方への分岐となるような場面で終演させるようにするのである。演出表示をこのような内容にすると、遊技者は、遊技状態として大当り確率が高確率になっているか、低確率になっているかが分からないので、特に確変転落演出表示に変えてこの演出表示が出現した場合には、遊技者は過度に落胆することなく、遊技を止めてしまうことが減少し、その結果、遊技機1の稼働率が向上する。
また本実施形態においては、特定大当図柄が確定表示された場合には、大当り確率を高確率に上昇するようにしたが、更にこれに加えて、特定大当図柄が確定表示されてから所定回数(例えば100回)のスロットゲームが消化されるまでは、或いは次の大当りが来るまでは、当り判定用カウンタC11の内容を変更して普通図柄が当りとなる抽選確率を上昇させたり(例えば10/31から28/31)、普通図柄変動時間tを短縮したり(例えば30秒から2秒)、始動入賞口開放時間STを延長したり(例えば0.2秒から2秒)、特別図柄変動時間Tを短縮したり(例えば7〜42秒から2〜37秒)するようにしても良い。なお、これらの処理は、特定大当図柄が確定表示されたとき以外にも実行しても良く、例えば全ての大当り図柄について実行したり、或いは大当り確率が上昇している間に通常大当図柄にて大当りになったときに実行するようにしても良い。後者のようにすると、通常大当図柄をひいた場合であっても、遊技者にとって有利となる処理が所定回数実行されるようになるので、遊技者は、例え通常大当図柄で大当りになった場合であっても過度に落胆することなく遊技に臨むことができ、即ち適度な射幸性を遊技者に与えることが可能となり、その結果、遊技性が著しく向上する。
また本実施形態においては、始動入賞口11a、11bの両者に、それぞれ保留記憶がある場合には、上記した所定の規定に基づいてこの保留記憶を消化するようにしたが、これは始動入賞口11aまたは11bに係わる保留記憶を優先して消化するようにしても良い。このようにすると、更に遊技者の遊技への技術介入感が高まり、遊技の趣向が向上する。
また本実施形態においては、特別図柄表示装置6a、6bにて表示されるスロットゲームに係わる特別図柄や変動パターンは同一にしたが、これは異なるようにしても良い。
また本実施形態においては、大当り及びリーチはずれに係わるスロットゲームは、特別図柄表示装置6a、6bの何れかにて単独で表示するようにしたが、これは、はずれに係わるスロットゲームのときのみ並行して表示するようにしても良い。即ち大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームとはずれに係わるスロットゲームとは、同時に特別図柄表示装置6a、6b両者に表示可能となり、この場合には、大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームは画像表示部30a、30b両者に跨って表示するようにし、一方はずれに係わるスロットゲームは、比較的小さな大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームとは区画された表示領域に表示すると良い。このようにすると、更にスロットゲームの消化が迅速になると共に、遊技者は、リーチに係わるスロットゲームの演出画像も充分に楽しむことができる。
或いは、このように大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームとはずれに係わるスロットゲームとを並行して表示する場合には、大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームにおいて、リーチ状態が発生する前まではずれに係わるスロットゲームと並行して表示し、リーチ状態が発生した以降は単独で表示するようにしても良い。これは例えば、大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームとはずれに係わるスロットゲームとが並行して表示されている状態で、はずれに係わるスロットゲームの特別図柄変動時間Tを短縮したり、若しくは大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームの特別図柄変動時間T(更に詳しくは、左特別図柄が変動を停止するまでの時間T1または右特別図柄が変動を停止するまでの時間T2)を延長したりして、大当りまたはリーチはずれに係わるスロットゲームにてリーチ状態になる前に、はずれに係わるスロットゲームが終了するようにすれば良い。このようにしても、ほぼ同様な効果が得られる。
また本実施形態のにおいては、大当り演出画像は特別図柄表示装置6aの画像表示部30aに、大当り情報は特別図柄表示装置6bの画像表示部30bにそれぞれ表示するようにしたが、これは次のようにしても良い。即ち大当り演出画像は、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30b両者に跨って表示するようにし、また、大当り情報は、例えば画像表示部30a、30bの隅等に小さく表示するようにしても良い。このようにすると、大当り演出画像に大当り情報が重なることになるが、大当り演出画像が2画面(画像表示部30a、30b)にて大きく表示されるので、大当り演出画像の迫力を向上させることができる。
また更に、大当り演出画像は、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30b両者に跨って表示するようにし、一方大当り情報は、大当り演出画像が表示されている画像表示部30a、30bの何れか一方にて、比較的小さな大当り演出画像とは区画された表示領域に表示するようにしても良い。このようにすると、大当り演出画像に大当り情報が重なることがなく、且つ大当り演出画像が2画面(画像表示部30a、30b)にて比較的大きく表示されることが可能となる。なお、大当り演出画像用の動画は、アニメーション、ゲーム、映画、音楽用のプロモーションビデオ、携帯器具等で撮影したビデオ(ムービーメール等)等が該当する。
また本実施形態においては、上記したように、カウンタBa、Bbの保留記憶数(保留球数)の最大値は、両者共に5としたが、これはそれぞれ異なるようにしても良い。
また本実施形態においては、上記したように、特別図柄表示装置6a、6bを別体に形成したが、これは例えば横長の一体的な特別図柄表示装置に形成し、その画像表示部の表示領域を例えば2等分に区画して画像表示部30a、30bを形成するようにしても良い。
また本実施形態においては、LCD駆動回路150a、150bは、NTSC方式に準拠したビデオ信号を用いた場合を説明したが、これは限定することなく、例えばPAL方式やSECAM方式に準拠したビデオ信号を用いるようにしても良い。そして、特別図柄表示装置6a、6bの画像表示部30a、30bは、液晶ディスプレイ(LCD)を用いた例を説明したが、これは限定することなく、例えばCRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等を用いるようにしても良い。
また本実施形態においては、普通図柄表示装置18a、18bは、7セグメントLEDで構成したが、これは限定することなく、例えば特別図柄表示装置6a、6bと同様に液晶ディスプレイ(LCD)にて構成するようにしても良く、この場合、普通図柄表示装置18a、18bにて普通図柄が当りになったときは、上記した特別図柄表示装置6a、6bにて特別図柄が大当りなったときと同様に、大当り演出画像に準じた当り演出画像を普通図柄表示装置18a、18bにて表示するようにしても良い。
また本実施形態においては、始動入賞口11a、11bは両者共に可変入賞装置としてチューリップ式を採用したが、これは限定することなく、何れか一方のみをチューリップ式にするようにしても良く、また、普通図柄表示装置18a、18bを何れか1つにし、当り図柄の確定表示により始動入賞口11a、11bの開放を同時に行うようにしても良いし、始動入賞口11a、11bを異なる当り図柄にて別々に開放するようにしても良い。また更に、始動入賞口11a、11bの始動入賞口開放時間STは0.2秒、入賞球の上限は6個とそれぞれ同一にしたが、この両者は、始動入賞口11aと始動入賞口11bとで少なくとも1つは異なるようにしても良い。
なお、本実施形態においては、遊技機1としてパチンコ遊技機を例にとって説明したが、これは限定することなく、例えばスロットル遊技機のように、スタートレバーを遊技者が操作したことに係わり、当り等に係わる乱数を抽出し、該抽出した乱数値に基づいて回胴リールが駆動される遊技機においても、本発明を採用することができる。更にスロットル遊技機以外に、アレンジ遊技機、ジャン球遊技機、ピンボール遊技機等、記憶装置に記憶した画像データを読み出し、この読み出した画像データに基づく画像を画像表示部に表示する表示装置を用いた遊技機等に本発明を適用するようにしても良い。
また大当り確率をはじめとする各種抽選確率は、上記したものに限定するものではなく、本技術思想の範囲内で適宜設定するようにすれば良い。また、大当り処理の遊技内容は、本技術思想に逸脱していなければ、上記した以外の大当り処理の遊技内容でも良い。例えば、所謂第3種パチンコ遊技機で採用されているような大当りの遊技内容でも良い。
また大当りが発生する図柄(大当り図柄)は、予め定めた3桁の図柄(特別図柄)を用いて説明したが、この大当り図柄は3桁に限ったものでなく何桁であっても良い。また、上記した大当たり図柄は同一図柄で説明したが、任意に設定可能であり、「ABC」「松竹梅」等のようにどの様な組合せを大当り図柄としても良い。また、リーチにならないはずれ図柄に対応する変動パターンは、変動パターン1のみとしたが、これは、複数設けても良い。
次に特許請求の範囲の構成と、本発明の実施形態との主な対応を説明する。
請求項1:始動遊技装置は、始動入賞口(電動チューリップ)11a、11bに相当し、所定の図柄は、図24に示す1〜14の特別図柄に相当し、大当り抽選は、始動入賞口11a入賞処理(図17)のステップS212の乱数取得処理にて大当り判定用カウンタC1の値を取得する処理に相当し、画像表示装置は、特別図柄表示装置(LCD)6a、6bに相当し、可変入賞装置は、大入賞口(アタッカ)7に相当し、遊技球検出手段は、始動入賞検出センサ116a、116bに相当し、大当り確率は、通常時の大当り確率1/315または確変時の大当り確率5/315に相当し、制御手段は、主制御回路44、表示制御回路111に相当し、大当り図柄は、図24に示す大当り図柄「1、1、1」〜「14、14、14」に相当し、特別遊技は、大当り遊技に相当し、特別遊技発生手段は、ステップS385の大当り処理に相当し、特定の図柄は、特定大当図柄としての「1、1、1」「3、3、3」「5、5、5」「7、7、7」「9、9、9」「11、11、11」「13、13、13」に相当し、大当り確率上昇手段は、ステップS426の処理にて大当り判定用カウンタC1の内容を変更して大当り確率を1/315から5/315に上昇する処理に相当し、第1画像表示装置、第2画像表示装置は、特別図柄表示装置6a、6bに相当し、大当り確率低下抽選手段は、ステップS431の確変転落処理に相当し、第1抽選確率、第2抽選確率は、確変転落判定用カウンタC9に基づく転落確率1/100、確変転落判定用カウンタC10に基づく1/200に相当し、第1画像表示装置、第2画像表示装置に第1抽選確率、第2抽選確率を適用することはステップS637の転落抽選確率決定処理に相当する。
請求項2:大当り確率低下抽選手段の抽選がスロットゲームが実行される毎に行われることは、始動入賞口11a、11bへの遊技球の入賞に基づいて図20に示すステップS319にてYESとなり、特別図柄遊技処理(ステップS318)が実行されることに相当する。
請求項1:第1始動遊技装置、第2始動遊技装置は、始動入賞口11a、11bに相当し、第1遊技球検出手段、第2遊技球検出手段は、始動入賞検出センサ116a、116bに相当し、入賞別表示制御手段は、ステップS40の特別遊技処理に相当する。
請求項1:入賞割合設定手段は、本文後段の「また転落抽選の確率を異なるように設定しているときには、転落抽選の確率が低く設定されている方のスロットゲームの発生を低下させるようにしても良い」という記載に相当する。
請求項1:第1抽選確率は、確変転落判定用カウンタC10に基づく1/200に相当し、第2抽選確率は、確変転落判定用カウンタC9に基づく転落確率1/100に相当し、入賞割合設定手段は、本文後段の「特別図柄表示装置6aの方が特別図柄表示装置6bよりも転落抽選の確率が低く設定されている場合には、障害釘の配列等により、始動入賞口11aへの遊技球の入賞を始動入賞口11bよりも難しくする」という記載に相当する。
請求項3:第1始動遊技装置に入賞または通過する遊技球の割合を第2始動遊技装置よりも低く設定し、第2画像表示装置よりも第1画像表示装置にて実行されるスロットゲームに係わる大当り確率を高く上昇させることは、本文後段の「またこのように特別図柄表示装置6aの方が特別図柄表示装置6bよりも転落抽選の確率が低く設定されており、且つ始動入賞口11aへの遊技球の入賞が始動入賞口11bよりも困難になっている場合には、特別図柄表示装置6aに係わる大当り確率や大当り遊技の内容を、特別図柄表示装置6bよりも遊技者にとって有利にするようにしても良い」という記載に相当する。
請求項4:第1始動遊技装置に入賞または通過する遊技球の割合を第2始動遊技装置よりも低く設定し、特別遊技の内容を、第2画像表示装置よりも第1画像表示装置にて大当り図柄が確定表示されたときの方が遊技者にとって有利になっていることは、本文後段の「またこのように特別図柄表示装置6aの方が特別図柄表示装置6bよりも転落抽選の確率が低く設定されており、且つ始動入賞口11aへの遊技球の入賞が始動入賞口11bよりも困難になっている場合には、特別図柄表示装置6aに係わる大当り確率や大当り遊技の内容を、特別図柄表示装置6bよりも遊技者にとって有利にするようにしても良い」という記載に相当する。
請求項5:所定の遊技条件の成立は、スロットゲームの結果としてプラスマイナス1図柄のリーチはずれが確定表示されることに相当し、所定の遊技条件が成立することに基づき第1抽選確率と第2抽選確率とが交換して適用されることは、ステップS432の転落抽選確率変更処理に相当する。
請求項6:確率設定手段は、本文後段の「更に、設定される転落抽選の確率は、遊技機1外部からの操作に応じて自在に設定可能な確率設定手段を設けると良い」という記載に相当する。