JP4694940B2 - 塵芥収集車 - Google Patents
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積込装置は押込板を有し、この押込板を、反転・一次圧縮・二次圧縮・押込を1サイクルとして連続動作させることによって、塵芥投入箱に投入された塵芥を塵芥収容箱に積み込む。前記押込の動作は、押込板を、塵芥投入箱内の底部から塵芥収容箱側へ向かって前方上方に移動させることにより、二次圧縮した塵芥を持ち上げて塵芥収容箱内へ押し込んでいる(例えば、特許文献1参照)。すなわち、積込装置は塵芥投入箱内において押込板を後方下部から前方上方へ斜めに移動させている。さらに、塵芥を塵芥収容箱へ押し込むために、押込の動作の終了時に押込板をできるだけ塵芥収容箱側へ移動させることができるように、押込板のストロークを大きくし、押込板を後方下部から前方上方へ斜めに大きく移動させている。したがって、特許文献1の塵芥収集車では、この押込板の上部と連結されているスライダの上部を導入するための凹部が、塵芥投入箱の前面壁に形成されている。この凹部により、塵芥投入箱の前面壁の一部は塵芥収容箱側へ大きく突出している。
従来の塵芥収集車において、この排出の際、塵芥投入箱は、前記突出部が塵芥収容箱の後部の開口部よりも上方の位置となる最上昇位置まで上昇するように動作する。これは、塵芥が段ボールや粗大ゴミなどの硬質ゴミである場合、排出の際にこれらの塵芥が突出部に接触することを防止し、排出が阻害されてしまうのを防ぐためである。さらに、従来の塵芥収集車では、塵芥投入箱が前記最上昇位置に上昇した場合にのみ排出板は後方へ移動可能となるように制御されており、誤作動を防止している。
そこで、本発明はこのような従来の問題点に鑑み、収容した塵芥の排出が塵芥投入箱の前面壁との接触によって阻害されてしまうことを防止できるとともに、排出作業の効率を高めることができる塵芥収集車を提供することを目的とする。
ここに、排出する塵芥が軟質であることが予め判明している場合、作業者は操作手段を操作して塵芥投入箱の上昇位置として第1上昇位置を選択すれば、塵芥投入箱は第1上昇位置まで上昇する。この第1上昇位置において、塵芥収容箱から排出されると塵芥は崩れ落ちて塵芥投入箱の前面壁の突出部に接触しないか、突出部に接触しても塵芥は軟質であるために排出が可能となる。これにより、塵芥投入箱を第2上昇位置まで上昇させずに高さの低い第1上昇位置とすることで塵芥の排出が可能となり、塵芥投入箱を上昇させる時間の短縮が図れ、作業効率が高まる。
また、排出される塵芥が硬質であることが予め判明している場合、作業者は操作手段を操作して塵芥投入箱の上昇位置として第2上昇位置を選択すれば、塵芥投入箱は第2上昇位置まで上昇する。この第2上昇位置においては、塵芥収容箱の開口部から排出された塵芥が塵芥投入箱の前面壁の突出部に接触せず、塵芥の排出が阻害されるのを防止できる。
図1において、この塵芥収集車1は、後部に開口部2aを有している塵芥収容箱2と、その後方側に連接して設けられている塵芥投入箱3とを備えている。塵芥投入箱3の後部には塵芥が投入される投入口3aが設けられており、この投入口3aに対応して上下にスライドして開閉される蓋3bが設けられている。また、塵芥投入箱3の前方下部には、塵芥を塵芥収容箱2に積み込むために当該塵芥収容箱2側に開口している開口部3dが形成されている。
塵芥投入箱3は、上部に設けられた支点Pを中心に回動可能であり、これによって塵芥収容箱2に対しての開閉動作が可能となる。塵芥投入箱3は、図の実線で示す位置で塵芥収容箱2を閉鎖し、図の二点鎖線で示す上方へ回動した位置で塵芥収容箱2の後端部を開放し、塵芥を後方へ排出することができる状態となる。
従って、図1の状態から、プレスシリンダ12の収縮動作により押込板8を反時計回り方向に回動させ、押込板8を反転させる。次に、プッシュシリンダ9の収縮動作によりスライダ5と押込板8とを共に斜め後方に降下させ、投入口3aから投入された塵芥を圧縮する(一次圧縮)。プレスシリンダ12の伸長動作により押込板8を時計回り方向に回動させ二次圧縮を行う。そして、プッシュシリンダ9の伸長動作によりスライダ5と押込板8とを斜め前方に上昇させ、圧縮した塵芥を塵芥収容箱2側へ押し込む(図1の二点鎖線で示した状態から実線で示した状態へ移動させる工程)。このように、積込装置50は順に反転工程、一次圧縮工程、二次圧縮工程及び押込工程を1サイクルとして行い、塵芥投入箱3に投入された塵芥を前記開口部3dを通じて塵芥収容箱2に積み込む動作を行うことができる。
さらに、第1上昇位置Aでは、前記突出部22の先端部22aが、前面壁21のうち低位置となっている部分となり、この先端部22aは塵芥収容箱2の開口部2aの上端2bよりも下方の位置となる。上端2bと先端部22aとの高さの差は−h1とされている。
また、第2上昇位置Bでは、前記突出部22の先端部22aが前面壁21のうち低位置となっている部分であり、この突出部22の先端部22aは塵芥収容箱2の開口部2aの上端2bよりも上方の位置となる。上端2bと先端部22aとの高さの差は+h2とされている。したがって、第1上昇位置Aでは、塵芥収容箱2の開口部2aから排出された塵芥が硬質であり排出後においても塵芥が崩れ落ちない場合は、塵芥が塵芥投入箱3側の突出部22に接触する可能性があるが、第2上昇位置Bでは排出された塵芥は突出部22に接触するおそれはない。
また、塵芥収容箱2の後端上部に固定されているブラケット18に被検知部材(ドグ)23が取り付けられている。被検知部材23は円弧形状の板部材とされており、上昇する塵芥投入箱3が第1上昇位置Aに到達すると近接センサ15が被検知部材23の検知を開始し、塵芥投入箱3が第2上昇位置Bに達すると近接センサ15が被検知部材23の検知を終えるように、被検知部材23は設けられている。つまり、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aより下位置の間では近接センサ15は被検知部材23を検知していない状態であり、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aから第2上昇位置Bの間の位置で近接センサ15は被検知部材23を検知している状態となる。すなわち、近接センサ15は塵芥投入箱3が第1上昇位置A以上であることを検知することができる。
また、制御手段26は、前記近接センサ15から塵芥投入箱3の位置情報(信号)が入力され、近接センサ15の位置情報に基づいてスイングシリンダ14の動作を制御することができる。具体的には、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aに到達したことを検知手段15が検知すると(検知した状態で)、制御手段26は塵芥投入箱3を自動的に一旦停止させることができる。
作業者は、前記操作手段17における操作によって、塵芥投入箱3の上昇位置を、第1上昇位置Aまたは第2上昇位置Bとすることができる。具体的に説明すると、作業者が操作手段17の第1スイッチ31を操作すると、操作手段17は1回目の上昇指令を出し、スイングシリンダ14を伸張動作させ、図3の閉鎖位置にある塵芥投入箱3が回動して上昇する。動作を始めた塵芥投入箱3は第1上昇位置Aまで連続的に上昇する。そして、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aに到達したことを検知手段15が検知し、制御手段26はその信号を受信する。制御手段26は、スイングシリンダ14を動作させる動力部(図示せず)へ停止信号を送信し、塵芥投入箱3の上昇を自動的に一旦停止させ、塵芥投入箱3を第1上昇位置Aに保持する。この状態で、操作手段17の第2スイッチ32を操作すれば、制御手段26はディスチャージシリンダ40用の動力部へ動作信号を送信し、ディスチャージシリンダ40を伸張動作させ、排出板38を車両後方向へ移動させる。
このように、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aに到達したことを近接センサ15が検知した状態で、制御装置によって塵芥投入箱3を第1上昇位置Aで一旦停止させることができるため、作業者は、排出板38が動作可能になったことを確認することができ、排出装置51による塵芥の排出作業を迅速に開始できる。
そして、制御手段26は、操作手段17の第1スイッチ31からの2回目の上昇指令を入力として、塵芥投入箱3を第1上昇位置Aから第2上昇位置Bへ上昇させることができる。すなわち、作業者が操作手段17の第1スイッチ31を再度操作することによって、塵芥投入箱3は第2上昇位置Bへ向かって上昇を再開する。第1上昇位置Aから第2上昇位置Bまでの塵芥投入箱3の上昇は連続的に行われる。なお、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aから第2上昇位置Bへ上昇している動作の間に、操作手段17の第2スイッチ32を操作すれば、排出板38を車両後方向へ移動させることができる。
そして、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aにある状態で、塵芥収容箱2内に収容されていた塵芥が排出板38によって当該塵芥収容箱2から押し出される。塵芥が軟質である場合、排出された塵芥はすぐに崩れ落ちて塵芥投入箱3の前面壁21の突出部22に接触しないか、接触しても塵芥は下方へ崩れて塵芥の排出が可能となる。したがって、塵芥が軟質である場合に、塵芥投入箱3を高さの低い第1上昇位置Aとして塵芥の排出が可能となり、塵芥投入箱3を上昇させる時間の短縮が図れ、作業効率が高まる。また、第1上昇位置Aでは塵芥投入箱3の前面壁21は水平状とされているため、塵芥収容箱2の開口部2aは開放された状態にあり、軟質の塵芥の排出を阻害するおそれはない。
また、他の実施の形態として、図7を参考に説明すると、操作手段17は第3スイッチ(図示せず)を有しており、この第3スイッチの切換操作によって、以下の第1の動作フローと、第2の動作フローとを選択できる。第1の動作フローは、操作手段17の第1スイッチ31が操作されると、閉鎖位置にある塵芥投入箱3は上昇して第1上昇位置Aで自動的に停止し、再度第1スイッチ31が操作されることで第2上昇位置Bへ2段階で上昇する。この第1の動作フローは前記実施の形態と同じ動作となる。第2の動作フローを選択すると、操作手段17の第1スイッチ31が操作されると、閉鎖位置にある塵芥投入箱3は上昇し、第1上昇位置Aで停止することなく通過し、第2上昇位置Bまで上昇し停止する。
これにより、塵芥収容箱2に収容されている塵芥が軟質であり、塵芥投入箱3の前面壁21の突出部22によって塵芥の排出が阻害されるおそれがないことが予め判っている場合は、第3スイッチを第1の動作フロー側に選択することにより、塵芥投入箱3を最上昇位置である第2上昇位置Bまで上昇させる必要がなくなる。
一方、塵芥が硬質であり、塵芥投入箱3の前面壁21の突出部22によって塵芥の排出が阻害されるおそれがあることが予め判っている場合は、予め第3スイッチを第2の動作フロー側に選択し、塵芥投入箱3を途中で停止させることなく第2上昇位置Bまで一気に上昇させればよい。
さらに、前記実施の形態では、塵芥投入箱3の第1上昇位置Aを、当該塵芥投入箱3の前面壁21が水平状(略水平)となる位置として説明したが、第1上昇位置Aは、塵芥収容箱2内に収容した塵芥を排出するために塵芥投入箱3が塵芥収容箱2の開口部2aを開放した状態となる上昇位置であればよく、最上昇位置である第2上昇位置Bよりも低い所定位置とすることができる。例えば、塵芥投入箱3の前面壁21が車両後方へ向かって下傾した開度となる位置であって、軟質の塵芥の排出の際に塵芥投入箱3の前面壁21が当該排出を阻害することがない上昇位置を、第1上昇位置Aとしてもよい。
さらに、塵芥収容箱2から塵芥を排出する際に、建屋(塵芥焼却場)の天井が低くても、塵芥投入箱3が第1上昇位置Aにある状態では、塵芥投入箱3の後面がその天井に当ることを防ぐことができる。つまり、塵芥投入箱3を上昇させた場合にその後面が建屋の天井に当らない上昇位置を第1上昇位置Aと設定してもよい。
2 塵芥収容箱
2a 開口部
2b 上端
3 塵芥投入箱
14 スイングシリンダ(投入箱駆動手段)
15 近接センサ(検知手段)
17 操作手段
21 前面壁
22 突出部
26 制御手段
38 排出板
50 積込装置
51 排出装置
A 第1上昇位置
B 第2上昇位置
Claims (1)
- 後部に開口部を有している塵芥収容箱と、
この塵芥収容箱の後方側に連接して設けられているとともに上部を中心として上下に回動可能とされかつ前面壁の一部が前記塵芥収容箱側へ突出している突出部を有している塵芥投入箱と、
前記塵芥投入箱に投入された塵芥を前記塵芥収容箱に積み込む動作を行う積込装置と、
排出板を有し、前記塵芥投入箱を上昇させた状態で前記排出板を車両後方向に移動させることで前記塵芥収容箱内に収容した塵芥を前記開口部から排出する排出装置と、を備えている塵芥収集車において、
前記塵芥投入箱を回動させて、前記塵芥収容箱の前記開口部を開放した状態となる第1上昇位置と、さらにこの第1上昇位置よりも上の位置であって前記突出部が前記開口部の上端よりも上方の位置となる第2上昇位置とに、上昇させる投入箱駆動手段と、
この投入箱駆動手段の上昇及び下降を指令するとともに前記塵芥投入箱の上昇位置を選択する操作手段と、
前記塵芥投入箱の上昇位置を検知する検知手段と、
前記操作手段からの指令に基づいて前記塵芥投入箱を前記第1上昇位置と前記第2上昇位置とに選択的に上昇させるとともに、前記塵芥投入箱が前記第1上昇位置と前記第2上昇位置との間に存在していることを前記検知手段が検知した状態で前記排出板の車両後方向への移動を許容する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記操作手段の1回目の上昇指令で前記塵芥投入箱を上昇させるとともに前記検知手段による検知に基づいて当該塵芥投入箱を前記第1上昇位置で停止させ、前記操作手段の2回目の上昇指令で前記塵芥投入箱を前記第1上昇位置から前記第2上昇位置へさらに上昇させることを特徴とする塵芥収集車。
Priority Applications (1)
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JP2005294580A JP4694940B2 (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 塵芥収集車 |
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JP2005294580A JP4694940B2 (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 塵芥収集車 |
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ID=38026802
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JPH02149604U (ja) * | 1989-05-24 | 1990-12-20 | ||
JPH0439201A (ja) * | 1990-06-01 | 1992-02-10 | Morita Tokushu Kiko Kk | 塵芥収集車の排出制御装置 |
JP2001097504A (ja) * | 1999-09-29 | 2001-04-10 | Fuji Heavy Ind Ltd | 塵芥収集車の作動制御装置 |
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2005
- 2005-10-07 JP JP2005294580A patent/JP4694940B2/ja active Active
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