以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。図4(a)は遊技盤24の正面図であり、図4(b)は遊技盤24に設けられた可変入賞装置32を説明するための縦断面図である。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口33への入球が発生した場合及び下作動口34への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口33に係る賞球個数よりも下作動口34に係る賞球個数が多いといったように、両作動口33,34の賞球個数が相違していてもよい。また、可変入賞装置32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成に限定されることはなく、例えば一般入賞口31に係る賞球個数よりも少ない構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された電動役物駆動部34bに連結されており、当該電動役物駆動部34bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放状態となることで下作動口34への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物34aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物34aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口34自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置32は、図4(b)に示すように、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは可変入賞装置32として一体的に設けられた可変入賞駆動部32cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該可変入賞駆動部32cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。ちなみに、開閉実行モードとは、大当たり当選又は特別外れとなった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。
なお、可変入賞装置32は、入賞が不可又は入賞が発生しづらい第1状態と、当該第1状態よりも大入賞口32aにおいて開放させる範囲を広くする又は大入賞口32aに入賞し易くする第2状態とが設定されている構成としてもよい。
メイン表示部43では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部43にて明示される。そして、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部43にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部43は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部43にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部44では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられているとともに、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部43において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。
図柄表示装置41の表示内容について、図5及び図6を参照して詳細に説明する。図5は図柄表示装置41にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図6は図柄表示装置41の表示画面Gを示す図である。
図5(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図6(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
図6(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて表示画面Gにおいて遊技回用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄を静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、後述する最有利大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の奇数の数字が付された図柄の組み合わせが形成され、後述する所定の低確大当たり結果の発生に対応した遊技回であれば、いずれかの有効ラインに同一の偶数の数字が付された図柄の組み合わせが形成される。また、これらとは異なる結果であって開閉実行モードへの移行に対応した遊技回であれば、同一の数字が付された図柄の組み合わせではないが、所定の図柄の組み合わせが形成される。各遊技結果の内容については、後に説明する。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、メイン表示部43及び図柄表示装置41にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
また、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。また、図柄表示装置41にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、図4(a)に示すように、メイン表示部43及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム42の右上部分には、役物用表示部44に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45,46の機能が図柄表示装置41の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
遊技盤24には、内レール部48と外レール部49とが取り付けられており、これら内レール部48と外レール部49とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構51から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構51は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、誘導レールに向けて延びる発射レール52と、後述する上皿61aに貯留されている遊技球を発射レール52上に供給する球送り装置53と、発射レール52上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド54と、を備えている。前扉枠14に設けられた発射ハンドル55が操作されることによりソレノイド54が駆動制御され、遊技球が発射される。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部56が形成されている。窓部56は、略楕円形状をなし、窓パネル57が嵌め込まれている。窓パネル57は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル57を通じて遊技領域を視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部56の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示ランプ部58が窓部56の上方に設けられている。また、表示ランプ部58の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部59が設けられている。
前扉枠14における窓部56の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部61と下側膨出部62とが上下に並設されている。上側膨出部61内側には上方に開口した上皿61aが設けられており、下側膨出部62内側には同じく上方に開口した下皿62aが設けられている。上皿61aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構51側へ導くための機能を有する。また、下皿62aは、上皿61a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71と、音声やランプ表示及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声発光制御装置72と、が搭載されている。
なお、主制御装置71の基板ボックス71aに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置71や音声発光制御装置72を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック73を備えており、当該裏パック73に対して、払出機構部74及び制御装置集合ユニット75が取り付けられている。
払出機構部74は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク76と、当該タンク76に貯留された遊技球を払い出すための払出装置77と、を備えている。払出装置77より払い出された遊技球は、当該払出装置77の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿61a又は下皿62aに排出される。なお、払出機構部74には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット75は、払出装置77を制御する機能を有する払出制御装置78と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射ハンドル55の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置79と、を備えている。これら払出制御装置78と電源及び発射制御装置79とは、払出制御装置78がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
裏パック73には、払出機構部74及び制御装置集合ユニット75以外にも、外部端子板81が設けられている。外部端子板81は、パチンコ機10の背面において裏パックユニット15の回動基端側であって上側の隅角部分に設置されている。外部端子板81は、パチンコ機10の状態を遊技ホールの管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。当該外部端子板81の詳細については後に説明する。
<パチンコ機10の電気的構成>
図7は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91と、電源を監視する停電監視基板95と、を具備している。主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置71以外の制御装置のMPUについても同様である。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置71に設けられた停電監視基板95及び払出制御装置78が接続されている。この場合に、停電監視基板95には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置79が接続されており、MPU92には停電監視基板95を介して電力が供給される。
また、MPU92の入力側には、各種入賞検知センサ96a〜96eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ96a〜96eには、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU92において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU92では上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて各種抽選が実行される。
MPU92の出力側には、停電監視基板95、払出制御装置78及び音声発光制御装置72が接続されている。払出制御装置78には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音声発光制御装置72には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については後に説明する。
また、MPU92の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、メイン表示部43及び役物用表示部44が接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU92において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU92において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU92においてメイン表示部43の表示制御が実行される。また、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において役物用表示部44の表示制御が実行される。
また、MPU92の出力側には、外部端子板81が接続されている。MPU92は、RAM94に設けられた外部出力バッファ94dに対して、遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、外部出力バッファ94dに設定された情報に応じて、信号出力用の設定を外部端子板81に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールのホールコンピュータHCに認識させる。かかる設定の内容については、後に説明する。
停電監視基板95は、主制御基板91と電源及び発射制御装置79とを中継し、また電源及び発射制御装置79から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置78は、主制御装置71から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置77により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置79は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板91や払出制御装置78等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置79にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置71のRAM94に記憶保持用の電力が供給される。また、電源及び発射制御装置79は遊技球発射機構51の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構51は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声発光制御装置72は、MPU102が搭載された音声発光制御基板101を備えている。MPU102には、当該MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM103と、そのROM103内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM104と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。MPU102では、主制御装置71から受信したコマンドに基づき、各種ランプ部45,46,58やスピーカ部59を駆動制御するとともに、表示制御装置111にコマンドを送信する。
表示制御装置111は、プログラムROM114及びワークRAM115が複合的にチップ化された素子であるMPU113と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)116と、キャラクタROM117と、ビデオRAM118とがそれぞれ搭載された表示制御基板112を備えている。
MPU113は、音声発光制御装置72から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP116の制御(具体的にはVDP116に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM114は、MPU113により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM115は、MPU113による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP116は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP116はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP116は、MPU113、ビデオRAM118等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM118に記憶させる画像データを、キャラクタROM117から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM117は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM117には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM118は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM118の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置41の表示内容が変更される。
<主制御装置71のMPU92にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置71のMPU92にて各種抽選を行うための電気的な構成について図8を用いて説明する。
MPU92は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図8に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM94の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファにおいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生した場合に、RAM94に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア94aに格納される。
保留球格納エリア94aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報の組み合わせが保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口33又は下作動口34への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各数値情報を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の電役保留エリア94cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本パチンコ機10では、電動役物34aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間(すなわち、役物用表示部44における1回の表示継続時間)が短く設定されている。
上記のとおり、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき役物用表示部44にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM94の保留球格納エリア94aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM93における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア93aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図9を用いて説明する。図9に示すように、当否テーブルとしては、図9(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図9(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図9(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図9(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果(小当たり結果)と、通常外れ結果との2種類が設定されている。特別外れ結果及び通常外れ結果はいずれも当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならないが、特別外れ結果が開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、通常外れ結果は開閉実行モードへの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM94の保留球格納エリア94aに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM93における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア93bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図10を用いて説明する。
図10に示すように、大当たり結果の振分先として、低確大当たり結果A(又は突然通常大当たり結果)、低確大当たり結果B(又は通常ジャンプアップ大当たり結果)、低確大当たり結果C(又は通常大当たり結果)、非明示高確大当たり結果A(又は潜伏確変大当たり結果)、非明示高確大当たり結果B(又は潜伏確変ジャンプアップ大当たり結果)、明示高確大当たり結果A(又は突然確変大当たり結果)、明示高確大当たり結果B(又は第1の突確ジャンプアップ大当たり結果)、明示高確大当たり結果C(又は第2の突確ジャンプアップ大当たり結果)、及び最有利大当たり結果が設定されている。これら各大当たり結果には、大当たり種別カウンタC2が相互に重複しないように割り当てられている。
これら各大当たり結果は、(1)開閉実行モードに係る内容、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選モードに係る内容、及び(3)開閉実行モード修了後のサポートモードに係る内容という3つの内容のうち、少なくとも1の内容が相違している。その詳細については後に説明する。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示画面Gに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面Gの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
予告表示には、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、最終的に同一の図柄の組み合わせが停止表示される遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、同一の図柄の組み合わせが停止表示されない大当たり結果や特別外れ結果に対応した遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行されない。また、通常外れ結果に対応した遊技回では、ROM93のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置71において行うのではなく、音声発光制御装置72において行われる。この場合、音声発光制御装置72では、いずれかの大当たり結果又は特別外れ結果に対応した遊技回の方が、通常外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易いこと、及び出現率の低い予告表示が発生し易いことの少なくとも一方の条件を満たすように、予告表示用の抽選処理を実行する。ちなみに、この抽選結果は、図柄表示装置41にて遊技回用の演出が実行される場合に反映される。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における表示継続時間と、図柄表示装置41における図柄の表示継続時間とをMPU92において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、メイン表示部43における変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主制御装置71にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置71内のMPU92にて遊技を進行させるために実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU92では、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU92により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。当該読み込み処理では、各種入賞検知センサ96a〜96eの状態を読み込み、これら各種入賞検知センサ96a〜96eの状態を判定して入賞検知情報を保存する処理を実行する。また、賞球の発生に対応した入賞検知センサ96a〜96eにおいて遊技球の入賞が検知されている場合には、払出制御装置78に対して賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定する。例えば、可変入賞装置32への入賞が検知されている場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを設定する。続くステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM94の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104ではスルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート35への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア94cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア94cに格納する。また、音声発光制御装置72に対して、役物保留記憶数と対応する第2保留ランプ部46を点灯させるための処理を実行する。
その後、ステップS105〜ステップS108にて、作動口用の入賞処理を実行する。作動口用の入賞処理では、先ずステップS105にて、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生しているか否かを判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本タイマ割込み処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS106にて、保留球格納エリア94aの保留数記憶エリアNAに記憶されている始動保留記憶数NAが上限値(例えば、「4」)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数NAが上限値である場合にはそのまま本タイマ割込み処理を終了し、始動保留記憶数NAが上限値未満である場合にはステップS107に進む。
ステップS107では、始動保留記憶数NAを1加算する。続くステップS108では、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報を保留情報として保留球格納エリア94aの保留用エリアREに格納する。この場合、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。また、音声発光制御装置72に対して、始動保留記憶数と対応する第1保留ランプ部45を点灯させるための処理を実行する。ステップS108の処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図12のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置78に送信する。また、遊技回用の演出に対応したコマンドや開閉実行モード用の演出に対応したコマンドといった演出用のコマンドが設定されている場合にはそれを音声発光制御装置72に送信する。また、RAM94の外部出力バッファ94dに設定されている情報に応じて、外部端子板81に対する出力設定を行う。かかる処理については、後に詳細に説明する。
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM94の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回の遊技を進行させるための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当否判定及び振分判定を行うとともに、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定及びメイン表示部43の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS204では、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
続くステップS205では、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM94の電役保留エリア94cに格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物34aを開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物34aの開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、役物用表示部44の表示制御を行う。
ここで、既に説明したとおり、電動役物34aによるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この場合、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物34aが開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、発射ハンドル55に対して発射操作が行われていることに基づき電源及び発射制御装置79から出力される発射許可信号を入力していることを条件として、所定の発射期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構51のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS207では、RAM94に停電フラグがセットされているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板95において停電の発生が確認され当該停電監視基板95からMPU92のNMI端子に停電信号が入力されることによりセットされ、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグがセットされていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行するとともに、ステップS210では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。
一方、ステップ207にて、停電フラグがセットされていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS211では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM94のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS203の遊技回制御処理を図13のフローチャートを参照しながら説明する。
遊技回制御処理では、先ずステップS301にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS302以降の処理、すなわちステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理及びステップS306〜ステップS310の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口33,34への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS302にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否か、すなわち1遊技回分の遊技の実行中であるか否かを判定する。メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS303〜ステップS305の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS303にて、保留球格納エリア94aの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数NAが「0」か否かを判定する。始動保留記憶数NAが「0」である場合とは、保留球格納エリア94aに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。始動保留記憶数NAが「0」でない場合には、ステップS304にてデータ設定処理を実行する。
データ設定処理では先ず始動保留記憶数NAを1減算する。また、保留球格納エリア94aにおける保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。
このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
なお、データ設定処理では、保留情報のシフトが行われたことを音声発光制御装置72に認識させて第1保留ランプ部45における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるための処理を実行する。
データ設定処理を実行した後は、ステップS305にて変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、変動開始処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS401では当否判定処理を実行する。当否判定処理では、先ず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア93aに記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定するとともに、大当たり数値情報と一致していない場合には特別外れ用の数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリア93aに記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定するとともに、大当たり数値情報と一致していない場合には特別外れ用の数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS402では、ステップS401における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS403にて振分判定処理を実行する。
振分判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち振分判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリア93bに記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2に係る数値情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、低確大当たり結果A、低確大当たり結果B、低確大当たり結果C、非明示高確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果B、明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果B、明示高確大当たり結果C、及び最有利大当たり結果のうちいずれの大当たり結果に対応しているのかを特定する。
続くステップS404では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部43に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS404では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM94に記憶する。
なお、停止表示される絵柄の種類の情報は、種別カウンタC2の値に応じて定められる。この場合、各遊技結果に1対1で対応させて絵柄の態様が設定されていてもよく、各遊技結果に対して複数種類の絵柄の態様が設定されていてもよい。
続くステップS405では、ステップS403にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM94にセットする処理を実行する。具体的には、低確大当たり結果Aであることを特定した場合には低確Aフラグをセットし、低確大当たり結果Bであることを特定した場合には低確Bフラグをセットし、低確大当たり結果Cであることを特定した場合には低確Cフラグをセットし、非明示高確大当たり結果Aであることを特定した場合には非明示Aフラグをセットし、非明示高確大当たり結果Bであることを特定した場合には非明示Bフラグをセットし、明示高確大当たり結果Aであることを特定した場合には明示Aフラグをセットし、明示高確大当たり結果Bであることを特定した場合には明示Bフラグをセットし、明示高確大当たり結果Cであることを特定した場合には明示Cフラグをセットし、最有利大当たり結果であることを特定した場合には最有利フラグをセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM94に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
一方、ステップS402にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS406にて、ステップS401における当否判定処理の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS407に進む。
ステップS407では、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。続くステップS408では、特別外れフラグをRAM94にセットする処理を実行する。
また、ステップS406にて、特別外れ結果ではないと判定した場合には、ステップS409にて、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び特別外れ結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS405、ステップS408及びステップS409のいずれかの処理を実行した後は、ステップS410にて、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
かかる処理では、RAM94の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が最有利大当たり結果又は低確大当たり結果Cである場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、最有利大当たり結果及び低確大当たり結果Cのいずれでもない場合であっても、その他の大当たり結果及び特別外れ結果ではなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM93に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報をRAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた表示継続期間カウンタにセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM93に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報を上記表示継続時間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、始動保留記憶数NAの数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、始動保留記憶数NAやサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、特別外れ結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の通常外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
ステップS410にて、表示継続時間の設定処理を実行した後は、ステップS411にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置72では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、低確大当たり結果Aの情報、低確大当たり結果Bの情報、低確大当たり結果Cの情報、非明示高確大当たり結果Aの情報、非明示高確大当たり結果Bの情報、明示高確大当たり結果Aの情報、明示高確大当たり結果Bの情報、明示高確大当たり結果Cの情報、最有利大当たり結果の情報、特別外れ結果の情報、及び通常外れ結果の情報が含まれる。
ステップS411にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。これらコマンドを受信したことによる音声発光制御装置72における処理については、後に説明する。
ステップS411の処理を実行した後は、ステップS412にてメイン表示部43において絵柄の変動表示を開始させる。その後、ステップS413にて、外部出力解除処理を実行した後に、本変動開始処理を終了する。外部出力解除処理の内容については、後に詳細に説明する。
遊技回制御処理(図13)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS306〜ステップS310の遊技回進行用処理を実行する。
遊技回進行用処理では、先ずステップS306にて、今回の遊技回の表示継続時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM94の表示継続時間カウンタに格納されている表示継続時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該表示継続時間情報の値は、上述したように、表示継続時間の設定処理(ステップS410)においてセットされる。また、このセットされた表示継続時間情報の値は、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に1減算されるように更新される。
表示継続時間が経過していない場合には、ステップS307にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
表示継続時間が経過している場合には、ステップS308にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、現状実行されている遊技回を開始させる場合に実行された変動開始処理(図14)のステップS404、ステップS407及びステップS409のいずれかの処理においてRAM94に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部43にて表示されるように当該メイン表示部43を表示制御する。
ここで、メイン表示部43にて停止表示される絵柄の態様は、遊技結果毎に異なっている。これにより、遊技ホールの管理者などは遊技回の終了に際してメイン表示部43を目視することで、当該遊技回の遊技結果を目視確認することができ、例えば大当たり結果と同様の挙動をパチンコ機10に行わせようとする不正行為が行われているか否かの確認を簡易的に行うことが可能となる。その一方、メイン表示部43は図柄表示装置41の表示画面Gに比べて表示範囲が狭く、さらにはメイン表示部43に停止表示される絵柄の態様は、少なくとも各種大当たり結果及び特別外れ結果で比較した場合に遊技者が認識しづらいものとなっている。したがって、遊技者が遊技回の遊技結果をメイン表示部43からではなく図柄表示装置41の表示画面Gから確認することが期待され、表示画面Gへの注目度が高められる。
続くステップS309では変動終了コマンドを設定する。ここで設定された変動終了コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。音声発光制御装置72では、変動終了コマンドを受信することに基づいて、その遊技回における演出を終了させるための処理を実行する。なお、変動終了コマンドが送信されずに、音声発光制御装置72や表示制御装置111にて独自に遊技回用の演出を終了させる構成としてもよい。
その後、ステップS310にて、遊技回数用の外部出力設定処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。遊技回数用の外部出力設定処理の内容については、後に詳細に説明する。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を図15のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS501では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS502に進み、1の遊技回のメイン表示部43における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS503にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果又は特別外れ結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS504にて、今回の遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS505にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた入賞カウンタPCに、特別外れ結果となったことを契機とした開閉実行モードを終了させる場合の一の十分条件である上限個数として「2」をセットする。また、ステップS506にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた開閉カウンタSOCに「15」をセットする。開閉カウンタSOCは、可変入賞装置32の大入賞口32aを開閉する回数をMPU92にて特定するためのカウンタである。
一方、特別外れ結果ではない場合、すなわちいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS507にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられたラウンドカウンタRCに「15」をセットする。ラウンドカウンタRCは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数をMPU92にて特定するためのカウンタである。
つまり、本パチンコ機10では、開閉実行モードとして、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行されるラウンド数規定モードと、ラウンド遊技が設定されておらず可変入賞装置32の開閉回数が上限回数となること及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされることに基づき終了される開閉数規定モードと、が設定されている。
ラウンド数規定モードにはいずれかの大当たり結果となったことに基づき移行する。ここで、ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。但し、これに限定されることはなく、ラウンド遊技は、可変入賞装置32の開閉回数が上限回数となること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技としてもよい。
ラウンド数規定モードにて実行されるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンド(15R)に設定されている。
一方、開閉数規定モードには特別外れ結果となったことに基づき移行する。開閉数規定モードは、既に説明したとおり、可変入賞装置32の開閉回数が上限回数となること及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされることに基づき終了する。この場合に、上限個数は上限回数よりも少ない数に設定されている。また、開閉数規定モードが開始される場合に上限個数がセットされた後は当該開閉数規定モード中において当該上限個数の新たなセットは行われない。したがって、例えば大入賞口32aの1回の開放回ごとに当該大入賞口32aへの1個の遊技球の入賞が発生した場合には、上限個数に係る終了条件が上限回数に係る終了条件よりも先に成立し、上限回数の大入賞口32aの開閉が完了していない状況であっても開閉数規定モードは終了することとなる。
なお、開閉数規定モードが、予め定められた上限継続時間が経過すること及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされることに基づき終了する態様としてもよい。但し、かかる態様であったとしても、可変入賞装置32の開閉回数は上限継続時間との関係で実質的に上限回数が存在していることとなる。
ステップS507の処理を実行した後は、ステップS508にて、ラウンド用の設定処理を実行する。当該ラウンド用の設定処理について、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS601にて、RAM94の入賞カウンタPCに、ラウンド遊技を終了させる場合の一の十分条件である上限個数として「9」をセットする。この数は、特別外れ結果となったことを契機として移行する開閉数規定モードの上限個数よりも多い数となっている。換言すれば、開閉数規定モードを終了させる場合の一の十分条件である上限個数は、ラウンド遊技を終了させる場合の一の十分条件である上限個数よりも少ない数に設定されている。
また、ラウンド用の設定処理は、ラウンド数規定モードにおいて新たなラウンド遊技が開始される場合にそれよりも前のタイミングで起動される処理であり、当該起動が行われた場合にはステップS601の処理が実行される。したがって、1回のラウンド数規定モードの範囲内で複数回のラウンド遊技が実行される構成において、各ラウンド遊技ごとに個別に上限個数が設定される。そして、ラウンド数規定モードでは、ラウンド遊技が上限回数分実行されていない状況では、ラウンド遊技が終了した場合、次のラウンド遊技が新たに開始される。つまり、ラウンド数規定モードでは、一のラウンド遊技中又は1回の開放中に大入賞口32aに対して上限個数の遊技球の入賞が発生したとしても、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達していない場合には開閉実行モードが継続される。
一方、開閉数規定モードである場合、既に説明したとおり、開閉数規定モードが開始される場合に上限個数がセットされた後は当該開閉数規定モード中において当該上限個数の新たなセットは行われない。したがって、1回の開放中に大入賞口32aに対して上限個数の遊技球の入賞が発生した場合や、複数回の開放が完了するまでの間に発生した遊技球の入賞の合計数が上限個数に達した場合には、上限回数の大入賞口32aの開閉が完了していない状況であっても開閉数規定モードは終了することとなる。
ステップS601の処理を実行した後はステップS602にて、今回がラウンド数規定モードの1R目における可変入賞装置32の開閉回数を特定するための処理であるか否かを判定する。今回は、ラウンド数規定モードの開始時にて起動されたラウンド用の設定処理であるため、ステップS602にて肯定判定をし、ステップS603に進む。
ステップS603では、今回のラウンド数規定モードへの移行の契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Cであるか否かを判定する。明示高確大当たり結果Cである場合には、ステップS604にて、開閉カウンタSOCに「19」をセットした後に、本設定処理を終了する。明示高確大当たり結果Cではない場合には、ステップS605にて、上記移行の契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Bであるか否かを判定する。明示高確大当たり結果Bである場合には、ステップS606にて、開閉カウンタSOCに「15」をセットした後に、本設定処理を終了する。明示高確大当たり結果Bではない場合には、ステップS607にて、上記移行の契機となった遊技結果が低確大当たり結果B又は非明示高確大当たり結果Bであるか否かを判定する。いずれかの大当たり結果である場合には、ステップS608にて、開閉カウンタSOCに「8」をセットした後に、本設定処理を終了する。いずれかの大当たり結果ではない場合には、ステップS609にて、開閉カウンタSOCに「1」をセットした後に、本設定処理を終了する。
つまり、移行の契機となった大当たり結果の種類に応じて1対1ではないが、1R目にセットされる可変入賞装置32の開閉回数が相違している。なお、ステップS610以降の処理については、後に説明する。
遊技状態移行処理(図15)の説明に戻り、ステップS506又はステップS508の処理を実行した後は、ステップS509にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機時間は4secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
また、開閉実行モードに移行した場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS509にてオープニング用の待機時間がセットされる。したがって、契機となった遊技結果の種類がいずれであっても開閉実行モードのオープニング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、オープニング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよく、例えば最有利大当たり結果のように一部の遊技結果が契機となった場合には、他の遊技結果が契機となった場合と大きく相違する構成としてもよい。
ステップS509の処理を実行した後は、ステップS510にて、オープニングコマンドを設定する。このオープニングコマンドには、今回の開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果の情報が含まれている。また、ここで設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。当該オープニングコマンドを受信したことによる音声発光制御装置72における処理については、後に説明する。
その後、ステップS511にて、モード移行時の外部出力設定処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。モード移行時の外部出力設定処理の内容については、後に詳細に説明する。
一方、ステップS501にて、開閉実行モード中であると判定した場合にはステップS512に進む。ステップS512では、遅延用の外部出力設定処理を実行する。当該遅延用の外部出力設定処理の内容については、後に詳細に説明する。続くステップS513では、大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS701にて、大入賞口32aが開放中であるか否かを判定する。大入賞口32aが開放中ではない場合には、ステップS702にて、開閉カウンタSOCの値が「0」か否かを判定するとともに、ステップS703にて、タイマカウンタTの値が「0」か否かを判定する。
ちなみに、開閉実行モード中(ステップS501:YES)であって、大入賞口32aが閉鎖中(ステップS701:NO)であるとともに、開閉カウンタSOCの値が「0」である場合(ステップS702:YES)とは、エンディング用の待機時間中であることを意味する。また、開閉実行モード中(ステップS501:YES)であって、大入賞口32aが閉鎖中(ステップS701:NO)であるとともに、開閉カウンタSOCの値が「0」ではなく(ステップS702:NO)、さらにタイマカウンタTの値が「0」ではない場合(ステップS703:NO)とは、オープニング用の待機時間中又は大入賞口32aが閉鎖されてから再度開放されるまでの待機時間中であることを意味する。
開閉カウンタSOCの値が「0」である場合又はタイマカウンタTの値が「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。開閉カウンタSOCの値が「0」ではなく、且つタイマカウンタTの値が「0」である場合には、ステップS704にて、大入賞口開放処理を実行した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
大入賞口開放処理について、図18のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS801では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかであるかを判定する。ステップS801にて肯定判定をした場合には、ステップS802にて、タイマカウンタTに「30」をセットする。当該タイマカウンタTにセットされた数値情報は、既に説明したとおりタイマ割込み処理(図11)が起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS802にてセットされた開放時間は60msecとなっている。
ステップS801にて否定判定をした場合には、ステップS803にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が低確大当たり結果Bであるとともに1R目〜2R目に該当しているか、上記契機となった遊技結果が非明示高確大当たり結果Bであるとともに1R目〜2R目に該当しているか、上記契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Bであるとともに1R目〜2R目に該当しているか、又は上記契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Cであるとともに1R目であって最終の開閉タイミングではない状況に該当しているか、を判定する。
ステップS803にて肯定判定をした場合には、ステップS802にて、タイマカウンタTに「30」をセットする。ステップS803にて否定判定をした場合には、ステップS804に進む。ステップS804では、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Cであるとともに1R目であって最終の開閉タイミングである状況に該当しているかを判定する。
ステップS804にて肯定判定をした場合には、ステップS805にて、タイマカウンタTに「10000」をセットする。ステップS804にて否定判定をした場合には、ステップS806にて、タイマカウンタTに「14500」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、既に説明したとおりタイマ割込み処理(図11)が起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS805にてセットされた開放時間は20secとなっているとともに、ステップS806にてセットされた開放時間は29secとなっている。
ステップS802、ステップS805又はステップS806の処理を実行した後は、ステップS807にて開放実行処理を実行する。開放実行処理では、大入賞口32aが開放状態となるように可変入賞駆動部32cを駆動制御する。
つまり、本パチンコ機10では、可変入賞装置32の1回の開放態様が、大入賞口32aが開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間(開放継続期間)を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が最長時間である29secに設定された長時間態様(長期間態様)と、開放継続時間が上記最長時間よりも短い中間時間である20secに設定された中時間態様(中期間態様)と、開放継続時間が上記中間時間よりも短い最短時間である0.06secに設定された短時間態様(短期間態様)と、が設定されている。
ここで、本パチンコ機10では、発射ハンドル55が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構51が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されているとともに、開閉数規定モードも終了条件の上限個数は2個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様及び中時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技又は開閉数規定モードの上限個数との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技又は開閉数規定モードの上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様又は中時間態様で可変入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、大入賞口32aに対して、1回のラウンド遊技又は開閉数規定モードにおける上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で可変入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、大入賞口32aへの入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
また、移行の契機となった大当たり結果の種類や開閉実行モードの進行状況に応じて、1対1ではないが、可変入賞装置32の1回の開放に対して設定される開放態様が相違している。
ステップS807の処理を実行した後は、ステップS808にて、今回の大入賞口32aの開放がラウンド数規定モードにおけるラウンド遊技の新たな開始に係るものであるか否かを判定する。ステップS808にて肯定判定をした場合には、ステップS809にて、ラウンド開始コマンドを設定した後に、本大入賞口開放処理を終了し、ステップS808にて否定判定をした場合にはそのまま本大入賞口開放処理を終了する。ステップS809にて設定されたラウンド開始コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72においてラウンド遊技が新たに開始されたことが認識される。
大入賞口開閉処理(図17)の説明に戻り、ステップS701にて、大入賞口32aが開放中であると判定した場合には、ステップS705に進む。ステップS705では、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口32aの開放について開放継続時間が経過したか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合にはステップS706に進む。
ステップS706では、大入賞口32aに遊技球が入賞したか否かを判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞が発生している場合には、ステップS707にて、1減算されるように入賞カウンタPCの数値情報を更新する。続くステップS708では、今回がラウンド数規定モードの1R目であって可変入賞装置32の開放態様が短時間態様である状況であるか否かを判定する。当該状況である場合には、ステップS709にて、プレミアムコマンドを設定する。ここで、設定されたプレミアムコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。当該プレミアムコマンドを受信したことによる音声発光制御装置72における処理については、後に説明する。
ステップS708にて否定判定をした場合又はステップS709の処理を実行した後は、ステップS710にて、入賞カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。入賞カウンタPCが「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCが「0」である場合には、ステップS711にて、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、現状開放されている大入賞口32aが閉鎖状態となるように、可変入賞駆動部32cの駆動制御を終了する。
続くステップS712では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合にはステップS713にてラウンド終了コマンドを設定する。ここで設定されたラウンド終了コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72においてラウンド遊技が終了したことが認識される。
続くステップS714では、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新し、その後ステップS715にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS716にて、ラウンド用の設定処理を実行する。当該ラウンド用の設定処理について、図16のフローチャートを参照しながら再度説明する。
ラウンド用の設定処理では、既に説明したように、先ずステップS601にて、入賞カウンタPCに「9」をセットし、続くステップS602にて、今回がラウンド数規定モードの1R目における可変入賞装置32の開閉回数を特定するための処理であるか否かを判定する。今回は、ラウンド数規定モードの途中にて起動されたラウンド用の設定処理であるため、ステップS602にて否定判定をし、ステップS610に進む。
ステップS610では、今回がラウンド数規定モードの2R目における可変入賞装置32の開閉回数を特定するための処理であるか否かを判定する。2R目に該当している場合には、ステップS611にて、今回のラウンド数規定モードへの移行の契機となった遊技結果が低確大当たり結果B又は非明示高確大当たり結果Bであるか否かを判定する。これら大当たり結果のいずれかである場合には、ステップS612にて、開閉カウンタSOCに「8」をセットした後に、本設定処理を終了する。上記大当たり結果のいずれでもない場合には、ステップS613にて、開閉カウンタSOCに「1」をセットした後に、本設定処理を終了する。
一方、ステップS610にて、今回が2R目に該当していないと判定した場合には、ステップS614にて、開閉カウンタSOCに「1」をセットした後に、本設定処理を終了する。
つまり、移行の契機となった大当たり結果の種類に応じて1対1ではないが、2R目にセットされる可変入賞装置32の開閉回数が相違している。その一方、移行の契機となった大当たり結果の種類に関係なく、3R目以降にセットされる可変入賞装置32の開閉回数は1回で共通している。
大入賞口開閉処理(図17)の説明に戻り、ステップS716においてラウンド用の設定処理を実行した後は、ステップS717にて、タイマカウンタTに「750」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この場合にセットされた数値情報は、連続するラウンド遊技間のラウンド開始待機時間用の数値情報であり、本パチンコ機10では1.5secがセットされる。この場合に、ラウンド開始待機時間用の数値情報は、ラウンド数規定モードの移行の契機となった大当たり結果の種類に関係なく、且つラウンド数規定モードの進行状況に関係なく同一となっている。
ステップS715にてラウンドカウンタRCが「0」であると判定した場合には、ステップS718に進む。ステップS718では、エンディングコマンドを設定する。ここで設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72において開閉実行モードが終了することが認識される。
続くステップS719では、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「3000」をセットする。その後、本大入賞口開閉処理を終了する。つまり、本パチンコ機10では、エンディング用の待機時間はオープニング用の待機時間よりも長い6secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
また、開閉実行モードを終了する場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS719にてエンディング用の待機時間がセットされる。したがって、いずれの種類の開閉実行モードであってもエンディング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、エンディング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよく、例えば最有利大当たり結果のように一部の遊技結果が契機となった場合には、他の遊技結果が契機となった場合と大きく相違する構成としてもよい。
ステップS712にて肯定判定をした場合、すなわち今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果である場合には、ステップS720に進む。ステップS720では、開閉カウンタSOCが「1」であるか否かを判定する。つまり、開閉数規定モードにおける大入賞口32aの最後の開放回において遊技球の入賞個数が上限個数となったか否かを判定する。ステップS720にて肯定判定をした場合には、ステップS718に進む。ステップS718以降の処理については既に説明したとおりである。
ステップS720にて否定判定をした場合、すなわち今回の開放回が開閉数規定モードにおける最後の開放回ではない場合には、ステップS721に進み、教示用コマンドを設定する。教示用コマンドは、特別外れ結果を契機とした開閉数規定モードにおいて、上限回数の大入賞口32aの開放が行われるよりも前に、当該大入賞口32aに対する遊技球の入賞個数が上限個数に達したことを、音声発光制御装置72に認識させるために送信されるコマンドである。ここで設定された教示用コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72において上記条件が成立したことが認識される。かかるコマンドを受信した場合の音声発光制御装置72における具体的な処理内容については後に説明する。
ステップS721の処理を実行した後は、ステップS719に進む。ステップS719以降の処理については既に説明したとおりである。
一方、ステップS705にて、タイマカウンタTが「0」であると判定した場合には、ステップS722に進む。ステップS722では、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理の内容は、上記ステップS711と同様である。
続くステップS723では、1減算されるように開閉カウンタSOCの数値情報を更新し、ステップS724にて、開閉カウンタSOCが「0」であるか否かを判定する。開閉カウンタSOCが「0」ではない場合には、ステップS717にて、タイマカウンタTに「750」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
上記処理の流れでステップS717にてセットされた数値情報は、可変入賞装置32が開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報であり、本パチンコ機10では1.5secがセットされる。この場合に、開放待機時間用の数値情報は、開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果の種類に関係なく、且つ開閉実行モードの進行状況に関係なく同一となっている。さらにまた、当該開放待機時間用の数値情報は、連続するラウンド遊技間のラウンド開始待機時間用の数値情報と同一となっている。これにより、可変入賞装置32が連続して開閉される場合の開放待機時間を常に一定のものとすることが可能となる。
ステップS724にて、開閉カウンタSOCが「0」であると判定した場合には、ステップS725に進む。ステップS725では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。
上記契機となった遊技結果が特別外れ結果ではない場合、すなわち上記契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS726にてラウンド終了コマンドを設定する。当該ラウンド終了コマンドが設定された場合の処理については、ステップS713と同様である。
その後、ステップS727にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新する。続くステップS728では、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS716に進む。ステップS716以降の処理は既に説明したとおりである。
ステップS725にて肯定判定をした場合又はステップS728にて肯定判定をした場合には、ステップS718に進む。ステップS718以降の処理は既に説明したとおりである。
大入賞口開閉処理を含めて、遊技状態移行処理が上記ステップS501〜ステップS513のように進行することにより、移行の契機となった遊技結果に応じた開閉実行モードが実行されることとなる。この場合、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかを契機とした開閉実行モードでは、可変入賞装置32の開閉パターンが概ね同一となる(以下、パターンAの開閉実行モードともいう)。
また、低確大当たり結果B、非明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Bのいずれかを契機とした開閉実行モードでは、可変入賞装置32の開閉パターンが概ね同一となる(以下、パターンBの開閉実行モードともいう)。この場合、パターンAの開閉実行モードに比べて、パターンBの開閉実行モードの方が、開閉実行モードが継続する時間が長くなるとともに、可変入賞装置32の開閉回数も多くなる。
また、明示高確大当たり結果Cを契機とした開閉実行モードでは、上記パターンAの開閉実行モード及び上記パターンBの開閉実行モードのいずれとも異なる開閉パターンで可変入賞装置32が制御される(以下、パターンCの開閉実行モードともいう)。また、低確大当たり結果C及び最有利大当たり結果のいずれかを契機とした開閉実行モードでは、可変入賞装置32の開閉パターンが概ね同一となる(以下、パターンDの開閉実行モードともいう)。この場合、パターンDの開閉実行モードは、パターンA〜パターンCの開閉実行モードのいずれとも異なる開閉パターンで可変入賞装置32が制御される。
ここで、パターンAの開閉実行モード、パターンBの開閉実行モード及びパターンCの開閉実行モードは、開始タイミングから途中のタイミングまで可変入賞装置32の動作態様が共通する区間が存在している。そして、パターンAの開閉実行モードは、当該共通区間が消化されることに伴って終了される。一方、パターンBの開閉実行モード及びパターンCの開閉実行モードでは、上記共通区間が消化された後も継続することとなる。この場合に、パターンBの開閉実行モードとパターンCの開閉実行モードとでは、その継続態様が相違している。これにより、開閉実行モードの多様化を図りながら、開閉実行モードの開始時にはいずれの開閉実行モードであるかを遊技者に予測させることが可能となる。かかる作用効果の詳細については、後に説明する。
遊技状態移行処理(図15)の説明に戻り、ステップS513にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS514に進む。ステップS514では、ラウンドカウンタRC及び開閉カウンタSOCの両方が「0」であるか否かを判定する。いずれか一方でも「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。両方が「0」である場合には、ステップS515にて、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。タイマカウンタTが「0」である場合には、ステップS516にて、サポートモードの外部出力解除処理を実行する。外部出力解除処理の内容については後に説明する。その後、ステップS517にて開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。
当該開閉実行モード終了時の移行処理について、図19のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS901にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が最有利大当たり結果又はいずれかの明示高確大当たり結果であるか否かを判定する。ステップS901にて肯定判定をした場合には、ステップS902にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。
続くステップS903では、RAM94に回数制限フラグがセットされている場合には当該回数制限フラグをクリアする。RAM94に高頻度サポートフラグがセットされており、さらに回数制限フラグがセットされていない場合には、その高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果がいずれかの大当たり結果となるまでは継続される。
続くステップS904では、RAM94に高確率モードフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、この高確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果がいずれかの大当たり結果となるまでは継続される。その後、ステップS905にて、サポートモードの外部出力設定処理を実行した後に、本移行処理を終了する。本サポートモードの外部出力設定処理については後に説明する。
ステップS901にて否定判定をした場合には、ステップS906にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果がいずれかの非明示高確大当たり結果であるか否かを判定する。ステップS906にて肯定判定をした場合には、ステップS907にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。
高頻度サポートフラグがセットされている場合には、既に説明したステップS903〜ステップS905の処理を実行した後に、本移行処理を終了する。高頻度サポートフラグがセットされていない場合には、ステップS908にて、RAM94に高確率モードフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、この高確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果がいずれかの大当たり結果となるまでは継続される。その後、本移行処理を終了する。
ステップS906にて否定判定をした場合には、ステップS909にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、いずれかの低確大当たり結果であるか否かを判定する。ステップS909にて否定判定をした場合には、そのまま本移行処理を終了する。
ステップS909にて肯定判定をした場合には、ステップS910にて、RAM94に高確率モードフラグがセットされている場合には当該高確率モードフラグをクリアする。これにより、当否抽選モードが低確率モードに設定される。また、この低確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が最有利結果又はいずれかの高確結果となるまでは継続される。
続くステップS911では、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、低確大当たり結果Cであるか否かを判定する。低確大当たり結果Cである場合には、ステップS912にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。
その後、ステップS913にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた遊技回数カウンタに「100」をセットする。続くステップS914では、RAM94に回数制限フラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、終了基準回数である100回の遊技回に亘って高頻度サポートモードが継続され、100回の遊技回が消化された場合には、高頻度サポートフラグ及び回数制限フラグの両方がクリアされて、低頻度サポートモードに移行する。ちなみに、当該処理は、詳細な説明は省略するが、通常処理(図12)におけるステップS205の電役サポート用処理にて実行される。その後、ステップS915にてサポートモードの外部出力設定処理を実行した後に、本移行処理を終了する。サポートモードの外部出力設定処理については後に説明する。
一方、ステップS911にて否定判定をした場合、すなわち低確大当たり結果A又は低確大当たり結果Bである場合には、ステップS916にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS916にて否定判定をした場合にはそのまま本移行処理を終了し、ステップS916にて肯定判定をした場合にはステップS913〜ステップS915の処理を実行した後に、本移行処理を終了する。なお、当該移行処理の終了に際して、RAM94にセットされている遊技結果の情報に対応したフラグをクリアする。
以上のとおり、遊技回の遊技結果が最有利大当たり結果又はいずれかの明示高確大当たり結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態に関係なく、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像が表示される。
また、遊技回の遊技結果がいずれかの非明示高確大当たり結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態が高頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像が表示される。
一方、遊技回が行われた時点の状態が低頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び低頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像は表示されない。
また、遊技回の遊技結果が低確大当たり結果Cとなった場合には、その遊技回が行われた時点の状態に関係なく、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。この場合、低確率モードは少なくとも遊技回の遊技結果が次の大当たり結果となるまで継続され、高頻度サポートモードは遊技回の遊技結果が大当たり結果となることなく100回の遊技回が消化された場合に低頻度サポートモードに移行する。ちなみに、開閉実行モード後は、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて低確率モードであることを明示する画像が表示される。
また、遊技回の遊技結果が低確大当たり結果A又は低確大当たり結果Bとなった場合には、その遊技回が行われた時点の状態が高頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。この場合、低確率モードは少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続され、高頻度サポートモードは遊技回の遊技結果が大当たり結果となることなく100回の遊技回が消化された場合に低頻度サポートモードに移行される。
一方、遊技回が行われた時点の状態が低頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードであって低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら低確率モード及び低頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。
ちなみに、低確大当たり結果A又は低確大当たり結果Bとなった場合には、開閉実行モード後は、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて低確率モードであることを明示する画像が表示されない。また、開閉実行モードではなく、且つ低確率モード及び低頻度サポートモードである遊技状態が通常遊技状態に相当する。
また、遊技回の遊技結果が特別外れ結果を含めて、いずれかの外れ結果となった場合には、当否抽選モード及びサポートモードの移行は発生しない。
<音声発光制御装置72にて実行される演出決定処理について>
次に、音声発光制御装置72内のMPU102にて実行される演出決定処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該演出決定処理は、MPU102により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ずステップS1001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。これらコマンドを受信している場合には、ステップS1002にて、モード抽選条件が成立しているか否かを判定する。
ここで、本パチンコ機10では、遊技回用の演出において選択される演出内容が相違するように複数種類の演出モードが設定されている。具体的には、低期待度の演出モードと、中期待度の演出モードと、高期待度の演出モードと、高確確定の演出モードとが設定されている。低期待度の演出モード、中期待度の演出モード及び高期待度の演出モードは、当否抽選モードが低確率モードである場合及び高確率モードである場合のいずれにおいても選択されることがある演出モードである。但し、その選択率が相互に異なっており、低確率モードである場合には選択率が、低期待度の演出モード>中期待度の演出モード>高期待度の演出モードとなるように設定されているとともに、高確率モードである場合には選択率が、低期待度の演出モード<中期待度の演出モード<高期待度の演出モードとなるように設定されている。また、高確確定の演出モードは、低確率モードである場合は選択されることはなく、高確率モードである場合に選択される演出モードである。
各演出モードは、遊技回用の演出において各図柄列Z1〜Z3上で変動表示される図柄の種類は同一であるが、図柄表示装置41の表示画面Gにおいて表示される背景画像、期待演出の実行に際して表示画面Gに表示されるキャラクタの種類、リーチ表示のうち大当たり結果への期待度が高いスーパーリーチ表示において選択される演出の内容が相違するように設定されている。また、スピーカ部59からは表示画面Gにおける表示演出の内容に応じた効果音が出力されるため、各演出モード間で音の出力態様が相違しているとも言える。但し、各演出モード間の相違の態様は上記のものに限定されることはなく、背景画像、キャラクタの種類、選択される演出の内容、及びスピーカ部59からの音の出力態様の少なくとも一つが相違しているようにしてもよく、それ以外の演出内容を相違させるようにしてもよい。
また、モード抽選条件は、高確確定の演出モード以外の演出モードが設定されている状況において、演出モードの移行発生抽選に当選した場合に成立することとなる。当該移行発生抽選は、RAM104において定期的に更新されるループカウンタが用いられ、ステップS1002のタイミングで取得したカウンタ値が移行発生当選に対応している場合に移行発生当選となる。
ステップS1002にてモード抽選条件が成立していると判定した場合には、ステップS1003にて、演出モード抽選処理を実行する。演出モード抽選処理では、RAM104において定期的に更新されるループカウンタが用いられるとともに、当該ループカウンタの数値情報が、低期待度の演出モードに対応した数値範囲、中期待度の演出モードに対応した数値範囲及び高期待度の演出モードに対応した数値範囲のいずれかに割り当てられた演出抽選テーブルが用いられる。この場合に、演出抽選テーブルは、当否抽選モードが低確率モードである場合及び高確率モードである場合のそれぞれに対応させて設定されており、各演出抽選テーブルは、低期待度の演出モード、中期待度の演出モード及び高期待度の演出モードの選択率が上記の関係となるように設定されている。但し、各演出抽選テーブルには、高確確定の演出モードが含まれておらず、当該高確確定の演出モードは演出モード抽選処理の抽選対象外となっている。
なお、図示による詳細な説明は省略するが、主制御装置71から音声発光制御装置72へは当否抽選モードがいずれのモードであるかを示す情報がコマンドとして送信されており、音声発光制御装置72では現状の当否抽選モードを把握可能となっている。
ステップS1003では、現状の当否抽選モードに対応した演出抽選テーブルをROM103から読み出すとともに、RAM104のループカウンタから抽選用の数値情報を読み出し、両者を照合する。そして、ステップS1004にて、ステップS1003の照合結果に対応した演出モードを、移行先の演出モードとして設定する。なお、RAM104には、カウンタ値が各演出モードに1対1で対応した演出モード用カウンタが設けられており、MPU102では当該演出モード用カウンタのカウンタ値を更新することで演出モードの設定を行うとともに、当該演出モード用カウンタのカウンタ値から現状の演出モードを把握する。
ステップS1002にて否定判定をした場合又はステップS1004の実行後は、ステップS1005に進む。ステップS1005では、ステップS1001にて受信した種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利大当たり結果又は低確大当たり結果Cであるか否かを判定する。
最有利大当たり結果又は低確大当たり結果Cである場合には、ステップS1006にて、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、最有利大当たり結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、低確大当たり結果Cである場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
ステップS1005にて、最有利大当たり結果及び低確大当たり結果Cのいずれでもないと判定した場合には、ステップS1007にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利大当たり結果及び低確大当たり結果C以外の大当たり結果又は特別外れ結果であるかを判定する。ステップS1007にて肯定判定をした場合には、ステップS1008にて、共通用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組み合わせが成立しないようにしながら、一の有効ラインL1〜L5上に予め定められた共通の図柄の組み合わせ(具体的には、「3・4・1」)が成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、上記共通の図柄の組み合わせが停止表示される有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定されるが、特定の有効ラインに予め定められている構成としてもよい。
ステップS1007にて否定判定をした場合には、ステップS1009にて、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することなく、且つ上記共通の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。
また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することなく、また上記共通の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
なお、通常外れ用の図柄決定処理において、上記共通の図柄の組み合わせが停止表示される停止結果が選択される構成としてもよい。
ステップS1006、ステップS1008及びステップS1009のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1010に進む。ステップS1010では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、ROM103に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出継続時間(演出継続期間)を選択するとともに、演出の内容を選択する。この場合、演出用のテーブルは、各演出モードに対応させて設けられており、ステップS1010では、現状の演出モードに対応した演出用のテーブルを参照して、演出継続時間を選択するとともに、演出の内容を選択する。また、予告表示を行うか否かの抽選も行う。MPU102では、ステップS1007にて決定した演出パターンに従って、今回の遊技回における表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
続くステップS1011では、ステップS1006、ステップS1008又はステップS1009の処理結果に対応した停止結果コマンドと、ステップS1010の処理結果に対応したパターンコマンドを表示制御装置111に送信する。これらコマンドを受信したことによる表示制御装置111の処理内容については、後に説明する。
ステップS1001にて否定判定をした場合又はステップS1011の処理を実行した後は、ステップS1012にて、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS1013にて、開閉実行モード用の演出決定処理を実行する。
開閉実行モード用の演出決定処理について、図21のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1101では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果が、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかであるかを判定する。ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1102に進む。
ステップS1102では、演出モード抽選処理を実行する。当該演出モード抽選処理の処理内容は、上記ステップS1003の場合と同様である。但し、演出抽選テーブルとして、低確率モード用のものを用いるか又は高確率モード用の用いるかの選択は、開閉実行モード後の当否抽選モードに応じて行う。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報が低確大当たり結果Aである場合には、低確率モード用の演出抽選テーブルを選択し、非明示高確大当たり結果Aである場合には、高確率モード用の演出抽選テーブルを選択する。また、特別外れ結果である場合には、現状の当否抽選モードが低確率モードであれば低確率モード用の演出抽選テーブルを選択し、現状の当否抽選モードが高確率モードであれば高確率モード用の演出抽選テーブルを選択する。
ステップS1102の処理を実行した後は、ステップS1103にて、ステップS1102の抽選結果に対応した演出モードを、移行先の演出モードとして設定する。続くステップS1104では、演出A1テーブルを読み出す。この場合、MPU102では、演出A1に対応した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
ここで、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかを契機として実行される開閉実行モードは、既に説明したようにパターンAの開閉実行モードであり、その開始から終了までの可変入賞装置32の開閉パターンが概ね共通している。演出A1は、当該開閉パターンで進行する場合の開閉実行モードの継続時間に対応させて設定されている。なお、発光制御の態様や音声の出力制御の態様がステップS1102の抽選結果に応じたものとなるように、演出A1に対応した演出パターンが細分化されている構成としてもよい。
続くステップS1105では、演出A1系コマンドを表示制御装置111に送信する。この場合、当該演出A1系コマンドには、演出A1に対応した表示演出を行うべき旨を示す情報と、ステップS1102の抽選結果に対応した情報とが含まれている。当該コマンドを受信したことによる表示制御装置111の処理内容については、後に説明する。ステップS1105の処理を実行した後は、本開閉実行モード用の演出決定処理を終了する。
ステップS1101にて否定判定をした場合には、ステップS1106にて、今回受信したオープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果が、低確大当たり結果B、非明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Bのいずれかであるかを判定する。ステップS1106にて肯定判定をした場合には、ステップS1107に進む。
ステップS1107では、演出モード抽選処理を実行する。当該演出モード抽選処理の処理内容は、上記ステップS1003の場合と同様である。但し、演出抽選テーブルとして、低確率モード用のものを用いるか又は高確率モード用の用いるかの選択は、開閉実行モード後の当否抽選モードに応じて行う。具体的には、オープニングコマンドに含まれている情報が低確大当たり結果Bである場合には、低確率モード用の演出抽選テーブルを選択し、非明示高確大当たり結果B又は明示高確大当たり結果Bである場合には、高確率モード用の演出抽選テーブルを選択する。
ステップS1107の処理を実行した後は、ステップS1108にて、ステップS1107の抽選結果に対応した演出モードを、移行先の演出モードとして設定する。続くステップS1109では、演出A2テーブルを読み出す。この場合、MPU102では、演出A2に対応した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
ここで、低確大当たり結果B、非明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Bのいずれかを契機として実行される開閉実行モードは、既に説明したようにパターンBの開閉実行モードであり、その開始から終了までの可変入賞装置32の開閉パターンが概ね共通している。演出A2は、当該開閉パターンで進行する場合の開閉実行モードの継続時間に対応させて設定されている。なお、発光制御の態様や音声の出力制御の態様がステップS1107の抽選結果に応じたものとなるように、演出A2に対応した演出パターンが細分化されている構成としてもよい。
続くステップS1110では、演出A2系コマンドを表示制御装置111に送信する。この場合、当該演出A2系コマンドには、演出A2に対応した表示演出を行うべき旨を示す情報と、ステップS1107の抽選結果に対応した情報とが含まれている。当該コマンドを受信したことによる表示制御装置111の処理内容については、後に説明する。
続くステップS1111では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果が、明示高確大当たり結果Bであるかを判定する。明示高確大当たり結果Bではない場合には、そのまま本開閉実行モード用の演出決定処理を終了し、明示高確大当たり結果Bである場合には、ステップS1112にて、演出モードの修正処理を実行した後に、本開閉実行モード用の演出決定処理を終了する。
演出モードの修正処理では、演出モードの設定を、ステップS1107の抽選処理の結果に対応した演出モードから、高確確定の演出モードに修正する処理を実行する。これにより、開閉実行モードの終了後において遊技回用の演出が開始される場合には、当該遊技回用の演出は、ステップS1107の抽選結果に対応した演出モードではなく、高確確定の演出モードにおいて行われる。つまり、明示高確大当たり結果Bとなった場合には、開閉実行モード中の演出は、可変入賞装置32の開閉パターンが共通する低確大当たり結果Bの場合及び非明示高確大当たり結果Bの場合と同様の演出A2が選択されるが、開閉実行モード後には低確大当たり結果Bの場合及び非明示高確大当たり結果Bの場合と異なり高確確定の演出が行われる。
ステップS1106にて否定判定をした場合には、ステップS1113にて、今回受信したオープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果が、明示高確大当たり結果Aであるかを判定する。ステップS1113にて肯定判定をした場合には、ステップS1114に進む。
ステップS1114では、演出モードの設定処理を実行する。当該演出モードの設定処理では、高確確定の演出モードを移行先の演出モードとして設定する。続くステップS1115では、演出A3テーブルを読み出す。この場合、MPU102では、演出A3に対応した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
ここで、明示高確大当たり結果Aを契機として実行される開閉実行モードは、既に説明したようにパターンAの開閉実行モードであり、その開始から終了までの可変入賞装置32の開閉パターンは、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかを契機とした開閉実行モードと共通している。演出A3は、当該開閉パターンで進行する場合の開閉実行モードの継続時間に対応させて設定されているが、演出の内容は演出A1と相違している。
続くステップS1116では、演出A3コマンドを表示制御装置111に送信する。この場合、当該演出A3コマンドには、演出A3に対応した表示演出を行うべき旨を示す情報が含まれている。なお、演出A3が選択される場合の演出モードの移行先は上記のとおり高確確定の演出モードで固定されているため、演出A3コマンドには、演出モードを個別に特定するための専用の情報は含まれていない。ステップS1116の処理を実行した後は、本開閉実行モード用の演出決定処理を終了する。
ステップS1113にて否定判定をした場合には、ステップS1117にて、今回受信したオープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果が、明示高確大当たり結果Cであるかを判定する。ステップS1117にて肯定判定をした場合には、ステップS1118に進む。
ステップS1118では、演出モードの設定処理を実行する。当該演出モードの設定処理では、高確確定の演出モードを移行先の演出モードとして設定する。続くステップS1119では、演出A4テーブルを読み出す。この場合、MPU102では、演出A4に対応した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。ここで、明示高確大当たり結果Cを契機として実行される開閉実行モードは、既に説明したようにパターンCの開閉実行モードである。演出A3は、当該開閉パターンで進行する場合の開閉実行モードの継続時間に対応させて設定されている。
続くステップS1120では、演出A4コマンドを表示制御装置111に送信する。この場合、当該演出A4コマンドには、演出A4に対応した表示演出を行うべき旨を示す情報が含まれている。ステップS1120の処理を実行した後は、本開閉実行モード用の演出決定処理を終了する。
ステップS1117にて否定判定をした場合には、オープニングコマンドの送信の契機となった遊技結果が、低確大当たり結果C及び最有利大当たり結果のいずれかであることを意味するため、ステップS1121に進む。
ステップS1121では、演出モードの設定処理を実行する。当該演出モードの設定処理では、上記契機となった遊技結果が低確大当たり結果Cである場合には低期待度の演出モードを移行先の演出モードとして設定し、上記契機となった遊技結果が最有利大当たり結果である場合には高確確定の演出モードを移行先の演出モードとして設定する。続くステップS1122では、演出Bテーブルを読み出す。この場合、MPU102では、演出Bに対応した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。ここで、低確大当たり結果C及び最有利大当たり結果のいずれかを契機として実行される開閉実行モードでは、既に説明したようにパターンDの開閉実行モードである。演出Bは、当該開閉パターンで進行する場合の開閉実行モードの継続時間に対応させて設定されている。
続くステップS1123では、演出Bコマンドを表示制御装置111に送信する。この場合、演出Bコマンドには、演出Bに対応した表示演出を行うべき旨を示す情報が含まれている。ステップS1123の処理を実行した後は、本開閉実行モード用の演出決定処理を終了する。
演出決定処理(図20)の説明に戻り、ステップS1012にて否定判定をした場合又はステップS1013の処理を実行した後は、ステップS1014にて、プレミアムコマンドを受信しているか否かを判定する。当該プレミアムコマンドは、既に説明したとおり、ラウンド数規定モードの1R目であって可変入賞装置32の開放態様が短時間態様である状況で大入賞口32aへの入賞が発生した場合に送信される。
プレミアムコマンドを受信している場合には、ステップS1015にて、プレミアム演出の決定処理を実行する。MPU102では、今回のラウンド数規定モードの途中で対応演出としてプレミアム演出が行われるように、表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
続くステップS1016では、プレミアム演出用コマンドを表示制御装置111に送信する。表示制御装置111のMPU113では、今回のラウンド数規定モードの途中でプレミアム演出が行われるように、図柄表示装置41を表示制御する。例えば、通常の開閉実行モード用の演出では出現しないような特別キャラクタといった画像を表示させる。但し、これに限定されることはなく、プレミアム用の動画を表示させる構成としてもよい。
ステップS1014にて否定判定をした場合又はステップS1016の処理を実行した後は、ステップS1017にて、教示用コマンドを受信しているか否かを判定する。当該教示用コマンドは、既に説明したとおり、特別外れ結果を契機とした開閉数規定モードにおいて、上限回数の大入賞口32aの開放が行われるよりも前に、当該大入賞口32aに対する遊技球の入賞個数が上限個数に達した場合に送信される。
教示用コマンドを受信している場合には、ステップS1018にて、教示演出の決定処理を実行する。MPU102では、今回の開閉数規定モードの途中で、実行対象の演出の内容が、演出A1から教示用演出に切り換わるように、参照すべき演出用のテーブルを変更する。これにより、MPU102では、教示用演出に対応したものとなるように、表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
また、大入賞口32aに対する遊技球の入賞個数が上限個数に達したことに基づき開閉数規定モードが終了される場合、大入賞口32aの開放回数が上限回数に達しているか否かに関係なく、その後にエンディング用の待機時間が経過した後に当該開閉数規定モードが終了される。これに対応させて、教示演出の演出継続時間は、エンディング用の待機時間に対応している、より詳細にはエンディング用の待機時間と同一となっている。
続くステップS1019では、教示演出用コマンドを表示制御装置111に送信する。表示制御装置111のMPU113では、今回の開閉数規定モードの途中で、実行対象の表示演出の内容が、演出A1から教示用演出に切り換わるように、参照すべき演出用のテーブルを変更し、教示用演出が行われるように図柄表示装置41を表示制御する。例えば、今回の開閉実行モードが特別外れ結果を契機としたものであることを示す文字やキャラクタといった画像を表示させる。但し、これに限定されることはなく、教示用の動画を表示させる構成としてもよい。
ステップS1017にて否定判定をした場合又はステップS1019の処理を実行した後は、ステップS1020にて、その他の処理を実行する。その他の処理では、例えば、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド及びエンディングコマンドの受信に基づき、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。但し、ラウンド開始コマンド及びラウンド終了コマンドの受信に基づき演出を進行させるための処理は、短時間態様による大入賞口32aの開閉が行われるラウンド遊技では実行することはなく、長時間態様による大入賞口32aの開閉が行われるラウンド遊技において実行する。その後、本演出決定処理を終了する。
なお、音声発光制御装置72のMPU102は、所定の演出テーブルに従って演出の実行制御を行っている状況において、演出テーブルの新たな設定に係るコマンドを受信した場合、現状行っている演出を中止して、その新たに受信したコマンドに対応した演出を開始させる。
<表示制御装置111にて実行されるV割込み処理について>
次に、表示制御装置111内のMPU113にて実行されるV割込み処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。V割込み処理は、MPU113により定期的に(例えば20msec周期で)起動される。
先ずステップS1201では、新規コマンドを受信しているか否かを判定する。新規コマンドを受信している場合には、ステップS1202にて、データテーブル選択処理を実行する。データテーブルとは、受信したコマンドに対応した動画を図柄表示装置41の表示画面Gに表示させる場合において、各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。
ちなみに、表示制御装置111のMPU113は、所定のデータテーブルに従って表示制御を行っている状況において、データテーブルの新たな選択に係るコマンドを受信した場合、現状行っている表示演出を中止して、その新たに受信したコマンドに対応した表示演出を開始させる。
ステップS1201にて否定判定をした場合、又はステップS1202の処理を実行した後は、ステップS1203に進む。ステップS1203では、ポインタ更新処理を実行する。当該ポインタ更新処理では、データテーブルに設定されているポインタの情報を、1フレーム分進めるように更新する。これにより、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために必要な処理を、MPU113において把握することが可能となる。
続くステップS1204では、タスク処理を実行する。タスク処理では、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP116に描画指示を行う上で必要な画像データの種類の把握と、当該把握した画像データに適用するパラメータの演算を行う。
その後、ステップS1205にて描画リスト出力処理を実行した後に、本V割込み処理を終了する。描画リスト出力処理では、今回の処理回に係る更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストをVDP116に送信する。この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像データがビデオRAM118への描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDP116では、この描画リストに従ってキャラクタROM117から必要な画像データを読み出すとともに、その読み出した画像データに上記パラメータを適用した状態でビデオRAM118のフレームバッファに設定する。これにより、1フレーム分の描画データを作成する。そして、この作成された描画データに従って図柄表示装置41に対して画像信号出力がなされることで、当該図柄表示装置41の表示画面Gにおいて1フレーム分の画像が表示される。
ここで、表示制御装置111のMPU113が音声発光制御装置72から受信するコマンドとしては、停止結果コマンド及びパターンコマンドがある。これらのコマンドを受信した場合、ステップS1202にて、それら各コマンドに対応した遊技回用演出を図柄表示装置41にて実行するために必要なデータテーブルを選択する。この場合、音声発光制御装置72のMPU102にて決定された演出パターンに従って遊技回用演出の動画が表示されることとなるが、その表示内容は現状の演出モードに対応したものとなる。また、遊技回用演出の動画では、音声発光制御装置72のMPU102にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
なお、MPU102にて共通用の図柄決定処理が実行された場合、共通の図柄の組み合わせが表示されるタイミングは、遊技回用演出において全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了するタイミングに限定されることはなく任意であり、例えば、図柄列Z1〜Z3の変動表示の途中で共通の図柄の組み合わせが表示されるようにしてもよく、リーチ表示が実行されている途中で共通の図柄の組み合わせが表示されるようにしてもよく、リーチ表示において外れとなった旨の表示が行われた後に共通の図柄の組み合わせが表示されるようにしてもよく、通常外れの図柄の組み合わせが停止表示された後に共通の図柄の組み合わせが表示されるようにしてもよい。
また、上記受信するコマンドとしては、開閉実行モード用のコマンドがある。当該コマンドを受信した場合、ステップS1202にて、そのコマンドに対応した開閉実行モード用の演出を図柄表示装置41にて実行するために必要なデータテーブルを選択する。具体的には、上記開閉実行モード用のコマンドには、既に説明したとおり、演出A1系コマンドと、演出A2系コマンドと、演出A3コマンドと、演出A4コマンドと、演出Bコマンドと、が存在しており、これら各コマンドに対応したデータテーブルを選択する。また、演出A1系コマンド及び演出A2系コマンドには、演出モード抽選処理(ステップS1102又はステップS1107)の抽選結果に対応した情報が含まれているため、演出A1系のデータテーブル及び演出A2系のデータテーブルとして、各抽選結果に対応したデータテーブルを選択する。
演出A1のデータテーブル、演出A2のデータテーブル及び演出A3のデータテーブルについて、図23を用いて詳細に説明する。図23(a)は演出A1のデータテーブルを示し、図23(b)は演出A2のデータテーブルを示し、図23(c)は演出A3のデータテーブルを示す。
図23(a)〜図23(c)に示すように、各データテーブルには、開閉実行モード用の演出が開始されてから何フレーム目であるかを示す情報であるフレーム数の情報と、各フレームにおいて使用する使用データ群の情報と、が1対1で対応付けて設定されている。この場合に、既に説明したように、演出A1又は演出A3が選択されることとなるパターンAの開閉実行モードと、演出A2が選択されることとなるパターンBの開閉実行モードとは、開始タイミングから途中のタイミングまで可変入賞装置32の動作態様が共通する区間が存在している。さらに当該共通区間では大入賞口32aの開放態様が遊技球の入賞が実質的に発生しない又は上限個数分の遊技球の入賞が実質的に発生しない短時間態様であるため、当該共通区間の消化に要する時間は大入賞口32aへの入賞状況に応じて変動しない。当該共通区間の存在に対応させて、図23(a)〜図23(c)の各データテーブルでは演出の共通化が図られている。
つまり、フレーム数F(1)〜F(q−x−1)までは、同一の使用データ群が設定されており、図23(A)に示すように、低期待度の演出モード、中期待度の演出モード及び高期待度の演出モードのいずれに移行するかを予測させるような演出が行われる。また、その後のフレーム数F(q−x)〜F(q−y−1)までにおいても、同一の使用データ群が設定されており、図23(B)に示すように、上記各演出モードのいずれかに移行先が決定したような演出が行われる。この場合に、演出A1及び演出A2では、演出モード抽選処理(ステップS1102又はステップS1107)の抽選結果に対応した演出モードが移行先として表示される。また、演出A3では、高期待度の演出モードが移行先として表示される。かかるフレーム数F(1)〜F(q−y−1)までが共通演出に相当し、当該共通演出が終了するタイミングは共通区間の終了タイミングである。
なお、これに限定されることはなく、共通演出が終了するタイミングが共通区間の終了タイミングよりも前であってもよく後であってもよい。但し、可変入賞装置32の動作態様による共通区間と図柄表示装置41の表示態様による共通演出とをリンクさせる上では、両者が行われる期間を遊技者が同一であると認識できる程度に重複させることが好ましい。
一方、フレーム数F(q−y)以降は、各演出に対応した画像が表示される。つまり、演出A1では、最終フレームF(q)まで上記移行先が決定した状態の演出が行われる。
また、演出A2では、フレーム数F(q−y)〜F(q)において、先ず図23(C)に示すように、当該開閉実行モードにおいて更なる演出が展開されていくことを示す演出が行われ、その後に図23(D)に示すように、パターンBの開閉実行モードであることを示す演出が行われる。その後は、最終フレームF(r)までパターンBの開閉実行モードに対応した所定の演出が行われる。
また、演出A3では、フレーム数F(q−y)〜F(q)において、先ず図23(C)に示すように、当該開閉実行モードにおいて更なる演出が展開されていくことを示す演出が行われ、その後に図23(E)に示すように、今回の開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Aであることを示す、又は当該開閉実行モード後の当否抽選モードが高確率モードであることを示す演出が行われる。
ちなみに、演出A4のデータテーブルは、上記フレーム数F(1)〜F(q)までは、演出A2の場合と同様の演出が行われるように設定されているが、それ以降の演出が演出A2の場合と相違する演出が行われるように設定されている。また、演出Bのデータテーブルは、上記共通演出が設定されておらず、演出A1〜演出A4のいずれとも相違する演出が行われる。
また、上記受信するコマンドとしては、プレミアムコマンドがある。当該コマンドを受信した場合、ステップS1202にて、現状設定されている開閉実行モード用のデータテーブルに従った画像に対して、プレミアム演出に対応した文字やキャラクタが付加されるようにする。また、上記受信するコマンドとしては、教示演出用コマンドがある。当該コマンドを受信した場合、ステップS1202にて、現状設定されている開閉実行モード用のデータテーブルから、教示演出用のデータテーブルに切り換える処理を実行する。これにより、実行対象の表示演出が演出A1から教示演出に切り換えられ、教示演出に対応した文字やキャラクタが出現する画像が表示されるようになる。
<遊技結果の内容について>
次に、以上の各種処理が実行されることにより規定される各種遊技結果の内容について、図24を参照しながら説明する。図24は各種遊技結果の内容を説明するための説明図である。
本パチンコ機10において通常外れ結果以外に設定されている遊技結果は、図24に示すように、低確大当たり結果A、低確大当たり結果B、低確大当たり結果C、非明示高確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果B、明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果B、明示高確大当たり結果C、最有利大当たり結果及び特別外れ結果である。
これら遊技結果のうち、各種大当たり結果は当否抽選において当選となった場合に選択される遊技結果であり、特別外れ結果は当否抽選において当選とならなかった場合に選択される遊技結果である。また、各種大当たり結果は、特別外れ結果と異なり、当否抽選モード及びサポートモードのいずれか一方について移行契機となる遊技結果であるが、その移行態様は、図24に示すようにそれぞれ相違している。
図24において列挙した各遊技結果は開閉実行モードへの移行契機となるが、その移行先の開閉実行モードの内容が所定の組み合わせ及び個別に相違している。これら各開閉実行モードの内容について、図24に加え、図25を参照しながら以下に説明する。図25は各開閉実行モードの内容を説明するためのタイミングチャートである。なお、図25ではラウンド数規定モードの各ラウンド遊技において大入賞口32aへの上限個数の遊技球の入賞が発生しない場合を示している。
先ず、パターンDの開閉実行モードが実行される場合について説明する。
図24に示すように、低確大当たり結果C及び最有利大当たり結果のいずれかを契機として移行するパターンDの開閉実行モードでは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では長時間態様による1回の大入賞口32aの開閉が行われる。これにより、遊技者は多量の遊技球の払出を受けることが可能となる。
次に、パターンAの開閉実行モードが実行される場合について説明する。
図24及び図25(a)に示すように、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び明示高確大当たり結果Aでは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、各ラウンド遊技では短時間態様による1回の大入賞口32aの開閉が行われる。また、図24に示すように、特別外れ結果では、ラウンド数規定モードではなく開閉数規定モードに移行し、短時間態様による15回の大入賞口32aの開閉が行われる。
つまり、パターンAの開閉実行モードでは、短時間態様でのみ大入賞口32aの開閉が行われ、その回数は15回であり、大入賞口32aの開閉の総回数は15回である。このように大入賞口32aの開閉が短時間態様でのみ行われることで、パターンAの開閉実行モードに移行したとしても、遊技者への遊技球の払出が実質的に生じない。したがって、遊技者の出球を実質的に増加させない演出の一種として、開閉実行モードを実行させることができる。
パターンAの開閉実行モードは大入賞口32aの開閉態様だけでなく、オープニング用の待機時間、連続する開閉動作間の時間、及びエンディング用の待機時間も同一となっている。したがって、パターンAの開閉実行モードに移行した場合には、移行の契機となった遊技結果に寄らずに可変入賞装置32の動作が見た目上同様となり、可変入賞装置32の動作からはいずれの遊技結果が契機となったかを遊技者が把握することができない。
ちなみに、本パチンコ機10では、ラウンド数規定モードであることを示す専用の表示部が設けられていないとともに、ラウンド数規定モードの上限ラウンド数が全て同一となっていることに起因してラウンド遊技が行われる回数を示す専用の表示部は設けられていない。したがって、当該専用の表示部を根拠として、ラウンド数規定モード及び開閉数規定モードのいずれであるかを把握しようとしてもそれが不可となっている。
図24及び図25(A)に示すように、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかとなる遊技回において図柄表示装置41には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、図24及び図25(B)〜図25(C)に示すように、開閉実行モードの開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでは開閉実行モード中の演出も共通している。したがって、パターンAの開閉実行モードが実行された場合には、少なくとも途中のタイミングまでは、図柄表示装置41の表示内容を含めた演出を確認したとしても、いずれの遊技結果が契機となっているかを把握することができない。よって、パターンAの開閉実行モードが実行された場合、遊技者はいずれの遊技結果が契機となったのかを予測しながら遊技を行うことができる。なお、図25において、t1のタイミングまで図25(B)に示すような演出が行われ、t1のタイミングから図25(C)に示すような演出が行われる。
ここで、明示高確大当たり結果Aとなった場合には、それまでのサポートモードに関係なく高頻度サポートモードが設定される。したがって、例えば低頻度サポートモードである状況で明示高確大当たり結果Aとなり、パターンAの開閉実行モードが実行された場合には、当該開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードに移行し、遊技者は移行の契機となった遊技結果が明示高確大当たり結果Aであることを認識することができる。
かかる事情に対応させて、明示高確大当たり結果Aとなった場合には、開閉実行モード中の最後の開閉が終了したt2のタイミングからエンディング用の待機時間が経過するまでに亘って、図25(D)及び図25(E)に示すような確定演出が行われる。これにより、明示高確大当たり結果Aとなった場合には、開閉実行モードの途中まではいずれの遊技結果が契機となったのかを遊技者に予測させながら、途中からは明示高確大当たり結果Aであることを教示することが可能となる。また、パターンAの開閉実行モードが行われた場合には、遊技者は上記確定演出が行われることを期待しながら遊技を行うこととなり、開閉実行モード中の遊技の注目度を向上させることができる。さらにまた、上記確定演出が開始されるタイミングは、可変入賞装置32の最後の開閉が終了するタイミングであるため、可変入賞装置32の開閉態様からはいずれの遊技結果が契機となったかを分かりづくするという効果を消失させることなく、上記確定演出が行われることによる効果を奏することができる。
一方、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果が移行の契機となった場合には、それまでのサポートモードが継続される。さらにまた、これら遊技結果が移行の契機となった場合には、開閉実行モードの開始タイミングから終了タイミングまで、開閉実行モード中の演出が共通している。したがって、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果が移行の契機となった場合には、遊技者は当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれに設定されるのかを予測しながら遊技を行うことができ、開閉実行モード後の遊技の注目度も向上させることができる。
但し、特別外れ結果が移行の契機となった開閉実行モードでは、低確大当たり結果A及び非明示高確大当たり結果Aの場合と異なり、ラウンド数規定モードではなく開閉数規定モードが実行されることにより、パターンAの開閉実行モード中における大入賞口32aへの遊技球の入賞態様によってはその契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを遊技者が判断できるようになっている。かかる内容について、図26のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図26(a)及び図26(b)は特別外れ結果を契機としてパターンAの開閉実行モードが実行される場合を示し、図26(c)はいずれかの大当たり結果を契機としてパターンAの開閉実行モードが実行される場合を示す。また、図26(a−1),(b−1),(c−1)は大入賞口32aの開放状況を示し、図26(a−2),(b−2),(c−2)は大入賞口32aへの遊技球の入賞状況を示す。
特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードが、大入賞口32aの開放が上限回数行われて終了する場合について、図26(a)を参照しながら説明する。
図柄表示装置41の表示画面Gにて図26(A)に示すような共通演出が既に開始されている状況であるt11のタイミングで、大入賞口32aにおける短時間態様による1回目の開放が開始される。その後、当該短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、12回目の開放が開始されるタイミングであるt13のタイミングで、図26(B)に示すような内容に共通演出の内容が進行する。そして、t14のタイミングで、大入賞口32aの最終回の開放が終了し、エンディング用の待機時間となる。
この場合、t12のタイミングで大入賞口32aへの入賞が1回発生しているが、それ以外に大入賞口32aへの入賞が発生していない。開閉数規定モードの上限個数は既に説明したとおり2個に設定されているため、当該開閉実行モードは大入賞口32aの開放が上限回数に亘って行われることで終了する。
特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードが、大入賞口32aに対する遊技球の入賞が上限個数分発生して終了する場合について、図26(b)を参照しながら説明する。
図柄表示装置41の表示画面Gにて図26(A)に示すような共通演出が既に開始されている状況であるt21のタイミングで、大入賞口32aにおける短時間態様による1回目の開放が開始される。その後、当該短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返されるが、t22のタイミングで大入賞口32aへの遊技球の入賞が1回発生するとともに、最終回の大入賞口32aの開放が開始されるよりも前のタイミングであるt23のタイミングで2回目の大入賞口32aへの遊技球の入賞が発生する。
この場合、大入賞口32aに対する遊技球の入賞の上限個数についての終了条件が成立しているため、最終回の大入賞口32aの開放が開始されていない状況であるがエンディング用の待機時間が開始される。また、t23のタイミングでは、図柄表示装置41の表示画面Gにて共通演出が中止されて、図26(C)に示すような教示演出が開始される。
大当たり結果を契機としてパターンAの開閉実行モードが実行される場合について、図26(c)を参照しながら説明する。
図柄表示装置41の表示画面Gにて図26(A)に示すような共通演出が既に開始されている状況であるt31のタイミングで、大入賞口32aにおける短時間態様による1回目の開放が開始される。その後、当該短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返される。
この場合、t32のタイミング、t33のタイミング及びt34のタイミングのそれぞれで大入賞口32aへの遊技球の入賞が1回発生することとなる。但し、今回はラウンド数規定モードであり各ラウンド遊技ごとに上限個数が再設定されるとともに各ラウンド遊技において大入賞口32aの開放が1回のみ行われるため、上記のように遊技球の入賞が3回発生したとしても当該開閉実行モードは終了しない。
なお、12回目の大入賞口32aの開放回では、図26(a)の場合と同様に、図柄表示装置41の表示画面Gにおける表示内容が、図26(B)に示すような内容に変更される。
以上のとおり、特別外れ結果を契機とした開閉実行モードでは、大入賞口32aに対する上限個数の遊技球の入賞が発生した場合にそれまでの大入賞口32aの開閉回数に関係なく終了する開閉数規定モードとなる。さらに、当該上限個数は大入賞口32aの開放に係る上限回数よりも少ない数に設定されている。したがって、大入賞口32aに対する入賞の発生状況に応じて大入賞口32aの開放回数が変動する。これにより、共通区間において遊技球の発射を継続させて大入賞口32aの開閉回数が上限回数未満(すなわち、共通区間に対応した回数未満)となったことを確認することで、遊技者は開閉実行モードの実行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であることを明確に把握することができる。
ちなみに、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおける上限個数は、ラウンド遊技の1の終了条件である上限個数よりも少ない数に設定されていると言える。さらに換言すれば、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおける共通区間中の上限個数の合計数は、大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおける共通区間中の上限個数の合計数よりも少ない数に設定されている。
また、特別外れ結果を契機とした開閉実行モードが、大入賞口32aの開閉回数が上限回数に達することなく終了する場合には、図柄表示装置41の表示画面Gにて共通演出が中止されて教示演出が開始される。これにより、遊技者が大入賞口32aの開閉回数を確認していなかったとしても、大入賞口32aの開閉回数が上限回数に達することなく開閉実行モードが終了した場合には遊技者は当該事象が発生したことを明確に把握することができる。
また、共通区間における最終回の可変入賞装置32の開放回において遊技球の入球個数が上限個数に達した場合には、上記教示演出は実行されない。これにより、当該教示演出を行うようにした構成において、可変入賞装置32への遊技球の入球態様と可変入賞装置32の開放回数とに遊技者が注目し易くなる。なお、かかる構成は、短時間態様で大入賞口32aが開放される場合の開放継続時間が、少なくとも短時間態様での開放が開始された直後に1個の遊技球の入賞が発生してそれを契機として当該開放が終了される場合の開放継続時間と比べて長い時間であるということを人が認識可能である時間以上に設定されている構成に適用すると、より効果的である。
また、特別外れ結果を契機とした開閉実行モードの上限個数を把握している遊技者は、共通区間において遊技球の発射を継続して大入賞口32aへの入賞が上記上限個数分発生したにも係わらず大入賞口32aの開閉が継続したことを確認することで、その開閉実行モードが特別外れ結果を契機としたものではなく、大当たり結果を契機としたものであることを明確に把握することができる。
また、共通区間では大入賞口32aの開放が短時間態様で行われるため、遊技球の発射を継続したとしても上限個数の遊技球の入賞が発生するとは限らず、さらに言えば、上限個数の遊技球の入賞が発生しない確率に比べて、上限個数の遊技球の入賞が発生する確率は低いものとなっている。したがって、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果が移行の契機となった場合に開閉実行モードの終了後において当否抽選モードがいずれに設定されるのかを予測させながら遊技を行わせることを可能としつつ、開閉実行モードが特別外れ結果を契機としたものか否かを判断できた際の遊技者の優越感を高めることが可能となる。
次に、パターンBの開閉実行モードが実行される場合について説明する。
図24及び図25(b)に示すように、低確大当たり結果B、非明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Bでは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、開始タイミングから連続する1R目及び2R目のラウンド遊技において合計で、短時間態様による大入賞口32aの開閉が16回行われる。すなわち、1回のラウンド遊技において大入賞口32aの開閉が複数回行われる。換言すれば、1回のラウンド遊技において、大入賞口32aが開放状態から閉鎖状態となり、それに続けて再度開放状態となるという現象が少なくとも1回発生する。ちなみに、上記のように1回のラウンド遊技において大入賞口32aの開閉が複数回行われる場合、当該ラウンド遊技の一終了条件となる上限継続時間は、各短時間態様での開放継続時間と、連続する複数の開閉間の待機時間との和の時間と同一又はそれよりも若干長い程度となる。また、3R目〜15R目の各ラウンド遊技においては長時間態様による1回の大入賞口32aの開閉が行われる。
つまり、パターンBの開閉実行モードでは、最初に短時間態様での大入賞口32aの開閉が16回行われ、その後に長時間態様での大入賞口32aの開閉が13回行われるため、大入賞口32aの開閉の総回数は29回である。これにより、パターンBの開閉実行モードでは、開始タイミングから途中のタイミングまでは遊技者への遊技球の払出が実質的に生じないが、当該途中のタイミング以降は遊技者への多量の遊技球の払出が生じる。但し、パターンBの開閉実行モードにおいて獲得が期待される遊技球の払出量は、パターンDの開閉実行モードの場合よりも少ない。
パターンBの開閉実行モードは大入賞口32aの開閉態様だけでなく、オープニング用の待機時間、連続する開閉動作間の時間、及びエンディング用の待機時間も、移行の契機となる遊技結果間で同一となっている。したがって、パターンBの開閉実行モードに移行した場合には、移行の契機となった遊技結果に寄らずに可変入賞装置32の動作が見た目上同様となり、可変入賞装置32の動作からはいずれの遊技結果が契機となったかを遊技者が把握することができない。
図24及び図25(A)に示すように、低確大当たり結果B、非明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Bのいずれかとなる遊技回において図柄表示装置41には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、開閉実行モードの開始タイミングから終了タイミングまで開閉実行モード中の演出も共通している。したがって、パターンBの開閉実行モードが実行された場合には、図柄表示装置41の表示内容を含めた演出を確認したとしても、いずれの遊技結果が契機となっているかを開閉実行モード中に把握することができない。よって、パターンBの開閉実行モードが実行された場合、遊技者はいずれの遊技結果が契機となったのかを予測しながら遊技を行うことができる。
低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bのいずれかが移行の契機となった場合には、それまでのサポートモードが継続される。したがって、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bのいずれかが移行の契機となった場合には、遊技者は当否抽選モードが低確率モード及び高確率モードのいずれに設定されるのかを予測しながら遊技を行うことができ、開閉実行モード後の遊技の注目度も向上させることができる。
ここで、既に説明したように本パチンコ機10では、ラウンド数規定モードの1R目であって大入賞口32aの開放態様が短時間態様である状況で大入賞口32aへの入賞が発生した場合にはプレミアム演出が実行されることとなるが、パターンBの開閉実行モードとの関係でプレミアム演出が実行されることの作用について、図27のタイミングチャートを参照しながら説明する。
図27(a)は低確大当たり結果B又は非明示高確大当たり結果Bを契機としてパターンBの開閉実行モードが実行される場合を示し、図27(b)は明示高確大当たり結果Bを契機としてパターンBの開閉実行モードが実行される場合を示す。また、図27(a−1),(b−1)はラウンド遊技の実行状況を示し、図27(a−2),(b−2)は大入賞口32aの開放状況を示し、図27(a−3),(b−3)は大入賞口32aへの遊技球の入賞状況を示す。
低確大当たり結果B又は非明示高確大当たり結果Bを契機としてパターンBの開閉実行モードが実行された場合であって、プレミアム演出が実行されない場合について、図27(a)を参照しながら説明する。
図柄表示装置41の表示画面Gにて図27(A)に示すような共通演出が既に開始されている状況であるt11のタイミングで1R目のラウンド遊技が開始されるとともに、大入賞口32aにおける短時間態様による1回目の開放が開始される。その後、当該短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、t12のタイミングで8回目の開放が終了するとともに1R目のラウンド遊技が終了する。
その後、t13のタイミングで2R目のラウンド遊技が開始されるとともに、大入賞口32aにおける短時間態様による9回目の開放が開始される。その後、当該短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、10回目の開放回であるt14のタイミングで大入賞口32aに対する遊技球の入賞が発生する。但し、プレミアム演出はラウンド数規定モードの1R目であることを条件として実行されるため、t14のタイミングでの入賞を契機としては、プレミアム演出は実行されない。
その後、t15のタイミングで、図27(B)に示すような内容に共通演出の内容が進行するとともに、t16のタイミングで、図27(C)に示すような確定演出が開始される。そして、t17のタイミングで、16回目の開放が終了するとともに、2R目のラウンド遊技が終了する。なお、2R目のラウンド遊技が終了した後は、長時間態様による大入賞口32aの開放が行われることとなる3R目以降のラウンド遊技が行われる。
明示高確大当たり結果Bを契機としてパターンBの開閉実行モードが実行される場合であって、プレミアム演出が実行される場合について、図27(b)を参照しながら説明する。
図柄表示装置41の表示画面Gにて図27(A)に示すような共通演出が既に開始されている状況であるt21のタイミングで1R目のラウンド遊技が開始されるとともに、大入賞口32aにおける短時間態様による1回目の開放が開始される。その後、当該短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、10回目の開放回であるt22のタイミングで大入賞口32aに対する遊技球の入賞が発生する。
低確大当たり結果Bや非明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードでは図27(a)を用いて説明したように10回目の開放回は2R目のラウンド遊技に該当するのに対して、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードでは10回目の開放回は1R目のラウンド遊技に該当する。したがって、t22のタイミングでは、図27(D)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gにて、プレミアム演出として特別キャラクタCHが表示される。
その後、t23のタイミングで、図27(B)に示すような内容に共通演出の内容が進行するとともに、t24のタイミングで、図27(C)に示すような確定演出が開始される。この場合、本パチンコ機10では、t23のタイミングで上記特別キャラクタCHの表示は終了するが、これに代えて、共通演出の内容が進行した状況や確定演出が開始された状況であっても特別キャラクタCHの表示が継続される構成としてもよい。つまり、共通演出の内容が進行した場合や確定演出が開始された場合であっても、プレミアム演出が継続される構成としてもよい。かかる構成とした場合、遊技者がプレミアム演出を見逃してしまう可能性が低減される。
その後、t25のタイミングで15回目の大入賞口32aの開放が終了するとともに1R目のラウンド遊技が終了する。また、t26のタイミングで2R目のラウンド遊技が開始されて大入賞口32aにおける短時間態様による16回目の開放が開始されるとともに、t27のタイミングで当該大入賞口32aの開放が終了して2R目のラウンド遊技が終了する。
以上のように、ラウンド数規定モードの1R目であって大入賞口32aの開放態様が短時間態様である状況で大入賞口32aへの入賞が発生した場合にはプレミアム演出が実行される構成において、開始タイミングから連続する短時間態様での開閉回数は同一であるが、1R目のラウンド遊技に対して割り当てられている短時間態様での開閉回数は明示高確大当たり結果Bの場合の方が低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bの場合よりも多くなっている。これにより、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードの方が、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bのいずれかを契機とした場合よりもプレミアム演出が実行される確率を高くすることが可能となる。よって、パターンBの開閉実行モードが発生した場合、プレミアム演出を除いた開閉実行モード用の演出の態様や大入賞口32aの態様からはいずれの大当たり結果が契機となっているか不明であるが、プレミア演出が行われた場合には明示高確大当たり結果Bの可能性が比較的高いのではないかと予測することが可能となる。
また、開始タイミングから8回目までの短時間態様では大入賞口32aへの入賞が発生しておらず、9回目以降の短時間態様において大入賞口32aへの入賞が発生したことに基づきプレミアム演出が行われたことを確認した遊技者は、現状実行されている開閉実行モードが明示高確大当たり結果Bを実行の契機としたものであると明確に認識することが可能となる。
ちなみに、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードと、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードとの間において、短時間態様による大入賞口32aの開閉が見た目上同様となる態様で共通して(すなわち、低識別の態様で)実行される区間(以下、所定区間ともいう)では、基本的に大入賞口32aの開放が16回行われることとなるが、可変入賞装置32への入賞態様に応じて、前者の開閉実行モードでは当該所定区間が相対的に短縮され易いのに対して、後者の開閉実行モードでは当該所定区間が相対的に短縮されにくい。
詳細には、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードでは、上記所定区間に含まれる1R目のラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開閉が15回行われるとともに、2R目のラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開閉が1回行われることで、所定区間における合計の開閉回数が16回となっている。この場合に、各ラウンド遊技を終了させる十分条件である可変入賞装置32への上限個数は9個となっている。つまり、当該開閉実行モードの場合、所定区間に含まれる複数のラウンド遊技のうち、一部のラウンド遊技では可変入賞装置32への入賞の上限個数が可変入賞装置32の開閉の上限回数よりも少ない数となっている。
一方、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードでは、上記所定区間に含まれる1R目のラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開閉が8回行われるとともに、2R目のラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開閉が8回行われることで、所定区間における合計の開閉回数が16回となっている。この場合に、上記のとおり各ラウンド遊技を終了させる十分条件である可変入賞装置32への上限個数は9個となっている。つまり、当該開閉実行モードの場合、所定区間に含まれる複数のラウンド遊技はいずれも可変入賞装置32への入賞の上限個数が可変入賞装置32の開閉の上限回数を上回っている。
各開閉実行モードの所定区間が上記のように設定されていることにより、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードでは、1R目において短時間態様による大入賞口32aの開放が1回行われる度に1個の遊技球の入賞が発生すると共通の最大開閉回数である16回の開閉が行われることなく所定区間が終了する。それに対して、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードでは、1R目及び2R目のラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開放が1回行われる度に1個の遊技球の入賞が発生したとしても共通の最大開閉回数である16回の開閉が所定区間にて行われる。
つまり、所定区間における大入賞口32aの開閉回数が遊技球の入賞態様に応じて最大開閉回数に達しないこととなる確率が、明示高確大当たり結果Bを契機とした場合の方が低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bを契機とした場合よりも高くなる。これにより、所定区間にラウンド遊技用の上限個数の入賞が発生した場合において短時間態様による大入賞口32aの開閉回数が最大開閉回数に達したか否かを確認することで、いずれの遊技結果を契機としたものであるかをある程度把握することが可能となる。
次に、パターンCの開閉実行モードが実行される場合について説明する。
図24及び図25(c)に示すように、明示高確大当たり結果Cでは、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、1R目のラウンド遊技において、短時間態様による18回の大入賞口32aの開閉が行われた後に、中時間態様による1回の大入賞口32aの開閉が行われる。すなわち、1回のラウンド遊技において大入賞口32aの開閉が複数回行われるだけでなく、1回のラウンド遊技中に異なる種類の開放態様で大入賞口32aの開閉が行われる。ちなみに、上記のように1回のラウンド遊技において大入賞口32aの開閉が複数回行われる場合、当該ラウンド遊技の一終了条件となる上限継続時間は、各短時間態様での開放継続時間と、中時間態様での開放継続時間と、連続する複数の開閉間の待機時間との和の時間と同一又はそれよりも若干長い程度となる。また、2R目〜15R目の各ラウンド遊技においては、長時間態様による1回の大入賞口32aの開閉が行われる。
つまり、パターンCの開閉実行モードでは、最初に短時間態様での大入賞口32aの開閉が18回行われ、それに続けて中時間態様での大入賞口32aの開閉が1回行われ、さらにその後に長時間態様での大入賞口32aの開閉が14回行われるため、大入賞口32aの開閉の総回数は33回である。これにより、パターンCの開閉実行モードでは、開始タイミングから途中のタイミングまでは遊技者への遊技球の払出が実質的に生じないが、当該途中のタイミング以降は遊技者への多量の遊技球の払出が生じる。この場合に獲得が期待される遊技球の払出量は、パターンDの開閉実行モードの場合と同等である。
次に、パターンA〜パターンCの開閉実行モードの比較について説明する。
パターンAの開閉実行モードが実行された場合及びパターンBの開閉実行モードが実行された場合のいずれにおいても、当否抽選モードとして高確率モードが設定されることがあるとともに、低確率モードが設定されることがある。但し、図9及び図10に示すように、パターンAの開閉実行モードの契機となる各種遊技結果のうち非明示高確大当たり結果A及び明示高確大当たり結果Aが選択される確率よりも、パターンBの開閉実行モードの契機となる各種遊技結果のうち非明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Bのいずれかが選択される確率が高く設定されている。したがって、パターンBの開閉実行モードが実行された場合には、パターンAの開閉実行モードが実行された場合よりも、当否抽選モードが高確率モードとなることを期待しながら遊技を行うことができる。
図25(a)〜図25(c)に示すように、パターンAの場合、パターンBの場合及びパターンCの場合のいずれであっても、開始タイミングから短時間態様での大入賞口32aの開閉が15回連続して行われる。さらにまた、図25(A)に示すように、パターンA〜パターンCに対応した遊技結果となる遊技回において図柄表示装置41には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、図25(B)〜図25(C)に示すように、開始タイミングから短時間態様での大入賞口32aの開閉が15回行われるまでは開閉実行モード中の演出も共通している。これにより、短時間態様での大入賞口32aの開閉が開始された場合には、開始タイミングから途中のタイミングまでは、遊技者は開閉実行モードがパターンA〜パターンCのいずれであるのかを予測しながら遊技を行うことができる。
また、パターンBの開閉実行モードでは、開始タイミングから短時間態様での大入賞口32aの開閉が15回連続して行われ共通区間が終了した後に、さらに短時間態様での大入賞口32aの開閉が1回行われる。また、パターンCの開閉実行モードでは、開始タイミングから短時間態様での大入賞口32aの開閉が15回連続して行われ共通区間が終了した後に、さらに短時間態様での大入賞口32aの開閉が3回行われる。これにより、遊技者は、開始タイミングから短時間態様での大入賞口32aの開閉回数をカウントすることで、パターンA〜パターンCの開閉実行モードのいずれであるかを把握することが可能となる。よって、開閉実行モード中の可変入賞装置32の動作態様に遊技者を注目させることが可能となる。
また、パターンB及びパターンCの開閉実行モードでは、パターンAの開閉実行モードとの共通区間に係る最後の開閉が終了したt2のタイミングから、図25(D)及び図25(F)に示すようなパターンBやパターンCの確定演出が行われる。これにより、パターンB及びパターンCの開閉実行モードのいずれかとなった場合には、開閉実行モードの開始タイミングから共通区間が経過するまではいずれの開閉実行モードであるかを遊技者に予測させながら、途中からはパターンB又はパターンCの開閉実行モードであることを教示することが可能となる。また、共通区間では、遊技者は上記確定演出が行われることを期待しながら遊技を行うこととなり、開閉実行モード中の遊技の注目度を向上させることができる。さらにまた、上記確定演出が開始されるタイミングは、可変入賞装置32の最後の開閉が終了するタイミングであるため、可変入賞装置32の開閉態様からはいずれの開閉実行モードであるかを分かりづらくするという効果を消失させることなく、上記確定演出が行われることによる効果を奏することができる。
ちなみに、パターンBの開閉実行モードにおいて1回のラウンド遊技中に大入賞口32aの開閉が複数回行われるようにしたことにより、ラウンド遊技の上限回数が同一である構成において、開始タイミングから連続する大入賞口32aの開放態様をパターンAの場合とパターンBの場合と共通のものとしながら、当該共通の開放態様の後にパターンBでは長時間態様による大入賞口32aの開閉を行うことができる。
また、パターンCの開閉実行モードにおいて1回のラウンド遊技中に大入賞口32aの開閉が複数回行われるとともに、短時間態様での開閉が完了した後に中時間態様での開閉に切り換えられるようにしたことにより、ラウンド遊技の上限回数が同一である構成において、開始タイミングから連続する大入賞口32aの開放態様をパターンA〜パターンBの場合と共通のものとしながら、当該共通の開放態様の後に同一のラウンド遊技中に上限個数の遊技球の入賞が可能なものとすることができる。
<パチンコ機10からホールコンピュータHCへの外部出力について>
次に、パチンコ機10からホールコンピュータHCへの外部出力についての構成を説明する。図28はパチンコ機10が多数設置された遊技ホールの電気的な構成の概要を説明するための概略図である。
図28に示すように、遊技ホールには島設備Sが設けられており、当該島設備Sに対して多数のパチンコ機10が設置されている。また、島設備Sには、各パチンコ機10に1対1で対応させてデータカウンタDCが設置されている。各データカウンタDCは、対応するパチンコ機10の上方に搭載されており、遊技回の実行回数を表示するための第1表示部DC1と、所定の開閉実行モードの実行回数を表示するための第2表示部DC2とが設けられている。
各パチンコ機10及び各データカウンタDCを管理する管理制御手段として、遊技ホールにはホールコンピュータHCが設けられている。ホールコンピュータHCは、管理プログラムを有する電子演算装置であり、その内部にMPU201が搭載されている。MPU201には、当該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータやパチンコ機10から入力した情報等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、を備えている。
ホールコンピュータHCは、各パチンコ機10と電気配線群EL1を通じて電気的に接続されているとともに、各データカウンタDCと電気配線群EL2を通じて電気的に接続されている。そして、各パチンコ機10から受信した情報に基づく管理処理を実行するとともに、その管理処理の結果に応じた信号を各データカウンタDCに送信する。
ここで、パチンコ機10においてホールコンピュータHCに情報を送信するための構成について、図29を参照しながら詳細に説明する。図29(a)は外部端子板81及びその周辺を拡大して示すパチンコ機10の背面図であり、図29(b)は主制御装置71のRAM94に設けられた外部出力バッファ94dを説明するための説明図であり、図29(c)は外部端子板81の電気的構成を説明するためのブロック図である。
図29(a)に示すように、外部端子板81には、複数の外部端子(出力端子)81a〜81hが設けられている。外部端子81a〜81hは合計8個設けられており、ホールコンピュータHCに向けて外部出力する情報の種類が相違している。
大当たり用の外部端子81aは、主制御装置71の当否抽選において大当たり当選となったことに基づく開閉実行モード中であることを示す情報(当選情報又は当選信号)を出力するために用いられる。開閉実行モード用の外部端子81bは、主制御装置71の当否抽選において大当たり当選となったこと又は特別外れ結果となったことに基づく開閉実行モード中であることを示す情報(開閉実行情報又は開閉実行信号)を出力するために用いられる。条件付き大当たり用の外部端子81cは、パターンB〜パターンDのいずれかの開閉実行モード中であること、又は当否抽選において大当たり当選となり且つ終了後に電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードに設定される開閉実行モード中であることを示す情報(条件付き当選情報又は条件付き当選信号)を出力するために用いられる。
これら大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cは、いずれも開閉実行モード中であることを示す情報を出力するために用いられるが、それぞれ情報が出力されるための条件が異なっている。
特に、条件付き大当たり用の外部端子81cは、実質的に遊技者への出球が生じる開閉実行モードであること、又は開閉実行モードの終了後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果を契機とすることが、上記条件として設定されている。したがって、特別外れ結果となったことを契機とした開閉実行モード中には条件付き大当たり用の外部端子81cからの情報の出力は行われなず、さらに低頻度サポートモードにて低確大当たり結果A又は非明示高確大当たり結果Aとなったことを契機とした開閉実行モード中にも条件付き大当たり用の外部端子81cからの情報の出力は行われない。これにより、パチンコ機10の動作の見た目において遊技者が特別外れ結果を契機としたものとは異なると認識することが可能な場合には情報の外部出力を行いつつ、特別外れ結果を契機としたものとは異なると認識することが不可な場合には情報の外部出力を行わない端子を、遊技ホールに対して提供することが可能となる。
外部端子81a〜81hには、上記各外部端子81a〜81c以外にも、サポートモードが高頻度サポートモード中であることを示す情報を出力するために用いられるサポートモード用の外部端子81dと、一の遊技回が終了したことを示す情報を出力するために用いられる遊技回数用の外部端子81eと、作動口33,34への入賞が発生したことを示す情報を出力するために用いられる外部端子81fと、所定個数の遊技球の払出が行われたことを示す情報を出力するために用いられる外部端子81gと、所定の不正の発生が検知されたことを示す情報を出力するために用いられる外部端子81hと、が含まれている。なお、外部端子81a〜81hの種類は上記のものに限定されることはなく、例えば遊技機本体12が開放中であることを示す情報を出力するために用いられる外部端子や、前扉枠14が開放中であることを示す情報を出力するために用いられる外部端子が設けられていてもよい。
上記各外部端子81a〜81hに1対1で対応させて、主制御装置71のRAM94の外部出力バッファ94dには、複数の出力設定用の単位エリア121〜128が設けられている。各出力設定用の単位エリア121〜128は、所定ビット、具体的には1ビットの情報量を有しており、各単位エリア121〜128には、出力無し情報である「0」及び出力有り情報である「1」のいずれかの情報が設定される。なお、各単位エリア121〜128の情報量は1ビットに限定されることはなく任意であり、さらに出力無し情報及び出力有り情報のデータ構成も任意である。
主制御装置71は図29(a)に示す電気配線群EL3を通じて外部端子板81の各外部端子81a〜81hと1対1で対応させて電気的に接続されており、外部出力バッファ94dにおいて「1」がセットされている単位エリア121〜128に対応した外部端子81a〜81hに所定電圧の信号を出力する。
各外部端子81a〜81hは、図29(c)に示すように、主制御装置71からホールコンピュータHCへ向けた電気信号の送信を可能としながら、その逆の流れを防止すべく、フォトカプラ131によって構成されている。フォトカプラ131の一次側である発光ダイオード132が抵抗133を介して主制御装置71に接続されており、二次側である受光素子(フォトトランジスタ)134がホールコンピュータHCに接続されている。したがって、外部出力バッファ94dにおいて「1」がセットされている単位エリア121〜128に対応した外部端子81a〜81hに対して主制御装置71から信号出力がなされると、その信号出力がなされた外部端子81a〜81hの発光ダイオード132が発光し、その光が当該外部端子81a〜81hの受光素子134にて受光されて電気信号に変換され、当該電気信号がホールコンピュータHCへ出力される。
なお、ホールコンピュータHCへ出力される電気信号の態様は任意であり、主制御装置71から外部出力がなされていない状況では0Vの信号が出力され、外部出力がなされることで0Vよりも大きい所定の電圧の信号が出力される態様としてもよく、信号の出力パターンがこれと逆の関係となっている態様としてもよい。また、主制御装置71から外部出力がなされていない状況では0Vよりも大きい基準電圧の信号が出力され、外部出力がなされることで上記基準電圧よりも大きい又は小さい電圧の信号が出力される態様としてもよい。
<主制御装置71にて実行される外部出力に係る処理について>
次に、主制御装置71にて実行される外部出力に係る処理について説明する。但し、以下の説明では、外部端子板81の各外部端子81a〜81hのうち、大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b、条件付き大当たり用の外部端子81c及びサポートモード用の外部端子81dを通じた外部出力に係る構成を主に説明する。
大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を開始するための処理は、既に説明した遊技状態移行処理(図15)に含まれており、具体的にはステップS511におけるモード移行時の外部出力設定処理とステップS512における遅延用の外部出力設定処理である。これら両外部出力設定処理は実行タイミングが相違しており、ステップS511のモード移行時の外部出力設定処理は開閉実行モードを開始する場合に実行され、ステップS512の遅延用の外部出力設定処理は開閉実行モードの開始後において繰り返し実行される。
<モード移行時の外部出力設定処理>
先ず、モード移行時の外部出力設定処理について、図30のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1301では、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果であるか否かを判定する。いずれかの大当たり結果である場合には、ステップS1302にて、外部出力バッファ94dにおいて大当たり用の外部端子81aに対応した第1単位エリア121に「1」をセットするとともに、開閉実行モード用の外部端子81bに対応した第2単位エリア122に「1」をセットする。これにより、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にて、大当たり用の外部端子81a及び開閉実行モード用の外部端子81bに向けた信号出力が開始され、各端子81a,81bに付随した情報の出力をホールコンピュータHCに対して行うことが可能となる。
一方、いずれの大当たり結果でもない場合、すなわち特別外れ結果を契機としている場合には、ステップS1303にて、第2単位エリア122のみに「1」をセットする。これにより、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にて、開閉実行モード用の外部端子81bに向けた信号出力が開始され、当該端子81bに付随した情報の出力をホールコンピュータHCに対して行うことが可能となる。
ステップS1302又はステップS1303の処理を実行した後は、ステップS1304に進む。ステップS1304では、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が最有利大当たり結果又は低確大当たり結果Cであるかを判定する。ステップS1304にて肯定判定をした場合には、ステップS1305にて、外部出力バッファ94dにおいて条件付き大当たり用の外部端子81cに対応した第3単位エリア123に「1」をセットした後に、本外部出力設定処理を終了する。これにより、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にて、条件付き大当たり用の外部端子81cに向けた信号出力が開始され、当該端子81cに付随した情報の出力をホールコンピュータHCに対して行うことが可能となる。
ステップS1304にて否定判定をした場合には、ステップS1306にて、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が低確大当たり結果B、非明示高確大当たり結果B、明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果B及び明示高確大当たり結果Cのいずれかであるかを判定する。ステップS1306にて肯定判定をした場合には、ステップS1307にて、RAM94に出力遅延フラグをセットするとともに、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた遅延用タイマカウンタDTに「12950」をセットする。その後に、本外部出力設定処理を終了する。
出力遅延フラグは、条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力の開始を遅延している状況であることを主制御装置71のMPU92にて認識するための情報である。また、遅延用タイマカウンタDTは、条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力の開始を遅延している状況をいずれのタイミングで解除するのかをMPU92にて把握するためのカウンタである。遅延用タイマカウンタDTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS1307にてセットされた遅延時間(遅延期間)は25.9secとなっている。この時間は、パターンA〜パターンCの開閉実行モードにおいてその開始タイミングから共通区間が終了するまでに要する時間と同一又は略同一となっている。これによる作用効果については、後に詳細に説明する。
ステップS1306にて否定判定をした場合には、ステップS1308にて、今回の開閉実行モードの契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、そのまま本外部出力設定処理を終了する。特別外れ結果ではない場合、すなわち低確大当たり結果A又は非明示高確大当たり結果Aである場合には、ステップS1309にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードである状況で開閉実行モードへの契機となる遊技結果となったか否かを判定する。ステップS1309にて肯定判定をした場合には、既に説明したステップS1307の処理を実行した後に本外部出力設定処理を終了し、ステップS1309にて否定判定をした場合には、そのまま本外部出力設定処理を終了する。
<遅延用の外部出力設定処理>
次に、遅延用の外部出力設定処理について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1401では、RAM94に出力遅延フラグがセットされているか否かを判定する。出力遅延フラグがセットされていない場合には、そのまま本外部出力設定処理を終了する。出力遅延フラグがセットされている場合には、ステップS1402にて、遅延用タイマカウンタDTの数値情報が「0」であるか否かを判定する。すなわち、遅延時間が経過したか否かを判定する。遅延用タイマカウンタDTが「0」ではない場合には、そのまま本外部出力設定処理を終了する。遅延用タイマカウンタDTが「0」である場合には、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、外部出力バッファ94dにおいて条件付き大当たり用の外部端子81cに対応した第3単位エリア123に「1」をセットする。これにより、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にて、条件付き大当たり用の外部端子81cに向けた信号出力が開始され、当該端子81cに付随した情報の出力をホールコンピュータHCに対して行うことが可能となる。その後、ステップS1404にて、RAM94にセットされている出力遅延フラグをクリアした後に、本外部出力設定処理を終了する。
<外部出力解除処理>
次に、変動開始処理(図14)のステップS413にて実行される外部出力解除処理について説明する。
外部出力解除処理では、外部出力バッファ94dにおける第1単位エリア121〜第3単位エリア123の情報を、「0」に設定する処理を実行する。これにより、大当たり用の外部端子81aに向けた信号出力が行われている場合、開閉実行モード用の外部端子81bに向けた信号出力が行われている場合、条件付き大当たり用の外部端子81cに向けた信号出力が行われている場合には、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にてその信号出力が停止される。
ここで、外部出力解除処理は、上記のとおり変動開始処理(図14)において実行されるものであり、当該変動開始処理は新たな遊技回を開始する場合に実行される。つまり、大当たり用の外部端子81aに向けた信号出力が行われている状態、開閉実行モード用の外部端子81bに向けた信号出力が行われている状態、及び条件付き大当たり用の外部端子81cに向けた信号出力が行われている状態は、対応する開閉実行モードの終了に際して解除されるのではなく、開閉実行モード後において最初の遊技回が開始される場合に解除される。上記のように解除が行われることにより、各外部端子81a〜81cからの信号出力期間を長く確保することが可能となる。また、最初の遊技回が開始される場合に解除されるため、パチンコ機10の管理を行う上で問題の生じない範囲で、上記信号出力期間の確保を行うことができる。
なお、上記解除タイミングは、上記のものに限定されることはなく、例えば、開閉実行モードの終了に際して解除される構成としてもよく、開閉実行モードの終了タイミングを基準として所定期間前又は所定期間後に解除される構成としてもよい。
<サポートモードの外部出力設定処理>
次に、開閉実行モード終了時の移行処理(図19)のステップS905及びステップS915にて実行されるサポートモードの外部出力設定処理について説明する。
サポートモードの外部出力設定処理では、外部出力バッファ94dにおける第4単位エリア124の情報を、「1」に設定する処理を実行する。これにより、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にて、サポートモード用の外部端子81dに向けた信号出力が開始され、当該端子81dに付随した情報の出力をホールコンピュータHCに対して行うことが可能となる。この場合、サポートモード用の外部出力設定処理が実行されるタイミングは、開閉実行モードが終了するタイミングである。
また、第4単位エリア124に「1」が設定された状態は、遊技状態移行処理(図15)におけるサポートモードの外部出力解除処理(ステップS516)にて解除される。当該外部出力解除処理では、今回の開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合に第4単位エリア124に「1」が設定された状態を解除し、特別外れ結果である場合には当該解除を行わない。これにより、いずれかの大当たり結果となったことに基づき開閉実行モードに移行した場合には、当該開閉実行モードが終了する場合にポートモード用の外部端子81dに向けた信号出力が停止される。但し、ステップS516の直後にステップS517の開閉実行モード終了時の移行処理が実行されるため、開閉実行モード後に高頻度サポートモードに設定される場合には即座にサポートモード用の外部端子81dに向けた信号出力が開始される。
また、第4単位エリア124に「1」が設定された状態は、上記の場合以外にも、100回の遊技回に亘って高頻度サポートモードが継続した後に低頻度サポートモードに移行する場合にも解除される。
ちなみに、遊技回数用の外部出力設定処理は、遊技回制御処理(図13)のステップS310にて実行される。当該遊技回数用の外部出力設定処理では、外部出力バッファ94dにおける第5単位エリア125の情報を、「1」に設定する処理を実行する。これにより、次回の通常処理(図12)の外部出力処理(ステップS201)にて、遊技回数用の外部端子81eに向けた信号出力が開始され、当該端子81eに付随した情報の出力をホールコンピュータHCに対して行うことが可能となる。この場合、遊技回数用の外部出力設定処理が実行されるタイミングは、遊技回が終了するタイミングである。また、第5単位エリア125に「1」が設定された状態は、上記ステップS413の外部出力解除処理にて解除される。
<ホールコンピュータHCにて実行される外部出力に係る処理について>
次に、パチンコ機10からの外部出力に応じてホールコンピュータHCにて実行される処理について説明する。
既に説明したとおり、ホールコンピュータHCは、各パチンコ機10と電気配線群EL1を通じて電気的に接続されている。かかる電気的な接続について詳細には、図28に示すように、電気配線群EL1は6本の電気配線を個別に有している。これに対して、パチンコ機10の外部端子板81には図29(a)に示すように8個の外部端子81a〜81hが設けられている。つまり、一のパチンコ機10とホールコンピュータHCとの間の信号経路は、当該パチンコ機10に設けられた外部端子81a〜81hの数よりも少ない。
この場合に、大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cは、開閉実行モード中に外部出力を行うためのものとして外部出力の内容が一部重複しているが、他の外部端子81d〜81hは外部出力の内容に相関がなく独立している。したがって、従来の設備を改修することなくパチンコ機10を導入する遊技ホールでは、大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cについてはいずれか1つを選択して、電気的な接続を行うものと考えられる。また、従来の設備を改修などすることにより外部端子81a〜81hの数と同数の信号経路を提供できる遊技ホールであっても、データカウンタDCにおいて、所定の開閉実行モードの実行回数を表示するための第2表示部DC2に情報を反映する端子を、大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cの中から選択する必要がある。但し、いずれの端子を選択した場合であっても、ホールコンピュータHCでは同一の管理処理が実行される。
以下に、ホールコンピュータHCにて実行される管理処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該管理処理は、1msecといった比較的短い周期で定期的に起動される。
先ずステップS1501では、ホールコンピュータHCのRAM203に設けられた管理対象カウンタを更新する。これにより、今回の管理対象のパチンコ機10が前回から変更される。続くステップS1502では、今回の管理対象のパチンコ機10から開閉実行モード系信号の受信を開始したか否かを判定する。この場合、ホールコンピュータHCの電気配線群EL1のうち、大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cのいずれかに接続される電気配線は予め定められており、ステップS1502では当該電気配線を通じて信号の受信が開始されたか否かを判定する。
なお、当該「信号の受信」が常時LOWからHIに立ち上がることである場合には、この信号の立ち上がりが発生したか否かを判定すればよく、当該「信号の受信」が常時HIからLOWに立ち下がることである場合には、この信号の立ち下がりが発生したか否かを判定すればよい。
ステップS1502にて肯定判定をした場合には、ステップS1503にて、RAM203に今回の管理対象のパチンコ機10について開閉実行モード系信号の受信を開始した日時の情報を格納する。続くステップS1504では、第2表示部の制御開始処理を実行する。具体的には、今回の管理対象のパチンコ機10に対応したデータカウンタDCにおける第2表示部DC2の回数情報が1加算されるように当該第2表示部DC2を表示制御するとともに、当該加算後の回数情報を点滅表示することにより開閉実行モード中であることを遊技者や遊技ホールの管理者に報知する。なお、当該報知の態様は任意であり、例えばデータカウンタDCに第1表示部DC1や第2表示部DC2以外に発光部が設けられている場合には当該発光部を発光状態とする又は点滅状態とする構成としてもよい。
ステップS1502にて否定判定をした場合又はステップS1504の処理の実行後は、ステップS1505に進む。ステップS1505では、今回の管理対象のパチンコ機10について開閉実行モード系信号の受信を終了したか否かを判定する。なお、「信号の受信」が常時LOWからHIに立ち上がることである場合には、HIからLOWへの立ち下がりが発生したか否かにより開閉実行モード系信号の受信を終了したか否かを判定すればよく、「信号の受信」が常時HIからLOWに立ち下がることである場合には、LOWからHIへの立ち上がりが発生したか否かにより開閉実行モード系信号の受信を終了したか否かを判定すればよい。
ステップS1505にて肯定判定をした場合には、ステップS1506にて、RAM203に今回の管理対象のパチンコ機10について開閉実行モード系信号の受信を終了した日時の情報を格納する。続くステップS1507では、第2表示部の制御終了処理を実行する。具体的には、今回の管理対象のパチンコ機10に対応したデータカウンタDCにおける第2表示部DC2の点滅表示が終了した状態で回数情報が表示され続けるように当該第2表示部DC2を表示制御する。
ステップS1505にて否定判定をした場合又はステップS1507の処理の実行後は、ステップS1508に進む。ステップS1508では、今回の管理対象のパチンコ機10についてサポートモード系信号の受信を開始したか否かを判定する。この場合、ホールコンピュータHCの電気配線群EL1のうち、サポートモード用の外部端子81dに接続されている電気配線を通じて信号の受信が開始されたか否かを判定する。
ステップS1508にて肯定判定をした場合には、ステップS1509にて、RAM203に今回の管理対象のパチンコ機10についてサポートモード系信号の受信を開始した日時の情報を格納する。続くステップS1510では、今回の管理対象のパチンコ機10について開閉実行モード系信号の受信が終了した直後であるか否かを判定する。ステップS1510にて肯定判定をした場合には、ステップS1511にて、サポートモード系の報知開始処理を実行する。
サポートモード系の報知開始処理では、今回の管理対象のパチンコ機10に対応したデータカウンタDCにおいて高頻度サポートモード中であることを示す報知を開始する。当該報知の態様は任意であるが、例えば第1表示部DC1に表示されている回数情報を点滅表示させる構成としてもよく、専用の発光部を点灯表示又は点滅表示させる構成としてもよい。また、上記のとおり高頻度サポートモード中であることを示す報知は、開閉実行モード系信号の受信中にサポートモード系信号を受信することを条件として実行される。つまり、高頻度サポートモード中であることを示す報知は、ホールコンピュータHCにおいて開閉実行モード中であること又は開閉実行モード後であることを認識している状態でサポートモード系信号を受信することで開始される。
ステップS1508にて否定判定をした場合、ステップS1510にて否定判定をした場合、又はステップS1511の処理を実行した後は、ステップS1512に進み、今回の管理対象のパチンコ機10について、他の外部出力に対応した処理を実行する。例えば、サポートモード系信号の受信が終了した場合には、RAM203に今回の管理対象のパチンコ機10についてサポートモード系信号の受信を終了した日時の情報を格納するとともに、高頻度サポートモード中であることを示す報知を終了する。
また、例えば、遊技回数用の外部端子81eからの信号の受信が開始された場合には、当該管理対象のパチンコ機10に対応したデータカウンタDCにおける第1表示部DC1の回数情報が1加算されるように当該第1表示部DC1を表示制御する。また、所定個数の遊技球の払出が行われたことを示す情報出力に対応した外部端子81gからの信号の受信が開始された場合には、RAM203に今回の管理対象のパチンコ機10について所定個数の遊技球の払出が行われたことを示す情報を日時の情報を付随させて格納する。ステップS1512の処理を実行した後は、本管理処理を終了する。
<外部出力の実行タイミングについて>
次に、外部出力の実行タイミングについて、開閉実行モードのパターンの違いに対応させて説明する。
先ず、低確大当たり結果C又は最有利大当たり結果となったことに基づき、パターンDの開閉実行モードが実行される場合について、図33(A)のタイミングチャートを参照しながら説明する。
なお、図33(a)は主制御装置71から音声発光制御装置72へ向けたコマンドの出力状況を示し、図33(b)は大入賞口32aの開閉状況を示し、図33(c)は主制御装置71から大当たり用の外部端子81aへの出力状況を示し、図33(d)は主制御装置71から開閉実行モード用の外部端子81bへの出力状況を示し、図33(e)は主制御装置71から条件付き大当たり用の外部端子81cへの出力状況を示し、図33(f)は第2表示部DC2における開閉実行モード中であることを示す報知(以下、実行中報知ともいう)の実行状況を示す。また、ホールコンピュータHCは上記各外部端子81a〜81cのうち条件付き大当たり用の外部端子81cと電気的に接続されており、第2表示部DC2では当該条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力の状況が反映される場合について説明する。
遊技回の演出が実行されている状況においてt1のタイミングで主制御装置71から変動終了コマンドが送信されることに伴って、当該遊技回用演出が終了される。その後、t2のタイミングで開閉実行モードが開始されるとともに、主制御装置71からオープニングコマンドが送信されることに伴って開閉実行モード用の演出が開始される。また、大当たり用の外部端子81a、開閉実行モード用の外部端子81b及び条件付き大当たり用の外部端子81cの全てに対して主制御装置71からの信号出力が開始される。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからのホールコンピュータHCへの信号出力が開始されることで、第2表示部DC2にて実行中報知が開始される。
その後、t3のタイミングでオープニング用の待機時間が経過することで、1R目のラウンド遊技における大入賞口32aの開放が開始されるとともに、ラウンド開始コマンドが送信される。また、t4のタイミングで1R目のラウンド遊技の終了条件が成立することで、大入賞口32aが閉鎖されるとともに、ラウンド終了コマンドが送信される。この場合、大入賞口32aの開放は、ラウンド遊技の上限個数の入賞を可能とする長時間態様で行われる。
その後、長時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、15R目のラウンド遊技が終了するタイミングであるt5のタイミングにて、エンディング用の待機時間のカウントが開始されるとともに、主制御装置71からエンディングコマンドが送信されることでエンディング用の演出が開始される。そして、t6のタイミングにて、エンディング用の待機時間が経過することで、主制御装置71から変動用コマンド及び種別コマンドが送信されるとともに新たな遊技回が開始される。また、各外部端子81a〜81cに対する主制御装置71からの信号出力が終了される。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからの信号出力が終了されることで、第2表示部DC2における実行中報知が終了される。
以上のように1R目のラウンド遊技から長時間態様による大入賞口32aの開放が行われるパターンDの開閉実行モードでは、当該開閉実行モードの開始タイミングから条件付き大当たり用の外部端子81cからの外部出力を開始するとともに開閉実行モードの終了タイミングまで継続させることで、長時間態様による大入賞口32aの開放が行われる期間は上記外部出力が継続されることとなる。これにより、開閉実行モードの実行を通じた多量の遊技球の払出が生じる期間においては上記外部出力が継続され、当該多量の遊技球の払出が開閉実行モードの実行を通じたものであることをホールコンピュータHCにおいて認識することが可能となる。つまり、ホールコンピュータHCのRAM203に作成される管理データを確認することで、多量の遊技球の払出が不正によるものであるか又は開閉実行モードによるものであるかを把握することが可能となる。
また、遊技ホールの管理者は、第2表示部DC2にて実行中報知が行われているか否かを確認することで、多量の遊技球の払出が不正によるものであるか又は開閉実行モードによるものであるかを簡易的に把握することが可能となる。
また、遊技ホールでは、各パチンコ機10について、単位時間当たりの賞球個数を把握することで遊技領域の釘調整を行うことがある。この場合に、ホールコンピュータHCの管理データにおいて多量の遊技球の払出が生じる開閉実行モード中であるか否かを識別可能とすることで、遊技球の払出が生じ易い状況と遊技球の払出が生じにくい状況とのそれぞれについて単位時間当たりの賞球個数を把握することが可能となり、上記釘調整を良好に行うことが可能となる。
さらにまた、電動役物34aのサポートモードが、開閉実行モードを契機として低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行した場合には電動役物34aが開放状態となり易くなり下作動口34への入賞が発生し易くなる。この場合に、上記のようにホールコンピュータHCに対して外部出力が行われ、さらに第2表示部DC2にて実行中報知が行われることで、下作動口34への入賞が頻繁に発生する状況が正規のものか又は不正によるものかを把握することが可能となる。
次に、サポートモードが低頻度サポートモードである状況で低確大当たり結果A又は非明示高確大当たり結果Aとなったことに基づき、パターンAの開閉実行モードが実行される場合について、図33(B)のタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図33(a)〜(f)の内容は既に説明したとおりであるとともに、ホールコンピュータHCが条件付き大当たり用の外部端子81cと電気的に接続されており、第2表示部DC2では当該条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力の状況が反映される点も図33(A)の場合と同様である。
遊技回の演出が実行されている状況においてt1のタイミングで主制御装置71から変動終了コマンドが送信されることに伴って、当該遊技回用演出が終了される。その後、t2のタイミングで開閉実行モードが開始されるとともに、主制御装置71からオープニングコマンドが送信されることに伴って開閉実行モード用の演出が開始される。この場合、大当たり用の外部端子81a及び開閉実行モード用の外部端子81bに対して主制御装置71からの信号出力が開始されるが、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する信号出力は行われない。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからのホールコンピュータHCへの信号出力が行われないことで、第2表示部DC2における実行中報知は行われない。
その後、t3のタイミングでオープニング用の待機時間が経過することで、1R目のラウンド遊技における大入賞口32aの短時間態様による開閉が行われる。この場合、ラウンド開始コマンドの送信及びラウンド終了コマンドの送信が比較的短い間隔で行われる。
その後、短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、15R目のラウンド遊技が終了するタイミングであるt4のタイミングにて、エンディング用の待機時間のカウントが開始される。そして、t5のタイミングにて、エンディング用の待機時間が経過することで、主制御装置71から変動用コマンド及び種別コマンドが送信されるとともに新たな遊技回が開始される。この場合、大当たり用の外部端子81a及び開閉実行モード用の外部端子81bに対する主制御装置71からの信号出力が終了される。
ここで、特別外れ結果となったことに基づき、パターンAの開閉実行モードが実行される場合には、t3のタイミングからt4のタイミングまでにおいてラウンド開始コマンド及びラウンド終了コマンドの送信が行われない点、及び開閉実行モード用の外部端子81bに対する主制御装置71の信号出力は行われるが大当たり用の外部端子81aに対する主制御装置71の信号出力が行われない点で相違するものの、それ以外の開閉実行モード中の態様は図33(A)の場合と共通する。さらにまた、パターンAの開閉実行モードが実行される場合には、図柄表示装置41の表示態様を含めて演出A1が実行される。既に説明したとおり、低頻度サポートモードである状況で低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果のいずれかとなった場合には開閉実行モード後に低頻度サポートモードが維持される構成において当該状況でパターンAの開閉実行モードを行うのは、いずれの遊技結果が契機となったのか又は開閉実行モード後に当否抽選モードいずれに設定されるのかを予測させて遊技への注目度を高めることを目的としたものである。このような事情において条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力を行わないようにすることで、上記のような予測させる遊技を設定したことによる効果を外部出力の状況によって消失させてしまわないようにすることができる。
また、パターンAの開閉実行モードでは、大入賞口32aの開放が入賞を実質的に生じさせない短時間態様で行われ、当該パターンAの開閉実行モード中に多量の遊技球の払出が行われている場合にはそれは明らかに不正によるものに該当する。そうすると、パターンAの開閉実行モード中は、ホールコンピュータHCにおいて開閉実行モード中であることを把握しなくても不正の監視に関して問題が生じることはない。よって、パターンAの開閉実行モード中に外部出力が行われない条件付き大当たり用の外部端子81cを通じてパチンコ機10の管理を行ったとしても、不正の監視に関して問題が生じることはない。また、パチンコ機10の釘調整を目的とした管理に関しても問題が生じることはない。
さらにまた、電動役物34aのサポートモードが低頻度サポートモードである状況でパターンAの開閉実行モードに移行した場合には、当該開閉実行モードの終了後において低頻度サポートモードが維持されるため、下作動口34への入賞が頻繁に発生する状況が正規のものか又は不正によるものかの監視に関しても問題が生じない。
次に、明示高確大当たり結果Aとなったことに基づき、パターンAの開閉実行モードが実行される場合について、図34のタイミングチャートを参照しながら説明する。
なお、図34(a)は主制御装置71から音声発光制御装置72へ向けたコマンドの出力状況を示し、図34(b)は大入賞口32aの開閉状況を示し、図34(c)はパターンA〜パターンCの開閉実行モードにて共通して実行される共通演出の実行状況を示し、図34(d)は明示高確大当たり結果Aを実行契機としたものであることを示す確定演出の実行状況を示し、図34(e)は主制御装置71から大当たり用の外部端子81aへの出力状況を示し、図34(f)は主制御装置71から開閉実行モード用の外部端子81bへの出力状況を示し、図34(g)は主制御装置71から条件付き大当たり用の外部端子81cへの出力状況を示し、図34(h)は第2表示部DC2における実行中報知の実行状況を示す。また、ホールコンピュータHCは上記各外部端子81a〜81cのうち条件付き大当たり用の外部端子81cと電気的に接続されており、第2表示部DC2では当該条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力の状況が反映される場合について説明する。
遊技回の演出が実行されている状況においてt1のタイミングで主制御装置71から変動終了コマンドが送信されることに伴って、当該遊技回用演出が終了される。その後、t2のタイミングで開閉実行モードが開始されるとともに、主制御装置71からオープニングコマンドが送信されることに伴って共通演出が開始される。この場合、大当たり用の外部端子81a及び開閉実行モード用の外部端子81bに対して主制御装置71からの信号出力が開始されるが、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する信号出力は行われない。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからのホールコンピュータHCへの信号出力が行われないことで、第2表示部DC2における実行中報知は行われない。但し、今回のパターンAの開閉実行モードでは、図33(B)の場合と異なり、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する出力遅延を行うための遅延時間のセットが行われる。
その後、t3のタイミングでオープニング用の待機時間が経過することで、1R目のラウンド遊技における大入賞口32aの短時間態様による開閉が行われる。この場合、ラウンド開始コマンドの送信及びラウンド終了コマンドの送信が比較的短い間隔で行われる。
その後、短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、15R目のラウンド遊技が終了するタイミングであるt4のタイミングにて、エンディング用の待機時間のカウントが開始される。この場合に、開閉実行モード中の演出が、共通演出から確定演出に切り換わる。これにより、既に説明したとおり遊技者は今回の開閉実行モードが明示高確大当たり結果Aを契機としたものであると把握することができる。
また、当該タイミングにて上記遅延時間が経過することで、条件付き大当たり用の外部端子81cに対して主制御装置71からの信号出力が開始される。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからのホールコンピュータHCへの信号出力が開始されることで、第2表示部DC2にて実行中報知が開始される。
その後、t5のタイミングにて、エンディング用の待機時間が経過することで確定演出が終了されるとともに、主制御装置71から変動用コマンド及び種別コマンドが送信されて新たな遊技回が開始される。また、各外部端子81a〜81cに対する主制御装置71からの信号出力が終了される。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからの信号出力が終了されることで、第2表示部DC2における実行中報知が終了される。
以上のように明示高確大当たり結果Aとなったことを契機としてパターンAの開閉実行モードが実行される場合には、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力が行われる。電動役物34aのサポートモードが低頻度サポートモードである状況で明示高確大当たり結果AとなりパターンAの開閉実行モードに移行した場合、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A又は特別外れ結果を契機とした場合とは異なり、開閉実行モード後に高頻度サポートモードに設定される。このような事情において条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力が行われることで、条件付き大当たり用の外部端子81cを通じてパチンコ機10の管理を行ったとしても、下作動口34への入賞が頻繁に発生する状況が正規のものか又は不正によるものかの監視を行うことが可能となる。
また、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力は、開閉実行モードの途中のタイミングから開始される。これにより、遊技ホールにおいて条件付き大当たり用の外部端子81cを通じてパチンコ機10の管理を行うようにしておけば、パターンAの開閉実行モードの途中まではデータカウンタDCを確認したとしてもいずれの遊技結果が契機となったかを遊技者が把握することができないため、パターンAの開閉実行モードが実行された場合にいずれの遊技結果が契機となったものであるかを遊技者に予測させるという効果は消失させることなく、パチンコ機10の管理を行うことが可能となる。
特に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力は、共通演出が実行されている状況では開始されない。よって、大入賞口32aの開閉態様や共通演出を視認させることで、いずれの遊技結果が契機となったものであるかを遊技者に予測させるという効果を消失させることなく、パチンコ機10の管理を行うことが可能となる。
なお、高頻度サポートモードである状況で低確大当たり結果A又は非明示高確大当たり結果Aとなったことを契機としてパターンAの開閉実行モードが実行される場合にも、上記遅延時間の経過後に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力が行われる。これにより、大当たり当選を契機として高頻度サポートモードが維持される場合の管理も良好に行うことが可能となる。
次に、明示高確大当たり結果Bとなったことに基づき、パターンBの開閉実行モードが実行される場合について、図35のタイミングチャートを参照しながら説明する。
なお、図35(a)は主制御装置71から音声発光制御装置72へ向けたコマンドの出力状況を示し、図35(b)は大入賞口32aの開閉状況を示し、図35(c)はパターンA〜パターンCの開閉実行モードにて共通して実行される共通演出の実行状況を示し、図35(d)はパターンBの開閉実行モードであることを示す確定演出の実行状況を示し、図35(e)は主制御装置71から大当たり用の外部端子81aへの出力状況を示し、図35(f)は主制御装置71から開閉実行モード用の外部端子81bへの出力状況を示し、図35(g)は主制御装置71から条件付き大当たり用の外部端子81cへの出力状況を示し、図35(h)は第2表示部DC2における実行中報知の実行状況を示す。また、ホールコンピュータHCは上記各外部端子81a〜81cのうち条件付き大当たり用の外部端子81cと電気的に接続されており、第2表示部DC2では当該条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力の状況が反映される場合について説明する。
遊技回の演出が実行されている状況においてt1のタイミングで主制御装置71から変動終了コマンドが送信されることに伴って、当該遊技回用演出が終了される。その後、t2のタイミングで開閉実行モードが開始されるとともに、主制御装置71からオープニングコマンドが送信されることに伴って共通演出が開始される。この場合、大当たり用の外部端子81a及び開閉実行モード用の外部端子81bに対して主制御装置71からの信号出力が開始されるが、条件大当たり用の外部端子81aに対する信号出力は行われない。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからのホールコンピュータHCへの信号出力が行われないことで、第2表示部DC2における実行中報知は行われない。但し、今回のパターンBの開閉実行モードでは、図33(B)の場合と異なり、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する出力遅延を行うための遅延時間のセットが行われる。
その後、t3のタイミングでオープニング用の待機時間が経過することで、1R目のラウンド遊技が開始される。ここで、既に説明したとおり、明示高確大当たり結果Bを契機としたパターンBの開閉実行モードでは、1R目のラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開放が15回行われるため、t3のタイミング以降、短時間態様による大入賞口32aの開放が繰り返される。
その後、t4のタイミングにて、大入賞口32aの開閉態様がパターンA〜パターンCの開閉実行モードにおいて共通することとなる共通区間が終了することで、開閉実行モード中の演出が、共通演出から確定演出に切り換わる。これにより、既に説明したとおり遊技者は今回がパターンBの開閉実行モードであることを把握することができる。
また、当該タイミングにて上記遅延時間が経過することで、条件付き大当たり用の外部端子81cに対して主制御装置71からの信号出力が開始される。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからホールコンピュータHCへの信号出力が開始されることで、第2表示部DC2にて実行中報知が開始される。ちなみに、t4のタイミングにて、1R目のラウンド遊技が終了するため、ラウンド終了コマンドの送信が行われる。
その後、t5のタイミングにて、2R目のラウンド遊技として、短時間態様による大入賞口32aの開放が1回行われる。この場合、ラウンド開始コマンド及びラウンド終了コマンドの送信が比較的短い間隔で行われる。
その後、t6のタイミングで3R目のラウンド遊技における大入賞口32aの開放が開始されるとともに、ラウンド開始コマンドが送信される。また、t7のタイミングで3R目のラウンド遊技の終了条件が成立することで、大入賞口32aが閉鎖されるとともに、ラウンド終了コマンドが送信される。この場合、大入賞口32aの開放は、ラウンド遊技の上限個数の入賞を可能とする長時間態様で行われる。
その後、長時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返され、15R目のラウンド遊技が終了するタイミングであるt8のタイミングにて、エンディング用の待機時間のカウントが開始されるとともに、主制御装置71からエンディングコマンドが送信されることでエンディング用の演出が開始される。そして、t9のタイミングにて、エンディング用の待機時間が経過することで、主制御装置71から変動用コマンド及び種別コマンドが送信されるとともに新たな遊技回が開始される。また、各外部端子81a〜81cに対する主制御装置71からの信号出力が終了される。そして、条件付き大当たり用の外部端子81cからの信号出力が終了されることで、第2表示部DC2における実行中報知が終了される。
以上のようにパターンBの開閉実行モードが実行される場合には、多量の遊技球の払出が発生することとなる長時間態様による大入賞口32aの開放が開始されるまでに、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力が行われる。これにより、開閉実行モードの実行を通じた多量の遊技球の払出が生じる期間においては、条件付き大当たり用の外部端子81cを通じてパチンコ機10の管理を行ったとしても、当該多量の遊技球の払出が開閉実行モードの実行を通じたものであることをホールコンピュータHCにおいて認識することが可能となる。また、図34の場合と同様に、下作動口34への入賞が頻繁に発生する状況が正規のものか又は不正によるものかの監視を行うことが可能となる。
また、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力は、開閉実行モードの途中のタイミングから開始される。これにより、遊技ホールにおいて条件付き大当たり用の外部端子81cを通じてパチンコ機10の管理を行うようにしておけば、パターンBの開閉実行モードの途中まではデータカウンタDCを確認したとしてもいずれのパターンA〜パターンCのいずれのパターンであるかを遊技者が把握することができない。よって、大入賞口32aの開閉態様がパターンA〜パターンCにて共通することとなる共通区間において、いずれのパターンの開閉実行モードが実行されているのかを遊技者に予測させるという効果を消失させることなく、パチンコ機10の管理を行うことが可能となる。
特に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71の信号出力は、共通演出が実行されている状況では開始されない。よって、大入賞口32aの開閉態様や共通演出を視認させることで、いずれのパターンの開閉実行モードが実行されているのかを遊技者に予測させるという効果を消失させることなく、パチンコ機10の管理を行うことが可能となる。
なお、低確大当たり結果B又は非明示高確大当たり結果Bとなったことに基づきパターンBの開閉実行モードが実行される場合には、1R目及び2R目における短時間態様による大入賞口32aの開放回数の配分が相違するものの、他の点においては図35の場合と同様である。また、パターンCの開閉実行モードでは、1R目及び2R目の大入賞口32aの開放パターン及び短時間態様による大入賞口32aの開放の連続回数が相違するものの、各外部端子81a〜81cに対する主制御装置71からの信号出力パターンや出力開始タイミングは図35の場合と同様である。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主制御装置71のMPU92における当否抽選及び振分抽選の両方を踏まえた結果である遊技結果として、開閉実行モードの実行態様、開閉実行モード後における当否抽選モードの設定態様、及び開閉実行モード後におけるサポートモードの設定態様といった複数種類の要素を相違させて、複数種類の遊技結果が設定されていることにより、遊技の多様化が図られる。この場合に、開閉実行モードにおける開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでの大入賞口32aの開閉制御態様として所定の制御態様が選択される頻度が、その後の内容に応じて相違している。これにより、遊技者は、開始実行モードが開始されてからの可変入賞装置32の様子を確認することで、その後の進行先として決定されている内容を予測することが可能となる。したがって、開閉実行モードに移行した場合には、遊技者は当該開閉実行モードを単純に消化するのではなく、開閉実行モード中又は開閉実行モード後の内容が遊技者にとって望ましいものとなるのかを予測しながら開閉実行モードを消化することが期待される。よって、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
パターンA〜パターンCの開閉実行モードでは、開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでの大入賞口32aの開閉回数及び各回における大入賞口32aの開放態様が共通している。これにより、開閉実行モードが開始された場合、少なくとも共通区間においてはその後の内容が望ましいものとなることを期待しながら遊技者は遊技を行うものと考えられる。よって、開閉実行モードが開始された場合の遊技者の期待感を良好に維持させることが可能となる。
また、共通区間を有する複数種類の開閉実行モードでは、共通区間中を含めて連続する短時間態様による大入賞口32aの開閉回数が相違している。このように予測を行うための情報が同一の態様による大入賞口32aの開閉回数によって提供される場合、予測をする上で遊技者が注目すべき要素が明確なものとなる。また、当該構成によれば、遊技者は回数のカウント漏れをしないように開閉実行モードの開始時から可変入賞装置32に注目することが期待される。
複数種類の開閉実行モードにおいて大入賞口32aの開閉回数及び各回における大入賞口32aの開放態様が共通している共通区間では、短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返し実行される。これにより、共通区間における共通性を付与しながら、共通区間において大入賞口32aの1回の開放のみが継続される構成に比べ、共通区間における可変入賞装置32の状態に変化を与えることが可能となる。また、開閉実行モード中における大入賞口32aへの入球個数が極端に増加してしまうことを抑えながら、共通区間を付与することができる。また、短時間態様により大入賞口32aが開放されている途中で上限個数の遊技球の入賞が発生してラウンド遊技が終了されてしまう可能性が低減され、短時間態様による大入賞口32aの開閉が複数の回数に亘って繰り返し行われる様子を遊技者に確認させ易くなる。
特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードでは、複数回のラウンド遊技が設定されているラウンド数規定モードではなく、大入賞口32aに対する上限個数の遊技球の入賞が発生した場合にはそれまでに完了している大入賞口32aの開閉回数に関係なく開閉実行モードが終了する開閉数規定モードとなる。さらに、当該上限個数は、大入賞口32aの開放に係る上限回数よりも少ない数に設定されており、その数はラウンド遊技の1の終了条件である上限個数よりも少ない数に設定されている。これにより、特別外れ結果を契機とした開閉実行モードでは、共通区間において遊技球の発射を継続させることで大入賞口32aの開閉回数を上限回数未満とすることが可能となる。そして、それを遊技者が確認することで、開閉実行モードの実行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であることを明確に把握することができる。また、共通区間において大入賞口32aの開閉回数が上限回数に達する前に上限個数の遊技球の入賞が発生したにも係わらず、当該開閉回数が上限回数となったことを遊技者が確認することで、開閉実行モードの実行の契機となった遊技結果が特別外れ結果ではないことを明確に把握することができる。
つまり、共通区間が設定されていることにより開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果を予測させるという遊技を提供することができるとともに、その共通区間における遊技球の入球態様に応じて移行の契機となった遊技結果を把握することができるという遊技を提供することができ、さらにはそれら遊技をバランス良く遊技者に提供することができる。さらにまた、かかる注目度を高めるバランスの良い遊技を共通区間の条件の相違のみによって提供することができる。
また、大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードでは、共通区間が複数のラウンド遊技により構成されている。これにより、当該開閉実行モードでは、共通区間中に遊技球の入賞が多数発生したとしてもラウンド遊技分の回数に亘って可変入賞装置32が開放される。その一方、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードでは、可変入賞装置32の開放が1回は必ず実行されるものの、それ以上の回数に亘って可変入賞装置32が実行されるか否かは当該可変入賞装置32への遊技球の入賞態様に依存する。これにより、可変入賞装置32への入賞態様と当該可変入賞装置32の開放回数との関係を、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードと大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードとで相違させることができ、可変入賞装置32への入賞態様を通じた遊技結果の種類の把握を遊技者が行い易くなる。
特に、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モード及び大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードのいずれにおいても、共通区間における可変入賞装置32の最大の開放回数は同一であるとともに、大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードでは1回のラウンド遊技において1回の可変入賞装置32の開放が実行される。これにより、大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードの共通区間では可変入賞装置32への入賞態様に依存することなく可変入賞装置32では上限回数の開閉が行われる。これにより、可変入賞装置32への入賞態様に応じて移行の契機となった遊技結果を把握する場合において、遊技者は可変入賞装置32への入賞個数と可変入賞装置32への開放回数とを単に確認すればよいため、遊技結果の把握を行う上で注目すべき要素が明確となり、遊技への注目度が高められる。
ラウンド数規定モードの1R目であって大入賞口32aの開放態様が短時間態様である状況で大入賞口32aへの入賞が発生した場合にはプレミアム演出が実行される構成において、開始タイミングから連続する短時間態様での開閉回数は同一であるが、1R目のラウンド遊技に対して割り当てられている短時間態様での開閉回数は明示高確大当たり結果Bの場合の方が低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bの場合よりも多くなっている。これにより、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードの方が、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bのいずれかを契機とした場合よりもプレミアム演出が実行される確率を高くすることが可能となる。よって、パターンBの開閉実行モードが発生した場合、プレミアム演出を除いた開閉実行モード用の演出の態様や大入賞口32aの態様からはいずれの大当たり結果が契機となっているか不明であるが、プレミア演出が行われた場合には明示高確大当たり結果Bの可能性が比較的高いのではないかと予測することが可能となる。
さらにまた、開始タイミングから8回目までの短時間態様では大入賞口32aへの入賞が発生しておらず、9回目以降の短時間態様において大入賞口32aへの入賞が発生したことに基づきプレミアム演出が行われたことを確認した遊技者は、現状実行されている開閉実行モードが明示高確大当たり結果Bを実行の契機としたものであると明確に認識することが可能となる。
遊技ホールのホールコンピュータHCにおけるパチンコ機10管理を可能とするために、遊技状態の移行などに際して外部端子板81から外部出力がなされる構成において、当該外部端子板81に条件付き大当たり用の外部端子81cが設けられており、当該外部端子81cからは上記共通区間において外部出力が行われないようになっている。これにより、共通区間においてはデータカウンタDCを確認したとしても、実行されている開閉実行モードの種類や移行の契機となった遊技結果を遊技者が把握することができない。よって、共通区間を設定したことの効果を消失させることなく、パチンコ機10の管理を行うことができる。
また、上記共通区間では、実行されている開閉実行モードの種類や移行の契機となった遊技結果を遊技者が把握することができないように低識別演出として共通演出が実行される。これにより、共通区間を設定したことの効果をより高めることが可能となり、開閉実行モード中の遊技への注目度を高めることが可能となる。この場合に、条件付き大当たり用の外部端子81cからは上記共通演出が実行されている状況では外部出力が行われないようになっている。これにより、共通演出が実行されている状況ではデータカウンタDCを確認したとしても、実行されている開閉実行モードの種類や移行の契機となった遊技結果を遊技者が把握することができない。よって、共通演出が行われるようにしたことの効果を消失させることなく、パチンコ機10の管理を行うことができる。
ここで、特別外れ結果となった場合、遊技球の払出が実質的に期待できないパターンAの開閉実行モードが実行されるとともに、当該開閉実行モードの実行後は、当該開閉実行モードの実行前の遊技状態に復帰する。つまり、特別外れ結果を契機とした開閉実行モードは演出のために実行されるものであり、遊技者の利益に実質的に寄与しない。そうすると、当該特別外れ結果を契機とした開閉実行モードの回数をデータカウンタDCの第2表示部DC2の回数情報に反映させることは、自身が遊技を行うパチンコ機10の選択を当該第2表示部DC2の内容を確認して行おうとする遊技者にとって好ましくない。その一方、特別外れ結果を契機とした開閉実行モードの移行については外部出力を行わず、大当たり結果を契機とした開閉実行モードの移行については外部出力を行うと、パターンAの開閉実行モードが実行された場合にデータカウンタDCを確認することで、開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを明確に把握することができてしまう。この場合、遊技結果として特別外れ結果を設定した効果が消失してしまう。このような事情において、上記のように条件付き大当たり用の外部端子81cを設け、共通区間では開閉実行モードの実行に係る外部出力を行わないようにすることで、大当たり結果を契機とした開閉実行モードの実行の管理を行えるようにしつつ、特別外れ結果を設定した効果も好適に引き出すことができる。
パターンBの開閉実行モードとなる場合には、共通区間が経過して長時間態様による大入賞口32aの開放が開始されるまでに、条件付き大当たり用の外部端子81cからの外部出力が開始される。これにより、共通区間を設定したことの効果を消失させないようにしつつ、開閉実行モード中において多量の遊技球の払出が実行される期間の管理を良好に行うことができる。
パターンAの開閉実行モードの後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる場合には、共通区間が経過して高頻度サポートモードの遊技状態が開始されるまでに、条件付き大当たり用の外部端子81cからの外部出力が開始される。これにより、共通区間を設定したことの効果を消失させないようにしつつ、下作動口34への入賞頻度の管理や不正に電動役物34aを開放状態にしようとする行為の監視などを良好に行うことができる。
サポートモード用の外部端子81dが、開閉実行モード系の各外部端子81a〜81cとは別に設けられていることで、ホールコンピュータHCにおいて、開閉実行モードへの移行と、高頻度サポートモードへの移行とを区別して認識することが可能である。これにより、開閉実行モード中であるか否かの管理を行うことが可能となるとともに、開閉実行モードの終了を契機とすることなく高頻度サポートモードへの移行が行われたか否かの管理を行うことが可能となる。かかる構成においては、実行されている開閉実行モードの種類や移行の契機となった遊技結果の遊技者の把握を困難なものとするために、いずれの開閉実行モードであっても外部出力が行われないようにすると、高頻度サポートモードに設定された場合にそれが開閉実行モードの終了を契機としたものか否かの管理を行うことが難しくなる。これに対して、上記のように、高頻度サポートモードとなる場合には開閉実行モード中において事前に外部出力が行われるため、上記管理を良好に行えるようにすることができる。
低頻度サポートモードにおいて遊技結果が低確大当たり結果A又は非明示高確大当たり結果AとなりパターンAの開閉実行モードに移行する場合には、当該遊技状態の移行を契機とした外部出力が行われない。これにより、低頻度サポートモードにおいて遊技結果が、特別外れ結果、低確大当たり結果A又は非明示高確大当たり結果Aを契機としてパターンAの開閉実行モードが実行された場合には、開閉実行モード後においてもデータカウンタDCからは移行の契機となった遊技結果を把握することができない。よって、遊技状態の移行態様を上記のように設定することで、開閉実行モード中の遊技だけでなく開閉実行モード後の遊技にも注目させることが可能となるという効果を消失させないようにしながら、遊技ホールにおけるパチンコ機10の管理を行えるようにすることができる。
また、開閉実行モード中に遊技球の払出が実質的に生じないとともに開閉実行モード後に低頻度サポートモードとなる場合には、開閉実行モード中に外部出力が行われる必要がない。よって、上記のように外部出力が行われないようにしたとしても、パチンコ機10の管理に問題が生じることはない。
<第1の実施形態についての別形態>
なお、上述した第1の実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を単独で上記第1の実施形態の構成に適用してもよく、所定の組み合わせで上記第1の実施形態の構成に適用してもよい。
(1)大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて、その共通区間では複数回のラウンド遊技が実行されるとともに各回のラウンド遊技において可変入賞装置32の開閉が1回のみ実行される構成に代えて、当該共通区間におけるラウンド遊技の回数と可変入賞装置32の開閉回数とが一致しない構成としてもよい。例えば、当該共通区間において、少なくとも一のラウンド遊技の範囲内で可変入賞装置32の開閉が複数回行われるようにすることで、可変入賞装置32の開閉回数がラウンド遊技の回数よりも多い数に設定されている構成としてもよい。
この場合であっても、大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいてラウンド遊技が複数回含まれている構成とすることで、当該大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードでは可変入賞装置32の開閉の最低回数が複数回で規定されるのに対して、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードでは可変入賞装置32の開閉の最低回数が1回で規定される点で両者が相違することとなる。よって、共通区間中における可変入賞装置32への入賞態様に応じて、その開閉実行モードの種類や、その移行の契機となった遊技結果を把握する遊技を提供することが可能となる。
(2)特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて、当該開閉実行モードを終了させる一方の十分条件である可変入賞装置32への入賞の上限個数が、2個である構成に限定されることはなく、1個であってもよい。この場合、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて共通区間が短縮される事象が発生し易くなる。
また、当該事象が上記第1の実施形態よりも発生しづらくなるが、当該開閉実行モードを終了させる他方の十分条件である可変入賞装置32の開閉の上限回数よりも少ない範囲において、上限個数を3個以上に設定してもよい。この場合に、上記上限個数が、ラウンド遊技が終了する場合の十分条件として設定されている上限個数と同数に設定されている構成としてもよく、それ以上の数に設定されている構成としてもよい。
(3)特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて、当該開閉実行モードを終了させる一方の十分条件である可変入賞装置32への入賞の上限個数が、当該開閉実行モードを終了させる他方の十分条件である可変入賞装置32の開閉の上限回数よりも少ない数に設定されている構成に代えて、上限個数が上限回数と同一の数に設定されている構成としてもよい。この場合であっても、短時間態様における開放継続時間を上記第1の実施形態よりも長い時間に設定することで、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて共通区間が短縮される事象を発生させることは可能である。
また、上限個数を上限回数よりも多い数に設定してもよい。この場合であっても、短時間態様の実行が遊技球の付与率に与える影響が大きくなるが、短時間態様における開放継続時間を上記第1の実施形態よりも長い時間に設定することで、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて共通区間が短縮される事象を発生させることは可能である。また、当該構成であっても、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードと大当たり結果を契機としたパターンAの開閉実行モードとで、最低限実行される可変入賞装置32の開閉回数を相違させることで、パターンAの開閉実行モードの契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かの把握を行わせることが可能となる。
(4)特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードが、開閉数規定モードではなく、1Rのみ設定されたラウンド数規定モードであり、その一のラウンド遊技において可変入賞装置32への入賞に係る上限個数及び可変入賞装置32の開閉に係る上限回数とが上記第1の実施形態のように設定されている構成としてもよい。この場合であっても、一のラウンド遊技のみ設定されたパターンAの開閉実行モードでは、複数のラウンド遊技が設定されたパターンAの開閉実行モードとは異なり、短時間態様による大入賞口32aの開閉回数が少なくなることが起こり得る。
ちなみに、当該構成においては、開閉実行モード中に実行されるラウンド遊技の上限回数を遊技者に対して明確に報知すると、上記効果が低減されてしまうため、ラウンド遊技の上限回数を報知する専用の表示部を設けない、又は上限回数を報知するとしても具体的な数字を表示するのではなく数字とは関係ない模様を表示することで遊技者が上限回数を分かりづらい構成とすることが好ましい。
(5)パターンBの開閉実行モードの移行の契機となる大当たり結果が複数種類設定されている構成において、一部の大当たり結果を契機とした場合には短時間態様による大入賞口32aの開閉が繰り返される区間が1のラウンド遊技のみにて構成されており、他の大当たり結果を契機とした場合には当該区間が複数のラウンド遊技を含む構成としてもよい。この場合、少なくとも前者の区間について、ラウンド遊技を終了させる十分条件である可変入賞装置32への入賞の上限個数が当該区間にて実行される可変入賞装置32の最大開閉回数の数以下に設定することで、当該区間中における遊技球の入賞態様と可変入賞装置32の開閉回数との関係からいずれの大当たり結果を契機としているのかを把握させ易くなる。
ちなみに、当該構成において、上記区間の短縮が生じない状況での開閉実行モード全体における可変入賞装置32の見た目からはいずれの大当たり結果を契機としているのかを把握することができないようにするためには、両開閉実行モードにおけるラウンド遊技の上限回数を相違させるとよい。
(6)短時間態様による大入賞口32aの開放が行われる回数が共通する区間を有する複数のラウンド数規定モードが設定されているとともに、それらラウンド数規定モード間で、共通する区間中に含まれるラウンド遊技の数が相違する構成としてもよい。この場合であっても、当該共通する区間中に短時間態様による大入賞口32aの開放が最低限実行される回数が相違することとなり、当該共通する区間中の可変入賞装置32への入賞態様に応じて、開閉実行モードの種類や、その契機となった遊技結果を把握することが可能となる。また、それら各ラウンド遊技は、当該ラウンド遊技が終了される場合の十分条件である可変入賞装置32に対する上限個数が、当該ラウンド遊技中における可変入賞装置32の開閉の上限回数の数以下である構成としてもよい。
(7)特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードにおいて、可変入賞装置32の開閉回数が上限回数に達する前に、可変入賞装置32に対する上限個数の遊技球の入賞が発生したとしても、教示演出が実行されない構成としてもよい。この場合、共通演出が単純に途中で終了して、エンディング用の演出が行われる構成としてもよい。
また、可変入賞装置32における最後の開放回において、可変入賞装置32に対する遊技球の入賞個数が上限個数に達した場合には教示演出が実行されない構成に代えて、この場合であっても実行される構成としてもよい。また、教示演出は上記実行条件が成立した場合の所定の確率で実行される構成としてもよい。
(8)ラウンド遊技を終了させる十分条件である可変入賞装置32に対する遊技球の上限個数が複数種類設定されている構成としてもよい。この場合、特別外れ結果を契機としたパターンAの開閉実行モードを終了させる十分条件である可変入賞装置32に対する遊技球の上限個数が、上記ラウンド遊技に係る上限個数の最小のものよりも少ない数に設定されている構成としてもよく、最大のものよりも少ない数に設定されている構成としてもよい。
(9)パターンA〜パターンCの開閉実行モードにおいて、短時間態様による可変入賞装置32の開閉が連続して実行される回数が同一となる共通区間を設定する構成に代えて、いずれのパターンであっても、可変入賞装置32の開閉態様がランダムに決定される不規則区間を設定する構成としてもよい。この場合であっても、不規則区間においてはいずれのパターンの開閉実行モードであるのかを遊技者が把握しづらいため、当該不規則区間では、その後の内容が遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら遊技を行うものと考えられる。但し、その後の内容が遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら遊技を行う場合に注目すべき箇所の明確性を高める上では、上記のような共通区間を設定することが好ましい。また、共通区間として、開放中の時間及び連続する開放間の時間の少なくとも一方が若干相違するけど、全体的には見た目上識別しづらい態様の区間が設定されている構成としてもよい。
上記のように共通区間に代えて不規則区間が設定されている構成であっても、上記第1の実施形態のように不規則区間中における可変入賞装置32に対する入賞態様に応じて、当該不規則区間が短縮される場合と短縮されない場合とが存在する構成とする、又は当該不規則区間が短縮され易い場合と短縮されにくい場合とが存在する構成とすることで、遊技への注目度を向上させることが可能となる。
(10)複数種類の開閉実行モードにおいて、不規則期間→共通区間→非共通区間又は各開閉実行モードに対応した個別区間が設定されている構成としてもよく、共通区間→不規則区間→非共通区間又は各開閉実行モードに対応した個別区間が設定されている構成としてもよく、共通区間→非共通区間又は各開閉実行モードに対応した個別区間→共通区間が設定されている構成としてもよい。
上記のような構成であっても、不規則区間中や共通区間中における可変入賞装置32に対する入賞態様に応じて、不規則区間や共通区間が短縮される場合と短縮されない場合とが存在する構成とする、又は不規則区間や共通区間が短縮され易い場合と短縮されにくい場合とが存在する構成とすることで、遊技への注目度を向上させることが可能となる。
(11)各パターンの開閉実行モードにおける大入賞口32aの開閉回数や開放態様の設定パターンは、上記実施形態におけるものに限定されることはなく、上記実施形態にて個別に説明した作用効果の少なくともいずれかを奏することができるのであれば、任意である。
また、各ラウンド遊技の上限個数は、上記実施形態におけるものに限定されることはなく、上記実施形態にて個別に説明した作用効果の少なくともいずれかを奏することができるのであれば、任意である。さらにはラウンド数規定モードの種類に応じて当該上限個数が相違している構成としてもよく、同一のラウンド数規定モードのラウンド遊技間で当該上限個数が相違している構成としてもよい。
また、短時間態様による開放態様は、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない態様に限定されることはなく、遊技球の発射周期以上の時間であって、遊技球の発射周期×n(n=1,2,3のいずれか)以下の時間に設定されている構成としてもよい。また、開放継続時間を遊技球の発射周期よりも長くすることで実質的に可変入賞装置32への入賞が発生し得るものの、当該開放継続時間が遊技球の発射周期とラウンド遊技中の上限個数との積よりも短い態様としてもよく、同一である態様としてもよい。この場合であっても、短時間態様で大入賞口32aが開放されている状況で、大入賞口32aに対してラウンド遊技の上限個数の入賞が発生する可能性は低減される。
(12)短時間態様による大入賞口32aの開放のみが行われるラウンド遊技では、当該ラウンド遊技に対して設定されている上限個数の遊技球の入賞が実質的に発生しない構成に代えて、上限個数の遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。例えば、当該ラウンド遊技にて実行される大入賞口32aの開放態様に係る開放継続時間を、遊技球の発射周期よりも長い時間(例えば、0.6sec〜64secの範囲)とし、さらに当該開放継続時間と当該開放態様による大入賞口32aの開閉回数との積が、遊技球の発射周期とラウンド遊技の上限個数との積と同一又は略同一である構成とする、又はその積に対して1倍以上2倍未満若しくは1倍以上3倍未満の値である構成とする。この場合、遊技領域の遊技球の流下態様によっては、当該ラウンド遊技において上限個数の遊技球の入賞が発生しないこともあれば、入賞が発生することもある。
また、上記実施形態における低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bの場合の開閉実行モードと明示高確大当たり結果Bの場合の開閉実行モードとの関係のように、連続する複数ラウンド遊技において、それら複数ラウンド遊技で実行される短時間態様による大入賞口32aの総開閉回数は同一であるが各ラウンド遊技での開閉回数の配分が異なる構成に対して、上記のように遊技領域の遊技球の流下態様によっては、当該ラウンド遊技において上限個数の遊技球の入賞が発生しないこともあれば、入賞が発生することもある構成を適用してもよい。
具体的には、一方の開閉実行モードに比べて他方の開閉実行モードでは1R目の短時間態様による開閉回数が多く設定されているが、2R目の短時間態様による開閉回数が少なく設定されており、さらに上記他方の開閉実行モードにおける1R目において上限個数の遊技球の入賞が発生する確率が高く、上記一方の開閉実行モードにおける1R目及び2R目の少なくとも一方において上限個数の遊技球の入賞が発生する確率が低い又は実質的に不可であり、さらに上記他方の開閉実行モードにおける2R目において上限個数の遊技球の入賞が実質的に不可である構成としてもよい。この場合、上記他方の開閉実行モードにおける1R目の途中で上限個数の遊技球の入賞が発生した場合には、その開閉実行モードの1R目及び2R目における短時間態様による開閉回数の総数が、上記一方の開閉実行モードの1R目及び2R目における短時間態様による開閉回数の総数よりも少なくなるため、遊技者はその開閉実行モードが上記他方の開閉実行モードであることを認識することが可能となる。これにより、遊技結果がいずれであるのかを予測させる態様を多様化することが可能となる。
ちなみに、上記一方の開閉実行モードは低確大当たり結果Bに対応しており、上記他方の開閉実行モードは非明示高確大当たり結果Bに対応している構成としてもよい。
(13)短時間態様として、正確な開放継続時間は相違するが可変入賞装置32の見た目の動作態様は同様となるように複数種類の短時間態様が設定されている構成としてもよい。例えば、低確大当たり結果Aに対応した開閉実行モードと特別外れ結果に対応した開閉実行モードとで、可変入賞装置32の見た目の動作態様は同様であるが、大入賞口32aの各回の開閉において選択される短時間態様の種類が相違している構成としてもよい。また、このような構成を、中時間態様や長時間態様について適用してもよい。
(14)開放継続時間を相違させることで大入賞口32aの開放態様を複数種類設定する構成に加えて又は代えて、半開きや全開きといった大入賞口32aの開放度合いを相違させることで大入賞口32aの開放態様を複数種類設定する構成としてもよい。
(15)開閉実行モード後に移行する遊技状態の有利度合いが、高確率モードの継続回数の相違により規定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に移行する遊技状態の有利度合いが、当否抽選モードにより規定されておらず、高頻度サポートモードの有無や継続回数の相違により規定されている構成としてもよい。
(16)パターンA〜パターンCの開閉実行モードに移行することとなる遊技回において常に共通の図柄の組み合わせが停止表示される構成に代えて、停止結果がランダムに選択されることで、いずれの遊技結果を契機とした開閉実行モードであるかが把握しづらいものとなる構成としてもよい。この場合、当該ランダムに選択される停止結果には、同一の図柄の組み合わせがいずれかの有効ライン上に停止表示される態様が含まれていない構成としてもよい。
(17)パターンAの開閉実行モードやパターンBの開閉実行モードにおいて常に同様の共通演出が実行される構成に代えて、複数種類の演出のいずれかが実行される構成としてもよい。この場合、当該複数種類の演出が完全にランダムに実行される構成としてもよい。
(18)プレミアム演出の実行条件が、ラウンド数規定モードの1R目であって大入賞口32aの開放態様が短時間態様である状況で当該大入賞口32aへの1個の入賞が発生することである構成に代えて、複数個の入賞が発生することを実行条件としてもよく、当該状況における大入賞口32aへの入賞を契機として実行された抽選において当選となることを実行条件としてもよい。また、プレミアム演出の実行条件として、開閉実行モード後に高確率モードとなる状況であることという条件を追加してもよい。この場合、プレミアム演出は高確率モードが確定していることを示す演出となる。また、プレミアム演出の実行態様は任意であり、例えば図柄表示装置41では演出が実行されないが、表示ランプ部58やスピーカ部59において演出が実行される構成としてもよい。
また、低確大当たり結果B及び非明示高確大当たり結果Bの組み合わせと、明示高確大当たり結果Bとで、ラウンド数規定モードの1R目の開閉回数を相違させるのではなく、低確大当たり結果Bと、非明示高確大当たり結果Bとで、上記開閉回数を相違させる構成としてもよい。
(19)各開閉実行モードのパターンと、当該開閉実行モードの実行後における遊技状態の設定態様のパターンとの組み合わせは、上記実施形態におけるものに限定されることはなく任意である。例えば、特別外れ結果の場合には、パターンB及びパターンCのいずれかと同一又は同様の開閉実行モードが実行される構成としてもよい。
(20)上記実施形態では、遊技結果が低確大当たり結果Aとなった場合、当該遊技結果となった状況が低頻度サポートモードである場合には開閉実行モード後に、終了基準回数の遊技回が消化されるまで継続する高頻度サポートモードに移行しない構成としたが、これに限定されることはなく、低頻度サポートモードであっても終了基準回数の遊技回が消化されるまで継続する高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。この場合、特別外れ結果との関係で、いずれかの大当たり結果となった場合には特別外れ結果よりも遊技者にとって有利な状況が生じることとなる。
また、低確大当たり結果Aとなった場合には、上記実施形態における短時間態様による大入賞口32aの開放に代えて、遊技球の発射周期とラウンド遊技中の上限個数との積の時間と同一、略同一又は同様の時間に亘って大入賞口32aが開放される構成としてもよい。この場合であっても、いずれかの大当たり結果となった場合には特別外れ結果よりも遊技者にとって有利な状況が生じることとなる。
ちなみに、非明示高確大当たり結果Aとなった場合の開閉実行モード又はそれと別の非明示高確大当たり結果となった場合の開閉実行モードとして、当該低確大当たり結果Aとなった場合と同一又は可変入賞装置32の動作の見た目において同様となる態様が設定されている構成としてもよい。また、これら大当たり結果が高頻度サポートモード中又は高頻度サポートモードであって高確率モードである状況で発生し易い構成としてもよい。例えば、上作動口33と下作動口34とで入賞の発生に対して取得された保留情報が区別されるとともに、大当たり結果の振分先が相違する構成においては、上作動口33に係る保留情報では上記各大当たり結果が振分先として設定されておらず、下作動口34に係る保留情報では上記各大当たり結果が振分先として設定されている構成としてもよい。当該構成においては、低確大当たり結果Aと非明示高確大当たり結果となった場合に共通して実行される開閉実行モードのラウンド遊技の上限回数がパターンDといった他の開閉実行モードに比べて少ない(例えば、上限回数が2回)構成としてもよい。
なお、ラウンド遊技中の上限個数は上記実施形態におけるものに限定されることはなく任意であり、例えば上限個数が10個である場合には、上記態様による開放に際しての大入賞口32aの開放時間は6secとなる。
(21)パターンAの開閉実行モードと、パターンBの開閉実行モードとの間に共通区間が存在しておらず、全体的に可変入賞装置32の動作が相違している構成としてもよい。但し、低確大当たり結果A、非明示高確大当たり結果A、明示高確大当たり結果A及び特別外れ結果となった場合には、パターンAの開閉実行モードが実行されるようにすることで、パターンAの開閉実行モードが実行された場合には遊技者は自身にとって有利な遊技結果を契機としていることを期待しながら遊技を行うこととなる。
(22)ラウンド数規定モードにおいて実行されるラウンド遊技の上限回数が報知される構成としてもよい。当該報知が行われたとしても、上記実施形態の構成では大当たり結果に対応したラウンド数規定モードにおけるラウンド遊技の上限回数は同一であるため、いずれの大当たり結果を契機としているかは把握しづらいものとすることができる。
また、上記のようにラウンド遊技の上限回数が報知される構成においては、特別外れ結果又はそれと同様の遊技状態の移行を発生させる大当たり結果に対応した開閉実行モードにおいてもラウンド数規定モードが実行される構成とするとともに、ラウンド遊技の上限回数が他のラウンド数規定モードと同一となるようにすることで、上記報知が行われたとしても、いずれの遊技結果を契機としているかは把握しづらいものとすることができる。
(23)ラウンド遊技の終了条件として、大入賞口32aへの上限個数の遊技球の入賞が発生することが設定されている構成に代えて、例えば可変入賞装置32に終了契機口を設けるとともに、ラウンド遊技の経過時間が所定の経過時間となった場合に当該終了契機口への入球が可能となる構成とし、さらに当該終了契機口に遊技球が入球した場合にラウンド遊技が終了する構成としてもよい。
また、ラウンド遊技の終了条件として、ラウンド遊技の開始タイミングからの可変入賞装置32への入賞個数や継続時間が設定されている構成に代えて、例えばラウンド遊技が開始されて大入賞口32aへの最初の入賞が発生してからの可変入賞装置32への入賞個数や継続時間が終了条件として設定されている構成としてもよい。
また、ラウンド遊技の終了に際して大入賞口32aが閉鎖される構成に代えて、大入賞口32aが開放された状態のまま、ラウンド遊技の遷移が発生する構成としてもよい。
(24)複数種類のラウンド数規定モードのうち少なくとも一部は、ラウンド遊技の上限回数が相違している構成としてもよい。この場合、ラウンド遊技の上限回数が相違するラウンド数規定モード間において、大入賞口32aの開閉回数や各回の開閉態様が見た目上同様となるようにしてもよい。
(25)ラウンド遊技中に大入賞口32aの開放態様が変化することとなる段階数は2段階に限定されることはなく、3段階以上であってもよい。また、ラウンド遊技中に大入賞口32aの開放が複数回行われずに、1回のラウンド遊技において常に大入賞口32aの開放が1回のみ行われる構成としてもよい。
また、可変入賞装置32は、遊技球の入賞が不可である閉鎖状態と、遊技球の入賞が可能である開放状態とに切り換え可能な構成に代えて、遊技球の入賞は可能であるが遊技領域を流下する遊技球の入賞確率が極端に低い状態と、当該状態に比べて遊技球の入賞確率が飛躍的に高い状態とに切り換え可能な構成としてもよい。また、可変入賞装置32は、遊技球の入賞は可能であって第1の確率で遊技球の入賞の発生が期待される状態と、当該状態よりも遊技球の入賞の発生が期待される確率が高い第2の確率で遊技球の入賞の発生が期待される状態とに切り換え可能な構成としてもよい。
また、上記各状態の切り換えが、開閉扉32bの動作を通じて行われるのではなく、可変入賞装置32自身が変位することを通じて行われる構成としてもよい。
(26)大入賞口32aの各開閉において同一の開放態様が実行されるが、大入賞口32aの開閉回数が相違する複数種類の開閉実行モードが設定されている構成としてもよい。例えば、開閉実行モードの実行後における遊技状態の設定態様が相互に相違する第1遊技結果及び第2遊技結果となった場合、上記複数種類の開閉実行モードのいずれもが選択される可能性があるが、第1遊技結果の場合と第2遊技結果の場合とで、上記開閉回数が特定の開閉回数となる開閉実行モードが選択される確率が相違する構成としてもよい。この場合、大入賞口32aの各回の開放態様として短時間態様が選択される構成としてもよい。当該構成によれば、開閉実行モード中に遊技者に付与される特典の内容を同一、略同一又は同様となるようにしながら、開閉実行モードの制御態様を通じて、その後の内容を遊技者に予測させることが可能となる。
(27)パターンAの開閉実行モードに移行した場合における条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力の遅延時間は、上記実施形態のものに限定されない。
(27−1)例えば大入賞口32aの開閉動作が共通する共通区間の途中のタイミングまでの時間として上記遅延時間が設定されている構成としてもよい。より具体的には、共通区間において大入賞口32aの最後の開放回における途中のタイミング又は当該最後の開放回と直前の開放回との間の待機時間における途中のタイミングまでの時間として上記遅延時間が設定されている構成としてもよい。
また、当該構成において、共通演出は、遅延時間が経過する前に終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した場合に終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した後であって共通区間が終了するタイミングまでに終了する構成としてもよく、共通区間が終了するタイミングで終了する構成としてもよく、共通区間が終了した後に終了する構成としてもよい。但し、大入賞口32aの共通区間、図柄表示装置41の共通演出及びデータカウンタDCのうち、遊技者が最も注目し易いのが図柄表示装置41であることに鑑みれば、共通演出が終了した後に又はその終了タイミングで条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。
(27−2)大入賞口32aの開閉動作が共通する共通区間よりも後のタイミングまでの時間として上記遅延時間が設定されている構成としてもよい。但し、パターンAの開閉実行モードが終了した後に高頻度サポートモードによる遊技状態が開始されるまでに信号出力を開始できるようにするためには、共通区間において大入賞口32aの最後の開放回が終了してからエンディング用の待機時間が経過するまでに、より具体的にはエンディング用の待機時間中に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。
また、当該構成において、共通演出は、共通区間が終了するまでに終了する構成としてもよく、共通区間が終了するタイミングで終了する構成としてもよく、共通区間が終了してから遅延時間が経過するまでに終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した場合に終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した後に終了する構成としてもよい。但し、大入賞口32aの共通区間、図柄表示装置41の共通演出及びデータカウンタDCのうち、遊技者が最も注目し易いのが図柄表示装置41であり、その次に注目し易いのが大入賞口32aであることに鑑みれば、共通演出と同時に共通区間が終了し又は共通演出が終了した後に共通区間が終了し、さらにその後に条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。
(28)パターンBの開閉実行モードに移行した場合における条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力の遅延時間は、上記実施形態のものに限定されない。
(28−1)例えば、大入賞口32aの開閉動作が共通する共通区間の途中のタイミングまでの時間として上記遅延時間が設定されている構成としてもよい。より具体的には、共通区間において大入賞口32aの最後の開放回における途中のタイミング又は当該最後の開放回と直前の開放回との間の待機時間における途中のタイミングまでの時間として上記遅延時間が設定されている構成としてもよい。
また、当該構成において、共通演出は、遅延時間が経過する前に終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した場合に終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した後であって共通区間が終了するタイミングまでに終了する構成としてもよく、共通区間が終了するタイミングで終了する構成としてもよく、共通区間が終了した後に終了する構成としてもよい。但し、大入賞口32aの共通区間、図柄表示装置41の共通演出及びデータカウンタDCのうち、遊技者が最も注目し易いのが図柄表示装置41であることに鑑みれば、共通演出が終了した後に又はその終了タイミングで条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。
(28−2)大入賞口32aの開閉動作が共通する共通区間よりも後のタイミングまでの時間として上記遅延時間が設定されている構成としてもよい。例えば、長時間態様による大入賞口32aの開放が開始された後に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成としてもよい。但し、長時間態様に大入賞口32aの開放を良好に管理するためには長時間態様による大入賞口32aの開放が開始されるまでに信号出力が開始される構成とすることが好ましい。また、長時間態様による大入賞口32aの開放が開始されるまでに信号出力を開始できるようにするためには、共通区間において大入賞口32aの最後の開放回が終了してから長時間態様による大入賞口32aの開放が開始されるまでに、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。
より具体的には、短時間態様による大入賞口32aの開放の最後の開放回が終了したタイミング以後であって、長時間態様による大入賞口32aの開放が開始するタイミング以前に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とするとよい。特に、パターンBの開閉実行モードにおいてその開始タイミングから実行される短時間態様による大入賞口32aの開放回数が、パターンAの開閉実行モードと同一である構成においては、共通区間が終了してから長時間態様による大入賞口32aの開放が開始されるまでの待機時間中に、条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。ちなみに、パターンBの開閉実行モードにおいてその開始タイミングから実行される短時間態様による大入賞口32aの開放回数が、パターンAの開閉実行モードと同一である構成を、上記実施形態のような遅延時間が設定されている構成に対して適用してもよく、上記(27−1),(27−2)又は(28−1)の構成に対して適用してもよい。
また、当該構成において、共通演出は、共通区間が終了するまでに終了する構成としてもよく、共通区間が終了するタイミングで終了する構成としてもよく、共通区間が終了してから遅延時間が経過するまでに終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した場合に終了する構成としてもよく、遅延時間が経過した後に終了する構成としてもよい。但し、大入賞口32aの共通区間、図柄表示装置41の共通演出及びデータカウンタDCのうち、遊技者が最も注目し易いのが図柄表示装置41であり、その次に注目し易いのが大入賞口32aであることに鑑みれば、共通演出と同時に共通区間が終了し又は共通演出が終了した後に共通区間が終了し、さらにその後に条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成とすることが好ましい。
(29)上記実施形態のようにパターンAの開閉実行モード及びパターンBの開閉実行モードにおいて共通区間が終了したタイミングで条件付き大当たり用の外部端子81cに対する主制御装置71からの信号出力が開始される構成において、共通演出が当該タイミングよりも前に終了する構成としてもよく、共通演出が当該タイミングよりも後に終了する構成としてもよい。但し、大入賞口32aの共通区間、図柄表示装置41の共通演出及びデータカウンタDCのうち、遊技者が最も注目し易いのが図柄表示装置41であることに鑑みれば、共通演出が上記タイミングと同一のタイミング又はそれよりも前のタイミングで終了する構成とすることが好ましい。
(30)条件付き大当たり用の外部端子81cに対する信号出力の遅延の対象となる複数種類の開閉実行モード間において、信号出力の遅延時間が相違している構成としてもよい。例えば、パターンBの開閉実行モードのように、共通区間の後に長時間態様による大入賞口32aの開放が行われる開閉実行モードの方が、明示高確大当たり結果Aを契機としたパターンAの開閉実行モードのように、共通区間の後に高頻度サポートモードとなる開閉実行モードよりも、短時間態様による大入賞口32aの開閉が行われる区間が短い構成が考えられる。この場合、前者の開閉実行モードでは長時間態様による大入賞口32aの開放が行われるよりも前のタイミングで外部出力を行うことが好ましいのに対して、後者の開閉実行モードでは例えば特別外れ結果を契機とした開閉実行モードとの間での動作態様の共通化を図るために開閉実行モードのエンディングが開始されるまで外部出力を遅延させることが好ましい場合がある。このような場合には、前者の開閉実行モード用に第1遅延時間を用意しておき、後者の開閉実行モード用に第2遅延時間を用意しておくことが好ましい。
なお、遅延時間は2種類設定されている構成に限定されることはなく、3種類又は4種類以上設定されている構成としてもよい。また、外部出力の遅延対象となる開閉実行モードの種類に対して1対1で対応させて遅延時間が設定されている構成としてもよく、所定の組み合わせごとに遅延時間が設定されている構成としてもよい。
(31)条件付き大当たり用の外部端子81cが、開閉実行モード中であることを示す情報だけでなく、高頻度サポートモード中であることを示す情報も出力するために用いられる端子であってもよい。例えば、パターンBの開閉実行モードの後に高頻度サポートモードとなる遊技状態の移行態様である場合には、パターンBの開閉実行モードの途中で外部出力が開始された場合に、その外部出力が開閉実行モードの終了後も継続され、さらに高頻度サポートモードの間は継続される構成としてもよい。また、例えば、パターンAの開閉実行モードの後に高頻度サポートモードとなる遊技状態の移行態様である場合には、パターンAの開閉実行モードの途中で外部出力が開始された場合に、その外部出力が開閉実行モードの終了後も継続され、さらに高頻度サポートモードの間は継続される構成としてもよい。
(32)低確大当たり結果Aや非明示高確大当たり結果Aでは、それら遊技結果となった際のサポートモードの種類に関係なく外部出力が行われない構成としてもよい。つまり、特定遊技状態の実行を挟んで、特定の要因の有利度合いを不利から有利に移行させることがない遊技結果の場合、又は所定の特典の付与の期待度が低い態様で進行する特定遊技状態の実行を挟んで、特定の要因の有利度合いを不利から有利に移行させることができない遊技結果の場合、外部出力が行われない構成としてもよい。本構成においては、高頻度サポートモードで特別外れ結果、低確大当たり結果A及び非明示高確大当たり結果Aのいずれかを契機としてパターンAの開閉実行モードが実行された場合であっても、開閉実行モード後においていずれの遊技結果を契機としたのかを遊技者に予測させることが可能となる。
(33)遊技状態の移行態様として、高確率モード中に低確大当たり結果となった場合には開閉実行モード後に高頻度サポートモードとなるが、低確率モード中に低確大当たり結果となった場合には開閉実行モード後に低頻度サポートモードとなる移行態様が設定されていてもよい。この場合、前者においては開閉実行モード中に外部出力が行われるが、後者においては開閉実行モード中に外部出力が行われない構成としてもよい。
(34)開閉実行モード後の遊技者の有利度合いを変動させる特定の要素又は特定手段はサポートモードである構成に限定されることはなく、当否抽選モードである構成としてもよい。
また、開閉実行モード後に特別入賞装置への入賞が可能となる又は入賞が発生し易くなり、当該特別入賞装置への入賞が発生したことに基づいて当否抽選を介することなく遊技者にとって有利な開閉実行モードへ移行する構成に対して、外部出力を選択的に行う構成を適用してもよい。例えば、開閉実行モード後に特別入賞装置への入賞が可能となる又は入賞が発生し易くなる第1モードと、開閉実行モード後に特別入賞装置への入賞が不可となる又は入賞が発生しにくい第2モードとが設定されている構成において、開閉実行モード後に第1モードとなる場合には当該開閉実行モード中に外部出力が行われるが、開閉実行モード後に第2モードとなる場合には移行の契機が大当たり結果であったとしても当該開閉実行モード中に外部出力が行われない構成としてもよい。
なお、上記特別入賞装置に、特別入賞装置に入賞した遊技球が通過可能であるとともに通過したことに基づいて当否抽選を介することなく開閉実行モードへの移行が発生する有利口と、特別入賞装置に入賞した遊技球が通過可能であるとともに通過したとしても開閉実行モードへの移行を発生させない不利口と、特別入賞装置に入賞した遊技球を有利口又は不利口のいずれかに振り分ける振分通路又は振分装置と、を備え、パチンコ機10前方から上記遊技球の振分態様が視認可能である構成としてもよい。
(35)所定の特典の付与の期待度が相対的に高い態様が、長時間態様による大入賞口32aの開放であり、所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様が、短時間態様による大入賞口32aの開放である構成に限定されることはなく、任意である。
例えば、大入賞口32aへの入賞が発生した場合の賞球個数が相対的に多い(例えば、10個〜15個)多払出態様と、大入賞口32aへの入賞が発生した場合の賞球個数が相対的に少ない(例えば、1個又は2個)少払出態様と、が設定されている構成としてもよい。この場合、例えばパターンBの開閉実行モードでは少払出態様の区間が経過した後に多払出態様の区間に移行する構成とするとともに、少払出態様の区間が開始された後であって多払出態様の区間が終了するまで又は多払出態様の区間が開始されるまでに外部出力が行われる構成としてもよい。
また、例えば、入賞が発生した場合の賞球個数が上記のように相違する複数の可変入賞装置を設け、少払出態様に対応した可変入賞装置を開放対象として選択することでパターンAの開閉実行モードを行う構成としてもよく、少払出態様に対応した可変入賞装置から多払出態様に対応した可変入賞装置に開放対象を変更することでパターンBの開閉実行モードを行う構成としてもよい。
(36)上記実施形態では、開閉実行モード中であることをホールコンピュータHCに認識させるために、所定の条件を満たした開閉実行モード中に条件付き大当たり用の外部端子81cに対して主制御装置71から信号出力が行われる構成としたが、これに限定されることはなく、基本的に条件付き大当たり用の外部端子81cに対して主制御装置71から信号出力が行われており、所定の条件を満たした開閉実行モード中に上記信号出力が停止される構成としてもよい。当該構成であっても、ホールコンピュータHCにおいて開閉実行モード中であることを認識することが可能となる。なお、かかる信号出力の構成を、サポートモード系の信号出力に対して適用してもよい。
(37)パターンDの開閉実行モードにおいて外部出力が開始されるタイミングは上記実施形態におけるものに限定されることはなく、例えば、オープニング用の待機時間が所定時間経過した場合に外部出力が開始される構成としてもよく、オープニング用の待機時間が経過した場合に外部出力が開始される構成としてもよく、最初の大入賞口32aの開放が開始された場合に外部出力が開始される構成としてもよい。また、かかる外部出力の開始タイミングを、パターンA〜パターンCの開閉実行モードにおける大当たり用の外部端子81aからの外部出力の開始タイミング又は開閉実行モード用の外部端子81bからの外部出力の開始タイミングに対して適用してもよい。
(38)条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を遅延させるための具体的な構成として、開閉実行モードの開始時からの遅延時間を計測する構成に代えて、例えば、開閉実行モード中に基準回数目の大入賞口32aの開放が開始されたか、開放中であるか又は終了したかといった条件の成立を判定して、当該条件が成立している場合に、条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を開始する構成としてもよい。この場合であっても、条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を遅延させることが可能となる。
例えば、パターンBの開閉実行モードにおいて共通区間に含まれる最後の短時間態様による開放回が終了したか否かを判定して、終了している場合に条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を開始させる構成としてもよく、これに代えて、最初の長時間態様による開放回が開始される直前のタイミングであるか否かを判定して、当該タイミングである場合に条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を開始させる構成としてもよい。
また、例えば終了後に電動役物34aのサポートモードが高頻度サポートモードとなるパターンAの開閉実行モードにおいてエンディング用の待機時間の計測が開始されるタイミングであるか、エンディング用の待機時間中であるか又はエンディング用の待機時間の計測が終了するタイミングであるかを判定して、当該タイミングである場合に条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた外部出力を開始させる構成としてもよい。
(39)開閉実行モードへの移行が行われる場合の当否抽選モードやサポートモードに応じて選択される開閉実行モードの種類が相違する構成としてもよく、上作動口33と下作動口34とで入賞の発生に対して区別して保留情報が取得されるとともに当該保留情報の取得の契機となった条件の相違により選択される開閉実行モードの種類が相違する構成としてもよい。かかる構成において、第1の状況で開閉実行モードに移行する場合と、第2の状況で開閉実行モードに移行する場合とで、共通区間が継続する時間が相違する構成としてもよい。この場合、主制御装置71のMPU92にて第1の状況及び第2の状況のいずれであるかを判定し、それぞれに対応した遅延時間が経過したタイミングで条件付き大当たり用の外部端子81cを通じた信号出力を開始する構成とするとよい。
(40)大当たり種別カウンタC2の数値情報では、低確大当たり結果、非明示高確大当たり結果、明示高確大当たり結果及び最有利大当たり結果といった開閉実行モードの実行後における遊技状態を規定するための種別の抽選が行われ、開閉実行モードの選択を行うカウンタは別に設けられている構成としてもよい。この場合、当該カウンタとそのカウンタの数値情報に応じた開閉実行モードのパターンとを対応付けたテーブルにおいて、開閉実行モードの開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでの大入賞口32aの開放態様が特定の態様となる確率が、その後に実行される内容に応じて相違するように規定されている構成としてもよい。
また、大当たり種別カウンタC2を不具備とし、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を用いて、全ての遊技結果の振分が行われる構成としてもよい。
また、大当たり乱数カウンタC1を用いて特別外れ結果の発生の有無を抽選する構成に代えて、特別外れ結果専用のカウンタを別途設けて、当該カウンタを用いた特別外れ結果の発生の有無を決定する構成としてもよい。また、大入賞口32aの開閉回数を相違させて、特別外れ結果が複数種類設定されている構成としてもよい。但し、この場合であっても、各特別外れ結果に対応した開閉実行モードでは、上記実施形態などにおける短時間態様による大入賞口32aの開放が行われるようにすることで、実質的に大入賞口32aへの入賞が発生しない構成とすることが好ましい。
また、上記実施形態では低確率モードに比べて高確率モードでは、特別外れ結果となる確率が低い構成としたが、これに代えて、両モードにおいて特別外れ結果となる確率が同一又は略同一である構成としてもよく、高確率モードの方が特別外れ結果となる確率が高い構成としてもよく、高確率モードでは特別外れ結果が発生しない構成としてもよい。
(41)上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とが区別して記憶されるとともに、下作動口34への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に上作動口33への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよい。
また、上記構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、上作動口33に対応した第1作動口と、下作動口34に対応した第2作動口とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射ハンドル55の操作態様に応じて、第1作動口への入賞のみ又は第2作動口への入賞のみを狙えるように、両作動口を離間して配置する構成としてもよい。
また、上記構成において、メイン表示部43に、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第1表示領域と、下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第2表示領域とを設けてもよい。この場合、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第1表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。また、下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第2表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。
(42)上作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合と、下作動口34への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合とで、遊技者が得られる利益が異なる構成としてもよい。例えば、上記第1の実施形態については、上作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となる場合には上記実施形態のような遊技結果の振分が行われるが、下作動口34への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となり大当たり当選となった場合には最有利大当たり結果又は低確大当たり結果Cのいずれかに振り分けられる構成としてもよい。
また、作動口を複数設ける構成においては、作動口の数は2個に限定されることはなく、3個以上であってもよい。また、作動口が1個のみ設けられた構成としてもよい。
(43)図柄表示装置41や専用の表示器において、所定の開閉実行モードの実行回数、遊技回の実行回数及び高頻度サポートモード中であることが報知される構成としてもよい。この場合、上記実施形態における外部出力に係る構成に代えて又は加えて、開閉実行モードへの移行が発生する場合においてサブ側の制御装置(上記実施形態では音声発光制御装置72)や専用の表示器への信号出力タイミングが遅延される構成や、所定の状況では開閉実行モードへ移行したとしても信号出力が行われない構成を適用してもよい。また、上記実施形態における大当たり用の外部端子81aへの外部出力の態様と同様の態様で上記信号出力が行われる第1出力モードと、上記実施形態における開閉実行モード用の外部端子81bへの外部出力の態様と同様の態様で上記信号出力が行われる第2出力モードと、上記実施形態における条件付き大当たり用の外部端子81cへの外部出力の態様と同様の態様で上記信号出力が行われる第3出力モードとが主制御装置71のプログラム上、予め記憶されており、所定の手動操作部の操作を通じて、遊技ホールの管理者などが上記各出力モードのいずれかを選択できる構成としてもよい。
また、主制御装置71や他の制御装置からの信号出力に応じて、所定の態様での開閉実行モードの継続時間や高頻度サポートモードの継続時間を記憶するための記憶用装置が搭載された構成に対して、上記のような構成を適用してもよい。当該記憶用装置は、遊技球の出球に応じた釘調整を行う場合に使用されるものと考えられ、当該釘調整用の管理を行う上で好適な信号出力を行うことが可能となる。
(44)主制御装置71から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置72により表示制御装置111が制御される構成に代えて、主制御装置71から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置111が音声発光制御装置72を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置72と表示制御装置111とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置71に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置71に集約されていてもよい。また、主制御装置71から音声発光制御装置72に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置72から表示制御装置111に出力されるコマンドの構成も任意である。
(45)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置41に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(46)上記実施形態では、主制御装置71において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置71において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の表示態様、表示継続時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置71では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動用コマンドを送信し、その後に当否判定、表示継続時間の決定及び種別判定を行った場合に、時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。
(47)上記実施形態では、メイン表示部43において各遊技結果に対応した停止結果が表示される構成としたが、これに代えて、メイン表示部43を不具備としてもよく、いずれの遊技結果であってもメイン表示部43において共通の停止結果が表示される構成としてもよく、メイン表示部43において停止結果がランダムに表示されることで、結果的にメイン表示部43の表示からはいずれの遊技結果であるかを識別できない構成としてもよい。
(48)表示画面Gにおいて、遊技回用の演出を行うために変動表示される図柄(具体的には、図柄列Z1〜Z3上をスクロール表示される図柄)とは別に、遊技結果を明示するための図柄(絵柄)が表示される構成としてもよい。例えば、表示画面Gにおいて、上記演出用の図柄が表示される領域に比べて狭い領域及び縁側の領域の少なくとも一方に該当する明示用領域を表示し、この明示用領域にて遊技回の終了に際して遊技結果に対応した表示がなされる構成としてもよい。この場合、当該表示が、一の区画部又は複数の区画部における点灯色のパターンによって行われる構成としてもよく、識別しづらい文字や模様のパターンによって行われる構成としてもよい。
また、当該表示を、その表示内容が各遊技結果間で類似していることで、表示内容と遊技結果との対応関係を熟知している者以外は認識しづらいものとしてもよい。この場合、遊技者には当該表示を通じて遊技結果を把握しづらくさせながら、遊技ホールの管理者等は当該表示を通じて遊技結果を把握可能とすることができる。また、上記明示用領域では、遊技回の継続中は変動表示又は切り換え表示が行われる構成としてもよく、遊技回の途中では表示が行われないが、遊技回が終了する場合に停止結果が表示される構成としてもよい。
(49)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、上記実施形態の特徴的な構成を適用できる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、可変入賞装置を利用した開閉実行モード中の遊技の内容が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態と同様の構成については同一の番号を付すとともに、基本的にその説明を省略する。
図36(a)は本実施形態における遊技盤231の正面図であり、図36(b)は遊技盤231に設けられた第1可変入賞装置236を説明するための縦断面図であり、図36(c)は遊技盤231に設けられた第2可変入賞装置237を説明するための縦断面図である。
遊技盤231の表面には、内レール部232と外レール部233とが取り付けられており、これら内レール部232及び外レール部233によって区画されるようにして遊技領域が形成されている。また、これら内レール部232及び外レール部233により遊技領域への遊技球の誘導レール234が構成され、遊技者が発射ハンドル55を回転操作したことにより遊技球発射機構から発射された遊技球は上記誘導レール234によって遊技領域の上部に案内される。
誘導レール234は、その出口部分が遊技領域の一方の側部において遊技領域の上部中央を向くようにして形成されている。そのため、遊技者による発射ハンドル55の回転操作量が大きくなるにしたがって、遊技領域の上部における遊技球の到達位置は、誘導レール234の出口部分が形成された側部の側からその反対側の側部の側へとシフトしていく。なお、誘導レール234の出口部分は、遊技領域の左側の側部に設けられている。
遊技盤231において遊技領域として区画される範囲には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口235,第1可変入賞装置236,第2可変入賞装置237,上作動口(第1始動入球部)238,下作動口(第2始動入球部)239,スルーゲート241、可変表示ユニット242、メイン表示部243及び役物用表示部244等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口235、第1可変入賞装置236、第2可変入賞装置237、上作動口238及び下作動口239への入球が発生すると、それが遊技盤231の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口238への入球が発生した場合及び下作動口239への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口235への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、第1可変入賞装置236への入球が発生した場合及び第2可変入賞装置237への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口238に係る賞球個数よりも下作動口239に係る賞球個数が多いといったように、両作動口238,239の賞球個数が相違していてもよい。また、例えば第1可変入賞装置236に係る賞球個数よりも第2可変入賞装置237に係る賞球個数が多い、又は第2可変入賞装置237に係る賞球個数よりも第1可変入賞装置236に係る賞球個数が多いといったように、両可変入賞装置236,237の賞球個数が相違していてもよい。
その他に、遊技盤231の最下部にはアウト口245が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口245を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤231には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘246が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
上作動口238及び下作動口239は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤231に設置されている。上作動口238及び下作動口239は共に上向きに開放されている。また、上作動口238が上方となるようにして両作動口238,239は鉛直方向に並んでいる。下作動口239には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物239aが設けられている。
電動役物239aは遊技盤231の背面側に搭載された電動役物駆動部239bに連結されており、当該電動役物駆動部239bにより駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物239aの閉鎖状態では遊技球が下作動口239に入賞できず、電動役物239aが開放状態となることで下作動口239への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口239への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物239aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物239aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口239自身の変位により行われる構成としてもよい。
メイン表示部243及び役物用表示部244は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材247に設けられている。装飾部材247は、遊技盤231の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材247の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル57と対向しており、さらに窓パネル57との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材247の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材247の前面から露出するようにしてメイン表示部243及び役物用表示部244が設けられている。つまり、メイン表示部243及び役物用表示部244は、前扉枠14の窓パネル57を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部243,244の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
メイン表示部243には、上作動口238への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1結果表示部243aと、下作動口239への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2結果表示部243bとが設定されている。なお、メイン表示部243に上記各結果表示部243a,243bの他に、ラウンド遊技に対応した開閉実行モードとなった場合(又は開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数を明示するためのラウンド表示部が設けられていてもよい。
第1結果表示部243aでは、上作動口238への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口238への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。上作動口238への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第1結果表示部243aにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部243bでは、下作動口239への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口239への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。下作動口239への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果であった場合には、第2結果表示部243bにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部243は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部243にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部244では、スルーゲート241への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート241への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート241への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部244にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口239に設けられた電動役物239aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット242には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置251が設けられている。また、可変表示ユニット242には、図柄表示装置251を囲むようにしてセンターフレーム252が配設されている。このセンターフレーム252は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置251の表示画面Gの前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面Gの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置251は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置251は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった他の表示装置であってもよい。
図柄表示装置251では、上作動口238又は下作動口239への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部243の第1結果表示部243aにおいて変動表示が行われる場合及びメイン表示部243の第2結果表示部243bにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置251において変動表示が行われる。図柄表示装置251における表示内容については、上記第1の実施形態と同様である。
センターフレーム252の前面側における左下側の領域には、第1結果表示部243a及び図柄表示装置251に対応した第1保留ランプ部253が設けられている。遊技球が上作動口238に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部253の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム252の前面側における右下側には、第2結果表示部243b及び図柄表示装置251に対応した第2保留ランプ部254が設けられている。遊技球が下作動口239に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部254の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム252の上部には、役物用表示部244に対応した第3保留ランプ部255が設けられている。遊技球がスルーゲート241を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部255の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部253〜255が図柄表示装置251の一部で表示される構成等であってもよい。
可変表示ユニット242よりも下方(すなわち、図柄表示装置251の表示画面Gよりも下方)に設けられた第1可変入賞装置236は、図36(b)に示すように、遊技盤231の背面側へと通じる第1大入賞口236aを備えているとともに、当該第1大入賞口236aを開閉する第1開閉扉236bを備えている。
第1開閉扉236bは第1可変入賞装置236として一体的に設けられた第1可変入賞駆動部236cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該第1可変入賞駆動部236cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。
また、第1可変入賞装置236には、第1大入賞口236aを介して第1可変入賞装置236に入賞した遊技球が必ず通過する位置に入賞用通過部236dが形成されており、さらに当該入賞用通過部236dの位置に検知部が存在するようにして可変入賞検知センサ236eが設けられている。当該可変入賞検知センサ236eによって第1可変入賞装置236に入賞した遊技球が個別に検知される。なお、可変入賞検知センサ236eとしては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
可変表示ユニット242よりも上方(すなわち、図柄表示装置251の表示画面Gよりも上方)に設けられた第2可変入賞装置237は、図36(c)に示すように、遊技盤231の背面側へと通じる第2大入賞口237aを備えているとともに、当該第2大入賞口237aを開閉する第2開閉扉237bを備えている。
第2開閉扉237bは第2可変入賞装置237として一体的に設けられた第2可変入賞駆動部237cに連結されており(連結箇所については図示略)、当該第2可変入賞駆動部237cにより駆動されて、閉鎖状態及び開放状態のいずれかに配置される。具体的には、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モードへの移行に当選した場合に遊技球が入賞可能な開放状態に切り換えられるようになっている。
また、第2可変入賞装置237には、第2大入賞口237aを介して第2可変入賞装置237に入賞した遊技球が必ず通過する位置に継続用通過部237dが形成されており、さらに当該継続用通過部237dの位置に検知部が存在するようにして継続入賞検知センサ237eが設けられている。当該継続入賞検知センサ237eによって第2可変入賞装置237に入賞した遊技球が個別に検知される。なお、継続入賞検知センサ237eとしては、磁気検知センサが用いられているが、遊技球の入賞を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
ここで、第1可変入賞装置236及び第2可変入賞装置237の遊技領域内における位置について説明する。
可変表示ユニット242は、その上下左右において遊技球の流下領域が確保されるように、遊技領域の中央側に配置されている。つまり、遊技領域には、遊技球の流下領域として、可変表示ユニット242の上方の流下領域AR1、可変表示ユニット242の下方の流下領域AR2、可変表示ユニット242の左方の流下領域AR3及び可変表示ユニット242の右方の流下領域AR4が存在する。なお、可変表示ユニット242の一部を構成するセンターフレーム252は、その上部から左右両側に亘る部分を構成する屋根ユニット256がパチンコ機10前方に延出しているため、センターフレーム252の下部に設けられたステージ257に導入される遊技球を除いて、遊技領域を流下する遊技球が可変表示ユニット242を横断又は縦断することはない。
第1可変入賞装置236は、上記のとおり可変表示ユニット242よりも下方に設けられており、この位置は下方の流下領域AR2に該当する。ここで、上記各流下領域AR1〜AR4には、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって分散させるための分散部材が設けられているとともに、遊技球の流下方向を当該遊技球との衝突によって所定の方向に誘導するための誘導部材が設けられている。分散部材には釘246が含まれ、誘導部材には上記屋根ユニット256が含まれるとともに遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材247が含まれる。そして、上記分散部材及び上記誘導部材は、遊技球発射機構から発射された遊技球が遊技領域の上部におけるいずれの位置に到達したとしても第1可変入賞装置236に向けて流下することが可能なように設けられている。
第2可変入賞装置237は、上記のとおり可変表示ユニット242よりも上方に設けられており、この位置は上方の流下領域AR1に該当する。但し、この位置は上方の流下領域AR1において横方向の中央寄りの位置となっている。したがって、遊技球発射機構51から発射され上方の流下領域AR1において横方向の中央寄りから流下し始めた遊技球は第2可変入賞装置237に向けて流下することが可能であるが、遊技球発射機構51から発射され上方の流下領域AR1において横方向の端部側から流下し始めた遊技球は第2可変入賞装置237に向けて流下することが不可となる。
上記のように第1可変入賞装置236への入賞は、上方の流下領域AR1におけるいずれの位置から遊技球が流下し始めたとしても発生し得るのに対して、第2可変入賞装置237への入賞は、上方の流下領域AR1において横方向の中央寄りの位置から遊技球が流下し始めた場合に発生し得る。つまり、上方の流下領域AR1において第1可変入賞装置236に向けた流下を可能とする到達位置の範囲の方が、第2可変入賞装置237に向けた流下を可能とする到達位置の範囲よりも広く設定されている。
但し、下方の流下領域AR2において第1可変入賞装置236よりも上方の位置には、上作動口238及び下作動口239が設けられている。したがって、第1可変入賞装置236への入賞を期待して遊技球の発射操作を行っている状況であっても、その遊技球が上作動口238又は下作動口239に入賞した場合には第1可変入賞装置236に到達することはない。特に、下作動口239の電動役物239aが開放状態である場合には、下方の流下領域AR2に到達した遊技球は下作動口239に入賞する確率が高く、第1可変入賞装置236に入賞する確率は低くなる。一方、上方の流下領域AR1には第2可変入賞装置237以外に入賞部が設けられておらず、上方の流下領域AR1において横方向の中央寄りの位置に到達した遊技球は第2可変入賞装置237に入賞し易い。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について図37のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91と、電源を監視する停電監視基板95と、を具備している。なお、主制御装置71において主制御基板91などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、当該MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM93と、そのROM93内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM94と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置71に設けられた停電監視基板95及び払出制御装置78が接続されている。この場合に、停電監視基板95には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置79が接続されており、MPU92には停電監視基板95を介して電力が供給される。
また、MPU92の入力側には、各種センサが接続されている。各種センサには、第1可変入賞装置236に設けられた可変入賞検知センサ236eと、第2可変入賞装置237に設けられた継続入賞検知センサ237eと、その他入賞検知センサ96a〜96dとが含まれている。また、その他入賞検知センサ96a〜96dには、一般入賞口235、上作動口238、下作動口239及びスルーゲート241といった入賞対応入球部に対して1対1で対応させて設けられた検知センサが含まれている。MPU92では、これら入賞検知センサ236e,237e,96a〜96dの検知結果に基づいて、各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU92では、上作動口238又は下作動口239への入賞に基づいて、各種抽選が実行される。
MPU92の出力側には、停電監視基板95、払出制御装置78及び音声発光制御装置72が接続されている。払出制御装置78には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
音声発光制御装置72には、変動用コマンド、種別コマンド及びオープニングコマンドなどの各種コマンドが出力される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。ちなみに、音声発光制御装置72は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して主制御装置71と電気的に接続されている。
また、MPU92の出力側には、第1可変入賞装置236の第1開閉扉236bを開閉動作させる第1可変入賞駆動部236cと、第2可変入賞装置237の第2開閉扉237bを開閉動作させる第2可変入賞駆動部237cと、下作動口239の電動役物239aを開閉動作させる電動役物駆動部239bと、メイン表示部243と、役物用表示部244とが接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては第1大入賞口236aや第2大入賞口237aが開閉されるように、MPU92にて第1可変入賞駆動部236cや第2可変入賞駆動部237cの駆動制御が実行される。また、電動役物239aの開放状態当選となった場合には、電動役物239aが開閉されるように、MPU92にて電動役物駆動部239bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU92においてメイン表示部243の表示制御が実行される。また、電動役物239aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において役物用表示部244の表示制御が実行される。
停電監視基板95は、主制御基板91と電源及び発射制御装置79とを中継し、また電源及び発射制御装置79から出力される直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置78は、主制御装置71から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置77により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置79は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板91や払出制御装置78等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。ちなみに、電源及び発射制御装置79にはバックアップ用コンデンサなどの電断時用電源部が設けられており、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合であっても当該電断時用電源部から主制御装置71のRAM94に記憶保持用の電力が供給される。
また、電源及び発射制御装置79は遊技球発射機構51の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構51は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。この場合、遊技球発射機構51は、遊技盤231の誘導レール234に向けて延びる発射レールと、上皿61aに貯留されている遊技球を発射レール上に供給する球送り装置と、発射レール上に供給された遊技球を誘導レール234に向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイドと、を備えており、当該ソレノイドに対して電源及び発射制御装置79から駆動信号が供給されることで遊技球が発射される。
音声発光制御装置72は、MPU102が搭載された音声発光制御基板101を備えている。MPU102には、当該MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM103と、そのROM103内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM104と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU102では、主制御装置71から受信したコマンドに基づき、各種ランプ部58,253〜255やスピーカ部59を駆動制御する。また、これらコマンドを解析した結果のコマンドを表示制御装置111に送信する。ちなみに、音声発光制御装置72は、信号線の両端にコネクタが設けられたコネクタユニット(接続ユニット)を介して表示制御装置111と電気的に接続されている。
表示制御装置111は、プログラムROM114及びワークRAM115が複合的にチップ化された素子であるMPU113と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)116と、キャラクタROM117と、ビデオRAM118とがそれぞれ搭載された表示制御基板112を備えている。
MPU113は、音声発光制御装置72から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP116の制御(具体的にはVDP116に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM114は、MPU113により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。ワークRAM115は、MPU113による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリであり、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
VDP116は、図柄表示装置251に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP116はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP116は、MPU113、ビデオRAM118等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM118に記憶させる画像データを、キャラクタROM117から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置251に表示させる。
キャラクタROM117は図柄表示装置251に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM117には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
ビデオRAM118は、図柄表示装置251に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM118の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置251の表示内容が変更される。
<主制御装置71のMPU92にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主制御装置71のMPU92にて各種抽選を行うための電気的な構成について図38を用いて説明する。
MPU92は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部243の表示の設定、図柄表示装置251の図柄表示の設定、役物用表示部244の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図38に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置251が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部243の第1結果表示部243a及び第2結果表示部243b並びに図柄表示装置251における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口239の電動役物239aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。なお、上記各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM94の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファに適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファにおいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した各数値情報は、上作動口238又は下作動口239への入賞が発生した場合に、RAM94に取得情報記憶手段として設けられた保留球格納エリア94aに格納される。
保留球格納エリア94aは、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEとを備えている。
第1取得情報記憶手段として設けられた第1結果表示部用保留エリアRaは、第1エリアRa1〜第4エリアRa4の4つの記憶エリアを備えている。各エリアRa1〜Ra4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の1組の組み合わせを格納可能な記憶容量に設定されており、上作動口238への遊技球の入賞に合わせて上記1組の組み合わせが時系列的に格納されていく。具体的には、各エリアRa1〜Ra4には、上作動口238への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRa1→第2エリアRa2→第3エリアRa3→第4エリアRa4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの記憶エリアが設けられているため、上作動口238への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、第1結果表示部用保留エリアRaには当該エリアに格納されている保留情報の数が書き込まれる保留情報数の記憶エリアが設けられている。
なお、上作動口238に係る保留情報の記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
第2取得情報記憶手段として設けられた第2結果表示部用保留エリアRbは、第1エリアRb1〜第4エリアRb4の4つの記憶エリアを備えている。各記憶エリアRb1〜Rb4は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の1組の組み合わせを格納可能な記憶容量に設定されており、下作動口239への遊技球の入賞に合わせて上記1組の組み合わせが時系列的に格納されていく。具体的には、各エリアRb1〜Rb4には、下作動口239への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1エリアRb1→第2エリアRb2→第3エリアRb3→第4エリアRb4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの記憶エリアが設けられているため、下作動口239への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、第2結果表示部用保留エリアRbには当該エリアに格納されている保留情報の数が書き込まれる保留情報数の記憶エリアが設けられている。
なお、下作動口239に係る保留情報の記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、各結果表示部243a,243bの変動表示を開始する際に、第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアである。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
先ず、電動役物開放カウンタC4について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート241に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の電役保留エリア94cに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物239aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
ここで、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に、電動役物239aによるサポートの態様が相互に異なるように複数種類のサポートモードが設定されている。詳細には、サポートモードには、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口239の電動役物239aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
次に、大当たり乱数カウンタC1について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口238又は下作動口239に入賞したタイミングでRAM94の保留球格納エリア94aに格納される。より詳しくは、上作動口238に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口239に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM93における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア93aに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図39を用いて説明する。図39に示すように、当否テーブルとしては、図39(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図39(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図39(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図39(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。
なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意であり、また低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群が、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に一部のみが含まれている構成としてもよく、含まれていない構成としてもよい。
また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、抽選結果が外れ結果となるが、本パチンコ機10においては、外れ結果として、特別外れ結果(小当たり結果)と、通常外れ結果との2種類が設定されている。特別外れ結果及び通常外れ結果はいずれも当否抽選モードやサポートモードの移行契機とはならないが、特別外れ結果が開閉実行モードへの移行契機となるのに対して、通常外れ結果は開閉実行モードへの移行契機とはならない。
次に、大当たり種別カウンタC2について説明する。大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口238又は下作動口239に入賞したタイミングでRAM94の保留球格納エリア94aに格納される。より詳しくは、上作動口238に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口239に遊技球が入賞したタイミングでRAM94の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM93における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア93bに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。振分テーブルの内容について図40を用いて説明する。図40に示すように、振分テーブルとして、図40(a)の第1振分テーブル(第1振分情報群)と、図40(b)の第2振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
第1振分テーブルは、第1結果表示部用保留エリアRaから実行エリアAEにシフトされた保留情報に対して、すなわち上作動口238への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。第1振分テーブルでは、図40(a)に示すように、遊技結果の振分先として、低確結果(低確率対応の特別遊技結果)、少ラウンド高確結果(小ラウンド対応の潜伏高確率結果)、非明示分岐対応高確結果(多ラウンド対応の潜伏高確率結果)、明示分岐対応高確結果(明示高確率結果)、最有利結果(高確率対応の特別遊技結果)が設定されている。
上記各遊技結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置236,237の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口239の電動役物239aにおけるサポートモード、という3つの条件の少なくともいずれかに差異が生じている。
これら条件のうち、(2)の抽選モードについて説明すれば、低確結果は、開閉実行モード前の抽選モードがいずれであっても、開閉実行モード後に抽選モードが低確率モードに設定される遊技結果である。当該低確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは継続される。一方、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果及び最有利結果は、開閉実行モード前の抽選モードがいずれであっても、開閉実行モード後に抽選モードが高確率モードに設定される遊技結果である。当該高確率モードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは継続される。
また、(3)のサポートモードについて説明すれば、低確結果は、開閉実行モード前のサポートモードがいずれであっても、開閉実行モード後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる遊技結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。また、少ラウンド高確結果及び非明示分岐対応高確結果は、開閉実行モード前のサポートモードをそのまま維持する遊技結果である。この場合に、開閉実行モード前のサポートモードが高頻度サポートモードであった場合には、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは維持される。また、明示分岐対応高確結果及び最有利結果は、開閉実行モード前のサポートモードがいずれであっても、開閉実行モード後にサポートモードが高頻度サポートモードとなる遊技結果である。当該高頻度サポートモードは、少なくとも当否抽選において大当たり当選となるまでは維持される。
なお、(1)の開閉実行モードの相違については後に詳細に説明する。
第1振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確結果に対応しており、「10〜14」が少ラウンド高確結果に対応しており、「15〜19」が非明示分岐対応高確結果に対応しており、「20〜24」が明示分岐対応高確結果に対応しており、「25〜29」が最有利結果に対応している。
一方、第2振分テーブルでは、図40(b)に示すように、遊技結果の振分先として、低確結果及び最有利結果のみが設定されている。そして、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確結果に対応しており、「10〜29」が最有利結果に対応している。
次に、リーチ乱数カウンタC3について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置251における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置251を備え、所定の大当たり結果となる遊技回では最終的な停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置251における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。なお、付与対応結果について具体的には、いずれかの有効ライン上に同一の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示される。
期待演出には、上記第1の実施形態と同様に、リーチ表示と、リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
次に、変動種別カウンタCSについて説明する。変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部243における表示継続時間と、図柄表示装置251における図柄の表示継続時間とをMPU92において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、メイン表示部243における変動表示の開始時及び図柄表示装置251による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
<主制御装置71にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置71内のMPU92により実行される本実施形態における処理構成を説明する。
<タイマ割込み処理>
本実施形態におけるタイマ割込み処理について、図41のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は、MPU92により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS1601では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。当該読み込み処理では、可変入賞検知センサ236e及び継続入賞検知センサ237eを含む、各種入賞検知センサ236e,237e,96a〜96dの状態を読み込み、これら各種入賞検知センサ236e,237e,96a〜96dの状態を判定して入賞検知情報を保存する処理を実行する。また、賞球の発生に対応した入賞検知センサ236e,237e,96a〜96dにおいて遊技球の入賞が検知されている場合には、払出制御装置78に対して賞球の払い出し指示を行うための賞球コマンドを設定する。例えば、第1可変入賞装置236への入賞が検知されている場合や第2可変入賞装置237への入賞が検知されている場合には、特定単位個数である15個の賞球を指示するための賞球コマンドを設定する。続くステップS1602では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。
続くステップS1603では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM94の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS1604ではスルーゲート241への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート241への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア94cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS1603にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア94cに格納する。また、音声発光制御装置72に対して、役物保留記憶数と対応する第3保留ランプ部255を点灯させるための処理を実行する。
その後、ステップS1605にて作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
上記ステップS1605の作動口用の入賞処理について、図42のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1701では、遊技球が上作動口238に入賞(始動入賞)したか否かを判定する。上作動口238に入賞している場合には、ステップS1702にて、第1結果表示部用保留エリアRaに記憶されている保留情報の数を把握し、その把握した数を第1始動保留記憶数RaNとしてセットする。その後、ステップS1705以降の処理を実行する。
一方、ステップS1701にて遊技球が上作動口238に入賞していないと判定した場合には、ステップS1703にて、遊技球が下作動口239に入賞(始動入賞)したか否かを判定する。下作動口239に入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。下作動口239に入賞している場合には、ステップS1704にて、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報の数を把握し、その把握した数を第2始動保留記憶数RbNとしてセットする。その後、ステップS1705以降の処理を実行する。
ステップS1705では、上述したステップS1702又はステップS1704にてセットした始動保留記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本入賞処理を終了する。始動保留記憶数Nが上限値未満である場合には、ステップS1706にて、対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数Nを1増加するように更新する。
続くステップS1707では、前記ステップS1603にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS1706にて更新した保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、第1始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS1603にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS1706にて更新した第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに格納する。
また、第2始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、前記ステップS1603にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS1706にて更新した第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに格納する。
ステップS1707の処理を実行した後は本入賞処理を終了する。なお、ステップS1707の処理を実行した場合には、音声発光制御装置72に対して、始動保留記憶数と対応する第1保留ランプ部253又は第2保留ランプ部254を点灯させるための処理を実行する。
<通常処理>
本実施形態のMPU92では、上記タイマ割込み処理とは別に、上記第1の実施形態と同様に通常処理が実行される。当該通常処理における処理の流れは、上記第1の実施形態における通常処理(図12)と同様となっている。但し、ステップS203の遊技回制御処理(図13)内にて実行されるデータ設定処理(ステップS304)及び変動開始処理(ステップS305)の処理構成の詳細が上記第1の実施形態と相違している。また、ステップS204における遊技状態移行処理の処理構成の詳細が上記第1の実施形態と相違している。これらの処理構成について、以下に説明する。
<データ設定処理>
図43は、本実施形態におけるデータ設定処理を示すフローチャートである。
データ設定処理では、先ずステップS1801にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合にはステップS1802〜ステップS1806の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS1807〜ステップS1811の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、保留情報の合計数が1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2結果表示部243bについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを遊技回の消化用として設定するようにした。これにより、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口239に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先して消化されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS1802にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNを1減算するように更新する。続くステップS1803では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアRa1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS1804にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアRa1〜Ra4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRa1のデータをクリアすると共に、第2エリアRa2→第1エリアRa1、第3エリアRa3→第2エリアRa2、第4エリアRa4→第3エリアRa3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS1805では、RAM94に第2結果表示部フラグがセットされている場合には、それをクリアし、セットされていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が第1結果表示部243a又は第2結果表示部243bのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS1806では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置72に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。この場合、今回のデータのシフトの対象となったエリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち上作動口238に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。当該シフト時コマンドが送信されることにより、音声発光制御装置72では、第1保留ランプ部253における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS1807にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNを1減算するように更新する。続くステップS1808では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアRb1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS1809にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアRb1〜Rb4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアRb1のデータをクリアすると共に、第2エリアRb2→第1エリアRb1、第3エリアRb3→第2エリアRb2、第4エリアRb4→第3エリアRb3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS1810では、RAM94に第2結果表示部フラグが記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS1811では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置72に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。この場合、今回のデータのシフトの対象となったエリアが、第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち下作動口239に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。当該シフト時コマンドが送信されることにより、音声発光制御装置72では、第2保留ランプ部254における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について、図44のフローチャートを参照しながら説明する。
変動開始処理では、先ずステップS1901にて、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードではない場合には、ステップS1902にて低確率モード用の当否テーブル(図39(a)参照)をROM93から読み出し、高確率モードである場合には、ステップS1903にて高確率モード用の当否テーブル(図39(b)参照)をROM93から読み出す。
その後、ステップS1904にて当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報が、ステップS1902又はステップS1903にて読み出した当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている数値情報と一致しているか否かを判定するとともに、大当たり数値情報と一致していない場合には特別外れ用の数値情報と一致しているか否かを判定する。
続くステップS1905では、ステップS1904における当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、ステップS1906に進む。
ステップS1906では、RAM94に第2結果表示部フラグがセットされているか否かを判定する。第2結果表示部フラグがセットされていない場合には、今回の変動開始処理が上作動口238に係る保留情報が遊技回の消化対象となったことに基づき実行されていることを意味するため、ステップS1907にて第1振分テーブル(図40(a)参照)をROM93から読み出す。一方、第2結果表示部フラグがセットされている場合には、今回の変動開始処理が下作動口239に係る保留情報が遊技回の消化対象となったことに基づき実行されていることを意味するため、ステップS1908にて第2振分テーブル(図40(b)参照)をROM93から読み出す。
その後、ステップS1909にて振分判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2に係る数値情報が、ステップS1907又はステップS1908にて読み出した振分テーブルにおいて大当たり結果の種類に対応させて定められている数値範囲のいずれに該当しているかを特定する。
続くステップS1910では、大当たり結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部243の第1結果表示部243a又は第2結果表示部243bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている大当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この大当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部243に停止表示される絵柄の態様の種類が、大当たり結果の種類毎に相違させて設定されており、ステップS1910では、ステップS1909にて特定した大当たり結果の種類に応じた絵柄の態様の情報をRAM94に記憶する。
続くステップS1911では、ステップS1909にて特定した大当たり結果の種類に応じたフラグをRAM94にセットする処理を実行する。具体的には、低確結果であることを特定した場合には低確結果フラグをセットし、少ラウンド高確結果であることを特定した場合には少ラウンド高確結果フラグをセットし、非明示分岐対応高確結果であることを特定した場合には非明示フラグをセットし、明示分岐対応高確結果であることを特定した場合には明示フラグをセットし、最有利結果であることを特定した場合には最有利フラグをセットする。なお、以下の説明において、各種大当たり結果であるか否かの判定は、RAM94に対応するフラグがセットされているか否かを判定することにより行われる。
一方、ステップS1905にて、大当たり当選結果ではないと判定した場合には、ステップS1912にて、ステップS1904における当否判定処理の結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS1913に進む。
ステップS1913では、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部243の第1結果表示部243a又は第2結果表示部243bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。続くステップS1914では、特別外れフラグをRAM94にセットする。
また、ステップS1912にて、特別外れ結果ではないと判定した場合には、ステップS1915にて、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部243の第1結果表示部243a又は第2結果表示部243bに最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM93に予め記憶されている通常外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報をRAM94に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、大当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報及び特別外れ結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
ステップS1911、ステップS1914及びステップS1915のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1916にて、表示継続時間(表示継続期間)の設定処理を実行する。
かかる処理では、RAM94の抽選カウンタ用バッファにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置251にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回が最有利結果又は低確結果である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、最有利結果及び低確結果のいずれでもない場合であっても、その他の大当たり結果及び特別外れ結果ではなく、さらに実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報がリーチ発生に対応した数値情報である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM93に記憶されているリーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報をRAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた表示継続時間カウンタにセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、ROM93に記憶されているリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した表示継続時間情報を取得し、その表示継続時間情報を上記表示継続時間カウンタにセットする。ちなみに、リーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得され得る表示継続時間と異なっている。
なお、リーチ非発生時における表示継続時間情報は、上作動口238に係る保留情報が遊技回の消化対象となっている場合には当該上作動口238に係る保留情報の数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されており、下作動口239に係る保留情報が遊技回の消化対象となっている場合には当該下作動口239に係る保留情報の数が多いほど、表示継続時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い表示継続時間が選択されるようにリーチ非発生用表示継続時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、保留情報の数やサポートモードに応じて表示継続時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における表示継続時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、各種大当たり結果の場合、特別外れ結果の場合、外れリーチ時の場合及びリーチ非発生の通常外れ結果の場合のそれぞれに対して個別に表示継続時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた表示継続時間の振分が行われることとなる。
ステップS1916にて、表示継続時間の設定処理を実行した後は、ステップS1917にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、表示継続時間の情報が含まれる。ここで、上記のとおりリーチ非発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間は、リーチ発生用表示継続時間テーブルを参照して取得される表示継続時間と異なっているため、変動用コマンドにリーチ発生の有無の情報が含まれていなかったとしても、サブ側の制御装置である音声発光制御装置72では表示継続時間の情報からリーチ発生の有無を特定することは可能である。この点、変動用コマンドには、リーチ発生の有無を示す情報が含まれているとも言える。なお、変動用コマンドにリーチ発生の有無を直接示す情報が含まれていてもよい。
また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、低確結果の情報、少ラウンド高確結果の情報、非明示分岐対応高確結果の情報、明示分岐対応高確結果の情報、及び最有利結果の情報が含まれる。
ステップS1917にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。これらコマンドを受信したことによる音声発光制御装置72における処理については後に説明する。
ステップS1917の処理を実行した後は、ステップS1918にて、メイン表示部243の第1結果表示部243a及び第2結果表示部243bのうち、今回の遊技回に対応した結果表示部において絵柄の変動表示を開始させる。この場合、RAM94に第2結果表示部フラグがセットされていない場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第1結果表示部243aであると特定し、第2結果表示部フラグがセットされている場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第2結果表示部243bであると特定する。その後、本変動開始処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
図45は、本実施形態における遊技状態移行処理を示すフローチャートである。
先ず、ステップS2001では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中ではない場合にはステップS2002に進み、1の遊技回のメイン表示部243における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS2003にて、今回終了した遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技結果がいずれかの大当たり結果又は特別外れ結果であるか否かを判定する。開閉実行モードへの移行に対応したものではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
開閉実行モードへの移行に対応したものである場合には、ステップS2004にて、今回の遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS2005にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた開閉カウンタSOCに「2」をセットする。開閉カウンタSOCは、第1可変入賞装置236の第1大入賞口236a及び第2可変入賞装置237の第2大入賞口237aを開閉する総回数をMPU92にて特定するためのカウンタである。
一方、特別外れ結果ではない場合、すなわちいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS2006にて、今回の遊技結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。少ラウンド高確結果である場合には、ステップS2007にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられたラウンドカウンタRCに「2」をセットし、少ラウンド高確結果以外の大当たり結果である場合には、ステップS2008にて、ラウンドカウンタRCに「15」をセットする。ラウンドカウンタRCは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数をMPU92にて特定するためのカウンタである。
つまり、本実施形態では、開閉実行モードとして、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行されるラウンド数規定モードと、ラウンド遊技が設定されておらず、第1可変入賞装置236及び第2可変入賞装置237の総開閉回数が上限回数となること又は遊技球の入賞数が上限個数となることに基づき終了される開閉数規定モードと、が設定されている。ラウンド数規定モードにはいずれかの大当たり結果となったことに基づき移行し、開閉数規定モードには特別外れ結果となったことに基づき移行する。ここで、ラウンド遊技とは、(1)予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、(2)第1大入賞口236a及び第2大入賞口237aへの遊技球の総入賞個数が予め定められた上限個数に達すること、のいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。ちなみに、本実施形態では、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口236a又は第2大入賞口237aの開閉が1回行われる。
ステップS2005、ステップS2007又はステップS2008の処理を実行した後は、ステップS2009にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられたタイマカウンタTにオープニング用の待機時間(待機期間)として「1000」をセットする。タイマカウンタTにセットされた数値情報は、タイマ割込み処理(図41)が起動される度に1減算されるように更新される。したがって、オープニング用の待機時間は2secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
また、開閉実行モードに移行した場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS2009にてオープニング用の待機時間がセットされる。したがって、契機となった遊技結果の種類がいずれであっても開閉実行モードのオープニング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、オープニング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよく、例えば低確結果や最有利結果のように一部の遊技結果が契機となった場合には、他の遊技結果が契機となった場合と大きく相違する構成としてもよい。
ステップS2009の処理を実行した後は、ステップS2010にて、オープニングコマンドを設定した後に、本遊技状態移行処理を終了する。このオープニングコマンドには、今回の開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果の情報が含まれている。また、ここで設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。当該オープニングコマンドを受信したことによる音声発光制御装置72における処理については、後に説明する。
一方、ステップS2001にて、開閉実行モード中であると判定した場合にはステップS2011に進む。ステップS2011では、大入賞口開閉処理を実行する。当該大入賞口開閉処理について、図46のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS2101にて、第1大入賞口236a又は第2大入賞口237aのいずれかが開放中であるか否かを判定する。いずれの大入賞口236a,237aも開放中ではない場合には、ステップS2102にて、開閉カウンタSOCの値が「0」であり且つラウンドカウンタRCの値が「0」であるか否かを判定するとともに、ステップS2103にて、タイマカウンタTの値が「0」か否かを判定する。
開閉カウンタSOCの値及びラウンドカウンタRCの値の両方が「0」である場合又はタイマカウンタTの値が「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。開閉カウンタSOCの値又はラウンドカウンタRCの値が「0」ではなく、且つタイマカウンタTの値が「0」である場合には、ステップS2104にて、大入賞口開放処理を実行する。当該大入賞口開放処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS2201では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果である場合には、ステップS2202にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であるとともに1回目の開放に該当しているか否かを判定する。
ステップS2202にて肯定判定をした場合には、ステップS2203にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた入賞カウンタPCに、開閉数規定モードの一の終了条件である上限個数として「8」をセットする。ステップS2202にて否定判定をした場合又はステップS2203の後は、ステップS2204にて、タイマカウンタTに「85」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図41)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS2204では、0.17secが設定されたことを意味する。
ステップS2201にて否定判定をした場合には、ステップS2205にて、入賞カウンタPCに、ラウンド遊技の一の終了条件である上限個数として「8」をセットする。続くステップS2206では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果であるか否かを判定する。少ラウンド高確結果である場合には、ステップS2204にて、タイマカウンタTに「85」をセットする。
ステップS2206にて否定判定をした場合には、ステップS2207にて、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が低確結果又は最有利結果であるか否かを判定する。ステップS2207にて肯定判定をした場合には、ステップS2208にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が低確結果又は最有利結果であるとともに1R目に該当しているか否かを判定する。ステップS2208にて肯定判定をした場合には、ステップS2204にて、タイマカウンタTに「85」をセットし、ステップS2208にて否定判定をした場合には、ステップS2209にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。既に説明したとおり当該タイマカウンタTは、タイマ割込み処理(図41)が2msec周期で起動される度に1減算されるように更新されるため、ステップS2209では、30secが設定されたことを意味する。
一方、ステップS2207にて否定判定をした場合、すなわち、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、ステップS2210に進む。ステップS2210では、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果であるとともに1R目又は2R目に該当しているか否かを判定する。ステップS2210にて肯定判定をした場合には、ステップS2204にて、タイマカウンタTに「85」をセットし、ステップS2210にて否定判定をした場合には、ステップS2209にて、タイマカウンタTに「15000」をセットする。
ステップS2204又はステップS2209の処理を実行した後は、ステップS2211にて、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であり且つ2回目の開放回に該当しているか、又は上記契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果であり且つ2R目に該当しているか、を判定する。また、ステップS2212では、今回の大入賞口開放処理が起動された状況が、上記契機となった遊技結果が低確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果又は最有利結果のいずれかであり、且つ2R目に該当しているかを判定する。
ステップS2211及びステップS2212の両方にて否定判定をした場合には、ステップS2213にて、第1大入賞口236aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第1大入賞口236aが開放状態となるように第1可変入賞駆動部236cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。一方、ステップS2211及びステップS2212のうち少なくとも一方にて肯定判定をした場合には、ステップS2214にて、第2大入賞口237aの開放実行処理を実行する。当該開放実行処理では、第2大入賞口237aが開放状態となるように第2可変入賞駆動部237cを駆動制御する。その後、本大入賞口開放処理を終了する。
つまり、本実施形態では、開閉実行モードにおいて大入賞口の開閉が予め定められた特定回数に亘って行われる。この場合に、各回の開放では、第1可変入賞装置236の第1大入賞口236a又は第2可変入賞装置237の第2大入賞口237aのいずれかが開放対象となる。詳細には、開閉実行モードに移行した場合の2回目の開放のみ、第2大入賞口237aが開放対象となり、他の開放回では第1大入賞口236aが開放対象となる。
また、第1大入賞口236a又は第2大入賞口237aの1回の開放態様が、大入賞口236a,237aが開放されてから閉鎖されるまでの上限開放時間(上限開放期間)を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、上限開放時間が長時間である30secに設定された長時間態様(長期間態様)と、上限開放時間が上記長時間よりも短い短時間である0.17secに設定された短時間態様(短期間態様)と、が設定されている。
ここで、本実施形態では、発射ハンドル55が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構51が駆動制御される。また、ラウンド遊技は、終了条件の上限個数が8個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも長い時間の上限開放時間が設定されていることとなる。したがって、長時間態様で第1可変入賞装置236又は第2可変入賞装置237の1回の開放が行われた場合には、その開放対象となった大入賞口236a,237aに対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待される。
一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技の上限個数との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の上限開放時間が設定されている。したがって、短時間態様で第1可変入賞装置236又は第2可変入賞装置237の1回の開放が行われた場合には、その開放対象となった大入賞口236a,237aへの入賞確率を低く抑えることが可能となる。ちなみに、短時間態様で開放されている大入賞口236a,237aへの遊技球の入賞が発生する場合とは、短時間態様による開放の対象となっている大入賞口236a,237a周辺に遊技球が到達するように発射操作が行われている状況で、当該短時間態様による開放が開始される場合であり、入賞が発生するとしても遊技球1個程度である。
大入賞口開閉処理(図46)の説明に戻り、ステップS2104にて大入賞口開放処理を実行した後は、ステップS2105にて開放コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。ステップS2105にて設定された開放コマンドは通常処理(図12)におけるステップS201にて音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72においていずれかの大入賞口236a,237aの開放が開始されたことが認識される。
一方、ステップS2101にて、第1大入賞口236a又は第2大入賞口237aのいずれかが開放中であると判定した場合には、ステップS2106に進む。ステップS2106では、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定することにより、現状の大入賞口236a,237aの開放について上限開放時間が経過したか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、ステップS2107に進む。
ステップS2107では、第1大入賞口236a又は第2大入賞口237aのうち現状開放されている側に遊技球が入賞したか否かを判定する。この判定は、第1大入賞口236aについては可変入賞検知センサ236eの検知結果に基づき行われ、第2大入賞口237aについては継続入賞検知センサ237eの検知結果に基づき行われる。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
入賞が発生している場合には、ステップS2108にて、1減算されるように入賞カウンタPCの数値情報を更新する。続くステップS2109では、今回がラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目であるか否かを判定する。具体的には、ラウンドカウンタRCが「14」であるか否かを判定する。
ステップS2109にて肯定判定をした場合には、ステップS2110にて、RAM94に継続フラグがセットされていない場合には継続フラグをセットし、継続フラグが既にセットされている場合にはその状態を維持する。ここで、既に説明したとおり、ラウンド数規定モードの2R目では第2大入賞口237aが開放対象となる。したがって、継続フラグは、15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目において第2大入賞口237aへの入賞が発生したことをMPU92にて特定するためのフラグである。
ステップS2110の処理を実行した後は、ステップS2111にて、継続対応コマンドを設定する。但し、同一の開閉実行モードにおいて既に継続対応コマンドを送信している場合には、当該継続対応コマンドの送信は行わない。ステップS2111にて設定された継続対応コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信される。当該継続対応コマンドを受信したことによる音声発光制御装置72における処理については、後に説明する。
ステップS2109にて否定判定をした場合又はステップS2111の処理を実行した後は、ステップS2112にて、入賞カウンタPCが「0」であるか否かを判定する。入賞カウンタPCが「0」ではない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCが「0」である場合には、ステップS2113にて、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理では、現状開放されている大入賞口236a,237aが閉鎖状態となるように、対応する可変入賞駆動部236c,237cの駆動制御を終了する。続くステップS2114では閉鎖コマンドを設定する。ここで設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72において大入賞口236a,237aが閉鎖されたことが認識される。
続くステップS2115では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合にはステップS2116にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新し、その後ステップS2117にて、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」でない場合には、ステップS2118にて、タイマカウンタTに「500」をセットした後に、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップS2118にてセットされた数値情報は、第1可変入賞装置236又は第2可変入賞装置237のいずれかが開放状態から閉鎖状態となり、それに続けていずれかの可変入賞装置236,237が再度開放状態となるまでの開放待機時間用の数値情報であり、本実施形態では1secがセットされる。この場合に、開放待機時間用の数値情報は、開閉実行モードの種類に関係なく、且つ開閉実行モードの進行状況に関係なく同一となっている。
ステップS2115にて上記移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であると判定した場合、又はステップS2117にてラウンドカウンタRCが「0」であると判定した場合には、ステップS2119に進む。ステップS2119では、タイマカウンタTにエンディング用の待機時間(待機期間)として「2000」をセットする。つまり、本実施形態では、エンディング用の待機時間は4secとなっている。但し、当該待機時間は任意である。
また、開閉実行モードを終了する場合にはその契機となった遊技結果の種類がいずれであっても、ステップS2119にてエンディング用の待機時間がセットされる。したがって、いずれの種類の開閉実行モードであってもエンディング用の待機時間は同一となっている。但し、これに限定されることはなく、エンディング用の待機時間が微妙に相違しているものの、遊技者には同様と認識される程度である構成としてもよく、例えば低確結果又は最有利結果のように一部の遊技結果が契機となった場合には、他の遊技結果が契機となった場合と大きく相違する構成としてもよい。
ステップS2119の処理を実行した後は、ステップS2120にて、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。ステップS2120にて設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図12)におけるステップS201にて、音声発光制御装置72に送信され、音声発光制御装置72において開閉実行モードが終了されることが認識される。
一方、ステップS2106にて、タイマカウンタTが「0」であると判定した場合には、ステップS2121に進む。ステップS2121では、閉鎖実行処理を実行する。閉鎖実行処理の内容は、上記ステップS2114と同様である。
続くステップS2122では、直前のステップS2121にて閉鎖実行処理の対象となった大入賞口236a,237aの開放回が、ラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目に該当していたか否かを判定する。具体的には、ラウンドカウンタRCが「14」であるか否かを判定する。
ステップS2122にて肯定判定をした場合には、ステップS2123にて、RAM94に継続フラグがセットされているか否かを判定する。継続フラグがセットされていない場合には、ステップS2124にて、ラウンドカウンタRCの数値情報を「0」に更新し、さらに既に説明したステップS2119及びステップS2120の処理を実行した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。つまり、ラウンド遊技の回数が15Rに設定されているラウンド数規定モードでは、2R目に第2大入賞口237aが開放されることとなるが、当該2R目において第2大入賞口237aへの遊技球の入賞が発生しなかった場合には3R目に進むことなく当該開閉実行モードが終了される。
ステップS2122にて否定判定をした場合又はステップS2123にて肯定判定をした場合には、ステップS2125にて、閉鎖コマンドを設定する。閉鎖コマンドを設定した場合の処理内容は、ステップS2115の場合と同様である。
続くステップS2126では、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が特別外れ結果であるか否かを判定する。特別外れ結果ではない場合、すなわち上記契機となった遊技結果がいずれかの大当たり結果である場合には、ステップS2127にて、1減算されるようにラウンドカウンタRCの数値情報を更新する。続くステップS2128では、ラウンドカウンタRCが「0」であるか否かを判定する。ラウンドカウンタRCが「0」ではない場合には、ステップS2118に進み、ラウンドカウンタRCが「0」である場合には、ステップS2119に進む。ステップS2118以降の処理及びステップS2119以降の処理は既に説明したとおりである。
ステップS2126にて、上記契機となった遊技結果が特別外れ結果であると判定した場合には、ステップS2129にて、1減算されるように開閉カウンタSOCの数値情報を更新する。続くステップS2130では、開閉カウンタSOCが「0」であるか否かを判定する。開閉カウンタSOCが「0」ではない場合には、ステップS2118に進み、開閉カウンタSOCが「0」である場合には、ステップS2119に進む。ステップS2118以降の処理及びステップS2119以降の処理は既に説明したとおりである。
遊技状態移行処理(図45)の説明に戻り、ステップS2011にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS2012に進む。ステップS2012では、ラウンドカウンタRC及び開閉カウンタSOCの両方が「0」であるか否かを判定する。いずれか一方でも「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。両方が「0」である場合には、ステップS2013にて、タイマカウンタTが「0」であるか否かを判定する。タイマカウンタTが「0」ではない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。タイマカウンタTが「0」である場合には、ステップS2014にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。
当該開閉実行モード終了時の移行処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS2301にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が最有利結果又は明示分岐対応高確結果であるか否かを判定する。ステップS2301にて肯定判定をした場合には、ステップS2302にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。
続くステップS2303では、RAM94に回数制限フラグがセットされている場合には当該回数制限フラグをクリアする。RAM94に高頻度サポートフラグがセットされており、さらに回数制限フラグがセットされていない場合には、その高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり当選結果となるまでは継続される。
続くステップS2304では、RAM94に高確率モードフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、この高確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり当選結果となるまでは継続される。その後、本移行処理を終了する。
ステップS2301にて否定判定をした場合には、ステップS2305にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果であるか否かを判定する。ステップS2305にて肯定判定をした場合には、ステップS2306にて、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定する。
高頻度サポートフラグがセットされている場合には、既に説明したステップS2303及びステップS2304の処理を実行した後に、本移行処理を終了する。高頻度サポートフラグがセットされていない場合には、ステップS2307にて、RAM94に高確率モードフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、当否抽選モードが高確率モードに設定される。また、この高確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり当選結果となるまでは継続される。その後、本移行処理を終了する。
ステップS2305にて否定判定をした場合には、ステップS2308にて、今回実行された開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、低確結果であるか否かを判定する。ステップS2308にて否定判定をした場合には、そのまま本移行処理を終了する。
ステップS2308にて肯定判定をした場合には、ステップS2309にて、RAM94に高確率モードフラグがセットされている場合には当該高確率モードフラグをクリアする。これにより、当否抽選モードが低確率モードに設定される。また、この低確率モードは、少なくとも遊技回の遊技結果が最有利結果又はいずれかの高確結果となるまでは継続される。
続くステップS2310では、RAM94に高頻度サポートフラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、サポートモードが高頻度サポートモードに設定される。その後、ステップS2311にて、RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた遊技回数カウンタに「100」をセットするとともに、ステップS2312にて、RAM94に回数制限フラグがセットされていない場合には当該フラグをセットし、既にセットされている場合にはその状態を維持する。これにより、終了基準回数である100回の遊技回に亘って高頻度サポートモードが継続され、100回の遊技回が消化された場合には、高頻度サポートフラグ及び回数制限フラグの両方がクリアされて、低頻度サポートモードに移行する。ちなみに、当該処理は、詳細な説明は省略するが、通常処理(図12)におけるステップS205の電役サポート用処理にて実行される。その後、本移行処理を終了する。なお、当該移行処理の終了に際して、RAM94にセットされている遊技結果の情報に対応したフラグをクリアする。
以上のとおり、遊技回の遊技結果が最有利結果又は明示分岐対応高確結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態に関係なく、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置251の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像が表示される。
また、遊技回の遊技結果が少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態が高頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置251の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像が表示される。
一方、遊技回が行われた時点の状態が低頻度サポートモードである場合には、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、高確率モードであって低頻度サポートモードである遊技状態に移行する。これら高確率モード及び低頻度サポートモードは、少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続される。ちなみに、この場合、開閉実行モード後は、図柄表示装置251の表示画面Gにおいて高確率モードであることを明示する画像は表示されない。
また、遊技回の遊技結果が低確結果となった場合には、その遊技回が行われた時点の状態に関係なく、開閉実行モード(すなわち、ラウンド数規定モード)の終了後に、低確率モードであって高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。この場合、低確率モードは少なくとも遊技回の遊技結果が次に大当たり結果となるまで継続され、高頻度サポートモードは遊技回の遊技結果が大当たり結果となることなく100回の遊技回が消化された場合に低頻度サポートモードに移行される。
また、遊技回の遊技結果がいずれかの外れ結果となった場合には、当否抽選モード及びサポートモードの移行は発生しない。
<音声発光制御装置72にて実行される演出決定処理について>
次に、音声発光制御装置72内のMPU102にて実行される演出決定処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該演出決定処理は、MPU102により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
先ずステップS2401では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。これらコマンドを受信している場合には、ステップS2402にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利結果又は低確結果であるか否かを判定する。最有利結果又は低確結果である場合には、ステップS2403にて、大当たり結果の種類に対応した図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、最有利結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の奇数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、奇数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、低確結果である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に同一の偶数図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、偶数図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。
ステップS2402にて、最有利結果及び低確結果のいずれでもないと判定した場合には、ステップS2404にて、種別コマンドの内容に基づき、今回開始される遊技回の遊技結果が最有利結果及び低確結果以外の大当たり結果又は特別外れ結果であるかを判定する。ステップS2404にて肯定判定をした場合には、ステップS2405にて、共通用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組み合わせが成立しないようにしながら、一の有効ラインL1〜L5上に予め定められた共通の図柄の組み合わせ(具体的には、「3・4・1」)が成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、上記共通の図柄の組み合わせが停止表示される有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定されるが、特定の有効ラインに予め定められている構成としてもよい。
ステップS2404にて否定判定をした場合には、ステップS2406にて、通常外れ用の図柄決定処理を実行する。当該図柄決定処理では、変動用コマンドの内容に基づき、外れリーチ表示の発生に係る遊技回であるか否かを判定し、外れリーチ表示の発生に係る遊技回である場合には、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することなく、且つ上記共通の図柄の組み合わせが停止表示されない停止結果が決定される。
また、外れリーチ表示の発生に係る遊技回ではない場合には、いずれの有効ラインL1〜L5上にも、同一の図柄の組み合わせが成立することなく、また上記共通の図柄の組み合わせが停止表示されることなく、さらには外れリーチ図柄の組み合わせも停止表示されない停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。
ステップS2403、ステップS2405又はステップS2406のいずれかの処理を実行した後は、ステップS2407に進む。ステップS2407では、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する。この場合、ROM93に予め記憶されている演出用のテーブルを参照することで、今回受信している変動用コマンド及び種別コマンドに対応した演出継続時間(演出継続期間)を選択するとともに、演出の内容を選択する。また、予告表示を行うか否かの抽選も行う。MPU102では、ステップS2407にて決定した演出パターンに従って、今回の遊技回における表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
続くステップS2408では、ステップS2403、ステップS2405又はステップS2406の処理結果に対応した停止結果コマンドと、ステップS2407の処理結果に対応したパターンコマンドを表示制御装置111に送信する。表示制御装置111のMPU113では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づいて、今回の遊技回用の演出を図柄表示装置251にて行うためのデータテーブルをプログラムROM114から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP116に対して描画リストを出力する。これにより、図柄表示装置251では音声発光制御装置72のMPU102にて決定された演出パターンに従って遊技回用の演出が実行されるとともに、当該MPU102にて決定された停止結果が最終的に停止表示される。
ステップS2401にて否定判定をした場合又はステップS2408の処理を実行した後は、ステップS2409にて、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。オープニングコマンドを受信している場合には、ステップS2410にて、オープニングコマンドに含まれている情報に基づいて、当該コマンドの送信の契機となった遊技結果の種類を特定する。
続くステップS2411では、ステップS2410にて特定した遊技結果に対応した開閉実行モード用の演出の決定処理を実行する。この場合、ステップS2410にて特定した遊技結果の種類が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出Aを選択する。また、上記特定した遊技結果の種類が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出A及び演出Bを選択するとともに、当初の実行対象として演出Aを設定する。また、上記特定した遊技結果の種類が最有利結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出Cを選択する。また、上記特定した遊技結果の種類が低確結果である場合には、開閉実行モード用の演出として演出Dを選択する。
ちなみに、本実施形態における演出Aは開閉実行モードにおいて大入賞口236a,237aの開閉が短時間態様で2回実行される場合の時間に対応しており、本実施形態における演出Bは開閉実行モードにおいて大入賞口236a,237aの開閉が長時間態様で13回実行される場合の時間に対応しており、本実施形態における演出C及び演出Dは開閉実行モードにおいて大入賞口236a,237aの開閉が長時間態様で15回実行される場合の時間に対応している。
MPU102では、後述するステップS2414の処理が実行される場合を除き、ステップS2411にて決定した演出パターンに従って、今回の開閉実行モードにおける表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
続くステップS2412では、ステップS2411の処理結果に対応した開閉実行モード用コマンドを表示制御装置111に送信する。表示制御装置111のMPU113では、その受信した開閉実行モード用コマンドに基づいて、今回の開閉実行モード用の演出を図柄表示装置251にて行うためのデータテーブルをプログラムROM114から読み出し、そのデータテーブルに従って予め定められた画像更新タイミングとなる度に(例えば、20msec周期で)、VDP116に対して描画リストを出力する。これにより、音声発光制御装置72のMPU102にて決定された演出パターンに従って開閉実行モード用の演出が実行される。
ここで、既に説明したとおり、いずれの開閉実行モードにおいても2回目の開放に際して第2大入賞口237aが開放される。そこで表示制御装置111では、開閉実行モード用の演出として演出A、演出C又は演出Dが選択されている場合には、開閉実行モードの開始時から2R目において第2大入賞口237aが開放されること又は2R目が開始されるまでに第2大入賞口237aへの遊技球の到達を狙うべきであることに対応した内容の画像が表示されるように図柄表示装置251を表示制御する。ちなみに、当該報知は少なくとも2R目が終了するタイミング又はそれよりも後の所定のタイミングまでに解除される。
ステップS2409にて否定判定をした場合又はステップS2412の処理を実行した後は、ステップS2413にて、継続対応コマンドを受信しているか否かを判定する。当該継続対応コマンドは、既に説明したとおり、15Rに設定されているラウンド数規定モードの2R目において第2大入賞口237aへの入賞が発生した場合に送信される。
継続対応コマンドを受信している場合には、ステップS2414にて、継続対応演出の決定処理を実行する。MPU102では、第2大入賞口237aへの入賞が発生した直後において当該入賞発生に対応した光の演出が実行されるように表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、当該入賞発生に対応した音が出力されるようにスピーカ部59の出力制御を実行する。
また、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、ステップS2414にて、2R目終了以降における開閉実行モード用の演出を演出Aから演出Bに変更する。MPU102では、上記演出Aから演出Bの変更が実行された場合には、演出Bの演出パターンに従って、今回の開閉実行モードの2R目終了以降における表示ランプ部58の発光制御を実行するとともに、スピーカ部59の出力制御を実行する。
続くステップS2415では、継続対応演出用コマンドを表示制御装置111に送信する。表示制御装置111のMPU113では、第2大入賞口237aの入賞が発生した直後において当該入賞発生に対応した演出が行われるように、図柄表示装置251を表示制御する。また、今回実行されている開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果である場合には、2R目終了以降における開閉実行モード用の演出を図柄表示装置251にて実行するために、演出B用のデータテーブルを設定する。
ステップS2413にて否定判定をした場合又はステップS2415の処理を実行した後は、ステップS2416にて、その他の処理を実行する。その他の処理では、例えば、開放コマンド、閉鎖コマンド及びエンディングコマンドの受信に基づき、開閉実行モード用の演出を進行させるための処理を実行する。その後、本演出決定処理を終了する。
<遊技結果の内容について>
次に、以上の各種処理が実行されることにより規定される各種遊技結果の内容について、図50を参照しながら説明する。図50は各種遊技結果の内容を説明するための説明図である。
本実施形態において通常外れ結果以外に設定されている遊技結果は、図50に示すように、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果、明示分岐対応高確結果、最有利結果及び低確結果である。
これら遊技結果のうち、特別外れ結果は当否抽選において当選とならなかった場合に選択される遊技結果であり、特別外れ結果以外の各種大当たり結果は当否抽選において当選となった場合に選択される遊技結果である。また、各種大当たり結果は、外れ結果と異なり、当否抽選モード及びサポートモードのいすれか一方について移行契機となる遊技結果であるが、その移行態様は図50に示すようにそれぞれ相違している。
また、図50において列挙した各遊技結果は開閉実行モードへの移行契機となるが、その移行先の開閉実行モードの内容が所定の組み合わせ及び個別に相違している。これら各開閉実行モードの内容について、以下に説明する。
最有利結果及び低確結果では、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、1R目では短時間態様による第1大入賞口236aの開閉が1回行われ、2R目では長時間態様による第2大入賞口237aの開閉が1回行われ、3R目〜15R目のそれぞれでは長時間態様による第1大入賞口236aの開閉が1回行われる。なお、以下の説明では当該開閉実行モードを、本実施形態におけるパターンAの開閉実行モードともいう。
ここで、第1大入賞口236aは継続確定用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかったとしても15R目を除いて次のラウンド遊技が継続されることとなるが、第2大入賞口237aは継続分岐用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかった場合には次のラウンド遊技が継続されない。この場合に、第2大入賞口237aの開閉は2R目に行われるが、その開放態様は長時間態様である。そうすると、第2大入賞口237aへの入賞を狙って発射操作を行えば、当該第2大入賞口237aへの入賞が発生し、3R目以降の第1大入賞口236aの開閉が実行される。
ちなみに、最有利結果となる遊技回では奇数の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに開閉実行モード用の演出として演出Cが実行され、さらに低確結果となる遊技回では偶数の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに開閉実行モード用の演出として演出Dが実行される。したがって、遊技者は、パターンAの開閉実行モードが実行された場合には、その移行の契機となった遊技結果が最有利結果及び低確結果のいずれであるかを把握することができる。
特別外れ結果では、ラウンド数規定モードではなく開閉数規定モードに移行し、短時間態様による2回の大入賞口236a,237aの開閉が行われる。この場合、1回目の開放では第1大入賞口236aが開放され、2回目の開放では第2大入賞口237aが開放される。また、少ラウンド高確結果では、2回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードに移行し、短時間態様による2回の大入賞口236a,237aの開閉が行われる。この場合、1R目では第1大入賞口236aが開放され、2R目では第2大入賞口237aが開放される。
つまり、特別外れ結果と少ラウンド高確結果とで比較した場合、前者が開閉数規定モードであるのに対して後者がラウンド数規定モードである点で相違しているものの、大入賞口236a,237aが開閉される様子は共通している。また、特別外れ結果となる遊技回及び少ラウンド高確結果となる遊技回のいずれにおいても図柄表示装置251には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、開閉実行モード中の演出も演出Aで共通している。さらにまた、特別外れ結果及び少ラウンド高確結果のいずれにおいても、サポートモードはそれまでのサポートモードが維持される。よって、遊技結果が特別外れ結果又は少ラウンド高確結果となった場合には、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。
なお、以下の説明では、特別外れ結果の場合及び少ラウンド高確結果の場合に実行される開閉実行モードを、本実施形態におけるパターンBの開閉実行モードともいう。
非明示分岐対応高確結果及び明示分岐対応高確結果では、15回を上限回数としてラウンド遊技が行われるラウンド数規定モードであって、本実施形態におけるパターンCの開閉実行モードに移行する。ここで、パターンCの開閉実行モードは、2R目までの可変入賞装置236,237の開放態様がパターンBの開閉実行モードと共通しているとともに、進行状況によってはパターンBの開閉実行モードと可変入賞装置236,237の開放態様が見た目上同様となる。当該パターンCの開閉実行モードの様子について、図50に加え、図51のタイミングチャートを参照しながら詳細に説明する。
図51(a)は第1大入賞口236aの開放状況を示し、図51(b)は第2大入賞口237aの開放状況を示し、図51(c)は第2大入賞口237aへの入賞の有無を示している。また、図51(A)及び図51(B)は本実施形態におけるパターンCの開閉実行モードの様子を示し、図51(C)は本実施形態におけるパターンBの開閉実行モードの様子を示している。
図51(A)に示すように、1R目にて短時間態様による第1大入賞口236aの開放が1回行われるとともに、2R目にて短時間態様による第2大入賞口237aの開放が1回行われる。この1R目及び2R目の開放態様は、図51(C)に示すように、パターンBの開閉実行モードと共通している。また、非明示分岐対応高確結果となる遊技回及び明示分岐対応高確結果となる遊技回のいずれにおいても図柄表示装置251には共通の図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、その共通の図柄の組み合わせは特別外れ結果となる遊技回及び少ラウンド高確結果となる遊技回と共通している。さらにまた、パターンCの開閉実行モードにおいて2R目が終了するまでの演出は演出Aであり、パターンBの開閉実行モードの場合と共通している。
上記構成であることにより、遊技者は、開閉実行モードの開始から短時間態様による第1大入賞口236aの開放が1回行われるとともに短時間態様による第2大入賞口237aの開放が1回行われたタイミングでは、可変入賞装置236,237及び図柄表示装置251の態様からは、現状実行されている開閉実行モードがパターンBであるか又はパターンCであるかを判断することができない。同様に、上記タイミングでは、可変入賞装置236,237及び図柄表示装置251の態様からは、開閉実行モードの移行の契機となった遊技結果が、特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果のいずれであるかを判断することができない。よって、遊技者は、少なくとも上記タイミングまでは、いずれの遊技結果であるかを予測しながら開閉実行モードを消化する。
また、パターンCの開閉実行モードでは、図50に示すように、1R目及び3R目〜15R目にて第1大入賞口236aが開放されるとともに2R目にて第2大入賞口237aが開放される。この場合に、第1大入賞口236aは継続確定用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかったとしても15R目を除いて次のラウンド遊技が継続されることとなるが、第2大入賞口237aは継続分岐用の入賞部であり、開放中に遊技球の入賞が生じなかった場合には次のラウンド遊技が継続されない。したがって、図51(A)に示すように、2R目に第2大入賞口237aへの入賞が発生した場合には、3R目以降において第1大入賞口236aの長時間態様による開放が行われるが、図51(B)に示すように、2R目に第2大入賞口237aへの入賞が発生しなかった場合には、3R目〜15R目の第1大入賞口236aの開放が実行されない。
図51(B)に示すようにパターンCの開閉実行モードが2R目で終了することとなる場合には、その開閉実行モードの開始から終了までの大入賞口236a,237aの開放態様は、図51(C)に示すパターンBの開閉実行モードと同一又は見た目上同様となる。この場合に、非明示分岐対応高確結果では、サポートモードはそれまでのサポートモードが維持され、明示分岐対応高確結果ではそれまでのサポートモードが低頻度サポートモードであれば高頻度サポートモードに移行し、それまでのサポートモードが高頻度サポートモードであればそれが維持される。よって、高頻度サポートモードにおいて遊技結果が特別外れ結果、少ラウンド高確結果、非明示分岐対応高確結果又は明示分岐対応高確結果となった場合には、開閉実行モードの終了後においても、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。また、低頻度サポートモードにおいて遊技結果が特別外れ結果、少ラウンド高確結果又は非明示分岐対応高確結果となった場合には、開閉実行モードの終了後においても、遊技者は当否抽選モードが高確率モードに設定されるのか、又は当否抽選モードの移行が発生しないのかを予測しながら遊技を行うことができる。
一方、上記のとおりパターンCの開閉実行モードでは2R目に第2大入賞口237aへの入賞が発生した場合には、図51(A)に示すように、3R目以降において第1大入賞口236aの長時間態様による開放が行われる。つまり、パターンCの開閉実行モードの2R目で第2大入賞口237aへの入賞が発生した場合と発生しなかった場合とで、遊技者が得られる利益が大きく相違している。そうすると、遊技者は、遊技回の終了時に共通の図柄の組み合わせが停止表示され、さらに演出Aの実行を伴う開閉実行モードが開始された場合には第2大入賞口237aへの入賞を期待しながら遊技球の発射操作を行うものと考えられる。よって、開閉実行モード中の遊技への注目度を向上させることができる。
また、図51(C)に示すように、パターンBの開閉実行モードにおいて第2大入賞口237aへの遊技球の入賞が発生したとしても、当該開閉実行モードは第2大入賞口237aの閉鎖後に終了される。そうすると、第2大入賞口237aへの遊技球の入賞が発生して、第1大入賞口236aの開放が継続して実行された場合には、パターンCの開閉実行モードであることを遊技者が認識することができる。そして、パターンCの開閉実行モードが実行された場合には、その後の当否抽選モードは必ず高確率モードである。よって、パターンCの開閉実行モードにおいて第2大入賞口237aへの遊技球の入賞が発生した場合には、上記のように3R目以降の第1大入賞口236aの開放が実行されることによる利益だけでなく、開閉実行モードの実行後に当否抽選モードが高確率モードであることを明確に認識することができるという利益も付与されることとなる。
ちなみに、パターンCの開閉実行モードでは、1R目及び3R目〜15R目において分岐対応の可変入球手段である第2可変入賞装置237ではなく、非分岐対応の可変入球手段である第1可変入賞装置236が開放されることにより、パターンCの開閉実行モードが実行された場合には少なくとも2R目までは確実に継続するとともに、2R目に第2可変入賞装置237への入賞が発生した場合には15R目まで確実に継続することとなる。これにより、パターンCの開閉実行モードに移行した場合には可変入賞装置236,237の開放が確実に複数回行われることで当該開閉実行モードをある程度の時間確実に継続させることができるとともに、2R目において第2可変入賞装置237への入賞が発生することの利益の高さをより顕著なものとすることができる。さらに、第2可変入賞装置237が開放の対象となるのが一のラウンド遊技のみとすることで、開閉実行モードの進行を分岐させるタイミングが集約されることとなり、各ラウンド遊技において分岐が行われる構成に比べて、開閉実行モードに移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
非分岐対応の可変入球手段として第1可変入賞装置236を設けるとともに、分岐対応の可変入球手段として第2可変入賞装置237を設けたことにより、第2可変入賞装置237が開放された場合には当該第2可変入賞装置237への入賞が発生することに注目して遊技者は遊技を行うとともに、第1可変入賞装置236が開放された場合には当該第1可変入賞装置236への入賞の発生に対する注目度が若干低下するものの遊技者は安心して開閉実行モードを消化する。これにより、開閉実行モードに移行したことの満足感を維持させながら、開閉実行モードに移行した場合の遊技への注目度の向上を図ることができる。また、一の可変入賞装置の役割を、分岐対応の役割と非分岐対応の役割との間で切り換えるのではなく、可変入賞装置というハード構成毎に分岐対応の役割と非分岐対応の役割とが区別されている。これにより、遊技者にとっては、可変入賞装置236,237への入賞が発生することに注目すべきタイミングであるか、安心して開閉実行モードを消化するタイミングであるかを明確に把握することができる。
また、パターンBの開閉実行モード及びパターンCの開閉実行モードの両方において共通する共通区間では、開放が行われる対象が第1可変入賞装置236と第2可変入賞装置237との間で切り換えられるとともに、その切り換えの態様がパターンB及びパターンCで共通している。これにより、共通区間における遊技が単調化してしまうことを抑えながら、共通区間においては現状実行されている開閉実行モードがパターンB及びパターンCのいずれであるかを識別できないようにすることができる。
<第2の実施形態についての別形態>
(1)第2可変入賞装置237が開放対象となるタイミングは2回目の開放に限定されることはなく、最後の開放以外であれば1回目の開放であってもよく3回目以降の開放であってもよい。但し、第2可変入賞装置237への入賞の発生に基づきその後の開放が実行されることの有利性を高める上では、開閉実行モードの中間の開放回よりも前側のタイミングで第2可変入賞装置237が開放対象となることが好ましい。
(2)パターンCの開閉実行モードにおける最初の開放で、長時間態様による開放又はラウンド遊技の上限個数分の遊技球の入賞が可能な態様による開放が行われる構成としてもよい。当該構成においては、パターンCの開閉実行モードに移行した場合には少なくとも1回は長時間態様による開放が行われることとなるため、開閉実行モードへ移行したことの遊技者の満足感が消失してしまうことが抑えられる。
(3)パターンCの開閉実行モードでは、1R目及び2R目にパターンBとの識別を不可とするための共通区間が設定されているが、当該共通区間において実行される複数回の開放を全て第2可変入賞装置237により実行するようにしてもよい。この場合に、共通区間においては先に実行される開放回で第2可変入賞装置237への入賞が発生しなかったとしても、その後の開放回が必ず実行されるようにするとともに、共通区間において実行されるいずれかの開放回で第2可変入賞装置237への入賞が発生すれば共通区間の後に新たな開放が実行される構成としてもよい。本構成によれば、第2可変入賞装置237への入賞の発生に期待する期間を長く確保することが可能となる。
(4)パターンCの開閉実行モードでは、第2可変入賞装置237が開放対象となるラウンド遊技において当該第2可変入賞装置237の開閉が複数回行われる構成としてもよい。この場合、当該ラウンド遊技中のいずれかの開放回において第2可変入賞装置237への入賞が発生すれば、その後のラウンド遊技が実行される構成とするとよい。
(5)パターンCの開閉実行モードにおいて第2可変入賞装置237が開放される場合に、その開放態様が複数種類の態様の中から抽選により選択される構成としてもよい。当該複数種類の態様としては、上記長時間態様及び上記短時間態様のみが設定されている構成としてもよく、これら以外の態様が設定されている構成としてもよい。
(6)パターンCの開閉実行モードでは、上記共通区間における2回目の開放で第2可変入賞装置237への入賞が発生したことに基づいて、パターンBの開閉実行モードでは発生しない特別動作が発生するようにすることで、各開閉実行モード中の遊技への遊技者の注目度を向上させることができるという効果に着目した場合、特別動作がその後の新たな開放ではない構成としてもよい。例えば、特別動作として、表示ランプ部58、スピーカ部59又は図柄表示装置251といった演出用の装置にて特別演出が行われるようにする構成としてもよい。また、このように特別動作が特別演出により行われる構成においては、遊技領域に可変入賞装置が複数設けられているのではなく、単一の可変入賞装置が設けられている構成としてもよい。
(7)パターンB及びパターンCの開閉実行モードに移行することとなる遊技回において常に共通の図柄の組み合わせが停止表示される構成に代えて、停止結果がランダムに選択されることで、いずれの遊技結果を契機とした開閉実行モードであるかが把握しづらい構成としてもよい。
(8)パターンBの開閉実行モードやパターンCの開閉実行モードの開始時において常に同一の開閉実行モード用の演出が実行される構成に代えて、複数種類の演出のいずれかが実行される構成としてもよい。この場合、当該複数種類の演出が完全にランダムに実行される構成としてもよく、開閉実行モードの実行の契機となった遊技結果に応じて各演出の選択率が異なる構成としてもよい。
(9)各開閉実行モードのパターンと、当該開閉実行モードの実行後における遊技状態の設定態様のパターンとの組み合わせは、上記実施形態におけるものに限定されることはなく任意である。
(10)大当たり種別カウンタC2を不具備とし、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を用いて、全ての遊技結果の振分が行われる構成としてもよい。また、大当たり乱数カウンタC1を用いて特別外れ結果の発生の有無を抽選する構成に代えて、特別外れ結果専用のカウンタを別途設けて、当該カウンタを用いた特別外れ結果の発生の有無を決定する構成としてもよい。また、低確率モードに比べて高確率モードでは、特別外れ結果となる確率が低い構成に代えて、両モードにおいて特別外れ結果となる確率が同一又は略同一である構成としてもよく、高確率モードの方が特別外れ結果となる確率が高い構成としてもよく、高確率モードでは特別外れ結果が発生しない構成としてもよい。
(11)開閉実行モード後に設定される遊技状態の有利性が、当否抽選モードとサポートモードとにより規定される構成としたが、これに限定されることはなく、例えば開閉実行モード後の電動役物239aにおいて高頻度サポートモードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な状態と不利な状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後の高確率モードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な状態と不利な状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に電動役物239aが高頻度サポートモードになるか否かにより、相対的に有利な状態と不利な状態とが設定されている構成としてもよい。
(12)上作動口238への入賞に係る保留情報と下作動口239への入賞に係る保留情報とが区別して記憶されない構成としてもよい。また、下作動口239への入賞に係る保留情報が優先して消化されるのではなく、上作動口238への入賞に係る保留情報及び下作動口239への入賞に係る保留情報のいずれであってもその取得順に消化される構成としてもよい。
(13)主制御装置71から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置72により表示制御装置111が制御される構成に代えて、主制御装置71から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置111が音声発光制御装置72を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置72と表示制御装置111とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置71に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置71に集約されていてもよい。また、主制御装置71から音声発光制御装置72に出力されるコマンドの構成や、音声発光制御装置72から表示制御装置111に出力されるコマンドの構成も任意である。
(14)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置251に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(15)主制御装置71において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部243における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置71において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の表示態様、表示継続時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置71では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動用コマンドを送信し、その後に当否判定、表示継続時間の決定及び種別判定を行った場合に、時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。
(16)メイン表示部243において各遊技結果に対応した停止結果が表示される構成としたが、これに代えて、メイン表示部243を不具備としてもよく、いずれの遊技結果であってもメイン表示部243において共通の停止結果が表示される構成としてもよく、メイン表示部243において停止結果がランダムに表示されることで、結果的にメイン表示部243の表示からはいずれの遊技結果であるかを識別できない構成としてもよい。
(17)表示画面Gにおいて、遊技回用の演出を行うために変動表示される図柄(具体的には、図柄列Z1〜Z3上をスクロール表示される図柄)とは別に、遊技結果を明示するための図柄(絵柄)が表示される構成としてもよい。例えば、表示画面Gにおいて、上記演出用の図柄が表示される領域に比べて狭い領域及び縁側の領域の少なくとも一方に該当する明示用領域を表示し、この明示用領域にて遊技回の終了に際して遊技結果に対応した表示がなされる構成としてもよい。この場合、当該表示が、一の区画部又は複数の区画部における点灯色のパターンによって行われる構成としてもよく、識別しづらい文字や模様のパターンによって行われる構成としてもよい。
また、当該表示を、その表示内容が各遊技結果間で類似していることで、表示内容と遊技結果との対応関係を熟知している者以外は認識しづらいものとしてもよい。この場合、遊技者には当該表示を通じて遊技結果を把握しづらくさせながら、遊技ホールの管理者等は当該表示を通じて遊技結果を把握可能とすることができる。また、上記明示用領域では、遊技回の継続中は変動表示又は切り換え表示が行われる構成としてもよく、遊技回の途中では表示が行われないが、遊技回が終了する場合に停止結果が表示される構成としてもよい。
(18)上記実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、上記実施形態の特徴的な構成を適用できる。
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1の実施形態において主制御装置71のMPU92にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
所定の前記特定遊技状態中における少なくとも一部の区間の実行態様(例えば第1の実施形態において特別外れ結果となった場合の開閉実行モード、明示高確大当たり結果Bとなった場合の開閉実行モード)として、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われることで進行するとともに、予め定められた特定基準回数に亘って前記可変入球制御が実行された場合に終了し且つ予め定められた特定基準個数の遊技球が前記可変入球手段の前記開口に入球した場合にも終了する所定の態様が設定されており、
前記特定基準個数の数が前記特定基準回数の数以下に設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、特定遊技状態中において低期待度態様による可変入球制御が行われることで進行することとなる区間が設定されていることにより、遊技者への特典の付与率への影響を抑えながら、演出の一種として可変入球手段を利用することが可能となる。
この場合に、上記区間は特定基準回数に亘って可変入球制御が実行された場合に終了するとともに特定基準個数の遊技球が可変入球手段に入球した場合にも終了する。そして、特定基準個数の数が特定基準回数の数以下に設定されている。これにより、上記区間が生じた場合において可変入球手段に対する遊技球の入球の発生を狙った態様で遊技者が遊技球の発射を継続して、可変入球手段の各開放回において少なくとも1個の遊技球の入球が発生すれば、特定基準個数の遊技球の入球が発生することとなり、それに対応した特典が得られることとなる。
また、可変入球手段への遊技球の入球が早く発生するほど、上記区間中に実行される可変入球制御の回数が少なくなる。よって、遊技球の発射態様に付随して可変入球制御の回数が変動するという演出の要素を提供することが可能となる。
以上より、特定遊技状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
なお、前記特定遊技状態として、前記可変入球手段への遊技球の入球個数が上限個数となった場合に終了されるように制御されるラウンド遊技を有して構成され、さらに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数実行されることに基づき終了されるラウンド遊技対応の特定遊技状態が設定されている構成においては、
前記高期待度態様は、当該態様による前記可変入球制御が実行されている期間において、その制御対象となっている前記可変入球手段への前記上限個数の入球が発生し易い態様であるのに対して、
前記低期待度態様は、当該態様による前記可変入球制御が実行されている期間において、その制御対象となっている前記可変入球手段への前記上限個数の遊技球の入球が発生しない又は発生しづらい態様である構成としてもよい。
また、低期待度態様と高期待度態様との遊技球の入球のし易さを明確に区別する上では、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が遊技球の発射周期よりも短い期間に設定されている構成としてもよい。また、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が、遊技球の発射周期以上の期間であって、遊技球の発射周期×n(nは上限個数よりも小さい数)以下の期間に設定されている構成としてもよい。また、上限個数が4個以上である構成においては、上記nが「1」,「2」又は「3」のいずれかの数である構成としてもよい。
特徴A2.前記特定遊技状態として、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われることで進行するとともにいずれの特定遊技状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別不可又は識別しづらい低識別区間が設定された第1特定遊技状態(第1の実施形態において例えば非明示高確大当たり結果Aを契機とした開閉実行モード)と第2特定遊技状態(第1の実施形態において例えば特別外れ結果を契機とした開閉実行モード)とが設定されており、
前記第2特定遊技状態は、前記低識別区間中に前記所定の態様により実行される区間を含むように設定されているとともに、
前記第1特定遊技状態は、前記低識別区間中に前記所定の態様により実行される区間を含まないように又は前記低識別区間中に含まれる前記所定の態様により実行される区間の数が前記第2特定遊技状態の場合よりも多くなるように設定されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
この場合に、少なくとも第2特定遊技状態の低識別区間では遊技球の発射を継続させることでその区間を短縮することが可能であるとともに、その短縮の発生を通じて第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち実行されていない側を把握することが可能となっている。これにより、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち実行されていない側を遊技者が把握することが可能となる。つまり、特定遊技状態の種類を予測させるという遊技と、実行されていない側の特定遊技状態を遊技球の入球態様に応じて把握することができるという遊技と、をバランス良く遊技者に提供することができるとともに、かかる注目度を高めるバランスの良い遊技を低識別区間の条件の相違のみによって提供することができる。
特徴A3.前記特定遊技状態として、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われることで進行するとともにいずれの特定遊技状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別不可又は識別しづらい低識別区間が設定された第1特定遊技状態(第1の実施形態において例えば非明示高確大当たり結果Aを契機とした開閉実行モード)と第2特定遊技状態(第1の実施形態において例えば特別外れ結果を契機とした開閉実行モード)とが設定されており、
前記第2特定遊技状態は、前記特定基準回数に亘って前記可変入球制御が実行された場合に前記低識別区間が終了するとともに、前記特定基準個数の遊技球が前記可変入球手段の前記開口に入球した場合にも前記低識別区間が終了する実行態様に設定されており、
前記第1特定遊技状態は、前記特定基準個数の遊技球が前記可変入球手段の前記開口に入球したとしても前記低識別区間が終了しない実行態様に設定されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A3によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
この場合に、第2特定遊技状態における低識別区間では遊技球の発射を継続させて特定基準個数の遊技球の入球を発生させることでその区間を短縮させることができる一方、第1特定遊技状態における低識別区間では遊技球の発射を継続させて特定基準個数の遊技球の入球を発生させたとしてもその区間を短縮させることはできない。これにより、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち実行されていない側を遊技者が把握することが可能となる。つまり、特定遊技状態の種類を予測させるという遊技と、実行されていない側の特定遊技状態を遊技球の入球態様に応じて把握することができるという遊技と、をバランス良く遊技者に提供することができるとともに、かかる注目度を高めるバランスの良い遊技を低識別区間の条件の相違のみによって提供することができる。
特徴A4.前記低識別区間において前記可変入球制御が実行される最大回数は、前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のいずれにおいても前記特定基準回数に設定されており、
さらに、前記第1特定遊技状態は、前記可変入球手段への遊技球の入球個数が上限個数となった場合に終了されるように制御されるラウンド遊技を有して構成され且つ当該ラウンド遊技が複数回として予め定められた上限回数に亘って実行されたことに基づき終了される実行態様に設定されているとともに、前記低識別区間中に前記ラウンド遊技が複数含まれる実行態様に設定されていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第1特定遊技状態における低識別区間では可変入球手段への遊技球の入球が多数発生したとしてもラウンド遊技分の回数に亘って可変入球制御が実行される。その一方、第2特定遊技状態における低識別区間では可変入球制御が1回は必ず実行されるものの、それ以上の回数に亘って可変入球制御が実行されるか否かは可変入球手段への遊技球の入球態様に依存する。これにより、可変入球手段への入球態様と当該可変入球手段の開放回数との関係を、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とで相違させることができ、可変入球手段への入球態様を通じた特定遊技状態の種類の把握を遊技者が行い易くなる。
特徴A5.前記第1特定遊技状態は、前記低識別区間中において1回の前記ラウンド遊技において1回の前記可変入球制御が実行されるように設定されていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、遊技球の入球態様に寄らずに第1特定遊技状態の低識別区間では可変入球手段の開放が特定基準回数に亘って実行されるのに対して、第2特定遊技状態の低識別区間では可変入球手段の開放が特定基準回数に亘って実行されない場合がある。これにより、可変入球手段への入球態様に応じて特定遊技状態の種類を把握する場合において、遊技者は可変入球手段への入球個数と可変入球手段の開放回数とを単に確認すればよいため、特定遊技状態の種類の把握を行う上で注目すべき要素が明確となり、遊技への注目度が高められる。
特徴A6.前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のそれぞれは、前記低識別区間が終了した場合にその後に新たな前記可変入球制御が実行されることなく終了するように設定されていることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、低識別区間が通常通りに終了した場合には特定遊技状態の終了後においても、その特定遊技状態がいずれの種類であるかを把握することが難しくなる。これにより、かかる状況においては、特定遊技状態の終了後においてもそれがいずれの種類であったのかを遊技者に予測させることが可能となる。その反面、低識別区間中の遊技球の入球態様に応じて、特定遊技状態の種類を把握することの重要性が高められ、かかる把握することの遊技への注目度が高められる。
特徴A7.前記第1特定遊技状態が終了した場合と前記第2特定遊技状態が終了した場合とで、終了後に設定する遊技状態の態様を遊技機の見た目において識別不可又は識別しづらいようにしながら相違させる終了後の移行手段(主制御装置71のMPU92における開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A6のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A7によれば、低識別区間中の遊技球の入球態様に応じて、特定遊技状態の種類を把握することの重要性が高められ、かかる把握することの遊技への注目度が高められる。
なお、前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であり且つ開状態と閉状態とに切換可能に構成された特定入球部(下作動口34)と、
当該特定入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS205の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記特定入球部に遊技球が入球した場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであるとともに、移行判定モードとして、前記移行判定結果となる確率が相対的に高低となった高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記受入制御手段は、前記特定入球部を前記開状態と前記閉状態とで切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有している構成においては、
前記終了後の移行手段は、前記第1特定遊技状態が終了した場合と前記第2特定遊技状態が終了した場合とで、前記移行判定モードは相違させる一方、前記切換モードを同一とする構成としてもよい。
特徴A8.前記所定の態様で行われる区間が、前記特定基準個数の遊技球が前記可変入球手段の前記開口に入球したことにより終了する場合に、所定報知が行われるように報知手段(図柄表示装置41)を制御する報知制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS721の処理を実行する機能、音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1017〜ステップS1019の処理を実行する機能)を備え、
当該報知制御手段は、前記特定基準回数目の前記可変入球制御に係る前記可変入球手段の開放回において当該可変入球手段の前記開口への遊技球の入球個数が前記特定基準個数に達した場合には前記所定報知の実行を制限する制限手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS720の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定報知が報知手段にて行われることで、特定基準個数の遊技球が可変入球手段に入球したことにより終了する場合に、それを遊技者に明確に把握させることが可能となる。その一方、特定基準回数目の可変入球手段の開放回において遊技球の入球個数が特定基準個数に達したとしても所定報知は実行されないため、可変入球手段への遊技球の入球態様と可変入球手段の開放回数とに遊技者が注目し易くなる。
特徴A9.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1の実施形態において主制御装置71のMPU92にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記特定遊技状態として、
前記可変入球制御が行われるとともに前記可変入球手段への遊技球の入球個数が上限個数となった場合に終了されるように制御されるラウンド遊技を有して構成され、さらに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数に亘って実行された場合に終了される第1特定遊技状態(例えば第1の実施形態において非明示高確大当たり結果Aを契機とした開閉実行モード)と、
予め定められた特定基準回数に亘って前記可変入球制御が実行された場合に終了するとともに、予め定められた特定基準個数の遊技球が前記可変入球手段の前記開口に入球した場合にも終了する第2特定遊技状態(例えば第1の実施形態において特別外れ結果を契機とした開閉実行モード)と、
が設定されており、
前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態は、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われることで進行するとともにいずれの特定遊技状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別不可又は識別しづらい低識別区間が設定されており、
前記特定基準個数は、前記上限個数よりも少ない数に設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴A9によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
この場合に、第2特定遊技状態における低識別区間では遊技球の発射を継続させて特定基準個数の遊技球の入球を発生させることでその区間を短縮させることができる。特に、第2特定遊技状態の特定基準個数がラウンド遊技の上限個数よりも少ない数に設定されているため、上記のような状況が発生し得るようになっている。これにより、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち実行されていない側を遊技者が把握することが可能となる。つまり、特定遊技状態の種類を予測させるという遊技と、実行されていない側の特定遊技状態を遊技球の入球態様に応じて把握することができるという遊技と、をバランス良く遊技者に提供することができる。
以上より、特定遊技状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
なお、上記特徴A9の構成に対して、上記特徴A3乃至A8のいずれか1にて新たに限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによる相乗的な効果を奏する。
特徴A10.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1の実施形態において主制御装置71のMPU92にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記特定遊技状態中における少なくとも一部の区間の実行態様として、前記可変入球制御が行われることで進行するとともに、当該区間に対応させて定められた基準回数分の前記可変入球制御が実行された場合又は当該区間に対応させて定められた基準期間が経過した場合に終了し、且つ当該区間に対応させて定められた基準個数の遊技球が前記可変入球手段の前記開口に入球した場合にも終了する単位区間が設定されており、
前記特定遊技状態として、いずれの特定遊技状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別不可又は識別しづらい低識別区間が設定された第1特定遊技状態(第1の実施形態において例えば非明示高確大当たり結果Aを契機とした開閉実行モード)と第2特定遊技状態(第1の実施形態において例えば特別外れ結果を契機とした開閉実行モード)とが設定されており、
前記第1特定遊技状態の前記低識別区間に含まれる前記単位区間の数と、前記第2特定遊技状態の前記低識別区間に含まれる前記単位区間の数とが相違していることを特徴とする遊技機。
特徴A10によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
この場合に、第1特定遊技状態の低識別区間に含まれる単位区間の数と、第2特定遊技状態の低識別区間に含まれる単位区間の数とが相違していることにより、低識別区間に可変入球手段への遊技球の入球を多数発生させた場合に、両者の低識別区間にて最低限実行される可変入球制御の数が相違することとなる。これにより、可変入球手段への入球態様と当該可変入球手段の開放回数との関係で、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち実行されていない側を遊技者が把握することが可能となる。つまり、特定遊技状態の種類を予測させるという遊技と、実行されていない可能性が高い側の特定遊技状態を遊技球の入球態様に応じて把握することができるという遊技と、をバランス良く遊技者に提供することができる。
以上より、特定遊技状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
なお、各単位区間で基準回数又は基準期間が同一であってもよく、所定の組合せ又は個別に異なっていてもよく、各単位区間で基準個数が同一であってもよく、所定の組合せ又は個別に異なっていてもよい。
特徴A11.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(第1の実施形態では大入賞口32a、第2の実施形態では第1大入賞口236a,第2大入賞口237a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(第1の実施形態では可変入賞装置32、第2の実施形態では第1可変入賞装置236,第2可変入賞装置237)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU92における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(第1の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS1901〜ステップS1915の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定遊技状態に遊技状態を移行させる移行手段(第1の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS2004〜ステップS2010の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記特定遊技状態として、いずれの特定遊技状態であるかを前記可変入球手段の動作の見た目において識別不可又は識別しづらい低識別区間が設定された第1特定遊技状態(第1の実施形態では例えば非明示高確大当たり結果Aを契機とした開閉実行モード、第2の実施形態では例えば明示分岐対応高確結果を契機とした開閉実行モード)と第2特定遊技状態(第1の実施形態では例えば特別外れ結果を契機とした開閉実行モード、第2の実施形態では例えば特別外れ結果を契機とした開閉実行モード)とが設定されており、
前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のうち一方の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、他方の特定遊技状態ではない可能性が高いことを遊技者に認識し易くさせることに対応した特別制御を実行する特別制御実行手段(第1の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS505及びステップS506の処理を実行する機能とステップS712にて肯定判定をする機能、第2の実施形態ではステップS2008,ステップS2122及びステップS2123の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A11によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
低識別区間において遊技球の発射を継続させて可変入球手段への遊技球の入球を発生させることで、特別制御の実行の有無などを通じて、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち実行されていない側を遊技者が把握することが可能となる。つまり、特定遊技状態の種類を予測させるという遊技と、実行されていない可能性が高い側の特定遊技状態を遊技球の入球態様に応じて把握することができるという遊技と、をバランス良く遊技者に提供することができる。
以上より、特定遊技状態中の遊技への注目度を向上させることが可能となる。
特徴A12.前記移行判定結果として、前記特定遊技状態後に設定される遊技状態の態様が相違することがある第1移行判定結果(第1の実施形態では例えば非明示高確大当たり結果、第2の実施形態では例えば明示分岐対応高確結果)と第2移行判定結果(第1の実施形態では例えば特別外れ結果、第2の実施形態では例えば特別外れ結果)とが設定されており、
前記移行手段は、
前記第1移行判定結果となったことに基づいて、前記第1特定遊技状態に遊技状態を移行させる第1移行判定対応の移行手段(第1の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS507,ステップS609,ステップS613,ステップS614及びステップS802の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS2201,ステップS2206及びステップS2207にて否定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
前記第2移行判定結果となったことに基づいて、前記第2特定遊技状態に遊技状態を移行させる第2移行判定対応の移行手段(第1の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS505,ステップS506及びステップS802の処理を実行する機能、第2の実施形態では主制御装置71のMPU92におけるステップS901にて肯定判定をしてその後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、低識別区間中の遊技球の入球態様に応じて特定遊技状態の種類を把握することの重要性が高められ、かかる把握することの遊技への注目度が高められる。
特徴A13.前記特別制御実行手段は、前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のうち一方の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記特別制御として、他方の特定遊技状態である場合には実行されない又は実行される可能性が相対的に低い特別動作が前記可変入球手段又はそれとは異なる遊技機部品にて実行されるようにするものであることを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、遊技球の入球態様に応じて現状実行されている特定遊技状態の種類を把握する場合に、遊技者は特別動作の有無を確認すればよいため、かかる把握を明確に行うことが可能となる。
特徴A14.前記特別制御実行手段は、前記第1特定遊技状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、その後に新たな前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、第1特定遊技状態が実行されたとしても、低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生しなかった場合には、その後に新たな可変入球制御が行われない。そして、当該状況となった場合には、第2特定遊技状態の場合と区別がつきづらくなる。これにより、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
また、本構成では、第1特定遊技状態の低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生するか否かによって、第1特定遊技状態中に遊技者が得られる特典に差が生じることとなる。つまり、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、特定遊技状態の種類を把握することが可能となるという利益が遊技者に付与されるだけでなく、その後に可変入球制御が実行されるという利益まで遊技者に付与されることとなる。よって、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
特徴A15.前記可変入球制御手段により前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様と、低期待度態様とが設定されており、
前記低識別区間は、その区画中に実行される前記可変入球制御の単位態様が前記低期待度態様となるように設定されており、
さらに、前記特別制御実行手段は、前記第1特定遊技状態である場合の前記低識別区間において前記可変入球制御の対象となり前記開状態となっている前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記特別動作として、その後に前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴A13又はA14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、特定遊技状態中における可変入球手段への入球個数が極端に増加してしまうことを抑えながら、低識別区間を付与することができる。さらには、第1特定遊技状態の低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて特別動作が行われる構成に対して、低識別区間では低期待度態様による可変入球制御が実行されるようにすることで、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度がそれだけ高められる。
また、第1特定遊技状態が実行されたとしても、低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生しなかった場合には、その後に高期待度態様による可変入球制御が行われない。そして、当該状況となった場合には、第2特定遊技状態の場合と区別がつきづらくなる。これにより、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
また、本構成では、第1特定遊技状態の低識別区間において可変入球手段への遊技球の入球が発生するか否かによって、第1特定遊技状態中に遊技者が得られる特典に差が生じることとなる。つまり、低識別区間における可変入球手段への遊技球の入球態様に応じて、特定遊技状態の種類を把握することが可能となるという利益が遊技者に付与されるだけでなく、その後に高期待度態様による可変入球制御が実行されるという利益まで遊技者に付与されることとなる。よって、低識別区間において開状態となっている可変入球手段への遊技球の入球に対する遊技者の注目度を、高めることが可能となる。
特徴A16.前記低識別区間は、その区間中に前記可変入球制御の対象となり前記開状態となった前記可変入球手段への遊技球の入球が発生したか否かに関係なく、前記可変入球制御が複数回実行されるように設定されていることを特徴とする特徴A14又はA15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、第1特定遊技状態又は第2特定遊技状態に移行した場合には、複数回の可変入球制御が必ず実行されることとなる。これにより、特定遊技状態に移行したことの遊技者の満足感を消失させることを抑えながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
特徴A17.前記遊技領域には前記可変入球手段が複数設けられており、
前記低識別区間において前記可変入球制御が複数回実行されるようにするとともに、当該低識別区間における一部の前記可変入球制御の実行回において前記複数の可変入球手段のうち所定の可変入球手段が制御対象となり他の前記可変入球制御の実行回において前記所定の可変入球手段とは異なる可変入球手段が制御対象となるように設定する制御対象設定手段(第2の実施形態において主制御装置71のMPU92におけるステップS2213及びステップS2214の処理を実行する機能)を備えており、
当該制御対象設定手段は、前記第1特定遊技状態における前記低識別区間及び前記第2特定遊技状態における前記低識別区間において、前記複数の可変入球手段のそれぞれが制御対象として選択される態様が同一となるようにするものであることを特徴とする特徴A12乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、低識別区間において遊技者が遊技球の入球を狙う可変入球手段の種類を相違させることが可能となり、低識別区間における遊技が単調化してしまうことが抑えられる。また、このように単調化の抑制を図った構成であっても、第1特定遊技状態における低識別区間及び第2特定遊技状態の低識別区間では、複数の可変入球手段のそれぞれが制御対象として選択される態様が同一となっている。よって、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれであるかを低識別区間では識別できないようにする機能は発揮される。
特徴A18.前記複数の可変入球手段として、
前記可変入球制御の対象となり、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後の前記可変入球制御が実行されるための少なくとも一の条件となる分岐対応の可変入球手段(第2可変入賞装置237)と、
前記可変入球制御の対象となり、前記開状態となっている状況における遊技球の入球の発生がその後の前記可変入球制御が実行されるための条件に含まれない非分岐対応の可変入球手段(第1可変入賞装置236)と、
を備えており、
前記制御対象設定手段は、前記低識別区間における最終回以外の前記可変入球制御の実行回では前記非分岐対応の可変入球手段が制御対象となるように設定するとともに、前記低識別区間における最終回の前記可変入球制御では前記分岐対応の可変入球手段が制御対象となるように設定するものであり、
前記特別制御実行手段は、前記低識別区間における最終回の前記可変入球制御が行われている状況で前記開状態となっている前記分岐対応の可変入球手段への遊技球の入球が発生したことに基づいて、前記特別動作として、前記低識別区間の後に新たな前記可変入球制御が行われるようにするものであることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には当該可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目して遊技者は遊技を行うとともに、非分岐対応の可変入球手段が可変入球制御の対象となった場合には遊技球の入球の発生に対する注目度が若干低下するものの遊技者は安心して特定遊技状態を消化することとなる。これにより、特定遊技状態に移行したことの満足感を維持させながら、低識別区間における遊技への注目度の向上を図ることができる。
また、一の可変入球手段の役割を、分岐対応の役割と非分岐対応の役割との間で切り換えるのではなく、可変入球手段というハード構成毎に分岐対応の役割と非分岐対応の役割とが区別されている。これにより、遊技者にとっては、可変入球手段への遊技球の入球が発生することに注目すべきタイミングであるか、安心して特定遊技状態を消化するタイミングであるかを明確に把握することができる。
特徴A19.遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(第1の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1001〜ステップS1011の処理を実行する機能及び表示制御装置111、第2の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS2401〜ステップS2408の処理を実行する機能)と、
前記特定遊技状態が実行されている状況で特定遊技状態用の演出を行わせる特定遊技状態用の演出制御手段(第1の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1012〜ステップS1019の処理を実行する機能及び表示制御装置111、第2の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS2409〜ステップS2415の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該遊技回制御手段は、前記第1特定遊技状態に移行する場合及び前記第2特定遊技状態に移行する場合のいずれであっても、移行先の特定遊技状態が識別できない前記報知結果とし前記遊技回用動作を終了させる終了用手段(第1の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1008の処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS2405の処理を実行する機能)を備えており、
前記特定遊技状態用の演出制御手段は、前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のいずれであっても、少なくとも前記低識別区間が終了するまでは実行対象の特定遊技状態が識別できない又は識別しづらい演出を行わせる手段(第1の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102における開閉実行モード用の演出決定処理を実行する機能、第2の実施形態では音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS2411の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A12乃至A18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A19によれば、遊技回用動作の報知結果や特定遊技状態用の演出態様からは、低識別区間が経過する前のタイミングで、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを遊技者が把握することができない。これにより、第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のうち遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら、低識別区間中の遊技を行う可能性が高められ、特定遊技状態への注目度の向上が図られる。
特徴A20.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1の実施形態において主制御装置71のMPU92にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記特定遊技状態として、予め定められた終了条件が成立するまで継続するラウンド遊技を有して構成されているとともに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数に亘って実行された場合に終了されるラウンド遊技対応の特定遊技状態が設定されており、
当該ラウンド遊技対応の特定遊技状態として、当該特定遊技状態中における前記可変入球制御の態様は見た目上同様であるが、予め定められた実行順番に対応した特定のラウンド遊技では、前記可変入球手段が前記開状態となっている合計期間及び前記可変入球制御の回数の少なくとも一方が相違する複数種類の実行態様(例えば非明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードと、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モード)が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴A20によれば、可変入球制御の実行パターンは同様としながら、予め定められた実行順番に対応した特定のラウンド遊技の継続期間を相違させることが可能となる。これにより、例えば特定のラウンド遊技における可変入球手段への入球結果に応じて演出や報知を行うようにすることで、遊技者にとっては当該演出や報知の確認を通じて、現状設定されている制御態様の予測を行うことが可能となる。
特徴A21.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(第1の実施形態において主制御装置71のMPU92にて大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した移行判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、前記可変入球制御が行われる特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記特定遊技状態として、予め定められた終了条件が成立するまで継続するラウンド遊技を有して構成されているとともに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数に亘って実行された場合に終了されるラウンド遊技対応の特定遊技状態が設定されており、
当該ラウンド遊技対応の特定遊技状態として、予め定められた実行順番から連続する複数のラウンド遊技において実行される前記可変入球制御の態様は見た目上同様であるが、それら複数のラウンド遊技のうち特定のラウンド遊技では、前記可変入球手段が前記開状態となっている合計期間及び前記可変入球制御の回数の少なくとも一方が相違する複数種類の実行態様(例えば非明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モードと、明示高確大当たり結果Bを契機とした開閉実行モード)が含まれていることを特徴とする遊技機。
特徴A21によれば、少なくとも所定の区間における可変入球制御の実行パターンは同様としながら、その所定の区間に含まれる特定のラウンド遊技の継続期間を相違させることが可能となる。これにより、例えば特定のラウンド遊技における可変入球手段への入球結果に応じて演出や報知を行うようにすることで、遊技者にとっては当該演出や報知の確認を通じて、現状設定されている制御態様の予測を行うことが可能となる。
特徴A22.前記特定のラウンド遊技が実行されている状況で前記可変入球手段への入球が発生したことに基づいて、報知手段(図柄表示装置41)にて予め定められた特別報知を行わせる特別報知制御手段(第1の実施形態において音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1014〜ステップS1016の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A20又はA21に記載の遊技機。
特徴A20又はA21の構成に対して、本特徴A22の構成を適用することで、遊技者にとっては特別報知の確認を通じて、現状設定されている制御態様の予測を行うことが可能となる。
上記特徴A群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、表示画面に複数の絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えたものが知られている。かかる遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口を遊技球が通過したことを契機として、大当たり状態等の遊技者に有利な特定遊技状態を発生させるか否かの大当たり抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。大当たり抽選に当選した場合には、表示画面に特定絵柄の組み合わせ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する。特定遊技状態への移行に伴い、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が開始され、多量の遊技球が払い出されるようになっている。
例えば特許文献1に示されているパチンコ機の可変入球装置についてより詳しくは、特定遊技状態ではない状況において、遊技球が入球できない又は入球しがたい閉鎖状態となっており、特定遊技状態に移行すると特定回数に亘って開放状態に切り換えられる。
ここで、上記従来のパチンコ機では、遊技状態が特定遊技状態である場合、どれだけ遊技球を獲得できるかに遊技者の関心が集中し易い。しかしながら、上記従来のパチンコ機の場合、特定遊技状態下で獲得できる遊技球数を遊技者がある程度予測可能なため、特定遊技状態における遊技が単調化してしまうことが懸念される。
<特徴B群>
特徴B1.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、予め定められた終了条件が成立することで終了する特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
前記終了条件が成立して前記特定遊技状態が終了した場合に当該特定遊技状態の前の遊技状態とは異なる遊技状態に移行させる第2移行手段(主制御装置71のMPU92における開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記第1移行手段及び前記第2移行手段の両方による移行が行われることがある移行判定結果となった場合の移行態様として、前記特定遊技状態中の態様及び当該特定遊技状態後の移行の態様のうち少なくとも一方が相違するように複数種類の移行態様が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記遊技状態の移行態様が前記複数種類の移行態様のうち第1移行態様(例えば明示高確大当たり結果Bとなった場合の移行態様や、高頻度サポートモードである状況で非明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様)である場合、特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記複数種類の移行態様のうち第2移行態様(例えば低確大当たり結果Aとなった場合の移行態様や、低頻度サポートモードである状況で非明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様)である場合、前記特定のタイミングにおいて前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持する設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機が多数設置される遊技ホールなどにおいて、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。
この場合に、第1移行態様である場合に特定のタイミングで認識可能状態に設定される一方、第2移行態様である場合には特定のタイミングにおいて認識不可状態に維持される。これにより、第1移行態様である場合と第2移行態様である場合とで認識可能状態の設定を柔軟に行うことが可能となり、上記のように第1移行態様及び第2移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば管理装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、複数種類の移行態様を設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。
以上より、遊技への注目度の向上を良好に図ることが可能となる。
なお、「特定のタイミング」には、特定遊技状態の開始タイミングや、特定遊技状態の開始タイミングからの経過時間が特定時間となるタイミングが含まれるとともに、特定遊技状態において特定の遊技装置が動作する構成においては当該遊技装置の所定回数目の動作が開始された場合や終了された場合が含まれる。また、特定遊技状態にオープニング期間やエンディング期間が設定されている構成においては、これらいずれかの期間中のタイミングも含まれる。
特徴B2.前記第1移行態様は、前記特定遊技状態中又はその後の遊技状態において、特定の有利度合いが有利なものとなる態様であり、
前記第2移行態様は、前記特定の有利度合いが不利なものとなる態様であり、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記特定の有利度合いが有利となる状況が開始される以前である前記特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記特定のタイミングにおいて前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、認識可能状態の設定が画一的に行われるのではなく、移行先の特定の有利度合いの内容に応じて柔軟に行われる。これにより、遊技ホールなどにおいて特定の有利度合いが有利となる状況の管理を良好に行えるようにしながら、例えば複数種類の移行態様が設定されていることによる効果を当該管理の実行が要因となって消失させてしまわないようにすることが可能となる。
特徴B3.前記第1移行態様は、前記特定遊技状態後において、有利度合いを変動させる特定の要素(サポートモード)が相対的に有利なものとなる第1遊技状態へ移行する態様であり、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態後において、前記特定の要素が相対的に不利なものとなる第2遊技状態へ移行する態様であり、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記第1遊技状態への移行が行われる以前である前記特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記特定のタイミングにおいて前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、認識可能状態の設定が画一的に行われるのではなく、特定遊技状態後の遊技状態に応じて柔軟に行われる。これにより、遊技ホールなどにおいて特定遊技状態後の遊技状態の管理を良好に行えるようにしながら、例えば複数種類の移行態様が設定されていることによる効果を当該管理の実行が要因となって消失させてしまわないようにすることが可能となる。
なお、前記特定の要素は、当該要因が有利であることを遊技機動作から認識可能である構成としてもよい。
特徴B4.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であり且つ開状態と閉状態とに切換可能に構成された特定入球部(下作動口34)と、
当該特定入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS205の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記特定入球部に遊技球が入球した場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであり、
前記受入制御手段は、前記特定入球部を前記開状態と前記閉状態とで切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記第1遊技状態は、前記特定の要素として前記切換モードが前記高頻度切換モードとなる遊技状態である一方、前記第2遊技状態は、前記特定の要素として前記切換モードが前記低頻度切換モードとなる遊技状態であることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、切換モードとの関係で認識可能状態の設定が行われることで、遊技ホールにおける特定入球部への入球頻度の管理や不正に特定入球部を開状態にしようとする行為の監視などを良好に行うことができる。また、切換モードは特定入球部の動きに関する状態を異ならせるモードであるため、切換モードがいずれであるのかを遊技者は認識し易い。したがって、特定遊技状態後に高頻度切換モードとなる第1移行態様では特定のタイミングで認識可能状態への設定を行い、特定遊技状態後に低頻度切換モードとなる第2移行態様では特定のタイミングで認識可能状態への設定を行わないという区別を行ったとしても、複数種類の移行態様が設定されていることによる効果を消失させることはない。
なお、「特定入球部」は、「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成」されていてもよい。
特徴B5.前記特定遊技状態の態様として、所定の特典の付与の期待度が相対的に高い態様(長時間態様又は中時間態様)と、相対的に低い態様(短時間態様)とが設定されており、
前記第1移行態様における前記特定遊技状態及び前記第2移行態様における前記特定遊技状態は、前記相対的に低い態様で進行するとともに遊技機動作の見た目の態様が前記第1移行態様及び前記第2移行態様のうちいずれに係るものであるかを識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記低識別区間が開始された後であって前記第1遊技状態への移行が行われる以前である前記特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記特定のタイミングとなったとしても前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B3又はB4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、識別不可となるようにする低識別区間では特定遊技状態後に特定の要素が有利なものとなるか不利なものとなるか認識しづらいため、遊技者は当該低識別区間では特定遊技状態後に有利な状態となることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別区間における少なくとも途中のタイミングまでは認識可能状態の設定は行われないため、例えば上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別区間は所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様で特定遊技状態が進行することとなる区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機管理上問題が生じづらい。さらにまた、特定遊技状態後において特定の要素が有利となる場合には、第1遊技状態への移行が行われる以前に認識可能状態の設定が行われるため、特定の要素が有利となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特徴B6.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU92における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われる遊技状態であり、
前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様又は中時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記第1移行態様における前記特定遊技状態及び前記第2移行態様における前記特定遊技状態は、開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでの区間として、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われることで進行するとともに、前記可変入球手段の動作の見た目において前記第1移行態様及び前記第2移行態様のうちいずれに係るものであるかを識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記低識別区間が開始された後であって前記第1遊技状態への移行が行われる以前である前記特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記特定のタイミングとなったとしても前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B3又はB4に記載の遊技機。
特徴B6によれば、識別不可となるようにする低識別区間では特定遊技状態後に特定の要素が有利なものとなるか不利なものとなるか認識しづらいため、遊技者は当該低識別区間では特定遊技状態後に有利な状態となることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別区間における少なくとも途中のタイミングまでは認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別区間は可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に低い区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機の出球管理上、問題が生じづらい。さらにまた、特定遊技状態後において特定の要素が有利となる場合には、第1遊技状態への移行が行われる以前に認識可能状態の設定が行われるため、特定の要素が有利となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
なお、前記特定遊技状態として、前記可変入球手段への遊技球の入球個数が上限個数となった場合に終了されるように制御されるラウンド遊技を有して構成され、さらに当該ラウンド遊技が予め定められた上限回数実行されることに基づき終了されるラウンド遊技対応の特定遊技状態が設定されている構成においては、
前記高期待度態様は、当該態様による前記可変入球制御が実行されている期間において、その制御対象となっている前記可変入球手段への前記上限個数の遊技球の入球が発生し易い態様であるのに対して、
前記低期待度態様は、当該態様による前記可変入球制御が実行されている期間において、その制御対象となっている前記可変入球手段への前記上限個数の遊技球の入球が発生しない又は発生しづらい態様である構成としてもよい。
また、低期待度態様と高期待度態様との遊技球の入球のし易さを明確に区別する上では、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が遊技球の発射周期よりも短い期間に設定されている構成としてもよい。また、低期待度態様では、可変入球制御の対象が開状態となっている期間が、遊技球の発射周期以上の期間であって、遊技球の発射周期×n(nは上限個数よりも小さい数)以下の期間に設定されている構成としてもよい。また、上限個数が4個以上である構成においては、上記nが「1」,「2」又は「3」のいずれかの数である構成としてもよい。
特徴B7.前記第1移行態様に係る前記特定遊技状態であるか又は前記第2移行態様に係る前記特定遊技状態であるかを見た目上識別不可又は識別しづらい態様の低識別演出を前記低識別区間において演出実行手段(図柄表示装置41)にて行わせる演出制御手段(音声発光制御装置72のMPU102における開閉実行モード用の演出決定処理を実行する機能及び表示制御装置111)を備えており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記低識別演出の終了以後であって前記第1遊技状態への移行が行われる以前である前記特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記特定のタイミングとなったとしても前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、低識別演出が行われている状況では特定遊技状態後に特定の要素が有利なものとなるか不利なものとなるか認識しづらいため、遊技者は可変入球手段の動作態様や低識別演出を視認して特定遊技状態後に有利な状態となることを期待しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別演出が行われている状況では認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別演出を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別演出が行われている間は可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に低い区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機の出球管理上、問題が生じづらい。さらにまた、特定遊技状態後において特定の要素が有利となる場合には、低識別演出の終了以後であって第1遊技状態への移行が行われる以前に認識可能状態の設定が行われるため、特定の要素が有利となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特徴B8.前記設定手段は、前記特定遊技状態への移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする第1認識可能状態又は認識不可とする第1認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する第1設定手段であり、
さらに、前記認識用制御手段は、前記第1遊技状態への移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする第2認識可能状態又は認識不可とする第2認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する第2設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B3乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、管理装置では、特定遊技状態への移行が行われたことと、第1遊技状態への移行が行われたこととが区別して認識することが可能であるため、特定遊技状態中であるか否かの管理を行うことが可能となるとともに、特定遊技状態の終了を契機とすることなく第1遊技状態への移行が行われたか否かの管理を行うことが可能となる。
上記のような構成においては、第1移行態様と第2移行態様との識別を困難なものとするために、いずれの移行態様であっても第1認識可能状態に設定されないようにすると、第2認識可能状態に設定された場合にそれが特定遊技状態の終了を契機としたものか否かの管理を行うことが難しくなる。これに対して、上記特徴B3の構成を備え、特定遊技状態後の第1遊技状態に移行する場合には事前に第1認識可能状態への設定が行われるため、上記管理を良好に行えるようにすることができる。
特徴B9.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であり且つ開状態と閉状態とに切換可能に構成された特定入球部(下作動口34)と、
当該特定入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS205の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記特定入球部に遊技球が入球した場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであるとともに、移行判定モードとして、前記移行判定結果となる確率が相対的に高低となった高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記受入制御手段は、前記特定入球部を前記開状態と前記閉状態とで切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記第1移行態様は、前記特定遊技状態後において、前記移行判定モードが前記特定遊技状態の前のモードから変更されるとともに、前記切換モードが前記高頻度切換モードとなる遊技状態に移行する態様であり、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態後において、前記移行判定モードが前記特定遊技状態の前のモードから変更されるとともに、前記切換モードが前記低頻度切換モードとなる遊技状態に移行する態様であることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
移行判定モードの種類は遊技機の外観において識別不可又は識別しづらいものとすることが可能であるのに対して、切換モードは特定入球部の動きに関する状態を異ならせるモードであるため、切換モードがいずれであるのかを認識しづらくすることが難しい。このような事情において、特徴B9では、移行判定モードとの関係では認識可能状態への設定が行われず、切換モードとの関係で認識可能状態への設定が行われる。これにより、特定遊技状態後の移行判定モードがいずれであるかを遊技者に予測させることで遊技への注目度を高めるという効果を消失させないようにしつつ、遊技ホールにおける特定入球部への入球頻度の管理や不正に特定入球部を開状態にしようとする行為の監視などを良好に行うことができる。
なお、「特定入球部」は、「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成」されていてもよい。
特徴B10.前記第1移行態様及び前記第2移行態様は、いずれも同一の前記移行判定結果(例えば非明示高確大当たり結果A)を契機として行われる移行態様である一方、前記第1移行態様は所定の遊技状態において前記同一の移行判定結果となることに基づき行われる移行態様であるとともに、前記第2移行態様は前記所定の遊技状態とは異なる遊技状態において前記同一の移行判定結果となることに基づき行われる移行態様であることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、同一の移行判定結果であってもその後の遊技状態の移行態様が相違することとなり、移行判定結果の種類を増加させることなく遊技の多様化を図ることが可能となる。また、この場合であっても、移行判定結果で画一的に区別して認識可能状態の設定を行うのではなく、移行態様に応じた柔軟な態様で認識可能状態の設定が行われる。これにより、上記効果を消失させることなく、認識可能状態の設定を通じた遊技機管理を行うことができる。
特徴B11.前記特定遊技状態の態様として、所定の特典の付与の期待度が相対的に高い態様(長時間態様又は中時間態様)と、相対的に低い態様(短時間態様)とが設定されており、
前記移行判定手段の判定結果として、前記相対的に低い態様による前記特定遊技状態への移行は発生するが、当該特定遊技状態が終了した場合に当該特定遊技状態の前の遊技状態と同一の遊技状態に復帰する部分移行結果(特別外れ結果)が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記部分移行結果となったことに基づき遊技状態の移行が発生する場合、前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであり、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態の開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでの遊技機動作の見た目の態様が、前記部分移行結果となったことに基づく前記特定遊技状態中の態様と識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、少なくとも前記低識別区間が開始された後の所定タイミングまでは前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、部分移行結果が設定されていることにより、遊技者に対する特典の付与率への影響を抑えるとともに特定遊技状態を除く遊技状態の移行率への影響を抑えながら、特定遊技状態への移行を演出として利用することが可能となる。また、第2移行態様における特定遊技状態では、部分移行結果に基づく特定遊技状態と識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されているため、低識別区間では特定遊技状態を挟んだ遊技状態の移行が発生するのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別区間における少なくとも途中のタイミングまでは認識可能状態の設定は行われないため、管理装置による遊技機管理が上記低識別区間を設定したことの効果を消失させてしまうことはない。また、低識別区間は所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様で特定遊技状態が進行することとなる区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機管理上問題が生じづらい。
特徴B12.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU92における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われる遊技状態であり、
前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様又は中時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
さらに、前記移行判定手段の判定結果として、前記低期待度態様による前記可変入球制御が特定回数行われた後に終了する前記特定遊技状態への移行は発生するが、当該特定遊技状態が終了した場合に当該特定遊技状態の前の遊技状態と同一の遊技状態に復帰する部分移行結果(特別外れ結果)が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記部分移行結果となったことに基づき遊技状態の移行が発生する場合、前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであり、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態の開始タイミングから少なくとも途中のタイミングまでの前記可変入球手段の動作態様が前記部分移行結果となったことに基づく前記特定遊技状態の態様と識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、少なくとも前記低識別区間が開始された後の所定タイミングまでは前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、部分移行結果が設定されていることにより、遊技者に対する特典の付与率への影響を抑えるとともに特定遊技状態を除く遊技状態の移行率への影響を抑えながら、特定遊技状態への移行を演出として利用することが可能となる。また、第2移行態様における特定遊技状態では、部分移行結果に基づく特定遊技状態と識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されているため、低識別区間では特定遊技状態を挟んだ遊技状態の移行が発生するのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別区間における少なくとも途中のタイミングまでは認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別区間は可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に低い区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機の出球管理上、問題が生じづらい。
特徴B13.前記部分移行結果に係る前記特定遊技状態であるか又は前記第2移行態様に係る前記特定遊技状態であるかを見た目上識別不可又は識別しづらい態様の低識別演出を前記低識別区間において演出実行手段(図柄表示装置41)にて行わせる演出制御手段(音声発光制御装置72のMPU102における開閉実行モード用の演出決定処理を実行する機能及び表示制御装置111)を備えており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、少なくとも前記低識別演出が終了するまでは前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B12に記載の遊技機。
特徴B13によれば、上記低識別演出が行われている状況では認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別演出を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別演出が行われている間は可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に低い区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機の出球管理上、問題が生じづらい。
特徴B14.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であり且つ開状態と閉状態とに切換可能に構成された特定入球部(下作動口34)と、
当該特定入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS205の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記特定入球部に遊技球が入球した場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであるとともに、移行判定モードとして、前記移行判定結果となる確率が相対的に高低となった高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記受入制御手段は、前記特定入球部を前記開状態と前記閉状態とで切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態後において、前記移行判定モードが前記特定遊技状態の前のモードから変更されるとともに、前記切換モードが前記低頻度切換モードとなる遊技状態に移行する態様であり、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、当該遊技状態の移行を契機とした前記認識可能状態への設定は行わないものであることを特徴とする特徴B12又はB13に記載の遊技機。
移行判定モードの種類は遊技機の外観において識別不可又は識別しづらいものとすることが可能であるのに対して、切換モードは特定入球部の動きに関する状態を異ならせるモードであるため、切換モードがいずれであるのかを認識しづらくすることが難しい。このような事情において、特徴B14では、特定遊技状態を挟んで移行判定モードの変更は発生するが、切換モードが低頻度切換モードとなる第2移行態様では、それを契機とした認識可能状態の設定が行われない。これにより、低識別区間を有する特定遊技状態が発生した場合には、当該低識別区間だけでなく特定遊技状態後も、遊技者の期待感を継続させることが可能となる。
なお、「特定入球部」は、「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成」されていてもよい。
特徴B15.前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であり且つ開状態と閉状態とに切換可能に構成された特定入球部(下作動口34)と、
前記特定入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS205の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記特定入球部に遊技球が入球した場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであるとともに、移行判定モードとして、前記移行判定結果となる確率が相対的に高低となった高確率モードと低確率モードとを有しており、
前記受入制御手段は、前記特定入球部を前記開状態と前記閉状態とで切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態後において、前記移行判定モードが前記特定遊技状態の前のモードから変更されるとともに、前記切換モードが前記高頻度切換モードとなる遊技状態に移行する態様であり、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記低識別区間が開始された後であって前記特定遊技状態後の遊技状態への移行が行われる以前のタイミングで前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴B12又はB13に記載の遊技機。
移行判定モードの種類は遊技機の外観において識別不可又は識別しづらいものとすることが可能であるのに対して、切換モードは特定入球部の動きに関する状態を異ならせるモードであるため、切換モードがいずれであるのかを認識しづらくすることが難しい。このような事情において、特徴B15では、特定遊技状態を挟んで移行判定モードの変更が発生するとともに、切換モードが高頻度切換モードとなる第2移行態様では、特定遊技状態後の遊技状態への移行が行われる以前のタイミングで認識可能状態に設定される。これにより、低識別区間において特定遊技状態後に有利な状態となることを期待させながら遊技を行わせることが可能となるとともに、遊技ホールにおける特定入球部への入球頻度の管理や不正に特定入球部を開状態にしようとする行為の監視などを良好に行うことができる。
なお、「特定入球部」は、「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成」されていてもよい。
特徴B16.前記第1移行態様は、前記特定遊技状態中に所定の特典が付与される期待度が相対的に高い態様であり、
前記第2移行態様は、前記特定遊技状態中に前記所定の特典が付与される期待度が相対的に低い態様であり、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記所定の特典の付与を可能とする状況が開始される以前である前記特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記第2移行態様である場合、前記特定のタイミングにおいて前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持するものであることを特徴とする特徴B1乃至B15のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B16によれば、認識可能状態の設定が画一的に行われるのではなく、特定遊技状態中における所定の特典の付与を可能とする状況との関係で柔軟に行われる。これにより、遊技ホールなどにおいて特典の付与の管理を良好に行えるようにしながら、複数種類の移行態様が設定されていることによる効果を当該管理の実行が要因となって消失させてしまわないようにすることが可能となる。
特徴B17.前記管理装置は、前記認識用手段が前記認識可能状態であることを把握したことに基づいて、遊技ホールにおいて遊技機に対応させて設けられる表示装置(データカウンタDC)にて所定の報知を行わせるものであることを特徴とする特徴B1乃至B16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B17によれば、遊技ホールにおいて所定の報知が行われる場合に、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴B18.前記予め定められた条件が成立したことに基づいて遊技回用動作が開始され、その条件成立に基づく前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果として前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記予め定められた条件が成立したことに応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1001〜ステップS1011の処理を実行する機能及び表示制御装置111)と、
前記特定遊技状態が実行されている状況で特定遊技状態用の演出を行わせる特定遊技状態用の演出制御手段(音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1012〜ステップS1013の処理を実行する機能及び表示制御装置111)と、
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様となる場合及び前記第2移行態様となる場合のいずれであっても、移行先の態様が識別できない前記報知結果として前記遊技回用動作を終了させる終了用手段(音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1008の処理を実行する機能)を備えており、
前記特定遊技状態用の演出制御手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様となる場合及び前記第2移行態様となる場合のいずれであっても、開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って、移行先の態様が識別できない又は識別しづらい演出を行わせる手段(音声発光制御装置72のMPU102におけるステップS1101〜ステップS1110の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B18によれば、遊技回用動作の報知結果や特定遊技状態用の演出態様からは、遊技状態の移行態様が第1移行態様及び第2移行態様のいずれであるかのかを遊技者が把握しづらい。これにより、第1移行態様及び第2移行態様のうち遊技者にとって望ましいものとなることを期待しながら、特定遊技状態中の遊技を行う可能性が高められ、特定遊技状態への注目度の向上が図られる。
特徴B19.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、予め定められた終了条件が成立することで終了する特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる第1移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
前記終了条件が成立して前記特定遊技状態が終了した場合に当該特定遊技状態の前の遊技状態とは異なる遊技状態に移行させる第2移行手段(主制御装置71のMPU92における開閉実行モード終了時の移行処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを特定装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記特定装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記第1移行手段及び前記第2移行手段の両方による移行が行われることがある移行判定結果となった場合の移行態様として、前記特定遊技状態中の態様及び当該特定遊技状態後の移行の態様のうち少なくとも一方が相違するように複数種類の移行態様が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記遊技状態の移行態様が前記複数種類の移行態様のうち第1移行態様(例えば明示高確大当たり結果Bとなった場合の移行態様や、高頻度サポートモードである状況で非明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様)である場合、特定のタイミングで前記認識可能状態に設定する一方、前記遊技状態の移行態様が前記複数種類の移行態様のうち第2移行態様(例えば低確大当たり結果Aとなった場合の移行態様や、低頻度サポートモードである状況で非明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様)である場合、前記特定のタイミングにおいて前記認識可能状態とすることなく前記認識不可状態に維持する設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B19の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。
この場合に、第1移行態様である場合に特定のタイミングで認識可能状態に設定される一方、第2移行態様である場合には特定のタイミングにおいて認識不可状態に維持される。これにより、第1移行態様である場合と第2移行態様である場合とで認識可能状態の設定を柔軟に行うことが可能となり、上記のように第1移行態様及び第2移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば特定装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、複数種類の移行態様を設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。
以上より、遊技への注目度の向上を良好に図ることが可能となる。
なお、「特定のタイミング」には、特定遊技状態の開始タイミングや、特定遊技状態の開始タイミングからの経過時間が特定時間となるタイミングが含まれるとともに、特定遊技状態において特定の遊技装置が動作する構成においては当該遊技装置の所定回数目の動作が開始された場合や終了された場合が含まれる。また、特定遊技状態にオープニング期間やエンディング期間が設定されている構成においては、これらいずれかの期間中のタイミングも含まれる。
<特徴C群>
特徴C1.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態への移行が行われる前記判定結果となった場合の移行態様として、所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様で進行する第1区間と、相対的に高い態様で進行する第2区間とを有する特定の移行態様(例えば明示高確大当たり結果Bとなった場合の移行態様)が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記第1区間における少なくとも一部では前記認識不可状態となるとともに、前記第2区間における少なくとも一部では前記認識可能状態となるように、遊技状態の移行態様が前記特定の移行態様となった場合における前記認識用手段の設定を切り換える設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機が多数設置される遊技ホールなどにおいて、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。また、遊技状態の移行態様として、第1区間と第2区間とが生じる特定の移行態様が設定されていることにより、所定の特典の付与率への影響を抑えながら特定遊技状態の実行を演出として利用することが可能となり遊技への注目度が高められる。
この場合に、第1区間であるか否か第2区間であるかに関係なく画一的に認識可能状態に設定されるのではなく、滞在する区間に応じて認識可能状態と認識不可状態との間で認識用手段の設定が切り換えられる。これにより、遊技状態の移行態様が特定の移行態様となる場合には認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、特定の移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C2.前記特定の移行態様は、前記特定遊技状態として、前記第1区間と、前記第2区間とを有する切換対応の特定遊技状態に移行する態様であり、
前記設定手段は、前記第1区間における少なくとも一部では前記認識不可状態となるとともに、前記第2区間における少なくとも一部では前記認識可能状態となるように、前記切換対応の特定遊技状態中における前記認識用手段の設定を切り換えるものであることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、特定遊技状態として、切換対応の特定遊技状態が設定されていることにより、特定遊技状態への注目度を向上させることが可能となる。また、当該切換対応の特定遊技状態において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C3.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU92における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われる遊技状態であり、
前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様又は中時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記第1区間は、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われる区間であるとともに、前記第2区間は、前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われる区間であることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1区間では可変入球手段の動作を通じた演出を行うことが可能となり、第2区間では可変入球手段の動作を通じた特典の付与を行うことが可能となる。これにより、可変入球手段を利用して特定遊技状態中の遊技の多様化が図られる。この場合に、上記特徴C2の構成を備えていることで、可変入球手段の動作が演出として利用されるか又は特典の付与を目的として利用されるかにより認識可能状態の設定が柔軟に行われることにより、第1特定遊技状態において第1区間と第2区間とが設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。また、例えば可変入球手段の動作を通じて演出を行う第1区間では遊技の注目度を向上させることを重視し、遊技者への特典の付与が発生する頻度が向上する第2区間では遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C4.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態への移行が行われる前記判定結果となった場合の移行態様として、前記特定遊技状態中の態様及び当該特定遊技状態後の移行の態様のうち少なくとも一方が相違するように複数種類の移行態様が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記遊技状態の移行態様が特定の移行態様(例えば明示高確大当たり結果Bとなった場合の移行態様)である場合、当該特定の移行態様とは異なる所定の移行態様(例えば明示高確大当たり結果となった場合の移行態様)である場合に比べて、前記認識可能状態に設定するタイミングを遅らせる設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C4の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機が多数設置される遊技ホールなどにおいて、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。
この場合に、遊技状態の移行態様が特定の移行態様である場合、当該特定の移行態様とは異なる所定の移行態様である場合に比べて、認識可能状態に設定するタイミングが遅延される。これにより、特定の移行態様である場合と所定の移行態様である場合とで認識可能状態の設定を柔軟に行うことが可能となり、上記のように複数種類の移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば管理装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、複数種類の移行態様を設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。さらにまた、認識可能状態の設定が一切行われないのではなく遅延させて行われる構成であるため、遊技機管理を行うことはいぜんとして可能である。
特徴C5.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態の態様として、所定の特典の付与の期待度が相対的に高い態様(長時間態様又は中時間態様)と、相対的に低い態様(短時間態様)とが設定されているとともに、
前記状態移行手段は、前記移行判定手段の判定結果が第1判定結果(例えば明示高確大当たり結果B)となったことに基づいて、前記相対的に低い態様で進行する区間が開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って生じる第1特定遊技状態(例えばパターンBの開閉実行モード)に移行させるものであり、
前記認識用制御手段は、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記区間の途中のタイミング以後まで、前記認識可能状態に設定するタイミングを遅らせる設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C5の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機が多数設置される遊技ホールなどにおいて、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。また、所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様で進行する区間が開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って生じる第1特定遊技状態が設定されていることにより、所定の特典の付与率への影響を抑えながら特定遊技状態の実行を演出として利用することが可能となり遊技への注目度が高められる。
この場合に、第1特定遊技状態である場合、開始タイミングから認識可能状態に設定されるのではなく、当該設定タイミングが遅延される。これにより、第1特定遊技状態に移行することとなる場合にはその進行状況に応じて認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、特定遊技状態として第1特定遊技状態が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば管理装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、特定遊技状態の態様を複数種類設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。
特徴C6.前記第1判定結果となったことを契機とした遊技状態の移行態様として、前記相対的に低い態様で進行する第1区間の後に、特典の付与に係る遊技内容が変更される第2区間が生じる特定態様が設定されており、
前記設定手段は、前記遊技状態の移行態様が前記特定態様となる場合、前記第1区間の途中のタイミング以後であって、前記第2区間が終了するまでに、前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によれば、特典の付与に係る遊技内容に応じて認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、第1判定結果となったことを契機とした遊技状態の移行態様として第1区間と第2区間とが設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。また、例えば認識可能状態の設定が行われなかったとしても遊技機管理上問題が生じづらい第1区間においては遊技の注目度を向上させることを重視しながら、第2区間についてはその遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C7.前記第1特定遊技状態は、前記相対的に低い態様で継続する第1区間の後に、前記相対的に高い態様で進行する第2区間が生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記第1区間の途中のタイミング以後であって、前記第2区間が終了するまでに、前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C5又はC6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、所定の特典の付与の期待度が高いか否かにより認識可能状態の設定が柔軟に行われることにより、第1特定遊技状態において第1区間と第2区間とが設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。また、例えば認識可能状態の設定が行われなかったとしても遊技機管理上問題が生じづらい第1区間においては遊技の注目度を向上させることを重視し、所定の特典の付与の期待度が相対的に高い第2区間が生じる場合にはそれに対して遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C8.前記状態移行手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第1判定結果となったことに基づいて、前記第1特定遊技状態に移行させるとともに、前記移行判定手段の判定結果が第2判定結果(例えば明示高確大当たり結果A又は特別外れ結果)となったことに基づいて、前記相対的に低い態様が開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って継続する第2特定遊技状態(例えばパターンAの開閉実行モード)に移行させるものであり、
前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態は、前記相対的に低い態様で進行するとともに遊技機動作の見た目の態様が前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のうちいずれに係るものであるかを識別不可又は識別しづらい低識別区間が生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記第2特定遊技状態に移行する場合、少なくとも前記低識別区間が開始された後の特定タイミングまでは前記認識不可状態に維持するとともに、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記特定タイミング以後であって前記第2区間が終了するまでに、前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C6又はC7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別区間における少なくとも特定タイミングまでは認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別区間は所定の特典の付与の期待度が低い態様で特定遊技状態が進行することとなる区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機管理上問題が生じづらい。さらにまた、第2区間となる場合には、当該第2区間が終了するまでに認識可能状態の設定が行われるため、第2区間となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特徴C9.前記設定手段は、前記第2特定遊技状態に移行する場合、少なくとも前記低識別区間が経過するまでは前記認識不可状態に維持するとともに、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記低識別区間以後であって前記第2区間の開始タイミング以前に前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、低識別区間の全体に亘って、上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまわないようにすることができるとともに、第2区間が開始されたタイミングではそのことを管理装置において認識することが可能となる。
特徴C10.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口(大入賞口32a)を有するとともに、当該開口を開状態と閉状態とに切換可能に構成された可変入球手段(可変入賞装置32)と、
当該可変入球手段を前記開状態とした後に前記閉状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置71のMPU92における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、
前記可変入球手段の前記開口に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(払出装置77及び払出制御装置78)と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われる遊技状態であり、
前記可変入球制御手段にて前記可変入球制御が1回行われる場合の単位態様として、前記開状態となっている場合における前記可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に高低となるように高期待度態様(長時間態様又は中時間態様)と、低期待度態様(短時間態様)とが設定されており、
前記第1区間は、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われる区間であるとともに、前記第2区間は、前記高期待度態様による前記可変入球制御が行われる区間であることを特徴とする特徴C6乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C10によれば、第1区間では可変入球手段の動作を通じた演出を行うことが可能となり、第2区間では可変入球手段の動作を通じた特典の付与を行うことが可能となる。これにより、可変入球手段を利用して特定遊技状態中の遊技の多様化が図られる。この場合に、上記特徴C3やC4などの構成を備えていることで、可変入球手段の動作が演出として利用されるか又は特典の付与を目的として利用されるかにより認識可能状態の設定が柔軟に行われることにより、第1特定遊技状態において第1区間と第2区間とが設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。また、例えば可変入球手段の動作を通じて演出を行う第1区間では遊技の注目度を向上させることを重視し、遊技者への特典の付与が発生する頻度が向上する第2区間では遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C11.前記状態移行手段は、前記移行判定手段の判定結果が前記第1判定結果となったことに基づいて、前記第1特定遊技状態に移行させるとともに、前記移行判定手段の判定結果が第2判定結果(例えば明示高確大当たり結果A)となったことに基づいて、前記相対的に低い態様が開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って継続する第2特定遊技状態(例えばパターンAの開閉実行モード)に移行させるものであり、
前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態は、前記低期待度態様による前記可変入球制御が行われることで進行するとともに、前記可変入球手段の動作の見た目において前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のうちいずれに係るものであるかを識別不可又は識別しづいら低識別区間が開始タイミングから生じるように構成されており、
前記設定手段は、前記第2特定遊技状態に移行する場合、少なくとも前記低識別区間が開始された後の特定タイミングまでは前記認識不可状態に維持するとともに、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記特定タイミング以後であって前記第2区間が終了するまでに、前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11によれば、識別不可となるようにする低識別区間では第1特定遊技状態及び第2特定遊技状態のいずれが実行されているのかを予測しながら遊技を行うこととなる。これにより、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、上記低識別区間における特定タイミングまでは認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別区間は可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に低い区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機の出球管理上、問題が生じづらい。さらにまた、第2区間となる場合には、当該第2区間が終了するまでに認識可能状態の設定が行われるため、第2区間となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特徴C12.前記設定手段は、前記第2特定遊技状態に移行する場合、少なくとも前記低識別区間が経過するまでは前記認識不可状態に維持するとともに、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記低識別区間以後であって前記第2区間の開始タイミング以前に前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C11に記載の遊技機。
特徴C12によれば、低識別区間の全体に亘って、上記低識別区間を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまわないようにすることができるとともに、第2区間が開始されたタイミングではそのことを管理装置において認識することが可能となる。
特徴C13.前記第1特定遊技状態であるか又は前記第2特定遊技状態であるかを見た目上識別不可又は識別しづらい態様の低識別演出を前記低識別区間において演出実行手段(図柄表示装置41)にて行わせる演出制御手段(音声発光制御装置72のMPU102における開閉実行モード用の演出決定処理を実行する機能及び表示制御装置111)を備えており、
前記設定手段は、前記第2特定遊技状態に移行する場合、少なくとも前記低識別演出が終了するまでは前記認識不可状態に維持するとともに、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記低識別演出の終了以後であって前記第2区間が終了するまでに前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C11又はC12に記載の遊技機。
特徴C13によれば、低識別区間において低識別演出が行われることで、低識別区間を設定したことの効果をより高めることが可能となる。この場合に、上記低識別演出が行われている状況では認識可能状態の設定は行われないため、上記低識別演出を設定したことの効果を管理装置による遊技機管理が原因で消失させてしまうことはない。また、低識別演出が行われている間は可変入球手段への遊技球の入球の期待度が相対的に低い区間であるため、認識可能状態の設定が行われなかったとしても、遊技機の出球管理上、問題が生じづらい。さらにまた、第2区間となる場合には、当該第2区間が終了するまでに認識可能状態の設定が行われるため、第2区間となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特徴C14.前記特定遊技状態後に移行する遊技状態として、有利度合いを変動させる特定の要素(サポートモード)が相対的に有利なものとなる場合と、不利なものとなる場合とが設定されており、
前記第2特定遊技状態への移行を含む遊技状態の移行態様として、前記第2特定遊技状態後において、前記特定の要素が有利なものとなる遊技状態に移行する所定移行態様が設定されており、
前記設定手段は、前記所定移行態様となる場合、前記特定の要素が有利なものとなる遊技状態の開始タイミング以前に前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C8,C9,C11乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C14によれば、低識別区間においてはその後に第2区間が発生するか又は特定の要素が有利なものとなる遊技状態が発生するかを予測しながら遊技を行うこととなり、遊技への注目度を高めることが可能となる。また、第2特定遊技状態後において特定の要素が有利となる場合には、当該遊技状態への移行が行われる以前に認識可能状態の設定が行われるため、特定の要素が有利となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特徴C15.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構51)と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能であり且つ開状態と閉状態とに切換可能に構成された特定入球部(下作動口34)と、
当該特定入球部の状態を制御する受入制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS205の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定手段は、前記特定入球部に遊技球が入球した場合に前記予め定められた条件のうち少なくとも一部の条件が成立したとして、それに基づき前記判定を行うものであり、
前記受入制御手段は、前記特定入球部を前記開状態と前記閉状態とで切り換える切換モードとして、前記開状態とならない又は単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に低い低頻度切換モードと、単位時間当たりでの前記開状態となる機会が相対的に高い高頻度切換モードとを有しており、
前記第2特定遊技状態への移行を含む遊技状態の移行態様として、前記第2特定遊技状態後において、前記高頻度切換モードとなる遊技状態に移行する所定移行態様が設定されており、
前記設定手段は、前記所定移行態様となる場合、前記高頻度切換モードとなる遊技状態の開始タイミング以前に前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C8,C9,C11乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C15によれば、低識別区間においてはその後に第2区間が発生するか又は高頻度切換モードとなる遊技状態が発生するかを予測しながら遊技を行うこととなり、遊技への注目度を高めることが可能となる。また、第2特定遊技状態後において、高頻度切換モードとなる遊技状態へ移行する場合には、当該遊技状態への移行が行われる以前に認識可能状態の設定が行われるため、当該遊技状態となるか否かの管理は良好に行うことが可能となる。
特に、切換モードとの関係で認識可能状態の設定が行われることで、遊技ホールにおける特定入球部への入球頻度の管理や不正に特定入球部を開状態にしようとする行為の監視などを良好に行うことができる。また、切換モードは特定入球部の動きに関する状態を異ならせるモードであるため、切換モードがいずれであるのかを遊技者は認識し易いため、高頻度切換モードとなる遊技状態へ移行する場合に認識可能状態の設定を行ったとしても、複数種類の移行態様が設定されていることによる効果を消失させることはない。
なお、「特定入球部」は、「前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な大きさに形成された開口を有するとともに、当該開口を遊技球の入球が可能な第1状態とそれよりも入球が発生しづらい第2状態とに切換可能に構成」されていてもよい。
特徴C16.前記設定手段は、前記特定遊技状態への移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする第1認識可能状態又は認識不可とする第1認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する第1設定手段であり、
さらに、前記認識用制御手段は、前記高頻度切換モードとなる遊技状態への移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする第2認識可能状態又は認識不可とする第2認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する第2設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C15に記載の遊技機。
特徴C16によれば、管理装置では、特定遊技状態への移行が行われたことと、高頻度切換モードとなる遊技状態への移行が行われたこととが区別して認識することが可能であるため、特定遊技状態中であるか否かの管理を行うことが可能となるとともに、特定遊技状態の終了を契機とすることなく高頻度切換モードへの移行が行われたか否かの管理を行うことが可能となる。
上記のような構成においては、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態との識別を困難なものとするために、いずれの特定遊技状態であっても第1認識可能状態に設定されないようにすると、第2認識可能状態に設定された場合にそれが特定遊技状態の終了を契機としたものか否かの管理を行うことが難しくなる。これに対して、上記特徴C15の構成を備え、第2特定遊技状態後において、高頻度切換モードとなる遊技状態に移行することとなる場合には事前に第1認識可能状態への設定が行われるため、上記管理を良好に行えるようにすることができる。
特徴C17.前記第2特定遊技状態は、前記低識別区間以後の態様が前記第1特定遊技状態の場合と相違するように設定されており、
前記設定手段は、前記第1特定遊技状態及び前記第2特定遊技状態のいずれにおいても、同一の遅延期間が経過した場合に、前記認識可能状態に設定するものであることを特徴とする特徴C8,C9,C11乃至C16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C17によれば、遅延期間の設定に係る処理の簡素化を図りながら、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴C18.前記第2判定結果は、前記相対的に低い態様による前記第2特定遊技状態への移行は発生するが、当該第2特定遊技状態が終了した場合に当該第2特定遊技状態の前の遊技状態と同一の遊技状態に復帰することとなる判定結果であり、
前記認識用制御手段は、前記第2判定結果となった場合、当該遊技状態の移行を契機とした前記認識可能状態への設定は行わないものであることを特徴とする特徴C8,C9,C11乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C18によれば、認識可能状態の設定を遊技状態の移行態様に応じて柔軟に行うことが可能となる。
特徴C19.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを特定装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記特定装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態への移行が行われる前記判定結果となった場合の移行態様として、所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様で進行する第1区間と、相対的に高い態様で進行する第2区間とを有する特定の移行態様(例えば明示高確大当たり結果Bとなった場合の移行態様)が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記第1区間における少なくとも一部では前記認識不可状態となるとともに、前記第2区間における少なくとも一部では前記認識可能状態となるように、遊技状態の移行態様が前記特定の移行態様となった場合における前記認識用手段の設定を切り換える設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C19の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。また、遊技状態の移行態様として、第1区間と第2区間とが生じる特定の移行態様が設定されていることにより、所定の特典の付与率への影響を抑えながら特定遊技状態の実行を演出として利用することが可能となり遊技への注目度が高められる。
この場合に、第1区間であるか否か第2区間であるかに関係なく画一的に認識可能状態に設定されるのではなく、滞在する区間に応じて認識可能状態と認識不可状態との間で認識用手段の設定が切り換えられる。これにより、遊技状態の移行態様が特定の移行態様となる場合には認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、特定の移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
特徴C20.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを特定装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記特定装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態への移行が行われる前記判定結果となった場合の移行態様として、前記特定遊技状態中の態様及び当該特定遊技状態後の移行の態様のうち少なくとも一方が相違するように複数種類の移行態様が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記遊技状態の移行態様が特定の移行態様(例えば明示高確大当たり結果Bとなった場合の移行態様)である場合、当該特定の移行態様とは異なる所定の移行態様(例えば明示高確大当たり結果となった場合の移行態様)である場合に比べて、前記認識可能状態に設定するタイミングを遅らせる設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C20の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。
この場合に、遊技状態の移行態様が特定の移行態様である場合、当該特定の移行態様とは異なる所定の移行態様である場合に比べて、認識可能状態に設定するタイミングが遅延される。これにより、特定の移行態様である場合と所定の移行態様である場合とで認識可能状態の設定を柔軟に行うことが可能となり、上記のように複数種類の移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば特定装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、複数種類の移行態様を設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。さらにまた、認識可能状態の設定が一切行われないのではなく遅延させて行われる構成であるため、遊技機管理を行うことはいぜんとして可能である。
特徴C21.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを特定装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記特定装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態の態様として、所定の特典の付与の期待度が相対的に高い態様(長時間態様又は中時間態様)と、相対的に低い態様(短時間態様)とが設定されているとともに、
前記状態移行手段は、前記移行判定手段の判定結果が第1判定結果(例えば明示高確大当たり結果B)となったことに基づいて、前記相対的に低い態様で進行する区間が開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って生じる第1特定遊技状態(例えばパターンBの開閉実行モード)に移行させるものであり、
前記認識用制御手段は、前記第1特定遊技状態に移行する場合、前記区間の途中のタイミング以後まで、前記認識可能状態に設定するタイミングを遅らせる設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C21の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。また、所定の特典の付与の期待度が相対的に低い態様で進行する区間が開始タイミングから少なくとも途中のタイミングに亘って生じる第1特定遊技状態が設定されていることにより、所定の特典の付与率への影響を抑えながら特定遊技状態の実行を演出として利用することが可能となり遊技への注目度が高められる。
この場合に、第1特定遊技状態である場合、開始タイミングから認識可能状態に設定されるのではなく、当該設定タイミングが遅延される。これにより、第1特定遊技状態に移行することとなる場合にはその進行状況に応じて認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、特定遊技状態として第1特定遊技状態が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば特定装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、特定遊技状態の態様を複数種類設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。
特徴C22.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを遊技機外部の管理装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記管理装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態後に移行する遊技状態として、有利度合いを変動させる特定の要素(サポートモード)が相対的に有利なものとなる場合と、不利なものとなる場合とが設定されているとともに、
前記特定遊技状態への移行を含む遊技状態の移行態様として、当該特定遊技状態後において、前記特定の要素が有利なものとなる遊技状態に移行する第1移行態様(例えば明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様や高頻度サポートモードで非明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様)が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記特定遊技状態の途中のタイミング以後であって前記特定遊技状態後の遊技状態への移行が行われる以前のタイミングで前記認識可能状態に設定する設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C22の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機が多数設置される遊技ホールなどにおいて、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。また、遊技状態の移行態様として、特定遊技状態後において特定の要素が有利なものとなる遊技状態に移行する第1移行態様が設定されていることにより、遊技への注目度が高められる。
この場合に、遊技状態の移行態様が第1移行態様である場合、特定遊技状態の開始タイミングから認識可能状態に設定されるのではなく、当該設定タイミングが遅延される。これにより、遊技状態の移行態様が第1移行態様となる場合にはその進行状況に応じて認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、遊技状態の移行態様として第1移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば管理装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、遊技状態の移行態様を複数種類設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。
なお、上記特徴C22に対して、上記特徴C5乃至C21のいずれか1にて新たに限定した構成を適用してもよい。この場合、それら構成を適用したことによる相乗的な効果を奏する。
特徴C23.予め定められた条件が成立したことに基づいて、遊技状態を移行させるか否かの判定を行う移行判定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS401〜ステップS409の処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段の判定結果が遊技状態を移行させることに対応した判定結果(各大当たり結果及び特別外れ結果)となったことに基づいて、特定遊技状態(開閉実行モード)に遊技状態を移行させる状態移行手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS504〜ステップS511の処理を実行する機能)と、
遊技状態の移行が行われたことを特定装置(ホールコンピュータHC)に認識させるために用いられる認識用手段(外部端子板81)と、
前記遊技状態の移行が行われたことを前記特定装置において認識可能とする認識可能状態又は認識不可とする認識不可状態に前記認識用手段の状態を設定する認識用制御手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511、ステップS512、ステップS516、ステップS905及びステップS915の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記特定遊技状態後に移行する遊技状態として、有利度合いを変動させる特定の要素(サポートモード)が相対的に有利なものとなる場合と、不利なものとなる場合とが設定されているとともに、
前記特定遊技状態への移行を含む遊技状態の移行態様として、当該特定遊技状態後において、前記特定の要素が有利なものとなる遊技状態に移行する第1移行態様(例えば明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様や高頻度サポートモードで非明示高確大当たり結果Aとなった場合の移行態様)が設定されており、
前記認識用制御手段は、前記遊技状態の移行態様が前記第1移行態様である場合、前記特定遊技状態の途中のタイミング以後であって前記特定遊技状態後の遊技状態への移行が行われる以前のタイミングで前記認識可能状態に設定する設定手段(主制御装置71のMPU92におけるステップS511及びステップS512の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C23の遊技機では、遊技状態の移行が発生する場合に認識用手段が認識可能状態となることで、遊技機の管理を良好に行うことが可能となる。また、遊技状態の移行態様として、特定遊技状態後において特定の要素が有利なものとなる遊技状態に移行する第1移行態様が設定されていることにより、遊技への注目度が高められる。
この場合に、遊技状態の移行態様が第1移行態様である場合、特定遊技状態の開始タイミングから認識可能状態に設定されるのではなく、当該設定タイミングが遅延される。これにより、遊技状態の移行態様が第1移行態様となる場合にはその進行状況に応じて認識可能状態の設定が柔軟に行われることとなり、遊技状態の移行態様として第1移行態様が設定された構成において、遊技機管理を良好に行うことが可能となる。
また、例えば特定装置に遊技状態が移行したことの認識を行わせると、遊技状態の移行態様を複数種類設定したことによる効果を消失させてしまうおそれがある場合などには、認識可能状態に設定されることを制限することが可能となる。
なお、上記特徴C23に対して、上記特徴C5乃至C21のいずれか1にて新たに限定した構成を適用してもよい。この場合、それら構成を適用したことによる相乗的な効果を奏する。
上記特徴B群又は特徴C群に係る発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機は、予め定められた抽選条件が成立したことに基づいて抽選を行い、その抽選結果が所定の結果であった場合に大当たり状態への移行といった遊技状態の移行が発生する。また、遊技ホールにおいて遊技機管理を行えるようにするために、遊技ホールの管理コンピュータなどに遊技機から自身の遊技状態を認識させるための情報が出力される構成が知られている。
例えば、遊技機から自身が大当たり状態である旨の信号出力がなされることで、管理コンピュータでは遊技機が大当たり状態であることを把握することができる。そうすると、多量の遊技媒体の払い出しを行わせる不正行為が行われた場合に、大当たり状態である旨の信号出力がなされていないにも関わらず多量の遊技媒体が払い出されていることを遊技ホールの管理者が認識することが可能となり、当該不正行為が長期間に亘って継続されてしまうことを防止することが可能となる。
また、例えば、各遊技機に対応させてカウンタ表示器が並設された遊技ホールが知られており、当該遊技ホールでは遊技機からの信号出力に応じて、大当たり状態等の移行回数がカウンタ表示器により報知されるようにしている。この場合、遊技者は、カウンタ表示器により報知されている内容を参考にして、自身が遊技を行う遊技機を選択することができる。
ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、その一方法として、遊技状態の移行態様を改良することが考えられる。しかしながら、遊技ホールへの信号出力に関して従来の構成をそのまま利用しながら遊技状態の移行態様を改良しようとすると、上記信号出力を通じた遊技機管理及び遊技への注目度の向上化のうち少なくとも一方に関して問題が生じることが懸念される。