JP4688768B2 - 画像調整方法及びプロジェクタ - Google Patents

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本発明は、スクリーン等の外部の被投射面に対して矩形の画像を投影するプロジェクタに関し、より詳細には、被投射面に投影された画像の形状を調整する画像調整方法及びプロジェクタに関する。
プレゼンテーション又は映像の映写の分野では、画像データを外部から受け付け、画像データに基づいた画像を外部のスクリーン又は壁等の被投射面に対して拡大投影するプロジェクタが用いられている。このようなプロジェクタは、液晶パネル又はDMD(Digital Micromirror Device)等でなる平面状の画像形成パネルで画像を形成し、画像を形成した画像形成パネルで反射した光又は画像形成パネルを透過した光を外部の被投射面に対して投射することにより、画像を投影する構成となっている。以下、被投射面に投影された画像を投影画像、画像形成パネルで形成する画像をパネル画像と言う。
プロジェクタが投影すべき投影画像の形状は通常は矩形であり、被投射面に対して垂直に光を投射できるようにプロジェクタが配置されている場合は、プロジェクタは、パネル画像を矩形に形成して光を投射することで、矩形の投影画像を被投射面に投影することができる。しかし、被投射面に対して垂直に光を投射できるようにプロジェクタを配置できない場合も多く、この場合は、プロジェクタは被投射面の上下又は左右の斜め方向から光を投射することになる。パネル画像を矩形に形成した上でプロジェクタが被投射面の斜め方向から光を投射した場合は、画像の両端で光が被投射面に到達するまでの距離が異なって画像の倍率が異なるので、投影画像は矩形から歪むこととなる。この投影画像の歪みをキーストン歪みと言う。プロジェクタには、位置の変更又は光学系の調整を行うことなく、パネル画像中の投影画像に対応する部分の形状を予め矩形から変形した上で光を投射することによって、投影画像が矩形になるようにキーストン歪みを補正するキーストン補正の機能を備えたものがある。
図11は、投影画像と画像形成パネルが形成するパネル画像との対応例を示す模式図である。図11(a)は、画像形成パネルに矩形のパネル画像を形成した例を示し、斜線の領域は、パネル画像中の投影画像に対応する部分である画像領域を示す。図11(b)は、プロジェクタが斜め方向からスクリーン(被投射面)へ光を投射した場合の投影画像の例を示す。投影画像にはキーストン歪みが発生している。図11(c)は、画像形成パネル上で変形したパネル画像を示す。パネル画像中の画像領域の形状を矩形から変形した上でプロジェクタが光を投射する。図11(d)は、キーストン歪みが補正された投影画像の例を示す。予め矩形から変形された画像領域が投影されることで、キーストン歪みが補正され、矩形になった投影画像が投影される。
プロジェクタが行うキーストン補正の処理方法としては従来様々な方法が提案されている。例えば、投影画像の形状又はプロジェクタと被投射面との間の距離等を検出し、検出結果に基づいてパネル画像を調整することにより、投影画像の形状を自動で補正する技術が開発されている。また、投影画像が被投射面上で投影される範囲となる投影範囲を示す外枠又は4隅の点をプロジェクタが被投射面に投影し、投影範囲の形状が所定の形状になるように外枠又は4隅の点の位置を使用者の操作により指定して、パネル画像中の投影範囲に対応する部分の形状を調整することによって、キーストン歪みを補正する技術も用いられている。
更に、キーストン補正用のパラメータを入力され、入力されたパラメータに従って投影画像の形状を補正する技術も用いられている。図12は、パラメータの例を示す模式図である。図12(a)はスクリーン及びプロジェクタをスクリーンの面に沿った縦方向から見た図であり、図12(b)はスクリーン及びプロジェクタをスクリーンの面に沿った横方向から見た図である。プロジェクタがスクリーンに対して投射する光がスクリーンの法線に対して横方向及び縦方向に傾いた角度に対応したパラメータ値を夫々にH値及びV値とする。図12中には、スクリーンの法線を一点鎖線で示し、プロジェクタが投射する光の方向を破線で示しており、図12(a)にはH値を示し、図12(b)にはV値を示す。プロジェクタとスクリーンとの位置関係によってH値及びV値が定まると、キーストン歪みの状態が定まり、逆に、どのような補正を行えばキーストン歪みが補正できるかが定まる。従って、使用者がプロジェクタに対してH値及びV値を入力し、プロジェクタが入力されたH値及びV値に対応したキーストン補正の処理を行い、キーストン補正された投影画像の形状を確認しながら使用者がH値及びV値を修正することで、適切なH値及びV値を定めて投影画像が矩形になるようにキーストン補正を行うことができる。
キーストン補正の処理内容は、従来種々の方法が提案されている。特許文献1には、正確な変換式に対する誤差の少ない簡便な変換式を用いる技術が開示されている。特許文献2には、キーストン補正を行う際に利用したデータを記憶しておき、画像の投影時には記憶しているデータを再利用して投影画像の形状を調整する技術が開示されている。これらの技術はいずれも、キーストン補正時の処理量の低減を目的としている。
特開2003−29714号公報 特開2002−278507号公報
ところで、プロジェクタが表示すべき画像のアスペクト比は、一般的には横:縦の比が4:3のものが多く用いられている。また映画の分野では、アスペクト比が16:9のものなど、より横長になった画像が多く用いられている。従来のプロジェクタには、4:3又は16:9等の複数種類のアスペクト比で画像を投影でき、更に画像を拡大するズーム機能又は画像を伸張するスクイーズ機能等、画像のサイズ又は形状を変更する機能を備えているものがある。
しかしながら、キーストン補正により画像の形状を調整するための設定を行った状態で投影画像のサイズ又は形状を変更しようとする場合は、サイズ又は形状を変更した上でキーストン補正のために変形したパネル画像を画像形成パネルで形成できないことがある。この場合は、サイズ又は形状を変更した投影画像を矩形になるように投影することができない。従って、従来のプロジェクタでは、キーストン補正の設定を行った後で投影画像のサイズ又は形状を変更しようとする場合は、再度キーストン補正の設定又はプロジェクタの位置の調整を必要とする可能性があるという問題がある。また使用者にとっては、プロジェクタに投影させる投影画像のサイズ又は形状の変更に制限があるという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、投影画像のサイズ又は形状を後で変更した場合であっても正常にキーストン補正を行うことができるようにキーストン補正の設定を行うことにより、キーストン補正された投影画像のサイズ又は形状を所定のパターンの中から制限なしに変更することができる画像調整方法及びプロジェクタを提供することにある。
また本発明の他の目的とするところは、キーストン補正の設定を小さい演算処理量で実行することができる画像調整方法及びプロジェクタを提供することにある。
本発明に係る画像調整方法は、平面状の画像形成パネルと、画像を形成した画像形成パネルからの光を外部の被投射面へ投射することにより、前記被投射面に投影画像を投影する手段と、前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を変更することによって、投影画像のサイズ及び/又は形状を予め定められた複数のパターンで変更する変更手段と、前記画像形成パネルに形成させる画像を変形することによって、投影画像の歪みを補正する補正手段と、該補正手段が投影画像の歪みを補正する処理の処理条件を設定するための設定情報を受け付ける受付手段とを備えるプロジェクタで、投影画像を調整する方法において、前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で実行する前記補正手段の処理によって、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを判定する判定ステップと、サイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であると前記判定ステップで判定した場合に、前記補正手段での処理条件を前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件に設定するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る画像調整方法は、前記判定ステップでは、前記変更手段に、前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を複数のパターンで変更させるステップと、前記補正手段に、前記変更手段がサイズ及び/又は形状を変更した画像の夫々に対して、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で画像の変形を試行させるステップと、前記変更手段が画像のサイズ及び/又は形状を変更したいずれのパターンに対しても、前記補正手段による試行で画像の変形が可能であった場合に、サイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であると判定するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係る画像調整方法は、前記プロジェクタは、記憶手段を更に備えており、前記受付手段が受付可能な設定情報の夫々と、該設定情報に応じた処理条件で実行する前記補正手段の処理によって、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを示す情報とを互いに関連付けて前記記憶手段で記憶しておき、前記判定ステップでは、前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、受け付けた設定情報と関連付けて前記記憶手段に記憶している情報を読み出し、読み出した情報に従って、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを判定するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る画像調整方法は、前記プロジェクタは、記憶手段を更に備えており、前記設定情報は、一又は複数種類の変数に対応する数値であり、一又は複数種類の変数を示す座標軸で構成される座標空間で、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても前記補正手段による処理によって投影画像の歪みを補正することが可能となる設定情報の数値に対応する座標が集合する補正可能領域と、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれかのパターンで変更した投影画像の歪みを前記補正手段による処理によって補正することができない設定情報の数値に対応する座標が集合する補正不可領域との境界を表す境界情報を前記記憶手段で記憶しておき、前記判定ステップでは、前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記座標空間で前記補正可能領域に含まれるか否かを、前記記憶手段に記憶している前記境界情報に基づいて判別するステップと、前記受付手段が受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記補正可能領域に含まれる場合に、サイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であると判定するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタは、平面状の画像形成パネルと、画像を形成した画像形成パネルからの光を外部の被投射面へ投射することにより、前記被投射面に投影画像を投影する手段と、前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を変更することによって、投影画像のサイズ及び/又は形状を予め定められた複数のパターンで変更する変更手段と、前記画像形成パネルに形成させる画像を変形することによって、投影画像の歪みを補正する補正手段と、該補正手段が投影画像の歪みを補正する処理の処理条件を設定するための設定情報を受け付ける受付手段とを備えるプロジェクタにおいて、前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で実行する前記補正手段の処理によって、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを判定する判定手段と、サイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であると前記判定手段が判定した場合に、前記補正手段での処理条件を前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件に設定する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタは、前記判定手段は、前記変更手段に、前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を複数のパターンで変更させる手段と、前記補正手段に、前記変更手段がサイズ及び/又は形状を変更した画像の夫々に対して、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で画像の変形を試行させる手段と、前記変更手段が画像のサイズ及び/又は形状を変更した全てのパターンに対して、前記補正手段による試行で画像の変形が可能であった場合に、サイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であると判定する手段とを有することを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタは、前記設定情報は、一又は複数種類の変数に対応する数値であり、一又は複数種類の変数を示す座標軸で構成される座標空間で、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを前記補正手段による処理によって補正することが可能となる設定情報の数値に対応する座標が集合する補正可能領域と、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれかのパターンで変更した投影画像の歪みを前記補正手段による処理によって補正することができない設定情報の数値に対応する座標が集合する補正不可領域との境界を表す境界情報を記憶する手段を更に備え、前記判定手段は、前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記座標空間で前記補正可能領域に含まれるか否かを前記境界情報に基づいて判別する手段と、前記受付手段が受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記補正可能領域に含まれる場合に、サイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であると判定する手段とを有することを特徴とする。
本発明においては、投影画像のサイズ及び/又は形状を予め定められた複数のパターンで変更できるプロジェクタは、投影画像の歪みを補正するキーストン補正の処理条件を設定するための設定情報を受け付け、いずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能であるか否かを判定する。プロジェクタは、使用者から受け付けた設定情報に応じたキーストン補正の処理条件により、いずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能である場合に、キーストン補正の処理条件を設定する。
また本発明においては、プロジェクタは、使用者から受け付けた設定情報に応じてキーストン補正の処理条件を一旦定め、定めた処理条件で投影画像のサイズ及び/又は形状を変更する各パターンについて投影画像の元となる画像の変形を試行する。プロジェクタは、サイズ及び/又は形状を変更したいずれのパターンについても変形の試行で画像の変形が可能であった場合に、いずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能であると判定する。
また本発明においては、プロジェクタは、具体的な設定情報と当該設定情報によっていずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能であるか否かを示す情報とを互いに関連付けて記憶しておく。プロジェクタは、使用者から受け付けた設定情報と関連付けられた情報に従った判定を行う。これにより、画像の変形の試行を行わずとも判定を行うことができる。
更に本発明においては、プロジェクタは、設定情報である一又は複数種類の変数を表す座標軸でなる座標空間で、投影画像のキーストン補正が可能となる設定情報の数値に対応する座標が集合する補正可能領域と、いずれかのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像のキーストン補正ができなくなる設定情報の数値に対応する座標が集合する補正不可領域との境界を表す近似式等の境界情報を予め記憶しておく。プロジェクタは、設定情報の具体的な数値を受け付けた場合に、受け付けた設定情報に対応する座標が座標空間内で補正可能領域に含まれるか否かを判定し、座標が補正可能領域内に含まれる場合に、受け付けた設定情報でキーストン補正が可能であると判定する。
本発明にあっては、プロジェクタは、いずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能である場合にキーストン補正の処理条件を設定するので、一度キーストン補正の設定を行った後は、投影画像のサイズ及び/又は形状をどのようなパターンで変更した場合であっても、キーストン補正により矩形になった投影画像を投影することが可能となる。即ち、使用者は、予め定められているパターンの中から好みに合わせてサイズ又は形状を変更した投影画像を制限なしにプロジェクタに投影させることが可能となる。
また本発明にあっては、プロジェクタは、受け付けた設定情報に応じた処理条件で投影画像の元となる画像の変形を試行した上で、いずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能であるか否かを判定するので、確実に判定を行うことが可能となる。
また本発明にあっては、プロジェクタは、受け付けた設定情報と関連付けられている情報を読み出し、読み出した情報に従った判定を行うことにより、画像の変形の試行を行わずとも、受け付けた設定情報に応じた処理条件でキーストン補正が可能であるか否かの判定を小さい演算処理量で実行することが可能となる。
更に本発明にあっては、プロジェクタは、設定情報を受け付けた場合に、いずれのパターンでサイズ及び/又は形状を変更した投影画像であってもキーストン補正が可能であるか否かの判定を小さい演算処理量で実行することが可能となる。特に、投影画像のサイズ及び/又は形状を変更するパターンが多い場合であっても、プロジェクタは、短時間で判定の処理を実行することができる。更に、プロジェクタが判定を行うために予め記憶しておく必要がある情報は境界を表す境界情報であるので、膨大なメモリを必要とせず、プロジェクタのコストの上昇を抑制することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明のプロジェクタの内部の機能構成を示すブロック図である。プロジェクタ1は、演算を行うプロセッサ、及び演算に伴う情報を記憶するRAM等からなる制御処理部11を備えている。制御処理部11には、プロジェクタ1を制御するために必要な各種の情報及び制御プログラムを記憶するROM12が接続されており、制御処理部11は、ROM12が記憶する情報及び制御プログラムに従ってプロジェクタ1全体の動作を制御する処理を行う。制御処理部11には、使用者が操作するリモートコントローラ(リモコン)10から赤外線又は電波を用いて発信される信号を受信するリモコン受信部14及び各種のスイッチからなって使用者の操作により各種の処理指示を受け付ける操作部15が接続されている。制御処理部11は、リモコン受信部14又は操作部15で各種の処理指示を受け付け、受け付けた処理指示に従った処理を実行する構成となっている。
またプロジェクタ1は、液晶パネル又はDMD等でなる平面状の画像形成パネル21を備えており、画像形成パネル21は、液晶又は微小ミラー等を用いてなる複数の画素を有し、画素数で規定される所定の解像度でパネル画像を形成する構成となっている。プロジェクタ1は、図示しない光源及び光学系を用いて画像形成パネル21に対して光を照射する構成となっており、更に、パネル画像を形成した画像形成パネル21に照射されて画像形成パネル21で反射された光を外部へ投射する投射レンズ3を備えている。図1中の白矢印は光を示す。投射レンズ3からの光は、プロジェクタ1外のスクリーン(被投射面)Sに対して投射され、スクリーンS表面に投影画像が投影される。なお、プロジェクタ1は、パネル画像を形成した画像形成パネル21を透過した光を投射レンズ3で投射することにより投影画像を投影する構成であってもよい。
またプロジェクタ1は、テレビジョンチューナ又はPC等の外部の装置から画像データを入力される入力部16を備えている。入力部16には、入力部16に入力された画像データに基づいた画像をスケーリングするスケーリング処理部24が接続されている。スケーリング処理部24は、入力部16に入力された画像データに基づいた画像に含まれる画素を画像形成パネル21が有する画素で表現できるように、画像形成パネル21の画素数に合わせて画素の補完等により画像に含まれる画素数を増減するスケーリングを行う構成となっている。またスケーリング処理部24は、画像を拡大するズーム、画像を伸張するスクイーズ、画像の縮小、又は画像のアスペクト比の変換等、画像のサイズ又は形状を変更する処理を行う。
またスケーリング処理部24には、スケーリング処理部24がスケーリングした画像に対するキーストン補正の処理を行うキーストン処理部(補正手段)23が接続されている。キーストン処理部23には、キーストン処理部23でキーストン補正を行った画像を含むパネル画像を生成するパネル画像生成部22が接続されている。パネル画像生成部22は画像形成パネル21に接続されており、画像形成パネル21はパネル画像生成部22が生成したパネル画像を形成する構成となっている。スケーリング処理部24、キーストン処理部23及びパネル画像生成部22は、画像処理用のメモリとプロセッサとを備えた演算回路で構成されている。なお、スケーリング処理部24、キーストン処理部23及びパネル画像生成部22は、これらが行うべき処理を実行可能な一つの演算回路で構成された形態であってもよい。
また画像形成パネル21には、投影画像の範囲を示すテスト画像を生成するテスト画像生成部13が接続されている。プロジェクタ1は、テスト画像生成部13が生成したテスト画像を画像形成パネル21が形成することにより、投影画像の範囲を示す画像をスクリーンSに投影する構成となっている。入力部16は、制御処理部11に接続されており、入力された画像データに係る情報を制御処理部11へ入力する構成となっている。またテスト画像生成部13、入力部16、スケーリング処理部24、キーストン処理部23、パネル画像生成部22及び画像形成パネル21は、制御処理部11に接続されており、制御処理部11による制御に従って動作する。
以上の構成により、プロジェクタ1は、外部から入力された画像データに基づいた投影画像を、キーストン補正を行った上でスクリーンSに投影することができる。またプロジェクタ1は、スケーリング処理部24でスケーリングした画像に基づいたパネル画像を画像形成パネル21で形成することにより、画像形成パネル21の画素数に合わせてスケーリングした投影画像、ズームを行った投影画像、スクイーズを行った投影画像、縮小した投影画像、又はアスペクト比を変換した投影画像等、複数のパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像を投影することができる。またプロジェクタ1は、スケーリング処理部24でのスケーリングを行わずに、外部から入力された画像データに基づいた画像と画素数が同一であるドットバイドットの投影画像を投影することも可能となっている。このように、スケーリング処理部24は本発明における変更手段として機能する。
次に、以上の構成でなる本発明のプロジェクタ1が実行する本発明の画像調整方法を説明する。投影画像のサイズ又は形状は、入力部16に入力される画像データ、画像形成パネル21の構成、又は設定で定められている。プロジェクタ1が設置されて最初に投影画像を投影する際には、画像形成パネル21は矩形のパネル画像を形成する。一般的にはプロジェクタ1はスクリーンSの正面には配置されていないので、矩形のパネル画像を形成してプロジェクタ1がスクリーンSに投影した投影画像は、矩形から歪んだ形で投影される。従って、まずキーストン補正により投影画像のキーストン歪みを補正することが必要となる。
プロジェクタ1は、使用者が操作部15を操作するか、又は使用者が操作したリモコン10からの信号をリモコン受信部14で受信することにより、投影画像に対するキーストン補正の処理条件を設定するための設定情報を受け付ける。このようにして、操作部15及びリモコン受信部14は、本発明における受付手段として機能する。プロジェクタ1が受け付け可能な設定情報としては、投影画像がスクリーンS上で投影される範囲となる投影範囲と、プロジェクタ1がスクリーンSに対して投射する光がスクリーンSの法線に対して横方向及び縦方向に傾いた角度に対応したパラメータ値であるH値及びV値との2種類がある。プロジェクタ1は、投影範囲とH値及びV値とのいずれかを設定情報として受け付け、受け付けた設定情報に従ってキーストン補正の処理を行う。
まず、プロジェクタ1が投影画像の投影範囲を受け付けて実行するキーストン補正の処理を説明する。図2及び図3は、本発明のプロジェクタ1が投影範囲を用いて行うキーストン補正の設定の処理の手順を示すフローチャートである。プロジェクタ1は、入力部16に外部から入力された画像データ又はROM12で予め記憶している画像データに基づいて矩形のパネル画像を画像形成パネル21で形成することにより、キーストン歪みが発生した投影画像を投影している。この状態で、制御処理部11は、使用者が操作部15に所定の操作を行うか、又は使用者がリモコン10に所定の操作を行ってリモコン10が送信した所定の信号をリモコン受信部14が受信することによる、スクリーンS上で投影画像が占める範囲である投影範囲の設定の指示の受け付けを待ち受けている(S101)。投影範囲の設定の指示の受け付けがない場合は(S101:NO)、制御処理部11は、指示の受付の待ち受けを続行する。投影範囲の設定の指示を受け付けた場合は(S101:YES)、制御処理部11は、矩形に形成したテスト画像をテスト画像生成部13に生成させ、生成したテスト画像を画像形成パネル21に形成させて、画像形成パネル21で反射した光を投射レンズ3から投射することにより、投影範囲を表す画像をスクリーンSに投影する(S102)。テスト画像は、投影範囲の四隅に対応する四個の輝点を含んだ画像であり、プロジェクタ1は、投影範囲の四隅に対応する四個の輝点からなる投影画像をスクリーンSに投影する。なおプロジェクタ1は、投影範囲の外枠に対応する輝線からなる画像、又は投影範囲全体に対応する所定内容の画像を投影する処理を行ってもよい。
図4は、スクリーンS上の投影範囲と画像形成パネル21が形成するテスト画像との対応例を示す模式図である。図4(a)は、画像形成パネル21に矩形のテスト画像を形成した場合にプロジェクタ1がスクリーンSに投影する投影画像の例を示し、図4(b)は矩形のテスト画像を形成した画像形成パネル21を示す。図中の白丸は、投影範囲の四隅に対応する輝点を示し、図4(a)中に示した破線で囲まれた範囲が投影範囲となる。図4(a)に示す如く、テスト画像が矩形の場合は一般には投影画像は矩形から歪むことになる。図4(a)に示す如き画像を視認した使用者は、操作部15又はリモコン10を操作することによって、投影範囲の四隅に対応する各輝点を移動させて投影範囲を変形する指示を入力する。
ステップS102が終了した後では、制御処理部11は、投影範囲を変形する指示の受け付けを待ち受けている(S103)。投影範囲を変形する指示を受け付けた場合は(S103:YES)、制御処理部11は、テスト画像生成部13に生成させるテスト画像に含まれる各輝点の位置を移動させることによってテスト画像を変形し、スクリーンSに投影された輝点の位置を移動させて投影範囲を変形させる(S104)。ステップS103で投影範囲を変形する指示の受付がない場合(S103:NO)、又はステップS104が終了した後は、操作部15又はリモコン10を使用者が操作することによる、投影範囲を確定する指示の受付を待ち受ける(S105)。投影範囲を確定する指示の受付がない場合は(S105:NO)、制御処理部11は、処理をステップS103へ戻す。投影範囲を確定する指示を受け付けた場合は(S105:YES)、変形したテスト画像に対応する投影範囲を確定する(S106)。
図4(c)は、スクリーンS上で確定した投影範囲を示す。使用者は、投影された画像を視認しながら、図に示す如く投影範囲が矩形になるようにプロジェクタ1を操作する。図4(c)中に示す四個の輝点を四隅とする破線で囲まれた範囲が矩形となっており、この範囲が投影範囲となる。図4(d)は、スクリーンS上で確定した投影範囲に対応するテスト画像を形成した画像形成パネル21を示す。投影範囲の四隅に対応する各輝点がスクリーンS上で移動して投影範囲が矩形になったことに伴って、画像形成パネル21上での各輝点も移動してテスト画像は矩形から変形する。図4(d)中に示す四個の輝点を結ぶ破線で囲まれる範囲は、投影範囲に対応する画像形成パネル21上の範囲であり、この範囲に形成された画像が投影画像として投影されることとなる。
制御処理部11は、次に、投影範囲に対応する範囲の画像形成パネル21上での位置を取得する(S107)。例えば、制御処理部11は、A及びBを自然数として画像形成パネル21がA×Bの画素を有している場合は、画像形成パネル21の左上隅の画素の座標を(0,0)として、0≦x≦A,0≦y≦Bである(x,y)で画像形成パネル21上の各画素の座標を定め、投影範囲の四隅に対応する画像形成パネル21上の輝点が位置する画素の座標を定めることにより、投影範囲に対応する範囲の画像形成パネル21上での位置を取得する。
制御処理部11は、次に、画像形成パネル21で形成すべき画像の形状を投影範囲に対応する範囲の形状へ変形するための所定の変形式に必要な変形パラメータを計算する(S108)。この変形は、画像形成パネル21上での位置を規定する座標系で、変形前のテスト画像に含まれる四個の輝点を四隅とする範囲内の各点を、変形後のテスト画像に含まれる四個の輝点を四隅とする範囲内の各点へ変換する座標変換であり、従来、所定のパラメータを用いて座標変換を行う各種の変換式が知られている。ROM12が記憶する制御プログラムは、従来用いられている一の変換式を含んでおり、制御処理部11は、この変換式を変形式として利用し、投影範囲に対応する範囲の画像形成パネル21上での位置に基づいて、変形式に含まれる変形パラメータを計算する。
制御処理部11は、次に、プロジェクタ1が投影している投影画像の基となっている画像データを取得し、取得した画像データに基づいた画像をスケーリング処理部24にスケーリングさせ、次に、ステップS108で計算した変形パラメータを用いて、キーストン処理部23に画像の変形を試行させる(S109)。このとき、キーストン処理部23は、キーストン補正のための変形式及びステップS108で計算した変形パラメータを用いて、スケーリング処理部24がスケーリングした画像を変形させる処理を行う。変形後の画像を含むパネル画像を画像形成パネル21が形成した場合は、キーストン補正された投影画像が投影されることとなる。しかしながら、キーストン処理部23が有する計算資源が限られているので、画像を常に変形できるとは限らない。例えば、変形前の画像に含まれる水平のラインが変形後に極端に傾く場合は、変形後の傾いたラインの画素値を計算するためには、ライン周りに2次元状に分布する画素のデータを記憶する膨大な量のメモリを確保する必要がある。従って、キーストン処理部23が有する計算資源が限られているプロジェクタ1では、キーストン補正に必要な変形パラメータの値によっては、キーストン処理部23で画像を変形できない場合がある。キーストン処理部23は、スケーリング処理部24から入力された画像を変形パラメータを用いて変形することができない場合は、制御処理部11へ画像の変形ができないことを示すエラーを返す。キーストン処理部23は、画像を変形することができた場合は、制御処理部11へ画像の変形が可能であることを示す信号を返す。
制御処理部11は、次に、ステップS109での変形の試行の結果、キーストン処理部23で画像の変形が可能であったか否かを判定する(S110)。キーストン処理部23で画像の変形ができなかった場合は(S110:NO)、制御処理部11は、キーストン補正ができないことを報知するためのエラーを出力する(S111)。このとき、例えば、プロジェクタ1は、キーストン補正ができないことを使用者に通知し、キーストン補正の再設定を促すエラーメッセージを表す投影画像を投影する。またプロジェクタ1は、ビープ音を用いる方法等のその他の方法でエラーを出力する構成であってもよい。
制御処理部11は、ステップS111を終了した後は、処理をステップS102へ戻し、投影範囲の指定を受け付けてキーストン補正のための変形パラメータを計算する処理を再度実行する。使用者は、投影範囲の指定を再度行って、キーストン補正の設定を繰り返す。このとき、場合によっては、使用者は、プロジェクタ1の設置位置又は傾きを変更する必要がある。
ステップS110でキーストン処理部23で画像の変形が可能であった場合は(S110:YES)、制御処理部11は、画像のサイズ又は形状を変更した全てのパターンで変形の試行を行ったか否かを判定する(S112)。変形の試行をまだしていないサイズ又は形状の変更のパターンがある場合は(S112:NO)、制御処理部11は、取得した画像データに基づいた画像のサイズ又は形状をスケーリング処理部24に変更させ(S113)、処理をステップS109へ戻す。変形パラメータを用いた変形が可能であった画像であっても、ズーム又はスクイーズ等、画像のサイズ又は形状を変更した場合は、キーストン処理部23で画像を変形できなくなる可能性がある。従って、制御処理部11は、ステップS109〜S113で、予め定められたいずれのパターンでサイズ又は形状を変更した画像であってもキーストン処理部23で変形が可能であるか否かを判定する。
ステップS112で画像のサイズ又は形状を変更した全てのパターンで変形の試行を行っている場合は(S112:YES)、制御処理部11は、サイズ又は形状を全てのパターンで変更した投影画像でキーストン補正が可能であると判定して、キーストン補正のために必要な変形パラメータを現在の値で確定する(S114)。制御処理部11は、確定した変形パラメータを記憶し、キーストン補正の設定の処理を終了する。以上の処理が終了した後は、プロジェクタ1は、どのようにサイズ又は形状を変更した場合でも、適切にキーストン補正された投影画像を投影することが可能となる。
次に、設定情報としてH値及びV値とを用いてキーストン補正の設定を行う処理を説明する。前述の如く、H値及びV値が定まると、キーストン歪みの状態が定まり、逆に、投影画像を矩形にするように実行すべきキーストン補正の処理条件が定まる。従って、受け付けたH値及びV値に対応して、キーストン補正のための変形パラメータを定めることができる。しかしながら、投影画像の投影範囲を利用する場合と同様に、H値及びV値の組み合わせによっては、キーストン処理部23で画像の変形ができず、キーストン補正を実行できない場合がある。ROM12は、H値及びV値の組み合わせに対して、キーストン補正が実行できるか否かを判定するための判定情報を記憶している。
ROM12が記憶している判定情報は、予めコンピュータを用いて作成されたものである。図5は、判定情報を作成する手順を示すフローチャートである。コンピュータは、プロジェクタ1が投影可能な投影画像のサイズ又は形状のパターンの内、一のパターンを選択する(S201)。コンピュータは、次に、H値及びV値の夫々を示す直交座標軸で構成される座標空間を生成し(S202)、具体的なH値及びV値の値を決定する(S203)。コンピュータは、次に、決定したH値及びV値の値からキーストン補正のためのパラメータを計算し、計算した変形パラメータを用いてキーストン処理部23で画像の変形が可能であるか否かを判定する(S204)。このとき、コンピュータは、キーストン処理部23と同等の計算資源を利用して画像の変形を試行することによって、判定を行う。
ステップS204で画像の変形が可能であると判定した場合は(S204:YES)、コンピュータは、H値及びV値の値で定められる座標空間内の一点の座標に、変形可能を示す情報を関連付ける(S205)。ステップS204で画像の変形ができないと判定した場合は(S204:NO)、コンピュータは、H値及びV値の値で定められる座標空間内の一点の座標に、変形不可を示す情報を関連付ける(S206)。ステップS205又はステップS206が終了した場合は、コンピュータは、プロジェクタ1で設定可能な全てのH値及びV値の組み合わせについて画像の変形の可否の判定を行ったか否かを判定する(S207)。まだ画像の変形の可否の判定を行っていないH値及びV値の組み合わせがある場合は(S207:NO)、コンピュータは、処理をステップS203へ戻し、画像の変形の可否の判定を行っていない値に、H値及びV値の値を決定する。
ステップS207で全てのH値及びV値の組み合わせについて画像の変形の可否の判定を行っている場合は(S207:YES)、コンピュータは、画像のサイズ又は形状を変更する全てのパターンについて画像の変形の可否の判定を行ったか否かを判定する(S208)。まだ画像の変形の可否の判定を行っていない画像のサイズ又は形状のパターンがある場合は(S208:NO)、コンピュータは、処理をステップS201へ戻し、まだ画像の変形の可否の判定を行っていない画像のサイズ又は形状のパターンを選択する。
ステップS208で全てのパターンについて画像の変形の可否の判定を行っている場合は(S208:YES)、コンピュータは、各パターンについて作成した座標空間を互いに重ね合わせる(S209)。図6は、画像のサイズ又は形状の各パターンについて作成した座標空間の例を示す模式的特性図である。図6(a)は一のパターンについて作成した座標空間の例を示し、図6(b)は他のパターンについて作成した座標空間の例を示す。図中の横軸はH値を示し、縦軸はV値を示しており、座標空間は2次元の座標系となっている。座標空間内の座標は、夫々にH値及びV値の夫々の組み合わせに対応しており、H値及びV値の夫々の組み合わせに対して、変形可能を示す○又は変形不可を示す×が関連付けられている。図6に示す如く、画像のサイズ又は形状が変更されると、座標空間内で変形可能の座標と変形不可の座標との分布が変化する。
コンピュータは、次に、互いに重ね合わせた全ての空間座標内で変形可能を示す情報が関連付けられている座標が集合した補正可能領域を検出し(S210)、いずれかの空間座標内で変形不可を示す情報が関連付けられた座標が集合した補正不可領域と補正可能領域との境界を検出する(S211)。図7は、補正可能領域、補正不可領域及び境界を含む座標空間の例を示す模式的特性図である。図7に示す座標空間は、図6(a)及び(b)に示す座標空間を重ね合わせた座標空間であり、両方の座標空間で○が関連付けられた座標の集合が補正可能領域となり、いずれかの座標空間で×が関連付けられた座標の集合が補正不可領域となっている。図7中に示す境界は、補正可能領域に含まれる座標の内で補正不可領域に隣接する座標の集合である。H値及びV値の値が小さいほど、投影画像の歪みは小さくなり、キーストン処理部23での画像の変形も容易になるので、補正可能領域は座標空間内で原点を含む領域となり、補正不可領域は座標空間内で原点から離れた領域となる。なお、補正不可領域に含まれる座標の内で補正可能領域に隣接する座標の集合を境界としてもよい。
コンピュータは、次に、検出した境界を座標空間内で表す近似式(境界情報)を計算し(S212)、処理を終了する。図7に示した座標空間の例では、近似式は4本の曲線で表される。プロジェクタ1のROM12は、このようにして計算された近似式を、判定情報として予め記憶している。このようにして、ROM12は本発明における記憶手段として機能する。なお、境界が連続している場合は、近似式は1本の曲線で表される。また境界に対称性がある場合は、ROM12は境界の一部を表す近似式を記憶していてもよい。
次に、プロジェクタ1がH値及びV値を受け付けて実行する処理を説明する。図8は、本発明のプロジェクタ1がH値及びV値を用いて行うキーストン補正の設定の処理の手順を示すフローチャートである。プロジェクタ1は、入力部16に外部から入力された画像データ又はROM12で予め記憶している画像データに基づいて矩形のパネル画像を画像形成パネル21で形成することにより、キーストン歪みが発生した投影画像を投影している。この状態で、制御処理部11は、使用者が操作部15に所定の操作を行うか、又は使用者がリモコン10に所定の操作を行ってリモコン10が送信した所定の信号をリモコン受信部14が受信することによる、H値及びV値の設定の指示の受け付けを待ち受けている(S31)。H値及びV値の設定の指示の受け付けがない場合は(S31:NO)、制御処理部11は、指示の受付の待ち受けを続行する。
ステップS31でH値及びV値の設定の指示を受け付けた場合は(S31:YES)、制御処理部11は、ROM12が記憶している近似式を読み出す(S32)。制御処理部11は、次に、H値及びV値の具体的な値の受付を待ち受ける(S33)。使用者は、操作部15又はリモコン10を操作することにより、任意のH値及びV値を入力する。H値及びV値の具体的な値の受付がない場合は(S33:NO)、制御処理部11は、H値及びV値の具体的な値の受付の待ち受けを続行する。H値及びV値の具体的な値を操作部15又はリモコン受信部14で受け付けた場合は(S33:YES)、制御処理部11は、受け付けたH値及びV値に対応する座標が、H値及びV値を示す座標軸で構成される座標空間内で、ROM12から読み出した近似式が表す境界で補正不可領域から分離される補正可能領域に含まれるか否かを近似式に基づいて判定する(S34)。ここで制御処理部11は、例えば、H値及びV値に対応する座標と原点とを結ぶ直線を求め、求めた直線と近似式で表される曲線との交点を求め、求めた交点から原点までの距離よりも前記座標から原点までの距離の方がより小である場合に、H値及びV値に対応する座標が補正可能領域に含まれていると判定する等の処理を実行する。
ステップS34でH値及びV値に対応する座標が補正可能領域に含まれていない場合は(S34:NO)、制御処理部11は、キーストン補正ができないことを報知するためのエラーを出力する(S35)。このとき、例えば、プロジェクタ1は、キーストン補正ができないことを使用者に通知し、新たなH値及びV値の入力を促すエラーメッセージを表す投影画像を投影する。制御処理部11は、次に、処理をステップS33へ戻し、H値及びV値の具体的な値を再度受け付ける。
ステップS34でH値及びV値に対応する座標が補正可能領域に含まれている場合は(S34:YES)、制御処理部11は、サイズ又は形状を全てのパターンで変更した投影画像でキーストン補正が可能であると判定して、H値及びV値に対応したキーストン補正のための変形パラメータを計算し、プロジェクタ1が投影している投影画像の基となっている画像を、計算した変形パラメータを用いてキーストン処理部23で変形し、変形した画像を含むパネル画像を画像形成パネル21で形成することによって、キーストン補正を実行する(S36)。この処理により、プロジェクタ1は、H値及びV値に基づいたキーストン補正を行った投影画像をスクリーンSに投影する。ステップS33で受け付けたH値及びV値が、プロジェクタとスクリーンとの位置関係を正確に反映した値であった場合は、キーストン補正により矩形になった投影画像が投影される。しかしながら、プロジェクタ1が受け付けるH値及びV値は、正確に測定した値ではなく、使用者が任意に入力した値であるので、不正確なH値及びV値に基づいたキーストン補正の結果、依然としてキーストン歪みが発生した投影画像が投影されることがある。
制御処理部11は、次に、キーストン補正後の投影画像を確認した使用者が操作部15又はリモコン10を操作することによる、H値及びV値を確定する指示の受付を待ち受ける(S37)。H値及びV値を確定する指示の受付がない場合は(S37:NO)、制御処理部11は、処理をステップS33へ戻し、新たにH値及びV値の具体的な値を受け付ける。プロジェクタ1は、ステップS33〜S37の処理を繰り返し、使用者は試行錯誤しながらH値及びV値を正確な値に調整する。
ステップS37でH値及びV値を確定する指示を受け付けた場合は(S37:YES)、制御処理部11は、キーストン補正のために必要な変形パラメータを現在の値で確定する(S38)。制御処理部11は、確定した変形パラメータを記憶し、キーストン補正の設定の処理を終了する。以上の処理が終了した後は、投影範囲を指定した場合と同様に、プロジェクタ1は、どのようにサイズ又は形状を変更した場合でも、適切にキーストン補正された投影画像を投影することが可能となる。なお、以上に示した処理の例では、H値及びV値を同時に受け付ける例を示したが、プロジェクタ1は、同様の処理を実行することで、H値及びV値のいずれか一方の値を固定した状態で他方の値を受け付けてキーストン補正の設定を行うことも可能である。
以上のキーストン補正の設定の処理を実行した後、プロジェクタ1は、投影画像が矩形で投影されるようにキーストン補正を実行しながら、入力部16に入力される画像データに基づいた投影画像を投影する。図9は、本発明のプロジェクタ1がキーストン補正を行って画像を投影する処理の手順を示すフローチャートであり、図10は、プロジェクタ1がキーストン補正を行って画像を投影する処理を模式的に示す模式図である。
図2、図3又は図8のフローチャートで示した処理を実行することによってキーストン補正の設定が行われている状態で、プロジェクタ1では、外部から画像データが入力部16に入力される(S41)。制御処理部11は、スケーリング処理部24に、入力された画像データに基づいた画像を画像形成パネル21に合わせてスケーリングさせる(S42)。図10(a)は、スケーリング処理部24がスケーリングした画像を示す。制御処理部11は、キーストン補正の設定の処理で確定した変形パラメータを用いて、キーストン処理部23に、スケーリングした画像を変形させ(S43)、パネル画像生成部22に、変形した画像を含むパネル画像を生成させる(S44)。制御処理部11は、次に、パネル画像生成部22が生成したパネル画像を画像形成パネル21に形成させ(S45)、画像形成パネル21で反射した光を投射レンズ3から投射することによって、キーストン補正された投影画像をスクリーンSに投影する(S46)。図10(b)は、画像形成パネル21で形成したパネル画像を示す。図中に示した画像領域は、キーストン補正により変形した画像に対応し、最終的に投影画像に対応する領域である。図10(c)は、投影画像を示す。キーストン補正により矩形になった投影画像がスクリーンS上に投影される。
制御処理部11は、キーストン補正された投影画像が投影されている状態で、投影画像を確認した使用者が操作部15又はリモコン10を操作することによる、投影画像のサイズ又は形状を変更する指示の受付を待ち受ける(S47)。投影画像のサイズ又は形状を変更する指示の受付がない場合は(S47:NO)、制御処理部11は、投影画像の投影を続行する。投影画像のサイズ又は形状を変更する指示を受け付けた場合は(S47:YES)、制御処理部11は、受け付けた指示に従って、スケーリング処理部24に、入力された画像データに基づいた画像のサイズ又は形状を変更させ(S48)、処理をステップS43へ戻し、サイズ又は形状が変更された投影画像を投影する。キーストン補正の設定の処理において、いずれのパターンで投影画像のサイズ又は形状を変更してもキーストン補正が可能なように変形パラメータを確定してあるので、サイズ又は形状を変更した投影画像がキーストン補正によって矩形になって投影される。図10(d)は、形状を変更した投影画像を示す。図10(d)に示すように投影画像を横長に伸張した場合であっても、投影画像は正常にキーストン補正されて投影される。
以上詳述した如く、本発明においては、投影画像のサイズ又は形状を複数のパターンで変更できるプロジェクタ1は、キーストン補正の設定を行う際に、全てのパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像のキーストン補正が可能であるか否かを判定する。プロジェクタ1は、使用者から受け付けた設定情報に応じたキーストン補正の処理条件に従った処理によって、全てのパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像のキーストン補正が可能である場合に、キーストン補正の設定を行う。いずれかのパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像のキーストン補正ができない場合は、プロジェクタ1は、キーストン補正の設定を行わず、使用者から他の設定情報を受け付ける。従って、一度キーストン補正の設定を行った後は、プロジェクタ1は、投影画像のサイズ又は形状をどのようなパターンで変更した場合であっても、キーストン補正により矩形になった投影画像を投影することが可能となる。即ち、使用者は、予め定められているパターンの中から好みに合わせてサイズ又は形状を調整した投影画像を制限なしにプロジェクタ1に投影させることが可能となる。
また本発明のプロジェクタ1は、スクリーンS上で投影画像が投影される投影範囲の指定を設定情報として受け付け、設定情報に基づいてキーストン補正のための変形パラメータを一旦計算し、計算した変形パラメータを用いて投影画像のサイズ又は形状を変更する各パターンについて投影画像の元となる画像の変形を試行する。プロジェクタ1は、全てのパターンに対して変形の試行で画像の変形が可能であった場合に、全てのパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像のキーストン補正が可能であると判定する。投影画像のサイズ又は形状を変更するいずれかのパターンに対して形状の試行で画像の変形ができない場合には、プロジェクタ1は、キーストン補正の設定を行わず、使用者から他の設定情報を受け付ける。スクリーンS上で投影画像が投影される投影範囲の指定に限らず、どのような種類の設定情報を受け付ける形態であっても、プロジェクタ1は、確実に判定を行うことができる。
更に本発明のプロジェクタ1は、プロジェクタ1からの光がスクリーンSに対して横方向及び縦方向に傾いた角度に対応するH値及びV値を表す座標軸でなる図7に示す如き座標空間の境界を表す近似式を予め記憶しておく。プロジェクタ1は、H値及びV値の具体的な値を設定情報として受け付け、座標空間内でH値及びV値に対応する座標が補正可能領域に含まれるか否かを判定し、座標が補正可能領域内に含まれる場合に、全てのパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像のキーストン補正が可能であると判定する。これにより、プロジェクタ1は、H値及びV値を受け付けた場合に、全てのパターンでサイズ又は形状を変更した投影画像のキーストン補正が可能であるか否かの判定を小さい演算処理量で実行することが可能となる。特に、投影画像のサイズ又は形状を変更するパターンが多い場合であっても、プロジェクタ1は、短時間で判定の処理を実行することができる。更に、プロジェクタ1が判定を行うために予め記憶しておく必要がある情報は近似式であるので、膨大なメモリを必要とせず、プロジェクタ1のコストの上昇を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、図7に示す如き座標空間の境界を表す近似式を予め記憶しておくことで、H値及びV値に対応する座標が補正可能領域に含まれるか否かの判定を可能にする形態を示したが、プロジェクタ1の形態はこれに限るものではない。例えば、プロジェクタ1は、図7に示す如き座標空間の境界を近似せずに正確に表した境界情報をROM12に記憶しておき、境界情報に基づいた判定を行う形態であってもよい。この形態であっても、受け付けたH値及びV値でキーストン補正が可能であるか否かの判定を小さい演算処理量で実行することが可能となる。
またプロジェクタ1は、図7に示す如き座標空間を表す情報を予め記憶している形態であってもよい。即ち、プロジェクタ1は、受付可能なH値及びV値の夫々に対して、投影画像のサイズ又は形状を変更するいずれのパターンについてもキーストン処理部23で画像の変形が可能であるか否かを示す情報を関連付けた判定情報をROM12で記憶する形態であってもよい。この形態の場合でも、プロジェクタ1は、受け付けたH値及びV値に関連付けられている情報を読み出し、読み出した情報に従った判定を行うことにより、受け付けたH値及びV値でキーストン補正が可能であるか否かの判定を小さい演算処理量で実行することが可能となる。
また、本実施の形態においては、キーストン補正の処理条件を設定するための設定情報としてH値及びV値を用いる形態を示したが、これに限るものではなく、プロジェクタ1は、矩形から歪んだ投影画像が垂直線及び水平線となす角度等のその他のパラメータを設定情報として用いる形態であってもよい。またプロジェクタ1が利用する設定情報は、H値及びV値のような2個の変数に限るものではなく、1個の変数又は3個以上の変数であってもよい。
本発明のプロジェクタの内部の機能構成を示すブロック図である。 本発明のプロジェクタが投影範囲を用いて行うキーストン補正の設定の処理の手順を示すフローチャートである。 本発明のプロジェクタが投影範囲を用いて行うキーストン補正の設定の処理の手順を示すフローチャートである。 スクリーン上の投影範囲と画像形成パネルが形成するテスト画像との対応例を示す模式図である。 判定情報を作成する手順を示すフローチャートである。 画像のサイズ又は形状の各パターンについて作成した座標空間の例を示す模式的特性図である。 補正可能領域、補正不可領域及び境界を含む座標空間の例を示す模式的特性図である。 本発明のプロジェクタがH値及びV値を用いて行うキーストン補正の設定の処理の手順を示すフローチャートである。 本発明のプロジェクタがキーストン補正を行って画像を投影する処理の手順を示すフローチャートである。 プロジェクタがキーストン補正を行って画像を投影する処理を模式的に示す模式図である。 投影画像と画像形成パネルが形成するパネル画像との対応例を示す模式図である。 パラメータの例を示す模式図である。
符号の説明
1 プロジェクタ
10 リモコン(リモートコントローラ)
11 制御処理部
12 ROM(記憶手段)
14 リモコン受信部(受付手段)
15 操作部(受付手段)
21 画像形成パネル
23 キーストン処理部(補正手段)
24 スケーリング処理部(変更手段)
S スクリーン(被投射面)

Claims (7)

  1. 平面状の画像形成パネルと、
    画像を形成した画像形成パネルからの光を外部の被投射面へ投射することにより、前記被投射面に投影画像を投影する手段と、
    前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を変更することによって、投影画像のサイズ及び/又は形状を予め定められた複数のパターンで変更する変更手段と、
    前記画像形成パネルに形成させる画像を変形することによって、投影画像の歪みを補正する補正手段と、
    該補正手段が投影画像の歪みを補正する処理の処理条件を設定するための設定情報を受け付ける受付手段と
    を備えるプロジェクタで、投影画像を調整する方法において、
    前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で実行する前記補正手段の処理によって、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを判定する判定ステップと、
    サイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であると前記判定ステップで判定した場合に、前記補正手段での処理条件を前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件に設定するステップと
    を含むことを特徴とする画像調整方法。
  2. 前記判定ステップでは、
    前記変更手段に、前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を複数のパターンで変更させるステップと、
    前記補正手段に、前記変更手段がサイズ及び/又は形状を変更した画像の夫々に対して、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で画像の変形を試行させるステップと、
    前記変更手段が画像のサイズ及び/又は形状を変更したいずれのパターンに対しても、前記補正手段による試行で画像の変形が可能であった場合に、サイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であると判定するステップと
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像調整方法。
  3. 前記プロジェクタは、記憶手段を更に備えており、
    前記受付手段が受付可能な設定情報の夫々と、該設定情報に応じた処理条件で実行する前記補正手段の処理によって、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを示す情報とを互いに関連付けて前記記憶手段で記憶しておき、
    前記判定ステップでは、
    前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、受け付けた設定情報と関連付けて前記記憶手段に記憶している情報を読み出し、読み出した情報に従って、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを判定するステップを含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の画像調整方法。
  4. 前記プロジェクタは、記憶手段を更に備えており、
    前記設定情報は、一又は複数種類の変数に対応する数値であり、
    一又は複数種類の変数を示す座標軸で構成される座標空間で、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても前記補正手段による処理によって投影画像の歪みを補正することが可能となる設定情報の数値に対応する座標が集合する補正可能領域と、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれかのパターンで変更した投影画像の歪みを前記補正手段による処理によって補正することができない設定情報の数値に対応する座標が集合する補正不可領域との境界を表す境界情報を前記記憶手段で記憶しておき、
    前記判定ステップでは、
    前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記座標空間で前記補正可能領域に含まれるか否かを、前記記憶手段に記憶している前記境界情報に基づいて判別するステップと、
    前記受付手段が受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記補正可能領域に含まれる場合に、サイズ及び/又は形状をいずれのパターンで変更した投影画像であっても投影画像の歪みを補正することが可能であると判定するステップと
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像調整方法。
  5. 平面状の画像形成パネルと、
    画像を形成した画像形成パネルからの光を外部の被投射面へ投射することにより、前記被投射面に投影画像を投影する手段と、
    前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を変更することによって、投影画像のサイズ及び/又は形状を予め定められた複数のパターンで変更する変更手段と、
    前記画像形成パネルに形成させる画像を変形することによって、投影画像の歪みを補正する補正手段と、
    該補正手段が投影画像の歪みを補正する処理の処理条件を設定するための設定情報を受け付ける受付手段と
    を備えるプロジェクタにおいて、
    前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で実行する前記補正手段の処理によって、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であるか否かを判定する判定手段と、
    サイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であると前記判定手段が判定した場合に、前記補正手段での処理条件を前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件に設定する手段と
    を備えることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 前記判定手段は、
    前記変更手段に、前記画像形成パネルに形成させる画像のサイズ及び/又は形状を複数のパターンで変更させる手段と、
    前記補正手段に、前記変更手段がサイズ及び/又は形状を変更した画像の夫々に対して、前記受付手段が受け付けた設定情報に応じた処理条件で画像の変形を試行させる手段と、
    前記変更手段が画像のサイズ及び/又は形状を変更した全てのパターンに対して、前記補正手段による試行で画像の変形が可能であった場合に、サイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であると判定する手段と
    を有することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
  7. 前記設定情報は、一又は複数種類の変数に対応する数値であり、
    一又は複数種類の変数を示す座標軸で構成される座標空間で、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを前記補正手段による処理によって補正することが可能となる設定情報の数値に対応する座標が集合する補正可能領域と、前記変更手段によりサイズ及び/又は形状をいずれかのパターンで変更した投影画像の歪みを前記補正手段による処理によって補正することができない設定情報の数値に対応する座標が集合する補正不可領域との境界を表す境界情報を記憶する手段を更に備え、
    前記判定手段は、
    前記受付手段が設定情報を受け付けた場合に、受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記座標空間で前記補正可能領域に含まれるか否かを前記境界情報に基づいて判別する手段と、
    前記受付手段が受け付けた設定情報の数値に対応する座標が前記補正可能領域に含まれる場合に、サイズ及び/又は形状を全てのパターンで変更した投影画像の歪みを補正することが可能であると判定する手段と
    を有することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
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