JP6263160B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動条件が成立することにより特別遊技を行うか否かを判定する遊技機に関する。
従来、例えば、遊技盤に設けられた始動口に遊技球が入賞することにより大当たりとするか否かを判定し、表示画面上で3つの図柄(例えば数字)の変動を行う遊技機がある。このような遊技機は大当たりと判定すると、変動させた3つの図柄を所謂「ゾロ目」などの大当たりを示す組み合わせで停止させ、その後、大当たり遊技を行う。大当たり遊技において、遊技機は遊技盤に設けられた大入賞口を開放し、この大入賞口に遊技球が入賞すると賞球の払い出しを行う。また、このような遊技機は大当たり遊技中にラウンドゲーム数を表示する演出を行うようにしたものがある(例えば下記特許文献1を参照)。
特開2007−136096号公報
しかしながら、従来技術による演出は遊技者にとって見慣れたものとなっており、このような演出を行ったとしても遊技者に面白みを与えることができず、遊技の興趣の向上に寄与しない場合があった。
本発明は、従来技術による問題点を解消するため、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前述の課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、所定の始動条件が成立すると、特定特別遊技と当該特定特別遊技よりも多くの賞球を獲得可能な有利特別遊技とを含む複数の特別遊技の中からいずれかの特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段による判定が行われると、演出図柄を変動させてから停止させる図柄制御手段と、前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて、前記特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、前記特別遊技実行手段によって前記特定特別遊技が実行された後または前記有利特別遊技が実行された後に、遊技者にとって有利な特定遊技状態で遊技の進行を制御することが可能な遊技状態制御手段と、所定の演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記図柄制御手段は、前記特別遊技判定手段によって特定特別遊技を行うと判定された場合には、前記演出図柄を所定のチャンス目で停止させる一方、前記特別遊技判定手段によって有利特別遊技を行うと判定された場合には、前記演出図柄を前記チャンス目で停止させるときと、前記チャンス目とは異なる出目であって有利特別遊技を行うと判定されたことを遊技者が識別可能な所定の大当たり目で停止させるときとがあり、前記特別遊技実行手段は、前記特別遊技判定手段によって前記特定特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後には、可変入賞装置を閉鎖状態とする第1閉鎖期間と、当該第1閉鎖期間後の前記可変入賞装置を開放状態とする第1開放期間と、当該第1開放期間後の前記可変入賞装置を閉鎖状態とする第2閉鎖期間とを有する前記特定特別遊技を実行し、前記特別遊技判定手段によって前記有利特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後には、前記第1閉鎖期間と同じ期間にわたって前記可変入賞装置を閉鎖状態とする第3閉鎖期間と、当該第3閉鎖期間後の前記可変入賞装置を開放状態とし前記第1開放期間よりも長く設定された第2開放期間と、当該第2開放期間後の前記可変入賞装置を閉鎖状態とする第4閉鎖期間とを有する前記有利特別遊技を実行し、前記演出制御手段は、前記特別遊技判定手段によって前記特定特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後の前記第1閉鎖期間、および、前記特別遊技判定手段によって前記有利特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後の前記第3閉鎖期間において、共通の共通演出を実行するとともに、当該第1閉鎖期間内または当該第3閉鎖期間内に前記共通演出を完了させ、前記共通演出は、以後の遊技において前記特定遊技状態となることを示唆する第1示唆画像と、前記有利特別遊技が行われることを示唆する第2示唆画像とを含む複数の示唆画像を表示する演出である、ことを特徴とする。
本発明によれば、遊技者に面白みを与えることができる演出を行うことにより遊技の興趣を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる遊技機の一例を示す説明図である。 図2は、本実施の形態の情報表示部の一例を示す説明図である。 図3は、本実施の形態の遊技機による大当たり遊技および小当たり遊技について示す説明図である。 図4は、本実施の形態の遊技機が有するモードの一例を示す説明図である。 図5−1は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その1)である。 図5−2は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その2)である。 図5−3は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その3)である。 図5−4は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その4)である。 図5−5は、モード期待度示唆演出とモード示唆演出とモード告知演出との実行タイミングを示すタイミングチャートである。 図5−6は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その5)である。 図5−7は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その6)である。 図6は、本実施の形態の遊技機の機能的構成を示す説明図である。 図7は、本実施の形態の遊技機のハードウェア構成の一例を示す説明図(その1)である。 図8−1は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その1)である。 図8−2は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その2)である。 図8−3は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その3)である。 図8−4は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その4)である。 図9は、本実施の形態の遊技機のハードウェア構成の一例を示す説明図(その2)である。 図10−1は、本実施の形態の演出制御部に記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その1)である。 図10−2は、本実施の形態の演出制御部に記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その2)である。 図11は、メイン処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 図13は、始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、特別図柄処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、大当たり判定処理の一例を示すフローチャートである。 図16は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 図17は、停止中処理の一例を示すフローチャートである。 図18は、当たり遊技フラグ処理の一例を示すフローチャートである。 図19は、モードフラグ変更処理の一例を示すフローチャートである。 図20は、大入賞口制御処理の一例を示すフローチャートである。 図21は、遊技状態設定処理の一例を示すフローチャートである。 図22は、偽潜伏モードフラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。 図23は、演出タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 図24は、コマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。 図25は、変動中演出開始処理の一例を示すフローチャートである。 図26は、モード演出変更処理の一例を示すフローチャートである。 図27は、当たり演出開始処理の一例を示すフローチャートである。 図28は、モード演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明にかかる遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態では本発明にかかる遊技機を、旧第1種に属するぱちんこ遊技機(所謂「デジパチ」)に適用した場合の例を説明するが、本発明の内容を限定するものではない。例えば、本発明にかかる遊技機は、所謂「スロットマシン」と称される回胴式遊技機に適用することもできる。また、以下の実施の形態で示す具体的な数値などは一例であって、本発明の内容を限定するものではない。
(遊技機の基本構成)
まず、本発明の実施の形態にかかる遊技機の基本構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる遊技機の一例を示す説明図である。図1に示すように、本実施の形態の遊技機100は遊技盤101を備える。遊技盤101の下部位置には遊技球を発射する発射部(図7の符号728参照)が設けられる。
発射部により発射された遊技球は、レール102に沿って上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には多数の釘や風車が設けられる。遊技領域103内を落下する遊技球の落下軌道は、この釘や風車によって不規則な方向に散らされて遊技者にとって予測困難なものとなる。また、遊技領域103には遊技球が入賞可能な各種入賞口(例えば後述の始動口や大入賞口)が設けられる。
遊技盤101の略中央部分には画像表示部104が設けられる。画像表示部104には液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)などが用いられる。画像表示部104は遊技機100により表示制御されて、各種画像(例えば後述の演出図柄)を表示する。
遊技盤101において画像表示部104の下方には遊技球が入賞可能な第1始動口105と第2始動口106とが設けられる。第2始動口106には開閉自在な普通電動役物107が設けられる。普通電動役物107が開放されているときに遊技球は第2始動口106に入賞し易くなる一方、普通電動役物107が閉鎖されているときに遊技球は第2始動口106に入賞し難くなる。普通電動役物107は通常時には閉鎖されており、普通図柄判定の判定結果に基づいて開放される。この普通図柄判定は、画像表示部104の左側および右側に配設されたゲート108を遊技球が通過することにより行われる。また、遊技機100は第1始動口105や第2始動口106に遊技球が1球入賞する毎に所定個数(例えば5個)の賞球を払い出す。
遊技盤101において第1始動口105の右方(画像表示部104の右方)には開閉自在な大入賞口109が設けられる。大入賞口109が開放されているときに遊技球は大入賞口109に入賞可能となる一方、大入賞口109が閉鎖されているときに遊技球は大入賞口109に入賞不可能となる。大入賞口109は通常時には閉鎖されており、大当たり判定の判定結果に基づいて開放される。この大当たり判定は、第1始動口105や第2始動口106に遊技球が入賞することにより行われる。また、遊技機100は大入賞口109に遊技球が1球入賞する毎に所定個数(例えば15個)の賞球を払い出す。
遊技盤101において第1始動口105の左方(画像表示部104の左方)などには普通入賞口110が設けられる。遊技機100は普通入賞口110に遊技球が1球入賞する毎に所定個数(例えば10個)の賞球を払い出す。遊技領域103の最下部にはいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられる。
遊技盤101の左下部分には情報表示部112が設けられる。情報表示部112は特別図柄や普通図柄などを表示する。ここで、特別図柄は大当たり判定の判定結果を示す図柄であり、普通図柄は普通図柄判定の判定結果を示す図柄である。情報表示部112の詳細な内容については図2などを用いて後述する。
また、遊技盤101は遊技領域103の外周を囲う形状を有する枠部材113に組み込まれる。枠部材113は遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲み、遊技者側に突出した形状を有する。また、枠部材113にはスピーカ114や演出ライト部115などが組み込まれる。
枠部材113の下部位置には操作ハンドル116が設けられる。操作ハンドル116は遊技者側に突出するように設けられており、発射部により遊技球を発射させる際に遊技者により操作される。具体的には、操作ハンドル116は発射指示部材117を備える。発射指示部材117は操作ハンドル116の外周部において遊技者から見て右回りに回転可能に設けられる。
発射部は発射指示部材117の操作ハンドル116に対する回転角度に応じた強度で遊技球を発射する。また、操作ハンドル116には遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサが設けられる。発射部はこのセンサにより発射指示部材117が遊技者によって直接操作されていることが検出された場合に遊技球を発射する。
枠部材113において遊技領域103の下側部分には演出ボタン118や十字キー119が設けられる。例えば、演出ボタン118や十字キー119は遊技者から演出にかかる操作を受け付けるための操作手段として機能する。
また、枠部材113において遊技領域103の下側部分には打球供給皿(不図示)が設けられ、この打球供給皿には遊技球が収容される。打球供給皿は発射部に向けて傾斜する形状を有しており、収容した遊技球を順次発射部へ送り出す。さらに、遊技盤101には可動役物130が設けられる。例えば、可動役物130は、所定の演出時に画像表示部104の前面に進出するように駆動される。
(情報表示部の詳細)
次に、情報表示部112について説明する。図2は、本実施の形態の情報表示部の一例を示す説明図である。図2に示すように、情報表示部112は、特別図柄表示部201と、普通図柄表示部202と、保留数表示部203と、ラウンド数表示部204とを備える。各表示部201〜204にはそれぞれランプ表示器などが用いられる。
第1特別図柄表示部201aは、第1始動口105に遊技球が入賞することにより行われる大当たり判定の判定結果を示す第1特別図柄を表示するためのものであり、例えば8つのLED(Light Emitting Diode)ランプを備える。
例えば、第1特別図柄表示部201aは、第1特別図柄表示部201aの各LEDランプを図2において左から右へ流れるように順次点灯および消灯を繰り返すことにより、第1特別図柄が変動表示中であることを示す。また、第1特別図柄表示部201aは、第1特別図柄を所定時間変動表示した後に所定のLEDランプのみを点灯させることにより、第1特別図柄が停止表示されたことを示す。第1特別図柄の変動表示後にいずれのLEDランプを点灯させるかは、当該第1特別図柄の変動表示開始時に行われた大当たり判定の判定結果に応じて決定される。
例えば、遊技機100による大当たり判定では複数種類の大当たりに当選し得る。そして、それぞれの大当たりの種類毎に第1特別図柄表示部201aにおけるLEDランプの点灯態様(大当たり図柄)が遊技機100の製造者により予め定められている。第1特別図柄表示部201aは、第1始動口105に遊技球が入賞することにより行われた大当たり判定により上記のいずれかの大当たりとすると判定された場合、この大当たりの種類に応じて予め定められた点灯態様でLEDランプを点灯させる。また、第1特別図柄表示部201aは、第1始動口105に遊技球が入賞することにより行われた大当たり判定によりハズレと判定された場合、ハズレの点灯態様でLEDランプを点灯させる。このハズレの点灯態様は前述の大当たりの点灯態様とは異なる。
第2特別図柄表示部201bは、第2始動口106に遊技球が入賞することにより行われる大当たり判定の判定結果を示す第2特別図柄を表示するためのものであり、第1特別図柄表示部201aと同様に、例えば8つのLEDランプを備える。
第2特別図柄表示部201bは、第2特別図柄表示部201bの各LEDランプを図2において左から右へ流れるように順次点灯および消灯を繰り返すことにより、第2特別図柄が変動表示中であることを示す。また、第2特別図柄表示部201bは、第2特別図柄を所定時間変動表示した後に所定のLEDランプのみを点灯させることにより、第2特別図柄が停止表示されたことを示す。第2特別図柄表示部201bは、第1特別図柄表示部201aと同様に、第2始動口106に遊技球が入賞することにより行われた大当たり判定により上記のいずれかの大当たりとすると判定された場合、この大当たりの種類に応じて予め定められた点灯態様でLEDランプを点灯させる。また、第2特別図柄表示部201bは、第2始動口106に遊技球が入賞することにより行われた大当たり判定によりハズレと判定された場合、ハズレの点灯態様でLEDランプを点灯させる。
普通図柄表示部202は、ゲート108を遊技球が通過することにより行われる普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を表示するためのものであり、例えば「○」、「△」、「×」を示す3つのLEDランプを備える。
普通図柄表示部202は、普通図柄表示部202の各LEDを「○」→「△」→「×」→「○」→…というように順次点灯および消灯を繰り返すことにより、普通図柄が変動表示中であることを示す。また、普通図柄表示部202は、普通図柄を所定時間変動表示した後に所定のLEDランプのみを点灯させることにより、普通図柄が停止表示されたことを示す。普通図柄の変動表示後にいずれのLEDランプを点灯させるかは、当該普通図柄の変動表示開始時に行われた普通図柄判定の判定結果に応じて決定される。
例えば、遊技機100による普通図柄判定では、普通図柄長開放当たりと、普通図柄短開放当たりとの2種類の普通図柄当たりのうちのいずれの普通図柄当たりとするかが判定される。そして、それぞれの普通図柄当たり毎に普通図柄表示部202におけるLEDランプの点灯態様が遊技機100の製造者により予め定められる。例えば、普通図柄表示部202は、普通図柄長開放当たりと判定された場合には「○」のLEDを点灯させ、普通図柄短開放当たりと判定された場合には「△」のLEDを点灯させる。そして、普通図柄表示部202は、普通図柄当たりとしないと判定された場合には「×」のLEDを点灯させる。
保留数表示部203は、保留情報の数(以下「保留情報数」という)を表示するためのものであり、第1特別図柄保留数表示部203aと、第2特別図柄保留数表示部203bと、普通図柄保留数表示部203cとを備える。
第1特別図柄保留数表示部203aは、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口105に入賞することにより記憶された保留情報数(以下「第1保留情報数」という)を表示する。第2特別図柄保留数表示部203bは、特別図柄の変動表示中に遊技球が第2始動口106に入賞することにより記憶された保留情報数(以下「第2保留情報数」という)を表示する。なお、以下において第1保留情報数と第2保留情報数とを合わせたものを「特図保留情報数」という。普通図柄保留数表示部203cは、普通図柄の変動表示中に遊技球がゲート108を通過することにより記憶される保留情報数(以下「普図保留情報数」という)を表示する。
遊技機100では第1保留情報数と第2保留情報数と普図保留情報数との上限数をそれぞれ「4」としている。このため、第1特別図柄保留数表示部203aと第2特別図柄保留数表示部203bと普通図柄保留数表示部203cとは、それぞれ4つのLEDランプからなる。そして、第1特別図柄保留数表示部203aと第2特別図柄保留数表示部203bと普通図柄保留数表示部203cとは、それぞれが対応する保留情報数と同数のLEDランプを点灯させる。
ラウンド数表示部204は大当たり遊技のラウンド数を表示する。詳細は後述するが、遊技機100では16ラウンド(以下ラウンドのことを「R」と略す)の大当たりと、4Rの大当たりとが設けられている。このため、ラウンド数表示部204は、「16R」を表示するLEDランプと、「4R」を表示するLEDランプとを有する。そして、ラウンド数表示部204は16Rの大当たりの場合には「16R」を表示するLEDランプを点灯させる。ラウンド数表示部204は4Rの大当たりの場合には「4R」を表示するLEDランプを点灯させる。
(遊技機の基本動作について)
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は遊技者により発射指示部材117が操作されると、発射部を駆動させることにより遊技領域103内に遊技球を発射する。遊技機100は、遊技球が第1始動口105や第2始動口106へ入賞すると保留情報を取得し、取得した保留情報を用いて大当たり判定を行う。この保留情報には、後述の当たり判定用乱数、図柄判定用乱数、変動パターン判定用乱数などが含まれる。
例えば、本実施の形態における大当たり判定では、16R確変大当たりと、4R確変大当たりと、4R突確大当たりと、4R潜確大当たりと、小当たりとのいずれかとするか否かが判定される。それぞれの大当たりは、大当たり遊技における大入賞口109の開放態様が異なっていたり大当たり遊技後の遊技状態が異なっていたりするが、詳細は図3などを用いて後述することにして、ここでの説明は省略する。なお、以下において、単に「確変大当たり」と記した場合、これは16R確変大当たりと4R確変大当たりとの双方を合わせたものを指すものとする。また、以下において、単に「大当たり」と記した場合、これは前述の全種類の大当たりを合わせたものを指すものとする。
また、ここで、小当たりとは特殊なハズレである。例えば、小当たりは大入賞口109の開放が行われる点で小当たり以外のハズレ(通常のハズレ)とは異なるハズレである。小当たり遊技における大入賞口109の開放態様については図3などを用いて後述するため、ここでの説明は省略する。なお、本実施の形態において、単に「ハズレ」と記した場合、これは通常のハズレを指すものとする。また、以下において、単に「当たり」と記した場合、これは前述の全種類の大当たりと小当たりとを合わせたものを指すものとする。
遊技機100は大当たり判定を行うと、特別図柄表示部201において特別図柄を変動表示する。また、遊技機100は特別図柄を変動表示すると、画像表示部104において演出図柄(例えば3列の数字)を変動表示する。特別図柄や演出図柄を変動表示している間に、遊技機100は、リーチ演出などの大当たりとなる可能性(大当たりへの期待度)があることを遊技者に示唆する演出や、現在の遊技状態を遊技者に示唆する演出(例えば後述のモード演出)などの各種演出を行うことができる。
遊技機100は特別図柄を所定の変動時間だけ変動表示すると、大当たり判定の判定結果を示すように停止表示する。また、遊技機100は特別図柄を停止表示する際に、演出図柄も停止表示する。例えば、遊技機100は大当たり判定によりハズレと判定すると、所定のハズレ図柄となるように特別図柄を停止表示するとともに、ハズレの組み合わせとなるように演出図柄を停止表示する。ハズレの組み合わせとしては、例えば所謂「バラケ目(例えば1・3・3)」や「リーチハズレ目(例えば1・2・1)」などを挙げることができる。遊技機100はハズレ図柄やハズレの組み合わせを停止表示した場合、後述の大当たり遊技や小当たり遊技を行わない。
一方、遊技機100は大当たり判定により大当たりと判定すると、所定の大当たり図柄となるように特別図柄を停止表示するとともに、大当たりの組み合わせとなるように演出図柄を停止表示する。大当たり図柄は大当たりの種類毎に設けられており、遊技機100は大当たり判定の判定結果として得られた大当たりの種類に対応する大当たり図柄を停止表示する。また、大当たりの組み合わせも大当たりの種類に応じて設けられており、例えば、遊技機100は16R確変大当たりの場合には所謂「ゾロ目(例えば1・1・1)」の組み合わせで停止表示する。
一方、遊技機100は16R確変大当たり以外の大当たりの場合には所謂「チャンス目」の組み合わせで停止表示する。チャンス目は、ゾロ目とは異なる組み合わせであって、例えば「1・2・3」といった連番の組み合わせや、「6(ム)・3(サ)・4(シ)」といった語呂合わせ的な組み合わせとすることができる。さらに、チャンス目は、3列の図柄のうちのいずれか一つが所定態様(例えば3列の図柄のうちの中列の図柄が「7」など「チャンス図柄」)の組み合わせであってもよいし、前述のバラケ目のように遊技者が規則性を判別困難な組み合わせであってもよい。なお、本実施の形態では一例として、チャンス目をバラケ目のように遊技者が規則性を判別困難な組み合わせとする。遊技機100は大当たり図柄や大当たりの組み合わせを停止表示した場合、つづいて大当たり遊技を行う。
大当たり遊技において、遊技機100は大入賞口109を所定の開放態様で開放させる。大当たり遊技における大入賞口109の開放態様は、遊技機100の製造者によって大当たりの種類毎に予め定められている。そして、遊技機100は行うと判定した大当たりの種類に応じた開放態様で大入賞口109を開放させる。遊技機100は開放した大入賞口109に遊技球が1球入賞する毎に所定個数の賞球を払い出す。
また、遊技機100は大当たり判定により小当たりと判定すると、所定の小当たり図柄となるように特別図柄を停止表示するとともに、小当たりの組み合わせとなるように演出図柄を停止表示する。例えば、遊技機100は小当たりの場合にも、16R確変大当たり以外の大当たりの場合と同様にチャンス目で演出図柄を停止表示する。
これによって、遊技機100では、チャンス目が停止表示された場合に、遊技者がこのチャンス目から16R確変大当たり以外の大当たりなのか小当たりなのかを判別することは困難になっている。したがって、遊技機100はチャンス目を停止表示することにより、16R確変大当たり以外のどの大当たりなのか、それとも小当たりなのかと、遊技者に大当たり判定の判定結果を推測する楽しみを与えることが可能である。遊技機100は小当たり図柄を停止表示した場合、つづいて小当たり遊技を行う。小当たり遊技においても、遊技機100は大入賞口109を所定の開放態様で開放させる。
なお、遊技機100は4R確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりと小当たりとのいずれの場合にも、チャンス目で演出図柄を停止表示することにより、あたかもこれらが遊技者にとって見た目上同一となるものとしているが、厳密に言えばそれぞれは異なる態様となっている。
具体的に説明すると、遊技機100は例えば画像表示部104に3列の演出図柄の他、所謂「第4図柄」と呼ばれる図柄も表示している。なお、この第4図柄は遊技者にとって識別困難な態様で(例えば3列の演出図柄に比べて遙かに小さい表示サイズで、且つ、遊技者から目立ちにくい位置に)表示される。そして、遊技機100は画像表示部104に表示させた3列の演出図柄および第4図柄の組み合わせによって大当たり判定の判定結果を遊技者に示唆する。
すなわち、4R確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりと小当たりとの場合、3列の演出図柄については遊技者にとって見た目上同一のチャンス目で停止表示されるが、第4図柄についてはそれぞれの場合で異なる態様にて停止表示される。しかし、遊技者にしてみれば、第4図柄を識別することは困難なのでチャンス目が停止表示された場合に、当該チャンス目が4R確変大当たりによるものなのか、4R突確大当たりによるものなのか、4R潜確大当たりによるものなのか、小当たりによるものなのかを判別することは困難になっている。
さらに、遊技機100は、遊技球がゲート108を通過すれば普通図柄判定用の保留情報(前述の大当たり判定に用いられる保留情報とは異なる)を取得し、取得した保留情報を用いて普通図柄判定を行う。遊技機100は普通図柄判定を行うと普通図柄表示部202において普通図柄を変動表示する。遊技機100は普通図柄を所定期間変動表示すると、普通図柄判定の判定結果を示すように停止表示する。そして、遊技機100は普通図柄長開放当たりや普通図柄短開放当たりを示すように停止表示した場合、普通電動役物107を所定期間開放する。
(大当たり遊技および小当たり遊技について)
次に、遊技機100による大当たり遊技および小当たり遊技について説明する。図3は、本実施の形態の遊技機による大当たり遊技および小当たり遊技について示す説明図である。図3(1)は16R確変大当たりの大当たり遊技における大入賞口109の開放態様を示し、図3(2)は4R確変大当たりの大当たり遊技における大入賞口109の開放態様を示している。また、図3(3)は4R突確大当たりの大当たり遊技における大入賞口109の開放態様を示し、図3(4)は4R潜確大当たりの大当たり遊技における大入賞口109の開放態様を示し、図3(5)は小当たり遊技における大入賞口109の開放態様を示している。
なお、本実施の形態において、以下、16R確変大当たりの大当たり遊技を「16R確変大当たり遊技」と略し、4R確変大当たりの大当たり遊技を「4R確変大当たり遊技」と略す。以下において、指示語などを付けずに単に「確変大当たり遊技」と記した場合、これは16R確変大当たり遊技と4R確変大当たり遊技との双方を合わせたものを指す。また、4R突確大当たりの大当たり遊技を「4R突確大当たり遊技」と略し、4R潜確大当たりの大当たり遊技を「4R潜確大当たり遊技」と略す。
また、以下において、指示語などを付けずに単に「大当たり遊技」と記した場合、これは前述の全種類の大当たり遊技を合わせたものを指すものとする。さらに、以下において、「当たり遊技」と記した場合、これは前述の全種類の大当たり遊技と小当たり遊技とを合わせたものを指すものとする。
図3(1)〜(5)に示すように、遊技機100は当たり遊技において大入賞口109の開放を行う。例えば、16R確変大当たり遊技では、遊技機100は大入賞口109の30秒間の開放を1Rとし、これを16R分行う。4R確変大当たり遊技では、遊技機100は大入賞口109の30秒間の開放を1Rとし、これを4R分行う。
また、例えば、4R突確大当たり遊技および4R潜確大当たり遊技では、遊技機100は大入賞口109の0.1秒間の開放を1Rとし、これを4R分行う。そして、小当たり遊技では、遊技機100は大入賞口109の0.1秒間×4回の開放を行う。すなわち、4R突確大当たりおよび4R潜確大当たり遊技の場合も、小当たり遊技の場合も、大入賞口109の0.1秒間の開放を4回繰り返す点では共通している。
これによって、遊技機100では、4R突確大当たりと4R潜確大当たり遊技と小当たり遊技とにおける大入賞口109の外見上の開放態様が略同一となるようにしている。このため、遊技者からすると、4R突確大当たり遊技なのか、4R潜確大当たり遊技なのか、それとも小当たり遊技なのかを大入賞口109の開放態様から判別することは困難である。
さらに、4R突確大当たりと4R潜確大当たり遊技と小当たり遊技とにおける大入賞口109の開放は、0.1秒間×4回といった極めて短いものである。このため、遊技者からすると、4R突確大当たりと4R潜確大当たり遊技と小当たり遊技とにおいて大入賞口109に遊技球を入賞させることにより賞球を獲得することは困難である。
また、16R確変大当たり遊技の場合、遊技機100は16R確変大当たり遊技の開始時から所定時間T1が経過してから1R目の大入賞口109の開放を開始する。一方、16R確変大当たり遊技以外の大当たり遊技の場合、遊技機100はこれらの大当たり遊技の開始時から所定時間T2が経過してから1R目の大入賞口109の開放を開始する。また、小当たり遊技の場合、16R確変大当たり遊技以外の大当たり遊技の場合と同様に、遊技機100は小当たり遊技の開始時から所定時間T2が経過してから最初の大入賞口109の開放を開始する。このように当たり遊技において当該当たり遊技開始時から当該当たり遊技において最初の大入賞口109の開放時までの時間を、以下「オープニング時間」という。
オープニング時間の長さは、遊技機100の製造者により予め設定される。前述のように、遊技機100では、4R確変大当たり遊技と4R突確大当たり遊技と4R潜確大当たり遊技と小当たり遊技とのオープニング時間の長さ(前述のT2)が同じ長さとなっている。このため、遊技者からすると、4R確変大当たり遊技なのか、4R突確大当たり遊技なのか、4R潜確大当たり遊技なのか、それとも小当たり遊技なのかをオープニング時間の長さから判別することは困難である。
遊技機100はオープニング時間において所定の演出を行う。例えば、16R確変大当たり遊技のオープニング時間(前述のT1)において、遊技機100は16R確変大当たり遊技を開始することを遊技者に報知するとともに、大入賞口109に向けて遊技球を打ち出すように案内する演出を行う。この場合の演出例については図5−1などを用いて後述する。
一方、16R確変大当たり遊技以外の大当たり遊技(4R確変大当たり遊技、4R突確大当たり遊技、4R潜確大当たり遊技)および小当たり遊技のオープニング時間(前述のT2)において、遊技機100は、4R確変大当たり遊技なのか、4R突確大当たり遊技なのか、4R潜確大当たり遊技なのか、それとも小当たり遊技なのかを直ちには報知せずに、これらのうちのいずれかなのかを遊技者に推測させる演出を行う。この場合の演出例については図5−2〜図5−4などを用いて後述する。
また、16R確変大当たり遊技の場合、遊技機100は最終R(すなわち16R目)終了時から所定時間T3が経過すると、16R確変大当たり遊技を終了する。一方、16R確変大当たり遊技以外の大当たり遊技の場合、遊技機100は最終R(すなわち4R目)終了時から所定時間T4が経過すると、これらの大当たり遊技を終了する。また、小当たり遊技の場合、16R確変大当たり遊技以外の大当たり遊技の場合と同様に、遊技機100は一連の大入賞口109の開放(0.1秒間×4回の開放)完了時から所定時間T4が経過すると小当たり遊技を終了する。
このように当たり遊技において最後に大入賞口109を閉鎖したときから当該当たり遊技終了時(すなわち再度大当たり判定が可能な状態に復帰する)までの時間を、以下「エンディング時間」という。エンディング時間の長さも、オープニング時間の長さと同様に、遊技機100の製造者により予め設定される。そして、遊技機100はエンディング時間においても所定の演出を行う。なお、エンディング時間において行う演出例についても図5−1〜図5−4などを用いて後述する。
なお、前述の例では、4R確変大当たり遊技におけるオープニング時間の長さを4R突確大当たり遊技や4R潜確大当たり遊技と同様のT2としたが、これに限らない。例えば、この場合、4R確変大当たり遊技に、4R第1確変大当たり遊技と4R第2確変大当たり遊技との2種類を設ける。そして、4R第1確変大当たり遊技の場合(すなわち大当たり判定において4R第1確変大当たりと判定した場合)には、オープニング時間の長さを16R確変大当たり遊技と同様にT1とし、4R第2確変大当たり遊技の場合にはオープニング時間の長さをT2としてもよい。
この場合、4R第1確変大当たり遊技のオープニング時間には、16R確変大当たり遊技と同様に、4R第1確変大当たり遊技を開始することを遊技者に報知するとともに、大入賞口109に向けて遊技球を打ち出すように案内する演出を行う。そして、4R第2確変大当たり遊技のオープニング時間には、4R第2確変大当たり遊技なのか、4R突確大当たり遊技なのか、4R潜確大当たり遊技なのかを遊技者に推測させる演出を行う。
また、前述の例では、4R確変大当たり遊技におけるエンディング時間の長さを4R突確大当たり遊技や4R潜確大当たり遊技と同様のT4としたが、これに限らない。例えば、4R確変大当たり遊技のエンディング時間の長さを16R確変大当たり遊技と同様にT3としてもよい。また、遊技機100は、16R確変大当たり遊技や4R確変大当たり遊技の場合には、前述のエンディング時間に行う演出に加えて、プリペイドカードの取り忘れや遊技機100の製造者(メーカ)のロゴなどを表示する演出を行ってもよい。さらに、図3にはT1<T2、T3<T4の例を図示しているが、これらの関係はT1>T2、T3>T4であってもよい。
(遊技機の遊技状態について)
次に、遊技機100の遊技状態について説明する。遊技機100は、低確率遊技状態と、低確率遊技状態よりも大当たり判定における大当たりの判定確率を高めた高確率遊技状態とをとり得る。本実施の形態では一例として、大当たり判定における大当たりの判定確率を、低確率遊技状態では1/250とし、高確率遊技状態では7/250とする。
遊技機100は、前述のいずれの大当たり遊技を行った場合も、当該大当たり遊技後に74回の特別図柄の変動表示および停止表示を行うまで高確率遊技状態とする。なお、以下、特別図柄の変動表示および停止表示を「図柄変動」という。そして、遊技機100は前述の74回の図柄変動を行うと低確率遊技状態とする。このように、遊技機100は所定回数の図柄変動を行うことにより高確率遊技状態から低確率遊技状態へ移行する、所謂「ST機」と称されるタイプの遊技機となっている。
また、遊技機100は、非補助遊技状態と、非補助遊技状態よりも第2始動口106への遊技球の入賞機会を増加させるための制御を行う補助遊技状態とをとり得る。例えば、遊技機100は補助遊技状態のときには、非補助遊技状態のときよりも普通図柄長開放当たりや普通図柄短開放当たりと判定する判定確率を高めた普通図柄判定を行う。これにより、補助遊技状態のときには、非補助遊技状態のときよりも普通電動役物107の開放機会が増加し、この結果、第2始動口106への遊技球の入賞機会が増加する。このため、遊技者からすると、補助遊技状態であるときには非補助遊技状態であるときよりも大当たり判定を受け易くなる。
また、遊技機100は補助遊技状態であるときには、非補助遊技状態のときよりも普通図柄長開放当たりや普通図柄短開放当たりと判定した際に普通電動役物107を開放させる期間を延長させてもよい。さらに、遊技機100は普通図柄を変動表示させておく期間を短くすることにより、単位時間当たり(例えば1分間当たり)に行える普通図柄判定の判定回数を増加させてもよい。これらによっても、第2始動口106への遊技球の入賞機会を増加させることが可能であり、遊技者にとって補助遊技状態を非補助遊技状態よりも大当たり判定を受け易い遊技状態とすることができる。
遊技機100は、16R確変大当たり遊技と4R確変大当たり遊技と4R突確大当たり遊技とを行った場合、当該大当たり遊技後に70回の図柄変動を行うまで補助遊技状態とし、70回の図柄変動を行うと非補助遊技状態とする。すなわち、遊技機100は、16R確変大当たり遊技と4R確変大当たり遊技と4R突確大当たり遊技とを行った場合、当該大当たり遊技後の70回目の図柄変動を行うまで高確率遊技状態且つ補助遊技状態となり、71〜74回目の図柄変動の際には高確率遊技状態且つ非補助遊技状態となる。そして、74回の図柄変動を行った後には低確率遊技状態且つ非補助遊技状態となる。
また、遊技機100は、4R潜確大当たりの場合、当該4R潜確大当たりと判定した際に高確率遊技状態であれば、4R突確大当たりと同様に、この4R潜確大当たり遊技後に70回の図柄変動を行うまで補助遊技状態とする。一方、遊技機100は、4R潜確大当たりと判定した際に低確率遊技状態であれば、この4R潜確大当たり遊技後に補助遊技状態とせず、非補助遊技状態とする。つまり、この場合、4R潜確大当たり遊技後に74回目の図柄変動が行われるまでは高確率遊技状態且つ非補助遊技状態となり、74回目の図柄変動を行った後には低確率遊技状態且つ非補助遊技状態となる。また、遊技機100は、小当たり遊技を行った場合には当該小当たり遊技による遊技状態の変更は行わない。例えば、遊技機100は低確率遊技状態且つ非補助遊技状態であるときに大当たり判定により小当たりと判定して小当たり遊技を行うと、当該小当たり遊技後も低確率遊技状態且つ非補助遊技状態とする。
(遊技機が有するモードについて)
次に、遊技機100が有するモードについて説明する。図4は、本実施の形態の遊技機が有するモードの一例を示す説明図である。遊技機100は、前述のように複数の遊技状態をとり得て、現在の遊技状態を示唆するために、または演出の多様化を図るために、図4に示すように通常モードM1と確変モードM2と潜伏モードM3との複数のモードを有しており、通常モードM1と確変モードM2と潜伏モードM3との中からいずれか1つのモードを設定し、設定したモードに応じた制御を行う。
例えば、遊技機100は、通常モードM1を設定しているときには通常モードM1用の変動パターンテーブル(図8−2(ニ)参照)の中から通常モードM1用の変動パターンを選択し、この変動パターンに応じた図柄変動を行う。また、遊技機100は確変モードM2を設定しているときには確変モードM2用の変動パターンテーブル(図8−3(ホ)参照)の中から確変モードM2用の変動パターンを選択し、この変動パターンに応じた図柄変動を行う。
そして、遊技機100は潜伏モードM3を設定しているときには潜伏モードM3用の変動パターンテーブル(図8−4(ヘ)参照)の中から潜伏モードM3用の変動パターンを選択し、この変動パターンに応じた図柄変動を行う。例えば、ここで、変動パターンは特別図柄の変動時間を定めたものであり、変動パターンに応じた図柄変動とは特別図柄を当該変動パターンにより定められた変動時間だけ変動させた後に大当たり判定の判定結果を示す図柄で停止させることをいう。遊技機100は、モード毎に異なる変動パターンを有しているため、モード毎に異なる変動時間で図柄変動を行うことも可能である。
また、遊技機100は、現在のモードがいずれのモードであるかを遊技者に示唆するために、通常モードM1用の変動パターンに応じた図柄変動時には通常モードM1用のモード演出(以下「通常モード演出」という)を行う。例えば、遊技機100は通常モード演出では通常モード演出用の背景画像を画像表示部104に表示する。また、遊技機100は確変モードM2用の変動パターンに応じた図柄変動時には確変モードM2用のモード演出(以下「確変モード演出」という)を行う。例えば、遊技機100は確変モード演出では確変モード演出用の背景画像を画像表示部104に表示する。
そして、遊技機100は潜伏モードM3用の変動パターンに応じた図柄変動時には潜伏モードM3用のモード演出(以下「潜伏モード演出」という)を行う。例えば、遊技機100は潜伏モード演出では潜伏モード演出用の背景画像を画像表示部104に表示する。このように、遊技機100ではモード演出毎に画像表示部104に表示される背景画像などが異なっており、これによって、遊技者は現在のモード演出の内容から遊技機100が現在設定中のモードを判別することができる。
(遊技機が行うモード移行)
次に、遊技機100が行うモード移行について説明する。まず、遊技機100はRAMクリアなどが行われることにより初期状態(デフォルトの状態)で起動した際、通常モードM1を設定する。RAMクリアについて公知の技術のためにここでの詳細な説明については省略する。なお、遊技機100はRAMクリアなどが行われることにより初期状態で起動した際、遊技状態を低確率遊技状態且つ非補助遊技状態とする。
遊技機100は通常モードM1を設定すると、その後に当たり遊技を行うまでこの通常モードM1を維持する。遊技機100は、通常モードM1であるときの大当たり判定において確変大当たりまたは4R突確大当たりと判定して、この判定結果に基づく大当たり遊技を行うと、この大当たり遊技後に確変モードM2に移行する(図4中符号401の矢印参照)。確変モードM2は時限的に設定されるモードであり、例えば、遊技機100は確変モードM2において70回の図柄変動を行うと通常モードM1に復帰する(図4中符号402の矢印参照)。
また、遊技機100は通常モードM1であるときの大当たり判定において4R潜確大当たりと判定して4R潜確大当たり遊技を行うと、基本的には後述のように潜伏モードM3へ移行させるが、例外的に確変モードM2へと移行させることもある。具体的に、遊技機100は、通常モードM1であり且つ高確率遊技状態であるときの大当たり判定において4R潜確大当たりと判定して4R潜確大当たり遊技を行うと、この場合には4R潜確大当たり遊技後に確変モードM2へと移行させる。
前述のように、遊技機100は、大当たり遊技後には74回の図柄変動を行うまで高確率遊技状態とする。このため、例えば、遊技機100では確変大当たり遊技後または4R突確大当たり遊技後の71回目〜74回目の図柄変動は通常モードM1且つ高確率遊技状態にて行われることになる。遊技機100はこのときに4R潜確大当たりと判定して4R潜確大当たり遊技を行うと、当該4R潜確大当たり遊技には確変モードM2へと移行させる。
また、遊技機100は、確変モードM2であるとき(すなわち、この場合には必ず高確率遊技状態となる)の大当たり判定において確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりとのいずれかの大当たりと判定して、この判定結果に基づく大当たり遊技を行った場合には、当該大当たり遊技後から70回の図柄変動を行うまでの確変モードM2を再度設定する(図4中符号403の矢印参照)。
一方、遊技機100は、通常モードM1であるときの大当たり判定において4R潜確大当たり(前述の例外時を除く)または小当たりと判定して、この判定結果に基づく当たり遊技を行うと、この当たり遊技後に潜伏モードM3に移行する(図4中符号404の矢印参照)。潜伏モードM3も確変モードM2と同様に時限的に設定されるモードとなっており、例えば、遊技機100は潜伏モードM3において所定回数の図柄変動を行うと通常モードM1に復帰する(図4中符号405の矢印参照)。ここで潜伏モードM3とする期間は、潜伏モードM3への移行契機となった当たりの種別によって異なっている。
例えば、遊技機100は4R潜確大当たりにより潜伏モードM3とした場合、当該潜確大当たり遊技後に74回の図柄変動を行うまで潜伏モードM3に設定する。一方、遊技機100は小当たりにより潜伏モードM3とした場合、当該小当たり遊技後に、10回、20回、もしくは30回の図柄変動を行うまで潜伏モードM3に設定する。遊技機100は潜伏モードM3において上記の如く設定された所定回数の図柄変動を行うと通常モードM1に復帰する。これによって、遊技機100は潜伏モードM3において30回の図柄変動を行っても当該潜伏モードM3を継続させた(通常モードM1へ移行させなかった)場合には、当該潜伏モードM3が4R潜確大当たりにより設定した潜伏モードM3であることを遊技者に示唆することができる。
遊技機100は、潜伏モードM3(すなわち、低確率遊技状態の場合と高確率遊技状態の場合とがある)であるときの当たり判定において確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりのいずれかの大当たりと判定して、この判定結果に基づく大当たり遊技を行った場合には、確変モードM2へ移行して、当該大当たり遊技後に70回の図柄変動を行うまで確変モードM2に設定する(図4中符号406の矢印参照)。
また、遊技機100は潜伏モードM3であるときの当たり判定において小当たりと判定して、この判定結果に基づく小当たり遊技を行った場合には、当該小当たり遊技後から10回、20回、もしくは30回の図柄変動を行うまでの潜伏モードM3を再度設定する(図4中符号407の矢印参照)。
前述のように、遊技機100は潜伏モードM3とする期間の長さから、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3であるか、小当たりにより設定された潜伏モードM3であるかを遊技者に示唆するようになっている。このため、遊技機100は4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3である場合、当該潜伏モードM3において小当たり遊技を行っても潜伏モードM3の期間の長さ(例えば変動回数)を再設定しないようになっている。
仮に、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3において小当たり遊技を行った場合、当該小当たり遊技後から10回、20回、もしくは30回の図柄変動を行うまでの潜伏モードM3を設定してしまう場合を考える。この場合、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3の期間(例えば70回の図柄変動分残っていたものが)が、小当たり遊技が行われることにより短縮され(例えば10回の図柄変動分になってしまい)、この結果、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3が30回以下の図柄変動で終了させてしまう事態が生じ得る。この事態が生じると、遊技機100は折角高確率遊技状態となっているのにこれを遊技者に示唆し損ねてしまう。このような事態が発生してしまうことを防止するため、遊技機100は4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3(すなわち高確率遊技状態での潜伏モードM3)である場合、当該潜伏モードM3において小当たり遊技を行っても当該小当たり遊技による潜伏モードM3を再設定しないようになっている。
遊技機100は、上記の如く確変モードM2を設定することにより、確変モードM2とする時期を高確率遊技状態且つ補助遊技状態とする時期と一致させることができる。このため、遊技機100は、確変モード演出などにより確変モードM2であることを遊技者に示唆することにより、遊技者に高確率遊技状態且つ補助遊技状態(すなわち遊技者にとって最も有利な遊技状態)であることを示唆し、遊技者の期待感を高めることができるようになっている。
また、遊技機100は、上記の如く潜伏モードM3を設定することにより、潜伏モードM3とする時期を高確率遊技状態且つ非補助遊技状態の可能性がある時期と一致させることができる。このため、遊技機100は、潜伏モード演出などにより潜伏モードM3であることを遊技者に示唆することにより、遊技者に高確率遊技状態且つ非補助遊技状態である可能性があることを示唆し、遊技者の大当たりへの期待感を高めることができるようになっている。
(遊技機が行う演出について)
(16R確変大当たりの場合の演出例)
次に、遊技機100が行う演出の一例について説明する。図5−1は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その1)である。図5−1には、遊技機100が大当たり判定において16R確変大当たりと判定した場合の演出の一例を示している。
遊技機100は大当たり判定を行うと、図5−1の時期t11に示すように画像表示部104において左演出図柄Ez1と中演出図柄Ez2と右演出図柄Ez3とを変動表示する。この大当たり判定において、遊技機100は16R確変大当たりと判定したものとする。なお、以下において、左演出図柄Ez1と中演出図柄Ez2と右演出図柄Ez3とを合わせて「演出図柄Ez1〜Ez3」と略す。また、本実施の形態において、図5−1の時期t11に示すように図中の下白抜き矢印は演出図柄Ez1〜Ez3が変動表示されていることを表すものとする。なお、例えば、図5−1の時期t11では通常モードM1であるために通常モード演出が行われ、これによって画像表示部104には「通常モード」というメッセージを有する背景画像が表示されている。
16R確変大当たりの場合、例えば、遊技機100は図5−1の時期t12に示すように左演出図柄Ez1と右演出図柄Ez3とをリーチ態様(特定態様)で停止表示して、遊技者に大当たりとなる可能性があることを示唆するリーチ演出を行う。その後、遊技機100は図5−1の時期t13に示すように大当たりの組み合わせ(図示の例ではゾロ目)となるように中演出図柄Ez2を停止表示する。そして、その後、遊技機100は16R確変大当たり遊技を開始する。
遊技機100は16R確変大当たり遊技を開始すると、この16R確変大当たり遊技のオープニング時間において図5−1の時期t14に示すように16R確変大当たり遊技であることを報知する演出と、大入賞口109に向けて遊技球を打ち出すように案内する演出を行う。例えば、図5−1の時期t14における、「16R確変大当たり!」というメッセージが16R確変大当たり遊技であることを報知する演出に相当し、「大入賞口を狙え!」というメッセージが大入賞口109に向けて遊技球を打ち出すように案内する演出に相当する。
遊技機100は、16R確変大当たり遊技のオープニング時間が経過して1R目を開始すると、図5−1の時期t15に示すように現在のR(ラウンド)が何R目かを案内する演出と、今回の16R確変大当たり遊技において遊技球が大入賞口109に入賞したことにより払い出された賞球数(以下「獲得賞球数」という)を案内する演出とを行う。例えば、図5−1の時期t15における、「1R目」というメッセージが何R目かを案内する演出に相当し、「N球獲得!」というメッセージが獲得賞球数を案内する演出に相当する。
そして、遊技機100は、16R確変大当たり遊技の最終Rが終了してエンディング時間となると、図5−1の時期t16に示すように、今回の当たり遊技(この場合は16R確変大当たり遊技)が終了したことを遊技者に示唆する当たり遊技終了演出と、今回の当たり遊技(この場合は16R確変大当たり遊技)後に移行するモードを遊技者に告知するモード告知演出を行う。例えば、図5−1の時期t16における、「当たり遊技終了!」というメッセージが当たり遊技終了演出に相当し、「確変モード突入!」というメッセージがモード告知演出に相当する。前述のように、遊技機100は、16R確変大当たり遊技後には確変モードM2とするため、図5−1の時期t16では確変モードM2を告知するモード告知演出を行っている。
なお、図5−1の時期t16に図示の例では、遊技機100が当たり遊技終了演出とモード告知演出とを同時に実行しているが、これに限らない。例えば、遊技機100は当たり遊技終了演出を行って、当該当たり遊技終了演出終了後にモード告知演出を行ってもよい。この場合、当たり遊技終了演出とモード告知演出とはエンディング時間中に順次実行される。
その後、遊技機100は、エンディング時間が経過すると16R確変大当たり遊技を終了させ、通常の遊技(大当たり判定を実行可能な状態)に復帰する。このとき、遊技機100は確変モードM2に設定しており、図5−1の時期t17に示すように確変モード演出を行う。例えば、図5−1の時期t17における、「確変モード」というメッセージを有する背景画像が確変モード演出に相当する。
また、前述のように確変モードM2は70回の図柄変動が行われることにより終了する時限的なモードであるため、遊技機100は確変モードM2の残り期間を遊技者に案内する演出を行ってもよい。例えば、図5−1の時期t17における、「残り70回」というメッセージが確変モードM2の残り期間を遊技者に案内する演出に相当する。遊技機100は確変モードM2において図柄変動を行う毎に、「残り70回」→「残り69回」→「残り68回」→・・・というように残りの図柄変動回数を減算していく。
その後、遊技機100は図5−1の時期t18に示すように確変モードにおいて70回の図柄変動を行うと、通常モードM1へと移行する。これによって、遊技機100はモード演出も確変モード演出から通常モード演出へと切り替える。例えば、図5−1の時期t19における、「通常モード」というメッセージを有する背景画像が通常モード演出に相当する。
(4R確変大当たりの場合の演出例)
図5−2は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その2)である。図5−2には、遊技機100が大当たり判定において4R確変大当たりと判定した場合の演出の一例を示している。
遊技機100は大当たり判定を行うと、図5−2の時期t21に示すように画像表示部104において演出図柄Ez1〜Ez3を変動表示する。この大当たり判定において、遊技機100は4R確変大当たりと判定したものとする。4R確変大当たりの場合、遊技機100は図5−2の時期t22に示すように演出図柄Ez1〜Ez3をチャンス目で停止表示する。例えば、図5−2の時期t22における、「7・3・8」の演出図柄Ez1〜Ez3の組み合わせがチャンス目に相当する。また、チャンス目を停止表示させた際、遊技機100はチャンス目であることを示唆する演出を行う。例えば、図5−2の時期t22における、「チャンス!」というメッセージがチャンス目であることを示唆する演出に相当する。
その後、遊技機100は4R確変大当たり遊技を開始する。遊技機100は4R確変大当たり遊技を開始すると、この4R確変大当たり遊技のオープニング時間において図5−2の時期t23に示すモード期待度示唆演出を行う。モード期待度示唆演出は、今回の当たり遊技が行われることにより、当該当たり遊技においてまたは当該当たり遊技後に遊技者に付与される利益を示唆する演出とすることができる。例えば、モード期待度示唆演出の演出内容には、図5−2の時期t23に示すようにキャラクタが「ボーナスかも」と述べるものがある。
これは、今回の当たり遊技(この場合は4R確変大当たり遊技)が行われることによって、大入賞口109への入賞可能な機会が与えられる(今回の当たり遊技が遊技者にとって賞球を獲得可能なものである)可能性があること、今回の当たり遊技後に高確率遊技状態且つ補助遊技状態となる可能性があること、今回の当たり遊技後に高確率遊技状態であることが明示される可能性があることといった利益が遊技者に付与されることを示している。
モード期待度示唆演出には、前述の「ボーナスかも」の他に、図5−3に示す「確変モードかも」といったパターンや、図5−4に示す「潜伏モードかも」といったパターンもある。遊技機100はこれらのパターンの中からいずれか一つのパターンを選択し、選択したパターンのモード期待度示唆演出を行う。図5−2に示す演出を行う場合、すなわち、4R確変大当たり遊技の場合には、遊技機100はモード期待度示唆演出の演出内容として「ボーナスかも」のパターンを他のパターンよりも高い確率で選択する。
モード期待度示唆演出につづいて、遊技機100は4R確変大当たり遊技のオープニング時間において図5−2の時期t24および時期t25に示すモード示唆演出を行う。モード示唆演出は、今回の当たり遊技後のモードを示唆する演出とすることができる。例えば、モード示唆演出では、図5−2の時期t24に示すように「ボーナス」のアイコンI1と、「確変モード」のアイコンI2と、「潜伏モード」のアイコンI3とが画像表示部104に表示される。
「ボーナス」のアイコンI1は、今回の当たり遊技後に確変モードM2となることへの示唆に加え、今回の当たり遊技が遊技者にとって賞球を獲得可能なものであることを表すためのアイコンである。「確変モード」のアイコンI2は、今回の当たり遊技後に確変モードM2となることを示唆するためのアイコンである。「潜伏モード」のアイコンI3は、今回の当たり遊技後に潜伏モードM3となることを示唆するためのアイコンである。
また、例えば、モード示唆演出では、図5−2の時期t24に示すようにカーソルCuが表示される。カーソルCuは、アイコンI1〜I3の中のいずれか1つのアイコンを指し示すように、規則的に(例えば図5の時期t24に図示した符号501〜503の矢印が示すように時計回りに)、または不規則に(例えば遊技者にとって予測困難に)、移動表示される。さらに、遊技機100はカーソルCuを移動表示している際に、遊技者に操作(例えば演出ボタン118の押下)を行うように指示する演出(例えば図5−2の時期t24における「ボタンを押せ」)を行う。
そして、遊技機100はカーソルCuの移動表示中に遊技者により操作が行われると、所定のアイコンを指し示すようにカーソルCuを停止表示する。例えば、図5−2に示す演出を行う場合、すなわち、4R確変大当たり遊技の場合には、遊技機100はカーソルCuが「ボーナス」のアイコンI1を指し示すように停止表示する。これによって、遊技機100は今回の当たり遊技後のモードが確変モードM2であることを遊技者に示唆する。なお、遊技機100はカーソルCuを停止表示した際、図示のようにカーソルCuまたは「確変モード」のアイコンI2を強調表示することにより、遊技者にとって一層直感的にわかり易い態様でモード示唆演出の演出結果(すなわち移行先のモード)を示唆するようにしてもよい。
その後、遊技機100は、4R確変大当たり遊技のオープニング時間が経過して1R目を開始すると、図5−1の時期t15と同様、図5−2の時期t26に示すようにモード示唆演出を終了して、何R目かを案内する演出と、今回の4R確変大当たり遊技における獲得賞球数を案内する演出とを行う。
そして、遊技機100は、4R確変大当たり遊技の最終Rが終了してエンディング時間となると、図5−2の時期t27に示すように今回の当たり遊技(この場合は4R確変大当たり遊技)が終了したことを遊技者に示唆する当たり遊技終了演出と、今回の当たり遊技後に移行するモードを遊技者に告知するモード告知演出を行う。例えば、図5−2の時期t27における、「当たり遊技終了!」というメッセージがこの場合の当たり遊技終了演出に相当し、「確変モード突入!」というメッセージがこの場合のモード告知演出に相当する。前述のように、遊技機100は、4R確変大当たり遊技後には確変モードM2とするため、図5−2の時期t27では確変モードM2を告知するモード告知演出を行っている。
なお、前述のように、遊技機100は当たり遊技終了演出とモード告知演出とを同時に実行せず、例えば当たり遊技終了演出を行ってから当該当たり遊技終了演出終了後にモード告知演出を行ってもよい。この場合、当たり遊技終了演出とモード告知演出とはエンディング時間中に順次実行される。また、図5−2の時期t27以降は図5−1の時期t16と同様の演出が行われるものとし、その説明は省略する。
(4R突確大当たりおよび高確率遊技状態における4R潜確大当たりの場合の演出例)
図5−3は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その3)である。図5−3には、遊技機100が大当たり判定において4R突確大当たりと判定した場合、および高確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した場合の演出の一例を示している。
遊技機100は大当たり判定を行うと、図5−3の時期t31に示すように画像表示部104において演出図柄Ez1〜Ez3を変動表示する。この大当たり判定において、遊技機100は4R突確大当たり、または高確率遊技状態であるときに4R潜確大当たりと判定したものとする。この場合、遊技機100は、図5−3の時期t32に示すように演出図柄Ez1〜Ez3をチャンス目で停止表示し、その後に4R突確大当たり遊技または4R潜確大当たり遊技を開始する。チャンス目およびチャンス目停止表示時の演出については、図5−2の時期t22と同様である。
遊技機100は4R突確大当たり遊技または4R潜確大当たり遊技を開始すると、これらの大当たり遊技のオープニング時間において図5−3の時期t33に示すようにモード期待度示唆演出を行う。例えば、図5−3の時期t33において、遊技機100はキャラクタが「確変モードかも」と述べるパターンのモード期待度示唆演出を行っている。これは、今回の当たり遊技が行われることによって、今回の当たり遊技後に高確率遊技状態且つ補助遊技状態となる可能性があること、今回の当たり遊技後に高確率遊技状態であることが明示される可能性があることといった利益が遊技者に付与されることを示している。例えば、大当たり判定において4R突確大当たりと判定した場合、および高確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した場合には、遊技機100はモード期待度示唆演出の演出内容として「確変モードかも」のパターンを他のパターンよりも高い確率で選択する。
モード期待度示唆演出につづいて、遊技機100は、4R突確大当たり遊技または4R潜確大当たり遊技のオープニング時間において図5−3の時期t34および時期t35に示すモード示唆演出を行う。例えば、図5−3に示す演出を行う場合、すなわち、4R突確大当たり遊技または高確率遊技状態であるときに4R潜確大当たりと判定したことによる4R潜確大当たり遊技の場合には、遊技機100はカーソルCuが「確変モード」のアイコンI2を指し示すように停止表示する。これによって、遊技機100は今回の当たり遊技後のモードが確変モードM2であることを遊技者に示唆する。なお、遊技機100はカーソルCuを停止表示した際、図示のようにカーソルCuまたは「確変モード」のアイコンI2を強調表示することにより、遊技者にとって一層直感的にわかり易い態様でモード示唆演出の演出結果(すなわち移行先のモード)を示唆するようにしてもよい。
また、この場合、遊技機100は、4R突確大当たり遊技または4R潜確大当たり遊技の最終Rが終了するまで時期t35の表示を維持する。すなわち、この場合、遊技機100は、画像表示部104の表示画面上ではモード示唆演出の演出結果(確変モードの示唆)を表示した状態で、4R突確大当たり遊技または4R潜確大当たり遊技による大入賞口109の開放を行うことになる。つまり、この場合のモード示唆演出は、4R突確大当たり遊技または4R潜確大当たり遊技のオープニング時間中に開始されるとともに当該オープニング時間中に演出結果を示し、この演出結果を示した状態で大入賞口109の開放中も継続して行われる。そして、この場合、遊技機100は確変大当たり遊技の場合とは異なり、何R目かを案内する演出や獲得賞球数を案内する演出を行わない。
そして、遊技機100は、4R突確大当たり遊技や4R潜確大当たり遊技の最終Rが終了してエンディング時間となると、図5−3の時期t36に示すようにモード示唆演出を終了して、当たり遊技終了演出およびモード告知演出を行う。図5−3の時期t36における、「当たり遊技終了!」というメッセージがこの場合の当たり遊技終了演出に相当し、「確変モード突入!」がこの場合のモード告知演出に相当する。なお、前述のように、遊技機100は4R突確大当たり遊技を行った場合、および高確率遊技状態において4R潜確大当たり遊技を行った場合には、当該大当たり遊技後に確変モードM2とするため、図5−3の時期t36では確変モードM2を告知するモード告知演出を行っている。
なお、前述のように、遊技機100は当たり遊技終了演出とモード告知演出とを同時に実行せず、例えば当たり遊技終了演出を行ってから当該当たり遊技終了演出終了後にモード告知演出を行ってもよい。この場合、当たり遊技終了演出とモード告知演出とはエンディング時間中に順次実行される。
4R突確大当たり遊技を行った場合も高確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定したことにより4R潜確大当たり遊技を行った場合も、遊技機100はこれらの大当たり遊技後には確変モードM2とするため、確変モードM2への移行を告知するモード告知演出を行う。遊技機100において、図5−3の時期t36以降は図5−1の時期t17と同様の演出が行われるものとし、その説明は省略する。
(低確率遊技状態における4R潜確大当たりおよび小当たりの場合の演出例)
図5−4は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その4)である。図5−4には、遊技機100が低確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した場合または小当たりと判定した場合の演出の一例を示している。
遊技機100は大当たり判定を行うと、図5−4の時期t41に示すように画像表示部104において演出図柄Ez1〜Ez3を変動表示する。この大当たり判定において、遊技機100は低確率遊技状態であるときに4R潜確大当たりまたは小当たりと判定したものとする。この場合、遊技機100は、図5−4の時期t42に示すように演出図柄Ez1〜Ez3をチャンス目で停止表示し、その後に4R潜確大当たり遊技または小当たり遊技を開始する。チャンス目およびチャンス目停止表示時の演出については、図5−2の時期t22などと同様である。
遊技機100は4R潜確大当たり遊技または小当たりを開始すると、これらの当たり遊技のオープニング時間において図5−4の時期t43に示すようにモード期待度示唆演出を行う。例えば、図5−4の時期t43において、遊技機100はキャラクタが「潜伏モードかも」と述べるパターンのモード期待度示唆演出を行っている。これは、今回の当たり遊技が行われることによって、今回の当たり遊技後に高確率遊技状態且つ非補助遊技状態となる可能性があることといった利益が遊技者に付与されることを示している。また、このパターンのモード期待度示唆演出は、今回の当たり遊技後に高確率遊技状態であることが明示されない可能性があることをも示している。例えば、遊技機100は低確率遊技状態において4R潜確大当たりまたは小当たりと判定した場合には、モード期待度示唆演出の演出内容として「潜伏モードかも」のパターンを他のパターンよりも高い確率で選択する。
モード期待度示唆演出につづいて、遊技機100は、4R潜確大当たり遊技または小当たり遊技のオープニング時間において図5−4の時期t44および時期t45に示すモード示唆演出を行う。例えば、図5−4に示す演出を行う場合、すなわち、低確率遊技状態であるときに4R潜確大当たりと判定したことによる4R潜確大当たり遊技または小当たりの場合には、遊技機100はカーソルCuが「潜伏モード」のアイコンI3を指し示すように停止表示する。これによって、遊技機100は今回の当たり遊技後のモードが潜伏モードM3であることを遊技者に示唆する。なお、遊技機100は「潜伏モード」のアイコンI3を指し示すようにカーソルCuを停止表示した際、図示のようにカーソルCuまたは「潜伏モード」のアイコンI3を強調表示することにより、遊技者にとって一層直感的にわかり易い態様でモード示唆演出の演出結果(すなわち移行先のモード)を示唆するようにしてもよい。
また、この場合、遊技機100は、4R潜確大当たり遊技または小当たり遊技による一連の大入賞口109の開放が完了するまで時期t45の表示を維持する。すなわち、この場合、遊技機100は、画像表示部104の表示画面上ではモード示唆演出の演出結果(潜伏モードの示唆)を表示した状態で、4R潜確大当たり遊技または小当たり遊技による大入賞口109の開放を行うことになる。つまり、この場合のモード示唆演出は、4R潜確大当たり遊技または小当たり遊技のオープニング時間中に開始されるとともに当該オープニング時間中に演出結果を示し、この演出結果を示した状態で大入賞口109の開放中も継続して行われる。そして、この場合、遊技機100は確変大当たり遊技の場合とは異なり、何R目かを案内する演出や獲得賞球数を案内する演出を行わない。
そして、遊技機100は、4R潜確大当たり遊技や小当たり遊技の一連の大入賞口109の開放が終了してエンディング時間となると、図5−4の時期t46に示すようにモード示唆演出を終了して、当たり遊技終了演出およびモード告知演出を行う。図5−4の時期t46における、「当たり遊技終了!」というメッセージがこの場合の当たり遊技終了演出に相当し、「潜伏モード突入!」がこの場合のモード告知演出に相当する。なお、前述のように、遊技機100は低確率遊技状態における4R潜確大当たり遊技または小当たり遊技を行った場合には、当該当たり遊技後に潜伏モードM3とするため、図5−4の時期t46では潜伏モードM3を告知するモード告知演出を行っている。
なお、前述のように、遊技機100は当たり遊技終了演出とモード告知演出とを同時に実行せず、例えば当たり遊技終了演出を行ってから当該当たり遊技終了演出終了後にモード告知演出を行ってもよい。この場合、当たり遊技終了演出とモード告知演出とはエンディング時間中に順次実行される。
その後、遊技機100は、エンディング時間が経過すると4R潜確大当たり遊技や小当たり遊技を終了させ、通常の遊技(大当たり判定を実行可能な状態)に復帰する。このとき、遊技機100は潜伏モードM3に設定しており、図5−4の時期t47に示すように潜伏モード演出を行う。例えば、図5−4の時期t47における、「潜伏モード」というメッセージを有する背景画像などが潜伏モード演出に相当する。なお、潜伏モード演出については再度後述する。
なお、前述の例の場合、モード期待度示唆演出を「ボーナスかも」と「確変モードかも」と「潜伏モードかも」との3パターンの演出内容により表現したが、これに限らない。例えば、モード期待度示唆演出を、複数の演出の組み合わせにより実現してもよい。具体的には、例えば、この場合、モード期待度示唆演出を、複数のキャラクタによる対話形式の演出とし、第1のキャラクタが「ボーナスにしてみせる!」といったセリフを述べ、第2のキャラクタが「そうはさせない!」といったセリフを述べるパターンを設ける。さらに、第1のキャラクタが「確変モードにしてみせる!」といったセリフを述べ、第2のキャラクタが「確変モードどころかボーナスまで持っていかれるかも」といったセリフを述べるパターンを設ける。そして、遊技機100は4R確変大当たり遊技の場合には、これらの2つのパターンをほぼ同じ確率で選択する。このようにすれば、モード期待度示唆演出において、前述の例のように「ボーナスかも」といった特定の演出のみでなく、複数の演出の組み合わせにより今回の当たり遊技が行われることによって遊技者に付与される利益を示唆できるようになるので、特定の演出が出現しなかったからとって遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できるとともに、演出のバリエーションを増加させ、より興趣に富んだ演出を提供することが可能となる。
次に、前述のモード期待度示唆演出とモード示唆演出とモード告知演出とが行われるタイミングについて補足説明する。図5−5は、モード期待度示唆演出とモード示唆演出とモード告知演出との実行タイミングを示すタイミングチャートである。図5−5には、4R突確大当たり遊技、4R潜確大当たり遊技、または小当たり遊技において行われるモード期待度示唆演出とモード示唆演出とモード告知演出とのタイミングについて示している。
図5−5において、遊技機100は時期t51から4R突確大当たり遊技、4R潜確大当たり遊技、または小当たり遊技を開始した。すなわち、この場合、オープニング時間の長さは前述のT2となり、時期t51からT2が経過した時期t54まで大入賞口109の開放は行われない。
遊技機100は、時期t51後且つ時期t54前(すなわちオープニング時間中)の時期t52となるとモード期待度示唆演出を終了して、モード示唆演出を開始する。遊技機100はモード示唆演出を開始すると、前述のように、まずはアイコンI1〜I3とカーソルCuとを画像表示部104に表示し、カーソルCuについては移動表示する。すなわち、時期t52の時点ではモード示唆演出の演出結果(すなわち移行先のモード)はまだ表示されていない。
モード示唆演出においてカーソルCuを移動表示中の時期t53において、遊技者により例えば演出ボタン118が押下された。なお、時期t53も、例えば時期t54よりも前の時期であり、オープニング時間中の時期である。この場合、遊技機100は、時期t53においてカーソルCuが今回の当たり遊技後に移行するモードに対応するアイコンを指し示すように停止表示する。これによって、モード示唆演出の演出結果が表示されることになる。
そして、遊技機100はカーソルCuが今回の当たり遊技後に移行するモードに対応するアイコンを指し示したままの表示を、時期t53から今回の当たり遊技における一連の大入賞口109の開放が完了する時期t55まで維持する。すなわち、時期t53と時期t55との間には、時期t51からオープニング時間が経過した時期t54、すなわち今回の当たり遊技における一連の大入賞口109の開放が開始される時期t54が含まれる。
そして、遊技機100は時期t55からエンディング時間とし、また演出面ではモード示唆演出を終了して当たり遊技終了演出やモード告知演出を開始する。そして、時期t55から所定のエンディング時間(この場合はT4)が経過した時期t56となると、今回の当たり遊技を終了する。
なお、遊技機100はモード示唆演出中に遊技者によって演出ボタン118が押下されなかったとしても、時期t55よりも前の所定時期(時期t53〜時期t55の間に含まれる例えば時期t54)において、カーソルCuが今回の当たり遊技後に移行するモードに対応するアイコンを指し示すように自動的に停止表示する。これによって、モード示唆演出の演出結果が表示されることになる。
なお、4R確変大当たり遊技については図示を省略するが、前述の4R突確大当たり遊技などの例と同様に、遊技機100は4R確変大当たり遊技の開始とともにモード期待度示唆演出を開始する。そして、遊技機100は4R確変大当たり遊技のオープニング時間中にモード期待度示唆演出を終了し、モード示唆演出を開始して、このモード示唆演出の演出結果を4R確変大当たり遊技における一連の大入賞口109の開放前に表示する。遊技機100は、4R確変大当たり遊技の場合には、4R確変大当たり遊技における一連の大入賞口109の開放を開始したときにモード示唆演出を終了し、何R目かを案内する演出や獲得賞球数を案内する演出を開始する。
(潜伏モードにおける演出)
次に、潜伏モードM3における演出について説明する。前述のように、遊技機100において、小当たりにより移行した潜伏モードM3は当該潜伏モードM3開始時から10回目、20回目、30回目のいずれかの図柄変動によって終了し、4R潜確大当たりにより移行した潜伏モードM3は当該潜伏モードM3開始時から74回目の図柄変動によって終了する。換言すれば、潜伏モードM3開始時から30回目の図柄変動が終了しても潜伏モードM3が継続していれば、この潜伏モードM3は4R潜確大当たりにより移行したものであり、すなわち高確率遊技状態となっていることが確定する。
このような潜伏モードM3における演出効果を高めるため、遊技機100は、潜伏モードM3開始時から潜伏モードM3が終了する可能性のある10回目、20回目、30回目の図柄変動においては潜伏モードM3が継続するか終了するかを示す継続演出を行う。なお、詳細は後述するが、遊技機100は継続演出の演出時間を安定して担保するために、継続演出を行うタイミングでは大当たり判定の判定結果に関わらず継続演出用の変動パターン(例えば30秒間の変動時間を定めた変動パターン)に応じた図柄変動を行う。
例えば、遊技機100は潜伏モードM3であるとき、「1stステージ」と「2ndステージ」と「3rdステージ」と「4thステージ」とのいずれかのステージにて演出する、所謂「ステージ演出」を行う。遊技機100は、潜伏モードM3開始時には「1stステージ」にて演出する。
そして、遊技機100は、潜伏モードM3における10回目の図柄変動以降も潜伏モードM3を継続する場合には、当該10回目の図柄変動において継続演出を行って、この継続演出により潜伏モードM3が継続することを遊技者に示唆し、その次の図柄変動(11回目の図柄変動)からは「2ndステージ」にて演出する。一方、潜伏モードM3を10回目の図柄変動で終了させる場合には、当該10回目の図柄変動において継続演出は行うものの、この継続演出では潜伏モードM3が終了することを遊技者に示唆し、その次の図柄変動からは通常モードM1に対応する通常モード演出を行う。
また、遊技機100は、潜伏モードM3における20回目の図柄変動以降も潜伏モードM3を継続する場合には、当該20回目の図柄変動において継続演出を行って、この継続演出により潜伏モードM3が継続することを遊技者に示唆し、その次の図柄変動(21回目の図柄変動)からは「3rdステージ」にて演出する。一方、潜伏モードM3を20回目の図柄変動で終了させる場合には、当該20回目の図柄変動において継続演出は行うものの、この継続演出では潜伏モードM3が終了することを遊技者に示唆し、その次の図柄変動からは通常モードM1に対応する通常モード演出を行う。
そして、遊技機100は、潜伏モードM3における30回目の図柄変動以降も潜伏モードM3を継続する場合には、当該30回目の図柄変動において継続演出を行って、この継続演出により潜伏モードM3が継続することを遊技者に示唆し、その次の図柄変動(31回目の図柄変動)からは「4thステージ」にて演出する。「4thステージ」へ移行すれば、30回目の図柄変動後も潜伏モードM3が継続することとなるので、高確率遊技状態となっていることが確定する。一方、潜伏モードM3を30回目の図柄変動で終了させる場合には、当該30回目の図柄変動において継続演出は行うものの、この継続演出では潜伏モードM3が終了することを遊技者に示唆し、その次の図柄変動からは通常モードM1に対応する通常モード演出を行う。
図5−6は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その5)である。図5−7は、本実施の形態の遊技機が行う演出の一例を示す説明図(その6)である。図5−6の時期t61において、遊技機100は潜伏モードM3開始時から10回目の図柄変動において演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示を開始した。また、遊技機100は潜伏モードM3であるときには潜伏モード演出を行い、当該潜伏モード演出により「潜伏モード」というメッセージを有する背景画像および現在のステージを示すステージ画像510を表示する。例えば、図5−6の時期t61では潜伏モードM3開始時から10回目の図柄変動を開始したタイミング(すなわち継続演出の実行前)であるため、ステージ画像510は「1stステージ」を示している。
潜伏モードM3開始時から10回目の図柄変動における時期t61後、遊技機100は継続演出を開始する。遊技機100は継続演出を開始すると、図5−6の時期t62に示すように画像表示部104の表示画面全体(演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像やステージ画像510)を遮蔽するように、扉を模した扉画像511を表示する。
その後、遊技機100は、図5−6の時期t63に示すように扉画像511により表される扉が開放(もしくは破壊でもよい)される表示を行って、扉画像511によって遮蔽されていた演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像などが再度出現するようにする。
図5−7の時期t64および時期t65には大当たり判定の判定結果がハズレ且つ潜伏モードM3を継続させる場合の例を示している。この場合、遊技機100は、扉画像511によって遮蔽されていた演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像を再度出現させたときに潜伏モード演出の背景画像およびステージ画像510を再度表示させている。このときに、ステージ画像510は「2ndステージ」への移行を示すため「2ndステージ」を指し示す表示態様に変更されている。また、このとき、演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示は継続されている。その後、遊技機100は、時期t65に示すように演出図柄Ez1〜Ez3をハズレの組み合わせで停止表示して、今回の図柄変動を終了する。
また、潜伏モード演出においてそれぞれのステージ毎に異なる背景画像が用意されている場合には、遊技機100はステージ画像510の表示態様と同じタイミング、すなわち扉画像511によって遮蔽されていた背景画像を再度出現させたタイミングで移行先のステージに応じた背景画像に変更してもよい。このようにすれば、ステージ画像510と背景画像との双方により移行先のステージを遊技者に示唆することができるようになり、遊技者にとって一層と直感的にわかり易くステージ移行したことを示唆することが可能となる。
図5−7の時期t66および時期t67には大当たり判定の判定結果がハズレ且つ潜伏モードM3を終了させる場合の例を示している。この場合、遊技機100は、扉画像511によって遮蔽されていた演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像を再度出現させたときに通常モード演出の背景画像を表示させ、ステージ画像510については非表示としている。また、このとき、演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示は継続されている。その後、遊技機100は、時期t67に示すように演出図柄Ez1〜Ez3をハズレの組み合わせで停止表示して、今回の図柄変動を終了する。
図5−7の時期t68および時期t69には大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりの場合の例を示している。この場合、遊技機100は、扉画像511によって遮蔽されていた演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像を再度出現させたときに潜伏モード演出の背景画像およびステージ画像510を再度表示させている。なお、このときに、ステージ画像510は「2ndステージ」への移行を示すため「2ndステージ」を指し示す表示態様に変更されている。また、このとき、演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示は継続されている。なお、ここでは「2ndステージ」への移行を行ったが、16R確変大当たりの場合には、そのまま16R確変大当たり遊技後に確変モードM2となるので、継続演出において「2ndステージ」への移行を行わないようにしてもよい。
その後、遊技機100は、時期t69に示すように演出図柄Ez1〜Ez3を大当たりの組み合わせで停止表示する。この場合には、図5−1の時期t12で示したリーチ態様となることなく、大当たりの組み合わせが突如停止表示される。これによって、遊技機100は、遊技者に唐突に大当たりとなった感覚を与えることができ、遊技者に大きな驚きを与えることが可能となる。また、継続演出を行う図柄変動における大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりの場合、遊技機100は、図5−7の時期t66と同じように扉画像511によって遮蔽されていた演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像を再度出現させたときに、通常モード演出の背景画像を表示させるとともにステージ画像510を非表示として潜伏モードM3の終了を示唆し、その後に演出図柄Ez1〜Ez3を大当たりの組み合わせで停止表示するようにしてもよい。このようにすれば、遊技機100は、継続演出によって潜伏モードM3の終了を示唆したときにも、遊技者に「継続演出は残念な結果に終わったが、このまま大当たりとなるかもしれない」と思わせることができるようになり、遊技者の期待感を維持することができるようになる。
また、遊技機100は時期t69のタイミングにおける演出図柄Ez1〜Ez3の停止表示を所謂「仮停止表示」としてもよい。仮停止表示時には、演出図柄Ez1〜Ez3は例えば上下に微少量往復動作を繰り返す態様で表示される。この場合、遊技機100は時期t69後に所謂「昇格演出(不図示)」を行って、当該昇格演出後に今回の大当たり判定の判定結果を示す大当たりの組み合わせで停止表示(本停止表示)させるようにしてもよい。
なお、図示は省略するが、継続演出を行う図柄変動において16R確変大当たり以外の大当たりや小当たりとなる場合、遊技機100は、時期t68まで16R確変大当たりの場合と同様の表示を行い、その後に演出図柄Ez1〜Ez3をチャンス目で停止表示させる。この場合も、遊技機100は遊技者に大きな驚きを与えることが可能である。また、この場合も、遊技機100は、図5−7の時期t66と同じように扉画像511によって遮蔽されていた演出図柄Ez1〜Ez3や背景画像を再度出現させたときに、通常モード演出の背景画像を表示させるとともにステージ画像510を非表示として潜伏モードM3の終了を示唆し、その後に演出図柄Ez1〜Ez3をチャンス目で停止表示するようにしてもよい。このようにすれば、遊技機100は、継続演出によって潜伏モードM3の終了を示唆したときにも、遊技者に「継続演出は残念な結果に終わったが、このままチャンス目となるかもしれない」と思わせることができるようになり、遊技者の期待感を維持することができるようになる。
(遊技機の機能的構成)
次に、遊技機100の機能的構成について説明する。図6は、本実施の形態の遊技機の機能的構成を示す説明図である。図6に示すように、遊技機100は、例えば、特別遊技判定部610と、図柄制御部620と、特別遊技実行部630と、利益付与部640と、モード制御部650と、演出実行部660とを含んで構成される。
特別遊技判定部610は、所定の始動条件が成立すると、特別遊技を行うか否かを判定する機能を有する。本実施の形態の場合、特別遊技は大当たり遊技とすることができ、特別遊技判定部610は第1始動口105や第2始動口106に遊技球が入賞することにより大当たり遊技を行うか否かの大当たり判定を行う。
また、前述のように、本実施の形態では、16R確変大当たりと4R確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりとの複数種類の大当たりと、特殊ハズレ(特殊遊技)である小当たりとが設けられている。そして、特別遊技判定部610は、これらの種類の大当たりの中からいずれの大当たりの大当たり遊技を行うか否か、また小当たり遊技を行うか否かを判定する。
図柄制御部620は、特別遊技判定部610により前述の判定が行われると、図柄を変動させてから当該判定の判定結果を示す判定結果図柄を停止させる機能を有する。本実施の形態の場合、特別遊技判定部610は前述のように大当たり判定を行う。図柄制御部620は、大当たり判定が行われると、画像表示部104において演出図柄Ez1〜Ez3を変動表示してから大当たり判定の判定結果を示す組み合わせで停止表示する。また、図柄制御部620は、大当たり判定が行われると、特別図柄表示部201において特別図柄を変動表示してから大当たり判定の判定結果を示す図柄で停止表示してもよい。
特別遊技実行部630は、特別遊技判定部610により特別遊技を行うと判定されると、特別遊技を行う機能を有する。本実施の形態の場合、特別遊技は前述のように大当たり遊技とすることができる。このため、特別遊技実行部630は、大当たり判定において大当たりを行うと判定されると、大入賞口109を所定の開放態様で開放させることにより大当たり遊技を行う。例えば、特別遊技実行部630は、大当たり判定において大当たりを行うと判定され、図柄制御部620により当該大当たりを示す図柄が停止された後に当該大当たりの大当たり遊技を行う。
また、本実施の形態では、16R確変大当たりと4R確変大当たりと4R突確大当たりと4R潜確大当たりとの複数種類の大当たりが設けられている。このように複数種類の大当たり遊技が設けられている場合、特別遊技実行部630は、特別遊技判定部610により行うと判定された種類の大当たり遊技を行う。それぞれの大当たりの大当たり遊技における大入賞口109の開放態様、オープニング時間、エンディング時間などについては前述した通りである。
また、特別遊技実行部630は、大当たり判定において小当たりを行うと判定されると、大入賞口109を所定の開放態様で開放させることにより小当たり遊技を行ってもよい。例えば、この場合、特別遊技実行部630は、大当たり判定において小当たりを行うと判定され、図柄制御部620により当該小当たりを示す図柄が停止された後に小当たり遊技を行う。小当たり遊技における大入賞口109の開放態様、オープニング時間、エンディング時間などについては前述した通りである。
利益付与部640は、特別遊技実行部630により特別遊技が行われると、当該特別遊技に応じた利益を遊技者に付与する機能を有する。例えば、利益付与部640は、特別遊技判定部610に特別遊技を行うと判定する確率を高めさせることにより遊技者に利益を付与することが可能である。本実施の形態の場合、利益付与部640は前述の高確率遊技状態とすることにより、この利益を付与することができる。
また、例えば、利益付与部640は、特別遊技判定部610による判定を受け易くする利益を遊技者に付与してもよい。本実施の形態の場合、利益付与部640は前述の補助遊技状態とすることにより、この利益を付与することができる。さらに、例えば、利益付与部640は、遊技者に利益が付与されていることを示唆することにより、遊技者にさらなる利益を付与してもよい。本実施の形態の場合、利益付与部640は前述の確変モードM2として後述の演出実行部660に確変モード演出を行わせることにより、この利益を付与することができる。
モード制御部650は、特別遊技判定部610による判定に基づき、複数のモードの中のいずれかのモードに設定し、当該モードにて遊技の進行を制御する。例えば、モード制御部650は、大当たり判定の判定結果や判定回数(すなわち図柄の変動回数)に基づいて、図4などに示したようにモードを制御する。
演出実行部660は、所定の演出を行う機能を有する。例えば、演出実行部660は、画像表示部104に実行対象の演出にかかる画像を表示させることにより、この演出を行うことができる。また、演出実行部660は、スピーカ114から実行対象の演出にかかる音声を出力させることにより、この演出を行ってもよい。
本実施の形態の場合、前述のように、演出実行部660は大当たり遊技中や小当たり遊技中、または演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示中に所定の演出を行うことができる。大当たり遊技中や小当たり遊技中に行う演出には、前述したモード期待度示唆演出やモード示唆演出やモード告知演出などを挙げることができる。演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示中に行う演出には、前述したモード演出や継続演出などを挙げることができる。
(遊技機のハードウェア構成の一例)
次に、遊技機100の詳細なハードウェア構成の一例について説明する。図7は、本実施の形態の遊技機のハードウェア構成の一例を示す説明図(その1)である。遊技機100は、遊技の進行を制御する主制御部701と、賞球の払い出しなどを制御する賞球制御部702と、演出を制御する演出制御部703とを備える。
(主制御部について)
まず、主制御部701について説明する。主制御部701は、CPU(Central Processing Unit)711と、ROM(Read Only Memory)712と、RAM(Random Access Memory)713と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備える。
CPU711は主制御部701の全体の制御を司る。ROM712は遊技の進行に関するプログラムやデータなどを記憶する。例えば、ROM712は図8−1〜図8−4に示す各種テーブルなどを記憶する。RAM713はCPU711のワークエリアとして使用される。CPU711はROM712からプログラムやデータを読み出し、RAM713をワークエリアとして使用しながら読み出したプログラムを実行する。
主制御部701には遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略す)が接続される。例えば、主制御部701には、第1始動口SW714aと、第2始動口SW714bとが接続される。第1始動口SW714aは第1始動口105へ入賞した遊技球を検出するSWである。第2始動口SW714bは第2始動口106へ入賞した遊技球を検出するSWである。
さらに、主制御部701には、ゲートSW715と、大入賞口SW716と、普通入賞口SW717とが接続される。ゲートSW715はゲート108を通過した遊技球を検出するSWである。また、大入賞口SW716は大入賞口109へ入賞した遊技球を検出するSWである。また、普通入賞口SW717は普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出するSWである。
各種SW714a〜717は遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部701へ入力する。主制御部701は各種SW714a〜717から入力される検出信号に基づいて保留情報を記憶したり、賞球制御部702に対して賞球の払い出し指示を行ったりする。各種SW714a〜717には近接スイッチなどを用いることができる。
主制御部701には電動役物を動作させる各種ソレノイドが接続される。例えば、主制御部701には、普通電動役物ソレノイド718が接続される。普通電動役物ソレノイド718は普通電動役物107を開閉動作させるソレノイドである。また、主制御部701には大入賞口ソレノイド719が接続される。大入賞口ソレノイド719は大入賞口109を開閉動作させるソレノイドである。各種ソレノイド718,719は主制御部701から入力された電気エネルギーを機械的な運動に変換し、普通電動役物107や大入賞口109を開閉動作させる。
主制御部701には情報表示部112が接続される。前述のように、情報表示部112は、特別図柄表示部201(第1特別図柄表示部201aと第2特別図柄表示部201b)と、普通図柄表示部202と、保留数表示部203と、ラウンド数表示部204とを備える。
また、主制御部701には盤用外部情報端子基板791が接続される。主制御部701は盤用外部情報端子基板791を介して各種情報を外部に出力することができる。例えば、主制御部701は主制御基板によってその機能を実現することができる。
(賞球制御部について)
次に、賞球制御部702について説明する。賞球制御部702は、CPU721と、ROM722と、RAM723と、不図示の入出力インターフェースなどを備える。
CPU721は賞球制御部702の全体の制御を司る。ROM722は賞球の払い出しなどに関するプログラムやデータなどを記憶する。RAM723はCPU721のワークエリアとして使用される。CPU721はROM722からプログラムやデータを読み出し、RAM723をワークエリアとして使用しながら読み出したプログラムを実行する。
賞球制御部702には遊技球を検出する各種SWが接続される。例えば、賞球制御部702には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW724と、払い出された遊技球を検出する払出球検出SW725と、枠体前面に設けられた打球供給皿内の遊技球の有無を検出する球有り検出SW726と、打球供給皿が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW727とが接続される。
各種SW724〜727は遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部702へ入力する。賞球制御部702は主制御部701から出力された払い出し指示や各種SW724〜727から入力された検出信号に基づいて、賞球を払い出したり賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部702は各種SW724〜727から入力された検出信号を主制御部701へ出力してもよい。
また、賞球制御部702には発射部728と払出部729とが接続される。賞球制御部702は遊技球の発射の操作を検出すると発射部728を制御して、遊技領域103に向けて遊技球を発射させる。また、賞球制御部702は主制御部701から払い出し指示などに基づいて払出部729を制御して、賞球を払い出させる。
また、賞球制御部702には枠用外部情報端子基板792が接続される。賞球制御部702は枠用外部情報端子基板792を介して各種情報を外部に出力することができる。例えば、賞球制御部702は賞球制御基板によってその機能を実現することができる。
(主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例)
次に、主制御部701のROM712に記憶されたテーブルの一例について説明する。図8−1は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その1)である。
例えば、ROM712には、図8−1(イ)に示す当たり判定用テーブルと、図8−1(ロ)に示す大当たり図柄判定用テーブルと、図8−1(ハ)に示す小当たり図柄判定用テーブルとが記憶される。さらに、ROM712には、後述する図8−2(ニ)に示す通常モード変動パターンテーブルと、図8−3(ホ)に示す確変モード変動パターンテーブルと、図8−4(ヘ)に示す潜伏モード変動パターンテーブルとが記憶される。
(当たり判定用テーブルについて)
図8−1(イ)に示す当たり判定用テーブルは、大当たり判定において大当たりとするか否かおよび小当たりとするか否かが判定される工程の「当たり判定」に用いられるテーブルである。当たり判定用テーブルでは、主制御部701が当たり判定において大当たりと判定する判定値と小当たりと判定する判定値とが設定される。なお、図8−1(イ)には、説明の便宜上、主制御部701が当たり判定において大当たりと判定する判定確率および小当たりと判定する判定確率も記している。
主制御部701は、当たり判定において、判定対象の当たり判定用乱数が当たり判定用テーブルの大当たりの判定値と一致するか否かを判定し、一致すれば大当たりと判定する。大当たりの判定値と一致しなければ、判定対象の当たり判定用乱数が当たり判定用テーブルの小当たりの判定値と一致するか否かを判定し、一致すれば小当たりと判定する。そして、主制御部701は、判定対象の当たり判定用乱数が大当たりの判定値とも小当たりの判定値とも一致しなければハズレと判定する。
当たり判定用テーブルに設定される判定値には、低確率用判定値811と、高確率用判定値812とがある。主制御部701は、大当たりと判定する判定確率が低く定められた低確率遊技状態であれば低確率用判定値811を用いて当たり判定を行い、大当たりと判定する判定確率が高く定められた高確率遊技状態であれば高確率用判定値812を用いて当たり判定を行う。
高確率用判定値812における大当たりの判定値は、低確率用判定値811における大当たりの判定値に比べて多くの判定値からなる。したがって、高確率用判定値812を用いる当たり判定では、低確率用判定値811を用いる当たり判定よりも当たり判定用乱数と大当たりの判定値とが一致する確率が高まり、この結果、大当たりと判定される確率が高まる。
具体的には、本実施の形態の場合、当たり判定用乱数は「0〜249」のいずれかの整数となる。低確率用判定値811における大当たりの判定値には「0(1つの整数)」が設定される。したがって、低確率用判定値811を用いた当たり判定において大当たりと判定される判定確率は「1/250」となる。一方、高確率用判定値812における大当たりの判定値には「0〜6(7つの整数)」が設定される。したがって、高確率用判定値812を用いた当たり判定において大当たりと判定される判定確率は「7/250」となる。
なお、本実施の形態の場合、低確率用判定値811における小当たりの判定値には「10、11」が設定され、高確率用判定値812における小当たりの判定値にも「10、11」が設定される。このため、低確率用判定値811を用いた当たり判定において小当たりと判定される判定確率は「2/250」となり、同様に、高確率用判定値812を用いた当たり判定において小当たりと判定される判定確率も「2/250」となる。
(図柄判定用テーブルについて)
図8−1(ロ)に示す大当たり図柄判定用テーブルは、大当たり判定において大当たり図柄が判定される工程の「大当たり図柄判定」に用いられるテーブルである。大当たり図柄判定は、当たり判定において大当たりと判定された場合のみ行われる。大当たり図柄判定用テーブルでは、大当たり図柄毎にそれぞれ異なる判定値が設定される。
なお、図8−1(ロ)には、説明の便宜上、主制御部701が大当たり図柄判定においてそれぞれの大当たり図柄を判定する判定確率と、それぞれの大当たり図柄に対応する大当たりの種別とも記している。なお、遊技機100において、大当たり図柄と大当たりの種別とには図8−1(ロ)に示すように対応関係があるため、大当たり図柄を判定することは大当たりの種別を判定することと換言できる。
主制御部701は、大当たり図柄判定において判定対象の図柄判定用乱数が大当たり図柄判定用テーブルのそれぞれの大当たり図柄の判定値と一致するか否かを判定する。そして、主制御部701は、判定対象の図柄判定用乱数と一致する判定値が対応付けられた大当たり図柄を判定する。
大当たり図柄判定用テーブルに設定される判定値には、第1始動口用判定値821と、第2始動口用判定値822とがある。主制御部701は、第1始動口105に遊技球が入賞することにより取得された保留情報を用いて大当たり図柄判定を行う場合、第1始動口用判定値821を用いて大当たり図柄判定を行う。また、主制御部701は、第2始動口106に遊技球が入賞することにより取得された保留情報を用いて大当たり図柄判定を行う場合、第2始動口用判定値822を用いて大当たり図柄判定を行う。
第1始動口用判定値821と、第2始動口用判定値822とでは、それぞれの大当たり図柄に対応付けられた判定値の内容が異なっている。したがって、第1始動口用判定値821を用いた大当たり図柄判定と、第2始動口用判定値822を用いた大当たり図柄判定とでは、大当たり図柄判定の判定結果として判定され易い大当たり図柄の傾向が異なる。
具体的には、本実施の形態の場合、図柄判定用乱数は「0〜99」のいずれかの整数となる。第1始動口用判定値821では、大当たり図柄Aには判定値「0〜19(20個の整数)」が対応付けられ、大当たり図柄Bには判定値「20〜49(30個の整数)」が対応付けられる。また、大当たり図柄Cには判定値「50〜74(25個の整数)」が対応付けられ、大当たり図柄Dには判定値「75〜99(25個の整数)」が対応付けられる。
したがって、第1始動口用判定値821を用いた大当たり図柄判定において、大当たり図柄Aと判定される判定確率は「20/100」、大当たり図柄Bと判定される判定確率は「30/100」、大当たり図柄Cと判定される判定確率は「25/100」、大当たり図柄Dと判定される判定確率は「25/100」となる。
一方、第2始動口用判定値822では、大当たり図柄Aには判定値「0〜49(50個の整数)」が対応付けられ、大当たり図柄Bには判定値「50〜89(40個の整数)」が対応付けられる。また、大当たり図柄Cには判定値「90〜98(9個の整数)」が対応付けられ、大当たり図柄Dには判定値「99(1個の整数)」が対応付けられる。
したがって、第2始動口用判定値822を用いた大当たり図柄判定において、大当たり図柄Aと判定される判定確率は「50/100」、大当たり図柄Bと判定される判定確率は「40/100」、大当たり図柄Cと判定される判定確率は「9/100」、大当たり図柄Dと判定される判定確率は「1/100」となる。
このように、第2始動口用判定値822を用いた大当たり図柄判定では、第1始動口用判定値821を用いた大当たり図柄判定よりも、16R確変大当たりに対応する大当たり図柄Aや4R確変大当たりに対応する大当たり図柄Bの判定確率が高くなっている。すなわち、第2始動口用判定値822を用いた大当たり図柄判定では、第1始動口用判定値821を用いた大当たり図柄判定よりも、遊技者にとって賞球の獲得が見込める大当たり遊技が行われる16R確変大当たりや4R確変大当たりが行われ易くなっている。したがって、遊技機100において、第2始動口106に遊技球が入賞することにより行われる大当たり判定は、第1始動口105に遊技球が入賞することにより行われる大当たり判定よりも遊技者にとって有利な大当たり判定と言える。
図8−1(ハ)に示す小当たり図柄判定用テーブルは、大当たり判定において小当たり図柄が判定される工程の「小当たり図柄判定」に用いられるテーブルである。小当たり図柄判定は、当たり判定において小当たりと判定された場合のみ行われる。小当たり図柄判定用テーブルでは、小当たり図柄毎にそれぞれ異なる判定値(小当たり図柄判定値831)が設定される。
なお、図8−1(ハ)には、説明の便宜上、主制御部701が小当たり図柄判定においてそれぞれの小当たり図柄を判定する判定確率と、それぞれの小当たり図柄に対応する小当たりの種別とも記している。なお、遊技機100において、小当たり図柄と小当たりの種別とには図8−1(ハ)に示すように対応関係があるため、小当たり図柄を判定することは小当たりの種別を判定することと換言できる。
例えば、小当たり判定では、大当たり図柄判定とは異なり、第1始動口105に遊技球が入賞することにより取得された保留情報を用いて小当たり図柄判定を行う場合も、第2始動口106に遊技球が入賞することにより取得された保留情報を用いて小当たり図柄判定を行う場合も、小当たり図柄判定用テーブルにおける小当たり図柄判定値831が用いられる。
具体的には、本実施の形態の場合、図柄判定用乱数は「0〜99」のいずれかの整数となる。小当たり図柄判定値831では、小当たり図柄Eには判定値「0〜59(60個の整数)」が対応付けられ、小当たり図柄Fには判定値「60〜89(30個の整数)」が対応付けられる。また、小当たり図柄Gには判定値「90〜99(10個の整数)」が対応付けられる。したがって、小当たり図柄判定値831を用いた小当たり図柄判定において、小当たり図柄Eと判定される判定確率は「60/100」、小当たり図柄Fと判定される判定確率は「30/100」、小当たり図柄Gと判定される判定確率は「10/100」となる。
なお、本実施の形態では、小当たり図柄Eに対応する小当たりαと、小当たり図柄Fに対応する小当たりβと、小当たり図柄Gに対応する小当たりγとの3種類の小当たりを設けたが、いずれの小当たりも小当たり遊技の内容は共通であり、図3などに示した内容の小当たり遊技が行われるものとする。
また、詳細は後述するが、小当たりαの小当たり遊技後には10回の図柄変動が行われるまで潜伏モードM3に設定される。そして、小当たりβの小当たり遊技後には20回の図柄変動が行われるまで潜伏モードM3に設定され、小当たりγの小当たり遊技後には30回の図柄変動が行われるまで潜伏モードM3に設定される。それぞれの小当たり図柄の判定確率は前述の通りなので、遊技者からすれば、潜伏モードM3における図柄変動の回数が多くなるほど(すなわち潜伏モードM3が長く続くほど)4R潜確大当たりによる潜伏モードM3の可能性が高まることになる。
(変動パターンテーブルについて)
次に、主制御部701が変動パターンを判定する「変動パターン判定」に用いられる変動パターンテーブルについて説明する。図8−2は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その2)である。前述のように、遊技機100では通常モードM1と確変モードM2と潜伏モードM3とのそれぞれのモード毎に異なる変動パターンテーブルが設けられる。
図8−2(ニ)は、通常モードM1用の変動パターンテーブルである通常モード変動パターンテーブルを示している。すなわち、主制御部701は変動パターン判定を行う際に通常モードM1に設定していれば、図8−2(ニ)に示す通常モード変動パターンテーブルを当該変動パターン判定に用いる。
通常モード変動パターンテーブルでは、変動パターンHp10a〜Hp18のそれぞれに、変動パターン判定におけるそれぞれの変動パターンの判定確率を定めた判定値が対応付けて設定される。なお、前述のように変動パターンは大当たり判定の判定結果を示す際の特別図柄の変動時間を定めたものであり、例えば変動パターンHp10a〜Hp18は図8−2(ニ)に例示した変動時間を定めている。
通常モード変動パターンテーブルにおいて変動パターンHp10a〜Hp18に対応付けられる判定値には、通常モードハズレ用判定値841と、通常モード小当たり用判定値842と、通常モード16R確変大当たり用判定値843と、通常モード他の大当たり(16R確変大当たり以外の大当たり)用判定値844とがある。なお、本実施の形態では、変動パターン判定用乱数が第1始動口105に遊技球が入賞することにより取得されたものであっても、第2始動口106に遊技球が入賞することにより取得されたものであっても、同じ判定値を用いて変動パターン判定を行うものとする。
例えば、主制御部701は、通常モードM1において大当たり判定の判定結果がハズレの場合には、通常モードハズレ用判定値841を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、通常モードM1において大当たり判定の判定結果が小当たりの場合には、通常モード小当たり用判定値842を用いて変動パターン判定を行う。そして、主制御部701は、通常モードM1において大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりの場合には、通常モード16R確変大当たり用判定値843を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、通常モードM1において大当たり判定の判定結果が16R確変大当たり以外の大当たりの場合には、通常モード他の大当たり用判定値844を用いて変動パターン判定を行う。
主制御部701は、変動パターン判定において、判定対象の変動パターン判定用乱数と一致する判定値が対応付けられた変動パターンを判定する。本実施の形態の場合、変動パターン判定用乱数は「0〜99」のいずれかの整数となる。したがって、例えば、主制御部701が通常モードハズレ用判定値841を用いて変動パターン判定を行うと、図8−2(ニ)に示すように、変動パターンHp10a〜Hp10cと判定される判定確率は「85/100」となる。そして、変動パターンHp11と判定される判定確率は「10/100」となり、変動パターンHp12と判定される判定確率は「4/100」となり、変動パターンHp13と判定される判定確率は「1/100」となる。
なお、通常モードハズレ用判定値841では、変動パターンHp10aと変動パターンHp10bと変動パターンHp10cとに同値の判定値「0〜84」が設定される。そこで、主制御部701は、通常モードハズレ用判定値841を用いて変動パターン判定を行って判定対象の変動パターン判定用乱数が「0〜84」に含まれる数値であった場合には、その際の特図保留情報数U(特図保留情報数U=第1保留情報数U1+第2保留情報数U2)の値を参照する。そして、主制御部701は特図保留情報数Uが3未満(U<3)であれば変動パターンHp10aと判定し、特図保留情報数Uが3(U=3)であれば変動パターンHp10bと判定し、特図保留情報数Uが3よりも大きければ(U>3)変動パターンHp10cと判定する。
また、例えば、主制御部701が通常モード小当たり用判定値842を用いて変動パターン判定を行うと、図8−2(ニ)に示すように、変動パターンHp14と判定される判定確率は「100/100」となる。したがって、この場合の変動パターン判定では必ず変動パターンHp14と判定されることになる。
また、例えば、主制御部701が通常モード16R確変大当たり用判定値843を用いて変動パターン判定を行うと、図8−2(ニ)に示すように、変動パターンHp15と判定される判定確率は「10/100」となり、変動パターンHp16と判定される判定確率は「30/100」となり、変動パターンHp17と判定される判定確率は「60/100」となる。
また、例えば、主制御部701が通常モード他の大当たり用判定値844を用いて変動パターン判定を行うと、図8−2(ニ)に示すように、変動パターンHp18と判定される判定確率は「100/100」となり、この場合の変動パターン判定では必ず変動パターンHp18と判定されるようになっている。
なお、遊技機100では、変動パターン判定により判定された変動パターンに応じて図柄変動が行われているときには、当該変動パターンに応じた演出が行われる。ここで、通常モード変動パターンテーブルに設定された変動パターンHp10a〜Hp18に着目すれば、これらはいずれも当該変動パターンに応じた図柄変動において図8−2(ニ)に示すように「通常モード演出」を行わせるものとなっている。
図8−3は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その3)である。図8−3(ホ)は、確変モードM2用の変動パターンテーブルである確変モード変動パターンテーブルを示している。すなわち、主制御部701は変動パターン判定を行う際に確変モードM2に設定していれば、図8−3(ホ)に示す確変モード変動パターンテーブルを当該変動パターン判定に用いる。
確変モード変動パターンテーブルでは、変動パターンHp20a〜Hp28のそれぞれに、変動パターン判定におけるそれぞれの変動パターンの判定確率を定めた判定値が対応付けて設定される。なお、例えば変動パターンHp20a〜Hp28は図8−3(ホ)に例示した変動時間を定めている。
確変モード変動パターンテーブルにおいて変動パターンHp20a〜Hp28に対応付けられる判定値には、確変モードハズレ用判定値851と、確変モード小当たり用判定値852と、確変モード16R確変大当たり用判定値853と、確変モード他の大当たり(16R確変大当たり以外の大当たり)用判定値854とがある。
例えば、主制御部701は、確変モードM2において大当たり判定の判定結果がハズレの場合には、確変モードハズレ用判定値851を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、確変モードM2において大当たり判定の判定結果が小当たりの場合には、確変モード小当たり用判定値852を用いて変動パターン判定を行う。そして、主制御部701は、確変モードM2において大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりの場合には、確変モード16R確変大当たり用判定値853を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、確変モードM1において大当たり判定の判定結果が16R確変大当たり以外の大当たりの場合には、確変モード他の大当たり用判定値854を用いて変動パターン判定を行う。
前述のように本実施の形態では変動パターン判定用乱数は「0〜99」のいずれかの整数となる。したがって、例えば、主制御部701が確変モードハズレ用判定値851を用いて変動パターン判定を行うと、図8−3(ホ)に示すように、変動パターンHp20a,Hp20bと判定される判定確率は「90/100」となる。そして、変動パターンHp21と判定される判定確率は「7/100」となり、変動パターンHp22と判定される判定確率は「2/100」となり、変動パターンHp23と判定される判定確率は「1/100」となる。
なお、確変モードハズレ用判定値851では、変動パターンHp20aと変動パターンHp20bとに同値の判定値「0〜89」が設定される。そこで、主制御部701は、確変モードハズレ用判定値851を用いて変動パターン判定を行って判定対象の変動パターン判定用乱数が「0〜89」に含まれる数値であった場合には、その際の保留情報数Uの値を参照する。そして、主制御部701は特図保留情報数Uが1未満(U<1)であれば変動パターンHp20aと判定し、特図保留情報数Uが1以上(U≧1)であれば変動パターンHp20bと判定する。
また、例えば、主制御部701が確変モード小当たり用判定値852を用いて変動パターン判定を行うと、図8−3(ホ)に示すように、変動パターンHp24と判定される判定確率は「100/100」となる。したがって、この場合の変動パターン判定では必ず変動パターンHp24と判定されることになる。
また、例えば、主制御部701が確変モード16R確変大当たり用判定値853を用いて変動パターン判定を行うと、図8−3(ホ)に示すように、変動パターンHp25と判定される判定確率は「5/100」となり、変動パターンHp26と判定される判定確率は「25/100」となり、変動パターンHp27と判定される判定確率は「70/100」となる。
また、例えば、主制御部701が確変モード他の大当たり用判定値854を用いて変動パターン判定を行うと、図8−3(ホ)に示すように、変動パターンHp28と判定される判定確率は「100/100」となり、この場合の変動パターン判定では必ず変動パターンHp28と判定されるようになっている。
ここで、確変モード変動パターンテーブルに設定された変動パターンHp20a〜Hp28に着目すれば、これらはいずれも当該変動パターンに応じた図柄変動において図8−3(ホ)に示すように「確変モード演出」を行わせるものとなっている。
図8−4は、本実施の形態の主制御部のROMに記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その4)である。図8−4(ヘ)は、潜伏モードM3用の変動パターンテーブルである潜伏モード変動パターンテーブルを示している。すなわち、主制御部701は変動パターン判定を行う際に潜伏モードM3に設定していれば、図8−4(ヘ)に示す潜伏モード変動パターンテーブルを当該変動パターン判定に用いる。
潜伏モード変動パターンテーブルでは、変動パターンHp30a〜Hp39dのそれぞれに、変動パターン判定におけるそれぞれの変動パターンの判定確率を定めた判定値が対応付けて設定される。なお、例えば変動パターンHp30a〜Hp39dは図8−4(ヘ)に例示した変動時間を定めている。
潜伏モード変動パターンテーブルにおいて変動パターンHp30a〜Hp39dに対応付けられる判定値には、潜伏モードハズレ用判定値861と、潜伏モード小当たり用判定値862と、潜伏モード16R確変大当たり用判定値863と、潜伏モード他の大当たり(16R確変大当たり以外の大当たり)用判定値864と、継続演出ハズレ用判定値865と、継続演出小当たり用判定値866と、継続演出16R確変大当たり用判定値867と、継続演出他の大当たり用(16R確変大当たり以外の大当たり)用判定値868とがある。
前述のように、遊技機100は、潜伏モードM3であるとき、当該潜伏モードM3開始時より所定回数目の図柄変動において継続演出を行う。このような継続演出を行わせるため、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの所定回数目の図柄変動を継続演出用の変動パターンである変動パターンHp39a〜Hp39dに応じて行わせる。
すなわち、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの所定回数目の図柄変動において、大当たり判定の判定結果がハズレであれば継続演出ハズレ用判定値865を用いて変動パターン判定を行い、小当たりであれば継続演出小当たり用判定値866を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの所定回数目の図柄変動において、大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりであれば継続演出16R確変大当たり用判定値867を用いて変動パターン判定を行い、他の大当たりであれば継続演出他の大当たり用判定値868を用いて変動パターン判定を行う。
これによって、潜伏モードM3であるときの所定回数目の図柄変動は変動パターンHp39a〜Hp39dに応じて行われるものとなり、この図柄変動においては図8−4(ヘ)に示すように「継続演出」が発生するようになっている。なお、図8−4(ヘ)に示すように、例えば変動パターンHp39a〜Hp39dは、いずれも30秒間の変動時間を定めたものである。また、遊技機100では、リーチ演出を行わせる場合には40秒以上の変動時間を定めた変動パターンが設定される。すなわち、継続演出用の変動パターンHp39a〜Hp39dは、遊技機100においてリーチ演出を行わせる変動パターンよりも短時間の変動時間を定めている。
また、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの継続演出を行わない図柄変動において大当たり判定の判定結果がハズレの場合には、潜伏モードハズレ用判定値861を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの継続演出を行わない図柄変動において大当たり判定の判定結果が小当たりの場合には、潜伏モード小当たり用判定値862を用いて変動パターン判定を行う。そして、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの継続演出を行わない図柄変動において大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりの場合には、潜伏モード16R確変大当たり用判定値863を用いて変動パターン判定を行う。また、主制御部701は、潜伏モードM3であるときの継続演出を行わない図柄変動において大当たり判定の判定結果が16R確変大当たり以外の大当たりの場合には、潜伏モード他の大当たり用判定値864を用いて変動パターン判定を行う。
前述のように本実施の形態では変動パターン判定用乱数は「0〜99」のいずれかの整数となる。したがって、例えば、主制御部701が潜伏モードハズレ用判定値861を用いて変動パターン判定を行うと、図8−4(ヘ)に示すように、変動パターンHp30a〜Hp30cと判定される判定確率は「85/100」となる。そして、変動パターンHp31と判定される判定確率は「10/100」となり、変動パターンHp32と判定される判定確率は「4/100」となり、変動パターンHp33と判定される判定確率は「1/100」となる。
なお、潜伏モードハズレ用判定値861では、変動パターンHp30aと変動パターンHp30bと変動パターンHp30cとに同値の判定値「0〜84」が設定される。そこで、主制御部701は、潜伏モードハズレ用判定値861を用いて変動パターン判定を行って判定対象の変動パターン判定用乱数が「0〜84」に含まれる数値であった場合には、その際の特図保留情報数Uの値を参照する。そして、主制御部701は特図保留情報数Uが3未満(U<3)であれば変動パターンHp30aと判定し、特図保留情報数Uが3(U=3)であれば変動パターンHp30bと判定し、特図保留情報数Uが3よりも大きければ(U>3)変動パターンHp30cと判定する。
また、例えば、主制御部701が潜伏モード小当たり用判定値862を用いて変動パターン判定を行うと、図8−4(ヘ)に示すように、変動パターンHp34と判定される判定確率は「100/100」となる。したがって、この場合の変動パターン判定では必ず変動パターンHp34と判定されることになる。
また、例えば、主制御部701が潜伏モード16R確変大当たり用判定値863を用いて変動パターン判定を行うと、図8−4(ヘ)に示すように、変動パターンHp35と判定される判定確率は「10/100」となり、変動パターンHp36と判定される判定確率は「30/100」となり、変動パターンHp37と判定される判定確率は「60/100」となる。
また、例えば、主制御部701が潜伏モード他の大当たり用判定値864を用いて変動パターン判定を行うと、図8−4(ヘ)に示すように、変動パターンHp38と判定される判定確率は「100/100」となり、この場合の変動パターン判定では必ず変動パターンHp38と判定されるようになっている。
ここで、潜伏モード変動パターンテーブルに設定された変動パターンHp30a〜Hp38に着目すれば、これらはいずれも当該変動パターンに応じた図柄変動において図8−4(へ)に示すように「潜伏モード演出」を行わせるものとなっている。
(演出制御部について)
次に、演出制御部703について説明する。図9は、本実施の形態の遊技機のハードウェア構成の一例を示す説明図(その2)である。演出制御部703は、演出制御部703全体を統括する演出統括部703aと、画像表示部104の表示制御やスピーカ114の音声出力制御を行う画像・音声制御部703bと、ランプの点灯制御や可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部703cとを備える。
(演出統括部について)
まず、演出統括部703aについて説明する。演出統括部703aは、CPU731と、ROM732と、RAM733と、RTC(Real−Time Clock)734と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備える。
CPU731は演出統括部703aの全体の制御を司る。ROM732は演出制御部703を統括するためのプログラムやデータなどを記憶する。RAM733はCPU731のワークエリアとして使用される。CPU731はROM732からプログラムやデータを読み出し、RAM733をワークエリアとして使用しながら読み出したプログラムを実行する。
RTC734は実時間を計時出力する。RTC734にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(例えば1日)電源が供給される。このため、RTC734は遊技機100の電源が遮断されても一定期間は計時動作を継続することができる。
図9にはRTC734を演出統括部703a内に設けた例を示しているが、RTC734は主制御部701内や画像・音声制御部703b内などに設けられてもよい。また、RTC734を単独で配置して、演出統括部703aなどに対して計時された実時間を示す情報を出力するように構成してもよい。
さらに、演出統括部703aには、遊技者からの操作を受け付けるための操作手段として機能する、演出ボタン118、十字キー119が接続される。演出ボタン118や十字キー119は、遊技者により操作(例えば押下)されたキーに対応する制御信号を演出統括部703aに入力する。
(画像・音声制御部について)
次に、画像・音声制御部703bについて説明する。画像・音声制御部703bは、CPU741と、ROM742と、RAM743と、VRAM744と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備える。
CPU741は、画像・音声制御部703bの全体の制御を司る。ROM742は、演出統括部703aにより指示された演出に関する画像や演出音(音声)を出力するためのプログラムやデータなどを記憶する。例えば、ROM742には演出用データが記憶される。演出用データには、演出図柄の図柄画像を表す画像データ、背景画像を表す画像データ、リーチ演出に再生される動画を表す動画データ、効果音やBGMなどを表す演出音データなどが含まれる。RAM743は、CPU741のワークエリアとして使用される。
例えば、CPU741は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する画像データをROM742の演出用データから読み込んで、この画像データから表示用データを生成させてVRAM744に記憶させる。また、CPU741は、演出統括部703aにより設定されたモード演出に対応した背景画像の画像データを演出用データから読み込んで、この画像データから表示用データを生成させてVRAM744に記憶させる。
表示用データの生成に際して、CPU741は、例えばZバッファ法などの陰面消去法などを用いて背景画像が演出図柄よりも背面側に配置されるようにする。Zバッファ法については公知の技術であるため、ここでの説明は省略する。VRAM744に記憶された表示用データは所定のタイミングで画像表示部104に対して出力される。これによって、この表示用データが示す画像が画像表示部104の表示画面上に表示される。
また、CPU741は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する演出音データをROM742の演出用データから読み込んで、音声出力用データを生成させてRAM743に記憶させる。RAM743に格納された音声出力用データは所定のタイミングでスピーカ114に対して出力される。これによって、この音声出力用データが示す音声がスピーカ114から出力される。
(ランプ制御部について)
次に、ランプ制御部703cについて説明する。ランプ制御部703cは、CPU751と、ROM752と、RAM753と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備える。CPU751は、ランプ制御部703cの全体の制御を司る。ROM752は、演出統括部703aにより指示された演出に関するランプの点灯を制御したり可動役物130の駆動を制御したりするためのプログラムやデータなどを記憶する。RAM753は、CPU751のワークエリアとして使用される。
例えば、ROM752には制御用データが記憶されている。制御用データには、可動役物130を駆動させるための駆動制御データ、演出ライト部115や盤ランプ761の各ランプを点灯させるための点灯制御データなどが含まれる。CPU751は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する駆動制御データを制御用データから読み込んでRAM753に記憶させ、この駆動制御データに応じた制御信号を所定のタイミングで可動役物130のモータへ入力する。
これにより、ランプ制御部703cは可動役物130を駆動させることができる。また、ランプ制御部703cは可動役物130の位置検出を行う可動役物センサ762とも接続されており、可動役物センサ762から検出信号を受け付けて、この検出信号に基づいて可動役物130の駆動を制御することもできる。
また、CPU751は、演出統括部703aにより実行指示された演出に関する点灯制御データを制御用データから読み込んでRAM753に記憶させ、この点灯制御データに応じた制御信号を所定のタイミングで演出ライト部115や盤ランプ761の点灯制御回路へ入力する。これにより、ランプ制御部703cは演出ライト部115や盤ランプ761のランプを点灯させることができる。
本実施の形態では、演出制御部703は、演出統括部703aと、画像・音声制御部703bと、ランプ制御部703cとがそれぞれ異なる基板として設けられるが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成してもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であってもそれぞれの機能は独立しているものとする。
(演出制御部のROMに記憶されたテーブルの一例)
次に、演出制御部703に記憶されたテーブルの一例について説明する。図10−1は、本実施の形態の演出制御部に記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その1)である。図10−2は、本実施の形態の演出制御部に記憶されたテーブルの一例を示す説明図(その2)である。例えば、演出統括部703aのROM732や画像・音声制御部703bのROM742には、図10−1(ト)に示す変動演出パターンテーブル、図10−2(チ)に示す当たり演出パターンテーブル、図10−2(リ)に示すモード期待度示唆演出パターンテーブルなどが記憶される。
(変動演出パターンテーブルについて)
図10−1(ト)に示す変動演出パターンテーブルは、演出統括部703aが演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示中に行う演出(以下「変動演出」という)の演出内容を判定する「変動演出パターン判定」に用いられるテーブルである。変動演出パターンテーブルでは、演出図柄Ez1〜Ez3の変動表示中に行う演出の演出内容を定めた変動演出パターン毎に、変動パターンが設定される。演出統括部703aは、変動演出パターン判定では主制御部701から受信した変動パターンを示す情報に基づいて、当該変動パターンに対応する変動演出パターンを判定する。
変動演出パターンテーブルにおいて、演出内容に「通常モード演出」を含む変動演出パターンHEp10a〜HEp18に着目すると、これらは主制御部701が通常モードM1であるときの変動パターン判定の判定結果として導出し得る変動パターンHp10a〜Hp18と対応付けられている。
また、変動演出パターンテーブルにおいて、演出内容に「確変モード演出」を含む変動演出パターンHEp20a〜HEp28に着目すると、これらは主制御部701が確変モードM2であるときの変動パターン判定の判定結果として導出し得る変動パターンHp20a〜Hp28と対応付けられている。
そして、変動演出パターンテーブルにおいて、演出内容に「潜伏モード演出」を含む変動演出パターンHEp30a〜HEp38に着目すると、これらは主制御部701が潜伏モードM3であり且つ継続演出を行わない図柄変動の変動パターン判定の判定結果として導出し得る変動パターンHp30a〜Hp38と対応付けられている。
さらに、変動演出パターンテーブルにおいて、演出内容に「継続演出」を含む変動演出パターンHEp39a〜HEp39eに着目すると、これらは主制御部701が潜伏モードM3であり且つ継続演出を行う図柄変動の変動パターン判定の判定結果として導出し得る変動パターンHp39a〜Hp39dと対応付けられている。
なお、変動演出パターンテーブルにおいて、変動演出パターンHEp39aと変動演出パターンHEp39bとには同一の変動パターンである変動パターンHp39aが対応付けられている。そこで、演出統括部703aは、継続演出後に潜伏モード演出を終了する場合には潜伏モード演出終了用の継続演出(図示の)を定めた変動演出パターンHEp39aと判定し、継続演出後も潜伏モード演出を継続する場合には潜伏モード演出継続用の継続演出を定めた変動演出パターンHEp39bと判定する。
(当たり演出パターンテーブルについて)
図10−2(チ)に示す当たり演出パターンテーブルには、演出統括部703aが当たり遊技中に行う演出(以下「当たり演出」という)の演出内容を判定する「当たり演出パターン判定」に用いられるテーブルである。当たり演出パターンテーブルでは、当たり演出の演出内容を定めた当たり演出パターン毎に判定条件が設定される。演出統括部703aは、当たり演出パターン判定では判定条件に合致する当たり演出パターンを判定する。
例えば、当たり演出パターンAEp1は図5−1の時期t14〜時期t16に示した演出内容を定めたものであり、当たり演出パターンAEp1の判定条件は16R確変大当たりと設定されている。このため、演出統括部703aは、16R確変大当たり遊技の場合には、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp1と判定することになり、当たり演出パターンAEp1の当たり演出が行われることになる。
また、当たり演出パターンAEp2は図5−2の時期t24〜時期t27に示した演出内容を定めたものであり、当たり演出パターンAEp2の判定条件は4R確変大当たりと設定されている。このため、演出統括部703aは、4R確変大当たり遊技の場合には、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp2と判定することになり、当たり演出パターンAEp2の当たり演出が行われることになる。
そして、当たり演出パターンAEp3は図5−3の時期t34〜時期t36に示した演出内容を定めたものであり、当たり演出パターンAEp3の判定条件は4R突確大当たりおよび高確率遊技状態における4R潜確大当たりと設定されている。このため、演出統括部703aは、4R突確大当たり遊技の場合および高確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した際の4R潜確大当たり遊技の場合には、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp3と判定することになり、当たり演出パターンAEp3の当たり演出が行われることになる。
そして、当たり演出パターンAEp4は図5−4の時期t44〜時期t46に示した演出内容を定めたものであり、当たり演出パターンAEp4の判定条件は低確率遊技状態における4R潜確大当たりおよび小当たりと設定されている。このため、演出統括部703aは、低確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した際の4R潜確大当たり遊技の場合、および小当たり遊技には、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp4と判定することになり、当たり演出パターンAEp4の当たり演出が行われることになる。
なお、当たり演出パターンAEp2〜AEp4は、遊技機100が当たり遊技中に行う演出のうちのモード期待度示唆演出の演出内容までは定めていない。モード期待度示唆演出の演出内容については、モード期待度示唆演出パターンにより定められる。
図10−2(リ)に示すモード期待度示唆演出パターンテーブルには、モード期待度示唆演出の演出内容を判定する「モード期待度示唆演出パターン判定」に用いられるテーブルである。モード期待度示唆演出パターンテーブルでは、モード期待度示唆演出の演出内容を定めたモード期待度示唆演出パターン毎に、演出判定値が設定される。
演出判定値には、当たり演出パターンAEp2用の演出判定値1001と、当たり演出パターンAEp3用の演出判定値1002と、当たり演出パターンAEp4用の演出判定値1003とがある。演出統括部703aは、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp2と判定した場合、モード期待度示唆演出パターン判定では演出判定値1001を用いる。また、演出統括部703aは、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp3と判定した場合、モード期待度示唆演出パターン判定では演出判定値1002を用いる。そして、演出統括部703aは、当たり演出パターン判定において当たり演出パターンAEp4と判定した場合、モード期待度示唆演出パターン判定では演出判定値1003を用いる。
演出判定値1001〜1003では、「ボーナスかも」の演出内容を定めたモード期待度示唆演出パターンMEp1と、「確変モードかも」の演出内容を定めたモード期待度示唆演出パターンMEp2と、「潜伏モードかも」の演出内容を定めたモード期待度示唆演出パターンMEp3とのそれぞれに対応付けられた判定値の内容が異なっている。したがって、演出判定値1001〜1003のいずれを用いたかによって、モード期待度示唆演出パターン判定の判定結果として判定され易いモード期待度示唆演出パターンの傾向が異なる。
具体的には、本実施の形態の場合、演出判定用乱数は「0〜99」のいずれかの整数となる。演出判定値1001では、モード期待度示唆演出パターンMEp1には判定値「0〜59(60個の整数)」が対応付けられ、モード期待度示唆演出パターンMEp2には判定値「60〜89(30個の整数)」が対応付けられる。そして、モード期待度示唆演出パターンMEp3には判定値「90〜99(10個の整数)」が対応付けられる。
したがって、演出判定値1001を用いたモード期待度示唆演出パターン判定において、モード期待度示唆演出パターンMEp1と判定される判定確率は「60/100」、モード期待度示唆演出パターンMEp2と判定される判定確率は「30/100」、モード期待度示唆演出パターンMEp3と判定される判定確率は「10/100」となる。
また、演出判定値1002では、モード期待度示唆演出パターンMEp1には判定値「0〜19(20個の整数)」が対応付けられ、モード期待度示唆演出パターンMEp2には判定値「20〜69(50個の整数)」が対応付けられる。そして、モード期待度示唆演出パターンMEp3には判定値「70〜99(30個の整数)」が対応付けられる。
したがって、演出判定値1002を用いたモード期待度示唆演出パターン判定において、モード期待度示唆演出パターンMEp1と判定される判定確率は「20/100」、モード期待度示唆演出パターンMEp2と判定される判定確率は「50/100」、モード期待度示唆演出パターンMEp3と判定される判定確率は「30/100」となる。
そして、演出判定値1003では、モード期待度示唆演出パターンMEp1には判定値「0〜9(10個の整数)」が対応付けられ、モード期待度示唆演出パターンMEp2には判定値「10〜39(30個の整数)」が対応付けられる。そして、モード期待度示唆演出パターンMEp3には判定値「40〜99(60個の整数)」が対応付けられる。
したがって、演出判定値1003を用いたモード期待度示唆演出パターン判定において、モード期待度示唆演出パターンMEp1と判定される判定確率は「10/100」、モード期待度示唆演出パターンMEp2と判定される判定確率は「30/100」、モード期待度示唆演出パターンMEp3と判定される判定確率は「60/100」となる。
このように、遊技機100では、当たり演出パターンAEp2の場合、すなわち4R確変大当たりの場合にはモード期待度示唆演出パターンMEp1の判定確率が最も高くなっている。そして、当たり演出パターンAEp3の場合、すなわち4R突確大当たりまたは高確率遊技状態における4R潜確大当たりの場合にはモード期待度示唆演出パターンMEp2の判定確率が最も高くなっている。また、当たり演出パターンAEp4の場合、すなわち低確率遊技状態における4R潜確大当たりまたは小当たりの場合にはモード期待度示唆演出パターンMEp3の判定確率が最も高くなっている。なお、前述した遊技機100の各機能部610〜660は、主制御部701のCPU711がROM712に記憶された所定のプログラムを実行することにより、または演出統括部703aのCPU731がROM732に記憶された所定のプログラムを実行することにより、その機能を実現することができる。
(主制御部が行う処理)
次に、遊技機100が行う処理について説明する。まず、遊技機100の主制御部701が行う処理から説明する。以下に説明する主制御部701の各処理は、主制御部701のCPU711がROM712に記憶されたプログラムを実行することにより行う。
(メイン処理)
図11は、メイン処理の一例を示すフローチャートである。例えば、主制御部701は電源が供給されることにより起動するとメイン処理の実行を開始する。メイン処理において、まず、主制御部701は1000ms待機して(ステップS1101)、RAM713へのアクセス許可を設定する(ステップS1102)。
つづいて、主制御部701はRAMクリアスイッチがONか否かを判定する(ステップS1103)。RAMクリアスイッチがONであれば(ステップS1103:Yes)、主制御部701はRAMクリアを行う(ステップS1104)。このRAMクリアでは、主制御部701に記憶されたバックアップ情報の破棄(クリア)され、遊技状態に関するフラグやモードに関するフラグが所定の初期状態に設定される。これによって、前述の通り、遊技機100はRAMクリアが行われると、低確率遊技状態且つ非補助遊技状態となるとともに通常モードM1となる。
つづいて、主制御部701は周辺部の初期設定を行って(ステップS1105)、ステップS1109の処理へ移行する。ステップS1105において、主制御部701は賞球制御部702や演出制御部703などの各周辺部へ所定の初期設定を行うように指示する初期設定コマンドを送信する。
一方、RAMクリアスイッチがOFFであれば(ステップS1103:No)、主制御部701はバックアップフラグがONか否かを判定する(ステップS1106)。バックアップフラグは主制御部701にバックアップ情報が記憶されていることを示すフラグである。バックアップフラグがOFFであれば(ステップS1106:No)、主制御部701はステップS1104の処理へ移行する。
バックアップフラグがONであれば(ステップS1106:Yes)、主制御部701はチェックサムが正常か否かを判定する(ステップS1107)。チェックサムが異常であれば(ステップS1107:No)、主制御部701はステップS1104の処理へ移行する。
チェックサムが正常であれば(ステップS1107:Yes)、主制御部701は復旧処理を行う(ステップS1108)。復旧処理では主制御部701の設定を前回の電源遮断時の状態へ復帰させる処理が行われる。
つづいて、主制御部701はCTC(タイマカウンタ)の周期(例えば4ms)を設定する(ステップS1109)。主制御部701はステップS1109で設定した周期で後述のタイマ割込処理を実行する。そして、主制御部701は電源の遮断を監視する電源遮断監視処理を行う(ステップS1110)。電源遮断監視処理では電源の遮断が検出されたときにバックアップ情報の生成および記憶などが行われる。
つづいて、主制御部701は変動パターン判定用乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする変動パターン判定用乱数更新処理を行う(ステップS1111)。そして、主制御部701はタイマ割込処理の割り込み実行を禁止する割込禁止設定を行って(ステップS1112)、乱数更新処理を行う(ステップS1113)。
ステップS1113において、主制御部701は、当たり判定乱数カウンタ、図柄判定乱数カウンタ、変動パターン判定用乱数カウンタなどの主制御部701が有する各種乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする。なお、ステップS1113では、主制御部701が有する各種乱数カウンタのうちの特定の乱数カウンタのカウント値のみを「+1」カウントアップするようにしてもよい。つづいて、主制御部701はタイマ割込処理の割り込み実行を許可する割込許可設定を行って(ステップS1114)、ステップS1110の処理へ復帰する。
(タイマ割込処理)
図12は、タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。例えば、主制御部701はステップS1109において設定した周期でタイマ割込処理をメイン処理に対して割込実行する。タイマ割込処理において、まず、主制御部701は乱数更新処理を行う(ステップS1201)。ステップS1201において、主制御部701はステップS1113と同様に主制御部701が有する各種乱数カウンタのカウント値を「+1」カウントアップする。
つづいて、主制御部701はスイッチ処理を行う(ステップS1202)。スイッチ処理には始動口(第1始動口105、第2始動口106)に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ処理(後述)、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ処理、大入賞口109に入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ処理、普通入賞口110に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ処理が含まれる。
つづいて、主制御部701は図柄処理を実行する(ステップS1203)。図柄処理には特別図柄に関する特別図柄処理(後述)や普通図柄に関する普通図柄処理が含まれる。例えば、特別図柄処理において、主制御部701は大当たり判定を行って特別図柄の表示制御を行う。また、普通図柄処理において、主制御部701は普通図柄判定を行って普通図柄の表示制御を行う。
つづいて、主制御部701は電動役物制御処理を行う(ステップS1204)。電動役物制御処理には、大入賞口109の開閉動作を制御する大入賞口制御処理(後述)と、普通電動役物107の開閉動作を制御する普通電動役物制御処理とが含まれる。例えば、大入賞口制御処理において、主制御部701は大当たり判定の判定結果に基づいて大入賞口109の開閉動作を制御する。また、普通電動役物制御処理において、主制御部701は普通図柄判定の判定結果に基づいて普通電動役物107の開閉動作を制御する。
つづいて、主制御部701は賞球制御処理を実行する(ステップS1205)。賞球制御処理において、主制御部701は遊技球が入賞した入賞口に応じた賞球数の賞球を払い出すように賞球制御部702に指示する賞球コマンドをRAM713に設定する。
つづいて、主制御部701は出力処理を行って(ステップS1206)、タイマ割込処理を終了する。出力処理において、主制御部701はステップS1201〜S1205の各処理によりRAM713に設定されたコマンドを賞球制御部702や演出制御部703へ出力する。タイマ割込処理を終了すると、主制御部701はメイン処理へ復帰する。
(始動口スイッチ処理)
図13は、始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理において、まず、主制御部701は第1始動口SW714aがONか否かを判定する(ステップS1301)。第1始動口SW714aがOFFであれば(ステップS1301:No)、ステップS1306へ移行する。
第1始動口SW714aがONであれば(ステップS1301:Yes)、主制御部701は第1保留情報数U1が4未満であるか(U1<4)を判定する(ステップS1302)。第1保留情報数U1が4以上であれば(ステップS1302:No)、ステップS1306へ移行する。
第1保留情報数U1が4未満であれば(ステップS1302:Yes)、主制御部701は第1保留情報数U1に「+1」した値を、新たな第1保留情報数U1とする(ステップS1303)。つづいて、主制御部701は主制御部701が有する各種乱数カウンタのカウント値を参照して、その際のカウント値を保留情報として取得して記憶する(ステップS1304)。そして、取得された保留情報を用いて事前判定処理を行い(ステップS1305)、ステップS1306へ移行する。
次に、主制御部701は、第2始動口SW714bがONか否かを判定する(ステップS1306)。第2始動口SW714bがOFFであれば(ステップS1306:No)、始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口SW714bがONであれば(ステップS1306:Yes)、主制御部701は第2保留情報数U2が4未満であるか(U2<4)を判定する(ステップS1307)。第2保留情報数U2が4以上であれば(ステップS1307:No)、始動口スイッチ処理を終了する。
第2保留情報数U2が4未満であれば(ステップS1307:Yes)、主制御部701は第2保留情報数U2に「+1」した値を、新たな第2保留情報数U2とする(ステップS1308)。つづいて、主制御部701は主制御部701が有する各種乱数カウンタのカウント値を参照して、その際のカウント値を保留情報として取得して記憶する(ステップS1309)。そして、取得された保留情報を用いて事前判定処理を行い(ステップS1310)、始動口スイッチ処理を終了する。
(特別図柄処理)
図14は、特別図柄処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄処理において、まず、主制御部701は当たり遊技フラグがONか否かを判定する(ステップS1401)。ここで、当たり遊技フラグは、大当たり遊技中であることを示す大当たり遊技フラグと、小当たり遊技中であることを示す小当たり遊技フラグとを含む。ステップS1401では、大当たり遊技フラグと小当たり遊技フラグとの少なくともいずれか一方がONに設定されていると肯定判定され、大当たり遊技フラグと小当たり遊技フラグとの双方がOFFに設定されていると否定判定される。
当たり遊技フラグがONであれば(ステップS1401:Yes)、主制御部701はそのまま特別図柄処理を終了する。これにより、遊技機100では当たり遊技中には大当たり判定が行われないことになる。当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS1401:No)、主制御部701は特別図柄の変動表示中か否かを判定する(ステップS1402)。特別図柄の変動表示中であれば(ステップS1402:Yes)、主制御部701はステップS1411の処理へ移行する。これにより、遊技機100では特別図柄の変動表示中に大当たり判定が行われないことになる。
特別図柄の変動表示中でなければ(ステップS1402:No)、主制御部701は第2保留情報数U2が「1」以上か否かを判定する(ステップS1403)。第2保留情報数U2が「1」以上であれば(ステップS1403:Yes)、主制御部701は第2保留情報数U2から「1」を減算して(ステップS1404)、大当たり判定処理(後述)を行う(ステップS1405)。これにより、遊技機100では遊技球が第2始動口106に入賞することにより記憶される保留情報に基づく大当たり判定の方が、遊技球が第1始動口105に入賞することにより記憶される保留情報に基づく大当たり判定よりも優先して行われることになる。
第2保留情報数U2が「1」未満であれば(ステップS1403:No)、主制御部701は第1保留情報数U1が「1」以上か否かを判定する(ステップS1406)。第1保留情報数U1が「1」未満であれば(ステップS1406:No)、主制御部701はそのまま特別図柄処理を終了する。これにより、遊技機100では保留情報が記憶されていないときには大当たり判定が行われないことになる。
第1保留情報数U1が「1」以上であれば(ステップS1406:Yes)、主制御部701は第1保留情報数U1から「1」を減算して(ステップS1407)、ステップS1405の処理へ移行して大当たり判定処理を行う。大当たり判定処理により大当たり判定の判定結果を導出すると、主制御部701は変動パターン設定処理(後述)を行う(ステップS1408)。そして、主制御部701は、大当たり判定処理により導出された大当たり判定の判定結果、変動パターン設定処理により設定された変動パターンに基づく特別図柄の変動表示を開始する(ステップS1409)。
なお、ステップS1409において、主制御部701は、遊技球が第1始動口105に入賞することにより記憶された保留情報に基づく大当たり判定を行った場合、第1特別図柄表示部201aの特別図柄を変動表示する。一方、主制御部701は、遊技球が第2始動口106に入賞することにより記憶された保留情報に基づく大当たり判定を行った場合、第2特別図柄表示部201bの特別図柄を変動表示する。
つづいて、主制御部701は変動開始コマンドを生成してRAM713に設定する(ステップS1410)。例えば、変動開始コマンドには、変動開始コマンドであることを示す情報、および大当たり判定処理により導出された大当たり判定の判定結果や変動パターン設定処理により設定された変動パターンを示す情報が含まれる。変動開始コマンドは出力処理により演出制御部703などへ送信される。
つづいて、主制御部701は変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS1411)。ステップS1411において、主制御部701は、特別図柄の変動表示開始時から当該変動表示開始直前に設定した変動パターンにより定められた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していなければ(ステップS1411:No)、主制御部701はそのまま特別図柄処理を終了する。これにより、遊技機100では変動パターンにより定められた変動時間で特別図柄が変動表示されることになる。
変動時間が経過していれば(ステップS1411:Yes)、主制御部701は変動表示中の特別図柄を大当たり判定の判定結果を示すように停止表示する(ステップS1412)。つづいて、主制御部701は変動停止コマンドを生成してRAM713に設定する(ステップS1413)。例えば、変動停止コマンドには、変動停止コマンドであることを示す情報、および大当たり判定処理により導出された大当たり判定の判定結果や変動パターン設定処理により設定された変動パターンを示す情報が含まれる。つづいて、主制御部701は停止中処理(後述)を行って(ステップS1414)、特別図柄処理を終了する。
(大当たり判定処理)
図15は、大当たり判定処理の一例を示すフローチャートである。大当たり判定処理において、まず、主制御部701は高確率フラグがONか否かを判定する(ステップS1501)。高確率フラグは高確率用判定値812(図8−1参照)を用いて大当たり判定を行うことを示すフラグ、すなわち高確率遊技状態であることを示すフラグである。
高確率フラグがONであれば(ステップS1501:Yes)、主制御部701は高確率用判定値812をRAM713に設定する(ステップS1502)。高確率フラグがOFFであれば(ステップS1501:No)、主制御部701は低確率用判定値811をRAM713に設定する(ステップS1503)。
つづいて、主制御部701は判定対象の保留情報の当たり判定用乱数の値と、ステップS1502またはステップS1503によりRAM713に設定された判定値とを用いて当たり判定を行う(ステップS1504)。当たり判定については前述した通りである。
つづいて、主制御部701は当たり判定の判定結果が大当たりか否かを判定する(ステップS1505)。当たり判定の判定結果が大当たりであれば(ステップS1505:Yes)、主制御部701は、この当たり判定を遊技球が第1始動口105に入賞することにより記憶された保留情報により行ったか否かを判定する(ステップS1506)。
当たり判定を遊技球が第1始動口105に入賞することにより記憶された保留情報により行っていれば(ステップS1506:Yes)、主制御部701は第1始動口用判定値821をRAM713に設定する(ステップS1507)。当たり判定を遊技球が第2始動口106に入賞することにより記憶された保留情報により行っていれば(ステップS1506:No)、主制御部701は第2始動口用判定値822をRAM713に設定する(ステップS1508)。
つづいて、主制御部701は判定対象の保留情報の図柄判定用乱数の値と、ステップS1507またはステップS1508によりRAM713に設定された判定値とを用いて大当たり図柄判定を行う(ステップS1509)。大当たり図柄判定については前述の通りである。そして、主制御部701は大当たり図柄判定の判定結果として導出された大当たり図柄をRAM713に設定して(ステップS1510)、大当たり判定処理を終了する。
また、当たり判定の判定結果が大当たりでなければ(ステップS1505:No)、主制御部701は当たり判定の判定結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS1511)。当たり判定の判定結果が小当たりであれば(ステップS1511:Yes)、主制御部701は小当たり図柄判定値831をRAM713に設定する(ステップS1512)。
つづいて、主制御部701は判定対象の保留情報の図柄判定用乱数の値と、ステップS1512で設定した小当たり図柄判定値831とを用いて小当たり図柄判定を行う(ステップS1513)。小当たり図柄判定については前述した通りである。そして、主制御部701は小当たり図柄判定の判定結果として導出された小当たり図柄をRAM713に設定して(ステップS1514)、大当たり判定処理を終了する。
また、当たり判定の判定結果が小当たりでなければ(ステップS1511:No)、主制御部701はハズレと判定し、ハズレ図柄をRAM713に設定して(ステップS1515)、大当たり判定処理を終了する。
(変動パターン設定処理)
図16は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、まず、主制御部701は現在のモードを示すモードフラグを参照することにより現在のモードを示す情報を取得する(ステップS1601)。
後述のように遊技機100におけるモードフラグには確変モードフラグと真潜伏モードフラグと偽潜伏モードフラグとある。ステップS1601において、主制御部701はこれらの各モードフラグのON/OFFを参照し、全てのモードフラグがOFFであれば通常モードM1を示す情報として取得する。なお、前述のように遊技機100では確変モードM2終了直後の4回の図柄変動は高確率遊技状態且つ通常モードM1にて行われるようになっている。また、主制御部701は確変モードフラグがON且つ真潜伏モードフラグと偽潜伏モードフラグとがOFFであれば確変モードM2を示す情報として取得する。そして、主制御部701は確変モードフラグがOFF且つ真潜伏モードフラグと偽潜伏モードフラグとのどちらか一方がONであれば潜伏モードM3を示す情報として取得する。
つづいて、主制御部701は大当たり判定の判定結果を示す情報を取得する(ステップS1602)。そして、主制御部701はステップS1601において取得した情報に基づいて現在のモードが潜伏モードM3であるか否かを判定する(ステップS1603)。ステップS1603では、ステップS1601において潜伏モードM3を示す情報が取得されていれば肯定判定され、潜伏モードM3を示す情報が取得されていなければ否定判定される。
潜伏モードM3でなければ(ステップS1603:No)、すなわち、通常モードM1または確変モードM2であれば、主制御部701は現在のモードおよび大当たり判定の判定結果に応じた判定値をRAM713に設定する(ステップS1604)。ステップS1604において、主制御部701は、通常モードM1且つハズレであれば変動パターン判定値841を設定し、通常モードM1且つ小当たりであれば変動パターン判定値842を設定し、通常モードM1且つ16R確変大当たりであれば変動パターン判定値843を設定し、通常モードM1且つ16R確変大当たり以外の大当たりであれば変動パターン判定値844を設定する。
また、ステップS1604において、主制御部701は、確変モードM2且つハズレであれば変動パターン判定値851を設定し、確変モードM2且つ小当たりであれば変動パターン判定値852を設定し、確変モードM2且つ16R確変大当たりであれば変動パターン判定値853を設定し、確変モードM2且つ16R確変大当たり以外の大当たりであれば変動パターン判定値854を設定する。
一方、潜伏モードM3であれば(ステップS1603:Yes)、主制御部701は潜伏モードカウンタのカウント値Z3を参照して、継続演出を行うタイミングか否かを判定する(ステップS1605)。カウント値Z3については後述するが、主制御部701はカウント値Z3を参照することにより潜伏モードM3において行った図柄変動の回数を示す情報を取得可能である。そして、主制御部701はステップS1605において潜伏モードM3における10回目、20回目、30回目または74回目の図柄変動であるか否かを判定し、これらの所定回数目の図柄変動である場合に継続演出を行うタイミングであると判定する。一方、主制御部701は所定回数目以外の図柄変動である場合には継続演出を行うタイミングでないと判定する。
継続演出を行うタイミングでないと判定すると(ステップS1605:No)、主制御部701はステップS1604へ移行し、現在のモードおよび大当たり判定の判定結果に応じた判定値をRAM713に設定する。この場合には、主制御部701は、潜伏モードM3且つハズレであれば変動パターン判定値861を設定し、潜伏モードM3且つ小当たりであれば変動パターン判定値862を設定し、潜伏モードM3且つ16R確変大当たりであれば変動パターン判定値863を設定し、潜伏モードM3且つ16R確変大当たり以外の大当たりであれば変動パターン判定値864を設定する。
一方、継続演出を行うタイミングであると判定すると(ステップS1605:Yes)、主制御部701は大当たり判定の判定結果に応じた継続演出用の判定値をRAM713に設定する(ステップS1606)。ステップS1606において、主制御部701は、大当たり判定の判定結果がハズレであれば継続演出ハズレ用判定値865をRAM713に設定し、小当たりであれば継続演出小当たり用判定値866をRAM713に設定する。また、主制御部701は、大当たり判定の判定結果が16R確変大当たりであれば継続演出16R確変大当たり用判定値867をRAM713に設定し、他の大当たりであれば継続演出他の大当たり用判定値868をRAM713に設定する。これによって、前述のように、主制御部701は潜伏モードM3であるときの所定回数目の図柄変動を継続演出用の変動パターンである変動パターンHp39a〜Hp39dに応じて行わせることが可能となる。
つづいて、主制御部701は判定対象の保留情報の変動パターン判定用乱数の値と、ステップS1604またはステップS1606によりRAM713に設定された判定値とを用いて変動パターン判定を行う(ステップS1607)。変動パターン判定については前述の通りである。そして、主制御部701は変動パターン判定の判定結果として導出された変動パターンをRAM713に設定して(ステップS1608)、変動パターン設定処理を終了する。
(停止中処理)
図17は、停止中処理の一例を示すフローチャートである。停止中処理において、主制御部701は、まず、ステップS1412で停止表示した図柄が当たり図柄であるか否かを判定する(ステップS1701)。ステップS1701では、ステップS1412で停止表示した図柄が大当たり図柄または小当たり図柄であると肯定判定され、ハズレ図柄であると否定判定される。当たり図柄であれば(ステップS1701:Yes)、主制御部701は当たり遊技フラグ処理(後述)を行って(ステップS1702)、停止中処理を終了する。
ハズレ図柄であれば(ステップS1701:No)、主制御部701はモードフラグ変更処理(後述)を行う(ステップS1703)。つづいて、主制御部701は補助遊技状態であることを示す補助遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS1704)。補助遊技フラグがOFFであれば(ステップS1704:No)、主制御部701はステップS1708の処理へ移行する。
補助遊技フラグがONであれば(ステップS1704:Yes)、主制御部701は補助遊技カウンタのカウント値Xから「1」を減算して(ステップS1705)、減算後のカウント値Xが「0」か否かを判定する(ステップS1706)。カウント値Xが「0」でなければ(ステップS1706:No)、主制御部701はステップS1708の処理へ移行する。カウント値Xが「0」であれば(ステップS1706:Yes)、主制御部701は補助遊技フラグをOFFに設定して(ステップS1707)、ステップS1708の処理へ移行する。
つづいて、主制御部701は高確率遊技状態を示す高確率フラグがONであるか否かを判定する(ステップS1708)。高確率フラグがOFFであれば(ステップS1708:No)、主制御部701は停止中処理を終了する。高確率フラグがONであれば(ステップS1708:Yes)、主制御部701は高確率カウンタのカウント値Yから「1」を減算して(ステップS1709)、減算後のカウント値Yが「0」か否かを判定する(ステップS1710)。
カウント値Yが「0」でなければ(ステップS1710:No)、主制御部701は停止中処理を終了する。カウント値Yが「0」であれば(ステップS1710:Yes)、主制御部701は高確率フラグをOFFに設定して(ステップS1711)、停止中処理を終了する。
(当たり遊技フラグ処理)
図18は、当たり遊技フラグ処理の一例を示すフローチャートである。当たり遊技フラグ処理において、主制御部701は、まず、ステップS1412で停止表示した図柄が大当たり図柄であるか否かを判定する(ステップS1801)。大当たり図柄であれば(ステップS1801:Yes)、主制御部701は高確率フラグがONであるか否かを判定する(ステップS1802)。高確率フラグがOFFであれば(ステップS1802:No)、主制御部701はステップS1804の処理へ移行する。
高確率フラグがONであれば(ステップS1802:Yes)、主制御部701は高確率遊技状態にて大当たりと判定されたことを示す高確率中当選フラグをONに設定する(ステップS1803)。つづいて、主制御部701は補助遊技カウンタのカウント値Xと高確率カウンタのカウント値Yとをそれぞれ「0」にして(ステップS1804)、補助遊技フラグと高確率フラグとをそれぞれOFFに設定する(ステップS1805)。そして、主制御部701は大当たり遊技フラグをONに設定し(ステップS1806)、ステップS1809の処理へ移行する。
一方、主制御部701はステップS1412で停止表示した図柄が小当たり図柄であれば(ステップS1801:No)、遊技フラグ変更処理を行う(ステップS1807)。遊技フラグ変更処理では、図17のステップS1704〜ステップS1711と同様の処理が行われる。そして、主制御部701は小当たり遊技フラグをONに設定し(ステップS1808)、ステップS1809の処理へ移行する。
主制御部701は、停止表示した当たり図柄の種類、すなわち当たりの種類に応じた大入賞口作動パターン(開放態様)を設定する(ステップS1809)。ステップS1809において、例えば、主制御部701は、16R確変大当たりであれば図3(1)に示した開放態様で大入賞口109が開放するように設定し、4R確変大当たりであれば図3(2)に示した開放態様で大入賞口109が開放するように設定する。また、主制御部701は、4R突確大当たりであれば図3(3)に示した開放態様で大入賞口109が開放するように設定し、4R潜確大当たりであれば図3(4)に示した開放態様で大入賞口109が開放するように設定する。そして、主制御部701は、小当たりであれば図3(5)に示した開放態様で大入賞口109が開放するように設定する。
そして、主制御部701はオープニングを開始して(ステップS1810)、オープニングコマンドをRAM713に設定し(ステップS1811)、当たり遊技フラグ処理を終了する。例えば、オープニングコマンドには当たりの種類(大当たりの種類や小当たりの種類)や、ステップS1810で開始したオープニングのオープニング時間の長さを特定可能な情報が含まれる。
(モードフラグ変更処理)
図19は、モードフラグ変更処理の一例を示すフローチャートである。図19に示すように、モードフラグ変更処理において、主制御部701は、まず、確変モードM2を示す確変モードフラグがONであるか否かを判定する(ステップS1901)。
確変モードフラグがONであれば(ステップS1901:Yes)、主制御部701は確変モードカウンタのカウント値Z1から「1」を減算して(ステップS1902)、減算後のカウント値Z1が「0」か否かを判定する(ステップS1903)。カウント値Z1が「0」でなければ(ステップS1903:No)、主制御部701はモードフラグ変更処理を終了する。カウント値Z1が「0」であれば(ステップS1903:Yes)、主制御部701は確変モードフラグをOFFに設定して(ステップS1904)、モードフラグ変更処理を終了する。
また、確変モードフラグがOFFであれば(ステップS1901:No)、主制御部701は真潜伏モードフラグがONであるか否かを判定する(ステップS1905)。真潜伏モードフラグは、潜伏モードM3を示すとともに当該潜伏モードM3が4R潜確大当たりによるものであることを示す。
真潜伏モードフラグがONであれば(ステップS1905:Yes)、主制御部701は真潜伏モードカウンタのカウント値Z2から「1」を減算して(ステップS1906)、減算後のカウント値Z2が「0」か否かを判定する(ステップS1907)。カウント値Z2が「0」でなければ(ステップS1907:No)、主制御部701はモードフラグ変更処理を終了する。カウント値Z2が「0」であれば(ステップS1907:Yes)、主制御部701は真潜伏モードフラグをOFFに設定して(ステップS1908)、モードフラグ変更処理を終了する。
また、真潜伏モードフラグがOFFであれば(ステップS1905:No)、主制御部701は偽潜伏モードフラグがONであるか否かを判定する(ステップS1909)。偽潜伏モードフラグは、潜伏モードM3を示すとともに当該潜伏モードM3が小当たりによるものであることを示す。偽潜伏モードフラグがOFFであれば(ステップS1909:No)、すなわち、通常モードM1であれば、主制御部701はモードフラグ変更処理を終了する。
偽潜伏モードフラグがONであれば(ステップS1909:Yes)、主制御部701は偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3から「1」を減算して(ステップS1910)、減算後のカウント値Z3が「0」か否かを判定する(ステップS1911)。カウント値Z3が「0」でなければ(ステップS1911:No)、主制御部701はモードフラグ変更処理を終了する。カウント値Z3が「0」であれば(ステップS1911:Yes)、主制御部701は偽潜伏モードフラグをOFFに設定して(ステップS1912)、モードフラグ変更処理を終了する。
(大入賞口制御処理)
図20は、大入賞口制御処理の一例を示すフローチャートである。前述のように、この大入賞口制御処理は電動役物制御処理に含まれる。大入賞口制御処理において、まず、主制御部701は小当たり遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2000)。小当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS2000:No)、主制御部701は大当たり遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2001)。当たり遊技フラグがOFFであれば(ステップS2001:No)、主制御部701は大入賞口制御処理を終了する。
大当たり遊技フラグがONであれば(ステップS2001:Yes)、主制御部701はオープニング中であるか否かを判定する(ステップS2002)。オープニング中であれば(ステップS2002:Yes)、主制御部701は今回の当たりの種類に応じた所定のオープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS2003)。オープニング時間が経過していなければ(ステップS2003:No)、主制御部701は大入賞口制御処理を終了する。
オープニング時間が経過していれば(ステップS2003:Yes)、主制御部701はR数カウンタのカウント値Rnに「1」を加算して(ステップS2004)、ステップS1809で設定した大入賞口作動パターンに基づいて大入賞口109の開放を開始する(ステップS2005)。
つづいて、主制御部701は大入賞口109の開放開始時から開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS2006)。開放時間が経過していれば(ステップS2006:Yes)、主制御部701はステップS2008の処理へ移行する。開放時間が経過していなければ(ステップS2006:No)、主制御部701は大入賞口109の開放開始時から当該大入賞口109に所定個数の遊技球の入賞があったか否かを判定する(ステップS2007)。所定個数の遊技球の入賞がなければ(ステップS2007:No)、主制御部701は大入賞口制御処理を終了する。
所定個数の遊技球の入賞があれば(ステップS2007:Yes)、主制御部701は開放中の大入賞口109を閉鎖する(ステップS2008)。つづいて、主制御部701は最終Rか否かを判定する(ステップS2009)。
例えば、16R確変大当たりの場合、主制御部701は、ステップS2009においてカウント値Rnが「16」であるか否かを判定し、カウント値Rnが「16」であれば最終Rと判定する。また、16R確変大当たり以外の大当たりの場合、すなわち4Rの大当たりの場合、主制御部701は、ステップS2009においてカウント値Rnが「4」であるか否かを判定し、カウント値Rnが「4」であれば最終Rと判定する。
最終Rでなければ(ステップS2009:No)、主制御部701は大入賞口制御処理を終了する。最終Rであれば(ステップS2009:Yes)、主制御部701はエンディングを開始し(ステップS2010)、エンディングコマンドをRAM713に設定する(ステップS2011)。
つづいて、主制御部701はR数カウンタのカウント値Rnを「0」に設定する(ステップS2012)。そして、主制御部701は今回の当たりの種類に応じた所定のエンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS2013)。エンディング時間が経過していなければ(ステップS2013:No)、主制御部701は大入賞口制御処理を終了する。
エンディング時間が経過していれば(ステップS2013:Yes)、主制御部701は遊技状態設定処理(後述)を行う(ステップS2014)。つづいて、主制御部701は設定中の当たり遊技フラグ(大当たり遊技フラグまたは小当たり遊技フラグ)をOFFに設定し(ステップS2015)、大入賞口制御処理を終了する。
また、ステップS2002においてオープニング中でなければ(ステップS2002:No)、主制御部701はエンディング中か否かを判定する(ステップS2016)。エンディング中であれば(ステップS2016:Yes)、主制御部701はステップS2013の処理へ移行する。
エンディング中でなければ(ステップS2016:No)、主制御部701は大入賞口109の開放中か否かを判定する(ステップS2017)。大入賞口109の開放中であれば(ステップS2017:Yes)、主制御部701はステップS2006の処理へ移行する。大入賞口109の開放中でなければ(ステップS2017:No)、主制御部701はステップS2004の処理へ移行する。
また、ステップS2000において小当たり遊技フラグがONであれば(ステップS2000:Yes)、主制御部701は小当たり遊技を開始し、ステップS2013の処理へ移行する。この場合、主制御部701は図3(5)に示した開放態様で大入賞口109を開放させることにより小当たり遊技を行う。具体的には、この場合、主制御部701は長さT2のオープニング時間を設定し、このオープニング時間が経過したら大入賞口109の0.1秒間開放を4回行う。そして、主制御部701はこの大入賞口109の開放終了後、長さT4のエンディング時間を設定する。これによって、主制御部701は、図3(4)、(5)などに示したように4R潜確大当たり遊技と略同一(類似または同一)の開放態様で大入賞口109を開放させる小当たり遊技を行うことが可能となる。このため、遊技者からすると、4R潜確大当たり遊技なのか小当たり遊技なのかを大入賞口109の開放態様から判別することは困難になっている。
(遊技状態設定処理)
図21は、遊技状態設定処理の一例を示すフローチャートである。遊技状態設定処理において、主制御部701は、まず、高確率中当選フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2101)。高確率中当選フラグがONであれば(ステップS2101:Yes)、主制御部701はステップS2103の処理へ移行する。これによって、主制御部701は高確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した場合には、低確率遊技状態において4R潜確大当たりと判定した場合とは異なり、4R潜確大当たり遊技後に高確率遊技状態且つ補助遊技状態とすることが可能となる。
高確率中当選フラグがOFFであれば(ステップS2101:No)、主制御部701は今回終了させる当たり遊技が確変大当たり遊技または4R突確大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS2102)。今回終了させる当たり遊技が確変大当たり遊技または4R突確大当たり遊技であれば(ステップS2102:Yes)、主制御部701は補助遊技フラグをONに設定し(ステップS2103)、補助遊技カウンタのカウント値Xに「70」を設定する(ステップS2104)。
つづいて、主制御部701は高確率フラグをONに設定し(ステップS2105)、高確率カウンタのカウント値Yに「74」を設定する(ステップS2106)。そして、主制御部701は確変モードフラグをONに設定し(ステップS2107)、確変モードカウンタのカウント値Z1に「70」を設定して(ステップS2108)、ステップS2116の処理へ移行する。
また、今回終了させる当たり遊技が確変大当たり遊技または4R突確大当たり遊技でなければ(ステップS2102:No)、主制御部701は今回終了させる当たり遊技が4R潜確大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS2109)。今回終了させる当たり遊技が4R潜確大当たり遊技であれば(ステップS2109:Yes)、主制御部701は高確率フラグをONに設定し(ステップS2110)、高確率カウンタのカウント値Yに「74」を設定する(ステップS2111)。そして、主制御部701は真潜伏モードフラグをONに設定し(ステップS2112)、真潜伏モードカウンタのカウント値Z2に「74」を設定して(ステップS2113)、ステップS2116の処理へ移行する。
また、今回終了させる当たり遊技が4R潜確大当たり遊技でなければ(ステップS2109:No)、すなわち今回終了させる当たり遊技が小当たり遊技であれば、主制御部701は確変モードフラグまたは真潜伏モードフラグがONであるか否かを判定する(ステップS2114)。確変モードフラグまたは真潜伏モードフラグがOFFであれば(ステップS2114:No)、主制御部701は小当たり遊技による偽潜伏モードフラグにかかる設定を行う偽潜伏モードフラグ設定処理(後述)を行って(ステップS2115)、ステップS2116の処理へ移行する。
一方、確変モードフラグまたは真潜伏モードフラグがONであれば(ステップS2114:Yes)、主制御部701はそのまま遊技状態設定処理を終了する。つまり、この場合、主制御部701は小当たり遊技による偽潜伏モードフラグにかかる設定を行わない。これは、前述したように、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3の期間(例えば70回の図柄変動分残っていたものが)が、小当たり遊技が行われることにより短縮されてしまう(例えば10回の図柄変動分になってしまう)ことを防止するためである。
なお、前述のように、潜伏モードM3であるとき、遊技機100では潜伏モード演出が行われる。確変モードフラグまたは真潜伏モードフラグがONであることによって、ステップS2115の小当たり遊技による偽潜伏モードフラグにかかる設定が行われなかった場合には、遊技機100は当該小当たり遊技前の潜伏モード演出の演出内容(例えばステージ)をそのまま引き継ぐ。一方、確変モードフラグまたは真潜伏モードフラグがOFFであることによって、ステップS2115の小当たり遊技による偽潜伏モードフラグにかかる設定が行われた場合には、遊技機100は当該小当たり遊技によって潜伏モード演出の演出内容を初期化して「1stステージ」から開始する。
ステップS2116において、主制御部701はモード通知コマンドをRAM713に設定する(ステップS2116)。モード通知コマンドには、ステップS2107、ステップS2112、ステップS2115で設定したモードフラグや、ステップS2108、ステップS2113、ステップS2115(後述のステップS2203、ステップS2205、ステップS2206)で設定したモードカウンタのカウント値を演出統括部703aが特定可能な情報が含まれる。さらに、モード通知コマンドには、ステップS2103、ステップS2105、ステップS2110で設定した遊技機100の遊技状態にかかる補助遊技フラグや高確率フラグや、ステップS2104、ステップS2106、ステップS2111で設定した遊技状態にかかる補助遊技カウンタのカウント値Xおよび高確率カウンタのカウント値Yを演出統括部703aが特定可能な情報が含まれてもよい。
(偽潜伏モードフラグ設定処理)
図22は、偽潜伏モードフラグ設定処理の一例を示すフローチャートである。偽潜伏モードフラグ設定処理において、主制御部701は、まず、偽潜伏モードフラグをONに設定し(ステップS2201)、今回終了させる小当たり遊技が小当たりαによるものであるか否かを判定する(ステップS2202)。小当たりαであれば(ステップS2202:Yes)、主制御部701は偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3に「10」を設定して(ステップS2203)、偽潜伏モードフラグ設定処理を終了する。
また、今回終了させる小当たり遊技が小当たりαによるものでなければ(ステップS2202:No)、主制御部701は今回終了させる小当たり遊技が小当たりβによるものであるか否かを判定する(ステップS2204)。小当たりβであれば(ステップS2204:Yes)、主制御部701は偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3に「20」を設定して(ステップS2205)、偽潜伏モードフラグ設定処理を終了する。
そして、今回終了させる小当たり遊技が小当たりβによるものでなければ(ステップS2204:No)、主制御部701は今回終了させる小当たり遊技が小当たりγによるものであると判定し、偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3に「30」を設定して(ステップS2206)、偽潜伏モードフラグ設定処理を終了する。
(演出統括部が行う処理)
次に、遊技機100の演出統括部703aが行う処理について説明する。以下に説明する演出統括部703aの各処理は、演出統括部703aのCPU731がROM732に記憶されたプログラムを実行することにより行う。
(演出タイマ割込処理)
図23は、演出タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。例えば、演出統括部703aは起動中に不図示の演出メイン処理を継続的に行っており、この演出メイン処理に対して所定周期で(例えば4ms毎に)図23に示す演出タイマ割込処理を割込実行する。
演出タイマ割込処理において、まず、演出統括部703aはコマンド受信処理(後述)を行う(ステップS2301)。つづいて、演出統括部703aは操作受付処理を行う(ステップS2302)。操作受付処理では、演出ボタン118や十字キー119などが操作されると、操作されたキーに対応するコマンド(例えばモード示唆演出においてカーソルCuを停止表示させる演出ボタンコマンド)がRAM733に設定される処理が行われる。
つづいて、演出統括部703aはコマンド送信処理を行って(ステップS2303)、演出タイマ割込処理を終了する。コマンド送信処理ではコマンド受信処理や操作受付処理によりRAM733に設定されたコマンドを画像・音声制御部703bやランプ制御部703cに送信する処理が行われる。
(コマンド受信処理)
図24は、コマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。コマンド受信処理において、まず、演出統括部703aは変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2401)。変動開始コマンドを受信していなければ(ステップS2401:No)、演出統括部703aはステップS2403の処理へ移行する。変動開始コマンドを受信していれば(ステップS2401:Yes)、演出統括部703aは変動中演出開始処理(後述)を行う(ステップS2402)。
つづいて、演出統括部703aは変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2403)。変動停止コマンドを受信していなければ(ステップS2403:No)、演出統括部703aはステップS2406の処理へ移行する。変動停止コマンドを受信していれば(ステップS2403:Yes)、演出統括部703aは演出終了処理を行って(ステップS2404)、モード演出変更処理(後述)を行う(ステップS2405)。例えば、演出終了処理では、画像・音声制御部703bやランプ制御部703cに実行中の演出を終了させるよう指示する演出終了コマンドがRAM733に設定される。
つづいて、演出統括部703aはオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2406)。オープニングコマンドを受信していなければ(ステップS2406:No)、演出統括部703aはステップS2408の処理へ移行する。オープニングコマンドを受信していれば(ステップS2406:Yes)、演出統括部703aは当たり演出開始処理(後述)を行う(ステップS2407)。
つづいて、演出統括部703aはエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2408)。エンディングコマンドを受信していなければ(ステップS2408:No)、演出統括部703aはステップS2410の処理へ移行する。エンディングコマンドを受信していれば(ステップS2408:Yes)、演出統括部703aは実行中の当たり演出を終了させるための当たり演出終了処理を行う(ステップS2409)。
例えば、当たり演出終了処理において、演出統括部703aはエンディング時間において実行させるモード告知演出の演出内容を示すモード告知演出コマンドをRAM733に設定する。具体的には、演出統括部703aは、当たり演出パターンAEp1〜AEp3の当たり演出を実行させている際にエンディングコマンドを受信すると、「確変モード突入!」と告知する演出内容を示すモード告知演出コマンドをRAM733に設定する。一方、演出統括部703aは、当たり演出パターンAEp4の当たり演出を実行させている際にエンディングコマンドを受信すると、「潜伏モード突入!」と告知する演出内容を示すモード告知演出コマンドをRAM733に設定する。ここで設定されたモード告知演出コマンドは、図23のステップS2303のコマンド送信処理により画像・音声制御部703bなどに送信される。そして、画像・音声制御部703bは受信したモード告知演出コマンドが示すモード告知演出に対応する画像を画像表示部104に表示させる。
つづいて、演出統括部703aはモード通知コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2410)。モード通知コマンドを受信していなければ(ステップS2410:No)、演出統括部703aはコマンド受信処理を終了する。モード通知コマンドを受信していれば(ステップS2410:Yes)、演出統括部703aはモード演出設定処理(後述)を行って(ステップS2411)、コマンド受信処理を終了する。
(変動中演出開始処理)
図25は、変動中演出開始処理の一例を示すフローチャートである。変動中演出開始処理において、まず、演出統括部703aはステップS2401で受信した変動開始コマンドを解析して(ステップS2501)、大当たり判定の判定結果や変動パターンを示す情報を取得する。
つづいて、演出統括部703aはステップS2501で取得した変動パターンを示す情報に基づいて、今回の図柄変動の変動パターンが変動パターンHp39aであるか否かを判定する(ステップS2502)。前述のように変動パターンHp39aは大当たり判定の判定結果がハズレであり且つ継続演出を行う図柄変動にて設定される変動パターンである。
変動パターンHp39aであれば(ステップS2502:Yes)、演出統括部703aは潜伏モード演出カウンタのカウント値m2が「1」であるか否かを判定する(ステップS2503)。潜伏モード演出カウンタのカウント値m2が「1」となるのは潜伏モード演出を終了させる図柄変動である。すなわち、演出統括部703aはステップS2503においては潜伏モード演出を終了させる図柄変動であるか否かを判定している。
潜伏モード演出カウンタのカウント値m2が「1」であれば(ステップS2503:Yes)、すなわち潜伏モード演出を終了させる場合、演出統括部703aは変動演出パターンHEp39aをRAM733に設定する(ステップS2504)。これによって、この場合、遊技機100では潜伏モードM3の終了を示唆する継続演出、すなわち図5−6の時期t61〜時期t63および図5−7の時期t66、時期t67に示した演出内容の継続演出が行われることになる。
一方、潜伏モード演出カウンタのカウント値m2が「1」でなければ(ステップS2503:No)、すなわち潜伏モード演出を継続させる場合、演出統括部703aは変動演出パターンHEp39bをRAM733に設定する(ステップS2505)。これによって、この場合、遊技機100では潜伏モードM3の継続を示唆する継続演出、すなわち図5−6の時期t61〜時期t63および図5−7の時期t64、時期t65に示した演出内容の継続演出が行われることになる。
また、変動パターンHp39aでない場合(ステップS2502:No)、演出統括部703aはステップS2501で取得した変動パターンを示す情報に基づいて、変動演出パターンテーブル(図10−1(ト))において当該変動パターンに対応付けられた変動演出パターンをRAM733に設定する(ステップS2506)。
つづいて、演出統括部703aは停止表示させる演出図柄Ez1〜Ez3の組み合わせを決定する停止図柄決定処理を行う(ステップS2507)。ステップS2507において、演出統括部703aはステップS2504〜S2506により設定した変動演出パターンに基づいて演出図柄Ez1〜Ez3の組み合わせを決定する。
例えば、演出統括部703aは変動演出パターンテーブルにおいて「大当たり」の演出内容を定めた変動演出パターンを設定している場合にはゾロ目などの大当たりを示す組み合わせに決定する。また、演出統括部703aは変動演出パターンテーブルにおいて「チャンス目」の演出内容を定めた変動演出パターンを設定している場合にはチャンス目の組み合わせに決定する。そして、演出統括部703aは変動演出パターンテーブルにおいて「リーチハズレ」の演出内容を定めた変動演出パターンを設定している場合にはリーチハズレ目の組み合わせに決定する。さらに、演出統括部703aは変動演出パターンテーブルにおいて「ノーマルハズレ」の演出内容を定めた変動演出パターンを設定している場合にはバラケ目の組み合わせに決定する。
つづいて、演出統括部703aはステップS2504〜S2507の処理結果を示す情報を含む変動中演出コマンドをRAM733に設定して(ステップS2508)、変動中演出処理を終了する。ステップS2508で設定された変動中演出コマンドは、図23のステップS2303のコマンド送信処理により画像・音声制御部703bなどに送信される。そして、画像・音声制御部703bは受信した変動中演出コマンドに基づいて、変動演出パターンが示す変動演出(例えばリーチ演出)にかかる演出画像やモード演出に応じた背景画像を画像表示部104に表示させたり、決定された組み合わせで演出図柄Ez1〜Ez3が停止表示されたりするように制御する。
なお、演出統括部703aは下記処理をさらに行ってもよい。例えば、主制御部701のRAM713には、遊技機100の電源が遮断されているときにもRAM713に電力を供給可能なバックアップ電源が接続されている。主制御部701は遊技機100の電源遮断を検出すると、補助遊技フラグおよび当該フラグ用のカウント値Xや、高確率フラグおよび当該フラグ用のカウント値Yや、各モードフラグおよび当該フラグ用のカウント値Z1〜Z3などを示すバックアップ情報を生成してRAM713に記憶する。このため、主制御部701は、遊技機100への電源供給が再開されるとこのバックアップ情報に基づいて上記各フラグやカウント値を再度設定することにより電源遮断前の状態に復帰することが可能である。
一方、演出統括部703aのRAM733にはバックアップ電源が接続されていない。このため、演出統括部703aは遊技機100の電源が遮断されると、モード演出フラグやモード演出カウンタのカウント値を保持しておくことはできない。そこで、遊技機100は遊技機100の電源が供給されてから最初に受信した変動開始コマンドの変動パターンが潜伏モード用の変動パターンHp30a〜Hp39dであると、当該変動パターンに応じた図柄変動時に潜伏モード演出を開始する。しかし、この場合、潜伏モード演出カウンタのカウント値m2は電源遮断によりクリアされてしまっているので、演出統括部703aは潜伏モード演出の終了タイミングを判定できなくなる(ステップS2503の処理)。
このため、演出統括部703aは上記のように潜伏モード演出を開始した場合、当該潜伏モード演出中に変動パターンHp39aを受信すると、変動演出パターンHEp39aを設定して、潜伏モードM3の終了を示唆する継続演出を行わせる。そして、演出統括部703aは、当該継続演出を行わせた次の図柄変動の変動パターンが通常モードM1用の変動パターンであればそのまま通常モード演出を開始する一方、潜伏モードM3用の変動パターンであれば再度潜伏モード演出を開始する。以降、演出統括部703aは主制御部701から潜伏モード用の変動パターンが受信されなくなるまで、この処理を繰り返す。これによって、演出統括部703aは、潜伏モードM3において遊技機100の電源が遮断されてしまっても潜伏モード演出を再開できるとともに、当該潜伏モード演出を潜伏モードM3の終了時まで行うことが可能となる。
(モード演出変更処理)
図26は、モード演出変更処理の一例を示すフローチャートである。モード演出変更処理において、まず、演出統括部703aは確変モード演出フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2601)。確変モード演出フラグがONであれば(ステップS2601:Yes)、演出統括部703aは確変モード演出カウンタのカウント値m1から「1」を減算し(ステップS2602)、減算後のカウント値m1が「0」となったか否かを判定する(ステップS2603)。
カウント値m1が「0」であれば(ステップS2603:Yes)、演出統括部703aは確変モード演出フラグをOFFに設定して(ステップS2604)、モード演出変更処理を終了する。カウント値m1が「0」でなければ(ステップS2603:No)、演出統括部703aはモード演出変更処理を終了する。
また、確変モード演出フラグがOFFであれば(ステップS2601:No)、演出統括部703aは潜伏モード演出フラグがONであるか否かを判定する(ステップS2605)。潜伏モード演出フラグがOFFであれば(ステップS2605:No)、演出統括部703aはモード演出変更処理を終了する。
潜伏モード演出フラグがONであれば(ステップS2605:Yes)、演出統括部703aは潜伏モード演出カウンタのカウント値m2から「1」を減算し(ステップS2606)、減算後のカウント値m2が「0」となったか否かを判定する(ステップS2607)。カウント値m2が「0」であれば(ステップS2607:Yes)、演出統括部703aは潜伏モード演出フラグをOFFに設定して(ステップS2608)、モード演出変更処理を終了する。カウント値m2が「0」でなければ(ステップS2607:No)、演出統括部703aはモード演出変更処理を終了する。
(当たり演出開始処理)
図27は、当たり演出開始処理の一例を示すフローチャートである。当たり演出開始処理において、まず、演出統括部703aはステップS2406で受信したオープニングコマンドを解析して(ステップS2701)、大当たり判定の判定結果、すなわち当たりの種別を示す情報を取得する。
つづいて、演出統括部703aはステップS2501で取得した当たりの種別を示す情報に基づいて、16R確変大当たりであるか否かを判定する(ステップS2702)。16R確変大当たりであれば(ステップS2702:Yes)、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp1をRAM733に設定して(ステップS2703)、ステップS2715の処理へ移行する。
16R確変大当たりでなければ(ステップS2702:No)、演出統括部703aは4R確変大当たりであるか否かを判定する(ステップS2704)。4R確変大当たりであれば(ステップS2704:Yes)、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp2をRAM733に設定する(ステップS2705)。そして、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp2に応じた演出用判定値1001をRAM733に設定し(ステップS2706)、ステップS2714の処理へ移行する。
4R確変大当たりでなければ(ステップS2704:No)、演出統括部703aは4R突確大当たりであるか否かを判定する(ステップS2707)。4R突確大当たりであれば(ステップS2707:Yes)、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp3をRAM733に設定する(ステップS2708)。そして、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp3に応じた演出用判定値1002をRAM733に設定し(ステップS2709)、ステップS2714の処理へ移行する。
4R突確大当たりでなければ(ステップS2707:No)、演出統括部703aは4R潜確大当たりであるか否かを判定する(ステップS2710)。4R潜確大当たりであれば(ステップS2710:Yes)、演出統括部703aは当該大当たりとなったときの遊技状態が高確率遊技状態であるか否かを判定する(ステップS2711)。例えば、ステップS2711において、演出統括部703aは、前回の大当たりから今回の大当たりまでの図柄変動の回数(すなわち変動開始コマンドを受信した回数)をカウントすることによって、今回の大当たりとなったときの遊技状態が高確率遊技状態であるか否かを判定することも可能である。すなわち、この場合、演出統括部703aは前回の大当たりから今回の大当たりまでに変動開始コマンドを受信した回数が74回未満であれば、今回の大当たりとなったときの遊技状態が高確率遊技状態であると判定する。一方、演出統括部703aは前回の大当たりから今回の大当たりまでに変動開始コマンドを受信した回数が74回以上であれば、今回の大当たりとなったときの遊技状態が低確率遊技状態であると判定する。
演出統括部703aは、ステップS2711において上記のように判定することにより、主制御部701から受信した変動パターンに関わらず(例えば今回の大当たりが通常モードM1用の変動パターンに応じた図柄変動によって発生したものであったとしても)、今回の大当たりとなったときの遊技状態が高確率遊技状態であるか否かを判定することが可能となる。
また、例えば、演出統括部703aは、遊技機100が高確率遊技状態となる期間に相当する高確率カウンタのカウント値Yを示す情報が含まれるモード通知コマンドを受信する。演出統括部703aは受信したモード通知コマンドに基づいてカウント値YをRAM733に設定し、以降、変動開始コマンドを受信する毎にこのカウント値Yから「1」を減算する処理を行う。そして、演出統括部703aは、ステップS2711においてはこのようにしてカウントされたカウント値Yが1以上であるか否かを判定し、カウント値Yが1以上であればステップS2711で肯定判定し、カウント値Yが1未満であればステップS2711で否定判定してもよい。この場合、演出統括部703aは、例えば大当たりの種別によって当該大当たり遊技後に高確率遊技状態となる期間が異なるように構成されたとしても、今回の大当たりとなったときの遊技状態が高確率遊技状態であるか否かを判定することが可能となる。
ステップS2711において高確率遊技状態と判定すると(ステップS2711:Yes)、演出統括部703aはステップS2708の処理へ移行する。低確率遊技状態と判定すると(ステップS2711:No)、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp4をRAM733に設定する(ステップS2712)。そして、演出統括部703aは当たり演出パターンAEp4に応じた演出用判定値1003をRAM733に設定し(ステップS2713)、ステップS2714の処理へ移行する。また、4R潜確大当たりでなければ(ステップS2710:No)、演出統括部703aは小当たりと判定し、ステップS2712の処理へ移行する。
つづいて、演出統括部703aはモード期待度示唆演出パターン判定を行う(ステップS2714)。ステップS2714において、例えば、演出統括部703aはまず演出判定用乱数を取得する。つぎに、演出統括部703aは取得した演出判定用乱数とステップS2706、ステップS2709、ステップS2713のいずれかのステップで設定した演出用判定値とを比較する。そして、演出統括部703aは演出判定用乱数と一致する判定値を有するモード期待度示唆演出パターンを特定し、特定したモード期待度示唆演出パターンをモード期待度示唆演出パターン判定の判定結果としてRAM733に設定する。
つづいて、演出統括部703aはステップS2703、ステップS2705、ステップS2708、ステップS2712、ステップS2714の処理結果を示す情報を含む当たり演出開始コマンドをRAM733に設定して(ステップS2715)、当たり演出開始処理を終了する。ステップS2715で設定された当たり演出開始コマンドは、図23のステップS2303のコマンド送信処理により画像・音声制御部703bなどに送信される。そして、画像・音声制御部703bは受信した当たり演出開始コマンドに基づいて、図5−1〜図5−5などに示したように当たり演出パターンが示す当たり演出やモード期待度示唆演出パターンが示すモード期待度示唆演出に応じた画像を画像表示部104に表示させるように制御する。
例えば、画像・音声制御部703bは、演出統括部703aから当たり演出パターンAEp3およびモード期待度示唆演出パターンMEp2を示す当たり演出開始コマンドを受信した場合には、図5−3などに示したように、まずはモード期待度示唆演出パターンMEp3を示すモード期待度示唆演出に応じた画像を画像表示部104に表示させる(時期t33参照)。その後、画像・音声制御部703bは、当たり演出パターンAEp3に応じたモード示唆演出に応じた画像を表示させ(時期t34参照)、当該画像を表示させているときに演出統括部703aから操作コマンドを受信すると、モード示唆演出の演出結果を表示させる(時期t35参照)。その後、画像・音声制御部703bは、前述のように演出統括部703aから「確変モード突入!」と告知する演出内容を示すモード告知演出コマンドを受信すると、当該コマンドに応じて「確変モード突入!」と表示させる(時期t36参照)。
また、例えば、画像・音声制御部703bは、演出統括部703aから当たり演出パターンAEp4およびモード期待度示唆演出パターンMEp3を示す当たり演出開始コマンドを受信した場合には、図5−4などに示したように、まずはモード期待度示唆演出パターンMEp4を示すモード期待度示唆演出に応じた画像を画像表示部104に表示させる(時期t43参照)。その後、画像・音声制御部703bは、当たり演出パターンAEp4に応じたモード示唆演出に応じた画像を表示させ(時期t44参照)、当該画像を表示させているときに演出統括部703aから操作コマンドを受信すると、モード示唆演出の演出結果を表示させる(時期t45参照)。その後、画像・音声制御部703bは、前述のように演出統括部703aから「潜伏モード突入!」と告知する演出内容を示すモード告知演出コマンドを受信すると、当該コマンドに応じて「潜伏モード突入!」と表示させる(時期t46参照)。
(モード演出設定処理)
図28は、モード演出設定処理の一例を示すフローチャートである。モード演出設定処理において、まず、演出統括部703aはステップS2410で受信したモード通知コマンドを解析して(ステップS2801)、主制御部701により設定されたモードフラグやモードフラグカウント値を示す情報を取得する。
つづいて、演出統括部703aはステップS2801で取得した情報に基づいて主制御部701により確変モードM2が設定されたか否かを判定する(ステップS2802)。例えば、演出統括部703aはモード通知コマンドが確変モードフラグONを示すものであった場合にステップS2802で肯定判定し、これ以外のものであった場合にステップS2802で否定判定する。そして、確変モードであれば(ステップS2802:Yes)、演出統括部703aは確変モード演出フラグをONに設定し(ステップS2803)、確変モード演出カウンタのカウント値m1を「70」に設定して(ステップS2804)、モード演出設定処理を終了する。
確変モードでなければ(ステップS2802:No)、演出統括部703aは主制御部701により潜伏モードM3が設定されたと判定し、潜伏モード演出フラグをONに設定する(ステップS2805)。つづいて、演出統括部703aは潜伏モード演出カウンタのカウント値m2を「10」、「20」、「30」、「74」のいずれかに設定して(ステップS2806)、モード演出設定処理を終了する。
例えば、演出統括部703aはモード通知コマンドが示す真潜伏モードカウンタのカウント値Z2が「74」であればステップS2806においてカウント値m2に「74」を設定する。一方、演出統括部703aはモード通知コマンドが示す偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3が「10」であればステップS2806においてカウント値m2に「10」を設定する。また、演出統括部703aはモード通知コマンドが示す偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3が「20」であればステップS2806においてカウント値m2に「20」を設定する。そして、演出統括部703aはモード通知コマンドが示す偽潜伏モードカウンタのカウント値Z3が「30」であればステップS2806においてカウント値m2に「30」を設定する。これによって、演出統括部703aは、主制御部701により設定されたカウント値Z2またはカウント値Z3と同値のカウント値m2を設定することができる。
以上に説明したように、遊技機100は、大当たり判定の判定結果に基づいて複数種類の大当たり遊技(例えば4R突確大当たり遊技や4R潜確大当たり遊技)を行うことができる。複数種類の大当たり遊技は大当たり遊技後において遊技者に付与される利益(例えば大当たり遊技後の遊技状態)が異なっており、遊技機100は遊技者に付与した利益を示唆するため、大当たり遊技後には当該大当たり遊技の種類に応じたモード演出を行う。また、遊技機100は大当たり遊技中にモード期待度示唆演出やモード示唆演出を行うことができる。例えば、このモード示唆演出では、図5−3や図5−4などに示したようにアイコンI1〜I3とカーソルCuとが画像表示部104に表示される。このカーソルCuは、まず、いずれのアイコンを指し示すか(すなわちモード示唆演出の演出結果)を遊技者が特定困難な態様で表示(例えば移動表示)される。このような態様で表示することにより、遊技機100は、今回の大当たり遊技が遊技者に付与する利益が最も小さい大当たり遊技であったとしても他の大当たり遊技の可能性もあるように遊技者に見せることができ、遊技者の期待感を維持することができる。また、遊技機100は、その後にカーソルCuを今回の大当たり遊技の種類に応じて決定されたアイコンを指し示すように停止表示することによりモード示唆演出の演出結果を遊技者に示し、これによって今回の大当たり遊技後のモード(すなわち今回の大当たり遊技後に付与する利益)を遊技者に報知することができる。また、遊技機100は、モード示唆演出において遊技者の操作を受け付けることを条件にカーソルCuを停止表示させるようにすることにより、遊技者の操作意欲を高めて遊技者の操作を促すことができる。また、遊技機100はモード示唆演出を大入賞口109の開放が開始されるオープニング時間において行うようにすれば、モード示唆演出の演出効果を一層と高めることが可能となる。すなわち、遊技者は、大入賞口109の開放が開始されると大入賞口109へ遊技球を入賞させることに夢中になり、そのときに行われている演出に対する注意力は低下する場合がある。このため、遊技機100は大入賞口109が開放していないときにモード期待度示唆演出やモード示唆演出を行うようにすることにより、これらの演出に遊技者を集中させることができ、これらの演出の演出効果を高めることが可能となる。
また、遊技機100は大当たり遊技において大入賞口109を開放しているときにはモード示唆演出により今回の大当たり遊技後のモードを示唆し、大入賞口109を閉鎖したエンディング時間においてはモード告知演出により今回の大当たり遊技後のモードを示唆することができる。したがって、遊技機100はこれらの一方の演出により今回の大当たり遊技後のモードを示唆する場合に比べて、当該モードを示唆する期間を延長させることができ、当該モードを一層とわかり易く遊技者に示唆することが可能となる。
また、遊技機100は潜伏モードM3を終了させる可能性のあるタイミング(例えば潜伏モードM3開始時より10回目、20回目、30回目、74回目)の図柄変動時に潜伏モードM3が継続するか終了するかを遊技者に示唆する継続演出を行うことができる。そして、当該図柄変動により大当たりとなる場合、遊技機100は継続演出を行って、その後、演出図柄Ez1〜Ez3をリーチ態様とせずにそのまま大当たりの組み合わせで停止表示させる。これによって、遊技機100は、大当たりの可能性があることを遊技者に事前に示唆せずに大当たりの組み合わせを停止表示させることになり、遊技者に大きな驚きを与えて、演出を楽しませることができる。
また、遊技機100は潜伏モードM3とする期間の長さから、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3であるか、小当たりにより設定された潜伏モードM3であるかを遊技者に示唆するようになっている。そして、遊技機100は、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3である場合には、当該潜伏モードM3において小当たり遊技を行っても潜伏モードM3の期間の長さ(例えば変動回数)を再設定しない。これによって、遊技機100は、4R潜確大当たりにより設定された潜伏モードM3の期間が、小当たり遊技が行われることにより短縮されてしまうことを防止して、高確率遊技状態となっていることを遊技者に示唆し損ねてしまうことを防止することができる。
以上に説明したように、本発明によれば、遊技者に面白みを与えることができる演出を行うことにより遊技の興趣を向上させることができる。
100 遊技機
104 画像表示部
105 第1始動口
106 第2始動口
109 大入賞口

Claims (1)

  1. 所定の始動条件が成立すると、特定特別遊技と当該特定特別遊技よりも多くの賞球を獲得可能な有利特別遊技とを含む複数の特別遊技の中からいずれかの特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段による判定が行われると、演出図柄を変動させてから停止させる図柄制御手段と、
    前記特別遊技判定手段の判定結果に基づいて、前記特別遊技を実行可能な特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技実行手段によって前記特定特別遊技が実行された後または前記有利特別遊技が実行された後に、遊技者にとって有利な特定遊技状態で遊技の進行を制御することが可能な遊技状態制御手段と、
    所定の演出を実行可能な演出制御手段と、
    を備え、
    前記図柄制御手段は、
    前記特別遊技判定手段によって特定特別遊技を行うと判定された場合には、前記演出図柄を所定のチャンス目で停止させる一方、
    前記特別遊技判定手段によって有利特別遊技を行うと判定された場合には、前記演出図柄を前記チャンス目で停止させるときと、前記チャンス目とは異なる出目であって有利特別遊技を行うと判定されたことを遊技者が識別可能な所定の大当たり目で停止させるときとがあり、
    前記特別遊技実行手段は、
    前記特別遊技判定手段によって前記特定特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後には、可変入賞装置を閉鎖状態とする第1閉鎖期間と、当該第1閉鎖期間後の前記可変入賞装置を開放状態とする第1開放期間と、当該第1開放期間後の前記可変入賞装置を閉鎖状態とする第2閉鎖期間とを有する前記特定特別遊技を実行し、
    前記特別遊技判定手段によって前記有利特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後には、前記第1閉鎖期間と同じ期間にわたって前記可変入賞装置を閉鎖状態とする第3閉鎖期間と、当該第3閉鎖期間後の前記可変入賞装置を開放状態とし前記第1開放期間よりも長く設定された第2開放期間と、当該第2開放期間後の前記可変入賞装置を閉鎖状態とする第4閉鎖期間とを有する前記有利特別遊技を実行し、
    前記演出制御手段は、
    前記特別遊技判定手段によって前記特定特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後の前記第1閉鎖期間、および、前記特別遊技判定手段によって前記有利特別遊技を行うと判定されて前記演出図柄が前記チャンス目で停止された後の前記第3閉鎖期間おいて、共通の共通演出を実行するとともに当該第1閉鎖期間内または当該第3閉鎖期間内に前記共通演出を完了させ、
    前記共通演出は、
    以後の遊技において前記特定遊技状態となることを示唆する第1示唆画像と、前記有利特別遊技が行われることを示唆する第2示唆画像とを含む複数の示唆画像を表示する演出である、
    ことを特徴とする遊技機。
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