JP4689648B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明はスイッチング電源装置の高効率化、小型経済化に関するものである。
MOSFETを用いた同期整流型スイッチング電源装置において、高効率化を実現しようとする時に問題となるのはMOSFETのソース、ドレイン間の電圧が高いものほどオン抵抗が大きく電力損失が大きいため電源の効率が低下するという問題がある。また同期整流回路を構成するMOSFETを一次側スイッチのオフ期間の全期間にわたり駆動することが出来ずこの期間のスイッチング損失が発生することである。また、入力チョークコイル,出力フィルタを構成するチョークコイルを必要とするため、実装面積が増大することである。
本出願人は先に係わる問題を改善したスイッチング電源装置を考案した(特開平11−262263号)。図5はこの回路例を示す。図5においてVINは、入力電源であり2a,2bは入力端子、L1はチョークコイル、Q1,Q2はスイッチ素子(MOSFET)、C1,C2はコンデンサ、T,N1およびNa,Nbは出力トランスとその一次巻き線および二次巻き線部分、Q3,Q4は同期整流MOSFET、L、Coutはそれぞれ出力フィルタを構成するチョークコイルおよびコンデンサ、18a,18bは出力端子、18は制御回路である。
この回路の動作は、一次側スイッチ素子Q1、Q2が交互にオン、オフ(一方のスイッチ素子がオンの時他方のスイッチ素子がオフ)し、出力トランスTを介して同期整流MOSFETQ3,Q4にゲート信号を与え、チョークコイルLを介して負荷17に給電する。又出力端子の電圧を検出し制御回路18を通して一次側スイッチ素子Q1,Q2のオンオフ比を変えることにより出力電圧Voutの定電圧制御をおこなう。
因みに上記回路は昇圧チョッパ回路として入力電源VINからコンデンサC1,C2との直列回路に電力を送り、同時にハーフブリッジ回路の動作によりコンデンサC1,C2の直列回路から負荷に電力を供給する。
この従来回路は同期整流MOSFETQ3,Q4を短いオフ期間を除いて常に駆動することが可能なため、同期整流MOSFETとして耐圧が低くオン抵抗の小さいものが使用でき出力フィルタも小さくできるので高効率のスイッチング電源装置を提供できる。
本発明は入力部、および出力部のチョークコイルを不要にし、且つ高効率、小型経済化を図ったスイッチング電源装置を提供するものである。
上記の課題を達成するための本発明のスイッチング電源装置は、両方のセンターレグの周辺に巻回した第一の一次巻き線及び第二の一次巻き線と、一方の該センターレグの周辺に巻回した二次巻き線と、他方の該センターレグの周辺に巻回した二次巻き線を備えた出力トランスのコアを用いる。直流電圧を受ける入力端子と、第一の一次巻き線、第二の一次巻き線及び二次巻き線を有する出力トランスと、該入力端子間に接続される該第二の一次巻き線と第一のスイッチ素子との直列回路と、該スイッチ素子の端子間に接続される該出力トランスの該第一の一次巻き線とコンデンサとの直列回路と、該出力トランスの該第一の一次巻き線の端子間に接続されるスイッチ素子とコンデンサの直列回路と、同期整流MOSFETで構成され該出力トランスの該二次巻き線に接続される整流回路と、該整流回路に接続されるコンデンサと、出力端子と、該出力端子の出力電圧を検出して該第一のスイッチ素子と第二のスイッチ素子を交互にオン、オフ制御する制御回路を有し、入力チョークコイルおよび出力チョークコイルを不要とすることを特徴とする。
図1は本発明の一実施例回路図で従来例と同一符号は同等部分を示す。本発明に係る本実施例は出力トランスTに第二の一次巻き線N2を設け、該一次巻き線N1,N2の励磁インダクタンスを利用することに大きな特徴を有する。
図1においてVINは入力電源であり、2a,2bは入力端子であり、Q1とQ2はそれぞれ第一と第二のスイッチ素子であり、C1とC2はそれぞれ第一と第二のコンデンサであり、TとN1とN2とNaとNbは、それぞれトランスとその第一の一次巻き線部分、第二の一次巻き線部分、第一の二次巻き線部分、第二の二次巻き線部分であり、Q3とQ4は、それぞれ第一の同期整流MOSFET、第二の同期整流MOSFETであり、Coutは出力平滑用の第三のコンデンサであり、18a,18bは出力端子であり、17は負荷であり、18は制御回路である。
次に、図1の回路動作を、その各部の電圧と電流の波形である図2を用いて説明する。図2においてT31はスイッチ素子の動作周期、Ton31は第一のスイッチ素子Q1がオンの期間、Ton32は第二のスイッチ素子がオンの期間、Toff31とToff32は第一と第二のスイッチ素子の両方がオフの期間であるが、このToff31とToff32スイッチ素子Q1とQ2とが同時にオンして第一と第二のコンデンサC1とC2の直列回路が短絡するのを防ぐための期間であり、スイッチ素子Q1とQ2のスイッチング時の遅れ時間などを考慮して、必要最小限の値で良い。また、Vgs(Q1)とVgs(Q2)は、それぞれスイッチ素子Q1とQ2のゲート駆動電圧波形である。これらの波形からわかるように、第一のスイッチ素子Q1と第二のスイッチ素子Q2は、Toff31とToff32の短い期間を除いて、一方がオンの期間に他方はオフし、他方がオンの期間に一方はオフするように制御し、動作周期T31に対する一方のスイッチ素子のオン期間の比率(デューティサイクル)を変化させることによって、出力電圧Voutの定電圧制御を行う。
次に図2において、I(N2)とV(N2)はトランスTの第二の一次巻き線N2を流れる電流と、その端子間電圧であり、I(N1)とV(N1)はトランスTの第一の一次巻き線N1を流れる電流と、その端子間電圧であり、I(Q1)とI(Q2)はそれぞれ第一と第二のスイッチ素子Q1とQ2を流れる電流であり、Vds(Q3)とVds(Q4)はそれぞれ第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4のドレイン・ソース間電圧であり、V( R)はR点の電圧である。
次に、図2の各部の電圧電流波形について説明をする。まず、第一のスイッチ素子Q1がオンの期間(Ton31)において、トランスTの第二の一次巻き線N2には、I(N2)で示すような電流が入力電源VINから第一のスイッチ素子Q1に向かって流れている。この電流の傾きは、入力電源VINの電圧をVa、トランスTの第二の一次巻き線N2のインダタンスをLN2とすると、Va/LN2の値を持つ。一方トランスTの第一の一次巻き線N1には、I(N1)で示すような電流が、第一のコンデンサC1から、第一のスイッチ素子Q1に向かって流れている(この期間に流れる電流の向きをプラスとする。)。これらトランスTの第一の一次巻き線N1と第二の一次巻き線N2をそれぞれ流れる電流の合計値は、負荷を流れる電流を、トランスTの巻き数比でトランスの一次側に換算した値に、トランスTの第一の一次巻き線N1と第二の一次巻き線N2それぞれの励磁電流を加えたものである。そこで第一のスイッチ素子Q1には、トランスTの第一の一次巻き線N1を流れる電流と、第二の一次巻き線N2を流れる電流の和が流れる。これは、図2のI(Q1)に示すような電流波形になる。
次に、第二のスイッチ素子Q2がオンの期間(Ton32)には、トランスTの第二の一次巻き線N2にI(N2)で示すような電流が入力電源VINから第二のスイッチ素子Q2に向かって流れている。この電流の傾きは入力電源VINの電圧をVa、トランスTの第二の一次巻き線N2のインダクタンスをLN2、第一と第二のコンデンサC1とC2との直列回路の持つ電圧をVbとすると、(Va−Vb)/(LN2)の値を持つ。また、この時に、トランスTの第二の一次巻き線N2を流れる電流は、第二のスイッチ素子Q2を通り、第二のコンデンサC2、第一のコンデンサC1入力電源VINを通って、トランスTの第二の一次巻き線N2に戻る経路で流れる。一方、この第二のスイッチ素子Q2がオンの期間(Ton32) には、トランスTの第一の一次巻き線N1に、I(N1)で示すような電流が流れている。これは、第二のコンデンサC2から、第二のスイッチ素子Q2を通り、トランスTの第一の一次巻き線N1を通って、第二のコンデンサC2に戻る経路で流れている。このトランスTの第一の一次巻き線N1を流れる電流の値は、第一のスイッチ素子Q1がオンの期間(Ton31)と同じように、出力フィルタのチョークコイルLを流れる電流を、トランスTの巻き数比でトランスの一次側に換算した電流に、トランスTの第一の一次巻き線N1と第二の一次巻き線N2それぞれの励磁電流を加えたものである。そこで、第二のスイッチ素子Q2がオンの期間には、トランスTの第二の一次巻き線N2を流れる電流I(N2)は、第二のスイッチ素子Q2のソースからドレイン端子に向かって流れ、トランスTの第一の一次巻き線N1を流れる電流I(N1)は、前記のI(N2)と逆向きに、第二のスイッチ素子Q2のドレイン端子からソース端子に向かって流れるので、第二のスイッチ素子Q2には、前記のトランスTの第二の一次巻き線N2を流れる電流I(N2)と、トランスTの第一の一次巻き線N1を流れる電流I(N1)の差の電流が流れる。これは、図2のI(Q2)に示すような電流波形となる。
次に、図2のV(N1)はトランスTの第一の一次巻き線N1の端子間電圧を示しているが、この波形の、Ton31の期間の電圧は、第一のスイッチ素子Q1がオンしているので第一のコンデンサC1の端子間電圧に相当し、Ton32の期間の電圧は第二のスイッチ素子Q2がオンしているので第二のコンデンサC2の端子間電圧に相当する。Vds(Q3) とVds(Q4)は、それぞれ図1に示す同期整流MOSFET、Q3とQ4のドレイン・ソース間電圧であり、これらの電圧は、それぞれ他方の同期整流MOSFETのゲート駆動電圧となっている。また、V(R)はR点の電圧波形である。また、これらのVds(Q3)とVds(Q4)の波形は、それぞれTon31の期間とTon32の期間のトランスTの第一の一次巻き線N1の端子間電圧V(N1)と、第二の一次巻き線N3の端子間電圧V(N2)を、トランスTの第一の一次巻き線N1、および第二の一次巻き線N2と第一の二次巻き線部分Na(または第二の二次巻き線部分Nb)の巻き数比で変換した電圧であり、R点の電圧V(R)は、前記Vds(Q3)とVds(Q4)の電圧波形を加えた波形である。
V(R)の波形の中で、Voutは出力端子(18a、18b)での出力電圧を示しており、このR点の電圧V(R)と出力電圧Voutが、この点を流れるリプル電流値と、出力フィルタの第三のコンデンサCoutの等価直列抵抗との積で、およそ決定される値のリプル電圧が、出力電圧に発生する。
以上の説明から明らかなように、図1の実施例は、図2のVds(Q3)とVds(Q4)で示すところの、同期整流MOSFET、Q3とQ4のドレイン・ソース間電圧が、Ton31とTon32の短い期間を除いて、常にどちらか一方に発生しているので、同期整流MOSFET、Q3とQ4を駆動できない期間が長くなってしまうという問題が無い。また、Vds(Q3)とVds(Q4)の波形からもわかるように、同期整流MOSFET、Q3とQ4に印加される電圧波形は矩形波であるために、その電圧は異常に上昇することが無く、低耐圧でオン抵抗の小さい同期整流MOSFETを使うことができる。
次に、図3は、図1のデューティサイクル(主スイッチQ1の動作周期に対するオン期間の比率)に対する出力電圧の特性について説明する。図1において、入力電源VINの電圧をVa、第一と第二のスイッチ素子、Q1とQ2のデューティサイクル(スイッチ素子の動作周期に対するオン期間の比率)をそれぞれD、1−Dとし、第一と第二のコンデンサC1とC2の端子間電圧をそれぞれV(C1)、V(C2)とし、トランスTの第一の一次巻き線N1,第二の一次巻き線N2と第一の二次巻き線部Na(または第二の二次巻き線Nb)との巻き数比をN:1とし、第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4のそれぞれのドレイン・ソース間電圧をVds(Q3)、Vds(Q4)とし、出力端子(18a、18b)での出力電圧をVoutとすると、次式が成り立つ。
V(C1)+V(C2)=Va/(1−D) …(1)
(ただし、これ以降の数値解析において、第一と第二のスイッチ素子Q1,Q2および、第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4での導通時の電圧降下と、第一と第二のスイッチ素子Q1、Q2がともにオフしているToff31とToff32の期間は、非常に小さいものとして無視する。)
また、トランスTのコア(磁性体)の動作に関して、第一のスイッチ素子Q1がオンの期間に励磁される量は、第二のスイッチ素子Q2がオンの期間にリセットされる量と等しいので、次式が成り立つ。
V(C1)×D=V(C2)×(1−D) …(2)
上記式(1)と上記式(2)から次式が導かれる。
V(C1)=Va …(3)
V(C2)=Va×D/(1−D) …(4)
また、第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4の、オフしている時のドレイン・ソース間電圧は、それぞれ第一と第二のコンデンサC1とC2の端子電圧を、トランスTの巻き数比で変換した電圧であるので次式が成り立つ。
Vds(Q3)=V(C1)/N=Va/N …(5)
Vds(Q4)=V(C2)/N=Va×D/{(1−N)×N} …(6)
また、出力端子(18a、18b)での出力電圧は、R点の電圧を出力コンデンサCoutで平均化した値であり、このR点の電圧は、前記の第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4のドレイン・ソース間電圧であるVds(Q3)とVds(Q4)とを加えた電圧であるので、スイッチング周期をToとすると次式が成り立つ。
Figure 0004689648
数1より、図1の回路においては、出力電圧Voutは、デューティサイクルD(主スイッチQ1の動作周期に対するオン期間の比率)に比例することがわかり、これを図示すると図3のようになる。
ここで、図3の出力特性は、比例特性となっているので、入出力が定格の条件でデューティサイクルを0.5に設定することが可能であり、この時、第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4のドレイン・ソース間電圧であるVds(Q3)とVds(Q4)は、上記式(5)と上記式(6)からもともにVa/Nになることがわかる。そこで、入出力条件の変化に対しても、矩形波のままで、この値を中心として変化するので、従来回路例のように、同期整流MOSFETとして特に耐圧が大きくオン抵抗の大きいものを使う必要がない。さらに、Vds(Q3)とVds(Q4)の電圧が同じであるいうことは(実際にはトランスTの巻き数が整数であるので若干ずれる)、R点での電圧V(R)の変化が非常に小さいということであり、Ton31の期間の電圧と、Ton32の期間の電圧が、同じか、または異なっていても、その差が非常に小さいために、その結果として、出力フィルタを小さくすることができる。以上の解析結果は、実験によっても、その妥当性が確認されている。
また、図2のI(N1)は、トランスTの第一の一次巻き線N1を流れる電流を示しているが、一般的にトランスTは漏れインダクタンスを持っているため、両方のスイッチ素子がオフしている期間であるToff31とToff32とを妥当に調整することによって、この漏れインダクタンスを流れていた電流が、一方のスイッチ素子がオフした後で、他方のスイッチ素子がオンする前に、この他方のスイッチ素子のドレイン・ソース間の寄生容量を放電させ、いわゆるZVSの動作をさせることができる。その結果、スイッチ素子のドレイン・ソース間の寄生容量に蓄えられたエネルギーを回収することができて、スイッチング電源の効率を上げることができる。
図7および図8はトランスTの構造図である。本実施例のトランスは、底板に4個の磁脚を並列に設け、これら4個の磁脚の一方の外側の磁脚と内側の磁脚との間隔とが等しくなるように第一のコアを立設し、この第一のコアの底板と略同一形状であって、第一のコアの4個の磁脚の端部に装着される平板状の第二のコアとを備えてある。内側2本の磁脚の周辺に第一の一次巻き線N1および第二の一次巻き線N2を巻回し、一方の内側の磁脚の周辺に第一の二次巻き線Naを巻回し、他方の内側の磁脚の周辺に第二の二次巻き線Nbを巻回してある。
図9は本提案方式におけるトランスTの等価回路である。第一の一次巻き線N1、および第二の一次巻き線N2はそれぞれ等価的に2つの巻線を直列に接続した形で表すことができる。このトランス等価回路図で、図1の実施例回路図を描き換えると、図10の等価回路図になる。この時のトランスTの動作を、図11に示すトランス等価回路動作図1を使って説明する。一次側電流が矢印の方向で流れる場合、第一の一次巻線N1には電流は流れず、励磁インダクタンスLN1を充電する。一次側電流は第二の一次巻線N2に流れ、二次側巻線Nbを通して負荷に電力を供給する。この時、励磁インダクタンスLN1は出力チョークコイルと同等の役割を果たし、二次側に出力チョークコイルを不要にしている。一次側電流の向きが反転した時は図12に示すトランス等価回路動作図2のように前段階と同様の動作を行う。この時、前段階で励磁インダクタンスLN1に蓄積されたエネルギの放出を行う。本効果は本提案方式以外でも、トランスTの一次側電流が一次側スイッチ素子のオンオフによってプラス方向,マイナス方向交互に流れるプッシュプル動作をする方式において得られる。
以上の説明から明らかなように、図1の回路においては、同期整流MOSFET、Q3とQ4をToff31とToff32の短い期間を除いて、常にどちらか一方を駆動しており(負荷を流れる電流が流れる側の同期整流MOSFETを駆動している)、それらのドレイン・ソース間電圧が低いので、耐圧が小さくオン抵抗が小さいものを使用できる。さらに、出力チョークコイルを削減できるので、ここでの電力損失も少ない。その結果として高効率のスイッチング電源装置を作ることができる。
また、図1の回路図において、第一と第二のスイッチ素子、Q1とQ2は、NチャネルMOSFETを用いているが、これらはどちらか一方、または両方ともPチャネルMOSFETを用いた場合にも、回路動作は全く同じである。また、前記の第一と第二のスイッチ素子、Q1とQ2は、MOSFETに限定することなく、たとえばIGBTを用いても、回路動作は全く同じである。
更に、図13に示す実施例においても、図1に示す実施例とほぼ同様の作用をする。図13に示す実施例では、図14に示すようなトランス、具体的には底板に4個の磁脚を並列に設け、これら4個の磁脚の一方の外側の磁脚と内側の磁脚との間隔とが等しくなるように第一のコアを立設し、第一のコアの底板と略同一形状であって、第一のコアの4個の磁脚の端部に装着される平板状の第二のコアを備え、内側2本の磁脚の周辺に一次巻き線N1を巻回し、一方の内側の磁脚の周辺に第一の二次巻き線Naを巻回し、他方の内側の磁脚の周辺に第二の二次巻き線Nbを巻回して構成したトランスを設けてある。さらに、一方の入力端子2aおよびトランスTの一次巻き線N1の一端にチョークコイルL1を接続してある。以上の構成より、出力チョークコイルの削減効果が得られる。
次に、図1の回路図において、第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4のドライブ方法について述べる。図1の回路図における第一と第二の同期整流MOSFET、Q3とQ4は、それぞれ他方の同期整流MOSFETのドレイン・ソース間電圧によってゲート端子を駆動しているが、このゲート端子の駆動方法は、図1に示した方法に限らず、トランスTの巻き線から得られる電圧であれば、同様な効果が得られる。同期整流MOSFETの他の駆動方法の一例を図4に示す。ここで、同期整流MOSFETの駆動方法に関して、図5の回路動作は、図2の回路動作と、まったく等価である。
(発明の効果)
以上の説明から明らかなように、本発明回路においては、同期整流MOSFET、Q3とQ4を、Toff31とToff32の短い期間を除いて、常に駆動することが可能であり、同期整流MOSFET、Q3とQ4としては耐圧が小さくすむので、オン抵抗が小さいものを使用できる。また、出力フィルタの出力チョークコイルLを削減する事が可能になり、実装面積も小さくすることができる。その結果として高効率のスイッチング電源装置を作ることができる。これは、通信等で出力電圧が低く(たとえば3.3V出力以下)出力電流の大きい高効率なスイッチング電源を作る時に効果が大きい。
本発明の一実施例回路図 図1の各部電圧電流波形図 本発明実施例の出力電圧特性図 本発明の実施例に適用する駆動回路の他の実施例 従来回路図1 従来回路図2 トランス構造図1 トランス構造図2 トランス等価回路図 実施例の等価回路図 トランス等価回路動作図1 トランス等価回路動作図2 別の実施例の回路図 図13図示実施例のトランス構造図
符号の説明
VIN 入力電源
Q1,Q2 スイッチ素子(MOSFET)
Q3,Q4 同期整流MOSFET
C1,C2 コンデンサ
T トランス
N1 第一の一次巻線
N2 第二の一次巻線
Na 第一の二次巻線
Nb 第二の二次巻線
L チョークコイル
Cout コンデンサ
2a,2b 入力端子
17 負荷
18 制御回路
18a,18b 出力端子

Claims (3)

  1. 直流電圧を受ける2つの入力端子と、第1のトランス部と第2のトランス部による2つのトランス型として機能するトランスとを有し、
    前記トランスは、一次側の第1の巻線と、当該一次側の第1の巻線と磁気結合されている2つの2次側の巻線と、前記第1の巻線が巻回するコアを共通にして巻回する一次側の第2の巻線と、からなり、前記2つの2次側の巻線は、前記第2の巻線とも磁気結合され、これによって、
    前記第1のトランス部には一次側の2つのコイルと2次側のコイルが形成され、
    前記第2のトランス部には一次側の2つのコイルと2次側のコイルが形成され、
    前記第1のトランス部の一次側のうちの一つのコイルと前記第2のトランス部の一次側のうちの一つのコイルとは直列に接続されて第1のコイル群が形成され、
    前記第1のトランス部の一次側のうちの他方のコイルと前記第2のトランス部の一次側のうちの他方のコイルとは直列に接続されて第2のコイル群が形成され、さらに、
    前記第1のコイル群の一端は、前記入力端子の一端に接続され、
    前記第1のコイル群の他端は、前記入力端子の他端に接続された第1のスイッチ素子と接続され、
    前記第2のコイル群の一端は、第1のコンデンサを介して前記入力端子の他端と接続され、
    前記第2のコイル群の他端は、前記第1のコイル群の他端に接続されているとともに、直列に接続された第2のスイッチ素子と第2のコンデンサを介して当該2のコイル群の一端に接続され、
    前記第1のトランス部の2次側のコイルと前記第2のトランス部の2次側のコイルは同期整流回路に接続され、
    前記第1のスイッチ素子のオフと前記第2のスイッチ素子のオンの状態と、前記第1のスイッチ素子のオンと前記第2のスイッチ素子のオフの状態を交互に繰り返すことで、前記同期整流回路の出力端子から直流電圧が出力される、スイッチング電源装置。
  2. 前記同期整流回路は、一つの出力端子が前記第1のトランス部の2次側のコイルの一端と前記第2のトランス部の2次側のコイルの一端とが共通に接続され、他の出力端子を前記第1のトランス部の2次側のコイルの他端と前記第2のトランス部の2次側のコイルの他端とのいずれかに導通させるスイッチ素子から構成される、請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記同期整流回路の出力端子の出力電圧を検出して前記第一のスイッチ素子と前記第二のスイッチ素子を交互にオン、オフ制御する制御回路とを有する、請求項1に記載のスイッチング電源装置。
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