JP4693341B2 - 清浄用不織布及びその製造方法、並びに、清浄用不織布積層体 - Google Patents

清浄用不織布及びその製造方法、並びに、清浄用不織布積層体 Download PDF

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本発明は、液体を充分に吸収することができると共にこの吸収した液体を円滑に放出することができ、特に、医療用に好適に用いることができる清浄用不織布に関する。
従来から医療現場において患部の消毒をするにあたっては、消毒液を予め含ませておいた脱脂綿を患部に押圧し、この押圧力によって脱脂綿内に含ませた消毒液を放出させて患部の消毒を行っていた。
このような脱脂綿として、特許文献1には、主として脱脂綿からなる清浄綿であって、清浄綿の構成繊維同士は高圧液体流の作用により交絡一体化し、かつ清浄用薬液を含浸していることを特徴とする医療清浄綿が提案されている。
しかしながら、上記医療清浄綿は、これに含浸させた清浄用薬液の放出性に劣ることから、上記医療清浄綿を患部にあてて押圧した際に、医療清浄綿内の清浄用薬液を効果的に患部に供給することができないといった問題点があった。
そこで、医療清浄綿に余分に清浄用薬液を含浸させておき、患部への清浄用薬液の供給量を充分なものにすることが考えられるが、医療清浄綿に余分な清浄用薬液を含浸させると、清浄用薬液の無駄が多くなって経済的でないことは勿論のこと、使用済みの医療清浄綿にも多量の清浄用薬液が残存した状態となり、その後の医療清浄綿の処分を円滑に行うことができないといった別の問題点が発生した。
特開2001−120668号公報(特許請求の範囲)
本発明は、液体の吸収性に優れていると共に吸収した液体を円滑に放出することができる清浄用不織布であって医療用、化粧用、清掃用などの種々の用途に用いることができ、特に、医療用に好適に用いることができる清浄用不織布を提供する。
請求項1に記載の清浄用不織布は、カーディング法又はエアレイ法によって作製された合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブとし、この積層ウェブの合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブが水流交絡により一体化されてなる清浄用不織布であって、合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維の繊度が3〜15dtexであると共に、両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士が交絡し且つ厚みが清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部が3〜15mm間隔で形成されており、上記合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下であり、更に、上記直条交絡部間においては、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とが交絡していることを特徴とする。
又、請求項2に記載の清浄用不織布は、請求項1に記載の清浄用不織布において、密度が0.008〜0.05g/cm 3 であること特徴とする
そして、請求項3に記載の清浄用不織布の製造方法は、カーディング法又はエアレイ法によって作製され且つ繊度が3〜15dtexであり、合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下である合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブを形成し、この積層ウェブに一列又は複数列に配設された複数個のオリフィスヘッドから噴射させた水流を上記積層ウェブに衝突させて上記積層ウェブの全面において、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とを交絡させた後、互いに隣接するオリフィスヘッドの間隔が3〜15mmである一列又は複数列に配設された複数個のオリフィスヘッドから水圧3〜10MPaで噴射された柱状水流を上記積層ウェブに衝突させて、上記積層ウェブにおける両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士を交絡させて3〜15mm間隔でもって厚みが得られる清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部を形成することを特徴とする。
更に、請求項4に記載の不織布積層体は、カーディング法又はエアレイ法によって作製された合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブとし、この積層ウェブの合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブが水流交絡により一体化されてなる清浄用不織布であって、合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維の繊度が3〜15dtexであると共に、両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士が交絡し且つ厚みが上記清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部が3〜15mm間隔で形成されており、上記合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下であり、更に、上記直条交絡部間においては、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とが交絡している清浄用不織布を複数枚、厚み方向に重ね合わせた状態で収納容器内に収納してなり、各清浄用不織布内に液体を含浸させていることを特徴とする。
そして、本発明の清浄用不織布は、その中央部に合成樹脂繊維ウェブを有しており、この合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維間に形成される隙間に毛細管現象を利用して液体を保持させるように構成していることから、清浄用不織布を厚み方向に押圧、圧縮することによって、合成樹脂繊維間に形成される隙間を変形、収縮させ、この隙間に保持している液体を吸水性繊維ウェブ側に円滑に且つ確実に放出し、吸水性繊維ウェブを通じて所望箇所に清浄用不織布内に保持した液体を円滑に供給することができる。
しかも、上述のように、合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維自体に液体を吸収させるのではなく、合成樹脂繊維間に形成されている隙間に液体を保持させていることから、合成樹脂繊維に吸収される余分な液体量を生じさせることなく、合成樹脂繊維ウェブに必要最小限の液体を保持させ、必要に応じて、合成樹脂繊維ウェブ中の液体を吸水性繊維ウェブ側に円滑に放出させることができる。
更に、本発明の清浄用不織布は、両側の吸水性繊維ウェブを構成している吸水性繊維同士を交絡させることによって形成された直条交絡部を3〜15mmの間隔でもって形成しており、吸水性繊維ウェブ及び合成樹脂ウェブの嵩高性を損なうことなく吸水性繊維ウェブ及び合成樹脂繊維ウェブを一体化させていると共に、使用時にウェブから繊維が脱落したり或いは清浄用不織布の表面が毛羽立ったりするのを防止することができる。
又、本発明の清浄用不織布は、その両面を吸水性繊維ウェブによって構成していることから、清浄用不織布内に保持した液体を過不足なく所望箇所に円滑に供給することができる。
請求項1に記載の清浄用不織布は、カーディング法又はエアレイ法によって作製された合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブとし、この積層ウェブの合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブが水流交絡により一体化されてなる清浄用不織布であって、合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維の繊度が3〜15dtexであると共に、両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士が交絡し且つ厚みが清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部が3〜15mm間隔で形成されており、上記合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下であり、更に、上記直条交絡部間においては、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とが交絡していることを特徴とするので、清浄用不織布の合成樹脂繊維ウェブ中の繊維間に形成された隙間に毛細管現象によって液体を保持しており、よって、合成樹脂繊維ウェブ中に保持された液体は、清浄用不織布を圧縮するなどして合成樹脂繊維間に形成された隙間を変形、収縮させることによって吸水性繊維ウェブ側に円滑に放出され、吸水性繊維ウェブを通じて所望箇所に供給される。
そして、合成樹脂繊維ウェブ中への液体の保持は、合成樹脂繊維ウェブ自体に吸収させるのではなく、合成樹脂繊維間の隙間にて毛細管現象により行っているので、合成樹脂繊維ウェブの合成樹脂繊維内に余分な量の液体が吸収されることはなく、必要最小限の量の液体を合成樹脂繊維ウェブに保持させることができる。
又、上記清浄用不織布は、その一部に、繊度が3〜15dtexの合成樹脂繊維からなる合成樹脂繊維ウェブを有していることから、適度な腰を有しており、取り扱い性に優れている。
しかも、上記清浄用不織布は、3〜15mmの間隔でもって直条交絡部が形成されていることから、適度な嵩高さを有しており、上記適度な腰とも相まって優れた取り扱い性を有している。
請求項1に記載の清浄用不織布において、合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維が、内部に中空部を有する合成樹脂中空繊維を含んでいる場合には、合成樹脂繊維ウェブに適度な嵩高さを付与させつつ、繊維間に適度な大きさの隙間を形成して効率良く液体を保持することができる。
又、請求項4に記載の清浄用不織布積層体は、カーディング法又はエアレイ法によって作製された合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブとし、この積層ウェブの合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブが水流交絡により一体化されてなる清浄用不織布であって、合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維の繊度が3〜15dtexであると共に、両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士が交絡し且つ厚みが上記清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部が3〜15mm間隔で形成されており、上記合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下であり、更に、上記直条交絡部間においては、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とが交絡している清浄用不織布を複数枚、厚み方向に重ね合わせた状態で収納容器内に収納してなり、各清浄用不織布内に液体を含浸させていることを特徴とするので、上層側の清浄用不織布中に含浸させた液体が下層側の清浄用不織布に移行することを概ね防止することができ、全ての清浄用不織布中に適度な量の液体を長期間に亘って保持させておくことができ、全ての清浄用不織布を常に適量の液体が含浸された良好な状態に保持しておくことができる。
本発明の清浄用不織布の一例を図面を参照しつつ説明する。清浄用不織布Aは、図1に示したように、合成樹脂繊維ウェブ1の両面に吸水性繊維ウェブ2、2が積層一体化されている。
上記合成樹脂繊維ウェブ1は、この合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11、11間に形成された隙間12に液体を保持することができればよく、このような合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11としては、水を殆ど吸収しないものであれば、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維、6−ナイロン繊維、6,6−ナイロン繊維などのポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維などのポリオレフィン繊維、アクリル繊維などが挙げられ、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維が好ましく、腰のあるポリエステル繊維がより好ましく、ポリエチレンテレフタレート繊維が特に好ましい。
そして、合成樹脂繊維11の水分吸収性を示す指標としては公定水分率が挙げられるが、この合成樹脂繊維11の公定水分率としては、高いと、合成樹脂繊維 11が水を吸収してしまって合成樹脂繊維ウェブ1中に取り込んだ液体を円滑に放出しないことがあるので、5%以下に限定され、3%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。なお、合成樹脂繊維11の公定水分率は、JIS L 1015 5.3(化学繊維ステープル試験方法の公定水分率)に準拠して測定されたものをいう。なお、上記合成樹脂繊維11の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形状、四角形状、三角形状などが挙げられる。
更に、上記合成樹脂繊維11の繊度は、低いと、合成樹脂繊維ウェブ1の嵩高さが低下して清浄用不織布の取り扱い性が低下するので、3dtex以上に限定され、4.4dtex以上が好ましい一方、高いと、合成樹脂繊維ウェブ1が硬くなり過ぎて清浄用不織布の取り扱い性が低下したり或いは合成樹脂繊維ウェブ1表面の凹凸が大きくなり、その結果、清浄用不織布の表面にも大きな凹凸が発生し、この凹凸が原因となって清浄用不織布の表面から液体を均一に放出することができないので、15dtex以下に限定され、10dtex以下が好ましい。
又、上記合成樹脂繊維11の平均長さは、短いと、清浄用不織布Aの腰が弱くなって取り扱い性が低下することがあるので、30mm以上が好ましく、35mm以上がより好ましい一方、長いと、カード通過性が低下することがあるので、80mm以下が好ましく、70mm以下がより好ましい。
そして、清浄用不織布全体を嵩高くして取り扱い性を向上させるために、合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11に、任意の箇所にて繊維の長さ方向に直交する面で切断して得られる繊維断面において一つ以上の中空部を有する合成樹脂中空繊維を含有させていることが好ましい。
この合成樹脂中空繊維の中空率は、低いと、清浄用不織布に嵩高さを持たせることができず、清浄用不織布の取り扱い性が低下することがあるので、10%以上が好ましい一方、高いと、清浄用不織布の腰が低下して取り扱い性が低下することがあるので、50%以下が好ましい。なお、合成樹脂中空繊維の中空率は、合成樹脂中空繊維における繊維の長さ方向に直交する繊維断面において、中空部の総面積を繊維断面の全面積で除して100を乗じた値で示される。例えば、繊維及び中空部が真円で且つ中空部が一つである場合、中空部の直径をBとし、繊維断面全体の直径をAとしたとき、(B2/A2)×100で算出することができる。
そして、合成樹脂繊維ウェブ中における合成樹脂中空繊維の含有量は、少ないと、清浄用不織布の嵩高さが低下して取り扱い性が低下することがあるので、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。一方、合成樹脂中空繊維の含有量は、100質量%であってもよいが、例えば、清浄用不織布の腰が弱くなって取り扱い性が低下する場合があれば、合成樹脂中空繊維の含有量を好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下とし、他の繊維を混合して調整してもよい。
更に、合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11中に合成樹脂接着性繊維を含有させ、合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11、11同士を部分的に結着させることによって合成樹脂繊維ウェブ1に腰を持たせると共に合成樹脂繊維ウェブ1に適度な嵩高さを付与することができる。
このような合成樹脂接着性繊維としては芯鞘型複合接着性繊維が挙げられ、例えば、芯部がポリプロピレン系樹脂からなり且つ鞘部がポリエチレン系樹脂からなる芯鞘型複合接着性繊維、芯部及び鞘部が共にポリエステル樹脂からなり鞘部のポリエステル樹脂の融点又は軟化点が芯部のポリエステル樹脂の融点よりも低い芯鞘型複合接着性繊維、芯部がポリプロピレン樹脂からなり且つ鞘部がプロピレン系共重合体樹脂からなる芯鞘型複合接着性繊維が挙げられ、芯部及び鞘部が共にポリエステル樹脂からなり鞘部のポリエステル樹脂の融点または軟化点が芯部のポリエステル樹脂の融点よりも低い芯鞘型複合接着性繊維、芯部がポリプロピレン系樹脂からなり且つ鞘部がポリエチレン系樹脂からなる芯鞘型複合接着性繊維が好ましく、芯部及び鞘部が共にポリエステル樹脂からなり鞘部のポリエステル樹脂の融点が芯部のポリエステル樹脂の融点よりも低い芯鞘型複合接着性繊維がより好ましく、鞘部のエチレンテレフタレート系共重合体が融解する温度が芯部のポリエチレンテレフタレートの融点よりも低い芯鞘型複合接着性繊維が特に好ましい。例えば、鞘部のエチレンテレフタレート系共重合体が融解する温度が芯部のポリエチレンテレフタレートの融点よりも低い芯鞘型複合接着性繊維としては、DSC法(示差走査熱量分析法)で測定したときに実質的に鞘成分の融解ピーク(融点)を有さず、芯成分の融解ピークのみが出現するような繊維が挙げられ、このような繊維は、例えば、ユニチカ社から商品名「メルティ」で市販されている。なお、合成樹脂接着性繊維の鞘部を構成する合成樹脂が融解する温度は、合成樹脂繊維を構成する合成樹脂の融点よりも低くなるように調整する必要がある。
そして、合成樹脂繊維ウェブ1中における合成樹脂接着性繊維の含有量は、少ないと、合成樹脂接着性繊維を含有させた効果が発現しないことがあるので、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい一方、多いと、不織布が硬くなり、取り扱い性が低下することがあるので、70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。
更に、合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11としては、合成樹脂中空繊維と合成樹脂接着性繊維とを混合して用いることが好ましい。これは、合成樹脂中空繊維によって合成樹脂繊維ウェブ1に嵩高さを付与すると共に、中空部を有するために腰の強さに劣る傾向にある合成樹脂中空繊維同士を合成樹脂接着性繊維を介して結着することによって適度な腰の強さを付与すると同時に合成樹脂繊維ウェブ1の嵩高さを好適な範囲に保持させることができるからである。
合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11として合成樹脂中空繊維と合成樹脂接着性繊維とを混合して用いる場合、合成樹脂繊維ウェブ1中における合成樹脂中空繊維の含有量は、少ないと、合成樹脂繊維ウェブ1の嵩高さが低下して取り扱い性が低下すると共に合成樹脂繊維ウェブ1の液体保持性能が低下することがあるので、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい一方、多いと、合成樹脂繊維ウェブ1の腰が弱くなって取り扱い性が低下することがあるので、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。
又、合成樹脂繊維ウェブ1の目付は、低いと、合成樹脂繊維ウェブ1の液体の保持性及び放出性が低下することがあるので、10g/m2以上が好ましく、20g/m2以上がより好ましい一方、高くても、合成樹脂繊維ウェブ1の液体の保持性及び放出性が低下することがあるので、50g/m2以下が好ましく、40g/m2以下がより好ましい。
そして、図1に示したように、上記合成樹脂繊維ウェブ1の両面には吸水性繊維ウェブ2、2が積層一体化されることによって清浄用不織布Aが構成されている。このような吸水性繊維ウェブ2を構成する吸水性繊維21としては、液体を吸収することができればよく、例えば、綿繊維、パルプ繊維などの天然繊維、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸レーヨンなどの再生繊維等が挙げられる。例えば、清浄用不織布Aを医療用に用いる場合には綿繊維が好ましい。なお、綿繊維は精練されていることが好ましい。
更に、再生繊維の繊度は、細いと、清浄用不織布の生産性が低下することがあるので、0.5dtex以上が好ましく、1dtexがより好ましい一方、太いと、清浄用不織布の肌触りが低下することがあるので、3.3dtex以下が好ましく、2.2dtexがより好ましい。
そして、吸水性繊維ウェブ2の目付は、低いと、清浄用不織布Aの肌触りが低下することがあるので、10g/m2以上が好ましく、15g/m2以上がより好ましい一方、高いと、合成樹脂繊維ウェブ1から放出された液体を吸水性繊維ウェブ2が不必要に保持してしまって液体を円滑に清浄用不織布A外に放出させることができないことがあるので、50g/m2以下が好ましく、40g/m2以下がより好ましい。
更に、図1及び図2に示したように、合成樹脂繊維ウェブ1と両側の吸水性繊維ウェブ2、2とは、これら両側の吸水性繊維ウェブ2、2を構成する吸水性繊維21、21同士を交絡、好ましくは、互いに密な状態となるように交絡させることによって直条交絡部3、3・・・を複数本、好ましくは互いに平行に形成することにより一体化されている。
そして、上記直条交絡部3、3の間隔は、狭いと、合成樹脂繊維ウェブ1の嵩高さが低下して合成樹脂ウェブ1の液体保持性が低下するので、3mm以上に限定され、5mm以上が好ましい一方、広いと、清浄用不織布Aの腰が弱くなって取り扱い性が低下したり或いは使用した時に繊維が脱落したり毛羽立ったりすることがあるので、15mm以下に限定され、10mm以下が好ましく、8mm以下がより好ましい。
ここで、上記直条交絡部3は、合成樹脂繊維ウェブ1の両側の吸水性繊維ウェブ2、2を構成する吸水性繊維21、21同士が交絡し且つ厚みが清浄用不織布Aの厚みの80%以下であるものをいう。
なお、本発明において清浄用不織布Aの厚みは下記の要領で測定されたものをいう。即ち、上面が水平な平滑面に形成された載置面上に清浄用不織布Aを載置する。そして、直径が44mmの平面円形状で且つ下面が平滑面に形成された押圧板を用意して、この押圧板を清浄用不織布Aの上面に載置し、上記押圧板によって清浄用不織布Aに厚み方向に2.94cN/cm2の荷重を加える。次に、清浄用不織布Aに上記荷重を加えた状態における押圧板とこれに対向する載置面の上面との間隔を測定し、この間隔を清浄用不織布Aの厚みとした。清浄用不織布Aの厚みは、例えば、株式会社ミツトヨから商品名「ABSOLUTE 型番ID−C1012C」で市販されている測定装置を用いて測定することができる。
又、本発明において直条交絡部3の厚みは下記の要領で測定されたものをいう。即ち、清浄用不織布Aを直条交絡部3に直交した状態に厚み方向に切断する。しかる後、この清浄用不織布Aの切断面を電子顕微鏡を用いて写真を撮影する。なお、写真上に清浄用不織布Aの厚み方向の全長が適度な大きさでもって収まるように倍率を適宜調整する。
次に、清浄用不織布Aの直条交絡部3における最も薄い部分の厚みを測定し、写真上における厚み寸法を写真の撮影倍率で除すことによって、清浄用不織布Aの直条交絡部3の厚みを算出することができる。
なお、直条交絡部3は、完全な直線状である必要はなく僅かに曲線状となっていてもよい。又、直条交絡部3、3・・・は、等間隔毎に形成されている必要はなく、互いに隣接する任意の直条交絡部3、3間の間隔は不規則に変化してもよいが、清浄用不織布Aを均質にするために直条交絡部3は等間隔毎に形成されていることが好ましい。
又、図1及び図2では、清浄用不織布Aの直条交絡部3は、清浄用不織布Aの両面において凹部が形成された状態となっているが、このような形態に限定されるものではない。
即ち、清浄用不織布Aの直条交絡部3は、後述するように、通常、積層ウエブの一面にオリフィスヘッドから噴射された柱状水流を衝突させて形成されるが、この柱状水流の水圧が小さい場合には、図3に示したように、直条交絡部3において、柱状水流が衝突した面側においては凹部が形成されているものの、柱状水流を衝突させていない面側においては凹部が殆ど形成されないこともあり、このような形態の直条交絡部3であってもよい。
更に、複数個のオリフィスヘッドを積層ウェブの幅方向(搬送方向と直交する方向)に非常に狭い間隔、即ち、3mm未満の間隔となるように配設してなるオリフィスヘッド群を複数群、積層ウェブの幅方向に3〜15mmの間隔毎に配設し、これらオリフィスヘッドから柱状水流を積層ウェブに衝突させると、オリフィスヘッド群を構成するオリフィスヘッドに対向する積層ウェブ部分及びこの積層ウェブ部分間の全体に亘って、両側の吸水性繊維ウェブ2、2を構成する吸水性繊維21、21同士が交絡して、厚みが清浄用不織布Aの厚みの80%以下となる。
このような場合には、一つのオリフィスヘッド群を構成する複数個のオリフィスヘッドから噴射された複数個の柱状水流によって一つの直条交絡部3が形成されることとなるが、このようにして形成された直条交絡部3であってもよい(図4参照)。
又、図5に示したように、複数本の直条交絡部3、3・・・を互いに3〜15mm間隔毎に好ましくは平行に形成して、この複数本の直条交絡部3、3・・・を一群の直条交絡群3Aとし、この直条交絡群3Aを複数群、該直条交絡群3Aを構成している直条交絡部3、3間の最大間隔よりも大きな間隔でもって好ましくは直条交絡群3A同士が平行な状態となるように形成してもよい。
このように、上記清浄用不織布Aでは、直条交絡部3を所定の間隔でもって形成することによって、合成樹脂繊維ウェブ1の嵩高さを保持して清浄用不織布A全体の嵩高さを保持し、清浄用不織布Aに優れた水分保持性を付与していると共に、清浄用不織布Aに適度な腰を付与して取り扱い性を向上させている。
一方、清浄用不織布Aの直条交絡部3、3間においては、合成樹脂繊維ウェブ1と吸水性繊維ウェブ2との界面近傍部にて、合成樹脂繊維ウェブ1を構成する合成樹脂繊維11と吸水性繊維ウェブ2を構成する吸水性繊維21とが、直条交絡部3における吸水性繊維ウェブ2、2の吸水性繊維21、21同士の交絡よりも緩やかな程度でもって略均一に交絡している。
即ち、直条交絡部3は、両側の吸水性繊維ウェブ2、2を構成する吸水性繊維21、21同士が強固に交絡することによって形成されている一方、直条交絡部3以外の清浄用不織布A部分においては、両側の吸水性繊維ウェブ2、2を構成する吸水性繊維21、21同士は殆ど交絡しておらず、交絡しているとしても緩やかに交絡しているにすぎない。
従って、直条交絡部3、3間にある清浄用不織布A部分は、繊維同士が緩やかに交絡し、繊維間に適度な大きな隙間が形成されていると共に繊維同士の自由度が大きい状態となっている。
その結果、直条交絡部3、3間にある清浄用不織布A部分の合成樹脂繊維ウェブ1は、適度な嵩高さを保持しており清浄用不織布Aの取り扱い性を向上させていると共に、合成樹脂繊維11、11間に形成された適度な大きさを有する隙間12に毛細管現象によって液体を確実に保持することができると同時に合成樹脂繊維11、11間に保持した液体を合成樹脂繊維11、11同士の相対移動により合成樹脂繊維11、11間の隙間12を狭めることによって吸水性繊維ウェブ2側に円滑に放出させることができるように構成されている。
しかも、直条交絡部3、3間にある合成樹脂繊維ウェブ1部分は、これを構成する合成樹脂繊維11自体に液体を殆ど吸収させることなく、合成樹脂繊維 11、11間に形成された隙間12に液体を保持していることから、清浄用不織布A内に含浸させる液体量を必要最小限にすることができると共に、合成樹脂繊維11、11間に形成された隙間12に保持された液体は、清浄用不織布Aに押圧力を加えることによって吸水性繊維ウェブ2側に円滑に放出させて使用に供することができる。
そして、清浄用不織布Aの目付は、低いと、液体保持性が低下することがあるので、40g/m2以上が好ましく、50g/m2以上がより好ましい一方、高いと、軽量性及び経済性が低下することがあるので、150g/m2以下が好ましく、100g/m2以下がより好ましく、90g/m2以下が特に好ましい。
又、清浄用不織布Aの厚みは、薄いと、液体保持性が低下することがあるので、0.5mm以上が好ましく、0.7mmがより好ましい一方、高いと、軽量性及び経済性が低下することがあるので、4mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましい。
更に、清浄用不織布Aの密度は、低いと、液体保持性が低下することがあるので、0.008g/cm3以上が好ましく、0.01g/cm3以上がより好ましい一方、高いと、製造コストが高くなることがあるので、0.1g/cm3以下が好ましく、0.05g/cm3以下がより好ましい。なお、清浄用不織布Aの密度は、前記した目付と、前記した2.94cN/cm2の荷重を加えたときの最大厚みから算出することができる。
次に、上記清浄用不織布Aの製造方法について説明する。先ず、合成樹脂繊維ウェブ1及び吸水性繊維ウェブ2を別々に汎用の方法、例えば、カード機を用いたカーディング法、エアレイ法などを用いて作製する。
そして、上記の如くして得られた合成樹脂繊維ウェブ1の両面に吸水性繊維ウェブ2、2を積層して積層ウェブを得る。
しかる後、一列又は複数列に配設された複数個のオリフィスヘッドから高圧下に水流を柱状に噴射させ、この噴射させた水流を上記積層ウェブに衝突させて積層ウェブを全面的に略均一に予備交絡させる(水流交絡法)。
なお、オリフィスヘッドからの水流は、積層ウェブの片面だけでもよいが、積層ウェブの一面に水流を衝突させた後に積層ウェブの他面にも水流を衝突させるのが好ましい。
このように、積層ウェブの予備交絡を柱状水流の衝突によって行っていることから、合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブは、全面的に略均一な密度を有していると共に繊維間に形成される隙間も全面的に略均一なものとなっている。
この予備交絡時における互いに隣接するオリフィスヘッドの間隔は、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましい一方、広いと、合成樹脂繊維ウェブ1と吸水性繊維ウェブ2とが分離して合成樹脂繊維ウェブ1内に保持した液体を吸水性繊維ウェブ2側に円滑に移行させることができないことがあるので、3mm未満が好ましく、1.5mm以下がより好ましい。
又、予備交絡時における水圧は、低いと、繊維の交絡が不充分となることがあるので、1MPa以上が好ましく、2MPa以上がより好ましい一方、高いと、清浄用不織布Aの嵩高さが低下して液体保持性が低下することがあるので、5MPa以下が好ましく、4.5MPa以下がより好ましい。
次に、上記の如くして予備交絡させた積層ウェブの一面に所定方向に搬送させながら、再度、搬送方向に直交する方向に所定間隔毎に一列に配設され、或いは、搬送方向及び搬送方向に直交する方向に所定間隔毎に格子状、千鳥状等に配設された複数個のオリフィスヘッドから高圧下にて噴射させた柱状水流を衝突させ、積層ウェブにおける両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士を交絡させて3〜15mm間隔でもって直条交絡部3を形成した上で積層ウェブを加熱して乾燥させて清浄用不織布を得ることができる。
なお、図4及び図5のような清浄用不織布Aを製造する場合には、積層ウェブの幅方向(搬送方向に直交する方向)に所定間隔毎に配列された複数個のオリフィスヘッド、或いは、積層ウェブの搬送方向及びこの搬送方向に直交する方向に所定間隔毎に配列された複数個のオリフィスヘッドから噴射した柱状水流を積層ウェブの一面に衝突させて直条交絡部3を形成すればよい。
又、合成樹脂繊維ウェブ中に合成樹脂接着性繊維を含有させている場合には、積層ウェブに直条交絡部を形成した後の加熱温度を、合成樹脂接着性繊維における熱接着成分の融点以上とすればよい。
この直条交絡部の形成のための水流交絡時における互いに隣接するオリフィスヘッドの間隔は、狭いと、合成樹脂繊維ウェブ1の嵩高さが低下して合成樹脂ウェブ1の液体保持性が低下することがあるので、3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましい一方、広いと、清浄用不織布Aの腰が弱くなって取り扱い性が低下することがあるので、15mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、8mm以下がさらに好ましい。
又、直条交絡部の形成のための水流交絡時における水圧は、低いと、直条交絡部の形成が不充分となることがあるので、3MPa以上が好ましく、5MPa以上がより好ましい一方、高いと、柱状水流を衝突させたウェブ部分の目付が不均一となることがあるので、10MPa以下が好ましく、9MPa以下がより好ましい。
更に、上記積層ウェブの予備交絡及び直条交絡部の形成の際に用いられるオリフィスヘッドの孔径は、0.08mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましく、0.12mm以上が特に好ましい一方、1mm以下が好ましく、0.6mm以下がより好ましく、0.2mm以下が特に好ましい。
次に、上記清浄用不織布Aの使用要領について医療用に用いた場合を例にとって説明する。清浄用不織布Aを医療用に用いる場合には、図6に示したような上端開口部41が蓋体42によって開閉自在に構成された収納容器4内に、複数枚の清浄用不織布Aを厚み方向に重ね合わせた状態で収納し、各清浄用不織布Aに薬剤、例えば、消毒用アルコールを含浸させて清浄用不織布積層体Bとして待機させておく。
ここで、各清浄用不織布A内に含浸させた薬剤は、該清浄用不織布Aの合成樹脂繊維ウェブ1及び吸水性繊維ウェブ2内に安定的に保持されていることから、複数枚の清浄用不織布Aをその厚み方向に重ね合わせた状態で長期間に亘って放置した場合にあっても、上方側の清浄用不織布A内に含浸させた薬剤が重力によって下方側の清浄用不織布Aに移行してしまうといったことは略防止することができる。
そして、収納容器4内から取り出された清浄用不織布Aを患者の患部にあてて、清浄用不織布Aをその厚み方向に押圧し圧縮させることによって、清浄用不織布A内に保持していた薬剤を患部に向かって放出させて患部に薬剤を供給し消毒或いは治療を行う。
この時、清浄用不織布Aの合成樹脂繊維ウェブ1内に保持された薬剤は、合成樹脂繊維自体に吸収されているのではなく、合成樹脂繊維11、11間に形成された隙間12に毛細管現象を利用して保持されている。
しかも、清浄用不織布Aにおける直条交絡部3、3間にある合成樹脂繊維ウェブ1の合成樹脂繊維11、11同士は互いに緩やかに交絡されているので、合成樹脂繊維11、11同士の自由度が大きい状態となっている。
従って、清浄用不織布Aが厚み方向に圧縮されると、合成樹脂繊維ウェブ1の合成樹脂繊維11、11間に形成された隙間12は、合成樹脂繊維11の移動によって円滑に変形、収縮して、隙間12に保持された薬剤を吸水性繊維ウェブ2側に円滑に放出し、この吸水性繊維ウェブ2を通じて患部に薬剤を円滑に供給することができる。
そして、清浄用不織布Aの両面は吸水性繊維ウェブ2によって形成されていることから、清浄用不織布Aを患部にあてた場合にあっても皮膚刺激性が少なく、患者に負担をかけることは殆どないものである。
更に、上記清浄用不織布Aは、その中央部に合成樹脂繊維ウェブ1を有していると共に直条交絡部3は所定間隔毎に形成されていることから、必要な嵩高さ及び腰の強さを有して取り扱い性に優れており、清浄用不織布A内に含浸させた液体を所望箇所に円滑に且つ確実に供給することができる。
なお、上記清浄用不織布Aは、複数枚を厚み方向に重ね合わせた状態で収納容器内に収納して用いた場合を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、所望の液体を含浸させた状態の清浄用不織布Aを一枚或いは数枚づつ収納袋に密封状に収納しておき、使用時に、清浄用不織布Aを収納袋から取り出して用いるようにしてもよい。
(実施例1)
内部に1個の断面円形状の中空部が形成されたポリエチレンテレフタレート中空繊維(ユニチカ社製 商品名「H18F」、繊度:6.6dtex、平均繊維長:51mm、中空率:30%、公定水分率:0.4%)と芯部及び鞘部が共にポリエステル樹脂から形成された芯鞘型複合接着性繊維(帝人社製 商品名「テトロンSF TJ04C2」、熱接着温度130℃タイプ、繊度:4.4dtex、平均繊維長:51mm)とを、ポリエチレンテレフタレート中空繊維/芯鞘型複合接着性繊維=60/40(質量比)の割合で均一に混合し、カード機を用いて長尺状の合成樹脂繊維ウェブを連続的に作製した。なお、合成樹脂繊維ウェブの目付は、30g/m2であった。
一方、精練された綿繊維(丸三産業社製 商品名「DA」)を用いてカード機により、目付が20g/m2の長尺状の吸水性繊維ウェブを二枚、別々に連続的に作製し、これら二枚の吸水性繊維ウェブを合成樹脂繊維ウェブの両面にそれぞれ連続的に積層して長尺状の積層ウェブを連続的に作製した。
しかる後、積層ウェブの幅方向に0.6mm間隔毎に一列に配設された複数個のオリフィスヘッドから高圧下に水流を柱状に噴射させ、この噴射させた水流を上記積層ウェブの一面に衝突させて積層ウェブを全面的に略均一に予備交絡させた後、積層ウェブの他面にも積層ウェブの一面と同様の要領で柱状水流を衝突させて略均一に予備交絡させた。なお、積層ウェブの両面に柱状水流を衝突させて予備交絡を施した際の条件としては、オリフィスヘッドの孔径が0.12mm、水圧が3.5MPaであった。
続いて、上述の要領で予備交絡させた積層ウェブの一面に、再度、7mm間隔毎一列に配設された複数個のオリフィスヘッドから高圧下にて噴射させた柱状水流を衝突させ、積層ウェブにおける両側の吸水性繊維ウェブを構成する綿繊維同士を交絡させて幅方向に7mmの一定間隔でもって複数本の直条交絡部を互いに平行に形成した上で、積層ウェブを140℃に加熱して、合成樹脂繊維ウェブにおける芯鞘型複合接着性繊維の鞘部を構成しているポリエステル樹脂のみを溶融させて部分的に繊維同士を結着させると共に乾燥させて清浄用不織布を得た。なお、積層ウェブの一面に柱状水流を衝突させて直条交絡部を形成した際の条件としては、オリフィスヘッドの孔径が0.15mm、水圧が7MPaであった。
(実施例2)
ポリエチレンテレフタレート中空繊維の代わりに、内部に中空部の形成されていない断面円形状のポリエチレンテレフタレート繊維(東洋紡績社製 商品名「70W」、繊度:3.3dtex、平均繊維長:51mm、公定水分率0.4%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして清浄用不織布を得た。なお、合成樹脂繊維ウェブの目付は、30g/m2であった。
(比較例1)
ポリエチレンテレフタレート中空繊維の代わりに、内部に中空部の形成されていない断面円形状のポリエチレンテレフタレート繊維(東洋紡績社製 商品名「70W」、繊度:1.6dtex、平均繊維長:44mm、公定水分率0.4%)を用いたこと以外は実施例1と同様にして清浄用不織布を得た。なお、合成樹脂繊維ウェブの目付は、30g/m2であった。
(比較例2)
予備交絡時における積層ウェブの一面に衝突させた柱状水流の水圧を4MPaに、積層ウェブの他面に衝突させた柱状水流の水圧を6MPaに変更したこと、直条交絡部を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして清浄用不織布を得た。
(比較例3)
精練された綿繊維(丸三産業社製 商品名「DA」)を用いてカード機により、目付が30g/m2の長尺状の綿繊維ウェブを作製し、この綿繊維ウェブを合成樹脂繊維ウェブの代りに用いたこと、予備交絡時における積層ウェブの一面に衝突させた柱状水流の水圧を4MPaに、積層ウェブの他面に衝突させた柱状水流の水圧を6MPaに変更したこと、直条交絡部を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして清浄用不織布を得た。
(比較例4)
芯部がポリプロピレンからなり且つ鞘部がポリエチレンからなる芯鞘型複合接着性繊維(大和紡績社製 商品名「NBF(H)」、繊度:2.2dtex、平均繊維長:51mm)を用いてカード機により、目付が30g/m2の長尺状の芯鞘型複合接着性繊維ウェブを作製した後、エアースルー熱処理機を用いて、芯鞘型複合接着性繊維ウェブに140℃の熱風を吹き付けて、鞘成分のポリエチレンのみを溶融させて繊維同士が接着したエアースルー不織布を作製した。このエアースルー不織布を合成樹脂繊維ウェブの代りに用いたこと以外は実施例1と同様にして清浄用不織布を得た。なお、エアースルー不織布は、その厚みは1.1mm、密度が0.027g/cm3であった。
得られた清浄用不織布の目付、厚み及び密度を上述の要領で、含浸量、液含浸率及び液移行量を下記に示した方法で測定し、その結果を表1に示した。
(含浸量、液含浸率及び液移行量)
清浄用不織布から縦210mm×横300mmの平面長方形状の試験片を切り出し、この試験片の重量W0 を測定した。なお、試験片の縦方向を直条交絡部の長さ方向に合致させた。そして、試験片を水中に完全に浸漬させた状態で揉むようにして空気と水とを置換させつつ、試験片に水を全面的に含浸させた。次に、水を含浸させた試験片を水中から取り出して3回、片手で絞って余分な水分を除去した後に試験片の重量W1を測定して下記式により含浸量及び含浸率を算出した。
含浸量(g)=W1 −W0
含浸率(%)=100×(W1−W0)/W0
一方、平面長方形状の吸取紙(ライフ社製 商品名「吸取紙」)を複数枚、縦横方向に互いに隣接する吸取紙間に隙間が生じないように敷き詰めた。なお、上記要領で敷き詰めた吸取紙の総重量W2を予め測定しておいた。
しかる後、縦105mm×横250mmの平面長方形状で且つ重量が180gである一定厚みの合成樹脂板を用意し、この合成樹脂板の下面に上記試験片を沿わせると共に合成樹脂板の四方外周縁からはみ出した試験片の四方周縁部を合成樹脂板の上面に折り返した。
次に、試験片を下面に装着した状態の合成樹脂板を、上述のようにして敷き詰められた吸取紙上にはみ出さないように載置した後、合成樹脂板上における横方向の両端部の夫々に500gの分銅を載置して、上記試験片にその厚み方向に全面的に略均一な圧縮力を30秒間に亘って加えた。
そして、上記吸取紙から試験片及び合成樹脂板を除去した上で吸取紙の総重量W3を測定し、下記式により液移行量、即ち、試験片からの水の放出量を算出した。
液移行量(g)=W3−W2
Figure 0004693341
本発明の清浄用不織布を示した縦断面図である。 図1の清浄用不織布を示した斜視図である。 本発明の清浄用不織布の他の一例を示した縦断面図である。 本発明の清浄用不織布の他の一例を示した縦断面図である。 本発明の清浄用不織布の他の一例を示した斜視図である。 本発明の清浄用不織布の使用状態及び清浄用不織布積層体を示した斜視図である。
1 合成樹脂繊維ウェブ
11 合成樹脂繊維
12 隙間
2 吸水性繊維ウェブ
21 吸水性繊維
3 直条交絡部
4 収納容器
A 清浄用不織布
B 清浄用不織布積層体

Claims (4)

  1. カーディング法又はエアレイ法によって作製された合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブとし、この積層ウェブの合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブが水流交絡により一体化されてなる清浄用不織布であって、合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維の繊度が3〜15dtexであると共に、両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士が交絡し且つ厚みが上記清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部が3〜15mm間隔で形成されており、上記合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下であり、更に、上記直条交絡部間においては、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とが交絡していることを特徴とする清浄用不織布。
  2. 密度が0.008〜0.05g/cm3であること特徴とする請求項1に記載の清浄用不織布。
  3. カーディング法又はエアレイ法によって作製され且つ繊度が3〜15dtexであり、合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下である合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブを形成し、この積層ウェブに一列又は複数列に配設された複数個のオリフィスヘッドから噴射させた水流を上記積層ウェブに衝突させて上記積層ウェブの全面において、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とを交絡させた後、互いに隣接するオリフィスヘッドの間隔が3〜15mmである一列又は複数列に配設された複数個のオリフィスヘッドから水圧3〜10MPaで噴射された柱状水流を上記積層ウェブに衝突させて、上記積層ウェブにおける両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士を交絡させて3〜15mm間隔でもって厚みが得られる清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部を形成することを特徴とする清浄用不織布の製造方法。
  4. カーディング法又はエアレイ法によって作製された合成樹脂繊維ウェブの両面に吸水性繊維ウェブを積層して積層ウェブとし、この積層ウェブの合成樹脂繊維ウェブ及び吸水性繊維ウェブが水流交絡により一体化されてなる清浄用不織布であって、合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維の繊度が3〜15dtexであると共に、両側の吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維同士が交絡し且つ厚みが上記清浄用不織布の厚みの80%以下である直条交絡部が3〜15mm間隔で形成されており、上記合成樹脂繊維ウェブを構成している合成樹脂繊維の公定水分率が5%以下であり、更に、上記直条交絡部間においては、上記合成樹脂繊維ウェブと上記吸水性繊維ウェブとの界面近傍部にて上記合成樹脂繊維ウェブを構成する合成樹脂繊維と上記吸水性繊維ウェブを構成する吸水性繊維とが交絡している清浄用不織布を複数枚、厚み方向に重ね合わせた状態で収納容器内に収納してなり、各清浄用不織布内に液体を含浸させていることを特徴とする清浄用不織布積層体。
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