JP2020088691A - 投写制御装置およびその制御方法、ならびに投写システム - Google Patents
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Abstract
【課題】位置合わせが完了した投写装置がなくても、複数の投写装置の設置位置を適切に調整できるようにする投写制御装置およびその制御方法を提供すること。【解決手段】複数の投写装置を用いた投写を制御する投写制御装置である。投写制御装置は、複数の投写装置の1つについての目標投写領域の目安となる指標を、他の投写装置の1つ以上によって表示させる制御手段を有する。制御手段は、投写面を撮影した画像から検出した各投写装置の投写領域に基づいて、指標を表示させる投写装置を決定する。【選択図】図9
Description
本発明は、投写制御装置およびその制御方法、ならびに投写システムに関し、特には、投写位置の調整技術に関する。
複数の投写装置を用いた投写方法(マルチ投写)が知られている。マルチ投写では個々の投写装置の投写位置の調整(位置合わせ)が必要であるため、位置合わせを容易にする機能を有する投写装置も知られている。
特許文献1では、位置合わせが完了した投写装置を用いて、位置合わせができなかった投写装置の設置位置を修正するための参照画像を投写して、投写装置の設置位置の修正を容易にする技術が開示されている。
特許文献1の技術では、少なくとも1台は位置合わせが完了した投写装置が必要である。したがって、位置合わせが完了した投写装置がない場合には利用できない。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものである。したがって本願発明の目的は、位置合わせが完了した投写装置がなくても、複数の投写装置の設置位置を適切に調整できるようにする投写制御装置およびその制御方法を提供することにある。
上述の目的は、複数の投写装置を用いた投写を制御する投写制御装置であって、複数の投写装置のそれぞれについて、投写面上に光学像を投写する投写領域を、投写面を撮影した画像から検出する検出手段と、複数の投写装置の1つについての目標投写領域の目安となる指標を、他の投写装置の1つ以上によって表示させる制御手段とを有し、制御手段は、検出手段による検出結果に基づいて、他の投写装置の中から、指標を投写させる投写装置を決定する、することを特徴とする投写制御装置によって達成される。
このような構成により、本願発明によれば、位置合わせが完了した投写装置がなくても、複数の投写装置の設置位置を適切に調整できるようにする投写制御装置およびその制御方法を提供することができる。
●(第1実施形態)
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は説明する実施形態に限定されない。また、実施形態で説明される構成要素の全てが本発明に必須とは限らない。実施形態における個々の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現することができる。また、1つの機能ブロックは複数のハードウェアで実現されてもよい。また、1つのハードウェアが複数の機能ブロックを実現してもよい。また、1つ以上の機能ブロックは、1つ以上のプログラマブルプロセッサ(CPU、MPUなど)がメモリに読み込まれたコンピュータプログラムを実行することにより実現されてもよい。1つ以上の機能ブロックをハードウェアで実現する場合、ディスクリート回路や、FPGA、ASICといった集積回路によって実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は説明する実施形態に限定されない。また、実施形態で説明される構成要素の全てが本発明に必須とは限らない。実施形態における個々の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実現することができる。また、1つの機能ブロックは複数のハードウェアで実現されてもよい。また、1つのハードウェアが複数の機能ブロックを実現してもよい。また、1つ以上の機能ブロックは、1つ以上のプログラマブルプロセッサ(CPU、MPUなど)がメモリに読み込まれたコンピュータプログラムを実行することにより実現されてもよい。1つ以上の機能ブロックをハードウェアで実現する場合、ディスクリート回路や、FPGA、ASICといった集積回路によって実現することができる。
また、実施形態の説明で例示するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)は単なる一例であり、GUIを構成するコンポーネントの種類や配置、GUI画面間の遷移方法などは変更可能である。
[システム構成]
図1は、本発明の実施形態に係る投写システムの一例を表す模式図である。投写システム10は、投写画像の解像度の向上や、輝度を維持しながら投写領域の拡大などを目的としたマルチスクリーン投写システムである。マルチスクリーン投写は、隣接する投写装置の投写領域を並べて投写する方法である。ここでは、投写画像の繋ぎ目を目立たなくするため、隣接する投写領域を一部重複させるとともに、重複領域の輝度上昇を目立たなくするため、減光処理(エッジブレンディング処理)を施すものとする。
図1は、本発明の実施形態に係る投写システムの一例を表す模式図である。投写システム10は、投写画像の解像度の向上や、輝度を維持しながら投写領域の拡大などを目的としたマルチスクリーン投写システムである。マルチスクリーン投写は、隣接する投写装置の投写領域を並べて投写する方法である。ここでは、投写画像の繋ぎ目を目立たなくするため、隣接する投写領域を一部重複させるとともに、重複領域の輝度上昇を目立たなくするため、減光処理(エッジブレンディング処理)を施すものとする。
なお、図1では、4台の投写装置(プロジェクタ)100a〜100dを有し、それぞれの投写領域A〜Dを水平方向および垂直方向に2つずつ並べてマルチスクリーン投写する投写システムを示している。しかし、プロジェクタの台数および投写領域の並べ方に制限はない。マルチスクリーン投写を行う場合、なお、以下の説明において、単に「プロジェクタ100」と記載した場合、プロジェクタ100a〜100dの全て、または任意の1つを表すものとする。
投写システム10に含まれる全てのプロジェクタは投写制御装置として機能するパーソナルコンピュータ(PC)200と相互に通信可能に接続される。なお、スマートフォンやタブレットコンピュータなど、他の情報処理装置をPCの代わりに投写制御装置として用いてもよい。また、複数のプロジェクタと投写制御装置との通信は、有線通信であっても無線通信であってもよく、また、通信プロトコルにも特に制限はない。本実施形態では一例として、TCP/IPを通信プロトコルとして用いるローカルエリアネットワーク(LAN)を通じてプロジェクタ100とPC200との通信が行われるものとする。
また、PC200は、予め定められたコマンドをプロジェクタ100a〜100dに送信することにより、プロジェクタ100a〜100dの動作を制御することができる。プロジェクタ100a〜100dはPC200から受信したコマンドに応じた動作を行い、動作の結果をPC200に送信する。
投写システム10はさらに、撮像装置であるカメラ300を有する。カメラ300は例えばデジタルカメラ、ウェブカメラ、ネットワークカメラなど、PC200から動作を制御可能な任意のカメラであってよい。PC200に内蔵されたカメラであってもよい。カメラ300は、投写面を構成するスクリーン400の全体を含む固定の範囲を撮影するように設置される。カメラ300がPC200と別個である場合、カメラ300はPC200と有線または無線通信可能に接続される。図1ではカメラ300がPC200に直接接続される構成を示しているが、LANなどのネットワークを通じて接続されてもよい。PC200は、カメラ300に予め定められたコマンドを送信することにより、カメラ300の動作を制御することができる。例えば、カメラ300はPC200からの要求に応じて撮影を行い、得られた画像データをPC200に送信することができる。
本明細書において用いる用語を以下の様に定義する。
「投写領域」 1台のプロジェクタ100が投写する光学像が投写面上に占める領域
「投写画像」 投写領域に投写されている光学像
「投写用画像」 PC200が出力する映像信号または画像データ、また、それらが表す画像
「マルチ投写」 複数のプロジェクタを用いた投写
「合成投写領域」 マルチ投写時の各プロジェクタの投写領域を合成した領域
「スタック投写」 各プロジェクタの投写領域が合致、もしくは投写画像が完全に重畳するマルチ投写
「マルチスクリーン投写」 隣接する投写領域の一部が重複するように各プロジェクタの投写領域を並べたマルチ投写
「プロジェクタ(投写装置)」 光源からの光を投写用画像に基づいて変調して投写面に投写または投写面上で走査することによって投写画像を投写面上に形成する装置
「投写領域」 1台のプロジェクタ100が投写する光学像が投写面上に占める領域
「投写画像」 投写領域に投写されている光学像
「投写用画像」 PC200が出力する映像信号または画像データ、また、それらが表す画像
「マルチ投写」 複数のプロジェクタを用いた投写
「合成投写領域」 マルチ投写時の各プロジェクタの投写領域を合成した領域
「スタック投写」 各プロジェクタの投写領域が合致、もしくは投写画像が完全に重畳するマルチ投写
「マルチスクリーン投写」 隣接する投写領域の一部が重複するように各プロジェクタの投写領域を並べたマルチ投写
「プロジェクタ(投写装置)」 光源からの光を投写用画像に基づいて変調して投写面に投写または投写面上で走査することによって投写画像を投写面上に形成する装置
[プロジェクタ100の構成]
図2は投写システム10に含まれるプロジェクタ100及びPC200の機能構成例を示すブロック図である。図1のプロジェクタ100a〜100dは同じ構成であるため、ここではプロジェクタ100の構成として説明する。プロジェクタ100は、CPU101、RAM102、ROM103、投写部104、投写制御部105、VRAM106、操作部107、ネットワークIF108、画像処理部109、映像入力部110を有する。これらの機能ブロックは内部バス111によって通信可能に接続されている。
図2は投写システム10に含まれるプロジェクタ100及びPC200の機能構成例を示すブロック図である。図1のプロジェクタ100a〜100dは同じ構成であるため、ここではプロジェクタ100の構成として説明する。プロジェクタ100は、CPU101、RAM102、ROM103、投写部104、投写制御部105、VRAM106、操作部107、ネットワークIF108、画像処理部109、映像入力部110を有する。これらの機能ブロックは内部バス111によって通信可能に接続されている。
CPU101はプログラマブルプロセッサの一例であり、例えばROM103に記憶されているプログラムをRAM102に読み込んで実行することにより、プロジェクタ100の動作を実現する。
RAM102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークメモリとして用いられる。RAM102には、プログラムやプログラムの実行に用いる変数などが記憶される。また、RAM102は、他の用途(例えばデータバッファとして)に用いられてもよい。
RAM102は、CPU101がプログラムを実行する際のワークメモリとして用いられる。RAM102には、プログラムやプログラムの実行に用いる変数などが記憶される。また、RAM102は、他の用途(例えばデータバッファとして)に用いられてもよい。
ROM103は書き換え可能であってもよい。ROM103はCPU101が実行するプログラム、メニュー画面などの表示に用いるためのGUIデータ、各種の設定値などを記憶する。
投写部104は、光源、投写光学系などを有し、投写制御部105から供給される投写用画像に基づいて光学像を投写する。本実施形態では液晶パネルを光学変調素子として用い、光源からの光の反射率もしくは透過率を投写用画像に従って制御することにより、投写用画像に基づく光学像を生成し、投写光学系によって投写面に投写する。
投写制御部105は、画像処理部109から供給される投写用画像のデータを投写部104に供給する。
VRAM106は、外部(例えばPCやメディアプレーヤー)から受信した投写用画像のデータを格納するビデオメモリである。
VRAM106は、外部(例えばPCやメディアプレーヤー)から受信した投写用画像のデータを格納するビデオメモリである。
操作部107は、キーボタン、スイッチ、タッチパネルなどの入力デバイスを有し、ユーザからプロジェクタ100への指示を受け付ける。CPU101は操作部107の操作を監視しており、操作部107の操作を検出すると、検出した操作に応じた処理を実行する。なお、プロジェクタ100がリモートコントローラを有する場合、操作部107はリモートコントローラから受信した操作信号をCPU101に通知する。
ネットワークIF108はプロジェクタ100を通信ネットワークに接続するインタフェースであり、サポートする通信ネットワークの規格に準拠した構成を有する。本実施形態においてプロジェクタ100は、ネットワークIF108を通じて、PC200と共通のローカルネットワークに接続される。したがって、プロジェクタ100とPC200との通信はネットワークIF108を通じて実行される。
画像処理部109は、映像入力部110に供給され、VRAM106に格納された映像信号に対して様々な画像処理を必要に応じて適用し、投写制御部105に供給する。画像処理部109は例えば画像処理用のマイクロプロセッサであってよい。あるいは、画像処理部109に相当する機能を、CPU101がROM103に記憶されたプログラムを実行することによって実現してもよい。
画像処理部109が適用可能な画像処理には、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、メニュー画面などのOSDを重複させる処理、キーストーン補正処理、エッジブレンディング処理などが含まれるが、これらに限定されない。
画像処理部109が適用可能な画像処理には、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、メニュー画面などのOSDを重複させる処理、キーストーン補正処理、エッジブレンディング処理などが含まれるが、これらに限定されない。
映像入力部110は、外部装置(本実施形態ではPC200)が出力する映像信号を直接または間接的に受信するインタフェースであり、サポートする映像信号に応じた構成を有する。映像入力部110は例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子の1つ以上を含む。映像入力部110はまた、アナログ映像信号を受信した場合、デジタル映像信号に変換してVRAM106に格納する。
[PC200の構成]
次に、PC200の機能構成について説明する。PC200は外部ディスプレイが接続可能な汎用コンピュータであってよく、したがって汎用コンピュータに準じた機能構成を有する。PC200は、CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、表示部205、ネットワークIF206、映像出力部207、通信部208を有する。また、これの機能ブロックは内部バス209によって通信可能に接続されている。
次に、PC200の機能構成について説明する。PC200は外部ディスプレイが接続可能な汎用コンピュータであってよく、したがって汎用コンピュータに準じた機能構成を有する。PC200は、CPU201、RAM202、ROM203、操作部204、表示部205、ネットワークIF206、映像出力部207、通信部208を有する。また、これの機能ブロックは内部バス209によって通信可能に接続されている。
CPU201は、プログラマブルプロセッサの一例であり、例えばROM203に記憶されているプログラム(OSやアプリケーションプログラム)をRAM202に読み込んで実行することにより、PC200の動作を実現する。
RAM202は、CPU201がプログラムを実行する際のワークメモリとして用いられる。RAM202には、プログラムやプログラムの実行に用いる変数などが記憶される。また、RAM202は、他の用途(例えばデータバッファとして)に用いられてもよい。
RAM202は、CPU201がプログラムを実行する際のワークメモリとして用いられる。RAM202には、プログラムやプログラムの実行に用いる変数などが記憶される。また、RAM202は、他の用途(例えばデータバッファとして)に用いられてもよい。
ROM203は書き換え可能であってよい。ROM203は、CPU201が実行するプログラム、メニュー画面などの表示に用いるためのGUIデータ、各種の設定値などが記憶される。なお、PC200はROM203よりも大容量の記憶装置(HDDやSSD)を有してもよく、この場合OSやアプリケーションプログラムといった容量の大きいプログラムは記憶装置に記憶してもよい。
操作部204は、キーボード、ポインティングデバイス(マウスなど)、タッチパネル、スイッチなどの入力デバイスを有し、ユーザからPC200への指示を受け付ける。なお、キーボードはソフトウェアキーボードであってもよい。CPU201は操作部204の操作を監視しており、操作部204の操作を検出すると、検出した操作に応じた処理を実行する。
表示部205は例えば液晶パネルや有機ELパネルである。表示部205は、OSやアプリケーションプログラムが提供する画面の表示を行う。なお、表示部205は外部装置であってもよい。また、表示部205はタッチディスプレイであってもよい。
ネットワークIF206はPC200を通信ネットワークに接続するインタフェースであり、サポートする通信ネットワークの規格に準拠した構成を有する。本実施形態においてPC200は、ネットワークIF206を通じて、プロジェクタ100と共通のローカルネットワークに接続される。したがって、PC200とプロジェクタ100との通信はネットワークIF206を通じて実行される。
映像出力部207は、外部装置(本実施形態ではプロジェクタ100)に映像信号を送信するインタフェースであり、サポートする映像信号に応じた構成を有する。映像出力部207は例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子の1つ以上を含む。
なお、本実施形態では、プロジェクタ100の投写領域の調整機能を有する投写制御アプリケーションプログラムのUI画面を表示部205に表示するものとするが、映像出力部207に接続された外部機器にUI画面を表示させてもよい。
通信部208は外部機器と例えばシリアル通信を行うための通信インタフェースであり、代表的にはUSBインタフェースであるが、RS−232Cなど他の規格に準じた構成を有してもよい。本実施形態ではカメラ300が通信部208に接続されるものとするが、カメラ300とPC200との通信方法に特に制限はなく、両者がサポートしている任意の規格に準拠した通信を行うことができる。
[キーストーン補正について]
次に、キーストーン補正について図3を用いて説明する。キーストーン補正は、投写面の法線方向と投写方向(一般的には投写光学系の光軸)とのずれに応じて投写画像に生じる台形歪みを相殺するように元画像を幾何学的変換(変形)させる補正(幾何補正)である。画像の幾何学的変換は射影変換によって実現できるため、キーストーン補正は幾何補正の補正量である射影変換のパラメータの決定に等しい。例えば、CPU101は、矩形上の元画像の各頂点の移動量と移動方向に基づいて射影変換のパラメータを決定し、画像処理部109に与えることができる。
次に、キーストーン補正について図3を用いて説明する。キーストーン補正は、投写面の法線方向と投写方向(一般的には投写光学系の光軸)とのずれに応じて投写画像に生じる台形歪みを相殺するように元画像を幾何学的変換(変形)させる補正(幾何補正)である。画像の幾何学的変換は射影変換によって実現できるため、キーストーン補正は幾何補正の補正量である射影変換のパラメータの決定に等しい。例えば、CPU101は、矩形上の元画像の各頂点の移動量と移動方向に基づいて射影変換のパラメータを決定し、画像処理部109に与えることができる。
例えば、元画像の座標を(xs,ys)とすると、射影変換による変形後の画像の座標(xd,yd)は以下の式1で表わされる。
ここで、Mは3×3行列で、元画像から変形後の画像への射影変換行列である。この行列Mは、一般的に元画像の4隅座標と変形後画像の4隅座標を用いて連立方程式を解くことで求められる。また、xso、ysoは、図3に実線で示す元画像の左上の頂点の座標であり、xdo、ydoは、図3に一点鎖線で示す変形後の画像において、元画像の頂点(xso,yso)に対応する頂点の座標値である。
行列Mの逆行列M-1とオフセット(xso,yso)、(xdo,ydo)から式1は以下の式2に変形できる。CPU101は、変形パラメータとして逆行列M-1とオフセット(xso,yso)、(xdo,ydo)を画像処理部109に与える。画像処理部109は式2に従って変形後の座標値(xd、yd)に対応する元画像の座標(xs、ys)を求める。
式2で得られる元画像の座標xs,ysがいずれも整数であれば、画像処理部109は元画像座標(xs,ys)の画素値をそのままキーストーン補正後の画像の座標(xd,yd)の画素値とすることができる。一方、式2で得られる元画像の座標が整数にならない場合、画像処理部109は、元画像座標(xs,ys)に相当する画素値を、複数の周辺画素の値を用いた補間演算により求めることができる。補間演算は、例えばバイリニア、バイキュービックなど、公知の補間演算のいずれかを用いて行うことができる。なお、式2で得られる元画像の座標が、元画像の外部領域の座標である場合、画像処理部109は、キーストーン補正後の画像の座標(xd,yd)の画素値を黒(0)またはユーザが設定した背景色とする。このようにして、画像処理部109は、キーストーン補正後の画像の全座標についての画素値を求め、変換後画像を作成することができる。
ここでは、プロジェクタ100のCPU101から画像処理部109に、逆行列M-1が供給されるものとしたが、行列Mを供給し、逆行列M-1は画像処理部109が求めてもよい。
なお、キーストーン補正後の画像の頂点の座標は、例えば投写画像の個々の頂点について、頂点が所望の位置に投写されるように操作部107を通じてユーザから移動量を入力させることにより取得することができる。この際、移動量の入力を支援するため、CPU201は、投写制御アプリケーションプログラムの機能を用い、プロジェクタ100にテストパターンを投写させるようにしてもよい。
[自動位置合わせ処理]
本実施形態のPC200が投写制御アプリケーションプログラムを実行することにより実現する、自動位置合わせ処理の概要を図4のフローチャートに示す。
S401でPC200のCPU201は、PC200が通信可能なプロジェクタ100の中から、自動位置合わせ処理の対象とする複数のプロジェクタを選択し、レイアウトを設定する。
本実施形態のPC200が投写制御アプリケーションプログラムを実行することにより実現する、自動位置合わせ処理の概要を図4のフローチャートに示す。
S401でPC200のCPU201は、PC200が通信可能なプロジェクタ100の中から、自動位置合わせ処理の対象とする複数のプロジェクタを選択し、レイアウトを設定する。
図5(a)は、CPU201が投写制御アプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションと呼ぶ)を実行することにより表示部205に表示するGUI画面500の例を示す図である。ユーザはPC200の操作部204を通じてGUI画面500を操作することができる。
レイアウトリスト501は、マルチスクリーン投写時の投写領域の並べ方を、垂直方向に並べる投写領域の数(Row)と水平方向に並べる投写領域の数(Column)との組み合わせによって一覧表示している。ここでは2〜4台のプロジェクタを用いたマルチスクリーン投写を想定したレイアウトリストが示されているが、より多くのプロジェクタに対応するレイアウトリストを提示してもよい。また、例えばアプリケーションの起動時や後述する検索ボタン504の操作に応答してプロジェクタの検出処理を実行し、検出されたプロジェクタの数に応じたレイアウトリスト501を生成してもよい。
本実施形態では4台のプロジェクタ100a〜100dを用い、垂直方向、水平方向とも2つずつの投写領域を並べたマルチスクリーン投写を行うため、ユーザはレイアウトリスト501からRow:2、Column:2の組み合わせを選択する。選択はポインティングデバイスやキーボードを用いた公知の方法で行うことができる。
CPU201は、レイアウトリスト501に対する選択操作を検出すると、選択されたレイアウトを特定する。そして、CPU201は、選択されたレイアウトに対応したレイアウト図503を表示する。レイアウト図503は、投写面における投写領域の位置関係を模式的に示す図である。図5に示す例では、レイアウト図503に含まれる、個々の投写領域を表す領域にレイアウト番号(Layout1〜Layout4)が付与されている。以下、投写領域とレイアウトは同義である。
スタック数ドロップダウン502は、マルチスクリーン投写における個々のレイアウト(投写領域)にスタック投写を適用する場合に、レイアウトあたりのプロジェクタの台数を設定するためのGUIパーツである。ここではスタック投写を用いず、レイアウトあたり1台のプロジェクタを用いるため、初期値1のままである。
検索ボタン504は、ユーザがPC200に対し、制御可能なプロジェクタを検索させるためのGUIボタンである。CPU201は、検索ボタン504を押下する操作を検出すると、ネットワークIF206を介して、プロジェクタ名とIPアドレスに関する情報を要求する所定のコマンドをLAN上にブロードキャストする。なお、プロジェクタ名とIPアドレスに限らず、例えばエッジブレンディング設定値やキーストーン変形量などの装置状態や、機種名や能力などの装置情報も要求することができる。
LANに接続されている個々のプロジェクタ100のCPU101は、ネットワークIF108を介してコマンドを受信すると、要求された情報を含んだデータを、PC200に対して送信する。PC200のCPU201は、コマンドに応答して送信されたデータを受信し、データに含まれる情報を用いてリストビュー505に表示する(図5(b))。ここでは、プロジェクタ名とIPアドレスをリストビュー505に表示しているが、他の情報を追加表示してもよい。リストビュー505におけるプロジェクタ情報の表示順序は、コマンドを受信した順であってもよいし、他の条件でソートした順であってもよい。
なお、上述した様に、プロジェクタの検出処理はアプリケーションの起動時に実行し、GUI画面500の初期表示においてリストビュー505にプロジェクタ情報を表示してもよい。また、プロジェクタの検出処理は、検索ボタン504の操作が検出されたこと以外の条件で実行されてもよい。
ここでは、マルチスクリーン投写を行うプロジェクタ100a〜100dだけがLANに接続されているため、リストビュー505にはプロジェクタ100a〜100d(プロジェクタ名Projector1〜4)だけが表示されている。しかし、他のプロジェクタがLANに接続されていれば、それらの情報もリストビュー505に表示される。
リストビュー505にプロジェクタ情報が表示されている場合、個々のプロジェクタ情報に対して、割当欄506にドロップダウンボタン507が表示される。図5(b)では、リストビュー505の最上列(Projector4)に対するドロップダウンボタン507が操作された状態を示している。
ドロップダウンボタン507の操作が検出されると、CPU201は、操作されたドロップダウンボタン507に対応するプロジェクタに割り当てるレイアウトを選択するためのドロップリストを表示する。ここではプロジェクタに割り当て済みのレイアウトがないため、Layout1からLayout4の全てが選択可能である。Projector4はIPアドレスが192.168.254.254であり、図1のプロジェクタ100dに相当する。
したがって、ユーザはプルダウンリストから図1の投写領域Dに対応する「Layout4」を選択する。同様に、プロジェクタ100a〜100cについてもLayout1, Layout2, Layout3をそれぞれ設定する。このようにしてユーザは、リストビュー505に表示されているプロジェクタのうち、マルチスクリーン投写に用いるプロジェクタのそれぞれについて、ドロップダウンボタン507を用いてレイアウトを割り当てる。
CPU201は、プロジェクタから取得した情報(例えば、プロジェクタ名、IPアドレス)や、レイアウトとプロジェクタとの関係などの情報を、例えばRAM202に格納する。なお、エッジブレンド情報およびキーストーン変形量の少なくとも一方が未取得のプロジェクタにレイアウトが割り当てられている場合、CPU201はそのプロジェクタに要求コマンドを送信して不足している情報を取得し、RAM202に格納する。
プロジェクタへのレイアウトの割当が完了すると、ユーザは図5(b)のNextボタン508を押下する。CPU201は、Nextボタン508の押下操作を検出すると、図4のS402のテストパターン出力処理に遷移する。
S402でCPU201は、レイアウトが割り当てられたプロジェクタのそれぞれに対し、ネットワークIF206を通じて、テストパターンの表示を指示するコマンドを送信し、処理をS403に進める。このとき、CPU201は、キーストーン変形を適用中の(キーストーン変形量が0でない)プロジェクタには、キーストーン変形の解除を指示するコマンドも送信する。
ここで各プロジェクタに表示させるテストパターンは、各プロジェクタの投写領域の大きさや位置の確認を支援できればどのようなものであってもよく、例えば格子状の画像であってよい。テストパターンの表示を指示するコマンドは、テストパターンを指定するコマンド、テストパターンを描画するためのコマンド群、テストパターン画像を投写画像データとして送信するコマンドのいずれであってもよい。テストパターンはプロジェクタごとに異ならせてもよいし、全てのプロジェクタに共通であってもよい。
S403でCPU201は、表示部205に例えば図6に示すようなカメラ選択画面600を表示する。カメラ選択画面600は、自動位置合わせ処理に用いるカメラをユーザが選択することを可能にする画面である。カメラ選択画面600の検索ボタン601に対する操作が検出されると、CPU201はPC200の通信部208やネットワークIF206に接続された機器を検索し、カメラが接続されていれば識別情報(例えばカメラの製品名)を取得する。CPU201は例えばカメラ選択画面600上にダイアログを表示し、ユーザに検索処理の終了を知らせてもよい。
そして、CPU201は、取得したカメラの情報をドロップダウンリスト602の項目として用意し、ドロップダウンリスト602の操作を検出すると、カメラの情報を選択可能に一覧表示する。ユーザはドロップダウンリスト602に表示される複数のカメラ情報の中から所望のカメラの情報を選択することにより、自動調整に用いるカメラを選択することができる。なお、自動調整に用いるカメラは2台以上選択可能であってもよい。
カメラ選択画面600における画像領域603は、ドロップダウンリスト602で選択されたカメラで撮影した画像を表示する領域である。例えば、CPU201はドロップダウンリスト602を通じて選択されたカメラ(ここでは図2のカメラ300とする)に対して、撮影を指示するコマンドを送信する。カメラ300はコマンドに応答して撮影処理を実行し、撮影した画像をPC200に出力する。CPU201は通信部208を通じて受信した画像データをカメラ選択画面600の画像領域603に表示させる。
カメラ300から取得する画像はライブビュー画像(リアルタイム動画)が望ましいが、静止画であってもよい。図6では、画像領域603に表示される画像に写った、プロジェクタ100a〜100dの投写領域607a〜607dを例示している。図では、プロジェクタごとの投写領域を区別しやすくするために各プロジェクタが投写するテストパターンが異なる場合を模式的に示しているが、上述したようにテストパターンは共通であってよい。
ユーザは画像領域603に表示される画像を参照して、カメラ300の撮像範囲内に全てのプロジェクタの投写領域が収まるようにカメラの設置位置や画角を容易に調整することができる。
カメラ選択画面600のBackボタン605の操作が検出されると、CPU201は、カメラ選択画面600に代えてGUI画面500を表示する。また、CPU201は処理をS401に戻す。
カメラ選択画面600のチェックボックス604は、カメラ300の撮影パラメータ(絞り値、シャッタースピード、感度など)をPC200に自動算出させるか否かをユーザが選択するためのものである。ここではデフォルトでオン(PC200に自動算出させる)が選択されているものとする。
Nextボタン606は次画面への遷移をユーザがCPU201に指示するためのボタンである。Nextボタン606への操作が検出されると、CPU201はチェックボックス604がチェックされているか否かを確認する。そして、チェックボックス604がチェックされている場合、CPU201は撮影パラメータの自動算出処理を実行する。撮影パラメータの自動算出方法に特に制限はないが、例えばCPU201は各々のプロジェクタ100に所定のテストパターンを投写させた状態で、カメラ300の自動露出制御機能によって得られた撮影パラメータを取得することができる。
また、CPU201はNextボタン606の操作を検出すると、図4のS404に処理を進め、撮影パラメータ設定処理を実行する。CPU201は、表示部205に例えば図7に示すパラメータ設定画面700を表示する。パラメータ設定画面700は、カメラ300に設定する撮影パラメータごとのドロップダウンリスト701〜703を有する。ドロップダウンリスト701〜703はそれぞれシャッター速度、ISO感度、絞り値(F値)に対応する。なお、設定可能な撮影パラメータの種類や数は例えばカメラの機種などに応じて異なってもよい。例えばホワイトバランスや測光方式など、他の種類の撮影パラメータが設定可能であってもよい。
CPU201は、図6のチェックボックスがチェックされていることを確認したことに応じて撮影パラメータの自動算出処理を実行した場合、ドロップダウンリスト701〜703の初期値として、自動算出処理で得られた値を表示する。撮影パラメータの自動算出処理を実行していない場合、CPU201はドロップダウンリスト701〜703の初期値として、予め定められた値を表示する。なお、パラメータ設定画面700を表示する際に、CPU201はドロップダウンリスト701〜703の初期値として表示する撮影パラメータを用いてカメラ300に撮影を実行させ、得られた画像を画像領域705に表示してもよい。これにより、改めてテスト撮影の指示を行うことなく、ユーザは撮影パラメータを変更する必要があるかどうかを判断することができる。
パラメータ設定画面700のテスト撮影ボタン704の操作が検出されると、PC200はその時点でドロップダウンリスト701〜703で選択されているパラメータを用いて撮影を実行させるコマンドをカメラ300に送信する。そして、コマンドに応答してカメラ300が撮影した画像を取得して画像領域705に表示する。このときの撮影はパラメータを評価する目的であるため、CPU201はカメラ300に静止画撮影の実行を指示する。ただし、動画撮影の実行を指示してもよい。
Backボタン706の操作が検出されると、CPU201はパラメータ設定画面700からカメラ選択画面600に切り換え、処理をS403に戻す。
Nextボタン707の操作が検出されると、CPU201は処理をS405に進め、自動位置合わせモード選択処理を実行する。S405でCPU201は、自動位置合わせモードを選択する。本実施形態では、自動位置合わせモードとして「4点指定」、「スクリーン検知」、「基準プロジェクタに合わせる」から1つを選択できるものとする。
「4点指定」では、目標合成投写領域の外形をユーザが指定する。そして、指定された外形に合成投写領域を合わせるための、各プロジェクタのキーストーン補正量を自動で決定する。4点指定調整は、目標合成投写領域の位置が明確で、ユーザが指定可能な場合に有用である。ユーザは、例えば矩形の4頂点の位置を指定することによって、目標合成投写領域の外形を指定することができる。なお、頂点以外の座標を含む5点以上の座標を指定可能としてもよい。
「スクリーン検知」では、カメラ300によって撮影した画像からスクリーンの領域を検出し、スクリーンの領域に合成投写領域を合わせるための、各プロジェクタのキーストーン補正量を自動で決定する。例えば背景とスクリーンとの色が異なる場合や、図1のスクリーン400のように、枠を有するスクリーンを用いる場合など、画像からスクリーン領域(目標合成投写領域)を検出可能な場合に有用である。本実施形態は主にこのモードを用いる場合のプロジェクタの設置支援処理に関する。「スクリーン検知」モードが選択された場合、CPU201は「スクリーン全面が、カメラの撮影範囲に入るように設置してから「Next」ボタンを押下してください。」といったメッセージを表示部205に表示する。
「基準プロジェクタに合わせる」では、1つのプロジェクタを基準プロジェクタとして、基準プロジェクタの投写領域に他のそれぞれのプロジェクタの投写領域を合わせるためのキーストーン補正量を自動で決定する。マルチスクリーン投写の場合は、基準プロジェクタの投写領域と、他のそれぞれのプロジェクタの投写領域との重複領域を合わせるための、他のそれぞれのプロジェクタのキーストーン補正量を決定する。また、スタック投写の場合には、基準プロジェクタの投写領域に他のそれぞれのプロジェクタの投写領域を合致させるための、他のそれぞれのプロジェクタのキーストーン補正量を決定する。このモードは、「4点指定」とは異なり、目標合成投写領域の位置が明確ではない場合(例えば壁面への投写など)に有効な機能である。
図8に、自動位置合わせモード選択画面800の例を示す。ラジオボタン801、802、803のいずれが選択されているかに応じて、PC200のCPU201はどの自動位置合わせモードで調整するのかを切り替える。選択された自動位置合わせモードに関する情報はPC200のCPU201がRAM202に格納する。
図8のドロップダウンリスト804は、基準プロジェクタを選択するためのものである。ここで選択可能なプロジェクタは図4のS401で位置合わせ処理の対象として選択したプロジェクタである。ユーザはこのドロップダウンリストから所望のプロジェクタを1台選択し、PC200のCPU201は選択されたプロジェクタを基準プロジェクタとして、RAM202に格納する。
図8の「基準プロジェクタを確認」ボタン805の操作が検出されると、PC200のCPU201は、ネットワークIFを通して、位置合わせ所定の対象として選択されたプロジェクタそれぞれに対して特定のテストパターンを表示させるコマンドを送信する。このとき、基準プロジェクタに他のプロジェクタと色、輝度、形状のいずれかが異なるパターンを表示させることで、ユーザは投写画像からどのプロジェクタが基準プロジェクタなのかを容易に確認することができる。
なお、上述の通り、本実施形態は自動位置合わせモードを「スクリーン検知」に設定した場合のプロジェクタの設置アシスト処理に関するため、基準プロジェクタを用いた自動位置合わせにの詳細については説明を省略する。
Backボタン806の操作が検出されると、CPU201は自動位置合わせモード選択画面800からパラメータ設定画面700に切り換え、処理をS404に戻す。
Nextボタン807の操作が検出されると、CPU201は処理をS406に進め、S405で選択した自動位置合わせモードに基づいて処理を分岐させる。CPU201は、自動位置合わせモードが「スクリーン検知」の場合は、S407の設置アシスト処理に、「4点指定」の場合はS408、「基準プロジェクタに合わせる」の場合はS412にそれぞれ処理を進める。
Nextボタン807の操作が検出されると、CPU201は処理をS406に進め、S405で選択した自動位置合わせモードに基づいて処理を分岐させる。CPU201は、自動位置合わせモードが「スクリーン検知」の場合は、S407の設置アシスト処理に、「4点指定」の場合はS408、「基準プロジェクタに合わせる」の場合はS412にそれぞれ処理を進める。
(設置アシスト処理)
図9は、図4のS407における設置アシスト処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、位置合わせが完了したプロジェクタがなくても実行することができる。
S901で、PC200のCPU201(制御手段)は、図4のS401においてレイアウトが割り当てられたプロジェクタ全てに対して全黒画像を表示させるコマンドを送信する。そして、CPU201は、カメラ300に対して撮影を指示するコマンドを送信し、スクリーン400を包含する範囲を撮影した画像を取得する。なお、全黒画像を表示させるコマンドの代わりに、光源を消灯するコマンドを送信してもよい。
図9は、図4のS407における設置アシスト処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、位置合わせが完了したプロジェクタがなくても実行することができる。
S901で、PC200のCPU201(制御手段)は、図4のS401においてレイアウトが割り当てられたプロジェクタ全てに対して全黒画像を表示させるコマンドを送信する。そして、CPU201は、カメラ300に対して撮影を指示するコマンドを送信し、スクリーン400を包含する範囲を撮影した画像を取得する。なお、全黒画像を表示させるコマンドの代わりに、光源を消灯するコマンドを送信してもよい。
次に、S902でCPU201は、S901で取得した画像を解析し、スクリーン400の領域(枠部分を除く)を、目標合成投写領域として検出する。なお、画像からスクリーン400の領域を検出する方法に特に制限は無く、例えば画像の二値化処理、エッジ検出、図形要素検出などを用いて矩形領域を検出するなど、公知の任意の方法を用いることができる。
図10(a)は、S901で撮像した画像において、S902で検出したスクリーン領域の座標を模式的に示している。ここでは説明の簡略化のために、カメラ300がスクリーン400に正対しているものとする。この例では、スクリーン領域は、カメラ座標平面で左上の頂点(Xss,Yss)および右下の頂点(Xse,Yse)の長方形である。
S903でCPU201は、S401で設定されたレイアウトと、エッジブレンディングの設定に基づいて、プロジェクタ100a〜100dそれぞれの目標投写領域を決定する。エッジブレンディングは、マルチスクリーン投写において隣接する投写領域の縁部同士を重複させる際に、重複領域を目立たなくするための技術である。エッジブレンディングの制御パラメータは例えば重複する辺、幅、重複領域の減光曲線などである。
本実施形態における2×2のレイアウトでは、プロジェクタ100aには右辺と下辺、プロジェクタ100bには上辺と右辺、プロジェクタ100cには左辺と下辺、プロジェクタ100dには左辺と上辺がそれぞれエッジブレンディングの対象に設定されている。また、重複領域の幅はX方向で共通、Y方向で共通である。エッジブレンディングのパラメータは、プロジェクタから機種情報などと一緒に取得してもよいし、PC200で稼働するアプリケーションを通じてユーザが選択した値をCPU201から各プロジェクタに設定してもよい。
図10(b)に、カメラ座標平面における各プロジェクタの目標投写領域の座標を示す。XbとYbは重複領域のX方向およびY方向の幅である。CPU201は、プロジェクタ100aの目標投写領域を、ドットパターンで示す(Xss,Yss)および(Xb1,Yb1)を対角頂点とする矩形領域と決定する。また、CPU201は、プロジェクタ100bの目標投写領域を、(Xss,Yb0)および(Xb1、Yse)を対角頂点とする矩形領域と決定する。また、CPU201は、プロジェクタ100cの目標投写領域を、(Xb0,Yss)および(Xse,Yb1)を対角頂点とする矩形領域、100dの目標投写領域を、(Xb0,Yb0)および(Xse,Yse)を対角頂点とする矩形領域にそれぞれ決定する。CPU201は、決定した各プロジェクタの目標投写領域の情報をRAM202に格納する。
S904でCPU201は、例えばS402と同様にして、マルチスクリーン投写に用いるプロジェクタの1つに対してテストパターンを表示させるコマンドを送信する。またCPU201は、カメラ300に対して撮影を指示するコマンドを送信し、スクリーン400を包含する範囲を撮影した画像を取得する。なお、S402とは違うテストパターンを用いてもよい。
S905でCPU201は、S904でテストパターンを表示させたプロジェクタの投写領域を検出する。CPU201は、S904で取得した撮像画像とS901で取得した撮像画像との差分画像を求める。この差分画像は、S904でテストパターンを表示させたプロジェクタの投写領域を表す。
図10(c)は、差分画像で表される、プロジェクタ100aの現在の投写領域1001の例を示している。例えば、差分画像のうち値が0でない領域の頂点を求めることで、カメラ座標系における投写領域の頂点(P_a, P_b, P_c, P_d)の座標を求めることができる。他の方法で投写領域の頂点座標を求めてもよい。このようにして、CPU201は個々のプロジェクタの投写領域を検出する。CPU201は、投写領域の検出結果をRAM202に記憶する。
S906でCPU201は、S905で求めた投写領域のカメラ座標系における頂点座標を、プロジェクタ座標系の値に変換するための射影変換パラメータ(射影変換行列)を求める。プロジェクタ座標系における座標値はプロジェクタのパネル解像度に応じた範囲の値を有する。射影変換パラメータは、図3で説明したキーストーン補正の射影変換行列と同様に求めることができる。キーストーン補正は、同一座標平面上での変形であり、S906は異なる座標平面間の座標変換であるが、2つの四角形の射影変換という意味で同じである。CPU201は求めた射影変換パラメータをRAM202に格納する。
S907でCPU201は、S401でレイアウトが割り当てられたプロジェクタ全てについてS904〜S906を実行したか否かを判定する。CPU201は、未実行のプロジェクタがある場合にはS904に処理を戻し、未実行のプロジェクタがない場合にはS908に処理を進める。
S908でCPU201は、プロジェクタ100b〜100dの中から、プロジェクタ100aの設置位置を調整するための指標(アシストマーカ。以下、単にマーカとも呼ぶ)を投写させるプロジェクタ(マーカ投写プロジェクタ)を決定する。
図10(d)に、カメラ座標平面における、プロジェクタ100a〜100dの現在の投写領域1001〜1004と、プロジェクタ100a用のアシストマーカ1005、1006の例を示す。アシストマーカ1005、1006は、設置位置を調整するプロジェクタ(ここではプロジェクタ100a)の目標投写領域の目安となる指標である。
ここでは、アシストマーカ1005、1006は、S903で決定した、プロジェクタ100aの目標投写領域の外枠を構成する4辺のうち、少なくともスクリーン400の枠またはスクリーン領域の外枠と重複しない辺を表す画像である。ここではマーカが実線である場合を例示しているが、破線や点線でもよいし、他のパターンであってもよい。また、マーカは直線である必要はなく、コーナーを表すカギ括弧(”「”や”」”など)のような形状を有してもよい。
CPU201は、マルチスクリーン投写を行う複数のプロジェクタのうち、設置位置を調整するプロジェクタ以外のプロジェクタから、アシストマーカ1005、1006を投写させるプロジェクタ(マーカ投写プロジェクタ)を探索する。具体的には、CPU201は、投写領域の検出結果に基づいて、マーカごとに、現在の投写領域がマーカの投写範囲の所定割合以上(例えば50%以上)を含んでいるプロジェクタ(マーカの所定割合以上を投写可能なプロジェクタ)を探索する。そして、CPU201は、該当するプロジェクタをマーカ投写プロジェクタとして決定する。該当するプロジェクタが存在しない場合、CPU201は複数台のプロジェクタを用いて1つのマーカの所定割合以上を投写可能かをさらに探索し、1つのマーカに対して複数のマーカ投写プロジェクタを決定してもよい。
図10(d)の例では、アシストマーカ1005の投写範囲はその全体がプロジェクタ100cの現在の投写領域1002に含まれ、アシストマーカ1006の投写範囲はその全体がプロジェクタ100bの現在の投写領域1003に含まれている。したがって、CPU201は、アシストマーカ1005についてはプロジェクタ100cを、アシストマーカ1006についてはプロジェクタ100bを、それぞれマーカ投写プロジェクタ決定する。
S909でCPU201は、S908で決定したマーカ投写プロジェクタにマーカを投写させる。具体的には、CPU201は、カメラ座標平面におけるマーカの座標を、S906で求めた、マーカ投写プロジェクタの射影変換パラメータを用いてプロジェクタ座標平面における座標に変換する。そして、CPU201は、例えばマーカの形態(例えばマーカの形状、マーカを描画する線やパターンの種類など)と座標とを含んだ描画コマンドをマーカ投写プロジェクタに送信する。あるいは、CPU201は、マーカ投写プロジェクタへ供給する画像信号の元となる画像にマーカ画像を合成してもよい。
図10(e)に、プロジェクタ100cの座標平面にアシストマーカ1005を射影したアシストマーカ1005’を示す。CPU201は、線状のアシストマーカ1005の両端M0、M1のカメラ座標平面における座標を、S906で求めた射影変換行列を用いてプロジェクタ100cの座標平面に射影する。これにより、座標m0、m1が得られたとする。この場合、CPU201は、プロジェクタ100cに、座標m0、m1を結ぶ直線をアシストマーカ1005’として投写させる。これにより、スクリーン400の、プロジェクタ100aの目標投写領域の外縁に対応する位置にアシストマーカ1005’が投写される(図11(b))。CPU201は、アシストマーカ1006についても、同様にしてプロジェクタ100bに投写させる。これにより、スクリーン400にアシストマーカ1006’が投写される(図11(b))。
S910でCPU201は、例えば図11(a)に示すような、アプリケーションのメッセージ画面1100を表示部205に表示する。メッセージ画面1100には、プロジェクタ100aの設置位置を、投写領域が投写されているマーカを含むように調整するようユーザに促すメッセージが含まれる。なお、メッセージはいずれかのプロジェクタによってスクリーン400に投写させてもよい。
図11(b)は、設置位置を調整するプロジェクタ100aにより、メッセージ画面1102をスクリーン400に投写した例を示す。同図において、1101はプロジェクタ100aの現在の投写領域である。
ユーザは、メッセージ画面1100および/またはメッセージ1102にしたがい、投写領域1101がアシストマーカ1005’、1006’を包含するようにプロジェクタ100aの本体を移動させたり、足の高さや投写光学系を調整したりする。図11(c)は、プロジェクタ100aの設置位置調整後の状態の一例を模式的に示している。ユーザは、プロジェクタ100aの設置位置の調整が完了すると、操作部204を通じて、図11(a)に示したメッセージ画面1100のNextボタン1103を押下する。
CPU201は、Nextボタン1103の押下操作を検出すると、処理をS911に進める。そして、CPU201は、S904〜S906と同じ処理を実行し、位置を調整したプロジェクタ100aの座標平面とカメラ座標平面との射影変換パラメータを再計算する。ここで求めた射影変換パラメータは、プロジェクタ100aが他のプロジェクタ100b〜100dのためのアシストマーカを投写する場合に、S909で使用される。
次に、CPU201はS912で、マルチスクリーン投写に用いる(S401でレイアウトが割り当てられた)プロジェクタ全てについて、設置位置の調整を完了したか判定する。調整が未完了のプロジェクタがあると判定された場合、CPU201は設置位置を調整するプロジェクタを変更して処理をS908に戻す。一方、調整が未完了のプロジェクタがないと判定された場合、CPU201は設置アシスト処理を終了し、処理をS410(図4)に進める。このように、本実施形態の設置アシスト処理によれば、位置合わせが完了したプロジェクタがなくても、個々のプロジェクタを、目標投写領域を実現可能な位置に容易に設置することが可能になる。
なお、例えば、設置位置を調整するプロジェクタで適用可能なキーストーン変形量に制限がある場合には、キーストーン変形によって目標投写領域が実現できるように設置位置を調整することを補助する別のマーカを提供してもよい。図11(d)は、S909において、プロジェクタ100aのキーストーン変形機能によって投写領域の4頂点を移動可能な範囲を示すマーカ1106を投写した例を示している。キーストーン変形機能によって頂点を移動可能な範囲を示すマーカ1106は、位置を調整するプロジェクタから取得したキーストーン変形能力に関する情報から生成することができる。キーストーン変形は頂点を内側に移動する変形であるため、マーカ1106は設置位置を調整するプロジェクタで必ず投写可能である。したがって、図11(d)の例ではプロジェクタ100aでマーカ1106を投写することができる。
マーカ1106を用いる場合、S910で、現在の投写領域がアシストマーカ1005、1006を包含し、かつ、マーカ1106が示す領域内に、目標投写領域の4頂点がそれぞれ含まれるように設置位置を調整することを促すメッセージ1107を表示する。ここで、目標投写領域の4頂点は、図11(d)に1011〜1014で示す点であり、アシストマーカ1005’、1006’の端点(3頂点)と、目標合成投写領域の左上の頂点である。目標投写領域の4頂点がマーカ1106の領域内に存在するようにプロジェクタ100aの設置位置を調整することにより、プロジェクタ100aのキーストーン変形機能により、プロジェクタ100aが目標投写領域を実現可能であることが保証される。
以上説明した設置アシスト処理により、プロジェクタ100a〜100dの設置位置が完了すると、S410(図4)でCPU201は、変形パラメータ算出処理を実行する。CPU201は、各プロジェクタの投写領域を図9のS903で求めた目標投写領域に合致させるためのキーストーン変形パラメータを算出する。具体的には、CPU201は、RAM202に格納されているカメラ座標平面における目標投写領域の頂点座標を各プロジェクタの座標平面に射影して、各プロジェクタにおける、キーストーン変形適用後の画像の頂点座標(目標頂点座標)を求める。そして、CPU201は、キーストーン変形適用前の画像の頂点座標を、対応する目標頂点座標に合致させるキーストーン変形パラメータを算出する。
S411でCPU201は、S410で算出した、プロジェクタ100a〜100dそれぞれについてのキーストーン変形パラメータを、ネットワークIF206を通じてプロジェクタ100a〜100dに送信する。各プロジェクタのCPU101はキーストーン変形パラメータをPC200からネットワークIF108を通じて受信すると、受信したキーストーン変形パラメータを自身の画像処理部109に送信し、表示画像の変形を実行する。
なお、ここでは、プロジェクタが有するキーストーン変形機能だけを用いて投写領域を目標投写領域に合致させる場合について説明した。しかし、ズーム機能やシフト機能など、プロジェクタが備える他の機能をキーストーン変形機能の代わりに、あるいはキーストーン変形機能に加えて使用してもよい。光学的なズーム機能やシフト機能だけで投写領域を目標投写領域に合致させることができる場合は少ないが、これらの機能は画像処理を伴わないため、キーストーン変形機能を用いる場合よりも画質の低下が少ない。ズーム機能やシフト機能をキーストーン変形機能と併用して、キーストーン変形量を最小化することで、投写画像の画質低下を抑制できる。
S406で自動位置合わせモードが「4点指定」であった場合と「基準プロジェクタに合わせる」であった場合の処理について、簡単に説明する。
自動位置合わせモードが「4点指定」であった場合、CPU201は、S408にて、投写形状指定処理を実行する。具体的には、CPU201はプロジェクタ100によって、スクリーン400に、目標合成投写領域の外形を指定させるためのマーカを、ユーザが位置調整可能に投写させる。そして、ユーザから設定終了指示を受け付けた際のマーカの位置で特定される合成投写領域を目標合成投写領域とする。そして、CPU201は、S903の処理と同様にして、各プロジェクタの目標投写領域を決定する。次に、CPU201はS409で、図9のS904からS907と同様にして、各プロジェクタの座標系とカメラの座標系とを変換する射影変換パラメータを順次算出し、処理をS410に進める。S410以降の処理は上述したとおりである。
また、自動位置合わせモードが「基準プロジェクタに合わせる」であった場合、CPU201はS412で、図9のS904からS907と同様にして、各プロジェクタの座標系とカメラの座標系とを変換する射影変換パラメータを順次算出する。次に、S413でCPU201は、基準プロジェクタの投写領域に予め定められた重複領域に、隣接する投写領域に予め定められた重複領域が合致するように、基準プロジェクタ以外のプロジェクタに対して順次、変形パラメータを算出し、処理をS411に進める。
なお、本実施形態では、説明および理解を容易にするため、スクリーン400とカメラ300が正対している場合(カメラの光軸とスクリーンとが直交する場合)について説明した。しかし、カメラ300がスクリーン400に正対するように配置されることは、本実施形態に必須ではない。カメラ300がスクリーン400に正対していない場合には、カメラ座標系をスクリーンと並行な平面に射影して、スクリーン並行座標系において、上述した処理を実行すればよい。
また、本実施形態では、レイアウトが割り当てられたプロジェクタのそれぞれについて必ず設置位置の調整処理を実行するようにした。しかし、現在の投写領域が目標投写領域を包含しているプロジェクタについては、設置位置の調整対象から除外してもよい。ただし、画質を優先する場合には、現在の投写領域が目標投写領域を包含しているプロジェクタを含む全てのプロジェクタを設置位置の調整対象とする。これは、投写領域に包含される目標投写領域ができるだけ大きくなるように設置位置を調整することで、キーストーン変形量を最小化できるからである。
なお、本実施形態では、プロジェクタが備えるキーストーン変形機能、ズーム機能、シフト機能などを用いて投写領域を目標投写領域に自動位置合わせできるように設置位置を調整するための設置アシスト処理について説明した。しかし、設置アシスト処理で投写したアシストマーカを参照してユーザが手動でキーストーン変形量、ズーム量、シフト量を調整したり、プロジェクタの設置位置を調整して投写領域を目標投写領域に合わせてもよい。この場合は、自動位置合わせを実行しなくてよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、マルチ投写時におけるプロジェクタの設置位置調整を支援するために、調整するプロジェクタとは別のプロジェクタによって、調整するプロジェクタの目標投写領域の位置を示す目安となる指標を投写するようにした。そのため、指標と現在の投写領域とを見比べながら調整対象のプロジェクタの設置位置を調整することで、位置合わせが完了した投写装置がなくても、調整対象のプロジェクタの投写領域を容易かつ確実に目標投写領域に位置合わせすることが可能になる。特に、投写面を撮影した画像から現在の各プロジェクタの投写領域を検出し、検出結果に基づいて指標を投写するプロジェクタを決定するようにしたので、位置合わせが完了した投写装置がなくても、指標を適切に表示できる。従来は目標投写領域の目安が存在しなかったため、設置のやり直しが必要になる場合もあったが、本実施形態ではそのような事態を回避することができ、設置時間の短縮が可能である。マルチ投写では複数台のプロジェクタを正しく設置する必要があるため、台数が多くなるほど本実施形態の効果は大きくなる。
●(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、アシストマーカを投写可能なプロジェクタが見つからなかった場合の処理について説明する。投写システムの構成および、自動位置合わせ処理の概要、自動位置合わせのアプリケーションのGUI画面など、第1実施形態と同じ部分については説明を省略する。図12は、本実施形態における設置アシスト処理のフローチャートを示す。第1実施形態と同様の処理を行うS901〜S908については説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、アシストマーカを投写可能なプロジェクタが見つからなかった場合の処理について説明する。投写システムの構成および、自動位置合わせ処理の概要、自動位置合わせのアプリケーションのGUI画面など、第1実施形態と同じ部分については説明を省略する。図12は、本実施形態における設置アシスト処理のフローチャートを示す。第1実施形態と同様の処理を行うS901〜S908については説明を省略する。
CPU201は、S1201で、設置位置を調整するプロジェクタのためのアシストマーカを投写可能なプロジェクタが、S908で決定できたか否かを判定する。CPU201は例えば、全てのマーカについてマーカ投写プロジェクタが決定されていればS909へ、1つ以上のマーカについてマーカ投写プロジェクタが決定されていなければS912へ、処理を進める。なお、上述の通り、マーカ投写プロジェクタは、マーカの投写範囲の所定割合以上(例えば50%以上)を1台もしくは複数台で投写可能なプロジェクタである。
S909〜S912の処理は、第1実施形態と同じである。S908でマーカ投写プロジェクタが決定できない場合には、S909〜S911の処理をスキップする。これにより、S912で設置位置を調整するプロジェクタを変更し、S908から処理をやり直す。マーカ投写プロジェクタが決定できないのは、設置位置の調整が完了していないプロジェクタの数が多い場合である。設置位置の調整が完了したプロジェクタの数が増えるにつれて、マーカ投写プロジェクタが決定できる確率が高くなる。したがって、マーカ投写プロジェクタを決定できるプロジェクタから設置位置の調整を進めることにより、当初はマーカ投写プロジェクタが決定できなかったプロジェクタについても、マーカ投写プロジェクタが決定できるようになっていく。
このように、本実施形態では、目標投写領域の目安となる指標を投写できないプロジェクタについては設置位置の調整を後回しにすることで、効率よく設置位置の調整を行うことができる。
図13(a)に、マーカ投写プロジェクタが決定できない場合の、マーカと各プロジェクタの投写領域との関係例を示す。ここでは、一例として、あるマーカの投写範囲の所定割合以上(ここでは50%以上)が、位置を調整するプロジェクタ以外の1台以上のプロジェクタの投写領域でカバーできれば、そのマーカについてのマーカ投写プロジェクタを決定可能とする。また、設置位置を調整するプロジェクタがプロジェクタ100aであり、プロジェクタ100b〜100dの設置位置は未調整であるものとする。
プロジェクタ100aの目標投写領域の目安となるマーカ1305、1306のうち、マーカ1305の投写範囲は、その全体がプロジェクタ100cの投写領域1302に含まれる。しかし、マーカ1306については、プロジェクタ100bおよびdの投写領域1302および1304にはまったく含まれず、プロジェクタ100cの投写領域1303に含まれる部分も50%に満たない。そのため、S908においてCPU201は、マーカ1306に対するマーカ投写プロジェクタを決定できない。
この場合、S1201でCPU201は、1つ以上のマーカについてマーカ投写プロジェクタが決定されていないため、処理をS912に進める。そして、CPU201は、S912からS908に処理を戻す際に、設置位置を調整するプロジェクタを、プロジェクタ100a以外で設置位置が未調整のプロジェクタ100b〜100dのいずれかに変更する。ここでは、プロジェクタ100cに変更することが決定されたものとする。
図13(b)は、各プロジェクタの投写領域が図13(a)と同様の状態で、プロジェクタ100cの設置位置を調整するためのマーカ1307、1308を示している。この場合、マーカ1307の投写範囲は全体がプロジェクタ100aの投写領域1301に含まれている。一方、マーカ1308の投写範囲の50%以上を投写領域に含むプロジェクタは存在しない。しかし、プロジェクタ100aの投写領域1301に含まれる部分と、プロジェクタ100dの投写領域1304に含まれる部分とを合わせると、マーカ1308の投写範囲の50%以上となる。そのため、CPU201は、S908でマーカ1307のマーカ投写プロジェクタをプロジェクタ100aに、マーカ1308のマーカ投写プロジェクタをプロジェクタ100aおよび100dに決定する。この場合、S1201でCPU201は、全てのマーカについてマーカ投写プロジェクタが決定されていると判定し、S909以降の処理を実行する。
図13(c)に、プロジェクタ100b〜100dの設置位置の調整が完了し、再びプロジェクタ100aの設置位置を調整する場合の各プロジェクタの投写領域とマーカ1035、1306の位置関係例を示す。プロジェクタ100b〜100dは設置位置の調整が完了しているので、投写領域1309〜1311がそれぞれの目標投写領域を包含して。そのため、図13(a)の状態ではマーカ投写プロジェクタが決定できなかったマーカ1306の投写範囲の全体が、プロジェクタ100bの投写領域1309に含まれるようになっている。また、マーカ1305の投写範囲は依然として全体がプロジェクタ100cの投写領域1310に含まれている。なお、プロジェクタ100dも、アシストマーカ1305、1306の投写範囲のそれぞれ一部を投写領域に含んでいるが、マーカ投写プロジェクタの数は少ない方が画面生成やコマンド送信回数の面で望ましい。そのため、S908でCPU201は、マーカ1305および1306のマーカ投写プロジェクタをプロジェクタ100bと100cに決定する。
そして、S1201でCPU201は、全てのマーカについてマーカ投写プロジェクタが決定されていると判定し、S909以降の処理を実行する。その後、S912でCPU201は全てのプロジェクタについて設置位置の調整を完了したと判定し、設置アシスト処理を終了する。
なお、本実施形態では、設置位置を調整するプロジェクタを順次選択し、マーカ投写プロジェクタが決定できなければ(マーカを投写出来なければ)、設置位置を調整するプロジェクタを変更するものとして説明した。しかし、設置位置を調整するプロジェクタを、他の条件に基づいて決定および/または変更してもよい。たとえば、カメラ座標平面における各プロジェクタの投写領域の面積を計算し、面積が少ない順に設置位置の調整を実施するようにしてもよい。
以上、本実施形態によれば、目標投写領域の目安となる指標を他のプロジェクタで投写可能なプロジェクタから設置位置の調整を実行するようにした。そのため、第1実施形態の効果に加え、一部のプロジェクタの投写領域が大きくなっているような状況であっても、設置位置の調整を実施することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100a〜100d…投写装置(プロジェクタ)、200…PC、300…カメラ、400…スクリーン、101、201…CPU、1001〜1004、1301〜1304、1309〜1311…投写領域、1005、1006、1305〜1308…マーカ
Claims (12)
- 複数の投写装置を用いた投写を制御する投写制御装置であって、
前記複数の投写装置のそれぞれについて、投写面上に光学像を投写する投写領域を、前記投写面を撮影した画像から検出する検出手段と、
前記複数の投写装置の1つについての目標投写領域の目安となる指標を、他の投写装置の1つ以上によって表示させる制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記検出手段による検出結果に基づいて、前記他の投写装置の中から、前記指標を投写させる投写装置を決定する、することを特徴とする投写制御装置。 - 前記制御手段は、前記他の投写装置のうち、1台以上によって前記指標の所定割合以上を投写可能な投写装置を、前記指標を投写させる投写装置に決定することを特徴とする請求項1に記載の投写制御装置。
- 前記制御手段は、前記指標を投写させる投写装置が決定できない場合、指標を表示する対象の投写装置を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の投写制御装置。
- 前記複数の投写装置を用いた投写が、隣接する投写領域の一部が重複するように複数の投写領域を並べて投写するマルチ投写であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の投写制御装置。
- 前記指標が、前記目標投写領域の外縁を示す画像であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の投写制御装置。
- 前記制御手段は、前記複数の投写装置の前記1つについて、投写領域が前記指標を包含するように位置を調整することをユーザに促すメッセージを出力することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の投写制御装置。
- 前記制御手段は、前記メッセージを、前記複数の投写装置の前記1つに投写させることを特徴とする請求項6に記載の投写制御装置。
- 前記制御手段は、前記メッセージを、前記投写制御装置が有する表示装置に表示させることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の投写制御装置。
- 前記制御手段はさらに、前記複数の投写装置の前記1つについて、投写領域の頂点を移動可能な範囲を示す指標を前記複数の投写装置の前記1つによって表示させることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の投写制御装置。
- ユーザの指示に応じて、前記複数の投写装置の投写領域を、対応する目標投写領域に自動位置合わせすることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の投写制御装置。
- 複数の投写装置を用いた投写を制御する投写制御装置の制御方法であって、
検出手段が、前記複数の投写装置のそれぞれについて、投写面上に光学像を投写する投写領域を、前記投写面を撮影した画像から検出する検出工程と、
制御手段が、前記複数の投写装置の1つについての目標投写領域の目安となる指標を、他の投写装置の1つ以上によって表示させる制御工程とを有し、
前記制御工程では、前記検出工程による検出結果に基づいて、前記他の投写装置の中から、前記指標を投写させる投写装置を決定する、
ことを特徴とする投写制御装置の制御方法。 - コンピュータを、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の投写制御装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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